(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-19
(45)【発行日】2023-04-27
(54)【発明の名称】緊急通行規制判断支援システムおよびプログラム、道路管理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
G08G1/00 J
(21)【出願番号】P 2022162839
(22)【出願日】2022-10-10
【審査請求日】2022-12-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521461351
【氏名又は名称】葛西 章史
(72)【発明者】
【氏名】葛西 章史
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-044977(JP,A)
【文献】特開2022-031012(JP,A)
【文献】特開2021-039633(JP,A)
【文献】特開2013-171317(JP,A)
【文献】特許第7233826(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面状況に関する情報と、交通状況に関する情報と、道路空間状況に関する情報と、気象状況に関する情報と、車両走行状況に関する情報
とを取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された情報から得られる路面状況と、交通状況と、道路空間状況と、気象状況と、車両走行状況とを
情報毎に分析する分析部と、
前記分析部により分析された結果
の一部または全部を判断基準により総合的に判断し緊急通行規制を決定する決定部と、
を備え、前記決定部により緊急通行規制を決定するものであることを特徴とする緊急通行規制判断支援システム。
【請求項2】
コンピュータを、請求項1に記載の緊急通行規制判断支援システムとして機能させるためのプログラム。
【請求項3】
コンピュータを用いた道路管理方法であって、
前記コンピュータは、ネットワークを介して、路面状況に関する情報と、交通状況に関する情報と、道路空間状況に関する情報と、気象状況に関する情報と、車両走行状況に関する情報
とを取得し、
前記取得された情報から得られる路面状況と、交通状況と、道路空間状況と、気象状況と、車両走行状況とを
情報毎に分析して、
前記分析された結果
の一部または全部を判断基準により総合的に判断し緊急通行規制を決定することを特徴とする道路管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大雨などの異常気象時等における道路を管理するための緊急通行規制判断支援システムおよびプログラム、道路管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
道路管理者は、道路の構造を保全したり交通の危険を防止するため、道路の破損などにより交通が危険であると認められる場合、区間を定めて道路の通行を禁止したり制限している。また、大雨などの異常気象時や台風などによる災害の恐れがある場合には、高速道路や幹線道路・山間部等の道路の緊急通行規制(通行止め、以下省略)を行っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、道路をパトロールし、実際の道路状況を見て、大雨などの異常気象時等に、緊急通行規制を行うかどうかを判断していた。しかしながら、目視パトロールにより判断するのでは、時間と手間が掛かり、迅速に対応することが難しいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、以下の構成からなる発明により解決できる。
[1]路面状況に関する情報と交通状況に関する情報と道路空間状況に関する情報と気象状況に関する情報と車両走行状況に関する情報のうち一部または全部を含む情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部により取得された情報から得られる路面状況と交通状況と道路空間状況と気象状況と車両走行状況とを分析する分析部と、前記分析部により分析された結果から緊急通行規制の判断を決定する決定部とを備え、前記決定部により緊急通行規制を決定するものであることを特徴とする緊急通行規制判断支援システム。
[2]コンピュータを、[1]に記載の緊急通行規制判断支援システムとして機能させるためのプログラム。
[3]コンピュータを用いた道路管理方法であって、前記コンピュータはネットワークを介して路面状況に関する情報と交通状況に関する情報と道路空間状況に関する情報と気象状況に関する情報と車両走行状況に関する情報のうち一部または全部を含む情報を取得し、前記取得された情報から得られる路面状況と交通状況と道路空間状況と気象状況と車両走行状況とを分析して、前記分析された結果から緊急通行規制の判断を決定することを特徴とする道路管理方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、大雨などの異常気象時等に緊急通行規制の判断を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の緊急通行規制判断支援システムに係るシステム構成図である。
【
図2】パトロールの一例の流れを示すフローチャート図である。
【
図3】定点カメラの一例の流れを示すフローチャート図である。
【
