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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】精算システム及び精算方法
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20230424BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20230424BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20230424BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/06 B
G06Q30/06
G07G1/12 331Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019102338
(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公開番号】P2020197802
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】竹村 純一
(72)【発明者】
【氏名】東山 稔
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-042247(JP,A)
【文献】特開2010-086202(JP,A)
【文献】特開2017-199198(JP,A)
【文献】特開平09-102081(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/12
G07G 1/06
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗で行われる客との取引時に取引金額の精算処理を行うための精算システムであって、
前記店舗の中に設置され、客との取引時に取引金額を含む取引情報を登録する登録装置と、
前記登録装置から離れて前記店舗の外に設置され、前記登録装置で登録された客の取引情報を特定して前記取引情報に含まれる取引金額を現金で精算する精算処理を行う現金処理装置と、
前記登録装置及び前記現金処理装置と通信可能に設けられ、前記登録装置で登録された取引情報に、前記現金処理装置で客が精算処理を完了したか否かを示す支払情報と、取引対象の商品が客に引き渡されたか否かを示す引渡情報とを含めて、各取引を識別するための識別情報と関連付けて管理する管理装置と
を備え、
前記管理装置は、前記支払情報に基づいて、客が精算処理を完了したか否かを報知すると共に、精算処理を完了した客への商品引渡に係る所定操作が前記登録装置で行われたことを受けて、前記引渡情報を商品引渡の完了を示す状態に更新する
ことを特徴とする精算システム。
【請求項2】
前記登録装置は、登録された取引情報を特定可能な情報を媒体に記憶させ、
前記現金処理装置は、前記媒体に記憶された前記情報の入力を受け付けて、前記情報に基づいて前記取引情報を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
【請求項3】
前記登録装置は、精算処理が完了したことを示す情報を前記媒体に出力する消込処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の精算システム。
【請求項4】
前記登録装置は、電子決済による精算処理を実行する第1店舗に設置され、
前記現金処理装置は、前記第1店舗とは異なる第2店舗に設置され、
前記管理装置は、さらに、前記第1店舗で取引が行われて前記第2店舗の前記現金処理装置で支払われた取引金額が、前記第2店舗から前記第1店舗へ支払われたか否かを示す送金情報を管理する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項5】
前記現金処理装置は、各取引を識別するための識別情報の入力を受け付けて、前記管理装置が前記識別情報と関連付けて管理する取引情報に基づいて前記精算処理を行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項6】
前記登録装置は、各取引を識別するための識別情報の入力を受け付けて、前記管理装置が前記識別情報と関連付けて管理する取引情報に基づいて前記取引情報に係る精算処理が完了したか否かを報知することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項7】
前記現金処理装置を複数含み、
前記管理装置は、各現金処理装置の貨幣の金種別在高情報に基づいて、客から現金を受け付けて精算処理を行う現金処理装置を指定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項8】
前記登録装置は現金処理を行わないことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項9】
前記登録装置は、客との取引時に、前記取引金額を電子決済によって処理する電子決済処理部を有することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項10】
店舗で行われる客との取引時に取引金額の精算処理を行うための精算方法であって、
客との取引時に、前記店舗の中に設置された登録装置が、取引金額を含む取引情報の登録を受け付ける工程と、
前記登録装置から離れて前記店舗の外に設置された現金処理装置が、前記登録装置で登録された客の取引情報を特定して前記取引情報に含まれる取引金額を現金で精算する工程と、
前記登録装置及び前記現金処理装置と通信可能に設けられた管理装置が、前記登録装置で登録された取引情報に、前記現金処理装置で客が精算処理を完了したか否かを示す支払情報と、取引対象の商品が客に引き渡されたか否かを示す引渡情報とを含めて、各取引を識別するための識別情報と関連付けて管理する工程と、
前記管理装置が、前記支払情報に基づいて、客が精算処理を完了したか否かを報知する工程と、
前記管理装置が、精算処理を完了した客への商品引渡に係る所定操作が前記登録装置で行われたことを受けて、前記引渡情報を商品引渡の完了を示す状態に更新する工程と
を含むことを特徴とする精算方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、店舗が客との取引時に取引金額を精算するための精算システム及び精算方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な店舗で、取引金額を精算するためのシステムが利用されている。例えば、特許文献1には、POS(Point of Sales)システムが開示されている。POSシステムは、現金決済による取引及び電子決済による取引の両方を受け付けることができる。客が購入する商品の情報が登録装置に登録されると、POSシステムにより、客が支払う商品の代金が算出される。客は、登録装置とは別に設けられた精算装置に現金を投入して、現金決済により代金を支払うことができる。また、客は、電子マネー又はクレジットカードを利用して電子決済により代金を支払うこともできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-67364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子決済を利用する客の増加に伴い、電子決済による取引のみを行う店舗が登場している。このような店舗では、店員は、客に返す釣銭用の現金を準備する必要はなく、売上金を銀行へ運ぶ必要もない。店舗は、取引用の現金を管理する必要がないため、現金管理に係るコストを低減することができる。しかしながら、このような店舗で客が現金決済を求めた場合、取引用の現金を有さない店舗は、この客に対応することができない。このため、店舗は、現金決済を求める客に対して、取引を断らざるを得ない可能性がある。
