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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】選別システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/46 20060101AFI20230424BHJP
   B65G 47/22 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
B65G47/46 H
B65G47/22
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021564395
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2020079122
(87)【国際公開番号】W WO2020220844
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】201910352473.0
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】320015083
【氏名又は名称】北京京東乾石科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG QIANSHI TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM A1905, 19TH FLOOR, NO. 2 BUILDING, NO. 18 KECHUANG 11 STREET, BEIJING ECONOMIC AND TECHNOLOGICAL DEVELOPMENT ZONE, BEIJING 100176, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 国 鵬
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第205797786(CN,U)
【文献】特開2017-075011(JP,A)
【文献】実開昭58-004521(JP,U)
【文献】特開2003-321186(JP,A)
【文献】特開平8-310617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/22-47/46
B65G 17/00-17/48
B66B 21/00-31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物(4)を輸送するための選別システムであって、
搬送機構(1)と、制御システム(2)と、を含み、
前記搬送機構(1)は、本体フレーム(11)と、第1の水平方向(F1)に沿って前記本体フレーム(11)に間隔を置いて設けられる2つのドラム(15、16)と、2つの前記ドラム(15、16)に巻き付けられるチェーン(12)と、それぞれ前記チェーン(12)に接続されるとともに、前記第1の水平方向(F1)に順次に配列される複数台のカート(13)と、を含み、
各前記カート(13)は、車体(131)と、前記車体(131)に設けられる選別輸送機構(132)と、を含み、前記車体(131)の底部は、前記チェーン(12)に接続され、前記選別輸送機構(132)は、前記荷物(4)を担持して前記第1の水平方向(F1)に垂直する第2の水平方向(F2)に沿って輸送するように配置され、
前記制御システム(2)は、前記搬送機構(1)に接続されるコントローラ(21)を含み、前記コントローラ(21)は、前記搬送機構(1)が前記第1の水平方向(F1)に沿って前記荷物(4)を輸送するように制御するとともに、それぞれ独立に、各前記カート(13)の前記選別輸送機構(132)が前記第2の水平方向(F2)に沿って前記荷物(4)を輸送するように制御するように配置され
前記カート(13)は、前記車体(131)の両側に設けられる車輪(133)をさらに含み、前記本体フレーム(11)は、前記本体フレーム(11)の下部の内側に設けられる下ガイドレール(112)を含み、前記車輪(133)は、前記下ガイドレール(112)にスライド可能に配置され、
前記搬送機構(1)は、前記本体フレーム(11)の内側に設けられ、前記下ガイドレール(112)の末端に沿って延びる第1の制振ガイドレール(18)をさらに含み、
前記第1の制振ガイドレール(18)の上面は、前記下ガイドレール(112)の上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、前記カート(13)の車輪(133)は、前記下ガイドレール(112)まで移行してスライドすることを特徴とする選別システム。
【請求項2】
前記選別輸送機構(132)は、
前記車体(131)に設けられる駆動ドラム(1321)と、
前記車体(131)に設けられ、且つ、前記駆動ドラム(1321)から間隔を置いて設けられるテンションドラム(1322)と、
前記駆動ドラム(1321)及び前記テンションドラム(1322)に巻き付けられる搬送ベルト(1323)と、を含み、
前記コントローラ(21)は、前記駆動ドラム(1321)を制御して、前記搬送ベルト(1323)が前記第2の水平方向(F2)において正方向又は逆方向に移動するように制御することにより、前記荷物(4)の位置を調整するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項3】
前記カート(13)は、前記車体(131)の両側に設けられる車輪(133)をさらに含み、前記本体フレーム(11)は、前記本体フレーム(11)の上部の内側に設けられる上ガイドレール(111)を含み、前記車輪(133)は、前記上ガイドレール(111)にスライド可能に配置されることが特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項4】
前記車輪(133)は、輪体(1331)と、車輪軸(1332)と、を含み、
前記車輪軸(1332)は、前記輪体(1331)に穿設されており、前記車輪軸(1332)の前記本体フレーム(11)に近い一端と前記本体フレーム(11)の内側との間の隙間が1~5mmであることを特徴とする請求項3に記載の選別システム。
【請求項5】
前記車輪軸(1332)の前記本体フレーム(11)に近い一端の端面は、円弧面であることを特徴とする請求項に記載の選別システム。
【請求項6】
前記本体フレーム(11)は、上部カバー(114)と、磨耗防止バー(115)と、をさらに含み、
前記上部カバー(114)の一方側は、前記本体フレーム(11)に設けられ、他方側は、前記上ガイドレール(111)の上方まで延びることにより、前記上ガイドレール(111)に位置する前記車輪(133)を遮蔽し、
磨耗防止バー(115)は、耐摩耗性の材質で製造されるものであり、前記第1の水平方向(F1)に沿って前記本体フレーム(11)の内側に設けられ、且つ、前記上部カバー(114)と前記上ガイドレール(111)との間に位置し、前記車輪軸(1332)と前記本体フレーム(11)の内側との摩耗を防止するように配置されることを特徴とする請求項3に記載の選別システム。
【請求項7】
前記耐摩耗性の材質は、超高分子量ポリエチレンであることを特徴とする請求項に記載の選別システム。
【請求項8】
前記本体フレーム(11)は、前記本体フレーム(11)の両側に設けられ、前記本体フレーム(11)を支持する制振用脚(113)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項9】
前記搬送機構(1)は、接続部材(17)をさらに含み、前記チェーン(12)は、前記接続部材(17)を介して前記カート(13)の底部に接続されることを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項10】
2つの前記ドラム(15,16)のうちの一方は、ドライブドラム(151)であり、他方は、ドリブンドラム(161)であり、
前記ドライブドラム(151)は、
前記チェーン(12)に噛合する駆動スプロケット(1511)と、
前記本体フレーム(11)に設けられる軸受台(1513)と、
前記駆動スプロケット(1511)の中心に穿設されており、且つ、その両端が前記軸受台(1513)に穿設される駆動輪軸(1512)と、
前記駆動輪軸(1512)に伝動接続され、且つ、前記駆動輪軸(1512)が回転するように駆動するとともに、前記駆動スプロケット(1511)を回転させるように配置される駆動モータ(1514)と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項11】
