(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】検査支援装置、検査支援システム、医用画像診断装置、および検査支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 30/20 20180101AFI20230426BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20230426BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
G16H30/20
G16H20/00
A61B5/00 G
(21)【出願番号】P 2018189347
(22)【出願日】2018-10-04
【審査請求日】2021-08-30
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩井 春樹
(72)【発明者】
【氏名】黒木 貴紘
(72)【発明者】
【氏名】宗塚 則夫
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 基裕
(72)【発明者】
【氏名】小谷 篤司
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-036560(JP,A)
【文献】特開2003-190105(JP,A)
【文献】特開2015-062113(JP,A)
【文献】特開2013-116156(JP,A)
【文献】特開2016-106848(JP,A)
【文献】国際公開第2017/073567(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0033073(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 30/20
G16H 20/00
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自機とデータ送受信可能に接続された外部医用機器で生成される医用検査に付随する情報を監視して変化を検出する監視部と、
前記医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、当該医用検査に付随する情報を送信した前記外部医用機器と他の外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する生成部と、
前記処理シナリオに規定された実行順序で、前記外部医用機器と前記他の外部医用機器と前記外部の情報処理装置との少なくとも1つに対して前記処理シナリオに規定された処理を要求する実行部と、
を備え、
前記複数の処理は、所定の処理と当該所定の処理の実行結果に関連する処理、および、一連の手順を構成する2以上の処理、の少なくとも一方を含
み、
前記生成部は、
前記医用検査に付随する情報に変化があるごとに、変化の内容に応じて、前記実行部により実行中の前記処理シナリオを構成する前記複数の処理のうちの1つの処理を、細分化した処理に置換する、
検査支援装置。
【請求項2】
前記生成部は、
前記医用検査に付随する情報に変化があるごとに、変化の内容に則した処理および実行順序となるよう、前記実行部により実行中の前記処理シナリオを構成する前記複数の処理の一部または全部を他の処理に変更して前記処理シナリオを再編する、
請求項1記載の検査支援装置。
【請求項3】
前記監視部は、
前記外部医用機器と前記他の外部医用機器と前記外部の情報処理装置との少なくとも1つにおける前記実行部が要求した処理に応じた前記医用検査に付随する情報の変化と前記処理シナリオの情報とにもとづいて、前記処理シナリオの進捗状況の変化を検出する、
請求項1
または2に記載の検査支援装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記複数の処理のそれぞれの処理どうしの関連性およびそれぞれの処理の優先度に応じて、前記複数の処理の実行順序を決定する、
請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の検査支援装置。
【請求項5】
前記複数の処理は、
前記外部医用機器としての医用画像診断装置に対してシステム状態のセルフチェックを要求する処理、前記他の外部医用機器としての読影装置に対して読影を要求する処理、前記外部の情報処理装置に対してサービスマンに前記外部医用機器にエラーが発生している旨を連絡可能な動作をするよう要求する処理、の少なくとも1つの処理を含む、
請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の検査支援装置。
【請求項6】
前記外部医用機器は、
医用画像診断装置を含み、
前記医用検査に付随する情報は、
前記医用画像診断装置による検査の進行状況を示す情報、前記医用画像診断装置の撮像装置の動作状態を示す情報、前記医用画像診断装置の起動状態を示す情報、前記医用画像診断装置のエラー情報、の少なくとも1つの情報を含む、
請求項1ないし
5のいずれか1項に記載の検査支援装置。
【請求項7】
自機で生成される医用検査に付随する情報を送信する少なくとも1つの医用機器と、
