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特許7264833ヘテロシクリルメチリデン誘導体およびmGluR5受容体のモジュレーターとしてのそれらの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】ヘテロシクリルメチリデン誘導体およびmGluR5受容体のモジュレーターとしてのそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 207/20 20060101AFI20230418BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/4525 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/445 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/46 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/453 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/5355 20060101ALI20230418BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20230418BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20230418BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20230418BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230418BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 401/06 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 405/06 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 403/06 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 211/70 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 211/72 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 451/02 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20230418BHJP
   A61K 31/5365 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20230418BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
C07D207/20
A61K31/4545
A61K31/454
A61K31/4525
A61K31/506
A61K31/40
A61K31/445
A61K31/46
A61K31/453
A61K31/5355
A61P25/18
A61P25/28
A61P25/16
A61P25/00
A61P17/00
C07D401/06 CSP
C07D405/06
C07D403/06
C07D403/14
C07D405/14
C07D413/06
C07D211/70
C07D211/72
C07D451/02
C07D498/04 101
C07D498/04 111
C07D487/04 142
C07D487/04 145
A61K31/5365
C07D401/12
C07D401/14
C07D405/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019571740
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 EP2018067628
(87)【国際公開番号】W WO2019002571
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-05-31
(31)【優先権主張番号】62/526,762
(32)【優先日】2017-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519174609
【氏名又は名称】レコルダティ インダストリア キミカ エ ファーマセウティカ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リーヴァ,カルロ
(72)【発明者】
【氏名】グラツィアーニ,ダヴィデ
(72)【発明者】
【氏名】ロンギ,マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】カレガリ,エリサ
(72)【発明者】
【氏名】フリジェリオ,ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】アンジェリコ,パトリツィア
【審査官】土橋 敬介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/046193(WO,A1)
【文献】特表2010-535165(JP,A)
【文献】国際公開第2011/029633(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/089119(WO,A1)
【文献】EZ-ZOUBIR, Mehdi et al.,Chem.Commun.,2010年,46,6332-6334
【文献】MATSUTOMI, Koji et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,2015年,55,15373-15376, Supp. Info.S68
【文献】ANIGHORO, Andrew et al,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2015年,23,3040-3058
【文献】LINDSLEY, Craig W. et al,J.Med.Chem.,2004年,47,5825-5828
【文献】BENIAZZA, Redouane,Eur.J.Org.Chem.,2015年,7661-7665
【文献】LIN, Aijun,Organic Letters,2014年,16,386-389
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式IAの化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、若しくは薬学的に許容される塩:
【化2】

式中、
が、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、または必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基であり、

Aが、炭素-炭素三重結合であるか、またはAが、N、S、およびOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員の複素環基を表し

およびRが各々C-Cアルキル基を表すか、またはRおよびRが各々フッ素原子を表し、

nおよびmが、各々独立して、0~2から選択される整数であり、

が、カルボニル、チオカルボニル、もしくはスルホニル基、または結合であり、

Bが酸素もしくは硫黄原子、必要に応じてC-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されている窒素原子であるか、またはBは存在しておらず、

が、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基、または必要に応じて置換されているC-Cアルキル基であり、

が水素原子、必要に応じて置換されているC-Cアルキル基、またはフッ素原子であり、前記必要に応じた置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、シアノ、オキソ、ハロ(C-C)アルキル、ハロ(C-C)アルコキシ、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルホニル、C-Cアルキルカルボニル、スルファモイル、C-Cアルキルスルファモイル、ジ(C-C)アルキルスルファモイル、(C-C)アルコキシカルボニル、および(C-C)アルキルカルボニル(C-C)アルキル基からなる群、ならびに式-NR、-C(=O)-NR、-D、-O-D、-C(=O)-D、-(CH-D、-NR**-D、-C(=O)-NR**-D、-NR**C(=O)-D、および-O-C(=O)-Dの基から選択され、式中、各々のRが独立して、水素原子、またはC-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cアルキルカルボニル、フェニル、もしくはベンジル基を表し、R**が水素原子またはC-Cアルキル基を表し、qが1~6の整数であり、Dが、フェニル基またはN、O、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含むC-C複素環基、C-Cシクロアルキル基を表し、各々の基Dは、必要に応じて、独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、およびC-Cアルキルから選択される1~3個の基によってさらに置換されている。
【請求項2】
前記必要に応じた置換基が、ハロゲン原子およびC-Cアルキル基からなる群から選択され;且つRが水素原子、必要に応じて置換されているC-Cアルキル基、またはフッ素原子である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式IBの化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、若しくは薬学的に許容される塩:
【化3】

式中、
が、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、または必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基であり、

Aが、炭素-炭素三重結合であるか、またはAが、N、S、およびOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員の複素環基を表し、

が、カルボニル、チオカルボニル、もしくはスルホニル基、または結合であり、

Bが酸素もしくは硫黄原子、必要に応じてC-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されている窒素原子であるか、またはBは存在しておらず、

が、水素、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基、または必要に応じて置換されているC-Cアルキル基であり、

が水素原子、必要に応じて置換されているC-Cアルキル基、またはフッ素原子であり、並びに

、R、R、およびRの各々が、C-Cアルキルを表すか、またはRおよびRの各々が、水素を表し、RおよびRが、それらに結合する炭素原子と一緒にC-Cシクロアルキル環を形成するか、またはR 若しくは および 若しくはが、それらに結合する炭素原子と一緒に縮合C-Cシクロアルキル環を形成し、

前記必要に応じた置換基が独立して、ハロゲン原子、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、シアノ、オキソ、ハロ(C-C)アルキル、ハロ(C-C)アルコキシ、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルホニル、C-Cアルキルカルボニル、スルファモイル、C-Cアルキルスルファモイル、ジ(C-C)アルキルスルファモイル、(C-C)アルコキシカルボニル、および(C-C)アルキルカルボニル(C-C)アルキル基からなる群、ならびに式-NR、-C(=O)-NR、-D、-O-D、-C(=O)-D、-(CH-D、-NR**-D、-C(=O)-NR**-D、-NR**C(=O)-D、および-O-C(=O)-Dの基から選択され、式中、各々のRが独立して、水素原子、またはC-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cアルキルカルボニル、フェニル、もしくはベンジル基を表し、R**が水素原子またはC-Cアルキル基を表し、qが1~6の整数であり、Dが、フェニル基またはN、O、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含むC-C複素環基、C-Cシクロアルキル基を表し、各々の基Dは、必要に応じて、独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、およびC-Cアルキルから選択される1~3個の基によってさらに置換されている。
【請求項4】
が、必要に応じて置換されているフェニル、ピリジニルまたはピリミジニル部分からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
Aが炭素-炭素三重結合であるか、あるいはAが1,3-オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリルまたはピラゾリル部分からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
が、必要に応じて置換されているメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、メトキシエチル、N,N-ジメチル、N-メトキシ-N-メチル、N,N-ジエチル、N-エチル-N-イソプロピル、シクロヘキシル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、フェニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、トリアジニル、またはトリアゾリル部分からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が、カルボニルまたはスルホニル基であり、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換された、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む二環のC-C13複素環基である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
Bが、酸素または窒素原子であり、前記窒素原子は、必要に応じて、C-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されていてもよく、Rが、必要に応じて置換されているメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、またはメトキシエチル部分からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が、
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-4-[3-(2-クロロピリジン-4-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(2-クロロピリジン-4-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(4-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(ピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-シアノフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-{3-[3-(シアノメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
エチル(4E)-4-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
2-{(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}-6-メチル-3-ニトロピリジン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,3,3-テトラメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン、
メチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(モルホリン-4-イル)メタノン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-メトキシ-N,3,3-トリメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メチルフェニル)メタノン、
2-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ピリジン-4-カルボニトリル、
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン、
(2,5-ジメチルフラン-3-イル)[(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-{3-[(ピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](5-メチルフラン-2-イル)メタノン、
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
プロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メチルプロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
(3E)-N,N,2,2-テトラメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキサミド、
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン、
(3-クロロフェニル){(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}メタノン、
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン、
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン、
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
プロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メチルプロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
エチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メトキシエチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メチルプロピル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
プロパン-2-イル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
メチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
エチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
プロピル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メトキシエチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
2-メチルプロピル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
プロパン-2-イル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
メチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
tert-ブチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン、
(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド、
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン、
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン、
(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド、
エチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
メチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
(3-クロロフェニル){(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}メタノン、
エチル(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド、
メチル(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド、
tert-ブチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン、
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン、
エチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-エチル-2,2-ジメチル-N-(プロパン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキサミド、
(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド、
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン、
メチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート、
(3-クロロフェニル){(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
3-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル、
3-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}-5-フルオロベンゾニトリル、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-{3-[(ピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン、
5-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ピリジン-2-カルボニトリル、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-ヒドロキシフェニル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリジン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(6-メチルピリジン-2-イル)メタノン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2,2-ジメチルモルホリン-4-イル)メタノン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(ピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
2-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-4-カルボニトリル、
1-{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}-2-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-クロロピリジン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4,5-ジメチルフラン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メトキシフェニル)メタノン、
3-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ベンゾニトリル、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(4-クロロピリジン-2-イル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
2,2-ジメチルプロピル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(3-メチルフェニル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
2-メチルピリジン-4-イル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(2,2-ジメチルプロピル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メタノン、
エチル4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)ピペリジン-1-カルボキシレート、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-1-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルメチル)スルホニル]ピペリジン、
5-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-3-エチル[1,2]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-1-{[(3-メチル-1,2-オキサゾール-5-イル)メチル]スルホニル}ピペリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,3,3-トリメチル-N-(プロパン-2-イル)ピペリジン-1-スルホンアミド、
4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-2,6-ジメチルモルホリン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-1-(フェニルスルホニル)ピペリジン、
(4E)-N-tert-ブチル-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-スルホンアミド、
4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)モルホリン、
4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-1-メチル-1H-ベンゾトリアゾール、
3-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-5-(プロパン-2-イルオキシ)ピリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(シクロプロピルメチル)-N,3,3-トリメチルピペリジン-1-スルホンアミド、
5-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-2-メトキシピリジン、
3-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-シクロヘキシル-N,3,3-トリメチルピペリジン-1-スルホンアミド、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-1-[(4-メチルピペリジン-1-イル)スルホニル]ピペリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1-[(2,2-ジメチルプロピル)スルホニル]-3,3-ジメチルピペリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-1-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルメチル)スルホニル]ピペリジン、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1-[(3,5-ジメチル-1,2-オキサゾール-4-イル)スルホニル]-3,3-ジメチルピペリジン、
6-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル、
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1-[(1-エチル-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル]-3,3-ジメチルピペリジン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2-エチル-5-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリミジン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(6,7-ジヒドロ-5H-ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン-3-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)メタノン、
4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-2-カルボニトリル、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(1,5-ジメチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[2,1-c][1,4]オキサジン-3-イル)メタノン、
6-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-2-カルボニトリル、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{3-[5-(ヒドロキシメチル)フラン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-({3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1H-ピラゾール-5-イル}メチリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
3-(5-{(E)-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]メチル}-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル、
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{[3-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン、
[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル](2,5-ジメチルフラン-3-イル)メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[(5-フェニル-1,2-オキサゾール-3-イル)メチリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イン-1-イリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン、
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](フェニル)メタノン、
3-[(3E)-3-{1-[(2,5-ジメチルフラン-3-イル)カルボニル]-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン}プロパ-1-イン-1-イル]ベンゾニトリル、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(フェニル)メタノン、
3-{(3E)-3-[3,3-ジメチル-1-(3-メチルベンゾイル)ピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル、
3-{(3E)-3-[1-(3-メトキシベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル、
(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチル-N-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン、
(3-クロロフェニル){(4Z)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン、
3-[(3E)-3-{1-[(2,5-ジメチルフラン-3-イル)カルボニル]-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン}プロパ-1-イン-1-イル]-5-フルオロベンゾニトリル、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリジン-2-イル)メタノン、
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン、
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリジン-2-イル)メタノン、からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が、
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート、
2-メチル-6-[3-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]ピリジン、
tert-ブチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート、
メチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)、
4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、
2-メチル-6-[3-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]ピリジン、
エチル3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート、
8-(6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
からなる群から選択される、請求項に記載の化合物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項12】
グルタミン酸機能障害に関連する神経障害または精神障害の治療または予防に使用するための、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記障害が、統合失調症、認知機能低下、認知症、認知障害、脆弱X症候群、レット症候群、パーキンソン病、フェラン-マクダーミド症候群、および結節性硬化症からなる群から選択される、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記障害が、mGluR5の正のアロステリック調節(PAM)または負のアロステリック調節(NAM)によって治療可能または予防可能である、請求項12または13に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘテロシクリルメチリデン誘導体およびmGluR5受容体活性のアロステリックモジュレーターとしてのそれらの使用、そのような化合物を含む医薬組成物、ならびにそれらによる治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グルタミン酸は、哺乳類の中枢神経系の主要な興奮性アミノ酸であり、イオンチャネル型と代謝型の両方のグルタミン酸受容体を介して効果を発揮する。グルタミン酸によって媒介される神経伝達は、シナプス可塑性、学習と記憶の両方に関与する長期増強、および感覚知覚など、多くの生理学的プロセスにおいて重要であることが示されている(Riedel et al.,Behav.Brain Res.(2003),Vol.140,pp.1-47、Rose et al.J.Neurosci.,(2006),Vol.26(45),pp.11582-11587。さらに、グルタミン酸神経伝達の不均衡は、様々な神経疾患および精神疾患の病態生理において重要な役割を果たすことが示されている。
【0003】
グルタミン酸の興奮性神経伝達は、受容体の少なくとも2つの異なるクラス、N-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDA)、α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソオキサゾールプロピオン酸受容体(AMPA)、またはカイネートなどのイオンチャネル型グルタミン酸受容体、ならびに代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)および代謝型グルタミン酸受容体を介して媒介される。イオンチャネル型受容体は、リガンド依存性イオンチャネルであり、2つのニューロン間の急速なニューロン伝達の調節に関与すると考えられている。代謝型グルタミン酸受容体は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)であり、シナプス伝達だけでなく、神経伝達物質放出の程度およびシナプス後受容体活性化の調節をも媒介すると考えられる。代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)のファミリーC(ファミリー3とも呼ばれる)に属する。それらは、システインリッチ領域を介してグルタミン酸リガンドが結合する大きな2裂の細胞外アミノ末端ドメインに接続された7回膜貫通(7TM)αヘリックスドメインを特徴とする。mGluRファミリーは、8つの既知のmGluR受容体型(mGluR1からmGluR8として表示される)を含む。いくつかの受容体型は、特定のスプライスバリアント、例えばmGluR5aおよびmGluR5b、またはmGluR8a、mGluR8b、およびmGluR8cとして表される。このスーパーファミリーは、アミノ酸の相同性と、それらが調節する細胞内シグナル伝達カスケードおよび薬理学的プロファイルに基づいて、3つのグループ(グループI、II、およびIII)にさらに分けられる(Schoepp et al.,Neuropharma,(1999),Vol.38,pp.1431-1476)。グループI受容体(mGluR1およびmGluR5)はGαqと共役するが、これは、ホスホリパーゼCの刺激と細胞内カルシウムおよびイノシトールリン酸レベルの増加をもたらすプロセスである。グループII受容体(mGluR2およびmGluR3)、ならびにグループIII受容体(mGluR4、mGluR6、mGluR7、およびmGluR8)はGαiと共役するが、これはサイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)レベルの低下をもたらす。グループI受容体は主にシナプス後部に位置し、典型的にはシナプス後シグナル伝達を増強するが、グループIIおよびIII受容体はシナプス前部に位置し、典型的には神経伝達物質の放出に対する抑制効果を有する。
【0004】
例えば、グルタミン酸放出またはシナプス後受容体の活性化の変質を介したグルタミン酸作動性神経伝達の調節不全が、様々な神経障害および精神障害において示されている。NMDA受容体の機能低下は、アルツハイマー病患者で示されているだけでなく、統合失調症の推定原因としてますます認識されている(Farber et al.,Prog.Brain Res.,(1998),Vol.116,pp.421-437、Coyle et al.,Cell.and Mol.Neurobiol.,(2006),Vol.26,pp.365-384)。これは、NMDA受容体のアンタゴニストが統合失調症患者の症状と見分けがつかない症状を引き起こすことを示す臨床研究によって裏付けられている(Javitt et al.,AmJ.Psychiatry,(1991),Vol.148,pp.1301-1308;Meltzer HY,Biol.Psychiatry,(1999),Vol.46(10),pp.1321-1327)。したがって、NMDA受容体シグナル伝達を強化または正常化できるアプローチには、神経障害および精神障害を治療する可能性がある。
【0005】
GRM5遺伝子によってコードされるmGluR5は、主に皮質、海馬、側坐核、および尾状核被殻の中枢神経系(CNS)で発現することが示されている。これらの脳領域は、記憶形成、認知機能、および感情反応に関与することが知られている。mGluR5はシナプス後、シナプス後膜肥厚に隣接して局在することが示されている(Lujan et al.,Eur.J.Neurosci.(1996),Vol.8,pp.1488-1500)。mGluR5とNMDA受容体の機能的相互作用も示されており、mGluR5の活性化によりNMDA受容体の活性化状態が増強される(Mannaioni et al.,NeuroSci.,(2001),Vol.21,pp.5925-5924、Rosenbrock et al.,Eur.J.Pharma.,(2010),Vol.639,pp.40-46)。さらに、mGluR5の活性化は、NMDA受容体アンタゴニストによって誘発される認知機能障害および精神障害をレスキューすることが前臨床インビボモデルで示されている(Chan et al.,Psychopharma.(2008),Vol.198,pp.141-148)。したがって、mGluR5の活性化、およびそれによるNMDA受容体シグナル伝達の増強または正常化は、精神障害および神経障害の治療の有望な機序である。
【0006】
mGluR5のほとんどのアゴニストは、オルソステリックグルタミン酸結合部位に結合する。mGluRファミリーのメンバー間のグルタミン酸結合部位は高度に保存されているため、許容できるCNS浸透性を有し、インビボ活性を示す選択的mGluR5アゴニストの開発は困難であった。
【0007】
mGluRファミリーメンバー間の選択性を達成するための代替的なアプローチは、ファミリーメンバー間で高度に保存されていないアロステリック部位に結合する化合物を開発することである。これらのアロステリック結合化合物は、天然のグルタミン酸結合およびシグナル伝達を妨害しないが、受容体活性化状態を調節する。オルソステリックリガンドの非存在下でアゴニストまたはインバースアゴニスト活性を持つアロステリックなリガンドは、それぞれアロステリックアゴニストまたはアンタゴニストと呼ばれる。オルソステリックリガンドの非存在下で効果を欠くアロステリックリガンドは、モジュレーター(負または正)と呼ばれる。
【0008】
mGluR5の正のアロステリックモジュレーターが最近同定され(O'Brien et al.,Mol.Pharma.(2003),Vol.64,pp.731-740,Lindsley et al.,J.Med.Chem.(2004),Vol.47,pp.5825-5828)、これらの化合物は結合したグルタミン酸の存在下でmGluR5活性を増強することが確認された。結合グルタミン酸の非存在下で、mGluR5の正のモジュレーターは、固有の活性を全く示さない。
【0009】
したがって、これらの化合物は、恒久的な不自然な方法で受容体を活性化するアゴニストとは対照的に、mGluR5の自然なシグナル伝達を増強する。したがって、mGluR5の正のアロステリックモジュレーターは、神経障害および精神障害で検出されたNMDA受容体機能低下を結果として増強および正常化するmGluR5シグナル伝達を増強するアプローチを表す。mGluR5の負のアロステリックモジュレーターは、mGluR5シグナル伝達を抑制し、一部の神経障害、精神障害、およびより一般的なCNS障害で検出されるNMDA受容体機能亢進を結果として減少および正常化するのに有用である。いずれかの特定の理論に拘束されることを望まずに、mglur5を含む代謝型グルタミン酸受容体は、広範な生物学的機能に関与しており、哺乳類の様々な疾患プロセスにおけるmGluR5受容体の潜在的な役割を示している。代謝型グルタミン酸受容体のリガンドは、精神病、統合失調症、加齢に伴う認知機能低下などのグルタミン酸機能障害に関連する急性および/または慢性の神経障害および/または精神障害の治療または予防に使用できる。さらに、理論に拘束されることを望まずに、mGlu受容体がシナプス伝達の永続的な変化に重要な役割を果たすことを示す証拠が増えており、FMR1ノックアウトマウスのシナプス可塑性の研究により、脆弱X表現型とmGluRシグナル伝達の関係が特定されている。両方の型のアロステリックモジュレーターは、いくつかのまれな疾患、例えば、いかなる種類の限定もなく、脆弱X症候群、レット症候群、フェラン-マクダーミド症候群、または結節性硬化症に関連する可能性がある。
【0010】
オルソステリック部位に結合する低分子mGluRアゴニストの同定により、これらの受容体が果たす役割と、それらの疾患との対応関係の理解が大幅に向上した。これらのアゴニストの大部分はグルタミン酸の類似体として設計されているため、典型的には、経口バイオアベイラビリティおよび/または中枢神経系(CNS)への分布など、mGluRを標的とする薬物に望ましい特性を欠いている。さらに、グルタミン酸結合部位の高度に保存された性質のため、ほとんどのオルソステリックアゴニストは様々なmGluRの間での選択性を欠いている。
【0011】
アロステリック結合部位は、内因性リガンド(オルソステリック)結合部位とは位置的に異なる。内因性リガンドと両方の部位のアロステリックモジュレーターによる受容体への同時の占有は、異なる結果をもたらす可能性がある。内因性リガンドの効果を増強するアロステリックリガンド(正の協同性)は「正のアロステリックモジュレーター」(PAM)と定義され、内因性リガンドの効果を減少または遮断するアロステリックリガンド(負の協同性)は負のアロステリックモジュレーター(NAM)と定義される(Christopoulos A,Advances in G protein-coupled receptor allostery:from function to structure,Mol Pharmacol.(2014),Vol.86(5),pp.463-78)。
【0012】
したがって、PAMとNAMは両方とも、適切な生理学的受容体の応答を調節する魅力的なメカニズムである。
【0013】
残念ながら、mGluR5受容体の選択的な正のアロステリックモジュレーターは希少である。さらに、従来のmGluR5受容体モジュレーターは典型的には、満足のいく水溶性を欠いており、経口バイオアベイラビリティが低い。したがって、これらの欠陥を克服し、mGluR5受容体に対して選択的に正であるが、負でもある、アロステリックモジュレーターを効果的に提供する方法および組成物の必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、一般式Iを有する化合物、
【化1】

