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特許7265017無人飛行システム及び無人飛行システムに用いられる制御システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】無人飛行システム及び無人飛行システムに用いられる制御システム
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/08 20230101AFI20230418BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230418BHJP
   B64C 27/33 20060101ALI20230418BHJP
   B64U 30/293 20230101ALI20230418BHJP
【FI】
B64C27/08
B64C39/02
B64C27/33
B64U30/293
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021542131
(86)(22)【出願日】2019-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 CN2019121276
(87)【国際公開番号】W WO2020151361
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】62/795,942
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】201911070318.6
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518225610
【氏名又は名称】ハンチョウ ゼロ ゼロ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HANGZHOU ZERO ZERO TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】スゥ,シエン
(72)【発明者】
【氏名】チエン,チェンホゥイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,トーン
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104210655(CN,A)
【文献】国際公開第2018/165057(WO,A1)
【文献】特開2017-197169(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0257769(US,A1)
【文献】中国実用新案第206087334(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第108513556(CN,A)
【文献】中国実用新案第208393627(CN,U)
【文献】中国実用新案第208233359(CN,U)
【文献】特開2019-77207(JP,A)
【文献】Rohn Olson,“V-22 Osprey Tiltrotor Blade-Fold/Wing-Stow System Design and Testing”,SAE TECHNICAL PAPER SERIES,米国,Society of Automotive Engineers, Inc.,1992年10月,921954,DOI: 10.4271/921954,ISSN 0148-7191
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 27/08,27/33,27/50,27/52,39/02,
B64U 30/10,10/13,20/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人飛行システムであって、
体と、前記本体に接続されるリフティング機構とを含み、
前記リフティング機構は、前記本体の両側にそれぞれ設置された2つのローターアセンブリアーム構造を備え、
前記各ローターアセンブリアーム構造はそれぞれ、アームと、枢動可能なローターアセンブリと、前記ローターアセンブリが枢動軸線を回って枢動するように駆動するためのモータと、前記モータを取り付けるためのモータベースと、を含み、前記アームは1つの端部が前記本体の片側に枢動可能に接続され、前記アームの別の端部には前記モータベースが枢動可能に設置され、前記モータベースの回転軸線は前記無人飛行システムの重心より高く、
前記2つのローターアセンブリアーム構造はアーム展開位置とアーム折畳み位置の間において移動することができ、
前記アーム展開位置において、前記2つのローターアセンブリアーム構造のアームが実質的にV字状をなすように前記本体の両側に設置されるように、前記アームと前記本体の横方向軸線とは、上面視で第1の固定角度をなすように本体の両側に位置し、前記モータベースの回転軸線と前記本体の横方向軸線とは、上面視で第3の固定角度をなし、前記第1の固定角度は0°より大きく、且つ55°以下であり、前記第3の固定角度は0~25°の範囲にあることを特徴とする無人飛行システム。
【請求項2】
前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心との高さの差は飛行状態にある前記ローターアセンブリの全長の八分の一より大きいことを特徴とする請求項1に記載の無人飛行システム。
【請求項3】
前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心との高さの差は飛行状態にある前記ローターアセンブリの全長の4倍より小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無人飛行システム。
【請求項4】
前記アーム折畳み位置において、前記アームと前記本体の縦方向軸線とは、上面視で第2の固定角度をなすように本体の両側に位置することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の無人飛行システム。
【請求項5】
記第2の固定角度は0~10°の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の無人飛行システム。
【請求項6】
前記モータベースの回転軸線と前記モータの回転軸線との角度は0~90°の範囲にあることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の無人飛行システム。
【請求項7】
前記ローターアセンブリアーム構造は、ストッパーアセンブリを更に含み、前記アーム展開位置において、前記ローターアセンブリアーム構造のアームと前記本体の横方向軸線とを、前記第1の固定角度をなすように前記本体の側に保持するために用いられることを特徴とする請求項4又は5に記載の無人飛行システム。
【請求項8】
前記ストッパーアセンブリは、アームストッパー構造、ストッパーブロック及びバネを含み、前記アーム展開位置において、前記バネがストッパーブロックを付勢することによって、前記ストッパーブロックは前記アームストッパー構造に係合することで、前記ローターアセンブリアーム構造の移動を阻止することができることを特徴とする請求項に記載の無人飛行システム。
【請求項9】
前記ストッパーアセンブリは、ストッパー解除部材を更に含み、前記ストッパー解除部材は前記ストッパーブロックに接続され、前記ストッパー解除部材が作動されると、前記バネによる力を克服して前記ストッパーブロックと前記アームストッパー構造との係合を解除することを特徴とする請求項に記載の無人飛行システム。
【請求項10】
前記ローターアセンブリは、第1の羽根、第2の羽根及び前記第1の羽根と前記第2の羽根を接続するための羽根取付けアセンブリを含み、
前記第1の羽根と前記第2の羽根は、それぞれ前記羽根取付けアセンブリの両端に取り付けられ且つ羽根展開位置と羽根折畳み位置の間で枢動することができ、
前記羽根展開位置において、前記第1の羽根と前記第2の羽根はそれぞれ異なる方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、
前記羽根折畳み位置において、前記第1の羽根と前記第2の羽根は略同じ方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、これによって、前記第1の羽根と前記第2の羽根は少なくとも一部が重なっていることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の無人飛行システム。
【請求項11】
前記羽根取付けアセンブリは相互に固定接続された取付け部材と取付け座を含み、
前記第1の羽根と前記第2の羽根の前記羽根取付けアセンブリに近い端部には、それぞれ第1の羽根取付け孔と第2の羽根取付け孔が設置され、
前記取付け部材は、前記第1の羽根取付け孔を通過するための第1の取付け柱と、前記第2の羽根取付け孔を通過するための第2の取付け柱とを含み、これによって前記第1の羽根と前記第2の羽根は羽根取付けアセンブリに枢動可能に接続されることを特徴とする請求項10に記載の無人飛行システム。
【請求項12】
前記取付け部材は、前記第1の取付け柱が設けられる第1の端部セグメント、前記第2の取付け柱が設けられる第2の端部セグメント及び中間セグメントを含み、前記取付け座は、前記第1の取付け柱を収容する第1の収容端部セグメント、前記第2の取付け柱を収容する第2の収容端部セグメント及び収容中間セグメントを含み、
前記第1の端部セグメントと前記第2の端部セグメントはそれぞれ前記中間セグメントと角度をなし、且つ前記中間セグメントの両側に対称に設置され、前記第1の端部セグメントと前記第2の収容端部セグメントは前記収容中間セグメントと角度をなし、且つ前記収容中間セグメントの両側に対称に設置されることを特徴とする請求項11に記載の無人飛行システム。
【請求項13】
前記第1の羽根と前記第2の羽根の前記羽根取付けアセンブリに近い端部は、羽根基準平面とある傾斜角度をなすように構成されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の無人飛行システム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の無人飛行システム及びシステムコントローラを備えることを特徴とする制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して無人飛行システム分野に関し、より具体的には、無人飛行システム、特にツインローター無人飛行システム及び無人飛行システムに用いられる制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無人飛行システム(「無人機」とも称される)は基本的に4、6又は8の偶数個のローターの形態を用い、なぜなら、一般的には、偶数個のローターの無人飛行システムの飛行制御アルゴリズムと運動形態がより簡単であるためであり、各ローターの回転速度を調節することによって、無人航空機の揚力の変化を実現することで、無人飛行システムの姿勢や位置を制御する。しかし、マルチローターの形態を用いるため、従来の無人飛行システムの寸法が比較的大きくなっている。更に、無人飛行システムの総重量が同じである場合、構造が同じであるがローターの寸法が異なる無人飛行システムの効率も異なっている。具体的には、寸法が小さいローターに対して、同様な電力向上を実現するために、寸法が大きいローターの回転はより遅く、且つより少ない電力消費が必要とされ、効率の向上やエネルギー消費の削減という点で好ましい。そのため、従来のマルチローター無人飛行システムに比べて、ツインローター無人飛行システムは優れた飛行効率とより速い動的応答を有する。
【0003】
一方、従来の無人飛行システム(例えば、4つのローターの無人飛行システム)は、一般的に各ローターの回転速度を調節することによって、無人飛行システムの揚力の変化を実現することで、無人飛行システムの姿勢や位置を制御する。しかし、例えば、4つのローターは、それぞれの回転を駆動するために4台のモータが必要とされ、電力消費量が大きく、現在の電池技術では飛躍的な発展を遂げられないという前提で、その連続航行時間はやはり延長することができない。上記に鑑み、当業者はツインローターにより駆動される無人飛行システムを研究開発してきた。しかし、従来のツインローター無人飛行システムは、構造が複雑で、組立てが極めて手間がかかる。且つ、従来のツインローター無人飛行システムが回転する際、伝動効率が低く、連続航行時間を効果的に延長させることができない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、上記技術問題のうちの少なくとも1つを解決するために、例えば、連続航行時間が短く、ローターアセンブリの構造が複雑で、組立てに手間がかかり、水平飛行速度が遅いなどの従来のマルチローター無人飛行システムの欠点を解決できる無人飛行システム、特にツインローター無人飛行システムを提供することを目的とする。同じ電池容量と同じ無人飛行システムの総重量を有する場合、本開示によるツインローター無人飛行システムは、より速い水平飛行速度と、より長い飛行時間を実現でき、且つローターアセンブリの構造がシンプルで、全体の組立てやメンテナンスがより容易になり、更に従来のマルチローター無人飛行システムのように垂直離着陸を実現することができる。
