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特許7265573ナビゲーション方法、ナビゲーション装置及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-18
(45)【発行日】2023-04-26
(54)【発明の名称】ナビゲーション方法、ナビゲーション装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/32 20060101AFI20230419BHJP
   G01S 19/48 20100101ALI20230419BHJP
【FI】
G01C21/32
G01S19/48
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021049658
(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公開番号】P2021107816
(43)【公開日】2021-07-29
【審査請求日】2021-03-24
(31)【優先権主張番号】202010476508.4
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(72)【発明者】
【氏名】羅 序斌
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-085117(JP,A)
【文献】特開2008-014721(JP,A)
【文献】特開2006-145434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G08G 1/00-99/00
G01S 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置により実行されるナビゲーション方法であって、
少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することと、
前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することと、
前記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションすることと、
を含み、
前記第1の測位情報が、第1のタイムスタンプを含み、前記第2の測位情報が、第2のタイムスタンプを含み、
前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することが、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプの前記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定することを含み、
前記第1のタイムスタンプは、前記第1の測位情報が取得された時刻であり、前記第2のタイムスタンプは、前記第2の測位情報が取得された時刻であるナビゲーション方法。
【請求項2】
前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することが、前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプの両方が前記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び前記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定することを含む請求項に記載のナビゲーション方法。
【請求項3】
少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することが、前記第1のプリセット期間よりも短い第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することを含む請求項に記載のナビゲーション方法。
【請求項4】
少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得する取得モジュールと、
通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信する受信モジュールと、
前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定する決定モジュールと、
前記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションするナビゲーションモジュールと、
を備え
前記第1の測位情報が、第1のタイムスタンプを含み、前記第2の測位情報が、第2のタイムスタンプを含み、
前記決定モジュールが、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプの前記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定し、
前記第1のタイムスタンプは、前記第1の測位情報が取得された時刻であり、前記第2のタイムスタンプは、前記第2の測位情報が取得された時刻であるナビゲーション装置。
【請求項5】
前記決定モジュールが、前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプの両方が前記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び前記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定する請求項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記取得モジュールが、第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、
前記受信モジュールが、第2のプリセット期間ごとに、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、
前記第2のプリセット期間が、前記第1のプリセット期間よりも短い請求項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、
を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能で、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行させる命令が記憶されている電子機器。
【請求項8】
請求項1からのいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
