(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-18
(45)【発行日】2023-04-26
(54)【発明の名称】プレス成形用ブランク、プレス成形用ブランクの製造方法、連結成形品の製造方法、プレス成形品の製造方法、プレス成形用金型、およびプレス成形装置
(51)【国際特許分類】
B21D 22/20 20060101AFI20230419BHJP
B21D 22/26 20060101ALI20230419BHJP
B21D 24/00 20060101ALI20230419BHJP
B21D 24/04 20060101ALI20230419BHJP
B21D 24/02 20060101ALI20230419BHJP
B21D 5/01 20060101ALI20230419BHJP
【FI】
B21D22/20 E
B21D22/26 Z
B21D24/00 F
B21D24/00 H
B21D24/04 Z
B21D24/02 C
B21D5/01 Z
(21)【出願番号】P 2019096031
(22)【出願日】2019-05-22
【審査請求日】2022-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】白神 聡
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-029621(JP,U)
【文献】実開昭63-111222(JP,U)
【文献】特開昭55-084229(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104998968(CN,A)
【文献】特開2008-284592(JP,A)
【文献】特開昭58-168443(JP,A)
【文献】特開昭61-082935(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 22/20
B21D 22/26
B21D 24/00
B21D 24/04
B21D 24/02
B21D 5/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板からなるプレス成形用ブランクであって、
複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、
前記曲げ成形部が前記プレス成形用ブランクの面外方向に突出して
おり、
前記曲げ成形部は、
前記部品成形予定部と隣り合う平坦部と、
前記平坦部と隣り合う第1稜線と、
前記第1稜線を介して前記平坦部と連結され、かつ前記プレス成形用ブランクの面外方向に突出する立ち上がり部と、
前記立ち上がり部同士を連結する第2稜線とを有する突出部と、
を含み、
前記立ち上がり部は、前記平坦部に対して略垂直であり、
前記複数の部品成形予定部と前記曲げ成形部とを含む平面の断面視で、
前記突出部の長さから前記第1稜線間の距離を引いた長さが、前記複数の部品成形予定部に成形される複数の部品成形部の、前記曲げ成形部から最も近いたて壁の長さの合計の長さ以上である、
ことを特徴とするプレス成形用ブランク。
【請求項2】
請求項
1に記載のプレス成形用ブランクの製造方法であって、
金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する工程を含む
ことを特徴とするプレス成形用ブランクの製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のプレス成形用ブランクであって、前記曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクの、前記複数の部品成形予定部を前記プレス成形用ブランクの面外方向に変形させるとともに、前記曲げ成形部を変形させる部品成形工程を含む
ことを特徴とする連結成形品の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のプレス成形用ブランクを用いた連結成形品の製造方法であって、
金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する予備成形工程と、
前記複数の部品成形予定部を前記金属板の面外方向に変形させるとともに、前記曲げ成形部を変形させる部品成形工程と、を含む
ことを特徴とする連結成形品の製造方法。
【請求項5】
前記部品成形工程では、
絞り成形により、部品成形予定部に部品成形部を成形し、かつ前記曲げ成形部の深さが小さくなるように前記曲げ成形部を変形させて連結部を成形する
ことを特徴とする請求項
3又は4に記載の連結成形品の製造方法。
【請求項6】
請求項
5に記載の連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品の前記連結部を切断して、前記部品成形部同士を分断する分断工程を含む
ことを特徴とするプレス成形品の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、を備え、
前記ダイスおよび前記ホルダーは前記複数のパンチ間に位置し、
前記ダイス又は前記ホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられている
ことを特徴とするプレス成形用金型。
【請求項8】
請求項1に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、を備え、
前記ダイスおよび前記ホルダーは前記複数のパンチ間に位置し、
前記ダイス又は前記ホルダーにスリットが設けられている
ことを特徴とするプレス成形用金型。
【請求項9】
請求項1に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、
曲げ工具と、を備え、
前記ダイス及び前記ホルダーは前記複数のパンチ間に位置し、
前記ダイスが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、前記ダイス間に前記曲げ工具が挿通される空間が設けられ、かつ
前記ホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、前記ホルダー間に前記曲げ工具が挿通される空間が設けられている
ことを特徴とするプレス成形用金型。
【請求項10】
前記複数のパンチに対して、前記ダイス及び前記ホルダーと反対側に、
部品成形用ダイスと、
部品成形用ホルダーとをさらに備える
ことを特徴とする請求項
7から9のいずれか一項に記載のプレス成形用金型。
【請求項11】
請求項
7又は8に記載の金型を備えるプレス成形装置であって、
前記ダイスおよび前記ホルダーをプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える
ことを特徴とするプレス成形装置。
【請求項12】
請求項
9に記載の金型を備えるプレス成形装置であって、
前記ダイス、前記ホルダーおよび前記曲げ工具をプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える
ことを特徴とするプレス成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス成形用ブランク、プレス成形用ブランクの製造方法、連結成形品の製造方法、プレス成形品の製造方法、プレス成形用金型、およびプレス成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金属板のプレス成形では、生産性向上の観点から、一つの金型で同時に複数の部品を成形する場合があった。このような成形手段は、たとえば、複数個取りなどと称されている。
【0003】
このような複数個取りのプレス成形では、プレス成形後の搬送性及び生産性の観点からは、部品同士が連結された状態でプレス成形が完了することが望まれる。
【0004】
一方、複数個取りのプレス成形で絞り成形を行う場合、複数の部品間で材料が拘束されるため、部品間の連結部からの材料流入が阻害され、たて壁割れなどが発生してしまう。この問題を解決するために、従来、部品間にスリットを設け、その開きを利用することで材料流入が阻害されることを回避している。
【0005】
たとえば、特許文献1又は特許文献2の技術では、材料流入が阻害されることを抑制するために切欠きの開きを利用している。
特許文献3の技術では、材料流入が阻害されることを抑制するためにスリットの開きを利用している。特許文献3の技術では、スリット先端での割れ防止の目的でスリットの先端に丸孔を設けている。
【0006】
しかしながら、プレス成形品の絞り深さが大きい場合、スリットの開き量が過大となり、スリット先端から割れが発生する虞がある。スリット先端の割れが発生した場合、量産ライン上で部品が分離してしまい、製造を停止させなければならない。
特に、延性の小さい高強度鋼板では、スリットの開き量を十分確保することが難しく、複数個取りのプレス成形では、たて壁割れとスリット先端の割れを発生させることなくプレス成形することは、現状の技術では極めて困難である。
【0007】
そのため、現状の技術では、製造可能範囲、すなわち絞り深さ、あるいは生産性のどちらかを犠牲にせざるを得ないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第2556202号公報
【文献】特許第4078529号公報
【文献】特開昭63-140727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような状況に鑑みてなされた、本発明の目的は、製造可能範囲と生産性とを両立させることが可能な、プレス成形用ブランク、プレス成形用ブランクの製造方法、連結成形品の製造方法、プレス成形品の製造方法、プレス成形用金型、およびプレス成形装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一態様に係るプレス成形用ブランクは、
金属板からなるプレス成形用ブランクであって、
複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、
曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しており、
曲げ成形部は、
部品成形予定部と隣り合う平坦部と、
平坦部と隣り合う第1稜線と、
第1稜線を介して平坦部と連結され、かつプレス成形用ブランクの面外方向に突出する立ち上がり部と、
