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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】シャッター装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/82 20060101AFI20230424BHJP
   E05F 15/72 20150101ALI20230424BHJP
【FI】
E06B9/82 J
E05F15/72
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019106548
(22)【出願日】2019-06-06
(65)【公開番号】P2020200599
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(72)【発明者】
【氏名】浅見 優次
(72)【発明者】
【氏名】皆川 澄人
(72)【発明者】
【氏名】大塚 啓成
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-178424(JP,A)
【文献】実開平03-039397(JP,U)
【文献】特開平11-016014(JP,A)
【文献】特開平10-164772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/56- 9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
躯体に設置した左右のガイドレールと、
左右のガイドレール間の開口部を開閉するシャッターカーテンと、
電動開閉機と、
臨時電源が接続可能な電源接続部と、
電動開放操作部と、
を備え、
通常時には前記電源接続部には前記臨時電源は接続されておらず、
前記シャッターカーテンは、前記電動開放操作部の開放操作によって、前記電源接続部に接続された前記臨時電源からの電力で電動上昇可能となっており、
前記電源接続部に接続された臨時電源が逆相の場合に正相に変換する逆相変換手段を備えており
前記臨時電源と前記電源接続部は、臨時電線によって接続されており、前記逆相変換手段は、前記臨時電線に設けられる、
シャッター装置。
【請求項2】
前記電源接続部への前記臨時電源の接続時に逆相を検知する逆相検知手段と、
前記逆相検知手段による逆相検知時に、逆相であることを提示する逆相提示手段と、
を備えている、請求項に記載のシャッター装置。
【請求項3】
前記臨時電源は、発電機、電源コンセント、バッテリのいずれか1つである、
請求項1、2いずれか1項に記載のシャッター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッター装置に係り、より具体的な態様例では、火災時に、自動閉鎖装置の作動あるいは手動閉鎖装置の操作によってブレーキを解放することによって自重降下するシャッターカーテンを備えた管理併用防火シャッターあるいは手動式防火シャッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
管理併用防火シャッターは、通常時には、シャッターを電動開閉することで開口部を開閉する一方、火災時には、防災盤からの信号で自動閉鎖装置が作動してブレ-キを解放し、シャッターカーテンが自重降下して開口部を閉鎖するようになっている。また、防火シャッターは火災検知信号によらず手動閉鎖装置からの操作でブレーキを解放して自重降下させることもできるようになっている。管理併用防火シャッターには、降下中のシャッターカーテンに避難者が挟まれるのを防止するために、いわゆる危害防止装置が設けられる。
【0003】
火災時に建物内に区画を形成して火災の延焼を防止するために設置される手動式の防火シャッターは、開口部全開状態では開閉機のブレーキによってシャッターカーテンの自重降下が規制されており、感知器が火災を検知すると、防災盤からの信号に基づいて前記ブレーキを解放することで、シャッターカーテンを全閉状態まで自重降下させて区画を形成する。
【0004】
これらの防火シャッターにおいて、自重降下中に障害物検知が行われた場合の危害防止装置のタイプとしては、例えば、2つのタイプが知られている。
【0005】
第1のタイプは、自重降下するシャッターカーテンを機械的に停止させる機械式危害防止装置である。このものは、自重降下中にシャッターカーテン下端の座板が人や障害物を検知することに応じて、ワイヤ等の伝動部材を介して自動閉鎖装置の作動部を機械的に移動させて開閉機のブレーキを復帰させて、シャッターを一時停止させる構造となっており、シャッター一時停止後に、障害物が取り除かれると、シャッターカーテンは自重で再降下して開口部を閉鎖する。第1のタイプの危害防止機構は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0006】
第2のタイプは、制御装置(危害防止連動中継器)を用いたものである。危害防止連動中継器は、火災時に防災盤からの信号を受信すると、自動閉鎖装置(ブレーキ解放・復帰機構を備える)にブレーキ解放信号を送信して自動閉鎖装置を作動させてブレーキを解放してシャッターカーテンを自重降下させる一方、自重降下するシャッターカーテンが障害物(例えば避難者)に接触して生成される障害物検知信号を受信すると、自動閉鎖装置(ブレーキ解放・復帰機構を備える)にブレーキ復帰信号を送信して自動閉鎖装置を作動させて開閉機のブレーキを復帰させてシャッターカーテンの自重降下を停止させるように構成されている。危害防止連動中継器は、停電時であっても電源を出力して自動閉鎖装置を作動させるためにバッテリを搭載している。第2のタイプの危害防止機構は、例えば、特許文献2に記載されている。
【0007】
ここで、例えば、物流倉庫内のトラックバース部に設置された管理併用防火シャッターにおいて、例えば停電時にシャッターを開閉させたいという要望がある。停電時に、火災時の消防用としての非常電源装置を用いて電源供給を行うことは可能であるが、一度の充電で巻き上げられるシャッターの台数が限られる上、非常電源装置は据置式で移動できないため、複数台の装置を設置する必要があり、また、非常電源装置自体が高額であることから、複数台の非常電源装置を設置することは現実的でない。
【0008】
また、物流倉庫等において、手動式の防火シャッターを仕切り壁として全閉状態で運用する場合があるが、メンテナンス等の必要性から通常時は全閉状態にあるシャッターを、年間1~2回程度開放させたいという要望がある。その場合、手動式の防火シャッターにおいては、開閉機(モータを備えていない)の入力軸を手動で操作することで全閉状態のシャッターカーテンを開放させることになるが、例えば、特に倉庫内の開口部は大きいため、手動でシャッターカーテンを巻き上げるにはかなりの時間を要することになる。ここで、電動開閉機を用いてシャッターカーテンを電動駆動させることが考えられるが、電動開閉機を商用電源で電動駆動させるためには、電動開閉機を電動駆動するための商用電源の敷設工事が必要となり、敷設工事には多大の費用が発生することから、年間1~2回程度の開放のために商用電源を敷設することは経済的ではない。
【0009】
