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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20230424BHJP
   G06Q 50/26 20120101ALI20230424BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230424BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G08G1/127 A
G06Q50/26
G06Q50/10
G08G1/005
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019134404
(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公開番号】P2021018631
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】牛尾 正人
(72)【発明者】
【氏名】内田 優雨
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-230001(JP,A)
【文献】特開2007-24624(JP,A)
【文献】特開2008-176018(JP,A)
【文献】特開2019-106161(JP,A)
【文献】特開2018-142285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G06Q 50/10
50/26
G08G 1/00-99/00
G09B 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動手段が複数のルートのそれぞれを運行する地域における施設の位置と、前記施設が属するカテゴリとを関連付けて記憶する記憶部と、
ユーザが使用する端末の位置を特定する端末位置特定部と、
複数の前記カテゴリのうち、前記ユーザに対応するカテゴリを選択するカテゴリ選択部と、
前記端末位置特定部が特定した前記端末の位置の周辺と、前記カテゴリ選択部が選択した前記カテゴリに関連付けられている施設の位置の周辺とを運行する移動手段を特定する移動手段特定部と、
前記カテゴリに関連付けられている施設を示す施設情報と、前記移動手段特定部が特定した前記移動手段が当該施設の位置の周辺を運行する旨を示す情報とを前記端末に提示する提示部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記端末から、前記提示部が提示した移動手段への乗車予約が行われたこと示す予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報取得部が前記予約情報を取得すると、当該予約情報に対応する移動手段に、前記ユーザの位置における停車を指示する停車指示部と、
をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記カテゴリ選択部は、前記端末から、前記端末が前記ユーザから受け付けたカテゴリを示す情報を取得することにより、前記ユーザに対応するカテゴリを選択する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記カテゴリ選択部は、複数の前記カテゴリのそれぞれに関連付けられている施設を示し、前記カテゴリの選択を受け付けるカテゴリ選択画面を前記端末に送信し、前記カテゴリ選択画面において選択されたカテゴリを示す情報を取得する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記カテゴリ選択部は、前記端末位置特定部が特定した前記ユーザの位置に対応する前記施設を特定し、当該施設に関連付けられている前記カテゴリを特定することにより、前記カテゴリを選択する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提示部は、前記移動手段の運行ルートを示す情報と、前記カテゴリ選択部が選択したカテゴリに対応する施設の位置を示す情報とを含む前記地域の地図を前記端末に提示する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提示部は、前記カテゴリ選択部が選択したカテゴリに関連付けられている施設のうち、一以上の施設に関する情報を前記ユーザに推奨する施設の情報として提示する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記記憶部は、複数の前記ユーザのそれぞれの前記移動手段の利用履歴と、複数の前記ユーザのそれぞれの前記施設の利用履歴とを記憶し、