【0005】
そのため、本開示の第1の態様によれば、無人飛行システムを提供し、前記無人飛行システムは、本体と、前記本体に接続される、且つ前記本体の両側にそれぞれ設置された2つのローターアセンブリアーム構造を備えるリフティング機構と、を含み、前記各ローターアセンブリアーム構造はそれぞれ、1つの端部は本体の片側に枢動可能に接続され、別の端部には回転軸線が前記無人飛行システムの重心より高いモータベースが設置されるアームと、枢動可能なローターアセンブリと、前記ローターアセンブリが枢動軸線を回って枢動するように駆動するためのモータと、前記モータを取り付けるためのモータベースと、を含む。これにより、前記無人飛行システムが飛行する間に、前記ローターアセンブリアーム構造は無人飛行システムの傾転を克服するトルクを供給することで、飛行の安定性を向上させることができる。
【0006】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心との高さの差は飛行状態にある前記ローターアセンブリの全長の八分の一より大きい。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心との高さの差は飛行状態にある前記ローターアセンブリの全長の4倍より小さい。
【0008】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ローターアセンブリアーム構造はアーム展開位置とアーム折畳み位置の間において移動することができ、前記アーム展開位置において、前記2つのローターアセンブリアーム構造のアームと前記本体の横方向軸線とは第1の固定角度をなすように本体の両側に位置し、好ましくは、前記第1の固定角度は0~55°の範囲にあり、前記アーム折畳み位置において、前記アームはほぼ前記本体の縦方向軸線に対して平行で、前記本体の縦方向軸線と、好ましくは、0~10°の範囲にある第2の固定角度をなすように本体の両側に位置する。
【0009】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記アーム展開位置において、前記モータベースの回転軸線は本体の横方向軸線と0~25°の範囲にある第3の固定角度βをなす。
【0010】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記モータベースの回転軸線と前記モータの回転軸線との角度は0~90°の範囲にある。
【0011】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ローターアセンブリアーム構造は、それぞれ、前記アーム展開位置において、前記ローターアセンブリアーム構造のアームを、前記本体の横方向軸線と第1の固定角度をなすように前記本体の側面に保持するためのストッパーアセンブリを含む。
【0012】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ストッパーアセンブリは、アームストッパー構造、ストッパーブロック及びバネを含み、前記アーム展開位置において、前記バネがストッパーブロックを付勢することによって、前記ストッパーブロックは前記アームストッパー構造に係合することで、前記ローターアセンブリアーム構造の移動を阻止することができる。
【0013】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ストッパーアセンブリは、前記ストッパーブロックに接続され、且つ作動される時に、前記バネによる付勢力を克服して前記ストッパーブロックと前記アームストッパー構造との係合を解除するストッパー解除部材を更に含む。
【0014】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記アームは弾性枢動軸を介して前記本体に接続される。
【0015】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記アーム展開位置において、前記2つのローターアセンブリアーム構造のアームは一般的にV字状をなすように前記本体の両側に設置される。
【0016】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ローターアセンブリは、第1の羽根、第2の羽根及び前記第1の羽根と前記第2の羽根を接続するための羽根取付けアセンブリを含み、前記第1の羽根と前記第2の羽根はそれぞれ前記羽根取付けアセンブリの両端に取り付けられ且つ羽根展開位置と羽根折畳み位置の間で枢動することができ、前記展開位置において、前記第1の羽根と前記第2の羽根はそれぞれ異なる方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、前記羽根折畳み位置において、前記第1の羽根と前記第2の羽根は略同じ方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、それによって、前記第1の羽根と前記第2の羽根とは少なくとも一部が重なっている。
【0017】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記羽根取付けアセンブリは相互に固定接続された取付け部材と取付け座を含み、前記第1の羽根と前記第2の羽根の前記羽根取付けアセンブリに近い端部には、それぞれ第1の羽根取付け孔と第2の羽根取付け孔が設置され、前記取付け部材は、前記第1の羽根取付け孔を通過するための第1の取付け柱と前記第2の羽根取付け孔を通過するための第2の取付け柱を含み、よって前記第1と前記第2の羽根は羽根取付けアセンブリに枢動可能に接続される。
【0018】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記取付け座はネジ山接続を介して前記取付け部材に固定される。
【0019】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記取付け部材は前記第1の取付け柱が設けられる第1の端部セグメント、前記第2の取付け柱が設けられる第2の端部セグメント及び中間セグメントを含み、前記取付け座は前記第1の取付け柱を収容する第1の収容端部セグメント、前記第2の取付け柱を収容する第2の収容端部セグメント及び収容中間セグメントを含み、前記第1の端部セグメントと第2の端部セグメントは中間セグメントと角度をなし且つ中間セグメントの両側に対称に設置され、前記第1の端部セグメントと第2の収容端部セグメントは収容中間セグメントと角度をなし且つ収容中間セグメントの両側に対称に設置される。
【0020】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記第1の羽根と前記第2の羽根の前記羽根取付けアセンブリに近い端部は、羽根基準平面とある傾斜角度をなすように構成される。
【0021】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ローターアセンブリアーム構造は、前記モータベースを前記アームに接続させる回転機構を更に含み、前記回転機構は、前記アームの内部に設置され、前記モータベースが前記アームに対して回転するように駆動するためのサーボモータと、前記アームの端部に接続され、少なくとも、ハウジングと、前記サーボモータに接続される入力歯車と、固定部を介して前記モータベースに固定接続される出力歯車とを備える歯車伝動機構と、を含む。
【0022】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記歯車伝動機構は、前記歯車伝動機構のハウジングに固定され且つ入力歯車と出力歯車の間に接続されて伝動を行う少なくとも1つの中間歯車を更に含む。
【0023】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記ローターアセンブリアーム構造は収容部を含み、前記モータの電源線は前記アームの内部において前記回転機構の外側に沿って延在し、この収容部を貫通して電源に接続される。
【0024】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記無人飛行システムは無人航空機であり、無人飛行システムは、コントローラから情報を送信及び/又は受信するための通信システムと、前記通信システムから操作コマンドを受信し、この操作コマンドに基づいて無人飛行システムの部材を制御するための処理システムと、映像データを取得するための撮像システムと、無人飛行システムの能動部材に給電するための電源と、を更に含む。
【0025】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記無人飛行システムは、無人飛行システムに近接する物理空間の画像を記録するために用いられ、少なくとも1つの光学センサを備える光学系を更に含む。
【0026】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記無人飛行システムは、本体の中心頂部と中心底部に同軸に配置される少なくとも2つの超広角レンズカメラと、前記超広角レンズカメラに接続され、カメラの測定値を記憶するためのメモリと、前記超広角レンズカメラに接続され、リアルタイム又はほぼリアルタイムに画像処理を行うための視覚プロセッサと、を備える障害物検出及び回避システムを更に含む。
【0027】
本開示の第1の態様によれば、好ましくは、前記障害物検出及び回避システムは、システムの操作を指示する信号をサンプリングするために用いられ、方向センサ、音響学センサ、光学センサ、タッチセンサ、位置センサの少なくとも1つ又は複数を含むセンサを更に含む。
【0028】
本開示の第2の態様によれば、無人飛行システムに用いられ、上記無人飛行システム及びシステムコントローラを備える制御システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システム及び無人飛行システムを制御するための装置を含むシステムを示す図である。
図2】本開示の一好ましい実施例による、例示的な無人飛行システムの正面図である。
図3】本開示の一好ましい実施例による、例示的な光学系の斜視図である。
図4】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システムのブロック図である。
図5】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システムの制御ブロック図である。
図6】本開示の一好ましい実施例による、障害物検出及び回避システムを含む無人飛行システムのブロック図である。
図7】本開示の一好ましい実施例による、折畳み状態にある無人飛行システムの斜視図である。
図8】本開示の一好ましい実施例による、展開状態にある無人飛行システムの正面図である。
図9】本開示の一好ましい実施例による、展開状態にある無人飛行システムの斜視図である。
図10】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システムの回転機構の分解図である。
図11】本開示の一好ましい実施例による、図10の回転機構の第1の回転機構の分解図である。
図12】本開示の一好ましい実施例による、図10の回転機構の第2の回転機構の分解図である。
図13】本開示の一好ましい実施例による、図10の回転機構の第3の回転機構を示す図である。
図14】本開示の一好ましい実施例による、図13の第3の回転機構の分解図である。
図15A】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システムのローターアセンブリの分解斜視図である。
図15B】本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システムのローターアセンブリの分解正面図である。
図16】本開示の一好ましい実施例による、第1の折畳み状態にある無人飛行システムの正面図である。
図17】本開示の一好ましい実施例による、第2の折畳み状態にある無人飛行システムの正面図である。
図18】本開示の一好ましい実施例による、前進飛行位置にある無人飛行システム12の上面図である。
