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  • 特許-電力検出の方法およびシステム 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-20
(45)【発行日】2023-04-28
(54)【発明の名称】電力検出の方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/13 20150101AFI20230421BHJP
   H04B 1/3822 20150101ALI20230421BHJP
   H04B 1/04 20060101ALI20230421BHJP
【FI】
H04B17/13
H04B1/3822
H04B1/04 E
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2022000111
(22)【出願日】2022-01-04
(65)【公開番号】P2022105493
(43)【公開日】2022-07-14
【審査請求日】2022-01-04
(31)【優先権主張番号】63/133,438
(32)【優先日】2021-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522434945
【氏名又は名称】モレックス シーブイエス ヒルデスハイム ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】ヨーゼフ ヘクト
(72)【発明者】
【氏名】ヨルグ マイスナー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ヤーコブ
【審査官】鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0198232(US,A1)
【文献】特開2012-129893(JP,A)
【文献】特開2010-041721(JP,A)
【文献】特開2001-068940(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/13
H04B 1/3822
H04B 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールであって、
利得調整器と、
該利得調整器の電力出力を検出するように構成された電力検出器と、
該電力検出器によって取得されたn個のサンプルの平均を決定するように構成されたコントローラであって、前記n個のサンプルの境界対平均比を決定するようにさらに構成され、前記平均および前記境界対平均比に基づいて前記電力検出器の検出値を調整するように構成されている、コントローラと、を備える、モジュール。
【請求項2】
前記平均は算術平均または平方根平均のうちの1つである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記境界は、最小値または最大値のうちの1つである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記境界対平均比(xPAR)は最大ピーク対平均比(maxPAR)であり、
前記コントローラは、前記電力検出器によって取得された前記n個のサンプルの最大ピークから前記平均を減算することによって前記最大ピーク対平均比を決定するように構成されている、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記境界対平均比(xPAR)は最小ピーク対平均比(minPAR)であり、
前記コントローラは、前記電力検出器によって取得された前記n個のサンプルの最小ピークを前記平均から減算することによって前記最小ピーク対平均比を決定するように構成されている、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項6】
前記境界は、前記電力検出器によって取得された前記n個のサンプルの最大ピークであり、
前記コントローラは、前記最大ピークから前記平均を減算することによって前記境界対平均比(xPAR)を決定するように構成されている、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項7】
前記境界は、前記電力検出器によって取得された前記n個のサンプルの最小ピークであり、
前記コントローラは、前記平均から前記最小ピークを減算することによって前記境界対平均比(xPAR)を決定するように構成されている、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項8】
前記コントローラは、前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するように構成されている、請求項5に記載のモジュール。
【請求項9】
前記境界対平均比(xPAR)は、最大ピーク対平均比(maxPAR)または最小ピーク対平均比(minPAR)のうちの1つから選択され、前記コントローラは、式:
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
によって前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するように構成され、式中、Xは、前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルからの値を指す、請求項1に記載のモジュール。
【請求項10】
