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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-19
(45)【発行日】2023-04-27
(54)【発明の名称】オーディオ通知
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20230420BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
H04L67/00
H04R3/00 310
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021180937
(22)【出願日】2021-11-05
(62)【分割の表示】P 2021511570の分割
【原出願日】2019-08-28
(65)【公開番号】P2022033746
(43)【公開日】2022-03-02
【審査請求日】2022-02-15
(31)【優先権主張番号】16/148,879
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/723,942
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506030756
【氏名又は名称】ソノズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン・フィッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・カジミーロ
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-29977(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/119897(US,A1)
【文献】特表2015-520957(JP,A)
【文献】特開2003-124829(JP,A)
【文献】特表2016-524737(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
H04R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークインタフェース、
アンプを有するオーディオステージ、
1つ又は複数のスピーカドライバ、
1つ又は複数のプロセッサ、
少なくともネットワークインタフェースと、オーディオステージと、1つ又は複数のスピーカドライバと、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であるプログラム命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体と、を収容するハウジング、
を備え、
前記プログラム命令は、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを受信すること、
ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続される1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生すること、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生している間、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されるネットワーク対応デバイスから、ネットワークインタフェースを介して、アラート通信を受信すること、
ここで、アラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む、
アラート通信の受信に応答して、特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加すること、
ここで、通知キューは、再生キューと分かれており、通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオ通知に関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生するための再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整すること、
1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、
を含む、
再生デバイス。
【請求項2】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
通知キューは、第2オーディオ通知を含み、
通知キューにオーディオ通知を追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項3】
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツは、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を除外し、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツをダッキングすること、を有し、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生することは、再生キュー内の識別されており、且つダッキングされたオーディオコンテンツと同時に、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、を有する、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項4】
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を停止すること、を有し、
前記プログラム命令は、更に、
通知キュー内のオーディオ通知を再生した後、再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を再開すること、
を含む、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項5】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
第2オーディオ通知の優先度が第1オーディオ通知よりも高く、
特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加することは、第2オーディオ通知よりも後の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項6】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生の準備ができていることを決定すること、
部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していることを決定すること、
(i)通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生が準備できていることと、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、
通知キュー内の識別された第2オーディオ通知の再生を停止すること、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生を開始すること、
を有する、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項7】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
通知キューは、第2オーディオ通知を含み、
前記プログラム命令は、更に、
期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、第2オーディオ通知が通知キューにあることを決定すること、
期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、第2オーディオ通知が通知キューにあることを決定することに応答して、第2オーディオ通知を通知キューから削除すること、
を含む、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項8】
前記プログラム命令は、更に、
ネットワークインタフェースを介して、グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイルデバイスに、再生デバイスが通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生している旨のインジケーションをモバイルデバイスに表示させる指示を、グラフィカルユーザインタフェースを介して送信すること、
を含む、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項9】
前記プログラム命令は、更に、
ネットワークインタフェースを介して、モバイルデバイスから通知キュー内の識別されたオーディオ通知を解除する指示を受信すること、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を解除する指示を受信することに応答して、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知の再生を停止すること、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を再開すること、
を含む、
請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項10】
再生デバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体であって、
前記命令は、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを受信すること、
ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続される1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、再生デバイスのオーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生すること、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生している間、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されるネットワーク対応デバイスから、ネットワークインタフェースを介して、アラート通信を受信すること、
ここで、アラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む、
アラート通信の受信に応答して、特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加すること、
ここで、通知キューは、再生キューと分かれており、通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオ通知に関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生するための再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整すること、
1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、
を含む、
コンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項11】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
通知キューは、第2オーディオ通知を含み、
通知キューにオーディオ通知を追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項12】
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツは、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を除外し、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツをダッキングすること、を有し、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生することは、再生キュー内の識別され、ダッキングされたオーディオコンテンツと同時に、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、を有する、
請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項13】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
第2オーディオ通知の優先度が第1オーディオ通知よりも高く、
特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加することは、第2オーディオ通知よりも後の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項14】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生の準備ができていることを決定すること、
部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していることを決定すること、
(i)通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生が準備できていることと、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、
通知キュー内の識別された第2オーディオ通知の再生を停止すること、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生を開始すること、
を有する、
請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項15】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
通知キューは、第2オーディオ通知を含み、
前記命令は、更に、
期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、第2オーディオ通知が通知キューにあることを決定すること、
期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、第2オーディオ通知が通知キューにあることを決定することに応答して、第2オーディオ通知を通知キューから削除すること、
を含む、
請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項16】
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを、再生デバイスによって受信すること、
ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続される1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生すること、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツを再生している間、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されるネットワーク対応デバイスから、ネットワークインタフェースを介して、アラート通信を受信すること、
ここで、アラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む、
アラート通信の受信に応答して、特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加すること、
ここで、通知キューは、再生キューと分かれており、通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオ通知に関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生するための再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整すること、
1つ又は複数の追加の再生デバイスと同期して、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介して通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、
を含む、
方法。
【請求項17】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
通知キューは、第2オーディオ通知を含み、
通知キューにオーディオ通知を追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツは、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を除外し、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツをダッキングすること、を有し、
通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生することは、再生キュー内の識別され、ダッキングされたオーディオコンテンツと同時に、通知キュー内の識別されたオーディオ通知を再生すること、を有する、
請求項16に記載の方法。
【請求項19】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
第2オーディオ通知の優先度が第1オーディオ通知よりも高く、
特定のキュー位置で通知キューにオーディオ通知を追加することは、第2オーディオ通知よりも後の位置で通知キューに第1オーディオ通知を追加すること、を有する、
請求項16に記載の方法。
【請求項20】
オーディオ通知は、第1オーディオ通知であり、
他のオーディオ通知は、第2オーディオ通知を含み、
再生キュー内の識別されたオーディオコンテンツの再生を調整することは、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生の準備ができていることを決定すること、
部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していることを決定すること、
(i)通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生が準備できていることと、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが通知キュー内の識別された第2オーディオ通知を再生していること、に基づいて、
通知キュー内の識別された第2オーディオ通知の再生を停止すること、
通知キュー内の識別された第1オーディオ通知の再生を開始すること、
を有する、
請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2018年10月1日に出願された米国特許出願第16/148,879号及び2018年8月28日に出願された米国仮出願第62/723,942号に基づく優先権を主張する。この出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、コンシューマ製品に関するものであり、特に、メディア再生に向けられた方法、システム、製品、機能、サービス、および他の要素に関するものや、それらのいくつかの態様に関する。
【背景技術】
【0003】
