(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-20
(45)【発行日】2023-04-28
(54)【発明の名称】波形表示装置及び波形表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G01R 13/20 20060101AFI20230421BHJP
【FI】
G01R13/20 U
G01R13/20 T
G01R13/20 R
(21)【出願番号】P 2018176516
(22)【出願日】2018-09-20
【審査請求日】2021-06-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000105062
【氏名又は名称】グラフテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【氏名又は名称】秋山 敦
(72)【発明者】
【氏名】伊澤 耕一
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-070171(JP,A)
【文献】特開2003-207524(JP,A)
【文献】特開平08-178962(JP,A)
【文献】特開2013-064655(JP,A)
【文献】特開2006-234763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 13/00-13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置であって、
前記物理量に関するトリガ条件を示すトリガ条件データを記憶する記憶部と、
前記トリガ条件データを参照して、所定の前記トリガ条件を満たしたことを検出したときに、所定のトリガ検出信号を出力するトリガ検出処理部と、
所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、
前記トリガ検出処理部から前記トリガ検出信号を受信したときに、前記トリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、
前記第1計測データと、前記所定の物理量において前記第1計測データの計測結果よりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示す第2計測データ
とを受信する計測データ受信部と、
受信した前記第1計測データ、前記第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する波形データ生成部と、
前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するデータ表示処理部と、を備え、
該データ表示処理部は、前記第1波形データが示す第1波形を表示するとともに、前記トリガ条件の検出時点から前記所定の期間において、前記第1波形上の対象位置に前記第2波形データが示す第2波形を表示
し、
前記データ表示処理部は、
前記第1波形の前記トリガ条件の検出時点における表示位置と、前記第2波形の開始時刻とから、前記第1波形上に前記第2波形を重ね合わせるための前記対象位置を算出し、
前記第1波形上の前記対象位置において前記第1波形から前記第2波形に切り替えて表示することを特徴とする波形表示装置。
【請求項2】
前記第1波形データを蓄積する第1データ蓄積部と、
前記第2波形データを蓄積する第2データ蓄積部と、をさらに備え、
前記第1データ蓄積部は補助記憶装置に相当し、前記第2データ蓄積部は主記憶装置に相当し、
前記波形データ生成部は、前記第1波形データに含まれる第1波形に関する情報と、前記第2波形データに含まれる第2波形に関する情報とを統合した統合波形データをさらに生成し、
前記第1データ蓄積部は、前記統合波形データをさらに蓄積し、
前記データ表示処理部は、前記統合波形データを参照して、表示画面上において時間軸の時間間隔を揃えた上で前記第1波形及び前記第2波形を連続的に表示することを特徴とする請求項
1に記載の波形表示装置。
【請求項3】
前記トリガ検出処理部は、
前記所定のトリガ条件としてトリガ開始条件を満たしたことを検出したときに、前記所定のトリガ検出信号としてトリガ開始検出信号を送信し、かつ、
該トリガ開始検出信号を送信した後、トリガ終了条件を満たしたことを検出したときに、トリガ終了検出信号を送信し、
前記計測データ受信部は、前記トリガ開始条件の検出時点から、前記トリガ終了条件の検出時点まで前記第2計測データを受信することを特徴とする請求項1
又は2に記載の波形表示装置。
【請求項4】
前記データ表示処理部は、前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれに含まれる前記波形と、前記計測結果を示す計測数値とを同一の表示画面上に同時表示することを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の波形表示装置。
【請求項5】