前記境界対平均比(xPAR)は、最大ピーク対平均比(maxPAR)または最小ピーク対平均比(minPAR)のうちの1つから選択され、前記コントローラは、式:
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
によって前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するように構成され、式中、Xは、前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)を相関させる関数によって決定される値を指す、請求項1に記載のモジュール。
【請求項11】
前記境界対平均比(xPAR)は、最大ピーク対平均比(maxPAR)または最小ピーク対平均比(minPAR)のうちの1つから選択され、前記コントローラは、式:
【数1】
によって前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するように構成され、式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、
Aは、前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)を相関させる関数によって、または前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す、請求項1に記載のモジュール。
【請求項12】
前記境界対平均比(xPAR)は、最大ピーク対平均比(maxPAR)または最小ピーク対平均比(minPAR)のうちの1つから選択され、前記コントローラは、式:
【数2】
によって前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するように構成され、式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、
Bは、前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)を相関させる関数によって、または前記境界対平均比(xPAR)および前記平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す、請求項1に記載のモジュール。
【請求項13】
前記コントローラは、前記補償(PdetRMS)によって前記電力検出器の検出値を調整するように構成されている、請求項8に記載のモジュール。
【請求項14】
前記補償(PdetRMS)による前記電力検出器の検出値に対する前記調整は、前記電力検出器のRMS出力電力レベル精度を改善する、請求項13に記載のモジュール。
【請求項15】
前記モジュールは、V2XのためのDSRC/802.11p規格およびc-V2X LTE規格の両方をサポートするように構成されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項16】
前記モジュールは、非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号と共に使用するように構成されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項17】
前記モジュールは、専用狭域通信(DSRC)信号、C-V2X信号、5G NR信号、および/またはWLAN信号のうちの1つまたは複数を含む非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号と共に使用するように構成されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項18】
方法であって、
電力検出器によって取得されたn個の電力検出器信号サンプルの平均を決定することと、
前記n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比を決定することと、
前記平均および前記境界対平均比に基づいて前記電力検出器の検出値を調整することと、を含む方法。
【請求項19】
前記平均は算術平均または平方根平均のうちの1つである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記境界は、最小値または最大値のうちの1つである、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記方法は、前記n個の電力検出器信号サンプルの最大ピークを決定することを含み、
前記n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定することは、前記最大ピークから前記平均を減算することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記方法は、前記n個の電力検出器信号サンプルの最小ピークを決定することを含み、
