(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】衛生用品の包装のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B65B 35/44 20060101AFI20230426BHJP
B65B 63/00 20060101ALI20230426BHJP
B65G 47/71 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
B65B35/44
B65B63/00
B65G47/71
(21)【出願番号】P 2020528034
(86)(22)【出願日】2018-11-23
(86)【国際出願番号】 EP2018082333
(87)【国際公開番号】W WO2019110324
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-10-15
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520158654
【氏名又は名称】オプティマ ノンボフェンズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルク プファイファー
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02165934(EP,A2)
【文献】特表2015-513300(JP,A)
【文献】特開2000-006919(JP,A)
【文献】特表2008-542157(JP,A)
【文献】特開平05-254515(JP,A)
【文献】国際公開第2008/007738(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 35/44
B65B 63/00
B65G 47/71
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛生用品の包装のための装置であって、
少なくとも1つのダイバータ(10)と、
前記ダイバータ(10)の下流側に配置されたM≧2のM個の包装設備(11、12)と、を備え、
各々の前記包装設備(11、12)は、グループ分け機構(21)と、少なくとも1つの包装装置(31、32)と、を備え、製品(5)の束(A、B、C、D)は、少なくとも1つの前記ダイバータ(10)を用いて、前記包装設備(11、12)へ交互に方向付けされており、各々の束(A、B、C、D)は、少なくとも1つの製品(5)を備えた、装置において、
N≧2の繰り返される一続きのM×N個の束(A-C-B-D)において、製品の束(A、B、C、D)を前記包装設備(11、12)へ交互に向かわせるために、少なくとも1つの前記ダイバータ(10)を制御可能にすることに用いられる制御ユニット(100)が設けられており、前記制御ユニット(100)は、1つの一続きのM×N個の束(A-C-B-D)のうちの
前記M個の包装設備(11、12)の第1の包装設備(11)へ方向付けされる製品(5)のN個の束(A、B)のうちの少なくとも2つの数が異なるように設定可能であ
り、
前記M個の包装設備(11、12)のうち少なくとも前記第1の包装設備(11)の前記グループ分け機構(21、22)は、コンベアを備えたスタッカであり、
前記コンベアは、個々の製品(5)を受けるための複数のポケット(212)、及び/又は、製品の束(A、B、C、D)のための複数の区画(213、214、215、216、217)を有し、
前記M個の包装設備(11、12)の少なくとも前記第1の包装設備(11)は、
第1の数(a)の第1の束(A)及び第2の数(b)の第2の束(B)がそれぞれ供給される少なくとも2つの包装装置(31、32)であって、該第1の数(a)と該第2の数(b)とは同一ではない、2つの包装装置(31、32)、又は、
第1の数(a)の第1の束(A)及び第2の数(b)の第2の束(B)がそれぞれ供給されるレーンを有する少なくとも1つの二重レーンの包装装置であって、該第1の数(a)と該第2の数(b)とは同一ではない、二重レーンの包装装置、を備える、
ことを特徴とする、衛生用品の包装のための装置。
【請求項2】
前記M個の包装設備(11、12)は、各々少なくとも2つの包装装置(31、32、33、34)又は
少なくとも1つの二重レーンの包装装置を備えることを特徴とする、請求項1に記載の、衛生用品の包装のための装置。
【請求項3】
前記装置は、1つの関連するダイバータ(10)の下流側に配置される2つの包装設備(11、12)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の、衛生用品の包装のための装置。
【請求項4】
前記コンベア
は、閉ループの循環コンベア(210)
であることを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の、衛生用品の包装のための装置。
【請求項5】
前記コンベアは、個々の製品(5)を受けるための前記複数のポケット(212)を有し、前記スタッ
カにおいて、同じ一続きの束(A-C-B-D)の連続する束は、1つ又は複数の空のポケット(212)によって分離されることを特徴とする、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の、衛生用品の包装のための装置。
【請求項6】
