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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-19
(45)【発行日】2023-04-27
(54)【発明の名称】吸盤異質物検知システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20230420BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20230420BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20230420BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20230420BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20230420BHJP
   B23Q 3/08 20060101ALI20230420BHJP
   B23Q 17/00 20060101ALI20230420BHJP
   B23Q 17/24 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
H01L21/68 P
G06T1/00 400C
G06T1/00 420F
G06T1/00 430G
G06T1/00 430B
G06T7/00 610B
H01L21/304 622L
H01L21/78 N
B23Q3/08 A
B23Q17/00 A
B23Q17/24 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021079148
(22)【出願日】2021-05-07
(65)【公開番号】P2022048968
(43)【公開日】2022-03-28
【審査請求日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】109131679
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 明翰
(72)【発明者】
【氏名】沈 銘興
(72)【発明者】
【氏名】陳 建賓
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-067102(JP,A)
【文献】特開2008-058158(JP,A)
【文献】特開2011-185715(JP,A)
【文献】特開2011-220729(JP,A)
【文献】特開2012-247482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
G06T 1/00
G06T 7/00
H01L 21/304
H01L 21/301
B23Q 3/08
B23Q 17/00
B23Q 17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハース加工装置に設置される吸盤異質物検知システムであり、当該ウエハース加工装置が、ウエハース加工装置本体とウエハース吸盤とを含み、当該ウエハース吸盤が、当該ウエハース加工装置本体の一つの作業区に設置され、また、少なくとも一つのウエハースが当該ウエハース吸盤の第一側から当該作業区に入れられて、当該ウエハース吸盤の第二側を介して当該作業区から取り出され、
当該ウエハース吸盤の当該第一側と当該第二側と異なる第三側に位置するように、当該作業区に設置され、第一照明部品及び第二照明部品を備える、第一照明モジュールと
当該ウエハース吸盤の当該第一側と当該第二側及び当該第三側と異なる第四側に位置するように、当該作業区に設置され、第三照明部品及び第四照明部品を備える、第二照明モジュールと、
当該ウエハース吸盤の上方に位置するように、当該作業区に設置され、当該ウエハース吸盤の画像を獲得する、画像取込みモジュールと、
当該第一照明モジュールと当該第二照明モジュール及び当該画像取込みモジュールに電気接続され、検知タイミングに基づいて、順番に発光させるように、当該第一照明モジュールと当該第二照明モジュールを制御し、また、当該検知タイミングに基づいて、複数の低光反射画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御する、制御ユニットと、
当該画像取込みモジュールに電気接続され、当該複数の低光反射画像を解析して、当該ウエハース吸盤に異質物があるかを認識する、画像認識ユニットと、を含み、
当該第一照明部品、当該第二照明部品、当該第三照明部品及び当該第四照明部品は、5度乃至30度の範囲内の傾斜角度で、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射する、