あるいは、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、または薬学的に許容される塩もしくは組み合わせであって、式中、
が、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基、または必要に応じて置換されているC-Cアルキル基であり、
Aが、炭素-炭素三重結合、炭素-炭素二重結合であるか、またはAが、N、S、およびOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員の複素環基を表し、
およびRが各々独立して、水素、アルキル基、もしくはフッ素原子であるか、またはRおよびRが互いに結合してC-CシクロアルキルもしくはC-C複素環(例えば、シクロプロピルもしくはシクロブチルもしくはオキセタニル)を形成し、同時にRおよびRは各々独立してアルキル基もしくはフッ素原子であるか、あるいはRまたはRがRまたはRに結合して縮合シクロアルキル環(例えば、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンもしくは6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタンもしくは9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン)を形成し、
nおよびmが、各々独立して、0~2から選択される整数であり、
が、カルボニル、チオカルボニル、もしくはスルホニル基、または結合であり、
Bが酸素もしくは硫黄原子、必要に応じてC-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されている窒素原子であるか、またはBは存在しておらず、
が、必要に応じて置換されている、単環、二環、もしくは三環のC-C14アリール基、必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、単環、二環、もしくは三環のC-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルキル基、必要に応じて置換されているC-Cシクロアルケニル基、または必要に応じて置換されているC-Cアルキル基であり、
が水素原子、必要に応じて置換されているC-Cアルキル基、またはフッ素原子である、式Iの化合物、あるいは、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、または薬学的に許容される塩もしくは組み合わせを提供する。
【0015】
本発明の化合物は、統合失調症もしくは認知機能低下、認知症もしくは認知障害などのグルタミン酸機能障害に関連する神経障害および精神障害、またはグルタミン酸機能障害に直接的もしくは間接的に関連する可能性のある他の病態、すなわち、mGluR5の正のアロステリック調節(PAM)または負のアロステリック調節(NAM)によって治療可能な障害の治療および/または予防に使用することができる。
【0016】
必要に応じた置換基は、独立して、ハロゲン原子、ならびにC-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、シアノ、オキソ、ハロ(C-C)アルキル、ハロ(C-C)アルコキシ、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルホニル、C-Cアルキルカルボニル、スルファモイル、C-Cアルキルスフファモイル、ジ(C-C)アルキルスルファモイル、(C-C)アルコキシカルボニル、および(C-C)アルキルカルボニル(C-C)アルキル基からなる群、ならびに式-NR*R*、-C(=O)-NR*R*、-A、-O-A、-C(=O)-A、-(CH)q-A、-NR**-A、-C(=O)-NR**-A、-NR**C(=O)-A、および-O-C(=O)-Aの基から選択され、式中、各々のR*が独立して、水素原子、またはC-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cアルキルカルボニル、フェニル、もしくはベンジル基を表し、R**が水素原子またはC-Cアルキル基を表し、qが1~6の整数であり、Aが、フェニル基またはN、O、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含むC-C複素環基、C-Cシクロアルキル基を表し、各々の基Aは、必要に応じて、独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、およびC-Cアルキルから選択される1~3個の基によって置換されており、好ましくは、必要に応じた置換基は、ハロゲン原子およびC-Cアルキル基からなる群から選択される。
【0017】
本発明による好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されているフェニル、ピリジニル、もしくはピリミジニル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。本発明による非常に好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されているピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、もしくはピリミジン-2-イル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。
【0018】
本発明による好ましい化合物は、Aが炭素-炭素三重結合であるか、あるいはAが1,3-オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリルもしくはピラゾリル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。本発明による非常に好ましい化合物は、Aが炭素-炭素三重結合であるか、あるいはAが1,3-オキサゾール-2-イル、イソオキサゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1H-ピラゾール-3-イル、もしくは1H-ピラゾール-5-イル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。
【0019】
本発明による好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されているメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、メトキシエチル、N,N-ジメチル、N-メトキシ-N-メチル、N,N-ジエチル、N-エチル-N-イソプロピル、シクロヘキシル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、フェニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、トリアジニル、もしくはトリアゾリル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。本発明による非常に好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されているメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、メトキシエチル、N,N-ジメチル、N-メトキシ-N-メチル、N,N-ジエチル、N-エチル-N-イソプロピル、シクロヘキシル、ベンゾトリアゾール-4-イル、フラン-2-イル、フラン-3-イル、イソオキサゾール-5-イル、イソオキサゾール[5,4-b]ピリジン-5-イル、モルホリン-4-イル、オキサゾール-4-イル、フェニル、ピペリジン-4-イル、ピラン-2-イル、ピラン-3-イル、ピラン-4-イル、ピラゾール-4-イル、ピラゾール-5-イル、ピラゾロ[2,1-c][1,4]オキサジン-3-イル、ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピロリジニル、トリアジン-4-イル、トリアゾール-4-イル、もしくはトリアゾール[1,5-a]ピリジン-2-イル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。
【0020】
本発明による好ましい化合物は、Rがカルボニルまたはスルホニル基であり、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換されている、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、二環のC-C13複素環基であるものである。本発明による非常に好ましい化合物は、Rがカルボニルまたはスルホニル基であり、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換されている、イソオキサゾール[5,4-b]ピリジン-5-イル、ピラゾロ[2,1-c][1,4]オキサジン-3-イル、ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル、またはトリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。
【0021】
本発明による好ましい化合物は、Bが、必要に応じて、C-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されている酸素または窒素原子であり、Rが、必要に応じて置換されているメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、もしくはメトキシエチル部分、またはそれらの誘導体からなる群から選択されるものである。
【0022】
本発明による非常に好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されている単環、二環、または三環の、C-C14アリール基、必要に応じて置換されている単環、二環、または三環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、C-C13複素環基であり、Aが、炭素-炭素三重結合であり、Rが、CO基を表し、nが1であり、RとRが両方ともメチル基であるか、両方ともフッ素原子であり、Bが存在しないものである。
【0023】
本発明による好ましい化合物は、RおよびRが、必要に応じて置換されている単環、二環、もしくは三環の、C-C14アリール基、または必要に応じて置換されている単環、二環、もしくは三環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、C-C13複素環基であり、Aが、炭素-炭素三重結合であり、RとRが両方ともメチル基であり、Bが存在しないものである。
【0024】
本発明による好ましい化合物は、RおよびRが、必要に応じて置換されている単環、二環、または三環の、C-C14アリール基、必要に応じて置換されている単環、二環、または三環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、C-C13複素環基、必要に応じて置換されているC-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、またはC-Cシクロアルケニル基であり、RとRが両方ともメチル基であり、Aが炭素-炭素三重結合であるか、または、ヘテロ原子が直前の段落において定義されるようなものである5員複素環基であり、Bが存在しないものである。
【0025】
本発明による好ましい化合物は、RおよびRが、必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている、単環の、N、O、Sから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、複素環基、または必要に応じて置換されているアルキル、シクロアルキル、もしくはシクロアルケニル基であり、RとRが両方ともメチル基であり、Aが炭素-炭素三重結合であり、Bが存在せず、RがCO基であるものである。
【0026】
本発明による好ましい化合物は、RおよびRが、必要に応じて置換されている単環のアリール基、必要に応じて置換されている、単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、複素環基、または必要に応じて置換されているアルキル、シクロアルキル、もしくはシクロアルケニル基であり、RとRが両方ともメチル基であり、Aが炭素-炭素三重結合であり、Bが酸素であるか、または必要に応じて置換されている窒素原子であり、RがCO基であるものである。
【0027】
本発明による好ましい化合物は、Aが5員もしくは6員の複素環または炭素-炭素二重結合であるものである。
【0028】
本発明による好ましい化合物は、Rが水素原子であるものである。
【0029】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されているC-Cアルキル基、またはフッ素原子であるものである。
【0030】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、Rが、必要に応じて置換されている単環または二環の、窒素、酸素、および硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を含むC-C複素環基を表し、Rが好ましくは、非限定的に、2-フリル、3-メチルフェニル、3-クロロフェニル、5-メチル-2-フリル、3-フリル、2,5-ジメチル-3-フリル、4-モルホリニル、ピペリジニル、またはピロリジニル基であるものである。
【0031】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、Bが酸素であり、Rが、必要に応じて置換されている単環または二環の、窒素、酸素、および硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を含むC-C複素環基を表し、nが0または1であり、Rが好ましくは、非限定的に、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、tert-ブチル、ブチル、およびイソブチル化合物から選択される必要に応じて置換されているアルキル基であり、典型的には優先的に負のアロステリックモジュレーターであるものである。
【0032】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、Bが、窒素、またはメチル、エチル、イソプロピル、プロピル、tert-ブチル、ブチル、イソブチル、もしくはメトキシ基によって置換されているN-アルキル基であり、Rが必要に応じて置換されている単環または二環の、窒素、酸素、および硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を含む、C-C複素環基を表すものである。
【0033】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換されている単環、二環、または三環のC-C14アリール基を表し、nが1であり、Rが好ましくは、非限定的に、必要に応じて置換されている単環のアリール基、または、必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む、複素環基を表し、典型的には、優先的に、正のアロステリックモジュレーターであるものである。
【0034】
本発明による化合物の非限定的な例は、(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノンである。この化合物では、RおよびRは、3-クロロフェニルであり、RおよびRは、メチル基であり、Bは存在せず、Rはカルボニルであり、nは1であり、mは1であり、Rは水素であり、Aは炭素-炭素三重結合である。
【0035】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、Bが窒素、またはメチル、エチル、イソプロピル、プロピル、tert-ブチル、ブチル、イソブチル、もしくはメトキシから選択されるN-アルキル基であり、Rが必要に応じて置換されている単環または二環の、窒素、酸素、および硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を含む、C-C複素環基を表し、Rが好ましくは、非限定的に、必要に応じて置換されている、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、tert-ブチル、ブチル、またはイソブチル基から選択されるアルキル基であるものである。
【0036】
本発明による好ましい化合物は、RがCO基であり、AがN、S、またはOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5員または6員の複素環基であり、Rが、必要に応じて置換されている、
単環、二環、または三環の、C-C14アリール基を表し、Rが好ましくは、非限定的に、2-フリル、3-メチルフェニル、3-クロロフェニル、5-メチル-2-フリル、3-フリル、2,5-ジメチル-3-フリル、4-モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル基であるものである。非限定的な例は、(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノンである。この化合物では、RおよびRは、3-クロロフェニルであり、Bは存在せず、RおよびRは、メチル基であり、Rはカルボニルであり、nは1であり、mは1であり、Rは水素であり、Aはピラゾール基である。
【0037】
本発明の好ましい化合物は、1つのみの可能な基n(=0~2)と1つの可能な基m(=0~2)が存在するものであり、それぞれが式Iの環窒素原子に隣接しているものであり、式IAによる構造をもたらし、
【化2】

式中、A、B、およびR-Rが、上述の式Iと関連してそれらに属するとみなされる意味を有する。好ましくは、本発明は、Rが、必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表す式IAの化合物に関する。
【0038】
本発明による好ましい化合物は、Aが炭素-炭素三重結合を表すものである。
【0039】
本発明による好ましい化合物は、nが0または1である式IAの化合物である。
【0040】
本発明による好ましい化合物は、mが1である式IAの化合物である。
【0041】
本発明による好ましい化合物は、RおよびRが各々アルキル基を表すか、RおよびRが各々フッ素原子を表す、式IAの化合物である。
【0042】
本発明による好ましい化合物は、Rがカルボニル基または結合を表す、式IAの化合物である。
【0043】
本発明による好ましい化合物は、Bが、必要に応じてC-Cアルキルもしくはメトキシ基によって置換されている酸素原子もしくは窒素原子、または結合を表す、式IAの化合物である。
【0044】
本発明による好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されている単環のアリール基、必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基、または必要に応じて置換されているアルキルを表す式IAの化合物である。
【0045】
本発明による好ましい化合物は、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0046】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々アルキル基を表し、mが1を表し、nが0または1を表し、Rがカルボニルを表し、Bが酸素を表し、Rが必要に応じて置換されているアルキル基を表し、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0047】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々アルキル基を表し、mが1を表し、nが0または1を表し、Rがカルボニルを表し、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0048】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々アルキル基を表し、mが1を表し、nが0または1を表し、Rがカルボニルを表し、BがC-Cアルキルまたはメトキシ基によって置換されている窒素原子を表し、Rが必要に応じて置換されているアルキル基を表し、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0049】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々フッ素を表し、mが1を表し、nが1を表し、Rがカルボニルを表し、Bが酸素を表し、Rが必要に応じて置換されているアルキル基を表し、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0050】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々アルキルを表し、mが1を表し、nが1を表し、Rが結合を表し、Bが存在せず、Rが必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Rが水素を表す、式IAの化合物である。
【0051】
本発明による好ましい化合物は、式IBによる化合物によって表し得る式Iの化合物であり、
【化3】

式中、A、B、およびR~Rが、上述の式Iと関連してそれらに属するとみなされる意味を有し、ただし、上述の式Iと関連してRに属するとみなされる意味に加えて、Rは、水素を表し得る。
【0052】
本発明による好ましい化合物は、Rが、必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基表す式IBの化合物である。
【0053】
本発明による好ましい化合物は、Aが炭素-炭素三重結合を表す式IBの化合物である。
【0054】
本発明による好ましい化合物は、R、R、R、およびRが各々アルキル基を表す、式IBの化合物である。
【0055】
本発明の好ましい化合物は、式中、RおよびRがそれぞれ水素を表し、RおよびRがそれらが結合している炭素原子と一緒にシクロアルキル環を形成する、式IBの化合物である。
【0056】
本発明の好ましい化合物は、式中、R、R、R、およびRがそれらが結合している炭素原子と一緒に縮合シクロアルキル環を形成する、式IBの化合物である。
【0057】
本発明による好ましい化合物は、Rがカルボニルまたは結合を表す、式IBの化合物である。
【0058】
本発明による好ましい化合物は、Bが酸素を表すか、または存在しない、式IBの化合物である。
【0059】
本発明による好ましい化合物は、Rが、水素、必要に応じて置換されているアルキル基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基表す式IBの化合物である。
【0060】
本発明による好ましい化合物は、Rが水素を表す、式IBの化合物である。
【0061】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環のアリール基、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、R、R、R、およびRが各々アルキル基を表し、Rがカルボニルまたは結合を表し、Bが酸素を表すか、または存在せず、Rが水素または必要に応じて置換されているアルキル基を表す、式IBの化合物である。
【0062】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、RおよびRが各々水素を表し、RおよびRが、それらが結合する炭素原子と一緒にシクロアルキル環を形成し、Rがカルボニルを表し、Bが酸素を表し、Rが必要に応じて置換されているアルキル基を表す、式IBの化合物である。
【0063】
本発明による好ましい化合物は、Rが必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表し、Aが、炭素-炭素三重結合を表し、R、R、RおよびRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって縮合シクロアルキル環を形成し、Rがカルボニルまたは結合を表し、Bが酸素を表すか、または存在せず、Rが必要に応じて置換されているアルキル、または必要に応じて置換されている単環の、N、O、およびSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む複素環基を表す、式IBの化合物である。
【0064】
本発明による好ましい化合物は、一般式I、式IAまたは式IBに従って提供され、以下の表1の化合物から選択される化合物、あるいは、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、または薬学的に許容される塩もしくは組み合わせである。
【表1】
【0065】
本発明はまた、式Iの化合物、
【化4】

あるいは、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、または薬学的に許容される塩もしくは組み合わせと、薬学的に許容可能な担体とを含み、式中、m、n、R~Rは、上述のそれらに属するとみなされる意味を有する医薬組成物、または代替的に式IAの化合物、
【化5】

