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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-24
(45)【発行日】2023-05-02
(54)【発明の名称】掃除機用吸込具および電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20230425BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019135345
(22)【出願日】2019-07-23
(65)【公開番号】P2021016700
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(72)【発明者】
【氏名】市川 洋光
(72)【発明者】
【氏名】大津 育弘
(72)【発明者】
【氏名】興津 信秀
(72)【発明者】
【氏名】清水 孝吉
(72)【発明者】
【氏名】山本 恵美
(72)【発明者】
【氏名】大島 拳斗
(72)【発明者】
【氏名】江部 清
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-526939(JP,A)
【文献】特開2019-025203(JP,A)
【文献】特開2003-093286(JP,A)
【文献】特開2017-104711(JP,A)
【文献】特表2013-516262(JP,A)
【文献】実公昭52-017976(JP,Y1)
【文献】特表2016-504100(JP,A)
【文献】特開2003-093301(JP,A)
【文献】特開2005-021467(JP,A)
【文献】特開平09-075274(JP,A)
【文献】国際公開第2017/071727(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0269290(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00- 9/32
A47L 5/00- 5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機用吸込具であって、
掃除機本体と直接的または間接的に接続される連結管と、
第一回転ブラシ収容部および前記第一回転ブラシ収容部の後側に位置する第二回転ブラシ収容部を含み、少なくとも下方が開放された収容部と、前記収容部に開口した吸込開口と、前記吸込開口と前記連結管とを連通させる吸込風路とを有した筐体と、
前記第一回転ブラシ収容部に配置された第一回転ブラシと、
前記第二回転ブラシ収容部に配置された第二回転ブラシと、
前記第一回転ブラシの少なくとも一部の上方に設けられ、前記第一回転ブラシ収容部の内面と前記第一回転ブラシとの間の隙間の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部と、
前記第二回転ブラシ収容部の前端部に設けられ、前記吸込開口よりも下方に延びる突出壁と、
を備え
前記吸込開口は、前記第一回転ブラシと前記第二回転ブラシとの間に開口し、
前記第一回転ブラシは、回転軸より下方で前側から後側に向かうように回転する掃除機用吸込具。
【請求項2】
前記遮蔽部は、前記吸込開口の少なくとも下端よりも高い位置に配置されている
請求項1に記載の掃除機用吸込具。
【請求項3】
前記収容部は、前記第一回転ブラシの外形に沿う曲面状の凹部を有し、
前記遮蔽部は、前記凹部の内面に設けられている
請求項1または請求項2に記載の掃除機用吸込具。
【請求項4】
前記遮蔽部は、前記第一回転ブラシの回転軸に沿って延設されている
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項5】
前記第一回転ブラシの外径は、前記第二回転ブラシの外径より大きく、
前記吸込風路は、前記第一回転ブラシの上方を外れ、かつ、前記第二回転ブラシ収容部の上方に形成されている
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項6】
前記第一回転ブラシを駆動する第一モータと、
前記第二回転ブラシを駆動する第二モータと、を備える
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項7】
前記第二回転ブラシは、1本の回転ブラシで構成されるとともに、前記第二回転ブラシの回転軸に沿う方向において前記筐体の半分以上の長さを有する
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項8】
前記遮蔽部は、軟質部材で形成されている
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項9】
前記第一回転ブラシは、前記第二回転ブラシよりも起毛の密度が高い
