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特許7267363交通流監視測定システムのテスト方法、装置及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】交通流監視測定システムのテスト方法、装置及び機器
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20230424BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20230424BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20230424BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20230424BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20230424BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20230424BHJP
【FI】
G08G1/00 C
G08G1/01 C
G08G1/09 F
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/20
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021144902
(22)【出願日】2021-09-06
(65)【公開番号】P2022000776
(43)【公開日】2022-01-04
【審査請求日】2021-09-06
(31)【優先権主張番号】202110247184.1
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】チー、 ユアン
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0164007(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112188440(CN,A)
【文献】特開2020-074502(JP,A)
【文献】国際公開第2019/151427(WO,A1)
【文献】特開2017-168093(JP,A)
【文献】特開2019-144985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G16Y 10/40
G16Y 20/20
G16Y 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通流監視測定システムのテスト方法であって、
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得することと、
前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成することと、
前記シミュレーション障害物データをテスト対象である第1の交通流監視測定システムに送信し、前記交通流監視測定システムをテストすることと、を含み、
前記実の障害物データに基づき、シミュレーション障害物データを生成することは、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、前記実の障害物データに対して変換処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得ることを含み、
前記インタフェースルールは、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータとインタフェースデータフォーマットを指示するために用いられ、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、前記実の障害物データに対して変換処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得ることは、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記実の障害物データから前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ることと、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースデータフォーマットに基づき、前記インタフェースパラメータの値に対してフォーマットのカプセル化処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得ることと、を含む、
交通流監視測定システムのテスト方法。
【請求項2】
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記実の障害物データから前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ることは、
前記実の障害物データに対応するデータフォーマットに基づき、前記実の障害物データを解析し、解析結果を得ることと、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記解析結果から前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ることと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項3】
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得することは、
リリースされた第2の交通流監視測定システムから、車載機器及び/又は路側機器により前記実の交通シーンで収集されて前記第2の交通流監視測定システムに送信される前記実の障害物データを取得することを含む請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
リリースされた第2の交通流監視測定システムから前記実の障害物データを取得することは、
前記第1の交通流監視測定システムの受信周波数を取得し、前記受信周波数にしたがって前記第2の交通流監視測定システムから前記実の障害物データを取得することを含み、
前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信することは、
前記受信周波数にしたがって前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信することを含む請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信する前に、さらに、
前記第2の交通流監視測定システムのシーン構成情報を取得し、前記シーン構成情報を使用して前記第1の交通流監視測定システムを構成することを含み、
前記シーン構成情報が地図情報、道路座標ルール情報、及び路側機器情報の少なくとも1つを含む請求項に記載の方法。
【請求項6】
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得することは、
前記第1の交通流監視測定システムに対応するテスト対象となるシーンの交通流タイプを決定することと、
第1の実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得し、前記第1の実の交通シーンの交通流タイプが前記テスト対象となるシーンの交通流タイプに一致することと、を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の交通流監視測定システムには、複数の処理コンポーネントが含まれ、前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信した後に、さらに、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力する場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が正常であると決定し、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力しない場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が異常であると決定することを含む請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項8】