プロセッサによって実行されると、請求項1からのいずれか一項に記載の方法が実現されるコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータの技術分野におけるデータ処理技術、特にナビゲーション方法、ナビゲーション装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展により、車両搭載端末に搭載された衛星測位システムによって走行ナビゲーションを行うことができ、衛星測位信号がある場合、車両搭載端末に搭載された測位システムの測位精度は、移動端末よりも高いが、高層橋の下や地下駐車場などの、衛星測位信号がない場所では、車両搭載端末に搭載された測位システムは効果的に測位できない。つまり、現在では、車両搭載端末の測位システムの使用シナリオが単一であり、シナリオ適応性が低い。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施例は、現在の測位システムの使用シナリオが単一であり、シナリオ適応性が低いという課題を解決するために、ナビゲーション方法、ナビゲーション装置及び電子機器を提供する。
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本願は、以下のように実現される。
【0005】
本願の第1の態様に係るナビゲーション方法は、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することと、前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することと、前記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションすることと、を含む。
【0006】
さらに、前記第1の測位情報は、第1のタイムスタンプを含み、前記第2の測位情報は、第2のタイムスタンプを含み、前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することは、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプの前記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定することを含む。
【0007】
さらに、前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定することは、前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプの両方が前記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び前記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定することを含む。
【0008】
さらに、前記少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することは、前記第1のプリセット期間よりも短い第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することを含む。
【0009】
本願の第2の態様に係るナビゲーション装置は、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得する取得モジュールと、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信する受信モジュールと、前記第1の測位情報及び前記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定する決定モジュールと、前記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションするナビゲーションモジュールと、を備える。
【0010】
さらに、前記第1の測位情報は、第1のタイムスタンプを含み、前記第2の測位情報は、第2のタイムスタンプを含み、前記決定モジュールは、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、前記第1のタイムスタンプ及び前記第2のタイムスタンプの前記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定する。
【0011】
さらに、前記決定モジュールは、前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプの両方が前記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び前記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、前記ターゲット測位情報として決定する。
【0012】
さらに、前記取得モジュールは、第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、前記受信モジュールは、第2のプリセット期間ごとに、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、前記第2のプリセット期間は、前記第1のプリセット期間よりも短い。
【0013】
本願の第3の態様に係る電子機器は、少なくとも1つのプロセッサと、該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能で、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに第1の態様に記載の方法を実行させる命令が記憶されていることを特徴とする。
【0014】
本願の第4の態様に係る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体には、第1の態様に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータ命令が記憶されている。
【0015】
本願の技術によれば、測位の精度を向上させることができる。
【0016】
以下、上記好ましい形態が有する他の効果を具体的な実施例と組み合わせて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面は、本解決手段をよりよく理解するものであり、本願に対する限定を構成するものではない。
【0018】
図1】本願の実施例に係るナビゲーション方法のフローチャートその1である。
図2】本願の実施例に係るナビゲーション方法のフローチャートその2である。
図3】本願の実施例に係るナビゲーション装置の構造図である。
図4】本願の実施例に係るナビゲーション方法を実現する電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、理解を容易にするために、図面を参照しながら、本願の実施例の様々な詳細を含めて本願の例示的な実施例を説明するが、これらを単なる例示と見なされるべきである。したがって、本願の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本明細書に記載の実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができることは、当業者によって認識される。また、明確さと簡潔さのために、以下、公知の機能及び構造の説明は省略される。
