(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-19
(45)【発行日】2023-04-27
(54)【発明の名称】新規なN-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体及びその用途
(51)【国際特許分類】
C07D 401/14 20060101AFI20230420BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20230420BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20230420BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20230420BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20230420BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20230420BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20230420BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20230420BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20230420BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20230420BHJP
A61P 19/04 20060101ALI20230420BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20230420BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230420BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20230420BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
C07D409/14
A61K31/4439
A61K31/506
A61P1/16
A61P3/06
A61P3/10
A61P9/12
A61P11/00
A61P13/12
A61P19/04
A61P19/08
A61P29/00
A61P37/06
A61P43/00 105
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2021516443
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 KR2019013311
(87)【国際公開番号】W WO2020080741
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】10-2018-0124732
(32)【優先日】2018-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514311689
【氏名又は名称】エイチケー イノ.エヌ コーポレーション
【住所又は居所原語表記】239 Osongsaengmyeong 2-ro, Osong-eup, Heungdeok-gu, Cheongju-si, Chungcheongbuk-do, 28158, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドンギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、スンジン
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ジェホ
(72)【発明者】
【氏名】チ、スンヒ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジュ-ファン
(72)【発明者】
【氏名】ピョン、ジュンソク
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ジンウ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ス-ジン
(72)【発明者】
【氏名】ピョン、イェジ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ジウォン
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/157857(WO,A1)
【文献】特表2011-506362(JP,A)
【文献】特表2018-503661(JP,A)
【文献】特表2017-506239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 401/00-C07D 401/14
C07D 409/00-C07D 409/14
A61K 31/33-33/44
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物又はその薬学的に許容される塩であって、前記化合物は、
1.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
2.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
3.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メトキシメチル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
4.4-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
5.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
6.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
7.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
8.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
9.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
10.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
11.5-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
12.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
13.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルスルホニル)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
14.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
15.5-(3,5-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
16.5-(4-クロロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
17.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(チオフェン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
18.5-(3,4-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
