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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-24
(45)【発行日】2023-05-02
(54)【発明の名称】荷積装置及び荷積方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 7/02 20060101AFI20230425BHJP
   B65G 67/10 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
B65G7/02 B
B65G67/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022084163
(22)【出願日】2022-05-23
(62)【分割の表示】P 2018065336の分割
【原出願日】2018-03-29
(65)【公開番号】P2022103465
(43)【公開日】2022-07-07
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】591206500
【氏名又は名称】株式会社 ダイサン
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】小瀧 大蔵
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-088683(JP,A)
【文献】実開昭49-124782(JP,U)
【文献】特開平04-159926(JP,A)
【文献】特開2008-156059(JP,A)
【文献】米国特許第4457424(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 67/00-67/56
B65G 69/00-69/34
B65G 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上に配置されるベース部と、
前記ベース部上に設けられ、表面に複数の突部が形成されると共に荷台が載置される板部材と、
前記ベース部に取り付けられ、前記荷台を引いて荷物搬送方向へ移動させる移動装置と、
を備える荷積装置であって、
前記ベース部は、一対の縦材と一対の横材とを解除可能に組み立てた枠体と、前記枠体の内側に取り外し可能に嵌め込まれた複数のパネル部材と、を備え、前記一対の縦材、前記一対の横材及び前記複数のパネル部材がそれぞれ前記床面に接しており、
前記板部材は、複数の前記パネル部材上に設けられており、
前記移動装置は、前記枠体の荷物搬送方向下流側で且つ前記板部材を挟んで両側に配置された一対の巻取部と、前記巻取部に巻取力を付与する駆動源と、一対の前記巻取部に両端が接続され、中央部が前記荷台の荷物搬送方向上流側に配置され、一対の前記巻取部の巻取りによって前記荷台を荷物搬送方向へ引き込む引込部材と、を備えている荷積装置。
【請求項2】
前記板部材は、荷物搬送方向が長手方向とされ、複数の前記突部が長手方向に沿って延びると共に幅方向に間隔をあけて形成されている、請求項1に記載の荷積装置。
【請求項3】
前記荷台の下面に設けられ、表面に複数の突部が形成された他の板部材をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の荷積装置。
【請求項4】
請求項1に記載の荷積装置を用いた荷積方法であって、
ベース部に設けられた板部材の表面に荷物を載せた荷台を載置し、
荷物を載せた前記荷台の荷物搬送方向上流側にスペーサ部材を配置し、
移動装置を作動させて、前記スペーサ部材を介して荷物を載せた前記荷台を引いて荷物搬送方向へ移動させる、荷積方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送用のコンテナに荷物を積み込む荷積装置及び荷積方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンテナに荷物を積み込むための装置であり、荷物を載せた荷台が置かれる集積台を備える荷積装置が開示されている。この荷積装置では、荷物の搬送方向に沿って複数のリブが並設された板部材が集積台の天面と荷台の下面にそれぞれ設けられており、両方の板部材のリブが互いに噛み合っている。また、集積台には、集積台の傾斜角度を調節するための油圧シリンダと、荷物を載せた荷台を押し出すための押出板が設けられている。この荷積装置では、集積台を傾けた状態で作業者が押出板を押して荷物を載せた荷台をコンテナ側へ押し出すことで、コンテナ内へ荷物を載せた荷台を簡単に移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-88683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、市場では、集積台を傾けず、しかも、作業者に負担を掛けずにコンテナ内へ荷物を積み込むことが求められている。