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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20230418BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20230418BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20230418BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
A24F40/40
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022001514
(22)【出願日】2022-01-07
(62)【分割の表示】P 2021080555の分割
【原出願日】2018-10-26
(65)【公開番号】P2022058533
(43)【公開日】2022-04-12
【審査請求日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】10-2017-0142578
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0051467
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】イム,ハンイル
【審査官】武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-504669(JP,A)
【文献】特表2016-521552(JP,A)
【文献】実開昭50-96092(JP,U)
【文献】特開2007-267749(JP,A)
【文献】特開2011-115141(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/125765(US,A1)
【文献】中国実用新案第205456064(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/51
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シガレットが挿入されるケースと、
前記ケースから分離可能に前記ケースの上部に結合される蓋と、
前記蓋の上面上に移動することで、シガレット挿入孔を開閉するカバーと、
前記シガレット挿入孔の開閉を感知する第1センサと、
前記ケースに配置され、前記ケースに挿入された前記シガレットを加熱するヒータと、
ボタンと、
前記第1センサによって感知された信号に基づいて、前記シガレット挿入孔の開閉を判断する制御部と、
を含むエアロゾル生成装置であって、
前記制御部は、
前記シガレット挿入孔が開放されているときに前記ボタンが既定時間の入力として押されたかどうかを判断し、
前記入力に応じて、前記ヒータが予熱されるように、前記ヒータに対する電力供給を制御する、
ことを特徴とするエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記エアロゾル生成装置は、
前記ケースに前記シガレットが挿入されたか否かを感知する第2センサと、
前記ケースに分離可能に結合され、液状組成物を収容して、前記ケースに結合された状態で前記液状組成物を加熱して生成したエアロゾルを前記シガレット側に伝達する蒸気化器と、
前記制御部、前記ヒータ及び前記蒸気化器に電力を供給するバッテリと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、さらに、
前記シガレット挿入孔が開放されているときに、前記バッテリと前記ヒータ及び前記蒸気化器とを電気的に連結し、前記ケースに前記シガレットが挿入されたか否かを感知するように前記第2センサを活性化することを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記シガレット挿入孔が開放されているときに、前記制御部は、前記活性化された第2センサによって感知された信号に基づいて、前記シガレットが前記ケースに挿入されたか否かを判断し、
前記シガレットが前記ケースに挿入されたと判断されることにより、前記ヒータが既設定の温度に予熱されるように前記バッテリの前記ヒータに対する電力供給を制御する、
請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記シガレット挿入孔が閉鎖されているときに、前記制御部は、前記バッテリと前記ヒータ及び前記蒸気化器との電気的な連結を遮断し、前記ボタンを介して入力されるユーザ入力を遮断し、前記第2センサによって感知される信号を遮断することを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記シガレット挿入孔が閉鎖されているときに、前記制御部は、前記エアロゾル生成装置のブーティング(booting)関連機能を活性化し、
前記ブーティング関連機能は、クロック機能、RTC(Real Time Clock)機能及び前記第1センサによって感知される信号を待機するインターラプト機能のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第1センサは、前記カバーが、前記シガレット挿入孔が開放されるように移動する場合、オン信号を発生させ、前記カバーが、前記シガレット挿入孔が閉鎖されるように移動する場合、オフ信号を発生させるオン/オフスイッチであることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第2センサは、前記シガレットに含まれた金属物質から発生する磁界の変化を感知するホールセンサ、前記シガレットが挿入されることにより、発生する物理的な変化を感知する機械式スイッチ、前記シガレットの接近を感知する赤外線センサ及び前記シガレットの表面に印刷されたパターンを感知する光学センサのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
エアロゾル生成装置を制御する方法において、
前記エアロゾル生成装置に含まれたセンサによって感知された信号に基づいてシガレット挿入孔の開閉を判断する段階と、
前記シガレット挿入孔が開放されているときにボタンが既定時間の入力として押されたかどうかを判断する段階と、
前記入力に応じて、ヒータが予熱されるように、前記ヒータに対する電力供給を制御する段階と、
を含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に係り、さらに詳細には、蒸気化器によって生じたエアロゾルをシガレットを通過させることで豊かな風味を有するエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、非燃焼式でエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置の需要が増加しており、かような需要を反映して非燃焼式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
