特許 7265801 電子ロック

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2023-04-19

(45)【発行日】2023-04-27

(54)【発明の名称】電子ロック

(51)【国際特許分類】

   B62H 5/16 20060101AFI20230420BHJP

   B62J 45/423 20200101ALI20230420BHJP

【ＦＩ】

B62H5/16

B62J45/423

【請求項の数】 9

(21)【出願番号】P 2021187292

(22)【出願日】2021-11-17

(65)【公開番号】P2022080889

(43)【公開日】2022-05-30

【審査請求日】2021-11-17

(31)【優先権主張番号】109140309

(32)【優先日】2020-11-18

(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW

(73)【特許権者】

【識別番号】521504821

【氏名又は名称】達瑞創新股▲ふん▼有限公司

(74)【代理人】

【識別番号】100107766

【弁理士】

【氏名又は名称】伊東 忠重

(74)【代理人】

【識別番号】100070150

【弁理士】

【氏名又は名称】伊東 忠彦

(74)【代理人】

【識別番号】100135079

【弁理士】

【氏名又は名称】宮崎 修

(72)【発明者】

【氏名】馬 安一

【審査官】長谷井 雅昭

(56)【参考文献】

【文献】実開平０３－０２８９８８（ＪＰ，Ｕ）

【文献】実開昭５０－１３８３８９（ＪＰ，Ｕ）

【文献】特表２０１９－５２０５０２（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ６２Ｈ ５／１６

Ｂ６２Ｊ ４５／４２３

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

自転車に適用されるロックであって、
前記自転車のフレームに配置されるケーシングと、
前記ケーシング内に配置され、前記自転車のホイールの回転を制約するためにロック位置とアンロック位置との間で回転可能に切り替えられるロックコンポーネントと、
前記ロックコンポーネントを前記アンロック位置から前記ロック位置に切り替えるように構成された駆動コンポーネントと、
前記駆動コンポーネントに接続され、前記ケーシングから突出し、外力によって押圧されるプッシュコンポーネントと、
前記ロックコンポーネントを前記ロック位置に制約する、前記駆動コンポーネントに対して移動可能に接触するように構成された接触コンポーネントとを有し、
前記ロックコンポーネントは、第1のねじ部を有し、前記駆動コンポーネントは、第2のねじ部を有し、前記第2のねじ部は、前記第1のねじ部に対してスライド可能に接触し、前記ロックコンポーネントは、前記プッシュコンポーネントが前記外力によって押圧されたとき、前記第1のねじ部及び前記第2のねじ部を介して前記アンロック位置から前記ロック位置に切り替えられる、
ロック。

【請求項2】

前記第1のねじ部及び前記第2のねじ部はそれぞれ、対応する形状を有する2つのガイド傾斜構造であり、第1の方向に印加される外力は、前記2つのガイド傾斜構造間の相対的スライドを介して、前記第1の方向とは異なる第2の方向の成分力に変換される、請求項１に記載のロック。

【請求項3】

前記ロックコンポーネントは、前記ロックコンポーネントが前記ロック位置に切り替わるときに、前記ホイールの少なくとも2つのスポークに挿入するように適合された制約部をさらに備える、請求項1に記載のロック。

【請求項4】

前記制約部は、互いに対向する第1の側方端部と第2の側方端部とを有し、前記第1の側方端部の高さは、前記第2の側方端部の高さよりも大きい、請求項３に記載のロック。

【請求項5】

前記ケーシングは、第1の穴を備え、前記ロックは、前記第1の穴を通して第1の固定コンポーネントを通過させて前記フレームに取り付け、前記ロックは、前記駆動コンポーネントに接続されたシェルタコンポーネントをさらに有し、前記シェルタコンポーネントは、前記ロックコンポーネントが前記ロック位置に切り替わったときに、前記駆動コンポーネントとともに移動されて、前記第1の穴を保護する、請求項1に記載のロック。