計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置としてのコンピュータに、
該コンピュータに記憶される前記物理量に関するトリガ条件を示すトリガ条件データを参照して、所定の前記トリガ条件を満たしたことを検出したときに、所定のトリガ検出信号を出力するトリガ検出処理と、
所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、前記トリガ検出信号を受信したときに、前記トリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、
前記第1計測データと、前記所定の物理量において前記第1計測データの計測結果よりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示す第2計測データ
とを受信する計測データ受信処理と、
受信した前記第1計測データ、前記第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する波形データ生成処理と、
前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するデータ表示処理と、を実行させ、
該データ表示処理では、前記第1波形データが示す第1波形を表示するとともに、前記トリガ条件の検出時点から前記所定の期間において、前記第1波形上の対象位置に前記第2波形データが示す第2波形を表示する処理を実行させ
、
前記データ表示処理では、前記第1波形の前記トリガ条件の検出時点における表示位置と、前記第2波形の開始時刻とから、前記第1波形上に前記第2波形を重ね合わせるための前記対象位置を算出し、前記第1波形上の前記対象位置において前記第1波形から前記第2波形に切り替えて表示することを特徴とする波形表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波形表示装置及び波形表示プログラムに係り、特に、計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置及び波形表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、計測対象となる物理量を計測し、計測結果の経時変化を示す波形を表示画面上に表示する波形表示装置において、所定の物理量に対し単位時間当たりの計測サンプル数が異なる低速の波形データと高速の波形データとを取得し、低速波形データが示す波形と、高速波形データが示す波形とを同一の表示画面上に同時に表示することが可能な装置が知られているところである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の波形計測装置は、所定の試験物に対し異なる「時間軸」と「サンプリング・レート」で取得した複数の波形データと、これら複数の波形データの解析結果とを共通の表示画面上に同時に表示するものである。
詳しく述べると、表示画面の上側の画面領域において低速のサンプリング・レートで長期間にわたり取得した第1波形データをメイン表示し、所定のトリガ条件が成立したときに、下側の画面領域において高速のサンプリング・レートで所定の期間取得した第2波形データをサブ表示することが開示されている。また、それぞれの画面領域には、それぞれの波形データに関する解析結果も同時表示することが開示されている。
上記構成により、異なるデータ格納領域に取り込まれた第1、第2波形データの波形と、それらの解析結果とを同時に確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような波形表示装置では、低速でサンプリングした低速波形データと高速でサンプリングした高速波形データとを表示画面上で同時表示しているため、低速波形データの波形と高速波形データの波形とを切り替えて表示する必要はないものの、表示画面を2分割することで波形が表示される画面領域が小さく狭くなってしまい、ユーザーが表示画面上で波形を確認(解析)し難くなる虞があった。
あるいは、その場合、表示画面上で波形を部分的に拡大表示または縮小表示に切り替えるユーザー操作が必要となる虞があった。
【0006】
また、特許文献1のような波形表示装置では、所定のトリガ条件が成立したときに高速でサンプリングした高速波形データを取得しているため、長期間にわたり高速波形データを取得する必要がなく、装置自体に比較的大きな容量を必要とせず製造価格を抑えることができる。