一般的なエアロゾル生成装置は、携帯用装置として一般的なシガレットと類似した大きさを有し、ユーザ入力を受信するボタンを備える。エアロゾル生成装置に備えられたボタンを介して受信されるユーザ入力に基づいてエアロゾル生成装置の動作は、制御される。一方、ユーザがエアロゾル生成装置をかばんまたはポケットなどに携帯する場合、エアロゾル生成装置に備えられたボタンが誤って押されて、エアロゾル生成装置の所望しない動作が行われる。例えば、ユーザが喫煙をしない場合でも、ボタンが誤って押されて、エアロゾル生成装置の加熱動作が行われ、これにより、安全問題が発生する。
【0004】
また、一般的なエアロゾル生成装置は、ユーザが喫煙をしない場合でも、エアロゾル生成装置に含まれるバッテリ及び加熱器との電気的な連結を保持し、エアロゾル生成装置に備えられたボタンまたはセンサから受信される信号を待機するので、不要な電力消耗が発生する。
【0005】
それにより、ユーザがエアロゾル生成装置を利用するに当たって、安全問題の発生を防止し、不要な電力消耗を防止するためのエアロゾル生成装置の追加的な制御方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題を解決するための多様な実施例は、エアロゾル生成装置及びその制御方法を提供するところにある。本開示が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例えば、エアロゾル生成装置は、シガレットが挿入されるケースと、前記ケースから分離可能に前記ケースの上部に結合される蓋と、前記蓋の上面に沿って摺動することで、シガレット挿入孔を開閉可能なカバーと、前記シガレット挿入孔の開閉如何を感知する第1センサと、前記第1センサによって感知された信号に基づいて、前記シガレット挿入孔の開閉如何を判断し、前記判断結果に基づいて、前記エアロゾル生成装置の動作モードをONモードまたはOFFモードに設定する制御部と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、エアロゾル生成装置及びその制御方法を提供することができる。具体的に、本開示によるエアロゾル生成装置は、シガレットが挿入されるケース、ケースから分離可能にケースの上部に結合される蓋、蓋の上面に沿って摺動することで、シガレット挿入孔を開閉可能なカバー、シガレット挿入孔の開閉如何を感知する第1センサ及び制御部を含み、制御部は、第1センサによって感知された信号に基づいてシガレット挿入孔の開閉如何を判断し、判断結果に基づいてエアロゾル生成装置の動作モードをONモード及びOFFモードのうち、1つに設定する。
【0009】
例えば、制御部は、シガレット挿入孔が閉鎖されていると判断する場合、エアロゾル生成装置の動作モードをOFFモードに設定する。エアロゾル生成装置の動作モードがOFFモードに設定された場合、制御部は、バッテリとヒータ及び蒸気化器との電気的な連結を遮断し、ボタンを介して入力されるユーザ入力を遮断し、第2センサによって感知される信号を遮断することで、1)ボタンが誤って押されて、エアロゾル生成装置の所望しない動作が行われることを防止し、2)ユーザが喫煙をしない場合、不要な電力消耗を防止することができる。
【0010】
また、本開示によるエアロゾル生成装置は、3)ユーザによって操作されることで、ユーザ入力を受信する構成であって、ボタンだけではなく、摺動自在なカバーを提供するので、エアロゾル生成装置の追加的な制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】シガレットの一例を示す図面である。
図4】一部実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図である。
図5図4に図示されたエアロゾル生成装置の側面図である。
図6図4に図示されたエアロゾル生成装置の上面図である。
図7図4に図示されたエアロゾル生成装置の一作動状態を示す斜視図である。
図8図7に図示されたエアロゾル生成装置の上面図である。
図9】一部実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
図10】一部実施例によるエアロゾル生成装置を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
図11】一部実施例によるエアロゾル生成装置を制御する方法の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上述した技術的課題を解決するための手段として、エアロゾル生成装置は、シガレットが挿入されるケースと、前記ケースから分離可能に前記ケースの上部に結合される蓋と、前記蓋の上面に沿って摺動することで、シガレット挿入孔を開閉可能なカバーと、前記シガレット挿入孔の開閉如何を感知する第1センサと、前記第1センサによって感知された信号に基づいて、前記シガレット挿入孔の開閉如何を判断し、前記判断結果に基づいて、前記エアロゾル生成装置の動作モードをONモードまたはOFFモードに設定する制御部を含んでもよい。
【0013】
また、エアロゾル生成装置は、前記ケースに前記シガレットが挿入されたか否かを感知する第2センサと、前記ケースに配置され、前記ケースに挿入された前記シガレットを加熱するヒータと、液状組成物を収容して、前記ケースに分離可能に結合され、前記ケースに結合された状態で前記液状組成物を加熱して生成したエアロゾルを前記シガレット側に伝達する蒸気化器と、前記制御部、前記ヒータ及び前記蒸気化器に電力を供給するバッテリと、ユーザ入力を受信するボタンをさらに含んでもよい。
【0014】
前記制御部は、前記シガレット挿入孔が開放されていると判断する場合、前記エアロゾル生成装置の動作モードをONモードに設定し、前記エアロゾル生成装置の動作モードが前記ONモードに設定された場合、前記制御部は、前記バッテリが前記ヒータ及び前記蒸気化器に電力を供給するように前記バッテリと前記ヒータ及び前記蒸気化器とを電気的に連結し、前記ユーザ入力を受信するように前記ボタンを活性化し、前記ケースに前記シガレットが挿入されたか否かを感知するように前記第2センサを活性化する。
【0015】
一部実施例によれば、前記エアロゾル生成装置の動作モードが前記ONモードに設定された場合、前記制御部は、前記活性化されたボタンを通じて前記ユーザ入力が受信されることにより、前記ヒータが既設定の温度に予熱されるように前記バッテリの前記ヒータに対する電力供給を制御する。
【0016】
他の実施例によれば、前記エアロゾルの生成装置の動作モードが前記ONモードに設定された場合、前記制御部は、前記活性化された第2センサによって感知された信号に基づいて、前記シガレットが前記ケースに挿入されたか否かを判断し、前記シガレットが前記ケースに挿入されたと判断されることにより、前記ヒータが既設定の温度に予熱されるように前記バッテリの前記ヒータに対する電力供給を制御する。
【0017】
前記制御部は、前記シガレット挿入孔が閉鎖されていると判断する場合、前記エアロゾル生成装置の動作モードを前記OFFモードに設定し、前記エアロゾル生成装置の動作モードが前記OFFモードに設定された場合、前記制御部は、前記バッテリと前記ヒータ及び前記蒸気化器との電気的な連結を遮断し、前記ボタンを介して入力される前記ユーザ入力を遮断し、前記第2センサによって感知される信号を遮断する。