図19】本開示の一好ましい実施例による、後退飛行位置にある無人飛行システム12の上面図である。
図20A】本開示の一好ましい実施例による、ホバリング位置にある無人飛行システム212の概略的な上面図である。
図20B】本開示の一好ましい実施例による、前進飛行位置にある無人飛行システム212の概略的な斜視図である。
図20C】本開示の一好ましい実施例による、後退飛行位置にある無人飛行システム212の概略的な斜視図である。
図20D】本開示の一好ましい実施例による、ホバリング位置にある無人飛行システム212の概略的な正面図である。
図20E】本開示の一好ましい実施例による、折畳み状態にある無人飛行システム212の概略的な斜視図である。
図20F】本開示の一好ましい実施例による、折畳み状態にある無人飛行システム212の概略的な正面図である。
図20G】本開示の一好ましい実施例による、折畳み状態にある無人飛行システム212の概略的な上面図である。
図20H】本開示の一好ましい実施例による、展開状態にある無人飛行システム212の概略的な斜視図である。
図20I】本開示の一好ましい実施例による、展開状態にある無人飛行システム212の概略的な正面図である。
図21】本開示の一好ましい実施例による、ストッパーアセンブリの断面図である。
図22】本開示の一好ましい実施例による、前記ローターアセンブリアーム構造の一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示では、特に明記しない限り、様々な要素を説明するための「第1」、「第2」などの用語の使用は、これらの要素の位置関係、タイミング関係、又は重要性関係を限定することを意図していない。このような用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。いくつかの例では、第1の要素と第2の要素は、要素の同じ例を指すことができ、場合によっては、コンテキストの説明に基づいて、異なる例を指すこともできる。
【0031】
本開示の様々な例の説明で使用される用語は、特定の例を説明することのみを目的としており、限定することを意図していない。コンテキストが別途に明確に示されていない限り、特に要素の数を限定しないなら、要素は一つであってもよいし、複数であってもよい。また、本開示で使用される用語「及び/又は」は、リストされた項目のいずれか及び可能な全ての組み合わせをカバーする。
【0032】
1.制御システム10について
以下、本開示の一好ましい実施例による、無人飛行システム12を操縦するための制御システム10について、図1を参照して説明し、図1に示すように、前記制御システム10は、無人飛行システム12及び無人飛行システム12を制御するための装置(システムコントローラ14)を含む。
【0033】
この制御システム10は、制御クライアント16を有するシステムコントローラ14を含んでもよく、一好ましい実施例において、このシステムコントローラ14は遠隔の制御装置であってもよい。システムコントローラ14は例えば、地上局、リモートコントローラ又は携帯電話などの装置に設置されてよい。制御クライアント16は、ユーザ18が無人飛行システム12にコマンドを送信してその操作を制御することを可能にするユーザインターフェースを提供する。更に、下記のより詳細な論考のように、無人飛行システム12は、システムコントローラ14に送信可能、及び/又は無人飛行システム12のメモリに記憶可能な写真及び/又はビデオを取得するための1つ又は複数のカメラを含んでもよい。本開示の一好ましい実施形態によれば、システムコントローラ14は、無人飛行システム12とシステムコントローラ14をサポートする手持ちリモートコントロール装置8を更に含んでもよい。手持ちリモートコントロール装置8は、それぞれ離陸と着陸の動作中に無人飛行システム12を制御可能に捕獲と解放するための快速捕獲及び解放機構を更に含んでもよい。
【0034】
システムコントローラ14は、データ(例えば、制御クライアント16による指示コマンド)を表示し、ユーザ入力を受信し、このユーザ入力に基づいて操作コマンド(例えば、制御クライアント16による指示コマンド)を算出し、操作コマンドを無人飛行システム12に送信し、制御クライアントの情報(例えば、関連する無人飛行システムの識別子、セキュリティ鍵、ユーザアカウント情報、ユーザ選好など)を記憶し、又はいかなる他の適切な機能を実行するために用いられてよい。
【0035】
システムコントローラ14は、ユーザ装置(例えば、スマートフォン、ブレットコンピュータ、ノートパソコン、腕時計、着用可能な装置など)、インターネットサーバシステム、遠隔サーバシステム、又はいかなる他の適切な遠隔コンピューティングシステムであってもよい。ここで、遠隔コンピューティングシステムは、ユーザ入力を受信し補助するために用いられ、且つ更に制御コマンドを自動的に生成して制御コマンドを(1つ又は複数の)無人飛行システム12に送信し、各無人飛行システム12はいずれも1つ又は複数の遠隔コンピューティングシステムによって制御されてもよい。遠隔コンピューティングシステムは、好ましくは、制御クライアント(例えば、ネイティブアプリケーション、ブラウザアプリケーションプログラムなど)を介して無人飛行システム12を制御するが、他の方式で無人飛行システム12を制御してもよい。前記システムコントローラ14はユーザ装置として構成される場合、このユーザ装置は、蓄電装置(例えば、電池)、処理システム(例えば、CPU、GPU、メモリなど)、ユーザ出力装置(例えば、ディスプレイ、スピーカー、振動機構など)、ユーザ入力装置(例えば、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなど)、測位システム(例えば、GPSシステム)、センサ(例えば、光学センサ(例えば、光センサとカメラ)、方向センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープと高度計)、オーディオセンサ(例えば、マイクロフォン)など)、データ通信システム(例えば、Wi-Fiモジュール、BLE、セルラーモジュールなど)又はいかなる他の適切なアセンブリを含んでもよい。
【0036】
好ましい実施例において、システムコントローラ14は1つ又は複数のセンサを含み、前記センサは、ユーザ18によって実行される操作又は動作を検知又は検出することで、無人飛行システム12の操作を制御し、いくつかの条件下で、例えば、無人飛行システム12がユーザ18から遠く離れる時に、システムコントローラ14と物理的な対話を行う必要はない。従って、無人飛行システム12は、ユーザ18によって実行される操作又は動作を検出又は取得することによって、無人飛行システム12の操作(下記内容を参照)を制御するための1つ又は複数のセンサを含んでもよい。
【0037】
別の方法として、システムコントローラ14と物理的な対話を実行しない場合、無人飛行システム12において機上のみで、動作開始(解放とホバリング)から動作終了(飛行と捕獲)までの全体の制御ループの機上実施、及び無人飛行システム12の各運動とイベントのトリガーの制御、例えば、写真とビデオの撮影への制御をしてもよいが、それと同時にシステムコントローラ14に関与しない。このような場合において、制御システム10は、システムコントローラ14がない場合にユーザ18と無人飛行システム12との対話を実現するように構成されてよい。ここで、ユーザは、システムコントローラ14を使用せずに、ユーザの表現により無人飛行システム12に対する制御を完了してもよい。ユーザの表現は、ユーザにより実施するいかなる動作を含んでもよいが、これらに限定されず、この動作はシステムコントローラ14との物理的な対話を含まないが、思考(脳波測定により)、顔部表情(眼球運動を含む)、ジェスチャー及び/又は音声を含む。そのような実施例において、直接的に光学センサ36と少なくともいくつかの他のセンサ44を経由してユーザコマンドを受信して機上処理システム22によりこのユーザコマンドを処理し、よって無人飛行システム12を制御する。
【0038】
しかし、システムコントローラ14と物理的な対話を実行しない場合、システムコントローラ14のディスプレイを用いて無人飛行システム12から取得された画像及び/又はビデオを表示してもよく、前記画像及び/又はビデオはユーザ18による無人飛行システム12に対する制御を支援することができる。また、例えば、無人飛行システム12がユーザ18から遠く離れる時に、システムコントローラ14に関連するセンサ36、44、例えば、カメラ(複数のカメラ)及び/又はマイクロフォン(図示せず)はデータを無人飛行システム12に伝送してもよい。システムコントローラ14から無人飛行システム12に中継されるセンサデータの使用方式は、機上センサ36、44からのセンサデータを用いてユーザ表現で無人飛行システム12を制御する方式と同じである。
【0039】
この方式で、システムコントローラ14と物理的な対話を実行せず、ひいてはシステムコントローラ14を使用しない場合に、開始から終了まで無人飛行システム12を完全に制御し、例えば、様々な機上センサ36、44で受信したユーザコマンドに基づいて無人飛行システム12を制御する。注意すべきことは、下記の論考において、機上センサ36、44の使用は、システムコントローラ14において対応又は類似するセンサを使用することを更に含んでもよい。一般的には、ユーザ18は、いくつかのジェスチャー及び/又は音声制御によって飛行中の無人飛行システム12の離陸、着陸、運動及び他の特徴、例えば、写真及び/又はビデオの捕獲をトリガーするように制御してもよい。
【0040】
図1から分かるように、前記システムコントローラ14は、無人飛行システム12から(例えば、画像及び/又はビデオ)データを受信してシステムコントローラ14に可視的に示すための制御クライアント16を含んでもよい。制御クライアント16は更に、(例えば、ユーザ18により送信された)操作コマンドを受信してこの操作コマンドに基づいて無人飛行システム12の遠隔制御を支援するために用いられてもよい。制御クライアント16は、好ましくは、直接的にシステムコントローラ14に構成されるが、代替的に、制御クライアント16は無人飛行システム12又はいかなる他の適切なシステムに構成されてもよく、このような場合、ユーザは無人飛行システム12のみを制御してシステムコントローラ14と直接的に物理的な対話を実行しなくてもよい。制御クライアント16は、ネイティブアプリケーション(例えば、モバイルアプリケーションプログラム)、ブラウザアプリケーションプログラム、操作システムアプリケーションプログラム又はいかなる他の適切な構造であってもよい。
【0041】
システムコントローラ14は、出力装置、入力装置、通信システム、センサ、電源、処理システム(例えば、CPU、メモリなど)又はいかなる他の適切な部材の1つ又は複数を更に含んでもよい。出力装置は、ディスプレイ(例えば、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、LCDなど)、オーディオスピーカー、ランプ(例えば、LED)、触覚出力装置(例えば、触覚画素システム、振動モータなど)又はいかなる他の適切な出力装置を含んでもよい。入力装置は、タッチスクリーン(例えば、静電容量式、抵抗式など)、マウス、キーボード、運動センサ、マイクロフォン、生体認証入力装置、カメラ又はいかなる他の適切な入力装置を含んでもよい。通信システムは無線接続、例えば、遠隔システム(例えば、Wi-Fi、セルラー、WLAN、WiMAX、マイクロ波、IR、無線周波数など)、短距離システム(例えば、BLE、BLE遠隔、NFC、ZigBee、RF、オーディオ、光学など)又はいかなる他の適切な通信システムなどの無線サポートシステムを含んでもよい。センサは、方向センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)、環境光センサ、温度センサ、圧力センサ、光学センサ、音響学センサ又はいかなる他の適切なセンサを含んでもよい。一変形例において、システムコントローラ14は、ディスプレイ(例えば、ディスプレイのタッチスクリーンを被覆するタッチセンサ式のディスプレイを含む)、1組の無線電波(例えば、Wi-Fi、セルラー、BLEなど)及び1組の方向センサを含んでもよい。しかし、システムコントローラ14はいかなる適切な1組の部材を含んでもよい。
【0042】
無人飛行システム12(又は無人機と称される)は、物理空間で飛行し、画像又はビデオを捕獲し、取得された画像又はビデオをほぼリアルタイムにシステムコントローラ14に送信し、システムコントローラ14から受信された操作コマンドに基づいて操作を行うために用いられる。(1つ又は複数の)無人飛行システム12は、選択的に、システムコントローラ14と共に使用され、又はいかなる他の適切なシステムと共に使用される。好ましい実施形態において、無人飛行システム12は、ローター型航空機(例えば、4軸航空機、ヘリコプター、サイクロジャイロ型航空機など)であるが、代替的に、無人飛行システム12は、固定翼航空機、航空機又はいかなる他の適切な無人飛行システムであってもよい。無人飛行システム12は、本体20、リフティング機構40、電源38、センサ36、44、処理システム22、通信システム24及び/又はいかなる他の適切な部材(詳細については後述する)を含んでもよい。
