(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】通風アセンブリ
(51)【国際特許分類】
E04D 13/17 20060101AFI20230418BHJP
【FI】
E04D13/17
(21)【出願番号】P 2022518352
(86)(22)【出願日】2020-09-15
(86)【国際出願番号】 IB2020058546
(87)【国際公開番号】W WO2021053499
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-05-13
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】522110256
【氏名又は名称】チャン,ヤ-チン
(73)【特許権者】
【識別番号】522110267
【氏名又は名称】リン,チー-シュエ
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ヤ-チン
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】台湾実用新案第529723(TW,U)
【文献】特開2019-163682(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0017275(US,A1)
【文献】特開2013-204232(JP,A)
【文献】特開2008-082005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/17
E04D 13/16
E04D 13/03
E06B 7/00-7/10
F24F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのフレームアセンブリと、前記フレームアセンブリの間に接続されている2つの閉止板とを含み、各前記フレームアセンブリは、第1の方向に互いに間隔が空いている少なくとも2つのフレームシートと、前記フレームシートの間に接続されている外側板と、前記フレームシート間に接続されて前記外側板と間隔を空けて対向する内側板と、を含み、各前記フレームアセンブリの前記フレームシートと、前記外側板と、前記内側板とは、共に蛇行通路を画成し、各前記フレームアセンブリは、少なくとも前記内側板及び前記フレームシートによって共に画成された第1の通気口と、少なくとも前記外側板及び前記フレームシートによって共に画成された第2の通気口とを更に含む、フレームユニットと、
前記フレームアセンブリ及び前記閉止板に接続され且つ前記フレームアセンブリ及び前記閉止板と共に空気室を画成するカバー体と、を含み、前記空気室は、建物の上部の開口と連通するように構成されており、
前記第1の通気口は、前記空気室と前記蛇行通路とを連通するように設けられ、前記第2の通気口は、前記蛇行通路と大気とを連通するように設けられており、
各前記フレームシートは、前記外側板に固定されている外壁と、前記内側板に固定されている内壁と、前記外壁の上端と前記内壁の上端との間に接続されている頂壁と、前記外壁の下端と前記内壁の下端との間に接続されている底壁とを備え、前記外壁は、第1の係合溝を有し、前記内壁は、第2の係合溝を有し、各前記フレームシートは、前記第1の係合溝と前記第2の係合溝とのそれぞれに係合している2つのガイド板を更に有する、通風アセンブリ。
【請求項2】
各前記フレームアセンブリの前記外側板は、前記フレームシートの前記内壁に係合している第1の端部と、前記第1の端部の反対側にあり、前記フレームシートの前記外壁の底部に係合し、前記フレームシートの前記底壁に近接する第2の端部と、を有し、
前記内側板は、前記フレームシートの前記内壁に係合し、前記外側板の前記第1の端部から間隔が開いている第1の端部と、前記内側板の前記第1の端部の反対側にあり、各前記フレームシートの前記内壁と前記底壁の接合部に近接する第2の端部とを有し、
前記第1の通気口は、前記フレームシートの前記頂壁に近接し、前記フレームシートと、前記内側板の前記第1の端部と、前記外側板の前記第1の端部とによって共に画成され、
前記第2の通気口は、前記フレームシートの前記底壁の間に位置し、前記フレームシートと、前記内側板の前記第2の端部と、前記外側板の前記第2の端部とによって共に画成される、請求項1に記載の通風アセンブリ。