前記移動手段の利用履歴と、前記施設の利用履歴とに基づいて、複数の前記施設のそれぞれの前記移動手段の運用費用の分担額を算出する費用算出部をさらに備える、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動手段に関する情報をユーザに提供する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、市街地等の地域を活性化させることを目的として、地域内でLRT(Light Rail Transit)やコミュニティバス等の移動手段を運行させて、地域内の交通システムを整備することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006―251905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
交通システムを整備することにより、ユーザは、地域内を自由に移動することができる。しかしながら、当該地域に来訪する旅行客等のユーザは、どのように移動手段を利用すれば、自身が所望する施設に向かうことができるのかを把握することが困難である。このため、ユーザが移動手段を有効に利用することができないという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、一例として、ユーザに地域内を運行する移動手段を有効に利用させることができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、移動手段が複数のルートのそれぞれを運行する地域における施設の位置と、前記施設が属するカテゴリとを関連付けて記憶する記憶部と、ユーザが使用する端末の位置を特定する端末位置特定部と、複数の前記カテゴリのうち、前記ユーザに対応するカテゴリを選択するカテゴリ選択部と、前記端末位置特定部が特定した前記端末の位置の周辺と、前記カテゴリ選択部が選択した前記カテゴリに関連付けられている施設の位置の周辺とを運行する移動手段を特定する移動手段特定部と、前記カテゴリに関連付けられている施設を示す施設情報と、前記移動手段特定部が特定した前記移動手段が当該施設の位置の周辺を運行する旨を示す情報とを前記端末に提示する提示部と、を備える。
【0007】
前記情報処理装置は、前記端末から、前記提示部が提示した移動手段への乗車予約が行われたこと示す予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報取得部が前記予約情報を取得すると、当該予約情報に対応する移動手段に、前記ユーザの位置における停車を指示する停車指示部と、をさらに備えてもよい。
【0008】
前記カテゴリ選択部は、前記端末から、前記端末が前記ユーザから受け付けたカテゴリを示す情報を取得することにより、前記ユーザに対応するカテゴリを選択してもよい。
前記カテゴリ選択部は、複数の前記カテゴリのそれぞれに関連付けられている施設を示し、前記カテゴリの選択を受け付けるカテゴリ選択画面を前記端末に送信し、前記カテゴリ選択画面において選択されたカテゴリを示す情報を取得してもよい。
【0009】
前記カテゴリ選択部は、前記端末位置特定部が特定した前記ユーザの位置に対応する前記施設を特定し、当該施設に関連付けられている前記カテゴリを特定することにより、前記カテゴリを選択してもよい。
【0010】
前記提示部は、前記移動手段の運行ルートを示す情報と、前記カテゴリ選択部が選択したカテゴリに対応する施設の位置を示す情報とを含む前記地域の地図を前記端末に提示してもよい。
前記提示部は、前記カテゴリ選択部が選択したカテゴリに関連付けられている施設のうち、一以上の施設に関する情報を前記ユーザに推奨する施設の情報として提示してもよい。
【0011】
前記記憶部は、複数の前記ユーザのそれぞれの前記移動手段の利用履歴と、複数の前記ユーザのそれぞれの前記施設の利用履歴とを記憶し、前記情報処理装置は、前記移動手段の利用履歴と、前記施設の利用履歴とに基づいて、複数の前記施設のそれぞれの前記移動手段の運用費用の分担額を算出する費用算出部をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一例として、ユーザに地域内を運行する移動手段を有効に利用させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る運行管理システムの概要を説明するための図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
図3】巡回ルート情報の一例を示す図である。
図4】施設情報の一例を示す図である。
図5】車両情報の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る端末の構成を示す図である。
図7】カテゴリ選択画面の一例を示す図である。
図8】乗車予約受付画面の一例を示す図である。
図9】本実施形態に係る運行管理システムにおいて、車両に対して停車指示が行われるまでの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[運行管理システムの概要]
図1は、本実施形態に係る運行管理システムの概要を説明するための図である。運行管理システムは、地域内を移動する移動手段としての車両3の運行を管理するシステムであり、情報処理装置1と、端末2と、車両3とを備える。
【0015】
