(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】端末、端末の制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20230418BHJP
【FI】
H04L51/04
(21)【出願番号】P 2021154830
(22)【出願日】2021-09-22
(62)【分割の表示】P 2020070049の分割
【原出願日】2015-03-04
【審査請求日】2021-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ヒチャン
(72)【発明者】
【氏名】杉本 謙一
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-016980(JP,A)
【文献】Part_8 LINE Apps 便利で役立つものが揃っている 生活を豊かにするLINE Apps,5000万人のためのLINE便利帳 ,日本,株式会社エイ出版社,2014年03月10日,P.101
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末と通信する、第1アプリケーションがインストールされた端末であって、
前記第1アプリケーションに関する情報を前記第1端末の電話番号に基づき前記第1端末に送信し、前記第1アプリケーションとは異なる第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された第1メッセージを受信し、前記第1アプリケーションに関する情報に基づき、前記第1端末にインストールされた前記第1アプリケーションにより、
前記第1メッセージが送信された後に送信された第2メッセージを受信する通信部とを備え、
前記第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第1メッセージと、前記第1アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第2メッセージとを前記第1アプリケーションにより表示する表示部とを備える。
【請求項2】
請求項1に記載の端末であって、
前記通信部は、前記第1アプリケーションにより前記端末から前記第1端末に第3メッセージを送信し、
前記第1アプリケーションにより前記端末から前記第1端末に送信された前記第3メッセージと、前記第2アプリケーションにより前記第1端末から前記端末に送信された前記第1メッセージとは、前記第2アプリケーションにより、前記第1端末に表示される。
【請求項3】
請求項2に記載の端末であって、
前記第1アプリケーションにより前記端末から前記第1端末に送信された前記第3メッセージと、前記第2アプリケーションにより前記第1端末から前記端末に送信された前記第1メッセージと、前記第1アプリケーションにより前記第1端末から前記端末に送信された前記第2メッセージとは、前記第1アプリケーションにより、前記第1端末に表示される。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の端末であって、
前記第1メッセージと、前記第2メッセージとは、前記第1アプリケーションによって、時系列で前記表示部に表示される。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の端末であって、
前記第1アプリケーションに搭載された機能によって、前記第2アプリケーションに搭載された機能では送信できないコンテンツを、前記通信部によって前記第1端末から受信する制御を行う制御部を備え、
前記表示部は、前記第1アプリケーションによって前記コンテンツを表示する。
【請求項6】
請求項5に記載の端末であって、
前記コンテンツは、スタンプである。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の端末であって、
前記第1アプリケーションは、前記第1アプリケーションに搭載された機能として、少なくともスタンプを送信する機能を有し、
前記第2アプリケーションは、前記スタンプを送信する機能を有さない。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の端末であって、
前記第2メッセージは、前記第1アプリケーションにより、前記端末と、前記第1端末および前記端末とは異なる第2端末とに前記第1端末から送信される。
【請求項9】
請求項8に記載の端末であって、
前記端末と、前記第1端末と、前記第2端末とは、前記第1アプリケーションのグループのメンバーに含まれる。
【請求項10】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の端末であって、
前記第1メッセージと前記第2メッセージとは、サーバを介して前記第1端末から前記端末に送信される。
【請求項11】
第1端末と通信する、第1アプリケーションがインストールされた端末の表示方法であって、
前記第1アプリケーションに関する情報を前記第1端末の電話番号に基づき前記端末の通信部によって前記第1端末に送信し、前記第1アプリケーションとは異なる第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された第1メッセージを前記通信部によって受信し、前記第1アプリケーションに関する情報に基づき、前記第1端末にインストールされた前記第1アプリケーションにより、
前記第1メッセージが送信された後に送信された第2メッセージを前記通信部によって受信することと、
前記第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第1メッセージと、前記第1アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第2メッセージとを前記第1アプリケーションにより前記端末の表示部に表示することとを含む。
【請求項12】
第1端末と通信する、第1アプリケーションがインストールされた端末によって実行されるプログラムであって、