ことを特徴とする、吸盤異質物検知システム。
【請求項2】
更に、外付け式設置フレームを含み、当該第一照明モジュールと当該第二照明モジュールが、取り外し可能に当該作業区内に設置される、当該外付け式設置フレームに設置されることにより、当該第一照明モジュールと当該第二照明モジュールが、夫々、当該第三側と当該第四側に位置する、ことを特徴とする、請求項1に記載の吸盤異質物検知システム。
【請求項3】
当該外付け式設置フレームに、第一設置区切りと第二設置区切りとを含み、当該第一設置区切りが、第一方向に沿って伸びるように、当該第三側に設置され、当該第二設置区切りが、当該第一方向と異なる第二方向に沿って伸びるように、当該第四側に設置され、また、当該第一照明モジュールが、当該第一設置区切りに設置されて、当該第二照明モジュールが、当該第二設置区切りに設置される、ことを特徴とする、請求項2に記載の吸盤異質物検知システム。
【請求項4】
当該検知タイミングは、順番に、第一検知タイミングと第二検知タイミング及び第三検知タイミングを含み、当該制御ユニットが、当該第一検知タイミングにおいて、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射するように、当該第一照明部品を制御して、当該ウエハース吸盤において、第一検知領域と少なくとも一つの第一非検知領域が形成され、また、当該第一検知領域の画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御し、当該制御ユニットは、当該第二検知タイミングにおいて、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射するように、当該第二照明部品を制御して、当該ウエハース吸盤において、第二検知領域と少なくとも一つの第二非検知領域が形成され、また、当該第二検知領域の画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御し、当該制御ユニットは、当該第三検知タイミングにおいて、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射するように、当該第二照明モジュールを制御して、当該ウエハース吸盤において、第三検知領域と少なくとも一つの第三非検知領域が形成され、また、当該第三検知領域の画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御し、当該第一検知領域と当該第二検知領域及び当該第三検知領域の任意の二つが、互いに隣接する、ことを特徴とする、請求項1に記載の吸盤異質物検知システム。
【請求項5】
当該第一照明部品と当該第四照明部品とは、当該ウエハース吸盤の円の中心を、中心として、対称的に設置され、当該第二照明部品と当該第三照明部品とは、当該ウエハース吸盤の円の中心を中心として、対称的に設置される、ことを特徴とする、請求項1に記載の吸盤異質物検知システム。
【請求項6】
当該検知タイミングは、順番に、第一検知タイミングと第二検知タイミングとを含み、当該制御ユニットは、当該第一検知タイミングにおいて、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射するように、当該第一照明部品と当該第四照明部品とを制御して、当該ウエハース吸盤に、当該ウエハース吸盤の円の中心を中心として、対称的に二つの第一検知領域と二つの第一非検知領域が形成され、また、当該二つの第一検知領域の画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御し、当該制御ユニットは、当該第二検知タイミングにおいて、当該ウエハース吸盤に光ビームを投射するように、当該第二照明部品と当該第三照明部品とを制御し、当該ウエハース吸盤に、当該ウエハース吸盤の円の中心を中心として、対称的に二つの第二検知領域と二つの第二非検知領域が形成され、また、当該二つの第二検知領域の画像を獲得するように、当該画像取込みモジュールを制御し、また、当該二つの第一検知領域と当該二つの第一非検知領域が、交差して配列され、当該二つの第二検知領域と当該二つの第二非検知領域が、交差して配列される、ことを特徴とする、請求項5に記載の吸盤異質物検知システム。
【請求項7】
当該画像取込みモジュールは、更に、拡張ブラケットと少なくとも一つの画像取込み装置とを含み、当該拡張ブラケットが、当該ウエハース加工装置本体に固定され、当該少なくとも一つの画像取込み装置が、当該拡張ブラケットに固定される、ことを特徴とする、請求項1に記載の吸盤異質物検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸盤異質物検知システムに関し、特に、低い角度の光源をウエハース吸盤に照射し、散乱光画像を取得し、画像認識によってウエハース吸盤に異質物が存在するかを解析する吸盤異質物検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造分野において、半導体の製造技術の進歩とともに、外部の汚染物のサイズに対する許容値もより厳しくなるが、一部の工程の機械は、元々の設計に、光学検知モジュールが実装されないため、汚染物の出現により、工程歩留まり率を低下させ、或いは、チップに不可逆の破壊的な損傷を与えって、製造コストが大幅に増加させる。
