(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-20
(45)【発行日】2023-04-28
(54)【発明の名称】細長い要素から構成されるグループの移送及び検査ユニット
(51)【国際特許分類】
G01N 21/89 20060101AFI20230421BHJP
【FI】
G01N21/89 Z
(21)【出願番号】P 2021176860
(22)【出願日】2021-10-28
(62)【分割の表示】P 2018567239の分割
【原出願日】2017-06-19
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】102016000064379
(32)【優先日】2016-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102016000064367
(32)【優先日】2016-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100140165
【氏名又は名称】高田 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】アルベルト、カサグランデ
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ、モレッリ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ、フェデリーチ
【審査官】横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-174835(JP,A)
【文献】特表2014-526051(JP,A)
【文献】国際公開第2012/035608(WO,A1)
【文献】特開2002-017328(JP,A)
【文献】特表2001-524425(JP,A)
【文献】特開2008-170279(JP,A)
【文献】特開2005-306487(JP,A)
【文献】特開2013-245023(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00843974(EP,A2)
【文献】米国特許第05596187(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01B 9/00 - G01B 9/10
G01B 11/00 - G01B 11/30
A24C 1/00 - A24C 5/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
‐検査すべき細長い要素(3)から構成されるグループ(2)を収納することに適する空洞ハウジング(7)であって第1開口(7a)が設けられた空洞ハウジング(7)を有する、長手方向軸(T)を持つ形成されたポケット(5)と、
‐前記ポケット(5)を前進パス(P)に沿って前進移動させて第1検査位置(6)を通過させるように構成された前記ポケット(5)の輸送コンベヤ(4)と、
を備える、喫煙具用のロッド形状の細長い要素(3)から構成されるグループ(2)の移送及び検査ユニット(1)であって、
前記移送及び検査ユニット(1)は、
‐前記ポケット(5)が前記第1検査位置(6)を通過して前進移動する間に、第1光ブレード(12)を前記グループの第1先端面(2a)に投光することにより、連続するスキャンの瞬間において、複数回の第1三次元光学スキャンを実施するように構成された三次元検査用の第1光学アセンブリ(15、16)と、
‐各第1三次元スキャンについて、各第1スキャンライン(13)を取得して、取得された複数の前記第1スキャンライン(13)に基づいて、前記第1先端面(2a)の第1三次元プロファイルを再現するように構成された処理デバイス(8)と、
を備え、
‐各スキャンラインは、前記第1三次元プロファイルにおいて、スキャンの瞬間に検査された前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の対応するゾーンを示す各第1基準位置に配置され、
‐前記ポケット(5)は、平坦な第1較正表面(40;40’)と平坦な第2較正表面(41、41’)とを有する第1正面(5a)を有し、前記第1較正表面(40;40’)は、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直な平面にあるとともに、前記第1開口(7a)の第1輪郭表面(33)から所定の第1較正距離を置いて配設され、前記第2較正表面(41、41’)は、前記第1較正表面(40、40’)に対して平行であるとともに、前記長手方向軸(T)に沿って前記第1較正表面(40、40’)に対してずらされて、前記第1輪郭表面(33)から所定の第2較正距離(53)を置いており、
また、前記第1光学アセンブリ(15、16)は、前記第1較正表面(40;40’)の少なくとも1回の第1三次元スキャン、及び、前記第2較正表面(41;41’)の少なくとも1回の第2三次元スキャンを実施して、前記第1較正距離及び前記第2較正距離(53)にそれぞれ対応付けられる直線状の第1較正ライン及び第2較正ラインをそれぞれ取得するように構成され、直線状の前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインは、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価するように前記処理デバイス(8)によって基準として使用される、
移送及び検査ユニット(1)。
【請求項2】
形成された前記ポケット(5)は、互いに対して相互に直交する3つの方向に沿って延在する細長い実質的に平行六面体の形状を有し、第1方向は前記ポケットの前記長手方向軸(T)によって規定され、残りの2つの方向は、前記ポケットの前進方向(D)及び鉛直方向(V)によって規定され、前記前進方向(D)は前記長手方向軸(T)に直交し、前記鉛直方向(V)は前記ポケット(5)の前記前進方向(D)及び前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)の両方に直交し、
形成された前記ポケット(5)は、前記輸送コンベヤ(4)に接続される第1大側面(29)と、前記前進方向(D)に対して第2小側面(32)の下流に配設される第1小側面(31)と、を有する、
請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記第1輪郭表面(33)は、平坦であるとともに、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直であり、
前記第1較正表面(40)及び前記第2較正表面(41)は、前記ポケット(5)の同一側において、小側面(31、32)を向いて横方向に、且つ、輪郭表面(33)に対して外部に配設され、更に、前記鉛直方向(V)において互いに対してずらされており、
また、光学アセンブリ(15、16)は、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の三次元スキャンの前後いずれかに、同一の三次元スキャンによって、前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインを取得するように構成される、
請求項2に記載のユニット。
【請求項4】
更に、前記第1正面(5)は、
‐前記第1輪郭表面(33)に対して予め設定された第3較正距離(54)を置いて配設される平坦な第3較正表面(42)であって、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直な平面にある第3較正表面(42)と、
‐前記第1輪郭表面(33)に対して予め設定された第4較正距離(55)を置いて前記第3較正表面(42)に対して平行に配設される平坦な第4較正表面(43)であって、前記長手方向軸(T)に沿って前記第3較正表面(42)に対してずらされている第4較正表面(43)と、
を有し、
前記第3較正表面(42)及び前記第4較正表面(43)は、前記ポケット(5)の同一側において、他方の前記小側面(32;31)を向いて横方向に、且つ、前記輪郭表面(33)に対して外部に配設されるとともに、前記鉛直方向(V)において互いに対してずらされており、
また、前記光学アセンブリ(15、16)は、同一の更なる三次元スキャンによって、前記第3較正距離(54)及び前記第4較正距離(55)にそれぞれ対応付けられる第3較正ライン及び第4較正ラインをそれぞれ取得するように構成され、前記第3較正ライン及び前記第4較正ラインは、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各第1スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価するための更なる基準として同様に利用可能である、
請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記第1較正距離、前記第2較正距離(53)、前記第3較正距離(54)、及び前記第4較正距離(55)は互いに異なる、
請求項4に記載のユニット。
【請求項6】
前記第1較正表面(40’)及び前記第2較正表面(41’)は、前記第1大側面(29)の反対側において、前記第1輪郭表面(33)を超えて突出し、前記前進方向(D)に対してずらされているとともに、細長い要素(3)からなる前記グループ(2)の両側に横方向に配設され、
光学アセンブリ(15、16)は、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の三次元スキャンの前後いずれかに、前記第1三次元スキャンによって前記第1較正ラインを、及び、前記第2三次元スキャンによって前記第2較正ラインを取得するように構成される、
請求項2に記載のユニット。
【請求項7】
前記第1正面(5a)は、平坦な第1傾斜表面(44)を備え、前記第1傾斜表面(44)は、前記第1較正表面(40’)と前記第2較正表面(41’)との接続部であり、前記第1大側面(29)の反対側において細長い要素(3)から構成される前記グループ(2)に配置されるとともに、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿って、前記前進方向(D)に対して傾斜するように前記第1輪郭表面(33)に対して可変の距離を置いており、
更に、三次元用の前記光学アセンブリは、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の各三次元光学スキャンについて、前記ポケット(5)の前記第1傾斜表面(44)の三次元スキャンを同時に実施して、前記第1傾斜表面(44)における更なるスキャンライン(14)をも取得するように構成される、
請求項6に記載のユニット。
【請求項8】
前記第1傾斜表面(44)は、輪郭表面(33)に対して予め設定された可変の距離を置いて配置され、各更なるスキャンライン(14)は、前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインに加えて、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価することに利用可能である、
請求項7に記載のユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ産業の装置において、細長い、具体的にはロッド形状の要素から構成されるグループを移送及び検査するためのユニットに関する。特に、本発明は、梱包機械の包装ラインにおいて包装されることが意図されるタバコのグループの端部を移送及び検査するためのユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数グループのタバコを梱包機械の包装ラインに供給するために、各グループを実質的に直方体形状の各形成ポケットに収納することが公知である。ポケットは、各グループを収容するように構成された空洞部を内部に有する。輸送コンベアに一定のピッチで固定された形成ポケットを、連続的に前進移動させて梱包機械に供給する。
