(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-24
(45)【発行日】2023-05-02
(54)【発明の名称】半導体装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/28 20060101AFI20230425BHJP
H01L 23/14 20060101ALI20230425BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20230425BHJP
H01L 23/29 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
H01L23/28 F
H01L23/14 S
H01L23/12 J
H01L23/12 501B
H01L23/12 L
H01L23/36 A
H01L23/12 501P
(21)【出願番号】P 2019028481
(22)【出願日】2019-02-20
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】西村 勇
【審査官】佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-201659(JP,A)
【文献】特開2000-164774(JP,A)
【文献】国際公開第2010/150297(WO,A1)
【文献】特開2016-152260(JP,A)
【文献】特開2005-203633(JP,A)
【文献】特開2001-352021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/28
H01L 23/14
H01L 23/12
H01L 23/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子と、
前記半導体素子に導通する配線部と、
前記配線部に導通する電極パッドと、
前記半導体素子の一部を覆う封止樹脂と、
前記素子裏面に接し、前記封止樹脂から露出する第1金属層と、
前記配線部から絶縁された第2金属層と、
半導体材料から構成され、前記配線部が配置された基板と、
前記基板と前記配線部とを絶縁するための絶縁膜と、
を備えており、
前記半導体素子は、前記厚さ方向から見て、前記第1金属層に重な
り、
前記第2金属層は、前記厚さ方向において前記半導体素子よりも前記素子主面が向く方向に配置され、かつ、少なくとも一部が前記厚さ方向から見て前記半導体素子と重なり、
前記基板は、前記半導体素子を搭載する搭載面を有し、
前記搭載面は、前記絶縁膜が形成された被覆領域と前記絶縁膜から露出する露出領域とを含んでおり、
前記第2金属層は、前記露出領域の少なくとも一部において前記搭載面に接する、
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1金属層と前記電極パッドとは、同じ素材からなる、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記素材は、互いに積層されたNi層、Pd層、および、Au層である、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記電極パッドと前記第1金属層とは絶縁されている、
請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第2金属層および前記配線部はともに、互いに積層された下地層およびめっき層から構成される、
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、
前記めっき層は、Cuから構成される、
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体材料は、Siである、
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
導電性を有し、前記配線部から前記厚さ方向に突き出た柱状体をさらに備えており、
前記電極パッドは、前記柱状体に接する、
請求項1ないし
請求項7のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記柱状体は、前記素子裏面と同じ方向を向き、前記封止樹脂から露出した頂面を有し、
前記封止樹脂は、前記素子裏面と同じ方向を向く樹脂主面を有し、
前記頂面および前記樹脂主面はともに、前記素子裏面と面一である、
請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記頂面は、前記電極パッドに覆われており、
前記電極パッドと前記第1金属層とは、前記厚さ方向において一致する、
請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記封止樹脂は、第1樹脂側面および第2樹脂側面を有しており、
前記第1樹脂側面は、前記樹脂主面に繋がり、
前記第2樹脂側面は、前記厚さ方向に見て、前記第1樹脂側面よりも、前記封止樹脂の内側に配置されている、
請求項9に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記電極パッドは、前記樹脂主面および前記頂面に跨って形成された第1電極部と、前記第1電極部に繋がり、かつ、前記第1樹脂側面を覆う第2電極部と、を含んでいる、
請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記配線部に導通し、前記半導体素子を接合する接合層を、さらに備える、
請求項1ないし
請求項12のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項14】
半導体材料から構成された基板を用意する工程と、
前記基板上に配置された配線部を形成する配線部形成工程と、
前記配線部形成工程前に、前記基板と前記配線部とを絶縁するための絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子を、前記素子主面が前記基板に対向する姿勢で、前記配線部に導通させる半導体素子搭載工程と、
前記半導体素子を覆う封止樹脂を形成する封止樹脂形成工程と、
前記封止樹脂の一部を除去し、前記素子裏面を露出させる半導体素子露出工程と、
前記封止樹脂から露出した前記素子裏面に接する第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
前記厚さ方向において前記半導体素子と前記基板との間に配置され且つ前記配線部から絶縁された第2金属層を、前記半導体素子搭載工程の前に形成する第2金属層形成工程と、
前記配線部に導通する電極パッドを形成する電極パッド形成工程と、
を有
しており、
前記第2金属層は、少なくとも一部が前記厚さ方向から見て前記半導体素子と重なり、
前記基板は、前記半導体素子を搭載する搭載面を有し、
前記搭載面は、前記絶縁膜が形成された被覆領域と前記絶縁膜から露出する露出領域とを含んでおり、
前記第2金属層は、前記露出領域の少なくとも一部において前記搭載面に接する、
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記第1金属層および前記電極パッドの形成はともに、無電解めっきによる、
請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記第1金属層形成工程と前記電極パッド形成工程とは、一括して行う、
請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記第2金属層形成工程と前記配線部形成工程とはともに、スパッタリング法により下地層を形成する工程と、電解めっきによりめっき層を形成する工程とを含む、
請求項14ないし請求項16のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記第2金属層形成工程と前記配線部形成工程とは、一括して行う、
請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
導電性を有し、かつ、前記配線部から前記厚さ方向に突き出た柱状体を形成する柱状体形成工程をさらに有しており、
前記柱状体は、前記素子裏面と同じ方向を向き、かつ、前記封止樹脂から露出する頂面を有しており、
前記電極パッド形成工程において、前記頂面を覆う前記電極パッドを形成する、
請求項14ないし
請求項18のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子を搭載した半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LSI製造技術を応用することで、微細加工したSi基板(シリコンウエハ)に様々な半導体素子を搭載した、いわゆるマイクロマシン(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)が普及しつつある。このようなマイクロマシンの製造にあたっては、Si基板の微細加工手法としてアルカリ溶液を用いた異方性エッチングが適用されている。異方性エッチングによって、微細な凹部をSi基板に精度良く形成することができる。
【0003】
たとえば特許文献1に、マイクロマシンの製造技術に基づく半導体装置(LEDパッケージ)が開示されている。当該半導体装置は、底面および側面を有す凹部をSi基板に形成し、凹部の底面にLEDチップが搭載されたものである。LEDチップは、凹部に収容された構成となる。また、凹部の底面および側面には、LEDチップに導通する電極が形成されている。電極は、凹部を含むSi基板にスパッタリング法などにより成膜されたTi層およびCu層に対し、フォトリソグラフィおよびエッチングによりパターニングされたものである。電極を形成した後、凹部の底面にLEDチップを搭載し、凹部に充填された封止樹脂を形成することによって、当該半導体装置が製造される。
【0004】
特許文献1に開示されている半導体装置において、LEDチップとは異なる半導体素子を搭載した場合であっても、半導体素子は封止樹脂により覆われた構成となる。当該半導体素子が通電時に比較的多くの熱を発生する場合、封止樹脂の熱伝導率はSi基板よりも低いため、当該半導体素子から発生した熱が効率よく外部に放熱されにくいという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、上記事情に鑑みて考え出されたものであって、その目的は、半導体素子から発生した熱を効率よく外部に放出することが可能な半導体装置およびその半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の側面によって提供される半導体装置は、厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子と、前記半導体素子に導通する配線部と、前記配線部に導通する電極パッドと、前記半導体素子の一部を覆う封止樹脂と、前記素子裏面に接し、前記封止樹脂から露出する第1金属層と、を備えており、前記半導体素子は、前記厚さ方向から見て、前記第1金属層に重なることを特徴とする。
【0008】
本開示の第2の側面によって提供される半導体装置の製造方法は、半導体材料から構成された基板を用意する工程と、基板上に配置された配線部を形成する配線部形成工程と、厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子を、前記素子主面が前記基板に対向する姿勢で、前記配線部に導通させる半導体素子搭載工程と、前記半導体素子を覆う封止樹脂を形成する封止樹脂形成工程と、前記封止樹脂の一部を除去し、前記素子裏面を露出させる半導体素子露出工程と、前記封止樹脂から露出した前記素子裏面に接する第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記配線部に導通する電極パッドを形成する電極パッド形成工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示の半導体装置によれば、半導体素子から発生した熱を効率よく外部に放出することが可能となる。
【0010】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
【
図3】
図2に示す断面図の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
【
図4】
図2に示す断面図の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
【