2002年に、ソノス・インコーポレイテッドが新しいタイプの再生システムの開発を開始するまで、アウトラウド設定でデジタルオーディオにアクセスして聴くためのオプションは限られていた。ソノスは、2003年に最初の特許出願の1つである「複数のネットワークデバイス間のオーディオ再生を同期する方法(Method for Synchronizing Audio Playback between Multiple Networked Devices)」と題する特許出願を行い、2005年に初のメディア再生システムの販売を開始した。ソノスワイヤレスホームサウンドシステムによって、人々は1つまたは複数のネットワーク再生デバイスを介して多くのソースから音楽を体験できるようになっている。コントローラ(例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、音声入力装置)にインストールされたソフトウェアコントロールアプリケーションを通じて、ネットワーク再生デバイスを備えたいずれの部屋においても、人々は所望の音楽を再生することができる。メディアコンテンツ(例えば、歌、ポッドキャスト、ビデオサウンド)は、再生デバイスにストリーミングされ、再生デバイスを備えた各部屋で、対応する異なるメディアコンテンツを再生できるようになっている。また、同じメディアコンテンツを同期再生するために複数の部屋をグループ化すること、および/またはすべての部屋において同じメディアコンテンツを同期して聴くこともできる。
【0004】
本明細書で開示されている技術の特徴、態様、および利点は、以下に記載されているように、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照するとより理解され得る。当業者においては、図面に示された特徴が図示の目的のためであって、異なる特徴および/または追加の特徴及びその配置を含む変形が可能であることを理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】開示された技術の態様に従って構成されたメディア再生システムを含む環境の部分断面図
図1B図1Aのメディア再生システムと1つ又は複数のネットワークの概略図
図1C】再生デバイスのブロック図
図1D】再生デバイスのブロック図
図1E】ネットワークマイクロフォンデバイスのブロック図
図1F】ネットワークマイクロフォンデバイスのブロック図
図1G】再生デバイスのブロック図
図1H】制御デバイスの概略部分図
図2】再生デバイスがネットワーク対応デバイスからオーディオアラートを出力する場合の再生環境の一例を示す図
図3A】ネットワーク対応デバイスから再生デバイスへのアラート通信の一例を示す図
図3B】再生デバイスからネットワーク対応デバイスへのアラート応答通信の例を示す図
図4A】再生デバイスによる再生用アラート通知のキューの簡略図
図4B】再生デバイスによる再生用アラート通知のキューの簡略図
図4C】再生デバイスによる再生用アラート通知のキューの簡略図
図4D】再生デバイスによる再生用アラート通知のキューの簡略図
図5】再生デバイスがアラート通知を出力している旨の通知を表示する制御デバイスの簡略図
図6】再生デバイスがネットワーク対応デバイスからアラート通知を出力する方法のフローチャート
【0006】
図面は、いくつかの例示的な実施形態を例示することを目的としているが、当業者であれば、本明細書に開示された技術が、図面に示された配置および手段に限定されるものではないことは理解される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
I.概要
「スマートデバイス」(「IoTデバイス」とも呼ばれ、本明細書では「ネットワーク対応デバイス」とも呼ばれる)は、より一般的になりつつあり、個人が通常の一日を通して多数のスマートデバイスを使用することが一般的になっている。多くの家庭には複数のスマートデバイスが含まれており、多くの場合、それらのスマートデバイスは、異なるメーカーまたはプロバイダーから提供されている。例えば、家庭には、いくつかの例を挙げると、スマートドアベル(Nest(登録商標)やRing(登録商標)によって提供されるものなど)、スマートサーモスタット(Nest(登録商標)やEcobee(登録商標)によって提供されるものなど)、スマートバキューム(iRobot(登録商標)Neato(登録商標)によって提供されるものなど)、スマート家電(GE(登録商標)やWhirlpool(登録商標)によって提供されるものなど)のうち1つ又は複数のスマートデバイスが含み得る。
【0008】
スマートデバイスは、様々なタスクを自動化し、ユーザがスマートデバイスを遠隔操作するか、または他の方法でスマートデバイスと対話することを可能にすることにより、利便性を提供することができる。例えば、スマートデバイスは、検出されたイベントが発生したことをユーザに通知するために、様々なイベントを検出したときにアラートを生成してもよい。例えば、スマートドアベルは、ドアに人がいることを検出したことに応答してアラートを生成してもよく、スマートサーモスタットは、部屋が高温又は低温の閾値に達したと判定したことに応答してアラートを生成してもよく、またはHVACシステムを作動又は非作動にすることに応答してアラートを生成してもよく、スマートバキュームは、クリーニングサイクルを開始又は終了することに応答してアラートを生成してもよい。
【0009】
スマートデバイスがアラートを生成する場合、スマートデバイスは、生成されたアラートをユーザのモバイルデバイスを介してユーザに通知してもよい。例えば、スマートデバイスは、生成されたアラートのオーディオおよび/または視覚的な通知をユーザのモバイルデバイスに出力させてもよい。
【0010】
いくつかの状況では、ユーザは、生成されたアラートの通知を、再生デバイスを介して受信することを好む場合がある。例えば、ユーザは、ドアベルの呼び出し音や火災警報などの特定の通知を、ユーザ以外の人が聞くか、またはユーザとは異なる部屋で見ることを好む場合がある。これらの通知は、1つ又は複数の再生デバイスを介して出力するのに適している場合がある。この場合、再生デバイスからの出力は、ユーザのモバイルデバイスから提供される通知よりも、異なる部屋にいる複数の人により効果的に受信され得る。
【0011】
さらに、いくつかの状況では、ユーザは、モバイルデバイスを介して生成されたアラートの通知を受信しない場合がある。例えば、ユーザがモバイルデバイスの電源をオフにしている場合、無音にしている場合、あるいは、モバイルデバイス自体において、バッテリ電力が低下したことに反応して電源をオフにしている場合がある。別の例として、ユーザは注意を払っていない場合や、そうでない場合、モバイルデバイスから注意をそらされている場合がある。例えば、ユーザは、テレビを見たり音楽を聴いたりするためにテレビ又は再生デバイスを使用している場合、再生デバイスから出力されたオーディオは、モバイルデバイスによって出力されたアラート通知をかき消すか、そうでなければユーザの注意をそらすことがある。
【0012】
本明細書には、これらまたは他の問題に対処するのに役立つシステムおよび方法が開示されている。特に、本開示は、再生デバイスがスマートデバイスのアラートに対応するオーディオ通知を出力することを含む例示的なシステムおよび方法を提供する。しかしながら、上述したように、ユーザは、再生デバイスの製造業者および/またはベンダーとは異なる複数の製造業者および/またはベンダーからのスマートデバイスを有している場合がある。このように、再生デバイスが様々なスマートデバイスと通信することを容易にするために、再生デバイスは、スマートデバイスが再生デバイスと通信することが可能なアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を介して構成することができる。
【0013】
再生デバイスAPIを使用して、再生デバイスは、スマートデバイスからアラート通信を受信することができる。アラート通信は、再生デバイスによって再生されるべき特定のオーディオ通知を識別することによって、また、アラートの優先度を識別することによって、アラートの様々な特性を指定することができる。
【0014】
いくつかの例では、再生デバイスは、識別された優先度に基づいて、アラート通信を異なる方法で処理してもよい。例えば、再生デバイスがアラート通信を受信すると、再生デバイスは、アラート通信によって識別されたオーディオ通知を再生のための通知のキューに追加してもよく、再生デバイスは、キュー内のより低い優先度の通知よりも高い優先度の通知を順番が先の位置で追加してもよい。再生デバイスが、識別された優先度に基づいてアラート通信を異なるように処理する方法の他の例は、以下でさらに詳細に説明される。
【0015】
スマートデバイスからアラート通信を受信した後、再生デバイスは、アラート通信によって識別されたオーディオ通知を再生することができる。再生デバイスが音楽やテレビのオーディオなどの他のオーディオコンテンツを出力している場合、再生デバイスは、オーディオ通知の再生を容易にするために、他のオーディオコンテンツの再生を停止したり、他のオーディオコンテンツをダッキングしたりすることができる。ユーザのモバイルデバイスにアラート通知を表示する代わりに、またはそれに加えて、スマートデバイスのアラートに対応するオーディオ通知を再生するために再生デバイスを使用することは、ユーザにアラートが通知される可能性を高めることができ、その結果、ユーザ体験を向上させることができる。
【0016】
したがって、いくつかの実施形態では、例えば、再生デバイスは、ネットワークインタフェース、アンプを有するオーディオステージ、1つ又は複数のスピーカドライバ、1つ又は複数のプロセッサ、およびハウジングを備え、ハウジングは、少なくともネットワークインタフェース、オーディオステージ、1つ又は複数のスピーカドライバ、1つ又は複数のプロセッサ、及び1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体を収納する。命令は、オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生している間に、ネットワークインタフェースを介して、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されるスマートデバイスからのアラート通信を受信することを含み、アラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む。命令は、さらに、アラート通信を受信したことに応答して、オーディオ通知を特定のキュー位置の通知キューに追加することを含み、通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに関連するオーディオ通知の優先度に基づいている。さらに、命令は、オーディオ通知を再生するためのオーディオコンテンツの再生を調整すること、およびオーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオ通知を再生すること、を含む。
【0017】
本明細書に記載されるいくつかの例は、「ユーザ(user)」、「リスナー(listener)」、および/または他のエンティティのような所定のアクターによって実行される機能を参照してもよいが、これは説明のためだけのものであることが理解されるべきである。特許請求の範囲は、特許請求の範囲自体の用語によって明示的に要求されない限り、そのような例示的なアクターによるアクションを要求するように解釈されるべきではない。
【0018】
さらに、いくつかの機能は、別の要素又は機能に「基づいて(based on)」または「応答して(in response to)」(または「応答して(responsive to)」)実行されるものとして本明細書に記載されている。「基づいて(based on)」は、1つの要素又は機能が別の機能又は要素に関連していると理解されるべきである。「応答して(in response to)」は、一つの要素又は機能が別の機能又は要素の必要な結果であることを理解するべきである。簡潔にするために、機能は、機能的リンクが存在する場合には別の機能に基づいていると一般的に説明されるが、いずれかのタイプの関係の開示は、両方のタイプの機能的関係を開示していると理解されるべきである。特許請求の範囲では、機能的関係は、引用されたように解釈されるべきである。
【0019】
図において、同一の参照番号は、概ね類似する、および/または同一の要素を識別する。任意の特定の要素の説明を容易にするために、参照番号の最も重要な桁又は複数の桁は、その要素が最初に導入される図を参照する。例えば、要素110aは、最初に導入され、図1Aを参照して説明される。図に示された詳細、寸法、角度、および他の特徴の多くは、単に開示された技術の特定の実施形態を例示しているにすぎない。したがって、他の実施形態は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の詳細、寸法、角度、および特徴を有することができる。さらに、当業者であれば、開示された様々な技術のさらなる実施形態が、以下に記載された詳細のいくつかによらずに実施可能であることを理解するであろう。
【0020】
II.好適な動作環境
図1Aは、環境101(例えば、家屋)に配置されたメディア再生システム100の部分断面図である。メディア再生システム100は、1つ又は複数の再生デバイス110(再生デバイス110a-nとして個別に識別される)、1つ又は複数のネットワークマイクロフォンデバイス(「NMD」)120(NMD120a-cとして個別に識別される)、および1つ又は複数の制御デバイス130(制御デバイス130a、130bとして個別に識別される)を備える。
【0021】
本明細書で使用されるように、「再生デバイス」という用語は、概して、メディア再生システムのデータを受信し、処理し、出力するように構成されたネットワークデバイスを指すことができる。例えば、再生デバイスは、オーディオコンテンツを受信し、処理するように構成されたネットワークデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、再生デバイスは、1つ又は複数のアンプによって給電される1つ又は複数のトランスデューサまたはスピーカを含む。しかしながら、他の実施形態では、再生デバイスは、スピーカおよびアンプのいずれか一方(またはどちらでもない)を含む。例えば、再生デバイスは、対応するワイヤ又はケーブルを介して再生デバイスの外部にある1つ又は複数のスピーカを駆動するように構成された1つ又は複数のアンプを含むことができる。
【0022】
さらに、本明細書で使用されるように、NMD(すなわち、「ネットワークマイクロフォンデバイス」)という用語は、概して、オーディオ検出のために構成されたネットワークデバイスを指すことができる。いくつかの実施形態では、NMDは、主にオーディオ検出のために構成されたスタンドアロンデバイスである。他の実施形態では、NMDは再生デバイスに組み込まれている(またはその逆である)。
【0023】
「制御デバイス」という用語は、概して、ユーザのアクセス、制御および/またはメディア再生システム100の構成を可能にするために関連する機能を実行するように構成されたネットワークデバイスを指すことができる。
【0024】
再生デバイス110の各々は、1つ又は複数のメディアソース(例えば、1つ又は複数のリモートサーバ、1つ又は複数のローカルデバイス)からオーディオ信号またはデータを受信し、受信したオーディオ信号またはデータをサウンドとして再生するように構成されている。1つ又は複数のNMD120は、スポークンワードコマンド(spoken word command)を受信するように構成され、1つ又は複数の制御デバイス130は、ユーザ入力を受信するように構成されている。受信されたスポークンワードコマンドおよび/またはユーザ入力に応答して、メディア再生システム100は、再生デバイス110の1つ又は複数を介してオーディオを再生することができる。特定の実施形態では、再生デバイス110は、トリガに応答してメディアコンテンツの再生を開始するように構成されている。例えば、再生デバイス110の1つ又は複数は、関連するトリガ条件(例えば、キッチン内のユーザの存在、コーヒーマシンの操作の検出)が検出されたときに、朝のプレイリストを再生するように構成され得る。いくつかの実施形態では、例えば、メディア再生システム100は、第2再生デバイス(例えば、再生デバイス100b)と同期して、第1再生デバイス(例えば、再生デバイス100a)からのオーディオを再生するように構成される。本開示の様々な実施形態に従って構成されるメディア再生システム100の再生デバイス110、NMD120、および/または制御デバイス130の間のインタラクションは、図1B~1Hに関して以下でより詳細に説明される。
【0025】
図1Aの例示された実施形態では、環境101は、(左上から時計回りに)マスターバスルーム101a、マスターベッドルーム101b、セカンドベッドルーム101c、ファミリールームまたはデン101d、オフィス101e、リビングルーム101f、ダイニングルーム101g、キッチン101h、および屋外パティオ101iを含む、複数の部屋、空間、および/または再生ゾーンを有する家庭で構成されている。特定の実施形態および例は、家庭環境の文脈で以下に記載されているが、本明細書に記載された技術は、他のタイプの環境で実施されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、メディア再生システム100は、1つ又は複数の商業的な設備(例えば、レストラン、モール、空港、ホテル、小売店または他の店舗)、1つ又は複数の車両(例えば、スポーツユーティリティ車両、バス、自動車、船、ボート、飛行機)、複数の環境(例えば、家庭環境と車両環境の組み合わせ)、および/またはマルチゾーンオーディオが望ましいかもしれない別の適切な環境で実施することができる。
【0026】
メディア再生システム100は、1つ又は複数の再生ゾーンを構成することができ、そのうちのいくつかは、環境101内の部屋に対応していてもよい。メディア再生システム100は、1つ又は複数の再生ゾーンで形成されていてもよく、その後、追加のゾーンが追加されてもよく、または削除されて、例えば図1Aに示す構成を形成してもよい。各ゾーンは、オフィス101e、マスターバスルーム101a、マスターベッドルーム101b、セカンドベッドルーム101c、キッチン101h、ダイニングルーム101g、リビングルーム101f、および/または屋外パティオ101iのような、異なる部屋または空間に応じた名前を与えられてもよい。いくつかの態様では、単一の再生ゾーンは、複数の部屋またはスペースを含んでいてもよい。特定の態様において、単一の部屋またはスペースは、複数の再生ゾーンを含んでいてもよい。
【0027】
図1Aの例示された実施形態では、マスターバスルーム101a、セカンドベッドルーム101c、オフィス101e、リビングルーム101f、ダイニングルーム101g、キッチン101h、および屋外パティオ101iは、それぞれ1つの再生デバイス110を含み、マスターベッドルーム101bおよびデン101dは、複数の再生デバイス110を含む。マスターベッドルーム101bにおいて、再生デバイス110l、110mは、例えば、複数の再生デバイス110の個々のものとして、結合された再生ゾーンとして、統合再生デバイスとして、および/またはそれらの任意の組み合わせとして、オーディオコンテンツを同期して再生するように構成されていてもよい。同様に、デン101dにおいて、再生デバイス110h-jは、例えば、複数の再生デバイス110の個々のものとして、1つ又は複数の結合再生デバイスとして、および/または1つ又は複数の統合再生デバイスとして、オーディオコンテンツを同期して再生するように構成されてもよい。結合再生デバイスおよび統合再生デバイスに関する追加の詳細は、図1Bおよび1Eに関して以下に記載される。
【0028】
いくつかの態様において、環境101内の1つ又は複数の再生ゾーンは、それぞれ異なるオーディオコンテンツを再生してもよい。例えば、あるユーザがパティオ101iでグリルをしながら、再生デバイス110cによって再生されているヒップホップ音楽を聴いている間に、別のユーザがキッチン101hで料理の準備をしながら、再生デバイス110bによって再生されているクラシック音楽を聴いていてもよい。別の例では、再生ゾーンは、別の再生ゾーンと同期して同じオーディオコンテンツを再生してもよい。例えば、パティオ101iで再生デバイス110cによって再生されている同じヒップホップ音楽を、ユーザは、オフィス101eで再生デバイス110fによって再生されているのを聴いてもよい。いくつかの態様において、再生デバイス110cおよび110fは、異なる再生ゾーン間を移動しながら、オーディオコンテンツがシームレスに(または少なくとも実質的にシームレスに)再生されていることをユーザが知覚するように、ヒップホップ音楽を同期して再生する。再生デバイスおよび/またはゾーン間のオーディオ再生同期に関する追加の詳細は、例えば、「複数の独立してクロックされたデジタルデータ処理デバイスの間で動作を同期させるためのシステムおよび方法(System and method for synchronizing operations among a plurality of independently clocked digital data processing devices)」と題する米国特許第8,234,395号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
