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  • 特許-ラベル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】ラベル
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/02 20060101AFI20230418BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20230418BHJP
   B65D 65/46 20060101ALI20230418BHJP
   B65D 65/42 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
G09F3/02 A
G09F3/10 A
B65D65/46
B65D65/42
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019037517
(22)【出願日】2019-03-01
(65)【公開番号】P2020140164
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000115980
【氏名又は名称】レンゴー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117400
【弁理士】
【氏名又は名称】北川 政徳
(74)【代理人】
【識別番号】100161746
【弁理士】
【氏名又は名称】地代 信幸
(74)【代理人】
【識別番号】100166796
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 雅至
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雄平
(72)【発明者】
【氏名】坂田 進
(72)【発明者】
【氏名】堀 美智子
【審査官】富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-034067(JP,A)
【文献】特開2012-025127(JP,A)
【文献】特開2010-076790(JP,A)
【文献】特開2005-029211(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0069587(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 1/00-5/04
B65D 23/00-25/56、65/00-65/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セロファンからなる基材層の両面に接着層を介して防湿層を有し、
前記防湿層は、ポリアミド系樹脂、硝化綿系樹脂、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂から選ばれる少なくとも一種を含有する層であり、
透湿度が1000g/m ・24h以下であり、
前記防湿層の総塗工量が、1.0g/m 以上、7.0g/m 以下であり、
前記接着層の塗工量が、それぞれの接着層において、0.2g/m 以上、1.0g/m 以下であることを特徴とするラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、容器等に装着されるラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料、調味料、ジャム等を入れたボトルや瓶等の容器には、一般的に、内容を表示するラベルが取り付けられている。このラベルとしては、容器に接着剤等で貼着するラベルや、熱収縮性フィルムを容器胴部に巻きつけ、熱収縮させることにより密着させるラベル(特許文献1)や、ラベルを構成するフィルムの一端を容器胴部に接着させ、このフィルムを容器の周囲を一周させ、フィルムの他端でフィルム同士を接着させることにより、容器胴部に巻き付けたラベルが知られている(特許文献2)。
【0003】
ところで、最近、環境的な観点から、石油製品の処理の問題が指摘されている。例えば、プラスチック製のラベルや容器は、使用後、棄却されることが多く、その処理が問題となる場合がある。具体的には、包装用プラスチックとして、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が用いられているが、これらは燃焼時の発熱量が多く、燃焼処理中に燃焼炉を傷める恐れがある。また、これらを埋め立て処理することも考えられるが、その化学的、生物的安定性のためほとんど分解せず残留し、埋立地の寿命を短くする等の問題がある。さらに、これらが海洋投棄されると、その化学的、生物的安定性から、そのまま海中で微細化し、浮遊するため、海中の生態系に影響を及ぼすおそれがある。
【0004】
これに対し、ラベルに生分解性を有する樹脂、例えばセロファン等を用いることが考えられる。セロファンを用いたラベルとして、特許文献3に記載のラベルがあげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-032657号公報
【文献】特開2007-108307号公報