または式IBの化合物、
【化6】

あるいは、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、または薬学的に許容される塩もしくは組み合わせと、薬学的に許容可能な担体とを含み、式中、A、B、m、n、およびR~Rは、上述の式IAまたはIBに関連してそれらに属するとみなされる意味を有する医薬組成物を提供し、好ましくは、グルタミン酸機能障害に関連する神経障害、精神病性障害、疼痛、または精神障害の治療および/または予防に使用するために提供される。
【0066】
好ましくは、本発明によれば、式I、IA、またはIBの化合物は、mGluの正のアロステリックモジュレーターを含むがこれに限定されないグルタミン酸機能障害に関連する神経障害、精神病性障害、または精神障害、レット症候群、フェラン-マクダーミド症候群、精神病、統合失調症、自閉症認知障害、結節性硬化症、認知障害、アルツハイマー型認知症、ならびにmGluの負のアロステリックモジュレーターを含むがこれに限定されないグルタミン酸機能障害に関連する神経障害、精神病性障害、または精神障害、中毒、大鬱病性障害、不安、てんかん、脆弱X症候群、胃食道逆流症(GERD)、薬物乱用および依存症、パーキンソン病およびL-ドーパ誘発性ジスキネジア、尿失禁、過敏性腸症候群(IBS)および疼痛の治療および/または予防に使用される。
【0067】
好ましくは、グルタミン酸機能障害に関連する神経障害、精神病性障害、または精神障害は、統合失調症、統合失調性感情障害、物質誘発性精神病性障害、加齢に伴う学習および記憶障害または喪失、脳卒中後認知症、集中力障害、軽度認知障害、アルツハイマー病における認知機能障害、統合失調症の認知機能障害、認知機能低下、認知症、または認知障害である。
【0068】
より好ましくは、障害は、脆弱X症候群、レット症候群、フェラン-マクダーミド症候群、または結節性硬化症である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
使用される用語および定義
特に明記しない限り、以下の定義は本明細書および特許請求の範囲全体に適用される。これらの定義は、用語が単独で使用されるか、他の用語と組み合わせて使用されるかに関係なく適用される。例えば、「アルキル」の定義は、アルキル基自体だけでなく、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、またはアルキルカルボニル基などのアルキル部分にも適用される。さらに、化学基について記載されているすべての範囲、例えば「1~13個の炭素原子」または「C-Cアルキル」には、その中の炭素原子の範囲および特定の数のすべての組み合わせおよび部分の組み合わせが含まれる。
【0070】
当業者は、基A、B、R~R、mおよびnはすべて、本明細書に記載されるようにそれらに与えられた意味を有することを理解するであろう。例えば、基Bは、「酸素もしくは硫黄原子、必要に応じてC-Cアルキル基もしくはメトキシ基で置換されている窒素原子であるか、またはBは存在していない」ことを表すことが意図されている。基Bはホウ素原子を表さない。
【0071】
「アルキル」は、鎖中に1~20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に1~12個の炭素原子を有する。より好ましいアルキル基は、鎖中に1~6個の炭素原子を有する。「低級アルキル」は、鎖中に約1~約6個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、これは直鎖でも分岐鎖でもよい。適切なアルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、sec-ブチル、n-ブチル、およびt-ブチルが含まれる。
【0072】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し、鎖中に2~15個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖中に2~12個の炭素原子を有する。より好ましいアルケニル基は、鎖中に2~6個の炭素原子を有する。「低級アルケニル」は、鎖中に2~約6個の炭素原子を有するアルケニル基を意味し、これは直鎖でも分岐鎖でもよい。適切なアルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、1-ヘキセニル、および3-メチルブタ-2-エニルが含まれる。
【0073】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、鎖中に2~15個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に2~12個の炭素原子を有する。より好ましいアルキニル基は、鎖中に2~6個の炭素原子を有する。「低級アルキニル」は、鎖中に2~約6個の炭素原子を有するアルキニル基を意味し、これは直鎖でも分岐鎖でもよい。適切なアルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、および2-ブチニルが含まれる。
【0074】
「単環、二環、または三環の複素環」は、2~14個の環炭素原子を有し、N、O、およびSから、単独または組み合わせで選択される1から5個の環原子を含む、芳香族または非芳香族の、飽和の、単環、二環、または三環の環系を意味する。二環および三環の複素環基は、2または4点で融合しているか、結合またはヘテロ原子リンカー(O、S、NH、またはN(C-Cアルキル)を介して1点で結合している。「単環、二環、または三環の複素環」は、環上の利用可能な水素を同一または異なっていてもよい1つ以上の置換基で置き換えることにより、環上で必要に応じて置換することができる。複素環の窒素または硫黄原子は、必要に応じて、対応するN-オキシド、S-オキシド、またはS-ジオキシドに酸化されていてもよい。適切な複素環式化合物の例には、フラニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イソインドリル、アクリジニル、およびベンゾイソオキサゾリル、アジリジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、モルホリニル、およびチオモルホリニルが含まれる。
【0075】
芳香族の特性を持つ複素環は、ヘテロアリールまたはヘテロ芳香族と呼ばれる場合がある。適切なヘテロ芳香族の例には、フラニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イソインドリル、アクリジニル、ベンゾイソオキサゾリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、3-フェニルピリジン、3-シクロヘキシルピリジン、3-(ピリジン-3-イル)モルホリン、3-フェニルイソオキサゾール、および2-(ピペリジン-1-イル)ピリミジンが含まれる。
【0076】
「単環、二環、または三環のアリール」は、6~14個の炭素原子を含む芳香族の単環、二環、または三環の環系を意味する。二環および三環のアリール基は、2または4点で融合しているか、結合またはヘテロ原子リンカー(O、S、NH、またはN(C-Cアルキル)(例えば、ビフェニル、1-フェニルナフチル)を介して1点で結合している。アリール基は、1つ以上の置換基、好ましくは同一または異なっていてもよい1~6個の置換基で環上で必要に応じて置換されていてもよい。適切なアリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0077】
「シクロアルキル」は、3~14個の炭素原子、好ましくは3~6個の炭素原子を有する単環または二環の炭素環系を意味する。シクロアルキルは、環上の利用可能な水素を同一または異なっていてもよい1つ以上の置換基で置き換えることにより、環上で必要に応じて置換することができる。適切な単環のシクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが含まれる。適切な多環式シクロアルキルの例には、1-デカリニル、ノルボルニル、およびアダマンチルが含まれる。
【0078】
「シクロアルケニル」は、シクロアルキルの意味に対応する意味を有するが、環内に1つまたは2つの炭素-炭素二重結合を含む(例えば、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエン)。
【0079】
「アミン」は、1つ以上の水素原子がアルキルまたはアリール基などの置換基で置き換えられているアンモニアの誘導体である。これらはそれぞれアルキルアミンおよびアリールアミンと呼ばれる場合がある。両方の型の置換基が1つの窒素原子に結合しているアミンは、アルキルアリールアミンと呼ばれる場合がある。
【0080】
アミンはさらに4つのサブカテゴリーに分類できる。アンモニア中の3つの水素原子のうちの1つがアルキル基または芳香族基で置き換えられると、第一級アミンが生じる(それぞれN-アルキルアミノまたはN-アリールアミノ)。適切な第一級アルキルアミンの例には、メチルアミンまたはエタノールアミン、または芳香族アミンの例としてのアニリン(フェニルアミン)が含まれる。第二級アミンは、1つの水素と共に窒素原子に結合した2つの有機置換基(独立してアルキルまたはアリール基)を有する(置換基結合のうちの1つが二重の場合、水素は存在しない)。適切な第二級アミンの例には、ジメチルアミンおよびメチルエタノールアミンが含まれるが、芳香族アミンの例は、ジフェニルアミンである。そのような化合物は、置換基の性質に応じて、「N,N-ジアルキルアミノ」、「N,N-ジアリールアミノ」、または「N,N-アルキルアリールアミノ」基と呼ばれる場合もある。本明細書で定義されるとき、アルコキシ基で置換された第二級アミンは、例えば「N-アルキル-N-アルコキシアミノ」化合物と呼ばれる。第三級アミンでは、3つの水素原子すべてが有機置換基に置き換えられ、例えばトリメチルアミンである。最終的なサブカテゴリーは、第二級または第三級アミンのいずれかである環状アミンである。適切な環状アミンの例には、3員環アジリジンおよび6員環ピペリジンが含まれる。N-メチルピペリジンおよびN-フェニルピペリジンは、環状第三級アミンの適切な例である。
【0081】
「アミド」は、カルボニル基に結合する窒素原子を有する化合物であり、したがって構造R-CO-NR'R''を有し、R'およびR''基は独立して、本明細書で定義されるアルキルまたは芳香族基から選択される。例えば、R'が水素で、R''が3-ピリジル基の場合、得られるアミドは3-ピリジルアミノ置換基を有する。代替的にR'が水素で、R''がシクロペンチル基の場合、得られるアミドはシクロペンチルアミノ置換基を有する。
【0082】
「ハロゲン」、「ハロゲン化物」、または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。好ましいハロゲンは、フッ素、塩素、または臭素であり、最も好ましいものはフッ素および塩素である。
【0083】
「アシル」という用語は、単独で使用するときも「アシルアミノ」などの用語内で使用するときも、有機酸からヒドロキシルを除去した後の残基によって提供されるラジカルを意味する。「アシルアミノ」という用語は、アシル基で置換されたアミノラジカルを指す。「アシルアミノ」ラジカルの例は、CHC(=O)-NH-であり、アミンは、アルキル、アリール、またはアラルキル基でさらに置換されていてもよい。
【0084】
「縮合環」という用語は、2つの環が2つ以上の共通の原子を共有する分子内の多環の環系を指す。共通して2つの原子と1つの結合のみを有する2つの環は、オルト縮合と言われ、例えばナフタレンである。多環の化合物では、それら自体が体外にオルト縮合している他の2つの環の異なる側にオルト縮合した環は(すなわち、第1の環と他の2つとの間に3つの共通原子が存在する)、他の2つの環に対してオルトペリ縮合していると言われる。フェナレンは、3つのベンゼン環で構成されているとみなされ、その各々は、他の2つとオルトペリ縮合している。
【0085】
「架橋縮合環系」という用語は、さらなる「架橋」基が存在するために、縮合環系として完全に命名できない多環の骨格を指す。架橋(複数可)の除去後に残る構造の部分の骨格は、従来の命名法に従って命名される。非累積的な炭素-炭素二重結合の最大数は、架橋の挿入後に割り当てられ、したがって、必要な自由原子価を架橋に与えるために、この縮合環系は単離された縮合環系とは、非累積的な炭素-炭素二重結合の最大数および/または指示水素の必要性について異なる場合がある。例えば、4a,8a-プロパノキノリンは、キノリン誘導体のオルト縮合炭素原子間に伸びるプロピル架橋から形成される。
【0086】
0~2の整数値を有する整数mおよびnが、窒素含有環が(必要に応じて)0、1、または2個のメチレン架橋炭素原子を含み、したがって、ピペリジンもしくはピロリジン部分またはその誘導体を含むことができる、式I、IA、またはIBによる化合物を指すことを当業者は認識するであろう。例えば、mおよびn基が式1=0の環窒素原子に直接隣接し、ならびにmおよびn基が式1=1のメチリデン基に直接隣接するとき、式I、IAまたはIBによる化合物は、上記表1に見られる化合物108~109および112~113により例示されるような、6員窒素含有環(ピペリジン)を含む。
【0087】
本明細書で定義される親またはコア分子に接続される結合を示すために、準一般式または基においてアスタリスクを使用してもよい。
【0088】
本明細書で使用されるとき、「治療」などの用語は、mGluR5が介在する疾患または障害の症状および/またはマーカーを除去または軽減すること、ならびにそれらを悪化させない(安定化する)こと、より一般的には所望の生理学的または薬理学的効果をもたらすことを包含する。本明細書で使用されるとき、「予防」などの用語は、そのような疾患または障害の症状の発現を阻害または遅延するか、あるいはマーカーの異常値を減少させる(もしくは場合によっては増加させる)または排除することを包含する。
【0089】
立体化学
特に明記しない限り、明細書および特許請求の範囲を通して、所与の化学式または名称は、互変異性体およびすべての立体異性体、光学異性体、幾何異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー、+/-、R/S、E/Z異性体など)、ラセミ混合物およびそのラセミ体を含むものとする。これには、別々のエナンチオマーの異なる割合の混合物、ジアステレオマーの混合物、またはそのような異性体およびエナンチオマーが存在する任意の前述の形態の混合物、ならびに薬学的に許容される塩を含む塩、およびその水和物、例えば、水和物、遊離化合物の溶媒和物、または化合物の塩の溶媒和物が含まれる。
【0090】
本発明の化合物の誘導体
本発明は、式I、IA、もしくはIBの化合物の塩、溶媒和物、水和物、N-オキシド、プロドラッグ、および活性代謝物、またはそれらの組み合わせをさらに包含する。
【0091】
「薬学的に許容される」という語句は、妥当な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症もなくヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適した化合物、物質、組成物、および/または剤形を指すために本明細書で使用される。
【0092】
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩または塩基塩を作成することにより修飾されている開示されている化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例には、アミンなどの塩基性残基の無機または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリまたは有機塩などが含まれるが、これらに限定されない。例えば、そのような塩には、アンモニア、L-アルギニン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン(2,2'-イミノビス(エタノール))、ジエチルアミン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、2-アミノエタノール、エチレンジアミン、N-エチル-グルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、リジン、水酸化マグネシウム、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(2,2'、2''-ニトリロトリス(エタノール))、トロメタミン、水酸化亜鉛、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-アセトアミド-安息香酸、(+)-カンフル酸、(+)-カンフル-10-スルホン酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、D-グルコヘプトン酸、D-グルコン酸、D-グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソグルタル酸、グリセロリン酸、グリシン、グリコール酸、ヘキサン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸、DL-乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、リジン、マレイン酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ガラクタル酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オクタン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸(エンボン酸)、リン酸、プロピオン酸、(-)-L-ピログルタミン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、およびウンデシレン酸に由来する塩が含まれる。さらなる薬学的に許容される塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの金属に由来するカチオンで形成することができる(Pharmaceutical salts,Berge,S.M.et al.,J.Pharm.Sci.,(1977),Vol.66,pp.-19を参照されたい)。
【0093】
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水中またはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリル、またはそれらの混合物などの有機希釈剤中の十分な量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。
【0094】
例えば、本発明の化合物の精製または単離に有用な上記以外の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)もまた、本発明の一部を構成する。
【0095】
典型的には、式I、IA、またはIBの化合物の薬学的に許容される塩は、必要に応じて所望の酸または塩基を使用することにより容易に調製することができる。塩は溶液から沈殿し、濾過によって収集されるか、または溶媒の蒸発によって回収される。例えば、塩酸などの酸の水溶液を、式I、IA、またはIBの化合物の水性懸濁液に添加し、得られた混合物を蒸発乾固(凍結乾燥)して、酸付加塩を固体として得ることができる。代替的に、式I、IA、またはIBの化合物を適切な溶媒、例えばイソプロパノールなどのアルコールに溶解し、酸を同一の溶媒または別の適切な溶媒に添加することができる。次いで、得られた酸付加塩を直接沈殿させるか、またはジイソプロピルエーテルまたはヘキサンなどの極性の低い溶媒を添加することによって沈殿させ、濾過で分離することができる。
【0096】
式I、IA、またはIBの化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させて、従来の方法で塩を生成することにより調製することができる。遊離塩基形態は、塩形態を塩基と接触させ、従来の方法で遊離塩基を単離することにより再生することができる。遊離塩基形態は、極性溶媒への溶解性などの特定の物理的性質においてそれぞれの塩形態とは多少異なるが、そうでなければ、本発明の目的のためには、塩はそれぞれの遊離塩基と同等である。
【0097】
また、総塩および部分塩の両方、すなわち、式I、IA、もしくはIBの酸1モルあたり1、2、もしくは3当量、好ましくは2当量の塩基との塩、または式I、IA、もしくはIBの塩基1モルあたり1、2、もしくは3当量、好ましくは1当量の酸との塩もまた含まれる。
【0098】
アルカリおよびアルカリ土類金属または有機アミンなどの金属またはアミンによって、薬学的に許容される塩基付加塩が形成される。カチオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。適切なアミンの例は、N,N´-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、およびプロカインである。
【0099】
上記酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させて、従来の方法で塩を生成することにより調製される。遊離酸形態は、塩形態を酸と接触させ、遊離酸を単離することにより再生することができる。
【0100】
本発明の化合物は、塩基性中心と酸性中心の両方を有することができ、したがって、双性イオンまたは内部塩の形態であり得る。
【0101】
典型的には、式I、IA、またはIBの化合物の薬学的に許容される塩は、必要に応じて所望の酸または塩基を使用することにより容易に調製することができる。塩は溶液から沈殿し、濾過によって収集されるか、または溶媒の蒸発によって回収される。例えば、塩酸などの酸の水溶液を、式I、IA、またはIBの化合物の水性懸濁液に添加し、得られた混合物を蒸発乾固(凍結乾燥)して、酸付加塩を固体として得ることができる。代替的に、式I、IA、またはIBの化合物を適切な溶媒、例えばイソプロパノールなどのアルコールに溶解し、酸を同一の溶媒または別の適切な溶媒に添加することができる。次いで、得られた酸付加塩を直接沈殿させるか、またはジイソプロピルエーテルまたはヘキサンなどの極性の低い溶媒を添加することによって沈殿させ、濾過で分離することができる。
【0102】
有機化学の当業者は、多くの有機化合物が中で反応するか、または多くの有機化合物がそれらから沈殿もしくは結晶化される溶媒と錯体を形成できることを理解するであろう。これらの錯体は「溶媒和物」として知られている。例えば、水との錯体は「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は本発明の範囲内である。式I、IA、またはIBの化合物の塩は、溶媒和物(例えば、水和物)を形成することができ、本発明はそのような溶媒和物もすべて含む。「溶媒和物」という言葉の意味は、溶媒と溶質の相互作用(すなわち溶媒和)によって形成される化合物として当業者に周知されている。溶媒和物の調製のための技術は、当該技術分野で十分に確立されている(例えば、Brittain.Polymorphism in Pharmaceutical solids.Marcel Decker,New York,1999を参照されたい)。
【0103】
本発明は、式I、IA、またはIBの化合物のN-オキシドも包含する。「N-オキシド」という用語は、そうでなければ置換されていないspN原子を含む複素環に関して、N原子が共有結合したO原子、すなわち-N→Oを有し得ることを意味する。そのようなN-オキシド置換複素環の例には、ピリジルN-オキシド、ピリミジルN-オキシド、ピラジニルN-オキシド、およびピラゾリルN-オキシドが含まれる。
【0104】
本発明はまた、式I、IA、またはIBの化合物のプロドラッグ、すなわち、哺乳動物対象に投与されるときにインビボで式I、IA、またはIBによる活性親薬物を放出する化合物を包含する。プロドラッグは、薬理学的に活性であるか、より典型的には代謝変換により薬理学的に活性な薬剤に変換される不活性な化合物である。式I、IA、またはIBの化合物のプロドラッグは、式I、IA、またはIBの化合物に存在する官能基をインビボで切断して親化合物を放出できるように修飾することにより調製される。インビボにおいて、プロドラッグは生理学的条件下で化学変化を容易に受け(例えば、天然に存在する酵素(複数可)の作用を受ける)、薬理学的に活性な薬剤の放出をもたらす。プロドラッグには、式I、IA、またはIB化合物のヒドロキシ、アミノ、またはカルボキシ基が、インビボで切断されて、それぞれ遊離ヒドロキシル、遊離アミノ、または遊離カルボキシ基を再生し得る任意の基に結合している式I、IA、またはIBの化合物が含まれる。プロドラッグの例には、式I、IA、もしくはIBの化合物のエステル(例えば、酢酸塩、ギ酸塩、および安息香酸塩誘導体)、または生理学的pHになるか、もしくは酵素作用により活性な親薬物に変換される任意の他の誘導体が含まれる。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための従来の手順は、当該技術分野で記載されている(例えば、Bundgaard.Design of Prodrugs.Elsevier,1985を参照されたい)。
【0105】
プロドラッグは、それらが変換する有効成分と同じ方法で、それらが変換する有効成分と同等の有効量で投与し得るか、またはリザーバー形態、例えば、経皮パッチ、もしくは(酵素または他の適切な試薬の供給によって)プロドラッグの有効成分への長期間のゆっくりとした変換、および有効成分の患者への送達を可能にするように適合された他のリザーバーで送達され得る。
【0106】
本発明は代謝産物も包含する。本明細書に開示される化合物の「代謝産物」は、化合物が代謝されるときに形成される化合物の誘導体である。「活性代謝物」という用語は、化合物が代謝されるときに形成される化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。「代謝される」という用語は、生体内で特定の物質が変化するプロセスの合計を指す。簡潔に述べると、体内に存在するすべての化合物は、体内の酵素によって操作され、エネルギーを引き出し、および/または体内からそれらを除去する。特定の酵素は、化合物に特定の構造変化をもたらす。例えば、シトクロムP450は様々な酸化反応および還元反応を触媒し、ウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは活性化グルクロン酸分子の芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、および遊離スルフヒドリル基への転移を触媒する。代謝に関するさらなる情報は、The Pharmacological Basis of Therapeutics,9th Edition,McGraw-Hill(1996),pages 11-17から入手することができる。
【0107】
本明細書に開示される化合物の代謝物は、化合物の宿主への投与および宿主からの組織試料の分析により、または化合物の肝細胞とのインビトロでのインキュベーションおよび得られた化合物の分析により同定することができる。いずれの方法も当該技術分野で周知である。
【0108】
「担体」という用語は、活性化合物とともに投与される希釈剤、賦形剤、および/またはビヒクルを指す。本発明の医薬組成物は、1種を超える担体の組み合わせを含んでもよい。そのような医薬担体は、水、生理食塩水、デキストロース水溶液、グリセロール水溶液、およびピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などの動物、植物、または合成起源のものを含む油などの滅菌液体であり得る。水または水溶液の生理食塩水およびデキストロースおよびグリセロールの水溶液が、特に注射可能な溶液の担体として好ましくは使用される。適切な医薬品の担体については、“Remington´s Pharmaceutical Sciences”by E.W.Martin,18th Editionに記載されている。
【0109】
「薬学的に許容される賦形剤」は、一般に安全で、無毒であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない薬学的組成物の調製に有用な賦形剤を意味し、獣医学的用途ならびにヒトの薬学的用途に許容される賦形剤を含む。本願で使用されるとき、「薬学的に許容される賦形剤」は、1つと1つを超えるそのような賦形剤の両方を含む。
【0110】
本発明の化合物は、ヒト医学または獣医学における使用のための任意の便利な方法での投与のために製剤化することができ、したがって、本発明はその範囲内にヒト医学または獣医学における使用に適合した本発明の化合物を含む医薬組成物を含む。そのような組成物は、1つ以上の適切な担体の助けによって、従来の方法で使用するために提供することができる。治療用途に許容される担体は、製薬技術分野で周知であり、例えば、Remington´s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.(A.R.Gennaro edit.1985)に記載されている。薬学的担体の選択は、意図される投与経路および標準的な薬務に関して選択することができる。医薬組成物は、担体として、担体に加えて、任意の適切な結合剤(複数可)、潤滑剤(複数可)、懸濁剤(複数可)、コーティング剤(複数可)、および/または可溶化剤(複数可)を含むことができる。
【0111】
式I、IA、またはIBの化合物を含む医薬組成物
化合物Iを原末として投与することは可能であるが、例えば、意図する投与経路および標準的な薬務に関して選択された薬学的に許容される担体と薬剤が混合している医薬製剤中に活性成分を提供することが好ましい。
【0112】
したがって、本発明は、薬学的に許容される担体中との、式I、IA、もしくはIBの化合物、またはその溶媒和物、水和物、異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーなど)、N-オキシドもしくは薬学的に許容される塩もしくは組み合わせの混合物を含む医薬組成物をさらに提供する。「担体」という用語は、活性化合物とともに投与される希釈剤、賦形剤、および/またはビヒクルを指す。
【0113】
式I、IA、またはIBの化合物は、他の治療法および/または活性剤と組み合わせて使用することができる。したがって、本発明は、さらなる態様において、式I、IA、もしくはIBの化合物、またはその溶媒和物、水和物、異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーなど)、N-オキシドもしくは薬学的に許容される塩もしくは組み合わせ、第2の活性薬剤、および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。
【0114】
医薬組成物は、担体として、担体に加えて、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁剤、コーティング剤、および/または可溶化剤を含むことができる。
【0115】
防腐剤、安定剤、染料、および香味剤も医薬組成物中に提供されてもよい。酸化防止剤と懸濁剤も使用してもよい。
【0116】
本発明の化合物は、錠剤形成および他の製剤タイプに適した粒経を得るために、微粒子形態に粉末化(例えば、湿式粉砕などの既知の粉砕手順を使用して粉砕)され得る。本発明の化合物の微細に分割された(ナノ粒子)調製物は、当該技術分野で知られているプロセスによって調製することができ、例えば、WO02/00196の開示を参照されたい。
【0117】
投与経路および単位剤形
投与経路には、経口(例えば、錠剤、カプセル剤、または摂取可能な溶液として)、局所、粘膜(例えば、鼻スプレーまたは吸入用エアロゾルとして)、鼻、非経口(例えば、注射可能な形態による)、胃腸、脊髄内、腹腔内、筋肉内、静脈内、子宮内、眼内、皮内、頭蓋内、髄腔内、気管内、膣内、脳室内、脳内、皮下、眼科(硝子体内または前房内を含む)、経皮、直腸、頬側、硬膜外、および舌下が含まれる。本発明の組成物は、これらの投与経路のいずれかのために特に製剤化されてもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、経口送達に適した形態で製剤化される。
【0118】
異なる送達システムに応じて、異なる組成/製剤要件が存在し得る。すべての化合物を同一の経路で投与する必要があるわけではないことを理解されたい。同様に、組成物が1つを超える活性成分を含む場合、それらの成分は異なる経路で投与されてもよい。例として、本発明の医薬組成物は、ミニポンプを使用して、または例えば吸入もしくは摂取可能な溶液のための鼻スプレーまたはエアロゾルとして粘膜経路により、または組成物が例えば、静脈内、筋肉内、もしくは皮下経路による送達のために、注射可能な形態で製剤化される非経口で投与されるように製剤化することができる。代替的に、製剤は、複数の経路で送達されるように設計されてもよい。
【0119】
薬剤が胃腸粘膜を介して粘膜に送達される場合、胃腸管を通過する間、薬剤は安定した状態を維持するべきであり、例えば、タンパク質分解に耐性があり、酸性pHで安定であり、胆汁の界面活性剤効果に耐性がある必要がある。例えば、式I、IA、またはIBの化合物は、腸溶性コーティング層でコーティングされてもよい。腸溶性コーティング層材料は、水または適切な有機溶媒のいずれかに分散または溶解させることができる。腸溶性コーティング層ポリマーとして、以下の、例えば、メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸酢酸ポリビニル、酢酸トリメリット酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、シェラック、または他の適切な腸溶コーティング層ポリマーの溶液または分散液のうちの1つ以上を別個にまたは組み合わせて使用することができる。環境上の理由から、水性コーティングプロセスが好ましくあり得る。そのような水性プロセスでは、メタクリル酸コポリマーが最も好ましい。
【0120】
適切な場合、医薬組成物は、吸入により、坐剤もしくはペッサリーの形態で、局所的にローション、溶液、クリーム、軟膏、もしくは散布剤の形態で、皮膚パッチの使用により、澱粉もしくはラクトースなどの賦形剤を含む錠剤、または単独もしくは賦形剤との混合物のカプセルまたは胚珠、または香味剤もしくは着色剤を含むエリキシル剤、溶液、もしくは懸濁液の形の錠剤の形態で経口により、あるいは非経口、例えば静脈内、筋肉内、または皮下により、投与することができる。頬側または舌下投与の場合、組成物は錠剤またはロゼンジの形態で投与することができ、従来の方法で製剤化することができる。
【0121】
本発明の組成物が非経口投与されるとき、そのような投与には、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、もしくは皮下の投与のうちの1つ以上、および/または注入技術を使用することによるものが含まれる。
【0122】
本発明の医薬組成物は、例えば注入または注射により非経口投与することができる。注射または注入に適した医薬組成物は、必要に応じて、注入または注射に適したそのような滅菌溶液または分散液の調製のために調整された、活性成分を含む滅菌水溶液、分散液、または滅菌粉末の形態であり得る。この調製物は、リポソーム中にカプセル化されていてもよい。すべての場合において、最終製剤は、製造および保管条件下で無菌、液体、および安定であるべきである。保存安定性を改善するために、そのような製剤は、微生物の増殖を防ぐための保存剤を含み得る。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、またはアルコルビン酸(acsorbic acid)の添加により達成することができる。多くの場合、体液、特に血液の浸透圧と同等の浸透圧を確保するために、等張物質、例えば糖、緩衝剤、および塩化ナトリウムが推奨される。そのような注射可能な混合物の長期の吸収は、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンなどの吸収遅延剤の導入によって達成できる。
【0123】
分散液は、グリセリン、液体ポリエチレングリコール、トリアセチン油、およびそれらの混合物などの液体担体または中間体で調製することができる。液体担体または中間体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールなど)、植物油、非毒性グリセリンエステル、およびそれらの適切な混合物を含む溶媒または液体分散媒であり得る。リポソームの生成、分散液の場合の適切な粒径の投与、または界面活性剤の添加により、適切な流動性が維持され得る。
【0124】
非経口投与の場合、化合物は、他の物質、例えば、溶液を血液と等張にするのに十分な塩またはグルコースを含み得る滅菌水溶液の形態で最適に使用される。水溶液は、必要に応じて(好ましくはpH3~9に)好適に緩衝されるべきである。滅菌条件下の好適な非経口用製剤の調製は、当業者には周知の標準的な薬学的技術によって容易に達成される。
【0125】
滅菌注射液は、式I、IA、またはIBの化合物を適切な溶媒および前述の担体の1つ以上と混合し、その後滅菌濾過することにより調製することができる。滅菌注射液の調製に使用するのに適した滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、真空乾燥および凍結乾燥を含み、アルドステロン受容体アンタゴニストと滅菌溶液のその後の調製のための所望の賦形剤の粉末混合物をもたらす。
【0126】
本発明による化合物は、注射(例えば、静脈内ボーラス注射もしくは注入により、または筋肉内、皮下、もしくは髄腔内経路による)によるヒト医学または獣医学での使用のために製剤化することができ、単位用量形態で、アンプル、または他の単回投与容器、もしくは複数回投与容器中で、必要に応じて保存剤を添加して提供され得る。注射用組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルションの形態であってもよく、懸濁剤、安定剤、可溶化剤、および/または分散剤などの製剤化剤を含んでもよい。代替的に、活性成分は、使用前に適切なビヒクルで、例えば、滅菌のパイロジェンフリー水によって再構成するための滅菌粉末形態である。
【0127】
本発明の化合物は、錠剤、カプセル、胚珠、エリキシル、溶液または懸濁液の形態で(例えば、経口または局所的に)投与することができ、即時、遅延、修飾、持続、パルスまたは制御放出の適用のために、香味剤または着色剤を含んでもよい。
【0128】
本発明の化合物は、例えば溶液、ゲル、シロップ、洗口液、もしくは懸濁液、または使用前に水もしくは他の適切なビヒクルで構成するための乾燥粉末の形態で、必要に応じて香味剤および着色剤を含んで、経口または頬側投与に適した形態でヒト医学または獣医学のために提供することもできる。錠剤、カプセル、ロゼンジ、香錠、丸薬、ボーラス、粉末、ペースト、顆粒、弾丸、またはプレミックス製剤などの固体組成物も使用できる。経口使用のための固体および液体組成物は、当該技術分野で周知の方法に従って調製することができる。そのような組成物はまた、固体または液体形態であり得る1つ以上の薬学的に許容される担体および賦形剤を含んでもよい。
【0129】
錠剤は、微結晶性セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウムおよびグリシンなどの賦形剤、デンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモ、またはタピオカデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよび特定の複合ケイ酸塩などの崩壊剤、ならびに、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチン、アカシアゴムなどの造粒結合剤を含み得る。
【0130】
さらに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、およびタルクなどの潤滑剤が含まれてもよい。
【0131】
組成物は、急速または制御放出錠剤、微粒子、ミニ錠剤、カプセル、サシェ、および経口溶液もしくは懸濁液、またはそれらの調製のための粉末の形態で経口投与され得る。活性物質としての本発明のパントプラゾールの新しい固体形態に加えて、経口製剤は、結合剤、充填剤、緩衝剤、潤滑剤、流動促進剤、染料、崩壊剤、臭気剤、甘味料、界面活性剤、離型剤、付着防止剤、およびコーティング剤などの様々な標準的な医薬担体および賦形剤を必要に応じて含み得る。いくつかの賦形剤は、組成物において複数の役割を果たし、例えば、結合剤と崩壊剤の両方として作用し得る。
【0132】
経口組成物のための薬学的に許容される崩壊剤の例には、デンプン、アルファ化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、微結晶セルロース、アルギン酸塩、樹脂、界面活性剤、発泡性組成物、水性ケイ酸アルミニウム、および架橋ポリビニルピロリドンが含まれる。
【0133】
経口組成物のための薬学的に許容される結合剤の例には、アカシアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、もしくはヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ゼラチン、グルコース、デキストロース、キシリトール、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、トラガカント、キサンタン樹脂、アルギン酸塩、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ポリエチレングリコール、またはベントナイトが含まれる。
【0134】
経口組成物のための薬学的に許容される充填剤の例には、ラクトース、アンヒドロラクトース、ラクトース一水和物、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン、セルロース(特に微結晶性セルロース)、リン酸ジヒドロまたは無水カルシウム、炭酸カルシウム、および硫酸カルシウムが含まれる。
【0135】
本発明の組成物において有用な薬学的に許容される潤滑剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドのポリマー、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、およびコロイド状二酸化ケイ素が含まれる。
【0136】
経口組成物に適した薬学的に許容される臭気剤の例には、合成アロマ、ならびに油、花、果物(例えば、バナナ、リンゴ、サワーチェリー、モモ)、およびそれらの組み合わせの抽出物などの天然芳香油、および同様のアロマが含まれる。それらの使用は多くの要因に依存し、最も重要なのは、医薬組成物を服用する集団に対する感覚受容性である。
【0137】
経口組成物に適した薬学的に許容される染料の例には、二酸化チタン、ベータカロチン、グレープフルーツ果皮の抽出物などの合成および天然の染料が含まれる。
【0138】
嚥下を促進し、放出特性を改変し、外観を改善し、および/または組成物の味を隠すために典型的に使用される経口組成物に有用な薬学的に許容されるコーティング剤の例には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびアクリレート-メタクリレートコポリマーが含まれる。
【0139】
経口組成物のための薬学的に許容される甘味料の例には、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、およびスクロースが含まれる。
【0140】
薬学的に許容される緩衝剤の例には、クエン酸、クエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、および水酸化マグネシウムが含まれる。
【0141】
薬学的に許容される界面活性剤の例には、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベートが含まれる。
【0142】
同様の型の固体組成物は、ゼラチンカプセルの充填剤として使用することもできる。これに関して好ましい賦形剤には、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖、または高分子量ポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および/またはエリキシル剤の場合、薬剤は、様々な甘味剤または香味剤、色素または染料、乳化剤および/または懸濁剤、ならびに水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンなどの希釈剤、およびそれらの組み合わせと組み合わせることができる。
【0143】
本発明の化合物は、例えば、ヒト医学または獣医学で使用するための従来の坐剤基剤を含む坐剤として、または例えば従来のペッサリー基剤を含むペッサリーとして製剤化することもできる。
【0144】
本発明の化合物は、軟膏、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、シャンプー、粉末(スプレーまたは散布用粉末を含む)、ペッサリー、タンポン、スプレー、ディップ、エアロゾル、点滴薬(例えば、目、耳、または鼻の点滴薬)またはpour-onの形態で、ヒトおよび獣医学で使用するための局所投与のために製剤化することができる。
【0145】
皮膚への局所適用のために、本発明の薬剤は、以下の、例えば、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス、モノステアリン酸ソルビタン、ポリエチレングリコール、流動パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水のうちの1つ以上との混合物に懸濁または溶解した活性化合物を含む適切な軟膏として製剤化することができる。そのような組成物は、ポリマー、油、液体担体、界面活性剤、緩衝剤、保存剤、安定剤、酸化防止剤、保湿剤、皮膚軟化剤、着色剤、および臭気剤などの他の薬学的に許容される賦形剤も含み得る。
【0146】
そのような局所組成物に適した薬学的に許容されるポリマーの例には、アクリルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸塩、トラガカント、ペクチン、キサンタン、およびサイトサンなどの天然ポリマーが含まれる。
【0147】
非常に有用な適切な薬学的に許容される油の例には、鉱油、シリコーン油、脂肪酸、アルコール、およびグリコールが含まれる。
【0148】
適切な薬学的に許容される液体担体の例には、水、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール、およびポリエチレングリコールなどのアルコールまたはグリコール、またはそれらの混合物が含まれ、擬似多形体は、必要に応じて非毒性の陰イオン性、陽イオン性、または非イオン性界面活性剤、および無機または有機の緩衝剤を添加して溶解または分散される。
【0149】
薬学的に許容される保存剤の例には、安息香酸ナトリウム、アスコルビン酸、p-ヒドロキシ安息香酸のエステル、および溶媒、例えばエタノール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、第四級アンモニウム塩、およびパラベン(メチルパラベン、エチルパラベン、およびプロピルパラベンなど)のような様々な抗菌剤および抗真菌剤が含まれる。
【0150】
薬学的に許容される安定剤および抗酸化剤の例には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、チオ尿素、トコフェロール、およびブチルヒドロキシアニソールが含まれる。
【0151】
薬学的に許容される保湿剤の例には、グリセリン、ソルビトール、尿素、およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0152】
薬学的に許容される皮膚軟化剤の例には、鉱油、ミリスチン酸イソプロピル、およびパルミチン酸イソプロピルが含まれる。
【0153】
化合物はまた、例えば皮膚パッチの使用により、皮膚または経皮投与されてもよい。
【0154】
眼科用の場合、化合物は、等張の、pH調整された、滅菌生理食塩水中の微粉化懸濁液として、または、好ましくは、等張の、pH調整された、滅菌生理食塩水中の溶液として、必要に応じて塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤と組み合わせて製剤化することができる。
【0155】
示されるように、本発明の化合物は、鼻腔内または吸入により投与することができ、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFA 134AT)、もしくは1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFA 227EA)などのハイドロフルオロアルカン、二酸化炭素、または他の適切なガスのような適切な噴射剤を使用して、乾燥粉末吸入器または加圧容器、ポンプ、スプレー、またはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で便利に送達される。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達するための弁を提供することによって決定することができる。加圧容器、ポンプ、スプレー、またはネブライザーは、例えばエタノールと噴射剤の混合物を溶媒として使用して、活性化合物の溶液または懸濁液を含むことができ、さらに潤滑剤、例えばトリオレイン酸ソルビタンを含むことができる。
【0156】
吸入器または注入器中において使用されるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンより作製される)は、例えば、化合物とラクトースまたはデンプンのような適切な粉末基剤との粉末混合物を含むよう製剤化され得る。
【0157】
吸入による局所投与のために、本発明による化合物は、ネブライザーを介してヒト医学または獣医学で使用するために送達されてもよい。
【0158】
本発明の医薬組成物は体積当たり0.01~99重量%の、活性物質を含み得る。例えば、局所投与の場合、組成物は、一般に0.01~10%、より好ましくは0.01~1%の活性物質を含む。
【0159】
活性剤は、小さな単層ベシクル、大きな単層ベシクル、および多層ベシクルなどのリポソーム送達システムの形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンのような様々なリン脂質から形成され得る。
【0160】
本発明の医薬組成物または単位剤形は、特定の患者に対する毒性または副作用を最小限に抑えながら最適な活性を得るために、上述のガイドラインに照らしてルーチン試験により定義される投与量および投与計画に従って投与することができる。しかし、治療レジメンのそのような微調整は、本明細書で与えられるガイドラインに照らして日常的である。
【0161】
本発明の活性薬剤の投与量は、基礎疾患状態、個体の状態、体重、性別および年齢、ならびに投与様式などの様々な要因に応じて変化し得る。障害を治療するための有効量は、当業者に知られている経験的方法、例えば、投与量と投与頻度のマトリックスを確立し、マトリックス中の各点で実験単位または対象の群を比較することにより、容易に決定することができる。患者に投与される正確な量は、障害の状態と重症度、および患者の身体状態に応じて変動する。任意の症状またはパラメーターの測定可能な改善は、当業者によって決定されるか、または患者から医師に報告される。
【0162】