しかしながら、表示画面の上側領域において低速波形を表示し、下側領域において高速波形を表示する構成となっているため、大半の期間にわたり下側領域が空白スペースになってしまう虞があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、所定の物理量に対し計測サンプル数が異なる低速波形データと、高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、ユーザーが表示画面上で波形を一層分かり易く確認することが可能な波形表示装置及び波形表示プログラムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、低速波形データと高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、表示画面上の画面領域を有効に利用可能な波形表示装置及び波形表示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、本発明の波形表示装置によれば、計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置であって、前記物理量に関するトリガ条件を示すトリガ条件データを記憶する記憶部と、前記トリガ条件データを参照して、所定の前記トリガ条件を満たしたことを検出したときに、所定のトリガ検出信号を出力するトリガ検出処理部と、所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、前記トリガ検出処理部から前記トリガ検出信号を受信したときに、前記トリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、前記第1計測データと、前記所定の物理量において前記第1計測データの計測結果よりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示す第2計測データとを受信する計測データ受信部と、受信した前記第1計測データ、前記第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する波形データ生成部と、前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するデータ表示処理部と、を備え、該データ表示処理部は、前記第1波形データが示す第1波形を表示するとともに、前記トリガ条件の検出時点から前記所定の期間において、前記第1波形上の対象位置に前記第2波形データが示す第2波形を表示し、前記データ表示処理部は、前記第1波形の前記トリガ条件の検出時点における表示位置と、前記第2波形の開始時刻とから、前記第1波形上に前記第2波形を重ね合わせるための前記対象位置を算出し、前記第1波形上の前記対象位置において前記第1波形から前記第2波形に切り替えて表示すること、により解決される。
上記のように、データ表示処理部が、第1波形データ(低速波形データ)及び第2波形データ(高速波形データ)それぞれが示す第1波形、第2波形を同一の表示画面上に同時表示するにあたって、所定の期間において、第1波形上の対象位置に第2波形を表示するため、ユーザーが同一表示画面上で第1波形(低速波形)及び第2波形(高速波形)を一層分かり易く確認することが可能な波形表示装置となる。
詳しく述べると、従来のように表示画面を2分割することなく複数の波形を同時に表示することができ、かつ、従来よりもこれら波形を常に大きく画面表示することができるため、ユーザーが波形を一層分かり易く確認(解析)することができる。
また、低速波形データと高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、表示画面上の画面領域を有効に利用することも可能となる。
また、上記構成により、表示画面上において第1波形から第2波形に手動的に切り替え表示する必要がなくなるため、複雑なユーザー操作を必要とせず、ユーザーが表示画面上で波形を分かり易く確認できる。
【0010】
このとき、前記第1波形データを蓄積する第1データ蓄積部と、前記第2波形データを蓄積する第2データ蓄積部と、をさらに備え、前記第1データ蓄積部は補助記憶装置に相当し、前記第2データ蓄積部は主記憶装置に相当すると良い。
上記のように、長期間にわたるが低速のため比較的容量が小さくなる第1波形データ(低速波形データ)を補助記憶装置(SDメモリーカード等)に蓄積し、通常高速で大容量になるが効率良く所定期間のみを収録する第2波形データ(高速波形データ)を主記憶装置(内蔵RAMやSSDユニット等)に蓄積することで、波形表示装置自体に比較的大きな容量を必要とせず、製造価格を抑えることができる。
【0011】
このとき、前記波形データ生成部は、前記第1波形データに含まれる第1波形に関する情報と、前記第2波形データに含まれる第2波形に関する情報とを統合した統合波形データをさらに生成し、前記第1データ蓄積部は、前記統合波形データをさらに蓄積し、前記データ表示処理部は、前記統合波形データを参照して、表示画面上において時間軸の時間間隔を揃えた上で前記第1波形及び前記第2波形を連続的に表示すると良い。
上記のように、第1波形データとともに統合波形データを補助記憶装置に蓄積しておくことで、表示画面上に第1波形及び第2波形を表示するときには、統合波形データを参照しながら第1波形データ及び第2波形データを読み出すことができるため、装置自体の処理負担が少なくなる。
【0012】
このとき、前記トリガ検出処理部は、前記所定のトリガ条件としてトリガ開始条件を満たしたことを検出したときに、前記所定のトリガ検出信号としてトリガ開始検出信号を送信し、かつ、該トリガ開始検出信号を送信した後、トリガ終了条件を満たしたことを検出したときに、トリガ終了検出信号を送信し、前記計測データ受信部は、前記トリガ開始条件の検出時点から、前記トリガ終了条件の検出時点まで前記第2計測データを受信すると良い。