図5】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図6】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図7】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図8】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図9】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図10】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図11】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図12】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図13】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図14】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図15】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図16】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図17】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図18】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図19】
図1に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図20】第2実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
【
図22】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図23】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図24】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図25】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図26】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図27】
図20に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図28】第2実施形態の変形例にかかる半導体装置の平面図である。
【
図29】第3実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
【
図31】
図29に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図32】
図29に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図33】
図29に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図34】
図29に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図35】
図29に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図36】第3実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。
【
図37】第4実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
【
図38】
図37のXXXVIII-XXXVIII線に沿う断面図である。
【
図39】
図38に示す断面図の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
【
図40】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図41】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図42】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図43】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図44】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図45】
図37に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図46】第5実施形態にかかる半導体装置の断面図である。
【
図47】
図46に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図48】
図46に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図49】
図46に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図50】
図46に示す半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
【
図51】変形例にかかる半導体装置の断面図である。
【
図52】変形例にかかる半導体装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の半導体装置および本開示の半導体装置の製造方法の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
図1~
図4に基づき、第1実施形態にかかる半導体装置A10について説明する。半導体装置A10は、基板1、絶縁層15、配線部20、柱状体25、電極パッド26、半導体素子31、接合層32、封止樹脂4、第1金属層51、および、第2金属層52を備えている。
【0014】
図1は、半導体装置A10の平面図である。なお、理解の便宜上、
図1において、封止樹脂4および絶縁層15を省略している。
図2は、
図1のII-II線に沿う断面図である。
図3は、
図2に示す断面の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
図3は、主に電極パッド26および第1金属層51の断面構造を説明するための図である。
図4は、
図2に示す断面の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
図4は、主に配線部20および第2金属層52の断面構造を説明するための図である。
【0015】
これらの図に示す半導体装置A10は、様々な電子機器の回路基板に表面実装される装置である。ここで、説明の便宜上、基板1の厚さ方向を厚さ方向zと呼ぶ。また、厚さ方向zに対して直交する半導体装置A10の長手方向(平面図の左右方向)を第1方向xと呼ぶ。また、基板1の厚さ方向zおよび第1方向xの双方に対して直交する半導体装置A10の短手方向(平面図の上下方向)を第2方向yと呼ぶ。半導体装置A10は、
図1に示すように、厚さ方向zに見て(以下「平面視」という。)、矩形状である。半導体装置A10の厚さ方向zの寸法は、たとえば300~400μm程度であり、第1方向xの寸法は、たとえば200~7000μm程度であり、第2方向yの寸法は、たとえば200~7000μm程度である。なお、各寸法は限定されない。
【0016】
基板1は、半導体素子31を搭載し、半導体装置A10の基礎となる支持部材である。基板1の平面視の形状は、
図1に示すように、長辺が第1方向xに沿った矩形状である。基板1は板状であり、厚さ方向zの寸法が200~300μm程度である。なお、基板1の形状および寸法は限定されない。たとえば、厚さ方向zの寸法が40μm程度であってもよい。基板1は、単結晶の真性半導体材料を主成分とする。この真性半導体材料は、たとえばSiである。なお、基板1の材料は限定されない。基板1は、基板主面11、基板裏面12、および、複数の基板側面13を有する。
【0017】
基板主面11および基板裏面12は、
図2に示すように、厚さ方向zにおいて、互いに反対側を向き、かつ、離間している。基板主面11は、
図2に示すように、厚さ方向zの一方を向く。基板主面11は、平坦である。また、基板主面11の平面視の形状は、矩形状である。本実施形態においては、基板主面11は、半導体装置A10を回路基板に実装した際、当該回路基板に対向する。基板主面11は、被覆領域111および露出領域112を含む。被覆領域111は、絶縁層15に覆われた領域である。露出領域112は、絶縁層15に覆われず、当該絶縁層15から露出する領域である。本実施形態においては、基板主面11が、本発明の「搭載面」に相当する。
【0018】
基板裏面12は、厚さ方向zにおいて基板主面11とは反対側を向く。基板裏面12は、平坦である。また、基板裏面12の平面視の形状は、矩形状である。基板裏面12は、外部に露出している。複数の基板側面13の各々は、
図2に示すように、基板主面11と基板裏面12との間に挟まれている。基板1は、第1方向xまたは第2方向yのいずれか一方を向く、4つの基板側面13を有する。各基板側面13は、いずれも平坦であり、かつ、いずれも基板主面11および基板裏面12に対して直交している。
【0019】
絶縁層15は、電気絶縁性を有する被膜である。絶縁層15は、
図2に示すように、基板1の基板主面11の一部(被覆領域111)を覆う。絶縁層15は、基板1と配線部20とを電気的に絶縁する。絶縁層15は、たとえばSiO
2からなり、基板1を熱酸化することによって形成されている。絶縁層15の厚さ(厚さ方向zの寸法)は、たとえば0.7~2.0μm程度である。なお、絶縁層15の材料や厚さ、形成方法は限定されない。
【0020】
配線部20は、
図1、
図2および
図4に示すように、基板1に形成され、かつ、半導体素子31に導通する導電体である。配線部20は、
図4に示すように、互いに積層された下地層201およびめっき層202から構成される。下地層201は、基板1に形成され、絶縁層15によって基板1に対して電気的に絶縁されている。下地層201は互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、その厚さは200~800nm程度である。めっき層202は、下地層201の外側(基板1とは反対側)に下地層201に接するように形成されている。めっき層202はCuから構成され、その厚さは、下地層201よりも厚く設定されており、3~20μm程度である。本実施形態においては、下地層201は、スパッタリング法により形成される。また、めっき層202は、電解めっきにより形成される。なお、配線部20の材料や膜厚、形成方法は限定されない。本実施形態にかかる配線部20は、複数の主面配線21からなる。
【0021】
複数の主面配線21の各々は、
図1および
図2に示すように、基板主面11に配置されている。本実施形態においては、半導体装置A10は、4つの主面配線21を有する。各主面配線21は、いずれも第1方向xに延びる帯状である。なお、主面配線21の個数や形状、配置は限定されない。
【0022】
複数の柱状体25の各々は、配線部20と電極パッド26とを接続する導電体である。本実施形態においては、半導体装置A10は、4つの柱状体25を有する。本実施形態においては、各柱状体25は、x-y平面での断面が矩形の角柱形状である。なお、柱状体25の形状は限定されず、たとえば円柱形状などであってもよい。各柱状体25において、厚さ方向zの一方端(
図2に示す下端)は配線部20(主面配線21)につながっており、配線部20から厚さ方向zに突き出ている。また、柱状体25の厚さ方向zの他方端(
図2に示す上端)は、封止樹脂4から露出して、電極パッド26に接続している。また、各柱状体25は、頂面251および複数の側面252をそれぞれ有する。各柱状体25において、頂面251は、上記他方端に相当するものであり、封止樹脂4から露出し、かつ、各電極パッド26のそれぞれに接している。複数の側面252は、厚さ方向zに対して平行である。本実施形態においては、各柱状体25は、4つの側面252を有しており、4つの側面252はそれぞれ、第1方向xまたは第2方向yのいずれか一方を向く。各側面252は、複数の側面252は、いずれも封止樹脂4に覆われている。各柱状体25は、たとえばCuから構成され、電解めっきにより形成される。なお、柱状体25の個数や材料、形成方法は限定されない。本実施形態においては、
図2に示すように、各柱状体25と配線部20(各主面配線21)とが、これらの境界において、結合することにより一体化している。なお、結合せずに一体化されていなくてもよい。
【0023】
複数の電極パッド26は、半導体装置A10を電子機器の回路基板に面実装するための端子である。本実施形態においては、半導体装置A10は、4つの電極パッド26を有する。複数の電極パッド26の各々は、平面視矩形状の導電体である。各電極パッド26は、封止樹脂4から露出する各柱状体25の頂面251の全体に接するように構成される。各電極パッド26は、平面視において各主面配線21および封止樹脂4のそれぞれ一部ずつと重なっている。本実施形態においては、各電極パッド26は、
図3に示すように、たとえば互いに積層されたNi層261、Pd層262およびAu層263から構成されている。本実施形態においては、Ni層261が柱状配線に接し、かつ、Au層263が外部に露出するとともに、Pd層262がNi層261とAu層263との間に介在する。複数の電極パッド26は、