【0020】
図1を参照すると、図1は、本願の実施例に係るナビゲーション方法のフローチャートその1であり、図1に示すように、本実施例に係る電子機器に適用されるナビゲーション方法は、以下のステップ101~103を含む。
【0021】
ステップ101では、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信する。
【0022】
少なくとも1種の測位システムは、北斗、全地球測位システム(Global Positioning System、GPSと略称する)、ガリレオのうちの1種又は複数種であってもよく、測位システムは、慣性ナビゲーションを採用してもよい。電子機器が第1の測位情報を取得することと、第2の測位情報を受信することとの順番は限定されない。
【0023】
電子機器及び外部機器は、いずれも携帯電話、タブレットコンピュータなどの移動端末であってもよく、車載端末などと理解される車両搭載端末であってもよい。例えば、電子機器は移動端末、外部機器は車両搭載端末であり、或いは、電気機器は車両搭載端末、外部機器は移動端末である。移動端末と車両搭載端末とが通信接続している場合に、移動端末と車両搭載端末の間でデータを送受信することができ、例えば、移動端末は、自ら取得したデータを車両搭載端末に送信するか、或いは、車両搭載端末は、自ら取得したデータを移動端末に送信する。
【0024】
本願では、電子機器が車両搭載端末、外部機器が移動端末であることを例として説明する。車両搭載端末は、含まれている少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、移動端末から送信された第2の測位情報を受信する。第1の測位情報は、車両搭載端末の測位システムによって取得された測位情報であり、第2の測位情報は、移動端末の測位システムによって取得された位置情報である。第1の測位情報は、GPS、北斗測位システム、又は基地局に基づいて取得された測位情報であってよい。第2の測位情報は、全地球測位システム(Global Positioning System、GPSと略称する)、北斗測位システム、ネットワーク又は基地局に基づいて取得された測位情報であってよい。好ましくは、第1の測位情報と比較して、第2の測位情報のソースはより広い。
【0025】
ステップ102では、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定する。
【0026】
本ステップでは、第1の測位情報及び第2の測位情報に含まれる情報に基づいて、第1の測位情報と第2の測位情報のどちらがターゲット測位情報であるかを決定することができる。例えば、GPSを使用する車両搭載端末に対して、一般に車両搭載端末に使用される測位チップの測位精度は、移動端末の測位精度より高く、車両搭載端末と移動端末の両方が測位情報を取得できる場合、車両搭載端末が取得した第1の測位情報をターゲット測位情報として決定する。
【0027】
GPSを使用する車両搭載端末に対して、地下駐車場にあるとき、車両搭載端末は第1の測位情報を取得できない場合がある一方、移動端末は基地局に基づいて第2の測位情報を取得できるため、この場合、移動端末が取得した第2の測位情報に基づくことがより好ましく、第2の測位情報をターゲット測位情報として決定する。
【0028】
ステップ103では、上記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションする。
【0029】
ターゲット測位情報を決定した後、ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションして、ナビゲーション精度を向上させる。
【0030】
本実施例では、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定し、上記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションする。ターゲット測位情報を決定する際に、第1の測位情報及び第2の測位情報を総合的に考慮するため、測位精度を向上させることができる。また、少なくとも1種の測位システムによる測位の使用シナリオを拡張し、上記少なくとも1種の測位システムによる測位における電子機器のシナリオ適応性を強化する。
【0031】
本願の一実施例では、上記第1の測位情報は、第1のタイムスタンプを含み、上記第2の測位情報は、第2のタイムスタンプを含み、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定するステップ102は、上記第1のタイムスタンプ及び上記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、上記第1のタイムスタンプ及び上記第2のタイムスタンプの上記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定することを含む。
【0032】
本実施例では、第1のタイムスタンプは、第1の測位情報が取得された時刻として理解でき、第2のタイムスタンプは、第2の測位情報が取得された時刻として理解できる。第1のプリセット期間は、実際の状況に応じて設定でき、例えば、第1の測位情報及び第2の測位情報を取得した時間を終点とし、2秒戻った期間を第1のプリセット期間とする。第1のタイムスタンプが午前8時58分、第2のタイムスタンプが午前9時2分、第1の測位情報及び第2の測位情報が取得された時間が午前9時3分であれば、第1のプリセット期間は9時1分から9時3分までの範囲内であり、第1のプリセット期間内にあるのは第2のタイムスタンプのみであり、この場合、第2の測位情報をターゲット測位情報として決定し、即ち、第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、ターゲット測位情報として決定する。
【0033】
或いは、第1のタイムスタンプは、第1の測位情報が生成された時刻を開始時刻として計時を開始する時間として理解でき、第2のタイムスタンプは、第2の測位情報が生成された時刻を開始時刻として計時を開始する時間として理解できる。第1のプリセット期間は、実際の状況に応じて設定でき、例えば、2秒に設定できる。電子機器が第1の測位情報を取得する場合、第1のタイムスタンプが1秒、第2のタイムスタンプが3秒であれば、第1のプリセット期間内にあるのは第1のタイムスタンプのみであり、この場合、第1の測位情報をターゲット測位情報として決定し、即ち、第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、ターゲット測位情報として決定する。
【0034】