【請求項3】
前記通風アセンブリを前記建物の上部に取り付けるために、前記フレームユニットに接続されている2つの取付けユニットを更に備える、請求項1に記載の通風アセンブリ。
【請求項4】
前記建物の上部は、外面を有し、前記開口は、前記外面を通って伸びており、各前記取付けユニットは、前記フレームアセンブリのそれぞれの1つの前記フレームシートに固定されている取付けシートと、前記取付けシートに接続され、嵌合部を有する接続部材とを含み、前記嵌合部は、前記上部の前記外面に適合する形状を有する、請求項3に記載の通風アセンブリ。
【請求項5】
前記取付けシートは、少なくとも1つの係合溝を有し、前記接続部材は、前記嵌合部の反対側で前記係合溝に係合している係合部を更に有し、前記係合溝と前記係合部はそれぞれ、T字形の断面を有する、請求項4に記載の通風アセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの係合溝は、前記第1の方向を横断する第2の方向において互いに間隔を開けて配置されている2つの係合溝を含み、前記係合部は、前記係合溝のうちの選択された1つに係合されている、請求項5に記載の通風アセンブリ。
【請求項7】
各前記フレームアセンブリの前記外側板は、前記フレームシートの前記頂壁の外側に対して固定的に当接して前記蛇行通路の上側の一部を覆っている第1の端部と、前記第1の端部の反対側にあり、前記フレームシートの前記外壁の底部に係合し、前記フレームシートの前記底壁に近接する第2の端部と、を有し、
前記内側板は、前記フレームシートの前記内壁の外側に位置している主板部と、前記主板部の上端に接続され、前記フレームシートの前記頂壁の前記外側に位置し、前記蛇行通路の上側の別の部分を覆っているカバー板部とを含み、前記主板部は、前記内側板の前記第1の端部を有し、前記カバー板部は、前記外側板の前記第1の端部と間隔を開けて向き合っている前記内側板の前記第2の端部を有し、
各前記フレームアセンブリの前記第1の通気口は、前記フレームシートの前記底壁に近接し、前記フレームシートと、前記内側板の前記第1の端部と、前記取付けユニットのそれぞれの1つの前記取付けシートとによって共に画成され、
前記第2の通気口は、前記フレームシートの前記頂壁の間に位置し、前記フレームシートと、前記内側板の前記第2の端部と、前記外側板の前記第1の端部とによって共に画成された、請求項4に記載の通風アセンブリ。
【請求項8】
各前記フレームアセンブリの前記外側板は、前記フレームシートの前記外壁の外側に位置されている主板部と、前記外側板の前記主板部の上端に接続され、前記フレームシートの前記頂壁の外側に配置され、前記蛇行通路の上側を覆っているカバー板部とを含み、前記カバー板部は、前記外側板の第1の端部を有し、前記主板部は、前記外側板の第2の端部を有する、請求項1に記載の通風アセンブリ。
【請求項9】
各前記フレームアセンブリの前記フレームシートの前記底壁は、その底部にそれぞれトラックが設けられている、請求項1に記載の通風アセンブリ。
【請求項10】
前記フレームユニットは、それぞれが前記フレームアセンブリのそれぞれの1つの前記フレームシートの前記底壁の前記トラックの間に取り外し可能に配置され、前記蛇行通路の底側に対応して覆っている2つの排水板を更に含み、各前記排水板には、前記蛇行通路からの液体を排出するための複数の排水孔が形成されている、請求項9に記載の通風アセンブリ。
【請求項11】
各前記排水板は、前記フレームアセンブリのそれぞれの1つの前記外側板と一体的に接続されている、請求項10に記載の通風アセンブリ。
【請求項12】
前記フレームユニットは、それぞれが前記フレームアセンブリのそれぞれの1つの前記フレームシートの前記底壁の前記トラックの間に取り外し可能に配置され、それぞれが前記フレームアセンブリのそれぞれの1つの前記第2の通気口に対応する2つのフィルタスクリーンを更に含む、請求項9に記載の通風アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通風アセンブリに関し、より詳細には、建物に設置される通風アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