【請求項6】

前記ロックは、前記ロックコンポーネントと前記駆動コンポーネントとの間に配置された第1の弾性コンポーネントをさらに有し、前記第1のねじ部および前記第2のねじ部は、前記第1の弾性コンポーネントの弾性回復力によって分離される、請求項１に記載のロック。

【請求項7】

前記ロックは、前記ロックコンポーネントと前記ケーシングとの間に配置された第2の弾性コンポーネントをさらに有し、前記ロックコンポーネントは、前記第2の弾性コンポーネントの弾性回復力を介して、前記ロック位置から前記アンロック位置に切り替えられる、請求項1に記載のロック。

【請求項8】

前記ロックは、前記接触コンポーネントと前記ケーシングとの間に配置された第3の弾性コンポーネントをさらに有し、前記接触コンポーネントは、前記第3の弾性コンポーネントの弾性回復力を介して制約するために、前記駆動コンポーネントに当接するように駆動される、請求項1に記載のロック。

【請求項9】

前記ロックは、ホイールの回転数と回転速度を決定する、前記ホイール上に配置された磁気ユニットを検出するように構成された磁気検出器をさらに有する、請求項1に記載のロック。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、電子ロックに関し、より具体的には、自転車に用いられる電子ロックに関する。

【背景技術】

【0002】

高度な技術により、自転車は新しいデザインのために高価な材料で製造され、盗難防止のために施錠されなければならない。自転車の従来のロックは、本体、制約モジュールおよびハードロッカーを含む。制約モジュールは、本体内に配置される。ハードロッカーは、ホイールのスポークを通って本体にロックされ、制約モジュールによって制約され、ハードロッカーが本体から分離されるのを防止する。ハードロッカーのロックを解除するために、制約モジュール内のロック機構に手動で挿入するキーが使用される。従って、自転車の従来のロックは、複雑な操作という欠点があり、利用者は、自転車のロックとアンロックのために自転車の従来のロックの近くにしゃがむことになる。

【発明の概要】

【0003】

本発明は、上記の欠点を解決するために自転車に用いられる電子ロックを提供する。

【0004】

本願発明によれば、電子ロックは、自転車に適用され、ケーシング、ロックコンポーネント、駆動コンポーネント、プッシュコンポーネント、および接触コンポーネントを有する。ケーシングは、自転車のフレーム上に配置される。ロックコンポーネントは、ケーシング内に配置され、自転車のホイールの回転を制約するためにロック位置とアンロック位置との間で回転可能に切り替えられる。駆動コンポーネントは、アンロック位置からロック位置にロックコンポーネントを切り替えるように構成される。プッシュコンポーネントは、駆動コンポーネントに接続され、ケーシングから突出し、プッシュコンポーネントは、外力によって押圧される。接触コンポーネントは、ロック位置にロックコンポーネントを制約するために、駆動コンポーネントに対して移動可能に接触するように構成される。

【0005】

本願発明によれば、前記ロックコンポーネントは、第1のねじ部を有し、前記駆動コンポーネントは、第2のねじ部を有し、前記第2のねじ部は、前記第1のねじ部に対してスライド可能に接触し、前記ロックコンポーネントは、前記プッシュコンポーネントが前記外力によって押圧されたとき、前記第1のねじ部及び前記第2のねじ部を介して前記アンロック位置から前記ロック位置に切り替えられる。

【0006】

本願発明によれば、前記第1のねじ部及び前記第2のねじ部はそれぞれ、対応する形状を有する2つのガイド傾斜構造であり、第1の方向に印加される外力は、前記2つのガイド傾斜構造間の相対的スライドを介して、前記第1の方向とは異なる第2の方向の成分力に変換される。前記ロックコンポーネントは、前記ロックコンポーネントが前記ロック位置に切り替わるときに、前記ホイールの少なくとも2つのスポークに挿入するように適合された制約部をさらに備える。前記制約部は、互いに対向する第1の側方端部と第2の側方端部とを有し、前記第1の側方端部の高さは、前記第2の側方端部の高さよりも大きい。