交通流監視測定システムのテスト装置であって、
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得するための取得モジュールと、
前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成するための処理モジュールと、
前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信し、前記第1の交通流監視測定システムをテストするための送信モジュールと、を含み、
前記処理モジュールは、変換処理ユニットを含み、
前記変換処理ユニットは、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、前記実の障害物データに対して変換処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得るために用いられ、
前記インタフェースルールは、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータとインタフェースデータフォーマットを指示するために用いられ、前記変換処理ユニットは、具体的に、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記実の障害物データから前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ること、及び
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースデータフォーマットに基づき、前記インタフェースパラメータの値に対してフォーマットのカプセル化処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得ること、に用いられる、
交通流監視測定システムのテスト装置。
【請求項9】
前記変換処理ユニットは、具体的に、
前記実の障害物データに対応するデータフォーマットに基づき、前記実の障害物データを解析し、解析結果を得ること、及び
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記解析結果から前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ること、に用いられる請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記取得モジュールは、具体的に、
リリースされた第2の交通流監視測定システムから、車載機器及び/又は路側機器により前記実の交通シーンで収集されて前記第2の交通流監視測定システムに送信される前記実の障害物データを取得するために用いられる請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記取得モジュールは、具体的に、前記第1の交通流監視測定システムの受信周波数を取得し、前記受信周波数にしたがって前記第2の交通流監視測定システムから前記実の障害物データを取得するために用いられ、
前記送信モジュールは、具体的に、前記受信周波数にしたがって前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信するために用いられる請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記処理モジュールは、さらに、構成処理ユニットを含み、
前記構成処理ユニットは、前記第2の交通流監視測定システムのシーン構成情報を取得し、前記シーン構成情報を使用して前記第1の交通流監視測定システムを構成するために用いられ、
前記シーン構成情報が地図情報、道路座標ルール情報、及び路側機器情報の少なくとも1つを含む請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記取得モジュールは、決定ユニット及び取得ユニットを含み、
前記決定ユニットは、前記第1の交通流監視測定システムに対応するテスト対象となるシーンの交通流タイプを決定するために用いられ、
前記取得ユニットは、第1の実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得するために用いられ、前記第1の実の交通シーンの交通流タイプが前記テスト対象となるシーンの交通流タイプに一致する請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の交通流監視測定システムには、複数の処理コンポーネントが含まれ、前記装置は、さらに、決定モジュールを含み、
前記決定モジュールは、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力する場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が正常であると決定し、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力しない場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が異常であると決定するために用いられる請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項15】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される電子機器。
【請求項16】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータに請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行させるために用いられる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項17】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されると、請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実施するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、データ処理分野におけるインテリジェント交通、車両と道路のコラボレーション、クラウドプラットフォーム技術に関し、特に、交通流監視測定システムのテスト方法、装置及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント交通システムのアーキテクチャにおいて、車載機器及び路側機器は、道路上の障害物データを収集し、障害物データを交通流監視測定システムに報告する。交通流監視測定システムが障害物データに対して感知処理を行うことにより、交通流の監視測定を実現させる。
【0003】
通常、交通流監視測定システムはリリースされる前にテストされる必要がある。従来技術において、交通流監視測定システムをテストするために、モック(mock)ツールを採用してシミュレーション障害物データを作成し、シミュレーション障害物データを交通流監視測定システムに入力する必要がある。
【0004】
しかしながら、mockツールによって作成されるシミュレーション障害物は、静的な障害物であり、実の交通シーンでの障害物の移動特徴をシミュレートできないため、交通流監視測定システムのテスト結果の精度を確保することができなくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、交通流監視測定システムのテスト方法、装置及び機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の態様によれば、交通流監視測定システムのテスト方法を提供し、前記テスト方法は、
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得することと、
前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成することと、
前記シミュレーション障害物データをテスト対象である第1の交通流監視測定システムに送信し、前記交通流監視測定システムをテストすることと、を含む。
【0007】
本願の第2の態様によれば、交通流監視測定システムのテスト装置を提供し、前記テスト装置は、
実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得するための取得モジュールと、