a.好適なメディア再生システム
図1Bは、メディア再生システム100及びクラウドネットワーク102の概略図である。図示を容易にするために、図1Bでは、メディア再生システム100およびクラウドネットワーク102の特定のデバイスは省略されている。メディア再生システム100とクラウドネットワーク102とを通信接続する1つ又は複数の通信リンク103(以下、「リンク103」という)が設けられている。
【0030】
リンク103は、例えば、1つ又は複数の有線ネットワーク、1つ又は複数の無線ネットワーク、1つ又は複数の広域ネットワーク(WAN)、1つ又は複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、1つ又は複数のパーソナルエリアネットワーク(PAN)、1つ又は複数の通信ネットワーク(例えば、1つ又は複数のモバイル向けグローバルシステム(GSM:Global System For Mobiles)ネットワーク、符号分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)ネットワーク、長期進化(LTE:Long-Term Evolution)ネットワーク、5G通信ネットワーク、および/または他の適切なデータ伝送プロトコルネットワーク)などで構成することができる。クラウドネットワーク102は、リンク103を介してメディア再生システム100から送信された要求に応答して、メディアコンテンツ(例えば、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、写真、ソーシャルメディアコンテンツ)をメディア再生システム100に配信するように構成されている。いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク102は、メディア再生システム100からデータ(例えば、音声入力データ)を受信し、対応して、コマンドおよび/またはメディアコンテンツをメディア再生システム100に送信するようにさらに構成されている。
【0031】
クラウドネットワーク102は、コンピューティングデバイス106(第1コンピューティングデバイス106a、第2コンピューティングデバイス106b、および第3コンピューティングデバイス106cとして個別に識別される)で構成される。コンピューティングデバイス106は、個々のコンピュータまたはサーバ、例えば、オーディオおよび/または他のメディアコンテンツを格納するメディアストリーミングサービスサーバ、音声サービスサーバ、ソーシャルメディアサーバ、メディア再生システム制御サーバなどを構成することができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス106の1つ又は複数は、単一のコンピュータ又はサーバのモジュールを構成する。特定の実施形態では、コンピューティングデバイス106の1つ又は複数は、1つ又は複数のモジュール、コンピュータ、および/またはサーバを構成する。さらに、クラウドネットワーク102は、単一のクラウドネットワークの文脈で上述したが、いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク102は、通信接続されたコンピューティングデバイスを備える複数のクラウドネットワークを構成する。さらに、図1Bでは、クラウドネットワーク102は、3つのコンピューティングデバイス106を有するように示されているが、いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク102は、より少ない(またはより多い)3つのコンピューティングデバイス106を備えている。
【0032】
メディア再生システム100は、リンク103を介してネットワーク102からメディアコンテンツを受信するように構成されている。受信されたメディアコンテンツは、例えば、ユニフォームリソース識別子(URI)および/またはユニフォームリソースロケータ(URL)で構成することができる。例えば、いくつかの例では、メディア再生システム100は、受信したメディアコンテンツに対応するURIまたはURLからデータをストリーミング、ダウンロード、またはその他の方法で取得することができる。ネットワーク104は、リンク103と、メディア再生システム100のデバイス(例えば、再生デバイス110、NMD120、および/または制御デバイス130のうちの1つ又は複数)の少なくとも一部と、を通信接続する。ネットワーク104は、例えば、無線ネットワーク(例えば、WiFi(登録商標)ネットワーク、Bluetooth(登録商標)、Z-Waveネットワーク、ZigBee(登録商標)、および/または他の適切な無線通信プロトコルネットワーク)および/または有線ネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標)、ユニバーサルシリアルバス(USB(登録商標))、および/または他の適切な有線通信からなるネットワーク)を含むことができる。本明細書で使用されるように、当技術分野の通常の当業者であれば理解するであろうが、「WiFi(登録商標)」は、例えば、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE) 802. 11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.11ac、802.11ad、802.11af、802.11ah、802.11ai、802.11aj、802.11aq、802.11ax、802.11ay、802.15など、2.4ギガヘルツ(GHz)、5GHz、および/または別の適切な周波数で送信される通信プロトコルを含む、いくつかの異なる通信プロトコルを指すことができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、ネットワーク104は、メディア再生システム100が個々のデバイス間でメッセージを送信するため、および/またはメディアコンテンツソース(例えば、コンピューティングデバイス106の1つ又は複数)との間でメディアコンテンツを送信するために使用する専用の通信ネットワークを構成する。特定の実施形態では、ネットワーク104は、メディア再生システム100内のデバイスのみにアクセス可能に構成され、それにより、他の家庭用デバイスとの干渉および競合を低減する。しかし、他の実施形態では、ネットワーク104は、既存の家庭用通信ネットワーク(例えば、家庭用WiFi(登録商標)ネットワーク)を構成する。いくつかの実施形態では、リンク103およびネットワーク104は、1つ又は複数の同じネットワークを構成する。いくつかの態様では、例えば、リンク103およびネットワーク104は、通信ネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク)を構成する。さらに、いくつかの実施形態では、メディア再生システム100はネットワーク104を介さずに実施され、メディア再生システム100を構成するデバイスは、例えば、1つ又は複数の直接接続、PAN、通信ネットワーク、および/または他の適切な通信リンクを介して、互いに通信することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、オーディオコンテンツソースは、メディア再生システム100から定期的に追加または削除されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、メディア再生システム100は、1つ又は複数のメディアコンテンツソースがメディア再生システム100から更新され、追加され、および/または削除されたときに、メディアアイテムの索引付けを実行する。メディア再生システム100は、再生デバイス110にアクセス可能な一部またはすべてのフォルダおよび/またはディレクトリ内の識別可能なメディアアイテムをスキャンし、見つかった識別可能な各メディアアイテムについてメタデータ(例えば、タイトル、アーティスト、アルバム、トラックの長さ)および他の関連情報(例えば、URI、URL)を含むメディアコンテンツデータベースを生成または更新することができる。いくつかの実施形態では、例えば、メディアコンテンツデータベースは、再生デバイス110、ネットワークマイクロフォンデバイス120、および/または制御デバイス130のうちの1つ複数に格納される。
【0035】
図1Bの例示された実施形態では、再生デバイス110l、110mは、グループ107aを構成する。再生デバイス110l、110mは、家庭内の異なる部屋に配置することができ、メディア再生システム100の制御デバイス130aおよび/または別の制御デバイス130で受信したユーザ入力に基づいて、一時的または恒久的にグループ107aにグループ化することができる。グループ107a内に配置されると、再生デバイス110l、110mは、1つ又は複数のオーディオコンテンツソースから、同じまたは類似のオーディオコンテンツを同期して再生するように構成され得る。特定の実施形態では、例えば、グループ107aは、再生デバイス110l、110mが、マルチチャネルのオーディオコンテンツの左オーディオチャネルおよび右オーディオチャネルをそれぞれ構成し、それによってオーディオコンテンツのステレオ効果を生成または増強するような結合ゾーンを含む。いくつかの実施形態では、グループ107aは、再生デバイス110をさらに含む。しかし、他の実施形態では、メディア再生システム100は、グループ107aおよび/または再生デバイス110の他のグループ化された配置を省略する。
【0036】
メディア再生システム100は、ユーザからの音声発話を受信するように構成された1つ又は複数のマイクロフォンを有するNMD120aおよび120dを含む。図1Bの例示された実施形態では、NMD120aはスタンドアロンデバイスであり、NMD120dは再生デバイス110nに統合されている。NMD120aは、例えば、ユーザ123からの音声入力121を受信するように構成されている。いくつかの実施形態では、NMD120aは、(i)受信した音声入力データを処理し、(ii)対応するコマンドをメディア再生システム100に送信するように構成された音声アシスタントサービス(VAS)に、受信した音声入力121に関連付けられたデータを送信する。いくつかの態様において、例えば、コンピューティングデバイス106cは、VAS(例えば、SONOS(登録商標)、AMAZON(登録商標)、GOOGLE(登録商標)、APPLE(登録商標)、MICROSOFT(登録商標)のうちの1つ又は複数によって運営されるVAS)の1つ又は複数のモジュールおよび/またはサーバを構成する。コンピューティングデバイス106cは、ネットワーク104およびリンク103を介して、NMD120aから音声入力データを受信することができる。音声入力データを受信することに応答して、コンピューティングデバイス106cは、音声入力データ(例えば、「ビートルズのHey Judeを再生して(Play Hey Jude by The Beatles)」)を処理し、処理された音声入力が、曲を再生するためのコマンド(例えば、「Hey Jude」)を含むことを決定する。コンピューティングデバイス106cは、それに応じて、適切なメディアサービスから(例えば、コンピューティングデバイス106の1つ又は複数を介して)ビートルズ(The Beatles)の「Hey Jude」を再生デバイス110の1つ又は複数の再生デバイス110上で再生するためのコマンドをメディア再生システム100に送信する。
【0037】
b.好適な再生デバイス
図1Cは、入力/出力111を備える再生デバイス110aのブロック図である。入力/出力111は、アナログI/O111a(例えば、アナログ信号を伝送するように構成された1つ又は複数のワイヤ、ケーブル、および/または他の適切な通信リンク)および/またはデジタルI/O111b(例えば、デジタル信号を伝送するように構成された1つ又は複数のワイヤ、ケーブル、または他の適切な通信リンク)を含むことができる。いくつかの実施形態では、アナログI/O111aは、例えば、自動検出3.5mmオーディオラインイン接続を構成するオーディオラインイン入力接続である。いくつかの実施形態では、デジタルI/O111bは、Sony/Philips Digital Interface Format(S/PDIF)通信インタフェースおよび/またはケーブル、および/または東芝リンク(TOSSLINK)ケーブルを備える。いくつかの実施形態では、デジタルI/O111bは、High-Definition Multimedia Interface(HDMI(登録商標))インタフェースおよび/またはケーブルを備える。いくつかの実施形態では、デジタルI/O111bは、例えば、無線周波数(RF)、赤外線、WiFi(登録商標)、Bluetoooth(登録商標)、または他の適切な通信プロトコルからを備える1つ又は複数の無線通信リンクを含む。特定の実施形態では、アナログI/O111aおよびデジタルI/O111bは、必ずしもケーブルを含まなくてもよく、アナログ信号およびデジタル信号を伝送するケーブルのコネクタをそれぞれ受信するように構成されたインタフェース(例えば、ポート、プラグ、ジャック)を含む。
【0038】
再生デバイス110aは、例えば、入力/出力111(例えば、ケーブル、有線、有線、PAN、Bluetoooth(登録商標)接続、アドホック有線または無線通信ネットワーク、および/または別の適切な通信リンク)を介して、ローカルオーディオソース105からメディアコンテンツ(例えば、音楽および/または他の音からなるオーディオコンテンツ)を受信することができる。ローカルオーディオソース105は、例えば、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ)または別の適切なオーディオコンポーネント(例えば、テレビ、デスクトップコンピュータ、アンプ、蓄音機、ブルーレイプレーヤー、デジタルメディアファイルを格納するメモリ)を備えることができる。いくつかの態様において、ローカルオーディオソース105は、スマートフォン、コンピュータ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、および/またはメディアファイルを格納するように構成された別の適切なデバイス上のローカルミュージックライブラリを含む。特定の実施形態では、再生デバイス110、NMD120、および/または制御デバイス130のうちの1つ又は複数が、ローカルオーディオソース105を構成する。しかし、他の実施形態では、メディア再生システムは、ローカルオーディオソース105を完全に省略する。いくつかの実施形態では、再生デバイス110aは、入力/出力111を含まず、ネットワーク104を介してすべてのオーディオコンテンツを受信する。
【0039】
再生デバイス110aは、電子機器112と、ユーザインタフェース113(例えば、1つ又は複数のボタン、ノブ、ダイヤル、タッチセンシティブ面、ディスプレイ、タッチスクリーン)と、1つ又は複数のトランスデューサ114(以下、「トランスデューサ114」と称する)とをさらに含む。電子機器112は、入力/出力111、ネットワーク104(図1B)を介した1つ又は複数のコンピューティングデバイス106a-c(図1B)を介して、オーディオソース(例えば、ローカルオーディオソース105)からオーディオを受信し、受信したオーディオを増幅し、増幅されたオーディオを1つ又は複数のトランスデューサ114を介して再生のために出力するように構成されている。いくつかの実施形態では、再生デバイス110aは、オプションとして、1つ又は複数のマイクロフォン115(例えば、単一のマイクロフォン、複数のマイクロフォン、マイクロフォンアレイ)(以下、「マイクロフォン115」と称する)を含む。特定の実施形態では、例えば、オプションの1つ又は複数のマイクロフォン115を有する再生デバイス110aは、ユーザからの音声入力を受信し、受信した音声入力に基づいて対応する1つ又は複数の操作を実行するように構成されたNMDとして動作することができる。
【0040】
図1Cの例示された実施形態では、電子機器112は、1つ又は複数のプロセッサ112a(以下、「プロセッサ112a」と称する)、メモリ112b、ソフトウェアコンポーネント112c、ネットワークインタフェース112d、1つ又は複数のオーディオ処理コンポーネント112g(以下、「オーディオ処理コンポーネント112g」と称する)、1つ又は複数のオーディオアンプ112h(以下、「アンプ112h」と称する)、および電源112i(例えば、1つ又は複数の電源、電源ケーブル、電源レセプタクル、バッテリ、誘導コイル、Power-over Ethernet(POE)インタフェース、および/または他の適切な電力源)である。いくつかの実施形態では、電子機器112は、任意に、1つ又は複数の他のコンポーネント112j(例えば、1つ又は複数のセンサ、ビデオディスプレイ、タッチスクリーン、バッテリ充電ベース)を含む。
【0041】
プロセッサ112aは、データを処理するように構成されたクロック駆動型コンピューティングコンポーネントを備えることができ、メモリ112bは、様々な動作および/または機能を実行するための命令を記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能な媒体(例えば、有形の、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体、ソフトウェアコンポーネント112cの1つ又は複数がロードされたデータ記憶装置)を含むことができる。プロセッサ112aは、1つ又は複数の動作を命令するために、メモリ112bに格納された命令を実行するように構成されている。命令は、例えば、再生デバイス110aに、オーディオソース(例えば、コンピューティングデバイス106a-c(図1B)の1つまたは複数)からオーディオデータを取得させること、および/または再生デバイス110の別の1つのオーディオデータを取得させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、命令は、再生デバイス110aを、再生デバイス110aの別の1つおよび/または別のデバイス(例えば、NMD120の1つ)にオーディオデータを送信させることをさらに含む。特定の実施形態では、再生デバイス110aが、マルチチャンネルオーディオ環境(例えば、ステレオペア、結合ゾーン)を可能にするために、再生デバイス110aに1つ又は複数の再生デバイス110の別のデバイスとペアリングさせる命令をさらに含む。
【0042】
プロセッサ112aは、再生デバイス110aがオーディオコンテンツの再生を1つ又は複数の再生デバイス110の別のものと同期させる命令を実行するようにさらに構成することができる。当業者であれば理解するであろうが、複数の再生デバイスにおけるオーディオコンテンツの同期再生中、リスナーは、好ましくは、再生デバイス110aによるオーディオコンテンツの再生と、1つ又は複数の他の再生デバイス110によるオーディオコンテンツの再生との間の時間差を知覚することができないであろう。再生デバイス間のオーディオ再生同期に関する追加の詳細は、例えば、上記参照により組み込まれた米国特許第8,234,395号に記載されている。
【0043】
いくつかの実施形態では、メモリ112bは、再生デバイス110aがメンバーである1つ又は複数のゾーンおよび/またはゾーングループ、再生デバイス110aにアクセス可能なオーディオソース、および/または再生デバイス110a(および/または1つ複数の再生デバイスの別のもの)が関連付けられる再生キューなど、再生デバイス110aに関連付けられたデータを記憶するようにさらに構成される。記憶されたデータは、定期的に更新され、再生デバイス110aの状態を記述するために使用される1つ又は複数の状態変数を含むことができる。メモリ112bはまた、メディア再生システム100の1つ又は複数の他のデバイス(例えば、再生デバイス110、NMD120、制御デバイス130)の状態に関連付けられたデータを含むことができる。いくつかの態様では、例えば、状態データは、メディア再生システム100のデバイスの少なくとも一部の間で所定の間隔(例えば、5秒ごと、10秒ごと、60秒ごと)で共有され、デバイスのうちの1つ又は複数のデバイスがメディア再生システム100に関連付けられた最新のデータを有するようになっている。
【0044】