前記第1アプリケーションに関する情報を前記第1端末の電話番号に基づき前記端末の通信部によって前記第1端末に送信し、前記第1アプリケーションとは異なる第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された第1メッセージを前記通信部によって受信し、前記第1アプリケーションに関する情報に基づき、前記第1端末にインストールされた前記第1アプリケーションにより、
前記第1メッセージが送信された後に送信された第2メッセージを前記通信部によって受信することと、
前記第2アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第1メッセージと、前記第1アプリケーションにより前記第1端末から送信された前記第2メッセージとを前記第1アプリケーションにより前記端末の表示部に表示することとが前記端末によって実行される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録制のサービスに未登録のユーザに対してサービスを一部提供するサービ
スシステムに係る端末、端末の制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介して複数のユーザ端末間でメッセージをやり取りする、いわゆ
るチャットのためのサービス(メッセージングサービス)が数多く存在する。これらサー
ビスの多くは登録制であるため、サービスに登録していないユーザは、サービスの内容や
利点を体験することができず、サービスへの登録を促す機会がないという問題がある。こ
の問題に対し、特許文献1では、会員登録したユーザに対し提供される会員サービス(オ
ンラインゲーム)を、会員未登録の他のユーザに提供することが可能なシステム等が開示
されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、第1端末から送信されたコンテンツの受信と、第1端末
へのコンテンツの送信とを行う、メッセージアプリケーションがインストールされた端末
であって、メッセージアプリケーションがインストールされていない第1端末から送信さ
れた第1コンテンツを受信し、第1端末のユーザによる第1端末への入力により、第1端
末にインストールされたメッセージアプリケーションに搭載された機能によって第1端末
から送信された、メッセージアプリケーションがインストールされていない状態では送信
できない第2コンテンツを受信する通信部と、メッセージアプリケーションがインストー
ルされていない第1端末から送信された第1コンテンツと、メッセージアプリケーション
がインストールされていない状態では送信できない第2コンテンツとをメッセージアプリ
ケーションにより表示する表示部とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本発明の一実施形態によるサービスシステム構成の概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるサーバのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による端末装置のブロック図である。
【
図4】登録ユーザの端末装置及び未登録ユーザの端末装置の表示部に表示される画面の一例である。
【
図5】未登録ユーザのサービス履歴テーブルの一例である。
【
図6】端末装置200A(登録ユーザ)が、端末装置200C(未登録ユーザ)をトークルームに招待する際の、端末装置及びサーバの処理を示すフローチャートである。
【
図7】未登録ユーザがトークルームのURLにアクセスした際のサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】ユーザCがサービスに登録する際のサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明
の一実施形態によるサービスシステム構成の概略図である。
図1に示すように、サービス
システム400は、サーバ100、端末装置200A~200C、ネットワーク300を
含む。サーバ(コンピュータ)100は、ネットワーク300を介して端末装置200A
~200Cと接続される。なお、
図1において、説明を簡単にするために端末装置は3台
だけ示してあるが、これ以上存在してもよいことは言うまでもない。
【0007】
端末装置200A~200Cは、スマートフォンなどに代表される通信端末である。こ
れ以降、端末装置200Aのユーザ(ユーザA)と端末装置200Bのユーザ(ユーザB
)は本発明の一実施形態によるサービスに登録しており、端末装置200Cのユーザ(ユ
ーザC)はサービスに未登録であるとして説明する。端末装置200Aと端末装置200
Bとは、本発明の一実施形態によるサービスの一部であるチャットを、サービス側が提供
するメッセージングアプリ(以下、「メッセージアプリ」と略称する。)を用いて行って
おり、サーバ100は、端末装置200Aが送信したメッセージをネットワーク300を
介して受信して端末装置200Bに対して送信したり、端末装置200Bが送信したメッ
セージをネットワーク300を介して受信して端末装置200Aに対して送信したりする
。その他、サーバ100は、端末装置200A~200Cの入力受付部でユーザが入力し
た操作指示内容に関する情報を受信して、指示内容に応じた処理を行う。
【0008】
図2は、本発明の一実施形態によるサーバ100のブロック図である。
図2に示すよう
に、サーバ100は、通信部110、記憶部120及び制御部130を備える。
【0009】
通信部110は、制御部130からの指示に従って、ネットワーク300を介して、端
末装置200A~200Cとの通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線の
いずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロト
コルを用いてもよい。
【0010】
また、通信部110は、受信部111および送信部112を備える。詳細は後述するが
、受信部111は、未登録ユーザをサービスに招待するための招待リクエストを、サービ
スに登録された登録ユーザから受信する。送信部112は、招待リクエストに応じて、サ