立ち上がり部同士を連結する第2稜線とを有する突出部と、
を含み、
立ち上がり部は、平坦部に対して略垂直であり、
複数の部品成形予定部と曲げ成形部とを含む平面の断面視で、
突出部の長さから第1稜線間の距離を引いた長さが、複数の部品成形予定部に成形される複数の部品成形部の、曲げ成形部から最も近いたて壁の長さの合計の長さ以上である、
ことを特徴とする。
(2)本発明の一態様に係るプレス成形用ブランクの製造方法は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクの製造方法であって、
金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する工程を含む
ことを特徴とする。
【0011】
(3)本発明の一態様に係る連結成形品の製造方法は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクであって、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクの、複数の部品成形予定部をプレス成形用ブランクの面外方向に変形させるとともに、曲げ成形部を変形させる部品成形工程を含む
ことを特徴とする。
(4)本発明の一態様に係る連結成形品の製造方法は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクを用いた連結成形品の製造方法であって、
金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する予備成形工程と、
複数の部品成形予定部を金属板の面外方向に変形させるとともに、曲げ成形部を変形させる部品成形工程と、を含む
ことを特徴とする。
(5)上記(3)又は(4)に記載の連結成形品の製造方法では、
部品成形工程では、
絞り成形により、部品成形予定部に部品成形部を成形し、かつ曲げ成形部の深さが小さくなるように曲げ成形部を変形させて連結部を成形してもよい。
【0012】
(6)本発明の一態様に係るプレス成形品の製造方法は、上記(5)に記載の連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品の連結部を切断して、部品成形部同士を分断する分断工程を含むことを特徴とする。
【0013】
(7)本発明の一態様に係るプレス成形用金型は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、を備え、
ダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、
ダイス又はホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられている
ことを特徴とする。
(8)本発明の一態様に係るプレス成形用金型は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、を備え、
ダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、
ダイス又はホルダーにスリットが設けられている
ことを特徴とする。
(9)本発明の一態様に係るプレス成形用金型は、
上記(1)に記載のプレス成形用ブランクを用いて、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、
互いに離間して設けられた複数のパンチと、
ダイスと、
ホルダーと、
曲げ工具と、を備え、
ダイス及びホルダーは複数のパンチ間に位置し、
ダイスが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ダイス間に曲げ工具が挿通される空間が設けられ、かつ
ホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ホルダー間に曲げ工具が挿通される空間が設けられている
ことを特徴とする。
(10)上記(7)から(9)のいずれか一項に記載のプレス成形用金型では、
複数のパンチに対して、ダイス及びホルダーと反対側に、
部品成形用ダイスと、
部品成形用ホルダーとをさらに備えてもよい。
【0014】
(11)本発明の一態様に係るプレス成形装置は、上記(7)又は(8)に記載の金型を備えるプレス成形装置であって、
ダイスおよびホルダーをプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える
ことを特徴とする。
(12)本発明の一態様に係るプレス成形装置は、上記(9)に記載の金型を備えるプレス成形装置であって、
ダイス、ホルダーおよび曲げ工具をプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、製造可能範囲と生産性とを両立させることが可能な、プレス成形用ブランク、プレス成形用ブランクの製造方法、連結成形品の製造方法、プレス成形品の製造方法、プレス成形用金型、およびプレス成形装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの一例を説明するための模式的な平面図である。
【
図2】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図3】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの他の例を説明するための模式的な平面図である。
【
図4】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの他の例を説明するための模式的な平面図である。
【
図5】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの他の例を説明するための模式的な断面図である。
【
図6】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの他の例を説明するための模式的な断面図である。
【
図7】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図8】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図9】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの部品成形予定部に成形される部品成形部の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図10】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部の一例を説明するための模式的な平面図である。
【
図11】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部の一例を説明するための模式的な平面図である。
【
図12】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの連結部の一例を説明するための模式的な平面図である。
【
図13】第1実施形態に係るプレス成形用ブランクを成形するための金属板の一例を説明するための模式的な平面図である。
【
図14】第2実施形態に係る連結成形品の製造方法の部品成形工程における、プレス成形用ブランクの変形過程を説明するための模式的な断面図である。
【
図15】第2実施形態に係る連結成形品の製造方法の部品成形工程における、プレス成形用ブランクの変形過程を説明するための模式的な断面図である。
【
図16】第2実施形態に係る連結成形品の製造方法の部品成形工程における、プレス成形用ブランクの変形過程を説明するための模式的な断面図である。
【
図17】第2実施形態又は第3実施形態に係る連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品の一例を説明するための模式的な斜視図である。
【
図18】第5実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図19】第5実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、被加工材であるプレス成形用ブランクを載置した状態を示す模式的な断面図である。
【
図20】第5実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型でプレス成形用ブランクを挟んだ状態を示す模式的な断面図である。
【
図21】第5実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型が下死点位置に達したときの状態を示す模式的な断面図である。
【
図22】第5実施形態に係るプレス成形用金型の他の例を説明するための模式的な断面図である。
【
図23】第5実施形態に係るプレス成形用金型の他の例を説明するための模式的な断面図であり、被加工材であるプレス成形用ブランクを載置した状態を示す模式的な断面図である。
【
図24】第5実施形態に係るプレス成形用金型の他の例を説明するための模式的な断面図であり、被加工材であるプレス成形用ブランクを載置した状態を示す模式的な断面図である。
【
図25】第6実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図26】第6実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、被加工材である金属板を載置した状態を示す模式的な断面図である。
【
図27】第6実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型で金属板を挟んだ状態を示す模式的な断面図である。
【
図28】第6実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、曲げ工具で金属板を突出させた状態を示す模式的な断面図である。
【
図29】第6実施形態に係るプレス成形用金型の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型が下死点位置に達したときの状態を示す模式的な断面図である。
【
図30】第6実施形態に係るプレス成形用金型の他の例を説明するための模式的な平面図である。
【
図31】第7実施形態に係るプレス成形装置の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図32】第8実施形態に係るプレス成形装置の一例を説明するための模式的な断面図である。