【0003】
公知のように、輸送コンベヤは、梱包機械の駆動部から動作力を受けるか又はこれと同期するものであり、端部ローラの周囲にリング状に捲回された連続ベルトとして構成され、割出態様において又は連続動作的に前進移動することができる。形成ポケット及びその内部に収納された各グループを構成するタバコは、いずれも輸送コンベヤの前進方向に対して横方向に配設される。
【0004】
タバコは、重畳された層状に配設される。20本のタバコからなるグループの場合、タバコは、例えば、各10本のタバコからなる2つの重畳層において、又は五点レイアウトに従う3つの重畳層(7本のタバコからなる2つの層と、その間に配置される6本のタバコからなる1つの層)において配設され得る。
【0005】
不十分なタバコの充填、及び/又はフィルタの欠如、及び/又は、フィルタが特殊タイプであって、特定の形状を有する、例えば予め設定された形状を持つ必要のある凹部を有する場合の誤ったフィルタ配置を理由として、上述の空洞部において、不完全なグループ、又は欠陥端部を有する単数又は複数のタバコを含むグループが存在することが多くある。
【0006】
多くの特許文書により、或るグループに存在するタバコの端部を光学的に検査するための方法及びユニットが示されている。グループの先端面の光学的検査、すなわち、グループを構成するタバコの端部の光学的検査は、実際に、輸送コンベヤの前進中に実施されている。グループの先端面の少なくとも1つの領域を光源によって照明することにより、そして反射した光を検査ユニットによって分析することにより、照明領域に存在する単数及び/又は複数のタバコの端部の幾何学的構造を判定することが可能である。
【0007】
同一出願人によるUS4511045号は、形成ポケットに収納されているグループのタバコの先端面を検査するための検査ユニットを示している。タバコのグループは、割出態様で輸送コンベヤによってタバコの軸及びポケットの長手方向軸に対して垂直である前進方向において搬送される。
【0008】
この検査ユニットは、コンベヤの前進パスに沿って配設された検査ステーションを備える。検査ステーションは、グループに存在するタバコの各層に対する少なくとも1つのフォトセルを備え、例えば3つのフォトセルを備え、タバコの軸に対する垂直平面にあるプレートとして作製される。プレートに、3つのフォトセルが互いに重畳した態様で固定される。各フォトセルは、タバコの端部に光線を発光し、その端部で反射した光線を分析するように構成されている。反射光線の強度は、タバコの端部と発光器との間の距離に依存する。
【0009】
したがって、グループの先端面全体の検査は、タバコのグループが2つの連続する前進工程の間で検査ステーションに対応して待機しているときに、グループの各部分の連続検査により実施される。検査されるグループの先端面の部分は、スキャンする瞬間に検査装置の前方に配設される部分である。例えば、検査は、各スキャンにおいて、1つの層につき一本のタバコのみに実施される。各検査は、各検査の瞬間につき、検査ステーションに対する前進パスにおける形成ポケットの各前進位置を提供する周期的な前進信号と同期し、これにより、グループのタバコの先端面全体が正しく再現され得る。換言すれば、周期的な前進信号は、梱包機械のコントローラからの、装置のシャフト位置に対する周期的信号である。シャフトは、形成ポケットの輸送コンベヤに機械的に接続されている。しかしながら、好適には、周期的な前進信号は、梱包機械の主シャフトからではなく、追加の高精度のエンコーダから得る。エンコーダは、形成ポケットの輸送コンベヤに配置され、所望の頻度で周期的な前進信号を発信するように構成される。
【0010】
タバコの端部の光学的検査のための方法及びユニットは、同一出願人のEP0634112号からも公知である。これによれば、三次元スキャン用の光学アセンブリの使用が提供される。
【0011】
三次元スキャン用の光学アセンブリは、光ブレードが表面を照明する場合、照明された表面が平坦であれば、反射した光跡が直線のセグメントとなり、凹部又は凸部が存在すると曲線の部分となり、角部が存在すると点線となるという原理に基づいている。光ブレードにより照明された部分がスペースにおける表面であれば、反射した光跡は、直線セグメントと曲線部分と点線とを有する混合点線となる。
【0012】
EP0634112号は、光ブレードをタバコ葉を含む端部に投光して光跡を獲得するものである。充填が最適であれば、三次元プロファイル用に構成された画像獲得光学装置から獲得された画像において、光跡は実質的にまっすぐなプロファイルを有するラインとして見える。ラインの端部ポイントは、光ブレードとタバコの外装との交差ポイントに相当する。タバコの端部が不十分にしか充填されておらず部分的に空洞があると、タバコ葉における光跡は、獲得された画像において、曲線として又は中断した曲線として見える。画像を処理することにより、及び認識された曲線と理論的に理想の直線との間の距離を分析することにより、検査されたタバコが許容範囲の質であるか、リジェクトすべきものであるか判定することができる。換言すれば、タバコの先端が空洞であるかどうかを決定することができる。更に、互いに対して平行な光のブレードによって複数回の三次元スキャンを連続して実施することで、複数の各プロファイルラインを獲得して、これにより検査されたタバコの端部の三次元プロファイルを正確に再現することができる。
【0013】
「画像獲得光学装置」という表現は、物体の複数の画像を獲得可能であり、特に、これらの画像を処理して、例えば当該物体の幾何学的及び/又は形状的特性等の特性を抽出することが可能な光電子画像獲得装置を意味する。獲得した画像は、カラー又は白黒画像であり得る。このような画像から、カラーに関する情報(色調、彩度等)、又はグレースケールに関する、及び光強度に関する情報を抽出することができる。
【0014】
光学装置は、通常、例えばリニア又はCCD又はCMOSタイプ等二次元マトリックスタイプの感光性要素のアラインメント又はアレイ等の電子センサが配設される本体と、本体に適切に固定されたに受光手段、例えば単数又は複数のレンズで構成される対物レンズと、を備える。このような受光手段により、センサが物体によって拡散された獲得すべき光を受光することに適するようになる。
【0015】
光学装置のメモリにおいてラスター又はビットマップ画像の呈示をなすピクセル又はドット形状要素の個数は、電子センサの感光性要素の個数に対応する。(n×m)ピクセルの解像度を有する画像は、(n×m)個の感光性要素の二次元又はマトリックス・センサを使用することで一回の獲得工程により取得されることに留意されたい。
【0016】
制御デバイスは、光学装置に含まれ、その目的は、画像の獲得をコマンドする、光学装置に場合により対応付けられた照明器をオンにする、及びいくつかの適用例において、画像それ自体から特性を抽出したり光学検査の結果を外部の制御装置に伝達したりするように、獲得画像の処理をすることである。このようなタイプの光学装置は、リニア又はマトリックス・テレビカメラ又はカメラとして公知であり、それらが獲得画像を処理してその情報を分析可能であれば、それらは、「スマートカメラ」とも称される。検査ユニットにより実施された光学検査の結果は、外部の制御装置に、例えば、複数のグループのタバコを扱うのに適した梱包機械の制御装置に、イーサネットや他のタイプのコミュニケーションネットワークによって高速のデータ伝達速度で伝達される。代替的な伝達手段も提供可能であり、それは、それぞれ入力及び出力信号であるアナログ・デジタル信号によって梱包機械の制御装置に接続された光学装置からのデジタル入力及び出力信号のセットにより構成される。
【0017】
したがって、梱包機械の制御装置は、所望の品質要請に合致しないとみなされる不良グループを、このグループがリジェクトステーションに到達するとすぐに直接リジェクトする(又は不良を示すメッセージをリジェクトを実施する外部装置に伝達する)ことができる。
【0018】
「三次元プロファイル用画像獲得光学装置」という表現は、例えばダイアフラム開口、焦点距離又はズーム等の操作パラメータを更に有する光学装置を意味する。このようなパラメータは、タバコの端部の光跡を各画像において獲得際に、光跡がスキャンラインとして明瞭に識別可能であるように設定される。
【0019】
同一出願人によるEP1674395号から、グループのタバコの先端面を検査するように、グループのタバコの先端面を三次元的にスキャンすることも公知である。これは、EP0634112号の教示を利用して、タバコのグループを収納した形成ポケットが輸送コンベヤによる継続的な動作によって検査ステーションを介して前進搬送される際に、グループを構成する三層のタバコの端部を詳細に分析するものである。
【0020】
EP1674395号に示される移送及び検査ユニットは、タバコの軸に対して平行にグループの先端面を照明する光ブレードと、検査されるタバコの各プロファイルラインを連続して獲得するEP0634112号にそれぞれ示されるタイプの3台の光学装置と、を備える。グループの面の三次元スキャンは、層別に、グループのタバコの先端面を再現するように利用される複数の連続するスキャンによって実施される。
【0021】
各スキャンの瞬間に前進パスに沿ったポケットの前進位置を関連付ける連続した周期的な装置サイクルを必要とするUS4511045号と異なり、検査ユニットは、各永久磁石を設けられた形成ポケットと、複数の磁気抵抗部とを備える。磁気抵抗部は、形成ポケットの寸法のより大きな部分に対して前進パスに沿って連続的に配設され、この寸法は、輸送コンベヤの前進方向に対して平行に測定される。磁気抵抗部は、形成ポケットに装着された永久磁石と検査ステーションに配置された複数の磁気抵抗部との相互作用により、検査中の形成ポケットが存在する位置を示す信号が生じるように、検査ステーションに配設される。輸送コンベヤの周期的な前進信号を使用する必要はない。
【0022】
前進パスに沿って磁石が存在することは、いくつかの欠点を有する。第一に、磁石の存在により、移送及び検査ユニットが複雑となるとともにコスト高となる。これは、磁石を各形成ポケットに配置しなければならないからである。
【0023】
更に、グループの先端面の三次元プロファイルの再現における精度が、磁気抵抗部が永久磁石と相互作用する際の精度、すなわち、ポケットの前進位置の磁石同士の相互作用による再現の精度に全体的に委任される。したがって、光学検査について獲得されたグループの先端面の画像を処理することが可能であるとともに、同時にコンベヤの前進位置の再現を目的とする磁気抵抗部における電磁流量の変動信号を分析可能である、非常に効率的な処理デバイスの存在が必要となる。
【0024】
EP0634112号の教示に従い実施される光学検査の感度に関して、これは、先験的に確定された閾値に基づいて、(タバコであれフィルタであれ)細長い要素の先端部を遮断する理想的な直線状の光跡からの光跡の逸脱を分析することにより得られる。実際に、理論的な直線に対して獲得画像において検出されたプロファイルが閾値を超える逸脱を有している場合、細長い要素の端部は欠陥品であるとみなされる。したがって、閾値を正確に評価するために、膨大な臨床試験が必要である。臨床試験は、三次元スキャンの照明条件、及び検査の実施ステップで使用される装置に設置された光学アセンブリの構造の照明条件を再現するように検査ユニットを較正するステップにおいて実施される。しかしながら、輸送コンベヤが設置された領域における全体的な照明を理由とする変動は、スキャン結果に重大な影響を及ぼし得る。この結果として得られるタバコの端部の三次元スキャンは、タバコの所望の品質要請に合致しないかもしれない。
【0025】