前記医用機器とデータ送受信可能に接続され、前記医用検査に付随する情報を受信する検査支援装置と、
を備え、
前記検査支援装置は、
前記医用機器から受信した前記医用検査に付随する情報の変化を監視する監視部と、
前記医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、当該医用検査に付随する情報を送信した前記医用機器と他の医用機器と情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する生成部と、
前記処理シナリオに規定された実行順序で、前記医用機器と前記他の医用機器と前記情報処理装置の少なくとも1つに対して前記処理シナリオに規定された処理を要求する実行部と、
を有し、
前記複数の処理は、所定の処理と当該所定の処理の実行結果に関連する処理、および、一連の手順を構成する2以上の処理、の少なくとも一方を含
み、
前記検査支援装置の前記生成部は、
前記医用検査に付随する情報に変化があるごとに、変化の内容に応じて、前記実行部により実行中の前記処理シナリオを構成する前記複数の処理のうちの1つの処理を、細分化した処理に置換する、
検査支援
システム。
【請求項8】
被検体の医用画像を撮像する撮像部と、
自機のエラー発生箇所の検知およびエラーログの管理を行うエラー管理部と、
自機で生成される医用検査に付随する情報を監視して変化を検出する監視部と、
前記医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、自機と外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する生成部と、
前記処理シナリオに規定された実行順序で、自機のコンポーネントと前記他の外部医用機器と前記外部の情報処理装置との少なくとも1つに対して前記処理シナリオに規定された処理を要求する実行部と、
を備え、
前記複数の処理は、所定の処理と当該所定の処理の実行結果に関連する処理、および、一連の手順を構成する2以上の処理、の少なくとも一方を含む、
医用画像診断装置。
【請求項9】
コンピュータに、
自機とデータ送受信可能に接続された外部医用機器で生成される医用検査に付随する情報を監視して変化を検出するステップ、
前記医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、当該医用検査に付随する情報を送信した前記外部医用機器と他の外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成するステップ、および、
前記処理シナリオに規定された実行順序で、前記外部医用機器と前記他の外部医用機器と前記外部の情報処理装置との少なくとも1つに対して前記処理シナリオに規定された処理を要求するステップ、
を実行させるためのプログラムであって、
前記複数の処理は、所定の処理と当該所定の処理の実行結果に関連する処理、および、一連の手順を構成する2以上の処理、の少なくとも一方を含
み、
前記処理シナリオを前記生成
するステップは、
前記医用検査に付随する情報に変化があるごとに、変化の内容に応じて
、実行中の前記処理シナリオを構成する前記複数の処理のうちの1つの処理を、細分化した処理に置換する
ステップを含む、
検査支援
プログラム。
【請求項10】
被検体の医用画像を撮像する撮像部と、
自機のエラー発生箇所の検知およびエラーログの管理を行うエラー管理部と、
自機で生成される医用検査に付随する情報を監視して変化を検出する監視部と、
前記医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、自機と外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する生成部と、
前記処理シナリオに規定された実行順序で、自機のコンポーネントと前記他の外部医用機器と前記外部の情報処理装置との少なくとも1つに対して前記処理シナリオに規定された処理を要求する実行部と、
を備えた医用画像診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、検査支援装置、検査支援システム、医用画像診断装置、および検査支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、医用画像診断装置などの医用機器で生成される情報にもとづいて、ユーザが自身で、たとえば検査予約装置に対する次の検査の予約、医用画像診断装置に対する関連画像の収集指示、医用画像診断装置のエラー発生に伴うサービスマンの保有機器へのエラー通知などの様々な処理を行っている。
【0003】
これらの処理のユーザ負担軽減のため、ユーザの最低限の入力や自動入力の条件判断にもとづいて、全自動的にまたは半自動的に、それぞれの処理を個別に支援する機能が知られている。
【0004】
