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  • 特許-筐体および電動草刈機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】筐体および電動草刈機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/68 20060101AFI20230418BHJP
   A01D 34/64 20060101ALI20230418BHJP
   A01D 34/78 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
A01D34/68 Z
A01D34/64 A
A01D34/78 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019163700
(22)【出願日】2019-09-09
(65)【公開番号】P2021040505
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】松田 和晃
(72)【発明者】
【氏名】伊東 寛和
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-106859(JP,A)
【文献】国際公開第2017/073201(WO,A1)
【文献】特開2006-119595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/68
H01M 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が収納される筐体であって、
互いに接続されることにより第1の密閉空間を形成する複数の外周板と、
1以上の前記外周板に設けられる合計で2以上の外穴と、
前記外周板の少なくとも2つと接続される樋部材と、
前記樋部材に設けられる内穴とを備え、
前記樋部材が、隣接する2つの前記外周板のみに亘って設けられ、
前記外穴が形成される前記外周板を含む前記外周板と前記樋部材とで第2の密閉空間が形成され、
前記外穴は前記第2の密閉空間内に形成され、
それぞれの前記外穴を通り、その前記外穴が設けられた前記外周板と直交する線のそれぞれに対して、前記内穴がずれた位置に設けられる筐体。
【請求項2】
前記内穴を有し、前記第2の密閉空間を形成する前記樋部材が複数設けられる請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
部品が収納される筐体であって、
互いに接続されることにより第1の密閉空間を形成する複数の外周板と、
1以上の前記外周板に設けられる合計で2以上の外穴と、
前記外周板の少なくとも2つと接続される樋部材と、
前記樋部材に設けられる内穴とを備え、
前記樋部材が、隣接する2つの前記外周板に亘って設けられ、
前記外穴が形成される前記外周板を含む前記外周板と前記樋部材とで第2の密閉空間が形成され、
前記外穴は前記第2の密閉空間内に形成され、
それぞれの前記外穴を通り、その前記外穴が設けられた前記外周板と直交する線のそれぞれに対して、前記内穴がずれた位置に設けられ
前記内穴を有し、前記第2の密閉空間を形成する前記樋部材が複数設けられる筐体。
【請求項4】
前記外穴が、筐体の使用状態において底面となる前記外周板に設けられる請求項1から3のいずれか一項に記載の筐体。
【請求項5】
前記外穴が1つの前記外周板に設けられた2つの穴であり、
前記外穴が設けられた前記外周板に平行な面から見た状態で、前記内穴が2つの前記外穴の中点近傍に設けられる請求項1から4のいずれか一項に記載の筐体。
【請求項6】
前記内穴が、前記樋部材における前記外周板との接線に沿った長穴である請求項1からのいずれか一項に記載の筐体。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の筐体を搭載する電動草刈機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機に搭載されて、部品が収納される筐体および、この筐体を搭載する電動草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動草刈機等の作業機は、電子部品や回路基板を始め様々な部品が収納される筐体を搭載する。筐体は、内部に部品が収納される空間を備え、例えば、6枚の外周板が組み合わされた直方体形状である。また、特許文献1に開示されるように筐体は、部品の放熱性等を考慮して換気が行われる必要があり、外周板に開口が設けられる。
【0003】
作業機は風雨にさらされたり、洗車等により水を噴射されたりする。このような際に、筐体内に水が浸入すると、部品が水にぬれて、作業機が故障したり誤動作したりする原因となることがある。そのため、筐体は、通気を確保すると共に水の浸入を防ぐ機構が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-295721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