図1に示すように、いずれも平面視において第1金属層51の外周に位置する。本実施形態においては、各電極パッド26の厚さ(厚さ方向zの寸法)は、たとえば3~15μm程度である。本実施形態においては、電極パッド26は、無電解めっきにより形成される。なお、電極パッド26の個数や厚さ、材料、形状、形成方法は限定されない。たとえば、電極パッド26は、Pd層262を含まず、Ni層261とAu層263とが積層された構造であってもよい。
【0024】
配線部20(複数の主面配線21)、複数の柱状体25および複数の電極パッド26は、半導体装置A10が実装される回路基板と半導体素子31との導電経路を構成する。なお、
図1および
図2に示す配線部20、複数の柱状体25および複数の電極パッド26の配置形態は一例であり、実際の半導体装置A10における配線部20、複数の柱状体25および複数の電極パッド26の配置形態はこれに限定されない。
【0025】
半導体素子31は、
図2に示すように、配線部20に導通する。半導体素子31は、平面視矩形状である。半導体素子31は、基板1の上に、フリップチップ実装されている。本実施形態においては、複数の柱状体25によって、半導体素子31の収容空間が構成されている。本実施形態にかかる半導体素子31は、たとえばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのスイッチング素子を駆動させるための回路が形成された集積回路(IC)である。なお、半導体素子31は、これに限定されず様々な回路が形成された素子とすることができる。また、半導体素子31は、たとえばホール素子とすることもできる。半導体素子31は、素子主面311、素子裏面312および複数の素子側面313を有する。
【0026】
素子主面311および素子裏面312は、
図2に示すように、厚さ方向zにおいて、互いに反対側を向き、かつ、離間している。素子主面311は、基板主面11に対向する。素子主面311には複数の電極バンプ31aが形成されている。各電極バンプ31aは、たとえばSnを含む合金はんだ、Snを含む合金はんだ層/Ni層/Cu層、Snを含む合金はんだ層/Cu層、または、Au層/Pd層/Ni層から構成される。素子裏面312は、基板主面11と同方向(厚さ方向z)を向く。素子裏面312は、封止樹脂4から露出している。複数の素子側面313はそれぞれ、厚さ方向zに対して平行である。本実施形態における半導体素子31は、4つの素子側面313を有しており、4つの素子側面313はそれぞれ、第1方向xまたは第2方向yのいずれか一方を向く。各素子側面313は、いずれも封止樹脂4に覆われている。
【0027】
複数の接合層32の各々は、
図2および
図4に示すように、半導体素子31の各電極バンプ31aと各主面配線21との間にそれぞれ介在する導電体である。各接合層32によって、半導体素子31は各主面配線21に固着によりそれぞれ接続され、かつ半導体素子31と各主面配線21(配線部20)との導通が確保される。本実施形態にかかる接合層32は、互いに積層されたNi層およびSnを含む合金層から構成される。当該合金層は、たとえばSn-Ag系合金またはSn-Sb系合金などの鉛フリーはんだである。この形態においては、Ni層が主面配線21に接し、合金層が電極バンプ31aに接する。なお、接合層32の材料は限定されない。たとえば、Ni層と主面配線21との間にCu層を介在させてもよいし、Ni層がなくてもよいし、また、上記合金層がなくてもよい。
【0028】
封止樹脂4は、電気絶縁性を有する、たとえば黒色のエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂である。封止樹脂4は、
図2に示すように、半導体素子31の一部および柱状体25を覆っている。本実施形態においては、封止樹脂4は平面視において基板1と重なっており、平面視矩形状である。なお、封止樹脂4の材料および形状は限定されない。封止樹脂4は、樹脂主面41および複数の樹脂側面43を有する。樹脂主面41および複数の樹脂側面43は、半導体装置A10においていずれも露出した面である。
【0029】
樹脂主面41は、基板主面11と同方向(厚さ方向z)を向く。樹脂主面41は平坦である。樹脂主面41は、
図2に示すように、柱状体25の頂面251と半導体素子31の素子裏面312と面一である。
【0030】
複数の樹脂側面43はそれぞれ、樹脂主面41と絶縁層15との間に挟まれている。各樹脂側面43は、厚さ方向zに対して平行である。本実施形態における封止樹脂4は、4つの樹脂側面43を有しており、4つの樹脂側面43はそれぞれ、第1方向xまたは第2方向yのいずれか一方を向く。本実施形態においては、各樹脂側面43は、
図2に示すように、第1樹脂側面431および第2樹脂側面432を有する。第1樹脂側面431は、平坦であり、厚さ方向zの一方の端縁が樹脂主面41に繋がる。第2樹脂側面432は、平坦であり、厚さ方向zの一方の端縁が絶縁層15に繋がる。第1樹脂側面431は、平面視において、第2樹脂側面432よりも半導体装置A10の内側に配置されている。よって、各樹脂側面43は、2段になっている。第2樹脂側面432は、基板1の基板側面13と面一である。なお、樹脂側面43の構成はこれに限定されない。たとえば、第1樹脂側面431が平面視において第2樹脂側面432よりも半導体装置A10の外側に配置されていてもよい。あるいは、各樹脂側面43が2段になっておらず、1つの平坦な面であってもよい。
【0031】
第1金属層51は、
図1および
図2に示すように、半導体素子31の素子裏面312を覆っている。よって、半導体素子31は、平面視において、第1金属層51に重なる。第1金属層51は、封止樹脂4から露出しており、半導体装置A10の外部に露出している。第1金属層51は、厚さ方向zにおいて、電極パッド26と略一致する。すなわち、第1金属層51は、厚さ方向zに直交する方向から見て、各電極パッド26と重なる。第1金属層51は、複数の電極パッド26の各々と離間して配置され、絶縁されている。第1金属層51の厚さは、たとえば3~15μm程度である。
【0032】
第1金属層51は、たとえば、
図3に示すように、互いに積層されたNi層511、Pd層512、および、Au層513から構成される。第1金属層51はたとえば無電解めっきにより形成される。すなわち、本実施形態における第1金属層51は、電極パッド26と、同じ材料からなり、かつ、同じ形成方法によって形成される。なお、第1金属層51の材料や形成方法は限定されない。第1金属層51において、Ni層511は半導体素子31(素子裏面312)に接し、Au層513は外部に露出する。Pd層512は、Ni層511とAu層513との間に介在する。なお、第1金属層51は、Pd層512を含まず、Ni層511とAu層513とが積層された構造であってもよい。本実施形態においては、
図3に示すように、Ni層511における平面視端縁と複数の素子側面313とが略一致する。
【0033】
第2金属層52は、
図2に示すように、厚さ方向zにおいて半導体素子31よりも素子主面311が向く方向に配置されている。本実施形態においては、第2金属層52は、半導体素子31(素子主面311)と基板1(基板主面11)との間に配置されている。第2金属層52は、半導体素子31と厚さ方向zにおいて離間する。第2金属層52と半導体素子31との間には封止樹脂4が充填されている。第2金属層52は、基板1の基板主面11の露出領域112において、基板1に接する。第2金属層52は、平面視において少なくとも一部が半導体素子31に重なる。
図1に示す例においては、第2金属層52は、そのすべてが半導体素子31に重なる。第2金属層52は、平面視において、基板主面11の第2方向yの一方の端縁から他方の端縁まで繋がる。また、第2金属層52は、
図4に示す上方の面が、厚さ方向zにおいて、配線部20の
図4に示す上方の面と略同じである。なお、第2金属層52の
図4に示す上方の面と配線部20の
図4に示す上方の面とは、厚さ方向zにおいて、異なっていてもよい。
【0034】
第2金属層52は、たとえば、
図4に示すように、互いに積層された下地層521およびめっき層522から構成される。下地層521は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、たとえばスパッタリング法により形成される。また、めっき層522は、Cuから構成され、たとえば電解めっきにより形成される。すなわち、本実施形態における第2金属層52は、配線部20と、同じ材料からなり、かつ、同じ形成方法によって形成される。なお、第2金属層52の材料や形成方法は限定されない。本実施形態においては、第2金属層52は、導電性を有するため、配線部20と離間して配置されている。なお、配線部20のうちグランド(基準電位)である部分と第2金属層52とを導通させて、第2金属層52をグランド配線として使用してもよい。
【0035】
次に、
図5~
図19に基づき、半導体装置A10の製造方法の一例について説明する。なお、これらの図においては、
図1のII-II線に沿うy-z平面における断面を示している。また、これらの図において示される基材81(後述)の厚さ方向z、第1方向xおよび第2方向yは、
図1~
図4に示される基板1の厚さ方向z、第1方向xおよび第2方向yが示す方向と同一である。
【0036】
まず、
図5に示すように、基材81を用意する。当該基材81は半導体装置A10の基板1に対応するものである。基材81は、単結晶の真性半導体材料からなり、本実施形態においては、Si単結晶である。基材81は、上記した半導体装置A10の基板1が複数個取りできるサイズである。すなわち、以降の製造工程においては、複数の半導体装置A10を一括して製造する手法を前提としている。基材81は、
図5に示すように、厚さ方向zにおいて互いに反対側を向く表面811および裏面812を有している。表面811は、後に基板主面11となる部分である。
【0037】
次いで、
図5~
図7に示すように、絶縁層815を形成する。当該絶縁層815は半導体装置A10の絶縁層15に対応するものである。絶縁層815を形成する工程(絶縁層形成工程)においては、基材81の表面811を熱酸化することにより、
図5に示すように、表面811の全面にわたって絶縁層815を形成する。絶縁層815の厚さは、たとえば0.7~2.0μm程度である。そして、
図6に示すように、レジスト層801を形成する。レジスト層801の形成にあたっては、フォトリソグラフィによる。たとえばスピンコータ(回転式塗布装置)などを用いたスピンコート法により、絶縁層815の全面を覆うようにレジスト層801を形成した後、当該レジスト層801に対して露光・現像を行うことによって、パターンを形成する。パターンを構成するレジスト層801は開口部801aを有し、この開口部801aから絶縁層815の一部が露出する。そして、当該レジスト層801から露出する絶縁層815の一部を除去することで、
図7に示すように、開口815aを有する絶縁層815が形成される。絶縁層815の部分除去は、たとえばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによる。これにより、基材81の表面811において、絶縁層815に覆われた領域811aと、開口815aによって絶縁層815から露出した領域811bとが形成される。この絶縁層815に覆われた領域811aが半導体装置A10の被覆領域111に対応し、絶縁層815から露出した領域811bが半導体装置A10の露出領域112に対応する。
【0038】
次いで、
図8に示すように、下地層820zを形成する。当該下地層820zの一部(後述する下地層820a)が半導体装置A10の配線部20の下地層201に対応し、当該下地層820zの一部(後述する下地層852a)が半導体装置A10の第2金属層52の下地層521に対応する。下地層820zはスパッタリング法により形成される。下地層820zは、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、その厚さは200~800nm程度である。下地層820zを形成する工程(下地層形成工程)においては、絶縁層815および基材81に接するTi層を形成した後に当該Ti層に接するCu層を形成する。
【0039】
次いで、
図9および
図10に示すように、めっき層820b,852bを形成する。当該めっき層820bが半導体装置A10の配線部20のめっき層202に対応し、当該めっき層852bが半導体装置A10の第2金属層52のめっき層522に対応する。本実施形態においては、めっき層820bとめっき層852bとの形成は一括して行う。めっき層820b,852bの形成はともに、フォトリソグラフィによるパターンの形成および電解めっきによる。めっき層820b,852bを形成する工程(めっき層形成工程)においては、まず、
図9に示す、めっき層820b,852bを形成するためのレジスト層802をフォトリソグラフィにより形成する。このレジスト層802の形成においては、スピンコート法により、下地層820zの全面を覆うように感光性レジストを塗布する。そして、当該感光性レジストに対して露光・現像を行うことによって、パターニングを行う。これにより、