本発明者は、商用電源とは異なる臨時電源を用いて電動開閉機を駆動することで、全閉状態のシャッターカーテンを電動開放することを考えた。ここで、臨時電源との関係において、電動開閉機が逆相の状態となる場合があり得る。このような臨時電源は、常時電動開閉機と電気的に接続されるものではなく、臨時電源と電動開閉機との接続は、必要が生じた時に、現場においてシャッター装置のユーザ(通常、シャッター装置について十分な知識を持ち合わせていない)によって行われるものであることから、臨時電源接続時に逆相によって電動開閉機によるシャッターカーテン開放が行われない事象が生じた時(例えば、逆相の場合には電動開閉機Mへの電流を遮断する回路を備えているような場合)に、その理由を知ることができず、適切な対応をとることができない。特許文献3は、開閉装置の電源切替装置に係り、第1電源からの電力供給状態を表示する第1表示装置と第2電源からの電力供給状態を表示する第2表示装置が開示されているが、正相接続、逆相接続についての簡単な言及があるのみであり、上記課題に応えるものではない。
【文献】特開2017-96072
【文献】特開2008-031714
【文献】特開2018-178424
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、臨時電源を用いてシャッターカーテンを開放させるようにしたシャッター装置において、臨時電源から供給される電流が逆相の場合に適切な対応をとることを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明が採用した技術手段は、
躯体に設置した左右のガイドレールと、
左右のガイドレール間の開口部を開閉するシャッターカーテンと、
電動開閉機と、
臨時電源が接続可能な電源接続部と、
電動開放操作部と、
を備え、
通常時には前記電源接続部には前記臨時電源は接続されておらず、
前記シャッターカーテンは、前記電動開放操作部の開放操作によって、前記電源接続部に接続された前記臨時電源からの電力で電動上昇可能となっており、
前記電源接続部に接続された臨時電源が逆相の場合に正相に変換する逆相変換手段を備えている、
シャッター装置、である。
1つの態様では、前記電源接続部と前記臨時電源は、臨時電線によって接続されている。
1つの態様では、前記臨時電線の長さ方向一端には、前記電源接続部との第1接続部が設けられ、他端には前記臨時電源との第2接続部が設けられている。
1つの態様では、前記臨時電線は、第1部分と第2部分からなり、前記第2部分はコードリール(電工ドラム)であり、前記第1部分の一端が前記第1接続部であり、前記第1部分の他端が前記コードリールに接続されており、コードリールから延びるコードの先端が前記第2接続部となっている。
【0012】
1つの態様では、前記臨時電源と前記電源接続部は、臨時電線によって接続されており、前記逆相変換手段は、前記臨時電線に設けられる。
1つの態様では、前記逆相変換手段は、前記臨時電線に着脱可能に設けられる変換用電線ないし変換部である。
1つの態様では、前記逆相変換手段は、前記臨時電線の一部あるいは全部を差し替える変換用電線である。
【0013】
1つの態様では、前記電動開閉機と前記電源接続部を備えた電源接続装置は、躯体あるいはガイドレールを介して、前記躯体の下方部位あるいは前記ガイドレールの下方部位まで延びる電線によって接続されており、前記逆相変換手段は、前記電源接続装置、および/または、前記電線に設けられている。
1つの態様では、前記逆相変換手段は、逆相変換部と変換操作部から構成され、電源接続装置内に位置する上記電線に対して切替接続可能に前記逆相変換部を設け、電源接続装置の前面部に変換操作部(ボタンやレバー)を設け、変換操作部の切替操作によって、臨時電源から供給される電流が逆相変換部を通るように切り替えることで、当該逆相変換部において逆相を正相に変換するようにしてもよい。
【0014】
1つの態様では、前記電源接続部への前記臨時電源の接続時に逆相を検知する逆相検知手段と、
前記逆相検知手段による逆相検知時に、逆相であることを提示する逆相提示手段と、
を備えている。
1つの態様では、前記逆相検知手段は逆相リレーないし逆転防止リレーに用いる手段が採用される。
1つの態様では、前記逆相提示手段は、逆相であることを表示する逆相表示手段である。
1つの態様では、前記逆相表示手段は、逆相であることを消灯ないし消灯状態の継続、あるいは、発光ないし点灯等することで表示する。
1つの態様では、前記逆相提示手段は、逆相であることを音声で提示する手段でもよい。
1つの態様では、前記逆相検知手段は、前記電動開閉機に隣接するシャッター制御盤に設けられる。
1つの態様では、前記電動開閉機には前記臨時電源とは別の商用電源が接続されており、
前記シャッター装置は、商用電源と臨時電源を切り替える電源切替装置を備えており、
前記逆相検知手段は、前記電源切替装置に設けられる。
1つの態様では、前記電源接続部と前記電動開放操作部は、共通の箱体あるいは別個の箱体の前面に設けてあり、
前記逆相検知手段は、前記共通の箱体内あるいは別個の箱体の一方の箱体内に設けてある。
1つの態様では、前記逆相提示手段(特に、逆相表示手段)は、前記電動開放操作部ないし前記電源接続部の近くに位置して設けてある。ここでの「近くに位置して」は、前記電動開放操作部ないし前記電源接続部と同時に視認できるような範囲を言う。
1つの態様では、前記電源接続部と前記電動開放操作部は、共通の箱体あるいは別個の箱体の前面に設けてあり、前記逆相提示手段(特に、逆相表示手段)は、前記前面に設けてある。
なお、前記電源接続部および/あるいは前記電動開放操作部が設けられる部位が、他の操作部(例えば、電動開閉操作部や手動閉鎖装置)の前面であってもよい。
【0015】
1つの態様では、前記臨時電源は、発電機(典型的には、可搬式発電機)、電源コンセント、バッテリのいずれか1つである。
1つの態様では、前記臨時電源としてのバッテリは、シャッターを開閉可能な電力を供給可能なバッテリを備えた移動体、例えば、バッテリを搭載した移動台車や電気自動車等であってもよい。
1つの態様では、前記電動開放操作部と前記電源接続部は左右あるいは上下に並設ないし互いに近い位置に設けてある。
1つの態様では、自動閉鎖装置を作動させる手動閉鎖装置を備えており、前記電源接続部は、前記手動閉鎖装置の近くに設けてある。手動閉鎖装置が、前記電動開放操作部および/あるいは前記電源接続部が設けられた前面と共通の前面にもうけられてもよい。
【0016】
1つの態様では、前記シャッター装置は、
手動閉鎖装置と、
火災検知信号の入力あるいは前記手動閉鎖装置からの操作によってシャッターカーテンを自重降下させる自動閉鎖装置と、
シャッターカーテン降下時に障害物を検知する障害物検知手段と、
障害物検知時に自重降下中のシャッターカーテンを電力を用いずに機械的に停止させる機械式停止手段と、
障害物検知時に電動降下中のシャッターカーテンを電気的に停止させる制御装置と、
を備えている。
1つの態様では、前記シャッター装置は、
手動閉鎖装置と、
火災検知信号の入力あるいは前記手動閉鎖装置からの操作によってシャッターカーテンを自重降下させる自動閉鎖装置と、
シャッターカーテン降下時に障害物を検知して障害物検知信号を生成する障害物検知手段と、
障害物検知信号の入力に応じてブレーキ復帰信号を生成して降下中のシャッターカーテンを停止させる制御装置と、
を備えている。
【0017】
本発明において、シャッターカーテン降下時に障害物を検知して障害物検知信号を生成する障害物検知手段は有線式(例えば、コードリール方式)、無線式(例えば、赤外線や電波を用いる方式)のいずれのタイプでもよい。
1つの態様では、電動開閉操作部からの信号(開信号、閉信号、停止信号)は、前記制御装置に入力され、これらの信号を受信した制御装置は、電動開閉機(シャッター制御盤を備える)に所定の信号を送信して、電動開閉機を電動駆動する。また、上記電動開閉操作部の開信号を生成する開スイッチが、上記電動開放操作部を兼用してもよい。
