(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20230424BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2019136203
(22)【出願日】2019-07-24
【審査請求日】2022-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】大貫 正文
(72)【発明者】
【氏名】西 正人
(72)【発明者】
【氏名】木森 正浩
(72)【発明者】
【氏名】南野 道宏
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-228949(JP,A)
【文献】特開2008-033685(JP,A)
【文献】特開2017-117333(JP,A)
【文献】特開2016-110463(JP,A)
【文献】中国実用新案第206573195(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する端末と、
前記端末によって出力された前記第1番号情報を読み取る読取部と、
前記顧客が注文した食品の重さを測定する測定部と、
前記顧客が注文した食品の種類を入力する入力部と、
前記読取部で読み取られた前記第1番号情報と、前記測定部によって測定された食品の重さと、前記入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部と、
前記第1情報に基づいて、前記食品の重さ及び前記食品の種類に応じた前記食品の価格と、前記第1番号情報とを記載した第2情報を出力する情報出力部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記端末は、前記顧客が着席する座席又は前記顧客が利用するテーブルに関する第2番号情報を前記関連付け部に出力し、
前記関連付け部は、前記端末から受け付けた前記第2番号情報を前記第1情報の関連付けに加える
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記入力部は、前記食品の調理方法を入力し、
前記関連付け部は、前記入力部によって入力された前記食品の調理方法を前記第1情報の関連付けに加える
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
画像を表示する表示部を備え、
前記表示部は、前記関連付け部で生成された第1情報のうち、前記第1番号情報及び前記第2番号情報のうちの少なくとも一方と、前記食品の調理方法とに基づく画像を表示する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示部は、前記食品の調理方法に基づいて設定される前記食品の調理時間を表示し、調理の開始が入力された場合にカウントされた調理時間を表示する
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記端末は、複数の顧客で1つのグループを形成する場合、1つのグループに対して1つの第1番号情報を付与して前記第1の方法で出力すると共に、1つのグループの人数に関する人数情報を前記関連付け部に出力し、
前記関連付け部は、人数情報を前記第1情報の関連付けに加え、
前記表示部は、前記グループを形成する複数の顧客全ての注文を受け付けた場合に、全ての注文が完了したことを示す画像を表示すること、及び、全ての注文が完了したことを示す音若しくは音声を出力することの少なくとも一方を行う
請求項4又は5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1の方法の出力は、
前記端末としての発券端末によって前記第1番号情報が記録された用紙を発券すること、
前記端末としての顧客が所有するユーザ端末のユーザ端末表示部に前記第1番号情報を表示すること、
のうち少なくとも一方である
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記端末によって前記第1の方法で出力されてから所定の時間を経過しても前記読取部によって前記第1番号情報が読み取られない場合、警告を出力する警告出力部を備える
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
食品の単価に関する情報が記憶される記憶部と、
顧客を識別する第1番号情報を出力する端末と、
前記第1番号情報を読み取る読取部と、
食品の重さを測定する測定部と、
食品の種類を入力する入力部と、
前記読取部で読み取られた前記第1番号情報と、前記測定部によって測定された食品の重さと、前記入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部と、
前記第1情報と、前記記憶部に記憶される食品の単価とに基づいて算出される前記顧客の会計金額について会計を行う会計機と、
を備える情報処理システム。
【請求項10】
端末が、顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する第1出力ステップと、
読取部が、前記端末によって出力された前記第1番号情報を読み取る読取ステップと、
測定部が、前記顧客が注文した食品の重さを測定する測定ステップと、
入力部が、前記顧客が注文した食品の種類を入力する入力ステップと、
関連付け部が、前記読取部で読み取られた前記第1番号情報と、前記測定部によって測定された食品の重さと、前記入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付けステップと、
情報出力部が、前記第1情報に基づいて、前記食品の重さ及び前記食品の種類に応じた前記食品の価格と、前記第1番号情報とを記載した第2情報を出力する第2出力ステップと、