【0018】
一方、前記エアロゾル生成装置の動作モードが前記OFFモードに設定された場合、前記制御部は、前記エアロゾル生成装置のブーティング(booting)関連機能を活性化し、前記ブーティング関連機能は、クロック機能、RTC(Real Time Clock)機能及び前記第1センサによって感知される信号を待機するインターラプト機能のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0019】
前記第1センサは、前記カバーが、前記シガレット挿入孔が開放されるように移動する場合、オン信号を発生させ、前記カバーが、前記シガレット挿入孔が閉鎖されるように移動する場合、オフ信号を発生させるオン/オフスイッチでもあり、前記第2センサは、前記シガレットに含まれた金属物質から発生する磁界の変化を感知するホールセンサ、前記シガレットが挿入されることにより、発生する物理的な変化を感知する機械式スイッチ、前記シガレットの接近を感知する赤外線センサ及び前記シガレットの表面に印刷されたパターンを感知する光学センサのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0020】
また、他の側面によるエアロゾル生成装置を制御する方法は、前記エアロゾル生成装置に含まれたセンサによって感知された信号に基づいてシガレット挿入孔の開閉如何を判断する段階と、前記判断結果に基づいて、前記エアロゾル生成装置の動作モードをONモードまたはOFFモードに設定する段階と、を含んでもよい。
【0021】
また、さらに他の側面によるコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、上述した方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録された記録媒体を含んでもよい。
【0022】
以下、添付された図面を参照しつつ、単に例示のための実施例を詳細に説明する。下記説明は、ただ実施例を具体化するためのものであり、発明の権利範囲を制限するか、限定するものではないということは言うまでもない。詳細な説明及び実施例から当該技術分野の専門家が容易に類推可能であることは、権利範囲に属するものと解釈される。
【0023】
本明細書において使用される「構成される」または「含む」などの用語は、明細書上に記載の様々な構成要素、または様々な段階を必ずしもいずれも含むと解釈されてはならず、そのうち、一部構成要素または一部段階は、含まれないこともあり、または追加的な構成要素または段階をさらに含んでもよいと解釈されなければならない。
【0024】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用可能であるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を、他の構成要素から区別する目的だけに使用される。
【0025】
本明細書で使用される用語は、本発明における機能を考慮しつつ、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによって異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0026】
明細書全体で「エアロゾル生成装置」は、ユーザの口を通じて、ユーザの肺へ直接吸入可能なエアロゾルを生成するために、エアロゾル生成物質を用いてエアロゾルを生成する装置でもある。
【0027】
本実施例は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に係わるものであって、以下の実施例が属する技術分野において通常の知識を有する者に広く知られている事項については、詳細な説明を省略する。
【0028】
図1及び図2は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0029】
図1及び図2を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000及び蒸気化器14000を含む。また、エアロゾル生成装置10000の内部空間には、シガレット20000が挿入される。
【0030】
図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例に係わる構成要素のみ図示されている。したがって、図1及び図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれてもよいということは、本実施例に係わる技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0031】
また、図1及び図2には、エアロゾル生成装置10000にヒータ13000が含まれているように図示されているが、必要に応じて、ヒータ13000は、省略されてもよい。
【0032】
図1には、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000が一列に配置されているように図示されている。また、図2には、蒸気化器14000及びヒータ13000が並列に配置されているように図示されている。しかし、エアロゾル生成装置10000の内部構造は、図1または図2に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置10000の設計により、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000の配置は、変更される。
【0033】
シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、エアロゾル生成装置10000は、蒸気化器14000を作動させ、蒸気化器14000からエアロゾルを発生させることができる。蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過して、ユーザに伝達される。蒸気化器14000に関する詳細な説明は、後述する。
【0034】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000が動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000または蒸気化器14000が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0035】
制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000、ヒータ13000及び蒸気化器14000のみならず、エアロゾル生成装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0036】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施例が属する技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0037】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、シガレットの内部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13000は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0038】
ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13000が加熱される。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当される。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10000に既設定のものでもあり、ユーザによって所望温度に設定されてもよい。
【0039】
一方、他の例として、ヒータ13000は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13000には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0040】
図1及び図2には、ヒータ13000がシガレット20000の外部に配置されると図示されているが、それらに限定されるものではない。例えば、ヒータ13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形態により、シガレット20000の内部または外部を加熱することができる。
【0041】
また、エアロゾル生成装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13000は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、シガレット20000の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13000らのうち、一部は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット20000の外部に配置される。また、ヒータ13000の形状は、図1及び図2に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0042】
蒸気化器14000は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過し、ユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルが、シガレットを通過し、ユーザに伝達されるようにも構成される。
【0043】
例えば、蒸気化器14000は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールであって、エアロゾル生成装置10000に含まれてもよい。
【0044】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14000から脱/付着するようにも作製され、蒸気化器14000と一体として作製されてもよい。
【0045】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0046】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿纎維、セラミック纎維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0047】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0048】
例えば、蒸気化器14000は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0049】
一方、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、シガレット20000が挿入された状態でも、外部空気が流入されたり、内部気体が流出されたりする構造にも作製される。
【0050】
図1及び図2には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000の充電に用いられる。またはクレードルとエアロゾル生成装置10000とが結合された状態で、ヒータ13000が加熱されてもよい。
【0051】
シガレット20000は、一般的な燃焼型シガレットと類似している。例えば、シガレット20000は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とに区分される。またはシガレット20000の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0052】
エアロゾル生成装置10000の内部には、第1部分全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。またはエアロゾル生成装置10000の内部に、第1部分の一部だけ挿入され、第1部分及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にくわえた状態で、エアロゾルを吸入することができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達する。
【0053】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を介しても流入される。例えば、エアロゾル生成装置10000に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによっても調節される。他の例として、外部空気は、シガレット20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してシガレット20000の内部に流入されてもよい。
【0054】
以下、図3に基づいてシガレット20000の一例について説明する。
【0055】
図3は、シガレットの一例を示す図面である。
【0056】
図3を参照すれば、シガレット20000は、タバコロッド21000及びフィルタロッド22000を含む。図1及び図2に基づいて上述した第1部分は、タバコロッド21000を含み、第2部分は、フィルタロッド22000を含む。
【0057】
図3には、フィルタロッド22000が単一セグメントとして図示されているが、それらに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタロッド22000は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22000は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22000には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0058】