しかし、それぞれの作業を個別に支援することでは、ユーザの負担を十分に低減することはできない。これは、1つの処理には他の処理が関連する場合や、1つの処理が複数の処理からなる一連の手順の1処理にすぎない場合等があるためである。このため、たとえ個々の処理を支援する機能を利用することで1つの処理の手間が省けたとしても、この1つの処理の結果に応じて次の処理の必要性が生じてしまうと、ユーザはこれらの連鎖的に生じる処理を結局は手動で行わざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、医用機器で生成される医用検査に付随する情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に様々な機器に対して適切な順序で適切な処理の実行を要求することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る検査支援装置は、監視部と、生成部と、実行部とを備える。監視部は、自機とデータ送受信可能に接続された外部医用機器で生成される医用検査に付随する情報を監視して変化を検出する。生成部は、医用検査に付随する情報に変化があると、変化の内容に応じて、当該医用検査に付随する情報を送信した外部医用機器と他の外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する。実行部は、処理シナリオに規定された実行順序で、外部医用機器と他の外部医用機器と外部の情報処理装置との少なくとも1つに対して処理シナリオに規定された処理を要求する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る検査支援装置を含む検査支援システムの一構成例を示すブロック図。
【
図2】処理回路のプロセッサにより、外部医用機器で生成される検査付随情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に外部機器の少なくとも1つに対して適切な順序で適切な処理の実行を要求する際の概略的な手順を示すフローチャート。
【
図3】処理シナリオの生成および実行における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図。
【
図4】検査付随情報の変化として患者Aの検査状態の変化を検知した場合の処理シナリオの生成および実行における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図。
【
図5】
図4(5)に示す処理A1に続く各構成間の情報の流れの一例を示す説明図。
【
図6】
図4(5)に示す処理B1に続く各構成間の情報の流れの一例であって、
図5(9)に示した処理シナリオの再編後における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図。
【
図7】
図5(9)に示す処理シナリオの処理C2を細分化した処理を処理シナリオに追加する例を示す説明図。
【
図8】第2実施形態に係る医用画像診断装置を含む検査支援システムの一構成例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、検査支援装置、検査支援システム、医用画像診断装置、および検査支援プログラムの実施形態について詳細に説明する。
【0010】
実施形態に係る検査支援装置は、医用機器で生成される医用検査に付随する情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに、自動的に適切な順序で適切な処理を行うことで、ユーザがこれまで行っていた処理の負担を削減するものである。
【0011】
なお、以下の説明において、ユーザが行っていた処理とは、具体的な作業をいい、たとえば、検査予約装置に対する次の検査の予約、医用画像診断装置に対する関連画像の収集指示、医用画像診断装置のエラー発生に伴うサービスマン保有機器へのエラー通知要求などをいうものとする。実施形態に係る検査支援装置は、これらのユーザ処理のかわりに、医用機器で生成される医用検査に付随する情報の変化に応じて、様々な機器に対してユーザが所望する処理を実行するように要求する。
【0012】
また、以下の説明において、処理シナリオとは、様々な機器に対して実行を要求する複数の処理を総合的に管理、実行するための手順を規定するものである。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、第1実施形態に係る検査支援装置20を含む検査支援システム10の一構成例を示すブロック図である。
【0014】
検査支援システム10は、検査支援装置20、検査支援装置20と互いにデータ送受信可能にネットワーク100を介して接続された医用画像診断装置31および32、HIS(Hospital Information System、病院情報システム)33、RIS(Radiology Information System、放射線科情報システム)34、PACS(Picture Archiving and Communication Systems、画像保存通信システム)35、CAD(Computer-aided Detection/Diagnosis、コンピュータ支援診断装置)36、読影装置37、情報処理装置40を有する。医用画像診断装置31および32、HIS33、RIS34、PACS35、CAD36、ならびに読影装置37は、外部医用機器の一例である。以下の説明では、外部医用機器31-37と情報処理装置40を適宜外部機器と総称する。
【0015】