【0005】
本発明は、上記従来技術による課題に鑑みてなされたもので、取引用の現金を管理しない店舗においても現金決済による取引を行うことができる精算システム及び精算方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、店舗で行われる客との取引時に取引金額の精算処理を行うための精算システムであって、前記店舗の中に設置され、客との取引時に取引金額を含む取引情報を登録する登録装置と、前記登録装置から離れて前記店舗の外に設置され、前記登録装置で登録された客の取引情報を特定して前記取引情報に含まれる取引金額を現金で精算する精算処理を行う現金処理装置と、前記登録装置及び前記現金処理装置と通信可能に設けられ、前記登録装置で登録された取引情報に、前記現金処理装置で客が精算処理を完了したか否かを示す支払情報と、取引対象の商品が客に引き渡されたか否かを示す引渡情報とを含めて、各取引を識別するための識別情報と関連付けて管理する管理装置とを備え、前記管理装置は、前記支払情報に基づいて、客が精算処理を完了したか否かを報知すると共に、精算処理を完了した客への商品引渡に係る所定操作が前記登録装置で行われたことを受けて、前記引渡情報を商品引渡の完了を示す状態に更新することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は、登録された取引情報を特定可能な情報を媒体に記憶させ、前記現金処理装置は、前記媒体に記憶された前記情報の入力を受け付けて、前記情報に基づいて前記取引情報を特定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は、精算処理が完了したことを示す情報を前記媒体に出力する消込処理を行うことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は、電子決済による精算処理を実行する第1店舗に設置され、前記現金処理装置は、前記第1店舗とは異なる第2店舗に設置され、前記管理装置は、さらに、前記第1店舗で取引が行われて前記第2店舗の前記現金処理装置で支払われた取引金額が、前記第2店舗から前記第1店舗へ支払われたか否かを示す送金情報を管理することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記現金処理装置は、各取引を識別するための識別情報の入力を受け付けて、前記管理装置が前記識別情報と関連付けて管理する取引情報に基づいて前記精算処理を行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は、各取引を識別するための識別情報の入力を受け付けて、前記管理装置が前記識別情報と関連付けて管理する取引情報に基づいて前記取引情報に係る精算処理が完了したか否かを報知することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記現金処理装置を複数含み、前記管理装置は、各現金処理装置の貨幣の金種別在高情報に基づいて、客から現金を受け付けて精算処理を行う現金処理装置を指定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は現金処理を行わないことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記登録装置は、客との取引時に、前記取引金額を電子決済によって処理する電子決済処理部を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、店舗で行われる客との取引時に取引金額の精算処理を行うための精算方法であって、客との取引時に、前記店舗の中に設置された登録装置が、取引金額を含む取引情報の登録を受け付ける工程と、前記登録装置から離れて前記店舗の外に設置された現金処理装置が、前記登録装置で登録された客の取引情報を特定して前記取引情報に含まれる取引金額を現金で精算する工程と、前記登録装置及び前記現金処理装置と通信可能に設けられた管理装置が、前記登録装置で登録された取引情報に、前記現金処理装置で客が精算処理を完了したか否かを示す支払情報と、取引対象の商品が客に引き渡されたか否かを示す引渡情報とを含めて、各取引を識別するための識別情報と関連付けて管理する工程と、前記管理装置が、前記支払情報に基づいて、客が精算処理が完了したことを報知する工程と、前記管理装置が、精算処理を完了した客への商品引渡に係る所定操作が前記登録装置で行われたことを受けて、前記引渡情報を商品引渡の完了を示す状態に更新する工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、店舗と客との間で取引を行う際、店舗内の登録装置が登録した取引金額分の現金を、店舗外の現金処理装置に入金することによって、取引を成立させることができる。店舗は、客との取引用に現金を管理することなく、現金決済を求める客と取引を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態に係る精算システムの概要を説明するための模式図である。
図2図2は、精算システムの構成例を示すブロック図である。
図3図3は、ショッピングセンターに設置された精算システムの例を示す模式図である。
図4図4は、取引情報の例を示す図である。
図5図5は、精算システムで行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る精算システム及び精算方法の実施の形態について説明する。本実施形態に係る精算システムは、電子決済による取引を行う店舗が、現金決済による取引を行うために利用される。本実施形態で言う現金決済とは、店舗と客との間で取引を行う際に、客が店舗に対して、商品又はサービスの代金(取引金額)を現金で支払う精算方法を言う。一方、電子決済とは、現金以外の方法で代金を支払う精算方法を言う。電子決済には、金額情報を遣り取りする決済方法の電子化と、現金と同じ価値を有する電子データを利用する決済手段の電子化とが含まれる。決済方法の電子化には、例えば、クレジットカードによる電子決済が含まれる。決済手段の電子化には、例えば、電子マネーを利用する電子決済が含まれる。電子マネーによる電子決済は、例えば、プリペイドカード又はスマートフォンを利用して行われる。
【0019】
図1は、本実施形態に係る精算システムの概要を説明するための模式図である。精算システムは、登録装置20及び現金処理装置30を含む。登録装置20は、客との取引用の現金を準備せず、客から現金を受け取らずに電子決済による取引を行う店舗61に設置される。現金処理装置30は、店舗61の外に設置される。現金処理装置30の設置場所は、店舗61の近郊に限定されず遠隔地であってもよい。ここでは、現金処理装置30が、現金決済による取引を行う店舗62に設置された場合を例に説明する。
【0020】
図1に示すように、登録装置20は、操作表示部22と、プリンタ24と、バーコードリーダ25と、電子決済処理部26とを含む。現金処理装置30は、操作表示部32と、紙幣受入部41及び紙幣払出部45と、硬貨受入部51及び硬貨払出部55と、バーコードリーダ34とを含む。これらの装置構成詳細については後述する。
