(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】間仕切装置
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20230426BHJP
E04B 2/78 20060101ALI20230426BHJP
E04C 2/30 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
E04B2/74 511B
E04B2/74 511L
E04B2/74 501C
E04B2/78
E04C2/30 D
E04C2/30 W
(21)【出願番号】P 2018169905
(22)【出願日】2018-09-11
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 太一
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-311365(JP,A)
【文献】実開平04-059208(JP,U)
【文献】特開平03-250134(JP,A)
【文献】実開平04-006403(JP,U)
【文献】特開平09-067885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/74,2/78
E04C 2/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側端部に上下方向に延びる側端凹溝を有するパネル基材が張地で覆われてなるパネル体と、前記側端凹溝に嵌め込まれて複数の前記パネル体を連結する連結部材とを備えた間仕切装置であって、
前記パネル体は、前記側端凹溝の底部の幅方向中央部に形成された連結部材当接部と、前記側端凹溝の底部の幅方向端部に前記連結部材当接部よりも前記パネル基材の内方側に形成された凹溝状の張地収納部とを備え、前記張地の外周端部が前記側端凹溝の内側に巻き込まれて前記張地収納部に収納されて
おり、
前記パネル基材は、前記側端部を構成する一対の縦枠と、前記一対の縦枠の上下端部同士を連結する上下の横枠とを備え、前記縦枠の外側面に前記側端凹溝が形成されており、
前記縦枠は、前記側端凹溝の底部に設けられた第1ねじ取付部と、前記側端凹溝から遠ざかる方向へ前記第1ねじ取付部とは離間して設けられた第2ねじ取付部とを備え、
前記第1ねじ取付部と前記第2ねじ取付部に上下方向からねじ込まれる第1ねじと第2ねじで前記縦枠と前記横枠とが連結される、間仕切装置。
【請求項2】
前記側端凹溝の内部に取り付けられる係合突起部材が前記連結部材に設けられた係合穴に係合することで前記パネル体と前記連結部材とが連結される構成であって、
前記係合突起部材は、前記側端凹溝の底部に形成された上下方向に延びる係合突起部材取付溝に嵌め込まれた状態で1本のねじでねじ止めされることで、回転不能に固着されている、
請求項1に記載の間仕切装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間仕切装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィス等の空間において、空間利用の自由度を高めるために、パネル体を立設した間仕切装置を設けることが広く行われている。間仕切装置を設けることで、周囲からの視線や音をある程度遮ることができる。
【0003】
このような間仕切装置において、クロス貼りのパネル体の側端部に上下方向に延びる側端凹溝(連結溝)を設け、その側端凹溝に連結部材を嵌め込んで複数のパネル体を連結可能な構成が知られている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1に開示された間仕切装置では、側端凹溝の底部の上下複数個所にフックを取り付け、側端凹溝内に嵌め込まれる連結部材の側面にフックを嵌合係止することで、パネル体と連結部材とを連結している。また、パネル体では、クロスの外周端部が側端凹溝の内側に巻き込まれて、見栄えを良くするとともに、クロスの剥がれを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された間仕切装置では、連結部材は、パネル体の側端凹溝の底部とは離間して配置されている。このような連結構造に対して、連結強度を向上させるには、連結部材の側面を側端凹溝の底部に当接させることが好ましい。この場合、連結部材側面が側端凹溝底部に当接するように、連結部材のサイズを大きくすると、連結部材の重さ及び製造コストが上昇するという問題があった。また、連結部材側面が側端凹溝底部に当接するように、側端凹溝の溝深さを浅くすると、側端凹溝内に巻き込まれるクロス等の張地の巻込み長さが短くなり、張地の剥がれが生じやすくなるという問題があった。