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物をコンテナ内に積み込むことが可能な荷積装置及び荷積方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様の荷積装置は、床面上に配置されるベース部と、前記ベース部上に設けられ、表面に複数の突部が形成されると共に荷台が載置される板部材と、前記ベース部に取り付けられ、前記荷台を引いて荷物搬送方向へ移動させる移動装置と、を備える荷積装置であって、前記ベース部は、一対の縦材と一対の横材とを解除可能に組み立てた枠体と、前記枠体の内側に取り外し可能に嵌め込まれた複数のパネル部材と、を備え、前記一対の縦材、前記一対の横材及び前記複数のパネル部材がそれぞれ前記床面に接しており、前記板部材は、複数の前記パネル部材上に設けられており、前記移動装置は、前記枠体の荷物搬送方向下流側で且つ前記板部材を挟んで両側に配置された一対の巻取部と、前記巻取部に巻取力を付与する駆動源と、一対の前記巻取部に両端が接続され、中央部が前記荷台の荷物搬送方向上流側に配置され、一対の前記巻取部の巻取りによって前記荷台を荷物搬送方向へ引き込む引込部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物をコンテナ内に積み込むことが可能な荷積装置及び荷積方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る荷積装置の荷積み開始前の状態を示す斜視図である。
図2】第1実施形態に係る荷積装置の荷積み中の状態を示す斜視図である。
図3図1の荷積装置の平面図である。
図4図3の矢印4で指し示す範囲を拡大した拡大平面図である。
図5図4の荷積装置を矢印5の方向から見た荷積装置の正面図である。
図6図4の荷積装置を矢印6の方向から見た荷積装置の側面図である。
図7図4の荷積装置の7-7線断面図である。
図8図3の荷積装置を用いた荷積み作業中の荷積装置の平面図である。
図9図8の荷積装置の9-9線断面図である。
図10図8よりも荷積み作業が進行した荷積装置の平面図である。
図11】第2実施形態に係る荷積装置の荷積み開始前の状態を示す斜視図である。
図12図1の荷積装置の平面図である。
図13図12の荷積装置を用いた荷積み作業中の荷積装置の平面図である。
図14図13の荷積装置を矢印14の方向から見た荷積装置の正面図である。
図15】第3実施形態に係る荷積装置の移動装置の拡大斜視図である。
図16】第3実施形態に係る荷積装置の移動装置の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る荷積装置について、図1図10を参照して説明する。
【0010】
<荷積装置20>
図1及び図9に示されるように、本実施形態の荷積装置20は、敷地面Gと比べて床面Fが高い高床式(プラットホーム型)倉庫の床面Fに設置されて、敷地面Gに乗り入れたトラックTのコンテナC内に荷物Bを積み込むための装置である。この荷積装置20は、ベース部22と、ベース部22上に設けられ、荷台Pが載置される板部材24と、ベース部22に取り付けられ、荷台Pを荷物搬送方向(図1における矢印M方向)へ移動させる移動装置26と、を備えている。
【0011】
(ベース部22)
図1及び図2に示されるように、ベース部22は、床面F上に配置されており、長手方向が荷物搬送方向Mに沿っている。また、ベース部22は、矩形状の枠体28と、枠体28の内側に嵌め込まれた複数のパネル部材30と、を備えている。
【0012】
図3及び図6に示されるように、枠体28は、一対の縦材32と一対の横材34とを解除可能に組み立てたものである。具体的には、一対の縦材32と一対の横材34とをボルト及びナット等の締結部材35を用いて組み立てたものである。なお、本実施形態では、縦材32及び横材34としてH型鋼を用いているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
【0013】
パネル部材30は、図5及び図7に示されるように、矩形状の台部材36と、台部材36の上面に配置された板状の補強部材38と、を備えている。
【0014】
台部材36は、床面Fからの高さ調整用の部材であり、軽量の部材を用いることが好ましい。この台部材36としては、例えば、倉庫で使用されるパレットや樹脂発泡体(例えば、硬質発泡スチロール)を樹脂シート(例えば、ポリプロピレンシート)で包んだ部材が挙げられる。
【0015】
補強部材38は、荷物を載せた荷台Pからの荷重に対して台部材36を補強するための部材であり、軽量且つ高強度の部材を用いることが好ましい。この補強部材38としては、例えば、アルミニウムのハニカムパネルが挙げられる。
【0016】
(板部材24)
板部材24は、図2及び図10に示されるように、長手方向が荷物搬送方向Mとなるようにベース部22上に配置されている。具体的には、板部材24は、複数のパネル部材30に跨って設けられている。この板部材24は、複数のスライダーボード40を板部材24の長手方向に繋げて形成されており、ベース部22上に荷物搬送方向Mの上流から下流に亘って配置されている。なお、本実施形態では、4本の板部材24がベース部22の幅方向に並べられているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、板部材を1枚のスライダーボードで構成してもよいし、複数枚のスライダーボードを隙間なく敷き詰めて構成してもよい。
