(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】表示制御装置、画像表示システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04855 20220101AFI20230424BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20230424BHJP
G06F 3/0482 20130101ALI20230424BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230424BHJP
G09G 5/34 20060101ALI20230424BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20230424BHJP
【FI】
G06F3/04855
G06F3/04842
G06F3/0482
G09G5/00 510H
G09G5/34 A
G06F3/0488
(21)【出願番号】P 2019190138
(22)【出願日】2019-10-17
【審査請求日】2022-05-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武智 和洋
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 しのぶ
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-245038(JP,A)
【文献】特開2013-045216(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0092050(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
G09G 5/00
G09G 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示される画像を制御する表示制御装置であって、
ユーザの操作量および操作方向を特定可能な信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得する信号によって特定される前記操作量に基づいて前記画面に表示される画像を制御するための信号を生成する演算部と、
前記演算部で生成された信号を外部に出力するための出力部とを備え、
前記画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と前記選択領域の外部に表示される非選択項目とを含む項目リストを示す画像が表示され、
前記演算部は、
前記選択項目が第1項目である状態で前記操作量がしきい量未満である場合に、前記選択項目が前記第1項目に維持される範囲内で前記項目リストを前記操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行し、
前記選択項目が前記第1項目である状態で前記操作量が前記しきい量を超えた場合に、前記項目リストをステップ的にスクロールさせることによって前記選択項目を前記第1項目から前記第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行する、表示制御装置。
【請求項2】
前記演算部は、
前記第1制御において、前記項目リストを前記操作方向に応じた特定の方向にスクロールさせるための信号を生成し、
前記第2制御において、前記項目リストを前記特定の方向にステップ的にスクロールさせるための信号を生成する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記項目リストに含まれる前記選択項目および前記非選択項目には、文字情報が含まれる、請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の表示制御装置と、
前記取得部に接続され、前記操作量および前記操作方向を特定可能な信号を前記取得部に出力する操作検出装置と、
前記出力部に接続され、前記出力部から出力される信号に応じて前記画面に表示される画像を表示する表示装置とを備える、画像表示システム。
【請求項5】
前記操作検出装置と前記表示装置とは互いに離れた位置に配置される、請求項4に記載の画像表示システム。
【請求項6】
前記画像表示システムは、移動体に搭載される、請求項4または5に記載の画像表示システム。
【請求項7】
画面に表示される画像を制御する表示制御方法を演算装置に実行させるためのプログラムであって、
前記画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と、前記選択領域の外部に表示される非選択項目とを含む項目リストを示す画像が表示され、
前記表示制御方法は、
前記選択項目が第1項目である状態でユーザの操作量がしきい量未満である場合に、前記選択項目が前記第1項目に維持される範囲内で前記項目リストを前記操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行するステップと、