図9に示すように、パターンを構成するレジスト層802が形成される。そして、レジスト層802から露出した下地層820zに接するめっき層820b,852bを形成する。めっき層820b,852bは、Cuから構成される。めっき層820b,852bは、下地層820zを導電経路とした電解めっきにより形成される。その後、
図10に示すように、レジスト層802を除去する。
【0040】
次いで、
図11および
図12に示すように、接合層832を形成する。当該接合層832が半導体装置A10の接合層32に対応する。接合層832の形成は、フォトリソグラフィによるパターンの形成および電解めっきによる。接合層832を形成する工程(接合層形成工程)においては、まず、
図11に示す、接合層832を形成するためのレジスト層803を形成する。当該レジスト層803の形成方法は、レジスト層802と同じである。パターンを構成するレジスト層803は、
図11に示すように開口部803aを有しており、この開口部803aからめっき層820bの一部が露出する。本実施形態にかかる開口部803aの形状は、直方体状である。そして、レジスト層803から露出しためっき層820bに接する接合層832を形成する。接合層832は、互いに積層されたCu層、Ni層およびSnを含む合金層から構成される。当該合金層は、たとえばSn-Ag系合金またはSn-Sb系合金などの鉛フリーはんだである。接合層832は、下地層820zおよびめっき層820bを導電経路とした電解めっきにより、レジスト層803の開口部803aを埋めるように形成される。その後、
図12に示すように、レジスト層803を除去する。
【0041】
次いで、
図13および
図14に示すように、柱状体825を形成する。当該柱状体825が半導体装置A10の柱状体25に対応する。柱状体825の形成は、フォトリソグラフィによるパターンの形成および電解めっきによる。柱状体825を形成する工程(柱状体形成工程)においては、まず、
図13に示す、柱状体825を形成するためのレジスト層804を形成する。当該レジスト層804は、たとえば厚膜に適したドライフィルムレジストを貼り付けて形成する。なお、これに限らず、レジスト層802やレジスト層803と同様に形成してもよい。パターンを構成するレジスト層804は、
図13に示すように開口部804aを有しており、この開口部804aからめっき層820bの一部が露出する。レジスト層804の厚さは、形成する柱状体825の高さに応じて決定する。本実施形態にかかる開口部804aの形状は、直方体状である。そして、レジスト層804の開口部804aに、めっき層820bに接する柱状体825を形成する。柱状体825は、Cuから構成される。柱状体825は、下地層820zおよびめっき層820bを導電経路とした電解めっきにより、開口部804aを埋めるように形成される。その後、
図14に示すように、レジスト層804を除去する。
【0042】
次いで、
図15に示すように、基材81においてめっき層820bに覆われていない不要な下地層820zを全て除去する。この不要な下地層820zは、たとえばウェットエッチングにより除去される。ウェットエッチングでは、たとえばH
2SO
4(硫酸)およびH
2O
2(過酸化水素)の混合溶液が用いられる。この下地層820zの一部を除去する工程(下地層除去工程)により、
図15に示すように、下地層820zが除去された部分から、絶縁層815が露出する。また、下地層820zは、少なくとも一部が基材81に接する部分(
図15において左右中央に位置する部分)と、全てが絶縁層815に接する部分(
図15において左右両側に位置する部分)とに、分割される。なお、理解の便宜上、下地層820zのうち、少なくとも一部が基材81に接する部分を下地層852aとし、全て絶縁層815に接する部分を下地層820aとする。よって、この工程を経ることで、下地層820aとめっき層820bとから構成される配線部820が形成され、下地層852aとめっき層852bとから構成される第2金属層852が形成される。すなわち、配線部820および第2金属層852の形成は、一括して行っている。当該配線部820が半導体装置A10の配線部20(主面配線21)に対応し、第2金属層852が半導体装置A10の第2金属層52に対応する。以上のことから、配線部820を形成する工程(配線部形成工程)および第2金属層852を形成する工程(第2金属層形成工程)はともに、上記下地層形成工程、上記めっき層形成工程、および、下地層除去工程を含んでいる。
【0043】
次いで、
図16に示すように、配線部820に半導体素子831を搭載する。当該半導体素子831が半導体装置A10の半導体素子31に対応する。半導体素子831を搭載する工程(半導体素子搭載工程)は、FCB(Flip Chip Bonding)により行う。半導体素子831の電極バンプ839にフラックスを塗布した後、フリップチップボンダを用いて、素子主面831aを基材81に対向させて、半導体素子831を接合層832に仮付けする。このとき、接合層832は、配線部820と半導体素子831との双方に挟まれた状態となる。次いで、リフローにより接合層832を溶融させた後、冷却により接合層832を固化させることによって、半導体素子831の搭載が完了する。
【0044】
次いで、
図17に示すように、半導体素子831を覆う封止樹脂84を形成する。当該封止樹脂84が半導体装置A10の封止樹脂4に対応する。本実施形態にかかる封止樹脂84は電気絶縁性を有する、たとえば黒色のエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂である。封止樹脂84を形成する工程(封止樹脂形成工程)においては、半導体素子831、配線部820および柱状体825を露出させることなく覆うように封止樹脂84を形成する。よって、封止樹脂84の表面84aは、厚さ方向zにおいて、半導体素子831および柱状体825よりも
図17の上方に位置する。
【0045】
次いで、
図18に示すように、封止樹脂84から柱状体825および半導体素子831を露出させる。柱状体825を露出させる工程(柱状体露出工程)および半導体素子831を露出させる工程(半導体素子露出工程)は、たとえば機械研削により一括して行う。柱状体露出工程および半導体素子露出工程においては、封止樹脂84を表面84a側から機械研削により研削することで、柱状体825および半導体素子831を封止樹脂84から露出させる。これらにより、各々が封止樹脂84から露出した、半導体素子831の素子裏面831bおよび柱状体825の露出面825aが形成される。また、封止樹脂84の樹脂主面841が形成される。半導体素子831の素子裏面831b、柱状体825の露出面825a、および、封止樹脂84の樹脂主面841は、いずれも平坦であり、面一になっている。半導体素子831の素子裏面831bが半導体装置A10の半導体素子31の素子裏面312に対応し、柱状体825の露出面825aが半導体装置A10の柱状体25の頂面251に対応し、封止樹脂84の樹脂主面841が半導体装置A10の樹脂主面41に対応する。
【0046】
次いで、
図19に示すように、電極パッド826および第1金属層851を形成する。当該電極パッド826が半導体装置A10の電極パッド26に対応し、第1金属層851が半導体装置A10の第1金属層51に対応する。本実施形態においては、電極パッド826を形成する工程(電極パッド形成工程)および第1金属層851を形成する工程(第1金属層形成工程)は、無電解めっきにより一括して行う。本実施形態においては、無電解めっきにより、Ni層、Pd層、Au層の順に各々を析出させる。このとき、半導体素子831の素子裏面831bに接し、かつ、これを覆うようにNi層が形成され、当該Ni層上にPd層、当該Pd層上にAu層が形成されることにより、第1金属層851が形成される。また、柱状体825の露出面825aに接し、かつ、これを覆うようにNi層が形成され、当該Ni層上にPd層、当該Pd層上にAu層が形成されることにより、電極パッド826が形成される。本実施形態においては、電極パッド826および第1金属層851は同時に形成される。電極パッド826および第1金属層851はともにその厚さがたとえば3~15μm程度である。なお、電極パッド826および第1金属層851の形成において、これらの形成速度や形成度合いが多少異なっていても、同時に形成されているものとする。上記するように素子裏面831b、露出面825a、および、樹脂主面841は面一であるので、電極パッド826および第1金属層851は厚さ方向zにおいて、一致する。
【0047】
次いで、
図19に示す基材81の裏面812側から、たとえば機械研削により基材81の一部を研削する。なお、この基材81を研削する工程は、必要に応じて行えばよい。その後、第1方向xに沿って基材81および封止樹脂84を切断し、第2方向yに沿って基材81および封止樹脂84を切断することによって、半導体装置A10の基板1に対応する範囲ごとの個片に分割する。切断にあたっては、たとえばブレードダイシングにより基材81および封止樹脂84を切断する。本実施形態においては、ステップカットにより、封止樹脂84の樹脂主面841側から切断する。これにより、
図2に示すように、樹脂側面43において、第1樹脂側面431および第2樹脂側面432が形成される。当該工程において分割された個片が半導体装置A10となる。以上の工程を経ることによって、半導体装置A10が製造される。
【0048】
次に、半導体装置A10およびその製造方法の作用効果について説明する。
【0049】
半導体装置A10は、第1金属層51を備えている。第1金属層51は、半導体素子31(素子裏面312)に接しており、かつ、外部に露出している。このような構成をとることによって、半導体装置A10の通電時に半導体素子31から発生した熱は、第1金属層51を経由して外部に放出される。したがって、半導体装置A10によれば、半導体素子31から発生した熱を効率よく外部に放出することが可能となる。また、半導体装置A10は、第1金属層51が半導体素子31(素子裏面312)を覆っているため、半導体素子31が外気にさらされない構成となる。
【0050】
半導体装置A10は、さらに第2金属層52を備えている。第2金属層52は、厚さ方向zにおいて半導体素子31(素子主面311)と基板1(基板主面11)との間に配置されている。このような構成をとることによって、半導体装置A10の通電時に半導体素子31から発生した熱は、第2金属層52および基板1を経由して外部に放出される。したがって、半導体装置A10によれば、半導体素子31から発生した熱を、第1金属層51によって素子裏面312側から放熱するだけでなく、第2金属層52によって素子主面311側からも放熱することが可能となる。すなわち、さらに効率よく、半導体素子31の熱を外部に放出することが可能となる。
【0051】
半導体装置A10において、基板1の基板主面11は、絶縁層15から露出する露出領域112を含んでおり、第2金属層52は、当該露出領域112の少なくとも一部(本実施形態においてはすべて)において基板1に接している。このような構成をとることによって、第2金属層52と基板1との間に絶縁層15が介在する場合と比べて、第2金属層52から基板1に熱が伝わりやすい。したがって、半導体装置A10の放熱性を向上させることができる。
【0052】
半導体装置A10において、柱状体25の頂面251、樹脂主面41、および、素子裏面312は、面一である。このような構成をとることによって、半導体装置A10の厚さ方向zの寸法を短く設定し、装置の低背化を図ることができる。また、電極パッド形成工程と第1金属層形成工程とを無電解めっきにより一括して行うことができるので、電極パッド26(826)および第1金属層51(851)を同時に形成できる。
【0053】
半導体装置A10において、配線部20と第2金属層52とは同じ材料から形成されている。このような構成をとることによって、スパッタリング法による下地層形成工程、電解めっきによるめっき層形成工程、および、不要な下地層を除去する下地層除去工程を行うことで、配線部20(820)および第2金属層52(852)が形成されている。すなわち、上記配線部形成工程および第2金属層形成工程を一括して行うことができるので、配線部20(820)および第2金属層52(852)を同時に形成できる。
【0054】
第1実施形態では、半導体装置A10が基板1を備えている場合を示したが、これを備えていなくてもよい。たとえば、上記した製造工程において、基材81を裏面812から研削する工程において、基材81の一部だけではなく基材81を全て研削することで、基板1を備えない半導体装置を製造できる。なお、同時に絶縁層815も研削して、配線部820(20)を露出させてよい。ただし、露出した配線部20によって、意図せぬ短絡が生じる可能性があるため、絶縁層815を残しておくとよい。なお、絶縁層815とは異なる絶縁膜で、露出した配線部20を覆ってもよい。
【0055】
〔第2実施形態〕
図20および
図21に基づき、第2実施形態にかかる半導体装置A20について説明する。これらの図において、上記した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0056】
図20は、半導体装置A20の平面図であり、理解の便宜上、封止樹脂4および絶縁層15を省略している。
図21は、