【0017】
スライダーボード40としては、例えば、ポリアセタールを主原料とする樹脂ボードを用いてもよい。
【0018】
また、図5に示されるように、板部材24を形成するスライダーボード40の表面には、複数の突部42が形成されている。複数の突部42は、板部材24の長手方向に沿って延びると共に幅方向に間隔をあけて形成されている。具体的には、突部42は、板部材24の全長に亘って形成されている。この突部42は、板部材24の幅方向に沿った断面で見て、頂部が丸められた円弧状とされている。
【0019】
なお、突部42は、上記のように板部材24の長手方向の一端から他端まで線状に連続する形状、鎖線状に離散的に配置された形状、点線状に配置された形状、又は鎖線状と点線状を組合せた形状等、どのような形状であってもよい。さらに、リブの頂部の断面形状も、エッジ状又は楔状に尖った形状等であってもよく、耐荷重や摺動性を考慮して適宜選択することができる。
【0020】
(移動装置26)
移動装置26は、図1及び図2に示されるように、荷台Pを押して荷物搬送方向Mへ移動させるように構成されている。この移動装置26は、図4及び図6に示されるように、ベース部22上を荷物搬送方向Mへ移動可能な移動部44と、移動部44に移動力を付与する駆動源46と、荷台Pを荷物搬送方向へ押すための押し部材48と、を備えている。
【0021】
移動部44は、枠体28を構成する一対の縦材32上をそれぞれ走行可能な一対の走行ユニット50を備えている。走行ユニット50は、図5及び図6に示されるように、縦材32上を走行するための駆動輪52と、縦材32を転がる転輪54と、駆動輪52と転輪54を回転可能に支持する支持部材56と、支持部材56に設けられて支持部材56のベース部22における幅方向の位置ズレを抑制して駆動輪52及び転輪54の縦材32からの脱輪を抑制する脱輪抑制輪57と、を備えている。駆動輪52及び転輪54の外周には、縦材32の上面との間に生じる摩擦力を向上させるために、帯状の樹脂材が巻き付けられている。この樹脂材としては、例えば、ウレタン、ゴムを用いてもよい。
【0022】
駆動源46は、図5及び図6に示されるように、支持部材56に取り付けられた電動モータである。この電動モータの駆動力がチェーンやベルト等を介して走行ユニット50の駆動輪52に伝達されて、走行ユニット50が縦材32上を走行するようになっている。なお、駆動源46の制御は、図示しないコントローラによって行われる。また、上記電動モータの駆動力は、チェーンやベルトの代わりに、複数のギヤを介して駆動輪52に伝達されてもよい。
【0023】
押し部材48は、図5及び図6に示されるように、長手方向の両端が一対の走行ユニット50の支持部材56にそれぞれ取り付けられている。このため、押し部材48は、走行ユニット50の移動にともなって移動する。
【0024】
また、荷台Pの下面には、図5に示されるように、板部材58(他の板部材の一例)が設けられていてもよい。この板部材58は、1つのスライダーボード40又は複数のスライダーボード40を繋げて形成されている。なお、板部材24上に荷台Pを載置するときに、板部材24を形成するスライダーボード40の突部42間に、板部材58を形成するスライダーボード40の突部42が位置するように荷台Pを配置することで、荷台Pの移動時に板部材24と板部材58が互いに幅方向にずれるのが抑制される。
【0025】
上記荷台Pとしては、複数枚の簀の子状のプラスチック製パレットを用いてもよい。この荷台Pの上面には、コンテナC内に積み込まれる荷物Bが載せられるため、荷物Bの荷重に耐えうる厚みを有している。複数の荷物Bはそれぞれ荷台P上でコンテナCに収容可能な大きさにまとめられ、荷台P上に載置された複数の荷物Bが互いに結束具(図示省略)によって結束される。
【0026】
荷台Pの側面には、フォークリフトの爪が入る長穴Hが形成されている。また、荷台Pには、図示しないフックが設けられており、このフックに結束具を引掛けて荷台Pに荷物Bを固定するようになっている。
【0027】
コンテナCは輸送用に用いられるものであり、図1に示されるように、コンテナCの床面には、板部材60がコンテナCの幅方向に間隔をあけて4本配置されている。なお、板部材60のコンテナCの床面に接着剤等で貼り付けられている。また、板部材60は、1つのスライダーボード40又は複数のスライダーボード40を繋げて形成されている。
【0028】
また、コンテナC内の奥には、図1及び図2に示されるように、緩衝部材62が設けられている。緩衝部材62は、積み込まれた荷物Bに当接することで荷物Bの摺動を停止させて、荷物BがコンテナCの側面に衝突することを抑制するためのものである。
【0029】
次に、本実施形態に係る荷積方法について説明する。
【0030】