1つの態様では、火災検知信号、前記手動閉鎖装置からの手動閉鎖信号、障害物検知信号は、前記制御装置に入力され、これらの信号を受信した制御装置は、自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構、ブレーキ復帰機構を備える)に所定の信号を送信する。
より具体的には、制御装置(危害防止連動中継器)は、火災時には、煙感知器の検知に基づく防災盤からの信号(例えばDC24V)に基づいて作動信号(ブレーキ解放信号)を自動閉鎖装置に出力することで、自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構)を作動させて手動開閉機のブレーキを解放し、シャッターカーテンを自重降下させて火災の延焼を防止し、シャッターカーテンの降下中に障害物を検知した場合には、障害物検知手段からの信号に基づいて、ブレーキ復帰信号を自動閉鎖装置に出力することで、自動閉鎖装置(ブレーキ復帰機構)を作動させて手動開閉機のブレーキを復帰してシャッターカーテンの降下を停止させる。
1つの態様では、前記制御装置は、小容量のバッテリを備えており、停電時であっても、前記バッテリの電力を用いて、自動閉鎖装置に信号を出力可能となっている。
本明細書において、自動閉鎖装置には、ブレーキの解放・復帰手段としての作動部が含まれ得るものとし、前記作動部は、自動閉鎖装置本体に隣接又は一体化して設けても、あるいは、自動閉鎖装置本体と離間して設け、ワイヤ等の伝動手段で連結したものでもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、臨時電源から供給される電力に対して電動開閉機が逆相状態にある場合であっても、逆相変換手段を用いて逆相を正相へ変換することによって、臨時電源を用いたシャッターカーテンの電動開放を円滑に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】管理併用防火シャッター装置(第1実施形態)の概略正面図である。図中、要素間を繋ぐ実線は電線であり、一点鎖線はワイヤである。
図2】管理併用防火シャッター装置(第2実施形態)の概略正面図である。図中、要素間を繋ぐ実線は電線である。
図3】管理併用防火シャッター装置(第2実施形態)の概略正面図であり、電源切替装置が第1形態にあり、商用電源が選択された状態を示している。
図4】管理併用防火シャッター装置(第2実施形態)の概略正面図であり、電源切替装置が第2形態にあり、臨時電源が選択された状態を示している。
図5】手動式防火シャッター装置(第1実施形態)の概略正面図である。図中、要素間を繋ぐ実線は電線であり、一点鎖線はワイヤである。
図6】手動式防火シャッター装置(第2実施形態)の概略正面図である。図中、要素間を繋ぐ実線は電線である。
図7】電動開閉機と臨時電源の接続を示す回路図(配線は一部省略されている)である。
図8】逆相検知手段及び逆相提示手段を示す回路図である。
図9】臨時電源を接続するための臨時電線を示す図である。
図10】逆相を正相に変換するための変換用電線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[A]管理併用防火シャッター
[A-1]第1実施形態
図1を参照しつつ、機械式危害防止装置付き防火シャッターについて説明する。図中、要素間を繋ぐ実線は電線であり、一点鎖線はワイヤである。第1実施形態に係る管理併用防火シャッターは、機械式危害防止装置を備えている。
【0021】
図1に示すように、シャッター装置は、左右のガイドレール2の間に形成された開口部を開閉するシャッターカーテン1と、開口部の上方に設けられ、シャッターカーテン1が巻き取られる巻取シャフト(図示せず)と、開口部上方において、開口幅方向の一側に寄った部位に設けられ、巻取シャフトと伝動連結されている電動開閉機Mと、電動開閉操作部3Aと、手動閉鎖装置3Bと、電動開閉操作部3Aからの信号が入力される制御装置4と、電動開閉操作部3Aからの信号が制御装置4を介して入力されるシャッター制御盤5と、防災盤6bからの火災検知信号の入力あるいは手動閉鎖装置3Bからの操作によってシャッターカーテン1を自重降下させる自動閉鎖装置6と、自重下降するシャッターカーテン1が障害物に当たった時に障害物を検知する障害物検知手段と、この障害物検知手段を用いた機械式危害防止装置と、を備えている。
【0022】
管理併用防火シャッターは、通常時には、電動開閉機Mによって電動駆動される。具体的には、電動開閉操作部3Aから開スイッチが押されると、開信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが駆動して、シャッターカーテン1を上昇させ、電動開閉操作部3Aから閉スイッチが押されると、閉信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが駆動して、シャッターカーテン1を下降させ、電動開閉操作部3Aから停止スイッチが押されると、停止信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが停止して、移動中のシャッターカーテン1を停止させる。
【0023】
シャッターカーテン1は、複数枚の開口幅方向に延びる長尺状のスラットを上下に連結して構成されており、下端には座板1Aが設けてある。座板1Aは、開口部幅方向に延びる長尺状の上座板(図示せず)と、上座板の下方側に上座板に対して相対的に上下動自在に吊持された長尺状の下座板(図示せず)とからなり、座板1Aは、障害物検知手段の一構成要素となっている。
【0024】
シャッター装置は、火災時にシャッターカーテン1を自重降下させる自動閉鎖装置6及び作動部7(ブレーキ解放・復帰装置)を備えている。本実施形態では、自動閉鎖装置6と作動部7は物理的に離間してワイヤW1で伝動連結されているが、自動閉鎖装置6に作動部7の機能を搭載してもよい。
【0025】
自動閉鎖装置6は、防災盤6bからの火災検知信号の入力によって作動して、ワイヤW1、作動部7を介してブレーキを解放させる。図示の態様では、自動閉鎖装置6と作動部7は離間しており、自動閉鎖装置6と作動部7がワイヤW1を介して機械的に接続されており、火災信号が入力されると自動閉鎖装置6が作動してワイヤW1を引っ張ることで、作動部7がブレーキ解放姿勢となって電動開閉機Mのブレーキが解放される。本実施形態では、自動閉鎖装置6には、復旧機構6´が一体化されている。このような自動閉鎖装置6、作動部7、復旧機構6´は当業者に知られており、これらの具体的な構成については、本発明の構成を限定するものではないが、例えば、例えば、特開2017-96073を参照することができる。
【0026】
開口部全開状態で火災が発生すると、煙感知器6aによって火災が感知され、防災盤6bからの火災検知信号によって自動閉鎖装置6が作動して、ワイヤW1を介して作動部7がブレーキ解放姿勢となって、電動開閉機Mのブレーキを解放する。ブレーキが解放されると、シャッターカーテン1は、幅方向両端部がガイドレール2の溝部に案内されながら自重で下降し、座板1Aが着床することで開口部を全閉する。
【0027】
シャッター装置は、いわゆる危害防止装置を備えており、降下中のシャッターカーテン1の下端の座板1Aが障害物に当たって当該障害物を検知すると、復帰ワイヤを介して電動開閉機Mのブレーキを復帰させて、シャッターカーテン1の降下を停止させるようになっている。復帰ワイヤは、第1ワイヤW2と第2ワイヤW3とから構成されている。開口部上方部位には、開口幅方向の電動開閉機Mが設置された側に寄って、中継装置10が設けてあり、座板1Aには、中継装置10の下方に位置するように開口幅方向の一側に寄って、ロック装置11が設けてある。