ービスへの招待メッセージを未登録ユーザに送信する。また、送信部112は、メッセー
ジングサービスが友だちとして設定された登録ユーザ間でメッセージをやり取りするもの
であるとき、未登録ユーザがサービスに登録した場合に、招待メッセージに含まれる情報
に含まれる登録ユーザを、未登録ユーザの友だちの候補として未登録ユーザの表示部25
0Cに表示するための情報を送信する。なお、これ以降、端末装置200Aが招待リクエ
ストを送信する態様について説明するが、端末装置200Bが招待リクエストを送信する
場合でも同様である。
【0011】
記憶部120は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムおよびデー
タを記憶する機能を有する。記憶部120は、ユーザ情報記憶部121及び履歴記憶部1
22を含む。ユーザ情報記憶部121は、サービスに登録しているユーザの情報(ユーザ
ID(IDentifier)、電話番号等、サービス登録に必要な各種情報)を記憶(格納)する。
履歴記憶部122は、後述するサービス提供部131によって未登録ユーザに提供された
サービス履歴を記憶する。また、履歴記憶部122は、招待メッセージとユーザ識別情報
(詳細は後述する)とを関連付けて記憶する。記憶部120は、典型的には、HDD(Ha
rd Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなど各種の記録媒体
により実現される。
【0012】
制御部130は、サーバ100の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御
部130は、サービス提供部131、作成部132及び取得部133を備える。詳細は後
述するが、サービス提供部131は、サービスへアクセスした当該サービスに登録されて
いない未登録ユーザに対してサービスを提供する。さらに、サービス提供部131は、未
登録ユーザがサービスに登録された場合に、未登録ユーザがサービスに登録されていない
時に利用したサービス履歴を承継してサービスを利用させる。なお、サービス提供部13
1は、送信部112から送信された招待メッセージに応じてサービスへアクセスした未登
録ユーザに対してサービスを提供する。また、サービス提供部131は、招待メッセージ
に応じてサービスにアクセスしたユーザのうち、招待メッセージと関連付けられたユーザ
識別情報を有するユーザにサービスを提供する。
【0013】
さらに、サービス提供部131は、未登録ユーザに提供するサービスの内容を、登録ユ
ーザに提供するサービスの内容と比べて制限する。また、サービスが、登録ユーザ同士で
メッセージをやり取りするメッセージングサービスを含む場合、サービス提供部131は
、メッセージとしてテキストメッセージ以外に登録ユーザが利用できるコンテンツを、未
登録ユーザに利用させない。ここで、コンテンツとは、画像、音声データ、動画、スタン
プ(デジタルステッカー)等を含む。また、サービス提供部131は、招待メッセージに
含まれる、未登録ユーザとメッセージをやり取りできる一以上の登録ユーザに関する情報
に含まれない登録ユーザとのメッセージのやり取りを、未登録ユーザに行わせない。
【0014】
また、サービスが、登録ユーザ同士で通信回線を用いた音声通話ができる通話サービス
を含む場合、サービス提供部131は、未登録ユーザに通話サービスを利用させない。
【0015】
さらに、サービス提供部131は、招待メッセージが電話番号を宛先として使用できる
通信プロトコルを用いて送信された場合、サービスへの新規登録時に必要な電話番号の入
力手続きを省略した上でサービスを提供する。
【0016】
作成部132は、登録ユーザからの招待リクエストに応じて、未登録ユーザに送信する
招待メッセージを作成する。取得部133は、招待メッセージに応じてサービスへアクセ
スした未登録ユーザのユーザ識別情報を取得する。
【0017】
次に、端末装置について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による端末装置200
Aのブロック図である。なお、ここでは端末装置200Aについて説明するが、端末装置
200B、200Cについても同様である。
【0018】
図3に示すように、端末装置200Aは、通信部210、記憶部220、制御部230
、入力受付部240、表示部250及び音声インタフェース(I/F)260及びスピー
カ270を備える。また、制御部230は、情報処理部231及び表示処理部232を備
える。通信部210は、ネットワーク300を介して、サーバ100との通信を実行する
機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、また、互いの通信
が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0019】
記憶部220は、サービス情報記憶部221とアドレス記憶部222とを備え、端末装
置200Aが動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有
する。例えば、サービス情報記憶部221には、アプリケーションサーバからダウンロー
ドして端末装置200Aにインストールされた、メッセージングアプリの情報が格納され
ている。また、アドレス記憶部222には、端末装置200AのユーザAによって登録さ
れた、ユーザAの知り合いや店舗等の電話番号や各種メールアドレスといった情報が記憶
されている。なお、記憶部220は、典型的には、HDD、SSD、フラッシュメモリな
ど各種の記録媒体により実現される。
【0020】
入力受付部240は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を、制御部
230に伝達する。入力受付部240は、タッチパネルなどにより実現され、ユーザの指
やスタイラスなどの指示具による接触とその接触位置を検出し、接触出位置の座標を情報
処理部231に伝達する。本実施の形態において、入力受付部240は、ユーザによるチ
ャットメッセージの入力や、表示部250に表示された各種アイコンやメニューボタン、
URL等へのタップ操作等を受け付ける。
【0021】