投与される薬剤の量は、約0.01~約25mg/kg/日、好ましくは約0.1~約10mg/kg/日、最も好ましくは0.2~約5mg/kg/日の範囲であり得る。本発明の医薬製剤は、障害を治療するのに有効な薬剤の全量を必ずしも含む必要はなく、これは、そのような有効量が、そのような医薬製剤の複数用量の投与により到達できるためであることは理解されよう。一般に、「有効量」とは、臨床的に関連する方法で、対象の疾患もしくは障害もしくは状態、または疾患もしくは障害の症状を改善、阻害、または緩和するために投与される医薬組成物の量を指す。対象の臨床的に関連する任意の改善は、治療を達成するのに十分であると考えられる。好ましくは、治療するのに十分な量は、感染症の発生もしくは1つ以上の症状を予防する量であるか、または対象が苦しむ感染の1つ以上の症状または感染の1つ以上の症状の発症する期間の重症度または期間を、本発明の組成物で治療されていない対照対象と比較した減少させる量である)。
【0163】
式I、IA、またはIBによる本発明の好ましい化合物は、好ましくは10~200mgの本発明の化合物を含むカプセルまたは錠剤に製剤化され、好ましくは、10~300mg、好ましくは20~150mg、最も好ましくは約50mgの総1日用量で患者に投与される。
【0164】
非経口投与のための医薬組成物は、全医薬組成物の100%重量に基づいて、約0.01重量%~約100重量%の本発明の活性薬剤を含む。
【0165】
一般に、経皮剤形は、剤形の100%総重量に対して約0.01重量%~約100重量%の活性薬剤を含む。
【0166】
医薬組成物または単位剤形は、1日1回投与で投与されてもよく、または1日総投与量は分割投与で投与されてもよい。さらに、障害の治療のための別の化合物の同時投与または連続投与が望ましい場合がある。この目的のために、組み合わされた有効成分は単回投与単位に製剤化される。
【0167】
化合物が別々の投与製剤にある組み合わせ治療の場合、化合物は同時に投与することができ、またはそれぞれをずらした間隔で投与することができる。例えば、本発明の化合物を朝に投与してもよく、抗ムスカリン化合物を夕方に投与してもよく、逆もまた同様である。特定の間隔で追加の化合物を投与することもできる。投与の順序は、患者の年齢、体重、性別、および病状、治療される障害の重症度と病因、投与経路、患者の腎および肝機能、患者の治療歴、ならびに患者の応答性を含む様々な要因に依存する。投与順序の決定は微調整されてもよく、そのような微調整は、本明細書に示されるガイドラインに照らして日常的である。
【0168】
合成
式I、IA、またはIBの化合物、ならびにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、N-オキシド、および薬学的に許容される塩または組み合わせは、以下に概説する一般的な方法により調製することができ、上記方法は本発明のさらなる態様を構成する。
【0169】
本発明の化合物は、実験セクションで例示されるか、または当業者に明らかな、文献で知られている他の標準的な操作に加えて、以下のスキームに示される反応を使用することにより調製することができる。本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、または文献に記載されているかもしくはまたは当業者に明らかである反応を使用することにより調製することができる。以下の実施例は、本発明がより完全に理解されるように提供されるものであり、単なる例示であり、限定するものとして解釈されるべきではない。
【0170】
式I、IA、またはIBによる化合物の調製に使用される中間体の保護された誘導体を使用することが望ましい場合があることは、当業者によって理解されるであろう。官能基の保護および脱保護は、当該技術分野で既知の方法によって実施することができる(例えば、Green and Wuts Protective Groups in Organic Synthesis.John Wiley and Sons,New York,1999を参照されたい)。
【0171】
略語PGは、特定の操作が実行される前に反応性基に導入され、後で除去される「保護基」を表す。反応性基を保護するためのPGの例には、アミノ基の場合、アセチル-、トリフルオロアセチル-、ベンゾイル-、エトキシカルボニル-、N-tert-ブトキシカルボニル-(BOC)、N-ベンジルオキシカルボニル-(Cbz)、ベンジル-、メトキシベンジル-、2,4-ジメトキシベンジル-、およびアミノアルキルアミノもしくはイミノ基の場合さらにフタリル-基;アミド基の場合、N-メトキシネチル-(MOM)、N-ベンジルオキシメチル-(BOM)、N-(トリメチルシリル)エトキシメチル-(SEM)、N-tert-ブチル-ジメチルシロキシメチル-、N-tert-ブチル-ジメチルシリル-(TBDMS)、N- トリイソプロピルシリル-(TIPS)、N-ベンジル-、N-4-メトキシベンジル(PMB)、N-トリフェニルメチル-(Tr)、N-tert-ブトキシカルボニル-(BOC)、N-ベンジルオキシカルボニル-(Cbz)、もしくはN-トリメチルシリルエチルスルホニル-(SES);ヒドロキシ基の場合、メトキシ-、ベンジルオキシ-、トリメチルシリル-(TMS)、アセチル-、ベンゾイル-、tert-ブチル-、トリチル-、ベンジル-、もしくはテトラヒドロピラニル(THP)基;またはカルボキシル基の場合、トリメチルシリル-(TMS)、メチル-エチル-、tert-ブチル-、ベンジル-、もしくはテトラヒドロピラニル(THP)基が含まれる。
【0172】
本発明の化合物は、一般に、以下のスキームに従って調製される。
【0173】
場合によっては、例えば置換基の操作により、最終生成物をさらに変更することができる。これらの操作には、当業者に一般的に知られている還元、酸化、アルキル化、アシル化、および加水分解反応を非限定的に含み得る。場合によっては、反応を促進するため、または望ましくない反応生成物を避けるために、前述の反応スキームを実行する順序を変更することができる。以下の実施例は、本発明がより完全に理解されるように提供されている。これらの実施例は例示にすぎず、決して本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【化7】
【0174】
スキーム1に示すように、標準のWadsworth-Horner-Emmons手順に従って、N-保護置換ピペリドンまたはピロリジノン1をアルキニル保護ジアルキルプロパルギルホスホネートと反応させ、ほぼ排他的に(E)-エン-イン誘導体2を生成する。順に、2は、Sonogashira-Heckカップリング手法を使用して、フッ化テトラブチルアンモニウムの存在下で適切なアリール、アルキル、またはヘテロアリールヨージド/ブロミドと直接反応し、4を生成する。代替的に、アルキニル誘導体2を予め脱保護して3を得ることができる(例えば、MeOH中のNaOHもしくはNaCO、またはTHF中のフッ化テトラブチルアンモニウム、または当業者に周知の他の方法を使用して)。この最後の中間体は、SonogashiraまたはSonogashira-Heck手順を使用して4に変換することができた。Nで保護された化合物4は、5を得るために統合された方法で脱保護することができる。次いで、それから形成された環状アミン5をR-B-R-LG化合物と直接反応させることができる。LGは、ハロゲン、メシレート、トシレート、アルキルスルホネート、トリフレート、または非限定的にその他の脱離基を表す。この最後の誘導体化手順は、例えば、Buchwald反応、アシル化反応、アルキル/アリールイソシアネート、アルキル/アリールクロロホルメートとの反応、クロロホルムアミド、還元的アミノ化、アルキル化、または式I、IA、またはIBによる化合物を形成する目的に役立つ当業者に周知のあらゆる種類のN-誘導体化反応などの標準的な方法を使用して行うことができる。この最後の反応は、適切な中間体、例えば中間体5のクロロスルホニルまたはクロロカルボニル1-イミダゾリルカルボニルN-誘導体を予め形成することによっても実施することができる。
【0175】
代替的に、本発明の化合物は、スキーム2に従って調製することができる。
【化8】
【0176】
スキーム2に従い、プロピオルアルデヒドのジアルキルまたは環状アセタールと適切なアルキル化、アリール化、または誘導体化試薬R-B-R-LG(式中、LGは、うえで定義されるような脱離基である)とのBuchwald、Sonogashira、またはSonogashira様の反応により、R基が合成経路の開始時に導入される。
【0177】
スキーム2に従って、R-B-R基は、適切なアルキル化、アリール化、または誘導体化試薬R-B-R-LG(式中、LGは、うえで定義されるような脱離基である)を使用して合成経路の開始時に導入することができる。例えば、LGは、ハロゲン、メシレート、トシレート、アルキルスルホネート、トリフレート、または非限定的にその他の脱離基であり得る。出発物質6は、標準的な方法、例えば、Buchwald反応、アシル化反応、アルキル/アリールイソシアネート、アルキル/アリールクロロホルメート、クロロホルムアミド、アミノスルホニルクロリドとの反応、または式7による化合物を形成するために設計された当業者に周知の還元的アミノ化、アルキル化、または任意のN-誘導体化反応を使用して誘導体化できる。この最後の反応は、適切な中間体、例えば化合物6のクロロスルホニルまたはクロロカルボニル1-イミダゾリルカルボニルN-誘導体を予め形成することによっても実施することができる。
【0178】
次いで、そのようにして得られた中間体7を、標準的なWadsworth-Horner-Emmons手順に従ってアルキニル保護ジアルキルプロパルギルホスホネートと反応させて、ほぼ排他的に(E)-エン-イン誘導体8を得る。順に、誘導体8は、Sonogashira-Heckカップリング法を使用して、フッ化テトラブチルアンモニウムの存在下で適切なアリール、アルキル、またはヘテロアリールヨージド/ブロミドと直接反応し、化合物Iを生成する。代替的に、アルキニル誘導体8を予め脱保護して化合物9を得ることができる(例えば、MeOH中のNaOHもしくはNaCO、またはTHF中のフッ化テトラブチルアンモニウムまたは当業者に周知の他の方法を使用して)。この最後の中間体は、上述のようにSonogashiraまたはSonogashira-Heck手順を使用してIに変換することができた。
【0179】
上記の一般的な説明に現在記載されていない他の化合物の合成は、以下の本発明の実験部分の中で十分に文書化されている。
【0180】
式I、IA、またはIBの化合物の遊離塩基、それらのジアステレオマーまたはエナンチオマーは、当該技術分野で周知の標準条件下で対応する薬学的に許容される塩に変換することができる。例えば、遊離塩基をメタノールなどの適切な有機溶媒に溶解し、例えば1当量のマレイン酸またはシュウ酸、1または2当量の塩酸またはメタンスルホン酸で処理した後、真空下で濃縮して、対応する薬学的に許容される塩をもたらす。次いで、残渣を、メタノール/ジエチルエーテルなどの適切な有機溶媒または有機溶媒混合物からの再結晶化により精製することができる。
【0181】
式I、IA、またはIBによる化合物のN-オキシドは、当業者に周知の簡単な酸化手順により合成することができる。
【0182】
一般式I、IA、またはIBの化合物の調製
特に明記しない限り、以下に記載する実施例の化合物の1つ以上の互変異性型は、原位置で調製および/または単離することができる。以下に記載される実施例の化合物のすべての互変異性形態は、開示されるとみなされるべきである。
【0183】
本発明を以下の実施例により説明するが、以下の略語を使用することができる。
【数1】
【0184】
以下の実施例は、上述の一般式I、IA、またはIBの化合物のいくつかを例示している。これらの実施例は単なる例示であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。試薬および出発物質は、当業者に容易に入手可能である。
【0185】
実施例1
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物1a)
窒素雰囲気下、-60℃で撹拌した乾燥THF(40mL)中の3-ジエトキシホスホリルプロパ-1-イニル(トリメチル)シラン(4.26g、17.158mmol)の溶液に対し、THF中1Mのリチウム[ビス(トリメチルシリル)アミド](LiHMDS、17.158mL、17.158mmol)溶液を滴下し、溶液を-60℃で1時間撹拌した。この溶液に、乾燥THF(20mL)中のtert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(3g、13.20mmol)を滴下し、混合物を-60℃で20分間撹拌し、室温に2時間加熱し、水でクエンチし、EtOAcで抽出した(3回)。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発乾固させて粗生成物を得、それを、2:98から15:85のEtOAc-石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera Dalton(登録商標)Biotage、SNAP100カートリッジ)により精製し、白色粉末として表題生成物(2.68g、63%)を得た。
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
無水DMF(3mL)中の、化合物1a(55mg、0.171mmol)、2-ブロモ-6-メチルピリジン(23.4ul、0.205mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(7.89mg、0.007mmol)、酢酸ナトリウム(28mg、0.342mmol)、およびフッ化テトラブチルアンモニウム(44.7mg、0.171mmol))の混合物を110℃で電子レンジ(Biotage SmithCreator(登録商標))で10分間加熱し、次いで室温で冷却した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した(3回)。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発乾固させて粗生成物を得、これを75:25から1:1のEtOAc-石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、51mg(87.6%)の表題化合物を得た。
UPLC-MS[M+H]=341.52
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm7.68(t,1H),7.31(d,1H),7.22(d,1H),5.66(s,1H),3.43(br t,2H),3.15(s,2H),2.62(br t,2H),2.45(s,3H),1.42(s,9H),1.08(s,6H)
【0186】
実施例2
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物1aを、実施例1の化合物について記載された手順に従って、2-ブロモ-6-メチルピリジンの代わりに1-クロロ-3-ヨード-ベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、粗残渣を、99:1から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera Dalton(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、表題化合物(99%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=360.60
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm7.52(s,1H),7.36-7.47(m,3H),5.65(s,1H),3.42(t,2H),3.14(s,2H),2.61(t,2H),1.42(s,9H),1.07(s,6H)
【0187】
実施例3
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
2-[(3E)-3-(3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]-6-メチルピリジン(化合物3a)
4mLの1,2-ジクロロエタン中の実施例1の化合物(51mg、0.15mmol)の溶液に対し、トリフルオロ酢酸(0.23mL、3mmol)を添加し、反応混合物を還流で4時間撹拌し、次いで、1,2-DCEで希釈し、KCO水溶液で洗浄した(2回)。溶媒を蒸発させて、36mgの表題化合物を得て、これをさらに精製することなく次の反応工程に使用した。
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
2mLの1,2-DCE中の化合物3a(19mg、0.080mmol)、トリエチルアミン(TEA、56.8ul、0.396mmol)、エチルクロロホルメート(22.7ul、0.237mmol)の溶液を室温で4時間撹拌した。反応物をKCOによるアルカリ性の水で洗浄し、次いで水をNaSOで乾燥させ、真空中で蒸発乾固させて粗残渣を得、8:2から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、22mgの表題化合物(89%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=313.61
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.54(t,1H),7.24(d,1H),7.08(d,1H),5.63(s,1H),4.19(q,2H),3.56(t,2H),3.24(br s,2H),2.75(t,2H),2.57(s,3H),1.30(t,3H),1.14(s,6H)
【0188】
実施例4
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン(化合物4a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例2の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用してタイル(tile)化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物4aに代えて、表題化合物を調製した。10:0から8.5:1.5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製して、標題化合物(44.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=332.46
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.42(s,1H),7.22-7.34(m,3H),5.61(s,1H),4.19(q,2H),3.57(br s,2H),3.25(t,2H),2.71(t,2H),1.30(t,3H),1.15(s,6H)
【0189】
実施例5
tert-ブチル(4E)-4-[3-(2-クロロピリジン-4-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
化合物1aを、実施例1の化合物について上述した手順に従って、2-ブロモ-6-メチルピリジンの代わりに2-クロロ-4-ヨードピリジンと反応させた。通常の後処理の後、粗残渣を、1:0から9:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera Dalton(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、表題化合物(79.8%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=361.54
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.48(dd,1H),7.43(d,1H),7.23(dd,1H),5.61(s,1H),3.53(t,2H),3.21(s,2H),2.73(t,2H),1.50(s,9H),1.14(s,6H)
【0190】
実施例6
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物1aを、実施例1の化合物について記載された手順に従って、2-ブロモ-6-メチルピリジンの代わりに1-ヨード-3-メチル-ベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、粗残渣を、95:5から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera Dalton(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、淡黄色の油状物として表題化合物(75.8%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=340.65
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm7.20-7.30(m,3H),7.14-7.20(m,1H),5.63(s,1H),3.42(t,2H),3.14(s,2H),2.60(t,2H),2.30(s,3H),1.42(s,9H),1.07(s,6H)
【0191】
実施例7
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物7a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートをtert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートに置き換えて、表題化合物を合成した。通常の後処理の後、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage)により粗製粗製物を精製し、白色固体として表題生成物(47.4%)を得た。
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物7a(化合物1aの代わりに)を、実施例1の化合物について記載された手順に従って、2-ブロモ-6-メチルピリジンと反応させた。通常の後処理の後、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶出する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage)により粗製物を精製し、茶色がかった油状物として表題化合物(51.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=349.50
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.59(t,1H),7.31(d,1H),7.15(d,1H),6.19(s,1H),3.71-3.83(m,2H),3.57(t,2H),2.81(t,2H),2.60(s,3H),1.51(s,9H)
【0192】
実施例8
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
化合物7a(化合物1aの代わり)を、実施例1の化合物について記載された手順に従って1-クロロ-3-ヨードベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage)により粗製物を精製し、茶色がかった油状物として表題化合物(54.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=368.58
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.46(dd,1H),7.33-7.38(m,2H),7.26-7.32(m,1H),6.17(s,1H),3.77(t,2H),3.58(t,2H),2.77(t,2H),1.51(s,9H)
【0193】
実施例9
tert-ブチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
化合物7a(化合物1aの代わりに)を、実施例1の化合物について記載された手順に従って4-クロロ-2-ヨードピリジンと反応させた。通常の後処理の後、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶出する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage)により粗製物を精製し、茶色がかった油状物として表題化合物(33.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=369.59
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.53(d,1H),7.51(d,1H),7.32(dd,1H),6.19(s,1H),3.78(t,2H),3.58(t,2H),2.82(t,2H),1.51(s,9H)
【0194】
実施例10
tert-ブチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物7a(化合物1aの代わり)を、実施例1の化合物について記載された手順に従って3-メチルヨードベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶出する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage)により粗製物を精製し、茶色がかった油状物として表題化合物(52.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=348.49
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.22-7.32(m,3H),7.16-7.20(m,1H),6.18(s,1H),3.77(t,2H),3.57(t,2H),2.78(t,2H),2.37(s,3H),1.51(s,9H)
【0195】
実施例11
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
2-[(3E)-3-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]-6-メチルピリジン(化合物11a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例7の化合物から出発して、室温で一晩反応させ、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用して表題化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(93.7%)。
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物11aに代えて、表題化合物を調製した。9:1から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物(73%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=321.44
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.61(t,1H),7.32(d,1H),7.16(d,1H),6.21(s,1H),4.22(q,2H),3.83(t,2H),3.63(t,2H),2.83(t,2H),2.61(s,3H),1.32(t,3H)
【0196】
実施例12
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン(化合物12a)
化合物11aについて上記で報告された方法に従って、実施例7の化合物の代わりに実施例8の化合物から出発してタイル化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(91.9%)。
エチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物11aに代えて、表題化合物を調製した。9:1から4:6の石油エーテル-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物(73%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=340.51
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.47(dd,1H),7.33-7.38(m,2H),7.26-7.33(m,1H),6.19(s,1H),4.22(q,2H),3.83(t,2H),3.63(t,2H),2.78(t,2H),1.32(t,3H)
【0197】
実施例13
エチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
4-クロロ-2-[(3E)-3-(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]ピリジン(化合物13a)
化合物11aについて上記で報告された方法に従って、実施例7の化合物の代わりに実施例9の化合物から出発してタイル(tile)化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(91.6%)。
エチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物13aに代えて、表題化合物を調製した。9:1から4:6の石油エーテル-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物(39%)を得た。茶色がかった油状物。
UPLC-MS[M+H]=341.52
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.52(d,1H),7.49(d,1H),7.30(dd,1H),6.20(s,1H),4.21(q,2H),3.83(t,2H),3.63(t,2H),2.82(t,2H),1.31(t,3H)
【0198】
実施例14
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン(化合物14a)
化合物11aについて上記で報告された方法に従って、実施例7の化合物の代わりに実施例10の化合物から出発してタイル(tile)化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(98.3%)。
エチル(4E)-3,3-ジフルオロ-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物14aに代えて、表題化合物を調製した。9:1から4:6の石油エーテル-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物(62%)を得た。茶色がかった油状物。
UPLC-MS[M+H]=320.48
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.22-7.33(m,3H),7.16-7.21(m,1H),6.19(s,1H),4.22(q,2H),3.82(t,2H),3.63(t,2H),2.79(t,2H),2.37(s,3H),1.32(t,3H)
【0199】
実施例15
エチル(4E)-4-[3-(2-クロロピリジン-4-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2-クロロ-4-[(3E)-3-(3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]ピリジン(化合物15a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例5の化合物から出発してタイル(tile)化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(98.2%)。
エチル(4E)-4-[3-(2-クロロピリジン-4-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物15aに代えて、表題化合物を調製した。75:25から1:1の石油エーテル-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物(43.8%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=333.55
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.49(d,1H),7.44(d,1H),7.25(dd,1H),5.63(s,1H),4.19(q,2H),3.57(t,2H),3.25(s,2H),2.76(t,2H),1.30(t,3H),1.16(s,6H)
【0200】
実施例16
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(m-トリル)プロパ-2-イニリデン]ピペリジン(化合物16a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例10の化合物から出発してタイル(tile)化合物を調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した。茶色がかった油状物(94.54%)。
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について記載された手順に従って、化合物3aを化合物16aに代えて、表題化合物を調製した。1:0から9:1の石油エーテル-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製して、標題化合物を得た。
UPLC-MS[M+H]=312.67
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.18-7.28(m,3H),7.09-7.18(m,1H),5.62(s,1H),4.19(q,2H),3.57(t,2H),3.24(br s,2H),2.73(t,2H),2.35(s,3H),1.30(t,3H),1.15(s,6H)
【0201】
実施例17
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物17a)
tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートの代わりにエチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートを使用して、化合物1aについて上記で報告された手順に従って調製し、97:3から15:85の石油エーテル-EtOAc-勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera Dalton(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、透明な油状物として表題生成物(77%)を得た。
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物17a(化合物1aの代わりに)を、実施例1の化合物について記載された手順に従ってヨードベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、粗生成物を、1:0から8:2のEtOAc-石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ)で精製し、透明な油状物として表題化合物(93%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=298.48
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.42-7.47(m,2H),7.35-7.39(m,3H),5.66(s,1H),4.07(q,2H),3.46(t,2H),3.18(s,2H),2.63(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0202】
17aおよび適切なハロ芳香族(ヘテロ芳香族)環を使用して実施例17の化合物について記載されたものと同一の手順により、以下の化合物を調製した。
【0203】
実施例18
エチル(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2-ブロモ-4-クロロピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、95:5から6:4のPE-EtOAc勾配。収率:86.4%、透明な油状物。
UPLC-MS[M+H]=333.43
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.53(d,1H),7.71(d,1H),7.52(dd,1H),5.70(s,1H),4.08(q,2H),3.48(t,2H),3.20(s,2H),2.66(t,2H),1.20(t,3H),1.09(s,6H)
【0204】
実施例19
エチル(4E)-4-[3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2,5-ジフルオロヨードベンゼンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、95:5から6:4のPE-EtOAc勾配。収率:56.5%、透明な油状物。
UPLC-MS[M+H]=334.49
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.42(ddd,1H),7.23-7.39(m,2H),5.70(s,1H),4.07(q,2H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.64(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0205】
実施例20
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート
2-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から6:4のPE-EtOAc勾配。収率:72.2%、固化する傾向がある透明な油状物。
UPLC-MS[M+H]=367.44
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.11(dd,1H),7.87(d,1H),7.84(d,1H),5.74(s,1H),4.08(q,2H),3.49(t,2H),3.21(s,2H),2.67(t,2H),1.20(t,3H),1.10(s,6H)
【0206】
実施例21
エチル(4E)-4-[3-(3-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-プロパ-2-イニリデン-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物21a)
THF(20mL)中の化合物17a(1.6g、5.45mmol)の溶液に対し、THF(20mL)中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1.6g、5.75mmol)の溶液を撹拌しながら添加し、撹拌を室温で30分間継続した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出し(3回)、混合した有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空で蒸発乾固させた。粗残渣を、40%アセトニトリルで溶離する自動フラッシュカラムクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP 60 RP)で精製し、892mgの表題化合物(74%)を得た。
エチル(4E)-4-[3-(3-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
無水DMF(4mL)中の、化合物21a(40mg、0.181mmol)、1-フルオロ-3-ヨードベンゼン(25.5μ(25.5 o-3-ヨード、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(8.37mg、0.007mmol)、酢酸ナトリウム(29.7mg、0.362 mmol)を120℃で電子レンジ(Biotage Smith Creator(登録商標))で10分間加熱し、室温で冷却した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した(3回)。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発乾固させて粗生成物を得、それを、1:0から8:2のEtOAc-石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)により精製し、赤みがかった油状物として37mgの表題化合物(64.8%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=316.51
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.39-7.48(m,1H),7.26-7.34(m,2H),7.19-7.26(m,1H),5.66(s,1H),4.08(q,2H),3.46(t,2H),3.19(s,2H),2.63(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0207】
21aおよび適切なハロ芳香族(ヘテロ芳香族)試薬を使用して実施例21の化合物について記載されたものと同一の手順により、以下の化合物を調製した。
【0208】
実施例22
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート
1-ヨード-3-トリフルオロメチルベンゼンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配。収率:80.5%、赤みがかった透明な油状物。
UPLC-MS[M+H]=366.47
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69-7.80(m,3H),7.59-7.67(m,1H),5.68(s,1H),4.08(q,2H),3.47(br t,2H),3.19(s,2H),2.66(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0209】
実施例23
エチル(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2-ブロモ-6-メトキシ-ピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配。収率:65.6%、淡黄色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=329.49
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.13(d,1H),6.81(d,1H),5.69(s,1H),4.08(q,2H),3.84(s,3H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.64(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0210】
実施例24
エチル(4E)-4-[3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
3-ヨードアニソールに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配。収率:75.9%;黄色がかった油状物。
UPLC-MS[M+H]=328.47
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.29(dd,1H),7.01(d,1H),6.91-6.99(m,2H),5.65(s,1H),4.07(q,2H),3.77(s,3H),3.46(br t,2H),3.18(s,2H),2.63(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0211】
実施例25
エチル(4E)-4-[3-(4-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2-ブロモ-4-メトキシピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:57.2%、淡黄色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=329.49
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.35(d,1H),7.09(d,1H),6.95(dd,1H),5.67(s,1H),4.08(q,2H),3.85(s,3H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.65(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0212】
実施例26
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(ピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
2-ヨードピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:68.5%、赤みがかった透明な油状物。
UPLC-MS[M+H]=299.47
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.56(dd,1H),7.80(ddd,1H),7.52(dd,1H),7.36(ddd,1H),5.69(s,1H),4.08(q,2H),3.48(t,2H),3.20(s,2H),2.65(t,2H),1.20(t,3H),1.09(s,6H)
【0213】
実施例27
エチル(4E)-4-[3-(3-シアノフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
3-シアノヨードベンゼンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配、続けてアセトニトリル55:45からアセトニトリル3:7で溶離するSNAP 12カートリッジによるRP精製。収率:65.1%%;黄色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=323.42
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.95(dd,1H),7.83(ddd,1H),7.77(ddd,1H),7.59(dd,1H),5.67(s,1H),4.08(q,2H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.65(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0214】
実施例28
エチル(4E)-4-{3-[3-(シアノメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
3-シアノメチルヨードベンゼンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配。収率:60.8%%、赤みがかった油状物。
UPLC-MS[M+H]=337.47
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.38-7.48(m,3H),7.32-7.38(m,1H),5.67(s,1H),4.05(s,2H),4.07(q,2H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.64(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0215】
実施例29
エチル(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
5-ヨード-2-メトキシピリジンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:15.4%、淡黄色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=329.41
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.26(d,1H),7.59(dd,1H),6.71(d,1H),5.61(s,1H),4.19(q,2H),3.96(s,3H),3.57(t,2H),3.24(s,2H),2.70(t,2H),1.29(t,3H),1.14(s,6H)
【0216】
実施例30
エチル(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-カルボキシレート
6-ブロモピリジン-2-イルメチルアミンに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:57.4%%、淡黄色の固体。
UPLC-MS[M+H]=328.77
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.35(dd,1H),6.63(d,1H),6.58(q,1H),6.41(d,1H),5.65(s,1H),4.07(q,2H),3.46(t,2H),3.18(s,2H),2.74(d,3H),2.61(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0217】
実施例31
エチル(4E)-4-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
2-ヨードイソニコチノニトリルに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から4:6のPE-EtOAc勾配。収率:56.4%%、淡黄色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=324.27
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.80(dd,1H),8.04-8.08(dd,1H),7.82(dd,1H),5.72(s,1H),4.08(q,2H),3.48(t,2H),3.20(s,2H),2.67(t,2H),1.20(t,3H),1.09(s,6H)
【0218】
実施例32
エチル(4E)-4-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
5-フルオロ-3-ヨードベンゾニトリルに由来。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、1:0から7:3のPE-EtOAc勾配。収率:57.2%、淡黄色の固体。
