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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】フロアマット
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/04 20060101AFI20230418BHJP
【FI】
B60N3/04 B
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018172566
(22)【出願日】2018-09-14
(65)【公開番号】P2019059465
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-08-31
(31)【優先権主張番号】15/714,259
(32)【優先日】2017-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512310103
【氏名又は名称】サーモフレックス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】THERMOFLEX CORPORATION
【住所又は居所原語表記】1535 South Lakeside Drive Waukegan,Illinois 60085,USA
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロバート プライス
(72)【発明者】
【氏名】デービッド リバン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ハーター
(72)【発明者】
【氏名】ロバート エム ミラー
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0375076(US,A1)
【文献】実開昭63-169078(JP,U)
【文献】特開2011-195071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを有する車両用のフロアマットであって、前記フロアマットは、
熱硬化性または熱可塑性材料で作られるコアー、上面、およびその反対側にある下面、および
インサート成形によって前記フロアマットと一体に形成され、前記上面と前記下面との間にあるグロメットを有して構成され、
前記グロメットが、
第1の上縁と第2の下縁のあるグロメット本体と、
前記グロメット本体によって画定された支柱係合貫通開口と、
前記フロアマットを前記グロメットの周りに成形するとき、前記フロアマットのコアーに係合するアンカー位置とするための、前記第1の上縁と前記第2の下縁との間で前記グロメット本体から径方向外向きに延びるフランジであって、前記グロメットは前記フロアマットの材料よりも高融点を有する熱可塑性材料で作られる、フランジと、
を有していることを特徴とするフロアマット。
【請求項2】
さらに、前記コアーの材料を受け入れて、前記コアー内の前記グロメットの固定を強化するように組立、配置された少なくとも1つのスロットを有していることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項3】
前記フランジは、スロットが、前記フランジの同心円上に並んでいることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項4】
前記スロットは、細長い楕円形状で設けられることを特徴とする請求項2に記載のフロアマット。
【請求項5】
前記フランジは、前記グロメット本体の半径と等しい半径を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用フロアマット。
【請求項6】
前記フロアマットは、熱可塑性エラストマー(TPE)で作られることを特徴とする請求項に記載のフロアマット。
【請求項7】
前記フロアマットは、前記フランジに係合する垂直オフセット部を有することを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項8】
前記直立支柱の上縁は、前記垂直オフセット部の上縁と同じ高さであることを特徴とする請求項に記載のフロアマット。
【請求項9】
前記フランジは、前記グロメット本体から、前記第1の上縁と前記第2の下縁の間の中間に延びていることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項10】
前記グロメット本体の内面には、少なくとも1つの弾性部材が設けられ、前記直立支柱に取り外し可能にロック係合することを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項11】
前記グロメット本体の内面には、細長い楕円形状の開口を画定する水平に向いたリブが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項12】
少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを有する車両用のフロアマットであって、前記フロアマットは、
コアー、上面、およびその反対側にある下面、および
前記フロアマットと一体に形成され、前記上面と前記下面との間にあるグロメットを有して構成され、
前記グロメットが、
第1の上縁と第2の下縁のあるグロメット本体と、
前記グロメット本体によって画定された支柱係合貫通開口と、