前記選択項目が前記第1項目である状態で前記操作量が前記しきい量を超えた場合に、前記項目リストをステップ的にスクロールさせることによって前記選択項目を前記第1項目から前記第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行するステップとを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画面に表示される画像を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2003-108311号公報(特許文献1)には、アイコンの画像を表示する画面と、画面とは離れた位置に設けられ、ユーザによる操作が入力されるタッチパッドとを備えるシステムが開示されている。このシステムのユーザは、画面とは離れた位置に設けられるタッチパッドを操作することによって、画面に表示されるアイコンを選択する操作を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、特許文献1に開示されたシステムのように画面とタッチパッドとが互いに離れた位置に配置されるタイプのデバイス(以下「遠隔デバイス」ともいう)において、画面に表示される項目リストをユーザのタッチ操作量(指の移動量)に追従させてスクロールさせる技術が知られている。このような従来のリストスクロール技術においては、ユーザの指の移動量に追従して項目リストのスクロール量が決まるため、ユーザが狙った項目を選択するためにはユーザは指の移動量を微調整する必要があり、画面を注視する時間が長くなり得る。そのため、従来のスクロール技術をたとえば移動体の遠隔デバイスに応用する場合には、ユーザ(移動体の運転者)が狙った項目を選択するために画面を注視する時間が長くなり、ユーザが移動体の運転以外のことに気を取られる要因ともなり得る。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、画面に表示される項目をユーザの操作によってスクロールさせる際に、ユーザが画面を注視する時間を軽減しつつ、ユーザが狙った項目を適切に選択できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示による表示制御装置は、画面に表示される画像を制御する表示制御装置であって、ユーザの操作量および操作方向を特定可能な信号を取得する取得部と、取得部が取得する信号によって特定される操作量に基づいて画面に表示される画像を制御するための信号を生成する演算部と、演算部で生成された信号を外部に出力するための出力部とを備える。画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と、選択領域の外部に表示される非選択項目とが所定間隔を隔てて表示される項目リストを示す画像が表示される。演算部は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量未満である場合に、選択項目が第1項目に維持される範囲内で項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行する。演算部は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量を超えた場合に、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を第1項目から第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行する。
【0007】
上記の表示制御装置によれば、ユーザの操作量がしきい量未満である場合、演算部は、第1制御を実行する。第1制御において、演算部は、選択項目が現在の第1項目に維持される狭い範囲内で、項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する。すなわち、第1制御においては、ユーザの操作量に追従して項目リストがスクロールされるが、そのスクロール量は選択項目が現在の第1項目に維持される狭い範囲に制限される。これにより、画面に表示される項目リストをユーザが注視する時間を低減することができる。一方、ユーザの操作量がしきい量を超えた場合、演算部は、第2制御を実行する。第2制御において、演算部は、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を現在の第1項目から次の第2項目に変更するための信号を生成する。すなわち、第2制御においては、項目リストがユーザの操作量とは無関係にステップ的にスクロールされて、選択項目がステップ的に変更される。これにより、ユーザは、自身の操作量を微調整することなく、選択項目をユーザが狙った次の第2項目に適切に変更することができる。その結果、ユーザが画面を注視する時間が長くなることを抑制しつつ、ユーザが狙った項目を適切に選択できるようにすることができる。
【0008】
本開示による画像表示システムは、上記の表示制御装置と、取得部に接続され、操作量および操作方向を特定可能な信号を取得部に出力する操作検出装置と、出力部に接続され、出力部から出力される信号に応じて画面に表示される画像を表示する表示装置とを備える。
【0009】