制御部230は、端末装置200Aの各部を制御する機能を有するプロセッサである。
制御部230は、情報処理部231と表示処理部232とを含む。情報処理部231は、
入力受付部240から入力された情報にしたがって、通信部210からサーバ100にデ
ータを送信するように制御する機能を有する。また、情報処理部231は、通信部210
でサーバ100から受信した情報を、表示処理部232に伝達する機能も有する。さらに
、情報処理部231は、入力受付部240に対してなされたユーザの入力に従って、メッ
セージアプリを起動し、招待メッセージを端末装置200Cに送信するための招待リクエ
ストに関する情報をサーバ100に送信するよう、通信部210に指示する機能も有する
。さらに、情報処理部231は、ユーザが表示部250に表示されたURLをタップ操作
等で選択した場合に、対応するウェブページを表示部250に表示させるための情報をネ
ットワーク300を介して受信する処理を実行したりする。
【0022】
表示処理部232は、情報処理部231から伝達された表示用のデータを画素情報に変
換し、表示部250のフレームバッファに書き込む機能を有する。表示部250は、制御
部230の表示処理部232によりフレームバッファに書き込まれた表示データに従って
、画像を表示する機能を有するモニタである。さらに、表示処理部232は、メッセージ
アプリにおいて表示されるメッセージの表示や、ネットワーク300を介して受信した情
報に基づくウェブページの表示を行うよう、表示部250に指示する機能も有する。
【0023】
音声I/F260は、スピーカ270や図示しないイヤホンのインタフェースである。
制御部230は、本発明の一実施形態によるサービスに含まれる通話サービスを利用する
際に、音声I/F260を介してスピーカ270やイヤホンから音声を出力させる。
【0024】
次に、サービスに登録しているユーザによって、サービスに未登録のユーザがサービス
に招待され、サービスを利用する態様について、図を用いて説明する。
図4は、登録ユー
ザの端末装置200A及び未登録ユーザの端末装置200Cの表示部に表示される画面の
一例である。なお、これ以降、端末装置200Cの構成部には符号の後に「C」を付けて
表記するが、端末装置200Cにおける各構成部の機能は、端末装置200Aで説明した
ものと同様である。
【0025】
図4(a)は、端末装置200Aの表示部250に表示されるメッセージアプリの画面
の一例である。端末装置200AのユーザAは、サービスに登録して、サービスが提供す
るメッセージアプリを利用している。
図4(a)は、ユーザAが、複数人のメンバー同士
でネットワークを介したチャットを行う「トークルーム」に、他のユーザを招待するため
の画面の一例である。図に示すように、表示部250には、サービスに登録している友だ
ちのリスト510、ユーザAのアドレス記憶部222に記憶されているが、サービスに未
登録のユーザリスト520が表示されている。ユーザAは、サービスに登録している友だ
ちだけでなく、ユーザリスト520に表示されている未登録ユーザの中から、サービスに
招待したい(チャットを行いたい)ユーザを選択して、サーバ100へ、招待リクエスト
を送信することができる。図の例では、トークルームのメンバーとして、登録ユーザの「
ユーザB」、「ユーザD」、未登録ユーザの「ユーザC」が選択されている。
【0026】
図4(b)は、ユーザAの招待リクエストに応じてサーバ100から送信された招待メ
ッセージを受信した、未登録ユーザであるユーザCの端末装置200Cの表示部250C
の画面例を示す図である。招待メッセージは、電話番号を宛先として利用できる通信プロ
トコル、例えばSMS(Short Message Service)やMMS(Multimedia Messaging Serv
ice)等を用いて送信される。図に示すように、ユーザCの表示部250Cには、SMS
を用いてユーザAからメッセージ530が届けられ、例えば「ユーザAさんから、トーク
ルームに招待されました。下記のURLにアクセスし、パスコードQW1U88を入力し
て参加してください。」というメッセージと共に、未登録ユーザがチャットを行うことの
できるトークルームのURLが表示される。
【0027】
ユーザCが、メッセージ530に記載されたトークルームのURLをタップして選択す
ると、ユーザCの表示部250Cには、
図4(c)のように、パスコードの入力メッセー
ジ540が表示される。ユーザCは、サービスを体験したい場合、入力受付部240Cを
介して、メッセージ530に記載されていたパスコードを入力し、「ルームに参加」ボタ
ンをタップする。なお、
図4の例では「QW1U88」を入力する。すると、表示部25
0Cは、
図4(d)に示すチャット画面(トークルーム)に遷移する。
図4(d)に示す
トークルームは、未登録ユーザに対してはウェブブラウザで表示される。未登録ユーザは
、図に示すように、登録ユーザとのチャットを閲覧することができるほか、メッセージ5
50を、入力受付部240Cを介して入力することができる。ここで、未登録ユーザであ
るユーザCのトークルームにおける表示名は、招待に用いられた電話番号かアドレスが用
いられる。または、ユーザCに自身の表示名を登録させ、その表示名をトークルームにお
いて表示させてもよい。なお、登録ユーザの場合は、トークルームメンバーであるユーザ
毎に異なる。すなわち、トークルームを表示している携帯端末のユーザと、トークルーム
メンバーとの関係により、表示名が異なってくる。例えば、ユーザAとユーザBとが友人
関係にあり、ユーザBの携帯端末Bのアドレス記憶部222BにユーザAの名前が「Aさ
ん」と登録されている場合は、携帯端末Bに表示されるトークルームにおいて、ユーザA
は「Aさん」と表示される。ユーザAとユーザDとが友人関係にあり、ユーザDの携帯端
末Dのアドレス記憶部222DにユーザAの名前が「ミスターA」と登録されている場合
は、携帯端末Dに表示されるトークルームにおいて、ユーザAは「ミスターA」と表示さ
れる。なお、登録されていない場合には、ユーザAが設定した表示名が表示される。
【0028】
図のような、トークルームで行われたチャットの履歴は、サーバ100の履歴記憶部1
22に記憶される。チャット履歴には、メッセージの内容とその発信者、メッセージの発
