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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-24
(45)【発行日】2023-05-02
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20230425BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20230425BHJP
【FI】
H01M8/04 N
H01M8/10 101
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019191399
(22)【出願日】2019-10-18
(65)【公開番号】P2021068531
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】山田 和順
(72)【発明者】
【氏名】松末 真明
(72)【発明者】
【氏名】竹内 仙光
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-129814(JP,A)
【文献】特開2010-186730(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0171443(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04
H01M 8/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池と、
前記燃料電池から排出された燃料オフガスを吸入する吸入口、燃料ガスを前記燃料オフガスと共に前記燃料電池に供給する吐出口、を含むエジェクタと、
前記エジェクタよりも重力方向側に位置し、前記エジェクタに供給される前の前記燃料オフガスから水分を分離して貯留する気液分離器と、
前記エジェクタの吐出口と前記燃料電池を連結した第1配管と、
前記エジェクタの吸入口と前記気液分離器を連結した第2配管と、
前記エジェクタの内部を介して前記第1配管側から前記第2配管側に延びた排出流路と、を備え、
前記排出流路は、一端に形成された第1開口端と、他端に形成された第2開口端とを有し、前記第1開口端から前記第2開口端までの間では密閉された空間を画定し、
前記第1開口端は、前記第1配管内で開口し、前記第1配管と前記エジェクタとの接続部の下端に位置し
前記第1及び第2開口端は、前記排出流路の前記第1開口端と前記第2開口端との間の部位の少なくとも一部よりも重力方向側に位置している、燃料電池システム。
【請求項2】
前記第2開口端は、前記第2配管内又は前記気液分離器内に位置して、前記第1開口端よりも重力方向側に位置した、請求項1の燃料電池システム。
【請求項3】
前記排出流路は、前記エジェクタの一部の切り欠きにより形成されている、請求項1又は2の燃料電池システム。
【請求項4】
前記排出流路の内部表面には、親水処理が施されている、請求項1乃至3の何れかの燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インジェクタから噴射された燃料ガスと、燃料電池から排出された燃料オフガスとを、燃料電池に供給するエジェクタが知られている。このようなエジェクタ内やエジェクタと燃料電池とを連通した供給管内では、液水が滞留する場合がある。滞留した液水が燃料電池内に侵入すると、燃料電池の性能に影響を及ぼす可能性がある。また、滞留した液水が燃料電池の発電停止後に凍結すると、発電開始時に燃料ガスの供給に影響を及ぼす可能性がある。従って、このような液水を、一端がエジェクタに接続され他端が気液分離器に接続された排出管を介して、気液分離器へと排出することが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5065866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような排出管が、エジェクタの外部から接続されている場合には、システム全体が大型化する。また、このような排出管の少なくとも一部がエジェクタ内を通過するように配置することにより、大型化を抑制することもできるが、排出管の延びた方向によっては、重力の作用によっても気液分離器にまで排出できずに、排出管内に液水が滞留する可能性がある。特に、燃料電池の発電が停止された状態では、燃料電池への燃料ガスの供給も停止されるため、排出管の一端側と他端側との圧力差が低下し、液水を気液分離器に排出することができない可能性がある。
【0005】