情報処理装置1は、地域内のユーザによる車両3の利用を支援するためのサーバであり、インターネット等の通信ネットワークを介して複数の端末2及び複数の車両3と接続されている。端末2は、例えば地域内に存在するユーザが使用するスマートフォン、又は地域内に設置されているデジタルサイネージ等である。端末2には、ユーザに対して地域内の施設の情報を提供したり、車両3への乗車予約を受け付けたりするユーザ用プログラムとしてのユーザ用アプリケーションがインストールされている。
【0016】
車両3は、例えば、地域内で予め定められたルートを自動運転により巡回する無人の低床バス等の車両である。車両3は、情報処理装置1又は乗車中のユーザによる停車指示に応じて停車する。なお、車両3は、自動運転を行う無人の車両であることとするが、これに限らず、運転者が運転を行う有人の車両であってもよい。図1に示す例では、車両3として、車両3A~3Dが示されている。
【0017】
施設は、例えば、地域内においてユーザが利用可能な小売店、サービスを提供する施設等の店舗、交通機関の施設、公的施設、観光スポット等である。小売店は、例えば、アパレル、家具、小物、コンビニ、スーパーである。サービスを提供する施設は、例えば、飲食店、映画館、美術館、スポーツ施設、文化施設、医療施設である。交通機関の施設は、例えば、駅、バス停、港である。公的施設は、例えば、役所、図書館、裁判所、交番、公民館である。観光スポットは、例えば、寺社仏閣、彫刻、石碑、建物、公園・広場、風光明媚な場所である。なお、これらの施設は一例であり、施設には、列挙していない他の施設も含まれるものとする。
【0018】
図1に示す例では、説明を簡単にするために施設T1~T6を示している。また、車両3は、破線で示す複数の巡回ルートのいずれかを巡回するものとする。また、車両3の下部に示す矢印は、車両3の進行方向を示しているものとする。
【0019】
本実施形態において、端末2は、ユーザ用アプリケーションが実行されている場合に、端末2の位置を示す端末位置情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、端末位置情報を取得するとともに、地域における複数の施設のそれぞれが属する複数のカテゴリのうち、端末2のユーザに対応するカテゴリを選択する。図1に示す例では、情報処理装置1は、施設T5が属するカテゴリを、端末2のユーザに対応するカテゴリとして選択したものとする。
【0020】
情報処理装置1は、選択したカテゴリに関連付けられている施設を特定するとともに、複数の車両3のうち、端末位置情報が示す端末2の位置と、特定した施設のうち、いずれかの施設の位置とを巡回する車両3を特定する。情報処理装置1は、特定した車両3の地域内における巡回ルートと、当該施設を示す施設情報とを端末2に提示する。
【0021】
図1に示す例では、情報処理装置1は、施設T5を特定するとともに、車両3Cを、施設T5の位置を巡回し、端末位置情報が示す位置に最も早く到着する車両3として特定する。そして、情報処理装置1は、施設T5の位置を巡回する巡回ルートと、特定した車両3Cと、施設T5を示す施設情報とを端末2に提示する。このようにすることで、ユーザは、選択したカテゴリに対応する施設の施設情報を確認しながら、提示された車両3Cに乗車して当該施設に向かうかを検討することができる。
【0022】
その後、端末2は、ユーザから車両3への乗車予約を受け付ける。端末2は、乗車予約を受け付けると、乗車予約情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、乗車予約情報を端末2から取得すると、当該乗車予約情報に基づいて、特定した車両3に、端末位置情報が示すユーザの位置における停車を指示する。図1に示す例では、情報処理装置1は、車両3Cに、ユーザの位置における停車を指示する。このようにすることで、ユーザは、自身の行動目的に適した車両3を利用することができる。
【0023】
[情報処理装置1の構成]
続いて、情報処理装置1及び端末2の構成を説明する。まず、情報処理装置1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置1の構成を示す図である。図2に示すように、情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0024】
通信部11は、インターネット等の通信ネットワークを介して端末2及び車両3と通信を行うための通信インターフェースである。
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部12は、制御部13を、車両情報取得部131、端末位置特定部132、カテゴリ選択部133、移動手段特定部としての車両特定部134、提示部135、予約情報取得部136、停車指示部137、利用履歴取得部138、及び費用算出部139として機能させる運行管理プログラムを記憶している。
【0025】
記憶部12は、車両3の巡回ルートを示す巡回ルート情報を記憶する。図3は、巡回ルート情報の一例を示す図である。図3に示すように、巡回ルート情報は、例えば、巡回ルートを識別するルートIDと、車両通過順序と、巡回ルート上の複数の位置であるルート位置を示すルート位置情報とを関連付けた情報である。ここで、車両通過順序は、ルート位置情報が示すルート位置を車両3が通過する順序を示す情報である。車両3は、ルート位置情報が示すルート位置を車両通過順序が示す順に走行する。なお、車両通過順序が最大値のルート位置の次のルート位置は、車両通過順序が最小値のルート位置である。これにより、車両3は、同一の巡回ルートを周回する。また、ルート位置情報は例えば経度及び緯度を示す情報である。