放熱効果を有する屋根の既存構造は、台湾実用新案登録第M526600号に開示されているように、建物の屋根の開口の2辺に間隔を開けて配置された2つのフレームと、該開口に対応し、該フレームの上端に固定的に接続されているカバー板と、該屋根と対応する該フレームの下端の間のそれぞれに接続されている2つの装飾板とを含む。
【0003】
各フレームは、互いに接続されている第1のフレームと第2のフレームとを含む。該第1のフレームは、一対の側板と、該側板の間に接続された上板と、該側板の間に接続され該上板と対向する下板とを含む。該第1のフレームをアルミニウム押出成形で製作した後、該側板の一方と該下板とに孔を形成する必要があり、孔形成作業のために孔型を準備する必要がある。しかし、大きさが異なるフレームに応じて、孔型を準備する必要があり、孔型の製造コストが高いので、全体の製造コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本開示は、先行技術の欠点の少なくとも1つを緩和することができる通風アセンブリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、通風アセンブリは、フレームユニットと、カバー体とを含む。
【0006】
該フレームユニットは、2つのフレームアセンブリと、該フレームアセンブリの間に接続されている2つの閉止板とを含む。各該フレームアセンブリは、第1の方向に互いに間隔が空いている少なくとも2つのフレームシートと、該フレームシートの間に接続されている外側板と、該フレームシート間に接続されて該外側板と間隔が空きながら対向する内側板とを含む。該フレームシート、該外側板及び該内側板は、共に蛇行通路を画成する。各該フレームアセンブリは、少なくとも該内側板及び該フレームシートによって共に画成した第1の通気口と、少なくとも該外側板及び該フレームシートによって共に画成した第2の通気口とを更に含む。該カバー体は、該フレームアセンブリ及び該閉止板に接続され且つ該フレームアセンブリ及び該閉止板と共に空気室を画成する。該空気室は、建物の上部の開口と連通するように構成されている。該第1の通気口は、該空気室と該蛇行通路とを連通するように設けられ、前記第2の通風口は、該蛇行通路と大気とを連通するように設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、以下の実施形態の詳細に説明することにより明白になる。
【
図1】本開示の第1の実施形態に係る通風アセンブリの分解斜視図である。
【
図4】本開示の第2の実施形態による通風アセンブリの部分組立断面図である。
【
図5】本開示の第3の実施形態による通風アセンブリの部分分解斜視図である。
【
図7】本開示の第4の実施形態による通風アセンブリの部分組立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、符号又は符号の末尾部分は、同様の特性を有し得る対応の又は類似の要素を示すために各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0009】
図1~
図3を参照し、本開示の第1の実施形態による通風アセンブリ200は、建物の上部1に取り付けられるように構成されている。この実施形態において、建物の上部1は、屋根である。該上部又は屋根1は、外面101と、外面101を貫通して延伸している開口102とを有する。通風アセンブリ200は、フレームユニット100と、2つの取付けユニット50と、カバー体60とを含む。
【0010】
フレームユニット100は、2つのフレームアセンブリ10と、複数の連結棒20と、2つの閉止板30と、2つのフィルタスクリーン40(
図1において1つだけ表示されている)を含む。
【0011】
各フレームアセンブリ10は、第1の方向(X)に互いに間隔が空いた2つのフレームシート11と、フレームシート11の間に接続されている外側板12と、フレームシート11の間に接続されて外側板12と間隔を空けて対向する内側板13と、を含む。フレームシート11と、外側板12と、内側板13とは、共に蛇行通路14を画成する。各フレームアセンブリ10は、少なくとも内側板13及びフレームシート11によって共に画成した第1の通気口15と、少なくとも外側板12及びフレームシート11によって共に画成した第2の通気口16とを更に含む。
【0012】
