(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】密封容器、及び当該密封容器を使用した真空ガス置換方法
(51)【国際特許分類】
B65D 43/04 20060101AFI20230418BHJP
B65B 31/04 20060101ALI20230418BHJP
B65D 43/10 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
B65D43/04 200
B65B31/04 B
B65D43/10
(21)【出願番号】P 2018129637
(22)【出願日】2018-07-09
【審査請求日】2021-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】396000422
【氏名又は名称】リスパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正浩
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭47-038381(JP,A)
【文献】特許第3485443(JP,B2)
【文献】特開2017-137091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 39/00-55/16
B65B 31/00-31/10
B65D 85/50-85/52
B65D 85/60
B65D 85/72-85/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋側嵌合部と、当該蓋側嵌合部の外側に形成された蓋側シール面を有する蓋体と、
容器側嵌合部と、当該容器側嵌合部の外側に形成された容器側シール面を有する容器本体とを備え、
前記蓋側嵌合部が前記容器側嵌合部に内嵌合し、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着する密封容器であって、
前記蓋体には、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが内嵌合する前段階において、前記容器側嵌合部の一部に当接する蓋側当接部が形成され、
前記蓋側嵌合部には、前記蓋体の内側と外側を連通させる、外側へ向けて開口した通気部が形成され、
当該通気部は、
前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが内嵌合する前段階においては、前記蓋側当接部によって外側へ向けて開口した状態が維持され、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着した際に
は、閉じられることを特徴とする密封容器。
【請求項2】
蓋側嵌合部と、当該蓋側嵌合部の内側に形成された蓋側シール面を有する蓋体と、
容器側嵌合部と、当該容器側嵌合部の内側に形成された容器側シール面を有する容器本体とを備え、
前記蓋側嵌合部が前記容器側嵌合部に外嵌合し、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着する密封容器であって、
前記蓋体には、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが外嵌合する前段階において、前記容器側嵌合部の一部に当接する蓋側当接部が形成され、
前記蓋側嵌合部には、前記蓋体の内側と外側を連通させる、外側へ向けて開口した通気部が形成され、
当該通気部は、
前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが外嵌合する前段階においては、前記蓋側当接部によって外側へ向けて開口した状態が維持され、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着した際に
は、閉じられることを特徴とする密封容器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の密封容器を使用した真空ガス置換方法であって、
気密状態の密閉チャンバ内に前記密封容器を配置し、前記容器側嵌合部の一部に前記蓋側当接部を当接させて、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが嵌合する前段階とする工程と、
前記密閉チャンバ内の空気を当該密閉チャンバ外へ抜き出すことで、前記密封容器内の空気も、前記通気部を介して前記密閉チャンバ外へ抜き出す工程と、
前記密閉チャンバ内に置換ガスを注入することで、前記密封容器内に、前記置換ガスが前記通気部を介して充填される工程と、