19.5-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
20.5-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
21.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルチオ)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
22.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-o-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、
23.5-(4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、又は
24.5-(4-エトキシフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドである
、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
下記化学式(2)で表される化合物を6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-アミンと反応させるステップを含む、
請求項
1に記載の化合物の製造方法。
【化1】
前記化学式(2)において、
XはN
Hであり、
YはOH又は
Clであり、
R
1
は水素であり、
R
2
及びR
3
は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、メトキシメチル、又は非置換もしくは置換されたフェニル、チオフェニルもしくはピリミジニルである。
【請求項3】
YがOHであれば、前記反応は、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)及び塩基の存在下で行うものである請求項
2に記載の製造方法。
【請求項4】
Yが
Clであれば、前記反応は、トリエチルアミンの存在下で行うものである請求項
2に記載の製造方法。
【請求項5】
Yが
Clである化学式(2)の化合物は、YがOHである化学式(2)の化合物とハロゲン化オキサリルとの反応により準備するものである請求項
4に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項
1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療用薬学的組成物。
【請求項7】
前記組成物は、ASK1活性を抑制することを特徴とする請求項
6に記載の薬学的組成物。
【請求項8】
前記ASK1調節異常により媒介される疾患は、糖尿病、糖尿病性腎症、腎臓疾患、腎臓線維症、肺線維症、特発性肺線維症(IPF)、肝線維症、肺高血圧症、慢性閉鎖性肺疾患(COPD)、急性肺損傷、非アルコール性脂肪肝炎、肝疾患、アルコール性肝疾患、アルコール性肝炎、炎症性疾患、自己免疫疾患、増殖性疾患、移植拒絶、軟骨代謝障害を伴う疾患、先天性軟骨奇形、IL6の過剰産生に関する疾患及びそれらの組み合わせからなる群から選択される疾患である請求項
6に記載の薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、新規なN-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩、その製造方法、及びそれを有効成分として含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療用途に関する。
【背景技術】
【0002】
分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(Mitogen-activated protein kinase; MAPK)シグナルカスケードは、様々な細胞内外の待ち行列を、細胞の成長、分化、炎症及びアポトーシスを含む細胞ストレス反応に結びつける。MAPKは、MAP3K、MAP2K、MAPKとして存在し、MAP3Kは、環境シグナルに直接反応してMAP2Kをリン酸化し、その結果、特定のMAPKをリン酸化する。次に、MAPKは、遺伝子発現を調節する転写因子を含む細胞基質をリン酸化することにより、適切な細胞反応を媒介する役割を果たす。
【0003】
分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ5(Mitogen-activated protein kinase kinase kinase 5; MAP3K5)ともいうアポトーシスシグナル調節キナーゼ1(Apoptosis signal regulating kinase 1: ASK1)は、c-Jun N末端タンパク質キナーゼ(JNK)及びp38MAPキナーゼを活性化するMAP kinase kinase kinase(MAP3K)familyの構成員である。
【0004】
ASK1は、酸化ストレス、活性酸素種(ROS)、LPS、TNF-a、FasL、Endoplasmic reticulum(ER)ストレス、細胞内カルシウム流入などの一連の様々な刺激により活性化され、c-Jun N末端タンパク質キナーゼ(JNK)及びp38MAPキナーゼを活性化する。
【0005】
ASK1タンパク質のリン酸化は細胞タイプによってアポトーシス又は他の細胞反応を引き起こすことがあり、ASK1の活性化が神経変性疾患、心血管疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、代謝性疾患などの広範囲の疾患に関与することが知られている。特に、心腎疾患、例えば腎臓疾患、糖尿病性腎臓疾患、慢性腎臓疾患、線維化疾患(肺及び腎臓線維症を含む)、呼吸器疾患(慢性閉鎖性肺疾患(COPD)及び急性肺損傷を含む)、急性及び慢性肝疾患などにも重要な役割を果たすことが知られている。
【0006】
よって、ASK1シグナル伝達を抑制する薬物の開発により、前述した広範囲の疾患の予防又は治療を必要とする患者の生活を修正及び改善できるものと期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本出願人は、ASK1活性を抑制する新規な化合物を見出すべく鋭意研究した結果、一連のN-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体がASK1活性を効率的に抑制し、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療に有用であることを確認し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願は、N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩を提供することを目的とする。
【0009】
また、本出願は、前記N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本出願は、前記N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供することを目的とする。
【0011】
さらに、本出願は、前記薬学的組成物を、それを必要とする個体に投与するステップを含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療方法を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0012】
本出願の新規なN-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩は、ASK1活性を抑制する効果を発揮するので、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
前記目的を達成するための本出願の一態様は、N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩を提供する。
【0014】
