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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-20
(45)【発行日】2023-04-28
(54)【発明の名称】部品実装装置および部品実装方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20230421BHJP
   H05K 13/02 20060101ALI20230421BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20230421BHJP
   F15B 11/06 20060101ALI20230421BHJP
【FI】
H05K13/04 B
H05K13/02 U
H01L21/68 A
F15B11/06 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019034061
(22)【出願日】2019-02-27
(65)【公開番号】P2020141005
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】坪井 保孝
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 広能
(72)【発明者】
【氏名】秋田 誠
(72)【発明者】
【氏名】高倉 裕一
(72)【発明者】
【氏名】関口 聡
【審査官】山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-083201(JP,U)
【文献】特許第3275743(JP,B2)
【文献】実開平02-092104(JP,U)
【文献】特開2017-034009(JP,A)
【文献】特開2013-131633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
H01L 21/677
F15B 11/00-11/22
F15B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送アームと、
前記搬送アームを駆動するピストンを備えるエアシリンダと、
前記ピストンが第1方向の限界位置に位置することを検知する第1センサと、
前記ピストンが前記第1方向と反対側の第2方向の限界位置に位置することを検知する第2センサと、
前記エアシリンダへのエアの供給を制御することで、前記搬送アームの駆動を制御する制御部と、
エア源に接続された第1エア配管と、
前記第1エア配管に設けられ、前記エア源からのエアの供給と停止とを切り替えるための第1電磁弁および第4電磁弁と、
前記第1エア配管における前記第1電磁弁および前記第4電磁弁の下流側で分岐され、前記ピストンを前記第1方向に動かすためのエアを前記エアシリンダに供給するための第2エア配管、および、前記ピストンを前記第2方向に動かすためのエアを前記エアシリンダに供給するための第3エア配管と、
前記第2エア配管に設けられる第2電磁弁と、
前記第3エア配管に設けられる第3電磁弁と、を備え、
前記制御部は、
前記第1電磁弁および前記第4電磁弁の両方を開放させることで、前記エア源からエアを前記エアシリンダに供給させ、
非常停止信号を受信した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を遮断することにより、前記エアシリンダ内を大気圧にして前記搬送アームの駆動を停止させ、
前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づき、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置に位置する場合には、前記第2電磁弁および前記第3電磁弁の状態を前記ピストンの位置に対応するように制御して、前記エアシリンダへのエアの供給を再開させ、
前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づき、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しない場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開しない、
部品実装装置。
【請求項2】
通知部をさらに備え、
前記制御部は、
前記非常停止信号を受信した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を遮断することにより、前記エアシリンダ内を大気圧にして前記搬送アームの駆動を停止させ、
前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づき、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しない場合には、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しない旨を前記通知部に通知させる、
請求項に記載の部品実装装置。
【請求項3】
搬送アームと、
前記搬送アームを駆動するピストンを備えるエアシリンダと、
前記ピストンが第1方向の限界位置に位置することを検知する第1センサと、
前記ピストンが前記第1方向と反対側の第2方向の限界位置に位置することを検知する第2センサと、
エア源に接続された第1エア配管と、
前記第1エア配管に設けられ、前記エア源からのエアの供給と停止とを切り替えるための第1電磁弁および第4電磁弁と、
前記第1エア配管における前記第1電磁弁および前記第4電磁弁の下流側で分岐され、前記ピストンを前記第1方向に動かすためのエアを前記エアシリンダに供給するための第2エア配管、および、前記ピストンを前記第2方向に動かすためのエアを前記エアシリンダに供給するための第3エア配管と、
前記第2エア配管に設けられる第2電磁弁と、
前記第3エア配管に設けられる第3電磁弁と、を備える部品実装装置を用いた部品実装方法であって、
前記エアシリンダにエアを供給して前記ピストンを駆動することで、前記搬送アームを駆動する駆動ステップと、
非常停止信号を受信した場合に、前記エアシリンダへのエアの供給を遮断することにより、前記エアシリンダ内を大気圧にして前記搬送アームの駆動を停止する停止ステップと、
前記停止ステップの後に、前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づいて、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置に位置するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置に位置すると判定した場合には、前記第2電磁弁および前記第3電磁弁の状態を前記ピストンの位置に対応するように制御して、前記エアシリンダへのエアの供給を再開し、前記判定ステップで前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しないと判定した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開しない制御ステップと、を含み、
前記第1電磁弁および前記第4電磁弁の両方を開放させることで、前記エア源からエアを前記エアシリンダに供給させる、
部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品実装装置および部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示基板、回路基板等に部品を実装する部品実装装置が広く用いられている。特許文献1には、基板を搬送するための搬送アームを、エアシリンダを用いて駆動させる部品実装装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3275743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のエアシリンダを備える部品実装装置は、エアシリンダにエアを供給することで、所定の第1方向と当該第1方向とは反対側の方向である第2方向とに、エアシリンダが有するピストンを駆動させる。通常、ピストンは、所定の第1方向と当該第1方向とは反対側の方向である第2方向とのそれぞれの端まで駆動される。