図20のXXI-XXI線に沿う断面図である。なお、
図21においては、各樹脂側面43が1つの平坦な面である場合を示しているが、上記第1実施形態と同様に2段であってもよい。本実施形態にかかる半導体装置A20は、基板1に凹部14が形成されている点で、半導体装置A10と異なる。
【0057】
本実施形態にかかる基板1は、基板主面11、基板裏面12、複数の基板側面13、および凹部14を有する。本実施形態においては、基板主面11として、基板1の結晶方位が(100)である(100)面を採用している。また、基板主面11は、
図1に示すように、平面視において凹部14を囲む枠状となっている。
【0058】
凹部14は、基板主面11から窪むように形成されている。凹部14は、基板1の厚さ方向zにおいて基板1を貫通していない。本実施形態においては、凹部14は、平面視矩形状である。本実施形態においては、半導体素子31は、
図21に示すように、一部が凹部14に収容されるように配置されている。凹部14は、底面141および複数の連絡面142を有する。
【0059】
底面141は、半導体素子31が搭載される面である。底面141は、基板1の厚さ方向zに対して直交し、かつ、底面141の平面視形状は矩形状である。底面141は平坦である。本実施形態においては、底面141が本発明の「搭載面」に相当する。
【0060】
複数の連絡面142の各々は、
図20および
図21に示すように、基板主面11および底面141につながる面である。基板1の厚さ方向zにおいて、各連絡面142の
図21に示す上端が基板主面11につながり、各連絡面142の
図21に示す下端が底面141につながっている。各連絡面142は、底面141に対して傾斜している。本実施形態においては、凹部14は、4つの連絡面142を有しており、複数の連絡面142が底面141の四辺に沿って形成されている。ここで、本実施形態においては、基板主面11を(100)面としているため、複数の連絡面142はいずれも(111)面からなる。したがって、複数の連絡面142の底面141に対するそれぞれの傾斜角はいずれも同一であり、その角度は約55°(たとえば54.7°)である。本実施形態において、凹部14は異方性エッチングにより形成される。
【0061】
本実施形態にかかる配線部20は、複数の主面配線21、複数の連絡面配線22、および複数の底面配線23を含む。
【0062】
複数の主面配線21の各々は、基板1の基板主面11に形成された配線部20の一部である。各主面配線21は、第2方向yに沿った基板主面11と各連絡面142との交線において各連絡面配線22につながり、該交線から第1方向xに沿って延出している。そして、各主面配線21は、各柱状体25につながっている。
【0063】
複数の連絡面配線22の各々は、基板1の各連絡面142に形成された配線部20の一部である。各連絡面配線22は、第1方向xに離間した一対の連絡面142のいずれかに形成され、平面視矩形状をなす。本実施形態においては、各連絡面配線22は、第1方向xに平行となるように形成されている。また、基板1の厚さ方向zにおいて、各連絡面配線22の
図21に示す上端が各主面配線21につながり、各連絡面配線22の
図21に示す下端が各底面配線23につながっている。
【0064】
複数の底面配線23の各々は、基板1の底面141に形成された配線部20の一部である。本実施形態においては、各底面配線23は、第2方向yに沿った底面141と各連絡面142との交線において各連絡面配線22につながり、該交線から底面141の内側に向かって延出している。
図21に示すように、各底面配線23に半導体素子31が、各接合層32を介して、導通接合されている。
【0065】
次に、
図22~
図27に基づき、半導体装置A20の製造方法の一例について説明する。なお、第1実施形態にかかる半導体装置A10の製造方法と共通する部分は説明を省略する。これらの図は、半導体装置A20の製造工程を説明する断面図であり、
図20のXXI-XXI線に沿うy-z平面における断面を示している。
【0066】
まず、
図22~24に示すように、基材81を用意し、当該基材81に凹部814を形成する。当該凹部814が半導体装置A20の凹部14に対応する。具体的には、
図22に示すように、第1実施形態と同様に、基材81を用意する。なお、本実施形態にかかる基材81は、表面811として結晶方位が(100)である(100)面を採用する。
【0067】
次いで、
図22に示すように、表面811を熱酸化させることによりSiO
2からなるマスク層805を形成する。この時点において、マスク層805は、表面811の全面を覆っている。マスク層805の厚さは、たとえば0.7~2.0μm程度である。
【0068】
次いで、
図23に示すように、マスク層805に対してエッチングによるパターニングを行う。具体的には、マスク層805にフォトリソグラフィによりレジストを形成して、マスク層805をエッチングし、その後、レジストを剥離する。これにより、マスク層805に開口が形成される。この開口の形状および大きさは、最終的に得ようとする凹部814の形状および大きさに応じて設定する。本実施形態では、開口は矩形状である。
【0069】
次いで、
図24に示すように、基材81に凹部814を形成する。当該凹部814を形成する工程(凹部形成工程)においては、たとえばKOHを用いた異方性エッチングによる。KOHは、Si単結晶に対して良好な異方性エッチングを実現しうるアルカリエッチング溶液の一例である。この異方性エッチングを行うことにより、
図24に示す、底面814aおよび連絡面814bを有する凹部814が形成される。本実施形態においては、表面811として(100)面を採用しているので、各連絡面814bは(111)面になり、連絡面814bが表面811(x-y平面)に対してなす角度は、約55°(たとえば54.7°)となる。本実施形態では、凹部814の深さ(厚さ方向zの寸法)は、50~80μm程度である。なお、エッチング溶液はKOHに限定されず、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)やEDP(エチレンジアミンピロカテール)などのアルカリ溶液であってもよい。また、フッ硝酸(HFとHNO
3の混酸)溶液をエッチング溶液として、等方性エッチングを行うようにしてもよい。
【0070】
次いで、マスク層805を除去する。マスク層805の除去は、たとえばHFを用いたエッチングによって行う。以上の凹部形成工程により、マスク層805に形成された各開口に凹部814が形成される。
【0071】
次いで、
図25に示すように、絶縁層815、下地層820z、めっき層820b,852b、接合層832、および、柱状体825を形成する。これらの工程は、第1実施形態にかかる絶縁層形成工程、下地層形成工程、めっき層形成工程、接合層形成工程、および、柱状体形成工程とそれぞれ同様に行う。ただし、本実施形態においては、めっき層形成工程におけるレジスト層802の形成および接合層形成工程におけるレジスト層803の形成には、上記したスピンコート法の代わりに、スプレーコート法あるいは電着法が用いられる。なお、上記第1実施形態と同様にスピンコート法を用いてもよい。また、これらの形成順序は、第1実施形態と同様である。
【0072】
次いで、
図26に示すように、めっき層820b,852bに覆われていない不要な下地層820zを除去した後に、半導体素子831を基材81に搭載し、封止樹脂84を形成する。これらの工程は、第1実施形態にかかる下地層除去工程、半導体素子搭載工程、および、封止樹脂形成工程とそれぞれ同様に行う。ただし、本実施形態における半導体素子搭載工程においては、半導体素子831を、その一部が凹部814に収容されるように、凹部814の底面814a上に搭載する。
【0073】
次いで、
図27に示すように、柱状体825および半導体素子831を封止樹脂84から露出させた後、電極パッド826および第1金属層851を形成する。なお、これらの形成は、第1実施形態にかかる柱状体露出工程、半導体素子露出工程、電極パッド形成工程、および、第1金属層形成工程とそれぞれ同様に行う。
図27においては、下地層820aおよびめっき層820bを配線部820として記載しており、下地層852aおよびめっき層852bを第2金属層852として記載している。
【0074】
次いで、第1実施形態と同様に、必要に応じて基材81を裏面812側から研削する。その後、ブレードダイシングによって、基材81および封止樹脂84を第1方向xおよび第2方向yに沿って切断することで、半導体装置A20の基板1に対応する範囲ごとの個片に分割する。以上の工程を経ることで、半導体装置A20が製造される。
【0075】
次に、半導体装置A20およびその製造方法の作用効果について説明する。
【0076】
本実施形態によると、半導体装置A20は、上記半導体装置A10と同様に第1金属層51を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、素子裏面312側から外部に放出することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0077】
本実施形態によると、半導体装置A20は、上記半導体装置A10と同様に、第2金属層52を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、第1金属層51によって素子裏面312側から放熱するだけでなく、第2金属層52によって素子主面311側からも放熱することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0078】
その他、本実施形態において、第1実施形態と同様に構成されるものにおいては、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0079】
第2実施形態では、配線部20の平面視における形状が
図20に示す形状である場合を示したが、これに限定されない。たとえば、配線部20の平面視における形状は、
図28に示すような形状であってもよい。
図28は、このような変形例に係る半導体装置A20’を示している。
図28は、半導体装置A20’を示す平面図であり、
図20に対応する。
【0080】
半導体装置A20’は、配線部20の形状が半導体装置A20と異なる。また、半導体装置A20’における半導体素子31は、電極バンプ31aの配置が、半導体装置A20における半導体素子31と異なっており、4つの電極バンプ31aが半導体素子31の素子主面311の中央付近に配置されている。基板1の底面141に形成された底面配線23は、これらの電極バンプ31aにそれぞれ接続できるように、底面141の中央付近まで延出している。また、基板1の連絡面142に形成された連絡面配線22は、基板主面11から底面141に近付くにしたがって、幅(第2方向yにおける寸法)が大きくなっている。半導体装置A20’においては、
図28に示すように、連絡面配線22の内側(半導体装置A20’の第2方向yの中心側)の辺は、第1方向xに平行であるが、連絡面配線22の外側(半導体装置A20’の第2方向yの中心側とは反対側)の辺は、第1方向xに対して傾斜している。
【0081】
以上のように構成された半導体装置A20’においても、半導体装置A20と同様の効果を奏することができる。
【0082】
なお、連絡面配線22の形状は、上記したもの(
図28参照)に限定されない。連絡面配線22の外側の辺が第1方向xに平行であり、連絡面配線22の内側の辺が第1方向xに対して傾斜していてもよい。また、連絡面配線22の内側の辺も外側の辺も、第1方向xに対して傾斜していてもよい。また、基板主面11から底面141に近付くにしたがって、連絡面配線22の幅が小さくなっていてもよい。
【0083】
なお、本変形例においては、第2金属層52を備えていない場合を示したが、これに限定されず、第2金属層52を備えていてもよい。
【0084】
〔第3実施形態〕
図29および
図30に基づき、第3実施形態にかかる半導体装置A30について説明する。これらの図において、上記した半導体装置A10,A20と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0085】
図29は、半導体装置A30の平面図であり、理解の便宜上、封止樹脂4および絶縁層15を省略している。
図30は、
図29のXXX-XXX線に沿う断面図である。なお、
図30においては、各樹脂側面43が1つの平坦な面である場合を示しているが、上記第1実施形態と同様に2段であってもよい。本実施形態にかかる半導体装置A30は、柱状体25を備えておらず、複数の電極パッド26が基板1の基板裏面12側に配置されている点で、半導体装置A10と異なる。
【0086】
本実施形態にかかる基板1は、基板主面11、基板裏面12、複数の基板側面13、および、複数の貫通孔16を有する。本実施形態においては、第2実施形態にかかる基板1と同様に、基板主面11として、基板1の結晶方位が(100)である(100)面を採用している。また、半導体素子31は、
図30に示すように、基板主面11に搭載されている。本実施形態においては、基板主面11が本発明の「搭載面」に相当する。
【0087】
複数の貫通孔16はそれぞれ、
図30に示すように、基板1の基板主面11から基板裏面12まで、厚さ方向zに貫通する。本実施形態においては、