【0028】
第1ワイヤW2と第2ワイヤW3は中継装置10を介して接続されている。第1ワイヤW2の一端は作動部7のブレーキ解放体(図示せず)をブレーキ復帰方向に移動させるように作動部7(ブレーキ解放体)に連結されており、他端は中継装置10に連結されている。第2ワイヤW3の一端は中継装置10に連結されており、他端は座板1Aに設けたロック装置11に連結されている。第2ワイヤW3は、シャッターカーテン1の降下に伴ってシャッターカーテン1の面部に沿って延びるように引き出される。
【0029】
ロック装置11は、上座板に設けられ、降下中のシャッターカーテン1の下座板が障害物に当たって上座板に対して相対的に上動することで、復帰用ワイヤ(第2ワイヤW3)の引き出しを機械的に規制し、当該引き出しが規制された復帰ワイヤ(第2ワイヤW3+第1ワイヤW2)によりブレーキ解放体をブレーキ復帰方向に引っ張るようになっている。
【0030】
自重降下中のシャッターカーテン1の下座板が障害物に当たった場合には、復帰ワイヤ(第2ワイヤW3+第1ワイヤW2)によりブレーキ解放体をブレーキ復帰位置に移動させてシャッターカーテン1の自重降下を停止させる。
【0031】
電動降下中のシャッターカーテン1の下座板が障害物に当たった場合には、復帰ワイヤ(第2ワイヤW3+第1ワイヤW2)によるブレーキ解放体の移動に連動して、作動部7の障害物検知用のマイクロスイッチ(図示せず)がON状態からOFF状態となることで(OFF状態からON状態となることで障害物検知を行うように設計してもよい)、制御装置4に障害物検知信号が送信され、制御装置4からシャッター制御盤に信号が送信されて、電動降下中のシャッターカーテン1を停止させる。
【0032】
シャッター装置は、停止したシャッターカーテン1を再降下させる再降下手段(自重再降下手段)を備えている。自重降下中のシャッターカーテン1の下座板が障害物に当たってシャッターカーテン1を停止させた後に障害物が取り除かれると、復帰ワイヤの引き出しが可能となって、ブレーキ解放体がブレーキ解放方向に移動して、シャッターカーテン1が自重再降下する。また、障害物除去後において、シャッターカーテン1が自重で再降下するタイミングを遅延させるようにしてもよい。
【0033】
電動降下中のシャッターカーテン1の下座板が障害物に当たってシャッターカーテン1を停止させた後に障害物が取り除かれると、復帰ワイヤの引っ張り力が無くなり、作動体が定常位置に復帰して、作動部7のマイクロスイッチはOFFからONとなり、電動開閉操作部3Aからの操作によってシャッターカーテン1の電動開閉が可能となる。このような危害防止装置(例えば、障害物検知機構、中継装置10、ロック装置11等を含む)の具体的な構成については、本発明を限定するものではないものの、例えば、特開2017-96073を参照することができる。
【0034】
シャッター装置の近傍の壁面には、操作し易い高さに手動閉鎖装置3Bが設けてある。手動閉鎖装置3Bは、縦長直方体の箱体からなる操作ボックスであり、手動閉鎖用の操作部、及び、自動閉鎖装置6の復旧用の操作部が設けられる。手動閉鎖用の操作部は、操作ボックスの前面部に設けた非常時閉鎖スイッチ(蓋に隠れており、図示せず)である。
【0035】
手動閉鎖装置の操作部(非常時閉鎖スイッチ、回動レバー3a)は、作動部7のブレーキ解放操作、ブレーキ復帰操作を行えるように手動操作用のワイヤW4の一端に機械的に連結されている。ワイヤW4の他端は、作動部7に連結されている。手動閉鎖装置の操作部は、ブレーキ解放作動前の状態から第1の操作(非常時閉鎖スイッチの押し操作)によってブレーキを解放するように作動し、ブレーキ解放作動後の状態から第2の操作(非常閉鎖スイッチの押操作によって突出した回動レバー3aの操作)によってブレーキを復帰させるように作動する。操作ボックス内の前面部には自動閉鎖装置復旧ワイヤW5を巻き掛けするプーリ(図示せず)が設けてあり、復旧用レバー(図示せず)は、自動閉鎖装置の復旧ワイヤW5によって復旧機構6´と接続されており、復旧機構6´と共に、自動閉鎖装置6の復旧装置を構成する。
【0036】
本実施形態に係る管理併用防火シャッターにおいて、通常時には、電動開閉機M及び制御装置4には商用電源からの電力が供給されるが、停電時等には、臨時電源を用いてシャッターの電動開放が可能となっている。図1に示すように、躯体には、電動開閉操作部3Aの操作ボックスに隣接して、電動開放操作部(開スイッチ9A)と、臨時電源としての発電機Gと接続可能な電源接続部としてのコネクタC1と、を備えた筐体としての操作ボックスからなる電源接続装置9が設けられる。本実施形態では、電動開放操作部(開スイッチ9A)と電源接続部(コネクタC1)は、開スイッチ9Aが上側、コネクタC1が下側に位置して、上下に隣接して設けてある。電源接続装置9の前面部90には、開スイッチ9A、コネクタC1に加えてLED表示部Lが設けてある。LED表示部Lは、電動開閉機Mに対して臨時電源から供給される電力が逆相であることを表示する表示手段である。
【0037】
[A-2]第2実施形態
図2を参照しつつ、危害防止装置付き防火シャッターについて説明する。図中、要素間を繋ぐ実線は電線である。図2に示すように、シャッター装置は、左右のガイドレール2の間に形成された開口部を開閉するシャッターカーテン1と、開口部の上方に設けられ、シャッターカーテン1が巻き取られる巻取シャフト(図示せず)と、開口部上方において、開口幅方向の一側に寄った部位に設けられ、巻取シャフトと伝動連結されている電動開閉機Mと、電動開閉操作部と手動閉鎖装置(非常作動スイッチ31)を備えた操作ボックス3と、制御装置(危害防止連動中継器)4と、自動閉鎖装置6と、煙感知器6aと、防災盤6bと、電動開閉機M及び制御装置4に電力を供給する商用電源と、を備えている。
【0038】
シャッターカーテン1は、複数枚の開口幅方向に延びる長尺状のスラットを上下に連結して構成されており、下端には座板1Aが設けてある。座板1Aは、開口部幅方向に延びる長尺状の上座板(図示せず)と、上座板の下方側に上座板に対して相対的に上下動自在に吊持された長尺状の下座板(図示せず)とからなり、座板1Aは、障害物検知手段の一構成要素である座板スイッチを備えている。シャッターカーテン1の最下端に設けた座板1Aは、座板スイッチを有しており、下降中のシャッターカーテン1の下方に障害物が存在する場合に、これを座板スイッチで検出し、障害物検知信号を信号線1Bによって制御装置(危害防止連動中継器)4に出力する。座板スイッチに接続される信号線1Bは、開口部上端に位置して取り付けられたコードリールC内に巻き取り方向への付勢力を保持して巻装される。
【0039】
管理併用防火シャッターは、通常時には、電動開閉機Mによって電動駆動される。具体的には、操作ボックス3の電動開閉操作部から開スイッチが押されると、開信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが駆動して、シャッターカーテン1を上昇させ、電動開閉操作部から閉スイッチが押されると、閉信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが駆動して、シャッターカーテン1を下降させ、電動開閉操作部から停止スイッチが押されると、停止信号が制御装置4を介してシャッター制御盤5に送信され、電動開閉機Mが停止して、移動中のシャッターカーテン1を停止させる。