前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成するための処理モジュールと、
前記シミュレーション障害物データをテスト対象である第1の交通流監視測定システムに送信し、前記交通流監視測定システムをテストするための送信モジュールと、を含む。
【0008】
本願の第3の態様によれば、電子機器を提供し、前記電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが第1の態様のいずれか1項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0009】
本願の第4の態様によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令は、コンピュータに第1の態様のいずれか1項に記載の方法を実行させるために用いられる。
【0010】
本願の第5の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が第1の様態に記載の方法を実行するように、前記コンピュータプログラムを実行する。
【発明の効果】
【0011】
なお、この一部に記載されている内容は、本願の実施例の主要な又は重要な特徴を特定することを意図しておらず、本願の範囲を限定するものでもない。本願の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本技術案をよりよく理解するために使用され、本願を限定するものではない。
図1】本願の実施例により提供される交通流監視測定シーンの概略図である。
図2】本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテストシーンの概略図である。
図3】本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例により提供される実の障害物データに基づいてシミュレーション障害物データを生成するフローチャートである。
図5】本願の実施例により提供される他の交通流監視測定システムのテスト方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテストプロセスの概略図である。
図7】本願の実施例により提供される交通流の視覚的表示インタフェースの概略図である。
図8A】本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト装置の構造概略図である。
図8B】本願の実施例により提供される他の交通流監視測定システムのテスト装置の構造概略図である。
図9】本願の実施例により提供される電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を組み合わせて本願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために、その中には本願の実施例の様々な詳細事項が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができる。同様に、わかりやすくかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0014】
本願は、データ処理分野におけるインテリジェント交通、及び、車両と道路のコラボレーション、クラウドプラットフォーム技術に適用され、交通流監視測定システムのテスト結果の精度を向上させる交通流監視測定システムのテスト方法、装置及び機器を提供する。
【0015】
車両と道路のコラボレーションシステムは、インテリジェント交通システム(Intelligent Traffic System、ITS)の1つの発展方向である。車両と道路のコラボレーションシステムは、先進的な無線通信及び新世代のインターネットなどの技術を採用し、車両・車両間及び車両・道路間の動的且つリアルタイムな情報インタラクションを全方位的に実施し、全時空にわたる動的交通情報収集と融合に基づいて車両のアクティブな安全制御及び道路協調管理を展開し、人・車両・道路間の効果的協調を十分実現させ、交通安全を確保し、通行効率を向上させることにより、安全で効率が高い、且つ環境に優しい道路交通システムを形成する。
【0016】
車両と道路のコラボレーションシステムは、交通流に対して監視測定を行うために用いられることができる。図1は、本願の実施例により提供される交通流監視測定シーンの概略図である。図1に示すように、当該適用シーンは、車載機器、路側機器及び交通流監視測定システムを含む。交通流監視測定システムは、クラウドにあるサーバ、クラウドプラットフォーム、車両・道路間システム管理プラットフォーム、中央サブシステムなどであってもよい。
【0017】
図1に示すように、車載機器は、路側機器に接続され、路側機器は、交通流監視測定システムに接続されることができ、車載機器は、さらに、交通流監視測定システムに直接接続されることができる。路側機器は、路側感知機器及び路側計算機器を含むことができ、路側感知機器が路側計算機器に接続され、路側計算機器が交通流監視測定システムに接続される。他のシステムのアーキテクチャにおいて、路側感知機器自体は、計算機能を持っており、路側感知機器は、交通流監視測定システムに直接接続されることができる。以上の接続は有線或いは無線であってもよい。
【0018】
いくつかの例において、車載機器は、車載端末、車載ユニット(On board Unit、OBU)などを含むことができる。路側機器は、カメラ、監視カメラ、路側ユニット(Road Side Unit、RSU)、路側計算ユニットなどを含むことができる。車載機器及び路側機器は、現在の交通シーンでの障害物を収集して障害物データを得ることができる。障害物は、交通シーンでの歩行者、車両、自転車、オートバイなどを含むが、それらに限定されない。車載機器及び路側機器は、収集された障害物データを交通流監視測定システムに報告する。交通流監視測定システムは、車載機器及び/又は路側機器により報告される障害物データに対して総合感知分析を行うことにより、交通流状態を決定する。
【0019】
通常、交通流監視測定システムはリリースされる前にテストされる必要があるが、オフラインでテストされてもよい。リリースされた交通流監視測定システムは、実のデータソース(すなわち、車載機器、路側機器により収集された障害物データを取得できない)がないため、いくつかの実施形態において、交通流監視測定システムをテストするために、モック(mock)ツールを採用してシミュレーション障害物データを作成し、シミュレーション障害物データを交通流監視測定システムに入力する必要がある。
【0020】
しかしながら、mockツールによって作成されるシミュレーション障害物は、静的な障害物であり、実の交通シーンでの障害物の移動特徴をシミュレートできないため、交通流監視測定システムのテスト結果の精度を確保することができなくなっている。
【0021】
他のいくつかの実施形態において、mockツールを利用して静的な障害物を作成した場合に、静的な障害物にランダムな移動を追加することで動的な障害物を作成することができる。しかしながら、このようにして作成された障害物は、移動状態であるが、障害物の移動はランダム的であるため、実の交通シーンでの障害物の走行軌跡を形成するには困難である。いわゆる、このように作成された障害物は、依然として実の交通シーンでの障害物の移動特徴をシミュレートすることができず、これにより交通流監視測定システムのテスト結果の精度を確保することができなくなっている。
【0022】
上記技術的問題のうちの少なくとも1つを解決するために、本願の実施例は、交通流監視測定システムのテスト方法を提供する。以下、図2を参照しながら本願の実施例における交通流監視測定システムのテストシーンについて説明する。
【0023】
図2は、本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテストシーンの概略図である。図2に示すように、当該テストシーンは、第1の交通流監視測定システム及びテスト機器を含む。第1の交通流監視測定システムは、テストされる目標として、テスト機器は、第1の交通流監視測定システムをテストするために用いられる。テスト機器は、第1の交通流監視測定システムにシミュレーション障害物データを送信することができる。選択的に、テスト機器は、さらに、監視測定結果に基づいてテスト結果を決定することを容易にさせるように、第1の交通流監視測定システムから監視測定結果を取得することができる。テスト機器はデータ処理及びデータ受送信機能を持つ任意の電子機器であってもよく、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどを含むが、それらに限定されない。