【0043】
ビデオをシステムコントローラ14に送信する前、無人飛行システム12は、付加的に、取得された画像、ビデオ(例えば、ビデオフレーム)及び/又は機上オーディオセンサから受信されたオーディオを前処理し、その自身の操作コマンドに基づいて生成さて自動的に運転し(例えば、自動的に対象に追随する)、又はいかなる他の適切な機能を実行してもよい。無人飛行システム12は更に、光学センサの視野を物理空間内において移動させるために用いられてもよい。例えば、無人飛行システム12はマクロ運動(例えば、大きいFOV変化、メートル調整レベル)、ミクロ運動(例えば、小さいFOV変化、ミリメートル又はセンチーメートル調整レベル)又はいかなる他の適切な運動を制御してもよい。
【0044】
機上センサからのセンサデータに対する機上処理に基づいて、無人飛行システム12は、離陸と着陸と、オーナー認識と、顔認識と、音声認識と、顔部表情とジェスチャー認識と、オーナー、顔部、表情とジェスチャー認識及び音声認識に基づいて(例えば、運動)無人飛行システムを制御することなど、のいくつかの機能を実行することができるが、これらに限定されない。
【0045】
以下、本開示の一好ましい実施例による無人飛行システム12の機械システム、電気システムと制御方式についてより詳細に説明する。
【0046】
2.無人飛行システム12の機械システムについて
本開示では、前記無人飛行システム12は、好ましくは、両側は相互に鏡像対象であり、無人飛行システムの各側には、対応するアセンブリがある。説明は、2つのアセンブリに適用される場合、単一参照符号は左右(無人飛行システムの縦方向軸線に沿って観察する)アセンブリの両方を指すために用いられてもよい。説明は、特に左側又は右側のアセンブリを指す場合、特定の参照符号は特定の左側又は右側のアセンブリを明確に指すために用いられる。例えば、「ローターアセンブリ42」は左側ローターアセンブリと右側ローターアセンブリの両方を説明するために用いられてもよく、説明に用いた「ローターアセンブリ42A」と「ローターアセンブリ42B」はそれぞれ特に左側ローターアセンブリと右側ローターアセンブリを説明するものである。
【0047】
以下、本開示の一好ましい実施例による無人飛行システム12の機械システムについて、図2図7図17を参照して説明する。図2図7図9に示すように、無人飛行システム12(例えば、ツインローター無人飛行システム)は本体20とリフティング機構40を含んでもよい。
【0048】
この好ましい実施形態において、無人飛行システム12の本体20はその他の各部材を支持し且つ機械的に各部材を保護及び/又は保持するために用いられる。本体20はキャビティを含んでもよく、又は本体20はプラットフォーム、ハウジング又はいかなる適切な構造を有してもよい。本体20は、密閉されたもの、開放するもの(例えば、トラス)であってもよく、又はいかなる適切な構造を有してもよい。本体20は、金属、プラスチック(例えば、ポリマー)、炭素複合材料又はいかなる他の適切な材料で製造されてよい。本体20は、例えば、第1端20A(先端)と第2端20B(後端)を有してもよい。本体20は、縦方向軸線、側縁軸線、横方向軸線、先端、後端(例えば、縦方向軸線に沿って先端に対向する端部)、頂部、底部(例えば、横方向軸線に沿って頂部に対向する部分)又はいかなる他の適切な参照基準を限定してもよい。一好ましい変形例において、無人飛行システム12が飛行する際、本体20の横方向軸線は基本的に重力ベクトル(例えば、地平面と垂直である)に対して平行であってもよく、本体の縦方向と側縁軸線は基本的に重力ベクトル(例えば、地面に対して平行である)と垂直であってもよい。
【0049】
好ましくは、本体20は基本的に通信システム24、電源38と処理システム22を収容(例えば、実装)するが、他の方式で構成されてもよい。ここで、電池形態である電源38は本体20に収容され且つその一部を構成する。一変形例において、本体20は、ローターの回転平面に対して平行で本体20の第1と第2側に沿って設置された第1と第2のフレームを更に含む。この時、前記フレームは各ローターと保持機構(例えば、ユーザの手)の間の中央部件として使用されてもよい。フレームは本体20の片側(例えば、ローターの底部又は頂部に沿う)に沿って延在してもよく、又は本体20の第1側と第2側(例えば、本体20の頂部と底部に沿う)に沿って延在する。前記フレームは、本体20に静的又は動作可能に取り付けられてもよい。
【0050】
前記本体20のフレームは1つ又は複数の孔(例えば、気流孔)を含んでもよく、前記孔は1つ又は複数のローター流体を周囲環境に接続させるために用いられ、それによって、空気及び/又は他の適切な流体を周囲環境とローターの間で流動させる(例えば、ローターに無人飛行システム12を全体の周囲環境において移動する空気動力を発生させることができる)ことができる。前記孔は細長くなってもよく、又は比較的大きい長さと幅を有してもよい。孔は、ほぼ同じであってもよいし、相互に異なってもよい。好ましくは、保持機構の部材(例えば、手指)が孔を貫通しないように、孔の寸法は十分に小さく設計される。好ましくは、ローター近傍のフレームは幾何学的透明度(例えば、開口面積の総面積に占める比率が大きい)を有するように構成されてよく、よって無人飛行システムは飛行することができ、更に好ましくは、高性能な飛行操縦を実現する。例えば、各孔はいずれも閾値寸法(例えば、全ての次元の閾値寸法より小さく、細長いスリットは閾値寸法より狭いが、閾値寸法より顕著に長いなど)より小さくなってもよい。一具体的な実施例において、フレームは80%~90%の幾何学的透明度を有し、孔(例えば、円形、多角形、正六角形など)はそれぞれ直径が12mm~16mmにある外接円に限定される。しかし、他の方式で本体を構成してもよい。
【0051】
本体20(及び/又はいかなる他の適切な無人飛行システム12の部材)には保持機構(例えば、人手、無人飛行システムベース、爪など)により保持される保持領域が限定されてもよい。前記保持領域は、好ましくは、1つ又は複数のローターの一部を回って、特に好ましくは、全てのローターを回るように構成され、それによって、ローターと保持機構又は無人飛行システム12に近接する他の物体との間のいかなる意図しない相互作用を防止する。例えば、保持領域の無人飛行システム平面(例えば、側平面、ローター平面など)における投影は、(例えば、部分的に、完全的に、大半、少なくとも90%など)ローターにおける1つ又は複数のローターの掃引領域(例えば、ローターの掃引面積、ローター組の総掃引面積など)の同じ無人飛行システム平面における投影に重なってもよい。
【0052】
この好ましい実施形態において、無人飛行システム12のリフティング機構40は無人飛行システムの飛行を実現するために用いられる。リフティング機構40は、好ましくは、モータ82により駆動される枢動可能なローターアセンブリ42を含むが、代替的に、いかなる他の適切な推進機構を含んでもよい。リフティング機構40は、好ましくは、本体20に取り付けられて処理システム22によって制御されるが、代替的に、他の方式で無人飛行システム12に取り付けられ及び/又は制御されてもよい。好ましい実施形態において、無人飛行システム12は複数のリフティング機構40を含んでもよい。1つの実例において、無人飛行システム12は2つのリフティング機構40を含み、好ましくは、リフティング機構40は無人飛行システム12の周辺を回って基本的に等間隔において分布する。しかし、別の態様でリフティング機構40を構成してもよい。
【0053】
無人飛行システム12のリフティング機構40は揚力を供給するために用いられ、好ましくは、1つ又は複数のモータ(例えば、2つのモータ)によりそれぞれ又は共に駆動される1組のローターアセンブリアーム構造を含む。前記各ローターアセンブリアーム構造はそれぞれ、1つの端部は本体20の片側に枢動可能に接続され、別の端部には回転軸線が前記無人飛行システムの重心G(図20Dを参照)より高いモータベース84が設置されるアーム72と、枢動可能なローターアセンブリ42と、前記ローターアセンブリ42が枢動軸線を回って枢動するように駆動するためのモータ82と、前記モータを取り付けるためのモータベース84と、を含む。これにより、飛行中、前記ローターアセンブリアーム構造は無人飛行システムの傾転を克服するトルクを供給することで、無人飛行システムの飛行の安定性を向上させることができる。好ましくは、前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心との高さの差H(図20Dを参照)は、前記ローターアセンブリ42の飛行状態にある全長L(図20Dを参照)の八分の一より大きく、好ましくは、飛行状態にある前記ローターアセンブリの全長Lの四分の一より大きく、特に好ましくは、前記ローターアセンブリ42の飛行状態にある全長Lの二分の一より大きく、好ましくは、前記モータベースの回転軸線と無人飛行システムの重心の高さの差は、前記ローターアセンブリ42の飛行状態にある全長Lの4倍より小さく、特に前記ローターアセンブリ42の飛行状態にある全長Lの2倍より小さい。一例として、前記高さの差Hは例えば、前記ローターアセンブリ42の全長の3倍である。もう一つの例として、前記高さの差Hは例えば、前記ローターアセンブリ42の全長と等しい。ここで、前記「ローターアセンブリ42の飛行状態にある全長」は例えば、2つの羽根80A、80Bの長さの和であってもよい。
【0054】
この好ましい実施形態において、各ローターはいずれも、好ましくは、対応するローターの軸線(すなわち、モータの軸線A)を回って回転するように構成され、そのローターの軸線の対応する「ローター平面」と垂直であると限定され、そのローター平面における「掃引領域」を掃引する。モータ82は、好ましくは、ローターに十分な動力を供給することで無人飛行システムの飛行を実現し、且つ更に好ましくは、2種類又は複数の運転方式を構成し、前記運転方式のうちの少なくとも1つは、十分な飛行動力を供給し、且つそのうちの少なくとも1つは飛行よりも少ない動力(例えば、ゼロ電力を供給し、最小飛行電力の10%などを供給する)を供給することを含む。モータにより供給される電力は、好ましくは、ローターがそのローターの軸を回って回転する角速度に影響を与える。無人飛行システムガ飛行する間に、該組のローターは、好ましくは、(例えば、そのローターの軸を回って回転する)基本的に全ての(例えば、99%以上、95%以上、90%以上、75%以上)無人飛行システム12により発生する総空気動力(例えば、速い速度で飛行する間に本体20により発生する抵抗力を含まないこともあり得る)を協同的又は個別に発生するように構成される。代替的又は付加的に、無人飛行システム12は、無人飛行システムの飛行のための力を生成するためのいかなる他の適切な飛行部材、例えば、ジェットエンジン、ロケットエンジン、翼、ソーラーセイル及び/又はいかなる他の適切な力発生部材を含んでもよい。示された実施例において、無人飛行システム12のリフティング機構40は2つのローターアセンブリ42(下記内容を参照)を含む。
【0055】
この好ましい実施形態において、図7から図9まで分かるように、前記ローターアセンブリアーム構造はアーム展開位置とアーム折畳み位置の間において移動することができる。前記「アーム展開位置」において、前記2つのローターアセンブリアーム構造のアーム72は本体20の横方向軸線Aと、第1の固定角度α(図20Aを参照)となすように本体の両側に位置し、前記第1の固定角度αは、好ましくは、0~55°にあり、例えば、10°~50°の範囲にあり、特に好ましくは、25°~45°の範囲にあり、理解すべきことは、前記角度αはいかなるその他の角度であってもよいことである。ここで、このアーム展開位置において、前記2つのローターアセンブリアーム構造のアーム72は一般的にV字状をなすように前記本体の両側に設置される。アームの形状を変える場合、前記アームはその他の形態、例えば、U字状形態を呈するように前記本体の両側に設置されることを考慮してもよい。前記「アーム折畳み位置」において、前記アーム72はほぼ前記本体の縦方向軸線に対して平行で且つ可能な限り前記本体に当接するべきである。この時、前記アーム72は前記本体の縦方向軸線Asと第2の固定角度γ(図7を参照)をなすように本体の両側に位置し、好ましくは、前記第2の固定角度γは0~10°の範囲にあり、例えば、前記第2の固定角度は5°より小さくなっている。図20Aに示すように、前記無人飛行システムの展開状態におけるバランス性を保持するために、前記「アーム展開位置」において、前記モータベースの回転軸線Aは本体の横方向軸線Aと第3の固定角度βをなす。ここで、前記本体の横方向軸線Aは2つのモータベースの中心結線に重なる。この好ましい実施形態において、前記第3の固定角度βは0~25°の範囲にあり、例えば、前記第3の固定角度βは15°より小さく、特に10°より小さく、これは無人飛行システムの飛行状態にある安定性を保持するために好適である。上記ローターアセンブリアーム構造の折畳み可能性を実現するために、前記アーム72は弾性枢動軸を介して前記本体に接続される。