本開示によるプログラムは、画面に表示される画像を制御する表示制御方法を演算装置に実行させるためのプログラムである。画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と、選択領域の外部に表示される非選択項目とが所定間隔を隔てて表示される項目リストを示す画像が表示される。表示制御方法は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量未満である場合に、選択項目が第1項目に維持される範囲内で項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行するステップと、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量を超えた場合に、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を第1項目から第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行するステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、画面に表示される項目をユーザの操作によってスクロールさせる際に、ユーザが画面を注視する時間を軽減しつつ、ユーザが狙った項目を適切に選択できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】画像表示システムの全体構成の一例を模式的に示す図である。
【
図2】表示装置の画面に表示される項目リストを例示した図である。
【
図3】演算部が項目リストのスクロール制御を行なう際に実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図4】追従スクロール制御が実行される場合のユーザ操作の一例を示す図である。
【
図5】追従スクロール制御が実行される場合の項目リストのスクロール状態の一例を示す図である。
【
図6】ステップスクロール制御が実行される場合のユーザ操作の一例を示す図である。
【
図7】ステップスクロール制御が実行される場合の項目リストのスクロール状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0013】
<全体構成>
図1は、本実施の形態による表示制御装置20を含む画像表示システム1の全体構成の一例を模式的に示す図である。画像表示システム1は、操作検出装置10と、表示制御装置20と、表示装置30とを含む。この画像表示システム1は、たとえば車両に搭載される。なお、画像表示システム1は、車両に搭載されることに限定されず、たとえば船舶、航空機など、車両以外の移動体に搭載されてもよい。また、画像表示システム1は、移動体に搭載されることに限定されず、シミュレータなどの静止物に搭載されてもよい。
【0014】
画像表示システム1が車両に搭載される場合、表示装置30は、たとえば、車両のフロントガラス等に情報を表示するためのヘッドアップディスプレイなどであってもよい。表示装置30の画面31に表示される画像には、車両に搭載される様々な機器、たとえば、オーディオ機器、ナビゲーション装置、空調装置、通信装置などについての複数の項目を有する項目リストが含まれる。項目リスト中の各項目には、アイコンおよび文字情報が含まれる。
【0015】
図2は、表示装置30の画面31に表示される項目リスト32を例示した図である。
図2に示す例では、項目リスト32に含まれる項目として、画面31の上から順に、空調装置(エアコン)を選択するための項目I1、エージェントを選択するための項目I2、および、オーディオ機器(音楽)を選択するための項目I3が、表示されている。各項目I1~I3には、選択される内容を示すアイコンおよび文字情報が含まれている。
【0016】
画面31の上下方向の略中央部分には、選択領域33が設けられている。選択領域33の内部に表示される項目(
図2に示す例では項目I2)がユーザが選択した「選択項目」として扱われ、選択領域33の外部に表示される項目(
図2に示す例では項目I1,I3)がユーザが選択していない「非選択項目」として扱われる。通常時においては、選択項目は、選択領域33内の上下方向の中央に表示される。
【0017】
なお、選択領域33の表示態様は特に限定されない。たとえば、選択領域33の内部と外部との境界線を示す画像を表示してもよいし、選択領域33の内部に表示される選択項目の色を、選択領域33の内部に表示される非選択項目の色と異ならせるようにしてもよい。
【0018】
選択領域33の位置は、画面31の上下方向の略中央部分に固定されている。ユーザは、項目リスト32を上下方向にスクロールさせる操作を行なうことによって、選択項目を変更することができる。
【0019】
図1に戻って、操作検出装置10は、ユーザによる操作を検出し、検出結果を表示制御装置20に出力する。操作検出装置10は、表示装置30とは離れた位置に配置される。画像表示システム1が車両に搭載される場合、操作検出装置10は、たとえば、車両のステアリングホイールのスポーク部(ステアリングシャフトに接続されるハブ部と運転者によって把持されるグリップ部とを繋ぐ部分)に配置されてもよい。このような位置に配置することにより、ユーザ(運転者)がステアリングホイールを把持した状態で、親指の指先で操作検出装置10に対する操作をスムーズに行なうことができる。
【0020】
本実施の形態においては、操作検出装置10は、ユーザによる操作を受け付ける表面を有する平板状のタッチパッド11を有する。操作検出装置10は、ユーザがタッチパッド11に触れる「タッチ操作」を検出するように構成される。なお、タッチ操作の検出方式は特に限定されない。たとえば、ユーザがタッチパッド11に触れることによって生じる静電容量の変化を検出する方式(いわゆる静電容量方式)であってもよいし、ユーザがタッチパッド11に軽く触れたことによって生じる微小な圧力変化を検出する方式であってもよい。なお、操作検出装置10は、タッチ操作に加えて、ユーザがタッチパッド11を押下する押下操作を検出可能に構成されてもよい。