【0024】
本願により提供される技術案において、テスト機器は、実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得し、実の障害物データに基づき、実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成し、さらに、シミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信し、第1の交通流監視測定システムをテストすることができる。
【0025】
いくつかの可能な実施形態において、図2に示すように、当該テストシーンは、さらに、第2の交通流監視測定システムを含むこともできる。第2の交通流監視測定システムは、リリースされた交通流監視測定システムであってもよい。第2の交通流監視測定システムは、車載機器、路側機器などから実の障害物データを取得することができる。このようにして、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムと通信接続が確立され、第2の交通流監視測定システムから実の障害物データを取得することができる。
【0026】
本願の技術案において、シミュレーション障害物データは、実の交通シーンで収集された実の障害物データに基づいて生成されるものであり、そして、シミュレーション障害物データは、実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートしたため、前記シミュレーション障害物データを利用して第1の交通流監視測定システムをテストすることにより、第1の交通流監視測定システムに入力される障害物及びその移動状態の信頼性を確保し、さらに、第1の交通流監視測定システムのテスト結果の精度を確保することができる。
【0027】
以下、いくつかの具体的な実施例を参照しながら本願の技術案について詳細に説明する。以下のいくつかの実施例は、組み合わせられることができ、同様又は類似の内容は、いくつかの実施例において繰り返して説明しない場合もある。
【0028】
図3は、本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト方法のフローチャートである。本実施例に係る方法は、第1の交通流監視測定システムをテストするために用いられることができ、すなわち、本実施例に係る方法のテストされる対象が第1の交通流監視測定システムである。図3に示すように、本実施例に係る方法は、以下を含むことができる。
【0029】
S301において、実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得する。
【0030】
本実施例の実行主体は、図2でのテスト機器であってもよい。テスト機器は、第1の交通流監視測定システムに通信可能に接続されており、第1の交通流監視測定システムをテストするために用いられる。
【0031】
実の障害物データは、実の交通シーンでの各障害物に関連するデータを含む。本願の実施例における障害物は、車両、歩行者、自転車、オートバイなどの交通参加者であってもよい。実の障害物データは、実の交通シーンでの車載機器及び/又は路側機器により収集されて得られるものである。実の障害物データの形として、画像データ、ビデオデータ、レーダーデータ、赤外線データ、点群データなどを含むが、それらに限定されず、さらに、上記1つ又は複数のデータに対して計算や分析などの処理を行って得られた結果データであってもよい。
【0032】
選択的に、実の障害物データは、リリースされた第2の交通流監視測定システムによって取得されたものであってもよい。例示的に、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムに通信可能に接続されており、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムに入力された実の障害物データをモニターリングすることにより、実の障害物データを取得することができる。
【0033】
選択的に、実の障害物データは、さらに、データベースから取得されたものであってもよい。例示的に、データベースは、各道路セクション/領域における車載機器及び/又は路側機器により収集された履歴障害物データを記憶するために用いられる。テスト機器は、テストの必要に応じてデータベースから履歴障害物データを取得することができる。これらの履歴障害物データは、すなわち実の障害物データである。
【0034】
1つの可能な実施形態において、テスト機器は、実際のテスト必要に応じて第1の交通流監視測定システムに対応するテスト対象となるシーンの交通流タイプを決定する。交通流タイプは、高トラフィックシーン、中トラフィックシーン、低トラフィックシーン、朝のピークシーン、夕方のピークシーン、混雑したシーン、ブロックされていないシーンなどのいずれか1つであってもよい。テスト対象となるシーンの交通流タイプを決定した後に、第1の実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得し、前記第1の実の交通シーンの交通流タイプがテスト対象となるシーンの交通流タイプに一致する。
【0035】
当該実施形態において、当該テスト対象となるシーンの交通流タイプに一致する実の交通シーンに対応する実の障害物データを選択することにより、多種のテストシーンの必要を満たし、異なるテストシーンのテスト結果の精度を確保する。
【0036】
S302において、前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成する。
【0037】
本実施例において、実の障害物データに対して変換処理を行うことでシミュレーション障害物データを得ることができる。実の障害物データを変換するとき、生成されたシミュレーション障害物データが実の交通シーンでの障害物及び移動状態をシミュレートできるように、実の障害物データの中の障害物及びその移動状態に関連する情報を保留することができる。
【0038】
いくつかの可能な実施形態において、第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、実の障害物データに対して変換処理を行い、シミュレーション障害物データを得ることができる。第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールとは、第1の交通流監視測定システムに入力される障害物データが満たす必要のある条件のことである。選択的に、インタフェースルールは、第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータとインタフェースデータフォーマットを指示するために用いられる。
【0039】
第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、実の障害物データに対して変換処理を行うことにより、変換して得られたシミュレーション障害物データは第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールを満たし、そして、第1の交通流監視測定システムによるシミュレーション障害物データの認識や分析を可能にさせた。
【0040】
なお、第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、実の障害物データに対して変換処理を行う方法は、本実施例において、限定されない。可能な実施形態は、この後の実施例に関する詳細の説明を参照することができる。
【0041】
S303において、前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信し、前記第1の交通流監視測定システムをテストする。
【0042】
本実施例において、テスト機器は、シミュレーション障害物データを作成した後に、シミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信し、第1の交通流監視測定システムがシミュレーション障害物データに対して感知分析処理を行うようにトリガーし、これにより第1の交通流監視測定システムのテストを実現することができる。
【0043】
シミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信した後に、第1の交通流監視測定システムのテストの多様化を実現させることができ、リンク接続性テスト、性能安定性テスト、監視測定結果の精度テストなどを含むが、それらに限定されないと理解すべきである。本実施例において、これは限定されない。