図29に示すように、基板1は4つの貫通孔16を備えており、各貫通孔16は、基板1の4つの角の近辺にそれぞれに設けられている。本実施形態では、各貫通孔16の平面視の形状は矩形状である。各貫通孔16の基板主面11側の開口寸法は、たとえば200~300μm程度である。なお、貫通孔16の個数、配置、形状および寸法は限定されない。絶縁層15は、
図30に示すように、各貫通孔16の内面にも形成されている。
【0088】
本実施形態にかかる配線部20は、複数の主面配線21および複数の貫通配線24を含んでいる。複数の貫通配線24はそれぞれ、基板1を貫通するように形成されている。各貫通配線24は、各貫通孔16にそれぞれ充填されるようにして、各貫通孔16の内部に形成されている。各貫通配線24は、基板1の基板主面11および基板裏面12からそれぞれ露出している。各貫通配線24において、基板主面11から露出する一端は、主面配線21に接続している。また、各貫通配線24において、基板裏面12から露出する他端は、各電極パッド26に接続している。本実施形態では、各貫通配線24は、角柱状であり、それぞれ露出面241を有している。各露出面241は、基板裏面12から露出する各貫通配線24の他端側の面であり、基板裏面12と面一状である。なお、各貫通配線24の形状は限定されず、たとえば円柱形状などであってもよい。本実施形態では、複数の主面配線21と複数の貫通配線24とは、同じ材料により一体として形成されている。なお、複数の主面配線21と複数の貫通配線24とは、異なる材料で別々に形成されていてもよい。
【0089】
本実施形態においては、各電極パッド26は、基板裏面12から露出している各貫通配線24の露出面241の全体に接するように形成されている。
【0090】
本実施形態においては、半導体装置A30は、樹脂膜6を備えている。樹脂膜6は、基板裏面12に形成されている。樹脂膜6は、基板裏面12の全面を覆っており、半導体装置A30における、基板裏面12側の面のうち、複数の電極パッド26が形成された部分以外の全面を覆っている。樹脂膜6は、各電極パッド26を互いに電気的に絶縁する役割を果たす。
【0091】
次に、
図31~
図35に基づき、半導体装置A30の製造方法の一例について説明する。なお、半導体装置A10の製造方法および半導体装置A20の製造方法と共通する部分は説明を省略する。これらの図は、半導体装置A30の製造工程を説明する断面図であり、
図29のXXX-XXX線に沿うy-z平面における断面を示している。
【0092】
まず、
図31に示すように、基材81を用意し、当該基材81の表面811に凹部813を形成する。凹部813は後に貫通孔816になる部分であり、第2実施形態にかかる凹部814と同様の方法で形成される(
図22~
図24参照)。
【0093】
次いで、
図32に示すように、絶縁層815、下地層820z、めっき層820b,852b、接合層832を形成する。これらの形成は、第1実施形態にかかる絶縁層形成工程、下地層形成工程、めっき層形成工程、および、接合層形成工程とそれぞれ同様に行う。なお、本実施形態にかかるめっき層形成工程においては、めっき液に抑制剤および促進剤が添加されており、下地層820zのうち表面811に位置する部分より凹部813に位置する部分に、優先的にめっきが析出して成長する。これにより、形成されるめっき層820bは、凹部813に位置する部分において表面811に位置する部分よりも厚く形成される。めっき層820bのうち、凹部813に形成された厚い部分が半導体装置A30の貫通配線24になる。
【0094】
次いで、
図33に示すように、めっき層820b,852bに覆われていない不要な下地層820zを除去した後に、半導体素子831を基材81に搭載し、封止樹脂84を形成する。なお、これらの工程は、第1実施形態にかかる下地層除去工程、半導体素子搭載工程、および、封止樹脂形成工程とそれぞれ同様に行う。
【0095】
次いで、
図34に示すように、封止樹脂84および基材81の一部を、たとえば機械研削により研削する。なお、
図34および
図35においては、下地層820aおよびめっき層820bを配線部820として記載しており、下地層852aおよびめっき層852bを第2金属層852として記載している。本実施形態においては、封止樹脂84を表面84a側(図中上方)から研削し、半導体素子831を露出させる。この研削によって、半導体素子831の素子主面831aと封止樹脂84の樹脂主面841は、ともに平坦であり、面一になっている。また、基材81を裏面812側(図中下方)から研削し、貫通孔816および貫通配線824を形成する。本実施形態においては、全体の厚さ方向zの寸法(裏面812から封止樹脂84の上面までの寸法)が所望の寸法(たとえば200~300μm程度)になるまで研削を行う。この研削により、貫通配線824は、基材81の裏面812から露出する露出面824aを有するようになる。また、凹部813は、底面部分が研削されることにより貫通して、貫通孔816になる。本実施形態においては、50~80μm程度の深さの凹部813が研削により、基材81の厚さ(たとえば30~50μm程度)の貫通孔816になる。つまり、貫通配線824も20~30μm程度研削される。また、貫通配線824の露出面824aおよび基材81の裏面812は、いずれも平坦であり、面一になっている。
【0096】
次いで、
図35に示すように、基材81の裏面812を覆うように、樹脂膜86を形成する。樹脂膜86には、貫通配線824の露出面824aを囲む開口が形成される。次いで、
図35に示すように、樹脂膜86の開口に、貫通配線824の露出面824aに接する電極パッド826を形成し、また、半導体素子831の素子裏面831bに接する第1金属層51を形成する。
【0097】
次いで、第1実施形態と同様に、ブレードダイシングによって、基材81および封止樹脂84を第1方向xおよび第2方向yに沿って切断することで、半導体装置A30の基板1に対応する範囲ごとの個片に分割する。以上の工程を経ることで、半導体装置A30が製造される。
【0098】
次に、半導体装置A30およびその製造方法の作用効果について説明する。
【0099】
本実施形態によると、半導体装置A30は、上記半導体装置A10,A20と同様に第1金属層51を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、素子裏面312側から外部に放出することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0100】
本実施形態によると、半導体装置A30は、上記半導体装置A10,A20と同様に、第2金属層52を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、第1金属層51によって素子裏面312側から放熱するだけでなく、第2金属層52によって素子主面311側からも放熱することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0101】
その他、本実施形態において、第1実施形態あるいは第2実施形態と同様に構成されるものにおいては、第1実施形態あるいは第2実施形態とそれぞれ同様の効果を奏する。
【0102】
第3実施形態では、第2金属層52が基板1上に形成されている場合を示したが、これに限定されない。たとえば、第2金属層52が基板1を貫通するように形成されていてもよい。
図36は、このような変形例に係る半導体装置A30’を示している。
図36は、半導体装置A30’を示す断面図であり、
図30に示す断面に対応する。
【0103】
半導体装置A30’における基板1は、半導体装置A30における基板1と比較して、さらに貫通孔16’を有する。貫通孔16’は、平面視において、半導体素子31と重なる。貫通孔16’の平面視の形状は矩形状である。貫通孔16’は、貫通孔16と同様に形成される。貫通孔16’は、貫通孔16と同時に形成されても、異なるタイミングで形成されてもよい。なお、貫通孔16’の個数および形状は限定されない。本変形例においては、絶縁層15は、
図36に示すように、貫通孔16’の内面にも形成されている。
【0104】
半導体装置A30’において、第2金属層52は、
図36に示すように、一部が貫通孔16’に充填されるようにして、貫通孔16’の内部に形成されている。第2金属層52は、基板1の基板主面11および基板裏面12からそれぞれ露出している。当該基板裏面12から露出した第2金属層52の表面には、金属膜27が形成されている。当該金属膜27は、たとえば電極パッド26と同じ素材である。すなわち、金属膜27は、第2金属層52に接するNi層、当該Ni層に積層されたPd層、および、当該Pd層に積層されたAu層から構成されている。Au層は外部に露出している。金属膜27は、電極パッド26と同様に無電解めっきにより形成される。なお、本変形例においては、第2金属層52の裏面を金属膜27で覆うために、樹脂膜6(86)が開口するように形成されている。なお、半導体装置A30’において、金属膜27の代わりに樹脂膜6が形成されていてもよい。
【0105】
以上のように構成された半導体装置A30’においても、半導体装置A30と同様の効果を奏することができる。さらに、半導体装置A30’によると、第2金属層52が基板1を貫通するように形成されている。第2金属層52の素材は金属(主にCu)であり、基板1の素材であるSiよりも熱伝導率がよい。したがって、半導体装置A30’は、半導体装置A30よりも、半導体素子31の熱をさらに効率よく外部に放出することができる。
【0106】
なお、上記変形例においては、半導体装置A30に対して貫通孔16’を追加した場合を示したが、半導体装置A10,A20に対して貫通孔16’をさらに追加し、かつ、第2金属層52の一部が当該貫通孔16’に充填されるようにして、貫通孔16’の内部に形成されていてもよい。すなわち、第2金属層52は、半導体装置A10,A20における基板1を貫通するように構成されていてもよい。この場合の貫通孔16’は、半導体装置A30’と同様に、その内面が厚さ方向zに対して傾斜していても傾斜していなくてもよい。なお、貫通孔16’の形成手法は特に限定されない。
【0107】
〔第4実施形態〕
図37~
図39に基づき、第4実施形態にかかる半導体装置A40について説明する。これらの図において、上記した半導体装置A10,A20,A30と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0108】
図37は、半導体装置A40の平面図である。
図38は、
図38のXXXVIII-XXXVIII線に沿う断面図である。
図39は、
図8に示す断面の一部を拡大した図(部分拡大断面図)である。
図39は、主に電極パッド26および第1金属層51の断面構造を説明するための図である。
【0109】
半導体装置A40は、上記した半導体装置A10と比較して、主に、電極パッド26の形成範囲および積層構造が異なる。
【0110】
電極パッド26は、
図37および
図38に示すように、柱状体25の頂面251から樹脂主面41の一部を通って、樹脂側面43の一部(第1樹脂側面431)まで、x方向に延びている。電極パッド26は、第1電極部26aおよび第2電極部26bを含んでいる。
【0111】
第1電極部26aは、柱状体25の頂面251と、封止樹脂4の樹脂主面41の一部とに跨って形成されている。第2電極部26bは、封止樹脂4の樹脂側面43の一部(第1樹脂側面431)に形成されている。第2電極部26bは、第1電極部26aに繋がっている。
【0112】
電極パッド26は、
図39に示すように、たとえば、下地層264、Ni層261、Pd層262およびAu層263がこの順に積層されている。下地層264は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成される。下地層264においては、柱状体25(頂面251)あるいは封止樹脂4の上にTi層が形成され、Ti層の上にCu層が形成されている。下地層264は、スパッタリング法あるいは真空蒸着法によってTi層およびCu層が積層された後、当該Ti層およびCu層がパターニングされることで、形成されうる。Ni層261、Pd層262およびAu層263は、第1実施形態と同様に、無電解めっきにより形成されうる。なお、電極パッド26は、Pd層262を含んでいなくてもよい。
【0113】
第1金属層51は、
図37および
図38に示すように、形成範囲が第1実施形態と略同じであるが、構成材料が第1実施形態と異なる。
【0114】
第1金属層51は、
図39に示すように、たとえば、下地層514、Ni層511、Pd層512およびAu層513がこの順に積層されている。下地層514は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成される。下地層514においては、半導体素子31(素子裏面312)の上にTi層が形成され、Ti層の上にCu層が形成されている。下地層514は、スパッタリング法あるいは真空蒸着法によってTi層およびCu層が積層された後、当該Ti層およびCu層がパターニングされることで、形成されうる。Ni層511、Pd層512およびAu層513は、第1実施形態と同様に、無電解めっきにより形成されうる。なお、第1金属層51は、Pd層512を含んでいなくてもよい。また、本実施形態における第1金属層51においては、下地層514が含まれることで、第1実施形態における第1金属層51よりも少しだけ形成範囲が広い。なお、第1実施形態ないし第3実施形態にかかる第1金属層51においても、本実施形態と同様に、下地層514、Ni層511、Pd層512およびAu層513がこの順に積層された構造であってもよい。