上記構成により、第2計測データ(第2波形データ)の計測開始時点と計測終了時点とが明確な構成となるため、所定の物理量に対し低速で長時間にわたりデータ収録しながら、高速でピンポイント収録することが可能な波形表示装置となる。
【0013】
このとき、前記データ表示処理部は、前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれに含まれる前記波形と、前記計測結果を示す計測数値とを同一の表示画面上に同時表示すると良い。
上記構成により、表示画面上に波形と計測数値を同時表示させることができ、言い換えれば波形表示によるアナログ表示と、計測数値の表示によるデジタル表示を実行することができるため、計測結果の経時変化をユーザーが評価する際に使い易さが向上する。
【0014】
また、計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置としてのコンピュータに、該コンピュータに記憶される前記物理量に関するトリガ条件を示すトリガ条件データを参照して、所定の前記トリガ条件を満たしたことを検出したときに、所定のトリガ検出信号を出力するトリガ検出処理と、所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、前記トリガ検出信号を受信したときに、前記トリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、前記第1計測データと、前記所定の物理量において前記第1計測データの計測結果よりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示す第2計測データとを受信する計測データ受信処理と、受信した前記第1計測データ、前記第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する波形データ生成処理と、前記第1波形データ及び前記第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するデータ表示処理と、を実行させ、該データ表示処理では、前記第1波形データが示す第1波形を表示するとともに、前記トリガ条件の検出時点から前記所定の期間において、前記第1波形上の対象位置に前記第2波形データが示す第2波形を表示する処理を実行させ、前記データ表示処理では、前記第1波形の前記トリガ条件の検出時点における表示位置と、前記第2波形の開始時刻とから、前記第1波形上に前記第2波形を重ね合わせるための前記対象位置を算出し、前記第1波形上の前記対象位置において前記第1波形から前記第2波形に切り替えて表示する波形表示プログラムも実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の波形表示装置及び波形表示プログラムによれば、所定の物理量に対し計測サンプル数が異なる低速波形データと、高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、ユーザーが表示画面上で波形を一層分かり易く確認することが可能な波形表示装置及び波形表示プログラムを提供することができる。
また、低速波形データと高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、表示画面上の画面領域を有効に利用可能な波形表示装置及び波形表示プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る波形表示装置のハード構成を示す図である。
【
図3】「トリガ条件データ」の一例を示す図である。
【
図5】「統合波形データ」の一例を説明する図である。
【
図8】本発明に係る波形表示プログラムの処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について
図1~
図8を参照して説明する。
本実施形態は、計測対象となる物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示画面上に表示する波形表示装置であって、トリガ条件を示すトリガ条件データを記憶し、トリガ条件データを参照して所定のトリガ条件を満たしたことを検出したときにトリガ検出信号を出力し、所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、トリガ検出部からトリガ検出信号を受信したときにトリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、所定の物理量において第1計測データの計測結果よりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示す第2計測データを受信し、受信した第1計測データ、第2計測データそれぞれの計測結果からそれぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成し、第1波形データ及び第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示し、特に第1波形データが示す第1波形を表示するとともに、トリガ条件の検出時点から所定の期間、第1波形上の対象位置において第1波形から第2波形データが示す第2波形に自動的に切り替えて表示することを主な特徴とするものである。