【0005】
ここで、例えば、部品実装装置が動作不良等により緊急にピストンの駆動を停止させた場合、ピストンは、所定の第1方向と当該第1方向とは反対側の方向である第2方向とのそれぞれの端まで駆動されず、それぞれの端の間の中間地点で止まる場合がある。また、この場合に、部品実装装置は、安全性の観点から、エアシリンダ内のエア(圧縮空気)を全て抜く、つまり、エアシリンダ内を大気圧に戻す場合がある。このような場合に、ピストンの駆動が再開されると、エアシリンダ内に急激に圧縮された空気が供給されるため、ピストンが異常な速度で駆動されることとなり、搬送アームが保持している基板の破損、エアシリンダの故障等が発生する。そのため、部品実装装置には、エアシリンダを安全に復旧して駆動させることが求められている。
【0006】
本発明は、エアシリンダを安全に復旧して駆動させることが可能な部品実装装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る部品実装装置は、搬送アームと、前記搬送アームを駆動するピストンを備えるエアシリンダと、前記ピストンが第1方向の限界位置に位置することを検知する第1センサと、前記ピストンが前記第1方向と反対側の第2方向の限界位置に位置することを検知する第2センサと、前記エアシリンダへのエアの供給を制御することで、前記搬送アームの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、非常停止信号を受信した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を遮断することにより、前記エアシリンダ内を大気圧にして前記搬送アームの駆動を停止させ、前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づき、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置に位置する場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開させ、前記第1センサおよび前記第2センサの検知結果に基づき、前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しない場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開しない。
【0008】
また、本発明の一態様に係る部品実装方法は、エアシリンダにエアを供給して前記エアシリンダが備えるピストンを駆動することで、前記ピストンと接続された搬送アームを駆動する駆動ステップと、非常停止信号を受信した場合に、前記エアシリンダへのエアの供給を遮断することにより、前記エアシリンダ内を大気圧にして前記搬送アームの駆動を停止する停止ステップと、前記停止ステップの後に、第1センサおよび第2センサの検知結果に基づいて、前記ピストンが第1方向の限界位置または第2方向の限界位置に位置するか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置に位置すると判定した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開し、前記判定ステップで前記ピストンが前記第1方向の限界位置または前記第2方向の限界位置のいずれにも位置しないと判定した場合には、前記エアシリンダへのエアの供給を再開しない制御ステップと、を含む。
【0009】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係る部品実装装置等によれば、エアシリンダを安全に復旧して駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態に係る部品実装装置を示す概略構成図である。
図2図2は、実施の形態に係る部品実装装置の動作の第1例を示す概略構成図である。
図3図3は、実施の形態に係る部品実装装置の動作の第2例を示す概略構成図である。
図4図4は、実施の形態に係る部品実装装置の動作の第3例を示す概略構成図である。
図5図5は、実施の形態に係る部品実装装置の動作の第4例を示す概略構成図である。
図6図6は、実施の形態に係る部品実装装置が備えるエアシリンダを駆動するための構成の詳細を説明するための概略構成図である。
図7図7は、実施の形態に係る部品実装装置が備える電磁弁の動作状態を説明するための表である。
図8図8は、実施の形態に係る部品実装装置の動作を非常停止する際の動作手順を説明するためのフローチャートである。
図9図9は、実施の形態に係る部品実装装置の動作を復旧する際の動作手順を説明するためのフローチャートである。
図10図10は、実施の形態の変形例に係る部品実装装置が備えるエアシリンダを駆動するための構成の詳細を説明するための概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の実施の形態に係る部品実装装置等について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ及びステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0013】
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および、比率とは異なる場合がある。
【0014】
また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0015】
(実施の形態)
[構成]
まず、図1図7を参照して、本発明の一実施の形態における部品実装装置の構成について説明する。
【0016】
図1は、実施の形態に係る部品実装装置1を示す概略構成図である。なお、図1では、図6に示すエアシリンダ70を駆動するための構成の図示を省略して示している。
【0017】
部品実装装置1は、液晶パネル等の基板500に複数の処理を施す装置を複数備える部品実装ラインの1つの装置である。部品実装ラインは、インラインで複数の作業を実施する部分である。
【0018】
部品実装装置1を含む部品実装ラインは、基板500等にフレキシブル部品(フレキシブル基板/FPC:Flexible Printed Circuit)等の部品を実装する実装システムである。具体的には、部品実装ラインは、電極により構成された電極部が形成された基板500にACF(Anisotropic Conductive Film)等の異方性導電部材(ACF)を貼着し、ACFを介して基板500と部品とを熱圧着させる装置である。
【0019】
部品実装装置1は、上流から搬送された基板500が載置されるローダ部10と、基板500にACFを貼り付けるACF貼り付け部20と、ACFに部品を仮圧着する仮圧着部30と、ACFと共に部品を熱圧着(本圧着)して基板500と部品との電気的な導通を確保する本圧着部40と、部品が熱圧着された基板500を下流に搬出するアンローダ部50と、を備える。
【0020】
また、基板500は、搬送部600により、ローダ部10、ACF貼り付け部20、仮圧着部30、本圧着部40、および、アンローダ部50の順に順次各部に移載される。
【0021】
ローダ部10は、部品実装装置1よりも上流側に配置された上流側設備で所定の作業を終えた基板500が搬入される装置である。ローダ部10は、例えば、基板500が載置されるステージを備える。ステージでは、上流側設備から搬入された基板500を保持される。
【0022】
ACF貼り付け部20は、接着テープの一種であって、異方性導電フィルムをテープ状にしたACFを基板500に貼り付ける装置である。
【0023】