【
図33】第8実施形態に係るプレス成形装置の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型で金属板を挟んだ状態を示す模式的な断面図である。
【
図34】第8実施形態に係るプレス成形装置の一例を説明するための模式的な断面図であり、曲げ工具で金属板を突出させた状態を示す模式的な断面図である。
【
図35】第8実施形態に係るプレス成形装置の一例を説明するための模式的な断面図であり、金型が下死点位置に達したときの状態を示す模式的な断面図である。
【
図36】第8実施形態に係るプレス成形装置の他の例を説明するための模式的な断面図である。
【
図37】第8実施形態に係るプレス成形装置の他の例を説明するための模式的な断面図であり、金型で金属板を挟んだ状態を示す模式的な断面図である。
【
図38】第8実施形態に係るプレス成形装置の他の例を説明するための模式的な断面図であり、曲げ工具で金属板を突出させた状態を示す模式的な断面図である。
【
図39】第8実施形態に係るプレス成形装置の他の例を説明するための模式的な断面図であり、金型が下死点位置に達したときの状態を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されないことは自明である。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。
また、以下の実施形態の各構成要素は、互いに組み合わせることができる。
【0018】
[第1実施形態]
本実施形態に係るプレス成形用ブランクは、金属板からなるプレス成形用ブランクであって、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出している。
【0019】
図1は本実施形態に係るプレス成形用ブランク100の一例を説明するための模式的な図であって、プレス成形用ブランク100の板面方向から見た平面図である。
図1の例では、プレス成形用ブランク100は、2つの部品成形予定部101の間に曲げ成形部102を有している。2つの部品成形予定部101の間には、連結部103があり、連結部103に曲げ成形部102が設けられている。部品成形予定部101は、
図1の101が示す矩形(点線)で囲まれた領域内、あるいはこの領域を含む範囲にあってよい。
【0020】
図2は本実施形態に係るプレス成形用ブランク100の一例を説明するための模式的な図であって、
図1のA-A’線を含みかつ
図1の紙面(プレス成形用ブランク100の板面)に対して垂直な平面でプレス成形用ブランク100を断面視した断面図である。
【0021】
図2に示すように、曲げ成形部102がプレス成形用ブランク100の面外方向に突出している。プレス成形用ブランク100の面外方向に突出した曲げ成形部102の一部を突出部104と称する。曲げ成形部102は、
図1の102が示す2つの点線で囲まれた領域内、あるいはこの領域を含む範囲にあってよい。
【0022】
複数の部品成形予定部は、たとえば
図1の例のように2つ設けられてもよい。あるいは、
図3の例のように、複数の部品成形予定部201が一方向に沿って並んで3つ設けられてもよく、4つ以上設けられてもよい。それぞれの部品成形予定部201間には、曲げ成形部202と連結部203が位置する。
【0023】
あるいは、複数の部品成形予定部は、たとえば
図4の例のように、互いに直交するそれぞれの方向に沿って2列づつ、合計で4つ設けられてもよい。この場合にも、それぞれの部品成形予定部301間には、曲げ成形部302と連結部303が位置する。
複数の部品成形予定部は、互いに直交するそれぞれの方向に沿って3列づつ以上(合計9つ以上)設けられてもよい。この場合、一方向に設けられる部品成形部の数と、もう一方の方向に設けられる部品成形部の列の数が異なってもよい。
【0024】
図5又は
図6は、本実施形態に係るプレス成形用ブランクの一例を説明するための模式的な図であって、
図2と同様の平面でプレス成形用ブランク400又はプレス成形用ブランク500を断面視した断面図である。
【0025】
曲げ成形部は、少なくとも突出部において、プレス成形用ブランクの面外方向に突出していれば、たとえば
図5の例のように、その断面が部品成形予定部401の板面に対して傾斜する傾斜面を有していてもよい。あるいは、曲げ成形部は、たとえば
図6の例のように、その断面が半円状、あるいは半楕円上であってもよい。
【0026】
図7は、本実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部の一例を説明するための模式的な断面図であって、曲げ成形部付近を拡大して示した図である。
【0027】
本実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部は、
図7に示すように、複数の部品成形予定部601間に位置する曲げ成形部602において、それぞれの部品成形予定部601と隣り合う平坦部605を含んでもよい。また、本実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部は、
図7に示すように、曲げ成形部602において、平坦部605と隣り合う第1稜線606と、第1稜線606を介して平坦部605と連結され、かつプレス成形用ブランク600の面外方向に突出する立ち上がり部607と、立ち上がり部607同士を連結する第2稜線608とを有する突出部604を含んでもよい。
図7の例では、曲げ成形部602は、一対の平坦部605と、一対の第1稜線606と、一対の立ち上がり部607と、第2稜線608とを含む。突出部604は、一対の第1稜線606と、一対の立ち上がり部607と、第2稜線608とを含む。
【0028】
図7に示すように、プレス成形用ブランク600が、立ち上がり部607を含む曲げ成形部602を備えることで、部品成形予定部601に成形される部品への材料流入のための十分な流入材料部を曲げ成形部602によって確保できる。そのため、部品成形予定部601間の距離をより小さくすることができ、プレス成形品の絞り深さと生産性とを確保しながらも余剰材料をより少なくすることができる。
【0029】
立ち上がり部607は、平坦部605に対して略垂直であってもよく、平坦部605に対して45°の角度を有して傾いていてもよい。
【0030】
第2稜線608を含む突出部604の底部は、プレス成形用ブランク600の材料が割れない程度の曲面を有していてもよい。
【0031】
本実施形態に係るプレス成形用ブランクでは、複数の部品成形予定部と曲げ成形部とを含む平面の断面視で、突出部の長さから第1稜線間の距離を引いた長さが、複数の部品成形予定部に成形される複数の部品成形部の、曲げ成形部から最も近いたて壁の長さの合計の長さ以上であってもよい。
これにより、プレス成形品のたて壁が割れることを抑制することができる。
【0032】
図8に示すように、突出部704の長さlとは、複数の部品成形予定部701と曲げ成形部702とを含む平面の断面視で、第2稜線708を通過する曲げ成形部702の一方の第1稜線部706から他方の第1稜線部706までの突出部704の長さである。第1稜線間の距離とは、
図8に示すように、上記と同一の断面視で、一方の第1稜線部706から他方の第1稜線部706までの直線距離wである。
【0033】
複数の部品成形部の、曲げ成形部から最も近いたて壁の長さの合計の長さとは、
図9に示すように、部品成形予定部801に成形された部品成形部810のたて壁811の長さh1、h2である。
【0034】
たて壁811の長さh1又はh2は、上記と同一の断面視で、たて壁811の上下の稜線を結ぶたて壁811の面上の長さである。
すなわち、本実施形態に係るプレス成形用ブランクでは、(l-w)>(h1+h2)の関係を満たしてもよい。
【0035】
複数の部品成形予定部と曲げ成形部とを含む平面とは、具体的には、任意の曲げ成形部と、それに隣接する複数の部品成形予定部を含む平面である。複数の部品成形予定部と曲げ成形部とを含む平面は、その平面が、複数の部品成形予定部の中央部と曲げ成形部の中央部とを含むことが好ましい。
本実施形態では、稜線又は稜線部は、これらによって連結される部位の境界とされてもよい。たとえば、第1稜線部は、平坦部と立ち上がり部との境界とされてもよい。この場合、上記の長さは、この境界を基準として計算される。
【0036】
本実施形態に係るプレス成形用ブランクは、金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する工程を含むプレス成形用ブランクの製造方法によって製造されてもよい。
【0037】
金属板を面外方向に突出させて曲げ成形部を成形する工程では、曲げ工具などを用いて金属板を押し曲げることで、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する。
曲げ成形部を成形する工程は、後述する第3実施形態の予備成形工程と同様の手段を採用してもよい。
【0038】
連結部の幅は、
図1などに示すように、部品成形予定部の幅より小さくともよく、
図10に示すように、部品成形予定部901の幅と連結部903の幅が同じであってもよい。あるいは、連結部の幅は、部品成形予定部の幅より大きくてもよい。
曲げ成形部は、連結部の幅方向の全域にわたり設けられてもよく、あるいは、
図10に示すように、複数の曲げ成形部902が連結部903の幅方向に沿って点在して設けられてもよい。
【0039】
曲げ成形部は、部品成形予定部の間に、複数設けられてもよい。たとえば、
図11に示すように、曲げ成形部1002は、複数の部品成形予定部1001が並ぶ方向に沿って複数設けられてもよい。
【0040】
また、
図12に示すように、互いに離間した複数の連結部1103が、連結部1103の幅方向に沿って、部品成形予定部1101間に設けられてもよい。
【0041】
複数の部品成形予定部が、互いに直交するそれぞれの方向に沿って設けられる場合、
図13に示すように、部品成形予定部pを除く領域の、プレス成形用ブランクに成形される金属板10の中央部に孔hが設けられてもよい。
このような孔hがあることで、金属板10を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形するときに、金属板の中央部で張り出し割れが生じることを抑制できる。
【0042】
あるいは、金属板は、孔がなくともよい。また金属板には、切り欠き、スリット、他の突出部などが設けられていてもよい。
【0043】