前記第1の上縁と前記第2の下縁との間の中間から前記グロメット本体から径方向外向きに延びるフランジを有して、
前記フランジが、前記コアーの材料を受け入れて前記コアー内の前記グロメットの固定を強化するように組立、配置された複数のスロットを有し
前記グロメット本体の内面には、少なくとも1つの弾性部材が設けられ、前記直立支柱に取り外し可能にロック係合することを特徴とするフロアマット。
【請求項13】
前記スロットは、前記フランジ上で同心円上に並んでいることを特徴とする請求項12に記載のフロアマット。
【請求項14】
前記スロットは、細長い楕円形状で設けられることを特徴とする請求項12に記載のフロアマット。
【請求項15】
少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを有する車両用のフロアマットであって、前記フロアマットは、
コアー、上面、およびその反対側にある下面、および
前記フロアマットと一体に形成され、前記上面と前記下面との間にあるグロメットを有してなっていて、
前記グロメットが、
第1の上縁と第2の下縁のあるグロメット本体と、
前記グロメット本体によって画定された支柱係合貫通開口と、
前記第1の上縁と前記第2の下縁との間で前記グロメット本体から径方向外向きに延びるフランジを有して、
前記フロアマットが、前記フランジに係合する垂直オフセット部を有し、前記直立支柱の上縁が、前記垂直オフセット部の上縁と同じ高さであり、
前記グロメット本体の内面には、少なくとも1つの弾性部材が設けられ、前記直立支柱に取り外し可能にロック係合することを特徴とするフロアマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロアマットに係り、より詳細には、乗用車の未仕上げ床面又はカーペットの保護のために使用され、グロメットを備えるフロアマットに関する。
【背景技術】
【0002】
乗用車のフロアに装備されたカーペットを磨耗や埃から保護するため、また、カーペットが施されていないフロアの車両に容易に取り外しできる保護面とするため、一般的にフロアマットが使用される。フロアマットが車両の運転を邪魔しないように、そしてフロアマットを取り外し可能に所定位置に留めるため、種々の固定化技術が採用された。
【0003】
従来のフロアマット固定化方法の1つは、最初に装備されるカーペットが設置される前または後のいずれかに、車両フロアに直立支柱を取り付けることである。この支柱は、拡がったヘッドと狭くなったネックを有する不規則な形状としたり、あるいは別の形状とされ、グロメットを取り外し可能かつロックするように係合する。グロメットは、典型的には複数の部材からなり、フロアの支柱に適合したフロアマットの開口周囲で、マット本体をグロメット部品の間に挟むことにより、組み立てる。
【0004】
グロメットは、支柱と噛み合わせおよび取り外し可能に係合する開口があり、ある場合には、弾性または変形可能な部分を有して支柱とグロメットの間の係合を取り外し可能にロックし、フロアマットを車両の所定位置に確実に保持する。他の場合には、グロメットの開口が、垂直に延びる支柱に取り外し可能に係合できる不規則な形状をしている。
【0005】
多くの場合、グロメットは、支柱アセンブリを含めて5~6個の部品が必要となり、フロアマット上で組み立てるのが比較的複雑で、製造するのにコストがかかる。また、多くの自動車メーカーが、市販しているグロメットの構造を指定しているので、グロメットメーカーは、顧客と自動車メーカーのそれぞれに対応するため、複数の組立形状を作っている。グロメットメーカーとマットメーカーが、別々の場合、それぞれの製品デザインを、自動車メーカーのガイドラインを満たすように調整する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-195179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、組立が簡単なグロメットと、種々の支柱に適応可能なフロアマットの必要性を満たし、グロメットを一体化したフロアマットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題に記載した必要性は、一体化グロメットを備えた本発明のフロアマットによって満たされ、またはそれを上回っている。好ましくは熱可塑性エラストマー(TPE)または他の既知の熱可塑性材料などの射出成形に適した熱可塑性材料であるフロアマット材料のインサート成形を容易にし、フロアマット材料との結合を促進するために、本発明のグロメットは、支柱係合貫通開口を備えたグロメット本体と、その本体から径方向に延びたフランジを有している。
【0009】
グロメットは、インサート成形プロセスに耐えることができるように、周囲のフロアマットの融点よりも高い融点のプラスチック材料で作られる。さらに、グロメットは、フロアマット材料と化学的に適合したプラスチックで作られ、成形プロセス中に一緒に結合する。
【0010】
好ましい実施形態では、フランジは、本体の上縁と下縁との間に配置される。さらに、フランジには、少なくとも1つ、好ましくは複数のスロットが設けられ、フロアマットが形成され冷却されるときにグロメットのTPEへの同化を促進させている。好ましい実施形態では、このフランジは、グロメット本体の半径と凡そ等しい半径を有する。
【0011】
本発明のフロアマットの別の形態は、フロアマットのフランジに係合する領域が、フロアマットのベースから垂直方向にオフセットされ、すなわち一段高くなっている。したがって、車両フロアにある支柱と係合すると、支柱の上縁は、一段高くなった領域の上縁とほぼ同じ高さである。
【0012】