筐体は様々な部品を収納するスペースを確保する必要がある。そのため、簡便な構成で、通気性と共に防水性を確保できる機構が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る筐体は、部品が収納される筐体であって、互いに接続されることにより第1の密閉空間を形成する複数の外周板と、1以上の前記外周板に設けられる合計で2以上の外穴と、前記外周板の少なくとも2つと接続される樋部材と、前記樋部材に設けられる内穴とを備え、前記樋部材が、隣接する2つの前記外周板のみに亘って設けられ、前記外穴が形成される前記外周板を含む前記外周板と前記樋部材とで第2の密閉空間が形成され、それぞれの前記外穴を通り、その前記外穴が設けられた前記外周板と直交する線のそれぞれに対して、前記内穴がずれた位置に設けられる。
【0007】
このような構成により、外穴と内穴とを介して、筐体内外で空気が流通して通気性が確保される。また、外穴と内穴とがずれて配置されるため、外穴から侵入した水は内穴から筐体の内部に侵入せず、樋部材の密閉空間を通って外穴から筐体の外部に排出される。以上のことから、簡便な構成で、効率的に通気性と防水性が確保される。
【0008】
また、前記外穴が、前記筐体の使用状態において底面となる前記外周板に設けられることが好ましい。
【0009】
このような構成により、外穴から侵入した水は内穴に到達し難く、外穴から排出されやすい。その結果、簡便な構成で、効率的に通気性と防水性が確保される。
【0010】
また、前記樋部材が、隣接する2つの前記外周板に亘って設けられても良い。
【0011】
このような構成により、樋部材が2つの外周板に亘る簡単な構成で構成され、筐体内の角部に設けられるため、簡便な構成で、筐体内のスペースを多く費やすことなく樋部材を構成することができる。
【0012】
また、前記外穴が1つの前記外周板に設けられた2つの穴であり、前記外穴が設けられた前記外周板に平行な面から見た状態で、前記内穴が2つの前記外穴の中点近傍に設けられることが好ましい。
【0013】
このような構成により、外穴から侵入した水が内穴を通って筐体内に侵入することが高確率で抑制され、より確実に通気性と防水性とを確保することができる。
【0014】
また、前記内穴が、前記樋部材における前記外周板との接線に沿った長穴であっても良い。
【0015】
このような構成により、内穴は空気の流通性を確保しながら、水の通過を抑制することが容易となり、より確実に通気性と防水性とを確保することができる。
【0016】
また、前記内穴を有し、前記第2の密閉空間を形成する前記樋部材が複数設けられても良い。
また、本発明の一実施形態に係る筐体は、部品が収納される筐体であって、互いに接続されることにより第1の密閉空間を形成する複数の外周板と、1以上の前記外周板に設けられる合計で2以上の外穴と、前記外周板の少なくとも2つと接続される樋部材と、前記樋部材に設けられる内穴とを備え、前記樋部材が、隣接する2つの前記外周板に亘って設けられ、前記外穴が形成される前記外周板を含む前記外周板と前記樋部材とで第2の密閉空間が形成され、前記外穴は前記第2の密閉空間内に形成され、それぞれの前記外穴を通り、その前記外穴が設けられた前記外周板と直交する線のそれぞれに対して、前記内穴がずれた位置に設けられ、前記内穴を有し、前記第2の密閉空間を形成する前記樋部材が複数設けられる。
【0017】
このような構成により、必要な通気量に応じて樋部材の数を調整することができ、防水性を確保しながら、十分な通気性を容易に確保することができる。
【0018】
さらに、本発明の一実施形態に係る電動草刈機は、前記筐体を搭載する。
【0019】
通気性と防水性とが確保された筐体を備えることにより、電動草刈機は、筐体に搭載される電子部品等の部品の動作精度を維持することができ、良好な草刈り作業を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】電動草刈機の左側面図である。
図2】電動草刈機の平面図である。
図3】筐体と樋部材の構成例を示す斜視図である。
図4】樋部材の構成例を示す分解斜視図である。
図5】別実施形態における樋部材の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
〔電動草刈機の基本構成〕
本発明による作業車の実施形態の一例を説明する。本明細書では、特に断りがない限り、「前」は車体前後方向(走行方向)に関して前方を意味し、「後」は車体前後方向(走行方向)に関して後方を意味する。また、左右方向または横方向は、車体前後方向に直交する車体横断方向(車体幅方向)を意味する。「上」または「下」は、車体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
【0022】
