(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-19
(45)【発行日】2023-04-27
(54)【発明の名称】シェル構造
(51)【国際特許分類】
E04B 1/343 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
E04B1/343 C
(21)【出願番号】P 2019531236
(86)(22)【出願日】2018-02-19
(86)【国際出願番号】 EP2018000066
(87)【国際公開番号】W WO2018149549
(87)【国際公開日】2018-08-23
【審査請求日】2019-11-12
(31)【優先権主張番号】102017001551.1
(32)【優先日】2017-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519204940
【氏名又は名称】ハインドリッヒ,バーンド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】ハインドリッヒ,バーンド
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特表昭60-501417(JP,A)
【文献】特開昭63-089782(JP,A)
【文献】特表2011-528071(JP,A)
【文献】特開昭57-019441(JP,A)
【文献】特公昭46-009023(JP,B1)
【文献】特開昭55-081949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/19,1/32,1/343,1/348
E04B 9/00
E04B 5/43
A47C 17/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の面支持構造モジュールが結合されて成形されたシェル構造であって、
前記面支持構造モジュールは、上部シェル要素(1)および下部シェル要素(2)である2つのシェルによって形成され
、6つの四角形からなり8つの頂点と12の辺を有し、前記四角形が互いに直交するように配置されている
直方体を含む6面体からなる、凸多面体であり、
前記凸多面体の2つの向き合う面が、床、天井または壁表面として使用可能な、前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)を形成する面であり、上部および下部という概念は前記上部シェル要素(1)と前記下部シェル要素(2)とが上下に離間していることを表し、
前記上部シェル要素(1)と前記下部シェル要素(2)との間にある4つの辺に沿って横ロッド(3)が設置され、対角線ロッド(6)が、前記上部シェル要素(1)と前記下部シェル要素(2)との間の面の対角線上に配置され、前記上部シェル要素(1)と前記下部シェル要素(2)とに接続され、
複数の面支持構造モジュールが結合されてシェル構造が成形され、隣接する面支持構造モジュールの前記上部シェル要素(1)同士、および、前記下部シェル要素(2)同士が辺で結合されており、前記上部シェル
要素(1)と前記下部シェル
要素(2)との間には、
物品の受容に用いられる空間が形成されて
おり、
一部の面支持構造モジュールにおいて、前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)の間の前記空間の中に前記横ロッド(3)および前記対角線ロッド(6)の代わりに、補助枠(10)が設けられており、前記補助枠(10)は、2つの前記横ロッド(3)の位置に直接配置された互いに平行な2つの部材、及び、2つの前記部材の下端を接続し、前記下部シェル要素(2)上に配置された1つの部材で構成されており、
前記上部シェル要素(1)と前記下部シェル要素(2)との間の前記空間の中に、物品である保管容器が収容され、
前記上部シェル要素(1)を取り外して、複数の前記上部シェル要素(1)で取り囲まれた1つまたは複数の開口部を形成し、前記開口部を通して前記保管容器にアクセス可能である、シェル構造。
【請求項2】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)は、各隅に、隣接する面支持構造モジュールと結合するための連結用開口部(4)を有する、請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項3】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)は、各隅に、隣接する面支持構造モジュールと結合するための連結用ブラケット(4a)を有し、
前記連結用ブラケット(4a)は、前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)の