通常、検査ユニットは、タバコ葉を含む端部のみを検査するように構成される。上記の特定フィルタが広く採用されていることにより、フィルタ材料が存在するタバコの端部をも検査する必要性が増大している。しかしながら、EP1674395号に示される検査ユニットは、フィルタ側に設置することに適していない。なぜならば、光学アセンブリは、プロジェクタと、プロジェクタによって投光される光ブレードに対して傾斜させる必要のある3台の光学装置とを備え、検査ステーション側で大きな全体寸法を占めるからである。
【発明の概要】
【0026】
本発明の目的は、上述の欠点を有さない、又は簡単且つ安価に製造される、細長い要素から構成されるグループの移送及び検査ユニットを提供することである。
【0027】
本発明の更なる目的は、コンベヤの周期的な前進信号による同期を回避しつつ複数回の三次元スキャンによる細長い要素から構成されるグループの面の三次元プロファイルの再現を可能にするとともに、同時に検査ステーションに対して追加の位置をトレースする要素を設ける必要性を回避する移送及び検査ユニットを提供することである。
【0028】
本発明によれば、請求の範囲に記載の移送及び検査ユニットが提供される。
【0029】
本発明を、非制限的な例としてのいくつかの実施形態を示す添付図面を参照して、以下に開示する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】三次元スキャン用の第1光学アセンブリと、三次元スキャン用の第2光学アセンブリと、検査ユニットの処理デバイスと、を備える本発明による移送及び検査ユニットであって、第1光学アセンブリと第2光学アセンブリは、それぞれ、三次元プロファイル用の光学装置と各光ブレードの各プロジェクタとを備える、移送及び検査ユニットの概略図。
【
図2】本発明による移送及び検査ユニットの光学アセンブリによって検査される細長い要素の概略図であって、三次元プロファイル用の光学装置が、細長い要素の仮想ミラー平面を生成することに適したデフレクタを介して、細長い要素の端部の画像を獲得することに適している図。
【
図3】本発明による移送及び検査ユニットの不等角投影図であって、各グループのタバコを収納する複数の形成ポケットの輸送コンベヤが存在し、ポケットは第1検査位置及び第2検査位置を介して搬送され、ユニットをグループの先端面がタバコ葉を有するポケットの第1正面側から観察した図。
【
図4】
図3の移送及び検査ユニットの他の不等角投影図であって、形成ポケットの第2正面側から観察した図。
【
図5】明瞭性を期して一部を省略した
図4の拡大図であって、第1検査位置及び第2検査位置にある第1光学アセンブリ及び第2光学アセンブリを示す図。
【
図7】タバコから構成されるグループを収容する形成ポケットの正面図であって、タバコ葉を含む端部が存在するグループの第1先端面の側から観察した図。
【
図8】
図7の形成ポケットの正面図であって、フィルタ材料を含む端部が存在するグループの第2先端面の側から観察した図。
【
図9】明瞭性を期して一部を省略した
図7の形成ポケットの拡大図であって、第1光学アセンブリの第1光学装置から連続的に獲得される複数の連続する第1グループプロファイルと、複数の対応する第1ポケットプロファイルとを示す図。
【
図11】
図10の形成ポケットの不等角投影図であって、第1正面側から観察した図。
【
図12】
図10の形成ポケットの不等角投影図であって、第2正面側から観察した図。
【
図13】
図10の形成ポケットの一変形例の第2正面側の不等角投影図。
【
図14】
図13の形成ポケットの第2正面側の他の不等角投影図。
【
図15】
図10の形成ポケットの第1正面側の他の変形例の不等角投影図。
【
図16】
図15の形成ポケットの第2正面側の他の不等角投影図。
【
図17】明瞭性を期して一部を省略した
図15の形成ポケットの拡大図であって、第1光学アセンブリの第1光学装置から連続的に獲得される複数の連続する第1グループプロファイルと、複数の対応する第1ポケットプロファイルとを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本説明において、図示の実施形態に共通する同一要素には、同一の番号が付される。
【0032】
添付図面に示すように、符号1は、細長い要素3から構成されるグループ2の移送及び検査ユニットを全体的に示す。細長い要素3は、喫煙具、具体的にはタバコ用のロッド形状を有している。
【0033】
移送及び検査ユニット1は、グループ2の第1先端面2a、すなわち、グループ2を構成するタバコ3の第1端部を検査することに適しており、タバコ産業の機械、すなわち梱包機械に組み込まれることが意図されている。
【0034】
移送及び検査ユニット1は、複数の形成ポケット5が特に等距離を置いて固定された輸送コンベヤ4を備える。輸送コンベヤ4は、各ポケット5を前進方向Dにおいて前進パスPに沿って前進移動させて第1検査位置6(
図6)を通過させるように構成されている。
【0035】
実質的に平行六面体の形状を持つ各形成ポケット5は長手方向軸Tを有し、同じく実質的に平行六面体である空洞の管状ハウジング7を内部に規定する。ハウジング7は、形成ポケットの第1正面5a側に第1開口7aを有する。空洞ハウジング7は、検査すべきグループ2のタバコ3を収納することに適している。
【0036】
空洞ハウジング7は、第2正面5bの側に第2開口7bを更に有している。2つの開口の一方7bが、わずかに内方にテーパした形状とされていることに留意されたい(
図8、10、12、14、16)。これは、タバコから構成されるグループが、正確に開口7bから、タバコ葉を含む端部の側を前方にして空洞ハウジング7の内部に押し込まれるためである。
【0037】
形成ポケット5は、互いに対して相互に直交する3つの方向、すなわち、ポケット5の長手方向軸Tにより規定される第1方向、ポケット5の前進方向D及び鉛直方向Vによって規定される残りの2つの方向に沿って延在している。鉛直方向Vは、ポケット5の前進方向D及びポケット5それ自体の長手方向軸Tの両方に対して直交している。換言すれば、形成ポケット5は、輸送コンベヤ4によって、その長手方向軸Tに対して垂直に前進移動する(
図11)。
【0038】
タバコ3のグループ2は、通常、20本のタバコ3からなる。それぞれの軸Sは、形成ポケット5の長手方向軸Tに対して平行であり、したがってコンベヤ4の前進方向Dに対して垂直である。
【0039】
移送及び検査ユニット1は、処理デバイス8を備える。処理デバイス8は、例えば第1コミュニケーションネットワーク9によって、梱包機械の制御装置10、典型的には処理デバイス8とデータ及び/又は制御交換する機械制御ユニットに接続される。第1コミュニケーションネットワーク9は、従前に開示されており簡潔性を期して再度開示しない。
【0040】
移送及び検査ユニット1は、例えば、検査開始コマンドを機械制御装置10から受信し、制御装置10に検査結果を提供し得る。或いは、移送及び検査ユニット1は、グループ2の検査を独立的に作動させ、制御装置10に検査結果を提供し得る。
【0041】
検査結果は、例えば、HMIオペレータ・インターフェースをなすことが意図されたスクリーン11に表示され得る。
【0042】
移送及び検査ユニット1は、第1検査位置6における新たな検査すべき形成ポケット5の存在を制御装置10に伝達することに適したフォトセル等の検査開始センサ(図示せず)を更に備え得る。検査開始コマンドは、例えば、検査開始センサが形成ポケットを検出したとき、制御装置10によって発信される。
【0043】
或いは、制御装置10は、輸送コンベヤ4の既知の前進位置に対応する同期信号を利用して、検査すべき新たな形成ポケット5が第1検査位置6において前進移動しているときに、検査開始コマンドを発信してもよい。
【0044】
移送及び検査ユニット1は、形成ポケット5が第1検査ユニット位置6を通過して前進移動する間に、第1光ブレード12をグループ2の第1先端面2aに投光することにより、各連続するスキャンの瞬間において、複数回の第1三次元光学スキャンを実施するように構成された第1三次元検査光学アセンブリを更に備える。
【0045】
処理デバイス8は、各第1三次元スキャンについて、タバコから構成されるグループ2の第1先端面2aの各第1スキャンライン13(
図9)を、各スキャンの瞬間に対応付けて取得するように構成される。
【0046】
処理デバイス8は、各第1基準位置に配置された複数の第1スキャンライン13に基づいて、グループ2の第1先端面2aの第1三次元プロファイルを再現するように更に構成される。
【0047】
各第1基準位置は、ポケット5の第1正面5aにおける既知の位置に配置された第1基準要素からの各第1スキャンライン13の前進方向Dにおける距離であり、再現された三次元プロファイルが正確であるように、各第1スキャンライン13が位置しなければならない第1三次元プロファイルの内側の場所を示す。各第1基準位置は、換言すれば、スキャンの瞬間に検査されるグループ2の第1先端面2aのゾーンに関する情報を提供する。
【0048】
処理デバイス8は、グループ2の第1先端面2aのスキャンの瞬間、すなわち、各第1三次元スキャンを作動させる瞬間を、輸送コンベヤ4の前進速度も設定する梱包機械の動作速度に基づいて規定するように構成されることに留意されたい。梱包機械の動作速度が速いほど、タバコのグループ2を収容する形成ポケット5が第1検査位置6、すなわち第1光ブレード12の前方を検査のために通過する経過時間が短くなり、これにより、互いに接近したより多くのスキャンの瞬間を選択しなければならない。一方、梱包機械の動作速度が遅ければ、より時間間隔の長い第1先端面2aのスキャンの瞬間を選択すればよい。なぜならば、タバコのグループ2が検査位置6を通過するのに必要な時間がより長いからである。
【0049】
したがって、検査頻度が梱包機械の動作速度によって時間とともに変化するため、処理デバイス8は、通常、機械制御装置10から梱包機械の動作速度を受信するように構成されている。
【0050】
例えば、グループ2が8mmの直径を有するタバコから構成され、少なくとも40本の第1スキャンラインに基づいて第1先端面2aの各タバコの端部の第1三次元プロファイルを再現する必要がある場合、第1先端面の三次元スキャンの頻度は、梱包機械の動作速度が1000パケット/分であれば最大で10,000獲得回/秒から、梱包機械の動作速度が例えば250パケット/分であれば2,500獲得回/秒まで変化し得る。
【0051】
三次元検査用の第1光学アセンブリは、第1光ブレード12の第1プロジェクタ15と、3Dプロファイル用の第1光学装置16とを備える。第1プロジェクタ15は、第1光ブレード12をグループ2の第1先端面2aに投光するように構成され、第1光学装置16は、グループ2の先端面2aをフレーミングして、第1画像(図示せず)においてグループ2それ自体の第1先端面2aを獲得するように配設される。
【0052】
第1光学装置16は、第1光軸A’を有するとともに、形成ポケット5が光学装置16それ自体の視界の内側にあるとき、第1検査位置6を、すなわちタバコ3から構成されるグループ2を収容する形成ポケット5をフレーミングするように構成された対物レンズ17を設けられている。
【0053】
視界とは、第1光学装置16の獲得野又は所定領域であって、その内側で形成ポケットの画像が獲得可能な領域を意味するということが指摘される。この領域は、焦点範囲の内側にあり、これに対して対物レンズ17の第1光軸A’に沿った設定被写界深度が規定され得る。
【0054】
制御装置10が検査開始コマンドを発信する瞬間において、形成ポケット5全体が第1光学装置16によってフレーミングされなければならない、すなわち、その視界の内側にある必要があることが明瞭である。
【0055】
第1プロジェクタ15は、第1光ブレード12を、ポケット5の長手方向軸Tに対して平行に、且つポケットの前進方向Dに対して及びグループ2の先端面2aに対して垂直に投光するように配設される。
【0056】
3Dプロファイル用の第1光学装置16は、検査が実施可能であるように、第1光ブレード12に対して、及び細長い要素3から構成されるグループ2に対して適切に配設されなければならない。第1光ブレード12がタバコの長手方向軸Sに対して同一平面にあるように配設されている