前記n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定することは、前記平均から前記最小ピークを減算することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、前記電力検出器の補償(PdetRMS)を決定することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記平均および前記境界対平均比に基づいて前記電力検出器の検出値を調整することは、前記補償(PdetRMS)によって前記電力検出器の検出値を調整することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記補償(PdetRMS)によって前記電力検出器の検出値を調整することは、前記電力検出器のRMS出力電力レベル精度を改善する、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記電力検出器は、V2Xフロントエンドモジュール(FEM)の利得調整器の電力出力を検出するように構成されたダイオード検出器を備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年1月4日に出願された米国仮出願第63/133,438号の優先権および利益を主張する。上記出願の全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、電力検出の分野に関し、より具体的には(排他的ではない)、車両システムに利得補償を提供することを目的としたRF回路における電力検出の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の車両では、RF信号が車両との間で送信および/または受信されることが予想され得る。外部と通信することが意図されているのがオペレータおよび/または乗客のパーソナルモバイルデバイスあるいは車両内のシステムであるかどうかにかかわらず、信号が放射および/または受信される必要があると予想することができる。しかしながら、理解され得るように、金属の実質的な使用は信号を実質的に減衰させるように作用するので、車両の設計はRF信号を送信するのにまったく適していない。
【0004】
減衰の問題に対処するために、車両は外側にアンテナを含み、アンテナを車両内のトランシーバに接続することができる。トランシーバをアンテナの隣に直接配置することが困難であるため、アンテナとトランシーバとの間の接続はケーブルによって提供されることが多く、比較的信頼性が高く安定したリンクを可能にするが、残念ながらリンクも減衰を導入する。結果として、トランシーバに提供される電力レベルは、アンテナから放射される信号の電力レベルと同じではない。潜在的な変動は、(温度の変化はリンクの減衰に影響を与えるので)温度変動によってさらに悪化する。
【0005】
リンクにおける減衰を考慮するために、補償器または補償器を設けることができる。補償器は、典型的には、アンテナの近くに配置され、アンテナから放射されている信号がトランシーバが送信しようとする信号とより厳密に一致するように信号の利得を調整することによって作用する。単純な補償システムでは、初期較正ステップがあり、次いでシステムは、そのようなRFシステムの変動のかなりの部分が温度の変化に関連するため、温度ルックアップテーブルを使用して、さらなるフィードバック制御なしに補償器によって提供される利得をどのように変化させるかを決定する。より複雑なシステムでは、信号出力を定期的に監視し、それが所望の出力レベルと一致することを確実にするために、フィードバックループまたはフィードフォワードループが提供される。しかしながら、単純なシステムと複雑なシステムの両方から生じた1つの問題は、電力レベルを測定することが、望むほど単純ではないことである。電力レベルを測定する最も簡単な方法は、ダイオード検出器の使用によるものである。そのような検出器は、通常、整流を使用してRF信号をDC信号に変換し、したがってRF電力を決定するために使用できる電圧を提供する。これは、信号の変調の変動が検出電圧に影響を与えるため、所望の精度よりも低いことが判明している。実質的により正確な代替策は、真のRMS検出器回路を含むことであるが、そのような回路はシステムにかなりのコストを追加し、したがってコストが重要な要因である大容量システムにとってあまり望ましくない。結果として、一定の人々は、RF電力レベル検出のさらなる改善を高く評価するであろう。
【発明の概要】
【0006】
このセクションは、本開示の一般的な概要を提供し、その全範囲またはその特徴のすべての包括的な開示ではない。
【0007】
車両システムに利得補償を提供するためのRF回路における電力検出の方法およびシステムの例示的な実施形態が開示される。例示的な実施形態では、モジュール(例えば、フロントエンドモジュール(FEM)、補償器、補償器など)は、利得調整器、電力検出器、およびコントローラを含む。電力検出器は、利得調整器の電力出力を検出するように構成される。コントローラは、電力検出器によって採取されたn個のサンプルの平均を決定するように構成される。コントローラはまた、n個のサンプルの境界対平均比を決定するように構成される。コントローラは、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器の検出値を調整するようにさらに構成される。
【0008】
さらなる適用領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。この概要における説明および特定の例は、例示のみを目的とするものであり、本開示の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本出願は、例として示されており、同様の参照番号が同様の要素を示す添付の図面に限定されない。
【0010】
図1A】本開示の例示的な実施形態による、利得調整器、電力検出器、およびコントローラをそれぞれ含む例示的な車両通信システムのブロック図である。
図1B】本開示の例示的な実施形態による、利得調整器、電力検出器、およびコントローラをそれぞれ含む例示的な車両通信システムのブロック図である。