【0007】

本願発明によれば、前記ケーシングは、第1の穴を備え、前記電子ロックは、前記第1の穴を通して第1の固定コンポーネントを通過させて前記フレームに取り付け、前記電子ロックは、前記駆動コンポーネントに接続されたシェルタコンポーネントをさらに有し、前記シェルタコンポーネントは、前記ロックコンポーネントが前記ロック位置に切り替わったときに、前記駆動コンポーネントとともに移動されて、前記第1の穴を保護する。

【0008】

本願発明によれば、前記電子ロックは、前記ロックコンポーネントと前記駆動コンポーネントとの間に配置された第1の弾性コンポーネントをさらに有し、前記第1のねじ部および前記第2のねじ部は、前記第1の弾性コンポーネントの弾性回復力によって分離される。前記電子ロックは、前記ロックコンポーネントと前記ケーシングとの間に配置された第2の弾性コンポーネントをさらに有し、前記ロックコンポーネントは、前記第2の弾性コンポーネントの弾性回復力を介して、前記ロック位置から前記アンロック位置に切り替えられる。前記電子ロックは、前記接触コンポーネントと前記ケーシングとの間に配置された第3の弾性コンポーネントをさらに有し、前記接触コンポーネントは、前記第3の弾性コンポーネントの弾性回復力を介して制約するために、前記駆動コンポーネントに当接するように駆動される。

【0009】

本願発明によれば、前記電子ロックは、ホイールの回転数と回転速度を決定する、前記ホイール上に配置された磁気ユニットを検出するように構成された磁気検出器をさらに有する。

【0010】

本発明の電子ロックは、駆動コンポーネントを利用して、ロックコンポーネントを回転させ、プッシュコンポーネントを押したり、ステッピングさせたりすることによって、ロックコンポーネントをホイールのスポークに挿入して、盗難防止の目的で使用することができる。電子ロックは、さらに接触コンポーネントを利用してロックコンポーネントの回転を制約し、ロックコンポーネントをホイールのスポークに挿入する位置に保持することができる。電子ロックはさらに、電気モータを利用して接触コンポーネントを移動させることができ、その結果、ロックコンポーネントは、ホイールの制約をアンロックするためにケーシング内に戻すことができる。従来技術と比較して、本発明の電子ロックは、簡単なステップによって容易にロックすることができ、さらに遠隔制御コマンドによってアンロックすることができる。

【0011】

本発明のこれらの目的および他の目的は、種々の図面および図面に示されている好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者には明らかになるであろう。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0012】

【文献】中国特許出願公開第１０８４８７７９０Ａ号

【文献】中国特許出願公開第１０６８６９６０９Ａ号

【文献】特許出願公開第２００５－１７０３６３Ａ号

【文献】国際出願公開第２０１９／２０３６４４Ａ２号

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】本発明の一実施形態による自転車に取り付けられた電子ロックの図である。

【0014】

【図2】本発明の実施形態による電子ロックの分解図である。

【0015】

【図3】本発明の実施形態によるロックコンポーネントの図である。

【0016】

【図4】本発明の実施形態による駆動コンポーネント及びプッシュコンポーネントの図である。

【0017】

【図5】本発明の実施形態による接触コンポーネント及び電気モータの図である。

【0018】

【図6】本発明の実施形態によるアンロックモードにおける電子ロックの図である。

【0019】

【図7】本発明の実施形態によるロックモードにおける電子ロックの図である。

【0020】

【図8】本発明の実施形態によるロックモードからアンロックモードに切り替えられた電子ロックの図である。

【発明を実施するための形態】

【0021】

図1を参照されたい。図1は、本発明の一実施形態による自転車12に取り付けられた電子ロック10の図である。電子ロック10は、自転車12のフレーム14上に、ホイール16に隣接して配置することができる。電子ロック10は、ホイール16の回転を制限し、自転車12をロックするように、ホイール16のスポーク18の動きをブロックすることができる。図1に示す実施形態は、電子ロック10を自転車12の周りに配置することができ、実際の用途は上記実施形態に限定されない。電子ロック10は、自転車12の前輪の周りに配置されてもよく、あるいは、2つの電子ロック10がそれぞれ、自転車12の前輪と後輪の周りに配置されてもよい。

