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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】割出しクーラー
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/025 20060101AFI20230426BHJP
   A47F 3/04 20060101ALI20230426BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20230426BHJP
   B65G 1/133 20060101ALI20230426BHJP
   F25D 25/02 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
A47F5/025
A47F3/04 A
A47F3/04 D
B65G1/00 521A
B65G1/133 G
F25D25/02 G
F25D25/02 J
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018545328
(86)(22)【出願日】2017-02-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 US2017017891
(87)【国際公開番号】W WO2017151316
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-01-17
【審判番号】
【審判請求日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】62/301,650
(32)【優先日】2016-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ゴッドボール,ヴィナーヤク
【合議体】
【審判長】柿崎 拓
【審判官】冨永 達朗
【審判官】長馬 望
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第5244266(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0242514(US,A1)
【文献】特開2003-247379(JP,A)
【文献】特開2005-344350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/025
A47F 3/04
B65G 1/133
B65G 1/00
F25D 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の製品のための割出しクーラーであって、
断熱された外殻部と、
前記外殻部内の複数の回転式製品区域と、
割出し駆動モータと
を含み、
前記複数の製品区域は、複数の割出し翼によって画定され、
前記複数の割出し翼は、ブラシシールを含み、
前記割出し駆動モータは、前記複数の回転式製品区域の1つを第1の所定の長さの時間にわたって露出区域内に回転させると共に、残りの複数の回転式製品区域を第2の所定の長さの時間にわたって冷蔵区域内に回転させる、割出しクーラー。
【請求項2】
前記外殻部は、略矩形の構成を含む、請求項1に記載の割出しクーラー。
【請求項3】
前記外殻部は、略円形の構成を含む、請求項1に記載の割出しクーラー。
【請求項4】
前記複数の製品区域のそれぞれは、前記露出区域において当該割出しクーラーの前面開口部又は扉に割り出される一部分が平面視において略円形の一部又は略平坦である、請求項1から3のいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項5】
前記複数の製品区域は、3つ又は4つの製品区域を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項6】
前記外殻部は、製品領域及び冷蔵コンポーネント領域を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項7】
前記製品領域は、前記冷蔵コンポーネント領域と連通する製品チャンバを含む、請求項6に記載の割出しクーラー。
【請求項8】
前記製品チャンバは、複数の空気口及び/又は空気プレナムを介して前記冷蔵コンポーネント領域と連通する、請求項7に記載の割出しクーラー。
【請求項9】
前記複数の割出し翼は、複数の棚を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項10】
前記外殻部は、前面開口部を含み、前記前面開口部は、前記露出区域に隣接する、請求項1からのいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項11】
前記外殻部は、扉を含み、前記扉は、前記露出区域に隣接する、請求項1からのいずれか一項に記載の割出しクーラー。
【請求項12】
製品を提供する方法であって、
複数の回転式製品区域のそれぞれに複数の前記製品を提供することと、
割出し駆動モータによる回転によって、クーラーの前面開口部又は扉に対して前記複数の製品区域の第1のものを割出しすると共に、残りの複数の製品区域を冷蔵製品チャンバに割出しすることと、