図2】サンプリングされた電力検出器信号の算術MEAN、最大ピーク対平均比(maxPAR)、および、測定された出力電力(16QAM(直交振幅変調)を有する50のリソースブロック)に対する補償RMS(PdetRMS)の線グラフである。
図3】異なる変調スキーム(QSPK(直交位相シフトキーイング)変調および16QAM(直交振幅変調)変調)およびリソースブロック割当を有する3つの信号のための測定された出力電力に対する最小ピーク対平均比(minPAR)および算術演算の線グラフである。
図4】異なる入力電力(デシベル-ミリワット(dBm))、所望出力電力(dBm)、および温度(摂氏(℃))における電力検出器誤差(デシベル(dB))の最大ピーク対平均比(maxPAR)および最小ピーク対平均比(minPAR)の線グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、開示された特徴は、明示的に開示された組み合わせに限定されることを意図しない。したがって、特に明記しない限り、本明細書に開示された特徴を一緒に組み合わせて、簡潔にするために別途示されなかった追加の組み合わせを形成することができる。
【0012】
可変利得制御の有無にかかわらず、V2X補償器では、出力電力を正確に決定する必要がある。しかし、本明細書で認識されるように、これは、V2X通信のための2つの異なる規格、特に802.11p(pWlan/DSRC)およびC-V2X(LTE)のための異なる変調方式およびリソースブロック割当を考慮した様々なRF信号のための利用可能な電力検出器で問題となり得る。信号特性に応じて、電力検出器の計算された電力は、信号の実際のRMS値とは異なる。
【0013】
要求される出力電力精度を達成するためには、V2X補償器における出力電力を測定する必要がある。しかし、上記で説明したように、信号の変調の変動が検出電圧に影響を与えるため、ダイオード検出器は、所望の精度よりも低いことが判明している。真のRMS検出器回路は、ダイオード検出器の実質的により正確な代替手段を提供するが、真のRMS検出器回路は、システムにかなりのコストを追加し、したがってコストが重要な要因である大容量システムにとってあまり望ましくない。
【0014】
上記を認識した後、既存の電力検出器を使用して出力電力を正確に決定することができる方法およびシステムの例示的な実施形態がこれまで開発され、および/または本明細書に開示される。本明細書に開示されるように、補償器の制御ユニットは、電力検出器(例えば、ダイオード検出器など)からデータをサンプリングするように構成され得る。これはまた、様々な変調信号の特性に依存する検出器平均値および最大/最小エンベロープ値をもたらす。検出器平均値ならびに信号エンベロープの最小値および/または最大値は、RF電力の実際のRMS値を決定するために使用される。したがって、電力検出器で測定された出力電力は、補償器の利得を制御し、さらなるRF規格への準拠を確保するために、必要に応じて正確に決定することができる。
【0015】
図1Aおよび図1Bは、例示的な実施形態による、テレマティクス制御ユニット(TCU)104、アンテナ108、およびV2X補償器、補償器、またはモジュール112をそれぞれ含む例示的な車両通信システム100を示す。図1Aに示されるシステム100は、電力検出器120(例えば、ダイオード検出器など)の構成を除いて、図1Bに示されるシステム100と実質的に同一である。より具体的には、図1Aは、利得調整器124の増幅器136内の電力検出器120を示し、一方、図1Bは、利得調整器124内の増幅器136と電力検出器120との間の信号結合器119を示す。電力検出器120の異なる実装形態を除いて、図1Aおよび図1Bに示すシステム100は本質的に同一であり、したがって簡潔にするために一緒に説明する。
【0016】
V2X補償器112は、一般に、TCU104とアンテナ108との間に配置される。V2X補償器112は、電力検出器120(例えば、受動ダイオード検出器、他の単純化されたまたはプリミティブな検出器など)からのデータをサンプリングするように構成された制御ユニット116(例えば、マイクロコントローラ(MCU)など)を含む。制御ユニット116は、本明細書に開示される計算を行うためにサンプリング点が得られるアナログ-デジタル変換器(ADC)117を含む。サンプリングされた電力検出器信号は、平均値および最大/最小エンベロープ値を決定するために使用することができる。これらの値は、RF電力の実際のRMS値を決定するために評価および使用することができ、それによって電力検出器120のRMS出力電力レベル精度を改善することができる。
【0017】
V2X補償器112は、アンテナ108の比較的近くに配置されてもよい。V2X補償器112の利得調整器124は、アンテナ108から放射されている信号がトランシーバが送信しようとする信号とより厳密に一致するように信号の利得を調整するように動作可能に構成され得る。
【0018】
利得調整器124は、可変利得増幅器128と、減衰器132と、第1のスイッチ素子144と第2のスイッチ素子148との間のTx(送信)経路に沿った増幅器136とを含む。電力検出器120は、図1Aに示す例示的な実施形態において増幅器136内に配置される。しかし、図1Bに示す例示的な実施形態では、利得調整器124は、電力検出器120が増幅器136の内部に配置されないように、増幅器136と電力検出器120との間に信号結合器119をさらに含む。
【0019】