ネットワークインタフェース112dは、再生デバイス110aと、例えばリンク103および/またはネットワーク104(図1B)のようなデータネットワーク上の1つ又は複数の他のデバイスとの間のデータ伝送を容易にするように構成されている。ネットワークインタフェース112dは、インターネットプロトコル(IP)ベースのソースアドレスおよび/またはIPベースのデスティネーションアドレス有するデジタルパケットデータを含むメディアコンテンツ(例えば、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、テキスト、写真)および他の信号(例えば、非一時的な信号)に対応するデータを送受信するように構成されている。ネットワークインタフェース112dは、電子機器112が再生デバイス110aに向けられたデータを適切に受信して処理するように、デジタルパケットデータを解析することができる。
【0045】
図1Cの例示された実施形態では、ネットワークインタフェース112dは、1つ又は複数の無線インタフェース112e(以下、「無線インタフェース112e」と称する)を備える。無線インタフェース112e(例えば、1つ又は複数のアンテナを備える適当なインタフェース)は、適当な無線通信プロトコル(例えば、WiFi(登録商標)、Bluetoooth(登録商標)、LTE)に従って、ネットワーク104(図1B)に通信接続されている1つ又は複数の他のデバイス(例えば、他の再生デバイス110、NMD120、および/または制御デバイス130のうちの1つ又は複数)と無線通信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ネットワークインタフェース112dは、任意に、適切な有線通信プロトコルに従って他のデバイスと有線接続で通信するように構成された有線インタフェース112f(例えば、イーサネット(登録商標)、USB-A、USB-C、および/またはサンダーボルトケーブルなどのネットワークケーブルを受信するように構成されたインタフェースまたはレセプタクル)を含む。特定の実施形態では、ネットワークインタフェース112dは、有線インタフェース112fを含み、無線インタフェース112eを除く。いくつかの実施形態では、電子機器112は、ネットワークインタフェース112dを完全に除外し、別の通信経路(例えば、入力/出力1111)を介して、メディアコンテンツおよび/または他のデータを送受信する。
【0046】
オーディオ処理コンポーネント112gは、電子機器112によって受信されたメディアコンテンツを構成するデータを処理および/またはフィルタリングして(例えば、入力/出力111および/またはネットワークインタフェース112dを介して)、出力オーディオ信号を生成するように構成されている。いくつかの実施形態では、オーディオ処理コンポーネント112gは、例えば、1つ又は複数のデジタル/アナログ変換器(DAC)、オーディオ前処理コンポーネント、オーディオエンハンスメントコンポーネント、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および/または他の適切なオーディオ処理コンポーネント、モジュール、回路などを含む。特定の実施形態では、オーディオ処理コンポーネント112gの1つ又は複数は、プロセッサ112aの1つ又は複数のサブコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施形態では、電子機器112は、オーディオ処理コンポーネント112gを省略する。いくつかの態様では、例えば、プロセッサ112aは、出力オーディオ信号を生成するためのオーディオ処理動作を実行するために、メモリ112bに記憶された命令を実行する。
【0047】
アンプ112hは、オーディオ処理コンポーネント112gおよび/またはプロセッサ112aによって生成されたオーディオ出力信号を受信して増幅するように構成されている。アンプ112hは、1つ又は複数のトランスデューサ114を駆動するのに十分なレベルまでオーディオ信号を増幅するように構成された電子デバイスおよび/またはコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、アンプ112hは、1つ又は複数のスイッチングまたはD級電力増幅器を含む。しかしながら、他の実施形態では、アンプは、1つ又は複数の他のタイプの電力増幅器(例えば、リニアゲイン電力増幅器、A級増幅器、B級増幅器、AB級増幅器、C級増幅器、D級増幅器、E級増幅器、F級増幅器、G級増幅器および/またはH級増幅器、および/または別の適切なタイプの電力増幅器)を含む。特定の実施形態では、アンプ112hは、前述のタイプの電力増幅器のうちの2つ以上の適切な組み合わせを含む。さらに、いくつかの実施形態では、個々のアンプ112hは、個々のトランスデューサ114に対応する。しかしながら、他の実施形態では、電子機器112は、増幅されたオーディオ信号を複数のトランスデューサ114に出力するように構成された1つのアンプ112hを含む。いくつかの他の実施形態では、電子機器112は、アンプ112hを省略する。
【0048】
トランスデューサ114(例えば、1つ又は複数のスピーカおよび/またはスピーカドライバ)は、アンプ112hから増幅されたオーディオ信号を受信し、増幅されたオーディオ信号をサウンド(例えば、約20ヘルツ(Hz)と約20キロヘルツ(kHz)の間の周波数を有する可聴音波)としてレンダリングまたは出力する。いくつかの実施形態では、トランスデューサ114は、単一のトランスデューサを備えることができる。しかしながら、他の実施形態では、トランスデューサ114は、複数のオーディオトランスデューサを備える。いくつかの実施形態では、トランスデューサ114は、1つ又は複数のタイプのトランスデューサを備える。例えば、トランスデューサ114は、1つ又は複数の低周波トランスデューサ(例えば、サブウーファ、ウーファ)、中周波トランスデューサ(例えば、ミッドレンジトランスデューサ、ミッドウーファ)、および1つ又は複数の高周波トランスデューサ(例えば、1つ又は複数のツイータ)を含むことができる。本明細書で使用されるように、「低周波」は、概して約500Hz未満の可聴周波数を指すことができ、「ミッドレンジ周波数」は、概して約500Hzと約2kHzとの間の可聴周波数を指すことができ、「高周波」は、概して約2kHzを超える可聴周波数を指すことができる。しかしながら、特定の実施形態では、トランスデューサ114の1つ又は複数は、前述の周波数範囲に準拠しないトランスデューサを備える。例えば、トランスデューサ114の1つは、約200Hzから約5kHzの間の周波数でサウンドを出力するように構成されたミッドウーファトランスデューサを備えていてもよい。
【0049】
例示のために、ソノス・インコーポレイテッドは、現在、例えば、「SONOS ONE」、「PLAY:1」、「PLAY:3」、「PLAY:5」、「PLAYBAR」、「PLAYBASE」、「CONNECT:AMP」、「CONNECT」、および「SUB」を含む特定の再生デバイスを販売のために提供している(または提供してきた)。他の好適な再生デバイスは、本明細書に開示された例示的な実施形態の再生デバイスを実施するために、追加的にまたは代替的に使用され得る。さらに、当業者であれば、再生デバイスは、本明細書に記載された例示的な実施形態に限定されないこと、またはソノス製品の提供物に限定されないことを理解するであろう。いくつかの実施形態では、例えば、1つ又は複数の再生デバイス110は、有線または無線のヘッドフォン(例えば、オーバーイヤーヘッドフォン、オンイヤーヘッドフォン、インイヤーイヤフォン)を備える。他の実施形態では、1つ又は複数の再生デバイス110は、個人用モバイルメディア再生デバイスのためのドッキングステーションおよび/またはドッキングステーションと相互作用するように構成されたインタフェースを備える。特定の実施形態では、再生デバイスは、テレビジョン、照明器具、または屋内または屋外で使用するためのいくつかの他のデバイスのような別のデバイスまたはコンポーネントと一体であってもよい。いくつかの実施形態では、再生デバイスは、ユーザインタフェースおよび/または1つ又は複数のトランスデューサを省略している。例えば、図1Dは、ユーザインタフェース113またはトランスデューサ114を備えず、入力/出力111および電子機器112を備える再生デバイス110pのブロック図である。
【0050】
図1Eは、再生デバイス110a(図1C)と再生デバイス110i(例えば、サブウーファ)(図1A)とを音波的に結合した再生デバイス110q(図1C)を備える結合再生デバイス110qのブロック図である。図示された実施形態では、再生デバイス110aおよび110iは、別個のエンクロージャに収容された再生デバイス110の別個のものである。しかし、いくつかの実施形態では、結合再生デバイス110qは、再生デバイス110aおよび110iの両方を収容する単一のエンクロージャを備える。結合再生デバイス110qは、結合されていない再生デバイス(例えば、図1Cの再生デバイス110a)および/またはペアまたは結合再生デバイス(例えば、図1Bの再生デバイス110lおよび110m)とは異なる音を処理し、再生するように構成することができる。いくつかの実施形態では、例えば、再生デバイス110aは、低周波、中周波、および高周波のオーディオコンテンツをレンダリングするように構成されたフルレンジ再生デバイスであり、再生デバイス110iは、低周波のオーディオコンテンツをレンダリングするように構成されたサブウーファである。いくつかの態様では、再生デバイス110aは、第1再生デバイスと結合したときに、特定のオーディオコンテンツの中域および高周波数成分のみをレンダリングするように構成され、再生デバイス110iは、特定のオーディオコンテンツの低周波成分をレンダリングするように構成されている。いくつかの実施形態では、結合再生デバイス110qは、追加の再生デバイスおよび/または別の結合再生デバイスを含む。
【0051】
c.好適なネットワークマイクロフォンデバイス(NMD)
図1Fは、NMD120a(図1A及び図1B)のブロック図である。NMD120aは、1つ又は複数の音声処理コンポーネント124(以下、「音声コンポーネント124」という)と、プロセッサ112a、メモリ112b、およびマイク115を含む再生デバイス110a(図1C)に関して説明した複数のコンポーネントと、を含む。NMD120aは、任意に、ユーザインタフェース113および/またはトランスデューサ114などの再生デバイス110a(図1C)にも含まれる他の構成要素を含む。いくつかの実施形態では、NMD120aは、メディア再生デバイス(例えば、再生デバイス110の1つ又は複数)として構成され、例えば、オーディオコンポーネント112g(図1C)、アンプ112h、および/または他の再生デバイスコンポーネントの1つ又は複数をさらに含む。特定の実施形態では、NMD120aは、例えば、サーモスタット、アラームパネル、火災検知器および/または煙検知器などのモノのインターネット(IoT)デバイスを備える。いくつかの実施形態では、NMD120aは、マイクロフォン115、音声処理124、および図1Bに関して上述した電子機器112の構成要素の一部のみを含む。いくつかの実施形態では、例えば、NMD120aは、電子機器112の1つ又は複数の他の構成要素を省略しながら、プロセッサ112aおよびメモリ112b(図1B)を含む。いくつかの実施形態では、NMD120aは、追加の構成要素(例えば、1つ又は複数のセンサ、カメラ、温度計、気圧計、湿度計)を含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、NMDを再生デバイスに組み込むことができる。図1Gは、NMD120dを備える再生デバイス110rのブロック図である。再生デバイス110rは、再生デバイス110aの構成要素の多くまたはすべてを備えることができ、マイクロフォン115および音声処理124(図1F)をさらに含む(図1F)。再生デバイス110rは、オプションとして、統合された制御デバイス130cを含む。制御デバイス130cは、例えば、別個の制御デバイスを使用せずにユーザ入力(例えば、タッチ入力、音声入力)を受信するように構成されたユーザインタフェース(例えば、図1Bのユーザインタフェース113)を含むことができる。しかし、他の実施形態では、再生デバイス110rは、別の制御デバイス(例えば、図1Bの制御デバイス130a)からのコマンドを受信する。
【0053】
図1Fを再び参照すると、マイクロフォン115は、環境(例えば、図1Aの環境101)および/またはNMD120aが配置されている部屋からサウンドを取得し、捕捉し、および/または受信するように構成されている。受信したサウンドは、例えば、発声、NMD120aおよび/または別の再生デバイスによって再生されるオーディオ、背景の声、環境音等を含むことができる。マイクロフォン115は、受信したサウンドを電気信号に変換してマイクロフォンデータを生成する。音声処理124は、マイクデータを受信して分析し、マイクロフォンデータに音声入力が存在するかどうかを決定する。音声入力は、例えば、ユーザ要求を含む発動ワードに続く発動ワード(activation word)で構成することができる。当業者であれば理解できるように、発動ワードは、ユーザの音声入力を意味する単語または他の音声キューである。例えば、AMAZON(登録商標) VASに問い合わせをする際に、ユーザは「アレクサ(Alexa)」という発動ワードを話す場合がある。他の例としては、GOOGLE(登録商標) VASを呼び出すための「オーケー、グーグル(OK,Google)」や、APPLE(登録商標) VASを呼び出すための「ヘイ、シリ(Hey,Siri)」などがある。
【0054】
発動ワードを検出した後、音声処理124は、音声入力に付随するユーザ要求のためにマイクロフォンデータをモニタする。ユーザ要求は、例えば、サーモスタット(例えば、NEST(登録商標)サーモスタット)、照明装置(例えば、PHILIPS HUE(登録商標)照明装置)、またはメディア再生デバイス(例えば、Sonos(登録商標)再生デバイス)などのネットワーク対応デバイスを制御するためのコマンドを含んでもよい。例えば、ユーザは、家庭(例えば、図1Aの環境101)内の温度を設定するために、「アレクサ(Alexa)」という発動ワードを話し、続いて「サーモスタットを68度に設定して」と話してもよい。ユーザは、家庭のリビングルーム領域の照明装置をオンにするために、同じ発動ワードを話し、続いて「リビングルームをオンにして」と話してもよい。ユーザは、同様に、発動ワードを話し、続いて特定の曲、アルバム、または音楽のプレイリストを家庭内の再生デバイスで再生するための要求を話してもよい。
【0055】
d.好適な制御デバイス
図1Hは、制御デバイス130a(図1Aおよび1B)の部分的な概略図である。本明細書で使用されるように、「制御デバイス」という用語は、「コントローラ」または「制御システム」と互換的に使用することができる。他の特徴の中で、制御デバイス130aは、メディア再生システム100に関連するユーザ入力を受信し、それに応答して、メディア再生システム100内の1つ又は複数のデバイスに、ユーザ入力に対応する動作または操作を実行させるように構成されている。図示された実施形態では、制御デバイス130aは、メディア再生システムコントローラアプリケーションソフトウェアがインストールされているスマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)、Androidフォン)を備える。いくつかの実施形態では、制御デバイス130aは、例えば、タブレット(例えば、iPad(登録商標))、コンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ)、および/または他の適切なデバイス(例えば、テレビ、自動車オーディオヘッドユニット、IoTデバイス)を備える。特定の実施形態では、制御デバイス130aは、メディア再生システム100のための専用コントローラを備える。他の実施形態では、図1Gに関して上述したように、制御デバイス130aは、メディア再生システム100内の別のデバイス(例えば、再生デバイス110、NMD120、および/またはネットワークを介して通信するように構成された他の好適なデバイスのうちの1つ又は複数)に統合される。
【0056】
制御デバイス130aは、電子機器132と、ユーザインタフェース133と、1つ又は複数のスピーカ134と、1つ又は複数のマイクロフォン135と、を含む。電子機器132は、1つ又は複数のプロセッサ132a(以下、「プロセッサ132a」と称する)と、メモリ132bと、ソフトウェアコンポーネント132cと、ネットワークインタフェース132dと、を備える。プロセッサ132aは、ユーザによるメディア再生システム100へのアクセス、制御、および構成を容易にすることに関連する機能を実行するように構成することができる。メモリ132bは、それらの機能を実行するためにプロセッサ132aによって実行可能な1つ又は複数のソフトウェアコンポーネントをロードすることができるデータストレージを含むことができる。ソフトウェアコンポーネント132cは、メディア再生システム100の制御を容易にするように構成されたアプリケーションおよび/または他の実行可能なソフトウェアを含むことができる。メモリ112bは、例えば、ソフトウェアコンポーネント132c、メディア再生システムコントローラアプリケーションソフトウェア、および/またはメディア再生システム100およびユーザに関連する他のデータを記憶するように構成することができる。
【0057】
ネットワークインタフェース132dは、制御デバイス130aとメディア再生システム100内の1つ複数の他のデバイス、および/または1つ又は複数のリモートデバイスとの間のネットワーク通信を容易にするように構成されている。いくつかの実施形態では、ネットワークインタフェース132dは、1つ又は複数の適切な通信業界標準(例えば、赤外線、無線、IEEE 802.3を含む有線標準、IEEE 802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、4G、LTEを含む無線標準)に従って動作するように構成されている。ネットワークインタフェース132dは、例えば、再生デバイス110、NMD120、制御デバイス130の他のもの、図1Bのコンピューティングデバイス106の1つ、1つ又は複数の他のメディア再生システムを構成するデバイスなどにデータを送信および/または受信するように構成することができる。送信および/または受信されたデータは、例えば、再生デバイスの制御コマンド、状態変数、再生ゾーンおよび/またはゾーングループの構成を含むことができる。例えば、ユーザインタフェース133で受信したユーザ入力に基づいて、ネットワークインタフェース132dは、制御デバイス130aから再生デバイス制御コマンド(例えば、音量制御、オーディオ再生制御、オーディオコンテンツ選択)を再生デバイス110の1つ又は複数に送信することができる。ネットワークインタフェース132dはまた、例えば、ゾーンへの1つ又は複数の再生デバイス110の追加/削除、ゾーングループへの1つ又は複数のゾーンの追加/削除、結合プレーヤまたは統合プレーヤの形成、結合プレーヤまたは統合プレーヤから1つ又は複数の再生デバイスを分離することなどの構成変更を送信および/または受信することができる。
【0058】
ユーザインタフェース133は、ユーザ入力を受信するように構成されており、メディア再生システム100の制御を容易にすることができる。ユーザインタフェース133は、メディアコンテンツアート133a(例えば、アルバムアート、歌詞、ビデオ)、再生状態インジケータ133b(例えば、経過時間および/または残り時間インジケータ)、メディアコンテンツ情報領域133c、再生制御領域133d、およびゾーンインジケータ133eを含む。メディアコンテンツ情報領域133cは、現在再生中のメディアコンテンツおよび/またはキューまたはプレイリスト内のメディアコンテンツに関する関連情報(例えば、タイトル、アーティスト、アルバム、ジャンル、リリース年)の表示を含むことができる。再生制御領域133dは、選択された再生ゾーンまたはゾーングループ内の1つ又は複数の再生デバイスに、例えば、再生または一時停止、早送り、巻き戻し、次へスキップ、前へスキップ、シャッフルモードの入力/終了、リピートモードの入力/終了、クロスフェードモードの入力/終了などの再生動作を実行させるための選択可能な(例えば、タッチ入力を介して、および/またはカーソルまたは別の適切なセレクタを介して)アイコンを含むことができる。再生制御領域133dはまた、イコライゼーション設定、再生音量、および/または他の好適な再生動作を変更するための選択可能なアイコンを含んでもよい。図示された実施形態では、ユーザインタフェース133は、スマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Androidフォン)のタッチスクリーンインタフェース上に提示されるディスプレイを備える。しかしながら、いくつかの実施形態では、メディア再生システムへの同等の制御アクセスを提供するために、様々なフォーマット、スタイル、およびインタラクティブなシーケンスのユーザインタフェースが、代替的に、1つ又は複数のネットワークデバイス上に実装されてもよい。