UPLC-MS[M+H]=341.40
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.82-7.90(m,2H),7.70-7.77(m,1H),5.67(s,1H),4.08(q,2H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.66(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0219】
実施例33
2-{(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}-6-メチル-3-ニトロピリジン
1.5mLのDMAC(ジメチルアセトアミド)中の化合物3a(32mg、0.133mmol)、2-クロロ-3-ニトロ-6-ピコリン(25.2mg、0.146mmol)、およびトリエチルアミン(23.1ml、0.166mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。一晩静置した後、水に注ぎ、EtOAcで抽出し(3回)、乾燥(NaSO)し、真空で蒸発乾固して粗生成物を得、85:5から70:30のEtOAc:石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、50mgの表題化合物を得た。油状物(89.9%)。
UPLC-MS[M+H]=377.50
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.82-7.90(m,2H),7.70-7.77(m,1H),5.67(s,1H),4.08(q,2H),3.47(t,2H),3.19(s,2H),2.66(t,2H),1.20(t,3H),1.08(s,6H)
【0220】
実施例34
(3-クロロフェニル)-{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
アミレン(15mL)で安定化したCHCl中の、(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン(化合物4a、0.203g、0.781mmol)、トリエチルアミン(0.316g、3.125mmol、0.433mL)、および3-クロロベンゾイルクロリド(0.274g、1.563mmol、0.1999mL)の溶液を室温で1時間撹拌し、CHClで希釈し、KCO水溶液で洗浄した。有機層を水で再度洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを、8:2から3:7までのPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera-Dalton(登録商標)Biotage、Snap25カートリッジ)で2回精製し、表題化合物を得た(mg 257、83%)。
UPLC-MS[M+H]=398.17
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.35-7.49(m,4H),7.24-7.35(m,4H),5.65(s,1H),3.08-3.99(m,4H),2.62-2.95(m,2H),1.24(s,3H),1.11(s,3H)
【0221】
適切な試薬と化合物4aを使用し、実施例34の化合物について上記で報告されたものと同一の方法を使用して、以下の化合物を調製した。
【0222】
実施例35
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン
1-ピペリジンカルボニルクロリドから、1,2-DCE(CHClの代わりに)を使用して、室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、75:25から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:70.7%。
UPLC-MS[M+H]=371.48
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.50-7.56(m,1H),7.36-7.47(m,3H),5.62(s,1H),3.22(t,2H),3.08-3.17(m,4H),2.96(s,2H),2.68(t,2H),1.42-1.61(m,6H),1.08(s,6H)
【0223】
実施例36
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン
1-ピロリジンカルボニルクロリドから、1,2-DCE(CHClの代わりに)を使用して、室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、75:25から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:70.7%.
UPLC-MS[M+H]=357.48
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.50-7.55(m,1H),7.35-7.47(m,3H),5.63(s,1H),3.27-3.36(m,4H),3.24(t,2H),2.99(s,2H),2.67(t,2H),1.70-1.84(m,4H),1.10(s,6H)
【0224】
実施例37
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,3,3-テトラメチルピペリジン-1-カルボキサミド
N、N-ジメチルカルバモイルクロリドから、1,2-DCE(CHClの代わり)を使用して、室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、80:20から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:70.8%.
UPLC-MS[M+H]=331.45
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.39-7.46(m,1H),7.22-7.34(m,3H),5.60(s,1H),3.33(t,2H),3.04(s,2H),2.88(s,6H),2.74-2.80(t,2H),1.17(s,6H)
【0225】
実施例38
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド
N、N-ジエチルカルバモイルクロリドから、1,2-DCE(CHClの代わりに)を使用して、室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、80:20から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:54.1%.
UPLC-MS[M+H]=359.91
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.40-7.46(m,1H),7.22-7.35(m,3H),5.59(s,1H),3.34(t,2H),3.24(q,4H),3.04(s,2H),2.77(t,2H),1.17(s,6H),1.16(t,6H)
【0226】
実施例39
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン
2-フロイルクロリドから室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 50カートリッジ、9:1から7:3のPE-EtOAc勾配。収率:74.8%。
UPLC-MS[M+H]=354.10
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.52(dd,1H),7.41-7.46(m,1H),7.23-7.36(m,3H),7.06(dd,1H),6.52(dd,1H),5.66(s,1H),3.85(t,2H),3.57(s,2H),2.83(t,2H),1.19(s,6H)
【0227】
実施例40
メチル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
メチルクロロホルメートから室温で6時間撹拌し、一晩静置する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:45.8%。
UPLC-MS[M+H]=318.14
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(dd,1H),7.22-7.35(m,3H),5.61(s,1H),3.75(s,3H),3.57(br t,2H),3.25(s,2H),2.71(t,2H),1.15(s,6H)
【0228】
実施例41
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(モルホリン-4-イル)メタノン
4-モルホリンカルボニルクロリドから室温で2時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から6:4のPE-EtOAc勾配。収率:45.8%。
UPLC-MS[M+H]=373.44
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.42(dd,1H),7.22-7.35(m,3H),5.61(s,1H),3.68-3.78(m,4H),3.38(t,2H),3.25-3.33(m,4H),3.08(s,2H),2.77(t,2H),1.16(s,6H)
【0229】
実施例42
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-メトキシ-N,3,3-トリメチルピペリジン-1-カルボキサミド
N-メトキシ-N-メチルカルバモイルクロリドから室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配。収率:61.6%。
UPLC-MS[M+H]=347.40
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(dd,1H),7.23-7.34(m,3H),5.62(s,1H),3.64(s,3H),3.54(t,2H),3.27(s,2H),3.01(s,3H),2.77(t,2H),1.17(s,6H)
【0230】
実施例43
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メチルフェニル)メタノン
3-メチルベンゾイルクロリドから室温で6時間撹拌する。精製:SP1(登録商標)Biotage、SNAP 10カートリッジ、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配。収率:73%
UPLC-MS[M+H]=378.16
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.12-7.59(m,8H),5.68(s,1H),3.10-3.78(m,4H),2.70(br t,2H),2.36(s,3H),0.90-1.22(m,6H)
【0231】
実施例44
2-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ピリジン-4-カルボニトリル
tert-ブチル(4E)-4-[3-(4-シアノ-2-ピリジル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物44a)
表題化合物は、2-ヨードピリジン-4-カルボニトリルを使用して、実施例1の化合物について記載されたのと同一の手順により調製された。通常の後処理手順の後、粗製物を、95:5から60:40のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera(登録商標)、SNAP25カラム)で精製した。所望の生成物が淡黄色の油状物として単離された(68.62%)。
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン(化合物44b)
溶媒としてクロロホルムを使用し、20分間還流しながら、化合物44aから出発して化合物4aについて説明したように調製した。黄色の油状物(81.75%)をさらに精製せずに次のステップに使用した。
2-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ピリジン-4-カルボニトリル
化合物34について説明した方法を使用して、化合物44bから調製した。粗残留物を、9:1から45:55のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera(登録商標)Biotage、SNAP10)で2回精製し、淡黄色固体(64.45%)として単離した。
UPLC-MS[M+H]=390.29
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.68-8.88(br d,1H),8.06(br d,1H),7.81(br d,1H),7.25-7.60(m,4H),5.75(s,1H),3.61-3.86(m,1H),3.34-3.55(m,2H),3.15(m,1H),2.75(br t,2H),0.76-1.34(m,6H)
【0232】
実施例45
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(m-トリル)プロパ-2-イニリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物45a)
表題化合物は、1-ヨード-3-メチル-ベンゼンを使用して、実施例1の化合物について記載されたのと同一の手順により調製された。通常の後処理手順の後、粗製物を、95:5から60:40のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera(登録商標)、SNAP25カラム)で精製した。所望の生成物が淡黄色の油状物として単離された(75.76%)。
(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(m-トリル)プロパ-2-イニリデン]ピペリジン(化合物45b)
溶媒としてクロロホルムを使用し、20分間還流しながら、化合物45aから出発して化合物4aについて説明したように調製した。黄色の油状物(94.54%)をさらに精製せずに次のステップに使用した。
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(3-メチルフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン
化合物34について説明した方法を使用して、化合物45bから調製した。粗残留物を、9:1から45:55のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera(登録商標)Biotage、SNAP10)で2回精製し、淡黄色固体(47%)として単離した。
UPLC-MS[M+H]=378.28
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.12-7.61(m,8H),5.67(s,1H),3.07-3.76(m,4H),2.71(br t,2H),2.29(s,3H),0.89-1.27(m,6H)
【0233】
実施例46
(2,5-ジメチルフラン-3-イル)[(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
tert-ブチル(4E)-4-[3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物46a)
表題化合物は、(3-ヨードフェニル)メタノールを使用して、実施例1の化合物について記載されたのと同一の手順により調節された。通常の後処理手順の後、粗製物を、99:1から40:60のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera(登録商標)、SNAP25カラム)で精製した(86%)。
[3-[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]フェニル]メタノール(46b)
溶媒としてクロロホルムを使用し、20分間還流しながら、化合物46aから出発して化合物4aについて説明したように調製した。黄色の油状物をさらに精製せずに次のステップに使用した。
(2,5-ジメチルフラン-3-イル)[(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
3-クロロベンゾイルクロリドを2,5-ジメチルフラン-3-カルボニルクロリドに代えて、化合物34について説明した方法を使用して、化合物46bから調製した。粗残渣を、8:2から3:7のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera(登録商標)Biotage、SNAP10)で2回精製した(65%)。
UPLC-MS[M+H]=378.31
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.38(dd,1H),7.27-7.36(m,3H),6.13(s,1H),5.67(s,1H),5.22(t,1H),4.49(d,2H),3.57(br t,2H),3.31(s,2H),2.68(br t,2H),2.25(d,6H),0.90-1.21(br s,6H)
【0234】
実施例47
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-{3-[(ピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](5-メチルフラン-2-イル)メタノン
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-[3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル]プロパ-2-イニリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物47a)
表題化合物は、1-[(3-ヨードフェニル)メチル]ピロリジンを使用して、実施例1の化合物について記載されたのと同一の手順により調製された。通常の後処理手順の後、粗製物を、95:5:1から60:40のPE/AcOEt勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera(登録商標)、SNAP25カラム)で精製した(72%)。淡黄色の油状物。
(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-[3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル]プロパ-2-イニリデン]ピペリジン(47b)
溶媒としてクロロホルムを使用し、20分間還流しながら、化合物47aから出発して化合物4aについて説明したように調製した。黄色の油状物をさらに精製せずに次のステップに使用した。
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-{3-[(ピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](5-メチルフラン-2-イル)メタノン
3-クロロベンゾイルクロリドを5-メチルフラン-2-カルボニルクロリドに代えて、化合物34について説明した方法を使用して、化合物47bから調製した。粗残渣を、1:0から7:3のAcOEt/MeOH勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera(登録商標)Biotage、SNAP10)で2回精製した(12%)。
UPLC-MS[M+H]=417.48
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.36-7.43(m,1H),7.25-7.36(m,3H),6.92(d,1H),6.26(d,1H),5.69(s,1H),3.73(t,2H),3.61(s,2H),3.47(br s,2H),2.73(br t,2H),2.43-2.48(m,4H),2.35(d,3H),1.66-1.79(m,4H),1.10(s,6H)
【0235】
実施例48
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート(化合物48a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを2,2-ジメチル-3-オキソ-ピロリジン-1-カルボン酸エチルに置き換えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、95:5から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、無色の油状物として表題生成物(68.9%)を得た。
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物48aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、75:25から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、自発的に結晶化して表題生成物(79.2%)をもたらす油状物を得た。
UPLC-MS[M+H]=299.54
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.33(d,1H),7.24(d,1H),5.85(t,1H),4.04(br s,2H),3.49(t,2H),2.82(td,2H),2.46(s,3H),1.47(s,6H),1.20(t,3H)
【0236】
実施例49
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
Tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート(化合物49a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートをtert-ブチル2,2-ジメチル-3-オキソピロリジン-1-カルボキシレートに置き換えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、97:3から5:15のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、表題生成物(64.3%)を得た。
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、80:20から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、茶色がかった固体として表題生成物(62.8%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=327.38
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.57(dd,1H),7.26(d,1H),7.11(d,1H),5.61(s,1H),3.54(br s,2H),2.83-2.95(t,2H),2.59(s,3H),1.39-1.68(m,15H)
【0237】
実施例50
プロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
2-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]-6-メチルピリジン(化合物50a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例49の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用してタイル(tile)化合物を調製した。茶色がかった個体(98.9%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
プロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをプロピルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、淡黄色の固体として表題生成物(48.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=313.12
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.32(d,1H),7.23(d,1H),5.85(t,1H),3.95(br s,2H),3.50(br t,2H),2.83(td,2H),2.46(s,3H),1.53-1.68(m,2H),1.48(s,6H),0.92(t,3H)
【0238】
実施例51
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートを2-メトキシエチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、無色の油状物として表題生成物(85.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=329.49
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.33(d,1H),7.23(d,1H),5.85(t,1H),4.10(br s,2H),3.40-3.60(m,4H),3.28(s,3H),2.83(td,2H),2.46(s,3H),1.48(s,6H)
【0239】
実施例52
2-メチルプロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをイソブチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(83.2%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=327.53
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.33(d,1H),7.23(d,1H),5.85(t,1H),3.78(br s,2H),3.41-3.59(m,2H),2.83(td,2H),2.46(s,3H),1.78-1.97(m,1H),1.48(s,6H),0.92(br s,6H)
【0240】
実施例53
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをイソブチルクロロホルメートイソプロピルクロロホルメート(トルエン中1M)に代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、0℃で固化する傾向のある黄色の油状物として表題生成物(66.6 %)を得た。
UPLC-MS[M+H]=313.43
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.69(dd,1H),7.32(d,1H),7.23(d,1H),5.84(t,1H),4.67-5.01(m,1H),3.47(t,2H),2.81(td,2H),2.46(s,3H),1.47(s,6H),1.19(br s,6H)
【0241】
実施例54
(3E)-N,N,2,2-テトラメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキサミド
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをジメチルカルバモイルクロリドに代え、4時間加熱還流する。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(60.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=298.34
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.55(dd,1H),7.25(d,1H),7.10(d,1H),5.62(t,1H),3.49(t,2H),2.91(td,2H),2.81(s,6H),2.58(s,3H),1.55(s,6H)
【0242】
実施例55
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートを2-フロイルクロリドに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(70.6%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=321.40
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.60(br s,1H),7.51(br s,1H),7.28(d,1H),7.14(d,1H),7.06(d,1H),6.50(dd,1H),5.71(t,1H),4.05(t,2H),3.07(t,2H),2.62(s,3H),1.72(s,6H)
【0243】
実施例56
(3-クロロフェニル){(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートを3-クロロベンゾイルクロリドに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(79.4%)を得た。UPLC-MS[M+H]=365.34
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.60-7.89(m,1H),7.33-7.46(m,4H),7.26-7.32(m,1H),7.14-7.25(m,1H),5.71(t,1H),3.52(br t,2H),3.02(br s,2H),2.69(br s,3H),1.73(s,6H)
【0244】
実施例57
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをピペリジン-1-カルボニルクロリドに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から2:8のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(67%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=338.48
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.57(t,1H),7.24(d,1H),7.10(d,1H),5.60(t,1H),3.47(t,2H),3.14(m,4H),2.89(t,2H),2.59(s,3H),1.54-1.64(m,6H),1.53(s,6H)
【0245】
実施例58
{(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをピロリジン-1-カルボニルクロリドに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から2:8のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(43.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=324.48
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.55(dd,1H),7.25(d,1H),7.09(d,1H),5.62(t,1H),3.52(t,2H),3.30-3.39(m,4H),2.92(td,2H),2.57(s,3H),1.84(dt,4H),1.58(s,6H)
【0246】
実施例59
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物50aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から2:8のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(69.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=285.41
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.57(dd,1H),7.28(d,1H),7.11(d,1H),5.63(br s,1H),3.71(s,3H),3.57(br s,2H),2.93(t,2H),2.60(s,3H),1.55(s,6H)
【0247】
実施例60
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-ブロモ-4-メチルピリミジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、80:20から2:8のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、表題生成物(48%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=328.28
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.63(d,1H),7.34(d,1H),5.87(t,1H),3.44(t,2H),2.80(td,2H),2.46(s,3H),1.46(s,6H),1.41(s,9H)
【0248】
実施例61
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
2-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]-4-メチルピリミジン(化合物61a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例60の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにDCMを使用してタイル(tile)化合物を調製した(100%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物61aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、淡黄色の固体として表題生成物(48.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=300.21
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.63(d,1H),7.34(d,1H),5.89(t,1H),4.04(br q,2H),3.50(t,2H),2.84(td,2H),2.46(s,3H),1.48(s,6H),1.20(t,3H)
【0249】
実施例62
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物61aに、エチルクロロホルメートを2-メトキシエチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、濃厚な黄色がかった油状物として表題生成物(64.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=330.16
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.63(d,1H),7.34(d,1H),5.89(t,1H),4.11(br s,2H),3.45-3.60(m,4H),3.28(s,3H),2.85(td,2H),2.46(s,3H),1.48(s,6H)
【0250】
実施例63
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物61aに、エチルクロロホルメートをトルエン中のイソプロピルクロロホルメート1Mに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(69.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=314.21
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.63(d,1H),7.34(d,1H),5.88(t,1H),4.71-4.96(m,1H),3.48(t,2H),2.83(td,2H),2.46(s,3H),1.48(s,6H),1.19(s,6H)
【0251】
実施例64
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-[3-(4-メチルピリミジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物61aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(69.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=286.18
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.63(d,1H),7.34(d,1H),5.89(t,1H),3.60(s,3H),3.50(t,2H),2.84(td,2H),2.46(s,3H),1.48(s,6H)
【0252】
実施例65
tert-ブチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-ブロモ-4-メチルピリミジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(83.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=342.21
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.35(dd,1H),6.63(d,1H),6.59(q,1H),6.42(dd,1H),5.79(t,1H),3.42(t,2H),2.70-2.80(m,5H),1.45(s,6H),1.43(s,9H)
【0253】
実施例66
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
6-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]-N-メチルピリジン-2-アミン(化合物66a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例66の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用してタイル(tile)化合物を調製した(100%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
エチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、淡いベージュ色の固体として表題生成物(90.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=314.21
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.35(dd,1H),6.64(d,1H),6.60(q,1H),6.42(d,1H),5.81(t,1H),4.03(br q,2H),3.48(t,2H),2.79(td,2H),2.74(d,3H),1.47(s,6H),1.20(t,3H)
【0254】
実施例67
プロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに、エチルクロロホルメートをn-プロピルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(58.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=328.20
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.45(dd,1H),6.78(d,1H),6.39(d,1H),5.61(t,1H),5.05(q,1H),4.04(q,2H),3.59(t,2H),2.88-2.98(m,5H),1.62-1.77(m,2H),1.54(s,6H),0.99(t,3H)
【0255】
実施例68
2-メトキシエチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに、エチルクロロホルメートを2-メトキシエチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、6:4から2:8のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった固体として表題生成物(80.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=344.23
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.35(dd,1H),6.64(d,1H),6.60(q,1H),6.42(d,1H),5.81(t,1H),4.10(br s,2H),3.53(t,2H),3.49(t,2H),3.28(s,3H),2.80(td,2H),2.75(d,3H),1.47(s,6H)
【0256】
実施例69
2-メチルプロピル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに、エチルクロロホルメートをイソブチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(84.8%)を得た。UPLC-MS[M+H]=342.28
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.44(dd,1H),6.78(d,1H),6.37(d,1H),5.61(t,1H),4.85(q,1H),3.77-4.05(m,2H),3.58(t,2H),2.94(d,3H),2.91(td,2H),1.86-2.05(m,1H),1.54(s,6H),0.98(s,6H)
【0257】
実施例70
プロパン-2-イル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに、エチルクロロホルメートをトルエン中のイソプロピルクロロホルメート1Nに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった固体として表題生成物(79.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=328.18
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.44(dd,1H),6.77(d,1H),6.38(d,1H),5.61(t,1H),4.95(q,2H),3.44-3.70(m,2H),2.95(d,3H),2.90(td,2H),1.53(s,6H),1.28(br s,6H)
【0258】
実施例71
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-{3-[6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物66aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった固体として表題生成物(67.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=300.48
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(dd,1H),6.77(d,1H),6.37(d,1H),5.61(t,1H),4.80(q,1H),3.66-3.84(m,3H),3.49-3.66(m,2H),2.94(d,3H),2.91(td,2H),1.54(s,6H)
【0259】
実施例72
tert-ブチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-ヨード-4-メチルピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP50カートリッジ)で精製し、暗褐色の固体として表題生成物(69.2%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=338.41
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.77(dd,1H),7.62(dd,1H),7.43(dd,1H),5.62(t,1H),3.56(br s,2H),2.89(td,2H),1.51(s,15H)
【0260】
実施例73
エチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
2-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]ピリジン-4-カルボニトリル(化合物73a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例72の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにジクロロメタンを使用して、室温で撹拌して、タイル(tile)化合物を調製した(100%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
エチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、淡黄色の固体として表題生成物(71.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=310.42
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.81(dd,1H),8.07(d,1H),7.83(dd,1H),5.91(t,1H),4.04(q,2H),3.50(t,2H),2.86(td,2H),1.48(s,6H),1.20(t,3H)
【0261】
実施例74
2-メトキシエチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに、エチルクロロホルメートを2-メトキシエチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(69.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=340.44
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.81(dd,1H),8.06(s,1H),7.83(dd,1H),5.92(t,1H),4.07-4.23(m,2H),3.46-3.61(m,4H),3.28(s,3H),2.87(td,2H),1.49(s,6H)
【0262】
実施例75
2-メチルプロピル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに、エチルクロロホルメートをイソブチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(65.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=338.41
【0263】
実施例76
プロパン-2-イル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに、エチルクロロホルメートをトルエン中のイソプロピルクロロホルメート1Nに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった油状物として表題生成物(50.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=324.41
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.81(dd,1H),8.06(dd,1H),7.83(dd,1H),5.91(t,1H),4.64-4.99(m,1H),3.48(t,2H),2.85(td,2H),1.48(s,6H),1.19(s,6H)
【0264】
実施例77
メチル(3E)-3-[3-(4-シアノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった油状物として表題生成物(68.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=296.38
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.81(dd,1H),8.07(dd,1H),7.83(dd,1H),5.92(t,1H),3.55-3.69(m,3H),3.51(t,2H),2.87(td,2H),1.48(s,6H)
【0265】
実施例78
tert-ブチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを5-フルオロ-3-ヨードベンゾニトリルに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から75:25のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、黄色がかった固体として表題生成物(62.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=355.45
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.88(ddd,1H),7.85(dd,1H),7.73(ddd,1H),5.84(t,1H),3.43(t,2H),2.81(td,2H),1.46(s,6H),1.43(s,9H)
実施例79
【0266】
エチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
3-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)prop-1-イン-1-イル]-5-フルオロベンゾニトリル(化合物79a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例78の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用して、室温で撹拌して、タイル(tile)化合物を調製した。(91.5%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
エチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物79aに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(71.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=327.38
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.83-7.92(m,2H),7.70-7.78(m,1H),5.86(t,1H),3.96-4.16(m,2H),3.49(t,2H),2.85(td,2H),1.47(s,6H),1.20(t,3H)
【0267】
実施例80
1-プロピル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物79aに、エチルクロロホルメートをn-プロピルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、透明の油状物として表題生成物(72.2%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=341.20
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.89(ddd,1H),7.85(dd,1H),7.74(ddd,1H),5.87(t,1H),3.85-4.10(m,2H),3.50(t,2H),2.85(td,2H),1.52-1.73(m,2H),1.48(s,6H),0.92(t,3H)
【0268】
実施例81
2-メトキシエチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物79aに、エチルクロロホルメートを2-メトキシエチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、HP10カートリッジ)で精製し、黄色の油状物として表題生成物(56.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=357.40
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.88(ddd,1H),7.86(dd,1H),7.74(ddd,1H),5.87(t,1H),4.06-4.20(m,2H),3.43-3.59(m,4H),3.28(s,3H),2.86(td,2H),1.48(s,6H)
【0269】
実施例82
2-メチルプロピル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物79aに、エチルクロロホルメートをイソブチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(42.4%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=355.43
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.88(ddd,1H),7.85(dd,1H),7.74(ddd,1H),5.87(t,1H),3.71-3.93(m,2H),3.51(t,2H),2.86(td,2H),1.80-1.99(m,1H),1.48(s,6H),0.92(d,6H)
【0270】
実施例83
プロパン-2-イル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物79aに、エチルクロロホルメートをトルエン中のイソプロピルクロロホルメート1Nに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、1:0から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、黄色がかった油状物として表題生成物(50.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=341.38
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.87(ddd,1H),7.85(dd,1H),7.74(ddd,1H),5.86(t,1H),4.67-4.94(m,1H),3.47(dd,2H),2.84(td,2H),1.47(s,6H),1.21(d,6H)
【0271】
実施例84
メチル(3E)-3-[3-(3-シアノ-5-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物73aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から0:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(76%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=313.38
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.83-7.93(m,2H),7.74(ddd,1H),5.86(t,1H),3.59(s,3H),3.50(t,2H),2.86(td,2H),1.47(s,6H)
【0272】
実施例85
tert-ブチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-ブロモ-4-クロロピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、表題生成物を得た。(64.5%)。
UPLC-MS[M+H]=347.38
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.49(d,1H),7.45(d,1H),7.26(dd,1H),5.60(t,1H),3.54(br s,2H),2.89(td,2H),1.51(br s,15H)
【0273】
実施例86
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン
4-クロロ-2-[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イニル]ピリジン(化合物86a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例85の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用して表題化合物を調製した(93.9%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートをフロイルクロリドに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(48.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=341.38
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.52(d,1H),7.52(dd,1H),7.49(d,1H),7.31(dd,1H),7.07(dd,1H),6.51(dd,1H),5.71(t,1H),4.06(t,2H),3.08(td,2H),1.73(s,6H)
【0274】
実施例87
(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートをN,N-ジエチルカルバモイルクロリド(3当量)に代え、60℃で4時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(22.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=346.46
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.47(d,1H),7.29(dd,1H),5.62(t,1H),3.52(t,2H),3.18(q,4H),2.95(td,2H),1.56(s,6H),1.15(t,6H)
【0275】
実施例88
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートを1-ピロリジンカルボニルクロリド(2.5当量)に代えて、60℃で2時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、6:4から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(35.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=344.50
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.47(d,1H),7.29(dd,1H),5.63(t,1H),3.55(t,2H),3.29-3.44(m,4H),2.97(td,2H),1.80-1.92(m,4H),1.59(s,6H)
【0276】
実施例89
{(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートを1-ピペリジンカルボニルクロリド(1.5当量)に代えて、60℃で2時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(40.6%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=358.50
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm8.53(d,1H),7.70(d,1H),7.53(dd,1H),5.81(t,1H),3.44(t,2H),3.04(br d,4H),2.81(td,2H),1.46-1.59(m,6H),1.45(s,6H)
【0277】
実施例90
(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートをN,N-ジメチルカルバモイルクロリド(3当量)に代え、一晩撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(57.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=318.39
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.46(d,1H),7.27(dd,1H),5.62(t,1H),3.51(t,2H),2.93(td,2H),2.81(s,6H),1.56(s,6H)
【0278】
実施例91
エチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに代えて、一晩撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(47.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=319.39
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.45(d,1H),7.25(dd,1H),5.62(t,1H),4.17(br s,2H),3.59(t,2H),2.92(td,2H),1.55(s,6H),1.30(t,3H)
【0279】
実施例92
メチル(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメート(2当量)に代え、一晩撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から85:15のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(45.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=305.37
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.45(d,1H),7.27(dd,1H),5.63(t,1H),3.71(br s,3H),3.58(t,2H),2.93(td,2H),1.56(s,6H)
【0280】
実施例93
(3-クロロフェニル){(3E)-3-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物86aに、エチルクロロホルメートを3-クロロベンゾイルクロリド(2当量)に代え、一晩撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、7:3から40:60のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で2回精製し、表題生成物(48.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=385.33
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.50(d,1H),7.32-7.48(m,4H),7.25-7.32(m,2H),5.71(t,1H),3.52(t,2H),2.94(td,2H),1.74(s,6H)
【0281】
実施例94
エチル(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物48aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-アミノ-6-ブロモピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、80:20から30:70のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、自発的に結晶化して茶色がかった油状物として表題生成物(45.4%)をもたらす油状物を得た。
UPLC-MS[M+H]=300.48
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.42(dd,1H),6.83(d,1H),6.48(d,1H),5.61(t,1H),4.69(br s,2H),4.01-4.31(m,2H),3.57(t,2H),2.91(td,2H),1.53(s,6H),1.30(br t,3H)
【0282】
実施例95
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド
[(3E)-3-(2,2-ジメチルピロリジン-3-イリデン)プロパ-1-イニル]-トリメチルシラン(化合物95a)
アセトニトリル中の化合物49a(1g、3.25mmol)の溶液に対し、ヨードトリメチルシランを0℃で滴下した。反応混合物を室温で40分間撹拌した。次いで、さらに0.5当量のヨードトリメチルシランを添加した。20分後、反応混合物を2mLのMeOHでクエンチし、NaHCO飽和水溶液で溶解し、DCMで抽出し(3回)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させて、さらに精製することなく次のステップで使用する表題化合物を得た。
(3E)-N,N-ジエチル-2,2-ジメチル-3-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピロリジン-1-カルボキサミド(化合物95b)
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物95aに、エチルクロロホルメートをN,N-ジエチルカルバモイルクロリド(3当量)に代えて使用し、50℃で4時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、無色の油状物として表題生成物(32.5%)を得た。
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物1aを化合物95bに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-アミノ-6-ブロモピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった固体として表題生成物(31.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=327.53
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.41(dd,1H),6.82(d,1H),6.46(d,1H),5.59(t,1H),4.66(s,2H),3.47(t,2H),3.16(q,4H),2.89(td,2H),1.54(s,6H),1.13(t,6H)
【0283】
実施例96
メチル(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
メチル(3E)-2,2-ジメチル-3-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)ピロリジン-1-カルボキシレート(化合物96a)
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物95aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメート(1.2当量)に代えて使用し、50℃で4時間撹拌して調製した。追加の精製をせずに次のステップで使用した(78.2%)。
メチル(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物1aを化合物96aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-アミノ-6-ブロモピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、茶色がかった固体として表題生成物(13.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=286.39
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.48(dd,1H),6.83(d,1H),6.53(d,1H),5.62(s,1H),5.32(br s,2H),3.71(s,3H),3.58(br s,2H),2.95(t,2H),1.54(s,6H)
【0284】
実施例97
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3E)-N,N,2,2-テトラメチル-3-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)ピロリジン-1-カルボキサミド(化合物97a)
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物95aに、エチルクロロホルメートをジメチルカルバモイルクロリド(1.2当量)に代えて使用し、50℃で4時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、無色の油状物として表題生成物(48.2%)を得た。
(3E)-3-[3-(6-アミノピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N-ジエチル-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物1aを化合物97aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを2-アミノ-6-ブロモピリジンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10 NHカートリッジ)で精製し、茶色がかった油状物として表題生成物(28.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=299.27
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.51(dd,1H),6.82(d,1H),6.54(d,1H),5.59(t,1H),5.41(br s,2H),3.50(t,2H),2.96(t,2H),2.80(s,6H),1.53(s,6H)
【0285】
実施例98
tert-ブチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物49aに、2-ブロモ-6-メチルピリジンを1-クロロ3-ヨードベンゼンに代えて調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、75:250から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、表題生成物(81.3%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=346.38
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(dd,1H),7.22-7.35(m,3H),5.58(t,1H),3.55(br s,2H),2.84(td,2H),1.51(s,15H)
【0286】
実施例99
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン
(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-2,2-ジメチル-ピロリジン(化合物99a)
化合物3aについて上記で報告された方法に従って、実施例1の化合物の代わりに実施例98の化合物から出発し、1,2-DCEの代わりにクロロホルムを使用し、20分間還流して表題化合物を調製した(98.1%)。追加の精製をせずに次のステップで使用した。
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピペリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを1-ピペリジンカルボニルクロリドに代えて、60℃で2時間加熱して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(84%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=357.48
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.49-7.54(m,1H),7.36-7.49(m,3H),5.76(t,1H),3.43(t,2H),2.97-3.10(m,4H),2.78(td,2H),1.46-1.59(m,6H),1.44(s,6H)
【0287】
実施例100
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(ピロリジン-1-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを1-ピロリジンカルボニルクロリド(1.5当量)に代えて、60℃で2時間加熱して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、6:4から4:6のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(98.6%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=343.40
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.52(br s,1H),7.38-7.48(m,3H),5.76(t,1H),3.48(t,2H),3.20-3.27(m,4H),2.82(td,2H),1.69-1.79(m,4H),1.48(s,6H)
【0288】
実施例101
エチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートをエチルクロロホルメート(1.5当量)に代えて、室温で2時間加熱して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(61.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=318.32
【0289】
実施例102
(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-エチル-2,2-ジメチル-N-(プロパン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキサミド
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを1-[エチル(プロパン-2-イル)カルバモイル]-3-メチル-1H-イミダゾール-3-イウムヨージド(1.5当量)に代えて、4時間還流して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から75:25のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(14.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=359.41
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(br s,1H),7.22-7.35(m,3H),5.59(t,1H),3.83(spt,1H),3.52(t,2H),3.08(q,2H),2.87(td,2H),1.56(s,6H),1.18(d,6H),1.10(t,3H)
【0290】
実施例103
(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N,N,2,2-テトラメチルピロリジン-1-カルボキサミド
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを1ジメチルカルバモイルクロリド(1.5当量)に代えて、室温で6時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、8:2から1:1のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、表題生成物(61.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=317.36
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.43(br s,1H),7.22-7.35(m,3H),5.59(t,1H),3.52(t,2H),2.86(td,2H),2.82(s,6H),1.56(s,6H)
【0291】
実施例104
{(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}(フラン-2-イル)メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを2-フロイルクロリド(1.5当量)に代えて、室温で6時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から75:25のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で2回精製し、表題生成物(39.25%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=340.35
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.52(d,1H),7.45(dd,1H),7.24-7.37(m,3H),7.07(d,1H),6.51(dd,1H),5.68(t,1H),4.06(t,2H),2.99(td,2H),1.73(s,6H)
【0292】
実施例105
メチル(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメート(1.5当量)に代えて、室温で2時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から85:15のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で2回精製し、表題生成物(66.2%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=304.40
【0293】
実施例106
(3-クロロフェニル){(3E)-3-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-2,2-ジメチルピロリジン-1-イル}メタノン
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物99aに、エチルクロロホルメートを3-クロロベンゾイルクロリド(1.5当量)に代えて、室温で2時間撹拌して調製した。通常の後処理手順の後、粗残留物を、95:5から75:25のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で2回精製し、表題生成物(89%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=384.24
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.39-7.44(m,3H),7.36(dd,1H),7.24-7.34(m,4H),5.68(t,1H),3.52(t,2H),2.87(td,2H),1.74(s,6H)
【0294】
実施例107
(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノン
tert-ブチル(4E)-3,3-ジメチル-4-プロパ-2-イニリデン-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物107a)
無水THF(7mL)中の化合物1a(0.092g、0.2862mmol)の溶液に対し、THF(5mL)中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.374g、1.43mmol、5当量)の溶液を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。通常の後処理手順の後、表題生成物が黄色の油状物として得られ(99%)、さらに精製することなく次のステップに使用された。
tert-ブチル-(4E)-4-[4-(3-クロロフェニル)-4-オキソ-ブタ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物107b)
無水THF(5mL、5mL)中の、化合物107a(0.075g、0.3007mmol、75mg)、3-クロロベンゾイルクロリド(0.07894g、0.4511mmol、0.058mL)の溶液に対し、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(0.011g、0.015mmol)、ヨウ化銅(0.0012g、0.006mmol)、およびトリエチルアミン(0.091g、0.902mmol、0.13mL)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌し、一晩静置した後、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、9:1から7:3のPE/EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera-Dalton(登録商標))で精製し、黄色の油状物として表題生成物を得た(82%)。
(4E)-1-(3-クロロフェニル)-4-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)ブタ-2-イン-1-オン(化合物107c)
CHCl(5mL)中の、化合物107b(0.1g、0.2578mmol)および2,2,2-トリフルオロ酢酸(0.588g、5.16mmol、20当量、0.397mL)の溶液を2時間加熱還流し、室温に冷却し、1MのNaOHで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発乾固させて、表題生成物を得て(82%)、さらに精製することなく次のステップに使用した。
(4E)-1-(3-クロロフェニル)-4-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)ブタ-2-イン-1-オン(化合物107d)
CHClエタノールフリー(5mL)中の化合物107c(0.061g、0.2120mmol)、トリエチルアミン(0.0858g、0.848mmol、0.118mL)、および3-クロロベンゾイルクロリド(0.05564g、0.3179mmol、1.50当量、0.04070mL)の溶液を室温で1時間撹拌し、CHClで希釈し、水で洗浄した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、1:9から3:7のEtOAc/ETP勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera-Dalton(登録商標))で精製し、黄色の油状物として表題生成物を得た(17%)。
(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノン
EtOH(3mL)中の、化合物107d(0.016 g、0.03753mmol)およびヒドラジン水和物(0.0076g、0.15mmol、0.0075mL)の溶液を室温で一晩撹拌し、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。通常の後処理手順の後、粗残渣を、2:8から1:1のEtOAc/ETP勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera-Dalton(登録商標))で精製し、茶色の固体として表題生成物を得た(18%)。
UPLC-MS[M+H]=440.55
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.71(m,2H),7.30-7.48(m,6H),6.53(br s,1H),6.27(br s,1H),3.09-3.97(m,4H),2.57-2.96(m,2H),1.28(s,6H)
【0295】
実施例108
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(化合物108a)
ジエチルエーテル5mL中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オン(817mg、5mmol)の溶液に対し、注射器を介してエチルクロロホルメート(0.493mL、5mmol)を滴下した。反応溶液を40℃で10分間、次いで室温で6日間撹拌した。沈殿した固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、濾液を0.5NのHCl(7mLを3回)、次いでNaCO水溶液、続いてブライン(7mLを2回)で洗浄し、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発乾固させて、オレンジ色の半固体として56mg(9%)の表題生成物を得た。
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物108b)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートを化合物108aに代え、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、97:3のPE-EtOAcで溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、10 g HPカラム)により精製し、無色の油状物として表題生成物を得た(35.1%)。
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-(プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物108c)
化合物107aについて上記で報告された手順に従って、化合物1aを化合物108bに代えて、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、95:5のPE-EtOAcで溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、10 g HPカラム)により精製し、表題生成物を得た(56.6%)。
エチル2,2,6,6-テトラメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-カルボキシレート
化合物107bについて上記で報告された手順に従って、化合物107aを化合物108cに代え、3-クロロベンゾイルクロリドを2-ヨード-6-メチルピリジンに代えて、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、85:15のPE-EtOAcで溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、10 g SNAPカラム)により精製し、表題生成物を得た(100%)。
UPLC-MS[M+H]=269.296
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.54(dd,1H),7.25(d,1H),7.07(d,1H),5.66(s,1H),2.58(s,3H),2.43(s,2H),2.14(s,2H),1.24(s,6H),1.21(s,6H)
【0296】
実施例109
2-メチル-6-[3-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ1-イン-1-イル]ピリジン
2,2,6,6-テトラメチル-4-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン(化合物109a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートを2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノンに代え、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物をさらに精製することなく次のステップで使用した(58.6%)。
2,2,6,6-テトラメチル-4-(プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン(化合物109b)
化合物107aについて上記で報告された手順に従って、化合物1aを化合物109aに代えて、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、100:2から100:3のCHCl-3.8Nメタノール性アンモニア勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、50 g HPカラム)により精製し、固化する傾向にある茶色がかった油状物として表題生成物を得た(68%)。
2-メチル-6-[3-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ1-イン-1-イル]ピリジン
化合物107bについて上記で報告された手順に従って、化合物107aを化合物109bに代え、3-クロロベンゾイルクロリドを2-ヨード-6-メチルピリジンに代えて、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、100:4から100:5のCHCl-3.8Nメタノール性アンモニア勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、10 g SNAPカラム)により精製し、表題生成物を得た(55.5%)。
UPLC-MS[M+H]=341.195
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.60(br s,1H),7.30(br d,1H),7.12(br d,1H),5.64(quin,1H),4.15(q,2H),2.86(br s,2H),2.56-2.69(m,5H),1.49(s,6H),1.43(s,6H),1.32(t,3H)
【0297】
実施例110
tert-ブチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)
tert-ブチル8-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)(化合物110a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートをtert-ブチル8-オキソ-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレートに代え、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、1:0から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、25 g SNAPカラム)により精製し、無色の油状物として表題生成物を得た(100%)。E/Z混合物 55:45(H-NMR).
tert-ブチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレートE/Z混合物
表題化合物は、実施例1の化合物について上記で報告された手順に従い、化合物1aを化合物110aに、3-クロロベンゾイルクロリドを2-ヨード-6-メチルピリジンに代えて調製された。通常の後処理の後、反応粗生成物を、9:1から6:4のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、10 g SNAPカラム)により精製し、濃密な無色の油状物として表題生成物を得た(77.8%)。E/Z混合物 55:45(H-NMR).
UPLC-MS[M+H]=353.16、353.23
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d) mix of isomersδppm7.57(br s,2H),7.20-7.27(m,2H),7.10(br d,2H),5.69(s,1H) and 5.62(s,1H),3.26-3.41(m,4H),2.82(s,2H),2.59(br s,6H),2.51(s,2H) and 2.53(br s,2H),2.23-2.34(m,4H),2.21(m,2H) and 1.94-2.12(m,4H),1.62-1.81(m,4H),1.49(m,18H)
【0298】
実施例111
メチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)
tert-ブチル8-[3-(6-メチル-2-ピリジル)プロパ-2-イニリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)(化合物111a)
実施例1の化合物について上記で報告された手順に従って、化合物1aを化合物110aに代えて、表題化合物を調製した。表題化合物は、通常の後処理から濃厚な無色の油状物として得られ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製された(77.8%)。
8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン(E:Z混合物)(化合物111b)
化合物3aについて上記で報告された手順に従って、実施例1の化合物を111aに代え、室温で反応を実施して、表題化合物を調製した。表題化合物は、通常の後処理から茶色がかった濃厚な油状物として得られ、さらに精製することなく次のステップで使用された(93%)。
メチル8-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-5-アザスピロ[3.5]ノナン-5-カルボキシレート(E:Z混合物)
実施例3の化合物について上記で報告された手順に従うが、化合物3aを化合物111bに、エチルクロロホルメートをメチルクロロホルメートに代える。通常の後処理手順の後、粗残留物を、9:1から5:5のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP10カートリッジ)で精製し、白色の固体として表題生成物(80.5%)を得た。E/Z混合物55:45(1H-NMR)
UPLC-MS[M+H]=311.26
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d) mix of isomersδppm7.51-7.61(m,2H),7.23-7.28(m,2H),7.10(br d,2H),5.70(s,1H) and 5.62(s,1H),3.71(s,6H),3.30-3.44(m,4H),2.81(s,2H),2.59(s,6H),2.51(s,2H),2.46-2.55(m,2H),2.24-2.37(m,4H),2.22(br t,2H),1.95-2.14(m,4H),1.62-1.87(m,4H)
【0299】
実施例112
4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン
1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン(化合物112a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートを1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリドンに代え、表題化合物を調製した。処理後の粗残留物を、100:0から85:15のCHCl-MeOH勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP50カートリッジ)で精製し、無色の油状物として表題生成物を得た(82.5%)。
4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン
化合物112aを、実施例1の化合物について記載された手順に従って、2-ブロモ-6-メチルピリジンの代わりに1-ブロモ-3-クロロベンゼンと反応させた。通常の後処理の後、粗残留物を、99:1から97:3のEtOAc-3.8Nメタノール性アンモニア勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、茶色がかった濃厚な油状物として表題化合物(45.9%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=301.98
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.39-7.44(m,1H),7.21-7.33(m,3H),5.55(s,1H),2.47(s,2H),2.29(s,3H),2.21(s,2H),1.14(s,6H),1.09(s,6H)
【0300】
実施例113
2-メチル-6-[3-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イリデン)プロパ-1-イン-1-イル]ピリジン
実施例1の化合物について記載された手順に従って、化合物1aの代わりに化合物112aを反応させた。通常の後処理の後、粗残留物を、8:2:0.2から0:10:1のPE-EtOAc-3.8Nメタノール性アンモニア勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、茶色がかった濃厚な油状物として表題化合物(91.5%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=283.14
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm7.53(t,1H),7.24(d,1H),7.07(d,1H),5.59(s,1H),2.57(s,3H),2.50(s,2H),2.28(s,3H),2.21(s,2H),1.13(s,6H),1.09(s,6H)
【0301】
実施例114
エチル3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート
エチル3-[3-(トリメチルシリル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(化合物114a)
化合物1aについて上記で報告された手順に従い、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートを1-エトキシカルボニルトロパノンに代え、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、反応粗生成物を、95:5から8:2のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(SP1(登録商標)Biotage、25 g SNAPカラム)により精製し、無色の油状物として表題生成物(63.5%)を得た。
エチル3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート
実施例1の化合物について記載された手順に従って、化合物1aの代わりに化合物114aを反応させた。通常の後処理の後、粗残留物を、8:2から3:7のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、黄色がかった固体として表題化合物(83.7%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=311.06
【0302】
実施例115
8-(6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(化合物115a)
5mLのCHCl中の実施例114の化合物(160mg、0.115mmol)の溶液に対し、室温でヨード(トリメチル)シラン(0.088mL、0.618mmol)を滴下し、4時間還流撹拌した。反応混合物をメタノールでクエンチし、蒸発乾固させた。残渣をDCMおよび水で溶解し、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。そのようにして得られた茶色がかった固体をそのまま次のステップで使用した。
8-(6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)-3-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