【0026】
記憶部12は、地域内に存在する施設に関する施設情報を記憶する。図4は、施設情報の一例を示す図である。図4に示すように、施設情報は、例えば、施設を識別する施設IDと、施設名称と、施設の位置を示す施設位置情報と、施設が属するカテゴリと、施設を説明する施設説明情報とを関連付けた情報である。
【0027】
ここで、施設位置情報は例えば経度及び緯度を示す情報である。また、カテゴリは、例えば、「飲食」や「雑貨」等の施設で取り扱っている物品を示す情報、又は「キッズ」等の施設が対象としている年代、性別等を示す情報である。
【0028】
なお、カテゴリは、上述した情報に限らず、例えば、施設の検索に用いることができるメタ情報であってもよい。例えば、カテゴリとしては、以下に示す情報が少なくとも含まれる。
【0029】
・施設が提供する商品、サービス、施設における滞在時間(マッサージ店等におけるサービスの利用時間)に対応する価格帯
・ユーザの現在地から施設までの距離、又は所要移動時間
・施設の営業情報(開店・閉店時間、定休日、イベント情報)
・施設におけるユーザの収容状況(空席の数、席数、個室の有無、個室の数)
・TPO(Time、Place、Occation)を示す属性情報(ユーザが施設を利用する場合の利用シーンであり、レストランや展示室がどのような利用シーンに向いているのかを示す情報)
・SNSにおいて施設に関連するメッセージや画像に付されるハッシュタグやキーワード
・施設の外観、内装を示す画像を特定するための特徴情報
・施設で扱う物品の種別
・施設に対応する色又は施設で扱う物品、サービスに対応する色
・SNS等における施設に対する利用者の評価情報
・所定のサービス(例えば、ポイントサービスやクーポンサービス)の利用可否
【0030】
記憶部12は、複数の車両3のそれぞれの巡回ルートと、車両3の位置とを含む車両情報を記憶する。図5は、車両情報の一例を示す図である。図5に示すように、車両情報は、車両3を識別する車両IDと、車両3が巡回するルートを識別するルートIDと、車両3の位置を示す車両位置情報とを関連付けて記憶する。本実施形態において、車両位置情報は例えば経度及び緯度を示す情報である。
【0031】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶された運行管理プログラムを実行することにより、車両情報取得部131、端末位置特定部132、カテゴリ選択部133、車両特定部134、提示部135、予約情報取得部136、停車指示部137、利用履歴取得部138、及び費用算出部139として機能する。
【0032】
車両情報取得部131は、記憶部12に記憶されている車両情報を更新することにより、複数の車両3のそれぞれの運行状態を管理する。具体的には、車両情報取得部131は、複数の車両3のそれぞれから車両IDと、車両位置情報とを取得する。車両情報取得部131は、記憶部12において、取得した車両IDに関連付けられている車両位置情報を、取得した車両位置情報に更新する。これにより、車両情報が常に最新の状態に保たれる。
【0033】
端末位置特定部132、カテゴリ選択部133、車両特定部134、提示部135、予約情報取得部136、停車指示部137、利用履歴取得部138、及び費用算出部139の機能の詳細については後述する。
【0034】
[端末2の構成]
続いて、端末2の構成を説明する。図6は、本実施形態に係る端末2の構成を示す図である。図6に示すように、端末2は、通信部21と、操作部22と、表示部23と、記憶部24と、制御部25とを備える。
【0035】
通信部21は、インターネット等の通信ネットワークを介して情報処理装置1と通信を行うための通信インターフェースである。
操作部22は、例えば、表示部23に重畳して設けられているタッチパネルであり、ユーザから操作入力を受け付ける。
表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部23は、制御部25の制御に応じて各種情報を表示する。
【0036】
記憶部24は、ROM及びRAM等を含む記憶媒体である。記憶部24は、制御部25が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部24は、制御部25を、位置情報送信部251、カテゴリ受付部252、及び乗車予約受付部253として機能させるユーザ用プログラムを記憶している。
【0037】
制御部25は、例えばCPUである。制御部25は、記憶部24に記憶されたユーザ用プログラムを実行することにより、位置情報送信部251、カテゴリ受付部252、及び乗車予約受付部253として機能する。これらの機能の詳細については後述する。
【0038】
[制御部の詳細]
続いて、制御部13が備える端末位置特定部132、カテゴリ選択部133、車両特定部134、提示部135、予約情報取得部136、停車指示部137、利用履歴取得部138及び費用算出部139と、制御部25が備える位置情報送信部251、カテゴリ受付部252及び乗車予約受付部253との詳細について説明する。