医用画像診断装置31、32は、被検体を撮像することにより医用画像を生成する装置である。医用画像診断装置31、32としては、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、核医学診断装置などの放射線診断装置のほか、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置などのモダリティを用いることができる。
【0016】
なお、
図1には検査支援システム10が2つの医用画像診断装置31、32と接続される場合の例を示したが、検査支援システム10は1または3以上の医用画像診断装置と接続されてもよい。
【0017】
また、
図1にはCAD36がPACS35を介して検査支援装置20と接続される場合の例を示したが、CAD36はネットワーク100を介して検査支援装置20と直接接続されてもよい。
【0018】
読影装置37は、読影者によって医用画像の読影に利用されるビューワである。
【0019】
本実施形態に係る情報処理装置40は、医用画像診断装置31を保守管理するためにサービスマンによって利用される。情報処理装置40は外部の情報処理装置の一例である。
【0020】
検査支援装置20は、通信回路21、記憶回路22、および処理回路23を有する。
【0021】
通信回路21は、ネットワーク100の形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。通信回路21は、この各種プロトコルに従って検査支援装置20と外部機器31-37および40とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続などを適用することができる。ここで電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹LAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。
【0022】
記憶回路22は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有する。記憶回路22は、検査支援プログラムを記憶するほか、外部医用機器31-37から随時取得した医用検査に付随する任意の情報(以下、検査付随情報という)を記憶する。検査付随情報は、外部医用機器31-37から随時記憶回路22に与えられる。
【0023】
検査付随情報は、外部医用機器31-37の現在の状態を示す情報を含む。たとえば、検査付随情報は、検査状態(患者登録や、検査開始、検査中、検査終了などの検査の進行状況を示す情報)、医用機器の検査システムの動作状態(寝台移動、透視、撮影など)、医用機器の検査システムの状態(エラー情報、シャットダウン、起動中など)、医用画像などを含む。また、検査付随情報には、処理回路23が生成する処理シナリオが含まれる。
【0024】
処理回路23は、検査支援装置20を統括制御する機能を実現する。また、処理回路23は、記憶回路22に記憶された検査支援プログラムを読み出して実行することにより、外部医用機器31-37で生成される検査付随情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に外部機器31-37および40の少なくとも1つに対して適切な順序で適切な処理の実行を要求するための処理を実行するプロセッサである。
【0025】
図1に示すように、処理回路23のプロセッサは、状態変化監視機能231、処理シナリオ生成機能232、および処理シナリオ実行機能233を実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態で記憶回路22に記憶されている。
【0026】
状態変化監視機能231は、外部医用機器31-37で生成される検査付随情報を監視して変化を検出する。検査付随情報が外部医用機器31-37から随時記憶回路22に与えられる場合は、状態変化監視機能231は記憶回路22を確認することで医用機器31-37の最新の状態を監視することができる。また、状態変化監視機能231は、たとえば定期的に外部医用機器31-37に検査付随情報の送信を要求してもよい。また、医用機器31-37が提供可能な検査付随情報の全てを記憶回路22に収集してもよいし、あらかじめ医用機器ごとに設定した一部の検査付随情報を収集してもよい。
【0027】
処理シナリオ生成機能232は、検査付随情報に変化があると、変化の内容に応じて、処理シナリオを生成する。処理シナリオとは、検査付随情報に変化があった外部医用機器(たとえば医用画像診断装置31)と他の外部医用機器(たとえば医用機器32-37)と情報処理装置40との少なくとも1つに要求する複数の処理を総合的に管理、実行するための手順を規定するものであり、複数の処理内容を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定したものである。
【0028】
また、処理シナリオ生成機能232は、状態変化監視機能231が検査付随情報の変化を検出するごとに、処理シナリオが最新の変化の内容に則した処理および実行順序となるよう、処理シナリオを構成する複数の処理の一部または全部を他の処理に変更することにより、または他の処理を追加することにより、処理シナリオを再編する。
【0029】