なお、以下の説明における左右方向とは表示画面の長手方向である。
【0018】
本実施形態の波形表示装置1は、
図1に示すように、不図示のデータロガー付きセンサと通信し、当該センサから所定の物理量の計測結果を示す計測データ(計測信号)を受信し、当該計測データから計測結果の経時変化を示す波形と、計測結果を示す計測数値とを表示画面上に表示するための装置である。
詳しく述べると、所定の物理量に対し長期間にわたって低速の計測データ(第1計測データ)を受信し、また所定のトリガ条件が成立したときに所定の期間、高速の計測データ(第2計測データ)を受信することとし、第1計測データ、第2計測データに基づく第1波形、第2波形を同一の表示画面上に同時に表示するときに、当該所定の期間において第1波形上の対象位置を第2波形に自動的に切り替えて表示するものである。
【0019】
ここで「物理量」とは、物質系の物理的な性質、状態を表現する量を意味し、本実施形態では波形表示装置1の計測対象となるものである。具体的には、電圧や温度、湿度、加速度、ひずみ、パルス等が計測対象として挙げられる。
「低速の計測データ」と「高速の計測データ」とは、所定の物理量に対し単位時間当たりのサンプル数が異なる計測結果を示すものであって、高速の計測データが、低速の計測データよりも単位時間当たりのサンプル数が多い計測結果を示すことになる。例えば、低速であれば1秒あたり1000サンプルの計測結果(1kS/s)、高速であれば1秒あたり1,000,000サンプルの計測結果(1MS/s)等が考えられる。
「トリガ条件」とは、計測結果の受信開始と受信終了を任意のタイミングに制限するための条件であって、本実施形態では高速の計測データ(第2計測データ)を受信開始し、受信終了するための条件を示すものである。
【0020】
<波形表示装置のハード構成>
波形表示装置1は、
図1に示すように、ROM、RAM及びデータの演算・制御処理装置としてのCPU2と、HDD(SSD)としての主記憶装置3と、フラッシュメモリやSDカード等のリムーバブルメディアとしての補助記憶装置4と、信号入力部5と、表示画面6と、ユーザー操作部7と、から主に構成されている。
CPU2には、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、波形表示プログラムが記憶されており、これらプログラムが実行されることにより、波形表示装置1の機能が発揮されることになる。
【0021】
信号入力部5は、当該装置の右端部分に取り付けられ、不図示のセンサと接続され、計測データ(計測信号)を受信し、物理量からデジタルデータに変換を行うための装置である。
表示画面6は、当該装置の中央部分に取り付けられ、文字又は画像の情報を表示するための液晶ディスプレイであって、ユーザー操作の入力をキーとして、不図示の初期画面や計測画面、
図6に示す波形表示画面等をユーザーに向けて表示するためのものである。
ユーザー操作部7は、ユーザー操作の入力を受け付けて、CPU2に所定の指令を入力するものであって、当該装置の左端部分に取り付けられた操作キーと、表示画面6上に取り付けられた静電容量方式のタッチパネルとから主に構成されている。
ユーザーが上記操作キー、及び表示画面6上のタッチパネル操作画面を操作することで、本発明にかかる波形表示プログラムを起動させ、所定の物理量の計測結果の経時変化を表す波形を表示させることができる。
【0022】
<波形表示装置のソフト構成>
波形表示装置1は、
図2に示すように、機能面から説明すると、
図3に示す「トリガ条件データ」、各種プログラム及び各種データを記憶しておく記憶部10と、トリガ条件データを参照して所定のトリガ条件を設定するトリガ設定部11と、設定されたトリガ条件を満たしたことを検出したときに所定のトリガ検出信号を出力するトリガ検出処理部12と、所定の物理量の計測結果を示す第1計測データを受信し、かつ、トリガ検出処理部12からトリガ検出信号を受信したときに、トリガ条件の検出時点を基準として所定の期間、第2計測データを受信する計測データ受信部13と、受信した第1計測データ、第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する波形データ生成部14と、第1波形データを蓄積する第1データ蓄積部15と、第2波形データを蓄積する第2データ蓄積部16と、第1波形データ及び第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するデータ表示処理部17と、を主な構成要素として備えている。
これらは、CPU、ROM、RAM、HDD(SSD)、変換装置、及び各種プログラム等によって構成されている。
【0023】
記憶部10に記憶される「トリガ条件データ」は、