【0006】
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の間仕切装置は、側端部に上下方向に延びる側端凹溝を有するパネル基材が張地で覆われてなるパネル体と、前記側端凹溝に嵌め込まれて複数の前記パネル体を連結する連結部材とを備えた間仕切装置であって、前記パネル体は、前記側端凹溝の底部の幅方向中央部に形成された連結部材当接部と、前記側端凹溝の底部の幅方向端部に前記連結部材当接部よりも前記パネル基材の内方側に形成された凹溝状の張地収納部とを備え、前記張地の外周端部が前記側端凹溝の内側に巻き込まれて前記張地収納部に収納されているものである。
【0008】
本発明の間仕切装置によれば、連結部材を側端凹溝底部の連結部材当接部に当接させることで連結部材とパネル体とを強固に連結できる。さらに、側端凹溝内に巻き込まれる張地の外周端部を連結部材当接部よりもパネル基材内方に形成された凹溝状の張地収納部に収納することで、側端凹溝の開口から連結部材当接部までの距離を必要以上に大きくしなくても、張地の巻込み長さを確保できる。これにより、連結部材の大型化を抑制しながら、張地の剥がれを防止できる。
【0009】
本発明の間仕切装置において、前記パネル基材は、前記側端部を構成する一対の縦枠と、前記一対の縦枠の上下端部同士を連結する上下の横枠とを備え、前記縦枠の外側面に前記側端凹溝が形成されており、前記縦枠は、前記側端凹溝の底部に設けられた第1ねじ取付部と、前記側端凹溝から遠ざかる方向へ前記第1ねじ取付部とは離間して設けられた第2ねじ取付部とを備え、前記第1ねじ取付部と前記第2ねじ取付部に上下方向からねじ込まれる第1ねじと第2ねじで前記縦枠と前記横枠とが連結される。
【0010】
このような態様によれば、側端凹溝の底部に第1ねじ取付部を設けることで、縦枠のうち、側端凹溝への連結部材の嵌め込みを阻害しない位置で且つパネル基材側端部寄りの位置に第1ねじ取付部を配置でき、縦枠の大型化を抑制しながら、第1ねじ取付部と第2ねじ取付部との間の距離を確保して縦枠と横枠との連結を強固にできる。
【0011】
また、本発明の間仕切装置において、前記側端凹溝の内部に取り付けられる係合突起部材が前記連結部材に設けられた係合穴に係合することで前記パネル体と前記連結部材とが連結される構成であって、前記係合突起部材は、前記側端凹溝の底部に形成された上下方向に延びる係合突起部材取付溝に嵌め込まれた状態で1本のねじでねじ止めされることで、回転不能に固着されているようにしてもよい。
【0012】
このような態様によれば、部品点数が少ない簡単な構造で、係合突起部材を側端凹溝の底部に回転不能に取り付けることができるので、パネル体と連結部材との確実な連結を確保しながら、製造コストを低減できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の間仕切装置は、連結部材を側端凹溝底部の連結部材当接部に当接させることで連結部材とパネル体とを強固に連結できるとともに、連結部材の大型化を抑制しながら、張地の剥がれを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態の間仕切装置の設置状態を示す斜視図である。
【
図2】パネル体の連結箇所上部を拡大して示す斜視図である。
【
図5】パネル体と連結支柱との連結箇所上部の構造を説明するための斜視図である。
【
図6】パネル体と連結支柱との連結構造を説明するための縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で、各方向を特定するため、前後・左右の文言を使用するが、パネル体の厚み方向を前後方向とし、これと直交した方向(パネル体の幅方向)を左右方向と定義している。
【0016】
図1は、一実施形態の間仕切装置1の設置状態を示す斜視図である。
図2は、パネル体2の連結箇所上部を拡大して示す斜視図である。