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項10】
前記第一回転ブラシは、外周に前記第一回転ブラシの回転方向に並べられた複数の第一起毛帯を有し、
前記回転方向における前記第一起毛帯の幅は、前記回転方向における前記複数の第一起毛帯の間の隙間の幅よりも大きい
請求項に記載の掃除機用吸込具。
【請求項11】
前記掃除機本体と、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の掃除機用吸込具と、
を備える電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、掃除機用吸込具および電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気掃除機用の吸込具として、開口部に回転ブラシが設けられ、吸引清掃時に上記回転ブラシが被清掃面に対して回転することにより、被清掃面上の塵埃を掻き出しながら吸引する吸込具が提案されている。このような吸込具は、回転ブラシにより塵埃を掻き出せるという利点がある一方、回転ブラシが配置されるため吸込具の内部に隙間が生じ易い。そのため、吸込み効率が低下し易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-104711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、吸込み効率の向上を図ることができる掃除機用吸込具および電気掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る掃除機用吸込具は、連結管と、筐体と、第一回転ブラシと、第二回転ブラシと、遮蔽部、突出壁とを持つ。前記連結管は、掃除機本体と直接的または間接的に接続される。前記筐体は、第一回転ブラシ収容部および前記第一回転ブラシ収容部の後側に位置する第二回転ブラシ収容部を含み、少なくとも下方が開放された収容部と、前記収容部に開口した吸込開口と、前記吸込開口と前記連結管とを連通させる吸込風路とを有する。前記第一回転ブラシは、前記第一回転ブラシ収容部に配置されている。前記第二回転ブラシは、前記第二回転ブラシ収容部に配置されている。前記遮蔽部は、前記第一回転ブラシの少なくとも一部の上方に設けられ、前記第一回転ブラシ収容部の内面と前記第一回転ブラシとの間の隙間の少なくとも一部を遮蔽する。前記突出壁は、前記第二回転ブラシ収容部の前端部に設けられ、前記吸込開口よりも下方に延びる。前記吸込開口は、前記第一回転ブラシと前記第二回転ブラシとの間に開口する。前記第一回転ブラシは、回転軸より下方で前側から後側に向かうように回転する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態に係る電気掃除機の斜視図。
図2】実施形態に係る掃除機用吸込具の斜視図。
図3】実施形態に係る掃除機用吸込具の上面図。
図4】実施形態に係る掃除機用吸込具の下面図。
図5図3に示すV-V線における断面図。
図6図3に示すVI-VI線における断面図。
図7】実施形態に係る掃除機用吸込具の内部を示す斜視図。
図8】実施形態の第一ブラシを示す斜視図。
図9】実施形態の第二ブラシを示す斜視図。
図10】実施形態に係る掃除機用吸込具の変形例の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の掃除機用吸込具および電気掃除機を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気掃除機100の斜視図である。
【0008】
電気掃除機100は、掃除機本体200と掃除機用吸込具1(以下、「吸込具」と称する。)と、を備える。電気掃除機100は、さらに、延長管300を備える。吸込具1は、延長管300を介して掃除機本体200の吸引口203に接続されて使用される。以下では、二次電池ユニット206が内蔵されたコードレスタイプであり、所謂スティック型の電気掃除機を例に説明する。但し、電気掃除機100および吸込具1は、コードレスタイプおよびスティック型の例に限定されず、例えば、車輪を含む掃除機本体を有した所謂キャニスタ型、電源コードを備え商用電源と接続して電源を得るコード型タイプ、その他の電気掃除機にも適用可能である。
【0009】
掃除機本体200は、電動送風機201と、集塵部202と、二次電池ユニット206と、制御部208と、吸引口203と、ハンドル204とを備える。電動送風機201、二次電池ユニット206、および制御部208は、筐体2内に収容されている。吸引口203およびハンドル204は筐体2に形成されている。
【0010】
ハンドル204は、電気掃除機100のユーザが把持する部分である。ハンドル204は筐体2の一端部に設けられている。ハンドル204には、電気掃除機100の電源や駆動モードを切り替える複数の設定ボタン207が設けられている。