図3に示すように、計測対象となる物理量に関するトリガ条件を示すテーブルデータであって、詳しく述べると、所定の計測手法と、複数のトリガ開始条件及びトリガ終了条件との対応関係を示すデータである。
具体的には、計測手法「第2計測(高速計測)」に対して、トリガ開始条件として「レベル」、「時刻」、「アラーム」、「外部入力」、「時間」が設定可能となっており、トリガ終了条件として同様に「レベル」、「時刻」、「アラーム」、「外部入力」、「時間」が設定可能となっている。また、各トリガ開始条件及びトリガ終了条件に対して詳細な設定が可能となっている。
なお、計測手法「第1計測(低速計測)」に対しては、通常、トリガ開始条件及びトリガ終了条件において「指定なし」又は「時刻」が設定されており、特別なトリガ条件を設定しないものとしている。
【0024】
トリガ設定部11は、所定のユーザー操作の入力を受け付けて、
図3に示すトリガ条件データを参照して、所定のトリガ条件を設定するものである。
トリガ検出処理部12は、設定されたトリガ開始条件を満たしたことを検出したときにトリガ開始検出信号を計測データ受信部13に向けて出力し、かつ、トリガ開始検出信号を送信した後、トリガ終了条件を満たしたことを検出したときにはトリガ終了検出信号を出力するものである。
計測データ受信部13は、不図示のデータロガー付きセンサから第1計測データを連続的に受信し、かつ、トリガ検出処理部12からトリガ開始検出信号を受信したときに、トリガ開始条件の検出時点からトリガ終了条件の検出時点まで第2計測データを断続的に受信するものである。
【0025】
具体例として、物理量「温度」の上昇範囲をトリガ検出するにあたって、計測手法「第2計測(高速計測)」に対してトリガ開始条件「レベル(立ち上がり)」、「閾値50度」を設定し、トリガ終了条件「レベル(立ち下がり)」、「閾値20度」を設定した場合には、
図4の例1に示す通りとなる。
すなわち、波形表示装置1は、物理量「温度」の計測結果を低速で受信し、所定のタイミングで温度の計測結果が閾値50度を超えたときには、当該閾値を超えた時点を基準として計測結果を低速及び高速で受信開始する。その後、所定のタイミングで温度の計測結果が閾値20度よりも下がったときには、当該閾値よりも下がった時点を基準として計測結果を高速で受信することを終了し、低速で受信する。
【0026】
また具体例として、物理量「加速度」の振動をトリガ検出するにあたって、計測手法「第2計測(高速計測)」に対してトリガ開始条件「レベル(範囲外)」、「閾値±20m/s
2」を設定し、トリガ終了条件「時間)」、「閾値5秒」を設定した場合には、
図4の例2に示す通りとなる。
すなわち、波形表示装置1は、物理量「加速度」の計測結果を低速で受信し、所定のタイミングで加速度の計測結果が閾値±20m/s
2から外れたときには、当該閾値から外れた時点を基準として計測結果を低速及び高速で受信開始する。そして当該時点から5秒が経過した時点を基準として計測結果を高速で受信することを終了し、低速で受信する。
【0027】
波形データ生成部14は、計測データ受信部13によって受信した第1計測データ、第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成するものである。
また、第1波形データに含まれる第1波形に関する情報と、第2波形データに含まれる第2波形に関する情報とを統合した
図5に示す「統合波形データ」を生成する。
詳しく述べると、「統合波形データ」は、第1波形データに含まれる第1波形に関する情報として「サンプリング間隔」、「計測点数」、「開始時刻」、「終了時刻」、「トリガ時刻」等の情報と、第2波形データに含まれる第2波形に関する情報として「サンプリング間隔」、「(第2波形データの)データ数」、「計測点数」、「開始時刻」、「終了時刻」、「トリガ時刻」等の情報とを統合して管理するテーブルデータである。
【0028】
第1データ蓄積部15は、波形データ生成部14によって生成された「第1波形データ」及び「統合波形データ」と、計測データ受信部13によって受信した「第1計測データ」とを蓄積するものである。具体的には、補助記憶装置に蓄積されることとなる。
詳しく述べると、第1データ蓄積部15は、波形表示装置1に接続された不図示のセンサ毎に波形データ及び計測データをグループ分けして蓄積し、また当該センサに付属された複数の入力チャネル毎に波形データ及び計測データをグループ分けして蓄積している。
第2データ蓄積部16は、波形データ生成部14によって生成された「第2波形データ」と、計測データ受信部13によって受信した「第2計測データ」とを蓄積するものである。具体的には、主記憶装置に蓄積されることとなる。
詳しく述べると、第2データ蓄積部16も同様にして、複数の波形データ及び計測データを適宜グループ分けしながら蓄積している。
【0029】
データ表示処理部17は、第1、第2データ蓄積部15,16に蓄積された「第1波形データ」、「第2波形データ」及び「統合波形データ」を参照して、
図6に示すように、第1波形データ、第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示するものである。