前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とを嵌合させると共に、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とを密着させて、前記蓋体と前記容器本体とを密封する工程と、を備えることを特徴とする真空ガス置換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、容器本体と蓋体とからなる密封容器に関し、特に、容器内部にガスを封入する密封容器に関する。また、当該密封容器を使用した真空ガス置換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、食品等を保存するための密封容器では、食品が劣化することを避けるため、容器内に不活性ガス等を封入していた。例えば、特許文献1に記載の密封容器は、容器本体と蓋体とから構成されており、容器本体のフランジ部と蓋体のフランジ部とを互いに密着させることで、容器が密封されている。そして、容器内にガスを封入する際は、まず、蓋体のフランジ部の内側又は外側から垂下するように形成されたガス流出防止部が、容器本体の開口周辺を囲うように、蓋体を容器本体に被せる。次に、ガス流出防止部に形成さ
れたガス射出ノズル挿入口に、ガス射出ノズルを外部から差し込み、容器内にガスを導入している。その後、ガス射出ノズルをガス射出ノズル挿入口から抜き取り、容器本体のフランジ部と蓋体のフランジ部とを密着させて、容器を密封していた。
【0003】
ただ、この特許文献1に記載の密封容器では、蓋体を容器本体から浮いた状態で維持していなければ、ガス流出防止部に形成されたガス射出ノズル挿入口が塞がってしまい、ガス射出ノズル挿入口に、ガス射出ノズルを差し込むことができない。そのため、蓋体を浮かせて保持する手段を別途利用しなければ、容器内にガスを封入できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明は、上記問題に鑑み、蓋体を浮かせて保持する手段を用いなくても、容器内部にガスを封入可能な密封容器、及び、当該密封容器を使用した真空ガス置換方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に係る密封容器は、蓋側嵌合部と、当該蓋側嵌合部の外側に形成された蓋側シール面を有する蓋体と、容器側嵌合部と、当該容器側嵌合部の外側に形成された容器側シール面を有する容器本体とを備え、前記蓋側嵌合部が前記容器側嵌合部に内嵌合し、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着する密封容器であって、前記蓋体には、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが内嵌合する前段階において、前記容器側嵌合部の一部に当接する蓋側当接部が形成され、前記蓋側嵌合部には、前記蓋体の内側と外側を連通させる、外側へ向けて開口した通気部が形成され、当該通気部は、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが内嵌合する前段階においては、前記蓋側当接部によって外側へ向けて開口した状態が維持され、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着した際には、閉じられることを特徴とする。
【0007】
上記特徴によれば、蓋側当接部が容器本体の一部に当接して、蓋体の蓋側嵌合部と容器本体の容器側嵌合部とが内嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体が容器本体から少し浮いた状態を維持することができる。そのため、従来技術のように、蓋体を浮かせて保持する装置を用いなくても、通気部を利用して密封容器内部にガスを封入することができるのである。
【0008】
さらに、本願発明の請求項2に係る密封容器は、蓋側嵌合部と、当該蓋側嵌合部の内側に形成された蓋側シール面を有する蓋体と、容器側嵌合部と、当該容器側嵌合部の内側に形成された容器側シール面を有する容器本体とを備え、 前記蓋側嵌合部が前記容器側嵌合部に外嵌合し、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着する密封容器であって、前記蓋体には、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが外嵌合する前段階において、前記容器側嵌合部の一部に当接する蓋側当接部が形成され、前記蓋側嵌合部には、前記蓋体の内側と外側を連通させる、外側へ向けて開口した通気部が形成され、当該通気部は、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが外嵌合する前段階においては、前記蓋側当接部によって外側へ向けて開口した状態が維持され、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とが密着した際には、閉じられることを特徴とする。
【0009】
上記特徴によれば、蓋側当接部が容器本体の一部に当接して、蓋体の蓋側嵌合部と容器本体の容器側嵌合部とが外嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体が容器本体から少し浮いた状態を維持することができる。そのため、従来技術のように、蓋体を浮かせて保持する装置を用いなくても、通気部を利用して密封容器内部にガスを封入することができるのである。