信日時、図には示されていないが、登録ユーザから送信されたスタンプ等の情報を含む(
スタンプについては後述する)。このチャット履歴の記憶は、チャット内容のテキストロ
グ、トークルーム画面表示のHTML(HyperText Markup Language)等を保存すること
で行われてもよい。また、メッセージアプリ専用のデータ形式で保存されてもよい。そし
て、ユーザCがサービスに新規に登録した際に、履歴記憶部122に記憶された、サービ
スに未登録であった際に行ったチャット履歴が引きつがれる。すなわち、ユーザCは、サ
ービス未登録の際に行ったチャット履歴を引続き閲覧したり、トークルームメンバーとの
チャットを継続したりすることができる。なお、登録ユーザは、チャット履歴が自身の端
末装置の記憶部に記憶されてもよい。
【0029】
このように、本発明の一実施形態によれば、サービスに未登録でもサービスの内容を体
験することができ、未登録ユーザにサービスへの登録を促すことができる。さらに、未登
録の際に利用したサービスの内容を登録後に引続き利用することができるため、ユーザに
とって利便性が高い。
【0030】
なお、未登録ユーザが招待メッセージに記載されたURLを選択してウェブサイトであ
るトークルームにアクセスした際に、ユーザ識別情報として、未登録ユーザの端末装置2
00Cにクッキー(Cookie)が付与されてもよい。その際、サーバ100の履歴記
憶部122には、未登録ユーザに送信された招待メッセージ(URL)と、付与されたユ
ーザ識別情報(クッキー)とが関連付けて記憶される。サーバ100の取得部133は、
未登録ユーザが初回以降にトークルームにアクセスする際、端末装置200Cに付与され
たクッキーを取得し、サービス提供部131は、URLにアクセスしたユーザのうち、履
歴記憶部122に記憶されたクッキーに関連付けられたユーザのみに、トークルームを表
示させる。
【0031】
このように、ユーザ識別情報とトークルームのURLとが関連付けて記憶され、URL
に関連付けられたユーザ識別情報を有するユーザのみにトークルームが表示されるため、
例えばURLが招待メッセージを受信していないユーザに漏洩したとしても、招待されて
いないユーザの不正なアクセスを防止することができる。
【0032】
なお、トークルームにて未登録ユーザが享受できるサービスの内容は、登録ユーザと比
べて制限されてもよい。例えば、登録ユーザは、チャットの際に送信するメッセージの中
に、テキストメッセージの他に、予め設定されたスタンプ(デジタルステッカー)を用い
ることができる。スタンプには、ユーザの気持ちを代弁できる様々な種類(イラスト、ア
ニメーション)があり、登録ユーザは、テキストを用いずにスタンプのみを送信すること
もできる。しかし、サービス提供部131は、未登録ユーザがチャットを行うトークルー
ムでは、未登録ユーザに対して、登録ユーザが送信したスタンプを閲覧することはできる
が、スタンプを利用させないようにしてもよい。なお、スタンプの他、音声データ、動画
、画像等を、登録ユーザのみが利用できるコンテンツとしてもよい。
【0033】
このように、本発明の一実施形態によれば、未登録ユーザに、登録ユーザのみが利用で
きるコンテンツを一部利用させないため、未登録ユーザのサービスへの登録を促すことが
できる。
【0034】
また、招待メッセージは、未登録ユーザとメッセージをやり取りできる一以上の登録ユ
ーザについての情報が含まれ、サービス提供部131は、この情報に含まれない(すなわ
ち、URLに記載されたトークルームでのチャットにおけるグループメンバーに含まれて
いない)登録ユーザとのメッセージのやり取りを、未登録ユーザに行わせなくともよい。
上述のように、未登録ユーザは、登録ユーザから招待メッセージを受信し、招待メッセー
ジに記載されているURLにアクセスすることでのみ、チャットを行うことができ、ここ
で、登録ユーザによって、招待されるトークルームのメンバーは決定されている。従って
、未登録ユーザは、招待されたトークルームのメンバーでない登録ユーザとのチャットを
自分から開始して行うことはできない。
【0035】
このように、本発明の一実施形態によれば、未登録ユーザに、登録ユーザとの新たなチ
ャットを開始させることがないため、未登録ユーザに、サービスへの登録を促すことがで
きる。
【0036】
なお、チャットを、予め友だちとして設定された登録ユーザ間で行うものとし、未登録
ユーザがサービスに登録された際に、未登録ユーザの友だちの候補と推定される登録ユー
ザを、未登録ユーザCの表示部250Cに表示させてもよい。ここで、未登録ユーザCが
招待されたトークルームのメンバーは、未登録ユーザCの友だちである可能性が高い。従
って、未登録ユーザCがサービスに登録した場合に、トークルームのメンバーを友だちの
候補として表示部250Cに表示するための情報が、サーバ100の送信部112から端
末装置200Cに送信されてもよい。
【0037】
このような構成にすることにより、未登録ユーザがサービス登録後に友だちを検索する
手間を無くすことができ、利便性の高いサービスを提供することができる。
【0038】
上述では、サービスの一例としてメッセージングサービス(チャット)を例に説明した
が、本発明はこれに限られるものではなく、サービスとして、登録ユーザ同士で通信回線
を用いた音声通話ができる通話サービスが含まれる。しかしながら、サービス提供部13
1は、未登録ユーザに対して通話サービスを利用させなくともよい。なお、サービスの内
容に通話サービスが含まれることについて、例えば、
図4(d)のように、未登録ユーザ
にウェブブラウザで表示されるトークルームにおいて、「登録すれば、スタンプ、無料通
話を利用できます。この会話も、引き継げます。」と言った、サービスへの登録を促すメ
ッセージを表示することで周知させてもよい。
【0039】
このように、本発明の一実施形態によれば、登録ユーザのみに通話サービスを利用させ
るため、未登録ユーザに、サービスへの登録を促すことができる。
【0040】
なお、上述では、招待メッセージの送信に、SMS等の電話番号を宛先とする通信プロ
トコルを用いた態様について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、登録ユ