【0003】
半導体の工程において、主な技術発展は、ウエハースにより多いトランジスターを統合するため、トランジスターのサイズ縮小に向かい、そのため、トランジスターサイズの露出やエッチング等の工程に必要とする機械設備も絶えずに更新されるが、ウエハースをチップに裁断する裁断設備では、チップのサイズが大きく変化しないため、改良の必要がないから、光学検知モジュールを後片付けて、ウエハースに接触する吸盤等の部品に対して光学検知を行う。しかしながら、既存の光学検知モジュールは、ただ、照明光源とレンズを付けるものが多い。一般の照明方式は、吸盤に、容易にブライトバンドが発生して、汚染物による疵瑕が、ブライトバンドによって隠され、そのため、トランジスターのサイズ縮小に対応して、汚染物に対する制御のニーズも高くしなければならなくて、そして、既存の裁断工程に対して、ウエハースが裁断工程において、汚染されることを避けて、半導体工程の製造品質や歩留りに悪影響を避けるためのより良い提案が必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術において、半導体の効能を向上するため、既存の技術では、主として、露出やエッチング等の工程の機械設備を改良して、同じサイズのウエハースに、より多いトランジスターを配置できるようにするが、ウエハースを裁断する裁断設備は、大幅に変動していないし、機械自身に対する改良の要請も、少ないため、大部分のユーザーが、勝手に、光学検知モジュールを設置して、ウエハースに接触する吸盤を検知する。しかしながら、既存の光学検知モジュールは、一般として、簡単に、光源とレンズを付けるだけであるため、実用上、容易に、光源の照明不良によって、吸盤にブライトバンドが発生し、汚染物の検知に悪影響を与える。そのため、本発明の主な目的は、有効に、吸盤の汚染を検知できる吸盤異質物検知システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、背景技術の課題を解消するため、ウエハース加工装置に設置される吸盤異質物検知システムを提供し、ウエハース加工装置は、ウエハース加工装置本体とウエハース吸盤が含まれ、ウエハース吸盤が、ウエハース加工装置本体の一つの作業区に設置され、少なくとも一つのウエハースが、ウエハース吸盤の第一側から作業区に入れられて、ウエハース吸盤の第二側を介して作業区から、取り出される。吸盤異質物検知システムは、第一照明モジュールや第二照明モジュール、画像取込みモジュール、制御ユニット及び画像認識ユニットが含まれる。
【0006】
第一照明モジュールは、ウエハース吸盤の第一側と第二側と異なる第三側に位置するように、作業区に設置される。第二照明モジュールは、ウエハース吸盤の第一側や第二側及び第三側と異なる第四側作業区に設置される。
【0007】
画像取込みモジュールは、ウエハース吸盤の上方から、ウエハース吸盤の画像を獲得するように、作業区に設置される。制御ユニットは、第一照明モジュールと第二照明モジュール及び画像取込みモジュールに電気接続され、第一照明モジュールと第二照明モジュールを、検知タイミングに基づいて、順番に発光させることと、ともに、画像取込みモジュールを、検知タイミングに基づいて、複数の低光反射画像を獲得させることを制御する。
【0008】
画像認識ユニットは、画像取込みモジュールに電気接続され、低光反射画像を解析してウエハース吸盤に異質物があるかを認識する。
【0009】
以上のように、本発明に係る吸盤異質物検知システムは、主として、第一照明モジュールと第二照明モジュールを、夫々、ウエハース吸盤の送り込み側(第一側)と取り出し側(第二側)と異なる、第三側と第四側に設置され、異なる検知タイミングで第一照明モジュールと第二照明モジュールを、ウエハース吸盤に対して、低い角度の光ビームを投射するように制御することにより、画像取込みモジュールによって、ウエハース吸盤の低光反射画像を獲得でき、これにより、ウエハース吸盤の低光反射画像で、ウエハース吸盤の表面に汚染物があるかを認識できる。
【0010】
本発明に係る具体的な実施例に対して、以下の実施例や図面を利用して、更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係るより良い実施例の、ウエハース加工装置に適用される吸盤異質物検知システムの立体概念図である。
図2】本発明に係るより良い実施例の、ウエハース加工装置に適用される吸盤異質物検知システムの一部の立体分解概念図である。
