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特許7266903重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡
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  • 特許-重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡
(51)【国際特許分類】
   G02C 5/20 20060101AFI20230424BHJP
   G02C 5/14 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G02C5/20
G02C5/14
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021044878
(22)【出願日】2021-03-18
(65)【公開番号】P2021170107
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】10-2020-0044641
(32)【優先日】2020-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521116015
【氏名又は名称】バン,スン ミ
【氏名又は名称原語表記】BANG,Sung Mi
【住所又は居所原語表記】41-6,13-gil,Youtongdanji-ro,Buk-gu,Daegu-si,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】バン,スン ミ
【審査官】中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2049200(KR,B1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0333313(KR,Y1)
【文献】特開2007-041460(JP,A)
【文献】特開2013-050557(JP,A)
【文献】中国実用新案第201364430(CN,Y)
【文献】実開昭64-043328(JP,U)
【文献】特開平11-271690(JP,A)
【文献】特開2007-264207(JP,A)
【文献】特開2003-215511(JP,A)
【文献】特開2002-363609(JP,A)
【文献】特開2013-117567(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0085243(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0046889(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00-13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ(40)、リム(10)及びテンプル(20)から構成され、前記テンプル(20)は、リム(10)の後方側につながって耳殻(6)側に直線状に延びる延在部(21)と、前記延在部(21)の後方側に下向きに傾くように延びて耳殻(6)の内側に載置支持されるモダン部(22)と、から構成されるが、前記モダン部(22)の終端部に重量部材(30)を結合して、前記延在部(21)とモダン部(22)との境界線(B)を基準とした両側の重量(G1,G2)比を1.1:1に保って前方側の延在部(21)に配備されるリム(10)が持ち上げられないように構成し、前記重量部材(30)は、比重の高いタングステン、カーボチタン、モリブデン、ビスマス、青銅、銅、ニッケル、カドミウムのうちのいずれか一種以上の金属粉末を混合焼結するが、超硬粉末をさらに含んで製造されるように構成し、前記モダン部(22)の終端部に結合部(23)を形成し、前記延在部(21)とモダン部(22)を備えるテンプル(20)と重量部材(30)の外面を軟質の人体無害なシリコン材質でコーティングして構成されるようにし、前記リム(10)の向かい合う両側の内部から下向きに傾くように鼻(50)の両側面にそれぞれ当たるように軟質の支持部(12)が配備されて、前記支持部(12)によりリム(10)の高低が調節されるように構成するが、前記支持部(12)は、柔らかな軟質の人体無害なシリコン材質から形成されるようにして支持部(12)による圧迫又は跡の発生を極力抑えるように構成することを特徴とする重量の釣り合いを用いた眼鏡において、
前記重量部材(30)の上に多数の結合孔(61)を形成し、前記結合孔(61)に選択的に錘(62)を結合可能に構成して、前記リム(10)と眼鏡着用者の耳殻(6)との距離に応じて延在部(21)とモダン部(22)との境界線(B)を基準とした両側の重量(G1,G2)比を1.1:1に保てるように延在部(21)に結合されて位置が調整可能な位置調節具(70)を備え、
位置調節具(70)は、人体に無害なシリコン材質から形成されたものであって、眼鏡着用者の耳殻(6)の前方の上部側に掛けられて重量部材(30)の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐために下向き係止爪(72)を有する前方体(71)と、前記眼鏡着用者の耳殻(6)の上部側に密着される湾曲状の中心支持面(73)と、前記耳殻(6)の後方側に掛けられる後方体(74)とが一体に形成され、
前記位置調節具(70)は、長手方向に貫通孔(79)が形成されて延在部(21)の上に貫通結合されるが、前記延在部(21)の表面には、一定の間隔おきに突部(82)が形成されて、前記延在部(21)の上において位置調節具(70)の所望の位置に固定支持されるように構成され、前記位置調節具(70)に向かい合う重量部材(30)の端部に嵌合部(31)が一定の直径に延設され、前記嵌合部(31)の表面において位置調節具(70)が擦り移動するように嵌合部(31)に向かい合う位置調節具(70)の端部に収容溝部(77)が形成されることを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節機能を有する眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡に係り、さらに詳しくは、既存の面積の広い鼻パット(鼻当て、ノーズパッド)に比べて面積と荷重の小さな支持部を鼻パットの位置に代替して配設して鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるとともに、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部(先セル)の重量をほぼ同一に、正確には、前方側の延在部と後方側のモダン部との重量比を前方側の延在部の方がさらに重いように約1.1:1に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにして眼鏡の後方の重量部材の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐことのできる重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、リム(眼鏡の縁)は鼻パットを用いて鼻背(鼻筋)に載せ、耳の部分に掛けて眼鏡を支持している。