各隅に沿って折れ曲がった略L字状のブラケットである、請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項4】
前記上部シェル要素(1)及び前記下部シェル要素(2)に対して90°もしくはほぼ90°に配置された横ロッド(3)及びせん断力を受けるための対角線ロッド(6)
が、静力学的に必要な数および配置の、棒状の部材で形成されることを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項5】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)の隅に生じるモジュール節点(22)の一部は、耐力壁(7)または個別の支柱(8)を使って支持されることを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項6】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)の隅に生じるモジュール節点(22)以外の場所に支持体を配置するために、前記支持体と接続される付加的なトラス(11)、
または斜め支柱(12)
が設けられ
、
前記トラス(11)は、4つの端部が前記横ロッド(3)の下端に接続されるX字状の部材であり、
前記斜め支柱(12)は、4つの支柱からなり、各支柱の一端は前記横ロッド(3)の上端に接続され、他端が互いに接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項7】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)が台形であることを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項8】
前記凸多面体の形状が切頭ピラミッド形状であることを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【請求項9】
前記上部シェル要素(1)および前記下部シェル要素(2)が、パネル(20)が挿入されて保持されるL型アングル(19)で形成され、
前記パネル(20)の各隅には連結用開口部(4)を形成するための切り欠きが設けられている、または、隣接する面支持構造モジュールと結合するための連結用ブラケット(4a)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
シェル構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は個々の組み合わされる要素から2つのシェルを有する面支持構造が、以下の説明の中で簡略化されて1次シェル支持構造と呼ばれる1次シェル支持構造の形で成形される、2つのシェルを有する面支持構造モジュールに関わる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1からスチール製格子構造を有し壁パネル、天井パネルおよび支柱から成る、部材の特別な構築および部材間の接続方法を有するプレハブ建築システムが公知である。
【0003】
特許文献2は建造物の屋根パネルおよび壁パネルの支持構造としての特に鋼鉄から成る簡易建築枠組みを説明する。この解決法は骨組みとして公知であり、ここではロッド部材(支持体、ボルト)の特別な接続方法とともに迅速な骨組みの組み立てのために設けられる。
【0004】
特許文献3から3つの面で交差するリブを有する裏返った鉄筋コンクリート製仕切り天井が公知である。そのとき鉄筋コンクリートパネルから成る下面1、リブおよび凹部から成る面2およびリブの交差点上に着座したパネル/タイルから成る面3が調整された空気または取り付け管の分配のための高さとともに成形される。そのとき天井要素はそれらの隅で支持体上に着座し特別な装置によって互いに接続される。
【0005】
特許文献4は天井および屋根構造のための、支持構造として設けられる、交差した平行帯状の骨組支持体が説明される。
【0006】
特許文献5から格子組み立て部品と同じまたは類似のプロファイルから成る平行に延びる平らな平行帯状の骨組み支持体上に着座する交差曲げロッドから成るプレハブ格子組み立て部品が公知である。骨組み支持体はそのとき建物の主要部材(支持体、壁)上に着座し、格子ハニカム構造は取り外し可能なパネルによって覆われる。このシステムから成る下部天井は平らな骨組み支持体にまたは建物の主要支持体材に吊り下げられ、それによってほとんど全面で着座する格子天井および吊り下げられた下部天井の間の間隙へのアクセスが達成される。
【0007】
これら全ての公知の解決法には、パネルを支持する作用に関する間隔を設けた面要素の協働が達成されず、また比較的難しい解決法であるという不利がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】中国特許第102174858号明細書