【0040】
管理併用防火シャッターにおいて、開口部全開状態で火災が発生すると、煙感知器6aによって火災が感知され、防災盤6bからの火災検知信号に基づく自動閉鎖装置6の作動によって、シャッターカーテン1が、その幅方向両端部がガイドレール2の溝部に案内されながら自重降下し、シャッターカーテン1の最下端の座板1Aが着床して開口部を全閉する。
【0041】
本実施形態に係る自動閉鎖装置6は、電動開閉機Mに隣接して設けられ、防災盤6bからの火災検知信号の入力あるいは非常作動スイッチ31(手動閉鎖装置)からの手動閉鎖信号の入力によってシャッターカーテン1を自重降下させる。本実施形態では、火災検知信号、手動閉鎖信号は制御装置(危害防止連動中継器)4に入力され、火災検知信号あるいは手動閉鎖信号の入力に応じて、制御装置(危害防止連動中継器)4からブレーキ解放信号が自動閉鎖装置6に出力され、自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構)6の作動によって電動開閉機Mのブレーキを解放して、シャッターカーテン1を自重降下させる。
【0042】
図2に示すように、防災盤6b、自動閉鎖装置6、有線式の障害物検知手段は、例えば天井裏に配設された制御装置(危害防止連動中継器)4にケーブルを介してそれぞれ電気的に接続されている。制御装置(危害防止連動中継器)4は、火災時に煙検知器6aの検知に基づく防災盤6bからの信号を受信すると、自動閉鎖装置6にブレーキ解放信号を送信して自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構)6を作動させて電動開閉機Mのブレーキを解放してシャッターカーテン1を自重降下させる。一方、制御装置(危害防止連動中継器)4は、自重降下するシャッターカーテン1が障害物(例えば避難者)に接触して生成される障害物検知信号を受信すると、有線式の障害物検知によって、自動閉鎖装置6にブレーキ復帰信号を送信して自動閉鎖装置(ブレーキ復帰機構)6を作動させて、電動開閉機Mのブレーキを復帰させてシャッターカーテン1の自重降下を停止させる。
【0043】
自動閉鎖装置6の作動について説明する。防災盤6bからの火災信号を制御装置(危害防止連動中継器)4が受信すると、制御装置4からの通電によって自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構)6が作動して、電動開閉機Mのブレーキ部を解放させてシャッター2を自重降下させて防火区画を形成する。自重降下するシャッターカーテン1の下端の座板1Aに障害物が当接した時には、座板スイッチから障害物検知信号が制御装置4に送信され、障害物検知信号を受信した制御装置4からの指令で、電動開閉機Mのブレーキが復帰する。
【0044】
座板スイッチから検知信号が制御装置(危害防止連動中継器)4に送信されると、検知信号を受信した制御装置4から自動閉鎖装置6に所定時間、例えば、0.5秒から1秒程度、DC24Vが通電(ブレーキ復帰信号)されて、ブレーキ復帰機構が作動して、電動開閉機Mのブレーキが復帰する。障害物が除去されると、制御装置4は、障害物が除去されたことを、座板スイッチを介して検知する。障害物が除去されたことを検知した後、所定時間、例えば、10秒から20秒後に、制御装置4から自動閉鎖装置6に起動信号(DC24)が通電され、電動開閉機Mのブレーキが解放され、シャッターカーテン1は自重降下を再開する。
【0045】
制御装置(危害防止連動中継器)4は、電動降下するシャッターカーテン1が障害物(例えば避難者)に接触して生成される障害物検知信号を受信すると、有線式の障害物検知によって、シャッター制御盤5に信号を送信して電動開閉機Mの駆動を停止させてシャッターカーテン1の電動降下を停止させる。
【0046】
本実施形態に係る障害物検知手段は有線式であり、座板スイッチに接続される信号線1Bは、開口部上端に位置して取り付けられたコードリールC内に巻き取り方向への付勢力を保持して巻装されており、シャッターカーテン1の昇降駆動に伴って、信号線1BがコードリールCに巻き取られ、あるいは、繰り出されるようになっている。座板スイッチの具体的な構成としては、座板を上座板と下座板から構成して、上座板に対して下座板が上動することで上座板と下座板との間に設けたスイッチが入力されるもの、座板の下面にテープスイッチを設けたもの、座板を上座板と下座板から構成して、上座板に対して下座板が上動することで座板の端部に設けたリンク機構によってガイドレール内のテープスイッチが入力されるもの、等が例示される。また、障害物検知は無線方式(赤外線や電波)であってもよい。
【0047】
操作ボックス3は、シャッター装置の近傍の壁面において、操作し易い高さに設けてある。操作ボックス3は蓋を備えており、蓋を開けることで露出する前面部30には、電動開閉操作部、及び、手動閉鎖装置を構成する非常作動スイッチ31(蓋を開けずに押し操作可能)が設けてある。本実施形態に係る手動閉鎖装置は電気式手動閉鎖装置であって、例えば、非常作動スイッチ31を押すことで、無電圧接点信号が生成されて、制御装置4からブレーキ解放信号を出力する。非常作動スイッチ31は、例えば、火災信号入力による制御作動に先立ってシャッターカーテン1を直ちに自重降下させたいような場合に用いられる。操作ボックス3の前面部30には、復旧ボタン(図示せず)が設けてあり、復旧ボタンを押し操作することで、制御装置4が火災モードから通常モードに復旧する。
【0048】
本実施形態に係る管理併用防火シャッターの制御システムでは、制御装置(危害防止連動中継器)4を経由して制御が行われている。制御装置(危害防止連動中継器)4には、通常時の商用電源とは別に停電時の制御動作を確保するために小容量のバッテリ(図示せず)が内蔵されており、火災時に、停電で商用電源が遮断されるような緊急状態であっても、バッテリによって、火災検知信号に基づいて信号を出力して、自動閉鎖装置6を作動させて、シャッターカーテン1の自重降下を行えるようになっている。
【0049】
本実施形態に係る管理併用防火シャッターにおいて、通常時には、電動開閉機M及び制御装置4には商用電源からの電力が供給されるが、停電時等には、臨時電源を用いてシャッターの電動開閉が可能となっている。図2に示すように、躯体には、電動開閉操作部及び手動閉鎖装置を提供する操作ボックス3に隣接して、電動開放操作部(開スイッチ9A)と、臨時電源としての発電機Gと接続可能な電源接続部としてのコネクタC1と、を備えた筐体としての操作ボックスからなる電源接続装置9が設けられる。本実施形態では、電動開放操作部(開スイッチ9A)と電源接続部(コネクタC1)は、開スイッチ9Aが上側、コネクタC1が下側に位置して、上下に隣接して設けてある。電源接続装置9の前面部90には、開スイッチ9A、コネクタC1に加えてLED表示部Lが設けてある。LED表示部Lは、電動開閉機Mに対して臨時電源から供給される電力が逆相であることを表示する表示手段である。
【0050】
[A-3]電源接続装置と臨時電源の使用