【0056】
一好ましい実施形態において、2つのローターアセンブリアーム構造は、それぞれストッパーアセンブリを更に含み、前記アーム展開位置において、前記ローターアセンブリアーム構造のアームを、前記本体の縦方向軸線Asと固定角度をなすように前記本体の側に保持する。図21に示すように、前記ストッパーアセンブリはストッパー孔凹部150、ストッパーブロック155及びバネ160を含む。ここで、前記バネ160は終始にストッパーを付勢し、前記アームはこの「アーム展開位置」に移動する場合、前記ストッパーブロック155はバネ160のバネ力の作用下で前記アームストッパー構造150に係合することができる。これにより、アーム72はこのアーム展開位置にロックされる。弾性枢動軸とストッパーアセンブリはアーム展開位置におけるアームのトルク力を向上させ、アームを展開状態により確実に固定する。各アームをアーム展開位置に固定するいかなるその他の形態のストッパーアセンブリを考慮してもよい。好ましくは、前記ストッパーアセンブリは、ストッパー解除部材165を更に含み、このストッパー解除部材165はストッパーブロック155に接続される。前記アームがこの「アーム展開位置」から離れるようにする必要がある場合、ユーザはこのストッパー解除部材165を移動させ(例えば、図21において左側へ移動する)、それによって、前記ストッパーブロック155はバネ160による付勢力を克服して左側へ移動することによって、ストッパーブロック155とアームストッパー構造150との係合を解除し、前記アームを運動させ続けると各アームを「アーム折畳み位置」に調節することができる。
【0057】
図8図9に示すように、この好ましい実施例において、各ローターアセンブリ42は2つの羽根、すなわち、第1の羽根80Aと第2の羽根80Bを含み、各ローターアセンブリ42は第1の羽根80Aと第2の羽根80Bを接続するための羽根取付けアセンブリを含む。
【0058】
ここで、前記第1の羽根80Aと前記第2の羽根80Bはそれぞれ前記羽根取付けアセンブリの両端に取り付けられ且つ羽根展開位置と羽根折畳み位置の間で枢動することができる。この羽根展開位置において、第1の羽根80Aと第2の羽根80Bはそれぞれ異なる方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、この羽根折畳み位置において、第1の羽根80Aと第2の羽根80Bは略同じ方向に沿って方向付けられて羽根取付けアセンブリに取り付けられ、それによって、第1の羽根80Aと第2の羽根80Bの少なくとも一部が重なっている(図7を参照)。図7に示すように、実施例において、第1の羽根80Aと第2の羽根80Bは略本体20の縦方向の軸方向に沿って折り畳まれ、全体の飛行システムの折り畳まれた後の体積を可能な限り減少させ、携帯性を向上させる。
【0059】
図10に示すように、この好ましい実施例において、各リフティング機構40はいずれも対応するモータ82とモータベース84を含む。モータ82は、対応するローターアセンブリ42A、42Bがモータ82の軸82Aにより限定されるモータの軸線Aを回って回転するように駆動する。ローターアセンブリ42A、42Bが制御によりローターの軸線を回って回転すること、及びローターアセンブリ42A、42Bが対応するアーム72に対して回転することによって、無人飛行システム12の制御された飛行を実現することができる。以下において更に議論するように、ローターアセンブリ42A、42Bが対応するアーム72に対して回転することによって、無人飛行システム12の飛行に対する制御を実現するため、本体(又は機体)20は一般的に傾斜しない。これによって無人飛行システム12の運動方向における表面風の抵抗が最も小さくなる。
【0060】
特に図10に示すように、示された実施例において、ローターアセンブリ42A、42Bが対応するアーム72に対して回転することは、対応する回転機構86により実行され、前記モータベース84は前記回転機構を介して各アーム72に接続される。これにより、回転機構86は制御可能にモータ82をアーム72に対して回転させることができる。各回転機構86はいずれもサーボモータ88及び歯車伝動機構90を含む。サーボモータ88は、前記アームの内部に設置され且つ歯車伝動機構90を介してモータベース84に接続され、前記モータベース84が前記アーム72に対して回転するように駆動するために用いられる。前記歯車伝動機構90は前記アームの端部(アーム72の接続端74に固定される)に接続され、前記歯車伝動機構は、少なくとも、ハウジング92と、サーボモータ88に接続される入力歯車98と、固定部94を介してモータベース84に固定接続される出力歯車102と、を備える。歯車伝動機構90は、軸受92と固定部94を更に含んでもよい。空間が十分である場合、ステアリング歯車で歯車伝動機構90を代替できることを考慮してもよい。図から分かるように、回転機構86の少なくとも一部、例えば、サーボモータ88はアーム72のキャビティに収容されてよい。他の代替の実施例において、1つ又は複数のサーボモータ(複数のサーボモータ)はローターアセンブリ42A、42Bに直接的に結合され且つそれを駆動してローターアセンブリ42A、42Bと同軸であり、この場合に、歯車伝動機構90を省略することができる。
【0061】
図11から図13まではそれぞれ歯車伝動機構の3つの実施形態を示す。
【0062】
図11に示すような歯車伝動機構90の実施例1において、歯車伝動機構90は歯車伝動機構本体96Aと歯車伝動機構カバー96Bで形成された歯車伝動機構ハウジング96を含む。歯車伝動機構ハウジング96は、第1歯車98(入力歯車)、第2歯車100(中間歯車)と第3歯車102(出力歯車)を収容する。第1歯車98はサーボモータ88の出力軸に接続される。第2歯車100は位置決め構造を介して歯車伝動機構ハウジング96に固定され、前記位置決め構造は歯車伝動機構の側面の位置決め構造に位置し且つそれに接続される。位置決め構造は歯車伝動機構ハウジング96の内表面に位置する。代替的な実施例において、歯車伝動機構90は、対応する位置決め構造において2つ、3つ又は複数の第2歯車を含んでもよい。第3歯車102は軸受92を介してモータベース84に接続される。固定部94を介してモータベース84と第3歯車102の出力軸に接続される。
【0063】
図12において、歯車伝動機構90’の実施例2を示す。ここで、入力歯車106Aは2つの中間歯車106B、106Cを同時に、駆動する。この2つの中間歯車106B、106Cは、前記歯車伝動機構のハウジング92に固定され且つ入力歯車と出力歯車の間に接続されて伝動を行い、具体的には、伝動中に逆方向に沿って回転し且つ出力歯車106Dを駆動する。
【0064】
図13図14は歯車伝動機構90’’の実施例3を示す。歯車伝動機構90’’は入力歯車108Aとステアリング歯車108Bを含む。入力歯車108Aはサーボモータ88に接続されてそれに駆動される。接続軸110の第1端110Aはステアリング歯車108Bに接続される。接続軸110の第2端110Bはモータベース84に接続される。この実施例において、中間歯車を省き、2つの歯車のみで伝動を実現することができる。
【0065】
更に、図22から分かるように、前記ローターアセンブリアーム構造は収容部87を含み、モータ82の電源線83はアーム72の内部において回転機構86の外側に沿って延在し、この収容部87を貫通して電源に接続されてよく、ケーブルがアームの外部に露出することを回避することによって、システムの外観がより美観的となり且つより安全的であり、同時に、電源線83と歯車伝動機構との相互干渉を防止する。
【0066】
図15A図15Bは前記ローターアセンブリ42の具体的な構造を示す。この好ましい実施例において、前記羽根取付けアセンブリは相互に固定接続された取付け部材112と取付け座114を含む。ここで、前記第1の羽根80Aと前記第2の羽根80Bの前記羽根取付けアセンブリに近い端部には、それぞれ羽根取付け孔118(すなわち、第1の羽根取付け孔と第2の羽根取付け孔)が設置される。前記取付け部材112の底部には前記第1の羽根取付け孔を通過するための第1の取付け柱と前記第2の羽根取付け孔を通過するための第2の取付け柱が設置され、それによって、前記第1と前記第2の羽根は羽根取付けアセンブリに枢動可能に接続される。前記取付け座114は例えば、ネジ山接続を介して前記取付け部材112に固定されてよく、その他のいかなる接続方式を考慮することもでき、よって取付け座114は取付け部材112に固定接続され且つ前記羽根の枢動に影響を与えない。よって、羽根80A、80Bは所定位置に保持されるが、対応する柱を回って回転してもよい。
【0067】
羽根80A、80Bの根元部又は端部は、取付け部材112と取付け座114の取付け面に対して平行であることを保持する。翼の取付け面は水平面に対して所定の角度をなす。この好ましい実施例において、前記取付け部材112は、前記第1の取付け柱が設けられる第1の端部セグメント、前記第2の取付け柱が設けられる第2の端部セグメント及び中間セグメントを含む。従って、前記取付け座114は、前記第1の取付け柱を収容する第1の収容端部セグメント、前記第2の取付け柱を収容する第2の収容端部セグメント及び収容中間セグメントを含む。前記第1の端部セグメントと第2の端部セグメントは中間セグメントと角度c(例えば、0~180°範囲にあるあらゆる角度、好ましくは、90°~180°範囲におけるあらゆる角度)をなし且つ対称に(対称しないことも考慮)中間セグメントの両側に設置され、前記第1の収容端部セグメントと第2の収容端部セグメントと収容中間セグメントは角度をなし且つ収容中間セグメントの両側に対称に設置される。且つ従って、前記第1の羽根80Aと前記第2の羽根80Bの羽根取付けアセンブリに近い端部は、羽根基準平面とある傾斜角度dをなし、前記角度dは例えば、0~180°範囲にあるあらゆる角度、好ましくは、90°~180°範囲にあるあらゆる角度であってもよい。ここで、前記角度cと角度dとの適合、前記の前記第1の羽根80Aと前記第2の羽根80Bはこれらの「羽根折畳み位置」において可能な限り同じ方向に沿って方向付けられることを可能にすることで、前記第1の羽根80Aと前記第2の羽根80Bは可能な限りに重なるように収まる。例えば、角度cと角度dは同じで且ついずれも135°であってもよい。羽根80A、80Bは90°又はそれ以上に回転する場合、全体の羽根80A、80Bは羽根80A、80Bの取付け面よりも低くなり、折畳む時羽根はアーム72(図17図18を参照)に接近する。この無人飛行システム12の全体空間を削減するために好適であり、無人飛行システム12が使用されない時の収容体積を可能な限りに減少させる。
【0068】
この好ましい実施形態において、飛行中、モータ82の回転は、対応するローターアセンブリ42を駆動する。遠心力の作用下で、折り畳まれた羽根80A、80Bは自動的に展開することができる。無人飛行システム12を操作して動力をあげることにより垂直に上昇させてもよい。サーボモータ88と歯車伝動機構90は、対応するモータベース84を駆動又は回転させることによって、ローター平面の傾斜を実現する。2つのローターアセンブリ42は機体20の前方に傾斜する場合、無人飛行システム12はピッチングして前進飛行を実現する。同様に、2つのローターアセンブリ42は本体20の後方に傾斜する場合、無人飛行システム12は後退飛行を実現することができる。2つのローターアセンブリ42における1つが前に傾斜して、もう一つが後に傾斜する場合、無人飛行システム12はヨー方向に沿って回転する。2つのローターアセンブリ42は地平面と平行になるように保持する場合、無人飛行システムはホバリングする。2つのローターアセンブリの間に上昇と回転速度の差を生成することで、無人飛行システム12はローリングすることができる。モータベースの取付け面は地平面に対して平行である場合、ステアリング歯車はゼロ位置にあり、モータベースは±90°の範囲、例えば、50°だけ回転してもよい。
【0069】
図18に示すように、無人飛行システムが前進飛行状態にある場合、2つのローターアセンブリ42は所望の角度A(一般的に180°より大きい)で機体の前部に傾斜する。同様に、図19に示すように、後退飛行状態で、2つのローターアセンブリ42は機体の後部に傾斜する。そのため、2つのローターは必要な角度B(一般的に180°より大きい)をなす。角度Aと角度Bは、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0070】