【0039】
端末2の位置情報送信部251は、端末2の位置を特定する。例えば、端末2においてユーザ用アプリケーションが実行されると、位置情報送信部251は、GPSを利用して端末2の経度及び緯度を特定することにより、端末2の位置を特定する。位置情報送信部251は、特定した端末2の位置を示す端末位置情報を情報処理装置1に送信する。なお、位置情報送信部251は、後述するカテゴリ受付部252がカテゴリ選択画面の取得要求を情報処理装置1に送信するタイミングで端末2の位置を特定し、特定した端末2の位置を示す端末位置情報を情報処理装置1に送信してもよい。
情報処理装置1の端末位置特定部132は、端末2から端末位置情報を取得することにより、端末2の地域における位置を特定する。
【0040】
情報処理装置1のカテゴリ選択部133は、複数のカテゴリのうち、端末2のユーザに対応するカテゴリを選択する。カテゴリ選択部133は、端末2から、当該端末2がユーザから受け付けたカテゴリを示す情報を取得することにより、当該ユーザに対応するカテゴリを選択する。
【0041】
具体的にはまず、端末2のカテゴリ受付部252は、ユーザ用アプリケーションが実行されるとメニュー画面を表示させる。メニュー画面には、カテゴリの選択を受け付けるカテゴリ選択画面への遷移ボタンが設けられている。カテゴリ受付部252は、当該遷移ボタンが押下されると、カテゴリ選択画面の取得要求を情報処理装置1に送信する。
【0042】
カテゴリ選択部133は、カテゴリ選択画面の取得要求を取得すると、カテゴリ選択画面を端末2に送信する。端末2のカテゴリ受付部252は、情報処理装置1から取得したカテゴリ選択画面を表示部23に表示させる。図7は、カテゴリ選択画面の一例を示す図である。図7に示すように、カテゴリ選択画面は、例えば、複数のカテゴリのそれぞれに関連付けられている施設を示し、カテゴリの選択を受け付ける画面である。端末2のカテゴリ受付部252は、カテゴリ選択画面において、ユーザからカテゴリの選択を受け付ける。図7に示す例では、カテゴリ受付部252は、カテゴリ選択画面に表示されている各カテゴリを示す領域A1~A3の選択を受け付けることにより、カテゴリの選択を受け付ける。
【0043】
なお、端末2のカテゴリ受付部252は、情報処理装置1から取得したカテゴリ選択画面を表示部23に表示させることとしたが、これに限らない。例えば、記憶部24に、複数の施設と、カテゴリとを関連付けた情報を記憶させておき、カテゴリ受付部252が、記憶部24を参照して、カテゴリ選択画面を生成し、当該カテゴリ選択画面を表示部23に表示させてもよい。
【0044】
カテゴリ受付部252は、カテゴリ選択画面においてカテゴリの選択を受け付けると、選択されたカテゴリを示す情報を情報処理装置1に送信する。カテゴリ選択部133は、端末2から、カテゴリ選択画面において選択されたカテゴリを示す情報を取得することにより、当該ユーザに対応するカテゴリを選択する。
【0045】
なお、カテゴリ選択部133は、カテゴリ選択画面において選択されたカテゴリを示す情報を端末2から取得することによりカテゴリを選択したが、これに限らない。カテゴリ選択部133は、端末位置特定部132が特定したユーザの位置に対応する施設を特定し、記憶部12に記憶されている施設情報において当該施設に関連付けられているカテゴリを特定することにより、カテゴリを選択してもよい。
【0046】
車両特定部134は、端末位置特定部132が取得した端末位置情報が示す端末2の位置の周辺と、カテゴリ選択部133が選択したカテゴリに関連付けられている施設の位置の周辺とを巡回する車両3を特定する。ここで、位置の周辺とは、当該位置から所定距離以内の領域である。所定距離は、例えば、端末2の位置と、当該位置からユーザが最も早く到着することができる道路上の最短の位置の距離に基づいて定められるものとする。
【0047】
具体的にはまず、車両特定部134は、記憶部12に記憶されている巡回ルート情報を参照し、端末位置特定部132が取得した端末位置情報が示す端末2の位置から所定距離以内を通過する車両3の巡回ルートを特定する。また、車両特定部134は、記憶部12に記憶されている施設情報を参照し、選択されたカテゴリに関連付けられている施設位置情報を特定する。このようにすることで、車両特定部134は、端末2の位置と、道路とが離れている場合であっても、当該端末2の位置の周辺を通過する巡回ルートを特定することができる。
【0048】
車両特定部134は、特定した巡回ルートに対応するルート位置情報と、特定した施設位置情報とに基づいて、特定した巡回ルートが、選択されたカテゴリの施設のうち少なくともいずれかの位置の周辺を通過するか否かを判定する。
【0049】
ここで、車両特定部134は、特定した施設位置情報が示す施設位置のうち少なくともいずれかの施設位置と、巡回ルートに対応するいずれかのルート位置情報が示すルート位置との距離が所定距離以内である場合に、特定した巡回ルートが、選択されたカテゴリの施設のうち少なくともいずれかの位置の周辺を通過すると判定する。車両特定部134は、特定した巡回ルートが複数存在する場合には、複数の巡回ルートのそれぞれについて、選択されたカテゴリの施設の位置の周辺を通過するか否かを判定する。このようにすることで、車両特定部134は、店舗の位置と、道路とが離れている場合であっても、当該店舗の周辺を通過する巡回ルートを特定することができる。