可変利得増幅器128、減衰器132、および増幅器136は、減衰器132が可変利得増幅器128から受信した信号を減衰させるように動作可能であり得るように直列であり、減衰された信号はその後、増幅のために減衰器132から増幅器136に送信され得る。減衰器132は、可変減衰器、ステップ減衰器、または固定減衰器であってもよい。減衰器132は、電圧、電流、デジタル信号などによって制御することができる。
【0020】
第1のスイッチ素子144および第2のスイッチ素子148は、送信経路(Tx経路)または受信経路(Rx経路)を選択的に作動させるためのRFスイッチを備えてもよい。
【0021】
他の例示的な実施形態では、利得調整器124は、図1Aおよび図1Bに示すよりも少ない構成要素、より多くの構成要素、および/または異なる構成要素を含むことができる。例えば、利得調整器124は、代替の実施形態では、可変利得増幅器128、減衰器132、増幅器136、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数(必ずしもすべてではない)を含むことができる。利得調整器124はまた、または代替的に、第1のスイッチ素子144と第2のスイッチ素子148との間のRx(受信)経路140に沿って設けられてもよい。利得調整器124の別の代替位置は、信号結合器156と第1のスイッチ素子144との間である。
【0022】
制御ユニット116と電力検出器120との間には、フィルタ152がある。TCU104と第1のスイッチ素子144との間には、信号結合器156がある。第2のスイッチ素子148とアンテナ108との間には、フィルタ160がある。信号結合器156は、例えば、単純なPCBトレースRF結合器、チップベースの方向性結合器、または双方向結合器などであってもよい。
【0023】
例示的な実施形態では、図1Aおよび図1Bに示す様々な構成要素は、単一の一体化されたアセンブリまたはモジュールに完全に一体化されるか、または含まれてもよい。例えば、V2X補償器112、制御ユニット116、電力検出器120、利得調整器124、可変利得増幅器128、減衰器132、増幅器136、第1のスイッチ素子144および第2のスイッチ素子148、フィルタ152、160、および信号結合器156は、単一の一体化されたアセンブリまたはモジュールに完全に一体化されるか、または含まれてもよい。アンテナ108(例えば、専用狭域通信(DSRC)信号および/またはC-V2X信号などで動作可能に構成されたV2Xアンテナ)はまた、アンテナアセンブリまたはモジュールと一体化されるか、または含まれてもよい。
【0024】
例示的な実施形態では、図1Aおよび図1Bに示す制御ユニット116は、電力検出器120によって採取されたn個のサンプルの平均を決定するように構成される。制御ユニット116はまた、n個のサンプルの境界対平均比を決定するように構成される。制御ユニット116は、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器120の検出値を調整するようにさらに構成される。以下に説明するように、制御ユニット116は、以下の式を介してRF電力の実際のRMS値(PdetRMS)を決定し、その後、決定された補償値(PdetRMS)によって電力検出器120の検出値を調整するように構成される。
サンプリングされた電力検出器信号:サンプリングされた信号=V1 、V2 、...、Vn
サンプリングされた信号の最大ピーク:maxPeak=max(サンプリングされた信号)
サンプリングされた信号の最小ピーク:minPeak=min(サンプリングされた信号)
MEAN演算は、算術平均であってもよいし、平方根平均であってもよい。後の式は、MEANという用語が算術MEANまたは平方根MEANのいずれであってもよいという理解の下で、MEANという用語を使用する。
【数1】
【数2】
ピーク対平均比は、サンプリングされた信号の最小ピーク(minPeak)またはサンプリングされた信号の最大ピーク(maxPeak)を使用して決定され得る。後の式は、xPARがmaxPARまたはminPARのいずれかであり得るという理解のもとでこの用語を使用する。例として、最小ピーク対平均比(minPAR)は、好ましくは、電力増幅器(PA)の圧縮に起因して高出力電力レベルのために使用され得る。
maxPAR=maxPeak-MEAN
minPAR=MEAN-minPeak
【0025】
例示的な実施形態では、補償RMS値(PdetRMS)は、以下の式を使用して決定される。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルからの値を指す。代替的な実施形態では、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって決定される値を指す。
【0026】
別の例示的な実施形態では、補償RMS値(PdetRMS)は、以下の式を使用して決定される。
【数3】
式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、Aは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0027】
さらなる例示的な実施形態では、補償RMS値(PdetRMS)は、以下の式を使用して決定される。
【数4】
式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、Bは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0028】
上述のように補償RMS値(PdetRMS)を決定した後、制御ユニット116は、補償RMS値(PdetRMS)によって電力検出器120(例えば、ダイオード検出器など)の検出値を調整するように構成される。これは、次に、電力検出器120のRMS出力電力レベル精度の改善を可能にし、および/または補償器/補償器112の利得を制御するのに必要な出力電力のより正確な決定を提供する。