なお、処理シナリオ生成機能232は、あらかじめ検査付随情報の変化を入力とし、この変化に対応する処理シナリオを出力とするように深層学習などにより機械学習して得たパラメータを利用することで処理シナリオを決定してもよい。また、処理シナリオ生成機能232は、複数の処理のそれぞれの処理どうしの関連性にもとづいて処理シナリオを構成する複数の処理を決定するとともに、これらの複数の処理のそれぞれの処理間の優先度をあらかじめ設定しておき、優先度に応じて処理シナリオにおける複数の処理の実行順序を決定してもよい。
【0030】
たとえば、1つの処理に対して、この処理の後に実行すべき処理が複数関連づいている場合は、優先度をあらかじめ設定しておくことが好ましい。これらの処理を優先度の順につなげていくことで処理シナリオが生成される。また、この処理が終了したらこの処理の実行が可能、といった優先タスクの情報が各処理に付帯されてもよい。
【0031】
処理シナリオ実行機能233は、処理シナリオに規定された実行順序で、外部機器31-37および40の少なくとも1つに対して処理シナリオに規定された処理を要求する。
【0032】
図2は、処理回路23のプロセッサにより、外部医用機器31-37で生成される検査付随情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に外部機器31-37および40の少なくとも1つに対して適切な順序で適切な処理の実行を要求する際の概略的な手順を示すフローチャートである。
図2において、Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【0033】
この手順は、外部医用機器31-37から送信された検査付随情報を取得してスタートとなる。
【0034】
また、
図3は、処理シナリオの生成および実行における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図である。
【0035】
まず、ステップS1において、状態変化監視機能231は、検査付随情報を監視し、変化を検出か否かを判定する。変化を検出すると(
図3(1)参照)、状態変化監視機能231は、変化の内容を処理シナリオ生成機能232に与えて(
図3(2)参照)、ステップS2に進む。一方、変化を検出しない場合は引き続き検査付随情報を監視してその変化を検出する。
【0036】
次に、ステップS2において、処理シナリオ生成機能232は、検査付随情報の変化の内容に応じて、外部機器31-37および40の少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する(
図3(3)参照)。また、処理シナリオ生成機能232は、生成した処理シナリオの情報を、記憶回路22に出力して検査付随情報として記憶させるとともに、処理シナリオ実行機能233に出力する(
図3(4)参照)。
【0037】
処理シナリオを検査付随情報に含めることにより、状態変化監視機能231は、処理シナリオの処理を実行することで外部機器31-37および40の少なくとも1つの検査付随情報が変化したことを検出することができるため、処理シナリオの進捗状況の変化を検出することができる。
【0038】
また、ステップS4からステップS1に戻った場合であって、新たな検査付随情報の変化が検出されてステップS2に進んだ場合は、処理シナリオ生成機能232は、今回新たに検出した変化の内容に則した処理および実行順序となるように処理シナリオを再編する。新たな検査付随情報の変化が検出される場合には、処理シナリオに含まれる処理を実行した結果として検査付随情報が変化する場合が含まれる。このように、処理シナリオ生成機能232は、再帰的に処理シナリオを生成することができる。
【0039】
次に、ステップS3において、処理シナリオ実行機能233は、処理シナリオに規定された実行順序で、外部機器31-37および40の少なくとも1つに対して処理シナリオに規定された処理を要求する(
図3(5)参照)。
【0040】
次に、ステップS4において、処理シナリオ実行機能233は、処理シナリオに規定された複数の処理の全てを実行したか否かを判定する。全て実行した場合は一連の手順は終了となる。一方、全ての処理を実行していない場合は、ステップS1に戻る。
【0041】
以上の手順により、外部医用機器31-37で生成される検査付随情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に外部機器31-37および40の少なくとも1つに対して適切な順序で適切な処理の実行を要求することができる。
【0042】
続いて、処理シナリオの生成および実行について、より具体的に説明する。
【0043】
図4は、検査付随情報の変化として患者Aの検査状態の変化を検知した場合の処理シナリオの生成および実行における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図である。
【0044】
たとえば、医用画像診断装置31で患者Aが検査中である旨の検査付随情報を受けた後、この検査が終了した旨の検査付随情報を受けると、状態変化監視機能231は、この変化を検出する(
図4(1)参照)。
【0045】
処理シナリオ生成機能232は、患者Aの検査状態が検査中から検査終了に変化したことを通知されると(
図4(2)参照)、処理シナリオを生成し、生成した処理シナリオの情報を記憶回路22と処理シナリオ実行機能233に出力する(
図4(4)参照)。
【0046】