【0050】
車両特定部134は、特定した巡回ルートが、選択されたカテゴリの施設の位置の周辺を通過すると判定すると、端末位置情報と、記憶部12に記憶されている車両情報の車両位置情報と、巡回ルート情報のルート位置情報及び車両通過順序とに基づいて、当該巡回ルートを走行する車両3のうち、端末2の位置に最も早く到着する車両3を特定する。車両特定部134は、選択されたカテゴリの施設の位置の周辺を通過する巡回ルートが複数存在する場合には、複数の巡回ルートのそれぞれについて、端末2の位置に最も早く到着する車両3を特定する。
【0051】
提示部135は、選択されたカテゴリに関連付けられている施設を示す施設情報と、車両特定部134が特定した車両3が当該施設の位置の周辺を巡回(運行)する旨を示す情報とを端末2に提示する。提示部135は、車両特定部134が特定した車両3の巡回ルートを示す情報と、選択されたカテゴリに対応する施設の位置を示す情報とを含む地域の地図を端末2に提示する。
【0052】
具体的には、提示部135は、地域の地図を含み、車両3への乗車予約を受け付ける乗車予約受付画面を生成し、当該乗車予約画面を端末2に送信して表示させる。図8は、乗車予約受付画面の一例を示す図である。図8に示すように、提示部135は、地域の地図上に、端末位置特定部132が取得した端末位置情報に対応する位置としての現在地を示す情報と、車両特定部134が特定した車両3が巡回する巡回ルートと、当該車両3の位置と、選択されたカテゴリの施設の位置を示すマークM1、M2とを表示させる。
【0053】
提示部135は、図8に示すように、選択されたカテゴリの施設を、他の施設の表示態様と異なる表示態様で表示させてもよい。また、提示部135は、地図上において、選択されたカテゴリの施設の全てを、他の施設の表示態様と異なる表示態様で表示させてもよいし、選択されたカテゴリの施設のうち巡回ルートの近傍に位置する施設のみを、他の施設の表示態様と異なる表示態様で表示させてもよい。また、提示部135は、地図上において、複数の施設のそれぞれのカテゴリをユーザが判別できるように、施設が属するカテゴリごとに異なる表示態様で、当該施設を表示させるようにしてもよい。
【0054】
図8において、地図上には、車両3を示すオブジェクトと、車両IDとが示されている。図8では、「V1」に対応する車両3が、端末位置情報に対応する位置に最も早く到着する車両3である。なお、提示部135は、図8に示すように、車両特定部134が特定した車両3の他に、当該車両3と同じ巡回ルートを走行する他の車両3を表示してもよい。図8に示す乗車予約受付画面を端末2に表示させることにより、端末2のユーザは、現在地と、選択されたカテゴリに対応する施設の位置との位置関係を特定することができるとともに、選択された車両3に乗車することにより、当該施設に容易に移動できることを確認することができる。
【0055】
また、提示部135は、乗車予約受付画面において、カテゴリ選択部133が選択したカテゴリに関連付けられている施設のうち、一以上の施設に関する情報をユーザに推奨する施設の情報として提示する。例えば提示部135は、図8に示すように乗車予約受付画面に、選択されたカテゴリの施設のうち巡回ルートの周辺の施設を、ユーザに推奨する施設として表示させるとともに、当該施設の詳細を確認するための詳細確認ボタンB1、B2を表示させる。なお、提示部135は、巡回ルートの周辺の施設を、ユーザに推奨する施設としたが、これに限らず、巡回ルートに対応する複数の巡回ルート位置のいずれかから所定距離以内の施設を、ユーザに推奨する施設としてもよい。
【0056】
端末2において、詳細確認ボタンB1又はB2が押下されると、提示部135は、端末2から、施設説明情報の取得を要求する説明情報取得要求を取得する。説明情報取得要求には、施設IDが含まれており、提示部135は、記憶部12に記憶されている施設情報において、当該施設IDに関連付けられている施設説明情報を含む画面を端末2に送信し、当該画面を端末2に表示させる。このようにすることで、端末2のユーザは、施設の詳細を確認し、当該施設に向かうかを検討することができる。
【0057】
また、提示部135は、乗車予約受付画面において、車両3への乗車予約を受け付ける乗車予約受付ボタンB3を表示させる。端末2の乗車予約受付部253は、乗車予約受付ボタンB3が押下されると車両特定部134が特定した車両3への乗車予約を受け付ける。乗車予約受付部253は、乗車予約を受け付けると、乗車予約が行われたことを示す乗車予約情報を情報処理装置1に送信する。ここで、乗車予約情報には、端末位置情報及び車両3の車両IDが含まれているものとする。
【0058】
情報処理装置1の予約情報取得部136は、端末2に表示された乗車予約受付画面を介して、端末2から乗車予約情報を取得する。
停車指示部137は、予約情報取得部136が乗車予約情報を取得すると、当該乗車予約情報に対応する車両3に、ユーザの端末2の位置に対応するルート位置への停車を指示する。
【0059】