シガレット20000は、少なくとも1つのラッパ24000によって包装される。ラッパ24000には、外部空気が流入されたり、内部気体が流出されたりする少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット20000は、1つのラッパ24000によって包装される。他の例として、シガレット20000は、2以上のラッパ24000によって重畳的にも包装される。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21000が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22000が包装される。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21000及びフィルタロッド22000が結合され、第3ラッパによってシガレット20000全体が再包装される。もし、タバコロッド21000またはフィルタロッド22000それぞれが複数のセグメントとして構成されるならば、それぞれのセグメントが個別ラッパによっても包装される。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット20000全体が他のラッパによっても再包装される。
【0059】
タバコロッド21000は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド21000は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21000には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21000に噴射されることによって添加される。
【0060】
タバコロッド21000は、多様によっても作製される。例えば、タバコロッド21000は、シート(sheet)によっても作製され、筋(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21000は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21000は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それらに限定されるものではない。一例として、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21000に伝達する熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、それにより、タバコ味を向上させることができる。また、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行うことができる。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21000は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0061】
フィルタロッド22000は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22000の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22000は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも一つが、異なる形状にも作製される。
【0062】
フィルタロッド22000は、香味が生じるようにも作製される。一例として、フィルタロッド22000に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の纎維がフィルタロッド22000の内部に挿入されてもよい。
【0063】
また、フィルタロッド22000には、少なくとも1つのカプセル23000が含まれる。ここで、カプセル23000は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル32400は、香料を含む内溶液を被膜で覆い被せる構造でもある。カプセル32400は、球状または円筒状を有することができるが、それらに制限されるものではない。
【0064】
もし、フィルタロッド22000に、エアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリラクト酸のみによっても作製されるが、それらに限定されるものではない。または、冷却セグメントは、複数の孔が穿孔された酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾル冷却機能が行えるものであれば、制限なしに該当される。
【0065】
一方、図3には、図示されていないが、一実施例によるシガレット20000は、前段フィルタをさらに含んでもよい。前段フィルタは、タバコロッド21000において、フィルタロッド22000に対向する一側に位置する。前段フィルタは、タバコロッド21000の外部への離脱を防止し、喫煙中、タバコロッド21000から液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(図1及び図2の10000)に流れて行くことを防止することができる。
【0066】
図4は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図であり、図5は、図4に図示されたエアロゾル生成装置の側面図であり、図6は、図4に図示されたエアロゾル生成装置の上面図であり、図7は、図4に図示されたエアロゾル生成装置の一作動状態を示す斜視図であり、図8は、図7に図示されたエアロゾル生成装置の上面図である。図4ないし図8のエアロゾル生成装置5は、図1及び図2のエアロゾル生成装置10000の一例でもある。
【0067】
図4ないし図8に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置5は、シガレット7が挿入されるケース20を含む。シガレット7は、図1ないし図3のシガレット20000に対応する。したがって、重複説明は省略する。
【0068】
ケース20の上部には、蓋10が結合される。蓋10は、ケース20から分離可能に結合される。蓋10の上面には、摺動自在にカバー30が設けられる。但し、図4ないし図8に図示されたエアロゾル生成装置5の構造は、1つの例示であるのみ、その限りではない。例えば、ケース20及び蓋10は、分離可能ではないように互いに結合された一体型構造でもある。
【0069】
蓋10の上面には、カバー30の摺動方向に沿って延びるレール16と、シガレット7が挿入されるシガレット挿入孔18が設けられる。レール16は、蓋10の外部と内部とを連結するように開放される。
【0070】
カバー30が蓋10の上面に形成されたレール16に沿って図8に図示された位置に移動すれば、シガレット挿入孔18が外部に露出されるので、シガレット7がシガレット挿入孔18に挿入される。
【0071】
カバー30が蓋10に結合される方式は、図4ないし図8に図示された実施例の構成によって制限されず、例えば、カバー30が蓋10にヒンジ結合方式に結合されることで、カバー30がシガレット挿入孔18を開放するか、閉鎖する。
【0072】