を実行する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店、具体的には、ステーキを提供する店舗において利用されるシステムがある。そのシステムは、特許文献1に記載されるように、顧客を立食形式のテーブルに案内する第1ステップ、その顧客からステーキの量を伺う第2ステップ、そのステーキの量に応じて肉のブロックをカットする第3ステップ、カットされた肉を焼く第4ステップ、焼いた肉を顧客のテーブルに運ぶ第5ステップを実行する。そのような第1~5ステップを実行するシステムは、第1ステップで顧客を案内したテーブルの番号が記載された札と、第3ステップでカットした肉を計量する計量機と、カットした肉を他の顧客の肉と区別するための印と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシステムは、顧客を識別するためにテーブル番号を記載した札を利用する。その札には、閉店作業などで回収・保管をする場合等で脂汚れが付着する可能性がある。また、その札は、顧客がテーブルでステーキを食べる場合でも、テーブル上に置かれていることがある。その場合にも、札には、脂汚れが付着する可能性がある。このため、特許文献1に記載されたシステムでは、札を清掃する必要が生じ、そのために札を回収し、清掃した後に札をテーブルに戻す必要も生じる。ステーキ店の従業員は、時間と手間をかけて札を清掃しなければならない。
また、札は、通常の使用によって劣化するため、定期的に交換しなければならない。この場合、札の交換に手間と時間とコストをかけなければならない。
また、特許文献1に記載されたシステムでは、ステーキ店の従業員が、顧客が提示する札を目視して、その札に記載される番号を計量機に入力しなければならない。その場合、従業員は、札の番号を計量機に誤入力する可能性があり、また入力の手間が必要になっている。
【0005】
本発明は、衛生状態を維持しつつ、従業員の手間を従来に比べて軽減した、飲食店で利用される情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理システムは、顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する端末と、端末によって出力された第1番号情報を読み取る読取部と、顧客が注文した食品の重さを測定する測定部と、顧客が注文した食品の種類を入力する入力部と、読取部で読み取られた第1番号情報と、測定部によって測定された食品の重さと、入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部と、第1情報に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を出力する情報出力部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理システムでは、端末は、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する第2番号情報を関連付け部に出力し、関連付け部は、端末から受け付けた第2番号情報を第1情報の関連付けに加えることとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理システムでは、入力部は、食品の調理方法を入力し、関連付け部は、入力部によって入力された食品の調理方法を第1情報の関連付けに加えることとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理システムは、画像を表示する表示部を備え、表示部は、関連付け部で生成された第1情報のうち、第1番号情報及び第2番号情報のうちの少なくとも一方と、食品の調理方法とに基づく画像を表示することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理システムでは、表示部は、食品の調理方法に基づいて設定される食品の調理時間を表示し、調理の開始が入力された場合にカウントされた調理時間を表示することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理システムでは、端末は、複数の顧客で1つのグループを形成する場合、1つのグループに対して1つの第1番号情報を付与して第1の方法で出力すると共に、1つのグループの人数に関する人数情報を関連付け部に出力し、関連付け部は、人数情報を第1情報の関連付けに加え、表示部は、グループを形成する複数の顧客全ての注文を受け付けた場合に、全ての注文が完了したことを示す画像を表示すること、及び、全ての注文が完了したことを示す音若しくは音声を出力することの少なくとも一方を行うこととしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理システムでは、第1の方法の出力は、端末としての発券端末によって第1番号情報が記録された用紙を発券すること、端末としての顧客が所有するユーザ端末のユーザ端末表示部に第1番号情報を表示すること、のうち少なくとも一方であることとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理システムでは、端末によって第1の方法で出力されてから所定の時間を経過しても読取部によって第1番号情報が読み取られない場合、警告を出力する警告出力部を備えることとしてもよい。
【0014】
一態様の情報処理システムでは、食品の単価に関する情報が記憶される記憶部と、顧客を識別する第1番号情報を出力する端末と、第1番号情報を読み取る読取部と、食品の重さを測定する測定部と、食品の種類を入力する入力部と、読取部で読み取られた第1番号情報と、測定部によって測定された食品の重さと、入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部と、第1情報と、記憶部に記憶される食品の単価とに基づいて算出される顧客の会計金額について会計を行う会計機と、を備える。
【0015】