2つの前記ドラム(15、16)のうちの一方は、ドライブドラム(151)であり、他方は、ドリブンドラム(161)であり、
前記ドリブンドラム(161)は、
前記チェーン(12)に噛合するテンションスプロケット(1611)と、
前記テンションスプロケット(1611)の中心に穿設されるテンション輪軸(1612)と、
前記テンション輪軸(1612)の端部に接続され、且つ、前記テンション輪軸(1612)の前記第1の水平方向(F1)の変位を調整することにより、前記チェーン(12)の張り具合を調整するように配置されるテンションアセンブリ(1613)と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項12】
前記テンションアセンブリ(1613)は、
前記第1の水平方向(F1)に沿って前記本体フレーム(11)に設けられ、シュート(16132)が開設されるスライドレール(16131)と、
前記第1の水平方向(F1)に沿って前記スライドレール(16131)の一端に接続されるテンションバネ(16134)と、
前記第1の水平方向(F1)に沿って前記スライドレール(16131)及び前記テンションバネ(16134)に順次に穿設されるテンションロッド(16136)と、
前記テンションバネ(16134)の前記スライドレール(16131)から離れる一端に設けられ、前記テンションロッド(16136)と前記テンションバネ(16134)とを接続するとともに、前記テンションバネ(16134)を圧縮又は引張する弾性力調整アセンブリ(16137)と、を含み、
前記テンションロッド(16136)の一端は、前記テンション輪軸(1612)に接続され、前記テンション輪軸(1612)の端部は、前記シュート(16132)にスライド可能に設けられることを特徴とする請求項11に記載の選別システム。
【請求項13】
前記搬送機構(1)は、前記本体フレーム(11)の内側に設けられ、前記上ガイドレール(111)の末端に沿って延びる第2の制振ガイドレール(19)をさらに含み、
前記第2の制振ガイドレール(19)の上面は、前記上ガイドレール(111)の上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、前記カート(13)の車輪(133)は、前記上ガイドレール(111)まで移行してスライドすることを特徴とする請求項3に記載の選別システム。
【請求項14】
前記制御システム(2)は、前記コントローラ(21)に電気的に接続されるスキャナ(221)を含み、前記荷物(4)の選別情報を収集するとともにそれを前記コントローラ(21)に伝達するように配置されるデータ収集モジュール(22)をさらに含み、
前記コントローラ(21)は、前記選別情報に基づいて前記ドラム(15、16)及び前記カート(13)の前記選別輸送機構(132)を制御することにより、前記荷物(4)を指定された投擲格子口に投擲するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【請求項15】
前記データ収集モジュール(22)は、前記コントローラ(21)に電気的に接続されるとともに、前記荷物(4)の初期位置での第1の位置情報を検出するように配置される位置センサ(222)をさらに含み、
前記コントローラ(21)は、前記第1の位置情報に基づいて各前記カート(13)の前記選別輸送機構(132)をそれぞれ制御することにより、前記荷物(4)の位置を調整するように配置されることを特徴とする請求項14に記載の選別システム。
【請求項16】
前記データ収集モジュール(22)は、前記コントローラ(21)に電気的に接続されるとともに、前記荷物(4)の調整位置での第2の位置情報を検出するように配置される検出センサをさらに含み、
前記コントローラ(21)は、前記荷物(4)の第2の位置情報に基づいて各前記カート(13)の前記選別輸送機構(132)を制御することにより、前記荷物(4)の位置に対する調整を支援するように配置されることを特徴とする請求項14に記載の選別システム。
【請求項17】
2つの前記ドラム(15、16)のうちの一方は、ドライブドラムであり、他方は、ドリブンドラム(161)であり、前記ドリブンドラム(161)は、テンション輪軸(1612)と、テンションアセンブリ(1613)と、を含み、前記テンションアセンブリ(1613)は、前記テンション輪軸(1612)の端部に接続されるとともに、前記テンション輪軸(1612)の前記第1の水平方向(F1)の変位を調整することにより、前記チェーン(12)の張り具合を調整するように配置され、
前記データ収集モジュール(22)は、
前記コントローラ(21)に接続され、前記本体フレーム(11)に設けられ、前記第1の水平方向(F1)において前記テンションアセンブリ(1613)に対向し、前記テンションアセンブリ(1613)との間の距離を検出するように配置されるテンションセンサ(224)をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の選別システム。
【請求項18】
前記テンションアセンブリ(1613)は、テンションロッド(16136)を含み、
前記テンションロッド(16136)は、前記第1の水平方向(F1)に沿って設けられており、その両端は、それぞれ第1の端及び第2の端であり、前記第1の端は、前記テンション輪軸(1612)の端部に接続されることにより、前記テンション輪軸(1612)の端部は、前記第1の水平方向(F1)に沿ってスライドし、
前記データ収集モジュール(22)は、前記テンションロッド(16136)の第2の端に設けられる感知シート(225)をさらに含み、
前記テンションセンサ(224)は、前記第1の水平方向(F1)において前記感知シート(225)に対向し、前記感知シート(225)との間の距離を検出するように配置されることを特徴とする請求項17に記載の選別システム。
【請求項19】
荷物供給本体フレーム(31)と、荷物供給ベルト(32)と、を含む荷物供給機構(3)をさらに含み、
前記荷物供給ベルト(32)は、前記荷物供給本体フレーム(31)に設けられ、前記荷物(4)を前記カート(13)に輸送するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の選別システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年4月29日に出願された、出願番号が201910352473.0であって、発明の名称が「選別システム」である中国特許出願に基づいて優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を本願に援用する。
【0002】
本発明は、物流装置の技術分野に関し、特に、選別システムに関する。
【背景技術】
【0003】
物流業界において、荷物を選別する場合、通常、クロスベルト式選別機を使用している。現在、最も一般的に使用される選別機は、環状クロスベルト式選別機及び垂直クロスベルト式選別機である。クロスベルト式選別機は、1組のカートで構成される閉鎖型輸送選別システムであり、一般的に環状をなす。カートは、レールに沿って移動し、その表面に位置するベルトは、カートの移動に水平及び垂直する方向において回転して、荷物を対応する格子口に投入することができる。しかしながら、現在の環状クロスベルト式選別機及び垂直クロスベルト式選別機は、回転半径を有し、カート間のピッチが長く(カート間のピッチとは、隣接する2台のカートの中心軸線の間の距離を指す)、通常600mmであり、サイズの小さい荷物の場合にも1台のカートを占有する必要があるので、輸送資源の浪費を招く。また、カートで荷物を輸送する場合、歪みが生じて、投擲に支障をきたす可能性がある。カート間のピッチが大きい場合、1台のカートで1つの荷物を担持しかできないので、荷物を自動的に修正することを実現することが困難になり、また修正も正確ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来技術の少なくとも1つの欠点を解消することを主な目的としてなされたものであり、カート間のピッチを小さくし、輸送資源を節約するとともに、複数台のカートで1つの荷物を輸送し、制御システムにより荷物の配置位置を自動的に修正することを実現し、人力を節約し、選別をより正確にすることができる選別システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術案を提供する。