図3】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムのシステム概念図である。
図4】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第一照明モジュールに発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
図5】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明モジュールに発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
図6】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第一照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
図7】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
図8】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第三照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
図9】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第一照明部品と第四照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得するように制御する時の平面概念図である。
図10】本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明部品と第三照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図3を参照しながら、図1は、本発明に係るより良い実施例のウエハース加工装置に適用される吸盤異質物検知システムの立体概念図であり、図2は、本発明に係るより良い実施例のウエハース加工装置に適用される吸盤異質物検知システムの一部分解の立体分解概念図であり、図3は、本発明に係るより良い実施例の吸盤異質物検知システムのシステム概念図。
【0013】
図1乃至図3のように、吸盤異質物検知システム(図に未表示)は、外付け式設置フレーム1や、第一照明モジュール2、第二照明モジュール3、画像取込みモジュール4、制御モジュール5、第一照明モジュール6、第二照明モジュール7及び画像取込みモジュール8が含まれる。
【0014】
本実施例によれば、吸盤異質物検知システムは、ウエハース加工装置200に設置され、ウエハース加工装置200は、ウエハース加工装置本体201やウエハース吸盤202及びウエハース吸盤203が含まれ、ウエハース加工装置本体201は、貯蔵エリア2011や作業区2012、作業区2013及び保護枠2014がある。
【0015】
貯蔵エリア2011は、加工待ちのウエハース(図に未表示)を収納する。貯蔵エリア2011に連通される作業区2012において、ウエハース裁断前の事前固定作業を行い、そして、ウエハースを、裁断加工区(図に未表示)に送り込んで裁断加工作業を行い、それから、作業区2012には、収納空間20121が設けられ、収納空間20121には、ウエハースを固定する部品が設置される。
【0016】
作業区2012に連通される作業区2013において、ウエハース裁断済の洗浄作業が行われ、それから、作業区2013には、収納空間20131が設けられ、収納空間20131は、ウエハース洗浄液が充填される洗浄槽である。
【0017】
保護枠2014は、作業区2012、2013を横切り、また、作業区2012、2013の作業環境を保護する透明ガラスが設けられる。
【0018】
ウエハース吸盤202は、収納空間20121に設置されて、収納空間20121に露出して、ウエハースを吸着固定して、更に、ウエハースを裁断加工区に移動させ、その中、ウエハース吸盤202は、第一側202aや第二側202b、第三側202c及び第四側202dがある。第一側202aは、貯蔵エリア2011の近い箇所に位置し、作業区2012の送り込み側に相当し、第二側202bは、裁断加工区の近い箇所に位置し、作業区2012の取り出し側に相当し、また、第二側202bが、第一側202aに隣接するように位置し、第三側202cが、第二側202bの反対側に位置し、第四側202dが、第一側202aの反対側に位置し、即ち、第一側202aと第四側202dは、夫々、第二側202bと第三側202cの間に位置し、また、第二側202bと第三側202cは、夫々、第一側202aと第四側202dの間に位置する。実働上、貯蔵エリア2011のウエハースは、第一側202aから作業区2012へ入り込み、また、第二側202bを介して作業区2012から取り出されて、裁断加工区に入り込む。
【0019】