【0059】
1つ又は複数のスピーカ134(例えば、1つ又は複数のトランスデューサ)は、制御デバイス130aのユーザにサウンドを出力するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のスピーカは、低周波、中域周波数、および/または高周波数を対応して出力するように構成された個々のトランスデューサを備える。いくつかの態様では、例えば、制御デバイス130aは、再生デバイス(例えば、再生デバイス110の1つ)として構成される。同様に、いくつかの実施形態では、制御デバイス130aは、1つ又は複数のマイクロフォン135を介して音声コマンドおよび他のサウンドを受信するNMD(例えば、NMD120の1つ)として構成される。
【0060】
1つ又は複数のマイクロフォン135は、例えば、1つ又は複数のコンデンサマイクロフォン、エレクトレットコンデンサマイクロフォン、ダイナミックマイクロフォン、および/または他の適切なタイプのマイクロフォンまたはトランスデューサを含むことができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のマイクロフォン135は、オーディオソース(例えば、音声、可聴音)の位置情報を捕捉するように配置され、および/またはバックグラウンドノイズのフィルタリングを容易にするように構成されている。さらに、特定の実施形態では、制御デバイス130aは、再生デバイスおよびNMDとして動作するように構成されている。しかしながら、他の実施形態では、制御デバイス130aは、1つ又は複数のスピーカ134および/または1つ又は複数のマイクロフォン135を省略する。例えば、制御デバイス130aは、スピーカまたはマイクを省略して、電子機器132の一部およびユーザインタフェース133(例えば、タッチスクリーン)を備えるデバイス(例えば、サーモスタット、IoTデバイス、ネットワークデバイス)を備えていてもよい。
【0061】
III.例示的なオーディオ通知再生
上述したように、本明細書に記載された例は、ネットワーク対応デバイスからオーディオ通知またはアラート通信を出力する再生デバイスの例示的な技術に関するものである。
【0062】
図2は、再生デバイス210が、1つ又は複数のネットワーク対応デバイス240a、240b、240c、および240d(総称してネットワーク対応デバイス240と呼ぶ)からオーディオアラートを出力する例示的な環境201を示している。
【0063】
再生デバイス210は、図1A図1Eおよび図1Gに示された再生デバイス110のいずれかと類似または同等のものであってもよい。そのように、再生デバイス210は、オーディオ信号を受信するように構成されたアンプを有するオーディオステージを含み、1つ又は複数のスピーカなどの1つ又は複数のトランスデューサを駆動することにより、受信したオーディオ信号をサウンドとして出力する。いくつかの例では、再生デバイス210は、1つ又は複数のトランスデューサを含み、スピーカドライバは、再生デバイス210のトランスデューサを駆動することにより、オーディオ信号をサウンドとして出力する。他の例では、再生デバイス210は、パッシブスピーカなどの外部に接続されたトランスデューサに結合されており、スピーカドライバは、外部に接続されたトランスデューサを駆動することにより、オーディオ信号をサウンドとして出力する。
【0064】
ネットワーク対応デバイス240は、ネットワークを介して他のデバイスと通信するように構成された様々な異なるタイプのデバイスを指し、「スマートデバイス」または 「IoTデバイス」と呼ばれることがある。ネットワーク対応デバイス240は、再生デバイス210の製造業者またはベンダーとは異なる製造業者またはベンダーによって提供されるサードパーティデバイスを含むことができる。例えば、再生デバイス210がSonos(登録商標)によって製造された再生デバイスである例では、サードパーティネットワーク対応デバイス240は、Sonos(登録商標)以外の任意のスマートデバイスを含むことができる。
【0065】
図2に示すように、環境201は、ネットワーク対応ドアベル240a(例えば、Nest(登録商標) HelloまたはRing(登録商標) Video Doorbell)、ネットワーク対応サーモスタット240b(例えば、Nest(登録商標)Learning ThermostatまたはEcobee(登録商標) Thermostat)、ネットワーク対応ロボット掃除機240c(例えば、iRobot(登録商標) RoombaまたはNeato(登録商標) Botv)を含む。ネットワーク対応ロボット掃除機240c(iRobot(登録商標) RoombaやNeato(登録商標) Botvacなど)、およびネットワーク対応オーブン240d(GE(登録商標) スマートオーブンやWhirlpool(登録商標) スマートレンジなど)。しかしながら、これらの例示的なネットワーク対応デバイス240は単に例示的なものであり、他の例では、ネットワーク対応デバイス240は、煙感知器、一酸化炭素感知器、セキュリティシステム、カメラ、照明システム、および冷蔵庫、電子レンジ、食器洗い機、洗濯機などの様々なタイプのスマート家電を含むがこれらに限定されない、追加的、少数的、および/または様々な他のタイプのスマートデバイスを含むことができる。
【0066】
ネットワーク対応デバイス240は、様々なイベントを検出することに応答してアラートを生成するように構成されている。例えば、ドアベル240aは、個人がドアベルのユーザインタフェースを使用したと決定すること(例えば、ボタンの押下またはタッチスクリーンのインタラクションを検出すること)、またはドアベル240aのカメラまたはモーションセンサを使用して個人の存在を検出することなどによって、ドアにおける個人の存在を検出することに応答してアラートを生成してもよい。サーモスタット240bは、環境201が高温もしくは低温の閾値に達したと決定することに応答して、または環境201のHVACシステムを作動もしくは非作動にすることに応答して、アラートを生成してもよい。ロボット掃除機240cは、掃除サイクルの開始または終了に応答してアラートを生成してもよい。オーブン240dは、閾値温度に到達したこと、または調理タイマーが期限切れになったことを決定することに応答してアラートを生成してもよい。これらのアラートの例は単に例示的なものであり、他の例では、ネットワーク対応デバイス240は、追加の、より少ない、または異なるタイプのアラートを生成してもよい。
【0067】
ネットワーク対応デバイス240は、生成されたアラートをユーザに提供する。いくつかの実施形態では、ネットワーク対応デバイス240は、生成されたアラートのオーディオおよび/または視覚的な通知をユーザのモバイルデバイスに出力させることによって、生成されたアラートをユーザに提供する。例えば、ネットワーク対応デバイス240は、制御デバイス230に生成されたアラートの通知を表示させることができる。制御デバイス230は、図1A、1B、および1Hに示された制御デバイス130aと類似または同等のものであってもよく、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、またはそのようなものであってもよい。
【0068】
いくつかの状況では、ユーザは、メディア再生システムを介して通知されることを好んでもよい。例えば、ユーザは、アラーム(例えば、煙アラーム、一酸化炭素アラーム)のような特定のタイプのデバイスからの優先度の高いイベントを、メディア再生システムを介して通知されることを好んでもよい。
【0069】
いくつかの状況では、ユーザは、モバイルデバイスを介して効果的に通知されない場合がある。例えば、モバイルデバイスは制御デバイス230であってもよく、ユーザは制御デバイス230の電源をオフにしたり、制御デバイス230を消音にしたり、あるいは制御デバイス230が低バッテリ電力に応答して電源をオフにしていることがあり、ユーザは制御デバイス230によって出力された生成されたアラートの通知を受け取らない場合がある。別の例として、再生デバイス210は、制御デバイス230によって出力されたアラート通知からユーザをかき消すか、または他の方法でユーザの気をそらすような音楽または他のオーディオコンテンツを再生している場合がある。
【0070】
本開示は、ユーザが通知を効果的に受信する可能性を高め、ユーザ体験を向上させることができる、ネットワーク対応デバイスの生成したアラートの追加および/または代替の通知を提供するための例示的なシステムおよび方法を提供する。特に、本開示は、再生デバイス210がネットワーク対応デバイスのアラートのオーディオ通知を出力することを含む例示的なシステムおよび方法を提供する。
【0071】
ネットワーク対応デバイスのアラートのオーディオ通知を出力するために、再生デバイス210は、ネットワーク対応デバイス240が再生デバイス210と通信することができるアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を用いて構成することができる。APIの例示的な機能が示され、以下でさらに詳細に説明される。しかしながら、これらのAPIの特徴は単に例示的なものであり、他の例では、追加の、少ない、および/または異なるAPIの特徴を使用することができる。
【0072】
A.例示的なAPI
例示的なAPIは、ネットワーク対応デバイス240および/または再生デバイス210が、再生デバイス210にネットワーク対応デバイスアラートのオーディオ通知を出力させることを容易にするために使用することができる様々なパラメータを定義することができる。以下に示す表1は、例示的なAPIパラメータを提供しており、これらの各パラメータは、以下でさらに詳細に説明される。しかしながら、これらのパラメータは例示の目的のためのものであり、他の例では、APIは、追加のパラメータ、より少ないパラメータ、および/または代替のパラメータを定義してもよい。
【0073】
【表1】
【0074】
表1に示すように、APIによって定義されるパラメータの例の1つは、idパラメータである。idパラメータは、特定のオーディオ通知の識別子を表す文字列型パラメータを表す。いくつかの例では、再生デバイス210は、idパラメータの値を生成し、その値を特定のオーディオ通知に割り当てる。
【0075】
別の例のパラメータは、nameパラメータである。nameパラメータは、オーディオ通知に関連付けられたユーザ識別可能な名前を表す文字列型パラメータを表す。ユーザ識別可能な名前は、アラートを生成したネットワーク対応デバイス240の名前、および/またはアラートのタイプの説明を含むことができる。いくつかの例では、ネットワーク対応デバイス240は、特定のオーディオ通知のためのnameパラメータの値を指定する。
【0076】
別の例のパラメータは、appIdパラメータである。appIdパラメータは、特定のオーディオ通知を生成したアプリケーションを識別する文字列型パラメータを表す。示されているように、appIdパラメータは、アプリケーションに関連付けられた反転されたインターネットドメイン、例えば「com.acme.app」であり、ここで「acme.com」は反転前のドメインである。他の例では、appIdパラメータは、様々な他の形態をとることができる。
【0077】
他の例のパラメータは、priorityパラメータである。priorityパラメータは、オーディオ通知の優先度を指定する列挙型パラメータを表す。いくつかの例では、priorityパラメータは、優先度をそれぞれ低または高に設定するための「LOW」または「HIGH」の列挙値で構成されるが、他の例では、priorityパラメータは、追加のまたは異なる列挙値で構成されてもよい。例えば、priorityパラメータは、数値スケール(例えば、1~5)で優先度を示してもよい。いくつかの例では、ネットワーク対応デバイス240は、特定のオーディオ通知に対してpriorityパラメータの値を設定する。他の例では、再生デバイス210は、オーディオ通知に対応するアラートを生成したネットワーク対応デバイス240の種類に基づいて、再生パラメータの値を設定する。さらに別の例では、ユーザは、ネットワーク対応デバイス240からの特定のアラートに割り当てる優先度を、ユーザインタフェースを介して指示してもよい。
【0078】
ネットワーク対応デバイス240は、priorityパラメータを、特に時間にセンシティブなネットワーク対応デバイスのアラートに対応するオーディオ通知に対しては「HIGH」に設定し、時間にセンシティブでないオーディオ通知に対しては「LOW」に設定することができる。タイムセンシティブなオーディオ通知は、オーディオ通知のトリガとなるイベントに可能な限り近づけて再生されるべきアラートである。優先度の高いアラートの例には、煙アラーム、一酸化炭素アラーム、オーブンタイマー、およびセキュリティアラームが含まれるが、これらに限定されない。例示的な低優先度アラートは、ドアベル、電話、完了した洗濯サイクル、モーション検出、および予熱されたオーブンを含むが、これらに限定されない。そして、図4A-4Dに関して以下にさらに詳細に説明するように、再生デバイス210は、その指定された優先度に基づいて、オーディオ通知を特定の方法で再生するように構成されている。
【0079】
別の例のパラメータは、notificationパラメータである。notificationパラメータは、再生デバイス210がネットワーク対応デバイスアラート通知として出力する特定のオーディオソースを指定する列挙型パラメータを表す。いくつかの例では、notificationパラメータは、(i)通知列挙値として設定された場合に再生デバイス210がネットワーク対応デバイスアラート通知としてデフォルトのチャイムオーディオ通知を出力する「CHIME」と、(ii)通知列挙値として設定された場合に再生デバイス210がネットワーク対応デバイスアラート通知としてカスタムオーディオ通知を出力する「CUSTOM」と、の列挙値を含む。他の例では、通知列挙値は、追加の値または異なる値で構成されてもよい。デフォルトのチャイムオーディオ通知用のオーディオは、以下でさらに詳細に説明するように、再生デバイスのメモリに記憶されていてもよく、カスタムオーディオ通知用のオーディオは、ネットワーク対応デバイスによって指定されていてもよい。
【0080】
別の例のパラメータは、streamUrlパラメータである。streamUrlパラメータは、再生デバイス210がサードパートアラート通知としてカスタムオーディオ通知として出力するためのオーディオソースのURLを指定する文字列型のパラメータである。このように、notificationパラメータが「CUSTOM」に設定されている場合、再生デバイス210は、streamUrlパラメータで指定されたURLからオーディオソースを取得し、取得したオーディオソースをネットワーク対応デバイスアラート通知として再生することができる。
【0081】
別の例のパラメータは、httpAuthorizationパラメータである。httpAuthorizationパラメータは、指定されたURLがセキュア(httpsなど)の場合など、認証が必要な場合に、streamUrlパラメータで指定されたURLへのアクセスを許可するための認証情報を指定する文字列型のパラメータである。
【0082】
別の例のパラメータは、expiryMillisパラメータである。expiryMillisパラメータは、通知キューからオーディオ通知を破棄する前に、特定のオーディオ通知が再生のために通知キューにキューイングされることを許可される時間を示す整数型のパラメータを表す。本実施例では、expiryMillisパラメータの値は、このような制限時間をミリ秒単位で指定しているが、他の実施例も可能である。
【0083】
別の例示的なパラメータは、shouldLoopパラメータである。shouldLoopパラメータは、再生デバイス210が特定のオーディオ通知の再生をループさせるべきか否かを指定するブール型のパラメータであってもよい。shouldLoopパラメータが「FALSE」に設定されている場合、再生デバイス210は、そのオーディオ通知を1回再生する。shouldLoopパラメータが「TRUE」に設定されている場合、再生デバイス210は、オーディオ通知の再生を所定時間ループ再生する。所定の時間の長さは、オーディオ通知の優先度の値に依存してもよい。例えば、再生デバイス210は、優先度の高いオーディオ通知の再生を、優先度の低いオーディオ通知よりも長い所定時間だけループ再生するように構成されてもよい。
【0084】
別の例のパラメータは、statusパラメータである。statusパラメータは、特定のオーディオ通知の現在の状態を識別する列挙型パラメータであってもよい。一例では、statusパラメータ列挙値は、(i)再生のためにスケジュールされているが現在再生されていないオーディオ通知のため「PENDING」、(ii)現在再生されているオーディオ通知のための「ACTIVE」、および(iii)解除されているオーディオ通知のための「DISMISSISED」を含む。他の例では、statusパラメータ列挙値は、追加の値または異なる値を構成してもよい。
【0085】
別の例のパラメータは、errorCodeパラメータである。errorCodeパラメータは、再生デバイス210が特定のエラー状態を検出した場合に応答して特定の値を割り当てるエラー型のパラメータを表す。例示的なエラー値には、(i)「ERROR_AUDIO_CLIP_DO_NOT_DISTURB」、これはオーディオ通知再生を一時的に無効にする「妨害しない」モードにあると再生デバイス210が決定することに応答して、再生デバイス210がerrorCodeパラメータに割り当てることができる、(ii)「ERROR_AUDIO_CLIP_ID_NOT_FOUND」、これは、オーディオ通知のために指定されたオーディオソース(例えば、streamUrlパラメータで識別されるオーディオソース)を再生デバイス210が取得できないとが決定したことに応答して、再生デバイス210がerrorCodeパラメータに割り当てることができる、(iii)「ERROR_AUDIO_CLIP_MEDIA_ERROR」、これは、オーディオ通知のために指定されたオーディオソースが再生デバイス210による再生がサポートされていないメディアの種類であると再生デバイス210が決定したことに応答して、再生デバイス210がerrorCodeパラメータに割り当てることができる、(iv)「ERROR_AUDIO_CLIP_CANCEL」、これは、オーディオ通知を再生する前に、オーディオ通知がキャンセルされたと決定したことに応答して、再生デバイス210がerrorCodeパラメータに割り当てることができる、(v)「ERRROR_AUDIO_CLIP_EXPIRE」、これは、通知を再生する前にオーディオ通知が期限切れになったと決定することに応答して(例えば、expiryMillisパラメータによって指定された時間が再生前に経過したと決定することに応答して)、再生デバイス210がerrorCodeパラメータに割り当てることができる。他の例では、再生デバイス210は、追加のまたは異なるエラー状態を検出することに応答して、errorCodeパラメータに追加のまたは異なる値を割り当てることができる。
【0086】
B.例示的なAPIの使用
上述したAPIを使用して、ネットワーク対応デバイス240は、再生デバイス210と通信して、再生デバイス210がネットワーク対応デバイス240によって生成された1つ又は複数のアラートのオーディオ通知を出力するように、またはオーディオ通知に関連した他の様々な機能を実行するように、再生デバイス210を動作させることができる。
【0087】
ネットワーク対応デバイス240は、再生デバイス210のメディア再生システムと同じネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、Bluetooth(登録商標))に接続することができる。ネットワーク対応デバイス240は、ネットワークを介して再生デバイス210と直接通信することができ、またはネットワーク対応デバイス240は、図2に示すコンピューティングデバイス206のような1つ又は複数の中間コンピューティングデバイスを介して再生デバイス210と通信することができる。例えば、いくつかの例では、コンピューティングデバイス206は、ネットワーク対応デバイス240のうちの1つまたは複数のネットワーク対応デバイス240と提携しているサードパーティサーバ、および再生デバイス210と提携しているファーストパーティサーバを含む。そのような例では、ネットワーク対応デバイス240は、広域ネットワーク(WAN)を介してサードパーティサーバに通信を送信し、ファーストパーティサーバに通信を送信し、ファーストパーティサーバは、WANを介して再生デバイス210に通信を送信することにより、再生デバイス210と通信することができる。同様に、再生デバイス210は、ファーストパーティサーバに通信を送信し、ファーストパーティサーバは、サードパーティサーバに通信を送信し、サードパーティサーバは、ネットワーク対応デバイス240に通信を送信することにより、ネットワーク対応デバイス240のうちの1つ又は複数のデバイスと通信することができる。他の例も可能である。