本実施例では、第1の測位情報の第1のタイムスタンプを第2の測位情報の第2のタイムスタンプと比較し、第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報をターゲット測位情報として決定するような、最新の測位情報をターゲット測位情報として決定する方法により、測位の精度を向上させることができる。
【0035】
本願の一実施例では、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定するステップ102は、上記第1のタイムスタンプと上記第2のタイムスタンプの両方が上記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び上記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定することを含む。
【0036】
本ステップでは、第1のタイムスタンプと第2のタイムスタンプの両方が第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報と第2の測位情報の両方が新しく取得された測位情報であることを示し、このとき、第1の測位情報及び第2の測位情報の測位精度を比較し、測位精度の高い測位情報をターゲット測位情報として決定する。測位精度は、5メートル、3メートルなどの、測位が正確になり得る程度として理解でき、測位精度では、5メートルより3メートルの場合の測位精度が高い。測位精度は、測位情報に含まれる。
【0037】
本実施例では、上記第1のタイムスタンプと上記第2のタイムスタンプの両方が上記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び上記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定し、ターゲット測位情報が新しく取得された測位情報であることを確保する前提で、さらにターゲット測位情報の測位精度を可能な限り保証することができる。
【0038】
本願の一実施例では、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信するステップ101は、上記第1のプリセット期間よりも短い第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することを含む。
【0039】
第2のプリセット時間は、実際の状況に応じて柔軟に設定でき、例えば、1秒に設定でき、ここでは限定されない。本実施例では、1秒のサイクルタイマを起動することにより、移動端末で最新に取得した第2の測位情報と車両搭載端末で最新に取得した第1の測位情報を定期的に取得することができ、第1の測位情報及び第2の測位情報のタイムスタンプの両方が第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び第2の測位情報の測位精度を比較して、測位精度のより高い測位情報を使用して後続の測位を行う。
【0040】
本実施例では、第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することにより、電子機器は、最新の第1の測位情報及び第2の測位情報を取得することができ、測位精度を向上させることができる。
【0041】
移動端末には、受信した第1の測位情報及び第2の測位情報を調停し、ターゲット測位情報を決定するための調停サービスが設定されている。同様に、車両搭載端末にも、受信した第1の測位情報及び第2の測位情報を調停し、ターゲット測位情報を決定するための調停サービスが設定することができる。図2に示すように、図2は、本願に係るナビゲーション方法のフローチャートであり、図2において、第1のプリセット期間は2秒で、第2のプリセット期間は1秒である。
【0042】
本願におけるナビゲーション方法は、移動端末の測位と車両搭載端末の測位のそれぞれの利点を十分に活用でき、例えば、車両搭載端末の測位情報の精度は、移動端末の測位情報の精度より高く、移動端末は、車両搭載端末に衛星測位システムを採用しており、地下層で測位情報を受信できない場合に、基地局に基づいて測位情報を取得することができる。本願におけるナビゲーション方法は、それぞれの欠点を回避することもでき、車両搭載端末で取得した測位情報が最新の測位情報でない場合(即ち、第1の測位情報のタイムスタンプが第1のプリセット期間内にない場合)に、移動端末で取得した第2の測位情報を使用して測位を行い、車両搭載端末で取得した第1の測位情報と移動端末で取得した第2の測位情報のそれぞれのタイムスタンプがいずれも第1のプリセット期間内にある場合に、測位精度のより高い測位情報を使用して測位を行い、測位精度を可能な限り向上させる。本願におけるナビゲーション方法は、移動端末のナビゲーションと車両搭載端末のナビゲーションの両方に適用でき、移動端末のナビゲーションと車両搭載端末のナビゲーションの測位精度とユーザ体験を向上させることができる。
【0043】
図3を参照すると、図3は、本願の実施例に係るナビゲーション装置の構造図であり、図3に示すように、本実施例に係るナビゲーション装置300は、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得する取得モジュール301と、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信する受信モジュール302と、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定する決定モジュール303と、上記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションするナビゲーションモジュール304と、を備える。
【0044】
本願の一実施例では、上記第1の測位情報は、第1のタイムスタンプを含み、上記第2の測位情報は、第2のタイムスタンプを含み、上記決定モジュール303は、上記第1のタイムスタンプ及び上記第2のタイムスタンプのいずれかが第1のプリセット期間内になければ、上記第1のタイムスタンプ及び上記第2のタイムスタンプの上記第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定する。
【0045】
本願の一実施例では、上記決定モジュール303は、上記第1のタイムスタンプと上記第2のタイムスタンプの両方が上記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び上記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定する。
【0046】
本願の一実施例では、上記取得モジュール301は、第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、上記受信モジュール302は、第2のプリセット期間ごとに、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、上記第2のプリセット期間は、上記第1のプリセット期間よりも短い。