金属板は、その板厚方向あるいは面方向に他の部材が連結されたものであってもよく、その板面にめっき層が設けられていてもよい。
【0044】
本実施形態に係るプレス成形用ブランクは、プレス成形品のたて壁部への材料流入が阻害されることを抑制できるため、部品間の連結部で割れが生じることを抑制でき、かつ切欠きやスリットを採用する従来技術よりも、プレス成形品の絞り深さを得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の連結成形品の製造方法の実施形態について説明する。
【0045】
本実施形態に係る連結成形品の製造方法は、金属板からなり、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有するプレス成形用ブランクであって、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクから連結成形品を製造する方法である。
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、上記プレス成形用ブランクの、複数の部品成形予定部をプレス成形用ブランクの面外方向に変形させるとともに、曲げ成形部を変形させる部品成形工程を含む。
【0046】
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、たとえば第1実施形態で説明したプレス成形用ブランクを好ましく用いることができる。
図14から
図16に、本実施形態に係る連結成形品の製造方法の部品成形工程における、プレス成形用ブランクの変形過程を示す。
【0047】
図14から
図16は、複数の部品成形予定部に成形される複数の部品成形部と曲げ成形部とを含み、かつプレス成形用ブランクの板面に対して垂直な平面でプレス成形用ブランクを断面視した断面図である。
【0048】
図14のプレス成形用ブランク1200は、複数の部品成形予定部1201の間に、曲げ成形部1202と連結部1203とを有し、曲げ成形部1202がプレス成形用ブランク1200の面外方向に突出している。プレス成形用ブランク1200の面外方向に突出した部位を突出部1204と称する。
【0049】
図15は、上記プレス成形用ブランク1200の、複数の部品成形予定部1201をプレス成形用ブランク1200の面外方向に向けて変形させるとともに、曲げ成形部1202を変形させる途中経過を示している。
【0050】
図15に示すように、本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、複数の部品成形予定部1201をプレス成形用ブランク1200の面外方向に変形させることに伴い、曲げ成形部1202が変形される。
図15の例では、複数の部品成形予定部1201は、突出部1204の突出方向と逆の方向に変形されている。
【0051】
図16は、複数の部品成形予定部に部品成形部が成形された、連結成形品1300を示す図である。
【0052】
図16に示すように、連結成形品1300には、複数の部品成形部1310が成形され、
図14のプレス成形用ブランク1200の曲げ成形部1202は
図14の状態から変形している。
【0053】
図16の例では、曲げ成形部は平坦に曲げ戻され、複数の部品成形部1310間に位置する平坦な連結部1303となっている。曲げ成形部は、必ずしも平たんに曲げ戻されることは必須ではなく、連結部に突出部が残っていてもよい。
【0054】
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、曲げ成形部を有するプレス成形用ブランクを用いてプレス成形を実施することで、部品のたて壁割れを発生させることなく複数個取りの絞り成形を実施することができる。
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、絞り成形時に曲げ成形部が曲げ戻ることによって材料流入を必要としている部位に材料を供給する。曲げ成形の量は製品の絞り深さから決めることができ、曲げ成形部では曲げ変形を利用しているため、割れが発生しにくく、大きな絞り深さの部品にも容易に対応できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の連結成形品の製造方法の他の実施形態について説明する。
【0055】
本実施形態に係る連結成形品の製造方法は、金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する予備成形工程と、複数の部品成形予定部を金属板の面外方向に変形させるとともに、曲げ成形部を変形させる部品成形工程と、を含む。
【0056】
予備成形工程では、金属板を面外方向に突出させて、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を成形する。
【0057】
金属板は、予め所望の形状に加工されていてもよい。例えば、曲げ成形部が形成される部位の幅が部品成形予定部の幅よりも狭く加工されていてもよく、孔、切り欠き、スリットなどが形成されていてもよい。
【0058】
予備成形工程では、曲げ成形部は、たとえば曲げ工具を用いて成形される。曲げ工具は、プレス成形用金型の一部として、プレス成形装置に設けられていてもよい。
【0059】
曲げ成形部の形状は、たとえば上述の第1実施形態に係るプレス成形用ブランクの曲げ成形部であることが好ましい。
【0060】
部品成形工程では、上述した第2実施形態に係る連結成形品の製造方法の部品成形工程と同様の工程を好ましく用いることができる。
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、金属板から連結成形品の成形までの工程を単一の金型内で実施できる。
【0061】
本実施形態に係る連結成形品の製造方法では、部品成形予定部間に、部品の成形に必要な流入量分の予備曲げ成形を施すことで、部品のたて壁割れを発生させることなく複数個取りの絞り成形を実施することができる。
【0062】
絞り成形時に曲げ成形部が曲げ戻ることによって材料流入を必要としている部位に材料を供給する。曲げ成形の量は製品の絞り深さから決めることができ、曲げ成形部では曲げ変形を利用しているため、割れが発生しにくく、大きな絞り深さの部品にも容易に対応できる。
【0063】
上述した第2実施形態又は第3実施形態に係る連結成形品の製造方法において、部品成形工程では、絞り成形により、部品成形予定部に部品成形部を成形し、かつ曲げ成形部の深さが小さくなるように曲げ成形部を変形させて連結部を成形してもよい。
図17に、第2実施形態又は第3実施形態に係る連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品の一例を示す。
【0064】
図17に示すように、連結成形品1400は、複数の部品成形部1410が連結部1403によって連結された形態である。
このような形態の連結成形品を製造することで、複数の部品を一つの部材として搬送または処理することができ、生産性が向上する。
【0065】
連結部は、部品成形部を連結し、連結成形品の搬送に耐える強度を有していればよく、その形状は問わない。
【0066】
図17の例では、部品成形部1410は単純なカップ形状であるが、部品成形部1410の形状はこれに限定されない。
また、このような形態の連結成形品は、連結部に切り欠きやスリット、あるいはこれらが変形した孔部が存在しないため、切り欠きやスリットに起因する割れが発生せず、量産ライン上で部品が分離することを抑制することができる。また、搬送中に連結部が割れることを抑制することができる。
【0067】
上述した第2実施形態又は第3実施形態の説明では、複数の部品成形予定部が曲げ成形部の突出部の突出方向と逆の方向に変形される例を説明したが、複数の部品成形予定部が曲げ成形部の突出部の突出方向と同じ方向に変形されてもよい。また、連結成形品に成形される部品成形部が、互いに逆の方向に突出するように成形されてもよい。
【0068】
[第4実施形態]
次に、本発明のプレス成形品の製造方法の実施形態について説明する。
【0069】
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法は、連結成形品の連結部を切断して、部品成形部同士を分断する分断工程を含むことを特徴とする。
本実施形態に係る連結成形品としては、第2実施形態又は第3実施形態に係る連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品を好ましく用いることができる。
【0070】
第2実施形態又は第3実施形態に係る連結成形品の製造方法によって得られた連結成形品は、複数の部品成形部が連結部によって連結された形態である。本実施形態に係るプレス成形品の製造方法の分断工程では、この連結部をせん断(シャー切断)やレーザー切断などの手段で切断することで、部品成形部を切り離すことができる。
【0071】
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、第2実施形態又は第3実施形態の部品成形工程から分断工程までの間に、搬送工程を含んでもよい。
【0072】
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、部品成形工程から分断工程までの搬送工程で、複数の部品を一つの部材として搬送または処理することができるため、生産性が向上する。また、生産性を確保しつつも、絞り深さなどのプレス成形品の製造可能範囲を確保することができる。
【0073】
[第5実施形態]
次に、本発明のプレス成形用金型の実施形態について説明する。
本実施形態に係るプレス成形用金型は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型である。
本実施形態に係るプレス成形用金型は、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、を備え、ダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイス又はホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられている。
【0074】
図18に、本実施形態に係るプレス成形用金型の模式的な断面図を示す。
図18に示すように、本実施形態に係るプレス成形用金型2000は、互いに離間して設けられた2つのパンチ2001、ダイス2002と、ホルダー2003とを備える。
【0075】
ダイス2002およびホルダー2003は2つのパンチ2001間に位置している。具体的には、