本出願の他の態様は、前記N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体の製造方法を提供する。
【0015】
本出願のさらに他の態様は、前記N-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供する。
【0016】
本出願のさらに他の態様は、前記薬学的組成物を、それを必要とする個体に投与するステップを含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療方法を提供する。
【0017】
以下、本出願をより詳細に説明する。
【0018】
本明細書により本出願の化合物を定義する上で、次のように定義した概念を用いる。
【0019】
これらの定義は、特に断らない限り、本明細書全体にわたって個別に又はより大きな群の一部として用いる用語にも適用される。
【0020】
「アルキル」とは、直鎖、分枝鎖又は環状の炭化水素ラジカルを意味し、各炭素原子は少なくとも1つの置換基で任意に置換されてもよい。
【0021】
「アルコキシ」とは、-O-アルキルを意味し、ここでアルキルは前記定義の通りである。
【0022】
「アリール」とは、フェニル、ナフチルなどを含む芳香族基を意味するが、少なくとも1つの置換基で任意に置換されてもよい。
【0023】
「ヘテロアリール」とは、N、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、任意にベンゾ又はシクロアルキルと融合される、飽和もしくは部分的に飽和又は芳香族の形態を意味する。
【0024】
「ハロ(ゲン)」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードの置換体を意味する。
【0025】
その他、本明細書において用いる用語及び略語は、特に断らない限り、その本来の意味を有する。
【0026】
本出願のN-(イソプロピル-トリアゾリル)ピリジニル)-ヘテロアリール-カルボキサミド誘導体は、化学式(1)で表される化合物であってもよい。
【0027】
【0028】
化学式(1)において、XはNH、O又はSであり、R1は水素、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ又はハロゲンであり、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C6-10アリール、C6-10アリールアミノ、C5-10ヘテロアリール又はC5-10ヘテロアリールアミノであり、前記アリール又は前記ヘテロアリールは非置換であるか、又はC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、アセチルアミノ、ホルミル、C1-6アルキルカルボニル、モルホリノカルボニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、C1-6アルキル-チオ、シアノ-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ジハロアルキル、C1-6アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニル、C1-6ヘテロアルキル及びヘテロアリール-C1-6アルキルからなる群から選択される少なくとも1つで置換される。
【0029】
具体的には、前記式において、XはNHであり、R1は水素であってもよい。
【0030】
例えば、前記式において、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C6-10アリール又はC5-10ヘテロアリールであってもよい。
【0031】
具体的には、前記式において、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、メチル、エチル、メトキシメチル、又は非置換もしくは置換されたフェニル、チオフェニルもしくはピリミジニルであってもよい。
【0032】
例えば、本出願の化合物において、アリール又はヘテロアリールは非置換であるか、又はメチル、クロロ、フルオロ、エトキシ、メチルチオ及びメチルスルホニルからなる群から選択される少なくとも1つで置換されるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
より具体的には、前記化合物は、1.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、2.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、3.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メトキシメチル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、4.4-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、5.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、6.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、7.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、8.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、9.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、10.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、11.5-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、12.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、13.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルスルホニル)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、14.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、15.5-(3,5-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、16.5-(4-クロロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、17.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(チオフェン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、18.5-(3,4-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、19.5-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、20.5-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、21.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルチオ)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、22.N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-o-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミド、23.5-(4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド、又は24.5-(4-エトキシフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0034】