【0047】
ナビゲーション装置300は、図1に示す方法の実施例における電子機器によって実現される各プロセスを実現することができ、重複を避けるために、ここでは説明を繰り返さない。
【0048】
本願の実施例におけるナビゲーション装置300は、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定し、上記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションする。ターゲット測位情報を決定する際に、第1の測位情報及び第2の測位情報を総合的に考慮するため、測位精度を向上させることができる。また、少なくとも1種の測位システムによる測位の使用シナリオを拡張し、上記少なくとも1種の測位システムによる測位における電子機器のシナリオ適応性を強化する。
【0049】
本願の実施例によれば、本願は、電子機器と可読記憶媒体をさらに提供する。
【0050】
図4は、本願の実施例に係るナビゲーション方法を実現する電子機器のブロック図を示す。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及びその他の適切なコンピュータなどの、様々な形式のデジタルコンピュータを表すことを意図している。電子機器は、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及びその他の同様のコンピューティングデバイスなどの、様々な形式の移動装置を表してもよい。本明細書で示された部品、それらの接続及び関係、並びにそれらの機能は、単なる例に過ぎず、本明細書で説明及び/又は要求された本願の実現を制限することを意図するものではない。
【0051】
図4に示すように、該電子機器は、1つ以上のプロセッサ401と、メモリ402と、高速インタフェース及び低速インタフェースを備える、各部品を接続するインタフェースとを備える。各部品は、異なるバスを使用して互いに接続されており、共通のマザーボードに取り付けるか、又は必要に応じて他の方法で取り付けることができる。プロセッサは、メモリ内に記憶された命令、又は外部入力/出力装置(例えば、インタフェースに結合された表示デバイス)にGUIのグラフィック情報を表示するためのメモリ上の命令を含む、電子機器内で実行される命令を処理することができる。他の実施形態では、必要があればて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子機器を接続でき、各機器は、(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとする)必要な操作の一部を提供する。図4では、プロセッサ401を例とする。
【0052】
メモリ402は、本願に係る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。上記メモリには、少なくとも1つのプロセッサに本願に係るナビゲーション方法を実行させる、上記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されている。本願の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体には、本願に係るナビゲーション方法を実行させるためのコンピュータ命令が記憶されている。
【0053】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として、メモリ402は、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能プログラム及びモジュール、例えば、本願の実施例におけるナビゲーション方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、図3に示す取得モジュール301、受信モジュール302、決定モジュール303、及びナビゲーションモジュール304)を記憶することができる。プロセッサ401は、メモリ402内に記憶された非一時的なソフトウェアプログラム、命令、及びモジュールを実行することにより、サーバの様々な機能的アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち、上記方法の実施例におけるナビゲーション方法を実現する。
【0054】
メモリ402は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションを記憶することができるプログラム記憶領域と、ナビゲーション方法を実現する電子機器の用途に応じて作成されたデータなどを記憶することができるデータ記憶領域とを備えてもよい。また、メモリ402は、高速ランダムアクセスメモリを備えてもよく、少なくとも1つの磁気ディスクメモリ素子、フラッシュメモリ素子などの非一時的なメモリ又は他の非一時的な固体メモリ素子を備えてもよい。いくつかの実施例では、メモリ402は、好ましくは、プロセッサ401に対して遠隔的に配置されたメモリを備えてもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介してナビゲーション方法を実現する電子機器に接続することができる。上記ネットワークの例には、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0055】
ナビゲーション方法を実現する電子機器は、入力装置403及び出力装置404をさらに備えてもよい。プロセッサ401、メモリ402、入力装置403、及び出力装置404は、バス又は他の方法で接続でき、図4では、バスを介した接続を例とする。
【0056】
入力装置403は、入力された数字又は文字情報を受信するとともに、ナビゲーション方法を実現する電子機器のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成することができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ以上のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置404は、表示デバイス、補助照明装置(例えば、LED)及び触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを備えてもよい。該表示デバイスは、液晶ディスプレイ(LDC)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを備えてもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、表示デバイスは、タッチスクリーンであってよい。
【0057】