【0021】
操作検出装置10は、タッチ操作を検出した場合、タッチ検出信号を表示制御装置20に出力する。タッチ検出信号には、タッチパッド11における接触位置(タッチ位置)の絶対座標を示す情報が含まれる。タッチ位置の絶対座標の軌跡から、タッチ位置の移動量および移動方向を特定することができる。言い換えれば、タッチ検出信号は、ユーザの操作量および操作方向を特定可能な信号である。
【0022】
表示制御装置20は、取得部21と、出力部23と、記憶部24と、演算部25とを備える。取得部21は、操作検出装置10の検出結果を示す上述のタッチ検出信号が入力される入力ポートである。出力部23は、演算部25が生成した表示制御信号を表示装置30に出力するための出力ポートである。
【0023】
記憶部24は、演算部25の演算に用いられる情報およびプログラムなどを格納する記憶媒体である。記憶部24は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶素子で構成されていてもよい。また、記憶部24は、表示制御装置20から取り外し可能なリムーバブルメディアであってもよい。
【0024】
演算部25は、取得部21、出力部23および記憶部24に接続される。演算部25は、CPU(Central Processing Unit)などで構成される演算装置である。演算部25は、取得部21が取得する信号に基づいて、表示装置30に表示される項目リスト32の表示態様を制御する表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を出力部23から表示装置30に出力する。これにより、表示装置30に表示される項目リスト32が、表示制御信号に応じた表示態様で表示される。
【0025】
演算部25の処理は、ソフトウェア処理、すなわち、記憶部24に格納されたプログラムが演算部25により読み出されて実行されることにより行なわれる。なお、演算部25の処理は、ソフトウェア処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理してもよい。
【0026】
なお、
図1には表示制御装置20が操作検出装置10および表示装置30とは離れた位置に示されているが、表示制御装置20の位置はこれに限定されない。たとえば、表示制御装置20は、操作検出装置10と同じ位置あるいは近接した位置に配置されてもよいし、表示装置30と同じ位置あるいは近接した位置に配置されてもよい。
【0027】
<項目リストのスクロール制御>
近年では、項目リストが表示される画面とユーザの指の動きを検出するタッチパッドとが互いに離れた位置に配置される遠隔デバイスにおいて、項目リストをユーザの指の動きに追従させてリニアにスクロールさせる技術が知られている。このような従来のリストスクロール技術を仮に上述の画像表示システム1に単純に適用すると、画面31に表示される項目リスト32のスクロール量がユーザの指の移動量に追従して決まるため、ユーザが狙った項目を選択するためにはユーザは指の移動量を微調整する必要があり、画面31を注視する時間が長くなり得る。たとえば画像表示システム1が車両等の移動体に搭載される場合には、ユーザ(移動体の運転者)が狙った項目を選択するために画面31を注視する時間が長くなり、ユーザが移動体の運転以外のことに気を取られる要因ともなり得る。
【0028】
特に、仮に移動対象が文字情報を含まない(すなわち情報量の少ない)カーソルである場合にはユーザはそれほど画面31を注視しなくてもカーソルの移動を視認できるが、本実施の形態による画像表示システム1においては移動対象が文字情報を含む(すなわち情報量の多い)項目リスト32であるため、ユーザが画面31を注視する時間がより長くなってしまうことが想定される。
【0029】
さらに、従来のリストスクロール技術ではユーザの指の移動量に対して項目リスト32のスクロール量がリニアに決まるため、ユーザの指の移動量が大きいと項目リスト32のスクロール量も大きくなるため、項目リスト32の可読性が低下してしまうことも想定される。
【0030】
上記のような問題を解消すべく、本実施の形態による演算部25は、取得部21が取得する信号に応じて、表示装置30に表示される項目リスト32のスクロールを以下のように制御する。なお、以下では、取得部21がタッチ検出信号を取得していない状態(すなわちユーザがタッチパッド11に対してタッチ操作を行なっていない状態)を「非タッチ状態」とも称し、取得部21がタッチ検出信号を取得している状態(すなわちユーザがタッチパッド11に対してタッチ操作を行なっている状態)を「タッチ状態」とも称する。非タッチ状態およびタッチ状態は、いずれもユーザの操作状態を示すものである。
【0031】
図3は、演算部25が項目リスト32のスクロール制御を行なう際に実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、ユーザの操作状態が非タッチ状態である場合に開始される。
【0032】
まず、演算部25は、取得部21が取得する信号に基づいて、ユーザの操作状態が非タッチ状態からタッチ状態に変化したか否かを判定する(ステップS10)。ユーザの操作状態が非タッチ状態からタッチ状態に変化していない場合(ステップS10においてNO)、演算部25は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移す。
