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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】物体検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01V 8/20 20060101AFI20230424BHJP
   G01S 17/08 20060101ALI20230424BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G01V8/20 Q
G01S17/08
G01S7/481 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019096308
(22)【出願日】2019-05-22
(65)【公開番号】P2020190493
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】593181487
【氏名又は名称】株式会社日野エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100169111
【弁理士】
【氏名又は名称】神澤 淳子
(74)【代理人】
【識別番号】100098176
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 訓
(72)【発明者】
【氏名】長内 敏彦
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-098667(JP,A)
【文献】実開昭52-016340(JP,U)
【文献】特開2009-124666(JP,A)
【文献】特開2011-026013(JP,A)
【文献】特開2015-206635(JP,A)
【文献】特開平07-146115(JP,A)
【文献】特開平08-313636(JP,A)
【文献】特開2013-103022(JP,A)
【文献】特開2002-013927(JP,A)
【文献】特開2009-028061(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0219665(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 8/00-8/26
G01S 7/48-7/51
G01S 17/00-17/95
H03K 17/74-17/98
H01H 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定間隔をもって複数の投光器(12)が配列された投光装置(10,31,41,61,71)と、
所定間隔をもって複数の受光器(22)が配列され、前記投光装置(10,31,41,61,71)と対向して配置された受光装置(20,32,42)と、
複数の前記投光器(12)の投光をそれぞれ制御し、複数の前記受光器(22)の受光データが送られ、前記受光器(22)の前記受光データに基づいて、前記投光装置(10,31,41,61,71)と前記受光装置(20,32,42)との間の特定エリア(A)に物体が存するか否かを判断する演算処理装置(3,33,43,53)とを備え、
前記投光器(12)から投光される光は、拡散される光であり、
前記演算処理装置(3,33,43,53)は、複数の前記投光器(12)のうち順次選択した前記投光器(12)を投光させ、
前記受光器(22)は、選択された前記投光器(12)の投光に対しての前記受光データを前記演算処理装置(3,43)に送り、
前記演算処理装置(3,33,43,53)は、前記受光器(22)ごとの前記受光データに基づき、前記受光器(22)における受光の有無を判断し、
前記演算処理装置(3,33,43,53)は、選択された前記投光器(12)の投光ごとのそれぞれの前記受光器(22)の受光の有無をそれぞれ記憶し、
前記受光器(22)の受光の有無に基づき、前記特定エリア(A)に物体が存在するか否かを判断し、
前記投光装置(41,61,71)および前記受光装置(42)の少なくともどちらか一方は、前記投光装置(41,61,71)と前記受光装置(42)の対向方向に移動可能であって、
前記受光器(22)の前記受光データは、前記投光器(12)の投光に対する受光レベル(Lv)であり、
前記受光器(22)は、複数の前記投光器(12)の投光に対し、前記受光レベル(Lv)を検出して、前記演算処理装置(43,53)に送り、
前記演算処理装置(43,53)は、前記投光装置(41,61,71)と前記受光装置(42)との距離(L)と前記受光レベル(Lv)との関係を予め記憶しており、
前記演算処理装置(43,53)は、前記受光レベル(Lv)に基づいて、前記距離(L)を判断し、
前記演算処理装置(43,53)は、前記距離(L)に基づいて、前記受光器(22)のうち特定の前記受光器(22)を作動させることを特徴とする物体検出装置。
【請求項2】
前記投光器(12)は、複数個で1つの投光ユニット(11,62,72)とされ、
前記投光装置(31,41,61,71)は、前記投光ユニット(11,62,72)が複数連結されたことを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
【請求項3】
前記受光器(22)は、複数個で1つの受光ユニット(21)とされ、
前記受光装置(32,42)は、前記受光ユニット(21)が複数連結されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物体検出装置。
【請求項4】
記演算処理装置(43,53)は、前記受光レベル(Lv)が規定値以上の場合には、前記受光データは有効であって受光したと判断し、
前記受光レベル(Lv)が規定値より低い場合には、前記受光データは無効であって受光していないと判断することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の物体検出装置。
【請求項5】
複数の前記受光器(22)のうち、特定した前記受光器(22)は、複数の前記投光器(12)のうち特定の前記投光器(12)の投光に対し、前記受光レベル(Lv)を検出し、
前記演算処理装置(43,53)は、前記受光レベル(Lv)に基づいて、前記距離(L)を判断することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の物体検出装置。
【請求項6】
前記演算処理装置(43,53)は、前記投光器(12)を順次1つずつ選択して投光させ、選択した前記投光器(12)の投光において有効と判断された前記受光器(22)の数の測定有効数(Ne)をそれぞれ記憶し、
記憶した前記投光器(12)の投光ごとの前記受光器(22)の測定有効数(Ne)を相互に比較して、前記特定エリア(A)内に物体が存しない場合の前記投光器(12)ごとの投光における有効と判断される前記受光器(22)の数を予測して予測有効数(Np)として記憶し、
前記投光器(12)ごとの投光における前記受光器(22)の前記測定有効数(Ne)と、前記投光器(12)ごとの投光における前記予測有効数(Np)とを比較し、
前記測定有効数(Ne)が前記予測有効数(Np)より小さい場合には、前記特定エリア(A)内に物体が存在すると判断することを特徴とする請求項5に記載の物体検出装置。
【請求項7】
複数の単位棚(101)を備えた移動棚装置(100)に用いられ、