まず、図1及び図3に示されるように、ベース部22に設けられた板部材24上に荷物Bを載せた荷台Pを載置する。このとき、板部材24を形成するスライダーボード40の突部42間に、板部材58を形成するスライダーボード40の突部42が位置するように荷台Pを配置する(図5参照)。これにより、荷台Pの移動時に板部材24と板部材58が互いに幅方向にずれるのを抑制できる。なお、ベース部22上には、荷物Bを載せた荷台Pが複数載置される。これらの荷物Bは、図示しない結束具で1つにまとめて固定される。このとき、荷台Pも荷物Bとともに結束される。
【0031】
次に、荷物Bを載せた荷台Pの荷物搬送方向上流側にスペーサ部材64を配置する。具体的には、ベース部22上に並べられた荷台Pと移動装置26の押し部材48との間にスペーサ部材64を配置する。このようにスペーサ部材64を配置することで、荷物Bを載せた荷台PをコンテナCの奥まで積み込むことができる。なお、スペーサ部材64としては、軽量な部材を用いることが好ましく、本実施形態では、荷台Pと同様にパレットを用いている。
【0032】
次に、図8及び図9に示されるように、移動装置26を作動させて、スペーサ部材64を介して荷物Bを載せた荷台Pを押して荷物搬送方向へ移動させる。これにより、図2及び図10に示されるように、荷物Bを載せた荷台Pが荷物搬送方向へ移動して荷物Bと共にコンテナC内へ積み込まれる(荷積みされる)。ここで、上記荷積方法では、本発明における荷積装置20を用いるため、作業者は移動装置26の図示しないコントローラを操作するだけで、簡単に荷物をコンテナ内に積み込むことができる。すなわち、本実施形態の荷積方法では、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物をコンテナC内に積み込むことができる。
【0033】
その後、コンテナC内に設けられた図示しないフックで荷台PをコンテナC内に固定する。これにより、荷物Bの荷積作業が完了する。
【0034】
次に、本実施形態に係る荷積装置20の作用効果について説明する。
前述のとおり、荷積装置20では、ベース部22上の板部材24に荷物Bを載せた荷台Pが載置された状態で移動装置26が荷台Pを押すことによって、荷物Bと共に荷台Pが荷物搬送方向へ移動してコンテナC内へ積み込まれる(荷積みされる)。具体的には、荷積みの際には、駆動源46から移動力が付与された移動部44がベース部22上を荷物搬送方向Mへ移動する。より詳細には、駆動源46である電動モータからの駆動力が走行ユニット50の駆動輪52に伝達されて、走行ユニット50が縦材32上を荷物搬送方向Mに沿って走行する。この走行時に、一対の走行ユニット50に架け渡された押し部材48によってスペーサ部材64を介して荷物Bを載せた荷台Pが荷物搬送方向Mへ押され、荷台Pが荷物搬送方向Mへ移動して荷物Bと共にコンテナC内へ積み込まれる。ここで、荷積装置20では、荷台Pと共に移動部44を構成する一対の走行ユニット50が荷物搬送方向Mへ移動するため、荷台Pの移動量を制御しやすい。
【0035】
また、前述のように、荷積装置20では、移動装置26を用いて荷台Pを荷物搬送方向Mへ移動させるため、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物BをコンテナC内に積み込むことができる。
【0036】
さらに、荷積装置20では、荷台Pが載置される板部材24の表面に複数の突部42が形成されているため、例えば、板部材24の表面が平坦面とされた構成と比べて、接触面積が小さく、荷台Pと板部材24との間で生じる摩擦力が低減される。このため、荷物Bを載せた荷台Pを比較的小さな力で荷物搬送方向Mへ移動させることができる。これにより、移動装置26の小型化を図ることができる。特に、複数の突部42が板部材24の長手方向に沿って延びる共に幅方向に間隔をあけて形成されているため、荷物Bの重さで突部42が傾倒し難く、荷物Bを載せた荷台Pをスムーズに荷物搬送方向Mへ移動させることができる。
【0037】
また、荷積装置20では、荷台Pの下面に板部材58が設けられていることから、ベース部22上の板部材24との間で生じる摩擦力をさらに低減することができる。
【0038】
そして、荷積装置20では、ベース部22の枠体28の内側に嵌め込まれた複数のパネル部材30を取り外し、枠体28の組み立てを解除して一対の縦材32と一対の横材34とに分離することで、簡単にベース部を解体することできる。一方、荷積装置20では、一対の縦材32と一対の横材34を組み立てて枠体28を形成し、この枠体28の内側に複数のパネル部材30を嵌め込むことでベース部22を簡単に組み立てることができる。以上のように荷積装置20は、解体及び組み立てを簡単に実施できるため、使用時には使用場所で組み立てて設置し、非使用時には解体して他の場所で保管することが可能である。
【0039】