【0029】
図2は、一般に、測定された出力電力(16QAM(直交振幅変調)を有する50のリソースブロック)に対するRMS精度を示す線グラフである。図2は、サンプリングされた電力検出器信号の算術MEAN、最大ピーク対平均比(maxPAR)、および補償RMS(PdetRMS)を示す。この例では、補償RMS(PdetRMS)は、以下の式によって決定された。
detRMS=算術MEAN+X(maxPAR、算術MEAN)
式中、Xは、maxPARおよび算術MEANに対応する補償ルックアップテーブル実装からの値を指す。
【0030】
図3は、一般に、異なる変調スキームおよびリソースブロック割当を有する3つの信号について、測定された出力電力に対するRMS精度を示す線グラフである。図3は、最小ピーク対平均比(minPAR)値を上部に、算術MEANを下部に示しており、変調スキームおよびリソースブロック割当に依存して高い拡散を伴う。一般に、ダイオード検出器によって検出された結果のMEANは、実際の電力出力レベルと検出された電力出力レベルとの間のオフセットを示す。QSPK(直交位相シフトキーイング)変調と16QAM(直交振幅変調)変調とでは、誤差が大きく異なる。単純化されたまたはプリミティブな検出器(例えば、受動ダイオード検出器など)は、これらの変調の高速に変化する信号形状に追従することができないため、変調に基づく検出電力の差が発生する可能性がある。また、割当が外部要因に依存するため、特定の信号にどの程度の帯域幅および/またはいくつのリソースブロックが割り当てられるかが不明であるため、変調を事前に決定することも不可能である。
【0031】
図4は、異なる入力電力(デシベル-ミリワット(dBm))、所望出力電力(dBm)、および温度(摂氏(℃))における電力検出器誤差(デシベル(dB))の最大ピーク対平均比(maxPAR)および最小ピーク対平均比(minPAR)の線グラフである。一般に、図4は、高い出力電力レベルでのmaxPARと比較したminPARの利点を示す。高い出力電力レベルが発生するとき、最大値は電力増幅器の圧縮/飽和(クリッピング)の影響を受ける可能性があり、これは図4でmaxPARのディップによって示されている。しかし、最小値が高出力電力レベルに使用される場合、電力増幅器の圧縮による「クリッピング」効果を回避することができ、これは図4でminPARのディップがないことによって示されている。低入力電力レベルの場合、反対のことが発生することがあり、maxPARを使用することが好ましいが、それはmaxPARが検出器のノイズおよび/またはダイナミックレンジに起因して制限されるためである。
【0032】
例示的な実施形態では、モジュールは、利得調整器と、利得調整器の電力出力を検出するように構成された電力検出器と、コントローラとを備える。コントローラは、電力検出器によって採取されたn個のサンプルの平均を決定するように構成される。コントローラは、n個のサンプルの境界対平均比を決定するようにさらに構成される。コントローラは、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器の検出値を調整するように構成される。平均は算術平均であっても平方根平均であってもよい。境界は、最小値であっても最大値であってもよい。
【0033】
例示的な実施形態では、境界対平均比(xPAR)は、最大ピーク対平均比(maxPAR)である。そして、コントローラは、電力検出器によって取得されたn個のサンプルの最大ピークから平均を減算することによって最大ピーク対平均比を決定するように構成される。
【0034】
例示的な実施形態では、境界対平均比(xPAR)は、最小ピーク対平均比(minPAR)である。そして、コントローラは、電力検出器によって取得されたn個のサンプルの最小ピークを平均から減算することによって最小ピーク対平均比を決定するように構成される。
【0035】
例示的な実施形態では、境界は、電力検出器によって取得されたn個のサンプルの最大ピークである。そして、コントローラは、最大ピークから平均を減算することによって境界対平均比(xPAR)を決定するように構成される。
【0036】
例示的な実施形態では、境界は、電力検出器によって取得されたn個のサンプルの最小ピークである。そして、コントローラは、平均から最小ピークを減算することによって境界対平均比(xPAR)を決定するように構成される。
【0037】
例示的な実施形態では、コントローラは、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定するように構成される。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルからの値を指す。
【0038】
例示的な実施形態では、コントローラは、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定するように構成される。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって決定される値を指す。
【0039】
例示的な実施形態では、コントローラは、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定するように構成される。
【数5】
式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、