【文献】独国特許出願公開第3415344号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1609924号明細書
【文献】英国特許出願広告第1175711号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0282766号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は従来技術の不利を排除し、ほぼ同一で連続的に工業的に予め製作されるモジュールを組み立てることにより、異なる建造方法の建築物の中の様々な形状の中の、必要に応じて部分的に予め組み立てられ、輸送および組み立てが簡単に可能である面領域に取り付け可能な1次シェル支持構造を経済的に作成する解決法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決法は以下で実施形態例および図によって詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】例示的に2つの対角線ロッド6および
連結用開口部4を有するモジュールの等尺図を示す。
【
図1a】モジュールの間隔のない配列の場合の対角ロッド6の接続のための代替詳細を示す。
【
図1b】
連結用開口部4の代わりをする
連結用ブラケット4aの形成の代替詳細を示す。
【
図2】対角線ロッド6を示さない2次シェル要素1および2の骨格透明図で屋根構造の例を示す。
【
図3】補助枠10がロッド3および6の代わりをしているところを示す。
【
図4】モジュール節点の直接下にはない支持体の場合の荷重部分を2次シェル要素の骨格透明図で示す。
【
図5】直線的に縁取りされない面を形成するための部分的に台形の2次シェル要素1および2を有する1次シェル支持構造の可能な形態の概略上面図を示す。
【
図6】1軸湾曲する1次シェル支持構造の可能な形態の概略断面図を示す。
【
図7】ネジ結合のための相応な楔ディスク16を有するスペーサパネル14およびアダプタ楔15の取り付けによって1軸湾曲する1次シェル構造の可能な形態の概略断面図を示す。
【
図8】
図3のように間隙からせり上がったベッド18を示す。
【
図9】
図1のように挿入されたパネル20
パネル(20)が挿入されて保持されるL型アングル19を有するシェル要素を示す。
【
図10】2次シェル要素1および2の可変の間隔を有する面支持構造の可能な形態の概略断面図を示す。
【
図11】2次シェル要素1および2並びにフィラーロッド3および6から成りアダプタ要素21を有する鞍屋根として軒および尾根に成形される面支持構造の可能な斜めの配置の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の実施形態に含まれるパネル、ディスクおよびシェルという概念はここでは技術力学的な意味で使用される。それによってパネルは垂直力および/または曲げモーメントにより平行軸に負荷される平たい建築部材であると定義される。それによるとディスクはその平面内の力によってのみ負荷される平たい面支持構造である。シェル(特別な場合はフラットシェル)は、垂直方向でもその平面内でも荷重を受容できる面支持構造である。
【0013】
本発明により面支持構造モジュールは2つのシェルで形成される。そのとき本発明の面支持構造モジュールは上部2次シェル要素1および下部シェル要素2から成形され、それらは静力学的に必要なフィラーロッドを使って1次シェル支持構造にトラス支持効果で組み合わされる。
【0014】
本発明の面支持構造モジュールは、6つの四角形からなり8つの頂点と12の辺を有し、前記四角形が互いに直交するように配置されている場合には直方体となる、凸多面体の形で作成される。そのとき2つの向き合う面は、上部および下部2次シェル要素1および2を成形する面として形成され、4つの余った辺に沿って横ロッド3が設置され、静力学的に必要なまたは合目的的な対角線ロッド6による補完後に上部および下部2次シェル要素1および2の辺での近隣モジュールとの結合により、1軸または2軸のトラス効果を有する1次シェル構造の形状の2つのシェルを有する面支持構造が成形され、近隣のモジュールの2次シェル要素1および2の辺は隣り合って存在する。
【0015】
2次シェル要素1および2は複数の、多くは同様の予め製作された面支持構造モジュール(
図1)の構成要素であり、それらは2次シェル要素1および2から並びに90度あるいはほぼ90度これらに対して伸びる横ロッド3から成る。
【0016】
図1ではモジュールが直行形態で示される。他の形状も本発明の構想に属する。例えば2軸湾曲1次シェルの形成のための切頭ピラミッドが可能であり合目的的である。
【0017】
