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  • 特許-空気調和機の室内機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】空気調和機の室内機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20230426BHJP
   F24F 1/0047 20190101ALI20230426BHJP
【FI】
F24F1/0007 401B
F24F1/0047
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019159330
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2021038865
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】工藤 貴之
(72)【発明者】
【氏名】山本 一
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-094117(JP,A)
【文献】特開平11-072265(JP,A)
【文献】特開2014-190591(JP,A)
【文献】特開2018-194248(JP,A)
【文献】実開昭54-075037(JP,U)
【文献】実開昭57-019329(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 1/0047
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井面に固定され、室内天井に沿う長方形状の上面板と、前記上面板の長手方向を左右方向としたとき左右端から床面側に向かってそれぞれ立ち下がる一対のサイドブラケットと、を備えたケーシング内に、熱交換器と、送風ファンとが配置され、
前記上面板の短手方向を前後方向としたとき、前記上面板の前方に、左右方向に延びる板状のトップパネルが配置され、前記一対のサイドブラケットを覆う一対のサイドパネルが着脱自在に装着されている空気調和機の室内機であって、
前記トップパネルの左右方向の端部と前記一対のサイドブラケットとをそれぞれ連結する一対の連結部を有し、前記一対の連結部のトップパネル側端部は前記一対の連結部のサイドブラケット側端部よりも天井面に近い位置に配置されることを特徴とする空気調和機の室内機。
【請求項2】
前記トップパネルの前記一対の連結部の頂部に、前記一対のサイドパネルの端部に形成した突き合わせ縁部が面一となるように沿って突き合わせた状態で、前記一対のサイドパネルを前記一対のサイドブラケットにそれぞれ着脱自在に装着したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室内機。
【請求項3】
前記一対のサイドパネルの前記突き合わせ縁部より前方に位置する端部を、鋭角部が存在しない尖り防止部として形成したことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内天井から吊下げられた天井吊下げ型の空気調和機の室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
天井吊下げ型の空気調和機の室内機として、例えば特許文献1の装置が知られている。
特許文献1の室内機は、ケーシング内に、熱交換器及び送風機が配置されている。ケーシングは、天井面に固定され、室内天井に沿う長方形状の上面板と、上面板の長手方向を左右方向としたとき左右端から床面側に向かってそれぞれ立ち下がる一対のサイドブラケットとを備えている。
そして、上面板の短手方向を前後方向としたとき、上面板の前方に、左右方向に延びる板状のトップパネルが配置されているとともに、一対のサイドブラケットを覆う一対のサイドパネルが着脱自在に装着されている。これら一対のサイドパネルは、トップパネルの両端部のそれぞれに自身の端部を突き合わせながら左サイドブラケット及び右サイドブラケットに着脱自在に装着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-173760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、天井吊下げ型の室内機は、大型になるほど横幅寸法が長くなることで外観が損なわれる。この場合、室内機のケーシングのデザインを工夫して(例えばケーシングの両サイドが徐々に薄くなるように見えるようなアール形状を設ける構造を採用するなどして)、室内機の横幅寸法を短く見えるようにすることが考えられる。しかし、たとえば特許文献1に記載された室内機の両サイドにアール形状を設けた場合、複雑な形状となったケーシングの強度をどのように維持するかが課題となる。
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、室内機の前端の両サイドに大きなアール形状を設けて意匠性を高めつつ、ケーシングの強度を確保することができる天井吊り下げ型の空気調和機の室内機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る空気調和機の室内機は、天井面に固定され、室内天井に沿う長方形状の上面板と、上面板の長手方向を左右方向としたとき左右端から床面側に向かってそれぞれ立ち下がる一対のサイドブラケットと、を備えたケーシング内に、熱交換器と、送風ファンとが配置されている空気調和機の室内機である。そして、室内機は、上面板の短手方向を前後方向としたとき、上面板の前方に、左右方向に延びる板状のトップパネルが配置され、一対のサイドブラケットを覆う一対のサイドパネルが着脱自在に装着されている。ここで、トップパネルの左右方向の端部と一対のサイドブラケットとをそれぞれ連結する一対の連結部を有し、一対の連結部のトップパネル側端部は一対の連結部の前記サイドブラケット側端部よりも天井面に近い位置に配置されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る空気調和機の室内機によれば、室内機の前端の両サイドに大きなアール形状を設けて意匠性を高めつつ、ケーシングの強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る天井吊下げ型の空気調和機の室内機を示す斜視図である。