具体的には、停車指示部137は、取得した乗車予約情報に含まれる端末位置情報を取得する。停車指示部137は、乗車予約情報に含まれる車両IDに対応する車両3と通信を行い、取得した端末位置情報が示す位置に対応するルート位置において停車を指示する停車指示情報を送信する。ここで、端末位置情報が示す位置に対応するルート位置は、例えば、複数のルート位置のうち端末位置情報が示す位置に最も近いルート位置である。
【0060】
車両3は、走行中に停車指示情報に対応するルート位置に到着すると、停車してドアを開く。これにより、ユーザは、端末位置情報が示す位置に対応する車両3の停車位置で車両3に乗車し、選択されたカテゴリの施設に向かうことができる。
【0061】
利用履歴取得部138は、複数のユーザのそれぞれの車両3の利用履歴と、複数のユーザのそれぞれの施設の利用履歴とを取得する。例えば、利用履歴取得部138は、複数の車両3のそれぞれから、巡回ルートに含まれる複数のルート位置のそれぞれにおける乗降者数を示す位置別乗降者数を車両利用履歴として取得する。また、利用履歴取得部138は、複数の施設のそれぞれから、ユーザの入場数を示す入場数情報を含む施設利用履歴を取得する。利用履歴取得部138は、取得した車両利用履歴と、施設利用履歴とを記憶部12に記憶させる。
【0062】
なお、本実施形態では、施設に入場した場合に施設を利用したものとしたが、これに限らない。施設の利用には、ユーザ用アプリケーションにおいてユーザが施設の情報を閲覧又は検索したこと、施設の前を通過したこと、施設に所定時間以上滞在したこと、施設において商品、サービスの購入、予約等の取引が発生したこと、取引金額が所定の閾値を超えたことが含まれてもよい。
【0063】
この場合、施設の利用に対応するそれぞれのユーザの行為を示す利用履歴が生成されるものとする。例えば、施設の前を通過したこと、又は施設に所定時間以上滞在したことを特定するために、施設にIoT機器やカメラを設けておき、IoT機器やカメラによるユーザの検出状況に基づいて施設利用履歴が生成されるようにしてもよい。また、施設において商品、サービスの購入等の取引が発生したこと、取引金額が所定の閾値を超えたことを特定するために、店舗にPOSレジ等を設けておき、店舗における決済情報に基づいて施設利用履歴が生成されるようにしてもよい。また、店舗が販売するチケットの発券情報、店舗における商品、サービスの予約情報に基づいて施設利用履歴が生成されるようにしてもよい。
【0064】
また、端末2において実行されるユーザアプリケーションが、施設利用履歴を生成するようにしてもよい。この場合、例えば、ユーザアプリケーションは、端末2の位置と店舗の位置との関係、各種入力情報(例えば、店舗で発行されたレシートの入力や、店舗に対応するQRコード(登録商標)の読取)に基づいて施設利用履歴を生成してもよい。また、ユーザアプリケーションは、端末2がBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信に係る機能を備えている場合には、店舗に設置された通信機器と端末2との近距離無線通信による通信状況に基づいて施設利用履歴を生成してもよい。
【0065】
費用算出部139は、記憶部12に記憶されている車両利用履歴と、施設利用履歴とに基づいて、複数の施設のそれぞれの車両3の運用費用の分担額を算出する。具体的にはまず、費用算出部139は、巡回ルートに含まれる複数のルート位置のそれぞれを、複数の乗降区間のいずれかに分類する。続いて、費用算出部139は、車両利用履歴に含まれる位置別乗降者数に基づいて、複数の乗降区間のそれぞれにおける乗降者率を算出する。乗降者率は、例えば、所定期間内(例えば1カ月)における巡回ルートの全乗降者数に対する、乗降区間における乗降者数の割合である。
【0066】
続いて、費用算出部139は、複数の施設のそれぞれを、施設位置情報に基づいて、巡回ルートに対応する複数の乗降区間のいずれかに分類する。費用算出部139は、複数の乗降区間のそれぞれに分類された一以上の施設に、乗降者率に基づいて分担額を割り当てる。費用算出部139は、1つの乗降区間に関連付けられている施設が複数である場合には、当該複数の施設の施設利用履歴と、当該施設の位置と、乗降区間における施設に最も近いルート位置との距離とに基づいて、当該1つの乗降区間に対応する分担額の負担割合を特定する。例えば、費用算出部139は、施設と、乗降区間における施設に最も近いルート位置との距離が短ければ短いほど負担割合を高くするとともに、施設利用履歴が示す入場数が多ければ多いほど負担割合を高くする。費用算出部139は、1つの乗降区間に対応する分担額と、当該1つの乗降区間に関連付けられている複数の施設のそれぞれの負担割合とに基づいて、複数の施設のそれぞれの分担額を算出する。
【0067】
なお、費用算出部139は、複数の施設のそれぞれの車両3の運用費用の分担額を算出することとしたが、これに限らない。運用費用の負担する負担者には、乗客、交通事業者、行政機関が含まれていてもよい。この場合、費用算出部139は、ユーザの施設利用状況、車両履歴状況等に基づいて、施設、乗客、交通事業者、行政機関の車両3の運用費用の分担割合を算出してもよい。
【0068】
[運行管理システムにおける処理の流れ]