Aは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0040】
例示的な実施形態では、コントローラは、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定するように構成される。
【数6】
式中、Vk はサンプリングされた電力検出器信号を指し、
Bは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0041】
例示的な実施形態では、コントローラは、補償(PdetRMS)によって電力検出器の検出値を調整するように構成される。また、補償(PdetRMS)による電力検出器の検出値に対する調整は、電力検出器のRMS出力電力レベル精度を改善することができる。
【0042】
例示的な実施形態では、モジュールは、V2XのためのDSRC/802.11p規格およびc-V2X LTE規格の両方をサポートするように構成される。
【0043】
例示的な実施形態では、モジュールは、非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号と共に使用するように構成される。
【0044】
例示的な実施形態では、モジュールは、専用狭域通信(DSRC)信号、C-V2X信号、5G NR信号、および/またはWLAN信号のうちの1つまたは複数を含む非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号と共に使用するように構成される。
【0045】
例示的な実施形態では、電力検出器はダイオード検出器を備える。
【0046】
例示的な実施形態では、利得調整器は、可変利得増幅器、減衰器、および増幅器を直列で備える。
【0047】
例示的な実施形態では、モジュールはV2Xフロントエンドモジュール(FEM)である。
【0048】
例示的な実施形態では、V2X補償器は、本明細書に開示されるモジュールを備える。
【0049】
例示的な実施形態では、車両用V2X通信システムは、遠距離通信制御ユニット(TCU)と、専用狭域通信(DSRC)信号および/またはC-V2X信号で動作可能に構成された少なくとも1つのアンテナと、本明細書に開示されるモジュールとを含む。
【0050】
例示的な実施形態では、車両通信システムは、遠距離通信制御ユニット(TCU)と、非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号で動作可能に構成された少なくとも1つのアンテナと、本明細書に開示されるモジュールとを含む。非定信号エンベロープを有する少なくとも1つの変調信号は、専用狭域通信(DSRC)信号、C-V2X信号、5G NR信号、および/またはWLAN信号を含むことができる。
【0051】
例示的な実施形態では、方法は、電力検出器によって取得されたn個の電力検出器信号サンプルの平均を決定することと、n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比を決定することと、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器の検出値を調整することと、を含む。平均は算術平均であっても平方根平均であってもよい。境界は、最小値であっても最大値であってもよい。
【0052】
例示的な実施形態では、方法は、n個の電力検出器信号サンプルの最大ピークを決定することを含む。そして、n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定することは、最大ピークから平均を減算することを含む。
【0053】
例示的な実施形態では、方法は、n個の電力検出器信号サンプルの最小ピークを決定することを含む。そして、n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定することは、平均から最小ピークを減算することを含む。
【0054】
例示的な実施形態では、方法は、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定することを含む。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルからの値を指す。
【0055】
例示的な実施形態では、方法は、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定することを含む。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって決定される値を指す。
【0056】
例示的な実施形態では、方法は、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定することを含む。
【数7】
式中、Vk は電力検出器信号サンプルを指し、
Aは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0057】
例示的な実施形態では、方法は、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS )を決定することを含む。
【数8】
式中、Vk は電力検出器信号サンプルを指し、
Bは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0058】