図2図1で示した室内機を前後方向に沿って切断した断面図を示す図である。
図3図1で示した室内機の前方右側において右サイドパネルを外した内部構造を示す図である。
図4図1で示した室内機の前方右側の外観を平面視で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、以下の説明で記載されている「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、等の方向を示す用語は、添付図面の方向を参照して用いられている。
【0009】
[室内機の構成について]
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る天井吊下げ型の空気調和機の室内機1は、室内天井から複数本の吊り棒2で吊下げられている。この室内機1は、図2に示ように、ケーシング3内に、送風ファン4と、熱交換器5と、ドレンパン6と、を備えている。ケーシング3は、前後方向及び左右方向に延び、複数の吊り棒2の下端が連結している略矩形板形状の上面板7と、上面板7の後端部から下方に延びる略矩形板形状の後面板8と、上面板7及び後面板8の左端部を覆うように下方に延びる略矩形板形状の左サイドブラケット9aと、上面板7及び後面板8の右端部を覆うように延びる略矩形板形状の右サイドブラケット9b(図3参照)と、を備えているとともに、下方が開放した形状とされている。
【0010】
送風ファン4は、ケーシング3内の後面寄りに配置されている。また、熱交換器5は、ケーシング3内の前面寄りに配置されている。ドレンパン6は、熱交換器5の下方において熱交換器5を覆い、かつ、ケーシング3の下方の開口の一部を閉塞するように配置されている。そして、ドレンパン6の下面は下面パネル10によって覆われている。ドレンパン6の下面及び下面パネル10は、図1及び図2に示すように、後方から前方に向けて連続的に立ち上がるように所定の曲率で湾曲している。
送風ファン4の下方であってドレンパン6によって閉塞されないケーシング3の下方の開口は吸込口11を形成し、この吸込口11には、フィルタ(図示せず)を備えたグリル12が装着されている。
【0011】
ケーシング3の上面板7の前端縁部には、左右方向に細長く延びる長尺形状の化粧板金で形成したトップパネル13が配置されており、このトップパネル13の幅方向縁部は上面板7の前端縁部に固定され、トップパネル13の左右方向端部は、左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに固定されている。そして、左サイドブラケット9aには、この左サイドブラケット9a及びトップパネル13の左方向端部を覆った状態で樹脂成形材により形成した左サイドパネル14aが着脱自在に取り付けられ、右サイドブラケット9bには、この右サイドブラケット9b及びトップパネル13の右方向端部を覆った状態で樹脂成形材により形成した右サイドパネル14bがー着脱自在に取り付けられている。
図1と、室内機1の前方右側の外観を平面視で示した図4で示すように、左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bのそれぞれの前端は、左右方向内側に滑らかに湾曲し、側面が上面を向くように曲げられてトップパネル13の左右端部に連結されている。
【0012】
図1及び図2に示すように、ドレンパン6の前方には、吹出口15が形成されている。吹出口15は、ドレンパン6の先端部(前端縁部)及びトップパネル13に沿うに左右方向に細長く延びる。吹出口15の上縁は、トップパネル13に取り付けられた左右方向に細長く直線状に延びる第1吹出口形成部材16によって形成される。また、図1に示すように、吹出口15の左端部及び上縁の一部は、左サイドパネル14aに取り付けられた上下方向に直線状に延びると共に上端が内側に湾曲した第2吹出口形成部材17によって形成される。さらに、図1に示すように、吹出口15の右端部及び上縁の一部は、右サイドパネル14bに取り付けられた上下方向に直線状に延びると共に上端が内側に湾曲した第3吹出口形成部材18によって形成される。また、吹出口15の下端部は、左右方向に直線状に延びるドレンパン6の先端部によって形成される。
【0013】
吹出口15は、図1及び図2に示すように、風向板19によって開閉される。図2に示すように、風向板19の裏面には複数の軸部20が形成されている。これら軸部20を中心に下端が前方向に上端が後方向に回動することによって吹出口15が開き、吹出口15の開状態から、軸部20を中心に下端が後方向に上端が前方向に回動することによって吹出口15が閉じる。
そして、風向板19の右端部の裏面に設けた軸部20が、図3に示す右サイドブラケット9bに設けた駆動モータ21の回転軸に連結され、駆動モータ21の駆動により、風向板19が回動して吹出口15の開閉操作が行われる。
【0014】
[トップパネルがケーシングに固定されている構造について]