所定の時間後、前記割出し駆動モータによる回転によって、前記クーラーの前記前面開口部又は前記扉に対して前記複数の製品区域の第2のものを割出しすると共に、残りの複数の製品区域を前記冷蔵製品チャンバに割出しすることと
を含み、
前記複数の製品区域は、複数の割出し翼によって画定され、
前記複数の割出し翼は、ブラシシールを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本願及び結果として生じる特許は、概して、販売促進用クーラー及び他の種類の製品ディスペンサに関し、特に前面開口式クーラー及び/又は過冷却式クーラーの特徴を有するが、ガラス扉式陳列棚の向上したエネルギー効率を有する割出しクーラーに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
一般的に説明されるように、前面開口式クーラーは、消費者の手の届く範囲にその中の多数の冷蔵製品を有する開口式冷蔵スペースを含む。その中の冷蔵製品に対するこの迅速で容易なアクセス可能性及び近接性のため、前面開口式クーラーは、多くの場合、周囲温度のものと比較して冷蔵製品を好む消費者からの衝動買いに拍車を掛ける。結果として、前面開口式クーラーは、概して、同じ大きさ、及び/又は同様の位置、及び/又は周囲温度で保管されている製品を有する従来のガラス扉式陳列棚等を上回る増加した販売量を提供する。
【0003】
しかし、従来の前面開口式クーラーによる1つの欠点は、クーラーが、扉又は他の種類の断熱式前面スペースを欠いているために同じ大きさのガラス扉式陳列棚よりも数倍のエネルギーを消費する恐れがあるという点である。前面開口式クーラーによって概してもたらされた増加した販売量は、従って、増加したエネルギー費用を包含又は正当化しない可能性がある。
【0004】
同様に、過冷却式クーラーが一層人気となっている。過冷却式クーラーは、飲料を保持するコンテナが開封されるか、又はエネルギーが別の方法で飲料に与えられて氷晶の核生成を開始した後、氷晶を形成できるように飲料を氷点下に冷却できる。しかし、かかる過冷却技術が適切に機能するように、クーラー内の全ての飲料は、常に狭い温度帯内に留まらなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、改良された前面開口式クーラー、過冷却式クーラー、又は他の種類の陳列棚に対する要望が存在する。かかるクーラーは、容易なアクセス可能性を有するが、通常のガラス扉式陳列棚等の低減したエネルギー費を有して衝動買いを促進し得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本願及び結果として生じる特許は、多数の製品のための割出しクーラーを提供する。割出しクーラーは、外殻部、多数の回転式製品区域、及び割出し駆動モータを含み得る。割出し駆動モータは、回転式製品区域の1つを第1の所定の長さの時間にわたって露出区域内に回転させる。
【0007】
本願及び結果として生じる特許は、製品を提供する方法を更に説明する。方法は、多数の製品区域のそれぞれに多数の製品を提供するステップと、クーラーの前面開口部又は扉について製品区域の第1のものを割出しするステップと、残りの製品区域を冷蔵製品チャンバに割出しするステップと、所定の時間後、クーラーの前面開口部又は扉について製品区域の第2のものを割出しするステップとを含み得る。
【0008】
本願及び結果として生じる特許は、多数の製品のための割出しクーラーを更に提供する。割出しクーラーは、断熱外殻部と、多数の製品区域を画定する多数の割出し翼と、割出し翼を回転させるための割出し駆動モータとを含み得る。割出し駆動モータは、製品区域の1つを所定の長さの時間にわたって露出区域内に回転させる。
【0009】
本願及び結果として生じる特許のこれら及び他の特徴及び改良点は、幾つかの図面及び添付の特許請求の範囲と併せて理解する場合、以下の詳細な説明の査読時に当業者に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】公知のガラス扉式陳列棚の一部の概略図である。
図2図1のガラス扉式陳列棚のための冷却図である。
図3】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの斜視図である。
図4図3の割出しクーラーの前面平面図である。
図5】外殻部を取り外した図3の割出しクーラーの斜視図である。
図6図3の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図7図3の割出しクーラーの割出しシステムの更なる斜視図である。
図8】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図9図8の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図10】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図11図10の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図12】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図13図12の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図14】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図15図14の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図16】本明細書中で説明され得るような割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図17図16の割出しクーラーの割出しシステムの斜視図である。