仮圧着部30は、ACF貼り付け部20で基板500に貼り付けられたACF上に、部品を仮圧着する装置である。
【0024】
本圧着部40は、仮圧着部30で基板500に仮圧着された部品を熱圧着(本圧着)する装置である。本圧着は、基板500へのACFの貼り付け、基板500への部品の仮圧着と比較して、長い時間を要する。そのため、部品実装装置1は、本圧着部40を複数有する場合がある。本実施の形態では、部品実装装置1は、いずれも仮圧着部30で基板500に仮圧着された部品を熱圧着(本圧着)する装置である、第1本圧着部41および第2本圧着部42を備える。なお、第1本圧着部41および第2本圧着部42の動作を区別しない場合は、第1本圧着部41と第2本圧着部42とをまとめて本圧着部40と呼称する場合がある。
【0025】
アンローダ部50は、本圧着部40によって部品が圧着された基板500を部品実装装置1の下流に配置された下流側設備へ搬出する際に基板500が載置される装置である。例えば、アンローダ部50は基板500が載置されるステージを備える。ステージに保持された基板500は、基板500を取り出して下流側へ搬出可能な図示しない搬出装置によって下流側設備に搬出される。
【0026】
ローダ部10、ACF貼り付け部20、仮圧着部30、第1本圧着部41、第2本圧着部42、および、アンローダ部50は、この順に第1方向に並んで配置されている。
【0027】
また、部品実装装置1は、搬送部600を備える。
【0028】
搬送部600は、ローダ部10、ACF貼り付け部20、仮圧着部30、第1本圧着部41、第2本圧着部42、および、アンローダ部50に、基板500を搬送する装置である。
【0029】
搬送部600は、搬送アーム61~64と、エアシリンダ71、72と、基台80と、電動シリンダ90と、を備える。
【0030】
搬送アーム61~64は、基板500を保持して、第1方向に基板500を搬送するためのアームである。搬送アーム61~64は、基板500をつかむ(保持)又は離す機能を有する。搬送アーム61~64は、例えば、基板500を吸着してつかむための吸着パッドと、基台80、又はエアシリンダ71、72と接続している接続部と、を備える。
【0031】
搬送アーム61、62は、例えば、基台80と接続されている。搬送アーム61、62は、基台80の動きに応じて駆動(つまり、移動)される。
【0032】
また、搬送アーム63は、例えば、エアシリンダ71と接続されている。搬送アーム61、62は、エアシリンダ71の動きに応じて駆動される。
【0033】
また、搬送アーム64は、例えば、エアシリンダ72と接続されている。搬送アーム61、62は、エアシリンダ72の動きに応じて駆動される。
【0034】
エアシリンダ71、72は、エア(圧縮空気)が供給されることで、第1方向又は第1方向と反対側の方向である第2方向に駆動するエアシリンダである。エアシリンダ71、72は、搬送アーム61、62を駆動するピストン76(図6参照)を備える。また、エアシリンダ71、72(具体的には、後述するシリンダ75(図6参照))は、基台80に固定されている。
【0035】
なお、第1方向とは、エアシリンダ71、72が駆動される方向であって、搬送アーム61~64によって基板500が搬送される方向である。また、第2方向とは、エアシリンダ71、72が駆動される方向であって、第1方向とは反対方向である。
【0036】
基台80は、搬送アーム61、62が接続され、且つ、エアシリンダ71、72が載置されている台である。基台80は、電動シリンダ90と接続されており、電動シリンダ90が駆動されることで、第1方向又は第2方向に駆動される。そのため、搬送アーム61、62および、エアシリンダ71、72は、電動シリンダ90の駆動に応じて、第1方向又は第2方向に駆動される。
【0037】
電動シリンダ90は、基台80と接続され、基台80を駆動させるためのシリンダである。電動シリンダ90は、例えば、電動モータを備え、当該電動モータによって電気的に駆動される。
【0038】
このように、搬送アーム61~64は、エアシリンダ71、72、および、電動シリンダ90が駆動されることで、第1方向又は第2方向に駆動される。
【0039】
また、部品実装装置1は、制御部100と、記憶部110と、通知部120と、取得部130と、を備える。
【0040】
制御部100は、部品実装装置1が備える各構成要素の動作を制御する制御装置である。制御部100は、部品実装装置1が備える各構成要素と制御線等により通信可能に接続されており、各構成要素の動作、当該動作のタイミング等を制御する。
【0041】
例えば、制御部100は、搬送部600を制御することで、搬送部600に、ローダ部10、ACF貼り付け部20、仮圧着部30、第1本圧着部41、第2本圧着部42、および、アンローダ部50間で、基板500を搬送させる。具体的には、制御部100は、エアシリンダ71、72へのエアの供給を制御することで、搬送アーム63、64の駆動を制御する。
【0042】
続いて、図2図5を参照して、搬送部600による基板500の搬送動作の具体例について説明する。なお、図2図5には、記憶部110等の部品実装装置1が備える構成要素の一部を省略して示している。
【0043】
図2は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作の第1例を示す概略構成図である。
【0044】
例えば、仮圧着部30に位置する基板500を第1本圧着部41に搬送するとする。この場合、図2の(a)に示すように、制御部100は、仮圧着部30に位置する基板500を搬送アーム63によって保持させる。
【0045】
次に、図2の(b)に示すように、制御部100は、電動シリンダ90を制御して基台80を第1方向に駆動させることで、搬送アーム63によって基板500を第1本圧着部41まで移動させる。
【0046】
図3は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作の第2例を示す概略構成図である。
【0047】
例えば、仮圧着部30に位置する基板500を第2本圧着部42に搬送するとする。この場合、図3の(a)に示すように、制御部100は、仮圧着部30に位置する基板500を搬送アーム63によって保持させる。
【0048】
次に、図3の(b)に示すように、制御部100は、電動シリンダ90を制御して基台80を第1方向に駆動させ、且つ、エアシリンダ71を制御して第1方向に駆動させることで、搬送アーム63によって基板500を第2本圧着部42まで移動させる。また、制御部100は、エアシリンダ71を駆動させる場合、エアシリンダ72も駆動させる。エアシリンダ71とエアシリンダ72とが同じ高さに位置している場合、エアシリンダ71のみを第1方向に駆動させたとき、エアシリンダ72に干渉(接触)する。このような干渉を防ぐために、制御部100は、エアシリンダ71を第1方向に駆動させる場合、エアシリンダもまた第1方向に駆動させる。
【0049】
図4は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作の第3例を示す概略構成図である。
【0050】
例えば、第1本圧着部41に位置する基板500をアンローダ部50に搬送するとする。この場合、図4の(a)に示すように、制御部100は、第1本圧着部41に位置する基板500を搬送アーム64によって保持させる。
【0051】
次に、図4の(b)に示すように、制御部100は、電動シリンダ90を制御して基台80を第1方向に駆動させ、且つ、エアシリンダ72を制御して第1方向に駆動させることで、搬送アーム64によって基板500をアンローダ部50まで移動させる。
【0052】
図5は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作の第4例を示す概略構成図である。
【0053】
例えば、第2本圧着部42に位置する基板500をアンローダ部50に搬送するとする。この場合、図5の(a)に示すように、制御部100は、まず、エアシリンダ72を制御して第1方向へ駆動させることで、第2本圧着部42に位置する基板500を搬送アーム64によって保持させる。