一態様の情報処理方法では、端末が、顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する第1出力ステップと、読取部が、端末によって出力された第1番号情報を読み取る読取ステップと、測定部が、顧客が注文した食品の重さを測定する測定ステップと、入力部が、顧客が注文した食品の種類を入力する入力ステップと、関連付け部が、読取部で読み取られた第1番号情報と、測定部によって測定された食品の重さと、入力部によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付けステップと、情報出力部が、第1情報に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を出力する第2出力ステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0016】
一態様の情報処理システムは、端末から第1の方法で出力された第1番号情報を読み取り、顧客が注文した食品の重さを測定し、その測定の結果と、その食品の種類と、第1番号情報とを関連付けた第1情報を出力すると共に、第1情報に基づく第2情報を出力するので、衛生状態を維持しつつ、従業員の手間を従来に比べて軽減することができる。
また、一態様の情報処理方法は、上述した情報処理システムと同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するためのブロック図である。
【
図3】発券端末によって発券される用紙の一例について説明するための図である。
【
図4】測定部によって出力されるシールの一例について説明するための図である。
【
図5】測定部によって関連付けられる情報の一例について説明するための図である。
【
図6】伝票の一例について説明するための図である。
【
図7】表示部に表示される画像の一例について説明するための図である。
【
図8】グリル及び表示部の一例について説明するための図である。
【
図9】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理システム1について説明するための図である。
【0019】
情報処理システム1は、例えば、飲食店に設置され、来店した顧客に対して商品を提供する場合等に利用される。商品は、種々の飲食物であってよいが、具体的な一例としては、量り売りを行うステーキである。飲食店は、来店した顧客に対してステーキを提供する際に、顧客の要望に応じて肉のブロックをカットした後、カットした肉をその顧客の要望に応じて焼き、顧客に提供する。
【0020】
図1に示すように、肉のカットは飲食店内のカウンタで行われるため、顧客は、案内されたテーブルからカウンタに行き、カウンタにおいて肉の種類、肉の量(グラム数)及び焼き方を従業員に伝え、その場で従業員に肉をカットしてもらう。その場合、顧客は、自身を識別する伝票番号に関する番号情報が記録された用紙が発券端末11によって発券されるため、その用紙を持ってカウンタに行く。従業員は、読取部12によって用紙に記録された番号情報を読み取り、入力部14(
図2参照)によって肉の種類及び肉の焼き方(調理方法)等を入力する。また、従業員は、測定部13によってカットした後の肉の重さを測定する。肉がカットされた後は、顧客の要望及び肉の重さ等に応じて調理場(グリル)で肉が焼かれ、その後、調理された肉が顧客に提供される。その場合、従業員は、情報出力部16(
図2参照)によって出力された伝票を顧客に渡す。
なお、飲食店は、顧客がカウンタで肉をカットしてもらうことを希望しない場合には、顧客が着席する店舗テーブル等においてその顧客の注文を受け付けることとしてもよい。
【0021】
次に、情報処理システム1について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理システム1について説明するためのブロック図である。
図3は、発券端末11によって発券される用紙の一例について説明するための図である。
図4は、測定部13によって出力されるシールの一例について説明するための図である。
図5は、測定部13によって関連付けられる情報の一例について説明するための図である。
図6は、伝票の一例について説明するための図である。
図7は、表示部17に表示される画像の一例について説明するための図である。
図8は、グリル及び表示部17の一例について説明するための図である。
【0022】
図2に示すように、情報処理システム1は、発券端末11、読取部12、測定部13、入力部14、関連付け部15、情報出力部16、表示部17、警告出力部18、外部記憶部19、制御部20及び会計機21を備える。制御部20は、情報処理システム1において必要な処理(制御)を実行することが可能な処理装置等であり、情報処理システム1に備えられたサーバ等のコンピュータシステムによって実現可能である。発券端末11、読取部12、測定部13、入力部14、関連付け部15、情報出力部16、表示部17、警告出力部18、外部記憶部19、制御部20及び会計機21は、それぞれ情報の送受信が可能である。
【0023】
来店した顧客が飲食店内のカウンタで肉のブロックからのカットを希望する場合、飲食店の従業員は、発券端末11を用いて用紙を発券する。なお、発券端末11は、従業員が持ち運ぶことが可能な携帯タイプであってもよく、店舗に設置される、携帯ができない設置タイプであってもよい。発券端末11を設置タイプとする場合、その発券端末11は、例えば、飲食店の出入口付近等に設置されてもよく、座席又はテーブル毎に設置されてもよい。
【0024】
発券端末11は、番号情報(第1番号情報の一例)が記録された用紙を発券する(第1の方法で出力する)。番号情報は、顧客の注文(番号情報)に対応する伝票番号に関する情報である。番号情報は、
図3に示すように、例えば、バーコード及びQRコード(登録商標)等の2次元情報コードで記録されていてもよい。番号情報(第1番号情報)は、顧客を識別するための情報であり、例えば、伝票番号に関する情報である。番号情報(第1番号情報)には、伝票番号に関する情報に加えて、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する情報(例えば、座席やテーブルに割り当てられた番号又は名称)が含まれていてもよい。伝票番号は、例えば、制御部20によって生成され、発券端末11に送信されることとしてもよい。