より具体的には、一体化グロメットを有するフロアマットは、少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを有する車両に提供される。このフロアマットは、熱硬化性または熱可塑性材料で作られるコアー、上面、およびその反対側にある下面を有し、グロメットは、インサート成形によってフロアマットと一体に形成され、上面と下面との間にある。グロメットは、第1の上縁と、第2の下縁のあるグロメット本体と、この本体によって画定された支柱係合貫通開口と、フロアマットをフロアマットの材料よりも高融点を有する熱可塑性材料で作られるグロメットの周りに成形するとき、フロアマットのコアーに係合するアンカー位置とするためのフランジと、を有している。フランジは、上縁と下縁との間で本体から径方向外向きに延びて、フロアマットのコアーに係合する。
【0013】
別の実施形態では、フロアマットは、少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを有する
車両に提供される。フロアマットは、コアー、上面、およびその反対側にある下面を有し
、グロメットは、フロアマットと一体に形成され、上面と下面との間にある。グロメット
は、第1の上縁と第2の下縁があるグロメット本体と、この本体によって画定された支柱
係合貫通開口と、上縁と下縁との間で本体から径方向外向きに延びて、コアーの材料を受
け入れてコアー内のグロメットの固定を強化するように組立、配置されている複数個のス
ロットがあるフランジを有している。グロメット本体の内面には、少なくとも1つの弾性部材が設けられ、直立支柱に取り外し可能にロック係合する。
【0014】
さらに別の実施形態では、フロアマットは、少なくとも1つの直立支柱をもつフロアを
有する車両に提供される。フロアマットは、コアー、上面、およびその反対側にある下面
を有し、グロメットは、フロアマットと一体に形成され、上面と下面との間にある。グロ
メットは、第1の上縁と第2の下縁があるグロメット本体と、グロメット本体によって画
定された支柱係合貫通開口と、上縁と下縁との間で本体から径方向外向きに延びるフラン
ジを有している。フロアマットは、フランジと係合する垂直オフセット部があり、支柱の
上縁は、垂直オフセット部の上縁とほぼ同じ高さである。グロメット本体の内面には、少なくとも1つの弾性部材が設けられ、直立支柱に取り外し可能にロック係合する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の解決手段によれば、組立が簡単なグロメットと、種々の支柱に適応可能なフロアマットの必要性を満たし、グロメットを一体化したフロアマットが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のグロメットを備え、車両フロアの支柱に係合されたフロアマットの模式的または概略的な上からの斜視図である。
図2図1のフロアマットの平面図である。
図3図2の線3-3に沿った垂直断面図である。
図4図2の線4-4に沿った垂直断面図である。
図5】本フロアマットで用いられたグロメットアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
図6図5の線6-6に沿った断面図である。
図7図5のグロメットの上からの斜視図である。
図8図7のグロメットの平面図である。
図9図8の線9-9に沿った断面図である。
図10図8の線10-10沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本発明によるフロアマットを説明する。
【実施例
【0018】
図1~4を参照して、本フロアマットは、符号10で示し、少なくとも1つの支柱14のある車両フロア12上に取外し可能に組立、配置される。この支柱14は、フランジ16と、上面20と径が小さくなったネック22のある垂直突出した支柱ヘッド18とを有している。
【0019】
この支柱14は、フランジ16に化学接着剤あるいはその類似物を塗布して車両フロア12に固定される。他には、支柱14は、車両フロア12にある穴にねじで係合するねじ山付きスパイク部(図示してない)によって固定される。多くの場合、支柱14は、耐久性のあるプラスチックで作られる。限定するものではないが、金属および工学材料を含むその他支持力のある耐久性材料も考えられる。
【0020】
図1に示すフロアマット10は、長方形状で示しているが、これは説明のためであり、当業者に周知のように、車両用のフロアマットは、特定の車両のフロアパンに適合する寸法とし、種々の形状をしている。フロアマット10には、コアー24と、運転者及び/又は乗客の足と接する上面26、及び車両フロア12に接触する反対側の下面28がある。
【0021】
上述したように、フロアマット10は、好ましくは当該技術分野において周知の熱可塑性または熱硬化性材料などの射出成形プラスチックで、さらに好ましくは当該技術分野において周知の種々のプラスチック材料を用いた熱可塑性エラストマー(TPE)で作られる。熱可塑性材料およびTPEは、他の特性の中でも、成形性、柔軟性、色彩耐久性、外観および耐久性で選択される。
【0022】
本発明のフロアマット10の主な形態は、符合30で示すグロメットが一体に形成されて、フロアマット内に一体化され、上面26と下面28との間にある。グロメットには、グロメット本体32があり、これは、好ましい実施形態では概ね円筒形であるが、多角形を含む他の形状も考えられる。グロメット本体32は、第1の、上縁34と、第2の、反対側にある下縁36と、外面38と、支柱係合貫通開口42を画定する内面40がある。フランジ44は、グロメット本体32から、より具体的には外面38から径方向外向きに延びている。フランジ44は、上縁34と下縁36との間、より好ましくは、縁部34,36の間のほぼ中間に配置されるのが好ましい。