本発明は、簡易な構成によって、エジェクタと燃料電池との間に滞留した液水を気液分離器に排出できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、燃料電池と、前記燃料電池から排出された燃料オフガスを吸入する吸入口、燃料ガスを前記燃料オフガスと共に前記燃料電池に供給する吐出口、を含むエジェクタと、前記エジェクタよりも重力方向側に位置し、前記エジェクタに供給される前の前記燃料オフガスから水分を分離して貯留する気液分離器と、前記エジェクタの吐出口と前記燃料電池を連結した第1配管と、前記エジェクタの吸入口と前記気液分離器を連結した第2配管と、前記エジェクタの内部を介して前記第1配管側から前記第2配管側に延びた排出流路と、を備え、前記排出流路は、一端に形成された第1開口端と、他端に形成された第2開口端とを有し、前記第1開口端から前記第2開口端までの間では密閉された空間を画定し、前記第1開口端は、前記第1配管内で開口し、前記第1配管と前記エジェクタとの接続部の下端に位置し前記第1及び第2開口端は、前記排出流路の前記第1開口端と前記第2開口端との間の部位の少なくとも一部よりも重力方向側に位置している、燃料電池システムによって達成できる。前記第2開口端は、前記第2配管内又は前記気液分離器内に位置して、前記第1開口端よりも重力方向側に位置してもよい。前記排出流路は、前記エジェクタの一部の切り欠きにより形成されていてもよい。前記排出流路の内部表面には、親水処理が施されていてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構成によって、エジェクタと燃料電池との間に滞留した液水を気液分離器に排出できる燃料電池システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、燃料電池システムの構成図である。
図2図2は、エジェクタの断面を示した模式図である。
図3図3は、変形例のエジェクタの断面を示した模式図である。
図4図4は、変形例のエジェクタの断面を示した模式図である。
図5図5Aは、図4の排出通路の断面図であり、図5B及び図5Cは、変形例である排出通路の断面図である。
図6図6A図6Eは、変形例である排出通路の断面図である。
図7図7A図7Dは、変形例である排出通路の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[燃料電池システムの構成]
図1は、燃料電池システム1の構成図である。燃料電池システム1は、例えば車両に搭載されて走行用モータに電力を供給する。燃料電池システム1は、燃料電池(以下、FCと称する)4、FC4に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系20や、その他、FC4に酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサ14、FC4を冷却する冷却水の放熱を促進するラジエータ7等を備える。尚、図1には図示を省略してあるが、燃料電池システム1は、FC4の発電電力を制御する電力制御系をも備える。FC4は、カソードガスとアノードガスの供給を受けて発電する燃料電池であり、固体高分子電解質型の単セルを複数積層してスタック状に構成されている。
【0010】
エアコンプレッサ14は、酸化剤ガスである酸素を含む空気を、供給配管13を介して酸化剤ガス供給口43からFC4に供給する。FC4に供給された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出口44から酸化剤ガス排出管15と酸化剤ガス排出管15に連結された燃料ガス排出管26とを介して外部へと排出される、酸化剤ガス排出管15には、FC4の背圧を調整する調圧弁16が設けられている。尚、エアコンプレッサ14の回転速度や調圧弁16の開度は、FC4に要求される発電電力に応じて、不図示の制御ユニットにより制御される。
【0011】
燃料ガス供給系20は、燃料ガスとして水素ガスをFC4に供給し、タンク21T、燃料ガス供給管21、連結管22、還流管23、気液分離器25、燃料ガス排出管26を含む。タンク21Tはエジェクタ24に配管を介して連結され、エジェクタ24はFC4の燃料ガス供給口41と燃料ガス供給管21を介して連結されている。燃料ガス供給管21は、第1配管の一例である。タンク21Tには、アノードガスである水素ガスが貯留されている。連結管22は、FC4の燃料ガス排出口42と気液分離器25とを連結している。気液分離器25とエジェクタ24とは、還流管23により連結されている。還流管23は、第2配管の一例である。気液分離器25は、エジェクタ24よりも重力方向側に位置している。気液分離器25には燃料ガス排出管26の一端が連結されており、燃料ガス排出管26の他端は外気に開放されている。ここで、気液分離器25と燃料ガス排出管26との接続部には不図示の排出弁が設けられており、排出弁が開くことにより気液分離器25内に貯留した液水は燃料ガス排出管26を介して外部へと排出される。タンク21Tからエジェクタ24を介してFC4に供給された燃料ガスは、燃料オフガスとしてFC4から排出される。FC4から排出された燃料オフガスは、連結管22、気液分離器25、還流管23を介して再びエジェクタ24に導入され、タンク21Tからエジェクタ24を介してFC4に供給される燃料ガスと共に再びFC4に供給される。気液分離器25には、燃料オフガスから水分を分離して貯留する。
【0012】
[エジェクタの構成]