この場合、鼻パットと両耳の部分で眼鏡を支持してリム及び眼鏡レンズの重さが鼻背にわたって分散されて眼鏡がずり落ちたり、外れたりすることがないように安定的に着用する。
【0003】
従来の鼻パット付きリムは、文字通り、鼻に眼鏡の重さの所定分が加えられることにより、鼻が押されてしまう。このような鼻パット付きリムは、鼻パットにより眼鏡の荷重が加えられて鼻に圧迫を加えるものであり、鼻背の低い者にとっては眼鏡がズレたり下がったりする現象が生じて頻繁に眼鏡を上げて目の高さを合わせることを余儀なくされ、鼻背に眼鏡が押さえる力によりメガネ跡がついてしまう。
【0004】
このような問題を解決するために、この出願人は、大韓民国登録特許第10-2049200号の「重量の釣り合いを用いた眼鏡」を通じて、鼻パットによる圧迫、跡などの発生を極力抑え、かつ、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部の重量をほぼ同様に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにすることを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】大韓民国登録特許第10-2049200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題を解決するために案出されたものであって、既存の面積の広い鼻パットに比べて面積と荷重の小さな支持部を鼻パットの位置に代替して配設して鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるとともに、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部の重量をほぼ同一に、正確には、前方側の延在部と後方側のモダン部との重量比を前方側の延在部の方がさらに重いように約1.1:1に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにして眼鏡の後方の重量部材の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐことのできる重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、レンズ40、リム10及びテンプル20から構成され、前記テンプル20は、リム10の後方側につながって耳殻6側に直線状に延びる延在部21と、前記延在部21の後方側に下向きに傾くように延びて耳殻6の内側に載置支持されるモダン部22と、から構成されるが、前記モダン部22の終端部に重量部材30を結合して、前記延在部21とモダン部22との境界線Bを基準とした両側の重量G1,G2比を1.1:1に保って前方側の延在部21に配備されるリム10が持ち上げられないように構成し、前記重量部材30は、比重の高いタングステン、カーボチタン(カーボンとチタンのハイブリッド素材)、モリブデン、ビスマス、青銅、銅、ニッケル、カドミウムのうちのいずれか一種以上の金属粉末を混合焼結するが、超硬粉末をさらに含んで製造されるように構成し、前記モダン部22の終端部に結合部23を形成し、前記延在部21とモダン部22を備えるテンプル20と重量部材30の外面を軟質の人体無害なシリコン材質でコーティングして構成されるようにし、前記リム10の向かい合う両側の内部から下向きに傾くように鼻50の両側面にそれぞれ当たるように軟質の支持部12が配備されて、前記支持部12によりリム10の高低が調節されるように構成するが、前記支持部12は、柔らかな軟質の人体無害なシリコン材質から形成されるようにして支持部12による圧迫又は跡の発生を極力抑えるように構成することを特徴とする重量の釣り合いを用いた眼鏡において、前記重量部材30の上に多数の結合孔61を形成し、前記結合孔61に選択的に錘62を結合可能に構成して、前記リム10と眼鏡着用者の耳殻6との距離に応じて延在部21とモダン部22との境界線Bを基準とした両側の重量G1,G2比を1.1:1に保てるように構成することを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提供する。
【0008】
また、本発明は、前記重量部材30が結合されるモダン部22の終端部に、前記リム10と眼鏡着用者の耳殻6との距離に応じて延在部21とモダン部22との境界線Bを基準としてモダン部22よりも延在部21の方がさらに重いように両側の重量G1,G2比を1.1:1に保てるように延在部21に結合されて位置が調節可能な位置調節具70を備えることを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提供する。
【0009】
さらに、本発明は、前記位置調節具70は、人体無害なシリコン材質から形成されるものであって、眼鏡着用者の耳殻6の前方の上部側に掛けられて重量部材30の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐために下向き係止爪72を有する前方体71と、前記眼鏡着用者の耳殻6の上部側に密着される湾曲状の中心支持面73と、前記耳殻6の後方側に掛けられる後方体74と、が一体に形成されてなることを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提供する。
【0010】
さらにまた、本発明は、前記位置調節具70は、長手方向に貫通孔79が形成されて延在部21の上に貫通結合されるが、前記延在部21の表面には、一定の間隔おきに突部82が形成されて、前記延在部21の上において位置調節具70の所望の位置に固定支持されるように構成することを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡 を提供する。