【0021】
登録装置20は、客との取引時に電子決済を実行することができる。例えば、店舗61の店員が、タッチパネル式の操作表示部22を操作して、客が購入する商品の情報を入力する。これを受けて登録装置20は、客が店舗61に商品代金として支払う取引金額を算出する。商品の情報登録を受けて商品代金を算出する方法は、従来同様にPOSシステムを利用して行うことができる。客は、例えば電子決済用のカード又はスマートフォンを、電子決済処理部26にかざす。登録装置20は、電子決済処理部26によって、カード又はスマートフォンから電子決済用の情報を取得する。登録装置20は、図示しない電子決済サーバと通信を行うことにより電子決済を実行する。電子決済は、取引金額と電子決済処理部26によって取得した情報とを利用して行われる。電子決済によって商品代金を支払った客は、購入した商品をその場で受け取って持ち帰ることができる。
【0022】
店舗61の客が現金決済を希望した場合、電子決済の場合と同様に、登録装置20で商品情報の入力と取引金額の算出とが行われる。精算システムは、登録装置20で得られた情報を、各取引を識別するための取引番号(取引ID)と関連付けて、取引情報として管理する。取引情報には取引金額が含まれる。精算システムによる取引情報の管理は、登録装置20が行う態様であってもよいし、現金処理装置30が行う態様であってもよい。また、登録装置20及び現金処理装置30と接続された管理装置が取引情報を管理する態様であってもよいが、これについては後述する。
【0023】
登録装置20は、プリンタ24を利用して、現金決済用のレシートを発行する。レシートには、店舗61を特定するための識別情報と取引番号とを符号化したバーコードが印刷される。客は、店舗61で商品代金を支払わず、商品を店舗61に預けたまま、レシートを持って現金処理装置30の設置場所へ移動する。商品は、取引番号を付して店舗61内で管理される。
【0024】
現金処理装置30が設置された店舗62へ移動した客は、店舗61に支払う商品代金(取引金額)を、店舗62の現金処理装置30に現金で入金する。具体的には、客は、現金処理装置30のバーコードリーダ34に、店舗61で発行されたレシートのバーコードを読み取らせる。現金処理装置30は、バーコードの情報から店舗61及び取引番号を特定する。現金処理装置30は、精算システムで管理される店舗61の取引情報を参照し、バーコードから得られた取引番号と関連付けて管理される取引金額を特定する。現金処理装置30は、特定した取引金額分の現金の入金処理を受け付ける。すなわち、現金処理装置30は、現金による取引金額の精算処理を実行する。客が現金処理装置30に現金を入金して入金処理が終わると、精算システムは、現金決済(精算処理)が完了したことが分かるように、取引情報を更新する。現金処理装置30で精算処理を終えた客は、レシートを持って店舗61へ戻る。
【0025】
現金決済による精算処理を終えた客は、店舗61の登録装置20のバーコードリーダ25に、レシートのバーコードを読み取らせる。登録装置20は、バーコードから取引番号を特定する。登録装置20は、精算システムで管理される店舗61の取引情報を参照し、現金処理装置30で入金処理が行われたか否か、すなわち取引金額の精算処理が完了したか否かを確認する。登録装置20は、確認結果を操作表示部22に表示する。この表示から、客が取引金額分の現金を現金処理装置30に入金済みであることが確認できると、店舗61の店員は、店舗61で預かっていた客の商品をこの客に引き渡して取引を完了する。取引が完了すると、精算システムは、商品を客に引き渡したことが分かるように取引情報を更新する。
【0026】
店舗61で現金決済を求める客との取引が行われると、店舗61が受け取るはずの商品代金が、店舗62の現金処理装置30に入金される。現金処理装置30に入金された現金の所有権は店舗62にある。このため、現金処理装置30に入金された商品代金を店舗62から店舗61へ返すための送金処理が実行される。例えば、店舗62は、現金処理装置30に入金された商品代金から所定の手数料を差し引いて、残った金額分を店舗61へ送金する。店舗62から店舗61への送金は、店舗61が有する金融機関口座への振込によって行うことができる。また、店舗62から店舗61への送金は、電子決済によって行うこともできる。例えば、店舗62は、インターネット上で電子決済を実行することにより店舗61への送金を行う。また、例えば、店舗62の店員が、店舗61の登録装置20で、店舗62が所有するカード又はスマートフォンによる電子決済を実行することにより送金を行う。送金処理が完了すると、精算システムは、送金処理が完了したことが分かるように取引情報を更新する。
【0027】
このように、精算システムを利用すれば、客と、取引用の現金を有さない店舗61との間で取引を行うことが可能となる。店舗61は、釣銭用の現金の準備及び売上金の金融機関への運搬を行う必要がないため現金管理に係るコストを削減することができる。現金処理装置30を有する店舗62は、現金処理装置30を利用する店舗61から手数料を得ることができる。
【0028】
次に、精算システムの構成例について説明する。図2は、精算システムの構成例を示すブロック図である。図2に示す精算システムは、管理装置10、登録装置20及び現金処理装置30を含む。管理装置10は、ネットワーク70を介して、登録装置20及び現金処理装置30と通信可能に接続されている。管理装置10は、図1で説明した取引情報の管理及び更新と、口座振込又は電子決済による店舗間の送金とを実行する。
【0029】
図2には最小限の構成を示しているが、精算システムは、複数の登録装置20及び複数の現金処理装置30を含む構成とすることができる。また、図2には示していないが、登録装置20は、電子決済サーバとの間で情報を送受信して電子決済を実行できるようになっている。
【0030】
図2に示すように、管理装置10は、制御部11、操作表示部12及び記憶部13を含む。管理装置10は、例えばコンピュータ装置であってもよい。操作表示部12は、タッチパネル式の液晶表示装置である。操作表示部12は、管理装置10に各種情報を入力する操作部として機能する。また、操作表示部12は、各種情報を表示する表示部として機能する。記憶部13は、不揮発性の記憶装置である。記憶部13は、管理装置10の動作に必要な情報を保存する。記憶部13が保存する情報には、取引情報14が含まれる。制御部11は、ネットワーク70を介して受信した情報、及び操作表示部12を介して入力された情報に基づいて、各部を制御する。制御部11が、記憶部13に保存された情報を利用しながら各部を制御することにより、本実施形態に記載する管理装置10の機能が実現される。
【0031】
図1に外観の例を示した登録装置20は、図2に示すように、制御部21、操作表示部22、記憶部23、プリンタ24、バーコードリーダ25及び電子決済処理部26を含む。操作表示部22は、タッチパネル式の液晶表示装置である。操作表示部22は、登録装置20に各種情報を入力する操作部として機能する。また、操作表示部22は、各種情報を表示する表示部として機能する。記憶部23は、不揮発性の記憶装置である。記憶部23は、登録装置20の動作に必要な情報を保存する。
【0032】
プリンタ24は、レシートを印刷する。レシートには、取引金額を特定するための情報を含むバーコードが印刷される。バーコードリーダ25は、レシートに印刷されたバーコードの読み取りにも利用される。また、バーコードリーダ25は、商品に付されたバーコードの読み取りに利用される。バーコードリーダ25によって各商品から読み取ったバーコードに基づいて、各商品の価格が特定され、客が支払う代金が算出される。商品価格の特定及び代金算出の方法には、例えば、POSシステムが利用される。POSシステムは従来技術であるため詳細な説明は省略する。