蓋10の上面に沿ってカバー30が摺動することで、シガレット挿入孔18が開放される動作と連携してさまざまな準備動作が実行されうる。例えば、カバー30によってシガレット挿入孔18が開放される瞬間、エアロゾル生成装置5の動作モード変更、内部のヒータの予備的な加熱動作またはユーザを認識する動作などが実行される。以下、図9ないし図11に基づいて蓋10の上面に沿ってカバー30が摺動することで、シガレット挿入孔18が開放される動作と連携されるエアロゾル生成装置5の制御方法を詳細に説明する。
【0073】
一方、エアロゾル生成装置5のケース20の外部には、ユーザが操作するボタン(button)28と、様々な既定の色相のうち、1つの色相を選択して発光することで、エアロゾル生成装置5の内部作動状態を表示する標示器の例であるLED(発光ダイオード)29が設けられる。
【0074】
エアロゾル生成装置5の内部に装着された制御部は、LED29を発光させることで、ヒータの正常作動及び/またはバッテリの十分な残量状態のような条件に基づいた「正常作動状態」を表示する。
【0075】
ユーザがボタン28を押す操作を実施すれば、LED29が発光するので、ユーザがLED29の発光色からバッテリの充電電気量の残量を確認することができる。例えば、LED29が緑色光を発光する場合、バッテリの充電電気量が十分であることを意味し、LED29が赤色光を発光する場合、バッテリの充電電気量が不十分であることを意味する。
【0076】
ユーザがボタン28を押す時間の長さによって、既定の互いに異なる動作が実行される。例えば、ユーザがボタン28を長く押して、既定の第1プッシュ時間の間、ボタン28がプッシュ操作される場合、エアロゾル生成装置5のリセット(初期化設定)作動が実行される。また、ユーザがボタン28を押して、既定の第2プッシュ時間の間、ボタン28がプッシュ操作される場合、エアロゾル生成装置5の予備的な加熱動作が遂行される。
【0077】
図9は、一部実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
【0078】
図9を参照すれば、エアロゾル生成装置5は、図4ないし図8に図示された蓋10、ケース20、ボタン28及びカバー30以外に蒸気化器40、ヒータ52、バッテリ60、第1センサ61、第2センサ62及び制御部70をさらに含んでもよい。
【0079】
一方、図9に図示されたエアロゾル生成装置5には、本実施例に係わる構成のみ図示されている。したがって、図9に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置5にさらに含まれてもよいということは、本実施例に係わる技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。例えば、エアロゾル生成装置5は、メモリ(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0080】
メモリは、エアロゾル生成装置5内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、例えば、メモリは、エアロゾル生成装置5で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。また、メモリは、エアロゾル生成装置5によって駆動されるアプリケーション、ドライバーなどを保存する。
【0081】
メモリは、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、CD-ROM、ブルーレイまたは他の光学ディスクストレージ、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、またはフラッシュメモリを含み、さらに、エアロゾル生成装置5にアクセスされる外部の他のストレージデバイスを含んでもよい。
【0082】
第1センサ61は、シガレット挿入孔18の開閉如何を感知するセンサでもある。例えば、第1センサ61は、カバー30がシガレット挿入孔18が開放されるように移動する場合、オン信号を発生させ、カバー30が、シガレット挿入孔18が閉鎖されるように移動する場合、オフ信号を発生させるオン/オフスイッチでもある。但し、その限りではなく、第1センサ61は、カバー30の摺動を感知するための任意の適切なセンサでもある。
【0083】
第2センサ62は、ケース20にシガレット7が挿入されたか否かを感知するセンサでもある。例えば、第2センサ62は、シガレット7に含まれた金属物質から発生する磁界の変化を感知するホールセンサ、シガレット7が挿入されることにより、発生する物理的な変化を感知する機械式スイッチ、シガレット7の接近を感知する赤外線センサ及びシガレット7の表面に印刷されたパターンを感知する光学センサのうち、少なくとも1つを含んでもよい。但し、前記例示に制限されるものではなく、第2センサ62は、ケース20にシガレット7が挿入されたか否かを感知するための任意の適切なセンサでもある。
【0084】
図9では、第1センサ61がカバー30の下部に配置され、第2センサ62がケース20の内部でヒータ52の下部に配置されると図示されているが、第1センサ61及び第2センサ62は、ケース20内部の任意の適所に配置されてもよい。
【0085】
ヒータ52は、ケース20に配置され、ケース20に挿入されたシガレット7を加熱するヒータでもある。ヒータ52は、図1及び図2のヒータ13000に対応する。ヒータ52は、ケース20の内部で支持管の上側に配置され、ケース20に挿入されたシガレット7の側面の少なくとも一部を取り囲むように配置される。ヒータ52は、外部から電気が印加されると、熱を発生する電気抵抗性パターンを備えたフィルム(film)状によっても作製される。ヒータ52は、例えば、ポリイミドなどの素材を含む基板と、基板の表面に沿って配置された電気抵抗性パターンを備えてもよい。
【0086】
ヒータ52は、例えば、熱伝達管の形状に対応する円筒状や半円筒状に巻かれて熱伝達管の外側表面の少なくとも一部を取り囲むように配置される。「円筒状」と「半円筒状」は、ヒータ52の断面形状が必ずしも円や半円に限定されるものではなく、円に近いか、半円に近い円弧状である場合も含む。
【0087】
蒸気化器40は、液状組成物を収容してケース20に分離可能に結合され、ケース20に結合された状態で液状組成物を加熱して生成したエアロゾルをシガレット7側に伝達する構成を意味する。蒸気化器40は、図1及び図2の蒸気化器14000に対応する。重複説明は、省略する。
【0088】
バッテリ60は、エアロゾル生成装置5の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ60は、制御部70、ヒータ52及び蒸気化器40に電力を供給する。また、バッテリ60は、エアロゾル生成装置5に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ60は、リチウム燐酸鉄(LiFePO)バッテリでもあるが、上述した例に限定されない。例えば、バッテリ60は、酸化リチウムコバルト(LiCoO)バッテリ、リチウムチタン酸塩バッテリなどが該当する。バッテリ60は、図1及び図2のバッテリ11000に対応する。重複説明は省略する。
【0089】