【0011】
さらにまた、本発明は、前記位置調節具70に向かい合う重量部材30の端部に嵌合部31が一定の直径に延設され、前記嵌合部31の表面において位置調節具70が擦り移動するように嵌合部31に向かい合う位置調節具70の端部に収容溝部77が形成されることを特徴とする重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、既存の面積の広い鼻パットに比べて面積と荷重の小さな支持部を鼻パットの位置に代替して配設して鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるとともに、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部の重量をほぼ同一に、正確には、前方側の延在部と後方側のモダン部との重量比を前方側の延在部の方がさらに重いように約1.1:1に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにして眼鏡の後方の重量部材の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡の例示図である。
図2】本発明の使用状態の例示図である。
図3】本発明の位置調節具の使用状態の例示図である。
図4】本発明の位置調節具の使用状態の例示図である。
図5】本発明の支持部に対する実施の例示図である。
図6】本発明の支持部に対する実施の例示図である。
図7】本発明の支持部に対する実施の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づいて、この開示の様々な実施形態が記載される。しかしながら、これは、この開示に記載されている技術を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、この開示の実施形態の様々な変更(modifications)、均等物(equivalents)、及び/又は代替物(alternatives)を網羅するものと理解されるべきである。図面の説明と関連して、類似の構成要素に対しては類似の参照符号が使用可能である。
【0015】
また、この開示において用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。この開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、この開示が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味を有する。一般に用いられる、辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、この開示において明らかに定義しない限り、理想的な意味として、または過度に形式的な意味として解釈されない。場合によって、たとえこの開示において定義された用語であるとしても、この開示の実施形態を排除するように解釈され得ない。
【0016】
本発明は、重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡に係り、さらに詳しくは、既存の面積の広い鼻パットに比べて面積と荷重の小さな支持部を鼻パットの位置に代替して配設して鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるとともに、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部の重量をほぼ同一に、正確には、前方側の延在部と後方側のモダン部との重量比を前方側の延在部の方がさらに重いように約1.1:1に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにして眼鏡の後方の重量部材の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐことのできる重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡に関するものであり、以下、添付図面に基づいて、これについて説明する。
【0017】
本発明の重量の釣り合いを用いた眼鏡は、図1に示すように、かつ、通常の眼鏡のように、レンズ40、リムレンズ縁10及びテンプル20から構成される。
【0018】
前記テンプル20は、テンプル20の後方側につながって耳5の耳殻6側に直線状に延びる延在部21と、前記延在部21の後方側に下向きに傾くように延びて耳殻6の内側に載置支持されるモダン部22と、から構成される。ここで、前記テンプル20は、金属材又は合成樹脂材から形成される。
【0019】
そして、本発明の核心である重量の釣り合いを取るために、前記モダン部22の終端部に重量部材30を結合して、前記延在部21とモダン部22との境界線Bを基準とした両側の重量G1,G2がほとんど同一になるように構成する。正確には、前方側の延在部21と後方側のモダン部22との重量比を1.1:1に保つことにより、眼鏡が後方側に傾かないように、すなわち、前方側の延在部に配備されるリム10が持ち上げられないようにする。
【0020】
また、前記重量部材30による眼鏡の重量の釣り合いの補助手段として、図5に示すように、前記リム10の向かい合う両側の内部から下向きに傾くように鼻50の両側面にそれぞれ当たるように軟質の支持部12を配設して前記支持部12によりリム10の高低が調節されるように構成する。
【0021】
前記支持部12は、既存の面積の広い鼻パットに比べて面積や荷重が小さく、この支持部12は、鼻パットの位置に代替して配設されて鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるために用いられる。前記リム10の向かい合う内側にクリングス16を取り付け、前記クリングス16の端部に支持部12を取り付けて構成する。
【0022】
本発明において、前記重量部材30は、延在部21とモダン部22との境界線Bを基準とした両側の重量G1,G2を1.1:1に保つための手段である。このような重量部材30は、比重の高いタングステン、カーボチタン、モリブデン、ビスマス、青銅、銅、ニッケル、カドミウムのうちのいずれか一種以上の金属粉末を混合焼結して製造して重量部材30の体積(嵩)を最小化させ、超硬粉末をさらに含んで製造されるように構成し、ここで、重量部材30は、重量G1,G2の釣り合いのためのものであって、様々な重量及び様々な形状を有するように用意して選択的に用いられるように構成する。