図3は、パネル体2の構成を示す展開斜視図である。
図4は、パネル体2の一側端部の横断面図である。
図5は、パネル体2と連結支柱3との連結箇所上部の構造を説明するための斜視図である。
図6は、パネル体と連結支柱との連結箇所の構造を説明するための縦断面図である。
【0017】
図1に示すように、間仕切装置1は、その大部分を構成するパネル体2と、パネル体2の側端部に連結される連結部材としての連結支柱3とを備えている。パネル体2は、パネル基材4と、パネル基材4を覆う基材張地8と、パネル基材4の上端部に沿って形成された上端凹溝41に装着した笠木5を備えている。パネル基材4の側端部には、上下方向に延びる側端凹溝42が形成されている。
【0018】
連結支柱3は、上下方向に延びる角管の形態を有し、パネル基材4の側端凹溝42に嵌合係止されて、複数のパネル体2を連結可能に構成されている。隣り合うパネル体2の上端部同士は、上端凹溝41底部の左右端部(長さ方向端部)に取り付けられる上部連結プレート7によって連結される。連結支柱3の下端部には床面に設置されるアジャスター6が取り付けられている。
【0019】
なお、
図1の間仕切装置1では、便宜的にパネル体2を平面視で直線状に連結しているが、複数のパネル体2を十字状、T字状、Y字状に連結することもできる。
【0020】
図3にも示すように、パネル体2は、芯材43、表面材44及び枠体45で構成されるパネル基材4と、パネル基材4の両面を覆うクロス等の基材張地8と、パネル基材4の上端部に取り付けられる笠木5とを備えている。パネル基材4は、ハニカム構造等の芯材43の表裏両面に厚紙等の表面材44を貼ったサンドイッチ構造を有する。芯材43の外周部は枠体45で囲まれており、表面材44は、芯材43及び枠体45の両面を覆うように設けられている。
【0021】
パネル基材4の表面は、クロス等の基材張地8で覆われている。基材張地8の上端外周端部8aは上端凹溝41の内側に巻き込まれ、側端外周端部8bは側端凹溝42の内側に巻き込まれ(
図4も参照)、下端外周端部8cは後述する下枠48Lの内側に巻き込まれている。
【0022】
四角枠状の枠体45は、パネル基材4の側端部を構成する一対の縦枠47,47と、縦枠47,47の上下端部同士を連結する上下の横枠を構成する上枠48U及び下枠48Lとを備えている。縦枠47の外側面に側端凹溝42が形成されており、上枠48Uの上面に上端凹溝41が形成されている。
【0023】
図4から
図6に示すように、縦枠47は、軽金属又は樹脂等を素材にした押出し加工品で中空状に形成されている。そして、縦枠47は、パネル基材4の側端部を構成する外側面に、上下方向に延びる側端凹溝42を備えている。側端凹溝42は、略角管状の縦枠ベース部47hから縦枠47パネル基材4の外方へ向けて突出する前後一対の凹溝側壁部47fの間の空間で形成される。
【0024】
縦枠47の縦枠ベース部47hの一辺は、側端凹溝42の底部42aを形成しており、当該底部42aには、幅方向中央部に設けられた連結部材当接部47aと、幅方向両端部に連結部材当接部47aを挟んで設けられた前後の張地収納部47b,47bが形成されている。張地収納部47bには、側端凹溝42の内側に巻き込まれた基材張地8の側端外周端部8bが収納されている。また、側端凹溝42の底部42aには、連結部材当接部47aよりも狭い幅で幅方向中央部に形成されて上下方向に延びる係合突起部材取付溝47eが形成されている。
【0025】
縦枠47は、上下方向に延びる中空溝条の形態を有する第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dが形成されている。第1ねじ取付部47cは、側端凹溝42の底部42aの幅方向中央部にパネル基材4の内側へ向けて突設されている。第2ねじ取付部47dは、底部42aに対向する縦枠ベース部47hの辺に設けられており、第1ねじ取付部47cとは側端凹溝42から遠ざかる方向へ離間して設けられている。
【0026】
上枠48U及び下枠48Lは、軽金属又は樹脂等を素材にした押出し加工品からなり、上枠48Uは上向き開口を有する断面略C字状の形態を有し、下枠48Lは下向き開口を有する断面略C字状の形態を有する。そして、第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに上下方向からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとが連結される。