【0010】
さらに、本願発明の請求項3に係る真空ガス置換方法は、前記密封容器を使用した真空ガス置換方法であって、気密状態の密閉チャンバ内に前記密封容器を配置し、前記容器側嵌合部の一部に前記蓋側当接部を当接させて、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とが嵌合する前段階とする工程と、前記密閉チャンバ内の空気を当該密閉チャンバ外へ抜き出すことで、前記密封容器内の空気も、前記通気部を介して前記密閉チャンバ外へ抜き出す工程と、
前記密閉チャンバ内に置換ガスを注入することで、前記密封容器内に、前記置換ガスが前記通気部を介して充填される工程と、前記蓋側嵌合部と前記容器側嵌合部とを嵌合させると共に、前記蓋側シール面と前記容器側シール面とを密着させて、前記蓋体と前記容器本体とを密封する工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
上記特徴によれば、気密状態の密閉チャンバ内部に密封容器を配置し、蓋体の蓋側嵌合部と容器本体の容器側嵌合部とが嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体が容器本体から少し浮いた状態を維持したまま、密封容器の内外を連通させる通気部を介して密封容器内の空気を置換ガスへと置換し、密封容器を密封することができる。そのため、従来技術のように、密封容器内部にガス射出ノズルを差し込む必要がなく、ガスの置換工程が簡略化されるのである。
【発明の効果】
【0012】
本願発明の密封容器、及び、当該密封容器を使用した真空ガス置換方法は、蓋体を浮かせて保持する手段を用いなくても、容器内部にガスを封入できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本願発明の実施形態1に係る密封容器の蓋体を示すもので、(a)は蓋体の平面図、(b)は蓋体の側面図、(c)はA-A断面図である。
【
図2】本願発明の実施形態1に係る密封容器の容器本体を示すもので、(a)は容器本体の平面図、(b)は容器本体の側面図、(c)はB-B断面図である。
【
図3】密閉チャンバ内部に配置された実施形態1に係る密封容器の側面図である。
【
図4】(a)は、
図3におけるC-C断面図、(b)は、
図4(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図、(c)は、
図4(a)に示す断面図において、蓋体が容器本体に対してずらして載せられた状態の断面図である。
【
図5】密閉チャンバ内部に配置された実施形態1に係る密封容器の側面図である。
【
図6】(a)は、
図5におけるD-D断面図、(b)は、
図6(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図である。
【
図7】本願発明の実施形態2に係る密封容器の蓋体を示すもので、(a)は蓋体の平面図、(b)は蓋体の側面図、(c)はE-E断面図である。
【
図8】本願発明の実施形態2に係る密封容器の容器本体を示すもので、(a)は容器本体の平面図、(b)は容器本体の側面図、(c)はF-F断面図である。
【
図9】密閉チャンバ内部に配置された実施形態2に係る密封容器を示すものであって、(a)は、
図7(c)のE-E断面図で示した蓋体を、
図8(c)のF-F断面図で示した容器本体の上に載置した状態である。また、(b)は、
図9(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図であり、(c)は、
図9(b)に示す状態から、蓋体を容器本体に外嵌合した状態である。
【符号の説明】
【0014】
100 蓋体
130 蓋側嵌合部
131 蓋側当接部
140 蓋側シール面
150 通気部
200 容器本体
230 容器側嵌合部
240 容器側シール面
300 密封容器
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において、「上方」とは、密封容器の容器本体の開口面を上にして水平面上に載置した際に、鉛直方向における上方に向かう方向のことであり、「下方」とは鉛直方向における下方に向かう方向のことである。
【0016】
<実施形態1>
まず、
図1には、本願発明の実施形態1に係る密封容器300の蓋体100を示す。
図1(a)は蓋体100の平面図、
図1(b)は蓋体100の側面図、
図1(c)はA-A断面図である。
図1に示すように、蓋体100は下方に開口した浅皿型形状であり、平面視長方形の天板110と、当該天板110から下方へ向けて連続する側壁120とを備える。この側壁120の下端部には、凸状の蓋側嵌合部130が設けられ、さらに、この蓋側嵌合部130より外側には、蓋側嵌合部130の上端から水平方向へ延びる平坦な蓋側シール面140が設けられている。そして、側壁120、蓋側嵌合部130、及び蓋側シール面140は蓋体100の周方向へ全周にわたり連続して設けられている。