図1及び2に示すように、第1光学装置16を、第1光軸A’が各第1光ブレード12の面に存在せずに、第1光ブレード12が存在する平面に対して10°乃至80°、好適には30°乃至60°の第1角度α’をなすように配設する必要がある。
【0057】
このような態様において、三次元光学スキャンを第1光ブレード12によって実施することにより、すなわち、第1光ブレード12を第1グループ先端面2aに投光することにより、各第1光跡(図示せず)が取得される。
【0058】
前述のように、第1光学装置16は、3Dプロファイル用である。なぜならば、第1光跡を各第1画像において獲得するときに、第1光跡に対応する対応第1スキャンライン13を取得可能であることを目的として、第1光学装置16は、各第1光跡が明瞭に識別可能であるように設定される動作パラメータを有するからである。例えば、各第1スキャンライン13は、背景が暗い画像において明るいはっきりとしたラインとして見える。
【0059】
第1光学装置16は、第1画像の獲得や、これと関連付けられた第1プロジェクタ15の電源のオンをコマンドする制御デバイス(図示せず)を備える。光学装置16の制御デバイスは、第1画像を処理してタバコから構成されるグループ2のプロファイルを識別するように作製され構成され得る。
【0060】
これに代えて及び/又はこれに加えて、移送及び検査ユニット1の処理デバイス8は、タバコから構成されるグループ2のプロファイルを識別するように、第1光学装置16における画像の獲得、又は光ブレード12の第1プロジェクタ15の電源のオン、及び獲得画像の光学装置16による処理をコマンドするように構成され得る。後者の場合、処理デバイス8が画像処理用に構成されれば、光学装置16の制御デバイスは、画像を獲得する機能、及び光ブレード12のプロジェクタ15を制御する機能のみを有するより簡易なものとなり得る。
【0061】
図1に概略的に示すように、第1光学装置16と処理デバイス8は、例えばイーサネットタイプの第2コミュニケーションネットワーク18によってケーブル又はWIFIを介して互いに接続されているということに留意されたい。第2コミュニケーションネットワーク18は、第1コミュニケーションネットワーク9と同一でもよいし、異なっていてもよい。一方、第1プロジェクタ15は、好適には、各デジタル入口/出口信号18’によって第1光学装置16に直接的に接続されている。各デジタル入口/出口信号18’は、選択的に設けられ得るものであり、処理デバイス8と第1プロジェクタ15との間においても点線で図示されている。
【0062】
図2に示すように、第1光学アセンブリは、例えば第1ミラーである第1光学デフレクタ19を更に備える。第1光学デフレクタ19は、第1画像の第1仮想ミラー平面を生成することに適しており、これにより、第1光学装置16は形成ポケット5に対して配設されているにもかかわらず、第1光学装置16は第1画像を第1光学デフレクタ19から獲得することができる。第1光学デフレクタ19により、第1光学装置16は第1プロジェクタ15に対して平行に配置され得る。第1光学装置16の第1光軸A’と光ブレード12との間の傾き(第1光学デフレクタ19は、
図2で図示されるように「仮想」光軸を生成することに留意されたい)は、第1光学デフレクタ19の配設によって保証される。
【0063】
図3乃至6に示すように、第1光学アセンブリは、例えば第2ミラーである第2光学デフレクタ20をも選択的に備え得る。第2光学デフレクタ20は、第1画像が第1光学デフレクタ19によって反射されたときに、第1画像の第2仮想ミラー平面を生成することに適している。これにより、必要であれば、移送及び検査ユニット1内でのプロジェクタ15及び光学装置16の全体的な寸法や配置に関して予想される問題が克服され得る。
【0064】
グループ2に含まれるタバコの両端部、すなわちタバコ葉を含む端部及びフィルタ材料を含む端部の両方を同時に検査するように、
図1に概略的に示すように、移送及び検査ユニット1は、形成ポケット5が第2検査位置22を通過して前進移動する間に、第2光ブレード21をグループ2の第2先端面2aの反対側の第2先端面2bに投光しつつ、各連続する瞬間において、複数回の第2三次元光学スキャンを実施するように構成された第2光学三次元検査アセンブリを備える。
【0065】
また、処理デバイス8は、各第2三次元スキャンについて、各スキャンの瞬間に対応付けられた各第2スキャンライン(図示せず)を取得して、各第2基準位置に配置された複数の第2スキャンラインに基づいて、グループ2の第2先端面2bの第2三次元プロファイルを再現するように構成されている。
【0066】
各第2基準位置は、ポケット5の第2正面5bにおける既知の位置に配置された第2基準要素からの各第2スキャンラインの前進方向Dにおける距離であり、第2先端面2bの再現された三次元プロファイルが正確であるように、各第2スキャンラインが位置しなければならない第2三次元プロファイルの内側の位置を示す。
【0067】
第1検査位置6について上述した内容と同様に、第2基準位置は、第2検査位置22に対する形成ポケット5の位置を示す。
【0068】
以下でより詳細に示すように、第1検査位置6及び第2検査位置22は、輸送コンベヤ4の前進パスPに沿って整列しない場合もあることに注意されたい。
【0069】
また、タバコ3のフィルタ材料側における検査に対してタバコ葉側に要求される品質が異なることを理由として、グループ2の第2先端面2aに対するスキャンの瞬間は、第2先端面2bに対するスキャンの瞬間と異なってもよい。
【0070】
実際に、可能な最大数の第1スキャンラインによってタバコ葉を含むタバコ3の端部を再現して、その想定され得る不足を規定する必要がある場合(先端が空のタバコが1本でもあればそのグループはリジェクトされなければならない)、フィルタ材料を含む端部の品質の判定に必要な第2スキャンラインはずっと少なくてよい。したがって、第1三次元スキャンの頻度は、第2三次元スキャンの頻度と異なり得る。
【0071】
三次元検査用の第2光学アセンブリは、第2光ブレード21の第2プロジェクタ23と、3Dプロファイル用の第2光学装置24とを備える。第2プロジェクタ23は、第2光ブレード21を少なくともグループ2の第2先端面2bに投光するように構成され、第2光学装置24は、グループ2の第2先端面2bをフレーミングして、第2画像(図示せず)においてグループ2それ自体の第2先端面2bを獲得するように配設される。
【0072】
第2光学装置24は、第2光軸A”を有するとともに、形成ポケット5が第2光学装置24それ自体の視界の内側にあるとき、第2検査位置を、すなわちタバコ3から構成されるグループ2を収容する形成ポケット5をフレーミングするように構成された各第2対物レンズ25を設けられている。
【0073】
第2プロジェクタ23も同様に、第2光ブレード21をポケット5の長手方向軸Tに対して平行に、且つポケットの前進方向D及びグループ2の先端面2bに対して垂直に投光するように配設される。詳細には、第1光ブレード12と第2光ブレード21は、互いに対して平行であり、特に互いに対して同一平面にある。
【0074】
第1光学アセンブリについてなされた考察と同じものが第2光学アセンブリに対しても適用されるが、簡潔性を期してこれらの詳細は述べない。
【0075】
第2光学装置24の第2光軸A”と第2光ブレード21との間には、第2角度(図示せず)が形成される。これにより、第2光ブレード21をグループ2の第2先端面2bに投光して第2光跡(図示せず)が得られる。
【0076】
第2光学装置24も、特に3Dプロファイル用に構成され、このようにして、各第2光跡は、各第2画像において明瞭に識別され、第2光跡に対応する第2スキャンラインが画像内に取得される。
【0077】
また、第2光学装置24は、第2画像の獲得や各第2プロジェクタ23の電源のオンをコマンドする各制御デバイス(図示せず)を備え得るが、これに代えて及び/又はこれに加えて、移送及び検査ユニット1の処理デバイス8は、第2光学装置24における画像の獲得、又は光ブレード21の第2プロジェクタ23の電源のオン、及び第2光学装置24から獲得した画像の処理もコマンドするように構成され得る。
【0078】
第2光学装置24も、処理デバイス8に第2コミュニケーションネットワーク18によって接続され得る一方、第2プロジェクタ23も、好適には、各デジタル入口/出口信号18’によって第2光学装置23に直接的に接続されている。各デジタル入口/出口信号18’は、選択的に設けられ得るものであり、処理デバイス8と第2プロジェクタ23との間においても点線で図示されている。
【0079】
図3乃至6に示すように、第2光学アセンブリは、更なる第1光学デフレクタ26と、選択的に更なる第2光学デフレクタ27と(更なる第1ミラー及び更なる第2ミラー)を備える。これらのデフレクタは、それぞれ、第2画像が更なる第1光学デフレクタ26及び選択的に更なる第2光学デフレクタ27によって反射されたときに、第2画像の第1仮想ミラー平面、及び選択的に第2画像の第2仮想ミラー平面を生成することに適している。
【0080】
第1光学アセンブリの第1及び第2光学デフレクタ19、20について述べた内容と同様に、第2光学アセンブリの更なる第1光学デフレクタ及び更なる第2光学デフレクタ26、27により、必要であれば、移送及び検査ユニット1内での第2プロジェクタ23及び第2光学装置24の全体的な寸法や配置に関して予想される問題が解決され得る。
【0081】
第1光ブレード12及び第2光ブレード21が実質的に同一平面にあるため(
図6)、第1検査位置6が第2検査位置22に輸送コンベヤ4の前進パスPに沿って整列することに注意されたい。第1検査位置6は、形成ポケット5の前進パスPに光ブレード12がヒットする位置によって提供される。
【0082】
図示しない変形例によれば、第1光ブレード12は第2光ブレード21に対して平行のままであるが、もし第1光学アセンブリ及び/又は第2光学アセンブリのパスPに沿った配置に問題があれば、第1検査位置6が第2検査位置22に対して前進パスPに沿って移動され得る。
【0083】
使用において、グループ2が各形成ポケット5に収納されて輸送コンベヤ4により各第1検査位置6及び第2検査位置22を通過して前進移動しているときに、グループ2に含まれるタバコ3の両端部を同時に検査するように、第1光ブレード12をグループ2の先端面2a上に投光することによって、各連続するスキャンの瞬間において複数回の第1三次元光学スキャンが実施され、これにより、各第1三次元スキャンについて、各スキャンの瞬間に対応付けられた各第1スキャンラインが得られる。各第1基準位置に配置された複数の第1スキャンラインに基づいて、第1先端面2aの第1三次元プロファイル、例えば、グループ2において端部がタバコ葉を含む先端面2aの第1三次元プロファイルが再現される。
【0084】
各連続するスキャンの瞬間において、第2光ブレード21を、グループ2の第1先端面2aの反対側の第2先端面2bに投光することによって複数回の第2三次元光学スキャンも同様に実施され、これにより、各第2三次元スキャンについて、各スキャンの瞬間に対応付けられた各第2スキャンラインが得られる。各第2基準位置に配置された複数の第2スキャンラインに基づいて、第2先端面2bの第2三次元プロファイル、例えば、グループ2において端部がフィルタ材料を含む先端面2bの第2三次元プロファイルが再現される。
【0085】
第1三次元プロファイル及び第2三次元プロファイルを処理することにより、有利には、グループ2の第1先端面2a及び第2先端面2bの両方を同時に検査し、こうしてタバコ3から構成されるグループ2に対する品質の表示を取得することが可能となる。
【0086】