【0054】
次に、図5の(b)に示すように、制御部100は、電動シリンダ90を制御して基台80を第1方向に駆動させることで、搬送アーム64によって基板500をアンローダ部50まで移動させる。
【0055】
以上のように、制御部100は、エアシリンダ71、72、および、電動シリンダ90を制御して駆動させることで、基板500を保持させた搬送アーム61~64を第1方向に駆動させて基板500を搬送させる。
【0056】
また、制御部100は、非常停止信号を受信した場合には、エアシリンダ71、72へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ71、72内を大気圧にして搬送アーム63、64の駆動を停止させる。
【0057】
ここで、非常停止信号とは、部品実装装置1の動作を停止させる指示を含む信号である。制御部100は、例えば、取得部130によってオペレータから部品実装装置1の動作を停止させるための信号を受信する。
【0058】
また、制御部100は、第1センサ400(図6参照)および第2センサ410(図6参照)の検知結果に基づき、ピストン76(図6参照)が第1方向の限界位置または第2方向の限界位置に位置する場合には、エアシリンダ71、72へのエアの供給を再開させる。一方、制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が第1方向の限界位置または第2方向の限界位置のいずれにも位置しない場合には、エアシリンダ71、72へのエアの供給を再開しない。
【0059】
制御部100は、例えば、図1に示す記憶部110に記憶されている制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、によって実現される。
【0060】
再び図1を参照し、記憶部110は、制御部100が実行する制御プログラムを記憶する記憶装置である。記憶部110は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリにより実現される。
【0061】
通知部120は、部品実装装置1を利用するオペレータ(ユーザ)等に部品実装装置1の動作状態を通知するための装置である。通知部120は、部品実装装置1の動作状態を通知することができればよく、例えば、画像を表示するディスプレイでもよいし、音を発するスピーカでもよい。
【0062】
例えば、制御部100は、非常停止信号を受信した場合には、エアシリンダ71、72へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ71、72内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させる。また、例えば、制御部100は、第1センサ400(図6参照)および第2センサ410(図6参照)の検知結果に基づき、ピストン76(図6参照)が第1方向の限界位置または第2方向の限界位置のいずれにも位置しない場合には、ピストン76が第1方向の限界位置または第2方向の限界位置のいずれにも位置しない旨を通知部120に通知させる。
【0063】
取得部130は、部品実装装置1の動作を停止させる指示を含む信号である非常停止信号、又は、非常停止させた部品実装装置1の動作を再開させる指示を含むリセット信号等を取得する。
【0064】
取得部130は、オペレータが操作することで、非常停止信号、又は、リセット信号等を制御部100に送信するためのボタンでもよい。また、例えば、ローダ部10、ACF貼り付け部20、仮圧着部30、第1本圧着部41、第2本圧着部42、および、アンローダ部50のそれぞれが、開閉可能な扉部および当該扉部が開放されたか否かを検知して非常停止信号、又は、リセット信号等を送信するセンサ部を備える場合、取得部130は、当該センサ部から非常停止信号、又は、リセット信号等を受信するための通信インターフェースでもよい。
【0065】
制御部100は、例えば、取得部130を介して非常停止信号を受信した場合、駆動させている搬送部600等の部品実装装置1が備える各装置の動作を停止させる。また、制御部100は、例えば、取得部130を介してリセット信号を受信した場合、所定の条件を満たすときのみ、停止させている搬送部600等の部品実装装置1が備える各装置の動作を再開させる。
【0066】
続いて、エアシリンダ71、72を駆動させるための構成の詳細について説明する。
【0067】
図6は、実施の形態に係る部品実装装置1が備えるエアシリンダ70を駆動するための構成の詳細を説明するための概略構成図である。なお、図6には、図1に示す部品実装装置1が備えるローダ部10、ACF貼り付け部20等の構成要素の一部を省略して示している。また、図6には、図1に示すエアシリンダ71、72をまとめてエアシリンダ70と呼称して示している。また、図6には、図1に示す搬送アーム63、64をまとめて搬送アーム60と呼称して示している。
【0068】
図6に示すように、部品実装装置1は、搬送アーム60と、エアシリンダ70と、エア源200と、第1電磁弁210と、第2電磁弁220と、第3電磁弁230と、速度制御弁250と、速度制御弁251と、第1エア配管300と、第2エア配管310と、第3エア配管320と、第1センサ400と、第2センサ410と、を備える。
【0069】
エアシリンダ70は、基板500を搬送するための搬送アーム60を駆動する。エアシリンダ70は、シリンダ75と、ピストン76と、を備える。
【0070】
シリンダ75は、第1方向に長尺な筒体である。シリンダ75は、密閉されており、内部に供給されたエアが外部に放出されない。
【0071】
ピストン76は、搬送アーム60と接続されており、第1方向又は第2方向に駆動する。具体的には、ピストン76は、シリンダ75内の空間をエアが移動不可能なように分割する端部77を有する。シリンダ75の行き限73側にエアが供給された場合、端部77がエアの圧力によって、戻り限74側、つまり、第2方向に駆動されることで、ピストン76全体が第2方向に駆動される。また、シリンダ75の戻り限74側にエアが供給された場合、端部77がエアの圧力によって、行き限73側、つまり、第1方向に駆動されることで、ピストン76全体が第1方向に駆動される。
【0072】
端部77は、シリンダ75内に位置し、シリンダ75内にエアが供給された場合、エアの圧力によって行き限73または戻り限74に駆動されるピストン76の一部である。
【0073】
行き限73は、ピストン76(具体的には、ピストン76の端部77)がシリンダ75内で第1方向に移動できる限界位置である。
【0074】
戻り限74は、ピストン76(具体的には、ピストン76の端部77)がシリンダ75内で第2方向に移動できる限界位置である。
【0075】
エア源200は、エアシリンダ70にエアを供給するためのエアの供給源である。エア源200は、例えば、エアシリンダ70に供給されるエアが充填されたエアタンクである。
【0076】
第1電磁弁210は、第1エア配管300の途中に設けられ、エア源200からのエアの供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。具体的には、第1電磁弁210は、第1エア配管300における、エア源200とエアシリンダ70との間に設けられ、エア源200からのエアのエアシリンダ70への供給と停止(エアの供給の遮断)とを制御するための電磁弁である。
【0077】
第1電磁弁210は、第1供給弁211と第1排気弁212とを備える。
【0078】
第1供給弁211は、第1エア配管300における、エア源200とエアシリンダ70との間に設けられ、エア源200からのエアのエアシリンダ70への供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。
【0079】
第1排気弁212は、第1エア配管300、および、エアシリンダ70内のエアを抜く、つまり、第1エア配管300、および、エアシリンダ70内を大気圧に戻すための電磁弁である。
【0080】