合目的的な平面寸法を有する2次シェル要素1および2は好ましくはあるいは主に長方形、正方形または台形に形成される。それらはそれらの隅で合目的的な長さの横ロッド3によって互いに接続されおよび間隔を設ける。
【0018】
横ロッド3は
図1で2次シェル要素1および2にネジおよび/または溶接結合によって固定される角プロファイルから成形される。基本的に横ロッド3として他の断面または長さを変更できるロッドも可能である。
【0019】
2次シェル要素1および2は
図1、あるいは詳細
図1aの特別な形態で各隅に上部または下部または上下に開いた合目的的大きさの
連結用開口部4を有し、それらは少なくとも外側に、つまり2次シェル要素1および2の外側の垂直な面で好ましくは金属プロファイルまたは金属板で画定され、それらの垂直な外面は適用されたネジ接続の場合に孔5を有する。
【0020】
例えば建物の天井として使用される1軸または2軸の荷重を支持する1次シェル支持構造の作成のために、例えば
図1のモジュールがネジによって孔5を通し2次シェル要素1および2の両面で互いに結合されることができる。
【0021】
シェル横力の受容のために、そのうちの2つのロッドが
図1で例示的に示される対角線ロッド6が静的要件に従って設置され、モジュールも互いに接続する同じネジで、さらなる剪断面の中で接続される。これらの対角線ロッド6も同様に1次シェル支持構造のフィラーロッドに属する。
【0022】
対角線ロッド6は
図1全図に示されるようにモジュールの間に、または代替詳細
図1aに示されるように、モジュールの間隔のない配列において、モジュール毎に1つのロッドが
連結用開口部4内に設置されうる。設置方向において対角線ロッド6の中に可能な限り面支持力のみが生成されるよう配慮されるべきである。対角線ロッド6中に大きな圧力が発生したとき、例えば角プロファイルのようなより大きな座屈安定性を有する断面が使用されなければならない。
【0023】
本発明の解決法のさらなる特別な形態では詳細
図1bで
連結用開口部4の代わりに
連結用ブラケット4aが配置されうる。
【0024】
この連結用ブラケット4aはそれぞれ2次シェル要素1および2の間の間隙の方向に突出した2次シェル要素1および2の隅の好ましくは金属板から成る角度面から成形される。
【0025】
複数の1次シェル要素の接続のために適用される孔5はこの特別な形態で同様に連結用ブラケット4aの中に配置される。
【0026】
連結用ブラケット4aの使用の際、2次シェル要素1および2の互いとの接続並びに横ロッド3および対角線ロッド6の接続は2次シェル要素1および2に接してこの2次シェル要素1および2の外にあるため、面支持構造モジュールから成る連続面が成形される。
【0027】
この面は
図1および詳細
図1aの
連結用開口部4の適用の際、
連結用開口部4によって成形された後に閉鎖されまたは被覆される凹部を有する。
【0028】
図2は
図1で成形された1次シェル支持構造の個別モジュールから成る例の部分を、壁7、個別支柱8および凹部9上の線状支持体を有する天井の利用において示し、より良い理解のために2次シェル要素1および2が骨格透視図で示され、より明解に示すために対角線ロッド6は図示されない。
【0029】
ロッド3および6または2次シェル要素1および2の領域の設置がシェルの間隙の所望の使用が妨げられる場合あるいは場所では、
図3の補助フレーム10も代わりに設置されることができる。
【0030】
つまり基本的に、その中に2次シェル要素1および2がパネルとして局所垂直荷重を受容し転送し、ディスクとしてトラス支持効果を両直交方位に受容する、多軸トラス支持効果を有する空間的1次シェル支持構造が生成される。
【0031】
例えば風および補強壁にある建物の支持構造上の欠陥からの水平補剛荷重の誘導は最終的に1次シェル支持構造を介して天井を使用する場合に生じる。
【0032】
2次シェル要素1および2の隅に生じるモジュール節点22の任意の有意義な箇所で、1次シェル支持構造は例えば壁7または個別の支持体8によって支持されることができる。
【0033】
直接モジュール節点22に存在しない支持体が所望されまたは必要とされたとき、例えば
図4a、4b、4cに示された、
図4aの付加的なトラス11が、
図4bの上部モジュール隅への斜め支柱12、または
図4cの垂直荷重を隣接するモジュール節点22の方向に導く下部2次シェル要素2の補強部13が使用されることができる。
【0034】
新しい建物では、天井グリッドは寸法上、建物の基本グリッドに合目的的に相応する。既存の建造物に設置するときには、場合によりパスモジュールを作成する必要がある。
【0035】
本発明の解決法の特別な形態では台形の2次シェル要素1および2の使用により直線的に縁取りされない1次シェル支持構造(
図5)も作成されることができる。
【0036】
例えば角錐台形状のモジュールの形成の際、異なる面を有する2次シェル要素1および2の適用は2軸湾曲の1次シェル支持構造の作成を可能にする。
【0037】