本発明の一態様によれば、荷物を輸送するための選別システムを提供する。前記選別システムは、搬送機構と、制御システムと、を含む。搬送機構は、本体フレームと、2つのドラムと、チェーンと、複数台のカートと、を含む。2つのドラムは、第1の水平方向に沿って前記本体フレームに間隔を置いて設けられる。チェーンは、2つの前記ドラムに巻き付けられる。複数台のカートは、それぞれ前記チェーンに接続されるとともに、前記第1の水平方向に順次に配列され、各前記カートは、車体と、前記車体に設けられる選別輸送機構と、を含み、前記車体の底部は、前記チェーンに接続され、前記選別輸送機構は、前記荷物を担持して前記第1の水平方向に垂直する第2の水平方向に沿って輸送するように配置される。制御システムは、前記搬送機構に接続されるコントローラを含み、前記コントローラは、前記搬送機構が前記第1の水平方向に沿って前記荷物を輸送するように制御するとともに、それぞれ独立に、各前記カートの前記選別輸送機構が前記第2の水平方向に沿って前記荷物を輸送するように制御するように配置される。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、前記選別輸送機構は、駆動ドラムと、テンションドラムと、搬送ベルトと、を含む。駆動ドラムは、前記車体に設けられる。テンションドラムは、前記車体に設けられ、且つ、前記駆動ドラムから間隔を置いて設けられる。搬送ベルトは、前記駆動ドラム及び前記テンションドラムに巻き付けられる。前記コントローラは、前記駆動ドラムを制御して、前記搬送ベルトが前記第2の水平方向において正方向又は逆方向に移動するように制御することにより、前記荷物の位置を調整するように配置される。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、前記カートは、前記車体の両側に設けられる車輪をさらに含み、前記本体フレームは、前記本体フレームの上部の内側に設けられる上ガイドレールを含み、前記車輪は、前記上ガイドレールにスライド可能に配置される。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、前記カートは、前記車体の両側に設けられる車輪をさらに含み、前記本体フレームは、前記本体フレームの下部の内側に設けられる下ガイドレールを含み、前記車輪は、前記下ガイドレールにスライド可能に配置される。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、前記車輪は、輪体と、車輪軸と、を含む。車輪軸は、前記輪体に穿設されており、前記車輪軸の前記本体フレームに近い一端と前記本体フレームの内側との間の隙間が1~5mmである。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、前記車輪軸の前記本体フレームに近い一端の端面は、円弧面である。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、前記本体フレームは、上部カバーと、磨耗防止バーと、をさらに含む。上部カバーの一方側は、前記本体フレームに設けられ、他方側は、前記上ガイドレールの上方まで延びることにより、前記上ガイドレールに位置する前記車輪を遮蔽する。磨耗防止バーは、耐摩耗性の材質で製造されるものであり、前記第1の水平方向に沿って前記本体フレームの内側に設けられ、且つ、前記上部カバーと前記上ガイドレールとの間に位置し、前記車輪軸と前記本体フレームの内側との摩耗を防止するように配置される。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、前記耐摩耗性の材質は、超高分子量ポリエチレンである。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、前記本体フレームは、前記本体フレームの両側に設けられ、前記本体フレームを支持する制振用脚をさらに含む。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、前記搬送機構は、接続部材をさらに含み、前記チェーンは、前記接続部材を介して前記カートの底部に接続される。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、2つの前記ドラムのうちの一方は、ドライブドラムであり、他方は、ドリブンドラムであり、前記ドライブドラムは、駆動スプロケットと、軸受台と、駆動輪軸と、駆動モータと、を含む。駆動スプロケットは、前記チェーンに噛合する。軸受台は、前記本体フレームに設けられる。駆動輪軸は、前記駆動スプロケットの中心に穿設されており、且つ、その両端が前記軸受台に穿設される。駆動モータは、前記駆動輪軸に伝動接続され、且つ、前記駆動輪軸が回転するように駆動するとともに、前記駆動スプロケットを回転させるように配置される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、2つの前記ドラムのうちの一方は、ドライブドラムであり、他方は、ドリブンドラムであり、前記ドリブンドラムは、テンションスプロケットと、テンション輪軸と、テンションアセンブリと、を含む。テンションスプロケットは、前記チェーンに噛合する。テンション輪軸は、前記テンションスプロケットの中心に穿設される。テンションアセンブリは、前記テンション輪軸の端部に接続され、且つ、前記テンション輪軸の前記第1の水平方向の変位を調整することにより、前記チェーンの張り具合を調整するように配置される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、前記テンションアセンブリは、スライドレールと、テンションバネと、テンションロッドと、弾性力調整アセンブリと、を含む。スライドレールは、前記第1の水平方向に沿って前記本体フレームに設けられ、シュートが開設される。テンションバネは、前記第1の水平方向に沿って前記スライドレールの一端に接続される。テンションロッドは、前記第1の水平方向に沿って前記スライドレール及び前記テンションバネに順次に穿設される。弾性力調整アセンブリは、前記テンションバネの前記スライドレールから離れる一端に設けられ、前記テンションロッドと前記テンションバネとを接続するとともに、前記テンションバネを圧縮又は引張する。前記テンションロッドの一端は、前記テンション輪軸に接続され、前記テンション輪軸の端部は、前記シュートにスライド可能に設けられる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、前記搬送機構は、前記本体フレームの内側に設けられ、前記下ガイドレールの末端に沿って延びる第1の制振ガイドレールをさらに含み、前記第1の制振ガイドレールの上面は、前記下ガイドレールの上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、前記カートの車輪は、前記下ガイドレールまで移行してスライドする。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記搬送機構は、前記本体フレームの内側に設けられ、前記上ガイドレールの末端に沿って延びる第2の制振ガイドレールをさらに含み、前記第2の制振ガイドレールの上面は、前記上ガイドレールの上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、前記カートの車輪は、前記上ガイドレールまで移行してスライドする。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、前記制御システムは、前記コントローラに電気的に接続されるスキャナを含み、前記荷物の選別情報を収集するとともにそれを前記コントローラに伝達するように配置されるデータ収集モジュールをさらに含み、前記コントローラは、前記選別情報に基づいて前記ドラム及び前記カートの前記選別輸送機構を制御することにより、前記荷物を指定された投擲格子口に投擲するように配置される。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、前記データ収集モジュールは、前記コントローラに電気的に接続されるとともに、前記荷物の初期位置での第1の位置情報を検出するように配置される位置センサをさらに含む。前記コントローラは、前記第1の位置情報に基づいて各前記カートの前記選別輸送機構をそれぞれ制御することにより、前記荷物の位置を調整するように配置される。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、前記データ収集モジュールは、前記コントローラに電気的に接続されるとともに、前記荷物の調整位置での第2の位置情報を検出するように配置される検出センサをさらに含む。