ウエハース吸盤203は、収納空間20131に設置されて、裁断作業済のウエハースを吸着固定し、そして、ウエハースをウエハース洗浄液に浸漬して洗浄作業を行う。その中、本実施例によれば、作業区2013内の送り込み側と取り出し側は、ウエハース吸盤203の上方に位置するため、ウエハース吸盤203は、上方の外に、相対的に設置される第三側203cと第四側203dがあり、第三側203cが、作業区2012の近い箇所に位置し、第四側203dが、作業区2012から離れた箇所に位置する。
【0020】
また、ウエハース加工装置200には、更に、二つの物取り機構(図に未表示)があり、ウエハース加工装置200は、二つの物取り機構で、ウエハースを移動させ、具体的に言えば、二つの物取り機構は、その一つで、裁断待ちのウエハースを移動し、もう一つで、裁断済のウエハースを移動する。
【0021】
外付け式設置フレーム1には、第一設置区切り11と第二設置区切り12があり、第一設置区切り11は、第一方向D1に沿って伸び、第二設置区切り12は、第一方向D1と異なる第二方向D2に沿って伸び、一体化に、第一設置区切り11に連結され、その中、外付け式設置フレーム1は、取り外し可能に、収納空間20121の開口場所に設置され、これにより、第一設置区切り11と第二設置区切り12が、夫々、第三側202cと第四側202dに位置する。また、本実施例によれば、第一方向D1と第二方向D2とは、互いに垂直する。
【0022】
第一照明モジュール2は、第一照明部品21と第二照明部品22があり、第一照明部品21と第二照明部品22は、夫々、第一設置区切り11に固定設置され、また、夫々、ウエハース吸盤202に、光ビームを投射する。第二照明モジュール3は、第三照明部品31と第四照明部品32があり、第三照明部品31と第四照明部品32は、夫々、第二設置区切り12に固定設置され、また、夫々、ウエハース吸盤202に、光ビームを投射する。本実施例によれば、第一設置区切り11と第二設置区切り12は、ウエハース吸盤202の上方に位置するため、第一照明部品21や第二照明部品22、第三照明部品31及び第四照明部品32は、ウエハース吸盤202の上方に位置する。これにより、ウエハース吸盤202の表面にある異質物を検知できるため、第一照明部品21や第二照明部品22、第三照明部品31及び第四照明部品32は、低い角度で、ウエハース吸盤202に光ビームを投射する。
【0023】
第一照明部品21を例とすると、説明のために、先ず、平行投射軸線T1と傾斜投射軸線T2を定義し、平行投射軸線T1は、ウエハース吸盤202の表面に平行して、ウエハース吸盤202の表面に垂直する法線N1であり、傾斜投射軸線T2は、平行投射軸線T1に対して、傾斜角度θがあり、また、傾斜角度が、5度乃至30度の範囲内にあり、これにより、第一照明部品21は、傾斜投射軸線T2に沿って、低い角度で、ウエハース吸盤202の表面に光ビームを投射し、また、第一照明部品21から投射される光ビームが、ともに、発光角度を有し、即ち、その光ビームは、投射範囲(図に未表示)を有して、ウエハース吸盤202の表面に投射する。また、上記第一照明部品21の光ビームの投射方向は、ただ、一つの例であり、それによって制限されることない。同じように、第二照明部品22と第三照明部品31及び第四照明部品32は、ともに、第一照明部品21と同じように、低い角度で、光ビームを、ウエハース吸盤202の表面に投射する。
【0024】
また、第一設置区切り11が、第三側202cに位置し、第二設置区切り12が、第四側202dに位置するため、第一照明モジュール2が作業区2012内において、第三側202cに設置されることに相当し、また、第二照明モジュール3が作業区2012内において、第四側202dに設置されることに相当する。
【0025】
画像取込みモジュール4は、拡張ブラケット41と二つの画像取込み装置42、43がある。拡張ブラケット41は、保護枠2014に固定され、二つの画像取込み装置42、43は、夫々、保護枠2014に固定されるため、作業区2012内において、ウエハース吸盤202の上方に位置し、また、二つの画像取込み装置42、43は、夫々、ウエハース吸盤202の二つの半部に対応して、ウエハース吸盤202の画像を獲得する。
【0026】
制御モジュール5は、第一照明モジュール2や第二照明モジュール3及び画像取込みモジュール4に電気接続され、制御ユニット51と画像認識ユニット52及び警告ユニット53が含まれる。制御ユニット51は、複数の検知タイミング511(図に一つだけが表示される)を内蔵され、第一照明モジュール2と第二照明モジュール3に、検知タイミングに基づいて、順番に発光させるように、制御し、また、画像取込みモジュール4に、検知タイミングに基づいて、複数の低光反射画像を獲得させるように、制御する。
【0027】