図18の例では、2つのパンチ2001間に、それぞれのパンチ2001に隣接して2つのホルダー2003が位置している。また、ダイス2002は、2つのホルダー2003と対向する位置にある。
【0076】
パンチ2001のプレス面2001aとホルダー2003のプレス面2003aは同じ方向を向いている。ダイス2002のプレス面2002aは、パンチ2001のプレス面2001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0077】
また、
図18に示すように、本実施形態に係るプレス成形用金型2000は、複数のパンチ2001に対して、ダイス2002及びホルダー2003と反対側に、部品成形用ダイス2004と、部品成形用ホルダー2005とをさらに備えている。
【0078】
図18の例では、2つのパンチ2001に、それぞれのパンチ2001に隣接して2つの部品成形用ホルダー2005が位置している。また、2つの部品成形用ダイス2004は、2つの部品成形用ホルダー2005とそれぞれ対向する位置にある。
【0079】
パンチ2001のプレス面2001aと部品成形用ホルダー2005のプレス面2005aは同じ方向を向いている。部品成形用ダイス2004のプレス面2004aは、パンチ2001のプレス面2001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0080】
本実施形態において、プレス面とは、パンチ2001、ダイス2002、ホルダー2003、部品成形用ダイス2004、部品成形用ホルダー2005などが、被加工材を、その面外方向に保持又は押圧する面を意味する。
【0081】
次に、本実施形態に係るプレス成形用金型を用いて連結成形品をする方法の一例を説明する。
【0082】
本実施形態に係るプレス成形用金型は、被加工材として、第1実施形態に係るプレス成形用ブランクを好ましく用いることができる。
【0083】
図18のプレス成形用金型2000内に、金属板からなるプレス成形用ブランクであって、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクを載置する際には、
図19に示すように、2つのホルダー2003間に、曲げ成形部1502の一部(突出部1504)が位置するようにプレス成形用ブランク1500を載置する。
【0084】
プレス成形用金型2000では、2つのホルダー2003が互いに離間して設けられているため、曲げ成形部1502の一部(突出部1504)が2つのホルダー2003の間の空間に位置することができる。
【0085】
図19に示す状態から、ダイス2002および部品成形用ダイス2004を、ホルダー2003および部品成形用ホルダー2005に対して相対的に接近させ、ダイス2002のプレス面2002aとホルダー2003のプレス面2003aでプレス成形用ブランク1500を挟んで保持する。この状態を
図20に示す。また、部品成形用ダイス2004のプレス面2004aと部品成形用ホルダー2005のプレス面2005aでプレス成形用ブランク1500を挟んで保持する。
【0086】
プレス成形用ブランク1500は、その面外方向への移動が抑制される程度の力で、ダイス2002、ホルダー2003、部品成形用ダイス2004、および部品成形用ホルダー2005によって保持されればよい。
【0087】
次いで、パンチ2001を、ダイス2002および部品成形用ダイス2004に向かう方向に、ダイス2002および部品成形用ダイス2004に対して相対的に移動させる。この工程により、プレス成形用ブランク1500の部品成形予定部1501がプレス成形用ブランク1500の面外方向に向かって変形する。また、部品成形部1510が成形されると同時に、曲げ成形部1502が変形する。
【0088】
図21は、金型が下死点位置に達したときの、プレス成形用金型2000の状態を説明するための模式的な断面図である。
【0089】
上記のようなプレス成形用金型2000の動きにより、
図21に示すような、連結部1603を介して連結された複数の部品成形部1610を含む連結成形品1600が製造される。
【0090】
連結成形品1600は、連結部1603を切断することで、部品成形部1610を切り離すことができる。
【0091】
本実施形態に係るプレス成形用金型を用いることで、プレス成形品のたて壁部への材料流入が阻害されることを抑制できるため、部品間の連結部で割れが生じることを抑制でき、かつ切欠きやスリットを採用する従来技術よりも、プレス成形品の絞り深さを得ることができる。
【0092】
図22に、本実施形態の他の例に係るプレス成形用金型3000を示す。
図22に示すように、ダイス3002およびホルダー3003は2つのパンチ2001間に位置している。
図22の例では、2つのパンチ3001間に、ホルダー3003が位置している。また、2つのダイス3002は、ホルダー3003と対向する位置にある。
【0093】
パンチ3001のプレス面3001aとホルダー3003のプレス面3003aは同じ方向を向いている。ダイス3002のプレス面3002aは、パンチ3001のプレス面3001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0094】
図22の例では、ダイス3002が2つであることと、ホルダー3003が一つであることを除き、
図18に示すプレス成形用金型2000と同様の構成である。
【0095】
図22のプレス成形用金型3000内に、金属板からなるプレス成形用ブランクであって、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクを載置する場合、
図23に示すように、2つのダイス3002間に、曲げ成形部1702の一部(突出部1704)が位置するようにプレス成形用ブランク1700を載置することができる。
【0096】
図22に例示したプレス成形用金型3000も、
図18に例示したプレス成形用金型2000と同様に動作し、プレス成形用金型2000と同様の効果を得ることができる。
【0097】
また、本実施形態の他の例に係るプレス成形用金型は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、を備え、かつダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイス又はホルダーにスリットが設けられている。
【0098】
図24に、本実施形態の他の例に係るプレス成形用金型4000を示す。
図24に示すように、ダイス4002およびホルダー4003は2つのパンチ4001間に位置している。
図24の例では、2つのパンチ4001間に、ホルダー4003が位置し、ホルダー4003にスリット4006が設けられている。また、ダイス4002は、ホルダー4003と対向する位置にある。ダイス4002およびホルダー4003はそれぞれ一つである。
【0099】
パンチ4001のプレス面4001aとホルダー4003のプレス面4003aは同じ方向を向いている。ダイス4002のプレス面4002aは、パンチ4001のプレス面4001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0100】
図24のプレス成形用金型4000内に、金属板からなるプレス成形用ブランクであって、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクを載置する際には、
図24に示すように、ホルダー4003に設けられたスリット4006に、曲げ成形部1702の一部(突出部1704)が位置するようにプレス成形用ブランク1700を載置する。
【0101】
プレス成形用金型4000では、曲げ成形部1702の一部(突出部1704)が、スリット4006内に位置することができる。
【0102】
図24の例では、ホルダー4003にスリット4006が設けられていることを除き、
図18に示すプレス成形用金型2000と同様の構成である。
【0103】
図24に例示したプレス成形用金型4000も、
図18に例示したプレス成形用金型2000と同様に動作し、プレス成形用金型2000と同様の効果を得ることができる。
【0104】
あるいは、
図24の例と類似の構成として、2つのパンチ間に、ホルダーが位置し、ダイスにスリットが設けられていてもよい。
【0105】
この場合、
図22に示すプレス成形用金型3000の例と同様に、プレス成形用ブランクの曲げ成形部の一部(突出部)が、ダイスに設けられたスリット内に位置することができる。この場合、ダイスにスリットが設けられていることを除き、
図22に示すプレス成形用金型3000と同様の構成である。このプレス成形用金型も、
図22に例示したプレス成形用金型3000と同様に動作し、プレス成形用金型3000と同様の効果を得ることができる。
【0106】
[第6実施形態]
次に、本発明のプレス成形用金型の他の実施形態について説明する。
本実施形態に係るプレス成形用金型は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型である。
本実施形態に係るプレス成形用金型は、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、曲げ工具と、を備え、ダイス及びホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイスが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ダイス間に曲げ工具が挿通される空間が設けられ、かつホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ホルダー間に曲げ工具が挿通される空間が設けられている。
【0107】
図25に、本実施形態に係るプレス成形用金型の模式的な断面図を示す。
【0108】
図25に示すように、本実施形態に係るプレス成形用金型6000は、互いに離間して設けられた2つのパンチ6001、ダイス6002と、ホルダー6003と、曲げ工具6007とを備える。
【0109】
ダイス6002およびホルダー6003は2つのパンチ6001間に位置している。具体的には、
図25の例では、2つのパンチ6001間に、それぞれのパンチ6001に隣接して2つのホルダー6003が位置している。2つのホルダー6003は互いに離間して位置している。
【0110】
図25の例では、2つのパンチ6001間に、2つのダイス6002が位置し、2つのダイス6002は2つのホルダー6003とそれぞれ対向する位置にある。2つのダイス6002は互いに離間して位置している。