【0033】
一方、ユーザの操作状態が非タッチ状態からタッチ状態に変化した場合(ステップS10においてYES)、演算部25は、非タッチ状態からタッチ状態に変化した時点のタッチ検出信号が示すタッチ位置の絶対座標を、初期タッチ位置P0として記憶部24に記憶する(ステップS20)。
【0034】
その後、演算部25は、タッチ位置の上下方向の移動量Lがしきい量Lth未満であるか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、演算部25は、現時点のタッチ位置と記憶部24に記憶されている初期タッチ位置P0との上下方向の差(絶対値)をタッチ位置の上下方向の移動量L(絶対値)として特定し、特定された移動量Lがしきい量Lth未満であるか否かを判定する。タッチ位置の上下方向の移動量Lが、ユーザの操作量に相当するものである。しきい量Lthは、記憶部24に予め記憶されている。なお、しきい量Lthの大きさは、固定値であってもよいし、ユーザが任意に設定できる可変値であってもよい。
【0035】
タッチ位置の上下方向の移動量Lがしきい量Lth未満である場合(ステップS30においてYES)、演算部25は、項目リスト32のスクロール制御として、追従スクロール制御(第1制御)を実行する(ステップS40)。
【0036】
演算部25は、追従スクロール制御において、選択領域33の内部に表示される選択項目が現在の項目に維持される範囲内で、項目リスト32を移動量Lに追従させてリニアにスクロールさせる。この際、演算部25は、項目リスト32を、タッチ位置の移動方向(ユーザの操作方向)に応じた特定の方向にスクロールする。具体的には、演算部25は、現時点のタッチ位置が初期タッチ位置P0よりも上方に位置する場合はタッチ位置の移動方向を「上方」と特定し、現時点のタッチ位置が初期タッチ位置P0よりも下方に位置する場合はタッチ位置の移動方向を「下方」と特定する。そして、演算部25は、タッチ位置の移動方向が「上方」である場合に項目リスト32を「上方」にスクロールし、タッチ位置の移動方向が「下方」である場合に項目リスト32を「下方」にスクロールする。但し、項目リスト32のスクロール量は、選択項目が現在の項目に維持される狭い範囲内に制限される。
【0037】
このように、追従スクロール制御においては、選択項目が現在の項目に維持される狭い範囲内で、項目リスト32が、タッチ位置の移動方向に応じた方向に、移動量Lに追従してリニアにスクロールされる。
【0038】
その後、演算部25は、ユーザの操作状態がタッチ状態から非タッチ状態に変化したか否かを判定する(ステップS50)。ユーザの操作状態がタッチ状態から非タッチ状態に変化した場合(ステップS50においてYES)、演算部25は、追従スクロール制御を止めて処理をリターンへと処理を移す。これにより、項目リスト32が追従スクロール制御前の位置に戻される。
【0039】
一方、ユーザの操作状態がタッチ状態から非タッチ状態に変化していない場合(ステップS50においてNO)、演算部25は、処理をステップS30に戻し、ステップS30以降の処理を繰り返す。
【0040】
ステップS30においてタッチ位置の上下方向の移動量Lがしきい量Lthを超えたと判定された場合(ステップS30においてNO)、演算部25は、項目リスト32のスクロール制御として、ステップスクロール制御(第2制御)を実行する(ステップS60)。
【0041】
演算部25は、ステップスクロール制御において、項目リスト32をステップ的にスクロールさせることによって、選択領域33の内部に表示される選択項目をステップ的に変更する。この際、演算部25は、項目リスト32を、追従スクロール制御と同様の方向にスクロールする。すなわち、タッチ位置の移動方向が「上方」である場合、演算部25は、項目リスト32を「上方」にステップ的にスクロールすることによって、選択項目を、現在の項目から、現在の項目の下方側に隣接する項目にステップ的に変更する。一方、タッチ位置の移動方向が「下方」である場合、演算部25は、項目リスト32を「下方」にステップ的にスクロールすることによって、選択項目を、現在の項目から、現在の項目の上方側に隣接する項目にステップ的に変更する。ステップスクロール制御の実行後、演算部25は、処理をリターンへと処理を移す。
【0042】
図4は、追従スクロール制御が実行される場合のユーザ操作の一例を示す図である。
図4に示す例では、ユーザが項目リスト32をスクロールしようとして、タッチ位置を、初期タッチ位置P0から、初期タッチ位置P0よりも少し上方の第1タッチ位置P1に移動させた場合が示されている。第1タッチ位置P1は、初期タッチ位置P0からの距離がしきい量Lth未満である。このような操作が行なわれた場合、上述の「追従スクロール制御」が実行される。
【0043】
図5は、上述の
図4に示す操作によって追従スクロール制御が実行される場合の項目リスト32のスクロール状態の一例を示す図である。
図5に示す例では、上述の
図2に示した状態(選択項目として選択領域33の内部に「項目I2(エージェント)」が表示されている状態)でユーザが上述の
図4に示す操作を行なった場合の項目リスト32のスクロール状態が示されている。
【0044】