また、本出願の化合物は、薬学的に許容される塩の形態で存在してもよい。塩としては、薬学的に許容される遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩が有用である。本出願における「薬学的に許容される塩」とは、患者に比較的非毒性かつ無害な有効作用を示す濃度において、その塩による副作用が化学式(1)で表される化合物の有利な効能を低下させない前記化合物の任意のあらゆる有機又は無機付加塩を意味する。例えば、前記薬学的に許容される塩には、薬学的に許容される陰イオンを含有する、無毒性酸付加塩を形成する酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などの無機酸、酒石酸、ギ酸、クエン酸、酢酸、アジピン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、グルコン酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸などの有機カルボン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸などにより形成された酸付加塩が挙げられる。本発明による化学式(1)の化合物は、通常の方法によりその塩に変換することができる。
【0035】
酸付加塩は、通常の方法、例えば化合物を過剰量の酸水溶液に溶解し、その塩を水混和性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトン又はアセトニトリルを用いて沈殿させて作製する。等モル量の化合物及び水中の酸又はアルコール(例えば、グリコールモノメチルエーテル)を加熱し、次に前記混合物を蒸発させて乾燥させるか、又は析出した塩を吸引濾過してもよい。
【0036】
また、塩基を用いて薬学的に許容される金属塩を形成することができる。アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、例えば化合物を過剰量のアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物溶液に溶解し、溶解しない化合物の塩を濾過して濾液を蒸発、乾燥させて得る。
【0037】
本出願の化合物の薬学的に許容される塩には、特に断らない限り、化学式(1)の化合物に存在する酸性基又は塩基性基の塩が含まれ、当該技術分野で公知の塩の作製方法で作製することができる。
【0038】
また、本出願には、化学式(1)の化合物及びその薬学的に許容される塩だけでなく、それから作製できる溶媒和物が含まれる。
【0039】
さらに、本出願の化合物は、母核及びその置換基にキラル中心を有するので、R又はS異性体、ラセミ体、ジアステレオマー混合物及びそれぞれのジアステレオマーとして存在し、これら全ての異性体及び混合物は本出願に含まれる。すなわち、化学式(1)の構造に不斉炭素が含まれる場合は、方向が別途に記載されていない限り、立体異性体の全てが本出願に含まれるものと理解すべきである。
【0040】
本出願の化学式(1)で表される化合物は、化学式(2)で表される化合物を6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-アミンと反応させるステップを含む方法により製造することができる。
【0041】
【0042】
化学式(2)において、XはNH、O又はSであり、YはOH又はハロゲンであり、R1~R3は前記定義の通りである。
【0043】
具体的には、YがOHであれば、前記反応は、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)及び塩基の存在下で行うことができるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
ここで、塩基としてはN-メチルモルホリン、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミドを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、前記反応は、温度を90~110℃に調節して行うことができるが、これに限定されるものではない。
【0045】
一方、Yがハロゲンであれば、前記反応は、トリエチルアミンの存在下で行うことができるが、これに限定されるものではない。また、前記反応は、求核性触媒(neucleophilic catalyst)をさらに含んで行うことができ、ここで、求核性触媒としては4-ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine; DMAP)を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
例えば、前記反応は、溶媒としてジクロロメタンを用いて、常温、例えば10~35℃で行うことができるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
具体的には、Yがハロゲンである化学式(2)の化合物は、YがOHである化学式(2)の化合物、すなわち安息香酸誘導体化合物とハロゲン化オキサリルとの反応により準備することができるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
例えば、前記反応は、溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタンを用いて、常温、例えば10~35℃で行うことができるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
より具体的には、本出願の化学式(1)の化合物は、YがOHである化学式(2)の化合物、すなわち安息香酸誘導体化合物を出発物質として用いて、反応式1又は2に従って製造することができる。
【0050】
【0051】
【0052】
用いる反応の種類は、最終的に合成する標的化合物の置換基の位置に応じて選択することができる。例えば、R1及びR3が全て水素であり、R2の位置に水素でない置換基を含む化合物を製造する場合は反応式1の反応を選択し、R1及びR2が全て水素であり、R3の位置に水素でない置換基を含む化合物を製造する場合は反応式2の反応を選択することができるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
例えば、前述した各反応の終了後に、反応の効率を向上させたり、生成物の純度を高めるために、分離及び/又は精製する過程をさらに含んでもよい。前記分離及び精製する過程は、当該技術分野で公知の方法を制限なく用いて行うことができる。
【0054】
なお、前述した一連の反応式は、本発明の化合物の製造方法の例にすぎず、本発明の化合物の製造方法がこれらに限定されるものではなく、当該技術分野で公知の方法を用いることもでき、適宜変更して用いることもできる。
【0055】
また、本出願は、化学式(1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供する。
【0056】
さらに、本出願は、前記薬学的組成物を、それを必要とする個体に投与するステップを含む、ASK1調節異常により媒介される疾患の予防又は治療方法を提供する。
【0057】
具体的には、本出願の化合物又はその薬学的に許容される塩は、ASK1活性を抑制することを特徴とする。
【0058】
本出願における「予防」とは、前記薬学的組成物の投与によりASK1調節異常により媒介される疾患の発生、拡散及び再発を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味し、「治療」とは、前記薬学的組成物の投与により前記疾患の症状を好転又は有利に変化させるあらゆる行為を意味する。
【0059】
例えば、本出願による薬学的組成物は、有効成分として化学式(1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を組成物の総重量に対して0.1~75重量%、具体的には1~50重量%含有してもよい。
【0060】