【0027】
より具体的には、上枠48U底部の長手方向両端部に設けられた第1ねじ挿通穴48Uaと第2ねじ挿通穴48Ubを介して第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに上方からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47の上端部と上枠48U底部の長手方向端部とが連結される。また、下枠48L天面部の長手方向両端部に設けられた第1ねじ挿通穴48Laと第2ねじ挿通穴48Lbを介して第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに下方からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47の下端部と下枠48L天面部の長手方向端部とが連結される。
【0028】
なお、上枠48Uの長さ方向端部には、金属製又は樹脂製の前後一対の上コーナー部材49が連結されている。上コーナー部材49は、縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとを連結して枠体45を組み上げた状態で、枠体45の上角部を形成する。
【0029】
また、
図1~
図6に示すように、間仕切装置1では、パネル体2の側端凹溝42の内部に取り付けられる係合突起部材50が、連結支柱3に設けられた係合穴3aに係合することで、パネル体2と連結支柱3とが連結される。本実施形態では、係合突起部材50は、例えば樹脂製であり、側端凹溝42内の上下3箇所に設けられている。また、連結支柱3は、角管状の形態を有し、対向する一対の側面部に、上下3箇所に設けられた係合穴3aを備えている。
【0030】
各係合突起部材50は、側端凹溝42の底部42aの係合突起部材取付溝47eに嵌め込まれた状態で、係合突起部材取付溝47eに形成されたねじ取付穴47gに左右外方からねじ込まれる1本の突起部材固定用ねじ63でねじ止めされることで、回転不能に固着されている。
【0031】
パネル体2と連結支柱3との連結時には、係合突起部材50を連結支柱3の係合穴3a内に嵌め込んだ後、パネル体2を下方へ移動させる。これにより、係合突起部材50の下部に設けられた係合凹部50aが連結支柱3の係合穴3aの下部に係合するとともに、連結支柱3の側面が側端凹溝42内の連結部材当接部47aに当接して、パネル体2が連結支柱3に支持される。
【0032】
また、
図5及び
図6に示すように、パネル体2と連結支柱3とが連結された後、隣り合うパネル基材4の上部同士が、上部連結プレート7にて連結される。上部連結プレート7は、パネル基材4の上端凹溝41底部の左右端部(長さ方向端部)に取り付けられる。上部連結プレート7は、長さ方向中央寄り部位に設けられた左右の第1ねじ頭部収容穴7aと、長さ方向両端部に設けられた左右の第2ねじ挿通穴7bとを備えている。
【0033】
上部連結プレート7をパネル基材4に取り付ける際には、まず、組み上げられたパネル体2のパネル基材4から笠木5を取り外し、さらに第2ねじ62を取り外す。このとき、縦枠47と上枠48Uは、上枠48Uに設けられた第1ねじ挿通穴48Uaに上方から挿通されて縦枠47の第1ねじ取付部47cに捩じ込まれた第1ねじ61で連結されている。
【0034】
第2ねじ62を取り外した状態で、上部連結プレート7の一端部側を上枠48Uの上端凹溝41の長さ方向端部上に配置する。上部連結プレート7は、第1ねじ頭部収容穴7aと第1ねじ61頭部とが位置合わせされるとともに、第2ねじ挿通穴7bが上枠48Uの第2ねじ挿通穴48Ubに位置合わせされる。そして、先に取り外した第2ねじ62を第2ねじ挿通穴7bと第2ねじ挿通穴48Ubに上方から挿通して、縦枠47の第2ねじ取付部47dに捩じ込むことで、上部連結プレート7と上枠48Uとが縦枠47に共締めさる。これにより、上部連結プレート7の一端部がパネル基材4の上角部に固着される。
【0035】
なお、
図5では、便宜上、パネル基材4の縦枠47と上枠48U及び係合突起部材50とを分離して図示するとともに、芯材43、表面材44及び基材張地8の図示は省略されている。そして、パネル基材4に上部連結プレート7を連結する際には、パネル基材4は、
図1及び
図2に示すように、組み上げられた状態になっている。