画像認識ユニット52は、画像取込みモジュール4に電気接続され、低光反射画像を解析して、ウエハース吸盤202に異質物があるかを認識する。警告ユニット53は、画像認識ユニット52に電気接続され、画像認識ユニット52が、ウエハース吸盤202に異質物があることを認識する時、警報を発する。
【0028】
また、図4図5を参照しながら、図4は、本発明に係るより良い実施例の吸盤異質物検知システムの制御ユニットが、検知タイミングに基づいて、第一照明モジュールに発光させるように制御する時、そして、制御画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図であり、図5は、本発明に係るより良い実施例の吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明モジュールに発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
【0029】
図1乃至図5のように、上記の吸盤異質物検知システムによれば、検知タイミング511は、例えば、第一検知タイミングと第二検知タイミングがあり、第一検知タイミングの時、制御ユニット51は、第一照明部品21と第二照明部品22とが、同時に、ウエハース吸盤202に低い角度の光ビームを投射するように、制御して、ウエハース吸盤202の二つの検知領域IA1與IA2内において、低光反射画像を生成させ、また、画像取込み装置42に、画像取込み装置42の一つの画像取込み範囲42a内において、検知領域IA1の低光反射画像を獲得させるように制御し、そして、画像取込み装置43に、画像取込み装置43の一つの画像取込み範囲43a内において、検知領域IA2の低光反射画像を獲得させるように制御し、第二検知タイミングの時、制御ユニット51は、第三照明部品31と第四照明部品32を制御して、同時に、ウエハース吸盤202に対して、低い角度で光ビームを投射することにより、ウエハース吸盤202の二つの検知領域IA1、IA2内に、低光反射画像を生成し、また、画像取込み装置42、43を制御して、夫々、二つの検知領域IA1、IA2内の低光反射画像を獲得する。これにより、画像認識ユニット52は、画像取込み装置42、43によって、異なる光源の照明の下での低光反射画像を獲得し、そして、画像の対比によって、ウエハース吸盤202の表面に汚染物があるかを認識する。
【0030】
また、本実施例によれば、検知タイミング511は、夫々、第一検知タイミングと第二検知タイミングで、第一照明モジュール2や第二照明モジュール3及び画像取込みモジュール4を利用して、異なる角度の低光反射画像を獲得するが、それによって制限されず、その他の実施例によれば、第一照明モジュール2と第二照明モジュール3に、同時に発光させて、画像取込みモジュール4で、第一照明モジュール2と第二照明モジュール3が同時に発光する時、ウエハース吸盤202の低光反射画像を獲得することができ、或いは、夫々、第一照明モジュール2と第二照明モジュール3の発光によって形成された低光反射画像を獲得して、それに基づいて認識することができる。
【0031】
また、本実施例によれば、ウエハース吸盤202は、例えば、セラミックス吸盤であり、金属吸盤より、セラミックス吸盤の磨きの跡が少ないから、第一照明モジュール2或いは第二照明モジュール3で、ウエハース吸盤202の全面に対して発光して、低光反射画像を獲得できるが、ウエハース吸盤202が金属吸盤である場合、制御ユニット51で、夫々、第一照明モジュール2の第一照明部品21と第二照明部品22の発光を制御し、或いは、夫々、第二照明モジュール3の第三照明部品31と第四照明部品32の発光を制御することにより、ウエハース吸盤202の表面の各区域の低光反射画像を生成する。
【0032】
図6乃至図8を参照しながら、図6は、本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第一照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図で、図7は、本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図であり、図8は、本発明に係るより良い実施例の、吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第三照明部品に発光させるように制御する時、そして、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図である。
【0033】
図1乃至図3及び図6乃至図8のように、本発明の他の実施例によれば、ウエハース吸盤202は、例えば、金属吸盤であり、そして、第二照明モジュール3に、第三照明部品31を有するが、第四照明部品32を有しない場合、検知タイミング511には、第一検知タイミングと第二検知タイミング及び第三検知タイミングが含まれる。
【0034】