次に、トップパネル13が、ケーシング3の上面板7及び左サイドブラケット9a、右サイドブラケット9bに固定されている構造について、図3及び図4を参照して説明する。
トップパネル13は、長方形板状のパネル本体22と、パネル本体22の幅方向の一側23から突出し長手方向に所定間隔をあけて形成された複数の上面板固定片24と、パネル本体22の幅方向の他側25から直角に折り曲げられたパネル縁部26と、パネル本体22の右方向端部において幅方向の一側23に対して所定の鋭角θで延在してパネル本体22から直角に折り曲げられた連結金具固定部27と、連結金具固定部27の前端に僅かな面積で連続し、幅方向の他側25に対して直交する面としてパネル本体22から直角に折り曲げられているサイドパネル先端対向部28と、を備えている。また、図示しないが、トップパネル13の左方向端部にも、幅方向の一側23に対して所定の鋭角θで延在してパネル本体22から直角に折り曲げられた連結金具固定部27、サイドパネル先端対向部28が形成されている。
【0015】
トップパネル13は、右方向端部の幅方向の一側23及び連結金具固定部27が交差して形成されるトップパネル角部30を、右サイドブラケット9bの前端側上部9b1に対向させて配置する。また、左方向端部の幅方向の一側23及びトップパネル13の左方向端部の連結金具固定部27が交差して形成されるトップパネル角部30も、左サイドブラケット9aの前端上部(不図示)に対向させて配置する。
そして、パネル本体22の幅方向の一側23をケーシング3の上面板7の前端縁部に沿って配置し、上面板7の前端縁部に重ね合わせた複数の上面板固定片24をビスで固定する。これにより、トップパネル13の左方向端部の連結金具固定部27が左前方を向き、右方向端部の連結金具固定部27が右前方を向いた状態で配置される。
【0016】
そして、右方向端部の連結金具固定部27及び右サイドブラケット9bの間に、トップパネル13と一対のサイドブラケット9a、9bとを連結する一対の連結部としての連結金具32が固定される。連結金具32は、図3に示すように、トップパネル13の右方向端部の連結金具固定部27に面接触した状態でビスにより固定されるトップパネル側端部としてのトップパネル固定板32aと、右サイドブラケット9bに面接触した状態でビスにより固定されるサイドブラケット側端部としてのブラケット固定板32bと、トップパネル固定板32a及びブラケット固定板32bの間で所定形状の金属板として連結されている金具本体32cと、を備えている。
ここで、右方向端部の連結金具固定部27及び右サイドブラケット9bの間に固定された連結金具32は、トップパネル固定板32aがブラケット固定板32bよりも天井面に近い位置に配置されている。
【0017】
また、図示しないが、左方向端部の連結金具固定部27及び左サイドブラケット9aの間にも、同一形状の連結金具32が固定されている。この連結金具32も、トップパネル13の左方向端部の連結金具固定面27に面接触した状態でビスにより固定されるトップパネル側端部としてのトップパネル固定板32aと、左サイドブラケット9bに面接触した状態でビスにより固定されるサイドブラケット側端部としてのブラケット固定板32bと、トップパネル固定板30a及びブラケット固定板30bの間で所定形状の金属板として連結されている金具本体32cと、を備えている。
ここで、左方向端部の連結金具固定部27及び左サイドブラケット9aの間に固定された連結金具32も、トップパネル固定板32aがブラケット固定板32bよりも天井面に近い位置に配置される。
【0018】
[左右のサイドパネルがケーシングに装着された構造について]
次に、ケーシング3の右サイドブラケット9bに着脱自在に取付けられている右サイドパネル14bについて、図4を参照して説明する。
右サイドパネル14bは、前述したように、右サイドパネル14bの前端側の側面が、前端に向うに従い左方向に滑らかに湾曲し、側面が上面を向くように曲げられて形成されており、トップパネル13の連結金具固定部27(及び第3吹出口形成部材18)に向って開口する開口部が形成されている。この開口部の開口縁部に、前端に向うに従い左方向に傾斜して直線状に延在する突き合わせ縁部33が形成されているとともに、突き合わせ縁部33より前端に連続する位置に、鋭角部が存在しない尖り防止部34が形成されている。
【0019】
この右サイドパネル14bを右サイドブラケット9bに取付けると、トップパネル13の右方向端部に形成された前端に向うに従い左方向に傾斜している連結金具固定部27の頂部に、トップパネル13の右側を覆うように配置された右サイドパネル14bの突き合わせ縁部33が面一となるように突き合わせられ、トップパネル13のサイドパネル先端対向部28に尖り防止部34が対向して配置される。
【0020】
また、図示しないが、ケーシング3の左サイドブラケット9aに着脱自在に取付けられている左サイドパネル14aも、前端側の側面が、前端に向うに従い右方向に滑らかに湾曲し、側面が上面を向くように曲げられて形成されているが、この左サイドパネル14aのトップパネル13の左側の連結金具固定部27(及び第2吹出口形成部材17)に向って開口する開口部が形成されている。そして、この開口部の開口縁部に、前端に向うに従い右方向に傾斜して直線状に延在する突き合わせ縁部33が形成されているとともに、突き合わせ縁部33より前端に連続する位置に、鋭角部が存在しない尖り防止部34形成されている。そして、左サイドパネル14aを左サイドブラケット9aに取付けると、トップパネル13の左方向端部に形成された前端に向うに従い右方向に傾斜している連結金具固定部27の頂部に、トップパネル13の左側を覆うように配置された右サイドパネル14bの突き合わせ縁部33が面一となるように突き合わせられ、トップパネル13のサイドパネル先端対向部28に尖り防止部34が対向して配置される。