【0017】
また、蓋側嵌合部130の一部を大きく切り欠いたように、蓋側嵌合部130には通気部150が形成されている。この通気部150は、蓋体100の内側と外側を連通するように構成されており、蓋側シール面140に隣接すると共に、蓋側シール面140よりも内側に位置している。また、この通気部150は、蓋体100の各辺の中央付近に設けられており、蓋体100全体では計4つ設けられている。なお、A-A断面図を示す
図1(c)では、蓋体100の内側と外側を連通する通気部150が手前側に配置され、その奥側には、蓋側嵌合部130が配置されている。
【0018】
また、蓋側嵌合部130の下端は、後述するように蓋側嵌合部130が容器本体200の容器側嵌合部230に嵌合する前段階において、容器本体200の一部である容器側嵌合部230の端部に当接する蓋側当接部131となる。なお、蓋側嵌合部130は他の部分から凸状に突出するように形成された部分であり、いわゆるアンダーカット部である。そして、蓋側嵌合部130のアンダーカット部を蓋側当接部131とすることで、蓋側当接部131を蓋体100の一部に別途設ける必要がなくなるのである。
【0019】
なお、通気部150は、蓋体100の各辺の中央付近に設けられているが、これに限定されず、蓋側嵌合部130上であれば、蓋体100のコーナー部付近、その他の任意の場所に設けることができる。また、通気部150の数や形状も、
図1に示す通気部150に限定されず、任意に設けることができる。また、蓋側シール面140は容器本体200の容器側シール面240と密着できるように、容器側シール面240の表面形状と一致する形状となっている。さらに、この蓋側シール面140は平坦面となっているが、これに限定されず、容器本体200の容器側シール面240と密着できるのであれば、湾曲面等の任意の形状とすることができる。
【0020】
次に、本願発明の実施形態1に係る密封容器300の容器本体200を
図2に示す。図
2(a)は容器本体200の平面図、
図2(b)は容器本体200の側面図、
図2(c)はB-B断面図である。
図2に示すように、容器本体200は、上方に開口した浅皿型形状であり、平面視長方形の底壁210と、当該底壁210から下方に膨出した脚部211と、当該脚部211から立ち上がるように形成された側壁220とを備える。さらに、この側壁220の上端には凹状の容器側嵌合部230が設けられ、さらに、この容器側嵌合部230の外側には、容器側嵌合部230の上端から水平方向へ延びる平坦状の容器側シール面240が設けられている。そして、側壁220、容器側嵌合部230、及び容器側シール面240は、容器本体200の周方向へ全周にわたり連続して設けられている。
【0021】
また、容器側嵌合部230は、蓋体100の蓋側嵌合部130が内嵌合できるように構成されている。また、容器側シール面240は、蓋体100の蓋側シール面140が密着できるように、蓋側シール面140の表面と一致する形状となっている。
【0022】
なお、本実施形態1に係る蓋体100及び容器本体200は、シート成形(例えば、真空成形、圧空成形、熱盤成形)可能な、厚さが0.1~1.0mm程度のシート状の素材を用いるものであり、例えば、蓋体100の素材としては、中身の視認性を確保し、適度な弾性を有するように、A-PET、透明性のある二軸延伸ポリスチレン(中心OPS)、又はポリプロピレン(PP)を、容器本体200の素材としては、A-PET、フィラー入りポリプロピレン(PPF)、又はポリスチレン(PS)を用いることができる。また、蓋体100及び容器本体200は、平面視長方形であるが、この他にも、平面視多角形や平面視略円形等の任意の形状に適宜変更することができる。
【0023】
では、次に
図3から
図6を参照して、実施形態1に係る本願発明の密封容器300を使用した真空ガス置換方法について説明する。なお、
図3は、密閉チャンバ500内部に配置された密封容器300の側面図であり、
図4(a)は、
図3におけるC-C断面図、
図4(b)は、
図4(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図、
図4(c)は、
図4(a)に示す断面図において、蓋体100が容器本体200に対してずらして載せられた状態の断面図である。
【0024】
図3及び
図4(a)及び(b)に示すように、密閉チャンバ500は、密封容器300を収容できる大きさの箱形の空間を備えており、内部を気密状態にできる装置である。密封容器300を使用した真空ガス置換方法では、まず、密閉チャンバ500の載置部510に密封容器300を配置する。また、容器本体200の内部には、食品等の収容物(不図示)が収容されており、容器本体200の開口を覆うように、容器本体200の上に蓋体100が被せてある。なお、
図4(c)は、蓋体100が容器本体200に対してずらして載せられた状態を示すものであり、詳しくは後述する。
【0025】
この状態では、