実施例3の化合物について記載されたように、化合物3aを化合物115aに代えて使用して、表題化合物を調製した。通常の後処理の後、粗残留物を、95:5から7:3のPE-EtOAc勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon SP1(登録商標)Biotage、SNAP25カートリッジ)で精製し、黄色の固体として表題化合物(59.1%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=375.44
H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d)δppm8.04(d,1H),7.56(t,1H),7.25(d,1H),7.09(d,1H),6.56(d,1H),5.67(s,1H),4.57(br.s.,1H),4.50(br.s.,1H),3.00(d,1H),2.75(d,1H),2.63(br.d,1H),2.59(br.s.,3H),2.46(s,3H),2.24(d,1H),1.90-2.03(m,2H),1.65-1.78(m,2H)
【0303】
実施例116
3-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル
3,3-ジメチルピペリジン-1-イウム-4-オン;2,2,2-トリフルオロアセテート(化合物116a)
CHCl(30mL)中の、tert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(2.4g、10.56mmol)の氷浴で冷却した溶液に対し、2,2,2-トリフルオロ酢酸(12.04g、105.59mmol、10当量、8.09mL)を滴下し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をトルエンで溶解し、5回蒸発させて、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩(黄色の油状物)として得た。校舎は、追加の精製をいっさいせずに次のステップで使用された。
1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチル-ピペリジン-4-オン(化合物116b)
ジクロロメタン(30mL)中の、化合物116a(2.54g、10.53mmol)の氷浴冷却した溶液に対し、トリエチルアミン(52.65mmol、7.3mL、5.33g)を添加し、続いて3-クロロベンゾイルクロリド(2.76g、15.80mmol、2.022mL)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その後、反応混合物を水(2回)およびブライン(1回)で洗浄し、有機相を分離し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。石油エーテル-EtAcO2:8から石油エーテル:EtAcO1:1への勾配を使用して、Isolera One(登録商標)Biotage、カートリッジタイプSNAP50により粗残渣を精製し、2,720gの表題化合物(黄色の油状物)を回収した。
(3-クロロフェニル)-[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)-1-ピペリジル]メタノン(化合物116c)
乾燥THF(40mL)中の3-ジエトキシホスホリルプロパ-1-イニル(トリメチル)シラン(3.300g、13mmol)の窒素雰囲気下、-60℃で撹拌した溶液に対し、THF(13mmol、1.3当量、13mL)中のリチウム[ビス(トリメチルシリル)アミド]1M溶液を滴下し、反応溶液を-60℃で1時間撹拌した。乾燥THF(20mL)中の化合物116b(2.520g、7.0mmol)の溶液を滴加し、混合物を-60℃で20分間撹拌し、室温に2時間加温し、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。石油エーテル100%から石油エーテル:EtAcO8:2への勾配を使用して、Isolera One(登録商標)Biotage、カートリッジタイプSNAP50により粗残渣を精製し、2.52gの表題化合物(淡黄色の粉末)を回収した。
3-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル
DMF(1mL)中の化合物116c(100mg、0.28mmol)の溶液に対し、3-ヨードベンゾニトリル(B、0.306mmol、70mg)を添加し、続いて酢酸ナトリウム3HO(0.56mmol、75.6mg)、TBAF(0.28mmol、72.64mg)、およびPdテトラキス(0.01mmol、12.84mg)を添加し、混合物をマイクロ波照射下において110℃で10分間加熱した。室温に冷却した後、水とEtAcOを添加し、2相を分離し、有機層を水とブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。石油エーテルEtAcO9:1から石油エーテル:EtAcO6:4への勾配を使用して、Isolera One(登録商標)Biotage、カートリッジタイプSNAP10により粗残渣を精製し、淡黄色の粉末として88mgの表題化合物を回収した(81%)。
UPLC-MS[M+H]=389.35
【0304】
実施例116の化合物について上述された手順に従い、3-ヨードベンゾニトリルを適切なハロ芳香族化合物に代えて、化合物116cから出発して以下の化合物を調製した。
【0305】
実施例117
3-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}-5-フルオロベンゾニトリル
3-ブロモ-5-フルオロベンゾニトリルを使用して調製した。黄色の粉末(73%)。
UPLC-MS[M+H]=407.36
【0306】
実施例118
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
1-ヨード-3-メトキシベンゼンに由来。黄色の油状物(73%)。
UPLC-MS[M+H]=394.30
【0307】
実施例119
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
(3-ヨードフェニル)メタノールに由来。黄色の油状物(75.8%)。
UPLC-MS[M+H]=394.30
【0308】
実施例120
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
1-フルオロ-4-ヨードベンゼンに由来。黄色の油状物(48%)。
UPLC-MS[M+H]=382.24
【0309】
実施例121
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-{3-[(ピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}プロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル]メタノン
1-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジンに由来。黄色の油状物(31.4%)。
UPLC-MS[M+H]=477.33
【0310】
実施例122
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[3-(6-メチルピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン
2-ブロモ-6-メチル-ピリジンに由来。黄色の油状物(83.61%)。
UPLC-MS[M+H]=379.27
【0311】
実施例123
5-{(3E)-3-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ピリジン-2-カルボニトリル
5-ブロモピリジン-2-カルボニトリルに由来。淡黄色の粉末(60.32%)。
UPLC-MS[M+H]=390.25
【0312】
実施例124
3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
5-ヨード-2-メトキシ-ピリジンに由来。黄色の油状物(76.6%)。
UPLC-MS[M+H]=395.29
【0313】
実施例125
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
3-ブロモ-5-フルオロフェノールに由来。淡黄色の粉末(58.81%)。
UPLC-MS[M+H]=398.26
【0314】
本文に詳述されているように、化合物4aを適切な誘導体化試薬と反応させることにより、以下の化合物を調製した。
【0315】
実施例126
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-ヒドロキシフェニル)メタノン
DMF(1.3503mL、0.017mol)中の化合物4a.HCl(45mg、0.150mmol)、3-ヒドロキシ安息香酸(27.28mg、0.20mmol)、およびHATU(75.09mg、0.20mmol)の溶液をTEA(0.04mL、0.30mmol)で処理し、次いで、室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物をEtOAcで希釈し、1NのHCl溶液、飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮乾固させた。粗残渣を、Biotage Isolera(登録商標)(SiO、10g ULTRA、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5-30% 20CV、30% 3CV)で精製した。ベージュ色の粉末として、14.8mg(25.1%)の所望の生成物を得た。
UPLC-MS[M+H]=380.2
【0316】
実施例127
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリジン-2-イル)メタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに4-メトキシピリジン-2-カルボン酸を使用した(収率:21%)。
UPLC-MS[M+H]=395.3
【0317】
実施例128
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(6-メチルピリジン-2-イル)メタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに6-メチルピリジン-2-カルボン酸を使用した(収率:21%)。
UPLC-MS[M+H]=379.5
【0318】
実施例129
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド
DCE(1.5mL)中の6-メチルピリジン-2-アミン(0.04mL、0.41mmol)の室温で撹拌している溶液を、炭酸ビス(トリクロロメチル)(40.07mg、0.14mmol)で処理し、次いで、TEA(0.11mL、0.81mmol)を滴下した。反応混合物を還流させながら1時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、真空で蒸発させた。残渣をTHF(4mL)に溶解し、THF(2mL)中の、(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジンヒドロクロリド(化合物4a、80mg、0.27mmol)およびTEA(0.08mL、0.54mmol)の溶液で処理し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで50℃で15時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空で濃縮乾固させた。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)(SiO、10g ULTRA、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10-80% 30CV、800% 3CV)で精製した。白色の固体として33.9mgの表題生成物を得た(収率:29.6%)。
UPLC-MS[M+H]=394.2
【0319】
実施例130
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2,2-ジメチルモルホリン-4-イル)メタノン
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに2,2-ジメチルモルホリンを使用して、化合物4aから調製した。白色の固体として表題生成物を得た(収率:6.4%)。
UPLC-MS[M+H]=401.3
【0320】
実施例131
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに2,2-ジメチルテトラヒドロピラン-4-アミンを使用して、化合物4aから調製した。ベージュ色の粉末として表題生成物を得た(収率:12.3%)。
UPLC-MS[M+H]=415.3
【0321】
実施例132
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(ピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりにピリジン-2-アミンを使用して、化合物4aから調製した。茶色の固体として表題生成物を得た(収率:18.3%)。
UPLC-MS[M+H]=380.2
【0322】
実施例133
2-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-4-カルボニトリル
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに4-シアノピリジン-2-カルボン酸を使用した(収率:ベージュ色の油状物(収率:37.5%)。
UPLC-MS[M+H]=390.2
【0323】
実施例134
1-{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}-2-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに2-(2,2-ジメチルテトラヒドロピラン-4-イル)酢酸を使用した(収率:ベージュ色の固体(収率:41.47%)。
UPLC-MS[M+H]=414.3
【0324】
実施例135
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-クロロピリジン-2-イル)メタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに4-クロロピリジン-2-カルボン酸を使用した(収率:ベージュ色の固体(収率:48.84%)。
UPLC-MS[M+H]=399.1
【0325】
実施例136
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4,5-ジメチルフラン-2-イル)メタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに4,5-ジメチル-2-フロ酸を使用した(収率:ベージュ色の固体(収率:24.7%)。
UPLC-MS[M+H]=382.2
【0326】
実施例137
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メトキシフェニル)メタノン
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに3-メトキシ安息香酸を使用した(収率:茶色の固体(収率:63.82%)。
UPLC-MS[M+H]=394.2
【0327】
実施例138
3-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ベンゾニトリル
実施例126の化合物について記載されているように調製したが、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに3-シアノ安息香酸を使用した(収率:茶色の固体(収率:62.7%)。
UPLC-MS[M+H]=389.2
【0328】
実施例139
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(4-クロロピリジン-2-イル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに4-クロロピリジン-2-アミンを使用して、化合物4aから調製した。ベージュ色の固体として表題生成物を得た(収率:5.3%)。
UPLC-MS[M+H]=414.2
【0329】
実施例140
2,2-ジメチルプロピル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに2,2-ジメチルプロパン-1-オールを使用して、化合物4aから調製した。ベージュ色の固体として表題生成物を得た(収率:14.1%)。
UPLC-MS[M+H]=374.3
【0330】
実施例141
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチル-N-(3-メチルフェニル)ピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに3-メチルアニリンを使用して、化合物4aから調製した。ベージュ色の粉末として表題生成物を得た(収率:9.8%)。
UPLC-MS[M+H]=393.2
【0331】
実施例142
2-メチルピリジン-4-イル(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに2-メチルピリジン-4-オールを使用して、化合物4aから調製した。ベージュ色の固体として表題生成物を得た(収率:8.1%)。
UPLC-MS[M+H]=395.2
【0332】
実施例143
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-N-(2,2-ジメチルプロピル)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりに2,2-ジメチルプロパンアミンを使用して、化合物4aから調製した。白色の固体として表題生成物を得た(収率:31.3%)。
UPLC-MS[M+H]=373.3
【0333】
実施例144
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メタノン
実施例129の化合物について上記で報告した合成方法に従って、6-メチルピリジン-2-アミンの代わりにピペリジン-4-オールを使用して、化合物4aから調製した。茶色の固体として表題生成物を得た(収率:11.9%)。
UPLC-MS[M+H]=387.3
【0334】
実施例145
エチル4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}スルホニル)ピペリジン-1-カルボキシレート
CHCl(5mL)中の、化合物4a(42mg、0.16mmol)およびTEA(0.32mmol、32.72mg、0.0451mL)の0℃に冷却した溶液に、エチル4-クロロスルホニルピペリジン-1-カルボキシレート(0.24mmol、62.01mg)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。次に、水を添加し、二相を分離し、有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗残渣を、石油エーテル:EtOAc9:1から石油エーテル:EtOAc6:4の勾配を使用して、Biotage Isolera One(登録商標)、カートリッジタイプSNAP10によって精製した。25mgの表題化合物(黄色の油状物)を回収した(32%)。
UPLC-MS[M+H]=479.24
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm7.50-7.55(m,1H),7.37-7.47(m,3H),5.68(s,1H),4.04(q,4H),3.34-3.44(m,3H),3.06(s,2H),2.73-2.92(m,2H),2.69(t,2H),1.89-2.02(m,2H),1.46(m,2H),1.18(t,3H),1.13(s,6H)
【0335】
化合物145について上記で報告したように、エチル4-クロロスルホニルピペリジン-1-カルボキシレートを適切な市販の塩化スルホニルに代えて、以下の化合物を調製した。
【表2】
【0336】
実施例166
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)メタノン
無水DMF中の、(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン(化合物4a、37mg、0.14mmol)および4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸(1.1当量、28.85mg、0.157mmol)の溶液に対し、ジエチルシアノホスホネート(1.1当量、25.55mg、0.157mmol)およびTEA(1.1当量、15.85mg、0.157mmol)を添加し、混合物を室温で5時間撹拌し、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。回収した有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発乾固させて粗物を得、1:9から9:1のEtOAc-石油エーテル勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera Dalton(登録商標))、SNAP 25カートリッジにより精製し、54mgの表題化合物(89%)を得た。
UPLC-MS[M+H]=426.91
【0337】
実施例167
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2-エチル-5-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調整したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに2-エチル-5-メチルトリアゾール-4-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(65%)。
UPLC-MS[M+H]=397.26
【0338】
実施例168
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリミジン-2-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載したのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに4-メトキシピリミジン-2-カルボン酸を使用した(40.9%)。
UPLC-MS[M+H]=396.23
【0339】
実施例169
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(6,7-ジヒドロ-5H-ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン-3-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに6,7-ジヒドロ-5H-ピラゾロ[5,1-b][1,3]オキサジン-3-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(63.4%)。
UPLC-MS[M+H]=410.32
【0340】
実施例170
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(63.4%)。
UPLC-MS[M+H]=405.27
【0341】
実施例171
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載したのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに2,6-ジメトキシピリミジン-4-カルボン酸を使用した(80.78%)。
UPLC-MS[M+H]=426.30
【0342】
実施例172
4-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-2-カルボニトリル
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに2-シアノピリジン-4-カルボン酸を使用した(68.43%)。
UPLC-MS[M+H]=390.29
【0343】
実施例173
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(1,5-ジメチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに1,5-ジメチルトリアゾール-4-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(68.8%)。
UPLC-MS[M+H]=383.25
【0344】
実施例174
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[2,1-c][1,4]オキサジン-3-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[2,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(50.7%)。
UPLC-MS[M+H]=410.32
【0345】
実施例175
6-({(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}カルボニル)ピリジン-2-カルボニトリル
実施例166の化合物について記載されているのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに6-シアノピリジン-2-カルボン酸を使用した(55.53%)。
UPLC-MS[M+H]=390.30
【0346】
実施例176
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(3-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メタノン
実施例166の化合物について記載されたのと同一の手順により調製したが、4,6-ジメトキシピリミジン-2-カルボン酸の代わりに3-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を使用した。淡黄色の固体(78.35%)。
UPLC-MS[M+H]=398.31
【0347】
実施例177
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
実施例116の化合物について上述された手順に従い、3-ヨードベンゾニトリルを2-ブロモ-4-メトキシピリジンに代えて、化合物116cから出発して調製した。油状物(収率:27.23%)。
UPLC-MS[M+H]=395.2
【0348】
実施例178
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{3-[5-(ヒドロキシメチル)フラン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
tert-ブチル(4E)-4-[3-[5-(ヒドロキシメチル)-2-フリル]プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート(化合物178a)
実施例1の化合物について上述された手順に従い、2-ブロモ-6-メチルピリジンを5-ブロモ-2-フリルメタノールに代えて、化合物1aから出発して調製した。オレンジ色の油状物(収率:31.8%)。
[5-[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]-2-フリル]メタノール(化合物178b)
1,4-ジオキサン(4.08mL)中の化合物178a(106mg、0.307mmol)の0℃に冷却した溶液を塩化水素(0.77mL、3.07mmol、4Nジオキサン溶液)で処理し、冷蔵庫に一晩放置した。その後、反応混合物を蒸発乾固させて、150mgの黄色の残渣を得て、次のステップでそのまま使用した。
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{3-[5-(ヒドロキシメチル)フラン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
THF(3.08mL)中の、3-クロロ安息香酸(96.13mg、0.61mmol)および1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)(99.56mg、0.61mmol)の溶液を室温で60分間撹拌し、次いで、THF(3.08mL)中の化合物178b(86mg、0.307mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮乾固させた。粗残渣をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、25g Ultra、流量30mL/分、PE/EtOAc、9/1(1CV)、9/1~1/1(20CV)、1/1(5CV))により精製し、無色の油性残留物として所望の生成物(14mg)を得た。この化合物をBiotage Isolera(C18、12g ultra、流量30mL/分、水/MeCN、10%水(2CV)、10-70%(20CV)、70%(1CV))で再精製し、白色固体として目的の生成物(4.99mg)を得た。
UPLC-MS[M+H]=384.1
【0349】
実施例179
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-({3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1H-ピラゾール-5-イル}メチリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
リチウム;(Z)-1-(3-シアノフェニル)-4-エトキシ-3,4-ジオキソ-ブタ-1-エン-1-オレート(化合物179a)
THF(20ml、0.247mol)中の1M(THF)LHMDS(37.89ml、37.89mmol)の溶液に対し、ジエチルエーテル(25ml)およびジエチルエーテル(60ml、0.57mol)中の3-アセチルベンゾニトリル(5g、34.4mmol))の溶液をゆっくりと添加し、-78℃で撹拌しながら基質を可溶化した。-78℃で45分後、シュウ酸ジエチル(5.15ml、37.89mmol)を滴下し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そのようにして得られた粗製表題生成物を、定量的収率を考慮してさらに精製することなく次のステップで使用した。
エチル5-(3-シアノフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(化合物179b)
無水エタノール(100ml)中の化合物179a(8.65g、34.45mmol)の溶液に対し、二塩酸ヒドラジン(3.98g、37.89mmol)を室温で添加した。反応混合物を同一の温度で24時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、そのようにして得られた混合物を水(200ml)とEtOAc(150ml)の間で分配し、相を分離し、水層をEtOAc(150ml)で抽出した。混合した有機物をブライン(100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。蒸発乾固して、黄色の粉末としてエチル5-(3-シアノフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(8.2g、33.99mmol)を得た。
エチル5-(3-シアノフェニル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-カルボキシレートおよびエチル5-(3-シアノフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-カルボキシレート(化合物179cおよび179d)
MeCN(30mL)中のエチル5-(3-シアノフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(1g、4.15mmol)およびヨウ化カリウム(825.7mg、4.97mmol)の懸濁液を、1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(0.62mL、4.97mmol)で処理し、40℃で5時間撹拌した。UPLC-MSは、出発物質と新しいピークの痕跡の形成を主に示した。ヨウ化カリウム(825.71mg、4.97mmol)を添加し、UPLC-MSが2つの主要なピークを持つ表題化合物の形成の完了を示すまで、40℃で撹拌を続けた。反応混合物を濾過し、蒸発乾固させた。残渣をDCMと水の間で分配した。有機相を分離し、乾燥させ(NaSO)、真空で濃縮乾固させた。粗生成物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、100g、PE/EA、5%EA 3CV、5~50%15CV、50%3CV)で精製し、2つの表題化合物、生成物A(RT 2.25分)、g 1.03、白色固体(未知の位置異性体);生成物B(RT:1.9分)、g 0.33、黄色の油状物(未知の位置異性体)を得た。生成物AとBを組み合わせて、次のステップで使用した。
3-[5-(ヒドロキシメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒドおよび3-[5-(ヒドロキシメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒド(化合物179eおよび179f)
-78℃に冷却されたTHF(12.3ml)中の化合物179cおよび179dの予め混合したの撹拌溶液(1.07g、2.96mmol)をTHF中の1M LiAlH(5.92mL、5.92mmol)でゆっくり処理し、その後0℃に加温し、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を1N HCl溶液の添加によりクエンチし、次いでEtOAcで希釈した。有機相を分離した。水相をEtOAcで抽出した。有機相を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮乾固させた。粗生成物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、50g、PE/EtOAc、10%EA 1CV、10~100%15CV、100%3CV)で精製し、2つの生成物、A(未知の位置異性体)、RT 1.51、227mg、無色の粘着性固体およびB(未知の位置異性体)RT 1.37、43mg、黄色の粘着性固体を得た。生成物AとBを組み合わせて(270mg)、次のステップで使用した。1H-NMR 比率 4/1。
3-[5-(ブロモメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1H-ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒドおよび3-[5-(ブロモメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1H-ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒド(化合物179gおよび179h)
DCM(15.1mL、0.236mol)中の、予め混合した化合物179eおよび179fの溶液(270mg、0.85mmol)を、トリフェニルホスフィン(243.93mg、0.93mmol)および四臭化炭素(420.6mg、1.27mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、120mg(0.55当量)のトリフェニルホスフィンと210mg(0.75当量)のCBrをさらに添加した。反応混合物を室温でさらに2時間撹拌した。UPLC-MSによるモニタリングにより、反応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮乾固し、粗残留物をBiotage lsolera(登録商標)(Si0、50g、PE/EtOAc、50%EtOAc 3CV、5~30%15CV、30%3CV)で精製し、それぞれ2.07分(A)および1.96分(B)のRTの2つの生成物を得、これらを一緒に合わせて、次のステップで使用される比率9/1(H-NMR-UPLC)の位置異性体の表題化合物の混合物として290mgの黄色の粘着性固体を得た。
ジエチル{[3-(3-ホルミルフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチル}ホスホネートおよびジエチル{[5-(3-ホルミルフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチル}ホスホネート(化合物179iおよび179j)
トルエン(6.78mL)中の、3-[5-(ブロモメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒドと3-[5-(ブロモメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンズアルデヒド(化合物179iと179jの混合物、650mg、1.7mmol)の溶液に対し、亜リン酸トリエチル(0.4mL、2.31mmol)を添加した。ヨウ化カリウム(70.6mg、0.43mmol)を添加し、得られた懸濁液を油浴で120℃に加熱し、反応物を撹拌下に維持した。冷却後、反応混合物を蒸発乾固させ、得られた粗生成物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、100g、DCM/EtOAc、0%EtOAc 1CV、0-100 20CV、100%3CV、次いでEtOAc/MeOH 0~10%MeOH、5CV、10%3CV)2つの生成物、A(未知の位置異性体)、407mg、B(未知の位置異性体)、33mgを得た。生成物AとBを再混合(0.44g)し、次のステップで使用した(純度90%、HPLC純度、比率75/25)。
ジエチル({3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-5-イル}メチル)ホスホネートおよびジエチル({5-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-3-イル}メチル)ホスホネート(化合物179kおよび179l)
メタノール(6.05mL)中の化合物179jと179k(0.44g、0.990mmol)の混合物を、少しずつ添加したNaBH(0.06g、1.49mmol)によって0℃で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、EtOAcで希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空で濃縮乾固させた。粗製の表題化合物(400mgの白色粘着性固体)を次のステップで使用し、HPLCで75:25位置異性体混合物として88%純度であった。
ジエチル({3-[3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)フェニル]-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-5-イル}メチル)ホスホネートおよびジエチル({5-[3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)フェニル]-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-3-イル}メチル)ホスホネート(化合物179mおよび179n)
DCM(9mL)中の化合物179kおよび179l 440mg、0.99mmol)の溶液をイミダゾール(101.1mg、1.48mmol)で処理した後、tert-ブチル-クロロ-ジフェニルシラン(326.52mg、1.2mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。イミダゾール(101.1mg、1.5mmol)およびtert-ブチル-クロロ-ジフェニルシラン(326.52mg、1.2mmol)をさらに添加し、反応物を1時間撹拌した。UPLCは20%の出発物質が未だあることを示した。次いで、イミダゾール(101.1mg、1.48mmol)およびtert-ブチル-クロロ-ジフェニルシラン(326.52mg、1.19mmol)を再度添加し、3時間撹拌を続けた。反応混合物を濃縮乾固し、DCMで希釈し、濾別した。粗生成物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、50g ultra、PE/EtOAc、20%EtOAc 2CV、20-100 10CV、100%3CV、次いでEtOAc/MeOH、0~10%MeOH 5CV、10% 3CV)で精製し、無色の油状物として所望の生成物を得た(0.59g)。表題化合物の比率は9:1であり、そのまま次のステップでさらに使用された。
[(4E)-4-[[5-[3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-2-[(4-エトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メチリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-イル]-(3-クロロフェニル)メタノンおよび[(4E)-4-[[5-[3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-1-[(4-エトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メチリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-イル]-(3-クロロフェニル)メタノン(化合物179oおよび179p)
LHMDS(0.44mL、0.440mmol、THF中1M溶液)を、-78℃に冷却したTHF(6mL)中の化合物179mおよび179混合物(258.94mg、0.440mmol)の溶液に滴下した。30分間撹拌した後、DOで反応混合物を直接クエンチし、UPLC-MSでサンプルを分析することにより、アニオンの形成を確認した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し続けた。2番目の確認では反応の進行が示されなかったため、LHMDS(0.44mL、0.440mmol)を再度添加し、30分後に3番目の確認を行った。その後、THF(2mL)中の1-(3-クロロフェニル)カルボニル-3,3-ジメチルピペリジン-4-オン(90mg、0.340mmol)の溶液を滴下した。次いで、反応混合物を室温まで一晩加温した。水でクエンチした後、反応混合物をEtOAcで希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO、溶媒を蒸発させて粗製の黄色の油状物を得、Biotage Isolera(登録商標)(SiO、25g、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10~100%20CV、100%3CV)で精製し、表題生成物(150mgの無色の粘着性固体)を得、目的生成物の混合物(純度87%、UPLCによる比率87/13)を次のステップで使用した。
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-({3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1H-ピラゾール-5-イル}メチリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
DCE(1mL)中の化合物179oおよび179p(75mg、0.110mmol)の溶液を0℃に冷却し、TFA(1mL、13.07mmol)で処理した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。UPLC-MSによる確認の後、反応混合物を60℃で2時間加熱した。0.5mLのTFAを添加し、反応混合物を5日間加熱還流した。反応混合物を濃縮乾固し、DCMで希釈し、0℃に冷却し、1N NaOH溶液を添加した(2mL)。有機相を分離した。水相をDCMで抽出した(3回)。再混合した有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発乾固させて64mgの黄色の固体を得て、Biotage Isolera(SiO、10g ultra、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10~100%20CV、100%3CV)で精製し、所望の生成物(22.6mgの白色の固体)を得た。
UPLC-MS[M+H]=436.3
【0350】
実施例180
3-(5-{(E)-[1-(3-クロロベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]メチル}-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル
3-[5-(ヒドロキシメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリルおよび3-[5-(ヒドロキシメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリル(化合物180aおよび180b)
THF(39.53mL、0.487mol)中の、エチル5-(3-シアノフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-カルボキシレートおよびエチル5-(3-シアノフェニル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-カルボキシレート(2g、5.53mmol、化合物179cおよび179d)の溶液を、エタノール(39.53mL)中の塩化カルシウム二水和物(1.23g、11.07mmol)で処理し、次いで、NaBH(0.84g、22.14mmol)を30分かけて3回に分けて添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、EtOAcで希釈した。反応混合物を濾別した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空で濃縮乾固させた。粗生成物(1.4gの白色泡状固体)を、追加の精製をせずに次のステップで使用した。
UPLC-MS:表題生成物(91%純度、比率75/25)と8%の出発物質の混合物(RT=2.2分、1H-NMR):目的生成物(比率75/25)と出発物質(8%)の混合物。
3-[5-ブロモメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリルおよび3-[5-(ブロモメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリル(化合物180cおよび180 d)
DCM(100mL)中の予め混合された化合物180aおよび180b(1.6g、5.01mmol)の溶液を、トリフェニルホスフィン(1.97g、7.52mmol)および四臭化炭素(3.32g、10.02mmol)で処理した。反応混合物を室温で撹拌した。次いで、さらなるPPh(1g、1当量)およびCBr(1.7g、2当量)を添加し、反応物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮乾固し、粗残渣をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、100g ultra、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5~50%15CV、50%3CV)で精製し、2つの生成物、RT2.07分(A)および1.96分(B)を得、これらを一緒に混合した。1gの白色固体が得られた。UPLC-MS:位置異性体の混合物の比率75/25であった。H-NMR:表題生成物(位置異性体混合物の比率72/28)。これらの生成物の混合物は、次のステップで使用された。
ジエチル{[3-(3-シアノフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチル}ホスホネートおよびジエチル{[5-(3-シアノフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチル}ホスホネート(化合物180eおよび180f)
トルエン(10.46mL)中の化合物180cおよび180d(1g、2.62mmol)の溶液に亜リン酸トリエチル(0.61mL、3.56mmol)を添加した。ヨウ化カリウム(108.54mg、0.650mmol)を添加し、得られた懸濁液を油浴で120℃に加熱し(試薬が可溶化)、反応物を6時間撹拌し、次いで試薬(亜リン酸トリエチル(0.61mL、3.56mmol)およびヨウ化カリウム(108.54mg、0.650mmol)を再度添加し、UPLC-MSで反応の達成が確認されるまで撹拌を続けた。室温に冷却した後、反応混合物を真空で蒸発乾固させ、得られた粗生成物をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、50g、DCM/EtOAc 0%EtOAc 3CV、0-100 20CV、100%3CV)により精製し、一緒に混合された2つの表題化合物を得、2つの位置異性体(UPLC-MS:比率7/3)および亜リン酸トリエチルを含む黄色の油状物1.82gを得た。この生成物は、Biotage Isolera(登録商標)(SiO、100g ultra、DCM/EtOAc、0%EtOAc 1CV、0-100 15CV、100%1CV、次いでEtOAc/MeOH、0~10%MeOH 5CV、10% 3CV)で再精製し、2つの生成物を得、それらを一緒に再混合して、0.41gの黄色の油状物を得た。UPLC-MS:表題化合物の混合物(比率68/32).1.1 gの無色の油状物も回収された。UPLC-MS:RT=1.79の所望の生成物と亜リン酸トリエチルの混合物。最後の生成物をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、100g、PE/EtOAc、0%EtOAc 3CV、0-100 20CV、100%5CV)によって再精製し、所望の生成物を無色の油状物として得た。この生成物を予め得られた混合物(1.01gの黄色の油性残留物)と組み合わせ、次のステップで使用した。UPLC-MS:表題生成物の混合物(比率72/28);H-NMR:表題生成物(比率72/28)。
3-[5-[(E)-[1-(3-クロロフェニル)カルボニル-3,3-ジメチル-ピペリジン-4-イリデン]メチル]-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリルおよび3-[5-[(E)-[1-(3-クロロフェニル)カルボニル-3,3-ジメチル-ピペリジン-4-イリデン]メチル]-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリル(化合物180gおよび180h)