【0033】
電子決済処理部26は、電子決済に必要な情報を読み取る。例えば、クレジットカードによる電子決済が行われる場合、電子決済処理部26は、クレジットカードから電子決済に必要な情報を読み取る。また、例えば、スマートフォンを利用して電子決済が行われる場合、電子決済処理部26は、スマートフォンから電子決済に必要な情報を読み取る。電子決済の種類は特に限定されず、登録装置20は、電子決済の種類に応じた電子決済処理部26を有する。電子決済の方法は従来技術であるため詳細な説明は省略する。
【0034】
制御部21は、ネットワーク70を介して受信した情報と、操作表示部22、バーコードリーダ25及び電子決済処理部26を介して入力された情報とに基づいて各部を制御する。制御部11が、記憶部13に保存された情報を利用しながら各部を制御することにより、本実施形態に記載する登録装置20の機能が実現される。
【0035】
図1に外観の例を示した現金処理装置30は、図2に示すように、制御部31、操作表示部32、記憶部33及びバーコードリーダ34を含む。また、現金処理装置30は、紙幣を処理するための紙幣受入部41、紙幣搬送部42、紙幣識別部43、紙幣収納部44及び紙幣払出部45を含む。さらに、現金処理装置30は、硬貨を処理するための硬貨受入部51、硬貨搬送部52、硬貨識別部53、硬貨収納部54及び硬貨払出部55を含む。
【0036】
操作表示部32は、タッチパネル式の液晶表示装置である。操作表示部32は、登録装置20に各種情報を入力する操作部として機能する。また、操作表示部32は、各種情報を表示する表示部として機能する。記憶部33は、不揮発性の記憶装置である。記憶部33は、現金処理装置30の動作に必要な情報を保存する。例えば、紙幣収納部44に収納されている紙幣の金種及び金種別枚数と、硬貨収納部54に収納されている硬貨の金種及び金種別枚数とが、在高情報として記憶部33で管理される。バーコードリーダ34は、登録装置20のプリンタ24がレシートに印刷したバーコードを読み取るために利用される。
【0037】
登録装置20のバーコードリーダ25及び現金処理装置30のバーコードリーダ34が読み取るバーコードの種類は、登録装置20のプリンタ24がレシートに印刷するバーコードの種類と対応している。バーコードの種類は特に限定されない。例えば、情報が一次元バーコードに符号化されていてもよいし二次元バーコードに符号化されていてもよい。
【0038】
現金処理装置30は、現金決済による取引を希望する客から、取引金額分の現金の入金を受け付ける精算処理を実行する。客は、現金処理装置30で入金処理を開始して、紙幣受入部41から紙幣を入金して硬貨受入部51から硬貨を入金することにより、商品代金を現金で支払うことができる。
【0039】
入金処理時、現金処理装置30は、紙幣受入部41に受けた紙幣を装置内に取り込む。紙幣搬送部42は、装置内に取り込まれた紙幣を1枚ずつ搬送する。紙幣識別部43は、搬送される紙幣を識別計数する。紙幣収納部44は、識別計数された紙幣を金種別に収納する。また、現金処理装置30は、硬貨受入部51に受けた硬貨を装置内に取り込む。硬貨搬送部52は、装置内に取り込まれた硬貨を1枚ずつ搬送する。硬貨識別部53は、搬送される硬貨を識別計数する。硬貨収納部54は、識別計数された硬貨を金種別に収納する。
【0040】
客から紙幣受入部41に受けた紙幣と、硬貨受入部51に受けた硬貨の合計金額が、取引金額を超える場合、現金処理装置30は釣銭を出金する出金処理を実行する。出金処理時、現金処理装置30は、出金する紙幣を紙幣収納部44から繰り出す。紙幣搬送部42は、繰り出された紙幣を1枚ずつ搬送して紙幣払出部45に排出する。また、現金処理装置30は、出金する硬貨を硬貨収納部54から繰り出す。硬貨搬送部52は、繰り出された硬貨を1枚ずつ搬送して硬貨払出部55に排出する。現金処理装置30は、紙幣払出部45から排出する紙幣と、硬貨払出部55から排出する硬貨とによって、客に釣銭を返すことができる。
【0041】
次に、精算システムの具体的な利用例を説明する。精算システムは、電子決済及び現金決済によって取引金額の精算処理が行われる様々な場所で利用することができる。複数の店舗を含むショッピングセンターに設置された精算システムを例に説明する。
【0042】
図3は、ショッピングセンターに設置された精算システムの例を示す模式図である。図3に示すように、精算システムは、管理装置10と、複数の登録装置20(20a~20d)と、複数の現金処理装置30(30a~30c)とを含む。図3に破線で示すように、管理装置10は、ネットワーク70を介して、各登録装置20及び各現金処理装置30と通信可能に接続されている。
【0043】
ショッピングセンターには、複数の店舗81~83がある。管理装置10及び複数の現金処理装置30a、30bは、ショッピングセンター内で店舗81~83の外に設置されている。
【0044】
各店舗81~83にはカウンター181~183が設置されている。店舗81では、複数の店員201(201a~201c)が、カウンター181に設置された複数の登録装置20(20a~20c)を利用して、複数の客101(101a~101c)に応対する。店舗82では、店員202が、カウンター182に設置された登録装置20dを利用して、客102に応対する。店舗83では、店員203が、カウンター183に設置された現金処理装置30aを利用して、客103に応対する。
【0045】
店舗81は、登録装置20を利用して、電子決済による取引及び現金決済による取引の両方を行うことができる。図3に示す客101aが電子決済による商品401aの購入を希望する場合(ステップS1)、店員201aは、操作表示部22及びバーコードリーダ25を利用して、商品401aの情報を登録装置20aに入力する(ステップS2)。登録装置20は、入力された情報に基づいて、商品401aの代金(取引金額)を算出する。客は、電子決済用のカード又はスマートフォンを電子決済処理部26にかざす。登録装置20は、電子決済処理部26によって、電子決済用の情報を取得する。登録装置20は、取引金額及び電子決済用の情報に基づいて、図示しない電子決済サーバと通信を行うことにより、電子決済を実行する(ステップS3)。電子決済によって取引金額の支払を終えた客101aは、その場で商品401aを受け取ることができる(ステップS4)。
【0046】
図3に示す客101bが現金決済による商品401bの購入を希望する場合(ステップS11)、店員201bは、操作表示部22及びバーコードリーダ25を利用して、商品401bの情報を登録装置20bに入力する(ステップS12)。登録装置20bは、入力された情報に基づいて、商品401bの代金、すなわち取引金額を算出する。客101bが複数の商品を購入する場合、各商品の価格を合算して取引金額が算出される。登録装置20bは、この取引を識別するための取引IDを生成する。登録装置20bは、プリンタ24を利用してレシート300を発行する(ステップS13)。レシート300には、取引IDと店舗81を識別するための店舗IDとを符号化したバーコードが印刷される。客101bは、商品401bを店員201bに預けたまま、レシート300を持って店舗81を出る。客101bは、商品代金を支払う取引金額の精算処理を行うため、現金処理装置30の設置場所へ移動する。
【0047】