【0088】
再生デバイス210とネットワーク対応デバイス240との間の仲介として1つまたは複数のサーバを使用することは、様々な利点を有する場合がある。そのようなサーバは、個々のデバイスが動的なアドレスを有していてもよいのに対し、そのようなコンピューティングデバイスは静的なネットワークアドレス(またはドメイン)を有していてもよいので、再生デバイス210および/またはネットワーク対応デバイス240により確実に接続されていてもよい。さらに、そのようなサーバは、バックアップまたは通知のロギングなどの追加のクラウドサービスを実装してもよい。さらに、セキュリティが強化されてもよい。
【0089】
図3Aは、ネットワーク対応デバイス240が再生デバイス210に送信して、再生デバイス210にアラートのオーディオ通知を出力させるか、または要求することができる例示的なアラートメッセージ300を示している。アラートメッセージ300は、ヘッダ部分302およびボディ部分304を含む。
【0090】
ヘッダ302において、ネットワーク対応デバイス240は、再生デバイス210が実行するコマンドを指定するとともに、どの再生デバイス210がそのコマンドを実行するかを指定する識別子を指定する。このように、ネットワーク対応デバイス240は、アラート通知を再生する特定のスピーカを指定することができ、ユーザ体験を向上させることができる。例えば、オーブン240dがキッチンに配置されているので、オーブン240dは、同じくキッチンに配置されている再生デバイス210が、オーブン240dからのアラート通知を再生するように指定することができる。図示のように、ヘッダ302は、「xyz」と名付けられ、世帯「ABCD1234」に配置されている再生デバイス210が「loadAudioClip」コマンドを実行することを指定する。指定された再生デバイス210は、スタンドアロンの再生デバイスであってもよいし、1つ又は複数の他の再生デバイス(例えば、リアチャンネルスピーカを含むサラウンドサウンド構成でグループ化された再生デバイス)とグループ化された再生デバイスであってもよい。
【0091】
いくつかの例では、アラートメッセージ300は、複数の再生デバイス(例えば、所定のネットワーク上のすべてのネットワーク再生デバイス)をアドレスしてもよい。例えば、ある例では、ヘッダ302は、アラートメッセージ300を受信した任意の再生デバイス210をアドレスするように、オーディオ通知を再生するためのコマンドを実行するための特定の再生デバイス210を指定しない。この場合、複数の再生デバイスが通知を受信すると、これらのネットワーク接続された再生デバイスのすべてが同時に通知を再生する。別の例として、アラートメッセージ300は、オーディオ通知を再生する複数の再生デバイスを指定することができ、アラートメッセージ300を受信した再生デバイス210は、指定された再生デバイス間でオーディオ通知の再生を同期させることができる。オーディオ通知を再生するために指定された複数の再生デバイスは、再生デバイスの識別子(例えば、シリアル番号、名前、他の固有の英数字文字列など)を用いて個別に識別されてもよい。さらに別の例として、アラートメッセージ300は、オーディオ通知をグループ化された再生デバイスにまたがって再生することを指定することができ、アラートメッセージ300を受信した再生デバイス210は、再生デバイス210でグループ化された任意の再生デバイスにまたがってオーディオ通知の再生を同期させることができる。この機能は、グループ内のプレーヤを対象としたアラートメッセージ300が、同じグループ内のすべてのプレーヤによって同期再生されることを可能にする「グループ化されたデバイスを含む」オプションであってもよい。他の例も可能である。
【0092】
アラートメッセージ300のボディ304は、再生デバイス210が「loadAudioClip」コマンドを実行する際に使用する様々なパラメータ値を指定するものであり、その中には、name、appId、priority、notification、streamUrl、expiryMillisパラメータの値が含まれており、それぞれが上記でさらに詳細に説明されている。図3Aに示すように、アラートメッセージ300は、再生デバイス210に、「Example」という名前のアプリケーションに関連付けられたネットワーク対応デバイス240によって生成された優先度の低いアラート通知を再生させる。アラートメッセージ300は、この通知を再生するときに、再生デバイス210が、http://example.com/notification.mp3のような特定のURIまたはURLから検索されるカスタムオーディオ信号を出力することをさらに特定する。さらに、expiryMillisパラメータが2000に設定されていることに基づいて、再生デバイス210がこの通知の再生を開始する前に2000ミリ秒(または2秒)が経過すると、再生デバイス210はこの通知の再生をキャンセルする。
【0093】
ネットワーク対応デバイス240からアラートメッセージ300を受信することに応答して、再生デバイス210は、ネットワーク対応デバイス240に、アラートメッセージ300の受信を認め、通知のステータスを提供する応答メッセージ310を送信する。アラートメッセージ300と同様に、応答メッセージ310は、ヘッダ部分312とボディ部分314とを含む。ヘッダ部分312において、再生デバイス210は、応答メッセージ310がネットワーク対応デバイス240によって提供されたloadAudioClipコマンドに応答して提供されることを特定し、loadAudioClipコマンドが正常に受信されたことを示す。
【0094】
応答メッセージ310のボディ314は、再生デバイス210によって指定された追加のパラメータ値を含む。例えば、再生デバイス210は、アラートメッセージ300によって要求されたオーディオ通知を識別するidパラメータに値を割り当てる。示されているように、再生デバイス210は、オーディオ通知を「NEW NOTIFICATION」として識別している。さらに、応答メッセージ310のボディ314は、オーディオ通知のステータスを報告する。示されているように、オーディオ通知のステータスは「PENDING」であり、これは、上述したように、オーディオ通知が再生デバイス210によって再生のためにキューに入れられていることを意味する。
【0095】
再生デバイス210は、応答メッセージ310を送信することに加えて、アラートメッセージ300によって要求されたオーディオ通知を再生するステップを実行する。いくつかの例では、再生デバイス210は、通知のキューを維持し、再生デバイスは、通知のキュー内のそれらの順序に従って、キューに入っている通知を再生する。そのような例では、アラートメッセージ300を受信することに応答して、再生デバイス210は、アラートメッセージ300によって識別されたオーディオ通知を通知キューに追加する。
【0096】
図4Aは、通知キュー400の一例を示している。通知キュー400は、再生デバイス210のメモリに格納することができる。通知キュー400は、再生のためにキューに入れられた多数の通知404(キューに入れられた通知1-4として識別される)を含み、各通知は、それぞれのステータス402およびそれぞれの優先度406を有する。図示されているように、キューに入れられた通知1のステータス402は、再生デバイス210がこの通知を現在再生中であることを示す「ACTIVE」である。残りの通知は「PENDING」ステータスを有し、これは、これらの通知が再生デバイス210による再生を待っていることを示す。さらに示すように、キューに入れられた通知1および2は、優先度が高いので、再生デバイス210は、これらの通知を通知キュー400の最上位に配置し、キューに入れられた通知3および4は、優先度が低いので、再生デバイス210は、優先度の高い通知の後にこれらの通知を配置している。
【0097】
図4B、4C、および4Dは、再生デバイス210が通知キュー400に新しい通知を追加した後の通知キュー400の例を示している。
【0098】
図4Bは、再生デバイス210がアラートメッセージ300を受信して処理した後の通知キュー400の例を示している。上述したように、ネットワーク対応デバイス240は、アラートメッセージ300において、新しい通知が低い優先度を有することを指定する。低い優先度を有する新しい通知に基づいて、再生でデバイス210は、高い優先度を有する通知の後にあるキュー位置で、新しい通知を通知キュー400に追加する。示されているように、再生デバイス210は、既にキューに入れられている(すなわち、保留中の)他の低優先度の通知の後に、新しい通知をキューの最後尾に追加する。しかし、他の例では、再生デバイス210は、高優先度通知の後であって、他の保留中の低優先度通知の前のキュー位置で、新しい通知を通知キュー400に追加するように構成することができる。
【0099】
図4Cは、再生デバイス210が新しい通知を通知キュー400に追加した後の通知キュー400の別の例を示している。この例では、ネットワーク対応デバイス240は、新しい通知が高い優先度を有することを指定している。新しい通知が高い優先度を有することに基づいて、再生デバイス210は、優先度の低い通知よりも前のキュー位置で、新しい通知を通知キュー400に追加する。示されているように、再生デバイス210は、低優先度の通知の前に新しい通知を追加するが、他の保留中の高優先度の通知の後に新しい通知を追加する。しかしながら、他の例では、再生デバイス210は、他の保留中の高優先度通知の前ではあるが、再生デバイス210が現在再生している任意の通知の後(すなわち、任意のアクティブ通知の後)であるキュー位置で、新しい通知を通知キュー400に追加するように構成することができる。
【0100】
図4Dは、再生デバイス210が新しい通知を通知キュー400に追加した後の通知キュー400のさらに別の例を示している。この例では、ネットワーク対応デバイス240は、新しい通知が高い優先度を有することを再び指定している。新しい通知が高い優先度を有することに基づいて、再生デバイス210は、新しい通知を通知キュー400の先頭に追加し、新しい通知の再生を開始する。これを容易にするために、再生デバイス210は、アクティブなキューに入っている通知1の再生を中断(例えば、一時停止または停止)し、キューに入っている通知1を通知キュー400内の保留状態に遷移させる。示されているように、再生デバイス210は、中断されたキューに入っている通知1を、他のすべての保留中のキュー通知よりも前のキュー位置に移動させる。しかし、他の例では、再生デバイス210は、中断されたキューに入っている通知1を、他の保留されている優先度の高い通知の後のキュー位置に移動させるように構成してもよいし、中断されたキューに入っている通知1が優先度の低い通知である例では、通知キュー400の最後に移動させるように構成してもよい。
【0101】
いくつかの例では、中断された通知を通知キュー400に戻す代わりに(例えば、図4Dに関連して説明したように)、再生デバイス210は、中断された通知を最初に要求したネットワーク対応デバイス240に中断を報告することができる。報告された中断を受信することに応答して、ネットワーク対応デバイス240は、中断された通知がまだ関連しているかどうか(例えば、ネットワーク対応デバイス240が中断された通知に対応するアラートを生成する原因となった条件がまだ存在するかどうか)を決定することができ、もしそうであれば、ネットワーク対応デバイス240は、その後、再生デバイス210に後続の要求を送信して、再生デバイス210に、中断された通知を再び再生させることができる。
【0102】
いくつかの例では、再生デバイス210は、特定の状況下でのみ、新しい通知(例えば、図4Dに関連して説明したように)を再生するために、アクティブな通知の再生を中断するように構成される。例えば、再生デバイス210は、アクティブな通知が低優先度の通知であり、新しい通知が高優先度の通知である場合、再生デバイス210は、アクティブな低優先度の通知の再生を中断して、新しい高優先度の通知を再生するように構成することができる。一方、アクティブな通知と新しい通知の両方が高優先度通知である場合、再生デバイス210は、アクティブな高優先度通知の再生が閾値時間(例えば、10秒)経過した場合にのみ、アクティブな高優先度通知の再生を割り込み、高優先度の新しい通知の再生を行うように構成することができる。この動作により、ユーザが高優先度通知を見逃してしまうことを防止することができる。そうでなければ、再生デバイス210がアクティブな高優先度通知を閾値時間だけ再生していない場合、再生デバイス210は、アクティブな通知の再生を中断することなく、新しい通知を通知キュー400に追加する。
【0103】
別の例として、再生デバイス210は、新しい通知が低優先度の通知である場合、再生デバイス210が閾値時間再生しているアクティブ通知が低優先度の通知である場合を除き、アクティブ通知の再生を中断しないように構成することができる。さらに別の例として、再生デバイス210は、新しい通知が優先度の低い通知である場合、アクティブ通知の優先度にかかわらず、再生デバイス210がアクティブ通知の再生を中断しないように構成することができる。
【0104】
通知キュー400に新しい通知を追加することに加えて、再生デバイス210は、特定の状況下で通知キュー400から通知を削除するように構成することができる。上述したように、例えば、ネットワーク対応デバイス240は、アラート通知が通知キュー400内で再生のために(例えば、expiryMillisパラメータを使用して)キューに入れることが許可される最大時間を指定することができる。このように、再生デバイス210は、例えば、expiryMillisパラメータによって指定された時間の間、アラート通知が通知キュー400内にあったことを決定することによって、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、アラート通知が通知キュー400内にあったことを決定することができる。このような決定を行うことに応答して、再生デバイス210は、期限切れのアラート通知を通知キューから削除することができる。
【0105】
再生デバイス210は、通知キュー400に新しい通知を追加する際に、低優先度の通知と高優先度の通知とを異なる扱いにすることに加えて、通知を再生する際に、低優先度の通知と高優先度の通知とを異なる扱いにするように構成することができる。一例として、再生デバイス210は、優先度の高い通知を、優先度の低い通知よりも大きな音量で再生するように構成することができる。別の例として、再生デバイス210は、低優先度通知と高優先度通知とを異なる長さで再生するように構成することができる。例えば、再生デバイス210は、通知の再生を閾値再生時間に制限し、閾値再生時間が経過すると、通知の再生を解除するように構成することができる。このように、再生デバイス210は、優先度の高い通知(例えば、1時間)については、優先度の低い通知(例えば、1分)よりも閾値再生時間を長く設定することができる。
【0106】
いくつかの例では、通知キュー400は、再生デバイス210がいかなる通知も再生しないように、空である。その代わりに、再生デバイス210は、音楽、テレビオーディオ、オーディオブックなどの様々な他のオーディオコンテンツを再生することができる。このようなシナリオでは、再生デバイス210がネットワーク対応デバイス240の1つからアラート通知を再生するための要求を受信した場合(例えば、再生デバイス210がアラートメッセージ300を受信した場合)、再生デバイス210は、アラート通知の再生を可能にするために、他のオーディオコンテンツの再生を調整することができる。
【0107】
例示的な動作環境に関して上述したように、例示的な再生デバイス110は、オーディオコンテンツの複数のアイテムの再生を管理するために再生キューを実装してもよい。通知キューは、オーディオコンテンツの通常の再生のために例示的な再生デバイス110によって実装される再生キューとは別個のものであってもよい。例示的な再生デバイス210は、再生キューと通知キューの両方を同時に実装してもよい。いくつかの実施例では、以下でさらに詳細に説明するように、通知キューは、再生キューから再生を制御するか、またはそうでなければ変更することができる。
【0108】
いくつかの例では、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツの音量を一時的に下げ(「ダッキング」とも呼ばれる)、ダッキングされたオーディオコンテンツと共にアラート通知を再生する。参照により本明細書に組み込まれる「同期再生のオーディオミキシング(Synchronized audio mixing)」と題する米国特許第9,665,341号は、同期再生のためにオーディオコンテンツをミキシングする再生デバイスのいくつかの例をより詳細に提供する。他の例では、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツの再生を停止し、アラート通知を再生し、アラート通知を再生した後、他のオーディオコンテンツの再生を再開する。
【0109】
いくつかの例では、再生デバイス210が他のオーディオコンテンツをダッキングするか、または他のオーディオコンテンツの再生を停止するかは、アラート通知が優先度の高い通知であるか、または優先度の低い通知であるかに依存する。例えば、優先度の低い通知の場合、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツをダッキングし、ダッキングされたオーディオコンテンツと共に優先度の低い通知を再生することができる。また、優先度の高い通知については、再生デバイス210は、他の音声コンテンツの再生を停止し、優先度の高い通知を再生し、優先度の高い通知を再生した後、他のオーディオコンテンツの再生を再開することができる。
【0110】
さらに、または代替的に、いくつかの例では、再生デバイス210が他のオーディオコンテンツをダッキングするか、または他のオーディオコンテンツの再生を停止するかは、他のオーディオコンテンツの種類に依存する。例えば、再生デバイス210が、他のオーディオコンテンツがオーディオブック、ポッドキャスト、または映画オーディオなどの長時間再生コンテンツを含むと決定した場合、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツの再生を停止し、通知を再生し、通知を再生した後、他のオーディオコンテンツの再生を再開する。再生デバイス210が、他のオーディオコンテンツが音楽などの短い再生コンテンツを含むと決定した場合、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツをダッキングし、ダッキングしたオーディオコンテンツと共に通知を再生する。これ可能易にするために、再生デバイス210は、特定のタイプのオーディオコンテンツをロングプレイまたはショートプレイとして扱うようにプリセットすることができる。
【0111】
いくつかの例では、再生デバイス210は、他のオーディオコンテンツのソースに基づいて、他のオーディオコンテンツの再生をダッキングするか停止するかを決定する。オーディオソースによっては、再生デバイス210は、オーディオソースを制御できない(例えば、オーディオソースにオーディオコンテンツの一時停止、停止、または再開をさせる)場合がある。例えば、いくつかのオーディオソースは、ラインイン接続または再生デバイス210がオーディオソースを制御できない他の接続を介して、他のオーディオコンテンツを再生デバイス210に提供してもよい。あるいは、再生デバイス210がオーディオソースを制御することが可能であっても、それを行うと、望ましくないユーザ体験が生じる可能性がある。例えば、オーディオソースは、一時停止されると、より後のライブタイムで再開されるか、またはユーザのフィードがライブフィードから遅れてしまうような、ラジオの生放送のようなライブストリーミングサービスを含んでいてもよい。このように、再生デバイス210は、ラインイン接続を介して受信されたオーディオコンテンツなど、再生デバイス210が中断することができないオーディオソースによって提供される、または中断するとライブストリーミングオーディオコンテンツなどの望ましくないユーザ体験をもたらすであろうオーディオコンテンツの再生をダッキングするように構成され得る。
【0112】