制御部70は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施例が属する技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。例えば、プロセッサは、MCUでもあるが、これに制限されない。制御部70は、図1及び図2の制御部12000に対応する。重複説明は省略する。
【0090】
制御部70は、例えば、硬質の回路基板や柔軟性材質の回路基板や複数個の回路基板の組合わせとして具現される。また、制御部70は、回路基板に装着される半導体チップや、半導体チップに内蔵されて実行可能なソフトウェアなどとしても具現される。例えば、制御部70は、2個以上の回路基板に分離され、少なくとも一部が柔軟性材質で構成された1つの回路基板としても具現される。
【0091】
制御部70は、エアロゾル生成装置5の動作を全般的に制御する。例えば、制御部70は、蒸気化器40、ヒータ52及びバッテリ60の動作を制御し、エアロゾル生成装置5に含まれた他の構成の動作も制御することができる。制御部70は、バッテリ60が供給する電力、蒸気化器40に含まれる加熱要素及びヒータ52の温度などを制御することができる。制御部70は、エアロゾル生成装置5の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置5が動作可能な状態であるか否かを判断する。
【0092】
具体的に、制御部70は、第1センサ61によって感知された信号に基づいてシガレット挿入孔18の開閉如何を判断し、判断結果に基づいてエアロゾル生成装置5の動作モードをONモード及びOFFモードのうち、1つに設定する。
【0093】
例えば、制御部70は、シガレット挿入孔18が開放されていると判断する場合、エアロゾル生成装置5の動作モードをONモードに設定する。エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードである場合、制御部70は、バッテリ60がヒータ52及び蒸気化器40に電力を供給するように、バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40とを電気的に連結し、ユーザ入力を受信するように、ボタン28を活性化し、ケース20にシガレット7が挿入されたか否かを感知するように第2センサ62を活性化する。
【0094】
また、エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードである場合、制御部70は、エアロゾル生成装置5のブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))機能のような通信機能を活性化し、エアロゾル生成装置5の動作に必要な多様な機能を活性化する。
【0095】
バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40とが電気的に連結されることにより、制御部70は、ヒータ52及び蒸気化器40のうち、少なくとも1つに電力を供給するようにバッテリ60を制御する。一方、ボタン28または第2センサ62が活性化されるということは、ボタン28または第2センサ62から入力される信号が遮断されないことを意味する。例えば、ボタン28または第2センサ62が活性化されることにより、ボタン28または第2センサ62から入力される信号を待機するインターラプト機能が活性化される。
【0096】
一部実施例によれば、エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードである場合、制御部70は、活性化されたボタン28を通じて、ユーザ入力が受信されることにより、ヒータ52が既設定の温度に予熱されるように、バッテリ60のヒータ52に対する電力供給を制御することができる。
【0097】
また、エアロゾルの生成装置5の動作モードがONモードである場合、制御部70は、活性化された第2センサ62によって感知された信号に基づいて、シガレット7がケース20に挿入されたか否かを判断し、シガレット7がケース20に挿入されたと判断されることにより、ヒータ52が既設定の温度に予熱されるように、バッテリ60のヒータ52に対する電力供給を制御することもできる。
【0098】
エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードである場合は、シガレット挿入孔18が開放されている場合を意味するので、ユーザがシガレット挿入孔18にシガレット7を挿入して吸煙することが予想される。制御部70は、エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードである状態で活性化されたボタン28を介したユーザ入力または第2センサ62によって感知された信号を受信することにより、エアロゾル生成装置5に含まれるヒータ52の予備的な加熱動作を行うことができる。
【0099】
一方、他の実施例によれば、エアロゾル生成装置5の動作モードがONモードに設定される場合(すなわち、シガレット挿入孔18が開放されていると判断される場合)、制御部70は、活性化されたボタン28を介したユーザ入力または活性化された第2センサ62によって感知された信号を待たず、ヒータ52の予備的な加熱動作を行い、前記例示に制限されるものではない。制御部70がボタン28を介したユーザ入力または第2センサ62によって感知された信号を待たず、シガレット挿入孔18の開放を感知すれば、直ちにヒータ52の予備的な加熱動作を行う場合、ユーザのエアロゾル生成装置5を用いた喫煙待機時間が最小化される。
【0100】
制御部70は、シガレット挿入孔18が閉鎖されていると判断する場合、エアロゾル生成装置5の動作モードをOFFモードに設定する。エアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードである場合、制御部70は、バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40との電気的な連結を遮断し、ボタン28を介して入力されるユーザ入力を遮断し、第2センサ62によって感知される信号を遮断する。
【0101】
バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40との電気的な連結が遮断され、ボタン28を介して入力されるユーザ入力が遮断され、第2センサ62によって感知される信号が遮断されれば、ボタン28が誤って押されて、エアロゾル生成装置の所望しない動作が行われることが防止され、ユーザが喫煙をしない場合の不要な電力消耗が防止される。
【0102】
また、エアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードである場合、制御部70は、エアロゾル生成装置5のブルートゥース(登録商標)機能のような通信機能を非活性化し、ユーザがエアロゾル生成装置5を用いて吸煙しない場合、不要な機能を非活性化することができる。
【0103】