このように、一方は第1先端面2a用で2番目は第2先端面2b用である2つの光学アセンブリであって、グループ2の互いに対向する第1先端面2a及び第2先端面2bをそれぞれフレーミングする第1光学装置16及び第2光学装置24に対応付けた第1光ブレード12及び第2光ブレード21を利用する2つの三次元スキャン用光学アセンブリを使用することにより、細長い要素3から構成されるグループの品質を安価に且つ簡易に評価することができる。
【0087】
更にまた、第1光学アセンブリにおける第1光学デフレクタ19の存在、及び第2光学アセンブリにおける更なる第1光学デフレクタ26の存在、並びに選択的に第1光学アセンブリにおける第2光学デフレクタ20の存在、及び第2光学アセンブリにおける更なる第2光学デフレクタ27の存在によって、非常にコンパクトな移送及び検査ユニット1としつつ、グループ2の両先端面2a、2bを効率的且つ安価に検査することができる。
【0088】
前述の通り、処理デバイス8は、各スキャンの瞬間における検査位置6に対する形成ポケット5の位置を考慮した各第1基準位置に配置された複数の第1スキャンライン13に基づいて、グループ2の第1先端面2aの第1三次元プロファイルを再現するように構成されている。
【0089】
更に、各第1スキャンラインに対する各基準位置を計算し(輸送コンベヤ4から生じる周期的な前進信号を回避し)、且つ非常に高い精度を以てグループ2の先端面2aの三次元プロファイルを再現するという2つの目的のために、第1三次元光学アセンブリは、ポケット5の第1正面5aの少なくとも1回の三次元スキャンを実施するようにも構成される。
【0090】
輸送コンベヤ4の周期的な前進信号に基づいて各第1基準位置を計算することを回避したい場合、形成ポケット5の第1正面5aが、第1賦形表面28を備えるように設定することが有利である。
【0091】
本発明によれば、
図3乃至
図14に示すように、第1三次元光学アセンブリは、グループ2の第1先端面2aの各第1三次元スキャンと同時に、第1賦形表面28の第1三次元スキャンも実施して、各第1スキャンライン13について各更なるスキャンライン14を取得するように構成されている。
【0092】
処理デバイス8は、また、各更なるスキャンライン14を分析しつつ、各第1スキャンライン13の対応する第1基準位置を計算するように構成されている。
【0093】
有利には、以下で更に示すように、第1賦形表面28は平坦であり、したがって更なるスキャンライン14はセグメントである。
【0094】
第1プロジェクタ15は、第1光ブレード12を、グループ2の第1先端面2aと、更にポケット5の第1賦形表面28との両方に投光するように構成され、第1光学装置16は、グループの第1先端面2aと、更にポケット5の第1賦形表面28との両方をフレーミングして、同一の第1画像(図示せず)においてグループ2の第1先端面2a及びポケット5の第1賦形表面28の両方を獲得するように配設される。このようにして、第1三次元光学アセンブリは、グループ2の第2先端面2a及びポケット5の第1正面5aの三次元スキャンを同時に実施することができる。
【0095】
形成ポケット5に対するプロジェクタ15の配置、光学装置16の構成、及びプロジェクタ15と光学装置16との相互配置についての前述の内容は依然として有効である。第1光ブレード12をグループ2の第1先端面2aとポケット5の第1正面5aとに正確に投光するように、第1光ブレードは、ポケットの長手方向軸Tに対して平行な平面に存在し、タバコ3の長手方向軸に対して平行であり、且つポケット5それ自体に前進方向Dに対して垂直でなければならないという事実も同様に依然として有効である。
【0096】
このようにして、第1光ブレード12によって三次元光学スキャンを実施することにより、各第1光跡に加えて、各更なる光跡が賦形表面上に得られる。
【0097】
各第1基準位置、すなわち第1検査位置6に対するポケットの位置は、設定パスPに沿った輸送コンベヤ4の周期的な前進信号を使用することなく取得することができる。
【0098】
図9に、種々の第1スキャンライン13及び連続的に第1賦形表面28に投光して獲得された各更なるスキャンライン14が概略的に示される。
【0099】
形成ポケット5は、輸送コンベヤ4に接続される第1大側面29と、第1大側面29の反対側の第2大側面30と、第1小側面31と、を備え、第1小側面31は、当該第1小側面31の反対側の第2小側面32の下流に前進方向Dに対して配設されている。
【0100】
第1正面5aは、第1開口7aを囲繞する第1輪郭表面33を備える。第1輪郭表面33は、平坦であってポケット5の長手方向軸Tに対して垂直である。
【0101】
図7乃至14により詳細に示すように、第1賦形表面28は、第1輪郭表面33に対して同一平面にあり、第1大側面29の反対側から突出するとともに、細長い要素3から構成されるグループ2に配設される。
【0102】
第1輪郭表面33は、一対の直線側縁部、具体的には第1側縁部34と第2側縁部35とを備える。特に、縁部34及び35は、前進方向Dに対して平行であり、第1賦形表面28の両側において細長い要素3から構成されるグループ2の外側に配設される。
【0103】
また、直線的である第1スキャンライン13及び直線的である各更なるスキャンライン14を取得することを可能とするグループ2の第1先端面2a及び第1賦形表面28の複数回の三次元スキャンを実施する前後それぞれにおいて、第1光学アセンブリは、第1側縁部34の少なくとも1回の三次元スキャンを実施して直線的な第1縁部スキャンライン36を取得することと、最後に第2側縁部35の少なくとも1回の三次元スキャンを実施して第2の直線的な縁部スキャンライン(図示せず)を取得することを連続的になすように構成される。
【0104】
第1賦形表面28及び第1輪郭表面33は平坦であるため、有利には、第1縁部スキャンライン36、第2縁部スキャンライン、及び各更なるスキャンライン14は直線状であり、特にセグメントである各光跡から派生する。
【0105】
第1賦形表面28(
図7-12)は、側縁部34及び35を接続する直角三角形の形状を有する。この三角形は斜辺をなす傾斜縁部28aを有し、隣辺28bが第2側縁部35から突出している。
【0106】
第1隅部63が、第1側縁部34と斜辺28aとの間に規定される一方、第2隅部64が隣辺28bと第2側縁部35との間に規定される。第1基準要素に対して各基準位置が規定されるが、この第1基準要素は、例えば第1隅部63又は第2隅部64であり得る。第1隅部63及び第2隅部64は、いずれも形成ポケット5の長手方向軸Tに対して平行であり、したがって方向Dに対して垂直である。
【0107】
処理デバイス8は、各三次元スキャンについて、各更なるスキャンライン14の一端部と、特に水平であって、第1縁部スキャンライン36の端部と第2縁部スキャンラインの端部とを結ぶ基準ライン38と、の間の第1基準距離37を計算することに適している。
【0108】
実際に、連続的に第1賦形表面28及び輪郭表面33に投光して獲得された種々の第1スキャンライン13、各更なるスキャンライン14、及び第1縁部スキャンライン36が概略的に示されている
図9を考察すると、第1基準距離37、すなわち各更なるスキャンライン14の端部と基準ライン38との間に規定された各セグメントを考慮すると、第1スキャンライン13の各第1基準位置(すなわち、例えば第1基準要素63からの第1スキャンライン13の距離)が、第1基準距離37に正比例することに留意されたい。
【0109】
図13及び14に示す変形例によれば、第1正面5aは、複数の傾斜縁部28’aを有する鋸歯として構成された第1賦形表面28’を備える。傾斜縁部28’aは、側縁部34及び35同士の間で延在する複数の直角三角形であって、それぞれが斜辺28’aと隣辺28bとを持つ直角三角形の各斜辺をなす。したがって、単独の直角三角形ではなく複数の直角三角形が存在する。連続する各直角三角形について、序数が対応付けられ、この序数は、各三角形が検査される、すなわち各三角形が第1検査位置6を通過して前進移動するシーケンスを示す。
【0110】
この変形例によれば、第1隅部63’が第1測縁部34と第1直角三角形の第1斜辺28’aとの間に規定され、第2隅部64’が最後の直角三角形の斜辺28’bと第2測縁部35との間に規定される。ここでも同様に、前記した内容、すなわち、第1基準要素は各基準位置に対して与えられ、第1基準要素は、例えば第1隅部63’又は第2隅部64’であり得ることが適用される。第1隅部63’及び第2隅部64’は、いずれも形成ポケット5の長手方向軸Tに対して平行であり、したがって前進方向Dに対して垂直である。
【0111】
処理デバイス8は、更なるスキャンライン14の一端部と、第1縁部スキャンライン(図示せず)の端部と第2縁部スキャンライン(図示せず)の端部とを結ぶ基準ライン38と、の間の第2基準距離39(
図13)を計算することに適している。この変形例によれば、検査ステップにおいて、第1基準位置(すなわち、例えば第1基準要素63からの第1スキャンライン13の距離)が、第2基準距離39及び三角形に対応付けられた序数に正比例する。
【0112】
使用において、グループ2の第1先端面2aの第1三次元スキャンとポケット5の第1正面5aの第1賦形表面28の第1三次元スキャンとを同時に実施して、各更なるスキャンライン14を取得することにより、各更なるスキャンライン14を分析しつつ、各第1スキャンライン13の基準位置を計算することが可能となる。
【0113】
第1賦形表面28を平坦な表面として設定することで、各スキャンの瞬間について、更なるスキャンライン14の寸法を計算することで各基準位置を計算することができる。
【0114】
詳細には、三角形状の賦形表面28、又は複数の三角形を有する鋸歯28’形状を設定し、賦形表面28を一対の直線縁部34及び35の間に配設し、第1直線縁部34の少なくとも1回の三次元スキャン、グループ2の第1先端面2aの複数回の三次元スキャン、これと同時にポケット5の第1正面5aの複数回の各三次元スキャン、最後に第2直線縁部35の少なくとも1回の三次元スキャンを連続的に実施することにより、各スキャンライン13の(第1基準要素63、63’又は64、64’からの)各第1基準位置は、各更なるスキャンライン14の端部と、直線縁部34と35との間の基準線38の端部との間の第1基準距離37に比例する、又は鋸歯として構成された第1賦形表面28の場合には、各更なるスキャンライン14の端部と、直線縁部34と35との間の基準線38との間の第2基準距離39及び検査された鋸歯を特定する序数に、比例する。
【0115】
タバコから構成されるグループ2に配設される平坦な賦形表面28又は28’として構成されたポケット5の第1正面5aにより、タバコグループ2及び形成ポケット5の両方を簡単に検査することが可能となるとともに、第1光ブレード12をポケット5の第1正面5aに、具体的には第1正面5aの第1賦形表面28又は28’に投光することで得た更なるスキャンライン14から、第1検査位置6に対するタバコから構成されるグループの位置を示す基準情報を簡易に取得することが可能となる。
【0116】
好適な形状とされた形成ポケット5により、グループ2を第1検査位置6を通過させて梱包機械まで移送することが可能となるのみならず、更なる同期信号や前進パスに沿って設けられる追加要素を必要とすることなく、グループ2の先端面2aの三次元プロファイルを正確に再現することが可能となる。
【0117】
これに加えて、又はこれに代えて、グループ2に属するタバコの各端部の三次元プロファイルを正確に再現することが望まれる場合、ポケット5の第1正面5aは、第1較正表面40を備える。第1較正表面40は、平坦であって第1輪郭表面33に対して所定の第1較正距離を置いて配設されるとともに、ポケット5の長手方向軸Tに対して垂直な平面にある。
図10の例に示すように、第1較正表面40は、輪郭表面33に対して同一平面にあり得る。第1正面5aは、第2較正表面41を更に備える。第2較正表面41は、平坦であって第1輪郭表面33に対して予め設定された第2較正距離53を置いて配設され、第1較正表面40に対して平行であるとともに、長手方向軸Tに沿って第1較正表面40に対してずらされている。
【0118】