前記コントローラは、前記荷物の第2の位置情報に基づいて各前記カートの前記選別輸送機構を制御することにより、前記荷物の位置に対する調整を支援するように配置される。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、2つの前記ドラムのうちの一方は、ドライブドラムであり、他方は、ドリブンドラムであり、前記ドリブンドラムは、テンション輪軸と、テンションアセンブリと、を含み、前記テンションアセンブリは、前記テンション輪軸の端部に接続されるとともに、前記テンション輪軸の前記第1の水平方向の変位を調整することにより、前記チェーンの張り具合を調整するように配置される。前記データ収集モジュールは、前記コントローラに接続され、前記本体フレームに設けられ、前記第1の水平方向において前記テンションアセンブリに対向し、前記テンションアセンブリとの間の距離を検出するように配置されるテンションセンサをさらに含む。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、前記テンションアセンブリは、テンションロッドを含み、前記テンションロッドは、前記第1の水平方向に沿って設けられており、その両端は、それぞれ第1の端及び第2の端であり、前記第1の端は、前記テンション輪軸の端部に接続されることにより、前記テンション輪軸の端部は、前記第1の水平方向に沿ってスライドする。前記データ収集モジュールは、前記テンションロッドの第2の端に設けられる感知シートをさらに含み、前記テンションセンサは、前記第1の水平方向において前記感知シートに対向し、前記感知シートとの間の距離を検出するように配置される。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、選別システムは、荷物供給機構をさらに含む。前記荷物供給機構は、荷物供給本体フレームと、荷物供給ベルトと、を含む。荷物供給ベルトは、荷物供給本体フレームに設けられ、前記荷物を前記カートに輸送するように配置される。
【発明の効果】
【0026】
上記の技術案から分かるように、本発明に係る選別システムの利点及び有益な効果は、以下の通りである。
【0027】
第1の水平方向においてカートで輸送する場合、カート間のピッチを小さくし、サイズの小さい荷物を輸送する場合に輸送資源を節約するとともに、占有場所の利用率を向上させることができる。制御システムは、カートの搬送機構が第1の水平方向に沿って荷物を輸送するように制御するとともに、各カートの選別輸送機構が第2の水平方向に沿って荷物を輸送するように独立に制御し、選別システムによる輸送の自動化を実現し、人力を節約し、且つ、各カートによる第2の水平方向の輸送を自動的に制御し、荷物をより正確に投擲及び修正することを実現することができる。
【0028】
以下、添付する図面に基づいて本発明の好ましい実施例をより詳細に説明することにより、本発明の様々な目的、特徴及び利点は、より明らかになるであろう。図面は、本発明の例示的な図であり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。なお、図面において、同一符号は、同一又は類似する部件を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態に係る選別システムを模式的に示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る本体フレーム及びカートの側面構造を示す模式図である。
図3図2における本体フレーム及びカートの一部の構造を示す模式図である。
図4】本発明の一実施形態に係るカートの構造を模式的に示す斜視図である。
図5図4におけるカートの分解構造を示す模式図である。
図6図4におけるカートの底部構造を示す模式図である。
図7】本発明の一実施形態に係る選別システムのドライブドラムの構造を示す模式図である。
図8図7におけるドライブドラムの他の側面の構造を示す模式図である。
図9】本発明の一実施形態に係る選別システムのドリブンドラムの構造を示す模式図である。
図10図9におけるドリブンドラムを他の角度から見た構造を示す模式図である。
図11図9におけるドリブンドラムの分解構造を示す模式図である。
図12図9におけるドリブンドラムのテンションアセンブリを示す断面図である。
図13】本発明の一実施形態に係る制振ガイドレールとドリブンドラムとの接続構成を示す模式図である。
図14】本発明の一実施形態に係る荷物供給機構の構造を示す模式図である。
図15】本発明の一実施形態に係る電気取得装置がカートに設けられた構造を示す模式図である。
図16】本発明の一実施形態に係る信号送受信機がカートに設けられた構造を示す模式図である。
図17】本発明の一実施形態に係るアクチュエータがカートに設けられた構造を示す模式図である。
図18】本発明の一実施形態に係る制御システムのアーキテクチャ図である。
図19】本発明の一実施形態に係るカートによる荷物の位置調整を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の特徴及び利点を具現化する典型的な実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる実施例において様々な変更を行うことができ、且つ、それらの説明および図面は、本発明を限定するものではなく、本質的に説明するためのものである。
【0031】
以下、図面を参照して本発明の異なる例示的な実施形態を説明する。前記図面は、本発明の一部を構成し、且つ、本発明の複数の態様に係る様々な例示的な構造、システム及びステップを例示的に示している。部材、構造、例示的な装置、システム及びステップの他の特定の技術案を使用してもよく、且つ、本発明の範囲を逸脱することなく構造及び機能的な修正を行ってもよいことが理解されるべきである。また、本明細書において、「上端部」、「下端部」、「間」、「側」などの用語を使用して本発明の異なる例示的な特徴及び要素を説明することができるが、これらの用語は、本明細書において便宜上使われており、例えば図面に記載された例の方向によるものである。本明細書の如何なる内容も、構造の特定の3次元方向のみが本発明の範囲内にあると理解すべきではない。
【0032】
明細書の添付図面1~19を参照すると、図1は、本発明に係る選別システムの模式斜視図を代表的に示す。図2図3は、カート及び本体フレームの構造の模式図を示す。図4図6は、カートの具体的な構造の模式図を示す。図7図8は、ドライブドラムの構造の模式図を示す。図9図13は、ドリブンドラムの構造の模式図を示す。図14は、荷物供給機構の構造の模式図を示す。図15図18は、制御システムの構造の模式図を示す。当業者は、本発明に係る設計を他の応用シナリオに適用するために、下記の具体的な実施形態に対して様々な修正、追加、代替、削除又は他の変更を行うが、これらの変更は、依然として本発明に係る選別システムの原理の範囲内にあることを容易に理解することができる。
【0033】
選別システムの実施形態
図1及び図19に示すように、本実施形態において、本発明に係る選別システムは、荷物4を輸送するために使用されてもよい。図1に示すように、本発明に係る選別システムは、搬送機構1と、制御システム2と、を含む。この搬送機構1は、本体フレーム11と、2つのドラム15、16と、チェーン12と、複数台のカート13と、を含む。ここで、2つのドラム15、16は、第1の水平方向F1に沿って本体フレーム11に間隔を置いて設けられる。チェーン12は、2つのドラム15、16の間に巻き付けられる。図1及び図5図6に示すように、複数台のカート13は、それぞれチェーン12に接続されるとともに、前記第1の水平方向F1に沿って順次に配列される。各カート13は、車体131と、車体131に設けられる選別輸送機構132と、を含む。車体131の底部は、チェーン12に接続される。選別輸送機構132は、荷物を担持すると共に、第1の水平方向F1に垂直する第2の水平方向F2に沿って輸送するように配置される。制御システム2は、搬送機構1に接続されるコントローラ21を含み、コントローラ21は、前記搬送機構1が前記第1の水平方向F1に沿って前記荷物4を輸送するように制御するとともに、それぞれ独立に、各カート13の選別輸送機構132が第2の水平方向F2に沿って荷物4を輸送するように制御するように配置される。
【0034】