【0044】
本実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト方法は、実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得し、前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成し、シミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信し、第1の交通流監視測定システムをテストする。上記プロセスでは、シミュレーション障害物データは実の交通シーンで収集された実の障害物データに基づいて生成されるものであり、また、シミュレーション障害物データは実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートしたため、前記シミュレーション障害物データを利用して第1の交通流監視測定システムをテストすることにより、第1の交通流監視測定システムに入力される障害物及びその移動状態の信頼性を確保し、さらに、第1の交通流監視測定システムのテスト結果の精度を確保することができる。
【0045】
上記実施例に基づき、以下、1つの具体的な実施例を参照しながら如何に実の障害物データに基づいてシミュレーション障害物データを生成するかについて説明する。本実施例は、図3に示す実施例におけるS302の詳細化されたものとされることができる。
【0046】
図4は、本願の実施例により提供される実の障害物データに基づいてシミュレーション障害物データを生成するフローチャートである。図4に示すように、本実施例に係る方法は、以下を含む。
【0047】
S401において、実の障害物データに対応するデータフォーマットに基づいて前記実の障害物データを解析し、解析結果を得る。
【0048】
いくつかの適用シーンには、実の障害物データは、第2の交通流監視測定システムから取得されたものである可能性があるが、第2の交通流監視測定システムに採用されるデータフォーマットは第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールを満たさない可能性があるため、先に、実の障害物データに対応するデータフォーマットに基づき、実の障害物データを解析して解析結果を得てから、第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、解析結果に対して変換処理を行い、シミュレーション障害物データを得る必要がある。
【0049】
例示的に、実の障害物データのデータフォーマットはプロトコルバッファ(protocol buffer,PB)データ構造であると仮定すると、テスト機器はPBデータ構造にしたがって実の障害物データを解析し、解析結果を得る。
【0050】
S402において、第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記解析結果から前記インタフェースパラメータの値を抽出して得る。
【0051】
インタフェースパラメータは、第1の交通流監視測定システムの入力に必要なパラメータを指示し、障害物及びその移動状態を描くパラメータを含むが、それらに限定されない。例示的に、インタフェースパラメータは、障害物の識別子、時速、ヘッディング角、緯度と経度の座標、3D視点、交通イベントなどを含むが、それらに限定されない。解析結果から上記インタフェースパラメータの値を抽出して得ることができる。
【0052】
S403において、第1の交通流監視測定システムのインタフェースデータフォーマットに基づき、前記インタフェースパラメータの値に対してフォーマットのカプセル化処理を行い、シミュレーション障害物データを得る。
【0053】
インタフェースデータフォーマットは、第1の交通流監視測定システムに入力される各インタフェースパラメータが満たす必要のあるデータフォーマットを指示するために用いられる。本実施例において、インタフェースデータフォーマットは限定されない。
【0054】
例示的に、第1の交通流監視測定システムに採用されるインタフェースデータフォーマットはJSオブジェクト表記(JavaScript Object Notation,JSON) データフォーマットであると仮定すると、S402で抽出されたインタフェースパラメータの値をJSONフォーマットにカプセル化する必要がある。
【0055】
フォーマットのカプセル化処理を行うとき、さらに、例えば、時速の単位を変換し、ヘッディング角のマーキングルールを変換し、緯度と経度の座標の座標系を変換するなどして、所定の変換ルールにしたがってインタフェースパラメータの値を変換処理することにより、インタフェースパラメータの値を第1の交通流監視測定システム要件が満たされる形に変換することもできる。
【0056】
本実施例において、第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、実の障害物データに対して変換処理を行い、シミュレーション障害物データを得ることにより、シミュレーション障害物データは第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールを満たし、さらに、第1の交通流監視測定システムによるシミュレーション障害物データの認識や分析をも可能にさせる一方、上記変換処理プロセスにより、実の障害物データの中の障害物及びその移動状態に関連する情報は保留され、生成されたシミュレーション障害物データは実の交通シーンでの障害物及び移動状態をシミュレートすることも可能になった。
【0057】
図5は、本願の実施例により提供される他の交通流監視測定システムのテスト方法のフローチャートである。本実施例において、図3に示す実施例についてさらに詳細に説明する。図5に示すように、本実施例に係る方法は、以下を含む。
【0058】
S501において、リリースされた第2の交通流監視測定システムから実の障害物データを取得し、前記実の障害物データが車載機器及び/又は路側機器により実の交通シーンで収集して前記第2の交通流監視測定システムに送信されるものである。
【0059】
本実施例において、第2の交通流監視測定システムはリリースされたシステムである。図2に示すテストシーンを参照すると、第2の交通流監視測定システムには、車載機器及び/又は路側機器が接続されている。車載機器及び/又は路側機器は、実の交通シーンで実の障害物データを収集して得て、実の障害物データを第2の交通流監視測定システムに送信する。
【0060】
テスト機器は、第2の交通流監視測定システムと通信接続が確立され、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムに入力された実の障害物データをモニターリングすることにより、実の障害物データを取得することができる。例示的に、テスト機器は、websocketプロトコルを採用して第2の交通流監視測定システムをモニターリングすることができる。websocketは、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol、TCP)に基づく全二重通信プロトコルである。このようにして、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムと通信接続が確立された後に、第2の交通流監視測定システムは、車載機器及び/又は路側機器から実の障害物データを受信した場合、実の障害物データをテスト機器にプッシュする。これにより、テスト機器は、実の障害物データを取得する。
【0061】
選択的に、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムをモニターリングする期間、例えば、毎日の朝8時から夜8時までを設定することができる。このようにして、テスト機器は、当該期間内の実の障害物データを取得することができる。モニターリング期間を設定することにより、テストの必要に応じて異なる期間内の実の障害物データを採用し、第1の交通流監視測定システムをテストし、十分且つ柔軟なテストを確保することができる。
【0062】
選択的に、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムから実の障害物データをモニターリングした後に、先に、実の障害物データをデータベースに記憶することができる。第1の交通流監視測定システムをテストする必要があるときになったら、また、データベースから実の障害物データを取得することができる。このようにして、テストを繰り返す必要を満たすように、同様な実の障害物データを利用してテストを複数回繰り返すことを可能にさせた一方、テスト実行の利便性をも向上可能にさせた。