また、第1光学アセンブリは、第1較正表面40の少なくとも1回の第1三次元スキャン、及び第2較正表面41の少なくとも1回の第2三次元スキャンをそれぞれ実施して、第1較正距離及び第2較正距離53にそれぞれ対応付けられた少なくとも1つの直線状の第1較正ライン(図示せず)及び第2較正ライン(図示せず)を取得するように構成されている。第1較正表面40及び第2較正表面41は平坦であるため、有利には、第1較正ライン及び第2較正ラインは直線状であり、特にセグメントである各光跡から派生する。
【0119】
グループ2の第1先端面2aに属するタバコの各端部の三次元プロファイルを正確に再現することだけが必要である場合、第1輪郭表面33は平坦である必要はない。この場合(図示せず)、第1輪郭表面33からの距離は、例えば特定のポイントにおいて輪郭表面33に正接する平面に対して与えられ得る。
【0120】
各所定較正距離を置いて配置された第1較正ライン及び/又は第2較正ラインは、ポケット5の長手方向軸Tに沿った各第1スキャンライン13の想定され得る変形を評価する基準として利用可能である。
【0121】
図3乃至14に示す形成ポケット5の実施形態によれば、第1較正表面40及び第2較正表面41は、同一側において、形成ポケット5の小側面31、32のうちの一方を向いて横方向に、且つ各側縁部34、35に対して外方に配設されている。更に、較正表面40及び41は、鉛直方向Vにおいて互いに対してずらされている。
【0122】
このようにして、光学アセンブリは、各側縁部34、35の三次元スキャンの前後いずれかにおいて、同一の三次元スキャンによって、第1較正ライン及び第2較正ラインの両方を同時取得するように構成される。各側縁部34、35に対して、第1較正ライン及び第2較正ラインは外部にある。
【0123】
換言すれば、グループ2の第1先端面2aの三次元プロファイルの評価に精度が要求されるとともに、形成ポケット5が
図3乃至14のように構成されている場合、較正表面40、41の第1及び第2三次元スキャンが同時に実施される。
【0124】
第1プロジェクタ15は、第1光ブレード12を、第1較正表面40及び第2較正表面41の両方に投光するように構成され、第1光学装置16は、第1較正表面40及び第2較正表面41の両方をフレーミングして、同一画像(図示せず)において両較正表面40、41を獲得するように配設される。
【0125】
例えば、第1正面5aの第1較正表面40及び第2較正表面41が第1小側面31に対する第1測縁部34に対して外方に配設され、且つ鉛直方向Vにおいて互いに対してずらされている場合、光学アセンブリは、同一の単独三次元スキャンによって、タバコ3から構成されるグループ2の先端面2aの三次元スキャンの前に、較正表面40及び41の三次元スキャンを実施することができる。
【0126】
しかしながら、図示しない変形例によれば、グループ2の第1先端面2aに属するタバコの各端部の三次元プロファイルを正確に再現することだけが必要である場合、第1較正表面40及び第2較較正面41を輪郭表面33の外側に配設してもよいし、第1側縁部34及び第2側縁部35は必要ないため、輪郭表面33それ自体に置き換えてもよい。
【0127】
各第1スキャンライン13の検出精度を更に向上させるように、各更なる所定較正距離を置いて配置された更なる較正ラインが所望とされる場合、第1正面5aは、第3較正表面42を備え、更に第4較正表面43を備える。第3較正表面42は平坦であり、第1輪郭表面33に対して予め設定された第3較正距離54を置いて配設されるとともに、ポケットの長手方向軸Tに対して垂直な平面にある。第4較正表面43は平坦であり、第1輪郭表面33に対して予め設定された第4較正距離55を置いて配設され、第3較正表面42に対して平行であるとともに長手方向軸Tに沿って第3較正表面42に対してずらされている。
【0128】
第1較正表面40及び第2較正表面41について前述した内容と同様に、形成ポケット5が
図3乃至14のように構成されている場合、第3較正表面42及び第4較正表面43は、形成ポケット5の小側面32又は31のうちの他方を向いて、他方の小側面32又は31に対面する測縁部35又は34に対して外方に(又は輪郭表面33に対して外部に)配設される。更に、較正表面42及び43は、鉛直方向Vにおいて互いに対してずらされている。
【0129】
また、光学アセンブリは、同一の更なる三次元スキャンによって、各側縁部35又は34の三次元スキャンの前後いずれかに、第3所定較正距離54及び第4所定較正距離55にそれぞれ対応付けられた第3較正ライン及び第4較正ラインの両方を同時にそれぞれ取得するように構成されている。同様に、第3較正ライン及び第4較正ラインは、ポケット5の長手方向軸Tに沿った各第1スキャンライン13の想定され得る変形をより正確に評価するための更なる基準として利用可能である。
【0130】
例えば、第1プロジェクタ15が第1光ブレード12を第3較正表面42及び第4較正表面43の両方に投光可能であり、且つ第1光学装置16は第3較正表面42及び第4較正表面43の両方を同時にフレーミングして、同一画像(図示せず)において第3及び第4較正表面42、43の両方を取得することが可能であるように、第3較正表面42及び第4較正表面43を第2小側面32に向けて第2測縁部35に対して外方に配設するとともに方向Vにおいてずらす。
【0131】
有利には、第1較正距離、第2較正距離53、第3較正距離54、及び第4較正距離55は、
図10で強調されるように互いに異なっている。
【0132】
特に、
図10のポケット5の具体的な構造において、第1較正距離はゼロに等しい、すなわち、第1輪郭表面33と第1較正表面40とは同一平面にあることに留意されたい。
【0133】
較正表面40、41、43及び43は、小側面31及び32から突出するとともに形成ポケット5の長手方向軸Tに沿ってずらされたウィング59、60、61及び62の一部である。第1較正表面40と第2較正表面41、及び第3較正表面42と第4較正表面43が鉛直方向軸Vに沿ってずらされた一対となるように、第1較正表面40及び第3較正表面42を含むウィング59、61は、鉛直方向軸Vに沿って、第2較正表面41及び第4較正表面43を含むウィング60、62より明らかに小さい寸法を有している。
【0134】
使用において、グループ2の第1先端面2aの三次元スキャンの前後いずれかに、第1較正表面40及び第2較正表面41の三次元スキャンを同時に実施することにより、処理デバイス8は、2つの各直線較正ラインを取得することができる。なぜならば、それらは、第1較正距離及び第2較正距離53の基準として利用可能な平坦な表面から派生しているからである。
【0135】
先験的に公知の2つの異なる較正距離を示す2つの異なる較正ラインによって、分析に基づいた各三次元スキャンに対する(例えば空の先端部をチェックするための)第1の理想的な実質的に直線状のスキャンラインと第1の実際に獲得されたスキャンライン13との差の分析が、各ポケット5について簡易且つ効率的にチェックされ較正され得る。
【0136】
更に、各第1スキャンライン13と同一の照明及び設置状態において異なる較正ラインが獲得されたので、処理デバイス8は、先験的に既知の2つの距離基準を有することで、第1スキャンライン13が理想的な状態からどれほど逸脱しているかを正確に特定することができる。
【0137】
較正表面40乃至43は、ポケット5の小側面31、32に配設されるとともにポケット5の前進方向Dに対して平行である。一方、タバコ3から構成されるグループ2の先端面2aに配設される第1賦形表面28は、ポケット5の第1大側面29の反対側から第2大側面30に向けて突出している。
【0138】
図3乃至14に示すように、各第1スキャンライン13の逸脱の特定においてより良好な精度を得るように、更には各第1獲得スキャンライン13のスキャンの瞬間における基準位置を特定するように、形成ポケット5の第1正面5aは、較正表面40乃至43、及び第1賦形表面28の両方を備え得る。
【0139】
しかしながら、第1較正表面40、第2較正表面41、及び/又は第3及び第4較正表面42、43を有するように形成ポケット5を構成しつつ、必ずしも形成ポケットに第1賦形表面28を付帯させないことも可能であることが強調される。
【0140】
実際に、各第1スキャンライン13の特定に更に良好な精度だけが要求される場合には、処理デバイス8は、従来的に公知の文献に示される輸送コンベヤ4の周期的な前進信号を利用することが可能であり、形成ポケット5が2つの較正表面40、41(又は所望であれば4つの較正表面40乃至43)のみを有するように構成することが有利である。
【0141】
一方、輸送コンベヤ4の厳密な周期的な前進信号の回避が望まれる場合には、形成ポケット5が第1賦形表面28を有するように設定することが有利であり、形成ポケット5が較正表面40乃至43を有するように構成することは選択的である。
【0142】
図15乃至17に示す変形例によれば、形成ポケット5は、第1大側面29の反対側において第1輪郭表面33を超えて突出する第1較正表面40’と第2較正表面41’とを備える。第1較正表面40’及び第2較正表面41’は、ポケットの長手方向軸Tに対してだけでなく、前進方向Dに対してもずらされている。第1較正表面40’及び第2較正表面41’は、第2大側面30から突出し、細長い要素3から構成されるグループ2の反対側において横方向に配設されている。
【0143】
光学装置8は、グループ2の先端面2aの三次元スキャンの前後に、それぞれ、第1三次元スキャンによって第1較正ラインを取得するように、且つ、第2三次元スキャンによって第2較正ラインを取得するように構成される。
【0144】
この変形例によれば、第1正面5aは、平坦であって第1較正表面40’と第2較正表面41’とを接続する各第1傾斜表面44を備える。第1傾斜表面44は、第2大側面30の側において、形成ポケット5の長手方向軸Tに沿って、方向Dに対して傾斜するように第1輪郭表面33に対して可変の所定距離を置いて、細長い要素3から構成されるグループ2に配置されている。
【0145】
本例において、第1輪郭表面33は、直線側縁部を有さず、第1開口7aを囲繞する単なる表面、特に平坦な表面であることに留意されたい。前述のように、較正のみが目的であれば、第1輪郭表面33は平坦である必要はない。
【0146】
光ブレードが表面を照明し、この表面が平坦表面である場合、反射した光跡はまっすぐなラインセグメントであることに留意されたい。
【0147】
まっすぐなラインセグメントの寸法は、検査表面の画像獲得光学装置に対する距離に依存する。したがって、第1平坦表面が、他の平坦表面より小さい距離を置いていれば、光ブレードを平坦表面に投光することにより、異なる寸法のセグメントが得られることになる。すなわち、同一位置にある光学装置に対して、第2セグメントより大きい寸法の第1セグメントが得られる。
【0148】
従って、光ブレードにより検査される平坦な傾斜表面は、一連の異なる寸法のセグメントを生成する。その寸法は、光学装置に対する距離に直接的に依存し、距離それ自体に反比例する。セグメントのセットは、幾何学的に全体として矩形の不等辺四角形(
図17)で呈示され得る。
【0149】
第1較正表面40’が第1較正距離にあり、この第1較正距離が、第2較正表面41’が位置する対応する較正距離53(
図15)より小さく、これらの距離の両方が第1輪郭表面33から測定される場合、第1較正ラインは、第2較正ラインより大きい寸法を有する。
【0150】
図15のポケット5の特定の構成において、第1較正距離はゼロに等しい。すなわち。第1輪郭表面33と第1較正表面40’とは同一平面にある。
【0151】
図17に示すように、第1三次元光学アセンブリは、グループ2の第1先端面2aの各第1三次元スキャンと同時に、第1傾斜表面44の第1三次元スキャンを実施して、各第1スキャンライン13について、第1傾斜表面44に各更なるスキャンライン14を取得するように更に構成されている。
【0152】