上記のような設計によって、本発明に係る選別システムにおいて、カート13で第1の水平方向F1において輸送する場合、本体フレーム11の上方で荷物4を輸送して選別し、本体フレーム11の下方で戻ることにより、カート13のピッチを小さくし、サイズの小さい荷物4を輸送する場合に輸送資源を節約するとともに、占有場所の利用率を向上させることができる。制御システム2は、カート13の搬送機構1を制御するとともに、各カート13の選別輸送機構132を独立に制御し、選別システムによる輸送の自動化を実現し、人力を節約し、且つ、各カート13による第2の水平方向F2の輸送を自動的に制御し、荷物をより正確に投擲及び修正することを実現することができる。
【0035】
ここで、本体フレーム11は、第1の水平方向F1に延びており、搬送機構全体を支持する役割を果たすためのものである。搬送機構1は、対称的な構造であり、本発明において、以下、その一方側の構造を説明したが、他方側の構造がそれと対称になる。
【0036】
第1の水平方向F1は、カート13の輸送方向であり、第2の水平方向F2は、荷物の投擲方向であるので、第2の水平方向F2は、第1の水平方F1に垂直する。また、本発明に係るコントローラ21は、搬送機構1に電気的に接続されており、コントローラ21と搬送機構1との間の信号を伝送することを実現できれば、例えばUSBインターフェイスを介した有線接続であってもよいし、例えばブルートゥース(登録商標)や、NFC(近距離無線通信)や、赤外線などを介した无線接続であってもよいが、ここでは限定しない。
【0037】
さらに、図2図4に示すように、本実施形態において、本体フレーム11は、カート13がスライドするガイドレールを含む。カート13は、その車体131の両側に設けられる車輪133をさらに含む。一実施例において、その一方側には、2つの車輪133が設けられ、他方側には、1つの車輪133が設けられ、又は、その両側には、いずれも2つの車輪133が設けられるが、ここでは限定しない。このガイドレールは、本体フレーム11の上部の内側に設けられ且つ第1の水平方向F1に延びる上ガイドレール111のみを有してもよい。カート13の車輪133は、この上ガイドレール111にスライド可能に配置され、この上ガイドレール111は、支持及びガイドの役割を果たす。このカート13の底部は、チェーン12に固定接続され、カート13は、チェーン12に伴って第1の水平方向F1に沿って移動することができるので、このガイドレールは、本体フレーム11の下部の内側に設けられ且つ第1の水平方向F1に延びる下ガイドレール112のみを有してもよい。車輪133は、下ガイドレール112にスライド可能に配置されるとともに、第1の水平方向F1に沿ってスライドする。勿論、このガイドレールは、上記のような上ガイドレール111及び下ガイドレール112を同時に有してもよく、これにより、カート13の車輪133に支持及びガイドの役割を提供する。なお、本体フレーム11の「内側」とは、本体フレーム11の第1の水平方向F1に沿う中心線に近い側を指し、本発明において、カート13は、本体フレーム11の内側に設けられる。
【0038】
さらに、図2~3に示すように、本実施形態において、本体フレーム11は、上部カバー114をさらに含み、上部カバー114の一方側は、本体フレーム11に設けられ、他方側は、上ガイドレール111の上方まで延びることにより、上ガイドレール111に位置する車輪133を遮蔽し、異物の落下を防止する。具体的には、この上部カバー114の一方側は、本体フレーム11の先端に設けられてもよく、本体フレーム11の内側に設けられてもよく、他方側は、第2の水平方向F2に沿って延びることにより、車輪133を遮蔽する。
【0039】
さらに、図4図6に示すように、本実施形態において、この車輪133は、輪体1331と、車輪軸1332と、をさらに含む。車輪軸1332は、輪体1331に穿設されており、車輪軸1332の本体フレーム11に近い一端と本体フレーム11の内側との間で隙間を有し、この隙間が1~5mmである。この隙間の値が比較的小さいので、本体フレーム11は、カート13の位置を制限する。カート13が荷物を投擲する場合、車軸の端面は、本体フレーム11の内側に接触することができるので、カート13が第2の水平方向F2に沿って大きく揺れることを防止することができる。
【0040】
さらに、図3に示すように、本実施形態において、車輪軸1332の本体フレーム11に近い一端の端面が円弧面であることにより、車輪軸1332が本体フレーム11の内側に接触する際の摩耗を低減する。
【0041】
さらに、図2図3に示すように、本実施形態において、本体フレーム11は、磨耗防止バー115をさらに含む。この磨耗防止バー115は、耐摩耗性の材質で製造されるものであり、第1の水平方向F1に沿って本体フレーム11の内側に設けられ、且つ、上部カバー114と上ガイドレール111との間に位置することにより、本体フレーム11の内側が車輪軸1332に長期的に接触して摩耗が生じることを防止する。
【0042】
さらに、本実施形態において、この磨耗防止バー115の耐摩耗性の材質は、超高分子量ポリエチレンであるが、勿論、他の耐摩耗性の材質であってもよく、ここでは限定しない。
【0043】
さらに、図1及び図7に示すように、本実施形態に係る本体フレーム11は、本体フレーム11の両側に設けられ、この本体フレーム11を支持する制振用脚113をさらに含む。図から分かるように、複数の制振用脚113を含み、前記制振用脚113は、本体フレーム11の両側に間隔を置いて設けられており、本体フレーム11の各区間の振動を小さくするとともに、振動が地面や機器のプラットフォームに伝達されることを防止することができる。
【0044】
さらに、図1図7図8に示すように、本実施形態において、搬送機構1の2つの前記ドラム15、16のうちの一方のドラム15は、ドライブドラム151であり、他方のドラムは、ドリブンドラム161である。このドライブドラム151は、駆動スプロケット1511と、駆動輪軸1512と、軸受台1513と、駆動モータ1514と、を含む。駆動スプロケット1511は、チェーン12に噛合する。軸受台1513は、本体フレーム11に設けられる。駆動輪軸1512は、駆動スプロケット1511の中心に穿設されており、且つ、その両端が前記軸受台1513に穿設される。駆動モータ1514は、駆動輪軸1512に伝動接続され、且つ、この駆動輪軸1512が回転するように駆動するとともに、駆動スプロケット1511を回転させるように配置される。即ち、このドライブドラム151は、搬送機構1全体へ動力を供給するとともに、チェーン12を回転させるためのものである。
【0045】
具体的には、図8に示すように、本実施形態において、本体フレーム11の一側の駆動輪軸1512に対応する位置には、接続板が設けられ、接続板には、複数の長尺孔が開設され、軸受台1513は、ボルトを介してこの接続板に固定され、且つ、前記ボルトは、この長尺孔に貫通する。また、この接続板の上下の両端は、第2の水平方向F2に沿って突出したフランジを有し、下方のフランジの軸受台1513に対向する位置には、ネジ孔が開設され、少なくとも1つの高さ調整ボルトは、このネジ孔を介して軸受台1513の底部に当接する。この高さ調整ボルトは、この軸受台1513へ支持力を提供する一方で、駆動輪軸1512及び軸受台1513を取り付ける場合、実際の必要に応じて、長尺孔に沿って軸受台1513の高さを調整してから、この高さ調整ボルトを締め付けることにより、駆動輪軸1512の高さに対する微調整を実現し、スプロケットの運転効果を良好にすることができる。
【0046】
さらに、図6に示すように、搬送機構1は、接続部材17をさらに含み、チェーン12は、この接続部材17を介してカート13の底部に接続される。具体的には、この接続部材17は、直角接続板であってもよく、ボルトを介してチェーン12とカート13の底部とを接続する。
【0047】
なお、チェーン12は、この接続部材17を介してカート13の底部に接続され、本発明における「底部」とは、カート13が上ガイドレール111において第1の水平方向F1に沿って走行する場合にそのチェーン12に近い側が底部であることを意味する。カート13が下ガイドレール112において第1の水平方向F1に沿って走行する場合に、カート13の「底部」は、依然としてそのチェーン12に近い側であり、底面に近い側ではない。
【0048】
さらに、図9図12に示すように、本実施形態において、搬送機構1の2つのドラム15、16のうちの一方は、ドライブドラム151であり、他方は、ドリブンドラム161である。ドリブンドラム161は、テンションスプロケット1611と、テンション輪軸1612と、テンションアセンブリ1613と、を含む。テンションスプロケット1611は、チェーン12に噛合する。テンション輪軸1612は、テンションスプロケット1611の中心に穿設される。テンションアセンブリ1613は、テンション輪軸1612の端部に接続されるとともに、テンション輪軸1612の第1の水平方向F1の変位を調整することにより、チェーン12の張り具合を調整するように配置される。