第1実施形態の荷積装置20では、駆動源46からの駆動力で走行ユニット50がベース部22上を走行する構成としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、駆動源46をベース部22に取り付けると共にベース部22の荷物搬送方向Mの上流及び下流に一対のプーリー(又は歯車)を取り付け、これらのプーリー(又は歯車)に巻き掛けられたベルト(又はチェーン)の循環運動にともなって走行ユニット50を荷物搬送方向Mに走行させる構成としてもよい。また、例えば、走行ユニットの車輪をすべて転輪とし、ベース部22に荷物搬送方向Mに沿ってラックを固定し、走行ユニットに取り付けられた駆動源46にピニオンギアを取り付け、ピニオンギアの回転力をラックで走行ユニットの直進力に変換して、走行ユニットを走行させる構成としてもよい。またさらに、例えば、走行ユニットの車輪をすべて転輪とし、ベース部22に荷物搬送方向Mに沿ってボールねじを固定すると共に、ベース部22に取り付けた駆動源46からの駆動力をギアボックス等でボールねじの回転力に変換し、ボールねじの回転にともなってねじ軸上を移動するスライダに走行ユニットを接続して、走行ユニット50を走行させる構成としてもよい。なお、上述の一対のプーリー(又は歯車)とベルト(又はチェーン)を用いた移動機構、ラックとピニオンギアを用いた移動機構、及び、ボールねじとスライダを用いた移動機構については、枠体28の内側に設置してもよいし、枠体28の外側に設置してもよい。
【0040】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る荷積装置70について、図11図14を参照して説明する。
【0041】
<荷積装置70>
荷積装置70は、図11及び図13に示されるように、ベース部72と、ベース部72上に設けられ、荷台Pが載置される板部材74と、ベース部72に取り付けられ、荷台Pを荷物搬送方向Mへ移動させる移動装置76と、を備えている。
【0042】
(ベース部72)
図11及び図14に示されるように、ベース部72は、床面F上に配置されており、長手方向が荷物搬送方向Mに沿っている。このベース部72は、ベース部72の荷物搬送方向Mの下流側端部を構成する支持部材78(図12及び図13参照)と、支持部材78よりもベース部72の荷物搬送方向Mの上流側部分を構成する複数のパネル部材30と、を備えている。なお、本実施形態のパネル部材30は、第1実施形態のパネル部材30と同様の構成のため詳細な説明を省略する。
【0043】
支持部材78は、図12及び図13に示されるように、ベース部72の幅方向が長手方向とされた金属部材であり、長手方向の両端部に後述する巻取部82が収容されるハウジング80がそれぞれ設けられている。
【0044】
パネル部材30は、図11及び図14に示されるように、支持部材78より荷物搬送方向Mの上流側に並べて配置されており、隣接する同士が図示しない結束部材で結束されている。また、荷物搬送方法最下流のパネル部材30と支持部材78も図示しない結束部材で結束されている。
【0045】
(板部材74)
板部材74は、ベース部72上に配置されている点を除くと、第1実施形態の板部材24と同様の構成のため詳細な説明を省略する。
【0046】
(移動装置76)
移動装置76は、図13及び図14に示されるように、荷台Pを押して荷物搬送方向Mへ移動させるように構成されている。この移動装置76は、ベース部22の荷物搬送方向Mの下流側で且つ板部材74を挟んで両側に配置された一対の巻取部82と、巻取部82に巻取力を付与する駆動源84と、一対の巻取部82の巻取りによって荷台Pを荷物搬送方向Mへ引き込む引込部材86と、を備えている。
【0047】
巻取部82は、図12に示されるように、支持部材78の長手方向の両端部に形成されたハウジング80内に収容されている。この巻取部82は、引込部材86を構成する線状部材88を巻き取ることが可能とされている。
【0048】
駆動源84は、図11及び図12に示されるように、巻取部82に巻取力を付与する電動モータであり、ギヤを介して巻取部82に巻取力を伝達する。具体的には、支持部材56内に回転可能に配置されたシャフトの両端に巻取部82が形成されており、駆動源84の駆動力がシャフトに入力されることで、シャフトが回転するようになっている。なお、駆動源84の制御は、図示しないコントローラによって行われる。
【0049】
引込部材86は、図11及び図14に示されるように、長尺部材であり、引込部材86の中央部を構成する当接部材90と、引込部材86の両端側を構成する一対の線状部材88(例えば、ワイヤ、ロープ)とを備えている。また、引込部材86の両端(各線状部材88の端部)は巻取部82に接続されており、巻取部82の回転により巻取部82に巻き取られるようになっている。また、当接部材90は、荷台Pの荷物搬送方向上流側に配置されるようになっている。
【0050】
次に、本実施形態に係る荷積方法について説明する。
【0051】
まず、図11及び図12に示されるように、ベース部72に設けられた板部材74上に荷物Bを載せた荷台Pを載置する。このとき、板部材74を形成するスライダーボード40の突部42間に、板部材58を形成するスライダーボード40の突部42が位置するように荷台Pを配置する。これにより、荷台Pの移動時に板部材24と板部材58が互いに幅方向にずれるのを抑制できる。なお、ベース部22上には、荷物Bを載せた荷台Pが複数載置される。これらの荷物Bは、図示しない結束具で1つにまとめて固定される。このとき、荷台Pも荷物Bとともに結束される。