ーザのアドレス記憶部222に記憶されたメールアドレスに対して、招待メッセージが送
信されてもよい。なお、招待メッセージの送信に、上述の電話番号を宛先とする通信プロ
トコルが用いられた場合、未登録ユーザがサービスへの新規登録時に必要な電話番号の入
力手続きが省略されてもよい。
【0041】
このように、本発明の一実施形態によれば、未登録ユーザがサービスに新規登録する際
に必要な手続きが省略されるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0042】
ここで、サーバ100の履歴記憶部122に記憶される、未登録ユーザのサービス履歴
について説明する。
図5は、履歴記憶部122に記憶される、未登録ユーザのサービス履
歴テーブルの一例である。図に示すように、サービス履歴テーブル122TBLは、「ユ
ーザID」、「端末識別情報」、「トークルームURL」、「招待メッセージ」、「パス
コード」、「ユーザ識別情報」、「メンバー」等が含まれる。ここで、「ユーザID」は
、登録ユーザの場合は、サービスの運営側によって設定されるユーザアカウントの一つで
ある。従って、「ユーザID」は、未登録ユーザに対しては、サービスの運営側によって
登録ユーザとは別に設定されてもよい。また、「端末識別情報」は、例えば携帯電話端末
の個体識別番号であるデバイスキーや、SID(Security Identifier)等、個々の端末
を識別できる情報を指す。図の例では、未登録ユーザのユーザIDが「User_C」に対して
「https://guest.line.me/134343411」で特定されるトークルームが関連付けられ、その
アクセスコードは「QWU1U88」である。また、ユーザ識別情報としてクッキー「jLB**31」
が付与されている。また、招待メッセージはSMSで送信され、電話番号「090-××
△□」が記憶されている。さらに、招待されたトークルームのメンバーは「User_A、User
_B、User_D」であることがわかる。なお、図に示すユーザID等は一例であり、これに限
られるものではないことに留意されたい。例えば、ユーザIDは数字であっても良い。
【0043】
次に、本発明の一実施形態によるサービスシステムの動作を、フローチャートを用いて
説明する。
図6は、端末装置200AのユーザA(登録ユーザ)が、端末装置200Cの
ユーザC(未登録ユーザ)をトークルームに招待する際の、端末装置200A、200C
及びサーバ100の処理を示すフローチャートである。なお、図では簡単のため、端末装
置200A、200Cを単に「端末装置A」、「端末装置C」と記載している。
【0044】
まず、端末装置200Aの通信部210から、ユーザCの招待リクエストが送信される
(ステップS11)。サーバ100の受信部111は、招待リクエストを受信し、作成部
132が、ユーザCへの招待メッセージを作成する。そして、サーバ100の送信部11
2から、端末装置200Cへ招待メッセージが送信される(ステップS21)。端末装置
200CのユーザCは、入力受付部240Cを介して、表示部250Cに表示された招待
メッセージに記載されたURLにアクセスする(ステップS31)。サーバ100の取得
部133は、端末装置200Cのユーザ識別情報(クッキー)を付与し、履歴記憶部12
2に記憶する(ステップS22)。次に、サーバ100は、送信部112から、パスコー
ドの入力要求を端末装置200Cに送信する(ステップS23)。このとき、端末装置2
00Cの表示部250Cには、
図4(c)のようなパスコードの入力メッセージ530が
表示される。端末装置200CのユーザCは、入力受付部240Cを介して招待メッセー
ジに記載されていたパスコードを入力し、サーバ100に送信する(ステップS32)。
【0045】
サーバ100のサービス提供部131は、履歴記憶部122に記憶されたサービス履歴
テーブル122TBLに基づき、パスコードが正しいか否かを判定する(ステップS24
)。パスコードが正しくないと判定された場合は、サーバ100は、端末装置200Cの
アクセスを拒否する(ステップS25)。このとき、例えば「パスコードが違います」と
いったメッセージを端末装置200Cの表示部250Cに表示させるための表示情報が、
端末装置200Cに送信されてもよい。
【0046】
ステップS24にてパスコードが正しいと判定された場合は、サーバ100は、未登録
ユーザであるユーザCの端末装置200Cにはウェブブラウザでトークルームを表示させ
る表示情報を送信し、端末装置200CのユーザCは、ウェブブラウザでのトークルーム
にてチャットを行う(ステップS33)。また、サーバ100は、登録ユーザであるユー
ザAの端末装置200Aには、チャットの内容(メッセージ)を表示させる表示情報を送
信し、端末装置200Aのユーザは、アプリケーションにてチャットを行う(ステップS
12)。サーバ100の記憶部120には、ユーザAとユーザCとを含むメンバー間のチ
ャット履歴が記憶される(ステップS26)。
【0047】
次に、未登録ユーザであるユーザCが、初回以降にトークルームにアクセスする際の処
理について、フローチャートを用いて説明する。
図7は、ユーザCがトークルームのUR
Lにアクセスした際のサーバの処理の一例を示すフローチャートである。図に示すように
、まず、ユーザCが、招待メッセージに記載されていたトークルームのURLにアクセス
する(ステップT21)。この時、サーバ100から付与されていたユーザ識別情報(ク
ッキー)も送信される。サーバ100は、URLへのアクセスを受けると、端末装置20
0Cにパスコードの入力要求を送信する。端末装置200CのユーザCは、入力受付部2
40Cを介してパスコードを入力し、入力されたパスコードは、通信部210からサーバ
100に送信される(ステップT22)。サーバ100のサービス提供部131は、パス
コードが正しいか否かを判定する(ステップT12)。パスコードが正しくないと判定さ
れた場合は、サーバ100は、トークルームへのユーザCのアクセスを拒否し、トークル
ームの表示情報を端末装置200Cに送信しない(ステップT13)。このとき、例えば
「パスコードが違います」といったメッセージを端末装置200Cの表示部250Cに表