発券端末11は、複数の顧客で1つのグループを形成する場合、1つのグループに対して1つの伝票番号(例えば、2次元情報コード)を用紙に記録することとしてもよい。
また、発券端末11は、従業員によって、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する情報(第2番号情報)(例えば、上述した番号又は名称)、顧客がグループで来店した場合にはそのグループの人数、及び、顧客がカウンタでの肉のカットを希望しない場合にはその顧客の注文が入力されると、その入力された内容を関連付け部15に送信する。
【0025】
発券端末11は、用紙を発券した場合、用紙を発券したことを示す情報を表示部17等に出力してもよい。なお、発券端末11は、その情報を表示部17に出力するばかりでなく、カウンタを担当する従業員に用紙が発券されたことを知らせる種々の装置(例えば、関連付け部15又はフロア等に配される表示装置等)があれば、その装置にその情報を出力することとしてもよい。発券端末11は、表示部17等に出力する情報に、肉のカットを希望する顧客の数、すなわち、1つのグループ内で複数の顧客が肉のカットを希望する場合にはその顧客の数の情報を含めることとしてもよい。これにより、表示部17等を確認した従業員は、肉のカットを希望する顧客がいることを知ることができる。また、その従業員は、肉をカットするカウンタにいない場合(他の部署にいる場合でも)、表示部17等を確認することにより、カウンタに移動して、顧客の注文を受けることができる。
【0026】
なお、発券端末11は、伝票番号に関する情報(第1番号情報)を用紙に印刷して出力する実施形態に限らず、例えば、第1番号情報等をIC(Integrated Circuit)カードに記録して、そのICカードを顧客に提供してもよい。そのICカードは、例えば、顧客自身が所有しているものであってよい。顧客自身が所有するICカードの一例は、交通系ICカード等である。
【0027】
また、発券端末11が第1番号情報を用紙に印刷して出力する実施形態に限らず、顧客が所有するスマートフォン又はタブレット等の端末(ユーザ端末)(図示せず)にインストールされているアプリを利用して、その端末の表示部(ユーザ端末表示部)に第1番号情報等を表示させてもよい。例えば、座席又はテーブルに座席番号等を示すQRコード等を配しておく。顧客は、従業員によって案内された座席に着席すると、端末のアプリを起動して、その端末のカメラを利用してQRコードを読み取る。また、端末は、座席又はテーブル番号を取得することにより生成される伝票番号に関する情報、又は、情報処理システム1と適宜通信を行うことにより取得される伝票番号に関する情報が記録された2次元コードを端末の表示部に表示させる(第1の方法で出力する)。また、顧客は、端末に人数を入力することとしてもよい。端末のアプリは、適宜処理を行うことにより、座席又はテーブルの番号及び顧客の数に関する情報を2次元コードに含めてもよい。
【0028】
また、発券端末11は、顧客からの注文内容を入力するハンディ端末であってよく、発券端末11は、更に、顧客から受け付けた注文内容を、伝票番号に対応付けて、外部記憶部19に記憶することとしてよい。このとき、肉のカット(顧客が肉の重さを指定しての注文で、オーダーカットともいう)が注文にある場合には、その注文に対応するグラム数や価格については、最初の注文時には対応付けられずに外部記憶部19に記憶される。これらの項目は、後述する関連付け部15により補完される。
【0029】
読取部12、測定部13、入力部14及び関連付け部15は、肉のブロックをカットするカウンタ等に配される。読取部12、測定部13及び入力部14は、情報を関連付け部15に出力することが可能である。なお、関連付け部15は、読取部12、測定部13及び入力部14から情報を受け取ることができれば、カウンタ以外の場所(例えば、外部記憶部19や制御部20が設けられているサーバ装置等)に設けられることとしてもよい。
読取部12は、発券端末11によって発券された用紙に記録された番号情報を読み取る。読取部12は、用紙に記録された、又は、端末の表示部に表示された、バーコード及びQRコード等の2次元コードを読み取ることが可能な装置である。具体的な一例としては、読取部12は、バーコードリーダ又はカメラ等である。
又は、読取部12は、ICカードに記録された番号情報等を読み取ることが可能な装置である。具体的な一例としては、読取部12は、カードリーダ等である。
【0030】
カウンタ内の従業員は、顧客から番号情報が記録された用紙を受け取り、その用紙に記録される2次元コード等を読取部12によって読み取る。
又は、顧客が自身のユーザ端末の表示部に表示される2次元コード等を読取部12に近づけることにより、読取部12は、端末の表示部に表示される2次元コード等を読み取る。又は、カウンタにICカードの読取部12(カードリーダ)を設置しておき、従業員又は顧客がカードリーダにICカードを近づけることにより、読取部12(カードリーダ)は、ICカードに記録される番号情報等を読み取る。
【0031】
入力部14は、食品の調理方法が入力され、入力された調理方法を関連付け部15に送る。食品の調理方法は、肉の焼き方である。すなわち、食品の調理方法は、例えば、レア、ミディアム及びウェルダン等の、肉の焼き加減である。カウンタ内の従業員は、顧客に対して肉の焼き加減を聞き、それの回答に応じて入力部14を操作することに基づいて、肉の焼き加減を入力する。
【0032】
また、入力部14は、顧客が希望する食品の種類が入力される。食品の種類は、例えば、ヒレ、リブロース及びサーロイン等の肉の種類である。
カウンタ内の従業員は、顧客に対して肉の種類を聞き、それの回答に応じて入力部14を操作することに基づいて、肉の種類を入力する。
【0033】
測定部13は、顧客が注文した食品の重さを測定する。そして、測定した食品の重さを示す情報を関連付け部15に伝達する。測定部13は、カットされた肉の重さを測定する秤である。
【0034】