【0052】
次に、荷物Bを載せた荷台Pの荷物搬送方向上流側にスペーサ部材64を配置する。具体的には、ベース部72上に並べられた荷台Pと移動装置76の当接部材90との間にスペーサ部材64を配置する。このようにスペーサ部材64を配置することで、荷物Bを載せた荷台PをコンテナCの奥まで積み込むことができる。
【0053】
次に、図13及び図14に示されるように、移動装置76を作動させて、スペーサ部材64を介して荷物Bを載せた荷台Pを引いて荷物搬送方向Mへ移動させる。これにより、荷物Bを載せた荷台Pが荷物搬送方向Mへ移動して荷物Bと共にコンテナC内へ積み込まれる(荷積みされる)。ここで、上記荷積方法では、本発明における荷積装置70を用いるため、作業者は移動装置76の図示しないコントローラを操作するだけで、簡単に荷物をコンテナC内に積み込むことができる。すなわち、本実施形態の荷積方法では、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物BをコンテナC内に積み込むことができる。
【0054】
その後、コンテナC内に設けられた図示しないフックで荷台PをコンテナC内に固定する。これにより、荷物Bの荷積作業が完了する。
【0055】
次に本実施形態の荷積装置70の作用効果について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成によって得られる作用効果については、荷積装置70においても同様の作用効果が得られるため、その説明を適宜省略する。
【0056】
前述のとおり、荷積装置70では、ベース部72上の板部材74に荷物Bを載せた荷台Pが載置された状態で移動装置76が荷台Pを引くことによって、荷物Bと共に荷台Pが荷物搬送方向へ移動してコンテナC内へ積み込まれる(荷積みされる)。具体的には、荷積みの際には、駆動源84から巻取力を付与された一対の巻取部82が引込部材86の両端を構成する線状部材88をそれぞれ巻き取ることで、引込部材86の中央部を構成する当接部材90がスペーサ部材64を介して荷台Pを荷物搬送方向Mの下流側へ引き込む。この引き込みにより、荷台Pが荷物搬送方向Mへ移動して荷物Bと共にコンテナC内へ積み込まれる。ここで、荷積装置70では、巻取部82で引込部材86を巻き取る簡単な構造で荷台Pを荷物搬送方向Mへ移動させることができる。
【0057】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る荷積装置100について、図15及び図16を参照して説明する。
【0058】
<荷積装置100>
荷積装置100は、図15及び図16に示されるように、第1実施形態と同様のベース部22及び板部材24と、ベース部22に取り付けられ、荷台Pを荷物搬送方向Mへ移動させる移動装置102と、を備えている。なお、ベース部22及び板部材24の説明については省略する。
【0059】
(移動装置102)
移動装置102は、図15及び図16に示されるように、荷台Pを押して荷物搬送方向Mへ移動させるように構成されている。この移動装置102は、ベース部22上を荷物搬送方向Mへ移動可能な移動部104と、移動部104に移動力を付与する駆動源106と、荷物Bを介して荷台Pを荷物搬送方向へ押すための押し部材108と、を備えている。
【0060】
移動部104は、枠体28を構成する一対の縦材32上を走行可能な走行ユニット110を備えている。走行ユニット110は、一対の縦材32上をそれぞれ転がる一対の転輪112と、一対の縦材32の上部内面に当接して転輪112の浮き上がりを抑制する一対の抑制輪114と、転輪112と抑制輪114を回転可能に支持する一対の支持部材116と、一対の支持部材116同士を連結する連結部材118と、連結部材118の中央部に設けられた取付板部120と、を備えている。なお、転輪112の外周には、縦材32の上面との間に生じる摩擦力を向上させるために、帯状の樹脂材が巻き付けられている。この樹脂材としては、例えば、ウレタン、ゴムを用いてもよい。
【0061】
駆動源106は、取付板部120上に取り付けられた電動モータである。この電動モータの駆動力(回転力)を図示しない移動機構が走行ユニット110の推進力に変換して、走行ユニット110が縦材32上を走行するようになっている。なお、上記移動機構は、駆動源106の駆動力を走行ユニット110の推進力に変換できれば、特に限定されない。例えば、パネル部材30間にラックを荷物搬送方向Mに沿って配置し、駆動源106である電動モータの回転力を複数のギヤを介してラックに伝達して、走行ユニット110の推進力に変換し、走行ユニット110を移動させる構成としてもよい。また、例えば、パネル部材30間で荷物搬送方向Mの上流側及び下流側に一対のプーリー(又は歯車)を取り付け、これらのプーリー(又は歯車)に巻き掛けられたベルト(又はチェーン)の循環運動にともなって走行ユニット110を荷物搬送方向Mに走行させる構成としてもよい。またさらに、例えば、パネル部材30間に線状部材(ワイヤ、ロープ等)を荷物搬送方向Mに沿って通し、この線状部材の先端部を荷物搬送方向下流の横材34に取り付け、駆動源106である電動モータの回転力を複数のギヤを介して図示しない巻取部に巻取力として伝達し、線状部材の巻取りによって走行ユニット110を荷物搬送方向Mに走行させる構成としてもよい。