前記投光装置(41)は、選択された前記単位棚(101)の移動方向に直角な面に配設され、 前記受光装置(42)は、選択された前記単位棚(101)に隣接する前記単位棚(101)の移動方向に直角な面に、前記投光装置(41)に対向して配設されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の物体検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定エリア内に物体が存在するか否かを検出する物体検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定エリア内に人や物(以下物体)が存在するか否かを検出する物体検出装置として、検出手段として透過型または回帰反射型の光電センサを監視すべき特定エリアに対向させて配置し、この光電センサの遮光状態を判断することにより、特定エリア内に物体の有無を検出している。
【0003】
このような物体検出装置は、所定エリア内の対向する辺に、検出手段の光電センサが一対一となるよう所定のピッチでもって複数個配置されているため、対抗する光電センサ間に物体が存在するときには検出することができる、対抗する光電センサ間以外のエリアに物体が存在するときには検出できず、検出することができない死角のエリアができてしまっていた。
【0004】
死角のエリアを少なくするためには、光電センサが配置されるピッチを狭くすればよいが、そのためには光電センサの個数が増加し、コストが増大するという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平5-186015号公報
【文献】特開2004-073257号公報
【文献】特開2009-028061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特定のエリア
内に存在する物体を高精度に検出することができる物体検出装置を安価に提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、所定間隔をもって複数の投光器が配列された投光装置と、
所定間隔をもって複数の受光器が配列され、前記投光装置と対向して配置された受光装置と、
複数の前記投光器の投光をそれぞれ制御し、複数の前記受光器の受光データが送られ、前記受光器の前記受光データに基づいて、前記投光装置と前記受光装置との間の特定エリアに物体が存するか否かを判断する演算処理装置とを備え、
前記投光器から投光される光は、拡散される光であり、
前記演算処理装置は、複数の前記投光器のうち順次選択した前記投光器を投光させ、
前記受光器は、選択された前記投光器の投光に対しての受光データを前記演算処理装置に送り、
前記演算処理装置は、前記受光器ごとの前記受光データに基づき、前記受光器における受光の有無を判断し、
前記演算処理装置は、選択された前記投光器の投光ごとのそれぞれの前記受光器の受光の有無をそれぞれ記憶し、
前記受光器の受光の有無に基づき、前記特定エリアに物体が存在するか否かを判断することを特徴とする物体検出装置である。
【0008】
前記構成によれば、特定エリア内に物体が存在するか否かを高精度に検出することができるとともに、投光器の数を増加させずに精度よく検出することが可能になりコストの低減を図って安価な物体検出装置を提供することができる。
【0009】
前記構成において、前記投光器を複数個で1つの投光ユニットとし、前記投光装置は前記投光ユニットを複数連結して構成してもよい。
【0010】
前記構成によれば、複数の投光器を投光ユニットとし、投光装置は投光ユニットを複数連結して構成されているので、特定エリアの幅に制限がなく、かつ高精度に物体の有無を検知することができる。
【0011】
前記構成において、前記受光器を複数個で1つの受光ユニットとし、前記受光装置は、前記受光ユニットを複数連結して構成してもよい。
【0012】
前記構成によれば、複数の受光器を受光ユニットとし、受光装置は受光ユニットを複数連結して構成されているので、特定エリアの幅に制限がなく、かつ高精度に物体の有無を検知することができる。
【0013】
前記構成において、前記投光装置および前記受光装置の少なくともどちらか一方は、前記投光装置と前記受光装置の対向方向に移動可能であって、前記受光器の前記受光データは、前記投光器の投光に対する受光レベルであり、前記受光器は、複数の前記投光器の投光に対し、前記受光レベルを検出して、前記演算処理装置に送り、前記演算処理装置は、前記受光レベルが規定値以上の場合には、前記受光データは有効であって受光したと判断し、前記受光レベルが規定値より低い場合には、前記受光データは無効であって受光していないと判断するようにしてもよい。
【0014】
前記構成によれば、受光器は、受光データを受光レベルとして演算処理装置に送り、演算処理装置は、受光レベルが規定値以上である場合に、受光データを有効として受光したと判断し、受光レベルが規定値より低い場合には、受光データを無効として受光していないと判断するので、受光の有無の判断が確実となり、誤差が少なく特定エリア内の物体の有無を正確に検出することができる。
【0015】
前記構成において、前記演算処理装置は、前記投光装置と前記受光装置との距離と前記受光レベルとの関係を予め記憶しており、前記演算処理装置に、前記受光レベルに基づいて、前記距離を判断させることもできる。
【0016】
前記構成によれば、投光装置と受光装置との間の検知する距離が変動する場合でも、受光器の受光レベルの変化によって距離を判断することが可能となり、受光可能となる受光器を選択できるので、全ての特定エリアで誤った検出をすることが無く、安定して高精度に物体の有無を検出することができる。
【0017】
前記構成において、前記演算処理装置は、前記距離に基づいて、前記受光器のうち特定の前記受光器を作動させるようにしてもよい。
【0018】
前記構成によれば、投光装置と受光装置との間の検知する距離が変動する場合でも、受光器の受光レベルの変化によって距離を判断し、受光可能となる受光器のみを選択して作動することができるので、全ての特定エリアで誤った検出をすることが無く、安定して高精度に物体の有無を検出することができる。

【0019】
前記構成において、複数の前記受光器のうち、特定した前記受光器は、複数の前記投光器のうち特定の前記投光器の投光に対し、前記受光レベルを検出し、
前記演算処理装置は、前記受光レベルに基づいて、前記距離を判断させるようにしてもよい。
【0020】
前記構成によれば、特定した投光器の投光に対して、特定した受光器を受光により受光レベルを検出して、この受光レベルに基づいて、投光装置と受光装置との距離を判断させているので、投光装置と受光装置との距離をより安定して正確に判断することができ、特定エリア内に物体が存在するか否かをより高精度に検出することができる。
【0021】
前記構成において、前記演算処理装置は、前記投光器を順次1つずつ選択して発光させ、選択した前記投光器の発光において有効と判断された前記受光器の数の測定有効数をそれぞれ記憶し、
記憶した前記投光器の発光ごとの前記受光器の測定有効数を相互に比較して、前記特定エリア内に物体が存しない場合の前記投光器ごとの発光における有効と判断される前記受光器の数を予測して予測有効数として記憶し、
前記投光器ごとの発光における前記受光器の前記測定有効数と、前記投光器ごとの発光における前記予測有効数とを比較し、
前記測定有効数が前記予測有効数より小さい場合には、前記特定エリア内に物体が存在すると判断するようにしてもよい。
【0022】
前記構成によれば、測定の都度、演算処理装置に、予測有効数を予測させて、測定有効数と比較して物体の有無を判断させるので、特定エリア内の物体の有無をより確実に判断することができる。
【0023】
前記構成において、複数の単位棚を備えた移動棚装置に用いられ、
前記投光装置は、選択された前記単位棚の移動方向に直角な面に配設され、
前記受光装置は、選択された前記単位棚に隣接する前記単位棚の移動方向に直角な面に、前記投光装置に対向して配設することもできる。
【0024】