第2電磁弁220は、第2エア配管310の途中に設けられ、エア源200からのエアの供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。具体的には、第2電磁弁220は、第2エア配管310における、エア源200(具体的には、第1エア配管300)とエアシリンダ70との間に設けられ、第1エア配管300からのエアのエアシリンダ70への供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。
【0081】
第2電磁弁220は、第2供給弁221と第2排気弁222とを備える。
【0082】
第2供給弁221は、第2エア配管310における、第1エア配管300とエアシリンダ70との間に設けられ、第1エア配管300からのエアのエアシリンダ70への供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。
【0083】
第2排気弁222は、第2エア配管310、および、エアシリンダ70内のエアを抜く、つまり、第2エア配管310、および、エアシリンダ70内を大気圧に戻すための電磁弁である。
【0084】
第3電磁弁230は、第3エア配管320の途中に設けられ、エア源200からのエアの供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。具体的には、第3電磁弁230は、第3エア配管320における、エア源200(具体的には、第1エア配管300)とエアシリンダ70との間に設けられ、第1エア配管300からのエアのエアシリンダ70への供給と停止を切り替えるための電磁弁である。
【0085】
第3電磁弁230は、第3供給弁231と第3排気弁232とを備える。
【0086】
第3供給弁231は、第3エア配管320における、第1エア配管300とエアシリンダ70との間に設けられ、第1エア配管300からのエアのエアシリンダ70への供給と停止とを切り替えるための電磁弁である。
【0087】
第3排気弁232は、第3エア配管320、および、エアシリンダ70内のエアを抜く、つまり、第3エア配管320、および、エアシリンダ70内を大気圧に戻すための電磁弁である。
【0088】
制御部100は、第2電磁弁220(より具体的には、第2供給弁221)または第3電磁弁230(より具体的には、第3供給弁231)の一方を開放し、且つ、他方を閉塞させることで、ピストン76を第1方向または第2方向に駆動(つまり、移動)させる。
【0089】
速度制御弁250は、第2エア配管310の途中に設けられ、ピストン76の移動速度を制御するための弁である。具体的には、速度制御弁250は、第2電磁弁220およびエアシリンダ70の間に設けられ、逆止め弁と絞り弁とを並列に組み合わせた構造を備える。速度制御弁250は、エアシリンダ70内の戻り限74側の空間である第1空間78からのエアの排出量を絞り弁で制御することによりピストン76の移動速度を制御する。なお、速度制御弁250は、エアシリンダ70内の戻り限74側の空間である第1空間78へのエアの供給量を絞り弁で制御することによりピストン76の移動速度を制御するようにしてもよい。
【0090】
速度制御弁251は、第3エア配管320の途中に設けられ、ピストン76の移動速度を制御するための弁である。具体的には、速度制御弁251は、第3電磁弁230およびエアシリンダ70の間に設けられ、逆止め弁と絞り弁とを並列に組み合わせた構造を備える。速度制御弁251は、エアシリンダ70内の行き限73側の空間である第2空間79からのエアの排出量を絞り弁で制御することによりピストン76の移動速度を制御する。なお、速度制御弁251は、エアシリンダ70内の行き限73側の空間である第2空間79へのエアの供給量を絞り弁で制御することによりピストン76の移動速度を制御するようにしてもよい。
【0091】
第1エア配管300、第2エア配管310、および、第3エア配管320は、エア源200から供給されたエアが通過する配管である。第1エア配管300は、エア源200に接続されている。具体的には、第1エア配管300は、一端がエア源200と接続されており、他端が分岐して第2エア配管310および第3エア配管320と接続されている。
【0092】
第2エア配管310は、一端が第1エア配管300を介してエア源200と接続されており、他端がエアシリンダ70(具体的には、第1空間78)と接続されている。第2エア配管310は、第1エア配管300の第1電磁弁210の下流側で分岐され、ピストン76を第1方向に動かすためのエアをエアシリンダ70に供給するための配管である。
【0093】
第3エア配管320は、一端が第1エア配管300を介してエア源200と接続されており、他端がエアシリンダ70(具体的には、第2空間79)と接続されている。第3エア配管320は、第1エア配管300の第1電磁弁210の下流側で分岐され、ピストン76を第2方向に動かすためのエアをエアシリンダ70に供給するための配管である。
【0094】
第1センサ400および第2センサ410は、それぞれエアシリンダ70におけるピストン76の位置を検知するためのセンサである。
【0095】
具体的には、第1センサ400は、ピストン76が第1方向の限界位置に位置することを検知するためのセンサである。より具体的には、第1センサ400は、ピストン76における端部77が行き限73に位置しているか否かを検知するためのセンサである。第1センサ400に採用されるセンサの種類は、ピストン76における端部77が行き限73に位置しているか否かを検知することができればよく、特に限定されない。例えば、第1センサ400に採用されるセンサの種類は、磁気センサである。
【0096】
第2センサ410は、ピストン76の第1方向と反対側の第2方向の限界位置に位置することを検知するためのセンサである。より具体的には、第2センサ410は、ピストン76における端部77が戻り限74に位置しているか否かを検知するためのセンサである。第2センサ410に採用されるセンサの種類は、ピストン76における端部77が戻り限74に位置しているか否かを検知することができればよく、特に限定されない。例えば、第2センサ410に採用されるセンサの種類は、磁気センサである。
【0097】
制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づいて、第1電磁弁210、第2電磁弁220、第3電磁弁230、および、速度制御弁250、251の開閉を制御することで、エアシリンダ70へのエア源200からのエアの供給を制御することで、ピストン76に接続された搬送アーム60の駆動を制御する。
【0098】
例えば、制御部100は、非常停止信号を受信した場合には、第1電磁弁210を制御してエアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させる。また、例えば、制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置する場合に、第2電磁弁220および第3電磁弁230の状態をピストン76の位置に対応するように制御する。
【0099】
ここで、「ピストン76の位置に対応するように制御する」とは、例えば、制御部100が、搬送アーム60の駆動を再開させる場合に、ピストン76が行き限73にあるとき、第2電磁弁220を、エアをエアシリンダ70に供給可能な状態であるON状態にし、且つ、第3電磁弁230を、エアをエアシリンダ70に供給不可能な状態であるOFF状態にする制御である。また、「ピストン76の位置に対応するように制御する」とは、例えば、制御部100が、搬送アーム60の駆動を再開させる場合に、ピストン76が戻り限74にあるとき、第2電磁弁220を、エアをエアシリンダ70に供給不可能な状態であるOFF状態にし、且つ、第3電磁弁230を、エアをエアシリンダ70に供給可能な状態であるON状態にする制御である。こうすることで、制御部100は、エアシリンダ70へのエアの供給を開始させた場合に、行き限73または戻り限74に位置するピストン76を、ピストン76が位置する方向に駆動させるように制御する。そのため、ピストン76は、エアシリンダ70にエアの供給が開始された直後は、駆動されない。そのため、ピストン76を駆動させずに、エアシリンダ70内をエア(圧縮空気)で満たすことができる。