【0011】
吸引口203は、延長管300が取り付けられる開口部である。吸引口203は、筒形状を有し、集塵部202を介して電動送風機201の吸引経路(不図示)に接続されている。吸引口203には、ロック部205が設けられている。ロック部205は、吸引口203に挿入される延長管300を係合状態で保持するクランプ式の係合機構である。
【0012】
電動送風機201は、ファンモータまたはメインモータと呼ばれるモータと、モータにより回転されるインペラとを含み、駆動されることで負圧を発生させる。電動送風機201のモータは、例えば、直流モータが挙げられるが、これに限定されず各種モータが使用可能である。電動送風機201は、発生させた負圧により吸引口203等から空気を吸い込み、排気口209から掃除機本体200の外部に排気するように構成されている。
【0013】
集塵部202は、筐体2に着脱可能に装着されている。集塵部202は、電動送風機201の働きにより掃除機本体200に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を分離する装置である。集塵部202は、ハンドル204の前方かつ吸引口203の上方に取り付けられている。集塵部202の流路の下流端は、電動送風機201の吸引路に接続されている。集塵部202は、塵収容部2021と、塵分離機2022とを備える。集塵部202が筐体2に装着された状態で、集塵部202が吸引口203の後端部と連通し、塵分離機2022が吸引口203から吸引された塵埃を含む空気から塵を分離し、分離された塵が塵収容部2021内に貯留される。
【0014】
二次電池ユニット206は、不図示の充電装置と電気的に接続されて充電される。二次電池ユニット206は、電気掃除機100が動作するために必要な電力を電気掃除機100に供給する。例えば、二次電池ユニット206は、電動送風機201、吸引具1内のモータ51,52、および制御部208等に電力を供給する。
【0015】
電動送風機201は制御部208により制御される。制御部208は、例えばマイコンなどを備えた制御基板である。制御部208は、例えば設定ボタン207によるユーザの操作に応じて電動送風機201等を動作させる駆動制御部を備えている。制御部208は、商用交流電源などの外部電源から給電を受けて二次電池を充電する定電流回路などの充電回路部を備えていてもよい。制御基板は、配線パターンが設けられたプリント配線板と、プリント配線板に実装された複数の電子部品とを含む。
【0016】
図2は、本実施形態に係る掃除機用吸込具1の斜視図である。図3は、掃除機用吸込具1の上面図である。図4は、掃除機用吸込具1の下面図である。図5は、図3に示すV-V線における断面図である。図6は、図3に示すVI-VI線における断面図である。吸込具1は、連結管9と、筐体2と、第一回転ブラシ3と、第二回転ブラシ4と、遮蔽部7と、を備える。吸込具1は、モータ51,52、制御部10、及び電気コネクタ93をさらに備える。
【0017】
図2から図4に示すように、吸込具1は、上面視略長方形の筐体2の長手方向の中央部に連結管9が設けられている。以下の説明において、連結管9が設けられている側を吸込具1の後側と称し、筐体2において連結管9が設けられた側とは反対側を吸込具1の前側と称する。図3に示す矢印FRを前方向、矢印RRを後方向と称する。筐体2内には、第一回転ブラシ3及び第二回転ブラシ4が筐体2の長手方向に沿って設けられている。第一回転ブラシ3および第二回転ブラシ4は各回転シャフト31,41の軸線が平行に配置されている。第一回転ブラシ3が筐体2の前側に配置され、第二回転ブラシ4が第一回転ブラシ3の後方(連結管9側)に配置されている。連結管9は、各回転ブラシ3,4の回転シャフト31,41の軸線に直交する方向に延びている。以下、各回転ブラシ3,4の回転シャフト31,41が延びる方向を回転軸方向と称する。
【0018】
連結管9は、掃除機本体200と直接的または間接的に接続される管状部材である。例えば、連結管9は、電気掃除機100の延長管300と連結可能である。連結管9の上端部94が延長管300に接続される。延長管300の下端部にはロック部210が設けられている。ロック部210により、延長管300と連結管9との接続状態が保持される。吸引口203の開口形状及びロック部205の構成と、延長管300の下端部の開口形状およびロック部210の構成とは同様である。したがって、連結管9は、延長管300の下端部および吸引口203に接続可能である。
【0019】
連結管9の下端部95は、筐体2の連結口21に挿入されている。連結管9の上面には電気コネクタ93が設けられている。電気コネクタ93は後述する制御部10およびモータ51,52と電気的に接続されている。電気コネクタ93は、延長管300の電気コネクタ(不図示)と電気的に接続されて、掃除機本体200の二次電池ユニット206から制御部10およびモータ51,52が通電される。