【0062】
押し部材108は、長手方向の両端が一対の走行ユニット110の支持部材116からそれぞれ上方へ突出した突出部122の先端部にそれぞれ取り付けられている。なお、突出部122は、支持部材116の転輪112と抑制輪114との間から突出している。上記構成により、押し部材108は、走行ユニット110の移動にともなって移動し、荷物Bを介して荷台Pを押すようになっている。
【0063】
次に本実施形態の荷積装置100の作用効果について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成によって得られる作用効果については、荷積装置100においても同様の作用効果が得られるため、その説明を適宜省略する。
【0064】
荷積装置100では、図15及び図16に示されるように、走行ユニット110の移動により、押し部材108が荷物Bに接触し、荷物Bに移動力を付与すると、この移動力に対する反力が突出部122を傾倒させる方向に作用する。支持部材116に上記反力が作用すると、抑制輪114が縦材32の上部内面に押し付けられ、転輪112が縦材32の上面に押し付けられる。これにより、走行ユニット110が浮き上がることなく、効率よく駆動源106からの駆動力を走行ユニット110の推進力に変換して、走行ユニット110を荷物搬送方向Mへ移動させることができる。
【0065】
本実施形態の荷積装置100では、走行ユニット110の取付板部120に駆動源106を取り付けているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、取付板部120に駆動源106を取り付けず、走行ユニット110に第1実施形態の走行ユニット50を接続する構成であってもよい。この場合には、走行ユニット50の移動力によって、走行ユニット110が移動する。また、例えば、取付板部120に駆動源106を取り付けず、走行ユニット110の支持部材116又は突出部122に第2実施形態の線状部材88を接続し、駆動源84からの駆動力で線状部材88を巻取部82で巻き取ることで走行ユニット110を引っ張って荷物搬送方向Mへ移動させる構成としてもよい。
【0066】
第1実施形態の荷積装置20では、ベース部22を枠体28とこの枠体28の内側に嵌め込まれた複数のパネル部材30とで構成しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、複数のパネル部材30の代わりに枠体28の上面に板材(例えば、鋼板)などを取り付け、この板材上に板部材24を配置してもよい。また、枠体28と上記板材を一体的に形成して床面Fに設置してもよい。さらに、枠体28に補強用の部材を追加してもよい。さらに、ベース部22の一部を床面Fから敷地面Gに向けて張り出させる構成としてもよい。
上記した種々の構成については、第3実施形態の荷積装置100に適用してもよい。
また、第2実施形態の荷積装置70では、ベース部72を支持部材78と複数のパネル部材30とで構成しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、複数のパネル部材30の代わりに一体成形された長尺な枠状部材の上面に板材(例えば、鋼板)などを取り付け、この板材上に板部材24を配置してもよい。また、支持部材78と上記枠状部材を一体的に形成して床面Fに設置してもよい。さらに、ベース部72の一部を床面Fから敷地面Gに向けて張り出させる構成としてもよい。
【0067】
なお、第1実施形態では、倉庫の床面Fに荷積装置を設置しているが、本発明はこの構成に限定されない。高床式の工場の床面に設置してもよいし、高床式のトラックヤードの床面に設置してもよい。
【0068】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
【0069】
(付記1)
付記1の荷積装置は、ベース部と、前記ベース部上に設けられ、表面に複数の突部が形成されると共に荷台が載置される板部材と、前記ベース部に取り付けられ、前記荷台を押す又は引いて荷物搬送方向へ移動させる移動装置と、を備える。
【0070】
付記1の荷積装置では、ベース部上の板部材に荷物を載せた荷台が載置された状態で移動装置が荷台を押す又は引くことによって、荷台が荷物搬送方向へ移動して荷物と共にコンテナ内へ積み込まれる(荷積みされる)。
【0071】
ここで、上記荷積装置では、移動装置を用いて荷台を荷物搬送方向へ移動させるため、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物をコンテナ内に積み込むことができる。
【0072】
また、上記荷積装置では、荷台が載置される板部材の表面に複数の突部が形成されているため、例えば、板部材の表面が平坦面とされた構成と比べて、接触面積が小さく、荷台と板部材との間で生じる摩擦力が低減される。このため、荷物を載せた荷台を比較的小さな力で荷物搬送方向へ移動させることができる。これにより、移動装置の小型化を図ることができる。