図16と17に示すように、無人飛行システム12をコンパクトの収容状態に配置してもよい。まず、図16に示すように、ローター構造70A、70Bは、対応するヒンジ機構78を回って回転することができ、それによって、対応するアーム72は本体20に接近する。次に、図17に示すように、モータ82とモータベース84を含むローターアセンブリ42は、対応するアーム72を回って下方位置まで回転することができる。所定の実施例又は設計において、ローター構造は上方位置及び/又は下方位置に配置されてもよい。言い換えると、所定の実施例又は設計において、ローター構造70A、70Bは、上方位置のみ、下方位置のみ、又は上方位置及び下方の折畳み位置に配置されてもよい。
【0071】
本開示の一好ましい実施例によれば、無人飛行システム12は、光学系26(下記内容では、図3図4を用いて詳細に説明する)を本体20に操作可能に取り付けるためのアクチュエータ機構28(図示せず)を更に含んでもよい。アクチュエータ機構28は更に、付加的に、光学センサの振動(例えば、機械が安定して画像を取得する)を減衰させ、無人飛行システムがローリングすることに適し、又はいかなる他の適切な機能を実行するために用いられてもよい。アクチュエータ機構28は、能動的(例えば、処理システムによって制御される)、受動的(例えば、1組の重量物、ばね要素、磁気素子などによって制御される)又は他の方式で制御されてもよい。アクチュエータ機構28は、光学系26を本体20に対して1本又は複数本の軸を回って回転させ、光学系26を本体に対して1本又は複数本の軸に沿って並進させ、又は他の方式で光学系26を動作させてもよい。光学センサ(複数の光学センサ)36は第1端に沿って光学センサの裏面(例えば、能動表面に対向する)に沿って、光学センサ本体を介して、又は光学センサ36のいかなる他の適切な部分に沿って支持部材に取り付けられてもよい。
【0072】
一変形例において、アクチュエータ機構28は単一枢動支持部材(例えば、自在継手)に接続されるモータ(図示せず)を含んでもよく、モータは、支持部材を、コントローラから受信されたコマンドに基づいて回転(又は自在継手)軸線を回って枢動させる。支持部材は、好ましくは、回転軸線が基本的に本体20の側縁軸線に対して平行であるにように配置され、代替的に、回転軸線が本体20に対していかなる他の適切な配向となるように配置される。支持部材は、好ましくは、本体20により限定されるキャビティに設置され、このキャビティは、光学センサ36を更に含むが、光学センサ36は、本体の外部に沿って設置され又は本体20のいかなるその他の適切な部分に設置されてもよい。光学センサ36は、好ましくは、支持部材に取り付けられ、能動表面は基本的に回転軸線(例えば、側縁軸線、又は本体20の側縁軸線に対して平行である軸線、基本的に回転軸線に対して平行である)に対して平行で、代替的に、能動表面が回転軸線といかなる適切な角度をなすように配置される。示されたモータは、好ましくは、電動機であるが、代替的に、いかなる他の適切なモータであってもよい。使用可能なモータの実例は、DCモータ(例えば、ブラシ付モータ)、ECモータ(例えば、ブラシレスモータ)、誘電モータ、同期モータ、磁石モータ又はいかなる他の電動可能なモータを含んでもよい。このモータは、好ましくは、本体20(例えば、本体内部)に取り付けられ、処理システム22に電気接続されて処理システム22によって制御され、電源38又はシステムに電気接続され且つ電源38又はシステムによって給電される。しかし、他の方式でモータに接続してもよい。アクチュエータ機構28は、好ましくは、単一モータ支持部材組を含むが、代替的に、複数のモータ支持部材組を含み、補助モータ支持部材組は第1のモータ支持部材組と直交する(又は第1のモータ支持部材に対して、いかなる他の適切な角度をなす)ように配置されてもよい。
【0073】
第2の変形例において、アクチュエータ機構28は、1組の枢動支持部材と光学センサ36に接続される重量物を含んでもよく、この重量物は光学センサの重心を逸脱し、アクチュエータ機構28は受動的に光学センサ36を安定させることができる。
【0074】
3.無人飛行システム12の電気システムについて
以下、本開示の一好ましい実施例による無人飛行システム12の電気システムについて、図3図6を参照して説明する。図3図6に示すように、無人飛行システム12(例えば、無人飛行システム)は処理システム22、通信システム24、光学系26(センサ36、44を含む)、電源38、障害物検出及び回避ユニット50などを含んでもよい。無人飛行システム12は、付加的又は代替的に、リフティング機構、センサ、動力システム又はいかなる他の適切な部材(下記内容を参照)を含んでもよい。
【0075】
無人飛行システム12の処理システム22は無人飛行システムの操作を制御するために用いられる。処理システム22は、通信システム24から操作コマンドを受信し、操作コマンドを機械コマンドと理解し、この機械コマンド(個別に又は1組として)に基づいて無人飛行システムの部材を制御することができる。処理システム22は、付加的又は代替的に、カメラにより記録された画像を処理し、画像をシステムコントローラ14(例えば、リアルタイム又は準リアルタイムに)に送信し、又はいかなる他の適切な機能を実行してもよい。処理システム22は、プロセッサ32(例えば、CPU、GPUなど)、メモリ(例えば、フラッシュメモリ、ランダム・アクセス・メモリなど)又はいかなる他の適切な処理部件の1つ又は複数を含んでもよい。一変形例において、処理システム22は、専用ハードウェアを更に含んでもよく、前記専用ハードウェアはシステムコントローラ14に伝送される前に画像(例えば、画像歪みの除去、画像フィルタ処理、画像トリミングなど)を自動的に処理する。処理システム22は、好ましくは、無人飛行システム12の能動部材に接続され且つ本体20に取り付けられるが、代替的に、別の態様で無人飛行システムの部材に関連することができる。
【0076】
処理システム22は、飛行中、無人飛行システム12(例えば、選択的に、ローターを操作することによって飛行中の無人飛行システムの揺動を最小化する)を安定させ、リモコンコマンドに基づいて無人飛行システム12を受信、解釈と操作し、又は別の態様で無人飛行システムの操作を制御するという方法を実行してもよい。処理システム22は、好ましくは、センサ36、44によりサンプリングされた測定値を受信し解釈し、更に好ましくは、組み合わせで異なるセンサによりサンプリングされた測定値(例えば、組み合わせカメラと加速度計データ)を解釈するように構成される。無人飛行システム12は1つ又は複数の処理システムを含んでもよく、異なるプロセッサは同じ機能(例えば、マルチコアシステムとして使用される)を実行し、又は専用機能を実行してもよい。処理システム22は、好ましくは、本体20に取り付けられるが、代替的に、いかなる他の適切な部材に取り付けられてもよい。処理システム22は、好ましくは、電源38によって給電されるが、他の方式で給電されてもよい。処理システム22は、好ましくは、センサ36、44、通信システム24とリフティング機構40に接続されてセンサ36、44、通信システム24とリフティング機構40を制御するが、付加的又は代替的に、いかなる他の適切な部材に接続されてそれと対話してもよい。
【0077】
無人飛行システム12の通信システム24は、システムコントローラ14から情報を送信及び/又は受信し、及び/又は、1つ又は複数の遠隔コンピューティングシステムと通信するために用いられる。通信システム24は、好ましくは、処理システム22に接続されることによって、通信システム24はデータを処理システム22に送信し、及び/又は処理システム22からデータを受信するが、代替的に、いかなる他の適切な部材に接続されてもよい。無人飛行システム12は1種類又は複数種のタイプの1つ又は複数の通信システム24を含んでもよい。通信システム24は無線接続装置、例えば、遠隔システム(例えば、Wi-Fi、セルラー、WLAN、WiMAX、マイクロ波、IR、無線周波数など)、短距離システム(例えば、BLE、BLE遠隔、NFC、ZigBee、RF、オーディオ、光学など)などの無線電波サポートシステム、又はいかなる他の適切な通信システム24を含んでもよい。通信システム24は、好ましくは、システムコントローラ14と少なくとも1つのシステムプロトコル(例えば、BLE、RFなど)を共有するが、代替的に、中間通信システム(例えば、プロトコル変換システム)を介してシステムコントローラ14と通信してもよい。通信システム24の実例は、802.11x、Wi-Fi、Wi-Max、NFC、RFID、ブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)低電力消費、ZigBee、セルラー電気通信(例えば、2G、3G、4G、LTEなど)、無線電波(RF)、有線接続(例えば、USB)又はいかなる他の適切な通信システム24又はその組み合わせを含む。通信システム24は、好ましくは、電源38によって給電されるが、他の方式で給電されてもよい。通信システム24は、好ましくは、処理システム22に接続されるが、付加的又は代替的に、いかなる他の適切なアセンブリに接続されてそれと対話してもよい。しかし、他の方式で通信システム24を構成してもよい。
【0078】
無人飛行システム12の光学系26は、無人飛行システム12に近接する物理空間の画像を記録するために用いられる。光学系26は、好ましくは、アクチュエータ機構28を介して本体20に取り付けられるが、代替的に、本体20に静的に取り付けられてもよく、光学系26は本体20に取り外し可能に取り付けられ、又は他の方式で本体20に取り付けられる。光学系26は、好ましくは、本体20の先端に取り付けられるが、選択的に、本体20の底部(例えば、前部付近)、頂部、後端又は本体20のいかなるその他の適切な部分に取り付けられてもよい。光学系26は、好ましくは、処理システム22に接続されるが、代替的に、通信システム24又はいかなる他の適切なシステムに接続されてもよい。光学系26は、専用画像処理ハードウェアを更に含んでもよく、前記専用画像処理ハードウェアは、プロセッサ又は他の端点に伝送される前にカメラにより記録された画像を自動的に処理する。無人飛行システム12は同じ又は異なる種類の1つ又は複数の光学系26を含んでもよく、前記光学系26は同じ又は異なる位置に取り付けられる。一変形例において、無人飛行システム12は、本体20の先端に取り付けられた第1の光学系26及び本体20の底部に取り付けられた第2の光学系26を含む。第1の光学系26は、枢動支持部材を回って動作してもよく、本体20に対して第2の光学系26をほぼ静的に保持することができ、対応する能動表面は基本的に本体の底部に対して平行である。第1の光学センサ36は、高解像度を有してもよく、第2の光学センサ36は、低解像度を有してもよい。しかし、別の態様で光学系26を構成してもよい。
【0079】
光学系26は1つ又は複数の光学センサ36(図5を参照)を含んでもよい。1つ又は複数の光学センサ36は、単眼カメラ(例えば、CCDカメラ、CMOSカメラなど)、ステレオカメラ、ハイパースペクトルカメラ、マルチスペクトルカメラ又はいかなる他の適切なイメージセンサを含んでもよい。しかし、光学系26はいかなる他の適切な光学系26であってもよい。光学系26は光を受信する1つ又は複数の有効表面に限定されてもよいが、代替的に、いかなる他の適切な部材を含んでもよい。例えば、カメラの有効表面はカメラセンサの有効表面であってもよく、前記有効表面は、好ましくは、センサ画素の規則アレイを含む。カメラセンサ又は他の有効表面は、好ましくは、基本的に平面と長方形(例えば、第1のセンサエッジ、第1のセンサエッジに対向する第2のセンサエッジ及び第3と第4のセンサエッジを有し、前記第3のエッジと前記第4のセンサエッジは第1のセンサエッジと垂直であり、前記第3と第4のセンサエッジは第1のセンサエッジから第2のセンサエッジに延在する)であるが、いかなる適切な形状及び/又は様子を有してもよい。光学センサ36は、画像フレームを生成してもよい。画像フレームは、好ましくは、有効表面の形状(例えば、長方形、相互に対向する第1と第2のフレームエッジなどを有する)に対応し、前記画像フレームは、更に好ましくは、画素位置の規則アレイに限定され、各画素位置はいずれも有効表面のセンサ画素及び/又は光学センサ36によりサンプリングされた画像の画素に対応するが、いかなる適切な形状を有してもよい。画像フレームは、好ましくは、光学センサ36によりサンプリングされた画像の各方面(例えば、画像サイズ、解像度、画素サイズ及び/又は形状など)に限定される。光学センサ36は、選択的に、ズームレンズ、デジタルズーム、魚眼レンズ、光学フィルタ又はいかなる他の適切な能動的又は受動的な光学調節を含んでもよい。光学調節のアプリケーションは、コントローラにより主動で制御されてもよく、ユーザ18により手動で制御されてもよく(例えば、ユーザが手動で調節を設定する)、システムコントローラ14によって制御され又は他の方式で制御されてもよい。一変形例において、光学系26は、本体20に取り付けられる、光学系部材を封止させる他の部分のハウジングを含んでもよい。しかし、光学系26は他の方式で構成されてもよい。