図2は、エジェクタ24の断面を示した模式図である。尚、図2には重力方向Gを示している。エジェクタ24は、ノズル部241、吸引部242、混合部243、ディフューザ部244を有する。ノズル部241は、タンク21Tからの燃料ガスを噴射する不図示のインジェクタに接続されている。吸引部242には、還流管23が接続されている。インジェクタから噴射された燃料ガスはノズル部241を介してエジェクタ24内を通過することにより、FC4から排出された燃料オフガスは吸引部242に吸引される。混合部243では、インジェクタから噴射された燃料ガスと、FC4から排出された燃料オフガスとが混合する。ディフューザ部244では、混合部243において混合されたガスが流れる。ディフューザ部244は、下流側に従って径が徐々に拡大するように形成されている。混合部243で新たに噴射された燃料ガスとFC4から排出された燃料オフガスとが混合して、混合した燃料がディフューザ部244を流れる過程で、水素濃度が均一となる。これにより、水素濃度が均一な燃料ガスがFC4に供給される。
【0013】
エジェクタ24は、外壁部246と内壁部247を含む。内壁部247は、内部に吸引部242、混合部243、及びディフューザ部244を確定し、外壁部246に格納されている。エジェクタ24内には排出管30が設けられている。排出管30の一部は、ディフューザ部244の重力方向Gの下面に固定されており、混合部243での燃料ガス及び燃料オフガスの混合に影響がないように設けられている。また、排出管30は、エジェクタ24の下流側の燃料ガス供給管21内にまで延びており、一端にある第1開口端31は、燃料ガス供給管21内に滞留した液水Wに接触するように、燃料ガス供給管21の底面に接触している。第1開口端31は、燃料ガス供給管21内で開口し、燃料ガス供給管21とエジェクタ24との接続部の下端に位置している。ここで、液水Wは、燃料ガス供給管21内で最も高さ位置が低い部分に滞留しており、具体的には、エジェクタ24の吐出口に接続された燃料ガス供給管21の端部に滞留している。換言すれば、このような液水Wが滞留しやすい部位が燃料ガス供給管21のエジェクタ24の吐出口の近傍に形成されている。第1開口端31は、燃料ガス供給管21の下流側を向いている。
【0014】
また、排出管30は、エジェクタ24から吸引部242を介して還流管23内に延びており、他端にある第2開口端32は還流管23内に位置している。第2開口端32は、重力方向Gを向いており、気液分離器25を向いている。ここで、第2開口端32は第1開口端31よりも重力方向Gに位置しており、第1開口端31及び第2開口端32は排出管30のエジェクタ24内に位置した部位よりも重力方向Gに位置している。排出管30は、第1開口端31及び第2開口端32は開口しているが、第1開口端31から第2開口端32まで密閉された空間を画定している。排出管30は、排出流路の一例である。
【0015】
ここで、燃料電池システム1の稼働中には、インジェクタから間欠的に噴射された燃料ガスとそれに吸引された燃料オフガスとがディフューザ部244を通過するのに対して、還流管23には燃料オフガスが通過する。従って、燃料ガス供給管21内の圧力は還流管23内の圧力よりも高くなりやすい。この圧力差に基づいて、液水Wを排出管30の第1開口端31から侵入させて第2開口端32から気液分離器25に排出することができ、燃料ガス供給管21内での液水Wの滞留を防ぐことができる。また、上述したように第1開口端31と第2開口端32との位置関係により、液水Wが排出管30の第1開口端31から第2開口端32に充填されると、サイフォンの原理により、液水Wを第1開口端31から吸引されて第2開口端32から排出される。第2開口端32から排出された液水Wは気液分離器25に貯留される。このように簡易な構成により、燃料ガス供給管21内に貯留した液水WがFC4に侵入することを防止できるとともに、発電停止後に燃料ガス供給管21内で液水Wが凍結することも防止できる。
【0016】
また、FC4の発電停止中であってFC4への燃料ガスの供給が停止されている場合には、燃料ガス供給管21内と還流管23内の圧力差はほぼない。しかしながらこの場合であっても、排出管30内に液水Wが充填されている限り、サイフォンの原理により燃料ガス供給管21内に滞留した液水Wを吸引して気液分離器25に向けて排出することができ、液水Wの回収率を向上させることができる。尚、発電停止中には、例えば空気を掃気ガスとして用いたアノード側の掃気(パージ)を併用してもよい。
【0017】
このように排出管30は燃料ガス供給管21、エジェクタ24、及び還流管23内に配置されている。このため、大型化や構造の複雑化が抑制されている。また、排出管30の径は、比較的小さく形成されている。これにより、燃料ガスや燃料オフガスの流通に影響を与えずに、且つ排出管30内を少ない液水Wの量で充填することができ、速やかにサイフォンの原理により液水Wを気液分離器25に排出することができる。
【0018】
第2開口端32は吸引部242から離れている方が望ましい。第2開口端32が吸引部242に近いと、吸引部242側に吸引される燃料オフガスと共に第2開口端32から排出された液水Wが吸引部242側に吸引される可能性があるからである。エジェクタ24は、混合部243及びディフューザ部244が水平方向に連続した姿勢で設置されているがこれに限定されずに、ディフューザ部244が混合部243よりも上方側に位置してもよいし下方側に位置してもよい。