前記構成によれば、移動棚装置の単位棚の間の物体の有無を確実に判断することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、特定エリア内に物体が存在するか否かを高精度に検出することができるとともに、投光器の数を増加させずに精度よく検出することが可能になりコストの低減を図って安価な物体検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1の実施形態の物体検出装置を示した構成図である。
図2】投光ユニットの正面図である。
図3】受光ユニットの正面図である。
図4】1つの投光器を発光させた場合の光の拡散状態を示した模式図である。
図5】第1投光器を発光させた状態を示した模式図である。
図6】第2投光器を発光させた状態を示した模式図である。
図7】第3投光器を発光させた状態を示した模式図である。
図8】第4投光器を発光させた状態を示した模式図である。
図9】物体検出装置の各投光器による発光をそれぞれの受光器が受光するラインの模式図である。
図10】従来の物体検出装置の各投光器による発光をそれぞれの受光器が受光するラインの模式図である。
図11】本発明の第2の実施形態の物体検出装置を示した模式図である。
図12】第N投光ユニットの第1投光器が発光した状態において受光器が受光する模式図である。
図13】第N投光ユニットの第2投光器が発光した状態において受光器が受光する模式図である。
図14】第N投光ユニットの第3投光器が発光した状態において受光器が受光する模式図である。
図15】第N投光ユニットの第4投光器が発光した状態において受光器が受光する模式図である。
図16】第N投光ユニットの第1投光器ないし第4投光器による発光をそれぞれの受光器が受光するラインの模式図である。
図17】各投光器の発光と、受光しうる受光器の関係を表した表である。
図18】第3の実施の形態の物体検出装置が用いられた移動棚装置の斜視図である。
図19】移動棚装置の正面図である。
図20】4号棚S4と5号棚S5との間を開いて設けた作業用通路を正面から見た移動棚装置のパース図である。
図21】物体検出装置および移動棚装置の制御を主にした制御系の概略ブロック図である。
図22】第3の実施の形態の物体検出装置の概略図である。
図23】単位棚間の距離が長い場合の投光器の発光と受光しうる受光器の関係を表した模式図である。
図24】単位棚間の距離が短い場合の投光器の発光と受光しうる受光器の関係を表した模式図である。
図25】単位棚間の距離がより短い場合の投光器の発光と受光しうる受光器の関係を表した模式図である。
図26】投光装置と受光装置の間の距離と、受光レベルの関係を示したグラフである。
図27】受光器の受光レベルの状態に基づいて、受光データを有効または無効と判定する関係を示したグラフである。
図28】第4の実施の形態の物体検出装置の概略図である。
図29】投光装置と受光装置の間の距離が最大である場合における各投光器の発光と、受光しうる受光器の関係を表した表である。
図30】投光装置と受光装置の間の距離が中間距離である場合における各投光器の発光と、受光する受光器の関係を表した表である。
図31】投光装置と受光装置の間の距離がより短い中間距離である場合における各投光器の発光と、受光する受光器の関係を表した表である。
図32】投光装置と受光装置の間の距離が最小である場合における各投光器の発光と、受光する受光器の関係を表した表である。
図33】単位棚の端部における各投光器の発光と、受光する受光器の関係を表した表である。
図34】特定エリアに物体が存在した場合における、各投光器の発光と受光する受光器の関係と、測定有効数を示した表である。
図35】投光器によって有効数を変えた場合各投光器の発光と受光する受光器の関係と、測定有効数を示した表である。
図36】第5の実施の形態の物体検出装置に用いられる指向角が広い投光器と、指向角が狭い投光器を選択的に発光させる投光器を示した概略図である。
図37】第5の実施の形態の物体検出装置の概略図である。
図38】投光装置と受光装置との間の距離が短く、指向角が狭い投光器の発光の状態を示した物体検出装置の概略図である。
図39】投光装置と受光装置との間の距離が短く、指向角が広い投光器の発光の状態を示した物体検出装置の概略図である。
図40】第6の実施の形態の物体検出装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下本発明に係る第1の実施形態の物体検出装置1について、図1ないし図9に基づいて説明する。図10には、従来の物体検出装置01が示されている。
物体検出装置1は、図1に示されるように、物体の有無を検出すべき特定エリアAの外側に対向して配置される投光装置10および受光装置20と、エリアセンサコントローラ3を備えている。エリアセンサコントローラ3は、投光装置10および受光装置20を作動させ、投光装置10の投光器12を制御するとともに、受光装置20の受光データを記憶し、特定エリアAの物体の有無を判断する演算処理装置である。
【0028】
投光装置10は1つの投光ユニット11により構成されている。投光ユニット11は、図2に示されるように、所定長さの箱状の本体部11aの内部に4つの投光器12が所定の間隔で配置されてモジュール化されている。本体部11aには、投光器12が配置された箇所に対応して、投光窓11bが、投光器12から発光される光が通過することのできる所定の大きさに形成されている。投光ユニット11の本体部11aの正面視において、長手方向の両側には、投光ユニット11どうしを連結するための連結部11cが設けられている。
【0029】
受光装置20は、1つの受光ユニット21により構成されている。受光ユニット21は、図3に示されるように、投光ユニット11と同様な箱状の本体部21aの内部に4つの受光器22が所定の間隔で配置されモジュール化されている。本体部21aには、受光器22の配設された箇所に対応して、投光器12から発光される光が通過する受光窓21bが所定の大きさで形成されている。受光ユニット21の本体部21aの左右には、互いに連結するための連結部21cが設けられている。
【0030】
図4に示されるように、4つの投光器12は、左から第1投光器UE-1、第2投光器UE-2、第3投光器UE-3、第4投光器UE-4と名付けられている。4つの受光器22は、左から第1受光器UR-1、第2受光器UR-2、第3受光器UR-3、第4受光器UR-4と名付けられている。図4ないし図10では、各投光器12は、UEの上にそれぞれの投光器12の番号を付して表し、各受光器22は、URの下にそれぞれの受光器22の番号を付して表している。
【0031】
図4に示されるように、第1投光器UE-1と第1受光器UR-1、第2投光器UE-2と第2受光器UR-2、第3投光器UE-3と第3受光器UR-3、第4投光器UE-4と第4受光器UR-4とは、特定エリアAを挟んで、それぞれ相対するように配設されている。
【0032】
投光器12と受光器22で構成され、物体を検出するためのセンサは、可視光線や赤外線などの光を投光器12から投光し、検出物体によって遮光される光量の変化を受光器22で検出し出力信号を得る光電センサが用いられている。投光器12から投光された光が、受光器22に達し受光すると、投光器12と受光器22の間に遮るものがないことが検出できる。投光器12から投光された光が、受光器22に達せず受光できないと、投光器12から受光器22に入射する光が遮られて受光器22に達せず、投光器12と受光器22との間に物があることを検出することができる。
【0033】
本発明に用いられる投光器12から発光されるは、図4に示されるように、集光されておらず、所定の範囲に広がる拡散光である。
【0034】