図1および図2に、作業車の一例として電動草刈機が示される。電動草刈機は、車体1と、左右一対の前輪11,11と、左右一対の後輪12,12と、モーアユニット2と、バッテリ収納部3とを備える。左右一対の前輪11,11は車体1の前部に設けられ、左右一対の後輪12,12は車体1の後部に設けられる。モーアユニット2は、車体1の下部で、前後方向および左右方向において、左右一対の前輪11,11と、左右一対の後輪12,12と、の間に支持される。バッテリ収納部3は、車体1の後部において、左右一対の後輪12,12の間に支持される。
【0023】
車体1はフレーム10を備え、車体1の上部に作業車が搭乗する運転座席13やロプスフレーム14等が設けられる。運転座席13はフレーム10に支持され、ロプスフレーム14の下部はフレーム10に連結される。
【0024】
フレーム10の後部に左右一対の走行モータ16,16と、左右一対の減速機構17,17とが配置される。機体(車体1)右側の走行モータ16の動力が機体右側の減速機構17を介して機体右側の後輪12に伝達される。また、機体左側の走行モータ16の動力が機体左側の減速機構17を介して機体左側の後輪12に伝達される。
【0025】
運転座席13よりも左右両側に、左右一対の操舵レバー18,18が配置されている。それぞれの操舵レバー18は所定の操作経路19の範囲内で操作される。操作経路19は走行用操作経路19aと停止用操作経路19bとからなる。走行用操作経路19aは、中立位置を中心に、前進時の速度を操作する経路と、後進時の速度を操作する経路とが機体前後方向に並ぶ構成である。停止用操作経路19bは、中立位置で走行用操作経路19aと接し、機体左右方向に向けて設けられる。停止用操作経路19bにおいて、機体右側の操舵レバー18は、中立位置から右側に延びる停止用操作経路19bに沿って操作可能である。機体左側の操舵レバー18は、中立位置から左側に延びる停止用操作経路19bに沿って操作可能である。作業車が機体右側の操舵レバー18を中立位置に操作すると、機体右側の走行モータ16が停止する。作業車が機体右側の操舵レバー18を前進側に操作すると、機体右側の走行モータ16が前進側に回転する。作業車が機体右側の操舵レバー18を後進側に操作すると、機体右側の走行モータ16が後進側に回転する。作業車が機体右側の操舵レバー18を中立位置から右側に開き、停止用操作経路19bの端部に操作すると、機体右側の後輪12の駐車ブレーキ(「ブレーキ」に相当)が制動状態になる。また、作業車が機体左側の操舵レバー18を中立位置、前進側、後進側、および停止用操作経路19bの左端部側に操作すると、機体左側の走行モータ16が前述と同様に動作する。これにより、走行モータ16は走行車輪としての後輪12を駆動可能に構成されている。つまり、作業車が左右夫々の操舵レバー18,18を独立的に操作することによって、左右夫々の後輪12,12が独立的に駆動される。この結果、電動草刈機は走行および旋回を可能である。
【0026】
モーアユニット2は、ハウジングユニット20と、刈刃21と、刈刃モータ22と、リンク機構23とを備える。ハウジングユニット20の下部は下方に向かって開放され、刈刃21および刈刃モータ22はハウジングユニット20に収納される。このため、刈刃21の前後左右の側方と刈刃21の上方とは、ハウジングユニット20によって覆われる。刈刃21は、刈刃モータ22の動力によって、ハウジングユニット20の内部で縦軸芯回りに回転可能に構成される。ハウジングユニット20は、リンク機構23によって昇降自在にフレーム10から吊り下げられる。
【0027】
上述したようにバッテリ収納部3が車体1の後部に設けられ、バッテリ収納部3はバッテリユニット4を収納可能に構成される。バッテリユニット4は走行モータ16や刈刃モータ22に対して電力を供給可能に構成される。また、電動草刈機は、各種制御装置を含む電子部品や回路基板を始め様々な部品15が収納される筐体5を搭載する。筐体5は車体1の任意の位置に任意の数だけ搭載され、例えば、運転座席13の下方やバッテリ収納部3等に搭載される。
【0028】
〔筐体〕
図3に示すように、筐体5は外周板6で囲まれた密閉空間(「第1の密閉空間」に相当)を備え、例えば、筐体5の外形形状は外周板6で構成される直方体である。外周板6は、4枚の側板6aと、底板6bと、天板6cとから構成される。側板6aは、底板6bの密閉空間側の面となる上面の周辺上に立設される。天板6cは、側板6aを挟んで底板6bと向い合って配置され、天板6cの密閉空間側の面となる下面の周辺部分が側板6aと接する。なお、底板6bは、筐体5の使用時に筐体5の底部を構成するものである。
【0029】
筐体5の密閉空間内には、インバータやリレー、抵抗等の電子部品や電装部品を始め、ハーネスやその他の種々の部品15が収納される。
【0030】
これらの部品15は発熱するものも多く、部品15への通気性を確保するために、筐体5の底板6bには、底板6bを貫通する2つの外穴8が設けられる。
【0031】
また、電動草刈機等の作業機は屋外で作業されることも多く、さらに、水洗いされることもある。筐体5には、電子部品等の防水性を要する部品15が多く収納されている。そのため、筐体5は水等の侵入を防ぐ必要がある。結果として、筐体5は、通気性と防水性とを両立させる必要がある。
【0032】
筐体5は外穴8を有し、通気性が確保される。しかし、外穴8から筐体5の密閉空間内に水が浸入する。そのため、筐体5は外穴8を囲む樋部材7を備える。