図9】本発明の緊急通行規制判断支援システムの一例の流れを示すフローチャート図である。
【
図10】本発明の決定部での判断基準の一例を示す図である。
【
図11】本発明の緊急通行規制判断支援システムに係るハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、本発明の緊急通行規制判断支援システムの一実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。加えて、特徴群を構成する個々の構成も発明となり得る。
【0009】
図1は本発明の緊急通行規制判断支援システム600に係るシステム構成図である。緊急通行規制判断支援システム600は、路面状況に関する情報と、交通状況に関する情報と、道路空間状況に関する情報と、気象状況に関する情報と、車両走行状況に関する情報とを取得する情報取得部610と、情報取得部610により取得された情報から得られる路面状況と、交通状況と、道路空間状況と、気象状況と、車両走行状況とを分析する分析部620と、分析部620により分析された結果から緊急通行規制の判断を決定する決定部630と、を備える。
実施形態の緊急通行規制判断支援システム600は、ネットワークNWを通じ路面状況提供サーバ100、交通状況提供サーバ200、道路空間状況提供サーバ300、気象状況提供サーバ400、および車両走行状況提供サーバ500と通信可能に接続されている。
路面状況を把握するために、
図1では1台の車両Vhおよび端末装置TMのみ示しているが、複数の車両Vh・端末装置TMがネットワークNWに接続されてよい。
道路空間状況を把握するために、
図1では1台の定点カメラCAMのみ示しているが、複数の定点カメラCAMがネットワークNWに接続されてよい。
【0010】
端末装置TM、定点カメラCAM、路面状況提供サーバ100、交通状況提供サーバ200、道路空間状況提供サーバ300、気象状況提供サーバ400、車両走行状況提供サーバ500、および緊急通行規制判断支援システム600は、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうち一部または全部を含む。
なお、通信方法は、ネットワークNW経由だけでなく、メモリカードを介してデータの授受を行うこともできる。また、ネットワークNWを介してデータをダウンロード・アップロードすることとしても構わない。
【0011】
端末装置TMは、車両Vhに乗車する利用者によって使用される。端末装置TMは、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末などである。
端末装置TMは、車両Vhに搭載された通信型のドライブレコーダーや据え置き型の車載装置であってもよい。
端末装置TMには、路面状況提供サーバ100と連携する道路パトロールアプリが内蔵されている。
端末装置TMは、GPS(Global Positioning System)受信機などの位置測位装置、ネットワークNWに接続するための通信装置、Gセンサ(加速度センサ)、カメラ、タッチパネルなどの入出力装置、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する。
【0012】
図2はパトロールの一例の流れを示すフローチャート図である。端末装置TMは、道路パトロールアプリのパトロール開始ボタンを押すことにより(S1)、位置情報と加速度情報・映像等の収集を開始する(S2)。
パトロール終了後、道路パトロールアプリのパトロール終了ボタンを押すことにより(S3)、端末装置TMの位置情報と加速度情報・映像等を路面状況提供サーバ100に送信する(S4)。
路面状況提供サーバ100は、端末装置TMより送信された測定情報に基づいて、路面の凸凹等の有無を判定し、凸凹していると判定した路面の位置を特定する。また、送信された映像に基づいて、路面の破損状況等を判定し、リスク箇所と判定した路面の位置を特定する。
【0013】
定点カメラCAMは、道路(高速道路、主要幹線道路、交通量が多い道路、主要バス路線、学校・公共施設・救急病院に連絡する道路など)やアンダーパス(立体交差で掘り下げ式になっている下の道路)・川沿いの道路などの冠水しやすい箇所周辺の建物や路側の支柱・ポールなどに設置されている。定点カメラCAMは、通信可能なライブカメラやwebカメラ・ネットワークカメラなどである。
定点カメラCAMは、通信型のドライブレコーダーやドローンなどの小型無人飛行体撮影機であってもよい。
定点カメラCAMには、道路空間状況提供サーバ300と通信するカメラアプリが内蔵されている。
定点カメラCAMは、レンズ、イメージセンサ、GPS(Global Positioning System)受信機などの位置測位装置、ネットワークNWに接続するための通信装置、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する。
【0014】
図3は定点カメラCAMの一例の流れを示すフローチャート図である。定点カメラCAMは、定期的または断続的に、道路空間状況を収集し(S5)、定期的または断続的に、映像と位置情報・日時情報等を道路空間状況提供サーバ300に自動送信する(S6)。
道路空間状況提供サーバ300は、定点カメラCAMより送信された映像に基づいて、道路の冠水等を判定し、リスク箇所と判定した道路空間の位置を特定する。
【0015】
路面状況提供サーバ100は、ネットワークNWを介して路面状況を緊急通行規制判断支援システム600に提供する。提供される路面状況は、道路ごとの情報であり、道路損壊、道路陥没、路盤流出、車道崩落、舗装破損、側溝破損、路面の凸凹(過去との比較含む)、路面の積雪・雪質・凍結などのうち一部または全部を含む。