図1に示されるように、各投光器12および各受光器22は、エリアセンサコントローラ3に並列的に接続されている。エリアセンサコントローラ3は、各投光器12および各受光器22のそれぞれに、ON・OFFの指示を送る。さらに、各受光器22は受光したか否かの信号をエリアセンサコントローラ3に送る。エリアセンサコントローラ3は、受光器22からの信号を受信し、どの投光器12が発光した際に、それぞれの受光器22が受光したか否かを記憶し、特定エリアAに物体が存在するか否かを判断する。
【0035】
図4ないし図8に示されるように、特定エリアAに物体が存在しない場合には、第1投光器UE-1から第4投光器UE-4のそれぞれの投光器12から発光された光は遮られず、第1受光器UR-1から第4受光器UR-4の全ての受光器22において受光されるようになっている。
【0036】
次に、本実施の形態の物体検出装置1の特定エリアAにおける物体の存否について検出する方法の動作について説明する。
【0037】
エリアセンサコントローラ3は、図5に示されるように、第1投光器UE-1に信号を送り発光させる(第1ステップ)。
【0038】
次に、エリアセンサコントローラ3は、第1投光器UE-1を発光させた状態で、第1受光器UR-1から第4受光器UR-4までを順次作動させる(第2ステップ)。
【0039】
各受光器22は、受光の有無を判断して受光データをエリアセンサコントローラ3に送る(第3ステップ)。
【0040】
エリアセンサコントローラ3は、送られてきた各受光データを記憶する(第4ステップ)。
【0041】
エリアセンサコントローラ3は第1投光器UE-1の発光を停止させる(第5ステップ)。
【0042】
次に、図6ないし図8に示されるように、第2投光器UE-2から第4投光器UE-4に対して、第1投光器にUE-1において行った第1ステップから第5ステップと同様なステップを、順次繰り返し、それぞれの受光器22における受光データを、エリアセンサコントローラ3に送り記憶させる。
【0043】
次に、エリアセンサコントローラ3は、記憶した受光状態の結果の中で、受光のされない受光器22が存在した場合、特定エリアAに物が存在すると判断し、報知する。
【0044】
これらの動作を1サイクルとし、常時繰り返して特定エリアAの物の有無を監視する。
【0045】
このように本実施の形態の物体検出装置1では、投光器12が発光する光は拡散光であって、1つの投光器12が発光する光を複数の受光器22のそれぞれに受光の有無を検出させている。本実施の形態では、図5ないし図8に示されるように、1つの投光器12に対して、物体の有無を検出することのできるラインが4本存在する。
【0046】
図9は、本実施の形態の物体検出装置1の全ての投光器12の発光に対して、物体の有無を検出することが可能なライン(以下検出ラインという)を示している。
【0047】
図10に従来の物体検出装置01を示している。従来の物体検出装置01は、特定エリアAを挟んで、複数の投光器012を備えた投光装置011と、複数の受光器022を備えた受光装置021が配置されている。従来の投光器012は、集光された光を発光するようになっている。従来の物体検出装置01では、集光された投光器012の発光により、1つの投光器012の発光を1つの受光器022のみで受光の有無を検出しているので、1つの投光器012に対して、物体の有無を検出することのできるラインは1本のみである。1つの投光器012の発光を、1つの受光器022の受光の有無のみで検出するので、検出ラインの密度が低く、検出ラインと検出ラインの間隔が広く、特定エリアAに物体が存在している場合であっても、検出ライン間に物体がある場合には、物体の存在を検出することができず、特定エリアAの物体の有無の検出精度は低いものである。
【0048】
一方、本実施の形態の物体検出装置1は、図9に示されるように、従来に比較して検出ラインの密度が高くなる。特定エリアAに物体が存在した際に、検出ラインと検出ラインの間隔が狭く、検出ラインを避ける場所に物体が存在する確率が低くなり、投光器12や受光器22の数を増やすことなく、高い精度で物体の有無を検出することが可能となる。
【0049】
本実施の形態では、第1受光器UR-1から第4受光器UR-4へと順次作動させたが、第1受光器UR-1から第4受光器UR-4までを同時作動として、同時に受光状態を判定してもよい。
【0050】
また本実施の形態では、物体の有無を判断し、結果の報知を1サイクルごとに行っていたが、各投光器12を発光させるごとに物体の有無を判断して、結果の報知をその都度行ってもよい。
【0051】
さらに、本実施の形態では、投光器12と受光器22とを1:1で対向させた構成となっていたが、1個の投光器12を2個の受光器22の間に配置して、投光器12と受光器22とを1:2で構成してもよい。
【0052】
本実施の形態の物体検出装置1は前記したように構成されているので、以下の効果を奏する。
【0053】
物体検出装置1は、所定間隔をもって複数の投光器12が配列された投光装置10と、所定間隔をもって複数の受光器22が配列され、投光装置10と対向して配置された受光装置20と、複数の投光器12の投光をそれぞれ制御し、複数の受光器22の受光データが送られ、受光器22の受光データに基づいて、投光装置10と受光装置20との間の特定エリアAに物体が存するか否かを判断するエリアセンサコントローラ3とを備えている。
【0054】
また、投光器12から投光される光は、拡散される光であり、エリアセンサコントローラ3は、複数の投光器12のうち順次選択した投光器12を投光させている。受光器22は、選択された投光器12の投光に対しての受光データをエリアセンサコントローラ3に送っている。
【0055】
エリアセンサコントローラ3は、受光器22ごとの受光データに基づき、受光器22における受光の有無を判断し、選択された投光器12の投光ごとのそれぞれの受光器22の受光の有無をそれぞれ記憶し、受光器22の受光の有無に基づき、特定エリアAに物体が存在するか否かを判断している。
【0056】
本実施の形態の物体検出装置1は前記のように構成されているので、特定エリアA内に物体が存在するか否かを高精度に検出することができるとともに、投光器12の数を増加させずに精度よく検出することが可能になりコストの低減を図って安価な物体検出装置を提供することができる。
【0057】
本実施の形態の物体検出装置1の投光装置10は、4つの投光器12が等間隔に配置された投光ユニット11が用いられ、受光装置20は4つの受光器22が等間隔に配置された受光ユニット21が用いられている。本実施の形態では、投光ユニット11には4つの投光器12が、受光ユニット21には4つの受光器22が配置されているが、4つでなくともよく、さらに投光ユニット11の投光器12の数と、受光ユニット21の受光器22の数が異なっていてもよい。
【0058】
次に第2の実施形態の物体検出装置30について、図11ないし図17に基づいて説明する。第1の実施形態と同じものには同じ符号を付して説明する。
【0059】
第2の実施形態の物体検出装置30の投光装置31および受光装置32は、図11に示されるように、特定エリアAの幅方向の長さに対応して、第1の実施の形態で用いられていた投光ユニット11および受光ユニット21が複数連結され構成されているものである。物体検出装置は、
【0060】
投光ユニット11は、左から第1投光ユニットUE(1),第2投光ユニットUE(2),第3投光ユニットUE(3),第4投光ユニットUE(4),第5投光ユニットUE(5),…,第X投光ユニットUE(X)と名付けられている。
【0061】
各投光ユニット11には、それぞれ4つの投光器12が等間隔に配置されており、例えば第1投光ユニットUE(1)では、左から第1投光器UE(1)-1,第2投光器UE(1)-2,第3投光器UE(1)-3,第4投光器UE(1)-4と名付けられている。図面においては、各投光ユニット11の名称の上に、それぞれ1,2,3,4と省略して表されている。
【0062】