【0022】

図2を参照されたい。図2は、本発明の実施形態による電子ロック10の分解図である。電子ロック10は、ケーシング20、ロックコンポーネント22、駆動コンポーネント24、プッシュコンポーネント26、接触コンポーネント28、及び電気モータ30を含むことができる。ケーシング20は、収容コンポーネント32、周囲コンポーネント34、フロントカバーコンポーネント36、及びリアカバーコンポーネント38をさらに含むことができる。フロントカバーコンポーネント36は、自転車12のフレーム14に配置することができる。収容コンポーネント32は、周囲コンポーネント34の内部に配置され、接触コンポーネント28及び電気モータ30を保持することができる。ロックコンポーネント22、駆動コンポーネント24、およびプッシュコンポーネント26は、接触コンポーネント28と協働することができ、周囲コンポーネント34の内部に配置される。フロントカバーコンポーネント36及びリアカバーコンポーネント38はそれぞれ、電子ロック10の内部コンポーネントを保護するように、周囲コンポーネント34の前部開口部及び後部開口部をカバーすることができる。

【0023】

図3ないし図5を参照されたい。図3は、本発明の実施形態によるロックコンポーネント22を示す図である。図4は、本発明の実施形態による駆動コンポーネント24及びプッシュコンポーネント26を示す図である。図5は、本発明の実施形態による接触コンポーネント28及び電気モータ30を示す図である。ロックコンポーネント22は、周囲コンポーネント34の内側に回転自在に配置することができ、ロックコンポーネント22の位置は、周囲コンポーネント34上に形成された2つの開口341及び342に対応し得る。ロックコンポーネント22は、第1のねじ部40及び制約部42を含むことができる。第1のネジ部40は、ロックコンポーネント22の本体221の内側に配置されたガイド傾斜構造であってもよい。制約部42は、本体221の外側表面に接続され、本体221から外側に延びることができ、ホイール16の回転を制約するためにホイール16の2つのスポーク18に挿入するようになっている。

【0024】

制約部42は、互いに対向する第1の側方端部421および第2の側方端部422を有することができ、第1の側方端部421の高さ(または厚さ)は、第2の側方端部422の高さ(または厚さ)より大きくてもよい。例えば、制約部42の断面(図示せず)は、三角形の形状に類似してもよく、第2の側方端部422は、三角形の形状の1つのコーナーであってもよく、第1の側方端部421は、第2の側方端部422と対向する三角形の形状の表面であってもよい。制約部42の断面形状は、前述の実施形態に限定されるものではなく、設計上の要求に依存する。したがって、制約部42がスポーク18に接触すると、制約部42は、ホイール16を制約するために、第2の側方端部422を介して2つのスポーク18の間の空間に滑らかに挿入することができる。

【0025】

留意点として、電子ロック10は任意的に、ケーシング20の周囲コンポーネント34上に配置され、制約部42に対応するバッファスペーサ43を含むことができる。バッファスペーサ43は、ロックコンポーネント22がケーシング20内に移動するときに周囲コンポーネント34に直接当たるのを防ぎ、衝撃ノイズを効果的に減少させ、電子ロック10の内部コンポーネントを損傷しないようにすることができる。

【0026】

電子ロック10は、第1の弾性コンポーネント44及び第2の弾性コンポーネント46をさらに含むことができる。第1の弾性コンポーネント44は、ロックコンポーネント22と駆動コンポーネント24との間に配置された圧縮スプリングであってもよい。第2の弾性コンポーネント46は、ケーシング20のロックコンポーネント22と周囲コンポーネント34との間に配置されたねじりばねであってもよい。第1の弾性コンポーネント44及び第2の弾性コンポーネント46のバネの特徴は、上述の実施形態に限定されず、これは、電子ロック10の内部コンポーネントの位置変化によって可変であってもよい。さらに、電子ロック10は、ロックコンポーネント22とケーシング20との間にソフトスペーサ48をさらに配置することができる。ソフトスペーサ48は、ロックコンポーネント22の底部を取り囲み、周囲コンポーネント34の開口342に挿入することができる。