関連付け部15は、測定部13による測定の結果と、その食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する。関連付け部15は、食品の重さと、その食品の種類と、読取部12によって読み取られた番号情報に基づいた伝票番号とを関連付けて第1情報を生成してもよい。また、関連付け部15は、発券端末11から受け付けた、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する情報(第2番号情報)、顧客がグループで来店した場合にはそのグループの人数(人数情報)、及び、顧客がカウンタでの肉のカットを希望しない場合にはその顧客の注文を、食品の重さの測定結果、その食品の種類及び伝票番号に関連付けて第1情報を生成してもよい。関連付け部15は、入力部14によって入力された食品の調理方法を、上述した第1情報の関連付けに加えてもよい。関連付け部15は、第1情報を外部記憶部19に記憶することとしてもよい。
【0035】
また、測定部13(又は関連付け部15)には、肉の種類に応じた価格(例えば、単位量(100グラム)当たりの価格)が予め記憶されていてもよい。又は、測定部13(又は関連付け部15)は、肉の種類に応じた価格を外部記憶部19から取得することとしてもよい。
関連付け部15は、第1情報を所定の方法で出力することとしてもよい。関連付け部15は、所定の方法で出力することとして、例えば、プリンタ等を用いて、
図4に示すように、肉の重さ、肉の種類、番号情報(伝票番号)及び肉の焼き方等が印刷された用紙又はシール等(第1情報の出力の一例)を出力してもよい。関連付け部15は、所定の方法で出力することとして、肉の重さ、肉の種類、番号情報(伝票番号)及び肉の焼き方等を後述する表示部17に表示するために、肉の重さ、肉の種類、番号情報(伝票番号)及び肉の焼き方等を表示部17に送信することとしてもよい。
【0036】
関連付け部15は、所定の方法で出力することとして、肉の重さ、肉の種類、及び、番号情報(伝票番号)等を関連付けて外部記憶部19に記憶することとしてもよい(
図5参照)。
また、測定部13(又は関連付け部15)は、肉の重さ、肉の種類、及び、番号情報(伝票番号)に加えて、肉の種類に応じた価格、及び、肉の焼き方等を外部記憶部19に記憶することとしてもよい。
【0037】
情報出力部16は、第1情報に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を出力する。第2情報の一例は、伝票である。伝票は、顧客が会計をする時に利用される。例えば、伝票は、ステーキの提供と共に、顧客に渡される。
図6に示すように、伝票には、肉の種類、肉の重さ、及び、それらに応じた価格が記載される。また、伝票には、伝票番号の他に、顧客が着席する座席又はテーブルの番号が記載されることとしてもよい。
【0038】
飲食店の会計機21(レジスタ)には、従業員によって、会計時に顧客から渡された伝票に記載される、伝票番号、又は、座席若しくはテーブルの番号等(伝票番号等)が入力される。会計機21は、その伝票番号等に紐づいた顧客の注文内容及び会計金額等を取得する。例えば、会計機21は、外部記憶部19から、伝票番号等に基づいて顧客の注文内容及び会計金額等を取得することとしてもよい。会計機21は、その会計金額等に基づいて、会計をすることができる。
【0039】
表示部17は、画像を表示する。本実施形態では、表示部17が表示する画像には文字及び図形等が含まれる概念として説明する。表示部17は、例えば、飲食店の調理場等に配される。表示部17は、タッチパネル等の入力操作を行うことが可能な表示部であってもよい。
表示部17は、関連付け部15によって関連付けた第1情報を出力する所定の方法として、その第1情報に基づく画像を表示することとしてもよい。すなわち、表示部17は、関連付け部15で生成された第1情報のうち、第1番号情報及び第2番号情報のうちの少なくとも一方と、食品の調理方法とに基づく画像を表示することとしてもよい。具体例としては、表示部17は、肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類等を表示すると共に、伝票番号及び座席番号の少なくとも一方を表示する。
【0040】
また、表示部17は、食品の調理方法に基づいて設定される食品の調理時間を表示し、調理の開始が入力された場合にカウントされた調理時間を表示することとしてもよい。表示部17は、制御部20の制御に基づいて、肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類に応じた調理時間(肉を焼く時間)を表示する。この場合、調理時間は、肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類に応じて予め決められている。その決められた調理時間のデータは、例えば、外部記憶部19等に記憶されている。制御部20は、表示部17等に出力された肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類等に基づいて、外部記憶部19にアクセスして、肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類に応じた調理時間を取得し、表示部17に表示させる。
【0041】
飲食店の調理場の従業員は、顧客の注文に応じてカットされた肉をグリルに載せると、表示部17に表示される調理時間をカウントさせる操作(カウント開始操作)を行う。すなわち、例えば、制御部20は、カウント開始操作が行われると、調理時間をカウントし、カウントをした結果(残りの調理時間等)を表示部17に表示させる(
図7参照)。
なお、表示部17は、調理時間(数字)を表示するばかりでなく、調理時間の進行状況に応じた棒グラフ(画像)161を表示することとしてもよい。例えば、表示部17に、調理時間が進む毎に棒グラフ161が増えていく(又は、減っていく)ような画像を表示することとしてもよい。
従業員は、表示部17に表示させる調理時間が満了した場合、肉の向きを変え、及び、肉の焼く面を反対側にする等の処置を行う。
【0042】
なお、肉を焼くグリルは、グリル全面を所定数に分割して、分割後のそれぞれの領域で表面温度を変えていてもよい。これにより、従業員は、肉の焼き方等に応じて適切な表面温度となっている領域で肉を焼くことができる。