受光装置20は、投光装置10と同様に、複数の受光ユニット21が連結され構成されている。受光ユニット21は左から第1受光ユニットUR(1),第2受光ユニットUR(2),第3受光ユニットUR(3),第4受光ユニットUR(4),第5受光ユニットUR(5),…,第X受光ユニットUR(X)と名付けられている。
【0063】
各受光ユニット21には、それぞれ4つの受光器22が等間隔に配置されており、例えば第1受光ユニットUR(1)では、左から第1投光器UR(1)-1,第2投光器UR(1)-2,第3投光器UR(1)-3,第4投光器UR(1)-4と名付けられている。図面においては、各受光ユニット21の名称の下に、それぞれ1,2,3,4と省略して表している。
【0064】
第1の実施形態の物体検出装置1では、特定エリアAに物体が存在しない場合には、1つの投光器12の発光に対して、全ての受光器22が受光され得る構成であった。しかし第2の実施の形態の物体検出装置30では、特定エリアAに合わせて投光装置31および受光装置32の幅が広くなっており、1つの投光器12から発光される光の拡散された領域内に、全ての受光器22が必ずしも存在していない。よって特定エリアA内に物体が存在しないとしても、全ての受光器22が投光器12の発光を受光し得る状態にあるとは限らない。
【0065】
例えば、図12に示されるように、特定エリアA内に物体が存在しない場合に、第N投光ユニットUE(N)の第1投光器UE(N)-1の発光に対して、第N-1受光ユニットUR(N-1)の第2受光器UR(N-1)-2から第4受光器UR(N-1)-4まで、および第N受光ユニットUR(N)の第1受光器UR(N)-1から第4受光器UR(N)-4までは、第1投光器UE(N)-1の拡散した光が届いて受光するが、第N-1受光ユニットUR(N-1)の第2受光器UR(N-1)-2より左側に位置する受光器22は、第1投光器UE(N)-1の光の拡散の範囲外となり受光しない。また、第N+1受光ユニットUR(N)の第4受光器UR(N)-4より右側に位置する受光器22も、第1投光器UE(N)-1の光の拡散の範囲外となり受光しない。
【0066】
また、第2投光器UE(N)-2の発光に対しては、図13に示されるように、第N-1受光ユニットUR(N-1)の第3受光器R(N-1)-3から第4受光器UR(N-1)-4まで、第N受光ユニットUR(N)の第1受光器UR(N)-1から第4受光器UR(N)-4まで、および第N+1受光ユニットUR(N+1)の第1受光器R(N+1)-1は、第2投光器UE(N)-2の拡散した光が届いて受光する。第N-1受光ユニットUR(N-1)の第3受光器UR(N-1)-3より左側に位置する受光器22は、第1投光器UE(N)-1の光の拡散の範囲外となり受光しない。また、第N+1受光ユニット器UR(N+1)の第1受光器UR(N+1)-1より右側に位置する受光器22も、第1投光器UE(N)-1の光の拡散の範囲外となり受光しない。
【0067】
同様に、第3投光器UE(N)-3の発光に対しては図15に示されるように、第4投光器UE(N)-4の発光に対しては図16に示されるように、所定の受光器22のみが受光する。
【0068】
特定エリアA内に物体が存在しない場合に、投光器12がそれぞれ1つずつ発光すると、どの受光器22が受光するかについて、図12ないし図16に示されるように、予め測定しておく。これらのデータを図17に示されるように纏めて、エリアセンサコントローラ33に記憶させておく。
【0069】
エリアセンサコントローラ33は、以下のように特定エリアAの物体の有無を検出する。
【0070】
エリアセンサコントローラ33は、第1の実施形態のように、各投光ユニット11の各投光器12を1つずつ発光させる。例えば、図12に示されるように、第N投光ユニットUE(N)の第1投光器UE(N)-1を発光させて、受光器22の全てに受光したか否か判定させ、その結果を記憶する。次に図13に示されるように、第N投光ユニットUE(N)の第2投光器UE(N)-2を発光させて、第1受光ユニットUR(1)の第1受光器UR(1)-1から第4受光器UR(1)-4までを順次作動させ、各受光器22の受光の有無を判断し、それぞれから受光したか否かの信号を受信し、その結果を記憶する。これらの処理を、第1投光ユニットUE(1)から第X投光ユニットUE(X)の全ての投光ユニット11のそれぞれの投光器12について行う。
【0071】
1つの投光器12の発光ごとに、全ての受光器22について順次作動させ、受光しているか否かについて検知させ、受光の有無の信号をエリアセンサコントローラ33に送る。エリアセンサコントローラ33は受光の状態を記憶する。
【0072】
エリアセンサコントローラ33は、予め記憶させておいた特定エリアAに物体が存在しない場合の投光器12の発光ごとの受光器22のそれぞれの受光の有無のデータと対比し、受光すべき受光器22が受光していない場合には、特定エリアA内に物体が存在すると判断し、報知する。
【0073】
本実施の形態の物体検出装置30は、前記したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0074】
投光器12を複数個で1つの投光ユニット11とし、投光ユニット11を複数連結して投光装置31を構成し、受光器22を複数個で1つの受光ユニット21とし、受光ユニット21を複数連結して受光装置32を構成しているので、特定エリアAの幅に制限がなく、かつ高精度に物体の有無を検知することができる。
【0075】
以下、本発明に係る第3の実施の形態の物体検出装置40について、図18ないし図27に基づいて説明する。第3の実施の形態の物体検出装置40は、移動棚装置100に適用されるものであって、移動棚装置100を構成する単位棚101の間の特定エリアAについて物体の有無を検出するものである。移動棚装置100は、電動式移動棚であって、単位移動棚100aのうち移動可能な単位移動棚100aが、モータ118(図21参照)の駆動により移動されるものである。
【0076】
図18は、移動棚装置100の全体斜視図であり、図19はその正面図である。
【0077】
移動棚装置100を正面視して単位棚101が6つ並んでおり、左から右へ順に1号棚S1,2号棚S2,3号棚S3,4号棚S4,5号棚S5,6号棚S6と名付けられている。左端の1号棚S1が、単位固定棚101bであって、同1号棚S1を除く単位棚S2,S3,S4,S5,S6が単位移動棚101aであって、左右方向に指向して敷設されたレール102の上に車輪103を介して走行自在に配設されている。本実施の形態の単位棚101の個数は6つであるが、6つより多くても少なくてもよい。
【0078】
単位固定棚101bである1号棚S1は、間口面が右側にのみある単式棚で、その間口面の反対側(左側)の背面は、図示されていない背板により閉塞されている。
右端の単位移動棚101aである6号棚S6は、間口面が左側にのみある単式棚で、その間口面の反対側(右側)の背面は背板104bにより閉塞されている。
1号棚S1と6号棚S6との間にある単位移動棚101aである単位棚S2,S3,S4,S5は、左右にそれぞれ間口面を有する複式棚である。
【0079】
単位移動棚101aである単位棚S2,S3,S4,S5,S6は、それぞれモータ118(図21参照)を搭載して自走可能であり、この5台の単位棚S2,S3,S4,S5,S6が、全て左端の単位固定棚101bである単位棚S1側に集束されると、相隣る間口が接し移動棚装置100内に収容された物品は、周囲を完全に閉塞されて安全に保管される。
【0080】
所要の単位移動棚101aを移動して任意の相隣る単位棚101との間を開いて作業用の棚通路105(図19参照)を選択的に設けることができる。
例えば、図18および図19に示す状態は、全棚集束状態から5号棚S5と6号棚S6を同時に右方に移動して、4号棚S4と5号棚S5との間を開いて4号棚S4の右間口面と5号棚S5の左間口面との間に棚通路105を設けている。