【0027】

駆動コンポーネント24は、周囲コンポーネント34の内側に移動可能に配置することができる。駆動コンポーネント24は、ロックコンポーネント22の第1のねじ部40に対してスライド可能に接触する第2のねじ部50を有することができる。第1のねじ部40及び第2のねじ部50は、対応する形状を有する2つのガイド傾斜構造である。ロックコンポーネント22を第1の方向D1に押す外力によって駆動コンポーネント24が駆動されると、第1の方向とは異なる第2の方向に沿った成分力が、第1のネジ部40及び第2のネジ部50の2つのガイド傾斜構造の間の相対的なスライドに応じた外力により変換され、すなわち、ロックコンポーネント22は駆動コンポーネント24を下方に押すことによって回転させることができる。電子ロック10はさらに、取り外し可能に駆動コンポーネント24に接続されたシェルタコンポーネント52を含むことができる。駆動コンポーネント24及びプッシュコンポーネント26の組立は、シェルタコンポーネント52が駆動コンポーネント24から分離されることを防止することができる。プッシュコンポーネント26は、周囲コンポーネント34上の開口341を通過し、ねじ構造を介して駆動コンポーネント24とロックされ得る。プッシュコンポーネント26の頂部は、外力によって押されるために周囲コンポーネント34から露出され得る。

【0028】

電気モータ30は、収容コンポーネント32内の特定の位置に配置することができる。接触コンポーネント28は、収容コンポーネント32の内側に移動可能に配置され、分離可能に駆動コンポーネント24と接触するために使用され得る。接触コンポーネント28は、電気モータ30に近接しており、開口スロット54を有することができる。電気モータ30はピン56を有することができる。開口スロット54のスロット長さは、ピン56の厚さよりも大きくすることができる。ピン56は、移動可能に開口スロット54に挿入することができ、開口スロット54の内壁に接触するときに、接触コンポーネント28を押して、収容コンポーネント32に対してスライドさせることができる。電子ロック10は、さらに第3の弾性コンポーネント58を含むことができる。第3の弾性コンポーネント58は、接触コンポーネント28とケーシング20の収容コンポーネント32との間に配置された圧縮ばねであってもよい。第3の弾性コンポーネント58のバネ機能は、上記実施形態に限定されるものではなく、電子ロック10の内部コンポーネントの位置変化によって可変であってもよい。

【0029】

ケーシング20は、リアカバーコンポーネント38上に第1の穴60を形成することができ、さらに、フロントカバーコンポーネント36上に第2の穴62を形成することができる。電子ロック10は、第1の固定コンポーネント64を第1の穴60に通してフレーム14でロックすることができ、第2の固定コンポーネント66を第2の穴62に通してフロントカバーコンポーネント36をケーシング20に固定することができる。電子ロック10は、任意的に、ケーシング20内に回路基板72を配置することができる。回路基板72は、電気モータ30に電気的に接続することができる。回路基板72は、電気モータ30のオン/オフを切り替えるために、レシーバ721を介して外部から制御コマンドを受け取ることができる。

【0030】

図1および図6ないし図8を参照されたい。図6は、本発明の実施形態によるアンロックモードにおける電子ロック10の図である。図7は、本発明の実施形態によるロックモードにおける電子ロック10の図である。図8は、本発明の実施形態によるロックモードからアンロックモードに切り替えられた電子ロック10の図である。図6に示すように、アンロックモードにある電子ロック10を自転車12に取り付けることができ、ロックコンポーネント22をケーシング20内に留めてアンロック位置を維持することができる。第3の弾性コンポーネント58は、圧縮することができ、接触コンポーネント28は、駆動コンポーネント24の側方に隣接して配置することができる。一方、プッシュコンポーネント26は、部分的にケーシング20の外にあり、高い位置に留まってもよく、電子ロック10をアンロックモードからロックモードに切り替えるために便利に押したりステップしたりできる。