【0073】
(付記2)
付記2の荷積装置は、付記1の荷積装置において、前記移動装置は、前記ベース部上を荷物搬送方向へ移動可能な移動部と、前記移動部に設けられ、前記移動部に移動力を付与する駆動源と、前記移動部に設けられ、前記移動部の移動にともなって前記荷台を荷物搬送方向へ押す押し部材と、を備える。
【0074】
付記2の荷積装置では、荷積みの際に、駆動源から移動力が付与された移動部がベース部上を荷物搬送方向へ移動し、押し部材で荷台を荷物搬送方向へ押すことで、荷台が荷物搬送方向へ移動して荷物と共にコンテナ内へ積み込まれる。ここで、上記荷積装置では、荷台と共に移動部が荷物搬送方向へ移動するため、荷台の移動量を制御しやすい。
【0075】
(付記3)
付記3の荷積装置は、付記2の荷積装置において、前記ベース部は、一対の縦材と一対の横材とを解除可能に組み立てた枠体と、前記枠体の内側に取り外し可能に嵌め込まれた複数のパネル部材と、を備え、前記移動部は、前記枠体上を荷物搬送方向へ移動可能とされ、前記板部材は、複数の前記パネル部材上に設けられている。
【0076】
付記3の荷積装置では、ベース部の枠体の内側に嵌め込まれた複数のパネル部材を取り外し、枠体の組み立てを解除して一対の縦材と一対の横材とすることで、簡単にベース部を解体することできる。また、一対の縦材と一対の横材を組み立てて枠体を形成し、この枠体の内側に複数のパネル部材を嵌め込むことでベース部が簡単に組み立てられる。
【0077】
(付記4)
付記4の荷積装置は、付記1の荷積装置において、前記移動装置は、前記ベース部の荷物搬送方向下流側で且つ前記板部材を挟んで両側に配置された一対の巻取部と、前記巻取部に巻取力を付与する駆動源と、一対の前記巻取部に両端が接続され、中央部が前記荷台の荷物搬送方向上流側に配置され、一対の前記巻取部の巻取りによって前記荷台を荷物搬送方向へ引き込む引込部材と、を備える。
【0078】
付記4の荷積装置では、荷積みの際に、駆動源から巻取力を付与された一対の巻取部が引込部材の両端をそれぞれ巻き取ることで、引込部材の中央部が荷台を荷物搬送方向下流側へ引き込む。この引き込みにより、荷台が荷物搬送方向へ移動して荷物と共にコンテナ内へ積み込まれる。ここで、上記荷積装置では、巻取部で引込部材を巻き取る簡単な構造で荷台を荷物搬送方向へ移動させることができる。
【0079】
(付記5)
付記5の荷積装置は、付記1~付記4の何れか一つの荷積装置において、前記板部材は、荷物搬送方向が長手方向とされ、複数の前記突部が長手方向に沿って延びると共に幅方向に間隔をあけて形成されている。
【0080】
付記5の荷積装置では、板部材の表面に形成される複数の突部が板部材の長手方向に沿って延びる共に幅方向に間隔をあけて形成されているため、荷物の重さで突部が傾倒し難く、荷物を載せた荷台をスムーズに荷物搬送方向へ移動させることができる。
【0081】
(付記6)
付記6の荷積装置は、付記1~付記5の何れか一つの荷積装置において、前記荷台の下面に設けられ、表面に複数の突部が形成された他の板部材をさらに備える。
【0082】
付記6の荷積装置では、荷台の下面に他の板部材が設けられることから、ベース部上の板部材との間で生じる摩擦力をさらに低減することができる。
【0083】
(付記7)
付記7の荷積方法は、付記1の荷積装置を用いた荷積方法であって、ベース部に設けられた板部材の表面に荷物を載せた荷台を載置し、荷物を載せた前記荷台の荷物搬送方向上流側にスペーサ部材を配置し、移動装置を作動させて、前記スペーサ部材を介して荷物を載せた前記荷台を押す又は引いて荷物搬送方向へ移動させる。
【0084】
付記7の荷積方法では、まず、ベース部に設けられた板部材の表面に荷物を載せた荷台を載置する。次に、荷物を載せた荷台の荷物搬送方向上流側にスペーサ部材を配置する。次に、移動装置を作動させて、スペーサ部材を介して荷物を載せた荷台を押す又は引いて荷物搬送方向へ移動させる。これにより、荷物を載せた荷台が荷物搬送方向へ移動して荷物と共にコンテナ内へ積み込まれる(荷積みされる)。ここで、上記荷積方法では、付記1の荷積装置を用いるため、作業者に負担を掛けることなく、簡単に荷物をコンテナ内に積み込むことができる。また、荷物を載せた荷台の荷物搬送方向上流側にスペーサ部材を配置するため、荷物を載せた荷台をコンテナの奥まで積み込むことができる。
【符号の説明】
【0085】
20 荷積装置
22 ベース部
24 板部材
26 移動装置
28 枠体
30 パネル部材
32 縦材
34 横材
42 突部
44 移動部
46 駆動源
48 押し部材
58 板部材(他の板部材)
64 スペーサ部材
70 荷積装置
72 ベース部
74 板部材
76 移動装置
78 支持部材
82 巻取部
84 駆動源
86 引込部材
100 荷積装置
102 移動装置
104 移動部
106 駆動源
108 押し部材
B 荷物
C コンテナ
M 荷物搬送方向
P 荷台
T トラック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16