シャッター装置は、通常時は、商用電源によって動作し、通常時の使用状態では、コネクタC1には、可搬式発電機あるいは電源コンセントは接続されていない。コネクタC1には臨時電源としての発電機Gやコンセント(図示せず)が接続可能となっている。より具体的には、コネクタC1には、外部から電線EW2の先端の接続部(コネクタC2)が接続可能となっており、例えば、電線EW2の基端には臨時電源としての発電機Gが接続可能あるいは予め接続されている。停電時等にシャッターを開閉させる必要が生じた場合には、例えば、発電機Gを用意して、発電機Gから延びる電線EW2のコネクタC2をコネクタC1に接続することで、発電機Gを臨時電源として電動開閉機Mに電気を供給することで、電動開閉機Mが駆動可能となり、例えば、開スイッチ9Aを押すことでシャッターカーテン1が上昇する。なお、本実施形態において、臨時電源を用いる場合は、停電時に限定されるものではなく、商用電源が有効な場合であっても、臨時電源を用いてシャッターカーテン1を上昇させたい場合もあり得る。また、電動開閉操作部3Aの開スイッチが臨時電源を用いてシャッターカーテン1を上昇させる場合の開スイッチを兼用するようにしてもよい。
【0051】
電動開閉機M及び制御装置4には、回路遮断器Brを介して商用電源が接続されており、通常時には、商用電源から供給される電力によって作動するようになっている。図1図2に示すように、本実施形態に係る管理併用防火シャッターは、電源切替装置8を備えており、通常時には電動開閉機Mの電源として商用電源を選択し、停電時、あるいは、非停電時であっても何らかの理由で臨時電源を用いたい場合には、電動開閉機Mの電源として臨時電源を選択できるように構成されている。
【0052】
図3図4に示すように、商用電源からの入力は第1路と第2路に分岐され、第1路を通って電動開閉機Mに電力が供給され、第2路を通って制御装置4に電力が供給され、第1路上に商用電源と臨時電源を切り替える電源切替部が設けてある。商用電源と電源切替装置8は電線EW3によって接続されており、電源切替装置8と制御装置4は電線EW4によって接続されており、電源切替装置8と電動開閉機Mは電線EW1´´によって接続されており、電源切替装置8と電源接続装置9は電線EW1によって接続されている。
【0053】
本実施形態では、電源切替装置8は、電源切替部(電源選択スイッチ)S、スイッチS1、スイッチS2を備えている。1つの態様では、電源切替部(電源選択スイッチ)Sが第1の位置をとる時、スイッチS1は閉状態、スイッチS2は開状態となり、商用電源が選択され(図3)、電源切替部(電源選択スイッチ)Sが第2の位置をとる時、スイッチS1は開状態、スイッチS2は閉状態となり、臨時電源が選択される(図4)。
【0054】
臨時電源を使用する場合の電源線は、電源接続装置9と電源切替装置8を電気的に接続する電線EW1と、電源切替装置8と電動開閉機Mのシャッター制御盤5を電気的に接続する電線EW1´´と、からなる。臨時電源を使用する場合の信号線は、電源接続装置9と電動開閉機Mのシャッター制御盤5を電気的に接続する電線EW1´からなる。
【0055】
1つの態様では、例えば、電線EW1は、ガイドレール2の側方の壁体内を通って、壁体の下方部位に埋設した電源接続装置9の操作ボックスまで延びており、電線EW1の第2端には電源接続装置9が電気的に接続されている。同様に、信号線である電線EW1´は、壁体内を通って延びている。電源接続装置9の操作ボックスには図示しない蓋が設けてあり、蓋を開けることで前面部90及び前面部90に設けた開スイッチ9A、コネクタC1が露出するようになっている。
【0056】
上記例では、電動開閉機Mへ電力を供給する電線EW1、信号を供給する電線EW1´は壁体内を通るように設けてあるが、電線EW1、EW1´を、壁体の外面に沿って設けてもよい。また、電線EW1、EW1´を、ガイドレール2を介して開口部下方まで案内してもよい。より具体的には、電線は、ガイドレール2内を通って、または、ガイドレール2外面に沿って、ガイドレール2の下方部位まで延びており、下方部位において電線EW1の端部にはコネクタC1を備えた電源接続装置9が電気的に設けられる。コネクタC1はガイドレール2の外面に露出可能に設けてもよく、あるいは、ガイドレール2に電源接続装置が設けてある場合には、当該電源接続装置の前面において外部に露出可能に設けてもよい。あるいは、電線EW1は、壁体内あるいはガイドレール2内を通って、または、壁体外面あるいはガイドレール2の外面に沿って、ガイドレール2の下方部位あるいは壁体の下方部位(床面ないし床内を含む)まで延びており、電源接続装置の操作ボックス(開スイッチ9Aが設けられる)及びガイドレール2とは独立した壁体上ないし床面上あるいは床面内の部位において、外部から接続可能な電源接続部としてのコネクタC1を設けてもよく、この場合、電源接続装置の開スイッチ9Aと電源接続部(コネクタC1)は物理的に離れた場所に配置される。
【0057】
[B]危害防止付き防火シャッター
[B-1]第1実施形態
図5を参照しつつ、機械式危害防止装置付き防火シャッターについて説明する。図中、要素間を繋ぐ実線は電線であり、一点鎖線はワイヤである。図5に示すように、シャッター装置は、左右のガイドレール2の間に形成された開口部を開閉するシャッターカーテン1と、開口部の上方に設けられ、シャッターカーテン1が巻き取られる巻取シャフト(図示せず)と、開口部上方において、開口幅方向の一側に寄った部位に設けられ、巻取シャフトと伝動連結されている電動開閉機Mと、手動閉鎖装置3Bと、防災盤6bからの火災検知信号の入力あるいは手動閉鎖装置3Bからの操作によってシャッターカーテン1を自重降下させる自動閉鎖装置6と、自重下降するシャッターカーテン1が障害物に当たった時に障害物を検知する障害物検知手段と、この障害物検知手段を用いた機械式危害防止装置と、を備えている。図5に示す機械式危害防止装置付き防火シャッターにおいて、電動開閉機Mは商用電源には接続されていない。
【0058】
シャッターカーテン1の具体的な構成、障害物検知手段及び機械式危害防止装置の具体的な構成、手動閉鎖装置3Bの具体的な構成、自動閉鎖装置6の作動等については、管理併用防火シャッターの第1実施形態(図1)と同じであり、図5図1において、同一の構成要素については同一の参照番号が付してあり、図1に基づく既述の説明を援用することができる。
【0059】
[B-2]第2実施形態
図6を参照しつつ、危害防止装置付き防火シャッターについて説明する。図中、要素間を繋ぐ実線は電線である。シャッター装置は、左右のガイドレール2の間に形成された開口部を開閉するシャッターカーテン1と、開口部の上方に設けられ、シャッターカーテン1が巻き取られる巻取シャフト(図示せず)と、開口部上方において、開口幅方向の一側に寄った部位に設けられ、巻取シャフトと伝動連結されている手動開閉機M1と、手動閉鎖装置3´(非常作動スイッチ31)と、制御装置(危害防止連動中継器)4と、自動閉鎖装置5と、火災感知器6aと、防災盤6bと、制御装置4に電力を供給する商用電源と、を備えている。図6に示す機械式危害防止装置付き防火シャッターにおいて、電動開閉機Mは商用電源には接続されていない。
【0060】
シャッターカーテン1の具体的な構成、障害物検知手段及び制御装置(危害防止連動中継器)4の具体的な構成、非常作動スイッチ31の具体的な構成、自動閉鎖装置6の作動等については、管理併用防火シャッターの第2実施形態(図2)と同じであり、図6図2において、同一の構成要素については同一の参照番号が付してあり、図2に基づく既述の説明を援用することができる。
【0061】
[B-3]臨時電源、電動開閉機を用いたシャッター開放
図5図6に示すシャッター装置は、電動開閉機Mを備えるものでありながら、電動開閉機Mを駆動するための電力を供給するバッテリを搭載しておらず、また、いかなる商用電源にも接続されていない。本実施形態では、電動開閉機Mのシャッター制御盤5から延びる電線EW1´´が接続された回路遮断器Brの一次側には、商用電源は接続されておらず、電線EW1が接続されており、電線EW1は壁体(躯体)を介して下方部位まで延びており、電線EW1の端部には、電源接続部としてのコネクタC1が設けてある。コネクタC1には臨時電源が接続可能となっている。コネクタC1には、外部から電線EW2の先端の電源接続部が接続可能となっており、電線EW2の基端には臨時電源が接続されている。