【0080】
光学系26において、少なくとも1つの光学センサ36は、リアルタイムにビデオストリームとコンピュータ視覚分析を行うように構成される。任意選択的に、無人飛行システム12は、マルチ画素の深さを検知するための少なくとも1つの深さセンサ(又はステレオペア)を有してもよい。任意選択的に、無人飛行システム12は、音声認識と音声制御を行うための少なくとも1つの機上マイクロフォンを有してもよい。
【0081】
一般的には、無人飛行システム12を完全に制御するために、空中会話開始から終了までの複数のユーザ/無人飛行システムの対話又は動作を提供する。ユーザ/無人飛行システムの対話は、離陸と着陸、オーナー認識、ジェスチャー認識、顔部表情認識と音声制御を含む。
【0082】
光学系26のセンサ36、44は、無人飛行システムの周囲環境及び/又は無人飛行システムの操作を指示する信号と、無人飛行システム12周囲の周囲環境(例えば、無人飛行システム12近傍の物理空間)の信号又はいかなる他の適切なパラメータを取得するために用いられる。センサ36、44は、好ましくは、本体20に取り付けられて処理システム22によって制御されるが、代替的に、いかなる他の適切な部材に取り付けられて及び/又は他の方式で制御されてもよい。センサ36、44は、好ましくは、電源38によって給電されてプロセッサによって制御されるが、いかなる他の適切な部材に接続されてそれと対話してもよい。センサ36、44は、カメラ(例えば、CCD、CMOS、マルチスペクトル、視覚範囲、ハイパースペクトル、立体感など)、方向センサ(例えば、慣性測定センサ、加速度計、ジャイロスコープ、高度計、磁力計など)、オーディオセンサ(例えば、トランスデューサ、マイクロフォンなど)、気圧計、光センサ、温度センサ、電流センサ(例えば、ホール効果センサ)、空気流量計、電圧計、タッチセンサ(例えば、抵抗器、コンデンサなど)、近接センサ、圧力センサ(例えば、ひずみゲージ、秤量センサ)、振動センサ、化学センサ、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、GPS、GNSS、三角測量など)又はいかなる他の適切なセンサの1つ又は複数を含んでもよい。一変形例において、無人飛行システム12は、本体の横方向平面と交差する視野を有する、無人飛行システム本体の第1端に沿って(例えば、静的又は回転可能に)に取り付けられる第1のカメラと、その無人飛行システム本体の底部に沿って取り付けられ、その視野は基本的に横方向平面と平行である第2のカメラと、例えば、高度計と加速度計である1組の方向センサと、を含む。無人飛行システム12は、1つ又は複数のセンサ36、44又はいかなる適切な数のいかなるセンサタイプを含んでもよい。
【0083】
無人飛行システム12の電源38は、無人飛行システム12の能動部材(例えば、リフティング機構のモータなど)に給電するために用いられる。電源38は、好ましくは、本体20に取り付けられ、無人飛行システム12の全ての能動部材(例えば、直接的又は間接的)に電気接続されるが、別の態様で設置されてよい。電源38は、一次電池、二次電池(例えば、充電可能な電池)、燃料電池、エネルギー収集器(例えば、太陽エネルギー、風力エネルギーなど)又はいかなる他の適切な電源であってもよい。使用可能な二次電池の実例は、リチウム化学(例えば、リチウムイオン、リチウムイオンポリマーなど)、ニッケル化学(例えば、ニッケルカドミウム(NiCad)、ニッケル水素(NiMH)など)又はいかなる他の適切な化学的特性を有する電池を含む。電源38は、本体20に取り付けられて能動部材に接続されてもよく、又は他の方式で設置されてもよい。電源38は、再充電可能な電池、二次電池、一次電池、燃料電池又はいかなる他の適切な電源であってもよい。
【0084】
図6に示すように、本開示の一好ましい実施例において、無人飛行システム12は障害物検出及び回避ユニット50を含んでもよい。一実施例において、障害物検出及び回避システム50は、1対の超広角レンズカメラ52A、52Bを含み、このカメラ52A、52Bは例えば、機体の中心頂部と中心底部に同軸に配置されてよく、それによって、機上、リアルタイム又は準リアルタイムにカメラに記録された画像を処理することができる。これは、ロボットがカメラにより記録された画像を用いてナビゲーションを行うことを可能にする。
【0085】
1対のカメラ52A、52Aは一般的に本体20に取り付けられ又は静的に固定される。メモリ54と視覚プロセッサ56はこの一対のカメラ52A、52Bに接続される。このシステムは、監視領域の画像に対するサンプリングを行うために用いられ、よってリアルタイム又は準リアルタイムに画像処理、例えば、深さ分析を行う。前記システムは、付加的又は代替的に、3Dビデオを生成し、監視領域の地図を生成し、又はいかなる他の適切な機能を実行してもよい。
【0086】
ハウジングは、1対のカメラ52A、52Bを所定の構造に保持するために用いられる。このシステムは、好ましくは、単一のハウジングを含み、前記単一のハウジングは1対のカメラ52A、52Bを保持するが、このシステムは、代替的に、複数のハウジングパーツ又はいかなる他の適切な数のハウジングパーツを含む。
【0087】
この一対のカメラ52A、52Bは、無人飛行システム12周囲の周囲環境の信号に対するサンプリングを行うために用いられてもよい。この一対のカメラ52A、52Bは、各カメラの対応する観察コーンが他のカメラの観察コーンと重なるように配置される(下記内容を参照)。
【0088】
各カメラ52A、52BはいずれもCCDカメラ、CMOSカメラ又はいかなる他の適切なタイプのカメラであってもよい。カメラは、可視スペクトル、IR光スペクトル又はいかなる他の適切な光スペクトルにおいて敏感であってもよい。カメラは、ハイパースペクトル、マルチスペクトル又はいかなる適切なバンドサブセットを捕獲してもよい。カメラは、固定焦点距離、調節可能な焦点距離又はいかなる他の適切な焦点距離を有してもよい。しかし、カメラはいかなる他の適切なパラメータ値セットを有してもよい。複数のカメラは同じであってもよいし、異なってもよい。
【0089】
各カメラ52A、52Bは、好ましくは、基準点(例えば、ハウジングにおける、複数のカメラのうちのカメラにおける、メインロボットにおける)の既知の位置に対して関連するが、推定、算出又は未知位置に関連してもよい。1対のカメラ52A、52Bは、好ましくは、ハウジング(例えば、ハウジングにおける貫通孔)に静的に取り付けられるが、代替的に、ハウジング(例えば、ジョイントを介して)に動作可能に取り付けられてもよい。カメラは、ハウジング面、エッジ、頂点又はいかなる他の適切なハウジング特徴に取り付けられてもよい。カメラは、ハウジング特徴に対して整列され、中心合わせ又は他の方式で設置されてもよい。カメラは、ハウジング半径又は表面接線と垂直である有効表面、ハウジング面に対して平行である有効表面を有するように配置され、又は他の方式で設置されてもよい。隣接するカメラの有効表面は、相互に平行であり、相互にゼロでない角度をなし、同じ平面に位置し、参照平面に対して角度をなし又は他の方式で設置されてもよい。隣接するカメラは、好ましくは、6.35cmのベースライン(例えば、カメラの間又は軸方向距離、対応するレンズの間の距離など)を有するが、更に離れて又は接近してもよい。
【0090】
カメラ52A、52Bは、同じ視覚処理システムとメモリに接続されてもよいが、異なる視覚処理システム及び/又はメモリに接続されてもよい。好ましくは、カメラは、同じクロックにサンプリングするが、異なるクロック(例えば、クロックは同期又は他の方式で関連してもよい)に接続されてもよい。カメラは、好ましくは、同じ処理システムによって制御されるが、異なる処理システムによって制御されてもよい。カメラは、好ましくは、同じ電源(例えば、再充電可能な電池、太陽電池パネルアレイなど、メインロボット電源、個別の電源など)によって給電されるが、異なる電源によって給電され又は他の方式で給電されてもよい。
【0091】
障害物検出及び回避システム50は、カメラ52A、52Bにより監視される物理領域を照射するための発信機58を更に含んでもよい。障害物検出及び回避システム50は、カメラ52A、52Bに用いられる1つ又は複数の発信機58、カメラ52A、52Bに用いられる1つ又は複数の発信機58又はいかなる他の適切な構造における複数の発信機58又はいかなる適切な数の発信機58を含んでもよい。発信機(複数の発信機)58は、変調光、構造化光(例えば、既知のパターンを有する)、コリメート光、拡散光又はいかなる他の適切な属性を有する光を送信してもよい。送信された光は、可視光範囲、UV範囲、IR範囲又はいかなる他の適切な範囲における波長を含んでもよい。発信機の位置(例えば、所定カメラに対する)は、好ましくは、既知であるが、代替的に、推定、算出又は他の方式で確定されてもよい。
【0092】
第2の変形例において、障害物検出及び回避システム50は、非接触式主動3Dスキャナとして操作される。非接触式システムは飛行時間センサであり、カメラと発信機を含み、カメラは監視領域における障害物から反射される(発信機により送信された信号)を記録してこの反射信号に基づいてシステム50と障害物との間の距離を確定する。カメラと発信機は、好ましくは、相互に所定の距離を離れる範囲内に取り付けられるが(例えば、数ミリメートル)、他の方式で取り付けられてもよい。送信された光は、拡散光、構造化光、変調光又はいかなる他の適切なパラメータを有してもよい。第2の変形例において、非接触システムは三角測定システムであり、前記三角測定システムは、カメラと発信機を更に含む。発信機は、好ましくは、カメラから閾値距離を離れる位置に取り付けられて(例えば、カメラから数ミリメートルを離れる)且つカメラの有効表面と平行でない角度(例えば、ハウジングの頂点に取り付けられる)で方向がきめられるが、別の態様で取り付けることができる。発された光はコリメート、変調されてもよく、又はいかなる他の適切なパラメータを有する。しかし、システム50はいかなる他の適切な非接触式能動システムに限定されてもよい。しかし、この一対のカメラはいかなる他の適切な光学測距システムを形成してもよい。
【0093】
障害物検出及び回避システム50のメモリ54はカメラ測定値を記憶するために用いられる。メモリは更に、付加的に、地図(例えば、較正マップ、画素地図)、カメラ位置又は指数、発信機の位置又は指数、又はいかなる他の適切な情報組を記憶するために用いられる。このシステムは1つ又は複数のメモリを含んでもよい。メモリは、好ましくは、不揮発性のもの(例えば、フラッシュメモリ、SSD、eMMCなど)であるが、代替的に、揮発性のもの(例えば、RAM)であってもよい。一変形例において、カメラ52A、52Bは同じバッファに書き込まれ、各カメラはいずれもバッファの異なる部分に割り当てられる。第2の変形例において、カメラ52A、52Bは、同じ又は異なるメモリにおける異なるバッファに書き込まれる。しかし、カメラ52A、52Bはいかなる他の適切なメモリに書き込まれてもよい。メモリ54は、好ましくは、システムの全ての処理システム(例えば、視覚プロセッサ、アプリケーションプロセッサ)によりアクセスすることができるが、代替的に、処理システムのサブセット(例えば、単一視覚プロセッサなど)によりアクセスすることができる。
【0094】
障害物検出及び回避システム50の視覚処理システム56は物理点とシステムとの距離を確定するために用いられる。視覚処理システムは、好ましくは、画素サブセットから各画素の画素深さを確定するが、付加的又は代替的に、対象の深さを確定し、又は物理点又はそのセット(例えば、対象)のいかなる他の適切なパラメータを確定してもよい。視覚処理システム56は、好ましくは、カメラ52A、52Bからのセンサストリームを処理する。視覚処理システム56は、所定の周波数(例えば、30FPS)で各センサストリームを処理してもよいが、可変周波数又はいかなる他の適切な周波数でセンサストリームを処理してもよい。アプリケーション処理システム60から所定の周波数を受信してもよく、メモリから検索し、カメラスコア又は分類(例えば、正面、側面、裏面など)に基づいて自動に確定され、利用可能な計算資源(例えば、磁気コア、電池残量など)又は他の方式に基づいて確定されてもよい。一変形例において、視覚処理システム56は同じ周波数で複数のセンサストリームを処理する。第2の変形例において、視覚処理システム56は、周波数が異なる複数のセンサストリームを処理し、各センサストリーム(及び/又はソースカメラ)に分配される分類に基づいて周波数を確定し、ソースカメラのメインロボットの前進ベクトルに対する方向に基づいて分類を分配する。
【0095】