【0019】
次に、複数の変形例について説明する。図3は、変形例のエジェクタ24aの断面を示した模式図である。エジェクタ24aの排出管30aの第2開口端32aは、気液分離器25内に位置している。これにより、第2開口端32aから排出された液水Wがエジェクタ24a内に吸引されることを防止できる。
【0020】
図4は、変形例のエジェクタ24bの断面を示した模式図である。排出通路30bは、上述した排出管30及び30aと異なり、内壁部247bと外壁部246との間に形成された通路である。具体的には、外壁部246の重力方向G側の底面と、内壁部247bに形成された切り欠きとにより排出通路30bが画定されており、排出通路30bの第2開口端は、気液分離器25にまで延びている。排出通路30bも、排出管30及び30aと同様に、第1開口端31から第2開口端まで密閉された空間を画定する。排出通路30bは、排出流路の一例である。図5Aは、図4の排出通路30bの断面図である。図5Aの断面は、排出通路30bが延びた方向に垂直な断面を示している。排出通路30bの断面形状は正方形であるが、これに限定されず、長方形であってもよい。尚、内壁部側ではなく、外壁部側に切り欠きが形成されることにより排出通路を画定してもよい。
【0021】
図5Bは、変形例である排出通路30cの断面図である。内壁部247cに形成された排出通路30cの断面形状は正三角形であるが、これに限定されず、二等辺三角形であってもよいし、それ以外の三角形であってもよい。図5Cは、変形例である排出通路30dの断面形状である。内壁部247dに形成された排出通路30dの断面形状は真半円であるが、半楕円であってもよい。
【0022】
図6Aは、変形例である排出通路30eの断面図である。内壁部247eに形成された、断面形状が正方形の排出通路30e内に排出管33が収納されている。排出管33は、断面形状が円形である。尚、排出管33と排出通路30eとの間にはシール部材34が充填されているがこれに限定されず、シール部材34が設けられていなくてもよい。この場合、排出管33内と、排出管33と排出通路30eとの間を液水Wが流れる。排出管33は、金属製であるがこれに限定されず、例えば合成樹脂製やゴム製であってもよい。
【0023】
図6Bは、変形例である排出通路30fの断面図である。内壁部247fに形成された、断面形状が長方形である排出通路30f内に排出管33fが収納されている。排出管33fは、断面形状が楕円であり、排出通路30f内に圧入されている。液水Wは、排出管33fを流れるとともに、排出管33fと排出通路30fとの間の4つの隅部にも流れる。ここで、この隅部の流路断面積は、排出管33fの流路断面積よりも小さい。このため、この隅部の第1開口端から第2開口端にまで充填させるのに必要な液水Wの量は少なくて済み、速やかにサイフォンの原理を利用して液水Wを排出できる。
【0024】
図6Cは、変形例である排出通路30gの断面図である。内壁部247gに形成された、断面形状が正方形である排出通路30g内に中実管33gが収納されている。従って液水Wは中実管33gと排出通路30gとの隙間を流れる。
【0025】
図6Dは、変形例である排出通路30hの断面図である。内壁部247hに形成された、断面形状が正方形である排出通路30h内に排出管33hが収納されている。排出管33hは合成樹脂製である。
【0026】
図6Eは、変形例である排出通路30iの断面図である。内壁部247iに形成された排出通路30i内に排出管33iが収納されている。排出管33iの内面は、親水性を向上させた親水処理が施されている。これにより排出管33iの内面に液水Wを導入しやすくなり、排出管33i内に空気が混入することを抑制し、上述したサイフォンの原理により液水Wの吸引及び排出が容易となる。
【0027】
図7Aは、変形例である排出通路30jの断面図である。排出通路30jは、内壁部247jに形成された、断面形状が正方形の切り欠きであり、排出通路30jの内面には親水処理が施されている。図7Bは、変形例である排出通路30kの断面図である。排出通路30kは、内壁部247kに形成された、断面形状が正三角形の切り欠きであり、排出通路30kの内面には親水処理が施されている。図7Cは、変形例である排出通路30lの断面図である。排出通路30lは、内壁部247lに形成された、断面形状が半真円の切り欠きであり、排出通路30lの内面には親水処理が施されている。
【0028】
図7Dは、変形例である排出通路30mの断面図である。内壁部247mに形成された、断面形状が正方形の排出通路30m内に中実管33mが収納されている。中実管33mの外面及び切り欠きの内面には親水処理が施されている。これによっても、液水Wをサイフォンの原理により吸引及び排水が容易となる。
【0029】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 燃料電池システム
24 エジェクタ
30 排出管(排出流路)
30b 排出通路(排出流路)
31 第1開口端
32 第2開口端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7