【0111】
2つのダイス6002間、および2つのホルダー6003間には、曲げ工具6007が挿通される空間が設けられている。
【0112】
パンチ6001のプレス面6001aとホルダー6003のプレス面6003aは同じ方向を向いている。ダイス6002のプレス面6002aは、パンチ6001のプレス面6001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0113】
また、
図25に示すように、本実施形態に係るプレス成形用金型6000は、複数のパンチ6001に対して、ダイス6002及びホルダー6003と反対側に、部品成形用ダイス6004と、部品成形用ホルダー6005とをさらに備えている。
【0114】
図25の例では、2つのパンチ6001に、それぞれのパンチ6001に隣接して2つの部品成形用ホルダー6005が位置している。また、2つの部品成形用ダイス6004は、2つの部品成形用ホルダー6005とそれぞれ対向する位置にある。
【0115】
パンチ6001のプレス面6001aと部品成形用ホルダー6005のプレス面6005aは同じ方向を向いている。部品成形用ダイス6004のプレス面6004aは、パンチ6001のプレス面6001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0116】
本実施形態において、プレス面とは、パンチ6001、ダイス6002、ホルダー6003、部品成形用ダイス6004、部品成形用ホルダー6005などが、被加工材を、その面外方向に保持又は押圧する面を意味する。
【0117】
次に、本実施形態に係るプレス成形用金型を用いて連結成形品をする方法の一例を説明する。
【0118】
本実施形態に係るプレス成形用金型は、被加工材として、金属板を好ましく用いることができる。
【0119】
まず、
図26に示すように、プレス成形用金型6000内に、金属板11を載置する。
このとき、曲げ工具6007は、2つのダイス6002間に位置する。
【0120】
次いで、
図27に示すように、
図26に示す状態から、ダイス6002および部品成形用ダイス6004を、ホルダー6003および部品成形用ホルダー6005に対して相対的に接近させ、ダイス6002のプレス面6002aとホルダー6003のプレス面6003aで金属板11を挟んで保持する。また、部品成形用ダイス6004のプレス面6004aと部品成形用ホルダー6005のプレス面6005aで金属板11を挟んで保持する。
【0121】
金属板11は、その面外方向への移動が抑制される程度の力で、ダイス6002、ホルダー6003、部品成形用ダイス6004、および部品成形用ホルダー6005によって保持されればよい。
【0122】
なお、曲げ工具6007も、ダイス6002および部品成形用ダイス6004と共に、ホルダー6003および部品成形用ホルダー6005に対して相対的に接近させてもよいが、これは必須ではない。
【0123】
次いで、
図28に示すように、曲げ工具6007を金属板11に押し当て、金属板11を、その面外方向に突出させる。
この突出した箇所を曲げ成形部と称してもよい。また、この状態の金属板11を、プレス成形用ブランクと称してもよい。また、この状態の金属板11の形状は、上述した第1実施形態に係るプレス成形用ブランクと同様の形状であってもよい。
【0124】
次いで、パンチ6001を、ダイス6002および部品成形用ダイス6004に向かう方向に、ダイス6002および部品成形用ダイス6004に対して相対的に移動させる。この工程により、金属板11の一部が金属板11の面外方向に向かって変形する。金属板11の一部が金属板11の面外方向に向かって変形させられると同時に、曲げ工具6007によって成形された曲げ成形部が変形する。
【0125】
このとき、曲げ工具6007は、曲げ成形部の変形と共に、金属板11を変形させた方向とは逆の方向に後退してもよい。あるいは、曲げ工具6007によって曲げ成形部が成形された後に、曲げ工具6007が金属板11を変形させた方向とは逆の方向に後退してもよい。
【0126】
図29は、金型が下死点位置に達したときの、プレス成形用金型6000の状態を説明するための模式的な断面図である。
上記のようなプレス成形用金型6000の動きにより、
図29に示すような、連結部1803を介して連結された複数の部品成形部1810を含む連結成形品1800が製造される。
【0127】
連結成形品1800は、連結部1803を切断することで、部品成形部1810同士を切り離すことができる。
【0128】
金属板11に最初に接触する曲げ工具6007の先端部6007bは、金属板11を曲げ変形させたときに金属板11に割れが生じない程度の曲面を有していてもよい。
【0129】
本実施形態に係るプレス成形用金型を用いることで、プレス成形品のたて壁部への材料流入が阻害されることを抑制できるため、部品間の連結部で割れが生じることを抑制でき、かつ切欠きやスリットを採用する従来技術よりも、プレス成形品の絞り深さを得ることができる。
【0130】
なお、上記の例では、プレス成形用金型6000内に、金属板11を載置した初期の状態で、曲げ工具6007が2つのダイス6002間に位置する形態を説明した。しかし、本実施形態に係るプレス成形用金型は、このような形態に限定されない。
具体的には、プレス成形用金型内に、金属板を載置した初期の状態で、曲げ工具が2つのホルダー間に位置していてもよい。
【0131】
また、本実施形態の他の例に係るプレス成形用金型では、ダイスおよびホルダーに曲げ工具が挿通される空間が設けられ、この空間内に曲げ工具が移動自在に挿通されてもよい。この場合、ダイスおよびホルダーは複数設けずともよい。ダイスおよびホルダーに設けられる空間は、挿通される曲げ工具の形状に合ったものであればよい。
【0132】
また、ダイスのみに曲げ工具が挿通される空間が設けられ、2つのホルダーが互いに離間して位置してもよい。あるいは、ホルダーのみに曲げ工具が挿通される空間が設けられ、2つのダイスが互いに離間して位置してもよい。これらの場合、曲げ工具は、ダイス又はホルダーに設けられる空間と、ホルダー又はダイス間の空間に、移動自在に挿通される。
【0133】
図30は、本実施形態に係るプレス成形用金型の他の例を説明するための模式的な平面図である。
【0134】
図30は、プレス成形用金型8000を、プレス成形用金型8000のパンチ8001のプレス面8001aに対して垂直な方向から見た平面図である。
図30に示すように、互いに直交するそれぞれの方向に沿って2列づつ、合計で4つ設けられたパンチ8001間に、ホルダー8003を介して、4つの曲げ工具8007が設けられていてもよい。パンチ8001の数やパンチ8001が設けられる列数は問わない。また、4つの曲げ工具8007は連結されていてもよい。
【0135】
なお、第5実施形態および第6実施形態では、パンチ、ダイス、ホルダー、曲げ工具などの金型の構成部材の移動方向に平行な方向をプレス方向と称してもよい。プレス方向は、パンチ、ダイス、ホルダー、曲げ工具などの金型の構成部材のプレス面に対して略垂直であってもよい。
【0136】
本実施形態に係るプレス成形用金型では、金型構造の工夫によって、工程数を増やすことなく、予備曲げ成形を実施することができるという効果が得られる。
【0137】
[第7実施形態]
次に、本発明のプレス成形装置の実施形態について説明する。
本実施形態に係るプレス成形装置は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、を備え、ダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイス又はホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられている金型を備える。
本実施形態に係るプレス成形装置は、ダイスおよびホルダーをプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える。
【0138】
図31に、本実施形態に係るプレス成形装置9000の模式的な断面図を示す。
【0139】
図31に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9000は、互いに離間して設けられた2つのパンチ9001、ダイス9002と、ホルダー9003とを備える。
【0140】
ダイス9002およびホルダー9003は2つのパンチ9001間に位置している。具体的には、
図31の例では、2つのパンチ9001間に、それぞれのパンチ9001に隣接して2つのホルダー9003が位置している。また、ダイス9002は、2つのホルダー9003と対向する位置にある。
【0141】
パンチ9001のプレス面9001aとホルダー9003のプレス面9003aは同じ方向を向いている。ダイス9002のプレス面9002aは、パンチ9001のプレス面9001aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0142】
また、
図31に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9000は、複数のパンチ9001に対して、ダイス9002及びホルダー9003と反対側に、部品成形用ダイス9004と、部品成形用ホルダー9005とをさらに備えている。
【0143】
図31に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9000では、パンチ9001は第1固定部9010に直接連結され、プレス方向には移動しない。ダイス9002はばね部9032を介して第2固定部9020に連結されている。ホルダー9003はばね部9033を介して第1固定部9010に連結されている。また、部品成形用ダイス9004はばね部9034を介して第2固定部9020に連結されている。部品成形用ホルダー9005はばね部9035を介して第1固定部9010に連結されている。
【0144】
本実施形態に係るプレス成形装置9000における金型の動きは、上述した第5実施形態で説明した金型と同様の動きであってよい。
【0145】
次に、本実施形態に係るプレス成形装置9000を用いてプレス成形を行う方法の一例を説明する。
【0146】
本実施形態に係るプレス成形装置9000内に、金属板からなるプレス成形用ブランクであって、複数の部品成形予定部の間に曲げ成形部を有し、曲げ成形部がプレス成形用ブランクの面外方向に突出しているプレス成形用ブランクを載置する際には、2つのホルダー9003間に、曲げ成形部の一部(突出部)が位置するようにプレス成形用ブランクを載置する。