【文献】特開2018-047926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3に記載のラベルは、セロファンが用いられているものの、基材として、ポリオレフィン系樹脂等が用いられている。このため、環境への負荷に対する問題を解決したとは言い難い。なお、特許文献3でセロファンが使用されているのは、ラベル表面に水分が付着したときにセロファン層で吸収させ、結露が生じるのを防止するためである。
【0007】
そこでこの発明は、環境下で生分解する材料を主に用いることにより、ゴミの減量化や海中の生態系への影響を減じたりすることができ、環境への負荷の低いラベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が検討を行った結果、ラベルの基材層として、生分解性を有するセロファンを用いることにより、前記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
【0009】
[1]セロファンからなる基材層の両面に接着層を介して防湿層を有することを特徴とするラベル。
[2]前記防湿層がポリアミド系樹脂、硝化綿系樹脂、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂から選ばれる少なくとも一種を含有する層であることを特徴とする[1]に記載のラベル。
[3]透湿度が1000g/m・24h以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のラベル。
[4]前記防湿層の総塗工量が、1.0g/m以上、7.0g/m以下であることを特徴とする[1]~[3]のいずれか1項に記載のラベル。
【発明の効果】
【0010】
この発明にかかるラベルは、基材層としてセロファンを用いるので、生分解性を有し、環境下においても、容易に分解され、環境負荷を低減できる。
また、基材層が外部と接しないように防湿層が配されるので、結露等が生じても、基材層が水分と接触するのを防止し、基材層の膨潤によるしわの発生や、基材層と印刷層との間の層間剥離が生じるのを抑制できる。
さらに、基材層と防湿層との間に接着層を設けるので、基材層と防湿層との密着性を向上させることができ、層間剥離を更に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明にかかるラベルの例を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明について実施形態を挙げて説明する。
この発明は、基材層の両面に接着層を介して防湿層を有することを特徴とするラベルにかかる発明である。
【0013】
この発明にかかるラベルの例として、図1に示すラベルをあげることができる。図1に示すラベル10は、基材層1の外気側の面に接着層2を介して防湿層3が設けられる。また、基材層1の容器側の面に接着層2を介して、印刷層4、及び防湿層3が設けられる。
前記印刷層4は、図1では、基材層1の容器側の接着層2と防湿層3との間に形成されるが、必ずしもこの位置に限定されるものではなく、例えば、基材層1の外気側の接着層2と防湿層3との間に形成されてもよい。
【0014】
[基材層]
前記基材層1は、セロファンから構成される。セロファンは、セルロースをアルカリ存在下、二硫化炭素と反応させてビスコースを得、次いで、中和してセルロースに再生させたものである。前記基材層1に使用されるセロファンとしては、普通セロファンとして製造されている、フィルム形状のものをそのまま用いることができる。
【0015】
[防湿層]
前記防湿層3は、結露等の水分が基材層1に接触するのを防止するための層である。このため、この防湿層3は、最外層に配されるのがより好ましい。この防湿層3としては、ポリアミド系樹脂、硝化綿系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビリニデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シェラック等があげられる。
【0016】
前記硝化綿系樹脂とは、硝化綿(ニトロセルロース)、又はこれと他の樹脂との混合樹脂をいう。ポリ塩化ビニル系樹脂としてはポリ塩化ビニル等があげられ、ポリ塩化ビリニデン系樹脂としては、ポリ塩化ビニリデン等があげられ、ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等があげられる。
これらの中でも、ポリアミド系樹脂、硝化綿系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂等が好ましい。
【0017】
本発明にかかるラベルに設けられる前記防湿層3の総塗工量は、1.0g/m以上がよく、1.5g/m以上が好ましく、2.0g/m以上がより好ましい。1.0g/mより少ないと、十分な防湿性を付与できないおそれがある。一方、総塗工量の上限は、7.0g/mがよく、6.5g/mが好ましく、5.0g/mがより好ましい。7.0g/mより多いと、使用する材質に生分解性でないものがあり、生分解性を十分に担保できないおそれがある。
【0018】