【0049】
さらに、図9図12に示すように、本実施形態において、テンションアセンブリ1613は、スライドレール16131と、テンションバネ16134と、テンションロッド16136と、弾性力調整アセンブリ16137と、を含む。
【0050】
ここで、スライドレール16131は、第1の水平方向F1に沿って本体フレーム11に固定的に設けられ、図12に示すように、一実施形態において、スライドレール16131は、ボルトを介して本体フレーム11に接続される。このスライドレール16131には、第2の水平方向F2に沿って貫通するシュート16132が開設され、テンション輪軸1612の端部は、第2の水平方向F2に沿ってこのシュート16132に穿設される。このスライドレール16131のドライブドラム151から離れる一端には、このシュート16132に連通する開口16133がさらに開設される。
【0051】
さらに、図10及び図11に示すように、テンションアセンブリ1613は、テンション輪軸1612の端面に接続されるバッフル板16138をさらに含む。バッフル板16138は、スライドレール16131のテンションスプロケット1611から離れる側に設けられ、且つ、バッフル板16138の鉛直方向のサイズは、シュート16132の幅よりも大きい。ここで、バッフル板16138は、テンション輪軸1612がシュート16132の側面から抜け出すことを防止するために設けられ、さらに、ガイドの役割を果たす。具体的には、図10及び図11に示すように、このバッフル板16138の断面形状は、C字型であり、スライドレール16131のシュート16132の上下の両側には、いずれもバッフル板16138の両端に嵌合されるための2つのガイド溝が設けられる。なお、本実施形態において、鉛直方向とは、地面に対して垂直し且つ離れる方向を指す。
【0052】
テンションバネ16134は、第1の水平方向F1に沿ってスライドレール16131の開口16133を有する一端に接続され、テンションバネ16134は、第1の水平方向F1に沿って貫通するキャビティ16135を有し、このキャビティ16135は、開口16133に連通する。
【0053】
テンションロッド16136は、第1の水平方向F1に沿ってテンションバネ16134のキャビティ16135及びスライドレール16131のシュート16132に順次に穿設されており、スライドレール16131のシュート16132内に位置するテンションロッド16136の一端を第1の端として定義し、シュート16132内に位置しない他端を第2の端として定義する。テンションロッド16136の第1の端は、テンション輪軸1612の端部に接続され、テンションロッド16136が第1の水平方向F1に沿って移動する場合、シュート16132においてテンション輪軸1612の端部を第1の水平方向F1に沿ってスライドさせることができ、テンションロッド16136の第2の端は、テンションバネ16134から延出する。図12を参照すると、本実施形態において、シュート16132の断面は、T字型をなし、具体的には、T字型を時計回りに90°回転させた形状をなす。このシュート16132を第1の貫通溝と第2の貫通溝とに分割することができる。第1の貫通溝は、第1の水平方向F1に延びる矩形であり、第2の貫通溝は、鉛直方向(地面に垂直する方向)に延びる矩形であり、且つ、第1の貫通溝は、第2の貫通溝に連通する。第1の貫通溝の矩形の幅は、テンション輪軸1612のサイズに合わせることにより、テンション輪軸1612は、第1の貫通溝の矩形の上下の2辺に沿ってスライド可能であり、テンション輪軸1612の位置を制限し、テンション輪軸1612が鉛直方向に沿って上下に振動することを回避することができる。第2の貫通溝が鉛直方向に延びることにより、第2の貫通溝においてテンションロッド16136とテンション輪軸との組立を容易にし、接続を完了させ、さらに第1の貫通溝に移動させる。
【0054】
ここで、テンションロッド16136の表面は、ネジを有する。例えば、このテンションロッド16136は、スクリューであり、このスクリューの一端は、テンション輪軸1612に固定接続される。このテンションロッド16136は、ネジロッドであってもよい。勿論、一実施形態において、テンションロッド16136は、その一端が輪軸9に固定接続されるものであれば、ネジなしのロッド部材であってもよいが、ここでは限定しない。
【0055】
弾性力調整アセンブリ16137は、テンションバネ16134のスライドレール15231から離れる一端に設けられ、テンションロッド16136とテンションバネ16134とを接続するとともに、このテンションバネ16134を圧縮又は引張する。この弾性力調整アセンブリ16137は、ナットであってもよい。図12に示すように、本実施形態において、このテンションバネ16134は、初期に圧縮状態にあり、テンションロッド16136へ仮締め力を提供する。この弾性力調整アセンブリ16137は、バネの圧縮長さを調整し、さらにこの仮締め力の大きさを調整することができる。チェーン12に緩みが生じる場合、テンションバネ16134を引き伸ばし、テンションロッド16136をドライブドラム151から離れる方向へ移動させ、さらにテンション輪軸1612をシュート15232に沿ってスライドさせることにより、チェーン12を引き締める。他の実施形態において、テンションアセンブリ1613の取付方向が図11及び図12における第1の水平方向F1に反対になる場合、このテンションバネ16134を引っ張るように設置することにより、同じ方向の仮締め力を提供することができる。このため、本発明に係るテンションアセンブリ1613は、チェーン12が長時間にわたって動作して引き伸ばされた後、自動的にテンション補償を行うことにより、チェーン12の緩みによる歯飛びなどの不具合を回避することができる。
【0056】
さらに、図11及び図13に示すように、本実施形態において、搬送機構1は、第1の制振ガイドレール18及び/又は第2の制振ガイドレール19をさらに含む。ここで、第1の制振ガイドレール18は、本体フレーム11の内側に設けられ、下ガイドレール112の末端に沿って延び、第1の制振ガイドレール18の上面は、下ガイドレール112の上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、カート13の車輪133は、下ガイドレール112まで移行してスライドする。第2の制振ガイドレール19は、本体フレーム11の内側に設けられ、上ガイドレール111の末端に沿って延び、第2の制振ガイドレール19の上面は、上ガイドレール111の上面から次第に低下して楔形状の面を形成することにより、カート13の車輪は、上ガイドレール111まで移行してスライドする。図13に示すように、カート13が駆動スプロケット1511又はテンションスプロケット1611で回転し、且つ、カート13の車輪133と駆動スプロケット1511又はテンションスプロケット1611の軸心との接続線が地面に垂直する場合、カート13の車輪133は、最も低い位置に位置し、且つ、水平区間に位置する車輪133の最も低い位置からの距離がcである。第1の制振ガイドレール18及び第2の制振ガイドレール19と上ガイドレール111又は下ガイドレール112との接続箇所の高さは、aであり、その末端の高さは、bであり、a>bになる。カート13の車輪133は、第1の制振ガイドレール18及び第2の制振ガイドレール19を介して上ガイドレール111又は下ガイドレール112まで移行することにより、車輪133がそのまま上ガイドレール111又は下ガイドレール112に激しく衝突することを回避し、騒音を低減するとともに、カート13を保護する。図1を参照すると、カート13の輸送方向がドリブンドラム161からドライブドラム151までの方向である場合、一実施例において、第1の防振ガイドレールは、ドライブドラム151に対応する下ガイドレール112に設けられ、第2の防振ガイドレールは、ドリブンドラム161に対応する上ガイドレール111に設けられる。勿論、第1の防振ガイドレール及び第2の防振ガイドレールは、いずれもドライブドラム151に対応する下ガイドレール112と上ガイドレール111及びドリブンドラム161に対応する下ガイドレール112と上ガイドレール111に設けられてもよく、カート13の輸送方向を調整する場合、いずれも制振の役割を実現することができる。一実施形態において、実際の必要に応じて、第1の制振ガイドレール18のみを設けてもよいし、第2の制振ガイドレール19のみを設けてもよいが、ここでは限定しない。
【0057】
さらに、本実施形態において、第1の制振ガイドレール18及び第2の制振ガイドレール19の材質は、いずれも優れた耐摩耗性を有する超高分子量ポリエチレンである。
【0058】