この場合、選択領域33の内部に表示される選択項目が現在の「項目I2(エージェント)」に維持される狭い範囲内で、項目リスト32が、ユーザの操作方向である「上方」と同じ「上方」に、移動量Lに追従してリニアにスクロールされる。このような項目リスト32の動きを見たユーザは、自身がタッチ位置を上方に移動させる操作を行なったことによって項目リスト32が上方にスクロールされることを確認することができる。言い換えれば、ユーザは、タッチパッド11に触れた自身の指をわずかに動かすことによって項目リスト32のスクロール方向を確認できるため、狙いの項目を表示させるには自身の指をどちらに動かせばよいかを直感的に把握することができる。そのため、たとえばユーザが選択項目を項目I2の下側に隣接する「項目I3(音楽)」に変更したい場合には、ユーザはそのまま指を上方に大きく動かす操作を滞りなく進めることができる。
【0045】
さらに、追従スクロール制御においては、項目リスト32のスクロール量が選択項目が現在の項目I2に維持される狭い範囲に制限されるため、ユーザが画面31を注視する時間を低減することができる。さらに、スクロールによって項目リスト32の可読性が低下することも抑制することができる。
【0046】
図6は、ステップスクロール制御が実行される場合のユーザ操作の一例を示す図である。
図6に示す例では、ユーザが選択項目を現在の「項目I2(エージェント)」から項目I2の下方側に隣接する「項目I3(音楽)」に変更しようとして、ユーザが、上述の
図4に示した操作に続けて指をさらに上方に大きく動かしてタッチ位置を第1タッチ位置P1よりも上方の第2タッチ位置P2に移動させた場合が示されている。第2タッチ位置P2は、初期タッチ位置P0からの距離がしきい量Lthを超えている。このような操作が行なわれた場合、上述の「ステップスクロール制御」が実行される。
【0047】
図7は、上述の
図6に示す操作によってステップスクロール制御が実行される場合の項目リスト32のスクロール状態の一例を示す図である。上述の
図6に示す操作が行われた場合、ステップスクロール制御によって、項目リスト32はユーザの操作方向である「上方」と同じ「上方」にステップ的にスクロールされ、選択領域33の内部に表示される選択項目が「項目I2(エージェント)」から項目I2の下方側に隣接する「項目I3(音楽)」にステップ的に変更される。なお、
図7に示す例では、項目リスト32がステップ的にスクロールされたことによって、項目I2(エージェント)の上方に表示されていた項目I1(エアコン)が表示されなくなるとともに、選択項目である項目I3(音楽)の下方に新たに項目I4(通話)が表示される例が示されている。
【0048】
このように、ユーザがタッチパッド11に触れた自身の指を上方に大きく動かしたことによって移動量Lがしきい量Lthを超えた場合には、項目リスト32が移動量Lとは無関係にステップ的にスクロールされ、選択項目が現在の項目から次の項目にステップ的に変更される。すなわち、ステップスクロール制御では、ユーザは、自身の指の移動量を微調整することなく、自身の指を大きく動かすだけで、選択項目を狙った項目に適切に変更することができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態による表示制御装置20は、操作検出装置10からの信号を取得する取得部21と、取得部21が取得する信号に基づいて表示装置30の画面31に表示される画像を制御するための信号を生成する演算部(演算部)25と、演算部25で生成された信号を表示装置30に出力するための出力部23とを備える。表示装置30の画面31には、位置が固定された選択領域33の内部に表示される選択項目と、選択領域33の外部に表示される非選択項目とを含む項目リスト32を示す画像が表示される。
【0050】
タッチ位置の上下方向の移動量Lがしきい量Lth未満である場合、演算部25は、追従スクロール制御(第1制御)を実行する。追従スクロール制御において、演算部25は、選択項目が現在の項目に維持される狭い範囲内で、項目リスト32を移動量Lに追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する。すなわち、追従スクロール制御においては、ユーザの操作量に追従して項目リスト32がスクロールされるが、そのスクロール量は選択項目が現在の項目I2に維持される狭い範囲に制限される。そのため、ユーザが画面31を注視する時間を低減することができる。さらに、項目リスト32の可読性が低下することも抑制することができる。
【0051】
一方、タッチ位置の上下方向の移動量Lがしきい量Lthを超えた場合、演算部25は、ステップスクロール制御(第2制御)を実行する。ステップスクロール制御において、演算部25は、項目リスト32をステップ的にスクロールさせることによって選択項目を現在の項目から次の項目に変更するための信号を生成する。すなわち、ステップスクロール制御においては、項目リスト32が移動量Lとは無関係にステップ的にスクロールされて、選択項目がステップ的に変更される。これにより、ユーザは、自身の指の移動量を微調整することなく、自身の指を大きく動かすだけで、選択項目を狙った項目に適切に変更することができる。その結果、画面31を注視する時間が長くなることを抑制しつつ、ユーザが狙った項目を適切に選択できるようにすることができる。
【0052】