【0081】
単位棚S6を除く他の単位棚S1,S2,S3,S4,S5の各天板からは右方斜め上向きに支持アーム115が突設されていて、同支持アーム115の先端に照明灯116が設けられ、形成された棚通路105を上方から照らすことができるようになっている。
【0082】
単位棚S1,S2,S3,S4,S5,S6の正面と反対の奥側は壁に沿っており、そのため、棚通路105には正面側からのみ入出可能となっている。
なお、棚通路105の正面側と奥側の双方で入出可能とし、双方を同じ構成にしてもよい。
【0083】
各単位棚S1,S2,S3,S4,S5,S6の正面側板104aには上下中央位置に制御基板などを含む制御部106が設けられていて、1号棚(固定棚)S1を除く移動する単位棚S2,S3,S4,S5,S6の制御部106の上端面の左側に通路形成を指示する操作ボタン107が配設されている。
【0084】
図18および図20に示されるように、各単位棚S1,S2,S3,S4,S5,S6のそれぞれの間には、単位棚101の間の特定エリアAに物体が存在するか否かを検出する物体検出装置40が設けられている。図20に示されるように、物体検出装置40は、投光装置41、受光装置42、および投光装置41と受光装置42のとの間の距離を検出する距離計測装置110と、を備えている。各単位棚S1,S2,S3,S4,S5,S6の台枠104cの一方の間口面に、投光装置41が、他方の間口面に投光装置41に対向するように受光装置42が、それぞれ所定の高さに配設されている。
【0085】
図22に示されるように、投光装置41は複数の投光ユニット11が接続されたものである。本実施の形態の投光装置41は、4個の投光器12を具備した投光ユニット11が8個連結され、全体で32個の投光器12を備えている。本実施の形態の投光装置41では上記したように構成されているが、投光装置41の投光ユニット11の個数は8個より多くても少なくてもよい。また投光ユニット11の投光器12の個数は4個より多くても少なくてもよい。
【0086】
受光装置42は、複数の受光ユニット21が接続されたものである。本実施の形態の受光装置42は、4個の受光器22を具備した受光ユニット21が8個連結され、全体で32個の受光器22を備えている。本実施の形態の受光装置42では上記したように構成されているが、受光装置42の受光ユニット21の個数は8個より多くても少なくてもよい。また受光ユニット21の受光器22の個数は4個より多くても少なくてもよい。
【0087】
図20に示されるように、投光器12および受光器22は、それぞれ棚通路105の奥行方向に向かって並ぶように1列ずつ配列され、各投光器12と各受光器と22は、対向するように配置されている。全ての投光器12と全ての受光器22は、図21に示されるエリアセンサコントローラ43に並列的に接続されている。
【0088】
本移動棚装置100の投光器の制御を主にした制御系の概略ブロック図を図21に示す。
単位固定棚101bである1号棚A1の制御部106には、マイクロコンピュータからなる主制御盤120が収納されている。
【0089】
単位移動棚101aである単位棚A2,A3,A4,A5,A6の各制御部106には、コンピュータである副制御盤121が収納されていて、この副制御盤121はモータ118の駆動制御を行う。さらに、図示されていないが、複数の投光器12と複数の受光器22のそれぞれは、エリアセンサコントローラ43に並列的に接続されている。副制御盤121は、操作ボタン107およびエリアセンサコントローラ43を介して投光器12と受光器22の作動および信号処理を行い、前記主制御盤120により集中管理されている。
【0090】
物体検出装置40は、隣接する単位棚101の一方に取り付けられた投光装置41と、他方の単位棚101に取り付けられた受光装置42との間の距離Lを計測する距離計測装置110を備えている。
【0091】
距離計測装置110は、図20に示されるように、各単位棚S1,S2,S3,S4,S5,S6との間に、正面側板104aの間口面と同一の端面の通常遮光状態とならない位置である上端近傍に設けられている。距離計測装置110は、距離計測用の投光器111と、この投光器111に対向して設けられた距離計測用の受光器112とで構成されている。距離計測用の投光器111は、投光装置41の投光器12と、単位棚101の間口面の同一平面上に設けられている。距離計測用の受光器112は、受光装置42の受光器22と、単位棚101の間口面の同一平面上に設けられている。従って、距離計測装置110の投光器111と受光器112との間の距離と、投光装置41と受光装置42との間の距離Lとは、同じ長さになっている。
本実施の形態では、距離計測装置110の投光器111と受光器112との間の距離と、投光装置41と受光装置42との間の距離Lとは、同じ長さになっているが、同じ長さに構成されていなくてもよい。距離計測装置110の投光器111と受光器112との間の距離と、投光装置41と受光装置42との間の距離Lとの関係が、予めエリアセンサコントローラ43に入力されていればよく、エリアセンサコントローラ43は、距離計測装置110の投光器111と受光器112との間の距離から、投光装置41と受光装置42との間の距離Lを算出する。
【0092】
投光器111から発光される光は拡散光となっている。受光器112は、投光器111から発光される光の受光レベルLvを検知して、エリアセンサコントローラ43に送る。受光器112の受光レベルLvは、図26に示されるように、投光器111と受光器112との距離Lが近い程高く、遠い程低くなる。受光レベルLvと、投光装置41と受光装置42の距離Lとの関係のマップは、予めエリアセンサコントローラ43に入力され記憶されている。エリアセンサコントローラ43には、常時、または定められた所定のタイミングにおいて、受光器112から、受光器112が検出した受光レベルLvのデータが送られる。エリアセンサコントローラ43は、上記マップに基づいて、受光レベルLvから投光装置41と受光装置42との距離Lを算出する。
【0093】
エリアセンサコントローラ43には、第2の実施の形態で説明したように、図17に示されるような特定エリアAに物体が存在しない場合において、どの投光器12が発光するとどの受光器22が受光しうるかについて、投光装置41と受光装置42との間の距離Lごとのデータとして予め入力されている。
【0094】
図23ないし図25に示されるように、単位棚101の間に棚通路105を設けようとして、単位移動棚101aが移動させられると、単位棚101に設置された投光装置41と受光装置42との間の距離Lは変化することになる。投光装置41と受光装置42との間の間隔が変化すると、図23に示されるように、距離Lが長い場合には1つの投光器12の発光に対して受光し得る受光器22の数は7個であるが、近づくにつれて、図24に示されるように3個、図25に示されるように1個と、受光し得る受光器22の数は減少する。
【0095】
本実施の形態の物体検出装置40は、以下のように単位棚101間の特定エリアAに物体が存在する否かを検出する。
【0096】
エリアセンサコントローラ43は、距離計測装置110の投光器111および受光器112を作動させ、受光器112は受光した受光レベルLvをエリアセンサコントローラ43に送る。エリアセンサコントローラ43は、送られた受光レベルLvのデータを、図26に示された予め記憶している受光レベルLvと距離Lとの関係のマップに照らし合わせて、棚通路105を構成する一方の単位棚101に設けられた投光器111と、棚通路105を構成する他方の単位棚101に設けられた受光器112との距離Lを、算出する。
【0097】