【0100】
図7は、実施の形態に係る部品実装装置1が備える第1電磁弁210、第2電磁弁220、および、第3電磁弁230の動作状態を説明するための表である。
【0101】
図7に示すように、制御部100は、搬送アーム60を第1方向に駆動させる場合、第1電磁弁210における第1供給弁211を開状態(開放状態)にし、且つ、第1排気弁212を閉状態(閉塞状態)にすることで、第1電磁弁210を、エアをエア源200からエアシリンダ70へ供給可能な状態であるON状態とする。こうすることで、エアは、エア源200から第1エア配管300へ供給されて、第1エア配管300内を通過する。また、例えば、制御部100は、第2電磁弁220における第2供給弁221を開状態にし、且つ、第2排気弁222を閉状態にすることで、第2電磁弁220を、エアをエア源200からエアシリンダ70へ供給可能な状態であるON状態とする。こうすることで、エアは、第1エア配管300から第2エア配管310に供給されて、第2エア配管310内を通過し、さらに、エアシリンダ70内の第1空間78に供給される。一方、例えば、制御部100は、第3電磁弁230における第3供給弁231を閉状態にし、且つ、第3排気弁232を開状態にすることで、第3電磁弁230を、エアをエア源200からエアシリンダ70へ供給不可能な状態であるOFF状態とする。こうすることで、エアは、エアシリンダ70の第2空間79には供給されない。そのため、ピストン76は、第1方向に駆動される。これにより、搬送アーム60は、第1方向に駆動される。
【0102】
また、制御部100は、搬送アーム60を第2方向に駆動させる場合、第1供給弁211を開状態にし、第1排気弁212を閉状態し、第2供給弁221を閉状態にし、第2排気弁222を開状態にし、第3供給弁231を開状態にし、且つ、第3排気弁232を閉状態にする。こうすることで、エアは、エアシリンダ70の第2空間79には供給され、且つ、第1空間78には供給されない。そのため、ピストン76は、第2方向に駆動される。これにより、搬送アーム60は、第2方向に駆動される。
【0103】
また、制御部100は、搬送アーム60を第1方向に駆動中に停止させる場合、第1供給弁211を閉状態にし、第1排気弁212を開状態にする。こうすることで、制御部100は、エアシリンダ70にエア源200からエアが供給されない状態とする。また、制御部100は、第2供給弁221を開状態にし、第2排気弁222を閉状態にし、第3供給弁231を閉状態にし、且つ、第3排気弁232を開状態にする。こうすることで、エアシリンダ70の駆動を再開させる場合に、制御部100は、第2電磁弁220および第3電磁弁230を制御することなく、第1電磁弁210の制御だけで、すぐに、停止時と同様に、搬送アーム60を第1方向に駆動させることができる。
【0104】
また、制御部100は、搬送アーム60を第2方向に駆動中に停止させる場合、第1供給弁211を閉状態にし、第1排気弁212を開状態にすることで、第1電磁弁210を、エアをエア源200からエアシリンダ70へ供給不可能な状態であるOFF状態とする。こうすることで、制御部100は、エアシリンダ70にエア源200からエアが供給されない状態とする。また、制御部100は、第2供給弁221を閉状態にし、第2排気弁222を開状態にし、第3供給弁231を開状態にし、且つ、第3排気弁232を閉状態にする。こうすることで、エアシリンダ70の駆動を再開させる場合に、制御部100は、第2電磁弁220および第3電磁弁230を制御することなく、第1電磁弁210の制御だけで、すぐに、エアシリンダ70へのエアの供給を停止する前と同様の第2方向に、搬送アーム60を駆動させることができる。
【0105】
以上のように、制御部100は、第1供給弁211と第1排気弁212とを反対の開閉状態となるように制御する。また、制御部100は、第2供給弁221と第2排気弁222とを反対の開閉状態となるように制御する。また、制御部100は、第2供給弁221と第3供給弁231とを反対の開閉状態となるように制御する。また、制御部100は、第2排気弁222と第3排気弁232とを反対の開閉状態となるように制御する。また、制御部100は、第3供給弁231と第3排気弁232とを反対の開閉状態となるように制御する。
【0106】
[処理手順]
続いて、図8および図9を参照して、実施の形態に係る部品実装装置1の動作手順について詳細に説明する。
【0107】
<非常停止動作>
図8は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作を非常停止する際の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0108】
まず、制御部100は、エアシリンダ70を用いて搬送アーム60を駆動させることで、基板500の搬送を搬送アーム60に実行させる(ステップS101)。
【0109】
次に、制御部100は、非常停止信号を受信したか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102では、例えば、制御部100は、取得部130が非常停止信号を取得したか否かを判定する。
【0110】
制御部100は、非常停止信号を受信していない場合(ステップS102でNo)、処理をステップS101に戻し、エアシリンダ70を用いて搬送アーム60を駆動させることで、基板500の搬送を搬送アーム60に実行させ続ける。
【0111】
一方、制御部100は、非常停止信号を受信した場合(ステップS102でYes)、第1電磁弁210をOFF状態(つまり、第1供給弁211を閉状態とし、第1排気弁212を開状態とした状態)とすることで、エアシリンダ70へのエアの供給を停止させ、且つ、エアシリンダ70内からエアを抜いて大気圧にして、搬送アーム60を停止させる(ステップS103)。
【0112】
<復旧動作>
図9は、実施の形態に係る部品実装装置1の動作を復旧する際の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0113】
なお、図9のフローチャートは、例えば、図8に示すステップS103の後に実行される動作手順である。
【0114】
図9に示すように、まず、制御部100は、リセット信号を受信したとする(ステップS201)。具体的には、ステップS201では、制御部100は、取得部130を介してリセット信号を受信したとする。
【0115】
次に、制御部100は、非常停止信号が未だ有り続けるか否か判定する(ステップS202)。具体的に例えば、ステップS202では、制御部100は、非常停止信号を未だに受信し続けているか否か判定する。例えば、制御部100は、取得部130がオペレータに押下されることで非常停止信号を制御部100に送信するボタンである場合、ボタンが押下されたままの状態であるか否かを判定する。
【0116】
制御部100は、非常停止信号が未だ有り続けると判定した場合(ステップS202でYes)、エアシリンダ70へのエアの供給を再開せず、通知部120に第1エラー通知を通知させる(ステップS203)。例えば、ステップS203では、制御部100は、通知部120がディスプレイ等の表示装置である場合、「非常停止信号が消えていないため、起動できません」等の文字を含む画像を第1エラー表示として通知部120に表示させる。
【0117】
一方、制御部100は、非常停止信号が無いと判定した場合(ステップS202でNo)、第1センサ400がONとなっている、つまり、第1センサ400がピストン76の端部77を検知しているか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、ステップS204では、制御部100は、第1センサ400の検知結果に基づいて、ピストン76の端部77が行き限73に位置しているか否かを判定する。
【0118】