【0063】
選択的に、テスト機器は、実の障害物データをデータベースに記憶するとき、さらに、実の障害物データのために、高トラフィックシーン、中トラフィックシーン、低トラフィックシーン、朝のピークシーン、夕方のピークシーン、混雑したシーン、ブロックされていないシーンなどのタグを設定することもでき、これらのタグが実の障害物データに対応する交通流タイプを指示できる。このようにして、テスト機器は、第1の交通流監視測定システムをテストする必要があると、タグに基づいてデータベースからテスト対象となるシーンの交通流タイプに対応する実の障害物データを選択することができる。これにより、多種のテストシーンの必要は満たされ、そして、異なるテスト対象となるシーンタイプのテスト結果の精度も確保されるようになった。
【0064】
S502において、前記第2の交通流監視測定システムのシーン構成情報を取得し、前記シーン構成情報を使用して前記第1の交通流監視測定システムを構成し、前記シーン構成情報が地図情報、道路座標ルール情報、路側機器情報の少なくとも1つを含む。
【0065】
交通流監視測定システムは、障害物に対して感知分析処理を行うとき、現在のシーンのシーン構成情報に依存して行う必要がある。例えば、依存される必要があるシーン構成情報は、現在のシーンに対応する地図情報、現在のシーンの道路座標ルール情報、現在のシーンでの路側機器の位置情報、現在のシーンでの路側機器のタイプ情報などを含む。したがって、本実施例において、第2の交通流監視測定システムから取得された実の障害物データを利用して第1の交通流監視測定システムをテストする前に、さらに、第2の交通流監視測定システムのシーン構成情報を第1の交通流監視測定システムに同期させる必要がある。
【0066】
S503において、テスト対象となる第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、前記実の障害物データに対して変換処理を行い、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを得る。
【0067】
S503の実施形態は図4に示す実施例に関する詳細の説明を参照することができ、ここで繰り返して説明しないと理解すべきである。
【0068】
S504において、前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信し、前記第1の交通流監視測定システムをテストする。
【0069】
具体的に、第1の交通流監視測定システムに採用される通信プロトコルに基づき、S503で生成されたシミュレーション障害物データに対してプロトコルのカプセル化を行う。例えば、第1の交通流監視測定システムはハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol,HTTP)を採用する場合、HTTPを採用してシミュレーション障害物データをカプセル化し、カプセル化されたデータを第1の交通流監視測定システムに送信する。
【0070】
1つの可能な実施形態において、S501は、第1の交通流監視測定システムの受信周波数を取得し、前記受信周波数にしたがって第2の交通流監視測定システムから実の障害物データを取得することを含むことができる。受信周波数とは、第1の交通流監視測定システムに必要な障害物データの入力周波数のことである。相応的に、S504は、前記受信周波数にしたがってシミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信することを含むことができる。
【0071】
例示的に、第1の交通流監視測定システムの受信周波数は7hzであると仮定すると、第2の交通流監視測定システムをモニターリングするときに採用されるモニターリング周波数は7hzとなる。このようにして、第2の交通流監視測定システムからモニターリングされた実の障害物データは第1の交通流監視測定システムの受信周波数を満たしたものであるため、テスト機器は、実の障害物データを変換してシミュレーション障害物データを得た後に、シミュレーション障害物データに対して周波数適応処理を行う必要がなくなり、直接に受信周波数にしたがって第1の交通流監視測定システムに入力することができるようになり、これによりテストの利便性は向上し、テスト効率も高くなる。
【0072】
本実施例において、実の障害物データには、障害物データが多数含まれてもよく、それぞれの障害物データに対していずれも上記S503での変換処理ステップとS504での送信ステップを実行する必要がある。障害物データの変換処理にあたるデータ量が大きいため、変換処理を実行するには時間が多くかかる。また、S504では、受信周波数にしたがって変換されたシミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信する必要があるので、第1の交通流監視測定システムの受信周波数を確保するために、本実施例において、マルチスレッドを採用してデータ変換処理のロジックとデータ送信ロジックとを別々に処理することができ、例示的に、第1のスレッドを採用して上記したS503を実行し、第2のスレッドを採用して上記したS504を実行することができる。このようにして、第1の交通流監視測定システムに入力されたデータの適時性を確保することができる。
【0073】
上記各実施例に基づき、シミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに入力した後に、第1の交通流監視測定システムを多項目でテストすることができ、テスト可能な項目としては、リンク接続性テスト、性能安定性テスト、監視測定結果の精度テストなどを含むが、それらに限定されない。
【0074】
以下、図6を参照しながらリンク接続性のテストプロセスを例として説明する。
【0075】
図6は、本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテストプロセスの概略図である。図6に示すように、テスト機器は、第1の交通流監視測定システムに通信可能に接続されており、また、テスト機器は、第2の交通流監視測定システムにも通信可能に接続されている。第1の交通流監視測定システムの内部には、プラットフォームの基盤となる基本コンポーネント、永続データ処理コンポーネント、分散データ記憶コンポーネントなどの複数の処理コンポーネントがある。
【0076】
図6を参照すると、テスト機器は第2の交通流監視測定システムから実の障害物データをモニターリングし、現在の交通流タイプに基づいて、実の障害物データのためにタグを設定し、実の障害物データをデータベースに種類別に記憶する。データベースは、テスト機器にあってもよく、テスト機器以外の他の機器にあってもよい。具体的なモニターリングプロセスは、前述した実施例に類似するため、ここで繰り返して説明しないと理解すべきである。
【0077】
引き続き図6を参照すると、テスト機器は、第1の交通流監視測定システムをテストする必要があると、テスト対象となるシーンの交通流タイプに基づき、データベースからタグがテスト対象となるシーンの交通流タイプに一致する実の障害物データを取得する。テスト機器は、実の障害物データに対して変換処理を行い、シミュレーション障害物データを生成する。障害物データに対して変換処理を行うプロセスは前述した実施例に関する詳細な説明を参照することができ、ここで繰り返して説明しない。テスト機器は、生成されたシミュレーション障害物データを第1の交通流監視測定システムに送信する。第1の交通流監視測定システムは、上記複数の処理コンポーネントを利用してシミュレーション障害物データを処理した後に、監視測定結果を出力する。
【0078】
さらに、テスト機器は、さらに、第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力するかどうかに基づき、前記第1の交通流監視測定システムのリンク接続性のテスト結果を決定することもできる。例示的に、第1の交通流監視測定システムは監視測定結果を出力する場合、第1の交通流監視測定システムにおける複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が正常であると決定するが、第1の交通流監視測定システムは監視測定結果を出力しない場合、第1の交通流監視測定システムにおける複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が異常であると決定する。このようにして、第1の交通流監視測定システムのリンク接続性のテストは実現される。