図18】本明細書中で説明され得るような過冷却式割出しクーラーの代替実施形態の斜視図である。
図19図18の過冷却式割出しクーラーのための冷却図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
ここで、図面を参照すると、幾つかの図面を通じて同様の符号は同様の構成要素を指し、図1は、公知のガラス扉式陳列棚10の一例を示す。ガラス扉式陳列棚10は、外殻部15を含み得る。外殻部15は、従来の方法で断熱され得る。外殻部15は、扉20によって囲まれ得る。扉20は、フレーム25及び透明パネル30を含み得る。ガラス扉式陳列棚10は、任意の数の棚35を含み得る。棚35は、その上に任意の数の製品40を保持し得る。製品40は、びん、缶、パウチ、箱、包装品、及び/又は任意の種類の硬質又は可撓性梱包を含むが、これらに限定されない任意の種類又は大きさのコンテナを含み得る。製品40は、飲料、食料品、非食料品、消費者製品、及び/又は棚に位置決めされ且つ/若しくは販売され得る任意の種類の製品40を含み得る。本願及び結果として生じる特許の適用範囲は、本明細書中で用いることを目的とする製品40の性質によって限定されない。同様に、本明細書中での1つの使用は、冷蔵製品40のためである一方、本明細書中の製品40は、周囲温度、冷蔵、冷凍、加熱、若しくは任意の所望の温度又は状態であり得ることが理解されるであろう。製品40は、任意の数又は種類の照明45によって照らされ得る。
【0012】
通常のガラス扉式陳列棚10の構成は、その中の多くの温度勾配の展開に至り得る。例えば、棚35の前列は、扉20のガラスパネル30、照明45、及び少ない断熱を介する放射熱伝達が原因で後列よりも温かいことがあり得る。同様に、冷却気流は、ガラス扉式陳列棚10を通って上昇するにつれて温まり得る。図2は、陳列棚10の底部周辺のTcoldestから陳列棚の上部周辺のTwarmestまでの温度勾配Tgを示す冷却図である。Tcoldest及びTwarmestの両方は、仕様下限Tlと仕様上限Tuとの間にあり得る。この勾配Tgに適応するため、陳列棚10は、仕様下限Tlの僅かに下であり得る設定点Tsetに設定され得る。陳列棚10は、従って、低い設定点Tsetで周囲温度に対して動作し得る。
【0013】
図3~7は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー100の一例を示す。割出しクーラー100は、その中に任意の数の製品110を有し得る。割出しクーラー100は、外殻部120を含み得る。この例において、外殻部120は、略矩形の構成125を有し得るが、外殻部120は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。外殻部120は、金属、プラスチック、又は任意の適切な剛性材料から作られ得る。外殻部120は、全体的又は部分的に断熱され得る。外殻部120は、製品領域130及び冷蔵コンポーネント領域140を画定し得る。冷蔵コンポーネント領域140は、その中に従来の冷却及び/又は加熱コンポーネント等を含み得る。外殻部120は、前面開口部150を含み得る。前面開口部150は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。他のコンポーネント及び他の構成も本明細書中で用いられ得る。
【0014】
図5~7は、割出しクーラー100内で用いられ得る割出しシステム160の一例を示す。割出しシステム160は、外殻部120の製品領域130内に位置決めされる製品チャンバ170を含み得る。製品チャンバ170は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得、且つ金属、プラスチック、又は任意の適切な剛性材料から作られ得る。製品チャンバ170は、断熱され得る。製品チャンバ170は、外殻部120の前面開口部150に隣接する側で開放され得る。製品チャンバ170は、多数の流入空気口180及び1つ以上の外向き空気プレナム190を介して冷蔵コンポーネント領域140と連通し得る。空気口180及び空気プレナム190は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。冷たい冷却空気は、空気口180を通って流れてその中の製品110を冷却し、次いで空気プレナム190を介して冷蔵コンポーネント領域140に戻り得る。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0015】