各フレームシート11は、外側板12にその一端に隣接するように固定されている外壁111と、内側板13にその一端に隣接するように固定されている内壁112と、外壁111の上端と内壁112の上端との間に接続されている頂壁113と、外壁111の下端と内壁112の下端との間に接続されている底壁114とを備える。外壁111は、第1の方向(X)と直交する断面がT字型で且つ蛇行通路14に隣接する第1の係合溝115を有する。内壁112は、第1の方向(X)に直交する断面がT字型で且つ蛇行通路14に隣接する第2の係合溝116と、第1の方向(X)を横断する第2の方向において互いに間隔が開いて、第2の係合溝116と反対する方向に開口する2つの位置決め溝118、118’とを有する。第1の係合溝115及び第2の係合溝116は、互いに対して千鳥状に配置されている。頂壁113は、外壁111に隣接する外側窪み1131を有する。底壁114は、その下部に設けられているトラック117を有する。
【0013】
各フレームアセンブリ10は、第1の係合溝115と第2の係合溝116とのそれぞれに係合していて蛇行通路14内に位置する2つのガイド板を更に有する。
【0014】
外側板12は、第1の方向(X)と直交する断面がL字形であり、且つ、フレームシート11の内壁112の位置決め溝118に係合している第1の端部121と、第1の端部121の反対側にありフレームシート11の外壁111の底部に係合し、フレームシート11の底壁114に近接する第2の端部122と、第1の端部121に近接し、頂壁113の外側に位置している内側窪み123とを有する。内側板13は、フレームシート11の内壁112の位置決め溝118’に係合し、外側板12の第1の端部121から間隔を開けて配置されている第1の端部131と、第1の端部131の反対側にあり、各フレームシート11の内壁112と底壁114の接合部に近接し、取付けユニット50によりその位置に位置決めされた第2の端部132とを有する。
【0015】
この実施形態において、各フレームアセンブリ10の第1の通気口15は、フレームシート11の頂壁113に近接し、フレームシート11と、内側板13の第1の端部131及び外側板12の第1の端部121とによって共に画成されている。各フレームアセンブリ10の第2の通気口16は、フレームシート11の底壁114の間に位置し、フレームシート11と、内側板13の第2の端部132と、外側板12の第2の端部122と、取付けユニット50とによって共に画成されている。フレームアセンブリ10は、第1及び第2の方向(X、Z)を横断する第3の方向(Y)に互いに間隔を開けて配置されている。
【0016】
この実施形態において、各フレームアセンブリ10の外側板12は、フレームシート11の外壁111の外側に位置している主板部125と、主板部125の頂端部に接続され、フレームシート11の頂壁113の外側に配置され、蛇行通路14の上側を覆うカバー板部126とを含む。カバー板部126は、第1の端部121と内側窪み123とを有し、主板部125は、第2の端部122を有する。主板部125とカバー板部126とは、一体的に接続されている。
【0017】
連結棒20は、第3の方向(Y)に沿って延伸する。この実施形態において、4本の連結棒20が例示される。連結棒20のうち2本は、フレームアセンブリ10の外側板12のカバー板部126の間にそれらの第1の端部121に近接して接続されており、他の2本の連結棒20は、フレームアセンブリ10の内側板13の間に接続されている。
【0018】
閉止板30は、第3の方向(Y)に沿って延伸し、フレームアセンブリ10のフレームシート11の間に接続され、連結棒20の外側に位置している。
【0019】
各フィルタスクリーン40は、第1の方向(X)に沿って延伸し、フレームアセンブリ10のそれぞれの1つのフレームシート11のトラック117の間に取り外し可能に配置され、フレームアセンブリ10のそれぞれの1つの第2の通気口16に対応する。
【0020】