図4(3)に示す例では、この変化に応じた処理シナリオを構成する複数の処理は、A1:医用画像診断装置31に対するシステム状態セルフチェック、B1:患者Aの医用画像のCAD36への転送を含む。また、処理A1が終了したことを条件とする処理として、A2:次の患者の呼び出しと、A3:次の患者の登録が処理シナリオに含まれる。
【0047】
そこで、処理シナリオ実行機能233はまず、処理A1と処理B1を並列的に実行する(
図4(5)参照)。
【0048】
図5は、
図4(5)に示す処理A1に続く各構成間の情報の流れの一例を示す説明図である。
【0049】
処理シナリオ実行機能233からシステム状態セルフチェックするよう要求されて、医用画像診断装置31はシステム状態のセルフチェックを実行する(
図5(6)参照)。セルフチェックでエラーが発生すると、状態変化監視機能231はエラー発生を検知し(
図5(7)参照)、その旨を処理シナリオ生成機能232に通知する(
図5(8)参照)。処理シナリオ生成機能232は、医用画像診断装置31にエラーが発生していることから、次の予約患者が医用画像診断装置31を利用することは難しいと判断し、処理シナリオを再編し(
図5(9)参照)、再編した処理シナリオの情報を記憶回路22と処理シナリオ実行機能233に出力する(
図5(10)参照)。
【0050】
図5(9)に示す例では、再編された処理シナリオを構成する複数の処理は、C1:サービスマンへの連絡、C2:医用画像診断装置31からのログの回収、転送、およびD2:予約患者が利用する医用画像診断装置の再振り分け要求を含む。また再編前の処理シナリオに含まれていたA2:次の患者の呼び出しと、A3:次の患者の登録は削除される。
【0051】
そして、処理シナリオ実行機能233は、再編後の処理シナリオにもとづいて、情報処理装置40に対して処理C1:サービスマンへの連絡可能な動作をするよう要求する(
図5(11)参照)。処理C1の一例として、情報処理装置40に対してテレビ電話通話要求発信をし、着呼に応じた動作を要求する処理が挙げられる。
【0052】
また、処理シナリオ実行機能233は、C2:医用画像診断装置31に対してログの回収を要求し、回収したログを情報処理装置40に転送してサービスマンの閲覧を要求するとともに、HIS33およびRIS34にD2:予約患者が利用する医用画像診断装置の再振り分け処理を要求する(
図5(12)参照)。
【0053】
図6は、
図4(5)に示す処理B1に続く各構成間の情報の流れの一例であって、
図5(9)に示した処理シナリオの再編後における各構成間の情報の流れの一例を示す説明図である。
【0054】
処理シナリオ実行機能233からの要求に応じて、PACS35は患者Aの医用画像をCAD36へ転送する(
図6(13)参照)。いま、CAD36がこの医用画像に対して陽性判断を下した場合を考えると(
図6(14)参照)、当該陽性判断の情報はPACS35を介して記憶回路22に与えられる(
図6(15)参照)。
【0055】
状態変化監視機能231は陽性判断結果を検知し(
図6(16)参照)、その旨を処理シナリオ生成機能232に通知する(
図6(17)参照)。処理シナリオ生成機能232は、CAD36が陽性判断を下したことに応じて、この陽性判断の妥当性を判断するための処理を追加するよう、さらに処理シナリオを再編し、この再々編した処理シナリオの情報を記憶回路22と処理シナリオ実行機能233に出力する(
図6(19)参照)。
【0056】
この再々編処理シナリオには、たとえば
図6に示すように、処理C1、C2、D1と並列処理されるシナリオとして、E1:RIS34への追加のCT検査登録およびE2:読影装置に対する患者AのCAD画像の読影依頼が追加される。
【0057】
そして、処理シナリオ実行機能233は、再々編後の処理シナリオにもとづいて、RIS34に対してE1:患者Aの追加のCT検査登録を要求する(
図6(20)参照)。また、処理シナリオ実行機能233は、E2:読影装置に対して、患者AのCAD画像の読影依頼を要求する(
図6(21)参照)。
【0058】
図5-6に示すように、処理シナリオに含まれる処理を実行した結果として検査付随情報が変化した場合であっても、処理シナリオ生成機能232は、ユーザの入力を受けることなく、この変化に適するように自動的に処理シナリオを再編することができる。
【0059】
また、検査付随情報の変化に応じて、処理シナリオを構成する複数の処理のうちの1つの処理を細分化した処理を処理シナリオに追加してもよい。
【0060】
図7は、
図5(9)に示す処理シナリオの処理C2を細分化した処理を処理シナリオに追加する例を示す説明図である。
【0061】
たとえば、処理シナリオにC2:医用画像診断装置31からのログの回収、転送、が含まれており、記憶回路22の検査付随情報にエラー原因となっている部品の情報が含まれている場合を考える。この場合は、エラー原因となっている部品のログを回収する、という処理C2-1を追加する。また、この部品のログが回収されたという結果に応じて、情報処理装置40にログを転送してサービスマンに閲覧させるよう要求する処理C2-2が追加される。また、ログ転送に適した圧縮形式でログを圧縮する処理が追加されてもよい。すなわち、処理シナリオに大まかな処理が含まれている場合、この大まかな処理を細分化して実行に移す(たとえばログ回収する部品を特定する)作業は、記憶回路22に蓄積されている検査付随情報を用いて総合的に判断して処理シナリオ生成機能232が行ってもよいし、対応する外部機器31-37および40の少なくとも1つに任せてもよい。