障害物検出及び回避システム50のアプリケーション処理システム60である。アプリケーション処理システム60は、1つ又は複数のアプリケーションプロセッサを含んでもよい。アプリケーションプロセッサは、CPU、GPU、マイクロプロセッサ又はいかなる他の適切な処理システムであってもよい。アプリケーション処理システム60は、付加的又は代替的に、センサストリームを使用して対象検出、分類、追跡(例えば、オプティカルフロー)又はいかなる他の適切な処理を実行してもよい。アプリケーション処理システムは、付加的又は代替的に、センサストリームに基づいて制御コマンド(例えば、視覚プロセッサに基づいて出力される)を生成してもよい。例えば、センサストリームを使用してナビゲーション(例えば、SLAM、RRTなどを使用する)又は視覚測距過程を実行してもよく、ナビゲーション出力に基づいてシステム及び/又はメインロボットを制御する。アプリケーション処理システム60は、付加的又は代替的に、制御コマンドを受信してこのコマンドに基づいて無人飛行システム12及び/又はメインロボットを操作してもよい。アプリケーション処理システム60は、付加的又は代替的に、外部センサ情報を受信してこのコマンドに基づいて選択的にシステム及び/又はメインロボットを操作してもよい。アプリケーション処理システム60は、付加的に又は代替的に、センサ測定(例えば、センサ融合を使用する)に基づいてロボットシステム運動学(例えば、位置、方向、速度と加速度)を確定してもよい。1つの実例において、アプリケーション処理システム60は、加速度計とジャイロスコープからの測定値を用いてシステム及び/又はメインロボットのエルゴディックベクトル(例えば、システム進行方向)を確定してもよい。アプリケーション処理システム60は、選択的に、ロボットシステム運動学に基づいて制御コマンドを自動的に生成する。例えば、アプリケーション処理システム60は、カメラ52A、52Bからの画像に基づいてシステムの位置(物理体積において)を確定してもよく、相対位置(方向センサから)と実際位置及び速度(画像により確定される)は飛行制御モジュールにフィードされてもよい。この実例において、下方に向くカメラサブセットからの画像はシステム変換(例えば、オプティカルフローを使用する)を確定するために用いられてもよく、前記システム変換は更に、飛行制御モジュールにフィードされてもよい。特定の実例において、飛行制御モジュールは、これらの信号を合成することでロボット位置(例えば、ホバリングする無人飛行システム)を維持してもよい。アプリケーション処理システム60は、視覚処理システム56の一部として、又は視覚処理システム56から別にして、又は視覚処理システム56と異なるように実現されてもよい。アプリケーション処理システム60は、1つ又は複数のインターフェースブリッジを介して視覚処理システム56に接続されてもよい。インターフェースブリッジは、高スループット及び/又は帯域幅接続であってもよく、MIPIプロトコル(例えば、2入力から1出力までのカメラ重合器ブリッジー拡張の視覚プロセッサに接続可能なカメラの数)、LVDSプロトコル、DisplayPortプロトコル、HDMI(登録商標)プロトコル又はいかなる他の適切なプロトコルを使用してもよい。代替的又は付加的に、インターフェースブリッジは、低スループット及び/又は帯域幅接続であってもよく、SPIプロトコル、UARTプロトコル、I2Cプロトコル、SDIOプロトコル又はいかなる他の適切なプロトコルを使用してもよい。
【0096】
障害物検出及び回避システム50は、選択的に、視覚処理システム及び/又はアプリケーション処理システムに伝送される前のカメラ信号(例えば、画像)を前処理するための画像信号処理ユニット(ISP)62を含んでもよい。ISP62は、全てのカメラからの信号、カメラサブ組からの信号、又はいかなる他の適切なソースの信号を処理してもよい。ISP62は、自動的にホワイトバランスを行い、場陰影を補正し、レンズひずみを修正し(例えば、歪みを除去する)、トリミング、画素サブセットを選択し、ベイヤー変換を応用し、モザイクを除去し、ノイズ低減を応用し、画像を鮮鋭化し又は他の方式でカメラ信号を処理してもよい。例えば、ISP62は、各ストリームの画像から、2つのカメラの間の重なる物理領域に関連する画素(例えば、各画像をトリミングすることでステレオカメラを中心としてカメラの間で共有するカメラ重複領域に関連する画素を含む)を選択してもよい。ISP62は、マルチコアプロセッサアーキテクチャを備えるシステムオンチップ、ASIC、ARMアーキテクチャを有し、視覚処理システムの一部として、アプリケーション処理システムの一部として、又はいかなる他の適切な処理システムであってもよい。
【0097】
障害物検出及び回避システム50は、選択的に、センサ64を含んでもよく、前記センサ64は、指示システムで操作される信号をサンプリングするために用いられる。センサ出力は、システム運動学を確定し、画像(例えば、画像を安定する)を処理するために用いられてよく、又は他の方式で使用されてもよい。センサ64は、視覚処理システム56、アプリケーション処理システム60又はいかなる他の適切な処理システムの外周装置であってもよい。センサ64は、好ましくは、静的にハウジングに取り付けられるが、代替的に、メインロボット又はいかなる他の適切なシステムに取り付けられてもよい。センサ64は、方向センサ(例えば、IMU、ジャイロスコープ、加速度計、高度計、磁力計)、音響学センサ(例えば、マイクロフォン、トランスデューサ)、光学センサ(例えば、カメラ、環境光センサ)、タッチセンサ(例えば、圧力センサ、静電容量式タッチセンサ、抵抗式タッチセンサ)、位置センサ(例えば、GPSシステム、ビーコンシステム、三辺測定システム)又はいかなる他の適切なセンサ群を含んでもよい。
【0098】
更に、障害物検出及び回避システム50は、選択的に、入力装置(例えば、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなど)、出力装置(例えば、スピーカー、ランプ、スクリーン、振動機構など)、通信システム(例えば、WiFiモジュール、BLE、セルラーモジュールなど)、蓄電装置(例えば、電池)又はいかなる他の適切な部材を含んでもよい。
【0099】
この障害物検出及び回避システム50は、好ましくは、メインロボットと共に使用され、前記メインロボットは物理空間内でエルゴディックを行うために用いられる。メインロボットは、付加的又は代替的に、リモコンコマンドを受信してリモコンコマンドに基づいて操作してもよい。メインロボットは更に、付加的に遠隔内容を生成し、又はいかなる他の適切な機能を実行してもよい。メインロボットは、通信モジュール、動力メカニズム、センサ、内容生成メカニズム、処理システム、リセットメカニズム又はいかなる他の適切な部材セットの1つ又は複数を含んでもよい。メインロボットは、無人飛行システム、車両、ロボット、安全カメラ、又はいかなる他の遠隔制御可能なシステムであってもよい。動力機構は、伝動系、ローター、ノズル、ペダルプレート、回転継手又はいかなる他の適切な動力機構を含んでもよい。アプリケーション処理システムは、好ましくは、メインロボット処理システムであるが、代替的に、メインロボット処理システムに接続されてもよく、又は他の方式で関連してもよい。特定の実例において、メインロボットは、WiFiモジュール、カメラとアプリケーション処理システムを有する無人飛行システム(例えば、無人飛行システム)を含む。前記システムは、メインロボットの頂部(例えば、一般的な動作中に重力ベクトルに基づいて確定される)、メインロボットの底部、メインロボットの前部に取り付けられ、メインロボットの中心に位置し、又は他の方式でメインロボットに取り付けられてもよい。このシステムは、メインロボットと一体に形成され、取り外し可能にメインロボットに接続され、又は他の方式でメインロボットに装着されてもよい。1つ又は複数のシステムは1つ又は複数のメインロボットと共に使用されてもよい。
【0100】
無人飛行システム12は、入力装置(例えば、マイクロフォン、カメラなど)、出力装置(例えば、ディスプレイ、スピーカー、発光素子など)又はいかなる他の適切な部材を更に含んでもよい。
【0101】
4.無人飛行システム12の飛行制御について
以下、本開示の一好ましい実施例による無人飛行システム212の異なる飛行モードについて、図20A図20Iを参照して説明する。この好ましい実施例において、無人飛行システム212は本体220を含む。電池(電源238)は本体220の内部に結合されて本体220の一部を形成する。本体220は第1端220Aと第2端220Bを有する。無人飛行システム212の上昇システム40は第1のローターアセンブリ242Aと第2のローターアセンブリ242Bを含む。各ローターアセンブリ242A、242Bは1組のプロペラ羽根280A、280Bを含む。
【0102】
図20A及び図20Dから分かるように、ローターアセンブリ242A、242Bは以下のような「ホバリング位置」に制御される。このホバリング位置において、2つのモータの軸線(又はローターアセンブリの軸線)は相互に平行であり且つそれぞれZ軸(すなわち、軸線AVと垂直である)と平行であり(図20Dを参照)、各ローターアセンブリの軸線はこのホバリング位置に限定される平面において無人飛行システム212の重心(図20Aを参照)を貫通し、この時無人飛行システム212がホバリングする。図20Aから分かるように、前記モータベースの回転軸線ATと前記モータの回転軸線AMとなす角度Pは0~90°の範囲にあり、このようにモータベースは大きい範囲において回転することができ、それによって、更に柔軟且つ効果的にシステムの飛行を制御することができる。
【0103】
図20Dから分かるように、モータベースの回転軸線ATと垂直軸線AV(z軸)により限定される角度Jは90度以上(又は以下)であってもよい。モータベースの回転軸線ATとモータの軸線AMにより限定される角度Kは90度以上(又は以下)であってもよい。注意すべきことは、モータベースの回転軸線ATと無人飛行システムの重心Gとの高さの差Hは0度以上となるべきであることである。
【0104】
図20Bから分かるように、ローターアセンブリ242A、242Bは以下のような「前進飛行位置」に制御される。この前進飛行位置において、モータベースは(それによって、ローターアセンブリ242A、242Bを)無人飛行システム212の先端に向けて所定の角度Eだけ枢動させ、この時、無人飛行システム212が前進又は前進飛行し、モータの軸線と垂直軸線との間の角度Eは0度以上である。
【0105】
図20Cから分かるように、ローターアセンブリ242A、242Bは以下のような「後退飛行位置」に制御される。この後退飛行位置において、モータベースは(それによって、ローターアセンブリ242A、242Bを)無人飛行システム212の後端に向けて所定の角度Fだけ枢動し、この時、無人飛行システム212が後退又は後退飛行し、モータの軸線と垂直軸線との間の角度Fは0以上である。
【0106】
上記角度P、角度J、角度K、角度Eと角度Fの適合によって、前記無人飛行システム212の飛行の安定性を実現してもよい。
【0107】
図20E~20Gは折畳み状態にある無人飛行システム212を示す。図20H~20Iは展開構造状態にある無人飛行システム212を示す。
【0108】
説明の明確化のために省略したが、好ましい実施例は様々なシステムの部材と様々な方法過程による各種の組み合わせと置換を含み、方法過程はいかなる適切な順序で順番に、又は、同時に、実行してもよい。
【0109】
本開示の実施例又は例は図面を参照して説明されたが、上記の方法、システム、及び装置は単なる例示的な実施形態又は例であり、本発明の範囲はこれらの実施形態又は例によって制限されるものではなく、授権後の特許請求の範囲及びその均等範囲のみによって限定されることを理解されたい。実施例又は例の様々な要素は省略されてもよく、又はそれらの均等要素によって代替されてもよい。また、各ステップは、本開示で説明した順序とは異なる順序で実行されてもよい。更に、実施形態又は例の様々な要素は、様々な方法で組み合わせられてもよい。重要なのは、技術の進化に伴い、ここで説明される多くの要素は、本開示の後に現れる同等の要素に置き換えることができるということである。
図1
図2
図3
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図10
図11
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図15A
図15B
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図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図20G
図20H
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