【0062】
図5図6に示すシャッター装置は、1つの態様では、通常時は、シャッター全閉状態で使用され、通常時の使用状態では、コネクタC1には、可搬式発電機あるいは電源コンセントは接続されていない。メンテナンス等の理由からシャッターを開放させる必要が生じた場合には、発電機Gを用意して、発電機Gから延びる電線EW2のコネクタC2をコネクタC1に接続することで、発電機Gを臨時電源として電動開閉機Mに電気を供給することで、電動開閉機Mが駆動可能となり、開スイッチ9Aを押すことでシャッターカーテン1が上昇する。
【0063】
図5図6に示す本実施形態では、シャッター装置(電動開閉機M)を商用電源と接続せずに、シャッターを開放させる時のみ臨時電源を簡単に接続できるようにしたことで、商用電源を利用するために商用電源と電動開閉機を接続する電気配線が不要となり、電源の敷設工事の費用を抑えることができる。本実施形態では、発電機や電源コンセントがあれば、通常時は全閉状態で用いられるシャッター装置(商用電源に接続されておらず、また、バッテリも搭載されていない)を電動で開放することができ、また、1つの可搬式の発電機を用いて複数のシャッター装置の電動開放も可能である。また、図5に示すシャッター装置においては、機械式危害防止装置を備えていることで、通常時に電源に接続されておらず、またバッテリを搭載していないものであっても(すなわち、電源を必要としない)、シャッターカーテン1の自重降下時に障害物検知が可能であり、かつ、障害物除去後の再降下が可能である。図6に示すシャッター装置においては、制御装置(危害防止連動中継器)4を経由してシャッターカーテン1の自重降下時の制御が行われるが、制御装置(危害防止連動中継器)4には、通常時の商用電源とは別に停電時の制御動作を確保するために小容量のバッテリ(図示せず)が内蔵されており、火災時に、停電で商用電源が遮断されるような緊急状態であっても、バッテリによって、火災検知信号に基づいて信号を出力して、自動閉鎖装置6を作動させて、シャッターカーテン1の自重降下、障害物検知、障害物除去後の再降下が可能である。
【0064】
[C]臨時電源
[C-1]臨時電源の概要
臨時電源は、電動開閉機Mへ電力を供給する電線EW1に設けた電源接続部(コネクタC1)に接続可能な電源であり、かつ、通常のシャッター装置の使用状態では、電源接続部(コネクタC1)に接続されておらず、シャッターの電動開放が必要となった時に一時的に電源接続部(コネクタC1)に接続される電源である。
【0065】
本実施形態では、臨時電源として可搬式の発電機Gを用意し、発電機Gの出力側にコネクタC1に接続できるコネクタC2を備えた電線EW2を設けて、電源接続装置9の操作ボックスの前面部90に露出するコネクタC1に発電機Gを接続可能となっている。発電機Gは、例えば、走行ローラを備えた可動式の発電機Gであり、通常時には、適所に格納されている。
【0066】
このように、電動開放操作部としての開スイッチ9Aを備えた操作ボックス内に外部から臨時電源としての発電機Gが接続可能なコネクタC1を設けることで、シャッターの開スイッチ9Aと同じ箇所で発電機Gの接続を行うことができ、発電機Gの接続、開スイッチ9Aからの操作をスムーズに行うことができる。
【0067】
図7に示すように、発電機Gに代えて、壁体に露出した電源コンセントPやバッテリ装置を臨時電源とし、臨時電線EW2´を用いて、電源コンセントPと電線EW1の端部のコネクタ(電源接続部)C1を接続してもよい。1つの態様では、臨時電線EW2´は、第1部分EW20と第2部分EW21とからなり、第2部分EW21はコードリール(電工ドラム)である。図9に示すように、第1部分EW20の長さ方向一端には、コンセント(電源接続部)C1と接続可能な第1接続部C2が設けられ、他端には第2接続部C3が設けられている。第1部分EW20の第2接続部C3が第2部分EW21を構成するコードリールの本体に接続可能となっており、コードリール本体から延びるコードの先端が電源コンセントPに接続される。本実施形態では、臨時電線EW2´を第1部分EW20と第2部分EW21から構成したが、1本の電線から構成してもよい。また、第1部分EW20は1本の部材から構成しても、複数本の部材を互いに接続して構成してもよい。電源コンセントPを臨時電源とする場合には、必要に応じて(例えば、開閉機が200Vで動作する場合であって、電源コンセントPの電圧が200Vでない場合)、適宜、変圧器を設けて電圧を変換する。
【0068】
本実施形態において、電動開閉機Mを駆動するための電力を供給する臨時電源は、コネクタC1に接続可能な可搬式発電機あるいは電源コンセント、バッテリ(例えば、移動台車に搭載されたバッテリ)であるが、これらの臨時電源は通常時には、コネクタC1に接続されておらず、すなわち、これらの臨時電源と電動開閉機Mとは接続されていない。
【0069】
シャッター装置は、通常時の使用状態では、コネクタC1には、可搬式発電機あるいは電源コンセントは接続されていない。停電時等にシャッターを開閉させる必要が生じた場合には、発電機Gを用意して、発電機Gから延びる電線EW2のコネクタC2をコネクタC1に接続することで、発電機Gを臨時電源として電動開閉機Mに電気を供給することで、電動開閉機Mが駆動可能となり、例えば、開スイッチ9Aを押すことでシャッターカーテン1が上昇する。
【0070】
1つの態様では、開スイッチ9Aの押し切り動作(開スイッチ9Aの押し操作を継続している間だけシャッターカーテン1が上昇する)によってシャッターカーテン1を上昇させる。あるいは、押し切り動作ではなく自己保持回路を用いて、開スイッチ9Aの押圧パターンによって、停止操作を行ってもよく、例えば、開スイッチ9Aの1回目の押圧によって、シャッターカーテン1が上昇を開始し、2回目の押圧によって上昇中のシャッターカーテン1を停止させるようにしてもよい。あるいは、開スイッチ9Aに加えて、停止スイッチを設けてもよい。
【0071】
[C-2]逆相の検知、提示
上述のように、本実施形態では、臨時電源を用いて電動開閉機Mを駆動することで、全閉状態のシャッターカーテン1を電動開放するものであるが、臨時電源から供給される三相電力との関係において、電動開閉機Mが逆相の状態となる場合があり得る(特に、コンセント電源を臨時電源として用いる場合)。逆相とは、三相交流回路の相回転が逆になった状態であり、電動開閉機M(三相誘導モータを備える)は逆回転となる。逆相によるモーターの逆回転を防止するために、従来から、逆相リレーないし逆転防止リレーを設けることで、逆相状態ではモーターが始動しないようにすることが行われている。
【0072】
このような臨時電源は、常時電動開閉機Mと電気的に接続されるものではなく、臨時電源と電動開閉機Mとの接続は、必要が生じた時に、現場においてシャッター装置のユーザ(通常、シャッター装置について十分な知識を持ち合わせていない)によって行われるものであることから、臨時電源接続時に逆相によって電動開閉機Mによるシャッターカーテン1開放が行われない事象が生じた時(例えば、逆相の場合には電動開閉機Mへの電流を遮断する回路を備えているような場合)に、その理由を知ることができず、適切な対応をとることができない。
【0073】