【0023】
フランジ44の重要な目的は、フロアマットをグロメット30の周りに成形するとき、フロアマットのコアー24に係合するアンカー位置とすることである。このように、グロメット30は、上述したTPEのようなフロアマット10の材料よりも高融点を有するプラスチック材料で作られるのが好ましい。したがって、グロメット30は、成形プロセス中に溶融プラスチックの注入に耐え、構造的な一体化を保つものである。
【0024】
図2図4を参照して、フランジ44の形態は、少なくとも1つ、好ましくは複数のスロット46が設けられている。このスロット46は、フランジ44の上から下に開口していて、フロアマット10を形成する溶融プラスチックが流れ抜けることができる。プラスチックが固まり硬化すると、フランジ44とグロメット30は、コアー24に確実に埋め込まれ一体化される。このようにして、スロット46は、グロメット30のコアー24への固定を強化している。
【0025】
図2に示すように、スロット46は、好ましくは端部48が円曲して細長い形状で概ね細長い楕円形状にし、そして好ましくはフランジ44の同心円上に端部と端部が並んでいる。フランジ44の一部は、隣り合うスロット46を分離している。フランジ44の別の形態は、フランジ44が、グロメット本体32の半径“r”に略等しい幅“R”を有している。
【0026】
図1図3及び図4を参照して、本発明のフロアマット10の別の形態は、フランジ44を係合して保持する垂直オフセット部50がある。この垂直オフセット部50は、上面26から垂直方向に突出し、支柱14の支柱ヘッド18を囲んでいる。図1と2のように上から見ると、この部分50は概ね円形であるが、他の形状も考えられる。好ましい実施形態では、垂直オフセット部50は、上縁、すなわち上面52を有し、これは支柱ヘッド18の上面20とほぼ同じ高さとなっている。
【0027】
図2乃至図4を参照して、本発明のグロメット30は、内面40が支柱係合貫通開口に突き出て、支柱14を取り外し可能にロック係合できる構造を備えているのが好ましい。この構造は、製造者に依りそれぞれ変えて、それぞれの支柱仕様に合わすことができるようにすると考えられる。一実施形態では、グロメット30は、少なくとも1つの弾力のあるリブ状部材56が、それぞれの端部でほぼ垂直に突出したブロック58に結合している。図3および4に示すように、リブ状部材56は、支柱ヘッド18の下側面60と係合して、フロアマット10が支柱14に対して不用意な上方への移動を抑えている。
【0028】
図5乃至図10を参照すると、本発明のフロアマット10に使用するグロメットの別の実施形態を、符合70で示している。グロメット30と共通する構成要素は、同じ参照番号で示している。また、グロメット70は、上述したグロメット30と同様に、フロアマット10と一体に形成されて組立、配置される。
【0029】
グロメット30とグロメット70の間の主な違いは、後者が、ほぼ水平方向に向いたリブ72で、細長い楕円形状開口74を作る形態となっていることである。この構造は、グロメット30のリブ状部材56とブロック58を置き換えている。さらに、この形状は、細長い楕円形ヘッド78と比較的小径のネックを有する支柱76に、取り外し可能にロック係合するよう組立、配置されている。
【0030】
図5図6を参照して、支柱76は、留め部材82に対して軸方向に回転する。この留め部材82は、径方向に突出したディスク84を有し、車両(図示してない)のカーペットに係合するために垂直に突出する突起86がある。クランプ88は、逆茶碗形状で、留め部材82に対してスナップ固定されて、支柱76を留め部材に対して所定の位置に保持するが、支柱は回転できるようにしている。
【0031】
この実施形態では、支柱76、留め部材82およびクランプ88を車両のカーペット上に組み立てたら、使用者は楕円形ヘッド78を回転してグロメット70の楕円形状開口74に合わせれば、グロメットを容易に支柱に取り付けできる。次いで、使用者は、楕円形ヘッド78を約1/4回転、すなわちは90°回転させて、グロメット70とフロアマット10が、ヘッドが楕円形開口部74の狭い部分と係合することにより車両の所定位置にしっかりと保持される。
【0032】
本発明のグロメット30、70は、他の製造者の特異な支柱形状に適合するように内面40で変形してもよい。
【0033】
一体化グロメットを有する本フロアマットの特定の実施形態を記載したが、当業者であれば、広い範囲で本発明から逸脱することなく、そして以下の特許請求範囲に従って、変更、修正することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、グロメットを一体化したフロアマットとして好適である。
【符号の説明】
【0035】
10 フロアマット
12 車両フロア
14 支柱
16 フランジ
18 支柱ヘッド
20 上面
22 ネック
24 コアー
26 上面
28 下面
30 グロメット
32 グロメット本体
34 上縁
36 下縁
38 外面
40 内面
42 支柱係合貫通開口
44 フランジ
46 スロット
48 端部
50 垂直オフセット部
52 上面
56 リブ状部材
58 ブロック
60 下側面
70 グロメット
74 楕円形状開口
76 支柱
78 楕円形ヘッド
82 留め部材
84 ディスク
86 突起
88 クランプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10