【0147】
本実施形態に係るプレス成形装置9000では、第1固定部9010と第2固定部9020とを相対的に接近させることで、ダイス9002および部品成形用ダイス9004を、ホルダー9003および部品成形用ホルダー9005に対して相対的に接近させることができる。これにより、ダイス9002のプレス面9002aとホルダー9003のプレス面9003a、ならびに部品成形用ダイス9004のプレス面9004aと部品成形用ホルダー9005のプレス面9005aでプレス成形用ブランクを挟んで保持する。
【0148】
本実施形態に係るプレス成形装置9000では、第1固定部9010と第2固定部9020とをさらに相対的に接近させることで、ホルダー9003のばね部9033および部品成形用ホルダー9005のばね部9035が縮み、ホルダー9003および部品成形用ホルダー9005が、ダイス9002および部品成形用ダイス9004と同じ方向へ移動する。
【0149】
このとき、パンチ9001は、ダイス9002および部品成形用ダイス9004の移動方向とは逆の方向に相対的に移動することになる。この工程により、プレス成形用ブランクがプレス成形用ブランクの面外方向に向かって変形する。また、部品成形部が成形されると同時に、曲げ成形部が変形する。
【0150】
上記のようなプレス成形装置9000の動きにより、たとえば、
図21に示すような、連結部1603を介して連結された複数の部品成形部1610を含む連結成形品1600が製造される。
【0151】
また、本実施形態に係るプレス成形装置の他の例では、ダイスが2つであり、かつホルダーが一つである構成を採用してもよい。この場合、被加工材であるプレス成形用ブランクを、プレス成形装置内に、プレス成形用ブランクの曲げ成形部の一部(突出部)が、2つのホルダー間に位置するように載置する。
このプレス成形装置の例では、
図22に示すような金型を好ましく用いることができる。
【0152】
また、本実施形態の他の例に係るプレス成形装置は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、を備え、かつダイスおよびホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイス又はホルダーにスリットが設けられている金型を備え、かつダイスおよびホルダーをプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える。
すなわち、本実施形態に係るプレス成形装置では、たとえば、
図24に示すような金型を用いてもよい。
【0153】
本実施形態に係るプレス成形装置では、第5実施形態に係るプレス成形用金型の各構成を好ましく用いることができる。
【0154】
本実施形態に係るプレス成形装置を用いることで、プレス成形品のたて壁部への材料流入が阻害されることを抑制できるため、部品間の連結部で割れが生じることを抑制でき、かつ切欠きやスリットを採用する従来技術よりも、プレス成形品の絞り深さを得ることができる。
【0155】
[第8実施形態]
次に、本発明のプレス成形装置の他の実施形態について説明する。
本実施形態に係るプレス成形装置は、連結された複数の部品成形部を含む連結成形品を製造するための金型であって、互いに離間して設けられた複数のパンチと、ダイスと、ホルダーと、曲げ工具と、を備え、ダイス及びホルダーは複数のパンチ間に位置し、ダイスが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ダイス間に曲げ工具が挿通される空間が設けられ、かつホルダーが複数あり、かつ互いに離間して設けられ、ホルダー間に曲げ工具が挿通される空間が設けられている金型を備える。
本実施形態に係るプレス成形装置は、ダイス、ホルダーおよび曲げ工具をプレス方向に沿って移動自在に保持するばね部又は駆動部を備える。
【0156】
図32に、本実施形態に係るプレス成形装置9100の模式的な断面図を示す。
【0157】
図32に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9100は、互いに離間して設けられた2つのパンチ9101、ダイス9102と、ホルダー9103と、曲げ工具9107とを備える。
ダイス9102およびホルダー9103は2つのパンチ9101間に位置している。具体的には、
図32の例では、2つのパンチ9101間に、それぞれのパンチ9101に隣接して2つのホルダー9103が位置している。2つのホルダー9103は互いに離間して位置している。
【0158】
図32の例では、2つのパンチ9101間に、2つのダイス9102が位置し、2つのダイス9102は2つのホルダー9103とそれぞれ対向する位置にある。2つのダイス9102は互いに離間して位置している。
【0159】
2つのダイス9102間、および2つのホルダー9103間には、曲げ工具9107が挿通される空間が設けられている。
【0160】
パンチ9101のプレス面9101aとホルダー9103のプレス面9103aは同じ方向を向いている。ダイス9102のプレス面9102aは、パンチ9101のプレス面9101aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0161】
また、
図32に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9100は、複数のパンチ9101に対して、ダイス9102及びホルダー9103と反対側に、部品成形用ダイス9104と、部品成形用ホルダー9105とをさらに備えている。
【0162】
図32の例では、2つのパンチ9101に、それぞれのパンチ9101に隣接して2つの部品成形用ホルダー9105が位置している。また、2つの部品成形用ダイス9104は、2つの部品成形用ホルダー9105とそれぞれ対向する位置にある。
【0163】
パンチ9101のプレス面9101aと部品成形用ホルダー9105のプレス面9105aは同じ方向を向いている。部品成形用ダイス9104のプレス面9104aは、パンチ9101のプレス面9101aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0164】
図32に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9100では、パンチ9101は第1固定部9110に直接連結され、プレス方向には移動しない。ダイス9102はばね部9132を介して第2固定部9120に連結されている。ホルダー9103はばね部9133を介して第1固定部9110に連結されている。また、部品成形用ダイス9104はばね部9134を介して第2固定部9120に連結されている。部品成形用ホルダー9105はばね部9135を介して第1固定部9110に連結されている。
【0165】
また、本実施形態に係るプレス成形装置9100では、曲げ工具9107がばね部9137を介して第2固定部9120に連結されている。また、ストッパー9112が第1固定部9110に直接連結され、プレス方向には移動しないように構成されている。
【0166】
本実施形態に係るプレス成形装置9100における金型の動きは、上述した第6実施形態で説明した金型と同様の動きであってよい。
【0167】
次に、本実施形態に係るプレス成形装置9100を用いてプレス成形を行う方法の一例を説明する。
【0168】
本実施形態に係るプレス成形用金型は、被加工材として、金属板を好ましく用いることができる。
まず、プレス成形装置9100内に、金属板12を載置する。
このとき、曲げ工具9107は、2つのダイス9102間に位置する。
【0169】
次いで、
図33に示すように、第1固定部9110と第2固定部9120とを相対的に接近させることで、ダイス9102および部品成形用ダイス9104を、ホルダー9103および部品成形用ホルダー9105に対して相対的に接近させ、ダイス9102のプレス面9102aとホルダー9103のプレス面9103aで金属板12を挟んで保持する。また、部品成形用ダイス9104のプレス面9104aと部品成形用ホルダー9105のプレス面9105aで金属板12を挟んで保持する。
【0170】
金属板12は、その面外方向への移動が抑制される程度の力で、ダイス9102、ホルダー9103、部品成形用ダイス9104、および部品成形用ホルダー9105によって保持されればよい。
【0171】
なお、曲げ工具9107も、ダイス9102および部品成形用ダイス9104と共に、ホルダー9103および部品成形用ホルダー9105に対して相対的に接近させてもよいが、これは必須ではない。
【0172】
次いで、
図34に示すように、さらに第1固定部9110と第2固定部9120とを相対的に接近させることで、曲げ工具9107を金属板12に押し当て、金属板12を、その面外方向(パンチ9101に向かう方向)に突出させる。
本実施形態に係るプレス成形装置では、曲げ工具9107のばね部9137の反発力は、金属板12の曲げ成形荷重よりも大きいため、曲げ工具9107によって金属板12を曲げ成形することができる。
【0173】
ストッパー9112によって、曲げ工具9107の移動は、所定の位置で制限される。
この突出した箇所を曲げ成形部と称してもよい。また、この状態の金属板12を、プレス成形用ブランクと称してもよい。また、この状態の金属板12の形状は、上述した第1実施形態に係るプレス成形用ブランクと同様の形状であってもよい。
【0174】
次いで、さらに第1固定部9110と第2固定部9120とを相対的に接近させることで、パンチ9101を、ダイス9102および部品成形用ダイス9104に向かう方向に、ダイス9102および部品成形用ダイス9104に対して相対的に移動させる。この工程により、金属板12の一部が金属板12の面外方向に向かって変形する。金属板12の一部が金属板12の面外方向に向かって変形させられると同時に、曲げ工具9107によって成形された曲げ成形部が変形する。
【0175】
本実施形態に係るプレス成形装置では、ダイス9102のばね部9132および部品成形用ダイス9104のばね部9134の反発力が、金属板12の曲げ成形荷重よりも大きく、また、ホルダー9103のばね部9133および部品成形用ホルダー9105のばね部9135の反発力が、ダイス9102のばね部9132および部品成形用ダイス9104はばね部9134の反発力と金属板12の曲げ成形荷重との合計値よりも大きい。そのため、パンチ9101、ダイス9102、ホルダー9103、部品成形用ダイス9104および部品成形用ホルダー9105によって金属板12の一部が金属板12の面外方向に向かって変形させられる。この変形はいわゆる絞り変形である。