また、本発明にかかるラベルに設けられる前記防湿層3は、前記の通り、少なくとも2層設けられるが、そのうち1層の塗工量は、0.5g/m以上がよく、0.8g/m以上が好ましく、1.0g/m以上がより好ましい。0.5g/mより少ないと、十分な防湿性を付与できないおそれがある。一方、その1層の塗工量の上限は、5.0g/mがよく、4.5g/mが好ましく、4.0g/mがより好ましい。5.0g/mより多いと、使用する材質に生分解性でないものがあり、生分解性を十分に担保できないおそれがある。従って、残りの層の塗工量は、前記した総塗工量及び前記1層の塗工量の両方の条件を満たす量となる。
【0019】
前記の個々の防湿層の透湿度は、2000g/m・24h以下がよく、1500g/m・24h以下が好ましく、1000g/m・24h以下がより好ましい。2000g/m・24hより大きいと、結露等でラベルに付着した水分が層の内側に染み込み、基材層1に水分が接触して膨潤し、ラベルにしわが生じたり、基材層1と他の層の間で層間剥離が生じたりするおそれがある。
【0020】
[接着層]
前記接着層2は、前記基材層1が前記防湿層3や前記印刷層4から剥離するのを抑制するために設けられる層である。
このような接着層2を構成する成分としては、接着層2の両面に配される層(例えば、図1においては、基材層1及び防湿層3や、基材層1及び印刷層4)を構成する成分に考慮し、両層への接着能を生じさせたり、接着性をより高めさせたりする成分、例えば、アンカー剤、プライマー剤、接着剤等が適宜使用される。
【0021】
この接着層2を構成する成分の塗工量は、それぞれの接着層において、0.2g/m以上がよく、0.3g/m以上が好ましく、0.5g/m以上がより好ましい。0.2g/mより少ないと、十分な接着性能を付与できないおそれがある。一方、塗工量の上限は、1.0g/mがよく、0.9g/mが好ましく、0.8g/mがより好ましい。1.0g/mより多いと、使用する材質が生分解性でない場合が通常であるため、生分解性を十分に担保できないおそれがある。
【0022】
[印刷層]
前記印刷層4は、本願発明にかかるラベルを装着する容器の内容を表示するための層で、ラベル印刷用インク組成物を用いて、好ましくはグラビア印刷機またはフレキソ印刷機などを用いて設けることができる。
【0023】
前記ラベル印刷用インク組成物は、着色剤、バインダー樹脂、溶剤等からなる組成物である。
この着色剤としては、印刷インクの分野で一般的に用いられている各種の無機顔料、有機顔料等の顔料を用いることができる。
無機顔料の具体例としては、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、チタンブラック、黒鉛、アルミニウムパウダー、ブロンズパウダーなどの有色顔料、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルクなどの体質顔料、有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料などを挙げることができる。
【0024】
前記バインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等を用いることができる。また、前記溶剤としては、前記バインダー樹脂の溶解性や乾燥性等を考慮して選択することができる。
【0025】
前記ラベル印刷用インク組成物には、前記の材料以外に、粘着性樹脂、可塑剤、ワックス類、顔料分散剤、帯電防止剤、離型剤、硬化剤、キレート剤などの各種の添加剤を用いることができる。
【0026】
この印刷層4は、防湿層3の内側に配されると、防湿層3が保護層の役割を果たすこととなり、より好ましい。
【0027】
[ラベルの製造]
本願の発明に係るラベルは、一般的な方法で製造できる。
例えば、図1に示すラベル10の製造方法としては、基材層1の一方の面(外表面側)に接着層2を塗工等によって形成し、次いで、防湿層3を塗工等によって形成する。また、基材層1の他方の面(容器側)に接着層2を塗工等によって形成し、次いで、印刷層4を形成し、そして、防湿層3を塗工等によって形成する。これらによって、ラベルを製造することができる。なお、基材層1の両面の塗工等は、別々に行ってもよく、同時に行ってもよい。さらに、基材層1の両面の塗工等を交互に行ってもよい。
【0028】
[ラベルの特性]
この発明にかかるラベルは、基材層1に水分が接触するのを防ぐ必要がある。このため、この発明にかかるラベルの透湿度は、1000g/m・24h以下がよく、800g/m・24h以下が好ましく、500g/m・24h以下がより好ましい。1000g/m・24hより大きいと、ラベル表面での結露によるシワが発生し、外観が悪くなるという問題点が生じるおそれがある。
【0029】
[ラベルの容器への装着]
この発明にかかるラベルは、容器に装着して使用される。これについて、図1に示すラベル10を用いて説明する。
容器の側壁部の一部を覆う場合は、ラベル10を所定の大きさに切断し、前記ラベル10の一方の面であって、容器に接触させる側の面(以下、単に「接触面」と称する。)、具体的に図1においては、基材層1から見て印刷層4を形成した側の面に接着剤(又は粘着剤)を塗工し、これを容器の側壁部の一部に貼着することにより、行うことができる。
【0030】