制御部100は、第1センサ400がONとなっていない場合(ステップS204でNo)、第2センサ410がONとなっている、つまり、第2センサ410がピストン76の端部77を検知しているか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、ステップS205では、制御部100は、第2センサ410の検知結果に基づいて、ピストン76の端部77が戻り限74に位置しているか否かを判定する。
【0119】
制御部100は、第2センサ410がONとなっていない場合(ステップS205でNo)、エアシリンダ70へのエアの供給を再開せず、通知部120に第2エラー通知を通知させる(ステップS206)。例えば、ステップS205では、制御部100は、通知部120がディスプレイ等の表示装置である場合、「搬送アームが中間位置にあるため、起動できません」等の文字を含む画像を第2エラー表示として通知部120に表示させる。
【0120】
このように、制御部100は、非常停止信号を受信した場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させ、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76(具体的には、ピストンの端部77)が第1方向の限界位置(行き限73)または第2方向の限界位置(戻り限74)のいずれにも位置しない場合には、ピストン76が行き限73または戻り限74のいずれにも位置しない旨を通知部120に通知させる。
【0121】
一方、制御部100は、第2センサ410がONとなっている場合(ステップS205でYes)、第2電磁弁220および第3電磁弁230を戻り限制御状態に設定する(ステップS207)。ここで、戻り限制御状態とは、第2電磁弁220をOFF状態にし、第3電磁弁230をON状態としている状態である。つまり、ステップS207では、制御部100は、第2電磁弁220をOFF状態にし、第3電磁弁230をON状態にする制御を行う。
【0122】
次に、制御部100は、第1電磁弁210をON状態とする(ステップS209)ことで、エアシリンダ70へのエアの供給を開始させる。
【0123】
また、制御部100は、第1センサ400がONとなっている場合(ステップS204でYes)、第2電磁弁220および第3電磁弁230を行き限制御状態に設定する(ステップS208)。ここで、行き限制御状態とは、第2電磁弁220をON状態にし、第3電磁弁230をOFF状態としている状態である。つまり、ステップS208では、制御部100は、第2電磁弁220をON状態にし、第3電磁弁230をOFF状態にする制御を行う。
【0124】
次に、制御部100は、第1電磁弁210をON状態とする(ステップS209)ことで、エアシリンダ70へのエアの供給を開始させる。
【0125】
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態に係る部品実装装置1は、搬送アーム60と、搬送アーム60を駆動するピストン76を備えるエアシリンダ70と、ピストン76が行き限73に位置することを検知する第1センサ400と、ピストン76が戻り限74に位置することを検知する第2センサ410と、エアシリンダ70へのエアの供給を制御することで、搬送アーム60の駆動を制御する制御部100と、を備える。制御部100は、非常停止信号を受信した場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させる。また、制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置する場合には、エアシリンダへのエアの供給を再開ささせる。一方、制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が行き限73または戻り限74のいずれにも位置しない場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を再開しない。
【0126】
このような構成によれば、制御部100は、ピストン76(具体的には、端部77)が行き限73または戻り限74に位置しない場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を再開しない。そのため、エアシリンダ70へのエアの供給が再開された場合に、ピストン76が異常な速度で駆動されることによる、搬送アーム60が保持している基板500の破損、エアシリンダ70の故障等の発生は、抑制される。これにより、部品実装装置1によれば、エアシリンダ70を安全に復旧して駆動させることができる。
【0127】
また、例えば、部品実装装置1は、エア源200に接続された第1エア配管300と、第1エア配管300に設けられ、エア源200からのエアの供給と停止とを切り替えるための第1電磁弁210と、第1エア配管300における第1電磁弁210の下流側で分岐され、ピストン76を第1方向に動かすためのエアをエアシリンダ70に供給するための第2エア配管310、および、ピストン76を第2方向に動かすためのエアをエアシリンダ70に供給するための第3エア配管320と、第2エア配管310に設けられる第2電磁弁220と、第3エア配管320に設けられる第3電磁弁230と、をさらに備える。この場合、制御部100は、例えば、非常停止信号を受信した場合には、第1電磁弁210を制御してエアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させる。また、制御部100は、例えば、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置する場合に、第2電磁弁220および第3電磁弁230の状態をピストンの位置に対応するように制御する。
【0128】
このような構成によれば、制御部100は、例えば、ピストン76が行き限73に位置している場合には、第1空間78にエアを供給することで、エアシリンダ70の駆動を再開する。また、例えば、制御部100は、ピストン76(具体的には、端部77)が戻り限74に位置している場合には、第2空間79にエアを供給することで、エアシリンダ70の駆動を再開する。そのため、制御部100は、ピストン76が行き限73または戻り限74の寄っている方向に駆動が再開されるように、エアシリンダ70へのエアの供給を再開する。そのため、エアシリンダ70へのエアの供給が再開された場合に、ピストン76が異常な速度で駆動されることは、さらに抑制される。
【0129】
また、例えば、本実施の形態に係る部品実装装置1は、さらに、通知部120を備える。この場合、制御部100は、例えば、非常停止信号を受信した場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止させる。また、例えば、制御部100は、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づき、ピストン76が行き限73または戻り限74のいずれにも位置しない場合には、ピストン76が行き限73または戻り限74のいずれにも位置しない旨を通知部120に通知させる。
【0130】
このような構成によれば、制御部100は、通知部120によって、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置していないことをオペレータに通知することができる。そのため、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置していないにもかかわらず、オペレータが誤って部品実装装置1を再稼働させることを抑制できる。
【0131】