【0079】
いくつかの可能な実施形態において、引き続き図6を参照すると、第1の交通流監視測定システムは、さらに、監視測定結果を視覚的に表示することもできる。例示的に、図7は、本願の実施例により提供される交通流の視覚的表示インタフェースの概略図である。図7に示すように、当該表示インタフェースには、第1の交通流監視測定システムの監視測定結果をリアルタイムに視覚的に表示(図7での右側領域に示すように)することができる。当該表示インタフェースには、さらに、リアルタイムなデータ統計結果と累積データ統計結果(図7での左側領域に示すように)を表示することもできる。なお、図7に示す表示インタフェースは、1つの可能な例にすぎず、本願の実施例において、視覚的なインタフェースの表示の形及び表示内容は限定されない。本実施例において、第1の交通流監視測定システムが図7に示す視覚的な監視測定結果を表示するかどうかを決定することができ、表示する場合は、第1の交通流監視測定システムのリンク接続性が正常であると決定するが、そうでない場合は、第1の交通流監視測定システムのリンク接続性が異常であると決定する。
【0080】
図8Aは、本願の実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト装置の構造概略図である。本実施例に係る装置として、ソフトウェア及び/又はハードウェアの形であってもよい。本実施例に係る装置は、テスト機器とされるか、または、テスト機器内に集積されることができる。図8Aに示すように、本実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト装置800は、取得モジュール801、処理モジュール802及び送信モジュール803を含む。
【0081】
取得モジュール801は、実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得するために用いられ、
処理モジュール802は、前記実の障害物データに基づき、前記実の交通シーンでの障害物及びその移動状態をシミュレートするためのシミュレーション障害物データを生成するために用いられ、
送信モジュール803は、前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信し、前記第1の交通流監視測定システムをテストするために用いられる。
【0082】
本実施例により提供される交通流監視測定システムのテスト装置は、図3に示す方法の実施例における技術案を実行するために用いられることができ、その実現原理及び技術的効果が類似するため、ここで繰り返して説明しない。
【0083】
図8Bは、本願の実施例により提供される他の交通流監視測定システムのテスト装置の構造概略図である。本実施例において、図8Aに示す実施例に係る装置を詳細に説明する。
【0084】
1つの可能な実施形態において、図8Bに示すように、前記処理モジュール802は、変換処理ユニット8021を含み、前記変換処理ユニット8021は、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースルールに基づき、前記実の障害物データに対して変換処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得るために用いられる。
【0085】
1つの可能な実施形態において、前記インタフェースルールは、前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータとインタフェースデータフォーマットを指示するために用いられ、前記変換処理ユニット8021は、具体的に、
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記実の障害物データから前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ること、及び
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースデータフォーマットに基づき、前記インタフェースパラメータの値に対してフォーマットのカプセル化処理を行い、前記シミュレーション障害物データを得ること、に用いられる。
【0086】
1つの可能な実施形態において、前記変換処理ユニット8021は、具体的に、
前記実の障害物データに対応するデータフォーマットに基づき、前記実の障害物データを解析し、解析結果を得ること、及び
前記第1の交通流監視測定システムのインタフェースパラメータに基づき、前記解析結果から前記インタフェースパラメータの値を抽出して得ること、に用いられる。
【0087】
1つの可能な実施形態において、前記取得モジュール801は、具体的に、リリースされた第2の交通流監視測定システムから、車載機器及び/又は路側機器により前記実の交通シーンで収集されて前記第2の交通流監視測定システムに送信される前記実の障害物データを取得するために用いられる。
【0088】
1つの可能な実施形態において、前記取得モジュール801は、具体的に、前記第1の交通流監視測定システムの受信周波数を取得し、前記受信周波数にしたがって前記第2の交通流監視測定システムから前記実の障害物データを取得するために用いられ、
前記送信モジュール803は、具体的に、前記受信周波数にしたがって前記シミュレーション障害物データをテスト対象となる第1の交通流監視測定システムに送信するために用いられる。
【0089】
1つの可能な実施形態において、図8Bに示すように、前記処理モジュール802は、さらに、構成処理ユニット8022を含み、
前記構成処理ユニット8022は、前記第2の交通流監視測定システムのシーン構成情報を取得し、地図情報、道路座標ルール情報、路側機器情報の少なくとも1つを含む前記シーン構成情報を使用して前記第1の交通流監視測定システムを構成するために用いられる。
【0090】
1つの可能な実施形態において、前記取得モジュール801は、決定ユニット8011及び取得ユニット8012を含み、
前記決定ユニット8011は、前記第1の交通流監視測定システムに対応するテスト対象となるシーンの交通流タイプを決定するために用いられ、
前記取得ユニット8012は、第1の実の交通シーンで収集された実の障害物データを取得し、前記第1の実の交通シーンの交通流タイプが前記テスト対象となるシーンの交通流タイプに一致するために用いられる。
【0091】
1つの可能な実施形態において、前記第1の交通流監視測定システムには、複数の処理コンポーネントがあり、図8Bに示すように、前記装置は、さらに、決定モジュール804を含み、当該決定モジュール804は、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力する場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が正常であると決定し、
前記第1の交通流監視測定システムが監視測定結果を出力しない場合、前記第1の交通流監視測定システムにおける前記複数の処理コンポーネント間のリンク接続性が異常であると決定するために用いられる。
【0092】
本実施例により提供される装置は、上記いずれか1つの方法の実施例における技術案を実行するために用いられることができ、その実現原理及び技術的効果が類似するため、ここで繰り返して説明しない。
【0093】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体を提供する。当該電子機器は、テスト機器とされることができる。
【0094】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラムが読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、読み取り可能な記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が上記いずれか1つの実施例により提供される解決案を実行するように、コンピュータプログラムを実行する。
【0095】
図9は、本願の実施例を実施するために利用可能な例示的な電子機器900の概略ブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルアシスタント、セルラ電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似する計算デバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本願の実施を制限することを意図したものではない。
【0096】