本実施形態に係るシャッター装置は、電源接続部(コネクタC1)への臨時電源の接続時に逆相を検知する逆相検知手段と、前記逆相検知手段による逆相検知時に、逆相であることを提示する逆相提示手段と、を備えている。逆相検知手段は、電動開閉機Mに対して、臨時電源から供給される電力が逆相状態にあることを検知するものであり、臨時電源から供給される電力に対して電動開閉機Mが逆相状態にある場合には、逆相検知手段による逆相状態の検知に基づいて、逆相提示手段が逆相であることをシャッター装置の操作者(典型的には、全閉状態にあるシャッターカーテン1を電動開放させるようとする者)に提示する。
【0074】
逆相検知手段は、電動開閉機Mに対して、臨時電源から供給される電力が正相か逆相かを判定するものであり、例えば、従来の逆相リレーに用いられている手段を採用することができる。逆相検知手段は、臨時電源から電電開閉機Mへの電力供給路に設けることができ、1つの態様では、電動開閉機Mに隣接するシャッター制御盤5(制御盤を構成する回路)に設けられる(図7参照)。また、逆相検知手段は、電源接続装置9に設けてもよい。より具体的には、電源接続装置9の箱体内に位置して、電線EW1に対して接続される。あるいは、シャッター装置が、商用電源と臨時電源を切り替える電源切替装置を備えている場合に、逆相検知手段を、電源切替装置8に設けてもよい。より具体的には、電源切替装置8を構成する回路において、電線EW1ないし電線EW1´´に対して接続されている。
【0075】
本実施形態において、臨時電源接続時において、逆相の場合には、電動開閉機Mに電力が供給されて当該電動開閉機Mが始動することを防止し、逆相であることをシャッター装置の操作者に提示する。逆相であることを提示する逆相提示手段は、典型的には逆相であることを表示する手段であり、例えば、逆相であることを消灯(正相の場合には、点灯している)で提示するもの、あるいは、逆相であることを発光ないし点灯で提示するものでもよい。1つの態様では、電源接続装置9の操作ボックスの前面部90には、LED表示部Lが設けてあり、逆相検知手段が逆相を検知した時には、LED表示部Lが消灯、あるいは、発光(点滅を含む)するように構成されている。本実施形態では、正相の場合にリレースイッチS3が閉成してLED表示部Lを含む回路に電流が供給されてLED表示部Lが発光するようになっており(電動開閉機Mにも電力が供給される)、逆相の場合にはリレースイッチS3が開成ないし開成状態を維持してLED表示部Lが消灯ないし消灯状態を継続するようになっている(図7図8)。なお、逆相検知時に、LED表示部Lを含む回路が閉成して、臨時電源からの電力によってLED表示部Lが発光するように構成してもよい。
【0076】
逆相提示手段は、上記発光手段に加えて、あるいは、代えて、音声出力手段を備えていてもよい。例えば、逆相検知手段が逆相を検知した時には、警告音(音の種類は限定されない)が生成されるようにしてもよい。
【0077】
本実施形態では、臨時電源から供給される電力に対して電動開閉機Mが逆相状態にある場合には、逆相検知手段による逆相状態の検知に基づいて、逆相提示手段が逆相であることをシャッター装置の操作者(典型的には、全閉状態にあるシャッターカーテンを電動開放させるようとする者)に提示するようになっており、操作者が逆相であることを認識することができ、適切な対応(逆相から正相への変換)をとることが可能となる。
【0078】
[C-2]逆相から正相への変換
本実施形態では、コネクタ(電源接続部)C1に接続された臨時電源が逆相の場合に正相に変換する逆相変換手段を備えている。本実施形態では、逆相変換手段は、コネクタ(電源接続部)C1と臨時電源(例えば、電源コンセントP)とを電気的に接続する臨時電線EW2´に設けられる変換用電線EW22である。本実施形態では、限定されないものの、変換用電線EW22の長さは、臨時電線EW2´の第1部分EW20の長さに比べて短い。
【0079】
上述のように、図7に示す態様では、臨時電線EW2´は、第1部分EW20と第2部分EW21とからなる。図9に示すように、第1部分EW20は、長さ方向一端には、コンセント(電源接続部)C1と接続可能な第1接続部C2が設けられ、他端には第2接続部C3が設けられており第1部分EW20の第2接続部C3が第2部分EW21を構成するコードリールの本体に接続することで臨時電線EW2´を構成する。臨時電線EW2´の第1部分EW21の配線を表1に示す。
【表1】
【0080】
図10に示すように、変換用電線EW22は、長さ方向一端に第1接続部C4を備え、他端には第2接続部C3´が設けてある。変換用電線EW22の配線を表2に示す。
【表2】
【0081】
本実施形態では、変換用電線(逆相変換手段)EW22は、臨時電線EW2´の第1部分EW20に設けられる。逆相を正相に変換する場合には、変換用電線EW22の第1接続部C4に臨時電線EW2´の第1部分EW20の第2接続部C3を接続し、変換用電線EW22の第2接続部C3´を臨時電線EW2´の第2部分EW21を構成するコードリールの本体に接続するようになっている。臨時電線EW2´の第1部分EW20と第2部分EW21の間に変換用電線EW22を設けることで、逆相から正相への変換を行う第1部分EW20´(図7参照)が得られる。
【0082】
本実施形態では、変換用電線EW22を用意することで、逆相検知手段によって逆相が検知され、逆相状態であることが提示された場合には、臨時電線EW2´の第1部分EW20の第2接続部C3を、第2部分EW21を構成するコードリールの本体から取り外し、第2接続部C3に、変換用電線EW22の第1接続部C4を接続し、変換用電線EW22の第2接続部C3´を臨時電線EW2´の第2接続部C3を第2部分EW21を構成するコードリールの本体に接続することで、逆相を正相に変換することができる。本実施形態では、逆相が正相へ変換されたことは、LED表示部Lの点灯によって確認することができる。
【0083】
本実施形態では、既存の臨時電線EW2´に変換用電線EW22を加えることで逆相を正相へ変換したが、逆相変換用の第1部分を用意しておき、逆相の場合には、既存の臨時電線EW2´の第1部分EW20を上記逆相変換用の第1部分に差し替えるようにしてもよい。
【0084】
本実施形態では、逆相変換手段(変換用電線EW22)を臨時電線EW2´に設けることで、逆相を正相に変換したが、逆相変換手段を、臨時電線EW2´以外に設けてもよく、例えば、逆相変換手段を電源接続装置9に設けてもよい。より具体的な例では、逆相変換手段を、図示しない逆相変換部と変換操作部から構成し、電源接続装置9の操作ボックス内に位置する電線EW1に対して切替接続可能に前記逆相変換部を設け、電源接続装置9の前面部90に変換操作部(ボタンやレバー)を設け、変換操作部の切替操作によって、臨時電源から供給される電流が逆相変換部を通るように切り替えることで、当該逆相変換部において逆相を正相に変換するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 シャッターカーテン
2 ガイドレール
3A 電動開閉操作部
31 非常作動スイッチ(手動閉鎖装置)
4 制御装置
6 自動閉鎖装置
8 電源切替装置
9 電源接続装置
9A 開スイッチ(電動開放操作部)
M 電動開閉機
G 発電機(臨時電源)
C1 電源接続部(コネクタ)
C2 接続部(コネクタ)
EW1 電線(電源線)
EW1´ 電線(信号線)
EW1´´ 電線(電源線)
EW2´ 臨時電線
EW20 臨時電線の第1部分
EW21 臨時電線の第2部分
EW22 変換用電線
LED表示部 L
P 電源コンセント
S3 リレースイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10