本出願による化学式(1)の化合物を含む薬学的組成物を投与して予防又は治療することのできる、ASK1調節異常により媒介される疾患は、糖尿病、糖尿病性腎症、腎臓疾患、腎臓線維症、肺線維症、特発性肺線維症(IPF)、肝線維症、肺高血圧症、慢性閉鎖性肺疾患(COPD)、急性肺損傷、非アルコール性脂肪肝炎、肝疾患、アルコール性肝疾患、アルコール性肝炎、炎症性疾患、自己免疫疾患、増殖性疾患、移植拒絶、軟骨代謝障害を伴う疾患、先天性軟骨奇形又はIL6の過剰産生に関する疾患であるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
本出願の具体的な実施例において、本出願による化学式(1)の化合物を投与してASK1活性を効率的に抑制できることが確認された。よって、本出願による化学式(1)の化合物は、ASK1の活性化により誘発される疾患の予防又は治療に用いることができる。
【0062】
本出願における「個体」とは、前記ASK1調節異常により媒介される疾患が発症したか、発症するリスクのある、ヒトをはじめとして、サル、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモットを含むあらゆる動物を意味し、本出願の薬学的組成物を個体に投与することにより、前記疾患を効果的に予防又は治療することができる。本出願の薬学的組成物は、従来の治療剤と並行して投与してもよい。
【0063】
本出願における「投与」とは、任意の適切な方法で患者に所定の物質を提供することを意味し、本出願の組成物の投与経路は、標的組織に送達できるものであれば、いかなる一般的な経路で投与してもよい。腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、経口投与、局所投与、鼻腔内投与、肺内投与、直腸内投与が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本出願の薬学的組成物は、活性物質を標的細胞に送達することのできる任意の装置により投与することができる。
【0064】
本出願による薬学的組成物は、有効成分として化学式(1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有してもよく、また薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤をさらに含んでもよい。本出願における「薬学的に許容される担体又は希釈剤」とは、有機体を刺激することなく、投与される化合物の生物学的活性及び性質を損なわない担体又は希釈剤を意味する。また、本出願における「薬学的に許容される賦形剤」とは、本発明の化学式(1)の化合物の投与を容易にするために薬学的組成物に添加される不活性物質を意味する。このような賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々なタイプの糖及びデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物性油並びにポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、各使用目的に応じて、通常の方法で散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁剤、エマルジョン、シロップ、エアゾールなどの経口剤形、滅菌注射溶液の注射剤など、様々な形態に剤形化して用いることができる。
【0065】
本出願による薬学的組成物は、薬学的に有効な量又は治療学的に有効な量で投与する。本出願における「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用できる合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分であり、副作用を起こさない程度の量を意味し、有効用量レベルは、患者の健康状態、疾患の種類、重症度、薬物の活性、薬物に対する感受性、投与方法、投与時間、投与経路及び排出率、治療期間、配合又は同時に用いられる薬物が含まれる要素、並びにその他医学分野で公知の要素により決定される。前記要素を全て考慮して副作用なく最小限の量で最大限の効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者により容易に決定される。化学式(1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩の1日投与量は、具体的には1mg/kg~1000mg/kgであってもよく、必要に応じて1日1回又は数回に分けて投与してもよい。
【実施例】
【0066】
以下、本出願の理解を助けるために好ましい実施例を示す。しかし、これらの実施例は本出願の理解を容易にするためのものにすぎず、本出願がこれらに限定されるものではない。
【0067】
本出願の化合物を合成するための出発物質の様々な合成法が知られており、前記出発物質が市販されている場合は供給元から購入して用いてもよい。試薬供給元としては、Sigma-Aldrich、TCI、Wako、Kanto、Fluorochem、Acros、Alfa、Fluka、Dae-Jung、Combi-Blocksなどの会社が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、他の式で規定される場合を除いて、市販されている全ての物質はさらに精製することなく用いた。
【0068】
まず、以下の実施例で合成に用いられる化合物を下記製造例の通り製造した。下記製造例は前述した反応式1の化学式(1)で表される化合物の例であり、製造する実施例の構造に応じて適宜変更することができる。
【0069】
製造例1:N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
ステップ1-1)4-メチル-1H-ピロール-2-カルボニルクロライドの作製
【0070】
【0071】
4-メチル-1H-ピロール-2-カルボン酸(200mg,1.60mmol)をジクロロメタン3mL及びN,N-ジメチルホルムアミド0.1mLに溶解し、塩化オキサリル(0.18mL,2.08mmol)を徐々に滴下して常温で1時間攪拌し、4-メチル-1H-ピロール-2-カルボニルクロライドを合成した。
【0072】
ステップ1-2)N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの作製
【0073】
【0074】
ステップ1-1)で合成した4-メチル-1H-ピロール-2-カルボニルクロライドを含有する反応溶液を減圧濃縮し、その後再びジクロロメタン3mLを入れて溶解した。6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-アミン(360mg,1.76mmol)を投入し、その後トリエチルアミン(0.29mL,2.08mmol)を徐々に滴下して常温で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、その後アセトニトリルと蒸留水の1:1混合溶液を6mL投入して表題化合物N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミド100mgを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.54 (br s, 1H), 10.07 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.17 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.96 (t, J=8.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.01 (br s, 1H), 6.82 (br s, 1H), 5.65 (br d, J=6.6 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.44 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 311 (M+H)+.