示させるための表示情報が、端末装置200Cに送信されてもよい。
【0048】
ステップT12にてパスコードが正しいと判定された場合は、サービス提供部131は
、履歴記憶部122に記憶されたサービス履歴テーブル122TBLを参照して、ユーザ
識別情報が正しいか否かを判定する(ステップT14)。ユーザ識別情報が正しくないと
判定された場合は、サーバ100は、トークルームへのユーザCのアクセスを拒否し、ト
ークルームの表示情報を端末装置200Cに送信しない(ステップT15)。ステップT
14にて、ユーザ識別情報が正しいと判定された場合は、サーバ100のサービス提供部
131は、トークルームをウェブブラウザで表示させるための表示情報を送信部122か
ら端末装置200Cに送信する(ステップT16)。端末装置200Cの表示部250C
には、ウェブブラウザにてトークルームが表示され、未登録ユーザであるユーザCも、チ
ャットを行うことができる(ステップT23)。
【0049】
次に、未登録ユーザであるユーザCがサービスに登録する際の処理について説明する。
図8は、ユーザCがサービスに登録する際のサーバの処理の一例を示すフローチャートで
ある。まず、端末装置200Cから、サービスへの登録要求が送信される(ステップP2
1)。この登録要求は、例えば、端末装置200Cにサービスを享受するためのアプリケ
ーションがインストールされ、ユーザ情報を登録することによって行われる。サーバ10
0は、登録要求を受信すると、端末装置200CのユーザCが制限サービス利用者である
か否か、すなわち、未登録ユーザの際に招待を受けてサービスを利用したことがあるか否
かを判定する(ステップP11)。これは例えば、履歴記憶部122に記憶された電話番
号等を用いて判定される。ただし、未登録ユーザの際に招待を受けてサービスを利用した
ことがあるか否かを判定するのに用いられる情報は、履歴記憶部122に記憶されたメー
ルアドレス、ユーザ識別情報、端末識別情報のいずれかまたはその組み合わせであっても
よい。
【0050】
ステップP11にて、ユーザCが制限サービス利用者であると判定された場合、サービ
ス提供部131は、ユーザCへの招待メッセージがSMSで送信されたか否かを判定する
(ステップP12)。ステップP11にて、端末装置200CのユーザCが制限サービス
利用者でないと判定された場合、または、ステップP12にてユーザCへの招待メッセー
ジがSMSで送信されていないと判定された場合は、端末装置200Cに、登録時に必要
な電話番号の入力要求を送信する(ステップP13)。端末装置200CのユーザCは、
電話番号の入力要求を受けて電話番号を入力し、サーバ100に送信する(ステップP2
2)。
【0051】
端末装置200CのユーザCが制限サービスの利用者であった場合は、ステップP14
にて、サーバ100によってサービスに登録され、未登録ユーザ時のサービスを利用した
履歴を引き継いで、サービスを利用することが可能となる。端末装置200CのユーザC
が制限サービスの利用者でなかった場合は、ステップP15にて、サーバ100によって
サービスに登録される。その後、サーバ100は、登録が完了した旨を端末装置100C
に送信する(ステップP16)。
【0052】
さらに、本発明の一実施形態によれば、未登録ユーザに、登録ユーザのみが利用できる
サービスを一部利用させない。また、未登録ユーザは、登録ユーザとの新たなチャットを
開始することはできない。さらに、登録ユーザのみに通話サービスを利用させる。これら
により、未登録ユーザに、サービスへの登録を促すことができる。
【0053】
さらに、本発明の一実施形態によれば、未登録ユーザへの招待メッセージが電話番号を
宛先とする通信プロトコルを用いて送信された場合、未登録ユーザがサービスに新規登録
する際に必要な手続きが省略されるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0054】
本発明に係る発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれに限られないことは言うま
でもない。例えば、上述では、ユーザ識別情報としてクッキーを用いる態様について説明
したが、ユーザ識別情報としては、通信に用いる通信プロトコル(例えば、WAP:Wire
less Access Protocol)に準拠するユーザ端末の識別情報や端末識別情報であっても良い
。
【0055】
また、未登録ユーザが閲覧できるトークルームの期間に、制限が設けられても良い。例
えば、招待メッセージの発行から2週間以内のみ、トークルームでのチャットが行われる
ようにしてもよい。このような構成にすることで、未登録ユーザにサービスへの登録要求
を喚起させることができる。なお、未登録ユーザがその後サービスに登録した場合、未登
録ユーザが閲覧できなかった期間に他のメンバーによって行われたチャットの内容は、例
えば招待リクエストの送信者によって、当時の未登録ユーザに閲覧させるか否かを設定さ
れてもよいし、設定なく閲覧可能としてもよい。
【0056】
また、上述の実施の形態では、チャットを行うトークルームのメンバーが、登録ユーザ
によって複数人集められた(招待された)態様について説明した。しかし、トークルーム
のメンバーは、登録ユーザ同士で予め設定されたグループのメンバーであっても良い。ま
た、トークルームには、複数の未登録ユーザが含まれても良い。この場合、トークルーム
のURLは各未登録ユーザに対して同じものになるが、アクセスコードとユーザ識別情報
との組合せを各未登録ユーザに対して異なるものとすることで、被招待ユーザ以外のユー
ザによるトークルームへの不正アクセスを防止することができる。
【0057】
また、未登録ユーザが利用したトークルームは、未登録ユーザがサービスに登録した後
はウェブブラウザでの表示は行わないようにしてもよい。例えば、未登録ユーザが登録後
に招待メッセージに記載のトークルームのURLをクリックした場合、ウェブブラウザに
は遷移させず、メッセージアプリを起動させてトークルームを表示させるようにしてもよ
い。
【0058】
なお、トークルームのメンバーは複数人である必要はなく、招待リクエストを送信した
登録ユーザと未登録ユーザとが1対1でチャットを行える構成でもよい。この場合、未登