【0020】
筐体2は、収容部6と、吸込開口22と、吸込風路26とを有する。筐体2は、連結口21と、吸込口28とをさらに備える。連結口21は、筐体2の後端部における回転軸方向の略中央部に形成された開口部であり、連結管9が挿入される。図5に示すように、連結口21は、略球形の中空部を有し、中空部内に連結管9が挿入されて係合されている。連結口21の上部211は、連結管9の下端部95の上部の円弧部と摺接している。連結管9は、連結口21に対して上下方向および左右方向(回転軸方向)に相対回動可能に連結されている。連結管9の下端部95の下面には、ブラシ92が設けられ、連結口21との隙間の通風を遮蔽している。
【0021】
筐体2は、筐体2の回転軸方向の略中央部に吸込風路26を備える。吸込風路26は、連結口21に連通し、連結口21から前方に延び、吸込風路26の前側の端部である吸込開口22が筐体2の前後方向の略中央部に開口する。吸込開口22は、収容部6に開口している。吸込風路26の吸込開口22は、第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4との間に開口している。吸込風路26は、後述する第二回転ブラシ収容部62の上方に配置され、連結口21と吸込開口22との間を連結する通路である。
【0022】
吸込開口22は、回転軸方向では、筐体2の中央部のみに開口している。吸込開口22は、回転軸方向における吸込開口22の一部に開口していればよく、中央部に限定されない。
【0023】
吸込開口22は、第一回転ブラシ3、第二回転ブラシ4の回転軸方向に沿って長い略長方形状に形成されている。吸込開口22は、前端221よりも後端222の方が低く、斜め前方に向かって開口している。吸込開口22は、前端221が第一回転ブラシ3の回転中心軸O3および第二回転ブラシ4の回転中心軸O4よりも高い位置で開口している。
【0024】
吸込開口22の少なくとも一部(例えば全部)は、第一回転ブラシ3の回転中心軸O3よりも高い位置で開口していればよい。吸込開口22の少なくとも一部(例えば全部)は、第二回転ブラシ4の回転中心軸O4よりも高い位置で開口していればよい。
【0025】
吸込口28は、図4に示すように、筐体2の下面29に形成されている。吸込口28は、筐体2の前端から開口し、第一回転ブラシ3および第二回転ブラシ4が下面29から露出する寸法の矩形の開口形状を有する。
【0026】
吸込口28の上方に収容部6が形成されている。収容部6は、下方が吸込口28により開放されている。収容部6は、第一回転ブラシ収容部61(以下、「第一ブラシ収容部」と称する。)および第二回転ブラシ収容部62(以下、「第二ブラシ収容部」と称する。)を備える。図5に示すように、収容部6は、筐体2の前端部に第一ブラシ収容部61が設けられ、第一ブラシ収容部61の後端に隣接して、吸込開口22が開口し、吸込開口22の後端222に隣接して第二ブラシ収容部62が設けられている。
【0027】
図2に示すように、筐体2の前端面24には第一回転ブラシ3が露出する前開口27が形成されている。図5に示すように、第一回転ブラシ3の前端部が前開口27よりも前方に露出するように配置されている。この構成により、塵埃を吸込開口22側に巻き込み易い。
【0028】
第一ブラシ収容部61および第二ブラシ収容部62は、それぞれ曲面状の凹部611,621を有する。第一ブラシ収容部61の凹部611の下方に第一回転ブラシ3が収容され、第二ブラシ収容部62の凹部621の下方に第二回転ブラシ4が収容されている。各凹部611,621は、各回転ブラシ3、4の外形に沿う曲面状の形状を有する。各凹部611,621と各回転ブラシ3、4の外縁との間が僅かに離間するように各回転ブラシ3、4が取り付けられている。したがって、収容部6は、各回転ブラシ3、4の回転を妨げず、且つ、収容部6と被清掃面Fとの間の隙間を最小限に抑える程度の隙間が形成されている。
【0029】
本説明において、「収容部に収容され」および「収容部に配置され」とは、対象部材の少なくとも一部が収容部内に配置されていることを意味し、対象部材の一部が収容部の外部にはみ出している場合も含む。
【0030】
第一ブラシ収容部61は、吸込開口22よりも高い位置に設けられている。第二ブラシ収容部62の凹部621は、180度よりも大きな円弧面を有する。第二ブラシ収容部62の前端部は、突出壁622として、吸込開口22よりも下方に延びており、さらに言えば、第二回転ブラシ4の回転中心軸O4よりも低い位置まで延びている。第二ブラシ収容部62の後端部は、吸込開口22よりも低い位置までに延びており、さらに言えば、第二回転ブラシ4の回転中心軸O4よりも低い位置まで延びている。第二ブラシ収容部62の後端部は、吸込具1の下面29に繋がっている。
【0031】