図4は路面状況の一例を示す図であり、路面の凸凹が酷い箇所110は地図上に黒色で表示されている。
過去の凸凹状況と直近の凸凹状況とを比較することにより、路面の凸凹の変化も把握することができる。
【0016】
交通状況提供サーバ200は、ネットワークNWを介して交通状況を緊急通行規制判断支援システム600に提供する。提供される交通状況は、道路ごとの情報であり、交通量、通過速度、平均速度、事故多発地点、過去に災害が起こった地点、渋滞の有無などのうち一部または全部を含む。
図5は交通状況の一例を示す図であり、渋滞が酷い箇所210は地図上に黒色で表示されている。
【0017】
道路空間状況提供サーバ300は、ネットワークNWを介して道路空間状況を緊急通行規制判断支援システム600に提供する。提供される道路空間状況は、道路ごとの情報であり、土砂崩れ、土砂崩落、土砂流出、法面崩壊、トンネル崩落、路肩崩壊、倒木、落石、道路洗掘、橋梁全損、河川決壊、河川氾濫、冠水、濃霧、雪崩、地吹雪、事故車等の有無などのうち一部または全部を含む。
図6は道路空間状況の一例を示す図であり、冠水しているリスク箇所310は地図上に黒色で表示されている。
【0018】
気象状況提供サーバ400は、ネットワークNWを介して気象状況を緊急通行規制判断支援システム600に提供する。提供される気象状況は、地域ごとの情報であり、時刻、天気、気温、降雨量、降雪量、積雪深、風速、特別警報(大雨・暴風・高潮・波浪・大雪・暴風雪)・警報(大雨・暴風・洪水・大雪・暴風雪等)、記録的短時間大雨情報、土砂災害警戒情報の有無などのうち一部または全部を含む。
図7は気象状況の一例を示す図であり、降雨量410と警報420は数字・文字で表示されている。
【0019】
車両走行状況提供サーバ500は、ネットワークNWを介して車両走行状況を緊急通行規制判断支援システム600に提供する。提供される車両走行状況は、自家用車やタクシー・バス・トラックなどからの車両から得られる道路ごとの情報であり、車両センサ等からの急ブレーキ箇所・横滑り箇所・タイヤ空転箇所・冠水箇所、プローブ情報等からの通行実績・交通量・渋滞、ワイパー作動状況からの降雨・降雪の有無などのうち一部または全部を含む。
図8は車両走行状況の一例を示す図であり、タイヤが空転している箇所510は地図上に黒色で表示されている。
【0020】
緊急通行規制判断支援システム600で動作する情報取得部610は、路面状況提供サーバ100からの路面状況、交通状況提供サーバ200からの交通状況、道路空間状況提供サーバ300からの道路空間状況、気象状況提供サーバ400からの気象状況、および車両走行状況提供サーバ500からの車両走行状況を、ネットワークNWを介して取得する。
路面状況提供サーバ100によって提供された路面状況は、路面情報640として格納される。交通状況提供サーバ200によって提供された交通状況は、交通情報650として格納される。道路空間状況提供サーバ300によって提供された道路空間状況は、道路空間情報660として格納される。気象状況提供サーバ400によって提供された気象状況は、気象情報670として格納される。車両走行状況提供サーバ500によって提供された車両走行状況は、車両走行情報680として格納される。
【0021】
緊急通行規制判断支援システム600で動作する分析部620は、情報取得部610により取得された情報から得られる路面情報640、交通情報650、道路空間情報660、気象情報670、および車両走行情報680について、情報毎に分析し、分析結果690として格納される。
【0022】
緊急通行規制判断支援システム600で動作する決定部630は、分析部620により分析された情報毎の分析結果690から総合的に緊急通行規制判断を決定し、判断結果695として格納される。
【0023】
図9は緊急通行規制判断支援システム600の一例の流れを示すフローチャート図である。情報取得部610は、路面状況提供サーバ100からの路面状況を定期的に(例えば数[min]おきに)情報取得する(S10)。情報取得部610は、交通状況提供サーバ200からの交通状況を定期的に(例えば数[min]おきに)情報取得する(S11)。情報取得部610は、道路空間状況提供サーバ300からの道路空間状況を定期的に(例えば数[min]おきに)情報取得する(S12)。情報取得部610は、気象状況提供サーバ400からの気象状況を定期的に(例えば数[min]おきに)情報取得する(S13)。情報取得部610は、車両走行状況提供サーバ500からの車両走行状況を定期的に(例えば数[min]おきに)情報取得する(S14)。
そして、分析部620は、路面情報640より路面の凸凹が酷い箇所等を抽出する(S15)。分析部620は、交通情報650より継続して渋滞の酷い箇所等を抽出する(S16)。分析部620は、道路空間情報660より冠水しているリスク箇所等を抽出する(S17)。分析部620は、気象情報670より警報が発令されている箇所等を抽出する(S18)。分析部620は、車両走行情報680よりタイヤが空転している箇所等を抽出する(S19)。
次に、上記分析した結果より、決定部630が総合的に緊急通行規制の決定(S20)を行う。
更に、ツイッター(登録商標)などのSNS(Social Networking Service)を活用した道路利用者からの情報を緊急通行規制判断支援システム600に備えてもよい。
【0024】