録ユーザがサービスに登録した際に、自動的に、招待リクエストを送信した登録ユーザが
未登録ユーザの友だちとして登録されてもよい。
【0059】
また、上述では、トークルームに招待するユーザが未登録ユーザである態様について説
明した。しかしながら、チャットが、友だちとして設定された(友だち関係のある)登録
ユーザ間で行われる場合、サービスに登録されているユーザ間に友だち関係がないと、メ
ッセージアプリ上でのトークの相手として選択することができない。例えば、
図4(a)
の場合、ユーザAのアドレス帳に記載のあるユーザJは、サービスに登録している(メッ
セージアプリを利用している)が、ユーザJはユーザAと友だち関係にないために、図の
ように友だちリスト510には記載されていない。本発明によれば、このような関係のユ
ーザJに対しても、ユーザAは招待リクエストを行うことができる。すなわち、トークル
ームに招待するユーザは、登録ユーザであってもよい。なお、ユーザJは、サービスに登
録しているため、ユーザAとはウェブブラウザ上のトークルームでチャットを行う必要は
なく、ユーザAにユーザJを友達に追加することを促すメッセージを表示し、友だち登録
することによって、メッセージアプリ上でチャットを行うことが可能となる。この場合、
ユーザJがサービスに登録した際に用いた電話番号やメールアドレス等からユーザJを特
定し、ユーザAに対してユーザJに関する情報を表示することができる。
【0060】
また、端末装置100A~100Cはスマートフォンに限るものでない。端末装置は、
上記実施の形態において記載した機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置
であってもよく、例えば、携帯端末、携帯電話、PC(Personal Conputer)、タブレッ
ト端末であってもよい。
【0061】
サーバ100の各機能部は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(
Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によ
って実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによ
って実現してもよい。また、各機能部は、1または複数の集積回路により実現されてよく
、複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、
集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されること
もある。
【0062】
サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100または端末
装置200A~200Cは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実
行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み
取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体
」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えて
いる。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み
取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時
的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマ
ブルな論理回路などを用いることができる。また、上記検索プログラムは、当該検索プロ
グラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピ
ュータに供給されてもよい。本発明は、上記検索プログラムが電子的な伝送によって具現
化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0063】
なお、上記プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスク
リプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言
語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
【0064】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々
の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正
は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれ
る機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つ
に組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示
す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明に係るサーバ、サーバの制御方法およびプログラムは、登録制の各種サービスシ
ステムに係るサーバ、サーバの制御方法およびプログラムとして活用することができる。
【符号の説明】
【0066】
100 サーバ(コンピュータ)
110 通信部
111 受信部
112 送信部
121 ユーザ情報記憶部
122 履歴記憶部
122TBL サービス履歴テーブル
130 制御部
131 サービス提供部
132 作成部
133 取得部
200A~200C 端末装置
210 通信部
220 記憶部
221 サービス情報記憶部
222 アドレス記憶部
230 制御部
231 情報処理部
232 表示処理部
240 入力受付部
250 表示部
260 音声I/F
270 スピーカ
300 ネットワーク
400 サービスシステム
510 友だちリスト
520 ユーザリスト
530、540、550 メッセージ