また、
図8に示すように、表示部17は、グリルの領域毎に調理時間を表示できるように、複数の調理時間を表示できるようになっていてもよい。すなわち、グリルを分割した各領域と、複数の調理時間が表示部17に表示される位置とを、従業員が一見してわかるように、対応付けるようにしてもよい。
この場合、制御部20は、従業員の操作に基づいて、調理時間が表示部17に表示される位置を変えることができる。これにより、グリルの各領域のいずれかに肉を載せた場合でも、その肉をグリル上の位置に対応する表示部17の位置に調理時間を表示することができる。すなわち、制御部20は、グリルに載せた肉の位置に応じて、その肉の調理時間の表示部17の適切な位置に表示することができる。
【0043】
表示部17は、グループを形成する複数の顧客全ての注文を受け付けた場合に、情報に基づく画像に加えて、全ての注文が完了したことを示す画像を表示することとしてもよい。表示部17は、グループを形成する複数の顧客全ての注文を受け付けた場合に、全ての注文が完了したことを示す画像を表示すること、及び、全ての注文が完了したことを示す音若しくは音声を出力する。表示部17は、画像の表示と、音若しくは音声の出力との少なくとも一方を行う。複数の顧客で1つのグループを形成して飲食店に来店する場合がある。その場合、1つのグループで1つの伝票番号が生成され、また、グループの人数が登録される。このため、制御部20は、伝票番号及びグループの人数に基づいて、グループ全員の注文を受け付けた場合に、同一の伝票番号全てに紐づく注文を表示部17に表示することとしてもよい。この場合、1つのグループ内で、カウンタでの肉のカットを希望する顧客と、カウンタでの肉のカットを希望しない顧客とがいる場合でも、1つのグループ内の全ての顧客が注文(カウンタでの注文及びテーブルでの注文)を完了すると、表示部17は、そのグループの注文内容の画像を表示する。その場合、表示部17は、グループの注文が完了したことを示す音又は音声をスピーカから出力することとしてもよい。
【0044】
警告出力部18は、発券端末11によって用紙が発券されてから所定の時間を経過しても読取部12によってその用紙に記録された番号情報が読み取られない場合、警告を出力する。すなわち、顧客は、従業員に案内された座席に着席し、カウンタでの肉のカットを希望する旨を従業員に伝えるのに応じて発券端末11で用紙が発券された場合でも、例えば、同じグループの他の顧客との会話に夢中になり、カウンタに肉のカットを注文しに行っていないことがある。そのため、例えば、制御部20は、発券端末11によって用紙が発券されてから所定の時間を経過しても、読取部12によって2次元コードが読み取られない場合には、警告出力部18から警告を出力するよう制御する。
【0045】
警告出力部18は、例えば、警告表示部又はスピーカ等であってよい。警告表示部は、例えば、顧客が在席するホールを担当する従業員が確認できる位置に配される。警告出力部18(警告表示部)は、伝票番号(又は座席等の番号)と、肉のカットを注文していないこととを含む画像を表示する。警告出力部18(スピーカ)は、伝票番号(又は座席等の番号)と、肉のカットを注文していないこととを含む内容を音声で出力する。
【0046】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図9は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0047】
ステップST11において、発券端末11は、顧客がカウンタで肉のカットを希望する場合、従業員の操作に基づいて、第1番号情報(番号情報)が記録された用紙を発券する。第1番号情報は、例えば、制御部20等の処理に基づいて生成される伝票番号に関する情報であり、2次元コード等で記録される。また、第1番号情報には、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する情報(例えば、座席やテーブルに割り当てられた番号や名称)が含まれてもよい。
また、発券端末11は、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する情報(第2番号情報)、顧客がグループで来店した場合にはそのグループの人数、及び、顧客がカウンタでの肉のカットを希望しない場合にはその顧客の注文内容を内容が関連付け部15に送信する。
【0048】
また、発券端末11は、用紙を発券する代わりに、ICカードに番号情報等を記録することとしてもよい。また、顧客が所有する端末において第1番号情報等が生成され、その第1番号情報等(2次元コード等)がその端末の表示部に表示可能になっていてもよい。
【0049】
ステップST12において、読取部12は、ステップST11で用紙等に記録される第1番号情報(番号情報)等(2次元コード)を読み取ったかを判断する。読取部12が番号情報を読み取っていない場合(No)、処理は、ステップST13に進む。読取部12が第1番号情報(番号情報)を読み取った場合(Yes)、処理は、ステップST15に進む。
【0050】
ステップST13において、制御部20は、ST11で用紙が印刷されてから所定の時間が経過したかを判断する。なお、ST11でICカードに第1番号情報等が記録された場合には、制御部20は、ICカードに第1番号情報を書き込む処理をしてから所定の時間が経過したかを判断する。所定の時間が経過した場合(Yes)、処理は、ステップST14に進む。所定の時間が経過していない場合(No)、処理は、ステップST12に戻る。
【0051】
ステップST14において、警告出力部18は、警告を出力する。警告出力部18は、例えば、スピーカ又は警告表示部等である。警告出力部18は、顧客が所定の時間を経過しても肉のカットを注文していないことを示す音声又は画像等を出力する。ステップST14の後、処理は、ステップST12に戻る。
【0052】
ステップST15において、測定部13は、顧客の注文に応じてカットされた肉の重さを測定する。
【0053】
ステップST16において、入力部14は、従業員の操作に基づいて、肉の調理方法(焼き方)が入力される。また、入力部14は、従業員の操作に基づいて、その肉の種類が入力される。