一方、エアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードである場合であっても、エアロゾル生成装置5のブーティング(booting)関連機能が活性化されてもよい。ブーティング関連機能は、クロック機能、RTC(Real Time Clock)機能及び第1センサ61によって感知される信号を待機するインターラプト機能のうち、少なくとも1つを含んでもよい。エアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードである場合でも、エアロゾル生成装置5のブーティング関連機能が活性化されているので、ユーザが喫煙をしない場合、不要な電力消耗を最小化しつつも、ユーザが喫煙をしようとする場合、エアロゾル生成装置5のブーティングが円滑に行われる。
【0104】
図10は、一部実施例によるエアロゾル生成装置を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
【0105】
図10を参照すれば、エアロゾル生成装置を制御する方法は、図1ないし図9に図示されたエアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であるとしても、図1ないし図9のエアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5について前述した内容は、図10のエアロゾル生成装置を制御する方法にも適用される。
【0106】
段階1010において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、シガレット挿入孔18の開閉如何を感知する第1センサ61によって感知された信号に基づいてシガレット挿入孔18の開閉如何を判断することができる。
【0107】
段階1020において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、判断結果に基づいてエアロゾル生成装置5の動作モードをONモード及びOFFモードのうち、1つに設定する。以下、図11に基づいてエアロゾル生成装置を制御する方法をさらに具体的に説明する。
【0108】
図11は、一部実施例によるエアロゾル生成装置を制御する方法の他の例を示すフローチャートである。
【0109】
図11を参照すれば、エアロゾル生成装置を制御する方法は、図1ないし図9に図示されたエアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であるとしても、図1ないし図9のエアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5について前述した内容は、図11のエアロゾル生成装置を制御する方法にも適用される。
【0110】
段階1110において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、シガレット挿入孔の開閉如何を感知する第1センサ61によって感知された信号に基づいて、シガレット挿入孔18の開閉如何を判断する。
【0111】
段階1120において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、判断結果、シガレット挿入孔18が開放されたと判断される場合、段階1130を行い、シガレット挿入孔18が閉鎖されたと判断される場合、段階1135を行う。
【0112】
段階1130において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードをONモードに設定する。エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードがONモードに設定されることにより、バッテリ60がヒータ52及び蒸気化器40に電力を供給するように、バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40とが電気的に連結され、ユーザ入力を受信するようにボタン28が活性化され、ケース20にシガレット7が挿入されたか否かを感知するように第2センサ62が活性化される。
【0113】
エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードがONモードに設定された状態で、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5がボタン28を介して受信されるユーザ入力または第2センサ62によって感知された信号を受信する場合、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、段階1140を行う。段階1140において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、ヒータ52が既設定の温度に予熱されるようにバッテリ60のヒータ52に対する電力供給を制御する。
【0114】
一方、段階1135において、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードをOFFモードに設定する。エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードに設定されることにより、バッテリ60とヒータ52及び蒸気化器40との電気的な連結が遮断され、ボタン28を介して入力されるユーザ入力が遮断され、第2センサ62によって感知される信号が遮断される。
【0115】
エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の動作モードがOFFモードに設定された場合、ボタン28を介して受信されるユーザ入力または第2センサ62によって感知された信号が発生されても、段階1145と同様に、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5は、ボタン28を介して受信されるユーザ入力または第2センサ62によって感知された信号を遮断する。これにより、ボタン28が誤って押されて、エアロゾル生成装置10000またはエアロゾル生成装置5の所望しない動作が行われることが防止され、ユーザが喫煙をしない場合の不要な電力消耗が防止される。
【0116】
一方、図10及び図11のエアロゾル生成装置を制御する方法は、その方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。コンピュータで読み取り可能な可能記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical media)、及びROM(Read Only Memory)、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令を保存し、実行するように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例としては、コンパイラによる作製のような機械語コードのみならず、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0117】
本実施例に係わる技術分野において通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前記説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれたものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11