エリアセンサコントローラ43は、同時にあるいは所定のタイミングで、第1の実施形態のように、各投光ユニット11の各投光器12を1つずつ発光させる。例えば、図12に示されるように、第N投光ユニットUE(N)の第1投光器UE(N)-1を発光させて、受光器22の全てに受光したか否か判定させ、その結果を記憶する。次に図13に示されるように、第N投光ユニットUE(N)の第2投光器UE(N)-2を発光させて、第1受光ユニットUR(1)の第1受光器UR(1)-1から第4受光器UR(1)-4までを順次作動させ、各受光器22の受光の有無を判断し、それぞれから受光したか否かの信号を受信し、その結果を記憶する。これらの処理を、第1投光ユニットUE(1)から第X投光ユニットUE(X)の全ての投光ユニット11のそれぞれの投光器12について行う。
【0098】
1つの投光器12の発光ごとに、全ての受光器22について順次作動させ、受光しているか否かについて検知させ、受光の有無の信号をエリアセンサコントローラ43に送る。エリアセンサコントローラ43は受光の状態を記憶する。
【0099】
エリアセンサコントローラ43は、予め記憶させておいた、投光装置41と受光装置42の間の距離Lごとの、特定エリアAに物体が存在しない場合における投光器12の発光ごとの受光器22のそれぞれの受光の有無のデータと対比する。受光すべき受光器22が受光していない場合には、特定エリアA内に物体が存在すると判断し、報知する。
【0100】
棚通路105内に物体(例えば棚からの落下物などの障害物や棚通路105内に立ち入っている作業者)が存在することを検出したときは、単位棚S2,S3,S4,S5,S6の移動は停止され、障害物や作業者が他に単位棚101に挟み込まれないように制御され、安全が確保される。
【0101】
本実施の形態では、距離計測装置110として、投光装置41の投光器12および受光装置42の受光器22とは別途に、投光器111と受光器112を設けたが、投光装置41の投光器12と、該投光器12の正面に対向する受光器22とで、距離計測装置110を構成して、投光装置41と受光装置42との間の距離Lを測定してもよい。
【0102】
また、投光器12は指向特性を有しており、一般的に投光器12の中心軸付近におけるレベルが最も高く、投光器12の中心軸からの角度が大きくなるに従って、すなわち投光器12の中心軸付近から、挟角方向付近、広角方向付近へと行くに従い、レベルが低くなる。従って、受光レベルLvは、投光装置41と受光装置42の距離により変化するとともに、投光器12の中心軸と、該投光器12の投光を受ける受光器22とを結んだ線との角度によっても変化する。
そこで、図27に示されるように、受光器22の受光レベルLvがある規定値以下になり、かつ、遮断されたレベル以上である場合には、その受光器22を、物体検出の有無を判定する受光器22から除外するようにしてもよい。図23ないし図25に示されるように、投光装置41と受光装置42との距離Lが近くなるに従い、投光器12の発光を受光することができない受光器22が発生するが、受光器22の受光レベルLvは一挙に0になるのではなく、投光器12の中心軸と、該投光器12の投光を受ける受光器22とを結んだ線との角度が大きくなるに従い、徐々に低下していく。このような受光レベルLvが低い領域において、物体の有無の検出の判断の対象とすると、誤りが生じる可能性があることとなるからである。
【0103】
例えば、図23に示された投光装置41と受光装置42との距離Lが近くなり、投光器UE(N)-2の発光が、受光器UR(N-1)-2および受光器UR(N+1)-1の受光レベルLvが、図27に示される規定値以下かつ遮断値より大きい(図27において2で示される状態)である場合には、その受光器22は、物体の有無の判断の対象から外され、エリアセンサコントローラ43は物体の有無を判断する。
【0104】
本実施の形態の物体検出装置40は前記したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0105】
物体検出装置40の投光装置41および受光装置42の少なくともどちらか一方は、投光装置41と受光装置42の対向方向に移動可能であって、特定した受光器22は、特定の投光器12の投光に対し、受光レベルLvを検出して、エリアセンサコントローラ43に送っている。
エリアセンサコントローラ43、投光装置41と受光装置42との距離Lと受光レベルLvとの関係を予め記憶しており、受光レベルLvに基づいて、距離Lを判断しているので、投光装置41と受光装置42との間の検知する距離Lが変動する場合でも、受光器112の受光レベルLvの変化によって投光装置41と受光装置42との間の距離Lを判断し、受光可能となる受光器22を選択できるので、全ての特定エリアAで誤った検出をすることが無く、安定して高精度に物体の有無を検出することができる。
また、投光装置41の投光器12と、該投光器12の正面に対向する受光器22とで、距離計測装置110を構成して、投光装置41と受光装置42との間の距離Lを測定する場合には、別途距離計測に特化した専用装置を設けずとも、受光器22の受光レベルLvの変化によって投光装置41と受光装置42との間の距離Lを判断し、受光可能となる受光器22を選択できるので、全ての特定エリアAで誤った検出をすることが無く、安定して高精度に物体の有無を検出することができる。
さらに、本実施の物体検出装置40は上記したように単純な構成であるので、安価に高精度な物体検出装置を提供することが可能となる。
【0106】
また、受光器22は、受光データを受光レベルLvとしてエリアセンサコントローラ43に送り、エリアセンサコントローラ43は、受光レベルLvが規定値以上である場合に、受光データを有効として受光したと判断し、受光レベルが規定値より低い場合には、受光データを無効として受光していないと判断するので、受光の有無の判断が確実となり、誤差が少なく特定エリアA内の物体の有無を正確に検出することができる。
【0107】
さらに、本実施の形態の物体検出装置40は、複数の単位棚101を備えた移動棚装置100に用いられ、投光装置41は、選択された単位棚101の移動方向に直角な面に配設され、受光装置42は、選択された単位棚101に隣接する単位棚101の移動方向に直角な面に、投光装置41に対向して配設されているので、移動棚装置100の単位棚101の間における物体の有無を確実に判断することができる。
【0108】
第4の実施の形態の物体検出装置50について、図28ないし図35に基づいて説明する。
第4の実施の形態の物体検出装置50は、第3の実施の形態のエリアセンサコントローラ43の物体の有無の判定方法が異なるエリアセンサコントローラ53を備えているが、他の構成は第3の実施の形態の物体検出装置40と同じである。
【0109】
第4の実施の形態の物体検出装置50のエリアセンサコントローラ53は、選択した投光器12の発光に対して、特定エリアAに物体が存在しない場合にはどの受光器22が受光しうるかについて予測し、受光しうる受光器22が受光しているか否かに基づいて、特定エリアAに物体が存在するか否かを判断している。
【0110】
第4の実施の形態の物体検出装置50は、以下のように特定エリアAに物体が存在するか否かを判断する。
【0111】
エリアセンサコントローラ53は、投光器12を順次1つずつ選択して発光させる。受光器22は、投光器12ごとの発光に対して受光レベルLvを検知し、エリアセンサコントローラ53に送る。
【0112】
エリアセンサコントローラ53は、第3の実施の形態と同様に、受光器22から送られた受光レベルLvに基づいて、図27に示されるように、受光器22からの受光データが有効か無効かについて判断する。
すなわち、エリアセンサコントローラ53は、受光レベルLvが規定値以上の場合には、投光器12の発光による前記受光器22の受光データが有効であると判断し、受光レベルLvが規定値より低い時には無効であると判断する。また、受光レベルLvが遮断レベルにあるときも受光レベルLvは規定値より低いので、無効と判断する。