さらに、演算部25は、追従スクロール制御において項目リスト32をタッチ位置の移動方向と同じ方向にスクロールさせ、ステップスクロール制御においても項目リスト32をタッチ位置の移動方向と同じ方向にスクロールさせる。そのため、ユーザは、タッチ位置をわずかに動かして追従スクロール制御による項目リスト32のスクロール方向を確認することで、その後のステップスクロール制御による項目リスト32のスクロール方向を確認できる。これにより、ユーザは、タッチ位置をわずかに動かすだけで、狙いの項目を選択項目とするために自身の指をどちらに動かせばよいかを直感的に把握することができる。
【0053】
<変形例1>
上述の実施の形態においては、追従スクロール制御およびステップスクロール制御において、タッチ位置の移動方向が「上方」である場合に項目リスト32を「上方」にスクロールし、タッチ位置の移動方向が「下方」である場合に項目リスト32を「下方」にスクロールする例について説明した。
【0054】
しかしながら、追従スクロール制御およびステップスクロール制御において、項目リスト32のスクロール方向がタッチ位置の移動方向に応じた特定の方向に一意に決まるのであれば、タッチ位置の移動方向と項目リスト32のスクロール方向との対応関係は特に限定されない。たとえば、タッチ位置の移動方向と項目リスト32のスクロール方向とが逆になるようにしてもよい。すなわち、タッチ位置の移動方向が「上方」である場合に項目リスト32を「下方」にスクロールし、タッチ位置の移動方向が「下方」である場合に項目リスト32を「上方」にスクロールするようにしてもよい。
【0055】
<変形例2>
上述のステップスクロール制御の実行後において、以下のような処理を行なうようにしてもよい。
【0056】
たとえば、ステップスクロール制御によって選択項目が第1項目から第2項目に変更された後、さらに移動量Lがしきい量Lthよりも大きい第2しきい値Lth2を超えた場合には、項目リスト32をさらにステップ的にスクロールして選択項目を第2項目から次の第3項目に変更するようにしてもよい。これにより、ユーザは、タッチパッド11から指を離す操作を行なうことなく、選択項目を2回連続してステップ的に変更することができる。なお、しきい量を3つ以上設定することで、選択項目を3回以上連続してステップ的に変更することも可能である。
【0057】
また、たとえば、ステップスクロール制御によって選択項目が第1項目から第2項目に変更された後、移動量Lがしきい量Lthを超えた状態が維持される時間がしきい時間を超える毎に、項目リスト32をさらにステップ的にスクロールして選択項目をステップ的に変更するようにしてもよい。これにより、タッチパッド11の面積が狭くタッチ位置の移動量に制限がある場合であっても、ユーザは、タッチパッド11から指を離す操作を行なうことなく選択項目を連続してステップ的に変更することができる。
【0058】
<変形例3>
上述の実施の形態においては、操作検出装置10と表示装置30とが離れた位置に配置される例について説明した、しかしながら、一般的なスマートフォンのように、操作検出装置10のタッチパッド11を表示装置30の画面31に重ねて配置し、ユーザが画面31に対して直接タッチおよび押下する操作を行えるようにしてもよい。
【0059】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0060】
以上に説明した例示的な実施の形態およびその変形例は、以下の態様の具体例である。
(1) 本開示の一態様による表示制御装置は、画面に表示される画像を制御する表示制御装置であって、ユーザの操作量および操作方向を特定可能な信号を取得する取得部と、取得部が取得する信号によって特定される操作量に基づいて画面に表示される画像を制御するための信号を生成する演算部と、演算部で生成された信号を外部に出力するための出力部とを備える。画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と、選択領域の外部に表示される非選択項目とが所定間隔を隔てて表示される項目リストを示す画像が表示される。演算部は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量未満である場合に、選択項目が第1項目に維持される範囲内で項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行する。演算部は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量を超えた場合に、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を第1項目から第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行する。
【0061】
上記態様によれば、ユーザの操作量がしきい量未満である場合、演算部は、第1制御(追従スクロール制御)を実行する。第1制御において、演算部は、選択項目が現在の第1項目に維持される狭い範囲内で、項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する。すなわち、第1制御においては、ユーザの操作量に追従して項目リストがスクロールされるが、そのスクロール量は選択項目が現在の第1項目に維持される狭い範囲に制限される。そのため、項目リストのスクロールによってユーザが画面を注視する時間を低減することができる。
【0062】