店員201bは、客101bが購入する商品401bを棚190に保管する(ステップS14)。商品401bは、客101bと取引するために生成された取引IDに基づいて管理される。登録装置20bは、管理装置10の記憶部13で管理される取引情報14に、店舗ID、取引ID及び取引金額を登録する(ステップS15)。
【0048】
図4は、取引情報14の例を示す図である。図4に示すように、取引情報14として管理される情報には、店舗ID、取引ID、登録日時、取引金額、支払情報、引渡情報及び送金情報が含まれる。
【0049】
店舗IDは、各店舗81~83を識別する識別情報である。取引IDは、各店舗81~83で行われる各取引を特定するための識別情報である。店舗ID及び取引IDによって、客が商品を購入した店舗と、該店舗で客が行った取引とを特定することができる。登録日時は、登録装置20が取引情報14に情報を登録した日時である。取引金額は、登録装置20が客との取引時に商品代金として算出した金額である。
【0050】
支払情報には、支払状況、支払日時及び装置IDが含まれる。支払状況は、現金処理装置30で、現金決済、すなわち現金による取引金額の精算処理が行われたか否かを示す情報である。支払日時は、現金処理装置30で取引金額分の入金処理、すなわち現金決済が行われた日時である。装置IDは、現金決済が行われた現金処理装置30の識別情報である。装置IDによって、客が現金を入金した現金処理装置30を特定することができる。
【0051】
引渡情報には、引渡状況、会員ID及び引渡日時が含まれる。引渡状況は、商品が客に引き渡されたか否かを示す情報である。会員IDは、取引を行った客が店舗の会員であるか否かを示す情報であるが詳細は後述する。引渡日時は、店舗から客に商品が引き渡された日時である。
【0052】
送金情報には、送金状況及び送金日時が含まれる。送金状況は、現金処理装置30に現金が入金された取引について、該取引が行われた店舗への送金処理が行われたか否かを示す情報である。送金日時は、送金処理が行われた日時である。送金処理についての詳細は後述する。
【0053】
例えば、図4に示す店舗ID「S001」、取引ID「003」の情報93は、登録装置20が、店舗ID、取引ID及び取引金額を取引情報14に登録した状態を示している。現金決済が行われていないため、支払状況は「未」となっている。また、商品が店舗で管理され、客に引き渡されていないため、引渡状況も「未」となっている。
【0054】
店舗81で現金決済による取引を希望した客は、複数の現金処理装置30a~30cのいずれかを利用して現金決済を行うことができる。図3に示すように、現金処理装置30bを利用して現金決済を行う客104は、取引時に店舗81で発行されたレシート304のバーコードをバーコードリーダ34にかざして、店舗ID及び取引IDを現金処理装置30bに入力する(ステップS51)。現金処理装置30bは、レシート304のバーコードから得られた店舗ID及び取引IDを管理装置10に送信する。管理装置10は、受信した店舗ID及び取引IDに基づいて、図4に示す取引情報14を参照し、客104が支払う取引金額を特定して現金処理装置30bに送信する。現金処理装置30bは、客104が入金する取引金額を取得すると(図3ステップS52)、取引金額を操作表示部32に表示して現金の入金を受け付ける。客104は、取引金額分の現金を現金処理装置30bに入金して(ステップS53)、現金決済、すなわち現金による取引金額の精算処理を完了する。現金処理装置30bは、現金決済が完了したことを管理装置10に通知する(ステップS54)。客が、現金処理装置30cを利用する場合も、ステップS51~S54に示すように現金決済が行われる。
【0055】
現金処理装置30から現金決済完了の通知を受けた管理装置10は、取引情報14を更新する。例えば、図4に示す店舗ID「S001」、取引ID「002」の情報92は、現金決済が完了した状態を示している。現金決済の完了により、支払状況が「未」から「済」に更新される。また、現金決済を行った日時が支払日時として登録され、現金決済を行った現金処理装置30の識別情報が装置IDとして登録される。商品は、まだ店舗で管理され、客に引き渡されていないため、引渡状況は「未」のままとなっている。
【0056】
現金処理装置30で現金決済を終えた客は、店舗に預けていた商品を受け取ることができる。例えば、店舗81で商品を購入してレシート301を受け取り、現金処理装置30で現金決済を終えた客101cが、店員201cにレシート301を渡す。図3に示すように、店員201cは、レシート301のバーコードをバーコードリーダ25にかざして、店舗ID及び取引IDを登録装置20cに入力する(ステップS21)。登録装置20cは、レシート301のバーコードから得られた店舗ID及び取引IDを管理装置10に送信する。管理装置10は、受信した店舗ID及び取引IDに基づいて、図4に示す取引情報14を参照し、客101cの支払状況を特定して登録装置20cに送信する。登録装置20cは、管理装置10に問い合わせて得られた客101cの支払状況を操作表示部22に表示する(ステップS22)。店員201cは、操作表示部22の表示から、客101cの支払状況が「済」になっていること、すなわち客101cが取引金額の精算処理(現金決済)を済ませていることを確認する。確認を終えた店員201cは、棚190に保管していた客101cの購入商品401cを客101cに引き渡す。こうして、現金決済により商品代金の支払を終えた客101cは、商品401cを受け取ることができる(ステップS23)。客101cに商品を引き渡した店員201cは、登録装置20cの操作表示部22で商品引渡の完了を示す操作を行う。この操作を受けて、登録装置20cは、取引情報14に引渡情報を登録する(ステップS24)。
【0057】
例えば、図4に示す店舗ID「S001」、取引ID「001」の情報91は、商品の引渡が完了した状態を示している。商品の引渡完了により、引渡状況が「未」から「済」に更新される。また、管理装置10が引渡情報を受信した日時が引渡日時として登録される。
【0058】
店舗81は、客が購入した商品を棚190で管理し、現金決済の完了を確認できた客に商品を引き渡す。店舗81は、予め設定された期間内に現金決済が行われない場合には、取引を中止することができる。例えば、店舗81の営業時間内に現金決済が行われなければ、店舗81は取引を中止する。現金決済が行われたか否かの確認は、登録装置20の操作表示部22を操作して取引情報14を表示することによって行われる。設定期間が経過した所定のタイミングで、管理装置10が、設定期間内に現金決済が行われなかった取引を特定して、該取引の情報を店舗81の登録装置20に通知する設定とすることもできる。この場合、管理装置10から通知を受けた登録装置20が、操作表示部22を利用して、現金決済が行われなかった取引の情報を店員に報知する。報知を受けた店員は、現金決済が行われなかった取引を中止して、予め定められた後処理を実行することができる。例えば、店員は、棚190に保管していた商品を店舗81の商品棚へ戻す。各設定は、例えば、ショッピングセンターの担当者が、管理装置10の操作表示部12を操作することによって行われる。
【0059】
図3に示す店舗82は、店舗81と同様に、現金決済が行われるまで商品を店舗内で管理する。ただし、現金決済を希望する客が店舗82の会員である場合、店舗82は、現金決済が行われる前に商品を客に引き渡す。例えば、登録装置20で取引情報が登録される際に商品を客に引き渡す。
【0060】