割出しシステム160は、回転扉と類似する方法で動作し得る。割出しシステム160は、従って、製品チャンバ170内で回転し得る多数の割出し翼200を含み得る。この例において、第1の割出し翼210、第2の割出し翼220、及び第3の割出し翼230の3つの割出し翼200が示されている。任意の数の割出し翼200が本明細書中で用いられ得る。割出し翼200は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。割出し翼200は、空気プレナム190から延在し得、その一端でそれを中心として回転し得る。割出し翼200は、その遠端においてブラシシール240等を有し得る。ブラシシール240は、クーラーの空気が製品チャンバ170から前面開口部150に逃げないことを確実にする。他の種類のメカニカルシールが本明細書中で用いられ得る。多数の製品棚245等が割出し翼200のそれぞれに位置決めされ得る。製品棚245は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。割出し翼200は、割出し駆動モータ255によって回転し得る。割出し駆動モータ255は、任意の種類の従来の駆動装置であり得る。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0016】
割出し翼200は、製品チャンバ170を3つの製品区域250、第1の製品区域260、第2の製品区域270、及び第3の製品区域280に分割し得る。任意の数の製品区域250が本明細書中で用いられ得る。製品区域250は、任意の適切な大きさ、形状、又は構成を有し得る。この例において、任意の所定の時間において、製品区域250の1つは、前面開口部150に隣接する露出区域255となる一方、他の2つの製品区域250は、冷蔵コンポーネント領域140と連通する冷蔵区域265となる。図7に示すように、この例の割出しシステム160は、略円形の構成300を有し得る。円形構成300の結果として、製品区域250のそれぞれは、円形の約3分の1のパイ形状を占め得る。以下でより詳細に説明するように、他の形状及び構成が本明細書中で用いられ得る。
【0017】
使用において、任意の数の製品110が製品区域250内の製品棚245のそれぞれに装填され得る。割出しシステム160は、任意の所定の間隔で回転し得る。例えば、割出しシステムは、約30秒程度毎に1つの製品区域250を前面開口部150によって露出区域255内に割出しすることができる。任意の他の期間が用いられ得る。特に、製品区域250の1つは、外殻部120の前面開口部150に隣接する露出区域255にあり、従って周囲温度に曝露される。しかし、残りの製品区域250は、製品チャンバ170の冷蔵区域265内、従って冷蔵スペース内に留まる。例えば、第1の製品区域260は、約30秒間又は任意の所定の時間にわたって前面開口部150に隣接し得る。その中の製品110は、従って、通常の前面開口式クーラーの方法で消費者によって容易にアクセス可能である。しかし、第2の製品区域270及び第3の製品区域280は、製品チャンバ170内に留まり、そのため、冷蔵に対する周囲の割合が約1:2であるように約60秒間冷蔵される。他の割合が本明細書中で用いられ得る。割出しクーラー100は、消費者が接近する場合に消費者に選択を行わせる十分な時間を与えるように回転を防ぐ近接センサ等を有し得る。
【0018】
割出しクーラー100は、照明及び/又は音声も組み込み得る。換言すれば、割出しクーラー100は、回転又は他の場合に照明、グラフィックス、音声等を利用し得る。前面開口式クーラーによって多くの場合にもたらされる衝動買いに加えて、回転する製品区域250の動きも消費者の関心を引き付けることに役立ち得る。
【0019】
割出しクーラー100は、従って、密閉ガラス扉式陳列棚と概して関連するエネルギー節約と共に従来の前面開口式クーラーの利点を提供する。その上、複数の製品区域250の使用は、割出しクーラー100が、固定式クーラーにおいて通常可能であるよりも多くの種類の異なるブランドを提供及び販売促進することを可能にする。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0020】
図8及び9は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー310の代替実施形態を示す。割出しクーラー310は、上で説明したものと主に同じであり得る。この実施形態において、割出しシステム160は、平坦な構成320を含み得る。3つの製品区域250は、従って、組み合わさって大きい三角形を形成する。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0021】
図10及び11は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー330の更なる実施形態を示す。この例において、割出しクーラー330は、略円形の構成340を有する外殻部120を含み得る。これを踏まえ、割出しクーラー330は、上で説明したような略円形の構成300を有する割出しシステム160も用い得る。他のコンポーネント及び他の構成も本明細書中で用いられ得る。
【0022】
図12及び13は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー350の更なる実施形態を示す。この例において、割出しクーラー350は、半円形構成360を有する外殻部120を含み得る。特に、半円形構成は、残りが円形側面380を有する前面開口部150について平坦な側面370を有し得る。割出しクーラー350は、平坦な構成320を有する割出しシステム160を用い得る。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0023】