【0021】
[室内機の作用効果について]
次に、本実施形態の天井吊下げ型の空気調和機の室内機1の作用効果について説明する。
本実施形態の室内機1は、ケーシング3の左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに着脱自在に装着される左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bの前端側の側面が、前端に向うに従い左右方向内側に滑らかに湾曲し、側面が上面を向くように曲げられて形成されており、室内機1の横幅寸法が短く見えることで、室内機1の意匠性を高めることができる。
【0022】
また、トップパネル13の幅方向の一側23及びケーシング3の上面板7の前端縁部との固定は、トップパネル13のパネル本体22の幅方向の一側23をケーシング3の上面板7の前端縁部に沿って配置し、上面板7の前端縁部に重ね合わせた複数の上面板固定片24を一体化することで固定される。また、トップパネル13の左右方向(長手方向)の端部に形成した連結金具固定部27は、連結金具32を介して左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに固定されている。
【0023】
ここで、右方向端部の連結金具固定部27及び右サイドブラケット9bの間に固定された連結金具32は、トップパネル固定板32aがブラケット固定板32bよりも天井面に近い位置に配置されており、左方向端部の連結金具固定部27及び左サイドブラケット9aの間に固定された連結金具32も、トップパネル固定板32aがブラケット固定板32bよりも天井面に近い位置に配置されていることで、左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bの前端側の側面を、前端に向うに従い左右方向内側に滑らかに湾曲し、側面が上面を向くように曲げられる形状とすることができ、室内機1の意匠性を高めることができる。
【0024】
また、連結金具固定部27のトップパネル角部30が、左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bの前端上部に近接して配置されているので、トップパネル13の左右方向の寸法が短くならず、連結金具32の金具本体32cの長さ(トップパネル固定板32a及びブラケット固定板32bの間の距離)も長尺にならず、金具本体32cの曲がり剛性、ねじり剛性が十分に確保される。これにより、トップパネル13の左右方向(長手方向)の端部は、グラツキを発生させずに連結金具32を介して左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに固定される。
したがって、ケーシングの上面板7及び左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに対して、トップパネル13を、取付け強度を十分に確保して固定することができる。
【0025】
また、トップパネル13の連結金具固定部27は、パネル本体22の幅方向の一側23に対して所定の鋭角θで延在することで、長方形状が大きな部位として形成されているので、この連結金具固定部27に固定される連結金具32のトップパネル固定板32aの形状も大きくすることができ、さらに金具本体32cの曲がり剛性、ねじり剛性を高めることができる。
【0026】
また、トップパネル13の左右方向端部に形成された連結金具固定部27と、突き合わせ縁部33とを突き合わせた状態で左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bを左サイドブラケット9a及び右サイドブラケット9bに着脱自在に装着すると、連結金具固定部27と突き合わせ縁部33との合わせ目が、前端に向うに従い左右方向の内側に傾斜して延在するので、合わせ目が前後方向に延在している従来の室内機と比較して合わせ目の隙間が目立たず、外観品質の低下を阻止することができる。
【0027】
さらに、左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bの突き合わせ縁部33より前端に連続する位置に尖り防止部34が形成されていることから、左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bの端部をさほど高精度に形成する必要がないので製造コストの低減化を図ることができるとともに、左サイドパネル14a及び右サイドパネル14bを組み立てる際の、作業安全性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
【符号の説明】
【0028】
1 室内機
2 吊り棒
3 ケーシング
4 送風ファン
5 熱交換器
6 ドレンパン
7 上面板
8 後面板
9a 左サイドブラケット
9b 右サイドブラケット
9b1 右サイドブラケットの前端上部
10 下面パネル
11 吸込口
12 グリル
13 トップパネル
14a 左サイドパネル
14b 右サイドパネル
15 吹出口
16 第1吹出口形成部材
17 第2吹出口形成部材
18 第3吹出口形成部材
19 風向板
20 軸部
21 駆動モータ
22 パネル本体
23 パネル本体の幅方向の一側
24上面板固定片
25 パネル本体の幅方向の他側
26 パネル縁部
27 連結金具固定部
28 サイドパネル先端対向部
30 トップパネル角部
32 連結金具(連結部)
32a トップパネル固定板(トップパネル側端部)
32b ブラケット固定板(サイドブラケット側端部)
32c 金具本体
33 突き合わせ縁部
34 尖り防止部
θ 所定の鋭角
図1
図2
図3
図4