【0023】
上記のような重量部材30をモダン部22に結合するために、図1及び図2に示すように、前記モダン部22の終端部に結合部23を形成し、前記延在部21とモダン部22を備えるテンプル20と重量部材30の外面を軟質の人体無害なシリコン材質でコーティングして構成されるようにし、これらの他にも、結合される手段を完成するためのいかなる結合方式を採用しても構わない。あるいは、必要に応じて、溶接して用いてもよい。前記結合部23は、モダン部22に重量部材30が一体に結合されて抜脱されないようにするための手段であり、三角突起状に形成されるようにする。
【0024】
そして、既存の面積の広い鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるために配備される支持部12は、柔らかな軟質の人体無害なシリコン材質から形成されるようにして、支持部12の材質及び形状により支持部12による圧迫又は跡の発生を極力抑えることが可能になる。
【0025】
前記支持部12の固定手段の例示図である図6に示すように、前記支持部12が固定されるリム10の上にはクリングス16が配備され、前記クリングス16の一方の端部に支持部12が最小限の体積で形成されるようにし、かつ、鼻50に当たる面積を最小化させて結合構成されるようにする。
【0026】
前記重量の釣り合いを用いた眼鏡の構成を踏まえて、本発明においては、下記のように、重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を提示する。
【0027】
本発明においては、前記リム10と眼鏡着用者の耳殻6との距離に応じて延在部21とモダン部22との境界線Bを基準とした両側の重量G1,G2比を1.1:1に保てるために、図1及び図2に示すように、前記重量部材30の上に多数の結合孔61を形成し、前記結合孔61に選択的に錘62を結合可能に構成している。
【0028】
前記錘62は、重量部材30の構成のように、比重の高いタングステン、カーボチタン、モリブデン、ビスマス、青銅、銅、ニッケル、カドミウムのうちのいずれか一種以上の金属粉末を混合焼結するが、超硬粉末をさらに含んで製造されるように構成する。そして、錘62には、人体に有益なゲルマニウムなどを含めてもよい。
【0029】
さらに、さらに効果的であり、しかも、さらに精度よい両側の重量G1,G2比を保つために、図2に示すように、重量部材30が結合されるモダン部22の終端部に、前記リム10と眼鏡着用者の耳殻6との距離に応じて延在部21とモダン部22との境界線Bを基準としてモダン部22よりも延在部21の方がさらに重いように両側の重量G1,G2比を1.1:1に保てるように延在部21に結合されて位置が調節可能な位置調節具70を配設している。
【0030】
前記位置調節具70は、図3に示すように、眼鏡着用者の耳殻6の前方の上部側に掛けられて重量部材30の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐために、人体無害なシリコン材質から形成されるものであり、眼鏡着用者の耳殻6の前方の上部側に掛けられて重量部材30の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐために下向き係止爪72を有する前方体71と、前記眼鏡着用者の耳殻6の上部側に密着される湾曲状の中心支持面73と、前記耳殻6の後方側に掛けられる後方体74と、が一体に形成されてなるようにしている。
【0031】
いうまでもなく、眼鏡着用者の目と耳5との距離はそれぞれわずかに異なる。この理由から、延在部21及びモダン部22に沿って移動しながら位置が調節される位置調節具70を配設しており、位置調節具70は、シリコン材質から形成されたものであって、柔軟に移動可能であり、延在部21及びモダン部22の丸みの帯びた形状に沿って着用者が手で移動させていきながら位置を設定して延在部21とモダン部22との境界線Bを基準としてモダン部22よりも延在部21の方がさらに重いように両側の重量G1,G2比を1.1:1に保てるように調節することができる。
【0032】
そして、前記位置調節具70は、長手方向に貫通孔79が形成されて延在部21の上に貫通結合されるが、図4に示すように、前記延在部21の表面には一定の間隔おきに突部82が形成されて、前記延在部21の上において位置調節具70の所望の位置に固定支持されるように構成している。
【0033】
ちなみに、図7に示すように、前記位置調節具70に向かい合う重量部材30の端部に嵌合部31が一定の直径に延設され、前記嵌合部31の表面において位置調節具70が擦り移動するように嵌合部31に向かい合う位置調節具70の端部に収容溝部77が形成されるように構成している。前記構成によれば、嵌合部31の表面に沿って収容溝部77が移動しながら位置が調節可能である。
【0034】
このような重量の釣り合いのために重さ調節及び位置調節の機能が与えられた眼鏡を用いると、既存の面積の広い鼻パットに比べて面積と荷重の小さな支持部を鼻パットの位置に代替して配設して鼻パットによる圧迫や跡の発生を極力抑えるとともに、テンプルの前方側の延在部と後方側のモダン部の重量をほぼ同一に、正確には、前方側の延在部と後方側のモダン部との重量比を前方側の延在部の方がさらに重いように約1.1:1に保つことにより、安定的に眼鏡を着用できるようにして眼鏡の後方の重量部材の重さにより後ろに引っ張られることを防ぐことができる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施形態について説明及び図示したが、本発明は、上述した特定の実施形態に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨をを逸脱することなく、当然のことながら、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により種々の変更実施が可能であるということは明らかであり、これらの変形された実施形態は、本発明の思想的思想や見込みから個別的に理解されてはならないものといえるべきである。
【符号の説明】
【0036】
10 リム
12 支持部
20 テンプル
21 延在部
22 モダン部
30 重量部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7