図4(b)に示すように、蓋体100の蓋側当接部131が、容器本体200の一部である容器側嵌合部230の端部231に当接しており、それ以上、蓋体100が容器本体200に嵌合しないように、蓋体100を容器本体200から少し浮かした状態となっている。つまり、蓋体100の蓋側当接部131が容器本体200の一部に当接することで、蓋体100の蓋側嵌合部130が容器本体200の容器側嵌合部230に内嵌合する前段階の状態が維持されているのである。
【0026】
そして、この状態では、蓋側嵌合部130が容器側嵌合部230に嵌合していないので、蓋側嵌合部130に形成された通気部150が容器側嵌合部230によって閉じられることなく、容器側嵌合部230の上方に露出している。そのため、密封容器300の内部と外部は、通気部150を介して連通した状態となっている。なお、密閉チャンバ500の内部には空気Xが満たされており、当然ながら、密封容器300の内部にも同じ空気Xが満たされた状態となっている。この空気Xは、例えば、密閉チャンバ500が設置され
た作業場の周囲の空気と同じであり、密閉チャンバ500内部を真空状態としなければ、密閉チャンバ500内部は密閉チャンバ500の外部と同じ空気で満たされている。
【0027】
次に、密閉チャンバ500内部の空気Xを外部へ抜き出していく。具体的には、真空ポンプ等に接続された排出管520によって、密閉チャンバ500の外部へ空気Xを抜き出していけば、密閉チャンバ500内部は気密状態となっているので、密閉チャンバ500内部が次第に真空状態となっていく。さらに、密封容器300内部の空気Xも通気部150を介して、密閉チャンバ500の外部へと抜き出される。すると、密封容器300の内部も真空状態となるのである。
【0028】
次に、密閉チャンバ500の内部に置換ガスYを注入していく。具体的には、食品が傷むのを防止するために、窒素、酸素及び二酸化炭素のような不活性ガス等の置換ガスYを、ガス供給器に接続された導入管530によって、密閉チャンバ500の内部に送り込んでいく。すると、密閉チャンバ500内部は気密状態となっているので、密閉チャンバ500内部が次第に置換ガスYで満たされることになる。さらに、密封容器300内部にも通気部150を介して置換ガスYが送り込まれ、密封容器300内部は置換ガスYで充填される。
【0029】
そして次に、密閉チャンバ500内部に配置された押圧装置(不図示)によって、蓋体100を容器本体200に向けて押し込み、
図5及び
図6に示すように、蓋体100の蓋側嵌合部130を容器本体200の容器側嵌合部230に内嵌合させる。
【0030】
なお、蓋体100を容器本体200に載せる際は、
図4(a)に示すように、蓋体100が容器本体200に対して水平状態でずれる事無く綺麗に載せられる場合もあるが、
図4(c)に示すように、蓋体100が容器本体200に対してずれて斜めに載せられる場合もある。この
図4(c)に示す状態では、蓋体100の一方側(図面上では右側)のコーナーが容器本体200に入り込み、当該一方側の蓋側嵌合部130が容器側嵌合部230に嵌合しているが、蓋体100の他方側(図面上では左側)のコーナーは上方へ向けて浮いており、当該他方側の蓋側当接部131が容器本体200の一部に当接している。そのため、蓋体100が容器本体200に対してずれて斜めに載せられる場合であっても、蓋体100の他方側(図面上では左側)においては、蓋体100の蓋側嵌合部130が容器本体200の容器側嵌合部230に内嵌合する前段階の状態が維持されているのである。そして、この状態では、他方側において、蓋側嵌合部130が容器側嵌合部230に嵌合していないので、蓋側嵌合部130に形成された通気部150が容器側嵌合部230によって閉じられることなく、容器側嵌合部230の上方に露出している。そのため、密封容器300の内部と外部は、通気部150を介して連通した状態となっている。そのため、この露出した通気部150を介して、密封容器300内の空気Xを置換ガスYへと置換することができる。その後、密閉チャンバ500内部に配置された押圧装置(不図示)によって、蓋体100を容器本体200に向けて押し込めば、
図5及び
図6に示すように、蓋体100の蓋側嵌合部130を容器本体200の容器側嵌合部230に内嵌合した状態となる。
【0031】
なお、
図5は、密閉チャンバ500内部に配置された密封容器300の側面図であり、
図6(a)は、
図5におけるD-D断面図、
図6(b)は、
図6(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図である。
【0032】
図5に示すように、蓋体100の蓋側嵌合部130を容器本体200の容器側嵌合部230に内嵌合させた際に、蓋側シール面140を上部密着装置550で、容器側シール面240を下部密着装置540でそれぞれ押さえつけて、蓋側シール面140と容器側シール面240とを密着させると共に加熱する。すると、蓋側シール面140と容器側シール
面240は互いにヒートシールされて、密封容器300は内部に置換ガスYを封入した状態で密封されるのである。また、