【0031】

図7に示すように、プッシュコンポーネント26が押圧され下方に移動すると、ロックコンポーネント22の第1のねじ部40は、駆動コンポーネント24の第2のねじ部50に対してスライドされ得、ロックコンポーネント22は、外方に回転されロック位置に移動し得る。一方、第1の弾性コンポーネント44および第2の弾性コンポーネント46は、圧縮され弾性回復力を蓄え得る。ロックコンポーネント22の制約部42は、ホイール16の回転を制約するためにホイール16のスポーク18に挿入することができる。プッシュコンポーネント26が押されて駆動コンポーネント24を同時に下方に移動させると、シェルタコンポーネント52は、駆動コンポーネント24およびプッシュコンポーネント26の移動に応じて、電子ロック10が取り外されないように、第1の穴60を保護するように移動させることができる。また、駆動コンポーネント24は、第3の弾性コンポーネント58から分離することができ、従って、第3の弾性コンポーネント58の弾性回復力は、駆動コンポーネント24の上面に接触するように接触コンポーネント28を外方に押すことができ、これにより、駆動コンポーネント24の上方への移動を制限することができる。ロックコンポーネント22は、ロック位置に位置させることができ、アンロック位置に戻すことができない。

【0032】

図8に示すように、プッシュコンポーネント26に加えられた外力が除去され、電気モータ30が、電子ロック10をアンロックモードに戻す制御コマンドを受け取ると、電気モータ30は、ピン56を利用して、接触コンポーネント28を左に移動させることができる。他方、第3の弾性コンポーネント58が圧縮され、弾性回復力を蓄えることができる。接触コンポーネント28が駆動コンポーネント24から分離され、駆動コンポーネント24の上面に接触しない場合、第1の弾性コンポーネント44の弾性回復力は、第1のねじ部40を第2のねじ部50から分離することができ、これは、プッシュコンポーネント26が上方に動くことを意味する。さらに、第2の弾性コンポーネント46の弾性回復力は、ロックコンポーネント22をケーシング20内に移動させることができ、その結果、ロックコンポーネント22をロック位置からアンロック位置に切り替えることができる。

【0033】

図1および図2に示すように、電子ロック10は任意的に磁気検出器74を含んでもよく、自転車12のホイール16は任意的に磁気部76を含んでもよい。例えば、磁気検出器74は自転車12のフレーム14に配置され、磁気部76はホイール16のスポーク18に配置されてもよく、これは実際の需要に応じる。自転車12が前進すると、ホイール16が回転し、磁気検出器74を通過する磁気部76が磁界を変化させることができ、その結果、磁気検出器74は、磁界変化の数に応じてホイール16の回転速度および回転数を決定し、自転車12の速度を計算することができる。

【0034】

結論として、本発明の電子ロックは、駆動コンポーネントを利用して、盗難防止を目的として、プッシュコンポーネントを押したり、ステッピングさせたりすることによってロックコンポーネントを回転させ、ホイールのスポークに挿入することができる。電子ロックは、さらに接触コンポーネントを利用してロックコンポーネントの回転を制約し、ロックコンポーネントをホイールのスポークに挿入する位置に保持することができる。電子ロックは、さらに、電気モータを利用して接触コンポーネントを移動させることができ、その結果、ロックコンポーネントは、ホイールの制約をアンロックするためにケーシング内に戻すことができる。従来技術と比較して、本発明の電子ロックは、簡単なステップによって容易にロックすることができ、さらに、遠隔制御コマンドによってアンロックすることができる。

【0035】

当業者には言うまでもなく、本発明の教示を保持しつつ、装置および方法の多くの修正および変更を行うことができる。従って、上記開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】