取付けユニット50は、通風アセンブリ200を屋根1に取り付けるために、フレームユニット100に接続されている。各取付けユニット50は、フレームアセンブリ10のそれぞれの1つのフレームシート11の間に固定されており、且つ、フレームシート11の底壁114の底部に固定されている取付けシート51と、取付けシート51に接続されている接続部材52とを含む。取付けシート51は、フレームシート11の内壁112に対して内側板13の第2の端部132をクランプしている上クランプ部511と、平板状を有し、屋根1の外面101に対して当接するように構成されている下取付け部512と、上クランプ部511と下取付け部512との間に接続されている外壁部513と、上クランプ部511と下取付け部512との間に接続され、外壁部513から間隔を置いて設けられている内壁部514と、外壁部513、内壁部514の間に接続されている仕切板515とを有する。内壁部514は、第2の方向(Z)に互いに間隔が開いている2つの係合溝516を有する。接続部材52は、嵌合部521と、嵌合部521の反対側で、係合溝516のうち選択された1つに係合する係合部522とを有する。嵌合部521は、屋根1の外面101に適合する形状を有する。各係合溝516及び各係合部522は、T字形の断面を有する。
【0021】
カバー体60は、フレームアセンブリ10及び閉止板30に接続され、これと共に空気室70を画成する。空気室70は、屋根1の開口102と連通するように構成されている。カバー体60は、プラスチック板または強化ガラスで製作されてもよく、且つ、接着剤(シリコーン)を介してフレームアセンブリ10の外側板12の内側窪み123にそれぞれ固定されている2つの反対する側部61と、接着剤(シリコーン)を介して閉止板30の上端にそれぞれ固定されている別の2つの反対する側部62を有する。
【0022】
第1の通気口15は、空気室70と蛇行通路14とを連通するように設けられ、第2の通気口16は、蛇行通路14と大気とを連通するように設けられている。
【0023】
図3を参照して、通風アセンブリ200が組み立てられ、且つ、屋根1の外面101に取り付けられて位置決めされると、建物内部の熱が、屋根1の開口102、空気室70及びフレームアセンブリ10の第1の通気口15、蛇行通路14、第2の通気口16を介して外部(仮想矢印を参照)に排出でき、通風及び放熱の目的を達成することができる。
【0024】
この実施形態において、各フレームアセンブリ10の2つのフレームシート11及び外側板12、内側板13の組立てにより、第1の通気口15及び第2の通気口16を形成することができるので、本開示は、既存のフレームがアルミ押出成形で製作した後に孔加工作業を行う必要があるという課題を解決することができる。本開示において、金型を作成するための準備コストを省略することができるので、その製造コストを低減することができる。
【0025】
更に、異なる長さに製作された外側板12及び内側板13を使用して2つ以上のフレームシート11と共に、異なる長さ仕様のフレームユニット100を組み立てることができる。外側板12及び内側板13の製造及び材料管理は便利であり、外側板12及び内側板13はあまり場所を取らないので、輸送コストは低い。そのため、本開示のコストも低減することができる。その上、フレームユニット100の組立ては非常に簡単である。
【0026】
更に、各取付けユニット50の取付けシート51には、第2の方向(Z)に互いに間隔が開いている2つの係合溝516が設けられており、接続部材52の係合部522は、屋根1の外面101の形状に合わせて一方の係合溝516に選択的に係合できるので、取付けユニット50の適用範囲が比較的広くなっている。更に、取付けシート51の上クランプ部511は、内側板13の第2の端部132をフレームシート11の内壁112に対してクランプでき、内側板13のフレームシート11に対する位置決めとは別に、上クランプ部511は、取付けシート51、フレームシート11及び内側板13を介して空気室70又は建物の内部へ湿気が侵入することを防止する機能を有する。
【0027】
カバー体60を光透過性が良いプラスチック板や強化ガラスで製作することにより、空気室70の上側を閉じる以外に、カバー体60は太陽光を建物の内部に照射させることができるので、建物の内部の採光性が良く、建物の内部の照明器具の消費量を抑えることができて、省エネルギー化を図ることができる。
【0028】
図4は、本開示の第2の実施形態による通風アセンブリ200’の部分組立断面図である。第2の実施形態は、第1の実施形態と実質的に同一である。ただし、第2の実施形態において、フレームユニット100の各フレームアセンブリ10の外側板12’は、主板部125とカバー板部126との接合部に形成され、フレームシート11の頂壁113の外側窪み1131の形状に適合している上側窪み124を有する。この場合、カバー体60’は、第1の実施形態におけるものより大きい面積を有する。上側窪み124に接着剤(シリコン)を充填し、カバー体60’の側部61を外側板12’のカバー板部126に固定する。カバー体60’は、同様に、空気室70の上側を覆うことができる。