容器の側壁部の全周を覆う場合、前記ラベル10として容器1つ分の側壁部全周の長さに合わせて切断したラベルを用いて覆う方法や、ロール状のラベル(ロールラベル)を用いて覆う方法があげられる。前者は、接触面の両方の側端部に接着剤(又は粘着剤)を塗工した前記ラベルのうち、一方の側端部を容器側壁部に貼り付け、次いで、前記ラベル10を容器の側壁部に巻き付け、そして、容器側壁部に貼り付けられた前記ラベルの一方の側端部の上に、他方の側端部を貼り付けることにより、前記ラベル10を容器側壁部を覆うように装着することができる。また、後者は、前記ロールラベルの接触面の一方の側端部に接着剤(又は粘着剤)を塗工し、この側端部を容器側壁部に貼り付け、次いで、前記ロールラベルを容器の側壁部に巻き付け、そして、容器側壁部に貼り付けられた前記ロールラベルの一方の側端部の上に、ロールラベルが重なるように、前記ラベルを切断すると共に、切断されたラベルの接触面の側端部に接着剤(又は粘着剤)を塗工し、この側端部を前記ラベルの一方の側端部の上に貼り付ける。これにより、前記ラベルを容器側壁部を覆うように装着することができる。
【0031】
[ラベルの用途]
この発明にかかるラベルは、上記の通り、基材層が水分と接触するのを防止するので、結露等により水分がラベルに接触しても、ラベルにしわが発生したり、基材層と印刷層との間の層間剥離が生じたりするのを抑制できる。この観点から、冷凍や冷蔵で輸送や保管をすることがあり得る、飲料や食品等の容器、例えば、ボトル、ビン、ケース等のラベルとして有効に用いることができる。
【実施例
【0032】
この発明を実施した実施例を具体的に挙げて説明する。まず、使用した材料及び測定方法について説明する。
【0033】
<原材料>
[基材層]
・普通セロファン… レンゴー(株)製:PT #400(t=27μm)(以下、「PT#400」と称する。)
[接着層]
・アンカー剤…東洋モートン(株)製:アンカー剤 AD-335AE(以下、「AD335AE」と称する。)
・プライマー剤…大日精化工業(株)製:プライマー剤 CSUP(NS-1)メヂウム(以下、「CSUP」と称する。)
【0034】
[印刷層]
・ウレタン系有色塗料…サカタインクス(株)製:ウレタン系有色塗料 ベルカラー(以下、「ベルカラー」と称する。)
【0035】
[防湿層]
・ポリアミド系無色透明塗料…サカタインクス(株)製:ポリアミド系無色透明塗料 NT-2000、傷防止ニス RE-600(以下、「ポリアミド無」と称する。)
・硝化綿系無色透明塗料…サカタインクス(株)製:硝化綿系無色透明塗料 XGS-4510OPニス 改2(以下、「硝化綿」と称する。)
【0036】
・ポリアミド系白色塗料…サカタインクス(株)製:ポリアミド系白色塗料 NT-2000 白115(以下、「ポリアミド白1」と称する。)
・ポリアミド系白色塗料…東洋インキ(株)製:ポリアミド系白色塗料 PANNECO 白(以下、「ポリアミド白2」と称する。)
【0037】
・ポリ塩化ビリニデン系透明塗料…旭化成(株)製:ポリ塩化ビリニデン系透明塗料 L509(以下、「PVDC」と称する。)
・ウレタン系白色塗料…サカタインクス(株)製:ウレタン系白色塗料 XGS-5804 白130 NT (以下、「ウレタン」と称する。)
【0038】
<評価方法>
[外観、防湿層密着性、インク密着性]
ラベルをペットボトルに巻き、5℃環境下に3時間放置後、35℃・80%RH環境下に30分放置した後に下記の項目を確認した。
【0039】
(外観)
ラベルへのシワ発生を目視にて確認した。シワ発生がなければ「○」、ラベルの一部にシワ発生があれば「△」、ラベル全体にシワがあれば「×」とした。
【0040】
(防湿層密着性)
ラベルの上にセロファンテープを貼りつけ、指で5回圧着した。圧着後にセロファンテープを剥がし、セロファンテープに防湿層が付着しなかったら「○」、セロファンテープに貼りつけ面積の20%以下で防湿層が付着したら「△」、セロファンテープに貼りつけ面積の21%以上で防湿層が付着したら「×」とした。
【0041】
(インク密着性)
ラベルの製造工程において、ラベルの容器側のセロファン基材層、または接着層上にハンドプルファーで汎用インク(サカタインクス(株)製:ベルカラー)を塗工・乾燥後、インク層上に各種防湿層を塗工した。容器側の防湿層上にセロファンテープを貼りつけ、指で5回圧着した。
圧着後にセロファンテープを剥がし、セロファンテープにインクが付着しなかったら「○」、セロファンテープに貼りつけ面積の20%以下でインクが付着したら「△」、セロファンテープに貼りつけ面積の21%以上でインクが付着したら「×」とした。
【0042】
[生分解性]
ラベルを構成する全層の合計質量に対する基材層(セロファン)の質量の比率で評価した。比率が91%以上のものを「5」、90%以下81%以上のものを「4」、80%以下71%以上のものを「3」、70%以下61%以上のものを「2」、60%以下のものを「1」とした。
【0043】
(実施例1~12、比較例1~
基材層の両面に、表1、2、3に示す各成分を表1、2、3に示す塗工量を塗工し、ラベルを作成した。
得られたラベルを用いて、各評価を行った。その結果を表1、2、3に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【符号の説明】
【0047】
1 基材層
2 接着層
3 防湿層
4 印刷層
10 ラベル
図1