化合物179oおよびpについて記載した手順に従って、化合物180eおよび180fの混合物から開始して調製した。
Biotage Isolera(登録商標)(SiO、25g、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10~100%20CV、100%3CV)で精製し、無色の粘着性固体として98mg(52%)の表題生成物を得た。UPLC-MS:所望の生成物の混合物(比率55/45);H-NMR:所望の生成物の混合物。次のステップで使用した。
3-[5-[(E)-[1-(3-クロロフェニル)カルボニル-3,3-ジメチル-ピペリジン-4-イリデン]メチル]-1H-ピラゾール-3-イル]ベンゼンカルボニトリル
実施例179の化合物について記載された手順に従って調製したが、化合物180gおよび180hを予め混合してから出発した。Biotage Isolera(登録商標)(SiO、10g ultra、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10~80%20CV、80%3CV)による粗精製により、表題生成物(39.7mgの白色粉末)を得た。
UPLC-MS[M+H]=431.2
【0351】
実施例181
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{[3-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン
5-(6-メチル-2-ピリジル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(化合物181a)
実施例179の化合物の調製のステップaおよびbに従って、1-アセチル-6-メチルピリジンから表題化合物を調製した。
エチル1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキシレートおよび2-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキシレート(化合物181bおよび181c)
化合物179cおよび179dについて上記で報告した合成方法に従って、化合物181aから表題化合物を調製した。無色の油状物(92.1%)、位置異性体の2:1混合物(UPLC-MS)。
[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-イル]メタノールおよび[2-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-イル]メタノール(化合物181dおよび181e)
化合物180aおよび180bの合成について上記で報告した合成方法に従って、化合物181bおよび181cの混合物から表題化合物を調製した。無色の油状物(92.8%)、位置異性体の2:1混合物(UPLC-MS)。
2-[5-(ブロモメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]-6-メチル-ピリジンおよび2-[5-(ブロモメチル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]-6-メチル-ピリジン(化合物181fおよび181g)
化合物180cおよび180dについて上記で報告した合成方法に従って、化合物181dおよび181eの混合物から表題化合物を調製した。トリフェニルホスフィンも含む位置異性体の未精製混合物としての黄色にの油状物であるが、さらに精製することなく次のステップで使用した。
ジエチル{[1-(4-メトキシベンジル)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチル}ホスホネートおよびジエチル{[1-(4-メトキシベンジル)-5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチル}ホスホネート(化合物181hおよび181i)
化合物180eおよび180fについて上記で報告した合成方法に従って、化合物181fおよび181gの混合物から表題化合物を調製した。無色の油状物。位置異性体の4:3混合物(UPLC-MS、H-NMR)(収率:25%)。
(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[1-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノンおよび(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[2-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-(6-メチル-2-ピリジル)ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノン(化合物181jおよび181k)
化合物180gおよび180hについて上記で報告した合成方法に従って、化合物181hおよび181iの混合物から表題化合物を調製した。収率:33%。位置異性体の1:1混合物(UPLC-MS、H-NMR)(25%)
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{[3-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン
実施例180の化合物について上記で報告した合成方法に従って、化合物181jおよび181kの混合物から表題化合物を調製した。白色の固体。収率:53%。
UPLC-MS[M+H]=421.3
【0352】
実施例182
[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル](2,5-ジメチルフラン-3-イル)メタノン
[5-(3-クロロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メタノールおよび[5-(3-クロロフェニル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メタノール(化合物182aおよび182b)
化合物180aおよび180bの合成について上記で報告した合成方法に従って、メチル5-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(市販品)から表題化合物を調製した。182aと182bを混合して、次のステップで使用した。黄色の固体(89%)、位置異性体の78:21混合物(UPLC-MS、H-NMR)。
3-(ブロモメチル)-5-(4-クロロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾールおよび5-(ブロモメチル)-3-(3-クロロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール(化合物182cおよび182d)
化合物180cおよび180dについて上記で報告した合成方法に従って、化合物182aおよび182bの混合物から表題化合物を調製した。位置異性体の60:40混合物としての黄色の粘着性固体(UPLC-MS)。そのまま次のステップで使用した。
ジエチル{[3-(3-クロロフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチル}ホスホネートおよびジエチル{[5-(3-クロロフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ピラゾール-3-イル]メチル}ホスホネート(化合物182eおよび182f)
化合物180eおよび180fについて上記で報告した合成方法に従って、化合物182cおよび182dの混合物から表題化合物を調製した。次のステップで使用される位置異性体の未決定の混合物としての無色の油状物。
(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[5-(3-クロロフェニル)-1-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノンおよび(3-クロロフェニル)-[(4E)-4-[[5-(3-クロロフェニル)-2-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピラゾール-3-イル]メチレン]-3,3-ジメチル-1-ピペリジル]メタノン(化合物182gおよび182h)
化合物180gおよび180hについて上記で報告した合成方法に従うが、N-Boc-3,3-ジメチル-4-ピペリドンを使用して、化合物182eおよび182fの混合物から表題化合物を調製した。無色の油状物。収率:位置異性体の1:1混合物として33%(UPLC-MS)。
(4E)-4-[[3-(3-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチレン]-3,3-ジメチルピペリジン(化合物182i)
DCE/TFA 1/1(4ml)中の化合物182gおよび182h(116mg、0.222mmol)の溶液を、MW照射下で15分間100℃に加熱した。反応混合物をDCMで希釈し、0℃に冷却し、2N NaOH溶液をゆっくりと添加した(10~15ml)。有機相を分離した。水相をDCMで抽出した(3回)。再混合した有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発乾固させて68mgの黄色の油性残渣を得た。次のステップで使用した。
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{[3-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]メチリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン
実施例126の化合物について上記で報告した合成方法に従うが、2,5-ジメチルフラン-3-カルボン酸を使用して、化合物182iから表題化合物を調製した。白色の固体。収率:53.89%。
UPLC-MS[M+H]=424.3
【0353】
実施例183
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[(5-フェニル-1,2-オキサゾール-3-イル)メチリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン
ジエチル[(5-フェニル-1,2-オキサゾール-3-イル)メチル]ホスホネート(化合物183a)
予め2mlのマイクロ波バイアルで計量した3-(クロロメチル)-5-フェニル-1,2-オキサゾール(388mg、2mmol、市販)に亜リン酸トリエチル(452.8mg、2.72mmol)を添加した。得られた懸濁液を油浴で120℃に加熱し、反応をUPLC-MSで追跡した。5時間後、KI(83.1mg、0.501mmol)を添加し、反応混合物を150℃に加熱した。この温度で30分後、反応混合物を冷却し、得られた粗生成物をDCM/EtOAc(100:0~75:25)で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon-Biotage(登録商標)SNAP 100 Gカラム)により精製した。溶媒を蒸発乾固させて、冷蔵庫内で固化する無色の油状物503mgを得た。
(3-クロロフェニル){(4E)-3,3-ジメチル-4-[(5-フェニル-1,2-オキサゾール-3-イル)メチリデン]ピペリジン-1-イル}メタノン
LHMDS(THF中の1M溶液)を、-70℃に冷却したTHF(1.8ml)中のホスホネート183a(108mg、0.36mmol)の溶液に滴下した。1時間20分撹拌した後、THF(0.9ml)中の化合物116b(75mg、0.28mmol)の溶液を滴下した。次いで、反応混合物を-70℃で30分間撹拌し、ゆっくりと加温した。2時間後、冷却浴を取り外し、反応物を室温で一晩撹拌し、続いてUPLC-MSによって追跡した。水(0.5ml)でクエンチした後、反応液をEtOAc(50ml)で希釈し、水(50mlを2回)で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、溶媒を蒸発させて、149mgの油状物を得た。粗製物を、石油エーテル/EtOAc(95:5~70:30)で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon-Biotage(登録商標)SNAP KP-Sil 10 Gカラム)で精製した。溶媒を蒸発させて、26mgの白色粉末を得た。
UPLC-MS[M+H]=407.2
【0354】
実施例184
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
ジエチル{[5-(3-クロロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]メチル}ホスホネート(化合物184a)
化合物183aについて記載したように、市販の2-クロロメチル-5-(3-クロロフェニル)-1,3-オキサゾールから調製した。自動カラムクロマトグラフィーによる精製により、無色の油状物として表題化合物を得た(73.8%)。
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
実施例183の化合物についての上記の合成方法に従って調製した。白色の粉末(14.2%)。
UPLC-MS[M+H]=441.2
【0355】
実施例185
3-クロロフェニル[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
ジエチル{[5-(3-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]メチル}ホスホネート(化合物185a)
化合物183aについて記載したように、市販の3-クロロメチル-5-(3-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾールから調製した。自動カラムクロマトグラフィーによる精製により、無色の油状物として表題化合物を得た(85%)。
3-クロロフェニル[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
実施例183の化合物についての上記の合成方法に従って調製した。白色の粉末(40.4%)。
UPLC-MS[M+H]=442.2
【0356】
実施例186
3-クロロフェニル[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
ジエチル{[5-(3-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチル}ホスホネート(化合物186a)
化合物183aについて記載したように、市販の2-クロロメチル-5-(3-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾールから調製した。自動カラムクロマトグラフィーによる精製により、無色の油状物として表題化合物を得た(68%)。
3-クロロフェニル[(4E)-4-{[5-(3-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチリデン}-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
実施例183の化合物についての上記の合成方法に従って調製した。白色の粉末(43.6%)。
UPLC-MS[M+H]=442.2
【0357】
実施例187
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イン-1-イリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
tert-ブチル(4E)-4-(ブロモメチレン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシレート(化合物187a)
THF(12ml)中のブロモメチル(トリフェニル)ホスホニウムブロミド(2.014g、4.62mmol)の撹拌懸濁液を-15℃に冷却し、LHMDS(4.62ml、4.62mmol)で処理した。撹拌を15分間続けた後、THF(10ml)中のtert-ブチル3,3-ジメチル-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1g、4.4mmol)の溶液をゆっくりと添加した。反応混合物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチした後、EtOAcで希釈した。有機相を分離し、水(3回)、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗残渣(1.6g)をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、100g、PE/EtOAc、0%EtOAc 3CV、0~20%15CV、20%3CV)により精製し、無色の油状物として140mgの表題の生成物を得、次のステップで使用した。
tert-ブチル(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イニリデン)-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物187b)
-78℃に冷却されたDMF(2.5ml、0.032mol)中のエチニルシクロヘキサン(0.07ml、0.51mmol)の溶液をn-Buli(0.37ml、0.590mmol)で処理し、-78℃で1時間撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(0.13ml、0.55mmol)を添加し、-78℃で2時間撹拌を続けた。室温まで加温した後(30分)、この溶液を、ジエチルエーテル(5ml、0.048mol)中の化合物187a(120mg、0.39mmol)およびPdテトラキス(45.58mg、0.040mmol)の撹拌溶液に添加した。CuI(7.5mg、0.040mmol)を添加し、反応混合物を80℃で4時間撹拌した。3時間後、反応物をEtOAcおよび水で希釈した。有機相を分離した。水相をEtOAcで逆抽出した。有機相を再混合し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗製の茶色の残渣(183mg)をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、25g UlTRA、PE/EtOAc、5% EtOAc 3CV、5~20% 20CV、20% 3CV)により精製し、粘着性固体として38mgの表題の生成物を得、次のステップで使用した。
(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イニリデン)-3,3-ジメチル-ピペリジン(化合物187c)
0℃に冷却したDCM(1ml)中のtert-ブチル(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イニリデン)-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物187b、38mg、0.110mmol)の溶液をTFA(0.1ml、0.110mmol)で処理した後、室温で1時間撹拌した。有機相が分離した。水層をDCMで抽出した。混合した有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させて22.6mgの黄色の油状物を得た。次のステップで使用した。
(3-クロロフェニル)[(4E)-4-(3-シクロヘキシルプロパ-2-イン-1-イリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル]メタノン
DCM(1mL)中の化合物187c(26.61mg、0.120mmol)およびTEA(0.03mL、0.230mmol)の溶液を3-クロロベンゾイルクロリド(0.02mL、0.150mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、1N HCl溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗残渣(65mg)をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、10g、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5~30%15CV、30%3CV)で精製し、黄色の粘着性固体として所望の生成物を得た。UPLC-MSは、5%の表題生成物が純粋ではなく、3-クロロ安息香酸を含むことを示した。そのため、DCMで溶解し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ、濃縮して、黄色の粘着性固体として25mgの所望の生成物を得た。さらにUPLC-MSは、サンプルの純度が75%であることを明らかにした。次いで、化合物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、10g、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5~30%15CV、30%3CV)で再精製した。黄色の粘着性固体として9.3mgの所望の生成物を得た。
UPLC-MS[M+H]=370.3
【0358】
実施例188
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(4-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
3-ヨードベンゾニトリルを2-ヨード-4-クロロピリジンに代えて実施例116の化合物について上記で報告した方法に従って化合物116cから調製した。粘着性固体(42.8%)
UPLC-MS[M+H]=399
【0359】
実施例189
(3-クロロフェニル)[(4E)-3,3-ジメチル-4-{3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]プロパ-2-イン-1-イリデン}ピペリジン-1-イル]メタノン
3-ヨードベンゾニトリルを2-ヨード-6-トリフルオロメチルピリジンに代えて実施例116の化合物について上記で報告した方法に従って化合物116cから調製した。白色の固体(43.9%)。
UPLC-MS[M+H]=433.2
【0360】
実施例190
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(6-メトキシピリジン-2-イル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
3-ヨードベンゾニトリルを2-ブロモ-6-メトキシピリジンに代えて実施例116の化合物について上記で報告した方法に従って化合物116cから調製した。黄色の油状物(47%)。
UPLC-MS[M+H]=395.3
【0361】
実施例191
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物190a)
実施例1の化合物について上述された手順に従い、2-ブロモ-6-メチルピリジンを3-ヨードフェノールに代えて、化合物1aから出発して調製した。オレンジ色の油状物(収率:31.8%)。
3-[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]フェノール(化合物191b)
化合物3aについての上記の手順に従って化合物190aから出発して調製した。さらなる精製なしで使用される薄茶色の固体
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}メタノン
DCM/TEA中で3-クロロベンゾイルクロリドを使用してアシル化することにより、化合物191bから調製した。淡黄色の油状物(57%)。
UPLC-MS[M+H]=380.26
【0362】
実施例192
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](フェニル)メタノン
[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]-トリメチルシラン(化合物192a)
化合物3aについて報告されているように調製したが、化合物1aから開始し、2時間加熱還流した。通常の後処理の後、さらに精製することなく次のステップで使用した。
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)-1-ピペリジル]-フェニルメタノン(化合物192b)
エタノールを含まないクロロホルム(10mL)中の塩化ベンゾイル(171.7mg、1.22mmol、1.30当量、0.1418mL)、化合物192a(208mg、0.9395mmol、208mg)およびDIPEA(242.8mg、1.88mmol、2当量、0.327mL)の溶液を3時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、NaSOで乾燥し、溶媒を蒸発乾固させて粗製物を得、0:1から3:7のEtOAc/PE勾配で溶離する自動フラッシュクロマトグラフィー(Isolera-Dalton(登録商標))、SNAP25カートリッジで2回精製し、脱シリル化された生成物も含む118mgの表題化合物を得たが、そのまま次のステップに使用した。
[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-フェニルプロパ-2-イン-1-イリデン)ピペリジン-1-イル](フェニル)メタノン
実施例116の化合物について記載されているように調製したが、化合物192bから出発し、3-ヨードベンゾニトリル(60%)の代わりにヨードベンゼンを使用した。
UPLC-MS[M+H]=330.29
【0363】
実施例193
3-[(3E)-3-{1-[(2,5-ジメチルフラン-3-イル)カルボニル]-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン}プロパ-1-イン-1-イル]ベンゾニトリル
(2,5-ジメチル-3-フリル)-[(4E)-3,3-ジメチル-4-(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニリデン)-1-ピペリジル]メタノン(化合物193a)
化合物192bについて説明したように調製したが、2,5-ジメチルフラン-3-カルボニルクロリドを使用した。精製後に次のステップで使用した。
3-[(3E)-3-{1-[(2,5-ジメチルフラン-3-イル)カルボニル]-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン}プロパ-1-イン-1-イル]ベンゾニトリル
実施例116の化合物について記載されているように調製したが、化合物193aから出発した(58.7%)。
UPLC-MS[M+H]=373.32
【0364】
実施例194
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジメチルピペリジン-1-イル}(フェニル)メタノン
実施例116の化合物について記載されているように調製したが、化合物192bから出発し、3-ヨードベンゾニトリルを3-クロロヨードベンゼンに代えた(40%)。
UPLC-MS[M+H]=364.32
【0365】
実施例195
3-{(3E)-3-[3,3-ジメチル-1-(3-メチルベンゾイル)ピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル
tert-ブチル(4E)-4-[3-(3-シアノフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物195a)
実施例1の化合物について上述された手順に従い、2-ブロモ-6-メチルピリジンを3-ヨードベンゾニトリルに代えて、化合物1aから出発して調製した。黄色の粘着性固体(75%)。
3-[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]ベンゾニトリル(化合物195b)
化合物3aについて上記で報告した方法に従って調製し、さらに精製することなく次のステップで使用した。黄色の粘着性固体。
3-{(3E)-3-[3,3-ジメチル-1-(3-メチルベンゾイル)ピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル
実施例126の化合物について報告されているように合成したが、化合物195bから出発し、3-ヒドロキシ安息香酸の代わりに3-メチル安息香酸を使用した。無色の油状物。
UPLC-MS[M+H]=369.3
【0366】
実施例196
3-{(3E)-3-[1-(3-メトキシベンゾイル)-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン]プロパ-1-イン-1-イル}ベンゾニトリル
3-メトキシベンゾイルクロリド化合物195bでアシル化することにより合成した。黄色の粘着性固体。
UPLC-MS[M+H]=385.3
【0367】
実施例197
(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチル-N-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル(4E)-4-[3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジメチル-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物197a)
ここで化合物3aについて報告された方法に従って化合物1aから調製したが、6-メチル-2-ブロモピリジンの代わりに3-ヨード-2-ヒドロキシメチルベンゼンを使用した。
[3-[(3E)-3-(3,3-ジメチル-4-ピペリジリデン)プロパ-1-イニル]フェニル]メタノール
化合物197aから、化合物3aについて報告された方法に従う。黄色の油状物。次のステップで使用した。
(4E)-4-{3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパ-2-イン-1-イリデン}-3,3-ジメチル-N-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキサミド
実施例129の化合物について上述するように調製したが、化合物197bから開始した。白色の固体(19.8%)。
UPLC-MS[M+H]=390.4
【0368】
実施例198
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン
tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-[メトキシ(メチル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物198a)
DMF(6.28mL)中の、3,3-ジフルオロ-1-{[(2-メチル-2-プロパニル)オキシ]カルボニル}-4-ピペリジンカルボン酸(492mg、1.85mmol)、N-メトキシメタンアミンヒドロクロリド(416.12mg、4.27mmol)の混合物、およびHATU(1058mg、2.78mmol)をDIPEA(1.55mL、8.9mmol)で処理し、次いで室温で1時間撹拌した。その後、それをEtOAcで希釈し、1N HCl溶液、飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮乾固させた。粗製物をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、50g、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5~50%15CV、50%3CV)で精製し、淡黄色の油状物として540mg(94.4%)の所望の生成物を得、次のステップで使用した。
tert-ブチル4-アセチル-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物198b)
-78℃に冷却したTHF(5.2mL)中の化合物198a(540mg、1.58mmol)の溶液を、メチルマグネシウムブロミド(6.76mL、9.46mmol)(トルエン/THF中1.4M溶液)でゆっくりと処理した。反応混合物を0℃に加温し、30分間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、次いで水に注いだ。有機相を分離した。水相をEtOAcで抽出した。有機相を再混合し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗生成物をBiotage lsolera(登録商標)(SiO、50g、PE/EtOAc、5%EtOAc 3CV、5~50%15CV、50%3CV)で精製し、無色の油状物として所望の生成物を得た。410mg(98.7%)。
tert-ブチル4-[3-(3-クロロフェニル)-1-ヒドロキシ-1-メチル-プロパ-2-イニル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物198c)ジアステレオマー(distereoisomers)混合物
エチルマグネシウムブロミド(1.14ml、3.43mmol)(EtO中の3M溶液)をTHF(6ml)中の1-クロロ-3-エチニル-ベンゼン(0.38ml、3.11mmol)の溶液で処理した。得られた混合物を85~95℃で2時間撹拌した。この溶液を室温まで冷却し、-10℃に冷却したTHF(16ml)中の化合物198b(410mg、1.56mmol)の溶液にシリンジを介して添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を混合し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗生成物をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、100g、PE/EtOAc、10%EtOAc 3CV、10~50%10CV、50%3CV)により精製し、ジアステレオマーの混合物として396mgの表題生成物を得た。淡黄色の粘着性固体。
tert-ブチル4-[3-(3-クロロフェニル)-1-メチル-プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物198d)E/Z混合物
THF(13.63mL)中の化合物198c(544mg、1.36mmol)およびバージェス試薬(518.72mg、2.18mmol)の混合物を60℃で1.5時間、次いで室温で1時間加熱した。さらに260mgのバージェス試薬を添加し(0.8当量)、反応混合物を60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機相を混合して、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗生成物830mgをBiotage Isolera(登録商標)(SiO、50g、PE/ETOAc、0%EtOAc 3CV、0~20%15CV、20%3CV)で精製し、2つの画分、生成物A、33mgの黄色の油状物(RT2.74分)次のステップで使用される所望の位置異性体、Eジアステレオマー;生成物B、112mgの黄色の油状物(RT 2.56分および2.61分、比率3/7)、Z-ジアステレオマーの混合物。望ましくない位置異性体は、tert-ブチル4-[3-(3-クロロフェニル)-1-メチレン-プロパ-2-イニル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートである。
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)-1-メチル-プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン(化合物198e)
化合物3aについて上記に報告された方法に従って、化合物198d E-異性体から調製した。
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン
DMF(0.5mL)中の、3-クロロ安息香酸(15.89mg、0.100mmol)、HOBT(13.72mg、0.100mmol)、EDC(15.76mg、0.100mmol)、およびTEA(0.02mL、0.160mmol)の溶液を室温で15分間撹拌した。次いで、DMF(0.5mL)中の(4E)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ビス(フルラニル)ピペリジンの溶液(化合物198e、22mg、0.080mmol)の溶液を添加した。UPLC-MSが反応が完了したことを明らかにするまで反応混合物を室温で撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、1N HCl溶液、飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗生成物をBiotage Isolera(登録商標)(SiO、10g、PE/EtOC、0%EtOAc 3CV、0~40%10CV、40%3CV)で精製し、黄色の粘着性油状物として所望の生成物を得た(18mg)。
UPLC-MS[M+H]=420.2
【0369】
実施例199
(3-クロロフェニル){(4Z)-4-[4-(3-クロロフェニル)ブタ-3-イン-2-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン
実施例198の化合物の合成について本明細書に記載された方法の最後の2ステップに従うが、化合物198dのZ異性体とtert-ブチル4-[3-(3-クロロフェニル)-1-メチレン-プロパ-2-イニル]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン-1-カルボキシレートの混合物から出発して、表題化合物を調製した。精製後、茶色の粘着性固体を得た(23mg)。
UPLC-MS[M+H]=420.2
【0370】
実施例200
3-[(3E)-3-{1-[(2,5-ジメチルフラン-3-イル)カルボニル]-3,3-ジメチルピペリジン-4-イリデン}プロパ-1-イン-1-イル]-5-フルオロベンゾニトリル
実施例116の化合物について記載されているように調製したが、化合物193aから出発し、3-フルオロ-5-ヨードベンゾニトリルと反応させることにより調製した(57%)。
UPLC-MS[M+H]=391.33
【0371】
実施例201
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン
(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イニリデン]-3,3-ジフルオロ-ピペリジン(化合物201a)
化合物3aについて記載した実施例8の化合物を反応させることにより、表題化合物を得て、さらに精製することなく次のステップで使用した。黄色の油状物。
(3-クロロフェニル){(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}メタノン
実施例126の化合物について記載した方法に従って化合物201aから調製したが、3-クロロ安息香酸を化合物201aと反応させた。ベージュ色の固体。収率:17.17%。
UPLC-MS[M+H]=406.1
【0372】
実施例202
{(4E)-4-[3-(3-クロロフェニル)プロパ-2-イン-1-イリデン]-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル}(4-メトキシピリジン-2-イル)メタノン
実施例126の化合物について記載した方法に従って化合物201aから調製したが、4-メトキシピリジン-2-カルボン酸を化合物201aと反応させた。収率:68%。
UPLC-MS[M+H]=403.2
【0373】
生物学的アッセイ
安定的にトランスフェクトされた細胞株は、テトラサイクリン調節発現システム(T-REx(商標)、Invitrogen、Life Technologies)を使用して、ヒトmGlu受容体をコードする誘導性発現ベクターを使用して生成された。停止コドンを包括的に含むヒトmGluRオープンリーディングフレーム(ORF)を、TetO2を有するpcDNA4/TO/myc-His(商標)Aベクターにクローニングした。mGluR受容体に対する挿入部位は、HindIII-PstIであった。次に、得られた構築物を、FuGENEプロトコール(Roche)を使用してT-REx CHO(商標)細胞株にトランスフェクトし、CHO T-REx(商標)細胞株は、ブラストサイジン、10μg/mlの選択下で(pcDNA6/TRプラスミドから)Tetリプレッサーを安定的に発現する。ゼオシン1mg/mlで選択して安定したクローンが得られ、透析FBS、ゼオシン、ブラスチシジンを補充したULTRA CHO培地(LONZA)で、5%CO雰囲気で37℃に維持した。h-mGluR受容体の発現は、結合実験の前に18時間1μg/mlテトラサイクリンで抑制解除されたが、h-mGluR受容体の発現は、カルシウム蛍光実験の前に18時間3ng/mlおよび10ng/mlテトラサイクリンで抑制解除された。
【0374】
クローン化ヒトmGluR受容体サブタイプでの放射性リガンド結合アッセイ
膜貫通型グルタミン酸代謝型クローン化ヒトmGluR受容体での親和性を、一部修正したアンダーソンの方法に従って評価した(Anderson et al.,J Pharmacol.Exp.Ther.,(2002),Vol.303(3),pp.1044-51)。ヒトクローンmGluRは、CHO T-REx h-mGluR細胞(50μg/ウェル)を20mMのHEPES、2mMのMgCl、2mMのCaCl、pH7.4に再懸濁し、競合薬の非存在下または存在下において、4nM[H]MPEPによって、最終容量1ml中、25℃で60分間インキュベートした。非特異的結合は、10μM MPEPの存在下で判定された。pH 7.4の冷Tris緩衝液pH7.4を添加し、0.2%ポリエチレンイミンで前処理したFiltermat 1204-401(Perkin Elmer)フィルターで迅速に濾過することにより、インキュベーションを停止した。次いで、フィルターを冷緩衝液で洗浄し、フィルター上に保持された放射能を液体シンチレーション分光法(Betaplate 1204 BS-Wallac)で計数した。
【0375】
結果
ヒトmGlu5受容体に対する本発明の化合物の親和性Kiは0.1~1000nMである。例えば、特に化合物31、34、および48は、それぞれ2.93、0.99、および2.44nMのKiを有する。
【0376】
本発明に従って調製された目的の化合物のいくつかについてのKi(nM)として表される選択された結合データを以下の表3に示す。
【表3】
【0377】
カルシウム蛍光測定
細胞を、10%透析FBSを補充したRPMI(フェノールレッド不含、L-グルタミン不含、Gibco LifeTechnologies,CA)中、80000細胞/ウェルの密度で、黒壁、透明底、96ウェルプレートに播種した。テトラサイクリンとの18時間のインキュベーション後、20μM Hepes(Sigma)および2.5mMプロベネシド(Sigma)を含むハンクスの平衡生理食塩水(HBSS、Gibco LifeTechnologies,CA)中の2mM Ca2+感受性蛍光色素Fluo-4/AM(Molecular Probes)を、37℃で1時間細胞にロードした。細胞を細胞外の色素を除去するためにHBSSで3回洗浄した。蛍光シグナルは、60秒間1.5秒のサンプリング間隔で蛍光マイクロプレートリーダーFlexstation III(Molecular Devices)を使用して測定した。
【0378】
アンタゴニストの効力は、アゴニストとして使用されるキスカレートのEC80を使用して決定され、mGlu活性化の増強作用は、アゴニスト(キスカレートまたはグルタメート)のEC20を使用して決定された。アゴニストの適用の10分前に化合物を適用した。
【0379】
mGlu5受容体に対する本発明の化合物の負のアロステリックモジュレーター活性(IC50として表される)および正のアロステリックモジュレーター活性(EC50として表される)は、0.1~1000nMである。例えば、特に化合物31および48はそれぞれ13.5および2.02nMのIC50を有し、化合物34は107.2nMのEC50を有する。
【0380】
アゴニスト曲線決定の変化倍率
化合物の存在下でアゴニスト濃度応答曲線を実行することにより、PAMの効力を評価した。一定の濃度(0.01または0.1または1μM)の化合物を、アゴニスト(キスカレートまたはグルタメート)の用量応答曲線のインキュベーションの10分前に適用した。変化倍率は、試験化合物の存在下および非存在下でのEC50アゴニスト曲線の比として決定された。本発明に従って調製された目的の化合物のいくつかについての変化倍率を以下の表5に示す。例えば、特に化合物34は2.7の変化倍率を有する。
【0381】
結合、カルシウムアッセイ、および変化倍率の研究では、化合物をそれらの溶解度に応じてDMSOまたは脱塩水に溶解した。報告された用量はすべて、対応する塩または塩基の用量であった。
統計学的分析
【0382】
クローン化されたmGluRサブタイプでの試験化合物の阻害曲線は、ソフトウェアPrism 4.0(Graphpad,San Diego,CA)を使用した非線形回帰分析によって決定された。IC50とpseudo-Hill勾配係数は、プログラムによって推定された。阻害定Kの値は、式K=IC50/(1+[L]/K)に従って計算され、式中、[L]は放射性リガンドの濃度、Kは放射性リガンド-受容体複合体の平衡解離定数である(Cheng et al.,Biochem.Pharmacol.(1973),Vol.22,pp.3099-3108)。本発明に従って調製された目的化合物のいくつかについてIC50(nM)として表される選択された負のアロステリックモジュレーター活性を以下の表4に示す。
【表4】
【0383】
本発明に従って調製された目的の化合物のいくつかについてのEC50(nM)および変化倍率として表される選択された正のアロステリックモジュレーター活性を以下の表5に示す。
【表5】
【0384】
知覚反応のあるラットにおける膀胱内圧測定への影響
Charles River Italiaから供給された300~400g体重のオスのスプラーグドーリーラット[Crl:CD(SD)IGS BR]が使用された。動物は餌と水を自由に摂取できるように飼育され、実験中を除き、22~24℃の温度で強制的に12時間明/12時間暗サイクルを維持した。知覚反応のあるラットの尿流動態パラメーターを定量化するために、これまでに報告された手順に従って膀胱内圧検査を実施した(Guarneri et al.,Pharmacol.Res.Vol.24,No.2,pp.175-187,1991)。
【0385】
簡潔に述べると、3ml/kgのEquithensin溶液(ペントバルビタール30mg/kgおよび抱水クロラール125mg/kg)の腹腔内投与によりラットを麻酔し、仰臥位に置いた。剃毛し、清浄化した腹壁に約10mmの長さの正中切開を行った。膀胱を接着組織から優しく取り除き、空にしてから、絹糸で取り外せないように縫合したポリエチレンカニューレ(内径0.58mm、外径0.96mm)を使用して、膀胱本体の切開部からカニューレを挿入した。カニューレは、動物による除去のリスクを回避するために、肩甲骨後部の皮下トンネルを通して体外に出され、そこでプラスチック製アダプターに接続された。薬物試験のために、移植の1日後にラットを利用した。
【0386】
実験当日、ラットは改良されたボルマンケージ、すなわち、ラットが通常のしゃがんだ姿勢をとることができるように十分な大きさであるが、回転を防ぐのに十分に狭いケージに入れられた。約20分の安定化期間の後、温かい(37℃)生理食塩水を膀胱に0.1ml/分の一定速度で連続注入するために、膀胱カニューレの自由先端をT字型チューブを通じて圧力トランスデューサー(Statham P23XL)およびぜん動ポンプ(Gilson Minipuls 2)に接続した。生理食塩水を膀胱に注入している間の管腔内圧信号(膀胱内圧図)をポリグラフ(Biomedica MangoniのBM614/2アンプを備えたRectigraph-8K San-ei)で継続的に記録するか、データ収集システム(PowerLab、チャート4ソフトウェア、AD Instruments)によってPCに保存した。膀胱内圧図から、膀胱体積容量(BVC)が評価された。BVC(ml)は、排尿筋収縮とそれに続く排尿を誘発するために必要な膀胱に注入される生理食塩水の量として定義される。基礎BVC値は、30~60分の初期期間に記録された膀胱内圧図で観察された値の平均として評価された。アッセイのこの時点で、注入を中断し、試験化合物を胃管により経口投与した。膀胱注入が再開され、治療後1、2、および3時間の間に観察された膀胱内圧図で得られた平均値からBVCの変化が評価された。化合物は2ml/kgの量で投与された。対照動物の群には、0.5%メトセル水溶液に対応する同量のビヒクルを投与した。
【0387】
所定のテスト条件下で、BVCの測定は、排尿の間隔時間の測定と同等である。
【0388】
統計学的分析
各々の実験群は4~11匹の動物からなった。全てのデータは平均±標準偏差として表された。基礎値に対するBVCのパーセント変化、およびBVCのΔ値(ml単位の差)(時間「x」におけるBVCから基礎値を引いた)も各ラット/時間で評価した。
【0389】
BVC値とΔ値の統計学的分析は、S.A.S./STATソフトウェア、バージョン6.12によって実行された。ビヒクルと活性分の治療効果との差はBVCのΔ値で評価され、異なる時間の値と基礎値との差は元のBVCデータで評価された。
【0390】
結果
MED(すなわち、膀胱体積の統計学的に有意な増加を誘発する最小有効用量)として表される本発明の化合物および参照標準の活性を以下の表6に示す。
【表6】
【0391】
マウスの新規物体認識試験
新規物体認識は3つのセッションで評価された。このタスクは、なじみのない物体となじみのある物体を探索するマウスの生来の傾向に依存する。テストはオープンフィールドアリーナで実施された。トレーニングの24時間前に、C57/BL/6Jの5週齢のオスのマウスを10分間アリーナに慣れさせた(セッション1)。
【0392】
トレーニング中、マウスにビヒクルまたは試験化合物を腹腔内経路で投与し、30分後に5分間2つの同一の物体を探索させた(A+A、セッション2)。トレーニングの完了から24時間後に、物体の長期記憶を評価し、その間にマウスに5分間、なじみのある(A)または新規の(B)物体を探索させた(A+B、セッション3)。なじみのある物体および新規の物体の探索時間(オブジェクトの1cm以内にマウスが鼻や前肢を物理的に触れたり近づいたりすることとして定義)を測定した。各セッションで新規の物体となじみのある物体の両方を探索する合計時間に対する新規の物体の探索に費やした時間を使用して、物体記憶を測定した。
【0393】
結果
例えば、特に実施例34の化合物の活性は、MED(2つのオブジェクトの探索の統計学的に有意な差を引き起こす最小有効用量)が10mg/kgであるとして表された。探索時間値の統計学的分は、GraphPad Prisma 4を使用して計算された対応スチューデント検定を使用して実行された。