【0029】
図5は、本開示の第3の実施形態による通風アセンブリ200”の部分分解斜視図であり、
図6は、第3の実施形態の部分組立断面図である。第3の実施形態は、第1の実施形態と実質的に同一である。ただし、第3の実施形態では、フレームユニット100の各フレームアセンブリ10”のフレームシート11”、外側板12”及び内側板13”の断面形状が第1の実施形態と異なる。更に、フレームシート11”に対する外側板12”及び内側板13”の組立位置が変更されているので、各フレームアセンブリ10”の第1の通気口15”は、フレームシート11”の底壁114に近接し、その第2の通気口16”は、フレームシート11”の頂壁113”の間に位置されている。第1の実施形態の目的及び効果は、第3の実施形態を用いて同様に達成することができる。
【0030】
第3の実施形態において、外側板12”は、カバー板部126(
図2及び
図3参照)を有しなく、主板部125”は、第1の端部121がフレームシート11”の頂壁113の外側に対して固定的に当接して蛇行通路14の上側の一部を覆っている。主板部125”の第2の端部122は、同様に、フレームシート11”の外壁111の底部に係合されている。各フレームアセンブリ10”は、フレームシート11”の底壁114のトラック117の間に取り外し可能に配置され、蛇行通路14の底側に対応し、それを覆っている排水板19を更に含む。排水板19には、蛇行通路14から液体を排出するための複数の排水孔191が形成されている。内側板13”は、フレームシート11”の内壁112の外側に位置している主板部135と、主板部135の上端に接続され、フレームシート11”の頂壁113の外側に位置し、蛇行通路14の上側の他の部分を覆うカバー板部136とを含む。主板部135は、第1の端部131を有し、カバー板部136は、外側板12”の第1の端部121から間隔が開いて配置し且つそれに面している第2の端部132を有する。
【0031】
各フレームアセンブリ10”の第1の通気口15”は、フレームシート11”、内側板13”の第1の端部131、及びそれぞれの取付けユニット50の取付けシート51によって共に画成されている。第2の通気口16”は、フレームシート11”、内側板13”の第2の端部132及び外側板12”の第1の端部121によって共に画成されている。
【0032】
各フレームシート11”の頂壁113”には、外側窪み1131(
図2及び
図3参照)が形成されていない。
【0033】
この実施形態のフィルタスクリーン40は、内側板13”の第2の端部132と外側板12”の第1の端部121との間に配置されて支持され、蛇行通路14の上側の残りの部分を覆う。
【0034】
この実施形態の各ガイド板17”には、複数の貫通孔171が形成されている。第2の通気口16”から滴下した雨水等の液体は、ガイド板17”及び排水板19を介して、蛇行通路14から外部に円滑に排出されることが可能である。
【0035】
図7は、本開示の第4の実施形態に係る通風アセンブリ(200a)の部分組立断面図である。第4の実施形態は、第3の実施形態と実質的に同一である。ただし、第4の実施形態において、排水板19は、フレームユニット100のフレームアセンブリ10”の外側板12”の主板部125”と一体に接続されている。第3の実施形態の効果及び目的は、第4の実施形態を用いても同様に達成することができる。
【0036】
上記においては、説明のため、本発明の全体的な理解を促すべく多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、またはこれらの説明に組み込まれているが、これは本説明を合理化させるためのもので、また、本発明の多面性が理解されることを目的としたものであり、また、一実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例は、適切な場合には、本開示の実施において、他の実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例と共に実施され得る。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。