具体的には、店舗82の会員である客102が現金決済による商品402の購入を希望する場合(ステップS31)、店員202は、操作表示部22及びバーコードリーダ25を利用して、商品402の情報と、客102の会員番号とを登録装置20dに入力する(ステップS32)。例えば、店員202は、操作表示部22を操作して会員番号を入力する。また、例えば、店員202は、バーコードリーダ25で、会員番号が符号化された会員証のバーコードを読み取って、会員番号を入力する。登録装置20dは、プリンタ24を利用してレシート302を発行する(ステップS33)。レシート302には、店舗82の店舗IDと登録装置20dが生成した取引IDとを符号化したバーコードが印刷される。店員202は、商品402を客102に引き渡す。店舗82の会員である客102は、その場でレシート302と共に商品402を受け取ることができる(ステップS34)。商品を受け取った客102は、店舗82を出て現金処理装置30で現金決済を実行する。
【0061】
登録装置20dは、管理装置10の記憶部13で管理される取引情報14に、店舗ID、取引ID及び取引金額と、会員番号とを登録する(ステップS35)。例えば、図4に示す店舗ID「S002」、取引ID「002」の情報95は、登録装置20が、会員客102との取引に関する情報を取引情報14に登録した状態を示している。取引金額の現金決済が行われていないため、支払状況は「未」となっているが、商品402は既に会員客102に引き渡されている。このため、この会員客102の会員番号「P007」が引渡情報の会員IDの項目に登録され、引渡状況が「済」になっている。この会員客102が、現金処理装置30で現金決済を完了すると、取引情報14の支払情報が更新されて取引が完了する。現金決済を終えた会員客102は、既に店舗82で商品402を受け取っているため、店舗82に戻る必要はない。
【0062】
店舗82は、各会員に、各会員を識別する会員番号を付与して会員情報を管理している。会員情報には、会員の氏名及び連絡先が含まれている。店舗82は、会員番号に基づいて会員情報を参照することにより、客を特定することができる。現金決済を希望して店舗82で商品を受け取った会員客が、予め設定された期間内に現金決済を行わなかった場合、店舗82は、会員情報に基づいて客を特定して商品代金を請求することができる。現金決済が行われたか否かの確認は、登録装置20の操作表示部22を操作して取引情報14を表示することによって行われる。設定期間が経過した所定のタイミングで、管理装置10が、設定期間内に現金決済が行われなかった取引を特定して、該取引の情報を店舗82の登録装置20dに通知する設定とすることもできる。この場合、管理装置10から通知を受けた登録装置20dが、操作表示部22を利用して、現金決済が行われなかった取引の情報を店員に報知する。報知を受けた店員は、現金決済が行われなかった取引について、予め定められた後処理を実行することができる。例えば、店員は、会員客に連絡をとって取引金額の支払方法及び商品の処理方法を決定する。各設定は、例えば、ショッピングセンターの担当者が、管理装置10の操作表示部12を操作することによって行われる。
【0063】
図3に示す現金処理装置30b及び現金処理装置30cは、ショッピングセンターが管理している。店舗81、82の客は、現金処理装置30b又は現金処理装置30cを利用して現金決済を行うことができる。この他、店舗81、82の客は、別の店舗83の現金処理装置30aを利用して、現金決済を行うこともできる。
【0064】
店舗83は、現金処理装置30aを利用して現金決済による取引を行っている。すなわち、店舗83の店員203は、客が購入する商品の代金を現金で受け取って現金処理装置30aに入金する。また、店員203は、必要に応じて、現金処理装置30aから釣銭を出金して客に返す。
【0065】
店舗81又は店舗82で商品を購入してレシート303を受け取った客103が店舗83に来店し、レシート303に関する取引の現金決済を求めた場合、店舗83の店員203は、レシート303のバーコードをバーコードリーダ34にかざして、店舗ID及び取引IDを現金処理装置30aに入力する(ステップS41)。現金処理装置30aは、レシート303のバーコードから得られた店舗ID及び取引IDを管理装置10に送信する。管理装置10は、受信した店舗ID及び取引IDに基づいて、図4に示す取引情報14を参照し、客103が支払う取引金額を特定して現金処理装置30aに送信する。現金処理装置30aは、客103が入金する取引金額を取得すると(図3ステップS42)、取引金額を操作表示部32に表示して現金の入金を受け付ける。店員203は、客103から取引金額分の現金を受け取り、現金処理装置30aに入金する(ステップS43)。入金処理が完了すると、現金処理装置30aは、現金決済、すなわち現金による精算処理が完了したことを管理装置10に通知する(ステップS44)。通知を受けた管理装置10は、取引情報14の支払情報を、現金決済完了を示す状態に更新する。現金決済を終えた客103が、レシート303を持って店舗83を出て、商品を預けている店舗81又は店舗82に戻ってレシート303を示し、商品を受け取ることによって取引が完了する。なお、客103が店舗82の会員客で既に店舗82で商品を受け取っている場合は、店舗83で行った現金決済の完了によって取引が完了する。
【0066】
店舗81で取引した客が、ショッピングセンターの現金処理装置30b、30cで取引金額の現金決済を行った場合、管理装置10は、取引金額から手数料を差し引いて残った金額分を、ショッピングセンターから店舗81に送金する送金処理を実行する。店舗82で取引した客が現金処理装置30b、30cで現金決済を行った場合も同様に、管理装置10は、取引金額から手数料を除いた金額をショッピングセンターから店舗82へ送金する送金処理を実行する。また、店舗81で取引した客が、店舗83の現金処理装置30aで現金決済を行った場合、管理装置10は、取引金額から手数料を差し引いて残った金額分を、店舗83から店舗81に送金する送金処理を実行する。店舗82で取引した客が現金処理装置30aで現金決済を行った場合も同様に、管理装置10は、取引金額から手数料を除いた金額を店舗83から店舗82へ送金する送金処理を実行する。店舗間の送金処理は同様に行われるため、ショッピングセンターが店舗81に送金する場合を例に送金処理について説明する。
【0067】
送金処理は、金融機関の口座を利用して行うことができる。ショッピングセンターの金融機関の口座情報と、店舗81の金融機関の口座情報とが予め管理装置10に登録される。管理装置10は、登録された口座情報を記憶部13で管理する。
【0068】
例えば、管理装置10は、現金処理装置30b、30cで現金決済が行われる度に、取引金額から手数料を差し引いて残った金額分を、ショッピングセンターの口座から店舗81の口座に送金する。また、例えば、管理装置10は、ショッピングセンターの営業終了後に、営業中に現金処理装置30a、30bに入金された取引金額を合算し、手数料を差し引いて残った金額分を、ショッピングセンターの口座から店舗81の口座に送金する。送金のタイミング及び手数料の金額は、設定により変更できるようになっている。送金タイミング及び手数料の設定も記憶部13で管理される。送金タイミング及び手数料の設定は、店舗毎に異なる設定とすることができる。各設定は、例えば、ショッピングセンターの担当者が、管理装置10の操作表示部12を操作することによって行われる。
【0069】
送金処理は、電子決済を利用して行うこともできる。電子決済に必要なショッピングセンターの情報と、店舗81の情報とが、予め管理装置10に登録される。管理装置10は、登録された情報を記憶部13で管理する。
【0070】