また、第1、第2データ蓄積部15,16に蓄積された「第1計測データ」、「第2計測データ」及び「統合波形データ」を参照して、第1計測データ、第2計測データそれぞれが示す計測結果の計測数値を同一の表示画面上に同時表示する。
詳しく述べると、データ表示処理部17は、具体的な機能部として、波形データ表示処理部17aと、計測データ表示処理部17bとを有している。
【0030】
波形データ表示処理部17aは、
図6に示すように、同一の表示画面6上において第1波形データが示す第1波形6aを表示するとともに、トリガ開始条件の検出時点からトリガ終了条件の検出時点までの所定の期間、第1波形6a上の対象位置を第2波形データが示す第2波形6bに自動的に切り替えて同時表示する。
具体的なデータ表示処理を説明すると、
図7に示すように、波形データ表示処理部17aは、第1波形のトリガ検出時点における表示位置と、第2波形の開始時刻とから、第1波形上において第2波形の表示位置(対象位置)を算出する。そして、第1波形上の対象位置において第2波形を連続的に重ね合わせる。そして、
図6に示すように、第1波形上の対象位置において第1波形から第2波形に切り替えて表示する。
上記によって、波形データ表示処理部17aは、
図6に示すように、表示画面6上において時間軸の時間間隔を揃えた上で、上記所定の期間、第1波形6a及び第2波形6bを連続的に表示している。
【0031】
また、計測データ表示処理部17bは、
図6に示すように、同一の表示画面6上において第1計測データ、第2計測データそれぞれが示す計測結果の計測数値6cを上下方向に並べて同時表示している。
【0032】
図6の波形表示画面によれば、波形6a,6bが表示される座標軸では、横軸に時間軸、縦軸にレベル軸(信号レベル軸)が設定されている。座標軸に表示された波形6a,6bは、時間の経過に従って変化する計測結果の様子を表したものである。
座標軸よりも上方部分には、時間軸の1目盛あたりの時間間隔を示す目盛間隔6dが表示されている。ここでは「100ms/DIV」、つまり1目盛あたり0.1秒の時間間隔で波形6a,6bを表示する設定となっている。
また、座標軸よりも上方部分には、計測結果の1秒あたりのサンプル数を示すサンプルレート6eが表示されている。ここでは「1ms(1kS/s)」と表示されており、0.001秒あたり1サンプルの計測結果で、つまり1秒あたり1000サンプルの計測結果で波形を表示する設定であることを示す。
なお、表示画面6の下端に表示された不図示の時刻「12:34:56」とは、12時間34分56秒経過した時刻を示すものである。
【0033】
<波形表示プログラム>
次に、波形表示装置1で実行される波形表示プログラムの処理について、
図8に基づいて説明する。
本実施形態に係る上記プログラムは、記憶部10を備えた波形表示装置1の機能的な構成要素として、上述したトリガ設定部11と、トリガ検出処理部12と、計測データ受信部13と、波形データ生成部14と、第1、第2データ蓄積部15,16と、データ表示処理部17とを実現させるために各種プログラムを集約させたユーティリティプログラムであって、波形表示装置1のCPUがこの波形表示プログラムを実行する。
上記プログラムは、ユーザーからの操作指示を受け付けて実行されるものである。
なお、波形表示装置1の記憶部10には、
図3に示す「トリガ条件データ」が記憶されている。
【0034】
図8に示す波形表示プロセスでは、まず、トリガ設定部11が、所定のユーザー操作の入力を受け付けて、
図3に示すトリガ条件データを参照して、所定のトリガ開始条件及びトリガ終了条件を設定するステップS1から始まる。
例えば、
図4に示すように物理量「温度」の上昇範囲をトリガ検出するときには、計測手法「第2計測(高速計測)」に対してトリガ開始条件「レベル(立ち上がり)」、「閾値50度」を設定し、トリガ終了条件「レベル(立ち下がり)」、「閾値20度」を設定する。
【0035】
次に、ステップS2で、所定のユーザー操作指示を受け付けて、不図示のデータロガー付きセンサが物理量「温度」の計測を開始する。
そして、ステップS3で、計測データ受信部13が、当該センサから第1計測データ(低速の計測データ)を受信開始する。
【0036】
次に、ステップS4で、計測データ受信部13が、計測中にトリガ検出処理部12からトリガ開始検出信号を受信したときには(ステップS4:Yes)、トリガ開始条件の検出時点を基準として第2計測データ(高速の計測データ)をさらに受信開始する(ステップS5)。
例えば、物理量「温度」の計測結果を低速で受信し、所定のタイミングで温度の計測結果が閾値50度を超えたときには、当該閾値を超えた時点を基準として計測結果を低速及び高速で受信開始する。
【0037】
次に、第2計測データの受信開始後、計測データ受信部13が、トリガ検出処理部12からトリガ終了検出信号を受信したときには(ステップS6:Yes)、第2計測データの受信を終了して(ステップS7)、ステップS4に戻り、引き続き第1計測データを受信する。
一方で、トリガ終了検出信号を受信しないときには(ステップS6:No)、引き続き第2計測データを受信する(ステップS6に戻る)。言い換えれば、トリガ終了検出信号を受信するまで第2計測データを受信することになる。