【0176】
この工程では、曲げ工具9107によって成形された曲げ成形部の変形(曲げ変形部の曲げ戻し)に伴い、曲げ工具9107のばね部9137が縮み、曲げ工具9107が金属板12を変形させた方向とは逆の方向に後退してもよい。
図35は、金型が下死点位置に達したときの、プレス成形装置9100の状態を説明するための模式的な断面図である。
上記のようなプレス成形装置9100の動きにより、
図35に示すような、連結部1903を介して連結された複数の部品成形部1910を含む連結成形品1900が製造される。
【0177】
上記で説明したプレス成形装置9100では、第1固定部と第2固定部との間の距離(ダイハイト)が小さく、かつ荷重状態が安定するという利点がある。
【0178】
図36に、本実施形態の他の例に係るプレス成形装置9200の模式的な断面図を示す。
図36に示すように、プレス成形装置9200は、互いに離間して設けられた2つのパンチ9201、ダイス9202と、ホルダー9203と、曲げ工具9207とを備える。
【0179】
ダイス9202およびホルダー9203は2つのパンチ9201間に位置している。具体的には、
図36の例では、2つのホルダー9203は互いに離間して位置し、2つのダイス9202が2つのホルダー9203とそれぞれ対向する位置にある。2つのダイス9202は互いに離間して位置している。
【0180】
2つのダイス9202間、および2つのホルダー9203間には、曲げ工具9207が挿通される空間が設けられている。
【0181】
パンチ9201のプレス面9201aとホルダー9203のプレス面9203aは同じ方向を向いている。ダイス9202のプレス面9202aは、パンチ9201のプレス面9201aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0182】
また、
図36に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9200は、複数のパンチ9201に対して、ダイス9202及びホルダー9203と反対側に、部品成形用ダイス9204と、部品成形用ホルダー9205とをさらに備えている。
【0183】
図36の例では、2つの部品成形用ホルダー9205があり、2つの部品成形用ダイス9204は、2つの部品成形用ホルダー9205とそれぞれ対向する位置にある。
【0184】
パンチ9201のプレス面9201aと部品成形用ホルダー9205のプレス面9205aは同じ方向を向いている。部品成形用ダイス9204のプレス面9204aは、パンチ9201のプレス面9201aが向く方向とは逆の方向を向いている。
【0185】
図36に示すように、本実施形態に係るプレス成形装置9200では、パンチ9201は第1固定部9210に直接連結され、プレス方向には移動しない。ダイス9202はばね部9232を介して第2固定部9220に連結されている。ホルダー9203はばね部9233を介して第1固定部9210に連結されている。また、部品成形用ダイス9204はばね部9234を介して第2固定部9220に連結されている。部品成形用ホルダー9205はばね部9235を介して第1固定部9210に連結されている。
【0186】
また、本実施形態に係るプレス成形装置9200では、曲げ工具9207がばね部9237を介して第1固定部9210に連結されている。また、ストッパー9212が第2固定部9220に直接連結され、プレス方向には移動しないように構成されている。
【0187】
また、本実施形態に係るプレス成形装置9200では、ホルダー9203のプレス面9203aと部品成形用ホルダー9205のプレス面9205a、ならびに曲げ工具9207の先端部9207bは、パンチ9201のプレス面9201aよりも第2固定部9220側に位置する。
【0188】
本実施形態に係るプレス成形装置9200における金型の動きは、上述した第6実施形態で説明した金型と同様の動きであってよい。
【0189】
次に、本実施形態に係るプレス成形装置9200を用いてプレス成形を行う方法の一例を説明する。
【0190】
本実施形態に係るプレス成形用金型は、被加工材として、金属板を好ましく用いることができる。
まず、プレス成形装置9200内に、金属板13を載置する。このとき、曲げ工具9207は、2つのホルダー9203間に位置する。
【0191】
次いで、
図37に示すように、第1固定部9210と第2固定部9220とを相対的に接近させることで、ダイス9202および部品成形用ダイス9204を、ホルダー9203および部品成形用ホルダー9205に対して相対的に接近させ、ダイス9202のプレス面9202aとホルダー9203のプレス面9203aで金属板13を挟んで保持する。また、部品成形用ダイス9204のプレス面9204aと部品成形用ホルダー9205のプレス面9205aで金属板13を挟んで保持する。
【0192】
金属板13は、その面外方向への移動が抑制される程度の力で、ダイス9202、ホルダー9203、部品成形用ダイス9204、および部品成形用ホルダー9205によって保持されればよい。
【0193】
次いで、
図38に示すように、さらに第1固定部9210と第2固定部9220とを相対的に接近させることで、曲げ工具9207を金属板13に押し当て、金属板13を、その面外方向(ダイス9202に向かう方向)に突出させる。
【0194】
本実施形態に係るプレス成形装置では、曲げ工具9207のばね部9237の反発力は、金属板13の曲げ成形荷重よりも大きいため、曲げ工具9207によって金属板13を曲げ成形することができる。
【0195】
ストッパー9212によって、曲げ工具9207の移動は、所定の位置で制限される。
この突出した箇所を曲げ成形部と称してもよい。また、この状態の金属板13を、プレス成形用ブランクと称してもよい。また、この状態の金属板13の形状は、上述した第1実施形態に係るプレス成形用ブランクと同様の形状であってもよい。
【0196】
次いで、さらに第1固定部9210と第2固定部9220とを相対的に接近させることで、パンチ9201を、ダイス9202および部品成形用ダイス9204に向かう方向に、ダイス9202および部品成形用ダイス9204に対して相対的に移動させる。この工程により、金属板13の一部が金属板13の面外方向に向かって変形する。金属板13の一部が金属板13の面外方向に向かって変形させられると同時に、曲げ工具9207によって成形された曲げ成形部が変形する。
【0197】
本実施形態に係るプレス成形装置では、ダイス9202のばね部9232および部品成形用ダイス9204のばね部9234の反発力が、金属板13の曲げ成形荷重よりも大きく、また、ホルダー9203のばね部9233および部品成形用ホルダー9205のばね部9235の反発力が、金属板13の曲げ成形荷重よりも大きい。そのため、パンチ9201、ダイス9202、ホルダー9203、部品成形用ダイス9204および部品成形用ホルダー9205によって金属板13の一部が金属板13の面外方向に向かって変形させられる。この変形はいわゆる絞り変形である。
【0198】
この工程では、曲げ工具9207によって成形された曲げ成形部の変形(曲げ変形部の曲げ戻し)に伴い、曲げ工具9207のばね部9237が縮み、曲げ工具9207が金属板13を変形させた方向とは逆の方向に後退してもよい。
【0199】
図39は、金型が下死点位置に達したときの、プレス成形装置9200の状態を説明するための模式的な断面図である。
上記のようなプレス成形装置9200の動きにより、
図39に示すような、連結部2903を介して連結された複数の部品成形部2910を含む連結成形品2900が製造される。
【0200】
上記で説明したプレス成形装置9200では、プレス成形に要するホルダー荷重の最小値が、被加工材である金属板の曲げ成形荷重と同程度でよいという利点がある。
【0201】
上述した第7実施形態および第8実施形態では、ばね部を備える金型を例として説明を行ったが、各ばね部に換えて、駆動部が設けられてもよい。駆動部は、ばね部と同様にダイス、ホルダー、又は曲げ工具をプレス方向に沿って移動自在に保持するものであればよく、油圧シリンダーやアクチュエーターなどであってもよい。
【0202】
曲げ工具がばね部で保持されている場合、部品成形部の成形時にプレス成形用ブランクの曲げ成形部の変形に追従して後退する例を説明した。しかし、曲げ工具が駆動部で保持されている場合、部品成形部の成形時にプレス成形用ブランクの曲げ成形部の変形に追従して後退させてもよいが、曲げ成形部を形成させた後かつ部品成形部の成形前に曲げ部を後退させてもよい。またこの動作を、ばね部を介して曲げ工具を保持する、独立して移動可能な第3固定部をさらに設けることで実施してもよい。
【0203】
上述の各実施形態において、パンチ間とは、複数のパンチをそのプレス面に垂直な方向から見た平面視において、これらのパンチの間の空間を意味する。
【0204】
上述の各実施形態において、金属板とは、鋼板、アルミニウム合金板、マグネシウム合金板などの金属板、さらにはこれらの複合材であってもよい。あるいは、これらの金属板に、FRPやFRTP等のガラス繊維強化樹脂材料が連結された複合材であってもよい。
【0205】
上述の各実施形態の説明では、部品成形部とプレス成形品を、単純なカップ形状を例に挙げて説明した。しかし、部品成形部又はプレス成形品は、より複雑な形状であってもよく、部品成形部又はプレス成形品を成形するために、絞り加工、曲げ加工、押し出し加工、切削加工、ねじり加工、加熱、冷却、保温、めっき加工などがさらに施されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0206】
本発明に係る、プレス成形用ブランク、プレス成形用ブランクの製造方法、連結成形品の製造方法、プレス成形品の製造方法、プレス成形用金型、およびプレス成形装置を採用することにより、製造可能範囲と生産性とを両立させることができるため、産業上極めて有用である。
【符号の説明】
【0207】
100、200、300、400、500、600、700、900、1000、1100 プレス成形用ブランク
101、201、301、401、501、601、701、901、1001、1101 部品成形予定部
102、202、302、402、502、602、702、902、1002、1102 曲げ成形部
103、203、303、903、1003、1103 連結部
104、404、504、604、704 突出部