例えば、管理装置10は、現金処理装置30b、30cで現金決済が行われる度に、取引金額から手数料を差し引いて残った金額分をショッピングセンターから店舗81に支払う電子決済を実行する。また、例えば、管理装置10は、ショッピングセンターの営業終了後に、営業中に現金処理装置30a、30bに入金された取引金額を合算し、手数料を差し引いて残った金額分を、ショッピングセンターから店舗81へ支払う電子決済を実行する。電子決済実行のタイミング及び手数料の金額は、設定により変更できるようになっている。電子決済の実行タイミング及び手数料の設定も記憶部13で管理される。電子決済の実行タイミング及び手数料の設定は、店舗毎に異なる設定とすることができる。各設定は、ショッピングセンターの担当者が、管理装置10の操作表示部12を操作することによって行われる。
【0071】
口座振込又は電子決済によって送金処理を行った管理装置10は、記憶部13で管理する取引情報14に送金情報を登録する。例えば、図4に示す店舗ID「S002」、取引ID「001」の情報94は、管理装置10が、送金情報を取引情報14に登録した状態を示している。送金処理の完了により、送金状況が「未」から「済」に更新される。また、送金処理を行った日時が送金日時に登録される。ショッピングセンターの担当者は、管理装置10の操作表示部12又は現金処理装置30b、30cの操作表示部32を操作して、取引情報14に登録された送金情報を確認することができる。店舗81の店員及び店舗82の店員は、登録装置20の操作表示部22を操作して、取引情報14に登録された送金情報を確認することができる。店舗83の店員は、現金処理装置30aの操作表示部32を操作して、取引情報14に登録された送金情報を確認することができる。
【0072】
次に、精算システムで行われる処理の流れを説明する。図5は、精算システムで行われる処理の流れを示すフローチャートである。取引の開始後、店舗の客が電子決済による取引を希望した場合(ステップS101;No)、登録装置20は電子決済による取引を実行して(ステップS102)、取引を終了する(ステップS114)。
【0073】
客が現金決済による取引を希望した場合(ステップS101;Yes)、店員は、操作表示部22及びバーコードリーダ25を利用して、登録装置20に取引情報を入力する(ステップS103)。取引情報には、現金決済により支払われる取引金額が含まれる。客が店舗の会員である場合は、さらに会員番号が含まれる。登録装置20は、各取引情報を区別して管理するため、店舗ID及び取引IDを符号化したバーコードを生成する(ステップS104)。例えば、バーコードは、登録装置20のプリンタ24によってレシート上に印刷される。
【0074】
客が店舗の会員でない場合(ステップS105;No)、取引対象の商品は店舗で保管される(ステップS106)。客が店舗の会員である場合(ステップS105;Yes)、取引対象の商品は、その場で客に引き渡される(ステップS107)。
【0075】
登録装置20は、登録装置20で得られた取引情報を管理装置10に送信する(ステップS108)。管理装置10は、受信した情報を、記憶部13の取引情報14に登録して管理する(ステップS201)。
【0076】
客は、登録装置20の設置場所から、現金処理装置30の設置場所へ移動する。客が、現金処理装置30に、登録装置20で生成されたバーコードを読み取らせると(ステップS301)、現金処理装置30は、管理装置10から取引金額の情報を取得する(ステップS302)。取引金額の取得は、管理装置10が、バーコードから得られた店舗ID及び取引IDに基づいて取引金額を特定し、該取引金額を現金処理装置30に送信することによって行われる(ステップS202)。
【0077】
取引金額の情報を取得した現金処理装置30は、現金決済のために入金処理を実行する(ステップS303)。客は、取引金額分の現金を現金処理装置30に入金することにより、現金決済、すなわち現金による取引金額の精算処理を完了する。
【0078】
現金決済が完了すると、現金処理装置30は、支払情報を管理装置10に送信する(ステップS304)。支払情報には、現金決済が完了したことを示す情報が含まれる。支払情報を受信した管理装置10は、取引情報を更新する(S203)。取引情報は、現金決済を完了した状態に更新される。
【0079】
客が会員であった場合(ステップS204;Yes)、取引対象の商品は既にこの客に引き渡されているため、ここで取引が終了する(ステップS207)。客が会員でなかった場合は(ステップS204;No)、継続して処理が行われる。
【0080】
客は、現金処理装置30の設置場所から、登録装置20の設置場所へ戻る。客が、登録装置20に、先に登録装置20で生成されたバーコードを読み取らせると(ステップS109)、登録装置20は、管理装置10から支払情報を取得する(ステップS110)。支払情報の取得は、管理装置10が、バーコードから得られた店舗ID及び取引IDに基づいて支払情報を特定し、該支払情報を登録装置20に送信することによって行われる(ステップS205)。支払情報には、現金決済が完了したか否かを示す支払状況の情報が含まれる。
【0081】
支払情報を取得した登録装置20は、現金決済が完了しているか否かを判定する(ステップS111)。現金決済が完了していない場合(ステップS111;No)、次の処理は行われない。現金決済が完了している場合(ステップS111;Yes)、登録装置20は、操作表示部22にこれを示す情報を表示して、店員に現金決済完了を報知する。報知を受けた店員は、現金決済を終えた客に該客から預かっていた商品を引き渡す(ステップS112)。商品を引き渡した店員は、操作表示部22を操作して取引完了を示す情報を登録装置20に入力する。これを受けて、登録装置20は、管理装置10に引渡情報を送信する(ステップS113)。引渡情報には、客への商品引渡を完了したことを示す情報が含まれる。
【0082】
引渡情報を受信した管理装置10は、取引情報を更新する(ステップS206)。取引情報が商品の引き渡しを完了した状態に更新されて取引が終了する(ステップS207)。
【0083】
本実施形態では、現金決済、すなわち現金による取引金額の精算処理が完了したことを示すための消込処理として、現金処理装置30が管理装置10に現金決済の完了を通知する態様を示したが、消込処理がこれに限定されるものではない。例えば、現金処理装置30が、消込処理として、現金決済完了の通知に加えて、登録装置20で発行されたレシートに現金決済完了を示す情報を追加で印刷する態様であってもよい。また、例えば、現金処理装置が、消込処理として、現金決済完了の通知に加えて、現金決済完了を示す情報を印刷したレシートを別途発行する態様であってもよい。
【0084】
本実施形態では、登録装置20と現金処理装置30との間で、ネットワーク70を介して取引金額の情報及び現金決済完了の情報を送受信する例を示した。現金処理装置30に入金する取引金額を変更するレシートの偽造が行われないように、取引金額の情報は、管理装置10と現金処理装置30との間で送受信することが好ましい。同様に、現金処理装置30に現金を入金済みであるように装うレシートの偽造が行われないように、現金決済完了の情報も、登録装置20と現金処理装置30との間で送受信することが好ましい。ただし、取引金額及び現金決済完了の情報を、レシートを利用して遣り取りする態様であってもよい。例えば、登録装置20が、取引金額を符号化したバーコードをレシートに印刷して、現金処理装置30が取引金額をバーコードから読み取って、取引金額分の入金処理を受け付ける態様であってもよい。また、現金処理装置30が、登録装置20が発行したレシートに現金決済完了を示す情報を追加で印刷するか、又は、現金決済完了を示す情報を印刷したレシートを別途発行し、店舗61の店員がレシートを見て現金決済完了を確認し、客に商品を引き渡す態様であってもよい。