制御ユニット51は、第一検知タイミングの時、ウエハース吸盤202に低い角度の光ビームを投射するように、第一照明部品21を制御して、ウエハース吸盤202の第一検知領域IA1aの低光反射画像が形成されて、また、二つの第一非検知領域GA1、GA2の高光反射画像が形成され、それから、画像取込み装置42で、画像取込み範囲42aの第一検知領域IA1aの低光反射画像を獲得する。
【0035】
制御ユニット51は、第二検知タイミングの時、ウエハース吸盤202に低い角度の光ビームを投射するように、第二照明部品22を制御して、ウエハース吸盤202の第二検知領域IA2aの低光反射画像が形成されて、また、二つの第二非検知領域GA3とGA4の高光反射画像が形成され、それから、画像取込み装置43で、画像取込み範囲43aの第二検知領域IA2aの低光反射画像を獲得する。
【0036】
制御ユニット51は、第三検知タイミングの時、ウエハース吸盤202に低い角度の光ビームを投射するように、第三照明部品31を制御して、ウエハース吸盤202の第三検知領域IA3aの低光反射画像が形成されて、また、二つの第三非検知領域GA5とGA6の高光反射画像が形成され、それから、画像取込み装置42、43で、夫々、画像取込み範囲42aと43aを横切る第三検知領域IA3aの低光反射画像を獲得する。その中、第一検知領域IA1aと第二検知領域IA2a及び第三検知領域IA3aの低光反射画像は、ウエハース吸盤202全体の表面が含まれ、制御ユニット51が、検知タイミングに基づいて、第一照明部品21と第二照明部品22及び第三照明部品31を制御して、夫々、光ビームをウエハース吸盤202の表面に投射して、画像取込み装置42、43で、画像が獲得することにより、画像認識ユニット52は、ウエハース吸盤202の表面に汚染物があるかを、正確に認識できる。
【0037】
以上のように、本実施例のウエハース吸盤202が、金属吸盤であって、磨きの跡があるため、制御ユニット51は、検知タイミング511に基づいて、第一照明部品21と第二照明部品22及び第三照明部品31に、順番に照明させるように制御し、これにより、画像取込みモジュール4が、夫々、多数の異なる低光反射領域の画像を獲得でき、画像認識ユニット52が、それらの画像を解析して、ウエハース吸盤202の表面に疵瑕があるかを認識でき、また、画像認識ユニット52が、更に、参考として、疵瑕分布図を、ユーザーに提供できる。しかしながら、本実施例のウエハース吸盤202が、跡の無いセラミックス吸盤である場合、順番に照明して、多数の異なる低光反射領域の画像を獲得することは、要らない。
【0038】
図9図10を参照しながら、図9は、本発明に係るより良い実施例の吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第一照明部品と第四照明部品に発光させるように制御する時、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得させるように制御する時の平面概念図であり、図10は、本発明に係るより良い実施例の吸盤異質物検知システムの制御ユニットは、検知タイミングに基づいて、第二照明部品と第三照明部品に発光させるように制御する時、画像取込みモジュールにウエハース吸盤の画像を獲得するように制御する時の平面概念図である。
【0039】
図1乃至図3及び図9図10のように、第一照明モジュール6は、作業区2013内の第三側203cに設置される、第一照明部品61と第二照明部品62が含まれ、第一照明部品61と第二照明部品62が、夫々、ウエハース吸盤203に対して光ビームを投射する。
【0040】
第二照明モジュール7は、作業区2013内の第四側203dに設置される、第三照明部品71と第四照明部品72が含まれ、第三照明部品71と第四照明部品72が、夫々、ウエハース吸盤203に対して光ビームを投射する。その中、第一照明部品61と第二照明部品62、第三照明部品71及び第四照明部品72は、ともに、収納空間20131の内壁に固定されるが、ウエハース吸盤203の表面が、収納空間20131の内縁部より低いため、第一照明部品61と第二照明部品62、第三照明部品71及び第四照明部品72は、上記の第一照明部品21と同じように、ウエハース吸盤203の表面よりやや高くて、ウエハース吸盤203の表面に対して、傾斜光ビームを投射する。
【0041】
画像取込みモジュール8は、拡張ブラケット81と二つの画像取込み装置82、83が含まれる。拡張ブラケット81は、保護枠2014に固定され、二つの画像取込み装置82、83は、夫々、保護枠2014に固定され、これにより、夫々、作業区2013内において、ウエハース吸盤203の上方に位置し、また、二つの画像取込み装置82、83は、夫々、ウエハース吸盤203の二つの半部に対応して、ウエハース吸盤203の画像を獲得する。
【0042】