図9に示すように、電子機器900は、計算ユニット901を含み、計算ユニット901は読み取り専用メモリ(ROM)902に記憶されたコンピュータプログラム、または、記憶ユニット908からランダムアクセスメモリ(RAM)903にロードされたコンピュータプログラムに基づき、さまざまな、適当な動作及び処理を実行することができる。RAM 903には、さらに、電子機器900の操作に必要なさまざまなプログラム及びデータが記憶されることができる。計算ユニット901、ROM 902及びRAM 903は、バス904を介して接続される。入力/出力(I/O)インタフェース905も、バス904に接続される。
【0097】
機器900における複数のコンポーネントは、I/Oインタフェース905に接続され、キーボードやマウスなどの入力ユニット906と、さまざまなタイプのモニタやスピーカーなどの出力ユニット907と、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット908と、ネットワークカードや、モデム、無線通信トランシーバーなどの通信ユニット909と、を含む。通信ユニット909は、機器900がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又はさまざまな電気通信デットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを可能にさせる。
【0098】
計算ユニット901は、処理能力や計算能力を有するさまざまな汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット901のいくつかの例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、さまざまな専用な人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行するさまざまな計算ユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラーなどを含むが、それらに限定されない。計算ユニット901は、交通流監視測定システムのテスト方法などの上記に記載の各方法や処理を実行する。例えば、いくつかの実施例において、交通流監視測定システムのテスト方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されることができ、記憶ユニット908などの機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれている。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部またはすべては、ROM 902及び/又は通信ユニット909を介して機器900にロード及び/又はインストールされることができる。コンピュータプログラムは、RAM 903にロードされて計算ユニット901により実行されると、上記に記載の交通流監視測定システムのテスト方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。選択的に、他の実施例において、計算ユニット901は、他の任意の適当な手段(例えば、ファームウェアに頼る)を用いて交通流監視測定システムのテスト方法を実行するように構成されることができる。
【0099】
本明細書において、上記に記載のシステム及び技術のさまざまな実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップのシステム(SOC)、複雑なプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにより実施されることができる。これらのさまざまな実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施され、当該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサが含まれるプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システムや、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータや命令を受信し、且つ、データや命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0100】
本開示に係る方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを採用してプログラミングすることができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラーに提供されることができ、これにより、プログラムコードは、プロセッサ又はコントローラーにより実行されると、フロー図及び/又はブロック図に示される機能/操作が実施される。プログラムコードは、完全に機械で実行され、部分的に機械で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、且つ、部分的にリモートマシンで実行されるか、又は完全にリモートマシン又はサーバで実行されることができる。
【0101】
本開示のコンテキストでは、機械読み取り可能な媒体は、有形的な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器に使用されるプログラム、または、命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用されるプログラムを含むか又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁気的なもの、赤外線的なもの、又は半導体システム、装置又は機器、または上記に記載の任意の適合な組み合わせを含むが、それらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例として、1つ又は複数の配線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学的記憶デバイス、磁気的記憶デバイス、又は上記に記載の任意の適合な組み合わせを含む。
【0102】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上で、ここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0103】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む計算システムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0104】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係が生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、伝統的な物理ホスト及びVPSサービス(「Virtual Private Server」、又は「VPS」と略称)に存在する管理が難しく、ビジネスのスケーラビリティが弱い欠点を解決する。サーバは、さらに、分散システムのサーバであるか、またはブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0105】
上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができる。例えば、本願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本願で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定しない。
【0106】
上記の発明を実施するための形態は、本願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づき、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができることを明瞭すべきである。本願の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
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図5
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図7
図8A
図8B
図9