続いて、運行管理システムにおける処理の流れについて説明する。図9は、本実施形態に係る運行管理システムにおいて、車両3に対して停車指示が行われるまでの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、本シーケンス図における処理と並行して、車両情報取得部131により、記憶部12に記憶されている車両情報の更新が行われており、車両情報が常に最新の状態に保たれているものとする。
【0069】
まず、端末2の位置情報送信部251は、端末2の位置を特定し(S1)、当該位置を示す端末位置情報を情報処理装置1に送信する(S2)。端末位置特定部132は、端末2から端末位置情報を取得することにより端末2の位置を特定する。
【0070】
続いて、端末2のカテゴリ受付部252は、カテゴリ選択画面の取得要求を情報処理装置1に送信する(S3)。情報処理装置1のカテゴリ選択部133は、カテゴリ選択画面を端末2に送信する(S4)。
【0071】
端末2のカテゴリ受付部252は、カテゴリ選択画面を表示部23に表示させ、カテゴリの選択を受け付ける。カテゴリ受付部252は、ユーザからカテゴリの選択を受け付けると、カテゴリを示す情報を情報処理装置1に送信する(S5)。情報処理装置1のカテゴリ選択部133は、カテゴリを示す情報を端末2から取得することにより、カテゴリを選択する。
【0072】
続いて、情報処理装置1の車両特定部134は、記憶部12に記憶されている施設情報を参照し、選択されたカテゴリに関連付けられている一以上の施設を特定する(S6)。
続いて、車両特定部134は、端末位置特定部132が取得した端末位置情報が示す端末2の位置と、特定した施設の施設位置のいずれかとを通過する巡回ルートを特定する(S7)。
【0073】
続いて、車両特定部134は、特定した巡回ルートを走行する車両3のうち、端末位置情報が示す位置に最も早く到着する車両3を特定する(S8)。
続いて、提示部135は、特定した車両3への乗車予約を受け付ける乗車予約受付画面を生成し(S9)、当該乗車予約画面を端末2に送信する(S10)。
【0074】
端末2の乗車予約受付部253は、情報処理装置1から取得した乗車予約画面を表示部23に表示させ、ユーザから乗車予約を受け付ける。乗車予約受付部253は、乗車予約を受け付けると、乗車予約が行われたことを示す乗車予約情報を情報処理装置1に送信する(S11)。
【0075】
情報処理装置1の予約情報取得部136は、端末2から乗車予約情報を取得する。停車指示部137は、予約情報取得部136が乗車予約情報を取得すると、当該乗車予約情報に対応する車両3に、ユーザの端末2の位置に対応するルート位置への停車を指示する停車指示情報を送信する(S12)。
【0076】
[本実施形態における効果]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザが使用する端末2の位置を特定するとともに、複数のカテゴリのうち、ユーザに対応するカテゴリを選択し、端末2の位置と、選択したカテゴリに関連付けられている施設の位置とを巡回する車両3を特定する。情報処理装置1は、選択したカテゴリに関連付けられている施設を示す施設情報と、特定した車両3が当該施設の位置を巡回する旨を示す情報とを端末2に提示する。情報処理装置1がこのように動作することで、ユーザが、車両3を利用して、関心があるカテゴリの施設に容易に移動することが可能になる。このように、情報処理装置1は、ユーザに地域内を運行する車両3を有効に利用させることができる。
【0077】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述の実施の形態において「ボタン」とはあくまで表示形態の一例に過ぎず、ユーザを含む外部から入力を受付可能な部分であればよい。外部からの入力は例えばタッチ操作、スワイプ操作、フリック操作、ダブルタップ操作、長押し操作等、表示形態に合った任意のものであってよい。
【0078】
また、上述の実施の形態において、車両3は、予め定められた巡回ルートを巡回することとしたが、これに限らない。車両3は、走行ルートを適宜変更しながら運行してもよい。この場合、車両3の運行ルートは、ユーザの移動の要望、車両3の地域における各地区における利用状況によって動的に変更されてもよい。また、車両3の運行ルートは、新規のルートが開通したこと、運行する車両数が変化したことに応じて、動的に変更されてもよい。
【0079】
また、例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0080】
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 車両情報取得部
132 端末位置特定部
133 カテゴリ選択部
134 車両特定部
135 提示部
136 予約情報取得部
137 停車指示部
138 利用履歴取得部
139 費用算出部
2 ユーザ端末
21 通信部
22 操作部
23 表示部
24 記憶部
25 制御部
251 位置情報送信部
252 カテゴリ受付部
253 乗車予約受付部
3 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9