図14及び15は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー390の更なる実施形態を示す。この例において、外殻部120は、円形構成340を有し得る。割出しクーラー390は、略円形の構成300の4つの製品区域250を有する割出しシステム160を有し得る。特に、第1の製品区域400、第2の製品区域410、第3の製品区域420、及び第4の製品区域430である。任意の数の製品区域250が本明細書中で用いられ得る。この例における冷蔵に対する周囲の割合は、約1:3であり得る。他の割合が本明細書中で用いられ得る。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0024】
図16及び17は、本明細書中で説明され得るような割出しクーラー440の更なる実施形態を示す。この例において、外殻部120は、円形構成340を含み得る。割出しシステム160は、平坦な構成320を含み得る。その上、割出しシステム160は、4つの製品区域250を含み得る。他のコンポーネント及び他の構成が本明細書中で用いられ得る。
【0025】
図18は、本明細書中で説明され得るような過冷却式割出しクーラー500の一例を示す。過冷却式割出しクーラー500は、上で説明した割出しクーラーとある程度類似し得る。しかし、この例において、外殻部120は、ガラス扉510を含み得る。ガラス扉510は、良好な断熱特性を有するガラス、熱可塑性プラスチック等からできている透明な前面パネル515を有し得る。複数のパネル515が用いられ得る。ガラス扉510は、ガスケット520等によって外殻部120を密閉し得る。過冷却式割出しクーラー500は、冷蔵コンポーネント領域140内で外殻部120の上部及び/又は底部に位置決めされる従来の冷蔵設備を含み得る。
【0026】
過冷却式割出しクーラー500は、製品チャンバ170内に割出しシステム160を含み得る。この例において、3つの割出し翼210、220、及び230が示されているが、任意の数の割出し翼200が本明細書中で用いられ得る。3つの割出し翼210、220、230は、製品チャンバ170を3つの製品区域260、270、280に分割し得るが、任意の数の製品区域250が本明細書中で用いられ得る。割出し翼210、220、230は、ブラシシール240等を用い得る。上記のように、任意の所定の時間において、製品区域250の1つは、ガラス扉510に対向する露出区域255にあり、製品区域250の2つは、冷蔵区域265においてそれから密閉される。3つの製品区域250の使用を踏まえ、各製品区域250は、約120度、すなわち全回転の約3分の1まで延在する。断熱530の量は、製品区域250と外殻部120との間に位置決めされ得る。
【0027】
上で説明した温度勾配Tgを回避するために、上部から底部又は前部から後部へのいずれか一方において、割出しシステム160は、所定の間隔で回転するよう時間が決められ得る。かかる時間が決められた回転は、全ての製品110にとって等しい時間にわたり、冷蔵区域265内の冷たい空気に曝露されることを提供し、露出区域255内の扉510周辺の時間を制限する。その上、消費者は、その中の多数の製品110及び多数の製品選択肢と共に異なる製品区域250を見ることができる。図19に示すように、この等しい時間は、高い設定点Tsetが用いられ得るように、その中の温度勾配Tgを低下させる。高い設定点Tsetの使用は、全体のエネルギー節約を提供する一方、小さい温度勾配Tgは、過冷却式割出しクーラー500がその中の製品110の全てを十分に過冷却することを可能にし、すなわち、温度勾配は、例えば、クーラーの底部と上部との間で華氏約2又は3度程度に低減され得る。その上、初期冷却は、かなり速いこともできる。
【0028】
過冷却式割出しクーラー500は、異なる種類の飲料のための異なる設定点にも対応し得る。空気流の量及び速度は、その中の温度勾配の形成に影響を及ぼしても及ぼさなくてもよい。
【0029】
割出しクーラーのために本明細書中で説明した様々な構成及び組み合わせは、例示することのみを目的としている。形状及び大きさの多くの異なる構成及び組み合わせが本明細書中で用いられ得る。過冷却式割出しクーラー500は、割出しシステム160が更に消費者の興味を引き付けながら過冷却機能を提供し、すなわち、割出しシステム160の動きも関心を引き付けることに役立つ。特に、扉510の使用、断熱530、及び露出区域255における時間を制限するための割出しシステム160の所定の回転は、過冷却に必要とされる低減された温度勾配を提供する。割出しシステム160はまた、消費者が製品を選択することを避ける可能性があり、そのため、浪費につながる可能性がある後壁、角部、照明等に対するようなクーラー内の「デッド」スペースを回避する。むしろ、割出しシステム160は、その中の等しい製品販売促進と共に容易なアクセスを促進する。
【0030】
前記は、本願及び結果として生じる特許の特定の実施形態のみに関係することが明らかとなるはずである。多くの変更形態及び修正形態は、以下の特許請求の範囲及びその均等物によって定義されるように、本発明の一般的な趣旨及び適用範囲から逸脱することなく本明細書において当業者によってなされ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19