【0115】
次に、
図40~
図45に基づき、半導体装置A40の製造方法の一例について説明する。なお、第1実施形態にかかる半導体装置A10の製造方法と共通する部分は説明を省略する。これらの図は、半導体装置A40の製造工程を示す断面図であり、
図38に示す断面に対応する。
【0116】
半導体装置A40の製造方法は、半導体装置A10の製造方法と比較して、電極パッド形成工程および第1金属層形成工程の処理が異なる。よって、上記した柱状体露出工程および半導体素子露出工程までは、半導体装置A10の製造方法と略同じである(
図5~
図18参照)。本実施形態における、電極パッド形成工程および第1金属層形成工程には、次に示す6つの工程がある。
【0117】
1つ目の工程では、
図40に示すように、封止樹脂84に、凹部844を形成する。凹部844を形成する工程(樹脂加工工程)では、たとえばダイシングブレードを用いたハーフカットダイシングによる。凹部844のz方向寸法は、封止樹脂84を貫通しなければ、特に限定されない。
【0118】
2つ目の工程では、
図41に示すように、下地層890を形成する。下地層890の形成は、たとえばスパッタリング法あるいは真空蒸着法による。下地層890は、互いに積層されたTi層およびCu層から形成される。下地層890を形成する工程では、素子裏面831b、露出面825a、樹脂主面841および凹部844の全てを覆うTi層を形成した後に、当該Ti層の全てを覆うCu層を形成する。
【0119】
3つ目の工程では、
図42に示すように、レジスト層806を形成する。レジスト層806の形成においては、スピンコート法により、下地層890の全面を覆うように感光性レジストを塗布する。そして、当該感光性レジストに対して露光・現像を行うことによって、レジスト層806のパターニングを行う。これにより、
図42に示すように、パターニングされたレジスト層806が形成され、レジスト層806から下地層890の一部が露出する。
【0120】
4つ目の工程では、下地層890のパターニングを行うことで、
図43に示すように、下地層826dおよび下地層851dを形成する。具体的には、レジスト層806から露出する下地層890を除去することで、下地層890がパターニングされる。当該パターニングにより、下地層890が、下地層826dおよび下地層851dに分割される。下地層826dが、半導体装置A40の電極パッド26の下地層264に対応し、下地層851dが、半導体装置A40の電極パッド26の下地層514に対応する。
【0121】
5つ目の工程では、
図44に示すように、レジスト層806を除去する。
【0122】
6つ目の工程では、
図45に示すように、めっき層826eおよびめっき層851eを形成する。めっき層826eおよびめっき層851eの形成は、無電解めっきにより一括して行う。本工程では、無電解めっきにより、Ni層、Pd層、Au層の順に各々を析出させる。このとき、下地層826dに接し、かつ、これを覆うようにNi層が形成され、当該Ni層上にPd層、当該Pd層上にAu層が形成されることにより、めっき層826eが形成される。また、下地層851dに接し、かつ、これを覆うようにNi層が形成され、当該Ni層上にPd層、当該Pd層上にAu層が形成されることにより、めっき層851eが形成される。
【0123】
以上で示した、6つの工程を経ることで、
図45に示すように、下地層826dおよびめっき層826eを含んで構成された電極パッド826と、下地層851dおよびめっき層851eを含んで構成された第1金属層851が形成される。
【0124】
電極パッド形成工程および第1金属層形成工程の後は、第1実施形態と同様に、必要に応じて、基材81を裏面812側から研削し、その後、たとえばブレードダイシングによって、半導体装置A40の基板1に対応する範囲ごとの個片に分割する。なお、本実施形態では、個片化の際のブレードダイシングにおいては、ステップカットを行うことなく、たとえば
図45に示す切断線CL1に沿ってダイシングすればよい。切断線CL1は、樹脂加工工程において形成した凹部844を通るように設定されている。
【0125】
次に、半導体装置A40およびその製造方法の作用効果について説明する。
【0126】
本実施形態によると、半導体装置A40は、上記半導体装置A10と同様に第1金属層51を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、素子裏面312側から外部に放出することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0127】
本実施形態によると、電極パッド26は、第1電極部26aおよび第2電極部26bを含んでいる。第1電極部26aは、樹脂主面41の一部および頂面251に跨って形成され、柱状体25に導通する。第2電極部26bは、第1電極部26aに繋がり、第1樹脂側面431を覆っている。つまり、半導体装置A40は、封止樹脂4の樹脂側面43の一部を覆う側方電極(電極パッド26)を有している。このような構成よると、はんだを用いて、半導体装置A40を電子機器などの回路基板に実装した際、電極パッド26の第2電極部26bを覆うようにはんだフィレットが形成される。したがって、はんだの接合状態を、半導体装置A40の側方から目視確認することができる。すなわち、はんだの接合状態を、X線検査装置などを用いることなく、目視によって容易に確認することができる。さらに、上記はんだフィレットは第1電極部26aおよび第2電極部26bに跨って形成されるので、半導体装置A40と回路基板との接合面積が多くなる。これにより、半導体装置A40の接合強度の向上を図ることができる。
【0128】
その他、本実施形態において、第1ないし第3実施形態と同様に構成されるものにおいては、第1ないし第3実施形態と同様の効果を奏する。
【0129】
〔第5実施形態〕
図46に基づき、第5実施形態にかかる半導体装置A50について説明する。この図において、上記した半導体装置A10,A20,A30,A40と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0130】
図46は、半導体装置A50の断面図であって、第4実施形態の
図38に示す断面に対応する。
【0131】
半導体装置A50は、上記した半導体装置A40と比較して、主に、基板1および封止樹脂4の形状が異なる。具体的には、基板1は、第4実施形態にかかる基板1と比較して、切り欠き部17を有している。封止樹脂4は、第4実施形態にかかる封止樹脂4と比較して、充填部45を含んでいる。
【0132】
切り欠き部17は、基板1の基板主面11および基板側面13から窪んだ部分である。切り欠き部17によって、基板1の基板側面13は、2段になっている。切り欠き部17は、平面視における基板1の周縁に配置されている。切り欠き部17は、平面視において、各主面配線21および各柱状体25に重ならない。切り欠き部17には、封止樹脂4の一部(充填部45)が充填されている。切り欠き部17は、側壁面171および底面172を有する。
【0133】
側壁面171は、基板主面11と底面172とに繋がる。
図45に示す例においては、側壁面171は、平坦であり、かつ、基板主面11および底面172の双方に対して略直交している。なお、側壁面171は、基板主面11および底面172の双方に対して傾斜していてもよい。この場合の傾斜角は、たとえば約55°(たとえば54.7°)である。
【0134】
底面172は、側壁面171と基板側面13とに繋がる。
図45に示す例においては、底面172は、平坦であり、かつ、基板主面11と同じ方向を向く。底面172は、z方向において、基板主面11と基板裏面12との間に位置する。
【0135】
図46に示す例においては、側壁面171および底面172はともに、絶縁層15で覆われていない。つまり、側壁面171および底面172は、絶縁層15から露出する。なお、
図46に示す例とは異なり、側壁面171および底面172がともに、絶縁層15に覆われていてもよい。
【0136】
充填部45は、封止樹脂4のうち、切り欠き部17に充填された部分である。充填部45は、側壁面171および底面172を覆っている。充填部45のx方向を向く面は、基板側面13と面一である。
【0137】
その他、半導体装置A50は、半導体装置A40と比較して、次の点でも異なる。それは、第2金属層52が、基板1の基板主面11に接しておらず、絶縁層15の上に形成されている。つまり、第2金属層52と基板1との間に絶縁層15が介在している。このため、基板主面11は、全面が被覆領域111であり、露出領域112を含んでいない。
【0138】
次に、
図47~
図50に基づき、半導体装置A50の製造方法の一例について説明する。なお、第4実施形態にかかる半導体装置A40の製造方法と共通する部分は、説明を省略する。これらの図は、半導体装置A50の製造工程を示す断面図であり、
図46に示す断面に対応する。
【0139】
半導体装置A50の製造方法は、半導体装置A40の製造方法と比較して、主に、下地層形成工程(
図8参照)の前に、基材81を加工する工程(基材加工工程)が追加される。基材加工工程は、第4実施形態と同様に、基材81を準備し、当該基材81の表面811の全面に絶縁層815を形成した後(
図5参照)に行われる。基材加工工程には、次に示す4つの工程がある。
【0140】
1つ目の工程では、
図47に示すように、レジスト層807を形成する。レジスト層807の形成は、たとえばフォトリソグラフィによる。具体的には、
図7に示す絶縁層815の全面を覆うように、レジスト層807を形成した後、レジスト層807に対して露光・現像を行うことによって、パターンを形成する。パターンを構成するレジスト層807は、開口しており、開口した部分から絶縁層815が露出する。
【0141】
2つ目の工程では、
図48に示すように、絶縁層815の一部を除去する。具体的には、レジスト層807から露出する絶縁層815を除去する。絶縁層815の部分除去は、たとえば、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによる。これにより、基材81の表面811の一部が、絶縁層815およびレジスト層807の双方から露出する。
【0142】
3つ目の工程では、
図49に示すように、基材81に凹部817を形成する。凹部817の形成は、たとえばKOHを用いた異方性のウェットエッチングによる。なお、KOHの代わりに、TMAHやEDPなどのアルカリ溶液を用いてもよい。また、フッ硝酸(HFとHNO
3の混酸)溶液をエッチング溶液として用いることで、等方性のウェットエッチングで行うようにしてもよい。さらに、ウェットエッチングに限定されず、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングであってもよいし、ダイシングブレードを用いたハーフエッチングにより、凹部817を形成してもよい。形成された凹部817は、
図49に示すように、側壁面817aおよび底面817bを有している。側壁面817aは、基材81の表面811に繋がり、底面817bは、側壁面817aに繋がる。底面817bは、平坦であり、表面811と同じ方向を向く。基材81の表面811が(110)面である場合、ウェットエッチングにより形成される側壁面817aは、
図49に示すように、表面811に対して略直交する。なお、基材81の表面811が(100)面である場合、ウェットエッチングにより形成される側壁面817aは、表面811に対して約54.7°で傾斜する。
【0143】
4つ目の工程では、
図50に示すように、レジスト層807を除去する。
【0144】
以上で示した4つの工程を経ることで、
図50に示すように、基材81に凹部817が形成される。その後は、第4実施形態と同様に、下地層形成工程(
図8参照)以降の工程が順次行われる。そして、たとえばブレードダイシングによって、半導体装置A50の基板1に対応する範囲ごとの個片に分割することで、半導体装置A50が形成される。このとき、凹部817を通るように切断されることで、半導体装置A50の基板1に、切り欠き部17が形成される。
【0145】
次に、半導体装置A50およびその製造方法の作用効果について説明する。
【0146】
本実施形態によると、半導体装置A50は、上記半導体装置A10と同様に、第1金属層51を備えている。したがって、半導体素子31から発生した熱を、素子裏面312側から外部に放熱することが可能となる。すなわち、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0147】
本実施形態によると、半導体装置A50は、基板1に切り欠き部17が形成されており、当該切り欠き部17には封止樹脂4の一部(充填部45)が充填されている。このような構成によると、半導体装置A50は、半導体装置A40と比較して、半導体装置A50の側方における、基板1と電極パッド26とのz方向の距離を大きくできる。したがって、半導体装置A50を回路基板等に実装する際に用いるはんだが、基板1と電極パッド26とに跨って形成されることを抑制できる。特に、基板1が、絶縁体ではなく、導電体である場合、はんだが基板1と電極パッド26とに跨って形成されると、意図せぬ短絡の原因となる。よって、はんだが基板1と電極パッド26とに跨って形成されることを抑制することで、意図せぬ短絡を抑制することができる。