さらに、図14に示すように、本実施形態において、この選別システムは、荷物供給機構3をさらに含む。この荷物供給機構3は、荷物供給本体フレーム31と、荷物供給ベルト32と、を含む。荷物供給ベルト32は、荷物供給本体フレーム31に設けられ、荷物4をカート13に輸送するように配置される。
【0059】
さらに、図2に示すように、選別システムの搬送機構1は、各投擲格子口に対応する荷物ガイド台14をさらに含む。前記荷物ガイド台14は、本体フレーム11の両側に設けられ、荷物が投擲格子口を介して搬送機構から搬出されるようにガイドする。
【0060】
さらに、図15図19に示すように、本実施形態において、制御システム2は、データ収集モジュール22をさらに含む。ここで、データ収集モジュール22は、スキャナ221を含む。このスキャナ221は、荷物4の選別情報を収集するように配置される。コントローラ21は、このスキャナ221に接続され、スキャナ221により収集される選別情報に基づいて荷物4が投擲される投擲格子口を確定するとともに、この搬送機構1の第1の水平方向F1に沿う移動及び各カート13の選別輸送機構132の第2の水平方向F2に沿う移動を制御することにより、荷物4を指定された投擲格子口に投擲させることができる。図2を参照すると、荷物4が搬送機構から搬出されるようにガイドするための荷物ガイド台14がさらに設けられる。本発明における指定された投擲格子口とは、荷物ガイド台に対応する格子口を指し、荷物4をカートから荷物ガイド台14に輸送するためのものである。
【0061】
具体的には、本実施形態において、スキャナ221は、輸送前に荷物4の選別情報を読み取ることができれば、荷物供給本体フレーム31に設けられてもよいし、搬送機構の本体フレーム11に設けられてもよいが、ここでは限定しない。スキャナ221は、荷物のタグを読み取るとともに、このタグにおける選別情報をコントローラ21に送信し、コントローラ21は、この選別情報に基づいてその内部データベースからこの荷物4の目的格子口を検索し、さらに、この搬送機構1がこの荷物4をこの目的格子口に輸送するように制御してから、この荷物を担持するカート13における選別輸送機構132が第2の水平方向F2に沿って移動するように単独で制御し、これにより、この荷物を投擲する。
【0062】
図5を参照すると、本実施形態において、カート13における選別輸送機構132は、2つのドラムと、この2つのドラムに巻き付けられる搬送ベルト1323と、を含む。2つのドラムのうちの一方は、駆動ドラム1321であり、他方は、テンションドラム1322であり、駆動ドラム1321及びテンションドラム1322は、いずれも車体131に設けられ、且つ、両者が間隔を置いて設けられる。コントローラ21は、この駆動ドラム1321に電気的に接続されるとともに、この駆動ドラム1321の作動や停止を制御し、回転速度及び回転方向を調整することにより、搬送ベルト1323が前記第2の水平方向F2において正方向又は逆方向に移動するように制御して荷物4の位置を調整し、これにより、荷物4を正しい方向に配置させる(図19に示すように)。どのようにしてコントローラ21と駆動ドラム1321とを電気的に接続するとともにこの駆動ドラム1321に対する制御を実現するかということは、当業者が従来技術に基づいて実現できることである。例えば、各駆動ドラム1321にエンコーダを設けることによりコントローラ21から発送された制御信号を受信し、又は、他の方法を使用することができるが、ここでは詳細な説明を省略する。このため、コントローラ21は、スキャナ221により収集される選別情報に基づいて、カート13における駆動ドラム1321の作動、回転速度及び回転方向を制御し、荷物4を正しい格子口に投擲することができる。
【0063】
さらに、図15図19に示すように、本実施形態において、データ収集モジュール22は、荷物4の初期位置での第1の位置情報を検出するように配置される位置センサ222をさらに含む。ここで、コントローラ21は、この位置センサ222に接続され、荷物4の第1の位置情報に基づいて各カート13の選別輸送機構132を独立に制御することにより、荷物4の位置を調整する。
【0064】
具体的には、本実施形態において、位置センサ222は、荷物4の第1の位置情報を読み取ることができれば、荷物供給本体フレーム31に設けられてもよいし、搬送機構の本体フレーム11に設けられてもよいが、ここでは限定しない。第1の位置情報は、荷物4のサイズや、カート13の第1の水平方向F1に沿う中心線からずれたサイズ(即ち、荷物が歪んだ状態になる)などを含んでもよい。この位置センサ222は、この位置パラメータをコントローラ21に送信し、コントローラ21は、この第1の位置情報に基づいて荷物4を担持するカート13の選別輸送機構132の第2の水平方向F2での移動を独立に制御する。図19に示すように、コントローラ21は、第1の位置情報に基づいて対応するカート13の駆動ドラムの作動を制御するとともに、各カート13の駆動ドラムの回転速度、回転方向及び搬送ベルトの第2の水平方向F2に沿う移動の変位を調整することにより、荷物4をカート13の中間位置に移動させ、即ち、荷物4の中心線とカート13の中心線とが第1の水平方向F1に重なる。
【0065】
さらに、本実施形態において、データ収集モジュール22は、荷物4の調整位置での第2の位置情報を検出するように配置される検出センサ(図示せず)をさらに含む。初期位置で荷物4を調整してから、それを調整位置まで輸送してその位置を再調整することができる。コントローラ21は、検出センサに電気的に接続され、荷物4の第2の位置情報に基づいて各カート13の選別輸送機構132を独立に制御することにより、荷物4の位置に対する調整を支援する。検出センサは、上記のように調整された荷物の位置パラメータを再収集するとともに、この位置パラメータ情報をコントローラ21に送信し、コントローラ21がこの荷物4が依然として歪んだ状態にあると判断した場合、さらに対応するカート13の駆動ドラムを調整することにより、荷物4をカート13の中間位置まで調整するためのものである。再調整後、荷物4が依然として歪んだ状態にある場合、手動でそれを正しい方向に配置させ、又は、投擲を早めたり遅らせたりすることができる。
【0066】
ここで、初期位置とは、荷物4が選別カート、又は、荷物を選別カート13に輸送することが可能な他の機構、例えば荷物供給本体フレーム31に放置され且つ未だ搬送されていない位置を指す。調整位置とは、荷物4が初期位置から一定時間輸送された後にそれが所在する位置を指す。この一定時間は、特定の値ではなく、実際の状況に応じて調整されてもよい。
【0067】
例えば、一実施形態において、この位置センサ222は、選別機の荷物供給本体フレーム31に設けられてもよく、荷物4を荷物供給ベルト32(初期位置)に放置してから、位置センサ222によりこの荷物4の位置パラメータ(第1の位置情報)を収集するとともにそれをコントローラ21に送信する。選別機の本体フレームに位置する複数の選別カート13は、第1の水平方向F1に沿って調整領域と輸送領域とに分割されてもよい。荷物供給ベルト32により荷物4を調整領域(調整位置)に輸送し、コントローラ21は、対応する選別カート13の電動ドラムを制御して調整領域での荷物4の位置を調整する。その後、検出センサは、調整された荷物の位置パラメータ(第2の位置情報)を検出し、調整された位置パラメータが、荷物が正しい方向に配置されるという要求に合致する場合、コントローラ21は、搬送機構1が荷物4を輸送領域に輸送するように制御する。調整された位置パラメータが、荷物が正しい方向に配置されるという要求に合致しない場合、コントローラ21は、調整された位置パラメータ(第2の位置情報)に基づいて、再び電動ドラムが荷物4の位置を調整するように制御する。本実施形態において、検出センサは、検出カメラであってもよく、調整領域の直上に設けられ、この荷物を撮影するとともに、画像情報をコントローラ21に送信する。又は、この検出センサは、エンコーダであってもよく、各選別カート13に設けられ、選別カート13における荷物の位置パラメータを検出するとともに、この位置パラメータをコントローラ21に送信するためのものである。このため、本発明に係る選別カート13は、荷物の配置位置を自動的に調整することにより、投擲をより正確にするとともに、人手による作業量を節約することができる。
【0068】