図10は決定部630での判断基準の一例を示す図である。土砂崩れが発生した場合(1要素)631や大雨特別警報が発令し冠水地帯がある場合(2要素)632、大雨警報が発令し冠水箇所があり渋滞が酷い場合(3要素)633、大雨警報が発令し道路陥没によりタイヤが空転し車が前に進めず渋滞が酷い場合(4要素)634、大雨警報が発令し路肩崩壊・舗装破損箇所があり急ブレーキが多発し渋滞が酷い場合(5要素)635等に決定部630による緊急通行規制の決定が行われる。
更に、決定部630により決定された判断結果695は、道路管理者へのメール通知機能、道路情報板システムへのデータ提供機能、道路通行止め情報システムへのデータ提供機能、カーナビゲーションシステムへのデータ提供機能、自動運転システムへのデータ提供機能、MaaS( Mobility as a Service)へのデータ提供機能、道路利用者への情報公開機能(ホームページやスマートフォンのアプリ等)を備えてもよい。また、迂回路案内や土砂撤去作業等の指示、道路補修計画へ活用されてもよい。
【0025】
緊急通行規制判断支援システム600は、路面状況・交通状況・道路空間状況・気象状況・車両走行状況のうち、一つ以上の要素で効果を発揮できる。
更に、要素を二つ以上にすることにより、相乗効果が得られる。
そして、緊急通行規制を迅速に行うことができることにより、集中的な土砂撤去作業や滞留車両の早急な救助が可能となり、災害を最小限に抑え、高速道路や幹線道路等を早く復旧することが期待できる。
また、台風の少ない地域においても、線状降水帯による集中豪雨や局地的大雨(ゲリラ豪雨)が発生した場合にも効果を期待できる。
【0026】
< ハードウェア構成>
図11は端末装置TM、定点カメラCAM、並びに路面状況提供サーバ100、交通状況提供サーバ200、道路空間状況提供サーバ300、気象状況提供サーバ400、車両走行状況提供サーバ500、および緊急通行規制判断支援システム600のハードウェア構成の一例を示す図である。本図は端末装置TMがスマートフォンなどの携帯電話である例を示している。端末装置TMは、例えば、CPU701、RAM702、ROM703、フラッシュメモリなどの二次記憶装置704、タッチパネル705、および無線通信モジュール706が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。道路パトロールアプリなどのアプリケーションプログラムは、ネットワークNWを介してダウンロードされ、二次記憶装置704に格納される。定点カメラCAMは、例えば、CPU901、RAM902、ROM903、フラッシュメモリなどの二次記憶装置904、レンズ・イメージセンサ905、および通信装置906が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。カメラアプリなどのアプリケーションプログラムは、ネットワークNWを介してダウンロードされ、二次記憶装置904に格納される。
各サーバは、例えば、NIC801、CPU802、RAM803、ROM804、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置805、およびドライブ装置806が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置806には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置805、またはドライブ装置806に装着された可搬型記憶媒体に記憶されたプログラムがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM803に展開され、CPU802によって実行されることで、各サーバの機能部が実現される。路面情報640、交通情報650、道路空間情報660、気象情報670、車両走行情報680、分析結果690、判断結果695は二次記憶装置805に格納される。なお、各サーバはクラウドコンピューティングでも構わない。
【0027】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0028】
100:路面状況提供サーバ
200:交通状況提供サーバ
300:道路空間状況提供サーバ
400:気象状況提供サーバ
500:車両走行状況提供サーバ
600:緊急通行規制判断支援システム
610:情報取得部
620:分析部
630:決定部
640:路面情報
650:交通情報
660:道路空間情報
670:気象情報
680:車両走行情報
690:分析結果
695:判断結果
【要約】
【課題】従来は、道路をパトロールし、実際の道路状況を見て、大雨などの異常気象時等に、緊急通行規制を行うかどうかを判断していた。しかしながら、目視パトロールにより判断するのでは、時間と手間が掛かり、迅速に対応することが難しいという課題があった。
【解決手段】路面状況に関する情報と交通状況に関する情報と道路空間状況に関する情報と気象状況に関する情報と車両走行状況に関する情報のうち一部または全部を含む情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部により取得された情報から得られる路面状況と交通状況と道路空間状況と気象状況と車両走行状況とを分析する分析部と、前記分析部により分析された結果から緊急通行規制の判断を決定する決定部とを備え、前記決定部により緊急通行規制を決定するものであることを特徴とする緊急通行規制判断支援システムおよびプログラム、道路管理方法。
【選択図】
図1