【0085】
本実施形態では、登録装置20と現金処理装置30との間で遣り取りする情報をバーコードに符号化してレシートに印刷する例を示したが、登録装置20及び現金処理装置30が必要な情報を取得することができれば、情報を遣り取りする方法がこれに限定されるものではない。例えば、遣り取りする情報がテキストでレシートに印刷される態様であってもよい。この場合、登録装置20及び現金処理装置30が、レシートに印刷されたテキストを読取可能なスキャナーを備えることにより、上述したように各処理を進めることができる。
【0086】
本実施形態では、登録装置20と現金処理装置30との間で遣り取りする情報を、紙媒体であるレシート上に印刷出力する例を示したが、情報を記憶可能な記憶媒体に記録させる態様であってもよい。例えば、ICチップを有するカード、又はスマートフォンの機能を利用する態様であってもよい。レシートに印刷出力する情報を、カードのICチップに書き込んで記録させる場合も、上述したように各処理を進めることができる。この場合、登録装置20及び現金処理装置30が、カードのICチップに対して情報の書き込み及び読み出しを行うカードリーダを備えればよい。同様に、レシートに印刷出力するバーコードを、無線通信技術を利用して出力し、スマートフォンに送信する場合も、スマートフォンの画面にバーコードを表示することにより上述したように各処理を進めることができる。この場合、登録装置20及び現金処理装置30が、スマートフォンと情報を送受信するための通信部を備えればよい。例えば、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)、無線LANにより通信を行う通信部を利用すればよい。
【0087】
また、登録装置20と現金処理装置30との間で行う情報の遣り取りが、媒体を介さずに行われる態様であってもよい。例えば、客又は店員が、現金処理装置30の操作表示部32を操作して取引の識別情報を手入力することにより、対象とする取引が特定されて、上述したように各処理が進められる態様であってもよい。同様に、客又は店員が、登録装置20の操作表示部22を操作して取引の識別情報を入力することにより、対象とする取引が特定されて、上述したように各処理が進められる態様であってもよい。登録装置20及び現金処理装置30が必要な情報を取得することができれば、登録装置20及び現金処理装置30に情報を入力する方法、及び登録装置20及び現金処理装置30から情報を出力する方法は特に限定されない。
【0088】
本実施形態では、現金処理装置30が、登録装置20が設置された店舗に近接する別の店舗に設置される例を示したが、現金処理装置30の設置場所がこれに限定されるものではない。例えば、現金処理装置30が、登録装置20が設置された店舗から遠く離れた店舗に設置される態様であってもよい。また、例えば、現金処理装置30が、店舗内ではなく、駅などの施設に設置される態様であってもよい。
【0089】
本実施形態では、現金決済による取引対象の商品を、現金決済が完了するまで店舗で管理する例を示したが、商品の管理方法がこれに限定されるものではない。例えば、店舗が、客が指定した指定先又は住所へ宅配便によって商品を送る態様であってもよい。例えば、客は、コインロッカー又はコンビニエンスストアを指定することができる。店員は、登録装置20で取引金額を登録する際に、商品の発送先を客から聴き取って商品の発送準備を行う。店員は、操作表示部22を操作して管理装置10が管理する取引情報14を参照し、客が現金処理装置30で現金決済を終えたことが確認できると、この客の商品を、客が指定した指定先又は住所へ発送する。また、管理装置10が、現金決済完了を登録装置20に通知する設定とすることもできる。この場合、客が現金処理装置30で現金決済を完了すると、管理装置10がこれを登録装置20に通知して、登録装置20がこれを店員に報知する。報知を受けた店員は、現金決済が完了した客の商品を順次発送する。
【0090】
本実施形態では、精算システムが、管理装置10、登録装置20及び現金処理装置30を含む構成例を示したが、該構成は機能概略的なものであり、精算システムの構成が物理的に該構成に限定されるものではない。例えば、登録装置20又は現金処理装置30が、上述した管理装置10の機能及び動作の一部又は全部を実現する態様であってもよい。各装置の分散・統合の形態は上述した例に限定されず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0091】
本実施形態に示した登録装置20の外観及び構成は一例であって、登録装置20の構成がこれに限定されるものではない。例えば、プリンタ24、バーコードリーダ25及び電子決済処理部26が、登録装置20から独立して設けられ、登録装置20と通信可能に接続して利用される態様であってもよい。
【0092】
本実施形態に示した現金処理装置30の外観及び構成は一例であって、現金処理装置30がこれに限定されるものではない。例えば、バーコードリーダ34が、現金処理装置30から独立して設けられ、現金処理装置30と通信可能に接続して利用される態様であってもよい。例えば、POSシステムに接続されたPOSレジスタ及び釣銭機によって、上述した現金処理装置30の機能及び動作を実現する態様であってもよい。また、例えば、操作表示部を有する端末と、紙幣を入出金する紙幣処理装置と、硬貨を入出金する硬貨処理装置とを接続して、現金処理装置30を実現する態様であってもよい。
【0093】
本実施形態では、取引金額分の現金を入金する現金処理装置30を、客が、複数の現金処理装置30の中から選択する例を示したが、管理装置10が、客が現金を入金する現金処理装置30を指定して報知する態様であってもよい。例えば、管理装置10は、各現金処理装置30に収納されている貨幣の金種別の在高情報に基づいて、現金を入金する現金処理装置30を指定する。例えば、管理装置10は、装置内に収納されている現金が少ない現金処理装置30を指定する。また、例えば、管理装置10は、各現金処理装置30の設置場所の情報に基づいて、現金を入金する現金処理装置30を指定する。例えば、管理装置10は、客の現在位置から移動距離が少ない現金処理装置30を指定する。
【0094】
上述したように、精算システムによれば、店舗と客との間で取引を行う際に、客は、店舗の登録装置20に商品情報を入力して得られた取引金額を、店舗の外に設置された現金処理装置30に現金を入金することにより、支払うことができる。現金管理を行いたくない店舗は、登録装置20を利用して現金決済を実行することができる。この結果、現金決済による取引を行いたい客にとっても利便性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0095】
以上のように、本発明に係る精算システム及び精算方法は、取引用の現金を管理しない店舗において現金決済による取引を受け付けるために有用である。
【符号の説明】
【0096】
10 管理装置
11、21、31 制御部
12、22、32 操作表示部
13、23、33 記憶部
20(20a~20d) 登録装置
24 プリンタ
25、34 バーコードリーダ
26 電子決済処理部
30(30a~30c) 現金処理装置
41 紙幣受入部
42 紙幣搬送部
43 紙幣識別部
44 紙幣収納部
45 紙幣払出部
51 硬貨受入部
52 硬貨搬送部
53 硬貨識別部
54 硬貨収納部
55 硬貨払出部
70 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5