さらに、図10に示すように、本実施形態において、データ収集モジュール22は、テンションセンサ224をさらに含む。このテンションセンサ224は、本体フレーム11に設けられ、コントローラ21に電気的に接続され、第1の水平方向F1においてテンションアセンブリ1613に対向し、テンションアセンブリ1613との間の距離を検出するとともに、その距離を電気信号としてコントローラ21に送信するように配置される。同時に、テンションセンサ224は、チェーン12の緩みによるテンションスプロケット1611の移動距離Xを検出することもできる。テンションスプロケット1611の両側の距離Xの差が大きいことを検出した場合、両側のチェーン12の伸びが一致していないことを示し、機器がそれ以上損傷されないように、機器のチェーン12を調整する必要がある。
【0069】
さらに、引き続き図10を参照すると、本実施形態において、データ収集モジュール22は、感知シート225をさらに含む。この感知シート225は、テンションロッド16136の第2の端に設けられる。ここで、テンションセンサ224は、第1の水平方向F1において感知シート225に対向し、感知シート225との間の距離を検出するように配置される。コントローラ21は、この距離に基づいてテンションバネ16134の変形量を判断し、テンションバネ16134が伸びすぎて弾性力が低下した場合、作業者が対応する調整を行うように通知する提示を送信する。
【0070】
さらに、図3に示すように、データ収集モジュール22は、最初の車用感知シート231と、最初の車用検出センサ232と、をさらに含む。ここで、最初の車用感知シート231及び最初の車用検出センサ232は、カート13のいずれか1台に取り付けられ、最初の車用検出センサ232は、コントローラ21に接続される。搬送機構1が走行を開始する場合、最初の車用感知シート231は、最初の車用検出センサ232を定時にトリガーする。最初の車用検出センサ232を設けることにより、トリガー時点での最初の車の位置を知るとともに、コントローラ21によりトリガー時点での他の任意のカート13の正確的な位置を算出することができる。算出方式は、以下の通りである。チェーン12のピッチをPとすると、N個のチェーン12ごとに接続部材17を介してカート13の底部に接続するので、カート13の初期ピッチは、P0=N*Pであり、Nが正の整数であり、且つ、1≦N≦20になる。本実施形態において、P=50.8、N=6になる。なお、テンションセンサ224は、テンションスプロケット1611が移動する距離Xを感知するとともに、それをコントローラ21に送信する必要がある。仮にカート13の数がN1であれば、隣接する2台のカート13のピッチP1が2X/N1+P0であり、間隔を置いて配置されるN台のカート13の距離がN*P1である。
【0071】
さらに、図7を参照すると、本実施形態において、駆動モータ1514には、駆動エンコーダ233がさらに設けられ、この駆動エンコーダ233は、コントローラ21に接続され、駆動スプロケット1511の回転速度を検出及び制御するためのものである。
【0072】
以下、一実施形態において制御システム2と搬送機構1との間の具体的な構造及び接続関係について詳細に説明する。図18を参照すると、本体フレーム11の両側には、スライド接触線226及び外部アンテナ228がそれぞれ設けられ、スライド接触線226は、電源に接続され、選別システムへ電源を提供する。外部アンテナ228は、コントローラ21に接続され、コントローラ21からのコマンド信号を伝送するためのものである。図15を参照すると、全てのカート13のうちの少なくとも1台のカート13の底部には、電気取得装置227が設けられ、前記電気取得装置227は、スライド接触線226に接触することにより、スライド接触線226から電力を取得して他のカート13へ供給する。カート13の間には、電力線が設けられてもよく、1台のカート13により複数台のカート13に給電することを実現する。図16を参照すると、全てのカート13のうちの少なくとも1台のカート13の底部には、信号送受信機229が設けられ、この信号送受信機229は、エンコーダであってもよく、外部アンテナ228に協力してコントローラ21からのコマンド信号を受信及び送信し、カート13とコントローラ21との通信を実現することができる。図17を参照すると、全てのカート13のうちの少なくとも1台のカート13の底部には、コントローラ21からのコマンド信号を受信して複数台のカート13の駆動ドラムの起動及び停止を制御することができるアクチュエータ230が設けられる。1つのアクチュエータ230は、複数台のカート13の駆動ドラムに接続されてもよい。
【0073】
勿論、上記の信号送受信機229及びアクチュエータ230を個別に設けなくてもよいが、コントローラ21においてこの2種のデバイスとしての機能を有するモジュールを備えることにより、コントローラ21により制御を直接に行うことを実現することができる。どのようにしてコントローラ21、アクチュエータ230、信号送受信機229の間の信号を伝達するかというこは、当業者により実現できることである。例えば、コントローラ21は、マイクロプロセッサであってもよく、その機能が内部プログラムに従って実現されてもよいので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0074】
本発明に係る選別システムにおいて、カート13で第1の水平方向F1において輸送する場合、本体フレーム11の上方で荷物4を選別し、本体フレーム11の下方で戻ることにより、カート13のピッチを小さくし、サイズの小さい荷物を輸送する場合に輸送資源を節約するとともに、占有場所の利用率を向上させることができる。制御システム2は、カート13の搬送機構1が第1の水平方向F1に沿って荷物を輸送するように制御するとともに、各カート13の選別輸送機構132が第2の水平方向F2に沿って荷物を輸送するように独立に制御し、選別システムによる輸送の自動化を実現し、人力を節約し、且つ、各カート13による第2の水平方向F2の輸送を自動的に制御し、荷物をより正確に投擲及び修正することを実現することができる。
【0075】
本発明に係る選別システムの例示的な実施形態は、上記で詳細に記載及び/又は図示されたが、本発明の実施形態は、ここで記載された特定の実施形態に限定されるものではない。逆に、各実施形態の構成要素及び/又はステップは、ここで記載された他の構成要素及び/又はステップとは独立して使用することができる。一実施形態の各構成要素及び/又は各ステップは、他の実施形態の他の構成要素及び/又はステップと組み合わせて使用することもできる。ここで、記載及び/又は図示された要素/構成要素/などを説明する場合、「1つ」、「一」、「前記」などの用語は、1つ又は複数の要素/構成要素などが存在していることを示すためのものである。「含有」、「含む」及び「備える」という用語は、開放式に含まれることを意味し、且つ、列挙された要素/構成要素など以外の要素/構成要素などをさらに含むことを意味する。なお、特許請求の範囲及び明細書における用語「第1」、「第2」などは、表記のみに用いられ、その対象の数を限定するものではない。
【0076】
本発明に係る選別システムを異なる特定の実施例に基づいて説明したが、当業者は、特許請求の範囲の精神及び範囲内において本発明の実施に対して変更を行うことができることを分かることができる。
【符号の説明】
【0077】
1 搬送機構;11 本体フレーム;111 上ガイドレール;112 下ガイドレール;113 制振用脚;114 上部カバー;115 磨耗防止バー;12 チェーン;13 カート;131 車体;132 選別輸送機構;1321 駆動ドラム;1322 テンションドラム;1323 搬送ベルト;133 車輪;1331 輪体;1332 車輪軸;14 荷物ガイド台;15、16 ドラム;151 ドライブドラム;1511 駆動スプロケット;1512 駆動輪軸;1513 軸受台;1514 駆動モータ;161 ドリブンドラム;1611 テンションスプロケット;1612 テンション輪軸;1613 テンションアセンブリ;16131 スライドレール;16132 シュート;16133 開口;16134 テンションバネ;16135 キャビティ;16136 テンションロッド;16137 弾性力調整アセンブリ;16138 バッフル板;17 接続部材;18 第1の制振ガイドレール;19 第2の制振ガイドレール;
2 制御システム;21 コントローラ;22 データ収集モジュール;221 スキャナ;222 位置センサ;224 テンションセンサ;225 感知シート;226 スライド接触線;227 電気取得装置;228 外部アンテナ;229 信号送受信機;230 アクチュエータ;231 最初の車用感知シート;232 最初の車用検出センサ;233 駆動エンコーダ;
3 荷物供給機構;31 荷物供給本体フレーム;32 荷物供給ベルト;
4 荷物;
F1 第1の水平方向;
F2 第2の水平方向。
図1
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