例示的な実施形態では、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器の検出値を調整することは、補償(PdetRMS)によって電力検出器の検出値を調整することを含む。また、補償(PdetRMS)によって電力検出器の検出値を調整することにより、電力検出器のRMS出力電力レベル精度を改善することができる。
【0059】
方法の例示的な実施形態では、電力検出器は、V2Xフロントエンドモジュール(FEM)の利得調整器の電力出力を検出するように構成されたダイオード検出器を備える。
【0060】
例示的な実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ実行可能命令を含み、これは少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、電力検出器によって取得されたn個の電力検出器信号サンプルの平均を決定し、n個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比を決定し、平均および境界対平均比に基づいて電力検出器の検出値を調整するよう動作可能にする。平均は算術平均であっても平方根平均であってもよい。境界は、最小値であっても最大値であってもよい。
【0061】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、n個の電力検出器信号サンプルの最大ピークを決定し、最大ピークから平均を減算することによってn個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定するよう動作可能にする。
【0062】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、n個の電力検出器信号サンプルの最小ピークを決定し、平均から最小ピークを減算することによってn個の電力検出器信号サンプルの境界対平均比(xPAR)を決定するよう動作可能にする。
【0063】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するよう動作可能にする。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルからの値を指す。
【0064】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するよう動作可能にする。
detRMS=MEAN+X(xPAR、MEAN)
式中、Xは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって決定される値を指す。
【0065】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するよう動作可能にする。
【数9】
式中、Vk は電力検出器信号サンプルを指し、
Aは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0066】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、以下の式を使用して電力検出器の補償(PdetRMS)を決定するよう動作可能にする。
【数10】
式中、Vk は電力検出器信号サンプルを指し、
Bは、境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)を相関させる関数によって、または境界対平均比(xPAR)および平均(MEAN)に対応する補償ルックアップテーブルから決定される値を指す。
【0067】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、補償(PdetRMS)によって電力検出器の検出値を調整するよう動作可能にする。
【0068】
例示的な実施形態では、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサを、補償(PdetRMS)によって電力検出器の検出値を調整することによって電力検出器のRMS出力電力レベル精度を改善するよう動作可能にする。
【0069】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体の例示的な実施形態では、電力検出器は、V2Xフロントエンドモジュール(FEM)の利得調整器の電力出力を検出するように構成されたダイオード検出器を備える。
【0070】
本明細書で開示されるモジュール(例えば、フロントエンドモジュール(FEM)、補償器、補償器など)、システム(例えば、V2X(例えば、C-V2XおよびDSRCなど)通信システムなど)、および方法の例示的な実施形態は、他のモバイルプラットフォームの中でも、自動車、バス、電車、オートバイ、ボートを含む広範囲のプラットフォームで使用することができる。したがって、本明細書における車両への言及は、本開示の範囲を任意の特定のタイプのプラットフォームに限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、本明細書に開示されたモジュール、システム、および方法の例示的な実施形態はまた、本明細書に開示された例示的な実施形態としてのV2XのためのDSRC/802.11p規格およびc-V2X LTE規格のみに限定されるべきではなく、5G NR、WLANなどのような、非定信号エンベロープを有する任意の変調信号と共に使用されてもよい。
【0071】
本明細書で提供される開示は、その好ましいおよび例示的な実施形態に関して特徴を説明する。添付の特許請求の範囲および趣旨内の多数の他の実施形態、修正および変形が、本開示の検討から当業者には思い浮かぶであろう。
図1A
図1B
図2
図3
図4