第一ブラシ収容部61の凹部611の内面には、遮蔽部7が設けられている。遮蔽部7は、第一ブラシ収容部61の凹部611と第一回転ブラシ3の外縁との間の隙間の少なくとも一部を遮蔽する部材である。遮蔽部7は、第一ブラシ収容部61の凹部611から第一回転ブラシ3側に突出して設けられている。遮蔽部7は、吸込開口22の後端222(下端)よりも高い位置に配置されている。遮蔽部7は第一ブラシ収容部61の後端部に設けられている。遮蔽部7は、第一回転ブラシ3に沿って回転軸方向に延設されている。より具体的には、遮蔽部7は、回転軸方向における凹部611の全長にわたって設けられている。
【0032】
遮蔽部7は、例えば、スポンジ、ブラシ、軟性ゴム、フェルト等の軟性部材で構成されている。遮蔽部7と第一回転ブラシ3との間は密接しておらず、第一回転ブラシ3の回転動作を妨げない程度に僅かな隙間を有する。遮蔽部7による隙間の遮蔽は、隙間の通気を完全に遮断するものではなく、第一ブラシ収容部61の内面(収容部6の内面)と第一回転ブラシ3の外周との隙間の一部を遮蔽し、通気量を低減させる効果を奏するものであればよい。
【0033】
遮蔽部7は、第一ブラシ収容部61の円弧状の凹部611の形状に合わせた円弧状に形成されている。遮蔽部7が設けられる位置は、第一回転ブラシ3の回転方向において、遮蔽部7の寸法は、第一ブラシ収容部61の半分以下の大きさを有する。
【0034】
第二ブラシ収容部62と、吸込開口22との境界部分に、下方に突出する突出壁622が設けられている。突出壁622の下端は、吸込開口22よりも低い。突出壁622は、第二回転ブラシ4の回転中心軸の高さと略等しい高さまで下方に延びている。
【0035】
筐体2は、さらに駆動機構収容部63を備える。図7は、筐体2の上蓋25を省略して示す斜視図である。図6および図7に示すように、駆動機構収容部63は、収容部6と上蓋25との間の空間であり、モータ51,52、および制御部10(図7に模式的に図示)が収容されている。駆動機構収容部63は、収容部6から隔離されており、モータ51,52、および制御部10は、収容部6の上方において、各回転ブラシ3、4及び吸込風路26と隔離されて収容されている。
【0036】
モータ51,52は、第一回転ブラシ3を駆動する第一モータ51と、第二回転ブラシ4を駆動する第二モータ52と、を備える。第一モータ51と第二モータ52とは、独立して回転可能である。第一モータ51および第二モータ52は、回転軸方向の両端部に離間して設けられている。第一モータ51と第二モータ52との間には、吸込風路26および制御部10が設けられている。
【0037】
次に、第一回転ブラシ3および第二回転ブラシ4の構成について説明する。
【0038】
第一回転ブラシ3及び第二回転ブラシ4は、それぞれ収容部6内に配置されて各回転シャフト31,41の両端部が筐体2に回動可能に軸支され、且つ、不図示の駆動力伝達機構を介してモータ51,52に接続されている。
【0039】
図5および図6に示すように、収容部6内における第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4との間の空間を集塵室23と称する。集塵室23は、吸込具1の使用時に、被清掃面Fとの間に囲まれた空間が形成される。詳細は後述するが、集塵室23内に、第一回転ブラシ3により掻き出された被清掃面F上の塵埃が集められ、吸込開口22から吸引される。
【0040】
第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4とは逆方向に回転する。第一回転ブラシ3は、吸込具1の前進方向である前側から後側へ正回転(図5において反時計回り)し、第二回転ブラシ4は、後側から前側へ逆回転(図5において時計回り)する。
【0041】
筐体2の前端部に取り付けられる第一回転ブラシ3の外径D3は、第二回転ブラシ4の外径D4よりも大きい(図4参照)。
【0042】
第一回転ブラシ3は、円筒形の筒部33が回転シャフト31に外挿されて設けられている。第一回転ブラシ3は、筒部33の外周面に複数の第一起毛帯32が取り付けられている。第一起毛帯32は、複数の起毛が埋植された長尺な帯状体である。第一起毛帯32は、第一回転ブラシ3の回転に伴い、被清掃面Fに接触し、被清掃面F上の塵埃を掻き出すブラシの構成要素である。図8は第一回転ブラシ3の筒部33および第一起毛帯32の斜視図である。図8に示すように、同一形状の複数の第一起毛帯32が、回動軸に対して螺旋状に配置されて、筒部33の外周面に係合されている。第一回転ブラシ3は、螺旋状に配置された複数の起毛帯32で外周面の多くが覆われている。
【0043】
第一起毛帯32は、第一回転ブラシ3の外周面における第一回転ブラシ3の回転方向の幅32W(図6参照)が広い幅広帯で構成されている。幅広帯は、第一回転ブラシ3の回転方向において、複数の第一起毛帯32間の隙間よりも第一起毛帯32の幅32Wの方が大きい。
【0044】