【0062】
第1実施形態に係る検査支援装置20を含む検査支援システム10は、検査付随情報の変化をトリガとして、この変化に応じた複数の処理を手順化した処理シナリオをユーザの入力なしに自動的に生成することができる。このため、連続的な複数の処理の全体を最適な手順で実行することができる。また、検査支援装置20を含む検査支援システム10は、検査付随情報が変化するごとに自動的に再帰的に処理シナリオを再編することができる。この再編により、処理シナリオを構成する複数の処理およびその実行順序は、外部医用機器31-37の現在の状態に応じて随時最適化される。たとえば、システム状態のセルフチェック中に急患が来院した場合には、この来院の情報を検査付随情報の変化として検知してセルフチェックを中止し、現在の処理シナリオを当該患者の撮影を行うための処理シナリオに再編することができる。
【0063】
また、処理シナリオを構成する処理の実行タイミングの最適化は検査支援装置20が行う。このため、外部機器31-37および40の少なくとも1つは、処理シナリオの設定にあたって能動的な貢献をする必要はない。
【0064】
(第2の実施形態)
図8は、第2実施形態に係る医用画像診断装置31Aを含む検査支援システム10Aの一構成例を示すブロック図である。第2実施形態に係る医用画像診断装置31Aおよび検査支援システム10Aは、医用画像診断装置31Aが第1実施形態に係る検査支援装置20の構成を第1実施形態に係る医用画像診断装置31に設け、検査支援装置20を削除した点で第1実施形態に示す医用画像診断装置31および検査支援システム10と異なる。
【0065】
他の構成および作用については
図1に示す医用画像診断装置31および検査支援システム10と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。なお、
図8では外部機器32-37および40の図示を省略した。第2実施形態に係る医用画像診断装置31Aは、第1実施形態に係る検査支援装置20にかえて用いてもよいし、検査支援装置20とともに互いにネットワーク100に接続されて併用されてもよい。また、本実施形態では、外部医用機器32-37と情報処理装置40を外部機器と総称し、医用画像診断装置31Aを自機というものとする。
【0066】
医用画像診断装置31Aとしては、X線診断装置、X線CT装置、核医学診断装置、MRI装置、超音波診断装置などのモダリティを用いることができる。以下の説明では、第1実施形態に係る検査支援システム10において、医用画像診断装置31を本実施形態に係る医用画像診断装置31Aで置き換える場合の例を示す。
【0067】
医用画像診断装置31Aは、被検体を撮像し画像データを出力する撮像装置60と、画像データにもとづいて医用画像を生成するコンソール70とを有する。
【0068】
コンソール70は、ディスプレイ71、入力インターフェース72、記憶回路73、通信回路74および処理回路75を有する。
【0069】
ディスプレイ71は、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、処理回路75の制御に従って各種情報を表示する。入力インターフェース72は、たとえばトラックボール、スイッチ、ボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行なうタッチパッド、光学センサを用いた非接触入力回路、および音声入力回路等などの一般的な入力装置により実現され、ユーザの操作に対応した操作入力信号を処理回路75に出力する。
【0070】
記憶回路73は、第1実施形態に係る記憶回路22と同様の構成および作用を有し、検査支援プログラムを記憶するほか、自機31Aおよび外部医用機器32-37から随時取得した医用検査に付随する任意の情報(以下、検査付随情報という)を記憶する。検査付随情報は、外部医用機器31-37から随時記憶回路22に与えられる。
【0071】
通信回路74は、第1実施形態に係る通信回路21と同様の構成および作用を有する。
【0072】
処理回路75は、医用画像診断装置31Aを統括制御する機能を実現する。また、処理回路75は、記憶回路73に記憶された検査支援プログラムを読み出して実行することにより、自機31Aおよび外部医用機器32-37で生成される検査付随情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に自機31Aと外部機器32-37、40との少なくとも1つに対して適切な順序で適切な処理の実行を要求するための処理を実行するプロセッサである。
【0073】
図8に示すように、処理回路75のプロセッサは、撮像制御機能751、エラー管理機能752、システム状態管理機能753、画像生成機能754、状態変化監視機能231A、処理シナリオ生成機能232A、および処理シナリオ実行機能233Aを実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態で記憶回路73に記憶されている。
【0074】
撮像制御機能751は、撮像装置60を制御し、被検体の医用画像を撮像する。撮像制御機能751が出力する検査状態(検査開始、検査中、検査終了など)の情報、および撮像装置60の動作状態(寝台移動、透視、撮影など)の情報は、検査付随情報として随時記憶回路73に記憶される。