一方、ユーザの操作量がしきい量を超えた場合、演算部は、第2制御(ステップスクロール制御)を実行する。第2制御において、演算部は、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を現在の第1項目から次の第2項目に変更するための信号を生成する。すなわち、第2制御においては、項目リストがユーザの操作量とは無関係にステップ的にスクロールされて、選択項目がステップ的に変更される。これにより、ユーザは、自身の操作量を微調整することなく、自身の操作量をしきい量よりも大きくするだけで、選択項目をユーザが狙った次の第2項目に適切に変更することができる。その結果、ユーザが画面を注視する時間が長くなることを抑制しつつ、ユーザが狙った項目を適切に選択できるようにすることができる。
【0063】
(2) ある態様においては、演算部は、第1制御において、項目リストを操作方向に応じた特定の方向にスクロールさせるための信号を生成する。演算部は、第2制御において、項目リストを特定の方向にスクロールさせるための信号を生成する。
【0064】
上記態様によれば、演算部は、第1制御において項目リストをユーザの操作方向に応じた特定の方向にスクロールさせ、第2制御においても第1制御と同様にユーザの操作方向に応じた特定の方向にスクロールさせる。そのため、ユーザは、第1制御での項目リストのスクロール方向を確認することで、その後の第2制御での項目リストのスクロール方向を直感的に把握することができる。
【0065】
(3) ある態様においては、項目リストに含まれる選択項目および非選択項目には、文字情報が含まれる。
【0066】
上記態様によれば、画面に表示される項目リストに情報量の多い文字情報が含まれておりユーザが画面を注視する時間がより長くなってしまうことが想定されるため、上記の作用効果をより有効に享受できる。特に、第1制御においては、項目リストのスクロール量が狭い範囲に制限されるため、各項目に含まれる文字情報のスクロール量も小さくなり可読性が向上する。
【0067】
また、ある態様においては、演算部は、操作量がしきい量を超えたことによって選択項目が第2項目に変更された後、操作量がしきい量よりも大きい他のしきい量を超えた場合に、項目リストをステップ的に移動させることによって選択項目を第2項目から第2項目に隣接する第3項目に変更するための信号を生成する。
【0068】
上記態様によれば、ユーザは、操作量をしきい量よりも大きくして選択項目を第1項目から第2項目に変更した後に、さらに操作量を他のしきい量よりも大きくすることによって、選択項目をさらに次の第3項目に連続してステップ的に変更することができる。
【0069】
また、ある態様においては、演算部は、操作量がしきい量を超えたことによって選択項目が第2項目に変更された後、操作量がしきい量を超えた状態に維持される時間がしきい時間を超える毎に、項目リストをステップ的に移動させることによって選択項目をステップ的に変更するための信号を生成する。
【0070】
上記態様によれば、ユーザは、操作量をしきい量よりも大きくして選択項目を第1項目から第2項目に変更した後に、さらに操作量がしきい量を超える状態を維持し続けることによって、選択項目をさらに次の項目に連続してステップ的に変更することができる。
【0071】
(4) 本開示の一態様による画像表示システムは、上記の表示制御装置と、取得部に接続され、操作量および操作方向を特定可能な信号を取得部に出力する操作検出装置と、出力部に接続され、出力部から出力される信号に応じて画面に表示される画像を表示する表示装置とを備える。
【0072】
上記態様によれば、上記の作用効果を奏する画像表示システムを提供することができる。
【0073】
(5) ある態様においては、操作検出装置と表示装置とは互いに離れた位置に配置される。
【0074】
上記態様によれば、操作検出装置と表示装置とが互いに離れた位置に配置されておりユーザは項目リストのスクロール量を画面の表示のみで視認する必要があるため、上記の作用効果をより有効に享受できる。
【0075】
(6) ある態様においては、画像表示システムは、移動体に搭載される。
上記態様によれば、画像表示システムが移動体に搭載されておりユーザが移動体の運転以外のことに気を取られる要因を低減することが望ましいため、上記の作用効果をより有効に享受できる。
【0076】
(7) 本開示の一態様によるプログラムは、画面に表示される画像を制御する表示制御方法を演算装置に実行させるためのプログラムである。画面には、位置が固定された選択領域の内部に表示される選択項目と、選択領域の外部に表示される非選択項目とが所定間隔を隔てて表示される項目リストを示す画像が表示される。表示制御方法は、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量未満である場合に、選択項目が第1項目に維持される範囲内で項目リストを操作量に追従させてリニアにスクロールさせるための信号を生成する第1制御を実行するステップと、選択項目が第1項目である状態で操作量がしきい量を超えた場合に、項目リストをステップ的にスクロールさせることによって選択項目を第1項目から第1項目とは異なる第2項目に変更するための信号を生成する第2制御を実行するステップとを含む。
【0077】
上記態様によれば、上記のプログラムを演算装置に実行させることによって、上記の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 画像表示システム、10 操作検出装置、11 タッチパッド、20 表示制御装置、21 取得部、23 出力部、24 記憶部、25 演算部、30 表示装置、31 画面、32 項目リスト、33 選択領域、I1~I4 項目。