図6(b)に示すように、通気部150は、通気部150の外側の蓋側シール面140と容器側シール面240とが密着して完全に閉ざされているので、密封容器300内部の置換ガスYが通気部150から外部へ漏れる事が無く、密封された状態が保たれている。
【0033】
このように、本願発明の密封容器300によれば、蓋側当接部131が容器本体200の一部に当接して、蓋体100の蓋側嵌合部130と容器本体200の容器側嵌合部230とが内嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体100が容器本体200から少し浮いた状態を維持することができる。そのため、従来技術のように、蓋体100を浮かせて保持する装置を用いなくても、通気部150を利用して密封容器300内部にガスを封入することができるのである。
【0034】
さらに、
図3から
図6で説明したように、本願発明の密封容器300を用いた真空ガス置換方法では、気密状態の密閉チャンバ500内部に密封容器300を配置し、蓋体100の蓋側嵌合部130と容器本体200の容器側嵌合部230とが内嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体100が容器本体200から少し浮いた状態を維持したまま、密封容器300の内外を連通させる通気部150を介して密封容器300内の空気Xを置換ガスYへと置換し、密封容器300を密封することができる。そのため、従来技術のように、密封容器300内部にガス射出ノズルを差し込む必要がなく、ガスの置換工程が簡略化されるのである。
【0035】
また、本願発明の密封容器300を用いた真空ガス置換方法によれば、蓋体100を浮かせて保持する装置や、ガス射出ノズルを用いる必要がない。そのため、本願発明の密封容器300を用いた真空ガス置換方法を実施する真空ガス置換装置は、蓋体100を浮かせて保持する装置や、ガス射出ノズルを備える必要がなく、構造が簡略化され製造コストも削減できる。
【0036】
さらに、本願発明の密封容器300を用いた真空ガス置換方法によれば、蓋体100と容器本体200を用いることができるので、従来の包装フィルムによるトップシール型の真空ガス置換方法に比べて、収容物をボリューム感が溢れるように収容でき、また、段積みをしても、収容物が潰されることを防止出来るのである。
【0037】
また、本願発明の密封容器300によれば、
図4(b)に示すように、蓋側当接部131の表面が傾斜面で、容器本体200の一部である容器側嵌合部230の端部231も傾斜面で、両者の傾斜面は互いに対応する形状となっている。そのため、蓋体100が容器本体200に安定して載置され、蓋体100の蓋側嵌合部130と容器本体200の容器側嵌合部230とが嵌合する前段階の状態を、安定して確実に維持することができる。
【0038】
なお、本願発明の密封容器300では、
図3から
図6に示す密閉チャンバ500を用いた真空ガス置換方法を利用しているが、これに限定されず、従来から行われているガス置換方法を利用することもできる。例えば、気密状態ではないチャンバの中に密封容器300を配置し、蓋側当接部131が容器本体200の一部に当接して、蓋体100の蓋側嵌合部130と容器本体200の容器側嵌合部230とが嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体100が容器本体200から少し浮いた状態を維持させておく。そして、蓋側嵌合部130から露出している通気部150に、従来技術と同様に、ガス噴射ノズルを差し込んで、密封容器300の内部に置換ガスYを噴射する。その後、ガス噴射ノズルを通気部150から抜き出し、蓋体100の蓋側嵌合部130を容器本体200の容器側嵌合部230に嵌合させて、密封容器300を密封してもよい。
【0039】
この従来のガス置換方法を利用する場合は、従来と同様に、ガス噴射ノズルを利用するものの、本願発明の蓋側当接部131によって蓋体100を浮かせて保持できるため、蓋体100を浮かせて保持する装置を用いる必要がなく、ガス置換の工程、及びガス置換を実施する装置の構造を簡略化できる。
【0040】
また、
図3から
図6で説明した本願発明の真空ガス置換方法を実施する真空ガス置換装置は、内部を気密状態とする密閉チャンバ500と、密閉チャンバ500内部の空気Xを外部へ抜き出す手段と、密閉チャンバ500内部に置換ガスYを注入する手段と、蓋体100と容器本体200とを嵌合させて密封する手段とを備えている。そして、密閉チャンバ500内部の空気Xを外部へ抜き出す手段は、真空ポンプと排出管520とから構成されているが、これに限定されず、外部へ空気Xを抜き出せるのであれば、その他の既存の手段を採用してもよい。また、密閉チャンバ500内部に置換ガスYを注入する手段は、ガス供給器と導入管530とから構成されているが、これに限定されず、内部へ置換ガスYを注入できるのであれば、その他の既存の手段を採用してもよい。さらに、蓋体100と容器本体200とを嵌合させて密封する手段は、蓋体100を容器本体200に向けて押圧する押圧装置、並びに下部密着装置540及び上部密着装置550とから構成されているが、これに限定されず、蓋体100を容器本体200に向けて押圧して、蓋体100と容器本体200とを密封できるのであれば、その他の既存の手段を採用してもよい。