(鉛直方向Vに沿って直線状に可変の高さを有する)第1賦形表面28と(ポケット5の長手方向軸Tに沿って直線状に可変の深さを有する)第1傾斜表面44とは異なるが、前述の内容がいずれの場合にも適用される。すなわち、処理デバイス8は、各更なるスキャンライン14を分析することによって、各第1スキャンライン13の各第1基準位置を計算するように構成されている。
【0153】
第1傾斜表面44は、各第1基準位置を計算することを目的とする第1賦形表面の変形例であり、第1賦形表面28又は28’と同様のものであることに留意されたい。
【0154】
形成ポケット5の第1正面5aの本変形例についても、第1要素を識別することが可能であり、この第1基準要素に対して、第1基準位置及び検査の瞬間を識別することが可能である。第1隅部63”が第1較正表面40’と第1傾斜表面44との間に規定され、第2隅部64”が第1傾斜表面44と第2較正表面41’との間に規定されている。第1隅部63”及び第2隅部64”は両者とも、形成ポケット5の鉛直方向軸Vに対して平行であり、したがって前進方向Dに対して垂直であり、基準要素として捉えられ得る。この基準要素に対して、第1基準位置が計算され得る。
【0155】
同様に、前述の内容が適用される。すなわち、第1プロジェクタ15は、第1光ブレード12を、グループ2の第1先端面2a及びポケット5の第1傾斜表面44の両方に投光するように構成され、第1光学装置16は、グループ2の第1先端面2a及びポケット5の第1傾斜表面44の両方をフレーミングして、同一の第1画像(図示せず)において、グループ2の第1先端面2a及びポケット5の第1傾斜表面44の両方を取得するように配設される。グループ2の第1先端面2a及びポケット5の第1正面5a、すなわち第1傾斜表面44の三次元スキャンは同時に実施される。
【0156】
図15乃至17の形成ポケット5の場合、第3基準距離56が、更なるスキャンライン14の端部と基準ライン38との間で計算される必要がある。基準ライン38は水平であり、第1較正ラインと第2較正ラインのうちの小さい方、
図17に示す例において第2較正ラインの端部を通る。
【0157】
各三次元検査において、第1基準位置(すなわち、例えば第1基準要素63”からの第1スキャンライン13の距離)は、第3基準距離56に反比例する。
【0158】
第1傾斜表面44は、輪郭表面33に対して可変の距離をおいて配置されているが、形成ポケット5の設計時に第1傾斜表面44の長手方向軸T及び方向Dに対する傾斜は先験的に既知であることに留意されたい。第1傾斜表面44の各三次元スキャンにより、第1較正ライン及び第2較正ラインに加えて、各更なるスキャンライン14を取得することができる。更なるスキャンライン14は、各第1スキャンライン13のポケット5の長手方向軸Tに沿った変形を評価するために利用可能な距離基準、すなわち深さの表示を提供する。
【0159】
第1傾斜表面44は、長手方向軸Tに沿った逸脱を較正することを目的とする較正表面でもある。
【0160】
図示しない変形例によれば、獲得された各第1スキャンライン13のスキャンの瞬間において基準位置を識別する必要がない場合、第1傾斜表面44はなくてもよいことに注意されたい。
【0161】
図15乃至17に示す形成ポケット5の変形例は、第1傾斜表面44に較正機能と基準機能の双方を補足するものである。
【0162】
有利には、この変形例により、形成ポケット5は、第1正面5aの第1較正表面40’、第2較正表面41’、及び第1傾斜表面44が輪郭表面33を超えて第2大側面30に向かって突出するように構成され、各第1スキャンライン13の識別における優れた精度を許容するとともに、輸送コンベヤ4の周期的な前進信号を回避し得る簡易でコンパクトな形成ポケット5を有することが可能となる。各第1スキャンライン13の基準位置の分析、及び較正ラインの評価は同時に実施される。
【0163】
細長い要素3から構成されるグループ2の先端面2a、2bの両方を検査することを目的として、移送及び検査ユニット1は、第1プロジェクタ15と第1光学装置16とを備える第1光学アセンブリと、第2プロジェクタ23と第2光学装置24とを備える第2光学アセンブリと、を備えることについて前述した。
【0164】
添付図面に示すように、ダブル検査の他に、グループ2の第1先端面2a及び第2先端面2bの両方を正確に再現したい場合、更に各三次元スキャンについて、輸送コンベヤ4の周期的な前進信号を避けながら、第1スキャンライン13及び第2スキャンラインが各第1基準位置及び第2基準位置に配設されなければならない場合;及び各第1スキャンライン13及び各第2スキャンラインの評価において正確さが更に望まれる場合、形成ポケット5を、両正面5a及び5bが、各賦形表面及び各較正表面を備える態様において構成する必要がある。
【0165】
詳細には、
図8、12及び14に示すように、第2正面5bは、第2開口7bを囲繞する平坦な第2輪郭表面45と、第1側縁部57と第2側縁部58との間に配設された第2賦形表面46と、第1及び第2較正表面47、48と、を備える。第2正面5bの第2賦形表面46、第1較正表面47、及び第2較正表面48について、第1正面5aについて前述した内容が全て適用される。唯一の違いは、第2正面5bの三次元スキャンが第2プロジェクタ23及び第2光学装置24によって実施されることである。
【0166】
詳細には、第2賦形表面46は、斜辺46aと隣辺46bを有し、第1側縁部57と第2側縁部58とを接続する単独の直角三角形として構成され得る、又は、複数の三角形であってそれぞれが斜辺46’aと隣辺46’bとで特定され得る三角形を有する鋸歯46’として構成され得る。
【0167】
前述した内容が適用される。すなわち、第2基準要素に対して各第2基準位置が規定され、第2基準要素は、例えば、第1側縁部57と斜辺46aとの間、及び隣辺46bと第2側縁部58との間に(又は第1側縁部57と鋸歯の第1三角形の斜辺46’aの間、及び鋸歯の最後の三角形の最後の隣辺46b’と第2側縁部58との間に)それぞれ規定された第1隅部65(又は65’)及び第2隅部66(又は66’)であり得る。第1隅部65(又は65’)と第2隅部66(又は66’)はいずれも、形成ポケット5の長手方向軸Tに対して平行であり、したがって前進方向Dに対して垂直である。
【0168】
選択的に、形成ポケットが
図3乃至14(特に
図10)に示すように構成されている場合、第2正面5bは、第3及び第4較正表面49、50をも備え得る。ここでも、ポケット5の第1正面5aの第3及び第4表面42、43について前述した内容が全て適用される。
【0169】
図15乃至17に示す形成ポケット5の変形例は、
図3乃至14に示す形成ポケット5と、第1傾斜表面44が第1正面5aにおいて存在する点で異なることについて前述した。第1傾斜表面44は、ポケットの長手方向軸Tに対して傾斜するとともに、ポケットの長手方向軸Tに対して垂直であり、ポケット5の第2大側面30から突出する平坦な第1較正表面40’と第2較正表面41’とを接続する。
【0170】
本変形例においても同様に、第2正面5bは、第1較正表面47’と第2較正表面48’とを接続する第2傾斜表面51を備える。第2傾斜表面51は、第2大側面30の側において、形成ポケット5の長手方向軸Tに沿って、前進方向Dに対して傾斜するように第2輪郭表面45に対して所定の可変距離を置いて、細長い要素3から構成されるグループ2に配置されている。
【0171】
第1正面5aの第1較正表面40’及び第2較正表面41’は、第1較正距離及び第2較正距離53の距離おいて変位されていることに留意されたい。
【0172】
更に、第1較正表面47’及び第2較正表面48’が配設される第1正面5bの第1較正距離及び第2較正距離は、第2正面5aの第1較正距離及び第2較正距離53と異なることに留意されたい。このようにして、第1正面5a及び第2正面5bを同時に検査し、第1スキャンライン13又は第2スキャンラインの想定され得る逸脱の評価において精度が更に向上され得る。
【0173】
グループ2の第2先端面2bの第2三次元プロファイルの再現における第2基準位置を識別することを目的として、且つ較正を目的として、第2傾斜表面51は、第2賦形表面46(又は46’)と同じ機能を有していることを付け加える。
【0174】
第2基準位置は、本例において第1較正表面47’と第2傾斜表面51との間の第1隅部65”、又は第2傾斜表面51と第2平坦較正表面48’との間の第2隅部66”であり得る第2基準要素に対して計算されるであろう。
【0175】
グループ2の第2先端面2bの各第2三次元スキャンと同時に、光学アセンブリは、第2傾斜表面51の第2三次元スキャンを実際に実施して、各第2スキャンラインについて、第2傾斜表面51において更に別の各スキャンラインを取得することができる。これによって、第2基準距離が計算される。
【0176】
更に、第2傾斜表面51は、ポケット5の長手方向軸Tに沿って直線状に可変の深さであり、第2傾斜表面51の長手方向軸T及び方向Dに対する傾斜は形成ポケット5の設計時に先験的に既知であるため、各第2傾斜表面51の各三次元スキャンによって、第2正面5bの第1較正表面47’及び第2較正表面48’の第2較正ライン及び第2較正ラインに加えて更に別の各スキャンラインを取得することができる。各スキャンラインは、ポケット5の長手方向軸Tに沿った各第2スキャンラインの変形の評価に利用可能である距離基準、すなわち深さの表示を提供する。
【0177】
(付記)
(付記1)
‐検査すべき細長い要素(3)から構成されるグループ(2)を収納することに適する空洞ハウジング(7)であって第1開口(7a)が設けられた空洞ハウジング(7)を有する、長手方向軸(T)を持つ形成されたポケット(5)と、
‐前記ポケット(5)を前進パス(P)に沿って前進移動させて第1検査位置(6)を通過させるように構成された前記ポケット(5)の輸送コンベヤ(4)と、
を備える、喫煙具用のロッド形状の細長い要素(3)から構成されるグループ(2)の移送及び検査ユニット(1)であって、
前記移送及び検査ユニット(1)は、
‐前記ポケット(5)が前記第1検査位置(6)を通過して前進移動する間に、第1光ブレード(12)を前記グループの第1先端面(2a)に投光することにより、連続するスキャンの瞬間において、複数回の第1三次元光学スキャンを実施するように構成された三次元検査用の第1光学アセンブリ(15、16)と、
‐各第1三次元スキャンについて、各第1スキャンライン(13)を取得して、取得された複数の前記第1スキャンライン(13)に基づいて、前記第1先端面(2a)の第1三次元プロファイルを再現するように構成された処理デバイス(8)と、
を備え、
‐各スキャンラインは、前記第1三次元プロファイルにおいて、スキャンの瞬間に検査された前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の対応するゾーンを示す各第1基準位置に配置され、
‐前記ポケット(5)は、平坦な第1較正表面(40;40’)と平坦な第2較正表面(41、41’)とを有する第1正面(5a)を有し、前記第1較正表面(40;40’)は、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直な平面にあるとともに、前記第1開口(7a)の第1輪郭表面(33)から所定の第1較正距離を置いて配設され、前記第2較正表面(41、41’)は、前記第1較正表面(40、40’)に対して平行であるとともに、前記長手方向軸(T)に沿って前記第1較正表面(40、40’)に対してずらされて、前記第1輪郭表面(33)から所定の第2較正距離(53)を置いており、
また、前記第1光学アセンブリ(15、16)は、前記第1較正表面(40;40’)の少なくとも1回の第1三次元スキャン、及び、前記第2較正表面(41;41’)の少なくとも1回の第2三次元スキャンを実施して、前記第1較正距離及び前記第2較正距離(53)にそれぞれ対応付けられる直線状の第1較正ライン及び第2較正ラインをそれぞれ取得するように構成され、直線状の前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインは、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価するように前記処理デバイス(8)によって基準として使用される、