【0075】
製造例2:N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0076】
【0077】
6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-アミン(100mg,0.492mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2mLに溶解し、1H-ピロール-2-カルボン酸(66mg,0.590mmol)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU,225mg,0.590mmol)、N-メチルモルホリン(162μL,1.476mmol)を投入して100℃で12時間攪拌した。反応終了後に、常温に冷却し、その後飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルで抽出した。抽出した溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過及び減圧濃縮した。残余物をprep.TLC(ジクロロメタン:メタノール=15:1)で分離して表題化合物N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミド11mgを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.82 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.33 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.92-7.84 (m, 2H), 7.18-7.04 (m, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.35-6.33 (m, 1H), 5.48-5.40 (m, 1H), 1.59 (d, J=1.0 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 297 (M+H)+.
【実施例1】
【0078】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0079】
【0080】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.54 (br s, 1H), 10.07 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.17 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.96 (t, J=8.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.01 (br s, 1H), 6.82 (br s, 1H), 5.65 (br d, J=6.6 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.44 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 311 (M+H)+.
【実施例2】
【0081】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0082】
【0083】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.03-12.11 (m, 1H), 10.28-10.34 (m, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.20 (br d, J=8.2 Hz, 1H), 7.97-8.03 (m, 1H), 7.77-7.81 (m, 1H), 7.59-7.65 (m, 2H), 7.53-7.57 (m, 1H), 7.33-7.39 (m, 2H), 7.16-7.21 (m, 1H), 5.61-5.67 (m, 1H), 2.16-2.32(m, 3H), 1.41-1.51 (m, 6H);
MS(ESI+) m/z 387 (M+H)+.
【実施例3】
【0084】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メトキシメチル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0085】
【0086】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.78 (br s, 1H), 10.18 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.16 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.97 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.79 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.63-5.74 (m, 1H), 4.28 (s, 2H), 3.23 (s, 3H), 1.45 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 341 (M+H)+.
【実施例4】
【0087】
4-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0088】
【0089】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.49-11.62 (m, 1H), 10.08 (br s, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.16 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.93-8.03 (m, 1H), 7.76 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 5.60-5.70 (m, 1H), 2.55 (br d, J=3.1 Hz, 1H), 2.39-2.48 (m, 2H), 1.44 (d, J=6.6 Hz, 6H), 1.16 (t, J=7.6 Hz, 3H);
MS(ESI+) m/z 325 (M+H)+.
【実施例5】
【0090】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0091】
【0092】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.97-12.08 (m, 1H), 10.28 (br s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.19 (br d, J=8.4 Hz, 1H), 7.99 (br t, J=8.1 Hz, 1H), 7.78 (br d, J=7.3 Hz, 1H), 7.43-7.64 (m, 3H), 7.09-7.25 (m, 2H), 5.85-5.98 (m, 1H), 5.60-5.71 (m, 1H), 2.16-2.32 (m, 3H), 1.31-1.64 (m, 6H);
MS(ESI+) m/z 387 (M+H)+.
【実施例6】
【0093】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-4-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0094】
【0095】
製造例1の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.03-12.11 (m, 1H), 10.28-10.34 (m, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.20 (br d, J=8.2 Hz, 1H), 7.97-8.03 (m, 1H), 7.77-7.81 (m, 1H), 7.59-7.65 (m, 3H), 7.53-7.57 (m, 1H), 7.33-7.39 (m, 2H), 7.16-7.21 (m, 1H), 5.61-5.67 (m, 1H), 1.41-1.51 (m, 6H);
MS(ESI+) m/z 373 (M+H)+.
【実施例7】
【0096】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0097】
【0098】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.82 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.33 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.92-7.84 (m, 2H), 7.18-7.04 (m, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.35-6.33 (m, 1H), 5.48-5.40 (m, 1H), 1.59 (d, J=1.0 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 297 (M+H)+.
【実施例8】
【0099】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0100】
【0101】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.54 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.32 (d, J=8.0 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.92-7.83 (m, 2H), 6.74-6.73 (m, 1H), 5.99-5.98 (m, 1H), 5.49-5.42 (m, 1H), 2.36 (s, 3H), 1.55 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 311 (M+H)+.