【0033】
図3図4に示すように、樋部材7は外周板6と接して筐体5の密閉空間内に設けられ、樋部材7と外周板6とで密閉空間(「第2の密閉空間」に相当)が形成される。樋部材7は、本体7aと、2つの蓋板7bと、本体7aに設けられる内穴9とから構成される。本体7aは、1つの側板6aと底板6bとに亘って設けられる。蓋板7bは、本体7aの側面と、底板6bと、本体7aと接する側板6aとに接して設けられる。樋部材7は、本体7aと、2つの蓋板7bと、底板6bと、本体7aに接する側板6aとで密閉空間が形成される。樋部材7は、樋部材7が形成する密閉空間内に、2つの外穴8の開口部が配置されるように筐体5内に設けられる。また、本体7aは、底板6bおよび側板6aのそれぞれと面接触する2つの接続部7cを備える。なお、樋部材7が設けられた状態で、筐体5の密閉空間内を塗装すると、樋部材7と外周板6とに境界部分の微小な隙間があったとしても、塗料で隙間が埋まることで樋部材7の密閉空間の密閉性がより高まり好ましい。
【0034】
内穴9は、樋部材7の本体7aに、本体7aを貫通して設けられる。底板6bの密閉空間内にある表面を上(樋部材7側)から見た平面視において、2つの外穴8を結ぶ線分の中点(2つの外穴8から中点までの距離がいずれもwであると図示)近傍を通る底板6bの垂線上に内穴9が設けられる。
【0035】
このような構成により、筐体5外と筐体5内での通気性が、外穴8、樋部材7の密閉空間、および内穴9を介して確保される。また、外穴8から侵入した水は、外穴8と内穴9とがずれて配置されているため、容易に内穴9を通って筐体5の内部に侵入せず、一旦、樋部材7の密閉空間内に留まりやすい。そして、樋部材7の密閉空間内に留まった水は、2つの外穴8の少なくともいずれかから筐体5外に排出される。特に、外穴8が底板6bに設けられているため、水が重力に逆らって内穴9を通って筐体5の内部に侵入し難く、重力の影響で外穴8から排出されやすい。その結果、簡便な構成で、筐体5内の部品15の防水性を効率的に確保することができる。以上のことから、樋部材7が設けられることにより、筐体5の通気性と防水性とを確保することができる。
【0036】
〔別実施形態〕
(1)内穴9の形状は、丸、楕円、四角形、任意の多角形等種々の形状にすることができる。例えば、図5に示すように、内穴9は、本体7aと側板6aとの境界線に沿って伸びるスリット(長穴)であっても良い。内穴9の面積が一定である場合、丸形状の内穴9と横長のスリットの内穴9とを比較すると、スリットの高さが丸形状の直径に比べて小さくなり、水が内穴9を通過することがより抑制され、防水性をより高くすることができる。
【0037】
(2)上記各実施形態において、内穴9は、底板6bに平行な面に対する平面視で、全ての外穴8とずれた位置に設けられれば良く、外穴8間の中点近傍になくても良い。内穴9と外穴8とがずれて設けられれば、進入した水が簡単には内穴9を通って筐体5の内部には侵入せず、防水性が確保される。例えば、底板6bに平行な面に対する平面視で、外穴8が樋部材7の長手方向における一方側に偏って設けられ、内穴9が他方側に偏って設けられれば、十分に内穴9と外穴8とがずれて設けられることとなる。
【0038】
(3)上記各実施形態において、外穴8は2個に限らず、3個以上設けられても良い。また、内穴9は1個に限らず、2個以上設けられても良い。この場合も、全ての内穴9が全ての外穴8とずれた位置に設けられれば、通気性を確保しながら、水が筐体5の内部に侵入することが抑制され、防水性も確保される。
【0039】
また、内穴9を複数設け、それぞれの内穴9の大きさを小さくすることにより、通気性を確保しながら、水がそれぞれの内穴9を通過することが困難となり、防水性も確保される。
【0040】
(4)上記各実施形態において、外穴8は底板6bに設けられる場合に限らず、少なくとも一部の外穴8は側板6aに設けられても良い。この際、全ての外穴8は、底板6bからの高さが、内穴9より低い位置に設けられることが好ましい。外穴8が内穴9より低い位置に設けられることにより、十分に水が筐体5の内部に侵入することが抑制され、防水性が確保される。
【0041】
(5)上記各実施形態において、樋部材7は、1つの側板6aおよび底板6bに亘って設けられる場合に限らず、隣接する2つ側板6aと底板6bとに亘って設けられても良い。また、樋部材7は、側板6aおよび底板6bのいずれかにのみ設けられても良い。樋部材7が筐体5の内部の任意の周辺部に設けられることにより、部品15の配置構成に応じて、最適な位置に樋部材7を設けることができ、筐体5の大きさを最適化することが容易となる。また、樋部材7は、筐体5の内部において複数設けられても良い。樋部材7が複数設けられることにより、防水性を確保しながら、筐体5の通気性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、電動草刈機に限らず、屋外で使用され、あるいは水を放水される可能性のあるあらゆる作業機その他の装置に適用できる。
【符号の説明】
【0043】
5 筐体
15 部品
6 外周板
7 樋部材
8 外穴
9 内穴
図1
図2
図3
図4
図5