【0113】
エリアセンサコントローラ53は、選択した投光器12ごとの有効となった受光器の数である測定有効数Neを記憶する。例えば、単位棚の間の間隔が最大距離となって、投光装置41と受光装置42との距離Lが最大となっている場合には、図29に示されるように、第N投光ユニットの第1投光器UE(N)-1が発光すると、受光した受光器22から受光レベルLvのデータが送られ、測定有効数Neを判定して7であると記憶する。同様に第2投光器(N)-2の発光に対する測定有効数Neを判定し記憶し、順次全ての投光器12の発光に対する測定有効数Neを記憶する。
【0114】
記憶した全ての測定有効数Neを比較し、最も大きい最大測定有効数Nemaxを予測有効数Npとする。エリアセンサコントローラ53は、全ての投光器12ごとの測定有効数Neと予測有効数Npを対比し、測定有効数Neが予測有効数Npと異なるときには、特定エリアAに物体が存在すると判定する。
【0115】
しかし、特定エリアAに物体が存在しない場合であっても、測定有効数Neが予測有効数Npと異なる場合がある。投光装置41の左右端近傍の投光器12の発光における測定有効数Neは、図33に示されるように一方の側にしか受光器22が設けられていないので、投光装置41の中央近傍に設けられている投光器12の測定有効数Neと異なってしまう。そこで、エリアセンサコントローラ53は、そのような位置に配置されている投光器12の発光における予測有効数Npを補正した後に、測定有効数Neと対比して物体の有無を判断する。
【0116】
物体検出装置50では、投光器12と受光器22とは正面に対向した位置に配設されているので、受光する受光器22は、発光した投光器12に対向する受光器22と、その両側の同じ個数の受光器22となるので、測定有効数Neは奇数となる。
【0117】
最端部に設けられた投光器12(例えばUE(1)-1)の予測有効数Npを第1端部予測有効数Npとすると、予測有効数Npから以下のように計算することができる。
Np=((Np-1)/2)+1
【0118】
最端部から2番目に設けられた投光器12(例えばUE(1)-2)の第2端部予測有効数Npは、第1端部予測有効数に1を加えればよいので、以下のようになる。
Np2=((Np-1)/2)+2
【0119】
このように、次に内側に位置する投光器12の端部予測有効数Npは、計算した予測有効数NpN-1に1を加えて計算する。端部予測有効数Npが予測有効数Npと同じ数あるいはそれ以上になったら、予測有効数Npとして、測定有効数Neと比較する。両端部からそれより内側にある投光器12については、予測有効数Npの補正は行わない。
【0120】
物体検出装置50は、例えば図34に示されるように、特定エリアAの物体の有無の判定を行う。図34は、第N投光ユニットの第1投光器UE(N)-1から第4投光器UE(N)-4までのそれぞれの投光における有効な受光の結果を示している。全ての投光器12の発光ごとの測定有効数Neについて比較すると、第1投光器UE(N)-1の発光における測定有効数Neの7が最大であるので、予測有効数Npを7と決定する。第2投光器UE(N)-2、第3投光器UE(N)-3、第4投光器UE(N)-4の測定有効数Neのそれぞれは、5、6、5となっており、予測有効数Npの7と比較すると異なっているので、特定エリアAに物体が存在すると判断する。
【0121】
本実施の形態の物体検出装置50は、エリアセンサコントローラ53が、投光器12を順次1つずつ選択して発光させ、選択した投光器12の発光において有効と判断された受光器22の数の測定有効数Neをそれぞれ記憶し、記憶した投光器12の発光ごとの受光器22の測定有効数Neを相互に比較して、特定エリアA内に物体が存しない場合の投光器12ごとの発光における有効と判断される受光器22の数を予測して予測有効数Npとして記憶し、測定有効数Neと、予測有効数Npとを比較し、測定有効数Neが予測有効数Npより小さい場合には、特定エリアA内に物体が存在すると判断するので、測定の都度、エリアセンサコントローラ53に、予測有効数Npを予測させて、測定有効数Neと比較して、特定エリアA内の物体の有無を判断させるので、特定エリアA内の物体の有無をより確実に判断することができる。
【0122】
前記実施の形態では、最大測定有効数Nemaxを予測有効数Npとしていたが、全ての投光器12における予測有効数Npを対比して、最も多い測定有効数Neを予測有効数Npとしてもよい。
【0123】
次に第5の実施の形態の物体検出装置60について、図36ないし図39に基づいて説明する。
【0124】
第5の実施の形態の物体検出装置60は、図36に示されるように、第4の実施の形態の一箇所の投光器12の位置に、2つの投光器63および64が配置されている。図36では模式的に前後に並んで表されているが、ほぼ同じ位置に配置されており、選択的に投光されるようになっている。投光器63の指向角θ1は、投光器64の指向角θ2に比べて狭くなっている。
【0125】
投光器63の指向角θ1は狭くなっているので、図37に示されるように距離Lが長い場合には、選択した投光器UN(N)-1における受光しうる受光器22の数は7個と多いので、特定エリアAにおいて物体の有無を精度が高く検出することができる。しかし、図38に示さるように、距離Lが短くなると、受光しうる受光器22の数は3個に減少し、検出精度が低下してしまう。
【0126】
そのような場合には、図39に示されるように、投光器63の発光に変えて投光器64を発光させて、指向角度をθ2とするので、距離Lが同じ距離であっても、受光しうる受光器22の数を7個増加させることができ、検出精度を向上させることができる。
【0127】
このように、第5の実施の形態の物体検出装置60は、指向角の異なる投光器63と投光器64を選択的に発光させるので、距離Lが長くても短くても、特定エリアA内の物体の有無の検出を高い精度で行うことができる。
【0128】
第6の実施の形態の物体検出装置70を図40に示す。物体検出装置70の投光装置71は、投光器12が複数横方向に並んでおり、1回の投光器12の発光において、発光させる投光器12の数を変えることで、1回の発光の指向角を変化させるようにしている。例えば距離Lが長い場合には、1つの投光器12を発光させて、受光器22の受光しうる角度をθ1とし、距離Lが短い場合には3つの投光器12を同時に発行させて、受光器22の受光しうる角度をθ2とし、距離Lが長くても短くても、特定エリアA内の物体の有無の検出を高い精度で行うことができる。
【0129】
前記した実施の形態に係る移動棚は、電動式移動棚であったが、手動式移動棚にも当然適用可能であり、手動式移動棚の場合は、棚通路に作業者や障害物を検出したときは、移動棚を固定するロック機構が働いて移動を禁止するようにする。
この発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、この他にその要旨を逸脱しない範囲で種々の実施の形態が考えられる。
【符号の説明】
【0130】
1…物体検出装置、3…エリアセンサコントローラ、10…投光装置、11…投光ユニット、12…投光器、20…受光装置、21…受光ユニット、22…受光器、30…物体検出装置、31…投光装置、32…受光装置、33…エリアセンサコントローラ、40…物体検出装置、41…投光装置、42…受光装置、43…エリアセンサコントローラ、50…物体検出装置、53…エリアセンサコントローラ、60…物体検出装置、61…投光装置、62…投光ユニット、63…投光器、64…投光器、70…物体検出装置、71…投光装置、72…投光ユニット、
A…特定エリア、L…距離、Lv…受光レベル、Ne…測定有効数、Np…予測有効数。
図1
図2
図3
図4
図5
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