【実施例9】
【0102】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-フェニル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0103】
【0104】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.58 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.25 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.74-7.62 (m, 3H), 7.50-7.34 (m, 2H), 7.30-7.28 (m, 1H), 7.06-7.04 (m, 1H), 6.63-6.62 (m, 1H), 5.40-5.32 (m, 1H), 1.44 (d, J=6.6 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 373 (M+H)+.
【実施例10】
【0105】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-p-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0106】
【0107】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.32 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.27 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.85 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.77 (t, J=7.3 Hz, 1H), 7.64 (d, J=7.7 Hz, 2H), 7.19 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.06-6.99 (m, 1H), 6.63-6.59 (m, 1H), 5.48-5.37 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 1.50 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 387 (M+H)+.
【実施例11】
【0108】
5-エチル-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0109】
【0110】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.38 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.33 (d, J=8.2 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.92-7.73 (m, 2H), 6.73-6.71 (m, 1H), 6.06-6.04 (m, 1H), 5.50-5.42 (m, 1H), 2.74-2.65 (m, 2H), 1.57 (d, J=6.8 Hz, 6H), 1.29 (t, J=8.0 Hz, 3H);
MS(ESI+) m/z 325 (M+H)+.
【実施例12】
【0111】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0112】
【0113】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.96 (s, 2H), 8.38 (s, 1H), 8.29 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.85-7.74 (m, 2H), 7.01 (d, J=4.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J=3.6, 1H), 5.37-5.34 (m, 1H), 2.74 (s, 3H), 1.50 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 389 (M+H)+.
【実施例13】
【0114】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルスルホニル)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0115】
【0116】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.46 (s, 1H), 8.23 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.90-7.83 (m, 2H), 7.80-7.75 (m, 3H), 7.71 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J=4.0 Hz, 1H), 6.68 (d, J=4.0, 1H), 5.41-5.32 (m, 1H), 3.03 (s, 3H), 1.45 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 451 (M+H)+.
【実施例14】
【0117】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-m-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0118】
【0119】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.23 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.80 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.68 (t, J=6.8 Hz, 1H), 7.52-7.46 (m, 2H), 7.27-7.20 (m, 1H), 7.12-7.01 (m, 2H), 6.61-6.54 (m, 1H), 5.40-5.31 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 1.49 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 387 (M+H)+.
【実施例15】
【0120】
5-(3,5-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0121】
【0122】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.45 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.25 (d, J=6.6 Hz, 1H), 7.83-7.69 (m, 2H), 7.28 (s, 2H), 7.01 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.60-6.58 (m, 1H), 5.40-5.30 (m, 1H), 2.32 (s, 6H), 1.48 (d, J=7.6 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 401 (M+H)+.
【実施例16】
【0123】
5-(4-クロロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0124】
【0125】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.80 (s, 1H), 8.26 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.93-7.84 (m, 1H), 7.72 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.65 (d, J=4.0 Hz, 2H), 7.37 (d, J=4.0 Hz, 2H), 7.15-7.12 (m, 1H), 6.62-6.58 (m, 1H), 5.78-5.72 (m, 1H), 1.51 (d, J=8.0 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 407 (M+H)+.
【実施例17】
【0126】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(チオフェン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0127】
【0128】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.87 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.20 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.79-7.62 (m, 2H), 7.38-7.32 (m, 1H), 7.20-7.16 (m, 1H), 7.06-7.01 (m, 1H), 6.79-6.49 (m, 1H), 5.32-5.23 (m, 1H), 1.51 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 379 (M+H)+.
【実施例18】
【0129】
5-(3,4-ジメチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0130】
【0131】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.53 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.22 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.70-7.63 (m, 1H), 7.44-7.38 (m, 2H), 7.11 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.07-7.01 (m, 1H), 6.57-6.55 (m, 1H), 5.40-5.30 (m, 1H), 2.24 (s, 6H), 1.46 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 401 (M+H)+.