上述したように、再生デバイス210は、閾値時間が経過した後に再生デバイス210が通知の再生を自動的に解除するように、再生デバイス210が特定の通知を再生する時間を制限するように構成することができる。しかしながら、ユーザは、閾値時間の経過を待たずにアラート通知の再生を解除したい場合もある。このように、再生デバイス210は、アラート通知の再生を解除するためのユーザ入力を受けるように構成されていてもよい。
【0113】
いくつかの例では、再生デバイス210は、図1Cに関連して上述したユーザインタフェース113のようなユーザインタフェース(例えば、1つ又は複数のボタン、ノブ、ダイヤル、タッチセンシティブな表面、ディスプレイ、タッチスクリーン)を含む。また、ユーザインタフェースは、LEDのような視覚的インジケータを含むことができる。再生デバイス210が通知を出力しているとき、再生デバイス210は、例えば、特定の色または特定のパターンでLEDを照らすことによって、視覚的インジケータに通知が再生されていることを示すようにすることができる。
【0114】
アラート通知を再生している間、再生デバイス210は、ユーザインタフェースを介してユーザ入力を受信することができ、ユーザ入力を受信することに応答して、再生デバイス210は、アラート通知の再生を解除する。例えば、アラート通知の再生中に、スキップフォワードボタンは、所定の通知の再生から、通知キュー内の別の通知の再生へ、または再生キュー内の現在再生中のメディアアイテムへとスキップフォワードするように構成されていてもよい。別の例として、再生/一時停止ボタンは、現在再生中のアラート通知を解除するように構成されてもよい。さらに別の例として、ユーザは、特定のボタンのダブルタップやユーザインタフェース上の特定のスワイプパターンなどの特定のジェスチャーまたは入力パターンを実行して、現在再生中のアラート通知を却下するように構成されてもよい。
【0115】
いくつかの例では、再生デバイス210は、そのグラフィカルユーザインタフェースを介して、制御デバイス230に、再生デバイス210が再生しているアラート通知に対応する視覚的な通知を表示させる。例えば、アラート通知を再生する要求を受信することに応答して(例えば、アラートメッセージ300を受信することに応答して)、またはアラート通知を再生することに応答して、再生デバイス210は、制御デバイス230に、再生デバイス210がアラート通知を再生していることを示すインジケーションを表示させる指示を送信することができる。
【0116】
図5は、制御デバイス230が、再生デバイス210がアラート通知を再生している例示的なインジケーションを表示している様子を示している。制御デバイス230は、図1Hに関連して上述したユーザインタフェース133と同じであってもよいし、同等のものであってもよいユーザインタフェース533を含む。制御デバイス230は、ユーザインタフェース133を介して、再生デバイス210がアラート通知を再生していることを示すインジケーション533aを表示する。制御デバイス230は、再生デバイス210からインジケーション533aを表示するように指示を受けたことに応答して、インジケーション533aを表示する。
【0117】
インジケーション533aは、再生デバイス210が再生中のアラート通知に関する情報533bを含む。情報533bは、アラートを発生させたネットワーク対応デバイスの識別、アラートを促した条件の説明、またはユーザがアラートのソースを特定するのに役立つ様々な他の情報を含むことができる。この情報は、再生デバイス210がアラート通知を再生しているという表示を表示するために、再生デバイスが制御デバイスへの指示に含めることができるアラートメッセージ300のパラメータから入力され得る。
【0118】
図5に示すように、情報533bは、アラートを発生させたネットワーク対応デバイスを「スマートオーブン」と特定し、アラートの条件を「オーブンが450°Fに予熱されました」と記述している。再生デバイス210は、インジケーション533aを表示する指示の一部として情報533bを制御デバイス230に提供することができ、再生デバイス210は、例えば、アラートメッセージ300から情報533bを抽出することにより、ネットワーク対応デバイス240から情報533bを取得することができる。
【0119】
インジケーション533aは、解除ボタン533cとスヌーズボタン533dとをさらに含む。ユーザが解除ボタン533cを作動させると、制御デバイス230は、再生デバイス210に解除指示を送信する。解除指示を受信したことに応答して、再生デバイス210は、アラート通知の再生を停止し、通知キュー400からアラート通知を削除する。ユーザがスヌーズボタン533dを操作すると、制御デバイス230は、再生デバイス210にスヌーズ指示を送信する。そして、スヌーズ指示を受信したことに応答して、再生デバイス210は、例えば図4A-4Dに関連して上述したプロセスのうちの1つ又は複数に従って、アラート通知の再生を停止し、アラート通知を通知キュー400に戻す。通知キュー400が空であるか、またはほぼ空である場合など、スヌーズされたアラート通知の急速な再生を避けるために、再生デバイス210は、スヌーズされたアラート通知の再生を閾値時間(例えば、5分)だけ遅延させることができる。
【0120】
いくつかの例では、制御デバイス230は、ネットワーク対応デバイス240に解除指示を送信し、ネットワーク対応デバイス240は、応答して再生デバイス210に解除指示を送信する。いくつかの例では、制御デバイス230と再生デバイス210とが同じLANに接続されており、制御デバイス230は、LANを介して再生デバイス210に解除指示を送信する。いくつかの例では、制御デバイス230は、解除指示をサーバデバイスに送信し、サーバデバイスは、解除指示を再生デバイス210にルーティングする。例えば、制御デバイス230は、解除指示をサードパーティサーバに送信してもよく、サードパーティサーバは、解除指示をネットワーク対応デバイス240に送信してもよく、ネットワーク対応デバイス240は、解除指示を再生デバイス210に送信してもよい。別の例として、制御デバイス230は、ファーストパーティサーバに解除指示を送信してもよく、ファーストパーティサーバは、再生デバイス210に解除指示を送信してもよい。ネットワーク対応デバイス240に解除指示が送信されない例では、制御デバイスまたは再生デバイス210は、アラート通知が解除されたことを示すメッセージをネットワーク対応デバイス240に送信してもよい。
【0121】
いくつかの例では、再生デバイス210は、インジケーション533aをユーザインタフェース133の「現在再生中」画面に表示するように構成されている。現在再生中画面は、図1Hに関連して示され、説明されているように、再生デバイス210が現在再生中のメディアコンテンツに関連する様々な情報、例えば、メディアコンテンツアート(例えば、アルバムアート、歌詞、ビデオ)、再生状態インジケータ(例えば、経過時間および/または残り時間インジケータ)、メディアコンテンツ情報、再生制御アイコン、およびゾーンインジケータを含むことができる。このようにして、ユーザは、現在再生中の画面を介してインジケーション533aを操作することにより、アラート通知の再生を解除したり、スヌーズ再生したりすることができる。
【0122】
いくつかの例では、ネットワーク対応デバイス240は、制御デバイス230にインジケーション533aを表示させる。例えば、アラートメッセージ300を再生デバイス210に送信することに加えて、ネットワーク対応デバイス240は、インジケーション533aを表示するように制御デバイス230に指示するメッセージを制御デバイス230に送信してもよい。あるいは、ネットワーク対応デバイス240は、アラートメッセージ300を再生デバイス210に送信することに加えて、制御デバイス230にインジケーション533aを表示させるように再生デバイス210に指示するメッセージ(例えば、アラートメッセージ300に含まれるか、または、アラートメッセージ300とは別々である)を再生デバイス210に送信してもよい。
【0123】
いくつかの例では、再生デバイス210は、再生デバイス210がアラート通知に関連する特定の動作を実行するたびに、ネットワーク対応デバイス240にレポートを提供する。例えば、再生デバイス210は、再生デバイス210が再生のためにアラート通知をキューに入れたこと、現在アラート通知を再生中であること、(例えば、ユーザ入力に応答して)アラート通知を解除したこと、別のアラート通知を再生するためにアラート通知を中断したこと、期限切れのアラート通知をキューから削除したこと、または閾値時間の間アラート通知を再生することに基づいてアラート通知の再生を停止したことを示すレポートをネットワーク対応デバイス240(またはサードパーティサーバ)に送信することができる。所与の通知について、再生デバイス210は、通知に関連付けられたネットワーク対応デバイス240のみにこれらのレポートを提供することができ、または再生デバイス210は、再生デバイス210とネットワーク接続されている複数のものまたはネットワーク対応デバイス240のすべてにこれらのレポートを提供することができる。
【0124】
図6は、ネットワーク対応デバイスからアラート通知を出力する再生デバイスのための例示的な方法600を示す。方法600は、本明細書に開示および/または記載されている再生デバイスのいずれか、または現在知られているかまたは後に開発される他の再生デバイスによって実装することができる。
【0125】
方法600の様々な実施形態は、ブロック602-610によって例示される1つ又は複数の操作、機能、および動作を含む。ブロックは逐次的に図示されているが、これらのブロックはまた、並列に、および/または本明細書に開示され、記載されている順序とは異なる順序で実行されてもよい。また、様々なブロックは、より少ないブロックに結合されてもよく、追加のブロックに分割されてもよく、および/または所望の実施形態に基づいて削除されてもよい。
【0126】
さらに、本明細書に開示された方法600および他のプロセスおよび方法について、フローチャートは、いくつかの実施形態の1つの可能な実施形態の機能および動作を示す。これに関して、各ブロックは、モジュール、セグメント、またはプログラムコードの一部分を表してもよく、これは、プロセスにおける特定の論理的機能またはステップを実装するために1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な1つ又は複数の命令を含む。プログラムコードは、任意のタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体、例えば、ディスクまたはハードドライブを含む記憶装置などに記憶されていてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでもよく、例えば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような短時間のデータを記憶する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでもよい。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスクまたは磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)のような二次的または持続的な長期記憶装置のような非一時的な媒体を含んでもよい。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、他の任意の揮発性または不揮発性の記憶システムであってもよい。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよいし、有形の記憶装置であってもよい。さらに、本明細書に開示された方法600および他のプロセスおよび方法については、図6の各ブロックは、プロセスにおける特定の論理機能を実行するために配線された回路を表してもよい。
【0127】
方法600は、ブロック602から始まり、このブロック602は、再生デバイスが、オーディオステージおよび再生デバイスの1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生することを含む。上述したように、オーディオコンテンツを再生することは、通知キューからのアラート通知を再生することを含んでもよく、または、音楽、テレビジョンオーディオ、オーディオブックなどのアラート通知を除外したオーディオコンテンツを再生することを含んでもよい。
【0128】
ブロック604において、方法600は、オーディオコンテンツを再生している間、再生デバイスが、再生デバイスのネットワークインタフェースを介して、ネットワーク対応デバイスからのアラート通信を受信することを含み、このアラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む。上述したように、アラート通信を受信することは、再生デバイスのAPIに従ってアラートメッセージを受信することを含んでもよい。さらに、オーディオ通知識別子は、再生デバイスがサポートするデフォルトオーディオ通知を識別してもよいし、オーディオ通知識別子は、カスタムオーディオ通知を識別してもよい。デフォルトオーディオ通知に対応するオーディオは、再生デバイスのメモリに格納されていてもよい。
【0129】
ブロック606において、方法600は、アラート通信を受信することに応答して、再生デバイスが、オーディオ通知を特定のキュー位置で通知キューに追加することを含み、ここで、通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに対するオーディオ通知の優先度に基づいている。上述したように、再生デバイスは、通知キュー内の優先度の低い通知よりも優先度の高い通知を先に追加する。
【0130】
ブロック608において、方法600は、再生デバイスがオーディオ通知を再生するためにオーディオコンテンツの再生を調整することを含む。上述したように、オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツの再生を停止すること、またはオーディオコンテンツをダッキングすることを含み得る。
【0131】
ブロック610において、方法600は、再生デバイスがオーディオ通知を再生することを含む。オーディオコンテンツの再生を調整することがオーディオコンテンツをダッキングすることを含む例では、オーディオ通知を再生することは、ダッキングされたオーディオコンテンツと同時にオーディオ通知を再生することを含む。オーディオコンテンツの再生を調整することがオーディオコンテンツの再生を停止することを含む例では、方法600は、オーディオ通知を再生した後、オーディオコンテンツの再生を再開することをさらに含むことができる。
【0132】
例では、オーディオ通知は第1オーディオ通知であり、通知キューは第2オーディオ通知を含み、通知キューにオーディオ通知を追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第1オーディオ通知を第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに追加することを含む。
【0133】
いくつかの例では、オーディオ通知は第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツは第2オーディオ通知を含み、第1オーディオ通知の優先度は第2オーディオ通知の優先度よりも高く、オーディオコンテンツの再生を停止することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2のオーディオ通知の再生を停止することを含む。
【0134】
さらなる例では、オーディオ通知は第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツは第2オーディオ通知を含み、オーディオコンテンツの再生を調整することは、(i)第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、第1オーディオ通知が再生の準備ができていることを決定すること、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していることを決定すること、および(iii)第1オーディオ通知が再生可能であることと、第2オーディオ通知を部分的に再生される通知に対応する閾値時間だけ再生デバイスが再生したことと、の両方に基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止し、第1オーディオ通知の再生を開始すること、を含む。
【0135】
いくつかの例では、オーディオ通知は第1オーディオ通知であり、通知キューは第2オーディオ通知を含み、方法600は、(i)再生デバイスが、第2のオーディオ通知が期限切れオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キュー内にあったことを決定すること、および(ii)第2オーディオ通知が期限切れオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キュー内にあったことを決定することに応答して、再生デバイスが第2オーディオ通知を通知キューから削除すること、をさらに含む。
【0136】
例では、方法600は、再生デバイスが、ネットワークインタフェースを介して、グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイルデバイスに、グラフィカルユーザインタフェースを介して、再生デバイスがオーディオ通知を再生していることを示すインジケーションをモバイルデバイスに表示させる指示を送信することをさらに含む。このような例では、方法600は、(i)再生デバイスが、ネットワークインタフェースを介して、モバイルデバイスから、オーディオ通知を解除する指示を受信すること、および(ii)オーディオ通知を解除する指示を受信したことに応答して、再生デバイスが、オーディオ通知の再生を停止し、オーディオコンテンツの再生を再開すること、をさらに含んでもよい。
【0137】
方法600は、再生デバイスが他のオーディオコンテンツを再生している間にアラート通信を受信することに関して記載されているが、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、そのようなシナリオに限定されない。例えば、再生デバイスは、再生デバイスが他のオーディオコンテンツを再生していないときにアラート通信を受信することができ、そのようなシナリオでは、再生デバイスは、アラート通信に基づいてオーディオ通知を出力するために、上述したプロセスの一部または全部を実行することができる。
【0138】
IV.結論
再生デバイス、制御デバイス、再生ゾーン構成、およびメディアコンテンツソースに関する上述した説明は、以下に説明する機能および方法が実装され得る動作環境のいくつかの例を示しているに過ぎない。本明細書で明示的に記載されていないメディア再生システム、再生デバイス、およびネットワークデバイスの他の動作環境および構成もまた、機能および方法の実装に適用可能であり、好適であり得る。
【0139】
(特徴1)ネットワークインタフェースと、アンプを有するオーディオステージと、1つ又は複数のスピーカドライバと、1つ又は複数のプロセッサと、ハウジングと、を備え、ハウジングは少なくともネットワークインタフェース、オーディオステージ、1つ又は複数のスピーカドライバ、1つ又は複数のプロセッサ、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を収容する再生デバイスによって実行される方法。方法は、オーディオステージおよび1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生している間、ネットワークインタフェースを介して、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されたネットワーク対応デバイスからアラート通信を受信すること、ここでアラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含む、アラート通信を受信することに応答して、オーディオ通知を特定のキュー位置で通知キューに追加すること、ここで通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置が、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに対するオーディオ通知の優先度に基づいている、オーディオ通知を再生するためにオーディオコンテンツの再生を調整すること、およびオーディオステージおよび1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオ通知を再生すること、を含む。
【0140】