移送及び検査ユニット(1)。
(付記2)
形成された前記ポケット(5)は、互いに対して相互に直交する3つの方向に沿って延在する細長い実質的に平行六面体の形状を有し、第1方向は前記ポケットの前記長手方向軸(T)によって規定され、残りの2つの方向は、前記ポケットの前進方向(D)及び鉛直方向(V)によって規定され、前記前進方向(D)は前記長手方向軸(T)に直交し、前記鉛直方向(V)は前記ポケット(5)の前記前進方向(D)及び前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)の両方に直交し、
形成された前記ポケット(5)は、前記輸送コンベヤ(4)に接続される第1大側面(29)と、前記前進方向(D)に対して第2小側面(32)の下流に配設される第1小側面(31)と、を有する、
付記1に記載のユニット。
(付記3)
前記第1輪郭表面(33)は、平坦であるとともに、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直であり、
前記第1較正表面(40)及び前記第2較正表面(41)は、前記ポケット(5)の同一側において、小側面(31、32)を向いて横方向に、且つ、輪郭表面(33)に対して外部に配設され、更に、前記鉛直方向(V)において互いに対してずらされており、
また、光学アセンブリ(15、16)は、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の三次元スキャンの前後いずれかに、同一の三次元スキャンによって、前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインを取得するように構成される、
付記2に記載のユニット。
(付記4)
更に、前記第1正面(5)は、
‐前記第1輪郭表面(33)に対して予め設定された第3較正距離(54)を置いて配設される平坦な第3較正表面(42)であって、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直な平面にある第3較正表面(42)と、
‐前記第1輪郭表面(33)に対して予め設定された第4較正距離(55)を置いて前記第3較正表面(42)に対して平行に配設される平坦な第4較正表面(43)であって、前記長手方向軸(T)に沿って前記第3較正表面(42)に対してずらされている第4較正表面(43)と、
を有し、
前記第3較正表面(42)及び前記第4較正表面(43)は、前記ポケット(5)の同一側において、他方の前記小側面(32;31)を向いて横方向に、且つ、前記輪郭表面(33)に対して外部に配設されるとともに、前記鉛直方向(V)において互いに対してずらされており、
また、前記光学アセンブリ(15、16)は、同一の更なる三次元スキャンによって、前記第3較正距離(54)及び前記第4較正距離(55)にそれぞれ対応付けられる第3較正ライン及び第4較正ラインをそれぞれ取得するように構成され、前記第3較正ライン及び前記第4較正ラインは、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各第1スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価するための更なる基準として同様に利用可能である、
付記3に記載のユニット。
(付記5)
前記第1較正距離、前記第2較正距離(53)、前記第3較正距離(54)、及び前記第4較正距離(55)は互いに異なる、
付記4に記載のユニット。
(付記6)
前記第1較正表面(40’)及び前記第2較正表面(41’)は、前記第1大側面(29)の反対側において、前記第1輪郭表面(33)を超えて突出し、前記前進方向(D)に対してずらされているとともに、細長い要素(3)からなる前記グループ(2)の両側に横方向に配設され、
光学アセンブリ(15、16)は、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の三次元スキャンの前後いずれかに、前記第1三次元スキャンによって前記第1較正ラインを、及び、前記第2三次元スキャンによって前記第2較正ラインを取得するように構成される、
付記2に記載のユニット。
(付記7)
前記第1正面(5a)は、平坦な第1傾斜表面(44)を備え、前記第1傾斜表面(44)は、前記第1較正表面(40’)と前記第2較正表面(41’)との接続部であり、前記第1大側面(29)の反対側において細長い要素(3)から構成される前記グループ(2)に配置されるとともに、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿って、前記前進方向(D)に対して傾斜するように前記第1輪郭表面(33)に対して可変の距離を置いており、
更に、三次元用の前記光学アセンブリは、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の各三次元光学スキャンについて、前記ポケット(5)の前記第1傾斜表面(44)の三次元スキャンを同時に実施して、前記第1傾斜表面(44)における更なるスキャンライン(14)をも取得するように構成される、
付記6に記載のユニット。
(付記8)
前記第1傾斜表面(44)は、輪郭表面(33)に対して予め設定された可変の距離を置いて配置され、各更なるスキャンライン(14)は、前記第1較正ライン及び前記第2較正ラインに加えて、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に沿った各スキャンライン(13)の想定され得る変形を評価することに利用可能である、
付記7に記載のユニット。
(付記9)
‐検査すべき細長い要素(3)から構成されるグループ(2)を収納することに適した空洞ハウジング(7)を有する、長手方向軸(T)を持つ形成されたポケット(5)と、
‐前記ポケット(5)を前進パス(P)に沿って前進移動させて第1検査位置(6)を通過させるように構成された前記ポケット(5)の輸送コンベヤ(4)と、
‐前記ポケット(5)が前記第1検査位置(6)を通過して前進移動する間に、第1光ブレード(12)を前記グループ(2)の第1先端面(2a)に投光することにより、連続するスキャンの瞬間において、複数回の第1三次元光学スキャンを実施するように構成された三次元検査用の第1光学アセンブリ(15、16)と、
‐各第1三次元スキャンについて、各第1スキャンライン(13)を取得して、それぞれが各スキャンの瞬間に検査された前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)の対応するゾーンを示す各第1基準位置に配置される取得された複数の前記第1スキャンライン(13)に基づいて、前記第1先端面(2a)の第1三次元プロファイルを再現するように構成された処理デバイス(8)と、
を備える、喫煙具用のロッド形状の細長い要素(3)から構成されるグループ(2)の移送及び検査ユニット(1)であって、
前記ユニット(1)は、更に、
‐前記ポケット(5)が第2検査位置(22)を通過して前進移動する間に、第2光ブレード(21)を前記グループ(2)の第2先端面(2b)に投光することにより、連続するスキャンの瞬間において、複数回の第2三次元光学スキャンを実施するように構成された三次元検査用の第2光学アセンブリ(23、24)を備え、
‐前記処理デバイス(8)は、各第2三次元スキャンについて、各第2スキャンラインを取得して、それぞれが各スキャンの瞬間に検査された前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)の対応するゾーンを示す各第1基準位置に配置された複数の前記第2スキャンラインに基づいて、前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)の第2三次元プロファイルを再現するように構成される、
移送及び検査ユニット(1)。
(付記10)
前記第1光学アセンブリ(15、16)は、前記第1光ブレード(12)の第1プロジェクタ(15)と、3Dプロファイル用の第1光学装置(16)と、を有し、
前記第1プロジェクタ(15)は、前記第1光ブレード(12)を少なくとも前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)に投光するように構成され、前記第1光学装置(16)は、少なくとも前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)をフレーミングして、第1画像において、前記グループ(2)の前記第1先端面(2a)を獲得するように配設され、
前記第2光学アセンブリ(23、24)は、前記第2光ブレード(21)の第2プロジェクタ(23)と、3Dプロファイル用の第2光学装置(24)と、を有し、
前記第2プロジェクタ(23)は、前記第2光ブレード(21)を少なくとも前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)に投光するように構成され、前記第2光学装置(24)は、少なくとも前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)をフレーミングして、第2画像において、前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)を獲得するように配設される、
付記9に記載のユニット。
(付記11)
更に、前記第1光学アセンブリ(15、16)は、前記第1画像の第1仮想ミラー平面を生成することに適した第1光学デフレクタ(19)と、選択的に、前記第1画像が前記第1光学デフレクタ(19)によって反射されたときに前記第1画像の第2仮想ミラー平面を生成することに適した第2光学デフレクタ(20)と、を有し、これにより、前記第1光学装置(16)が形成された前記ポケット(5)に対して配設されているにもかかわらず、前記第1光学装置(16)は、前記第1光学デフレクタ(19)から、又は選択的に前記第2光学デフレクタ(20)から、前記第1画像を獲得可能であり、
更には、前記第2光学アセンブリ(23、24)は、前記第2画像の第1仮想ミラー平面を生成することに適した少なくとも1つの更なる第1光学デフレクタ(26)と、選択的に、前記第2画像が前記更なる第1光学デフレクタ(26)によって反射されたときに前記第2画像の第2仮想ミラー平面を生成することに適した更なる第2光学デフレクタ(27)と、を更に有し、これにより、前記第2光学装置(24)が前記グループ(2)の前記第2先端面(2b)に対して配設されているにもかかわらず、前記第2光学装置(24)は、前記更なる第1光学デフレクタ(26)から、又は選択的に前記更なる第2光学デフレクタ(27)から、前記第2画像を獲得可能である、
付記10に記載のユニット。
(付記12)
更に、前記第1プロジェクタ(15)及び前記第2プロジェクタ(23)は、前記第1光ブレード(12)及び前記第2光ブレード(21)を、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して平行に、且つ、前記ポケット(5)の前進方向(D)に対して垂直に投光するように配設され、
更に、前記第1光学装置(16)は、前記第1光ブレード(12)に対して傾斜した第1光軸(A’)を有し、前記第2光学装置(24)は前記第2光ブレード(21)に対して傾斜した第2光軸(A”)を有する、
付記10又は11に記載のユニット。
(付記13)
更に、前記第1検査位置(6)及び前記第2検査位置(22)は、前記ポケット(5)の前記長手方向軸(T)に対して垂直な前進方向(D)に沿って整列しており、前記第1光ブレード(12)は、前記第2光ブレード(21)に対して実質的に同一平面にある、
付記9から12のいずれか1つに記載のユニット。