【実施例19】
【0132】
5-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0133】
【0134】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
【0135】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.02 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.19 (d, J=6.6 Hz, 1H), 7.76-7.70 (m, 1H), 7.68-7.63 (m, 1H), 7.41-7.32 (m, 2H), 7.13-7.07 (m, 2H), 6.62-6.58 (m, 1H), 5.33-5.23 (m, 1H), 2.22 (s, 3H), 1.43 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 405 (M+H)+.
【実施例20】
【0136】
5-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0137】
【0138】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.05 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.16 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.81-7.64 (m, 3H), 7.60-7.54 (m, 1H), 7.17-7.09 (m, 2H), 6.60-6.56 (m, 1H), 5.24-5.17 (m, 1H), 1.48 (d, J=7.6 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 425 (M+H)+.
【実施例21】
【0139】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-(4-(メチルチオ)フェニル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0140】
【0141】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.57 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.22 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.73 (m, 1H), 7.57 (d, J=6.8 Hz, 2H), 7.24 (d, J=6.6 Hz, 2H), 7.02-7.00 (m, 1H), 6.59-6.57 (m, 1H), 5.35-5.30 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 1.47 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 419 (M+H)+.
【実施例22】
【0142】
N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-o-トリル-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0143】
【0144】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.33 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.14 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.85 (d, J=6.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J=6.8 Hz, 1H), 7.47-7.45 (m, 1H), 7.29-7.20 (m, 3H), 7.04-7.01 (m, 1H), 6.43-6.41 (m, 1H), 5.43-5.38 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 1.49 (d, J=6.8 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 387 (M+H)+.
【実施例23】
【0145】
5-(4-フルオロフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0146】
【0147】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 10.62 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.22 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.81-7.72 (m, 2H), 7.68-7.61 (m, 2H), 7.09-6.99 (m, 3H), 6.56-6.51 (m, 1H), 5.36-5.28 (m, 1H), 1.47 (d, J=8.0 Hz, 6H);
MS(ESI+) m/z 391 (M+H)+.
【実施例24】
【0148】
5-(4-エトキシフェニル)-N-(6-(4-イソプロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキサミドの製造
【0149】
【0150】
製造例2の方法で前記化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.56 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.25 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.82-7.80 (m, 1H), 7.78-7.71 (m, 1H), 7.56 (d, J=6.6, 2H), 7.01 (s, 1H), 6.86 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.51 (s, 1H), 5.41-5.34 (m, 1H), 4.03-3.98 (m, 2H), 1.48 (d, J=6.8 Hz, 6H), 1.37 (t, J=8.0 Hz, 3H);
MS(ESI+) m/z 417 (M+H)+.
【0151】
実験例1:ASK1酵素活性抑制能試験(ADP-GloTM kinase assay)
実施例1~24の化合物のASK1酵素活性抑制能を評価するために、ADP-GloTM(Promega, Cat. No. V9101)を用いて、次のように試験を行った。各化合物を0.32、1.6、8、40、200、1000nMの濃度溶液になるようにキナーゼ緩衝液(40mM Tris,20mM MgCl2,0.1mg/mL bovine serum albumin in H2O)中で作製し、その後250μMのATP(Promega, Cat. No. V915A)と0.5μg/μLのMBP基質(Signal Chem, Cat. No. 42-51N)を入れ、15ngのASK1酵素(Signal Chem, Cat. No.M13-11G-10)と共に30℃で40分間反応させた。その後、ADP-GloTM試薬及びキナーゼ検出試薬(kinase detection reagent)を順次添加して室温でそれぞれ40分間及び10分間反応させた。反応終了後に、SynergyTM NEOマイクロプレートリーダー(BioTEK, NEOB-1311189)により発光(luminescence)を測定した。
【0152】
測定したRLU値でデータを分析し、実施例1~24の化合物のASK1酵素活性抑制能を検証した。具体的には、化合物で処理していない試料のRLU値を100%の対照群とし、試験対象の濃度の化合物で処理した試料におけるASK1酵素の残留活性%によりASK1酵素活性抑制能を確認した。対照群の50%のASK1酵素活性抑制が起こる化合物の濃度をASK1抑制剤のIC50値として決定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、本出願の実施例1~24の全ての化合物は、IC50値が100nM以下であり、優れたASK1抑制活性を示す。
【0153】