本明細書で説明されたシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、専用ASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラムでの実行を含んでよく、該1つ以上のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを備えるプログラム可能なシステム上で実行及び/又は解釈でき、該プログラム可能なプロセッサは、専用又は汎用プログラム可能なプロセッサであってよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、かつ該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置にデータ及び命令を伝送することができる。
【0058】
これらの計算プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラム可能なプロセッサの機械命令を含み、高レベルの手順及び/又はオブジェクト指向のプログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語を使用して実行することができる。本明細書で使用された「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を備える、プログラム可能なプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するための任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能なロジックデバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という用語は、プログラム可能なプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するための任意の信号を指す。
【0059】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書で説明されたシステム及び技術をコンピュータに実行させることができ、該コンピュータは、ユーザに情報を表示する表示デバイス(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、該キーボードと該ポインティングデバイスを介してコンピュータに入力を提供することができる。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの対話を提供することもでき、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式の感覚フィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、又は触覚的フィードバック)であってよく、また、任意の形式(音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む)を使用してユーザからの入力を受信することができる。
【0060】
本明細書で説明されたシステム及び技術は、バックエンド部品を備えるコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェア部品を備えるコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド部品を備えるコンピューティングシステム(例えば、ユーザが本明細書で説明されたシステム及び技術の実施形態と対話できるグラフィカルユーザインタフェース又はWebブラウザを有するユーザコンピュータ)、又はこのようなバックエンド部品、ミドルウェア部品、若しくはフロントエンド部品の任意の組み合わせを備えるコンピューティングシステムにおいて実行することができる。システムの部品は、任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して互いに接続することができる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及びインターネットが含まれる。
【0061】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを備えてもよい。クライアントとサーバは一般に、互いに遠く離れており、通常、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバ間の関係は、対応するコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって生成される。
【0062】
本願の実施例に係る技術手段では、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信し、上記第1の測位情報及び上記第2の測位情報に基づいて、ターゲット測位情報を決定し、上記ターゲット測位情報に基づいてナビゲーションする。ターゲット測位情報を決定する際に、第1の測位情報及び第2の測位情報を総合的に考慮するため、測位精度を向上させることができる。また、少なくとも1種の測位システムによる測位の使用シナリオを拡張し、上記少なくとも1種の測位システムによる測位における電子機器のシナリオ適応性を強化する。
【0063】
第1の測位情報の第1のタイムスタンプを第2の測位情報の第2のタイムスタンプと比較し、第1のプリセット期間内にあるタイムスタンプが属する測位情報をターゲット測位情報として決定するような、最新の測位情報をターゲット測位情報として決定する方法により、測位の精度を向上させることができる。
【0064】
上記第1のタイムスタンプと上記第2のタイムスタンプの両方が上記第1のプリセット期間内にあれば、第1の測位情報及び上記第2の測位情報のうちの測位精度の高い測位情報を、上記ターゲット測位情報として決定し、新しく取得されたターゲット測位情報の測位情報を確保することを前提として、ターゲット測位情報の測位精度を可能な限り保証することができる。
【0065】
第2のプリセット期間ごとに、少なくとも1種の測位システムに基づいて、第1の測位情報を取得し、通信接続された外部機器から第2の測位情報を受信することにより、電子機器は、最新の第1の測位情報及び第2の測位情報を取得することができ、測位精度を向上させることができる。
【0066】
上記様々な形式のプロセスを使用して、ステップを並べ替え、追加するか、又は削除することができることを理解されたい。例えば、本願に記載の各ステップは、本願に開示されている技術手段の所望の結果が達成できる限り、並行して実行されてもよく、順次実行されてもよく、異なる順序で実行されてもよいが、本明細書ではこれらを限定しない。
【0067】
上記発明を実施するための形態は、本願の保護範囲を限定するものではない。当業者が理解できるように、設計要件及び他の要因に従って、様々な修正、組み合わせ、部分的組み合わせ及び置換を行うことができる。本願の精神及び原則の範囲内で行われた修正、同等置換、及び改善などは、全て本願の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4