【0036】
以上のように、本実施形態の間仕切装置1は、側端部に上下方向に延びる側端凹溝42を有するパネル基材4が張地8で覆われてなるパネル体2と、側端凹溝42に嵌め込まれて複数のパネル体2を連結する連結部材としての連結支柱3とを備えている。パネル体2は、側端凹溝42の底部42aの幅方向中央部に形成された連結部材当接部47aと、側端凹溝42の底部42aの幅方向端部にパネル基材4の内方に向けて形成された凹溝状の張地収納部47bとを備えている。そして、基材張地8の外周端部8bが側端凹溝42の内側に巻き込まれて張地収納部47bに収納されている。
【0037】
間仕切装置1によれば、連結支柱3を側端凹溝42の底部42aの連結部材当接部47aに当接させることで連結支柱3とパネル体2とを強固に連結できる。さらに、側端凹溝42内に巻き込まれる張地8の外周端部8bを連結部材当接部47aよりもパネル基材4内方に形成された張地収納部47bに収納することで、側端凹溝42の開口から連結部材当接部47aまでの距離を必要以上に大きくしなくても、張地8の巻込み長さを確保できる。これにより、連結支柱3の大型化を抑制しながら、張地8の剥がれを防止できる。
【0038】
また、間仕切装置1においては、パネル基材4は、その側端部を構成する一対の縦枠47,47と、一対の縦枠47,47の上下端部同士を連結する上下の横枠としての上枠48Uと下枠48Lとを備えている。縦枠47の外側面に側端凹溝42が形成されている。縦枠47は、側端凹溝42の底部42aに設けられた第1ねじ取付部47cと、側端凹溝42から遠ざかる方向へ第1ねじ取付部47cとは離間して設けられた第2ねじ取付部47dとを備えている。そして、第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに上下方向からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62で縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとが連結される。
【0039】
この実施形態によれば、側端凹溝42の底部42aに第1ねじ取付部47cを設けることで、縦枠47のうち、側端凹溝42への連結支柱3の嵌め込みを阻害しない位置で且つパネル基材4の側端部寄りの位置に第1ねじ取付部47cを配置でき、縦枠47の大型化を抑制しながら、第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dとの間の距離を確保して縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとの連結を強固にできる。
【0040】
また、間仕切装置1は、側端凹溝42の内部に取り付けられる係合突起部材50が連結支柱3に設けられた係合穴3aに係合することでパネル体2と連結支柱3とが連結される構成を有する。係合突起部材50は、側端凹溝42の底部42aに形成された上下方向に延びる係合突起部材取付溝47eに嵌め込まれた状態でねじ止めされることで、回転不能に固着されている。
【0041】
この実施形態によれば、部品点数が少ない簡単な構造で、係合突起部材50を側端凹溝42の底部42aに回転不能に取り付けることができるので、パネル体2と連結支柱3との確実な連結を確保しながら、間仕切装置1の製造コストを低減できる。
【0042】
以上、実施形態を説明したが、本発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【0043】
例えば、張地8の外周端部8bが、側端凹溝42の内側に巻き込まれて、側端凹溝42の底部42aの幅方向端部に設けられた張地収納部47bに収納される構成は、いわゆるローパーティションに限らず、様々な高さのパーティションのパネル体に適用できる。
【符号の説明】
【0044】
1 間仕切装置
2 パネル体
3 連結支柱(連結部材)
3a 係合穴
4 パネル基材
8 基材張地(張地)
8b 側端外周端部(外周端部)
42 側端凹溝
42a 底部
47 縦枠
47a 連結部材当接部
47b 張地収納部
47c 第1ねじ取付部
47d 第2ねじ取付部
47e 係合突起部材取付溝
47g ねじ取付穴
48L 下枠(横枠)
48U 上枠(横枠)
50 係合突起部材
61 第1ねじ
62 第2ねじ
63 突起部材固定用ねじ