【0041】
また、本願発明の密封容器300では、下部密着装置540と上部密着装置550とで蓋側シール面140と容器側シール面240とを密着させると共に加熱し、ヒートシールすることで、蓋側シール面140と容器側シール面240とを溶着して密封容器300を密封していたが、これに限定されることはなく、蓋側シール面140と容器側シール面240とを密着させて密封できる手段であれば、任意の手段を採用できる。例えば、蓋側シール面140と容器側シール面240との間に接着剤を塗布しておき、蓋側シール面140と容器側シール面240とを密着させて接着することで、密封容器300を密封してもよい。
【0042】
また、本願発明の密封容器300では、蓋体100のアンダーカット部である蓋側嵌合部130の蓋側当接部131が、容器本体200の一部に当接していたが、これに限定されることはなく、蓋側当接部131が容器本体200の一部に当接して、蓋側嵌合部130が容器側嵌合部230に嵌合する前段階を維持できるのであれば、その他の構成を採用してもよい。例えば、蓋側シール面140の一部に下方へ突出する蓋側当接部131を形成すれば、蓋側当接部131が容器側シール面240の一部に当接して、蓋側嵌合部130が容器側嵌合部230に嵌合する前段階を維持できる。なお、蓋側シール面140から突出した蓋側当接部131は、蓋側シール面140と容器側シール面240を密着させる際に除去するか、または、蓋側当接部131を収容可能な凹部を容器側シール面240に形成しておき、蓋側当接部131を当該凹部に収容して、蓋側シール面140と容器側シール面240とを密着させてもよい。
【0043】
<実施形態2>
では次に、本願発明の実施形態2に係る密封容器300Aについて説明する。本実施形態2に係る密封容器300Aの構成は、蓋体100Aが容器本体200Aに外嵌合する点を除いては、実施形態1に係る密封容器300の構成と基本的に同一であるため、当該同一の構成については詳細な説明を省略する。
【0044】
まず、
図7に本実施形態2に係る密封容器300Aの蓋体100Aを示す。
図7(a)は蓋体100Aの平面図、
図7(b)は蓋体100Aの側面図、
図7(c)はE-E断面図である。
図7に示すように、蓋体100Aは下方に開口した浅皿型形状であり、平面視長方形の天板110Aと、当該天板110Aから下方へ向けて連続する側壁120Aとを
備える。この側壁120Aの下端部には、水平方向へ延びる平坦な蓋側シール面140Aが設けられている。さらに、蓋側シール面140Aの外側には、凹状の蓋側嵌合部130Aが設けられている。そして、側壁120A、蓋側嵌合部130A、及び蓋側シール面140Aは蓋体100Aの周方向へ全周にわたり連続して設けられている。
【0045】
また、蓋側嵌合部130Aの一部を大きく切り欠いたように、蓋側嵌合部130Aには通気部150Aが形成されている。この通気部150Aは、蓋体100Aの内側と外側を連通するように構成されており、蓋側シール面140Aに隣接すると共に、蓋側シール面140よりも外側に位置している。また、この通気部150Aは、蓋体100Aの各辺の中央付近に設けられており、蓋体100A全体では計4つ設けられている。なお、E-E断面図を示す
図7(c)では、蓋体100Aの内側と外側を連通する通気部150Aが手前側に配置され、その奥側には、蓋側嵌合部130Aが配置されている。
【0046】
また、蓋側嵌合部130Aの内側に突出した部分は、後述するように蓋側嵌合部130Aが容器本体200Aの容器側嵌合部230Aに外嵌合する前段階において、容器本体200Aの一部である容器側嵌合部230Aの端部に当接する蓋側当接部131Aとなる。なお、蓋側嵌合部130Aの蓋側当接部131Aは、内側に突出した部分であり、いわゆるアンダーカット部である。そして、蓋側嵌合部130Aのアンダーカット部を蓋側当接部131Aとすることで、蓋側当接部131Aを蓋体100Aの一部に別途設ける必要がなくなるのである。
【0047】
次に、本願発明の実施形態2に係る密封容器300Aの容器本体200Aを
図8に示す。
図8(a)は容器本体200Aの平面図、
図8(b)は容器本体200Aの側面図、
図8(c)はF-F断面図である。
図8に示すように、容器本体200Aは、上方に開口した浅皿型形状であり、平面視長方形の底壁210Aと、当該底壁210Aから下方に膨出した脚部211Aと、当該脚部211Aから立ち上がるように形成された側壁220Aとを備える。この側壁220Aの上端には、水平方向へ延びる平坦状の容器側シール面240Aが設けられ、当該容器側シール面240Aの外側には、凸状の容器側嵌合部230Aが設けられている。そして、側壁220A、容器側嵌合部230A、及び容器側シール面240Aは、容器本体200Aの周方向へ全周にわたり連続して設けられている。
【0048】