なお、ステップST15とステップST16の処理の順番は、逆であってもよい。すなわち、ステップST16の処理の後に、ステップST15の処理が行われてもよい。
【0054】
ステップST17において、関連付け部15は、ステップST16で入力された、肉の調理方法及び肉の種類の情報を受け付けて、ステップST15で測定された肉の重さ、入力された肉の調理方法、肉の種類、及び、ステップST12で読み取られた第1番号情報に基づく伝票番号を関連付けて第1情報を生成する。また、関連付け部15は、その関連付けた第1情報(情報)を出力する。例えば、関連付け部15は、関連付けた第1情報(情報)を表示部17に送信する。又は、関連付け部15は、関連付けた第1情報(情報)を用紙又はシール等に印刷して出力する。また、関連付け部15は、関連付けた第1情報(情報)を外部記憶部19に記憶することとしてもよい。
【0055】
ステップST18において、表示部17は、ステップST17で出力された第1情報(情報)に基づいて、肉の調理時間を表示する。
例えば、外部記憶部19には、肉の焼き方、肉の重さ及び肉の種類等に応じた調理時間が記憶されている。表示部17は、制御部20の制御により、ステップST17で出力された情報と、外部記憶部19に記憶される調理時間とに基づいて、ステップST15で測定された肉の重さと、ステップST16で入力された肉の焼き方等に応じた調理時間を表示する。調理場の従業員は、カットされた肉をグリルに載せると、表示部17に表示される調理時間をカウントさせる操作(カウント開始操作)を行う。制御部20は、カウント開始操作に基づいて、調理時間をカウントし、カウントをした結果(残りの調理時間等)を表示部17に表示させる。
なお、表示部17は、複数の顧客で1つのグループを形成して飲食店に来店する場合、制御部20の制御に基づいて、グループ全員の注文を受け付けると、同一の伝票番号全てに紐づく注文内容を表示部17に表示することとしてもよい。
【0056】
ステップST19において、情報出力部16は、ステップST17で関連付けた第1情報(情報)に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を記載した伝票を出力する。顧客がグループで来店した場合、伝票には、例えば、グループを構成する複数の顧客全員の注文内容が記載されていてもよい。
【0057】
ステップST20において、会計機21は、従業員によって、会計時に顧客から渡された伝票に記載される、伝票番号、又は、座席若しくはテーブルの番号等(伝票番号等)が入力された場合、外部記憶部19にアクセスして、その伝票番号等に紐づいた顧客の注文内容及び会計金額等を取得する。会計機21は、その会計金額等に基づいて会計処理を行う。
【0058】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理システム1は、顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する端末と、端末によって出力された第1番号情報を読み取る読取部12と、顧客が注文した食品の重さを測定する測定部13と、顧客が注文した食品の種類を入力する入力部14と、読取部12で読み取られた第1番号情報と、測定部13によって測定された食品の重さと、入力部14によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部15と、第1情報に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を出力する情報出力部16と、を備える。ここで、第1の方法の出力は、端末として発券端末11によって第1番号情報が記録された用紙を発券すること、端末としての顧客が所有するユーザ端末のユーザ端末表示部に第1番号情報を表示すること、のうち少なくとも一方であってもよい。
情報処理システム1では、発券端末11によって用紙を発券するので、その用紙に記録される2次元コードを読取部12で読み取った後はその用紙を廃棄することができる。情報処理システム1では、用紙は使い捨てになり、複数回使いまわすことはなく、衛生状態を維持することができる。
また、情報処理システム1では、顧客が所有する端末の表示部に2次元コードを表示することができ、また、顧客が所有するICカードにも番号情報等を記録することもできる。この場合でも、情報処理システム1では、顧客が所有する端末又はICカードは、飲食店において使いまわされることがないので、衛生状態を維持することができる。
また、情報処理システム1では、飲食店の従業員が用紙(又は、顧客が所有する端末若しくはICカード)を清掃する必要がないので、従業員の手間を従来に比べて軽減することができる。
また、情報処理システム1では、読取部12(具体的な一例としては、バーコードリーダ又カメラ)によって2次元コードを読み取るので、従来のように従業員が、顧客が着席する座席又はテーブルの番号を誤入力することはなく、また、従来のように従業員が入力に際し手間をかける必要がない。
また、情報処理システム1では、発券端末11により用紙を発券するだけなので、飲食店内のテーブル(座席)のレイアウトを容易に変更することができる。
また、従来では、顧客がテーブル番号を記載した札を従業員に渡し、その従業員が顧客のテーブル番号を入力した後、従業員がその札を顧客が利用するテーブルに戻していた。この点、本実施形態では、発券端末11によって発券された用紙は読取部12で第1番号情報が読み取られた後、廃棄される。すなわち、本実施形態では、従業員が用紙をテーブルに戻す作業が不要であり、従業員の手間を従来に比べて削減することができる。
【0059】
情報処理システム1では、発券端末11は、顧客が着席する座席又は顧客が利用するテーブルに関する第2番号情報を関連付け部15に出力することとしてもよい。関連付け部15は、発券端末11から受け付けた第2番号情報を前記第1情報の関連付けに加えることとしてもよい。
これにより、情報処理システム1は、顧客が着席する座席の番号又は顧客が利用するテーブルの番号を取得することができる。
【0060】