以上のように、第一照明モジュール6と第二照明モジュール7及び画像取込みモジュール8は、夫々、上記の第一照明モジュール2と第二照明モジュール3及び画像取込みモジュール4に類似し、本実施例によれば、制御モジュール5には、更に、第一照明モジュール2と第二照明モジュール3及び画像取込みモジュール4と同じ連接方法で、第一照明モジュール6と第二照明モジュール7及び画像取込みモジュール8が電気接続される。
【0043】
また、第一照明モジュール6と第二照明モジュール7及び画像取込みモジュール8に対する制御ユニット51の検知タイミング511は、例えば、第一検知タイミングと第二検知タイミングが含まれ、制御ユニット51は、第一検知タイミングの時、ウエハース吸盤203に対して低い角度の光ビームを投射するように、第一照明部品61と第四照明部品72を制御し、これにより、ウエハース吸盤203の第一検知領域IA3、IA4内に二つの低光反射画像が形成されて、二つの第一非検知領域GA7、GA8内に高光反射画像が形成され、その後、画像取込み装置82で、画像取込み範囲82a内の第一検知領域IA3、IA4の低光反射画像を獲得する。
【0044】
制御ユニット51は、第二検知タイミングの時、ウエハース吸盤203に低い角度の光ビームを投射するように、第二照明部品62と第三照明部品71を制御し、これにより、ウエハース吸盤203の二つの第二検知領域IA5、IA6内に二つの低光反射画像が形成され、また、二つの第二非検知領域GA9、GA10内に二つの高光反射画像が形成され、その後、画像取込み装置83で、画像取込み範囲83a内の二つの第二検知領域IA5、IA6の低光反射画像を獲得する。その中、第一検知領域IA3、IA4と第二検知領域IA5、IA6の低光反射画像は、ウエハース吸盤203の表面全体をカバーできるため、制御ユニット51を利用して、検知タイミングに基づいて、第一照明部品61と第二照明部品62、第三照明部品71及び第四照明部品72を制御して、夫々、ウエハース吸盤203の表面に光ビームを投射し、更に、画像取込み装置82、83で、画像を獲得することにより、画像認識ユニット52は、正確にウエハース吸盤203の表面に汚染物があるかを認識できる。
【0045】
以上のように、本発明の吸盤異質物検知システムは、主として、第一照明モジュールと第二照明モジュールを、ウエハース吸盤の送り込み側(第一側)と取り出し側(第二側)と異なる第三側と第四側に設置し、そして、異なる検知タイミングに基づいて、ウエハース吸盤に低い角度の光ビームを投射するように、第一照明モジュール或いは第二照明モジュールを制御し、それから、画像取込みモジュールで、ウエハース吸盤の低光反射画像を獲得でき、その故、ウエハース吸盤の低光反射画像を利用して、ウエハース吸盤の表面に汚染物があるかを認識でき、ウエハース裁断の工程において、ウエハースの汚染防止を行われていない背景技術と比較すると、本発明の吸盤異質物検知システムは、有効に、ウエハースの裁断工程の汚染リスクを低減できるだけでなく、直接に、既存のウエハース裁断設備に適用でき、コストダウンのメリットが得られる。
【0046】
本発明は意図された機能および目的を実際に達成することができ、詳細な説明により当業者はそれに応じてそれを実施することができるが、本発明の特徴および精神をより明確に説明できることが期待され、本発明の範囲を制限するのではない。上述の実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用され、同等の構造におけるすべての変更は、依然として本発明の範囲から逸脱するものではない。
【符号の説明】
【0047】
1 外付け式設置フレーム
11 第一設置区切り
12 第二設置区切り
2 第一照明モジュール
21 第一照明部品
22 第二照明部品
200 ウエハース加工装置
201 ウエハース加工装置本体
2011 貯蔵エリア
2012、2013 作業区
20121、20131 収納空間
2014 保護枠
202、203 ウエハース吸盤
202a 第一側
202b 第二側
202c、203c 第三側
202d、203d 第四側
3 第二照明モジュール
31 第三照明部品
32 第四照明部品
4、8 画像取込みモジュール
41、81 拡張ブラケット
42、43、82、83 画像取込み装置
5 制御モジュール
51 制御ユニット
511 検知タイミング
52 画像認識ユニット
53 警告ユニット
6 第一照明モジュール
61 第一照明部品
62 第二照明部品
7 第二照明モジュール
71 第三照明部品
72 第四照明部品
D1 第一方向
D2 第二方向
T1 平行投射軸線
T2 傾斜投射軸線
N1 法線
θ 傾斜角度
42a、43a、82a、83a 画像取込み範囲
IA1、IA2 検知領域
IA1a、IA3、IA4 第一検知領域
IA2a、IA5、IA6 第二検知領域
IA3a 第三検知領域
GA1、GA2、GA7、GA8 第一非検知領域
GA3、GA4、GA9、GA10 第二非検知領域
GA5、GA6 第三非検知領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10