例えば、第2計測データの受信開始後、所定のタイミングで温度の計測結果が閾値20度よりも下がったときには、当該閾値よりも下がった時点を基準として計測結果を高速で受信することを終了し、再び低速で受信する。
【0038】
次に、計測データ受信部13が、計測中にトリガ検出処理部12からトリガ開始検出信号を受信しなかったときには(ステップS4:No)、引き続き第1計測データを受信し、不図示のセンサが計測を停止すると(ステップS8)、第1計測データの受信も終了する(ステップS9)。
そして、ステップS10で、波形データ生成部14が、計測データ受信部13によって受信した第1計測データ、第2計測データそれぞれの計測結果から、それぞれの波形を示す第1波形データ、第2波形データを生成する。また、
図5に示す「統合波形データ」を生成する。
そして、ステップS11で、第1データ蓄積部15が、「第1波形データ」及び「統合波形データ」と、「第1計測データ」とを蓄積する(具体的には、補助記憶装置に蓄積する)。また、第2データ蓄積部16が、「第2波形データ」及び「第2計測データ」を蓄積する(具体的には、主記憶装置に蓄積する)。
【0039】
最後に、ステップS12で、データ表示処理部17が、第1、第2データ蓄積部15,16に蓄積された「第1波形データ」、「第2波形データ」及び「統合波形データ」を参照して、第1波形データ、第2波形データそれぞれが示す波形を同一の表示画面上に同時表示する。
具体的には、
図6に示すように、同一の表示画面6上において第1波形データが示す第1波形6aを表示するとともに、トリガ開始条件の検出時点からトリガ終了条件の検出時点までの所定の期間、第1波形6a上の対象位置において第1波形6aから第2波形データが示す第2波形6bに切り替えて同時表示する。
具体的なデータ表示処理を説明すると、
図7に示すように、波形データ表示処理部17aが、第1波形におけるトリガ開始条件の検出時点における表示位置と、第2波形の開始時刻とから、第1波形上に第2波形を重ね合わせるための対象位置を算出する。そして、第1波形上の対象位置において第1波形から第2波形に切り替えて表示する。
【0040】
上記ステップS1からステップS12を経て
図8のプロセスを終了する。
上記の波形表示プログラムの構成により、所定の物理量に対し計測サンプル数が異なる低速波形データと、高速波形データとを同一表示画面上に同時表示するにあたって、ユーザーが表示画面上で波形を一層分かり易く確認することができる。
<その他の実施形態>
【0041】
上記実施形態では、
図2に示すように、データ表示処理部17が、第1、第2データ蓄積部15,16に蓄積された「第1波形データ」、「第2波形データ」及び「統合波形データ」を参照して、第1波形データ、第2波形データそれぞれが示す波形を表示画面上に表示しているが、特に限定されるものではない。
例えば、データ表示処理部17は、波形データ生成部14から「第1波形データ」、「第2波形データ」及び「統合波形データ」を受け取って、第1波形データ、第2波形データそれぞれが示す波形を表示画面上に表示する処理としても良い。
【0042】
上記実施形態では、
図6に示すように、データ表示処理部17が、同一の表示画面上において第1波形6aを表示するとともに、トリガ開始条件の検出時点から所定の期間、第1波形6a上の対象位置において第1波形6aから第2波形6bに自動的に切り替えて表示しているが、第1波形6a及び第2波形6bの表示の仕方について特に限定されるものではない。
例えば、データ表示処理部17が、
図7に示すように、同一の表示画面上において第1波形6aを表示するとともに、トリガ開始条件の検出時点から所定の期間、第1波形6a上の所定位置に第2波形6bを重ね合わせて(重ね合わせるように)表示することとしても良い。
【0043】
以上、上記の波形表示装置1では、波形表示装置1が読み取り可能な記録媒体に波形表示プログラムが記憶されており、波形表示装置1がこの波形表示プログラムを読み出して実行することによって処理が実行される。ここで波形表示装置1が読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、この波形表示プログラムを通信回線によって波形表示装置1に配信し、この配信を受けた波形表示装置1が当該プログラムを実行するように構成しても良い。
【0044】
本実施形態では、主として本発明に係る波形表示装置及び波形表示プログラムに関して説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0045】
1 波形表示装置
2 CPU
3 主記憶装置
4 補助記憶装置
5 信号入力部
6 表示画面
6a 第1波形(低速波形)
6b 第2波形(高速波形)
6c 計測数値
6d 目盛間隔
6e サンプルレート
7 ユーザー操作部
10 記憶部
11 トリガ設定部
12 トリガ検出処理部
13 計測データ受信部
14 波形データ生成部
15 第1データ蓄積部
16 第2データ蓄積部
17 データ表示処理部
17a 波形データ表示処理部
17b 計測数値表示処理部