【0148】
その他、本実施形態において、第1ないし第4実施形態と同様に構成されるものにおいては、第1ないし第4実施形態と同様の効果を奏する。たとえば、本実施形態においても、電極パッド26は、第1電極部26aおよび第2電極部26bを含んでいるので、半導体装置A50を回路基板等に実装した際のはんだの接合状態を目視によって容易に確認できる。
【0149】
第4および第5実施形態では、半導体装置A40,A50は、第1金属層51を備えていたが、これを備えていなくてもよい。たとえば、第1金属層形成工程の3つ目の工程(
図42参照)において、素子裏面831b上のレジスト層806を形成しなければ、第1金属層51を備えてない半導体装置を製造できる。あるいは、第1金属層51の代わりに、絶縁性の保護膜が形成されていてもよい。
【0150】
第4および第5実施形態では、半導体装置A40,A50は、電極パッド26が、x方向を向く樹脂側面43に形成されている場合を示したが、これに限定されず、y方向を向く樹脂側面43にも形成されていてもよい。つまり、半導体装置A40,A50は、DFN(Dual Flatpack No-leaded)型のパッケージ構造ではなく、QFN(Quad Flatpack No-leaded)型のパッケージ構造であってもよい。
【0151】
第1ないし第5実施形態では、半導体装置A10,A20,A30,A40,A50はそれぞれ、第2金属層52を備えていたが、これを備えていなくてもよい。たとえば、上記めっき層形成工程(
図9および
図10参照)において、めっき層852bを形成させる位置にもレジスト層802を形成しておくことで、第2金属層52を備えない半導体装置を製造できる。
【0152】
第1ないし第5実施形態では、各半導体装置A10,A20,A30,A40,A50のそれぞれにおいて、半導体素子31と第2金属層52とが離間しており、半導体素子31と第2金属層52との間には封止樹脂4が充填されている場合を示したが、これに限定されない。たとえば、半導体素子31と第2金属層52とを導電体によって接合させてもよい。
図51は、このような変形例を説明するための図であり、
図2に対応する断面図である。同図は、たとえば半導体装置A10において、半導体素子31と第2金属層52とを接合層32’で接合した場合を示している。本変形例においては、接合層32’は、接合層32と同じ材料からなる。また、
図51に示すように、接合層32’は、第2金属層52の半導体素子31に対向する面(図中上面)の一部を覆うように形成されている。なお、当該対向する面のすべてを覆うように形成されていてもよい。また、接合層32’の配置および形状は、
図51に示すものに限定されない。このような構成をとることで、半導体素子31から発生した熱が、接合層32’を介して、第2金属層52に伝達する。当該接合層32’は、主に金属材料であるため、封止樹脂4よりも熱伝導率が高い。したがって、半導体装置の放熱性能をさらに向上させることができる。なお、半導体素子31と第2金属層52とを接合層32’で接合する場合においては、第2金属層52を、内部配線として利用してもよい。この場合、第2金属層52と基板1との間に絶縁材料を介在させることが好ましい。
【0153】
第1ないし第5実施形態では、半導体装置A10,A20,A30,A40,A50はそれぞれ、1つの半導体素子31を備えている場合を示したが、これに限定されず、半導体素子31と異なる他の半導体素子を1つ以上備えていてもよい。
図52は、このような変形例を説明するための図であり、
図2に対応する断面図である。同図は、たとえば半導体装置A10において、半導体素子33をさらに備えた場合を示している。本変形例においては、半導体素子33は、たとえばダイオードなどのディスクリート半導体である。なお、ディスクリート半導体ではなく、半導体素子31と同様に、集積回路であってもよい。半導体素子33は、表面実装型のパッケージである。このような構成をとることで、半導体装置の多機能化を図ることができる。
【0154】
第1ないし第5実施形態では、半導体装置A10,A20,A30,A40,A50はそれぞれ、4つの柱状体25を備えている場合を示したが、柱状体25の数はこれに限定されない。柱状体25の数は、半導体素子31に形成された複数の電極バンプ31aの数に応じて、適宜変更可能である。
【0155】
本開示にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法は、上記実施形態に限定されるっものではない。本開示にかかる半導体装置の各部の具体的な構成、および、本開示にかかる半導体装置の製造方法の各工程の具体的な手法は、種々に設計変更自在である。
【0156】
本開示にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法は、以下の付記に関する実施形態を含む。
[付記1]
厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子と、
前記半導体素子に導通する配線部と、
前記配線部に導通する電極パッドと、
前記半導体素子の一部を覆う封止樹脂と、
前記素子裏面に接し、前記封止樹脂から露出する第1金属層と、
を備えており、
前記半導体素子は、前記厚さ方向から見て、前記第1金属層に重なる、半導体装置。
[付記2]
前記第1金属層と前記電極パッドとは、同じ素材からなる、付記1に記載の半導体装置。
[付記3]
前記素材は、互いに積層されたNi層、Pd層、および、Au層である、付記2に記載の半導体装置。
[付記4]
前記電極パッドと前記第1金属層とは絶縁されている、付記2または付記3に記載の半導体装置。
[付記5]
前記配線部から絶縁された第2金属層をさらに備えており、
前記第2金属層は、前記厚さ方向において前記半導体素子よりも前記素子主面が向く方向に配置され、かつ、少なくとも一部が前記厚さ方向から見て前記半導体素子と重なる、付記1ないし付記4のいずれかに記載の半導体装置。
[付記6]
前記第2金属層および前記配線部はともに、互いに積層された下地層およびめっき層から構成される、付記5に記載の半導体装置。
[付記7]
前記下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、
前記めっき層は、Cuから構成される、付記6に記載の半導体装置。
[付記8]
半導体材料から構成され、前記配線部が配置された基板と、
前記基板と前記配線部とを絶縁するための絶縁層と、をさらに備えている、付記1ないし付記7のいずれかに記載の半導体装置。
[付記9]
半導体材料から構成され、前記配線部が配置された基板と、
前記基板と前記配線部とを絶縁するための絶縁膜と、をさらに備えており、
前記基板は、前記半導体素子を搭載する搭載面を有し、
前記搭載面は、前記絶縁膜が形成された被覆領域と前記絶縁膜から露出する露出領域とを含んでおり、
前記第2金属層は、前記露出領域の少なくとも一部において前記搭載面に接する、付記5ないし付記7のいずれかに記載の半導体装置。
[付記10]
前記半導体材料は、Siである、付記8または付記9に記載の半導体装置。
[付記11]
導電性を有し、前記配線部から前記厚さ方向に突き出た柱状体をさらに備えており、
前記電極パッドは、前記柱状体に接する、付記1ないし付記10のいずれかに記載の半導体装置。
[付記12]
前記柱状体は、前記素子裏面と同じ方向を向き、前記封止樹脂から露出した頂面を有し、
前記封止樹脂は、前記素子裏面と同じ方向を向く樹脂主面を有し、
前記頂面および前記樹脂主面はともに、前記素子裏面と面一である、付記11に記載の半導体装置。
[付記13]
前記頂面は、前記電極パッドに覆われており、
前記電極パッドと前記第1金属層とは、前記厚さ方向において一致する、付記12に記載の半導体装置。
[付記14]
前記封止樹脂は、第1樹脂側面および第2樹脂側面を有しており、
前記第1樹脂側面は、前記樹脂主面に繋がり、
前記第2樹脂側面は、前記厚さ方向に見て、前記第1樹脂側面よりも、前記封止樹脂の内側に配置されている、付記12に記載の半導体装置。
[付記15]
前記電極パッドは、前記樹脂主面および前記頂面に跨って形成された第1電極部と、前記第1電極部に繋がり、かつ、前記第1樹脂側面を覆う第2電極部と、を含んでいる、付記14に記載の半導体装置。
[付記16]
前記配線部に導通し、前記半導体素子を接合する接合層を、さらに備える、付記1ないし付記15のいずれかに記載の半導体装置。
[付記17]
半導体材料から構成された基板を用意する工程と、
基板上に配置された配線部を形成する配線部形成工程と、
厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する半導体素子を、前記素子主面が前記基板に対向する姿勢で、前記配線部に導通させる半導体素子搭載工程と、
前記半導体素子を覆う封止樹脂を形成する封止樹脂形成工程と、
前記封止樹脂の一部を除去し、前記素子裏面を露出させる半導体素子露出工程と、
前記封止樹脂から露出した前記素子裏面に接する第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
前記配線部に導通する電極パッドを形成する電極パッド形成工程と、を有する半導体装置の製造方法。
[付記18]
前記第1金属層および前記電極パッドの形成はともに、無電解めっきによる、付記17に記載の半導体装置の製造方法。
[付記19]
前記第1金属層形成工程と前記電極パッド形成工程とは、一括して行う、付記18に記載の半導体装置の製造方法。
[付記20]
前記厚さ方向において前記半導体素子と前記基板との間に配置された第2金属層を形成する第2金属層形成工程をさらに有する、付記17ないし付記19のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
[付記21]
前記第2金属層形成工程と前記配線部形成工程とはともに、スパッタリング法により下地層を形成する工程と、電解めっきによりめっき層を形成する工程とを含む、
請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
[付記22]
前記第2金属層形成工程と前記配線部形成工程とは、一括して行う、付記21に記載の半導体装置の製造方法。
[付記23]
導電性を有し、かつ、前記配線部から前記厚さ方向に突き出た柱状体を形成する柱状体形成工程をさらに有しており、
前記柱状体は、前記素子裏面と同じ方向を向き、かつ、前記封止樹脂から露出する頂面を有しており、
前記電極パッド形成工程において、前記頂面を覆う前記電極パッドを形成する、付記17ないし付記22のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0157】
A10,A20,A20’,A30,A30’,A40,A50:半導体装置
1 :基板
11 :基板主面
111 :被覆領域
112 :露出領域
12 :基板裏面
13 :基板側面
14 :凹部
141 :底面
142 :連絡面
15 :絶縁層
16,16’:貫通孔
17 :切り欠き部
171 :側壁面
172 :底面
20 :配線部
201 :下地層
202 :めっき層
21 :主面配線
22 :連絡面配線
23 :底面配線
24 :貫通配線
241 :露出面
25 :柱状体
251 :頂面
252 :側面
26 :電極パッド
26a :第1電極部
26b :第2電極部
261 :Ni層
262 :Pd層
263 :Au層
27 :金属膜
31 :半導体素子
31a :電極バンプ
311 :素子主面
312 :素子裏面
313 :素子側面
32,32’:接合層
33 :半導体素子
4 :封止樹脂
41 :樹脂主面
43 :樹脂側面
431 :第1樹脂側面
432 :第2樹脂側面
45 :充填部
51 :第1金属層
511 :Ni層
512 :Pd層
513 :Au層
52 :第2金属層
521 :下地層
522 :めっき層
6 :樹脂膜
801,802,803,804,806,807:レジスト層
801a,803a,804a:開口部
805 :マスク層
81 :基材
811 :表面
811a :領域
811b :領域
812 :裏面
813 :凹部
814 :凹部
814a :底面
814b :連絡面
815 :絶縁層
815a :開口
816 :貫通孔
817 :凹部
817a :側壁面
817b :底面
820 :配線部
820a :下地層
820b :めっき層
820z :下地層
824 :貫通配線
824a :露出面
825 :柱状体
825a :露出面
826 :電極パッド
826d :下地層
826e :めっき層
831 :半導体素子
831a :素子主面
831b :素子裏面
832 :接合層
839 :電極バンプ
84 :封止樹脂
84a :表面
841 :樹脂主面
844 :凹部
851 :第1金属層
851d :下地層
851e :めっき層
852 :第2金属層
852a :下地層
852b :めっき層
86 :樹脂膜
890 :下地層