第一起毛帯32の幅32Wは、第一回転ブラシ3の直径に応じて設定される。すなわち、第一回転ブラシ3の直径が大きいと、被清掃面Fとの接触面積が大きくなる。第一起毛帯32の回転方向の幅32Wは、被清掃面Fとの接触面積を考慮し、第一回転ブラシ3の外周長の65%以上に設定すると、より効果的に集塵効果および、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができる。この他、第一起毛帯32が第一回転ブラシ3の全周に隙間なく形成されていてもよい。
【0045】
第一起毛帯32と遮蔽部7とは、接触してもよく、接触しなくてもよい。第一起毛帯32と遮蔽部7とが接触する場合は、集塵室23内の気密性をより高めることができる。
【0046】
第二回転ブラシ4は、第二ブラシ収容部62に回動軸方向に沿って1つ設けられている。第二回転ブラシ4は第一回転ブラシ3の回動軸方向の長さに略等しい長さを有する。
【0047】
第二回転ブラシ4は、第一回転ブラシ3と同様に、円筒形の筒部43が回転シャフト41に外挿されて設けられている。第二回転ブラシ4は、回転軸方向の寸法が、筐体2の半分以上の長さを有する。
【0048】
第二回転ブラシ4は、筒部43の外周面に複数の第二起毛帯42が取り付けられている。図9は第二回転ブラシ4の筒部43および第二起毛帯42の斜視図である。図9に示すように、同一形状の複数の第二起毛帯42が、回動軸に対して螺旋状に配置されて、筒部43の外周面に係合されている。第二起毛帯42は、硬質の起毛で構成されている。第二起毛帯42は、第一起毛帯32よりも硬質の起毛の量が多い。その結果、第二回転ブラシ4のブラシ全体の硬さは、第一回転ブラシ3のブラシ全体の硬さよりも固い。ここで、第二回転ブラシ4の方が「硬質の起毛の量が多い」とは、第一回転ブラシ3が硬質の起毛を有しない場合も含む。
【0049】
第一起毛帯32は、第二起毛帯42よりも起毛の密度が高い。起毛帯32,42の密度は、単位面積当たりの起毛の埋植量である。
【0050】
次に、電動送風機201および吸込具1の動作及び使用態様について説明する。図1に示すように、吸込具1の使用時、掃除機本体200の吸引口203に延長管300が挿入され、ロック部205で延長管300と吸引口203との係合状態が保持される。延長管300の先端部に吸込具1の連結管9が挿入され、ロック部210により延長管300に対して、連結管9が機械的および電気的に接続された状態が保持される。
【0051】
吸込具1の下面29を被清掃面F上に配置した状態で、設定ボタン207の操作により掃除機本体200の電源が入れられると、吸引動作が開始され、連結管9および吸込風路26から吸引が開始される。これと同時に、吸込具1も通電状態となり、制御部10によりモータ51、52が駆動され、第一回転ブラシ3が正回転し、第二回転ブラシ4逆回転する。
【0052】
吸引状態で、ユーザの操作により吸込具1が前方向FRに移動すると、吸込具1の前方の塵埃が、第一回転ブラシ3の正回転により掻き出されながら掃除機本体200の吸引力により集塵室23内に誘導される。このとき、遮蔽部7が設けられていることにより、第一回転ブラシ3と第一ブラシ収容部61との間の隙間における前後方向の通気を抑制できる。この結果、吸引時の集塵室23と被清掃面Fとの間の空間の真空度を高めることができ、塵埃の吸込み効率を高めることができる。
【0053】
また、上記吸引時、第二回転ブラシ4が逆回転しているため、吸込具1の前方向への移動に伴い、第二回転ブラシ4より前方の塵埃を集塵室23側に誘導できる。この結果、吸込具1の塵埃の集塵効率が向上する。
【0054】
さらに、第二ブラシ収容部62には、吸込開口22との境界部分に突出壁622が設けられているため、第一回転ブラシ3により後方に向かって掻き出された塵埃が、逆回転している第二回転ブラシ4と第二ブラシ収容部62との間に侵入することを抑制することができる。
【0055】
吸込具1は、第一回転ブラシ3ならびに第二回転ブラシ4と被清掃面Fとの当接部と、遮蔽部7とにより、集塵室23が収容部6の内外に連通する隙間を小さく抑え、真空度を高めることができる。この結果、吸込具1は、集塵性能を高めることができる。
【0056】
以上説明した実施形態によれば、収容部6の内面と第一回転ブラシ3との間に遮蔽部7を備えるため、第一回転ブラシ3と第一ブラシ収容部61の前端部との隙間を遮蔽できる。その結果、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を高めることができる。
【0057】
以上説明した実施形態によれば、遮蔽部7は、第一回転ブラシ3の回転軸に沿って延設されているため、第一回転ブラシ3と第一ブラシ収容部61との隙間を第一回転ブラシ3の長手方向の広範囲にわたって遮蔽できる。この結果、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を高めることができる。
【0058】