(特徴2)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、オーディオ通知を通知キューに追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第1オーディオ通知を第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに追加することを含む、特徴1の方法。
【0141】
(特徴3)オーディオコンテンツがオーディオ通知を除外しており、オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツをダッキングすることを含み、オーディオ通知を再生することは、ダッキングされたオーディオコンテンツと共にオーディオ通知を再生することを含む、特徴1の方法。
【0142】
(特徴4)オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツの再生を停止することを含み、方法は、オーディオ通知を再生した後、オーディオコンテンツの再生を再開することを更に含む、特徴1の方法。
【0143】
(特徴5)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高く、オーディオコンテンツの再生を停止することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止することを含む、特徴4の方法。
【0144】
(特徴6)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知であり、オーディオコンテンツの再生を調整することは、第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、第1オーディオ通知の再生の準備ができていることを決定すること、部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していることを決定すること、(i)第1オーディオ通知の再生の準備ができていること、および(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止し、第1オーディオ通知の再生を開始することを含む、特徴1の方法。
【0145】
(特徴7)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、方法は、第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キュー内にあることを決定すること、第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キュー内にあることを決定することに応答して、通知キューから第2オーディオ通知を削除することをさらに含む、特徴1の方法。
【0146】
(特徴8)ネットワークインタフェースを介して、グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイルデバイスに、グラフィカルユーザインタフェースを介して、再生デバイスがオーディオ通知を再生している旨のインジケーションをモバイルデバイスに表示させる指示を送信することをさらに含む、特徴1の方法。
【0147】
(特徴9)ネットワークインタフェースを介して、モバイルデバイスからオーディオ通知を解除する指示を受信すること、オーディオ通知を解除する指示を受信したことに応答して、オーディオ通知の再生を停止し、オーディオコンテンツの再生を再開することを含む、特徴1の方法。
【0148】
(特徴10)特徴1~9のいずれかの方法を実行するように構成された再生デバイス。
【0149】
(特徴11)特徴1~9のいずれかの方法を再生デバイスに実行させるように、再生デバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0150】
(特徴12)特徴1~9のいずれかの方法を実行するように構成されたシステム。
【0151】
(特徴13)(i)ネットワークインタフェース、(ii)アンプを有するオーディオステージ、(iii)1つ又は複数のスピーカドライバ、(iv)(iv)1つ又は複数のプロセッサ、および(v)ハウジング、を備え、ハウジングは、少なくともネットワークインタフェース、オーディオステージ、1つ又は複数のスピーカドライバ、1つ又は複数のプロセッサ、および、再生デバイスに命令を実行させるために1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を収容する再生デバイスであって、命令は、(a)オーディオステージおよび1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生している間、ネットワークインタフェースを介して、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されるネットワーク対応デバイスからのアラート通信を受信すること、ここでアラート通信は、(i)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(ii)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含み、(b)アラート通信の受信に応答して、オーディオ通知を特定のキュー位置で通知キューに追加すること、ここで通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、(c)オーディオ通知を再生するためのオーディオコンテンツの再生を調整すること、および(d)オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオ通知を再生すること、を含む、再生デバイス。
【0152】
(特徴14)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、オーディオ通知を通知キューに追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第1オーディオ通知を第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに追加することを含む、特徴13の再生デバイス。
【0153】
(特徴15)オーディオコンテンツがオーディオ通知を除外し、オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツをダッキングすることを含み、オーディオ通知を再生することは、ダッキングされたオーディオコンテンツと共にオーディオ通知を再生することを含む、特徴13の再生デバイス。
【0154】
(特徴16)オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツの再生を停止することを含み、命令は、オーディオ通知を再生した後、オーディオコンテンツの再生を再開することをさらに含む、特徴13の再生デバイス。
【0155】
(特徴17)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高く、オーディオコンテンツの再生を停止することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止することを含む、特徴16の再生デバイス。
【0156】
(特徴18)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、オーディオコンテンツの再生を調整することは、(i)第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、第1オーディオ通知の再生の準備ができていると決定すること、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していると決定すること、(iii)(a)第1オーディオ通知の再生の準備ができていること、および(b)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止し、第1オーディオ通知の再生を開始すること、を含む、特徴13の再生デバイス。
【0157】
(特徴19)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、命令は、(i)第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キューにあったことを決定すること、(ii)第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キューにあったことを決定することに応答して、第2オーディオ通知を通知キューから削除すること、を含む、特徴13の再生デバイス。
【0158】
(特徴20)命令は、ネットワークインタフェースを介して、グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイルデバイスに、グラフィカルユーザインタフェースを介して、モバイルデバイスに、再生デバイスがオーディオ通知を再生していることを示すインジケーションを表示させる指示を送信することをさらに含む、特徴13の再生デバイス。
【0159】
(特徴21)命令は、(i)モバイルデバイスからネットワークインタフェースを介して、オーディオ通知を解除するための指示を受信すること、(ii)オーディオ通知を解除する指示を受信したことに応答して、オーディオ通知の再生を停止し、オーディオコンテンツの再生を再開することをさらに含む、特徴13の再生デバイス。
【0160】
(特徴22)再生デバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体であって、命令は、(i)再生デバイスのオーディオステージおよび1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生している間に、再生デバイスのネットワークインタフェースを介して、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されたネットワーク対応デバイスからのアラート通信を受信すること、ここでアラート通信は、(a)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子、および(b)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子を含む、(ii)アラート通信を受信することに応答して、オーディオ通知を特定のキュー位置で通知キューに追加すること、ここで通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、(iii)オーディオ通知を再生するためのオーディオコンテンツの再生を調整すること、(iv)オーディオステージ及び1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオ通知を再生することを含む、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【0161】
(特徴23)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、通知キューにオーディオ通知を追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第1オーディオ通知を第2オーディオ通知よりも順願が先の位置で通知キューに追加することを含む、特徴23の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0162】
(特徴24)オーディオコンテンツはオーディオ通知を除外しており、オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツをダッキングすることを含み、オーディオ通知を再生することは、ダッキングされたオーディオコンテンツと共にオーディオ通知を再生することを含む、特徴23の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0163】
(特徴25)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高く、オーディオコンテンツの再生を調整することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、オーディオコンテンツの再生を停止することを含み、命令は、第1オーディオ通知を再生した後、オーディオコンテンツの再生を再開することをさらに含む、特徴23の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0164】
(特徴26)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、オーディオコンテンツの再生を調整することは、(i)第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、第1オーディオ通知の再生の準備ができていると決定すること、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していると決定すること、(iii)(a)第1オーディオ通知の再生の準備ができていること、および(b)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止し、第1オーディオ通知の再生を開始することを含む、特徴23の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0165】
(特徴27)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、命令は(i)第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キューにあったことを決定すること、(ii)第2オーディオ通知が、期限切れのオーディオ通知に対応する閾値時間の間、通知キューにあったことを決定することに応答して、第2オーディオ通知を通知キューから削除することをさらに含む、特徴23の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体。
【0166】
(特徴28)(i)オーディオステージおよび再生デバイスの1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオコンテンツを再生している間に、再生デバイスのネットワークインタフェースを介して、ローカルエリアネットワークを介して再生デバイスに接続されたネットワーク対応デバイスからのアラート通信を受信すること、ここでアラート通信は、(a)オーディオ通知を識別するオーディオ通知識別子と、(b)オーディオ通知の優先度を識別する優先度識別子と、を含み、(ii)アラート通信を受信することに応答して、オーディオ通知を特定のキュー位置で通知キューに追加すること、ここで通知キュー内のオーディオ通知の特定のキュー位置は、通知キュー内の他のオーディオコンテンツに関連するオーディオ通知の優先度に基づいている、(iii)オーディオ通知を再生するためにオーディオコンテンツの再生を調整すること、および(iv)オーディオステージおよび1つ又は複数のスピーカドライバを介してオーディオ通知を再生することを含む、方法。
【0167】
(特徴29)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、通知キューが第2オーディオ通知を含み、オーディオ通知を通知キューに追加することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいて、第1オーディオ通知を第2オーディオ通知よりも順番が先の位置で通知キューに追加することを含む、特徴28の方法。
【0168】
(特徴30)オーディオコンテンツがオーディオ通知を除外しており、オーディオコンテンツの再生を調整することは、オーディオコンテンツをダッキングすることを含み、オーディオ通知を再生することは、ダッキングされたオーディオコンテンツと共にオーディオ通知を再生することを含む、特徴28の方法。
【0169】
(特徴31)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高く、オーディオコンテンツの再生を調整することは、第1オーディオ通知の優先度が第2オーディオ通知の優先度よりも高いことに基づいてオーディオコンテンツの再生を停止することを含み、方法は、第1オーディオ通知を再生した後、オーディオコンテンツの再生を再開することを含む、特徴28の方法。
【0170】
(特徴32)オーディオ通知が第1オーディオ通知であり、オーディオコンテンツが第2オーディオ通知を含み、オーディオコンテンツの再生を調整することは、(i)第1オーディオ通知の特定のキュー位置に基づいて、第1オーディオ通知の再生の準備ができていると決定すること、(ii)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していると決定すること、(iii)(a)第1オーディオ通知の再生の準備ができていること、および(b)部分的に再生される通知に対応する閾値時間の間、再生デバイスが第2オーディオ通知を再生していること、の両方に基づいて、第2オーディオ通知の再生を停止し、第1オーディオ通知の再生を開始することを含む、特徴28の方法。
【0171】
上記の説明は、数ある中で、他の構成要素の中で、ハードウェア上で実行されるファームウェアおよび/またはソフトウェアを含む、様々な例示的なシステム、方法、装置、および製造品を開示している。そのような例は単なる例示であり、限定的なものと考えるべきではないことが理解される。例えば、ファームウェア、ハードウェア、および/またはソフトウェアの態様または構成要素のいずれかまたはすべてが、ハードウェアのみで、ソフトウェアのみで、ファームウェアのみで、またはハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせで具現化され得ることが意図されている。したがって、提供される例は、そのようなシステム、方法、装置、および/または製造品を実装するための唯一の方法ではない。
【0172】
さらに、本明細書において「実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載された特定の機能、構造、または特徴が、本発明の少なくとも1つの例示的な実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所で現れているこの用語は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すものではなく、また、別個の実施形態または代替的な実施形態が他の実施形態と相互に排他的であるものでもない。そのように、本明細書に記載された実施形態は、当業者であれば明示的にも暗黙的にも理解されるように、他の実施形態と組み合わせることができる。
【0173】
本明細書は、ネットワークに接続されたデータ処理デバイスの動作に直接または間接的に類似した例示的な環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、および他の記号的表現の観点から広く提示されている。これらのプロセス記述および表現は、当業者が、他の当業者にその作業の実体を最も効果的に伝えるために典型的に使用される。多くの特定の詳細は、本開示の完全な理解を提供するために記載されている。しかしながら、本開示の特定の実施形態は、特定の具体的な詳細なしに実施することができることは、当業者に理解されるであろう。他の実施例では、実施形態の態様を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の方法、手順、構成要素、および回路が詳細に記載されていない。したがって、本開示の範囲は、前記の実施形態の説明よりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0174】
添付の特許請求の範囲のいずれかが、純粋にソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装をカバーするために読み取られる場合、少なくとも1つの例における要素のうちの少なくとも1つは、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを格納するメモリ、DVD、CD、ブルーレイなどのような有形の非一時的な媒体を含むことを本明細書では明示的に定義される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6