また、本実施の形態に係る部品実装方法は、エアシリンダ70にエアを供給してエアシリンダ70が備えるピストン76を駆動することで、搬送アーム60を駆動する駆動ステップと、非常停止信号を受信した場合に、エアシリンダ70へのエアの供給を遮断することにより、エアシリンダ70内を大気圧にして搬送アーム60の駆動を停止する停止ステップと、停止ステップの後に、第1センサ400および第2センサ410の検知結果に基づいて、ピストン76が行き限73または戻り限74に位置するか否かを判定する判定ステップと、判定ステップでピストン76が行き限73または戻り限74に位置すると判定した場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を再開し、判定ステップでピストン76が行き限73または戻り限74のいずれにも位置しないと判定した場合には、エアシリンダ70へのエアの供給を再開しない制御ステップと、を含む。
【0132】
このような方法によれば、部品実装装置1と同様の効果を奏する。
【0133】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0134】
[変形例]
続いて、実施の形態の変形例に係る部品実装装置について説明する。
【0135】
なお、以下で説明する実施の形態の変形例に係る部品実装装置の説明においては、実施の形態に係る部品実装装置1との差異点を中心に説明する。そのため、実施の形態の変形例に係る部品実装装置の説明においては、実施の形態に係る部品実装装置1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省略または簡略化する場合がある。
【0136】
図10は、実施の形態の変形例に係る部品実装装置2が備えるエアシリンダ70を駆動するための構成の詳細を説明するための概略構成図である。なお、図10は、図6に示す部品実装装置1に対応する図である。
【0137】
部品実装装置2は、部品実装装置1とは、制御部101の制御内容と、搬送部600aとが異なる。
【0138】
制御部101は、部品実装装置2が備える各装置の動作を制御する制御装置である。
【0139】
搬送部600aは、搬送アーム60と、エアシリンダ70と、エア源200と、第1電磁弁210aと、第4電磁弁240と、第5電磁弁241と、速度制御弁250と、速度制御弁251と、第1エア配管300aと、第2エア配管310aと、第3エア配管320aと、第1センサ400と、第2センサ410と、を備える。
【0140】
第1電磁弁210aは、第1電磁弁210における第1供給弁211および第2排気弁222が一体となっているソレノイドバルブである。このように、本発明に係る部品実装装置が備える電磁弁の種類は、特に限定されない。
【0141】
また、第4電磁弁240は、第1エア配管300aの途中に設けられ、エア源200からのエアを供給、または、遮断するための電磁弁である。具体的には、第4電磁弁240は、第1エア配管300aにおける、第1電磁弁210aとエアシリンダ70との間に設けられ、エア源200からのエアのエアシリンダ70への供給、または、遮断を制御するための電磁弁である。
【0142】
ここで、制御部101は、第1電磁弁210aおよび第4電磁弁240の両方を開放させることで、エア源200からエアをエアシリンダ70に供給させる。例えば、第1電磁弁210aおよび第4電磁弁240の少なくとも一方が閉状態となっている場合、エア源200からエアがエアシリンダ70に供給させない。
【0143】
このような構成によれば、エアシリンダ70の駆動を停止させた場合に、例えば、第1電磁弁210aの故障等により、誤動作でエアシリンダ70へエアが供給されることを抑制できる。
【0144】
特に、複数のエアシリンダ70を備える部品実装装置2では、エアシリンダ70の第1空間78および第2空間79へのエアの供給を制御するための第5電磁弁241を複数備えることとなるが、本変形例の場合、比較的低コストで、搬送部600aを構成するエアをエアシリンダ70へ供給及び排出することでエアシリンダ70のピストン76を駆動するための回路(エア駆動回路)の信頼性を高めることが可能となる。エア駆動回路の信頼性を高める方法として、例えば、複数のエアシリンダ70のそれぞれを駆動するための複数の第5電磁弁241のそれぞれを多重化することが考えられるが、この場合、部品実装装置2が備えるエアシリンダ70の数に多重化の度合い(例えば2重化の場合は2)を乗じた数の第5電磁弁241が必要となり、コストが高くなる。これに対し、本変形例の場合、第5電磁弁241の上流側に設けられる、エア源200から第5電磁弁241へのエアの供給を制御する電磁弁が複数(具体的には、第1電磁弁210aおよび第4電磁弁240)設けられ、多重化される。したがって、第5電磁弁241を多重化しなくても、信頼性の高いエア駆動回路を低コストで実現できる。
【0145】
また、第1エア配管は、第5電磁弁241を介して分岐して第2エア配管310aおよび第3エア配管320aと接続されている。
【0146】
第5電磁弁241は、第2エア配管310aおよび第3エア配管320aの途中に設けられ、エア源200からのエアを供給、または、遮断するためのソレノイドバルブである。具体的には、第5電磁弁241は、第2エア配管310aにおける、エア源200、具体的には、第1エア配管300aとエアシリンダ70との間に設けられ、且つ、第3エア配管320aにおける、エア源200、具体的には、第1エア配管300aとエアシリンダ70との間に設けられており、第1エア配管300からのエアのエアシリンダ70への供給、または、遮断を制御するための電磁弁である。つまり、第5電磁弁241は、図6に示す第2電磁弁220および第3電磁弁230の両方の機能を有する。
【0147】
このように、図6に示す第2電磁弁220および第3電磁弁230は、図6に示すように別体でもよいし、図10に示す第5電磁弁241のように一体的に形成されていてもよい。
【0148】
制御部101は、第5電磁弁241を制御することで、エアシリンダ70における第1空間78および第2空間79それぞれへのエアの供給を制御する。
【0149】
(その他の実施の形態)
以上、本実施の形態に係る部品実装装置等について、上記実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
【0150】
例えば、上記実施の形態では、制御部等の処理部の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。処理部の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0151】
また、処理部の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0152】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0153】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明に係る部品実装装置によれば、エアシリンダを安全に復旧して駆動させることが可能であり、本発明に係る部品実装方法は、当該エアシリンダを用いて部品を実装する部品実装装置において有用である。
【符号の説明】
【0155】
1、2 部品実装装置
10 ローダ部
20 ACF貼り付け部
30 仮圧着部
40 本圧着部
41 第1本圧着部
42 第2本圧着部
50 アンローダ部
60、61、62、63、64 搬送アーム
70、71、72 エアシリンダ
73 行き限
74 戻り限
75 シリンダ
76 ピストン
77 端部
78 第1空間
79 第2空間
80 基台
90 電動シリンダ
100、101 制御部
110 記憶部
120 通知部
130 取得部
200 エア源
210、210a 第1電磁弁
211 第1供給弁
212 第1排気弁
220 第2電磁弁
221 第2供給弁
222 第2排気弁
230 第3電磁弁
231 第3供給弁
232 第3排気弁
240 第4電磁弁
241 第5電磁弁
250、251 速度制御弁
300、300a 第1エア配管
310、310a 第2エア配管
320、320a 第3エア配管
400 第1センサ
410 第2センサ
500 基板
600、600a 搬送部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10