また、容器側嵌合部230Aは、蓋体100Aの蓋側嵌合部130Aが外嵌合できるように構成されている。また、容器側シール面240Aは、蓋体100Aの蓋側シール面140Aが密着できるように、蓋側シール面140Aの表面と一致する形状となっている。
【0049】
では、次に
図9を参照して、本実施形態2に係る密封容器300Aを使用した真空ガス置換方法について説明する。なお、
図9(a)は、密閉チャンバ500内部に配置された密封容器300Aを示すものであって、
図7(c)のE-E断面図で示した蓋体100Aを、
図8(c)のF-F断面図で示した容器本体200Aの上に載置した状態である。また、
図9(b)は、
図9(a)の一点鎖線で示した部分を拡大した断面図であり、
図9(c)は、
図9(b)に示す状態から、蓋体100Aを容器本体200Aに外嵌合した状態である。なお、
図9に示す密閉チャンバ500の構成は、
図3に示す密閉チャンバ500の構成と同一である。
【0050】
図9(a)及び(b)に示すように、密閉チャンバ500内部に配置された密封容器300Aは、蓋体100Aの蓋側当接部131Aが、容器本体200Aの一部である容器側嵌合部230Aの端部231Aに当接しており、それ以上、蓋体100Aが容器本体200Aに嵌合しないように、蓋体100Aを容器本体200Aから少し浮かした状態となっている。つまり、蓋体100Aの蓋側当接部131Aが容器本体200Aの一部に当接することで、蓋体100Aの蓋側嵌合部130Aが容器本体200Aの容器側嵌合部230
Aに外嵌合する前段階の状態が維持されているのである。
【0051】
そして、この状態では、蓋側嵌合部130Aが容器側嵌合部230Aに嵌合していないので、蓋側嵌合部130Aに形成された通気部150Aが容器側嵌合部230Aによって塞がれることなく、容器側嵌合部230Aの上方に露出しており、密封容器300Aの内部と外部は、通気部150Aを介して連通した状態となっている。なお、密閉チャンバ500の内部には空気Xが満たされており、当然ながら、密封容器300Aの内部にも同じ空気Xが満たされた状態となっている。
【0052】
次に、真空ポンプ等に接続された排出管によって、密閉チャンバ500の外部へ空気Xを抜き出していく。密閉チャンバ500内部は気密状態となっているので、密封容器300A内部の空気Xが通気部150Aを介して密閉チャンバ500の外部へ抜き出され、密封容器300Aの内部は真空状態となる。次に、ガス供給器に接続された導入管によって、密閉チャンバ500の内部に置換ガスYを送り込んでいく。密閉チャンバ500内部は気密状態となっているので、置換ガスYが通気部150Aを介して密封容器300A内部に充填される。
【0053】
そして次に、密閉チャンバ500内部に配置された押圧装置によって、蓋体100Aを容器本体200Aに向けて押し込み、
図9(c)に示すように、蓋体100Aの蓋側嵌合部130Aを容器本体200Aの容器側嵌合部230Aに外嵌合させる。さらに、蓋側シール面140Aと容器側シール面240Aは互いに密着した状態でヒートシールされるので、密封容器300Aは内部に置換ガスYを封入した状態で密封されるのである。また、通気部150Aは、蓋側嵌合部130Aの内側に形成された蓋側シール面140Aと、容器側嵌合部230Aの内側に形成された容器側シール面240Aとが密着して閉ざされているので、密封容器300A内部の置換ガスYが通気部150Aから外部へ漏れる事が無く、密封された状態が保たれている。
【0054】
このように、本願発明の密封容器300Aによれば、蓋側当接部131Aが容器本体200Aの一部に当接して、蓋体100Aの蓋側嵌合部130Aと容器本体200Aの容器側嵌合部230Aとが外嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体100Aが容器本体200Aから少し浮いた状態を維持することができる。そのため、従来技術のように、蓋体100Aを浮かせて保持する装置を用いなくても、通気部150Aを利用して密封容器300A内部にガスを封入することができるのである。
【0055】
さらに、
図9で説明したように、本願発明の密封容器300Aを用いた真空ガス置換方法では、気密状態の密閉チャンバ500内部に密封容器300Aを配置し、蓋体100Aの蓋側嵌合部130Aと容器本体200Aの容器側嵌合部230Aとが外嵌合する前段階の状態、すなわち、蓋体100Aが容器本体200Aから少し浮いた状態を維持したまま、密封容器300Aの内外を連通させる通気部150Aを介して密封容器300A内の空気Xを置換ガスYへと置換し、密封容器300Aを密封することができる。そのため、従来技術のように、密封容器300A内部にガス射出ノズルを差し込む必要がなく、ガスの置換工程が簡略化されるのである。
【0056】
なお、実施形態1に係る本願発明の密封容器300は内嵌合の態様であり、実施形態2に係る本願発明の密封容器300Aは外嵌合の態様であるが、これに限定されず、本願発明の密封容器は、内嵌合と外嵌合の両方の特徴を備えた内外嵌合の態様であってもよい。
【0057】
また、本願発明の密封容器は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。