情報処理システム1では、入力部14は、食品の調理方法(肉の焼き方)を入力することとしてもよい。この場合、関連付け部15は、入力部14によって入力された食品の調理方法を第1情報の関連付けに加えることとしてもよい。
これにより、情報処理システム1は、カットされた肉の重さ、その肉の種類、その肉の焼き方、及び、伝票番号(顧客が着席する座席又はテーブルの番号)等を関連付けるので、肉の調理、顧客への肉の提供(伝票の発行)及び会計機21での会計等を管理することができる。
【0061】
情報処理システム1は、画像を表示する表示部17を備えることとしてもよい。この場合、表示部17は、関連付け部15で生成された第1情報のうち、第1番号情報及び第2番号情報のうちの少なくとも一方と、食品の調理方法とに基づく画像を表示することとしてもよい。
これにより、情報処理システム1では、表示部17に肉の焼き方等を表示できるので、従業員は、表示部17に表示される肉の焼き方を確認することによりその肉をグリルで焼くことができる。
【0062】
情報処理システム1では、表示部17は、食品の調理方法に基づいて設定される食品の調理時間を表示し、調理の開始が入力された場合にカウントされた調理時間を表示することとしてもよい。
これにより、情報処理システム1では、従業員は、表示部17に表示される調理時間を確認しながら肉を焼くことができる。また、情報処理システム1では、肉の焼き方等に応じた調理時間を表示部17に表示するので、その調理時間に基づいて肉を焼くことにより、顧客の希望にあったステーキを顧客に提供することができる。
【0063】
情報処理システム1では、発券端末11は、複数の顧客で1つのグループを形成する場合、1つのグループに対して1つの第1番号情報を付与して第1の方法で出力すると共に、1つのグループの人数に関する人数情報を関連付け部15に出力することとしてもよい。関連付け部15は、人数情報を第1情報の関連付けに加えることとしてもよい。表示部17は、グループを形成する複数の顧客全ての注文を受け付けた場合に、全ての注文が完了したことを示す画像を表示すること、及び、全ての注文が完了したことを示す音若しくは音声を出力することの少なくとも一方を行うこととしてもよい。
これにより、情報処理システム1では、1つのグループの顧客全員の注文が完了すると、注文が完了したことを示す画像(顧客全員の注文内容)を表示部17に表示するので、1つのグループの顧客全員に同様のタイミングでステーキを提供することができる。
【0064】
情報処理システム1は、発券端末11によって用紙が発券されてから所定の時間を経過しても読取部12によってその用紙に記録された番号情報が読み取られない場合、警告を出力する警告出力部18を備えることとしてもよい。
これにより、情報処理システム1では、カウンタにおいて肉のカットを希望する顧客がカウンタに来ない場合に警告を出力するので、その警告を確認した従業員は、顧客に注文を促すことができる。
【0065】
情報処理システム1は、食品の単価に関する情報が記憶される記憶部(外部記憶部19又は測定部13)と、顧客を識別する第1番号情報を出力する発券端末11と、第1番号情報を読み取る読取部12と、食品の重さを測定する測定部13と、食品の種類を入力する入力部14と、読取部12で読み取られた第1番号情報と、測定部によって測定された食品の重さと、入力部14によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付け部15と、第1情報と、記憶部(外部記憶部19又は測定部13)に記憶される食品の単価とに基づいて算出される顧客の会計金額について会計を行う会計機21と、を備える。
これにより、情報処理システム1は、通信ネットワークを介して店舗内の機器を接続することができ、情報を一元的に管理することができる。
【0066】
情報処理方法では、発券端末11が、顧客を識別する第1番号情報を第1の方法で出力する第1出力ステップと、読取部12が、発券端末11によって出力された第1番号情報を読み取る読取ステップと、測定部13が、顧客が注文した食品の重さを測定する測定ステップと、入力部14が、顧客が注文した食品の種類を入力する入力ステップと、関連付け部15が、読取部12で読み取られた第1番号情報と、測定部13によって測定された食品の重さと、入力部14によって入力された食品の種類とを関連付けて第1情報を生成する関連付けステップと、情報出力部16が、第1情報に基づいて、食品の重さ及び食品の種類に応じた食品の価格と、第1番号情報とを記載した第2情報を出力する第2出力ステップと、を実行する。
情報処理方法では、発券端末11によって用紙を発券するので、その用紙に記録される2次元コードを読取部12で読み取った後はその用紙を廃棄することができる。情報処理システム1では、用紙は使い捨てになり、複数回使いまわすことはなく、衛生状態を維持することができる。
また、情報処理方法では、顧客が所有する端末の表示部に2次元コードを表示することができ、また、顧客が所有するICカードにも番号情報等を記録することができる。この場合でも、情報処理方法では、顧客が所有する端末又はICカードは、飲食店において使いまわされることがないので、衛生を維持することができる。
また、情報処理方法では、飲食店の従業員が用紙(又は、顧客が所有する端末若しくはICカード)を清掃する必要がないので、従業員の手間を従来に比べて軽減することができる。
また、情報処理方法では、読取部12(具体的な一例としては、バーコードリーダ又カメラ)によって2次元コードを読み取るので、従来のように従業員が、顧客が着席する座席又はテーブルの番号を誤入力することはなく、また、従来のように従業員が入力に際し手間をかける必要がない。
また、情報処理方法では、発券端末11により用紙を発券するだけなので、飲食店内のテーブル(座席)のレイアウトを容易に変更することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 情報処理システム
11 発券端末
12 読取部
13 測定部
14 入力部
15 関連付け部
16 情報出力部
17 表示部
18 警告出力部
19 外部記憶部
20 制御部
21 会計機