図6は例示的に1軸湾曲のみの1次シェル支持構造の断面を示す。1次シェル支持構造の湾曲は直交モジュール(
図1)の使用の際、ネジ接続のための相応の楔ディスク16を有するスペーサパネル14およびアダプタ楔15の設置によっても実現されうる。
【0038】
それらによって例えば変形が負荷の結果として補償され、または平屋根の低排水勾配が実現されうる1次シェル支持構造の僅かな湾曲は、スペーサディスクをそのために合目的的な
図1のモジュールのネジ接続の中に挿入することによっても生成されうる。
【0039】
2次シェル要素1および2の異なる形成および/または材料によりこれらは例えば積載量、防火、遮音、断熱、軽量構造に関する異なる要件に適応されうる。
【0040】
2次シェル要素1および2の間の間隙はその後非常に簡単に拡張、縮小、修理、洗浄または再建されることができる建築技術的設備のために、並びに絶縁面のために使用されることができる。
【0041】
本発明の面支持構造モジュールの合目的的な天井の使用の場合、2次シェル要素1および2の中に暖房または冷媒ラインが統合されるとき、それぞれ床(2次シェル要素1)から暖房され、空間の天井(2次シェル要素2)から冷却されることができ、それによってエネルギー効率と快適性が達成される。
【0042】
すると将来の建築技術(暖房、換気、衛生、電気設備、コミュニケーション)の新しい発展は後に設備することもでき、それは本発明の2シェル面支持構造によって形成された建物の持続可能性を著しく向上させる。
【0043】
また、例えば恒久的には使用されていない設備を使用していないときに、2次シェル要素1および2の間の面に下降させまたは上昇させることができることにより、効率的な空間使用への大きな貢献が実現されることができる。
【0044】
そのための例として、日中使用されるテーブル17を夕方に上方へと移動させ、
図8で示されるように同じ面を床からせり上げられたベッド18のために使用する可能性が提示される。そのときテーブル17およびベッド18は油圧または空圧シリンダー、電動リニア駆動またはスクリュー駆動またはネジ駆動あるいは内部ロープローラシステムを有する伸縮式支持体によって垂直に移動される。
【0045】
同様に中間面にはレールが設置され、それに接してまたはその上で2次シェルの1つの中の1つまたは複数の開口部を通してアクセス可能になる保存容器が移動されうる。
【0046】
間隙の直接のアクセス可能性をもはや可能にしない両2次シェル面の間隔が選択されるとき、2次シェル要素1および2は少なくとも部分的に
図9の
L型アングル19から成る周囲を巡る枠とともに作成されるべきであり、その下部水平脚上では隅に凹部を有するパネル20が適合する材料から取り出し可能に挿入され、その側面の縁部が水平の角度脚への圧接によるディスク作用を保証するために設置されるべきである。
連結用開口部4の代わりに
連結用ブラケット4aを適用する際、パネル20の隅の凹部は省略されうる。
【0047】
説明されるモジュールを平行な2次シェル要素1および2のみによって作成するのではなく、2次シェル要素1および2の間隔を曲げ応力に適合させることも同様に可能である。
【0048】
本発明の面支持構造の利点は特に水平の状態で、つまり例えば建物の天井として使用されるときに発揮される。しかしそれば例えば鞍屋根または斜面屋根の形成のための斜めの状態でもアダプタ要素21によって庇および尾根に(
図11)または垂直の状態で、つまり壁として使用されることもできる。
【0049】
ここで説明される面支持構造のこれまでに公知の構造に対するさらなる利点は、ほぼ同一の連続して工業的に予め作成され、必要に応じて部分的に予め取り付けられた、簡単に輸送および取り付けができる様々な形状の面領域を互いに対して組み立てることによって、それが経済的に作成され異なる建造方法の建造物に設置されうることにもある。さらに、ここで説明される面支持構造の使用は水平の1次シェル支持構造に限定されないことが有利と認められる。
【0050】
2次シェル要素1および2のパネルおよびディスクとしての有意義な使用により従来の構造の場合よりも明確により高い建築部材の負荷容量の総潜在力が利用される。横ロッド3および枠角プロファイル18のようなロッド状の建築部材の場合、高い圧力のとき安定性の障害が簡単な手段で防止され阻止されることができる。これは構造自体の重さと可能な実用荷重の間の非常に良好な関係をもたらす。
【符号の説明】
【0051】
1 上部2次シェル要素
2 下部2次シェル要素
3 横ロッド
4 連結用開口部
4a 連結用ブラケット
5 4または4a中の孔
6 対角線ロッド
7 支持壁
8 個別支持体
9 凹部
10 補助枠
11 トラス
12 斜め支柱
13 2の補強部
14 スペーサパネル
15 アダプタ楔
16 楔ディスク
17 テーブル
18 ベッド
19 L型アングル
20 19上のパネル
21 アダプタ要素
22 モジュール節点