【0075】
エラー管理機能752は、セルフチェック機能を有するとともに、自機のエラー発生箇所の検知およびエラーログの管理を行う。エラー管理機能752が出力するエラー発生状況を示す情報は、検査付随情報として随時記憶回路73に記憶される。
【0076】
システム状態管理機能753は、自機のオペレーティングシステムの起動状態(シャットダウン、起動中など)の情報を出力する。この起動状態の情報も、検査付随情報として随時記憶回路73に記憶される。また、撮像装置60が生成する画像データに基づいて画像生成機能754が生成した医用画像もまた、検査付随情報として随時記憶回路73に記憶される。
【0077】
状態変化監視機能231A、処理シナリオ生成機能232A、および処理シナリオ実行機能233Aは、第1実施形態に係る検査支援装置20の処理回路23の状態変化監視機能231、処理シナリオ生成機能232、および処理シナリオ実行機能233と同様の機能をそれぞれ含む。
【0078】
また、検査付随情報には、自機31Aの機能751-754等が出力した情報が含まれる。このため、状態変化監視機能231Aは、自機31Aで生成される検査付随情報をも監視して変化を検出することになる。
【0079】
同様に、処理シナリオ生成機能232Aは、自機31Aで生成された検査付随情報に変化があると、変化の内容に応じて、自機31Aと外部機器32-37、40の少なくとも1つに要求する複数の処理を規定するとともにそれぞれの処理の実行順序を規定した処理シナリオを生成する。
【0080】
同様に、処理シナリオ実行機能233Aは、処理シナリオに規定された実行順序で、撮像制御機能751、エラー管理機能752、システム状態管理機能753および画像生成機能754を含む自機31Aのコンポーネントと、外部機器32-37および40と、の少なくとも1つに対して処理シナリオに規定された処理を要求する。
【0081】
第2実施形態に係る医用画像診断装置31Aを含む検査支援システム10Aによっても、第1実施形態に係る検査支援装置20を含む検査支援システム10と同様に、検査付随情報の変化をトリガとして変化に応じた複数の処理を手順化した処理シナリオをユーザの入力なしに自動的に生成することができるとともに、検査付随情報が変化するごとに自動的に再帰的に処理シナリオを再編することができる。
【0082】
また、第2実施形態に係る医用画像診断装置31Aによれば、検査支援装置20を省略することができるため、検査支援システム10Aをコンパクトに構成することができる。
【0083】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、医用機器で生成される医用検査に付随する情報の変化に応じて、ユーザの入力なしに自動的に様々な機器に対して適切な順序で適切な処理の実行を要求することができる。
【0084】
なお、第1実施形態における処理回路23の状態変化監視機能231、処理シナリオ生成機能232および処理シナリオ実行機能233は、それぞれ特許請求の範囲における監視部、生成部および実行部の一例である。また、第2実施形態に係る処理回路75のエラー管理機能752、状態変化監視機能231A、処理シナリオ生成機能232Aおよび処理シナリオ実行機能233Aは、それぞれ特許請求の範囲におけるエラー管理部、監視部、生成部および実行部の一例である。また、本実施形態における撮像装置60は、特許請求の範囲における撮像部の一例である。
【0085】
また、上記実施形態において、「プロセッサ」という文言は、たとえば、専用または汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(たとえば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびFPGA)等の回路を意味するものとする。プロセッサは、記憶媒体に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
【0086】
また、上記実施形態では処理回路の単一のプロセッサが各機能を実現する場合の例について示したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサが各機能を実現してもよい。また、プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶媒体は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、1つの記憶媒体が全てのプロセッサの機能に対応するプログラムを一括して記憶してもよい。
【0087】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0088】
10、10A 検査支援システム
20 検査支援装置
31 医用画像診断装置
31A 医用画像診断装置
32 医用画像診断装置
37 読影装置
40 情報処理装置
60 撮像装置
231、231A 状態変化監視機能
232、232A 処理シナリオ生成機能
233、233A 処理シナリオ実行機能
751 撮像制御機能
752 エラー管理機能
753 システム状態管理機能
754 画像生成機能