以上説明した実施形態によれば、第一回転ブラシ3の外径は、第二回転ブラシ4の外径より大きいため、被清掃面Fに対する第一回転ブラシ3の設置面積を広く確保できる。この結果、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を高めることができる。また、第二回転ブラシ4の外径が第一回転ブラシ3の外径よりも小さい結果、モータ51,52等の収容空間第二回転ブラシ4近傍に配置でき、小型化を図ることができる。この結果、吸込具1の高さを低くすることが可能となり、清掃時、高さが低い隙間に容易に吸込具1を進入させることができる。
【0059】
以上説明した実施形態によれば、収容部6は、第一回転ブラシ3を収容する第一ブラシ収容部61と、第二回転ブラシ4を収容する第二ブラシ収容部62とを備え、各ブラシ収容部61,62は、回転ブラシ3、4の外形に沿った形状を有するため、各回転ブラシ3,4に沿った収容部6を形成できる。この結果、各回転ブラシ3,4と収容部6との間の隙間を小さく抑えることができる。遮蔽部7は、吸込具1の前方に配置された第一ブラシ収容部61の内面と第一回転ブラシ3との間に設けられているため、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を向上させることができる。
【0060】
以上説明した実施形態によれば、連結管9と連通する吸込開口22が第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4との間に開口するため、第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4との間の空間に集められた塵埃を効率良く吸引できる。さらに、第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4との間の集塵室23と、被清掃面Fとの間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を向上させることができる。
【0061】
以上説明した実施形態によれば、遮蔽部7は、吸込開口22よりも第一回転ブラシ3側の収容部6の内面から突出して形成されている。すなわち、吸込開口22よりも前方の第一ブラシ収容部61内に形成されているため、吸込具1の前方の隙間を遮蔽して被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができ、吸込具1の吸引性能を向上させることができる。
【0062】
以上説明した実施形態によれば、第一回転ブラシ3を駆動する第一モータ51と、第二回転ブラシ4を駆動する第二モータ52とを備えるため、互いに逆方向に回転する第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4とを個別に駆動できる。このため、モータ51,52から各回転ブラシ3,4への動力伝達機構を簡易な構成とすることができ、吸込具1の小型化を図ることができる。この結果、吸込具1の小型化が可能となり、清掃時、狭い隙間にも容易に吸込具1を進入させることができる。この他、第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4とを個別のモータ51,52で駆動できる結果、例えば、各回転ブラシ3、4の回転速度を変えて駆動できる。
【0063】
以上説明した実施形態によれば、第二回転ブラシ4が第一回転ブラシ3の長手方向の寸法に略等しい長さの一本のブラシで構成されているため、回転軸方向において均一に塵埃を回収できる。
【0064】
以上説明した実施形態によれば、遮蔽部7が軟質部材で形成されているため、第一回転ブラシ3の回転を妨げることなく、第一回転ブラシ3と第一ブラシ収容部61との隙間を遮蔽できる。この結果、第一回転ブラシ3を駆動する負荷の増大を防ぎ、第一回転ブラシ3の駆動時の電流値を低くすることができる。
【0065】
以上説明した実施形態によれば、第二回転ブラシ4が硬質の起毛帯で構成されているため、第二回転ブラシ4が被清掃面F上の塵埃を効果的に掻き出すことができ、吸込具1の集塵性能を高めることが出来る。
【0066】
以上説明した実施形態によれば、第一回転ブラシ3の第一起毛帯32は、第二回転ブラシ4の第二起毛帯よりも密度が高いため、被清掃面Fと第一回転ブラシ3との接触部の空気の遮蔽性を確保でき、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を向上させることができる。加えて、第二回転ブラシ4を低い密度の第二起毛帯42を採用することにより、例えば、被清掃面Fがカーペット等である場合に、塵埃を掻き出す効果が高く、吸込具1の塵埃の捕集効果を高めることができる。
【0067】
以上説明した実施形態によれば、第一回転ブラシ3の第一起毛帯32は、第一回転ブラシ3の回転方向の幅が広い幅広帯で構成されているため、被清掃面Fとの接触面積を広く確保できる。このため、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができる。この結果、吸込具1の吸引性能を高めることができる。
【0068】
以上説明した実施形態によれば、電気掃除機100は、上記吸込具1を備えるため、被清掃面Fと集塵室23との間の空間の真空度を高めることができる。この結果、吸込具1の吸引性能を高めることができる。また、電気掃除機100は、塵埃の捕集効果を高めることができる。また、吸込具1の小型化が実現できる結果、電気掃除機100は、清掃時に高さの低い隙間も容易に清掃できる。
【0069】
上記実施形態では、遮蔽部7が第一回転ブラシ3の長さと略等しい寸法である例を示したが、遮蔽部7の構成はこれに限定されない。例えば、複数の短い遮蔽部を回転軸方向に並べて配置してもよい。この場合、複数の遮蔽部間に隙間がある構成であってもよい。例えば、回転軸方向において、遮蔽部7は、吸込開口22に対応する位置に設けられていてもよい。この場合、回転軸方向における遮蔽部7の寸法は、吸込開口22よりも大きいと、遮蔽部7による集塵室23内の真空度の低下の抑制機能を効果的に発揮できる。
【0070】
上記実施形態では、遮蔽部7が、軟質部材で形成される例を示したが、遮蔽部7の構成はこれに限定されない。例えば、遮蔽部が硬質部材で形成される例や、第一ブラシ収容部61が部分的に突出し、第一ブラシ収容部と遮蔽部とが一体に形成される例であってもよい。
【0071】
上記実施形態では、遮蔽部7が第一ブラシ収容部61と吸込開口22との境界部分の近傍である凹部611の後端部に設けられている例を示したが、遮蔽部の位置はこれに限定されない。遮蔽部は、第一ブラシ収容部61と第一回転ブラシ3との隙間により、集塵室23が吸込具1の外部と通気されて集塵室23内の真空度が低下することを防止する構成であればよい。したがって、例えば、第一ブラシ収容部61における前開口27に近い位置(凹部611の前端部)や、凹部611の最も高い位置(凹部611の前後方向中央部)等に遮蔽部7を設けてもよい。遮蔽部7を凹部611の後端部に設けると、第一回転ブラシ3の正回転方向の上流側に遮蔽部7が位置し、第一ブラシ収容部61と第一回転ブラシ3との間の隙間に塵埃が溜まり難い。
【0072】
この他、図10に示す吸込具1Aの変形例のように、第一ブラシ収容部61と吸込開口22との境界部から下方に突出する壁部を遮蔽部7Aとして形成してもよい。
【0073】
上記実施形態では、第一回転ブラシ3の第一起毛帯32が第二回転ブラシ4の第二起毛帯42よりも密度が高い例を示したが、この構成は必須ではない。例えば、第一起毛帯32の密度と第二起毛帯42の密度とが同等であってもよい。この他、第二起毛帯42の密度が第一起毛帯32の密度より高くてもよい。
【0074】
上記実施形態では、第一回転ブラシ3用の第一モータ51と、第二回転ブラシ4用の第二モータ52を備える例を示したが、第一回転ブラシ3と第二回転ブラシ4とを一つのモータで駆動してもよい。
【0075】
上記実施形態では、吸込具1に制御部10を備える例を示したが、制御部10は必須ではない。例えば、制御部は、吸込具1に設けられる構成に代えて、掃除機本体200に制御部が設けられて、電気コネクタ93を通じてモータが制御される構成であってもよい。
【0076】
上記実施形態では、第一回転ブラシ3の外径が第二回転ブラシ4の外径より大きい例を示したが、各回転ブラシ3、4の形態はこれに限定されない。例えば、第一回転ブラシ3の外径と第二回転ブラシ4の外径とが略等しい構成であってもよい。
【0077】
上記実施形態では、第二回転ブラシ4が一本の例を示したが、第二回転ブラシ4が複数設けられていてもよい。例えば、回転軸方向における吸込風路26の両側にそれぞれ第二回転ブラシを設ける構成であってもよい。
【0078】
上記実施形態では、第一回転ブラシ3の複数の第一起毛帯が同一形状の例を示したが、第一起毛帯の構成はこれに限定されない。例えば、回転方向の幅が異なる起毛を回転方向に交互に配設した起毛帯であってもよい。第二回転ブラシ4の第二起毛帯についても同様である。
【0079】
上記実施形態では、延長管300を介して吸引口203と吸込具1の連結管9とが接続される例を示したが、延長管300は必須ではない。例えば、吸引口203に直接吸込具1が取り付けられる構成や、吸込具1の連結管9が長尺に構成されていてもよい。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0081】
1、1A・・・掃除機用吸込具、2・・・筐体、3・・・第一回転ブラシ、4・・・第二回転ブラシ、6・・・収容部、7、7A・・・遮蔽部、9・・・連結管、22・・・吸込開口、32・・・第一起毛帯、42・・・第二起毛帯、51・・・第一モータ、52・・・第二モータ、100・・・電気掃除機、200・・・掃除機本体、611・・・凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10