前記コンベアは、個々の製品(5)を受けるための前記複数のポケット(212)を有し、前記スタッ
カにおいて、連続する一続きの束(A-C-B-D)の連続する束は、1つ又は複数の空のポケット(212)によって分離されることを特徴とする、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の、衛生用品の包装のための装置。
【請求項7】
衛生用品の包装のための方法であって、
製品(5)の束(A、B、C、D)は、少なくとも1つのダイバータ(10)を用いて、M個の包装設備(11、12)へ交互に方向付けされており、各々の束(A、B、C、D)は、少なくとも1つの製品(5)を備えた、方法であって、
前記ダイバータ(10)は、N≧2の繰り返される一続きのM×N個の束(A-C-B-D)における製品(5)の束(A、B、C、D)を前記M個の包装設備(11、12)へ向かわせており、一つの一続きのM×N個の束(A-C-B-D)のうち
、前記M個の包装設備(11、12)の第1の包装設備(11)へ方向付けされたN個の束(A、B)のうちの少なくとも2つは、数が異なることを特徴と
し、
前記M個の包装設備(11、12)の少なくとも前記第1の包装設備(11)において、製品(5)は、個々の製品を受けるための複数のポケット(212)、及び/又は、製品の束(A、B、C、D)を受けるための複数の区画(213、214、215、216、217)を有するコンベアを備えたスタッカを用いてグループ分けされ、
前記M個の包装設備(11、12)の少なくとも前記第1の包装設備(11)において、製品(5)は、
第1の数(a)の第1の束(A)及び第2の数(b)の第2の束(B)がそれぞれ供給される少なくとも2つの包装装置(31、32、33、34)
であって、該第1の数(a)と該第2の数(b)とは同一ではない、2つの包装装置(31、32、33、34)、又は、
第1の数(a)の第1の束(A)及び第2の数(b)の第2の束(B)がそれぞれ供給されるレーンを有する少なくとも1つの二重レーンの包装装置
であって、該第1の数(a)と該第2の数(b)とは同一ではない、二重レーンの包装装置、を使用して包装される、
衛生用品の包装のための方法。
【請求項8】
前記M個の包装設備(11、12)の各々において、製品(5)は、少なくとも2つの包装装置(31、32、33、34)又は少なくとも1つの二重レーンの包装装置を使用して包装されていることを特徴とする、
請求項7に記載の、衛生用品の包装のための方法。
【請求項9】
一つの製品の一続きのM×N個の束のうちの前記M個の包装設備(11、12)の別の1つへ方向付けされたN個の束のうちの少なくとも2つは、数が異なることを特徴とする、
請求項7又は請求項8に記載の、衛生用品の包装のための方法。
【請求項10】
前記コンベア
は、閉ループの循環コンベア(210)
であることを特徴とする、
請求項7から請求項9の何れか1項に記載の、衛生用品の包装のための方法。
【請求項11】
前記M個の包装設備(11、12)の少なくとも前記第1の包装設備(11)において、製品(5)は、個々の製品を受けるための複数のポケット(212)を有する前記コンベアを備えた前記スタッカを用いてグループ分けされ、前記スタッカにおいて、同じ一続きの束(A-C-B-D)の連続する束(A、B)は、1つ又は複数の空のポケット(212)によって分離されることを特徴とする、
請求項10に記載の、衛生用品の包装のための方法。
【請求項12】
前記M個の包装設備(11、12)の少なくとも前記第1の包装設備(11)において、製品(5)は、個々の製品を受けるための複数のポケット(212)を有する前記コンベアを備えた前記スタッカを用いてグループ分けされ、前記スタッカにおいて、連続する一続きの束(A-C-B-D)の製品の連続する束(A、B)は、1つ又は複数の空のポケット(212)によって分離されることを特徴とする、
請求項10又は請求項11に記載の、衛生用品の包装のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつ、サニタリーナプキン、パンティーライナー、尿漏れ防止パッド又は同等品のような吸収性物品といった衛生用品の包装のための方法及び装置に関する。衛生用品は、生産ラインによって生産される。
【背景技術】
【0002】
そのような製品のための生産ラインは、1分あたり1000以上の製品の生産を許容する高い生産能力を有することが知られている。しかしながら、特に、少数の製品だけを含む包装ユニットを提供するための包装装置は、一般的には小さい生産容量を有する。それゆえ、生産ラインから来て、二重レーンの包装装置又は2つ以上の個々の包装装置へ方向付けされた2つ以上のサブストリームへ流れる製品の流れを転換するために1つ又は複数のダイバータを設けることが知られている。
【0003】
特許文献1は、おむつを処理するための方法及び配置が開示されており、ここでは、生産ラインから来たおむつは、第1のグループ分けされた集合と第2のグループ分けされた集合とに交互に運ばれており、1つ又は複数の移動コンベヤがグループ分けされた集合に割り当てられ、製品のグループは、これを経由して包装装置へ搬送されている。
【0004】
特許文献2は、第1の製品の数と第2の製品の数とからなる製品の第1の束と第2の束とを第1のグループ分け機構と第2のグループ分け機構とに向けて交互に移動させるダイバータを開示している。
【0005】
特許文献3は、製品の束と1つの個別の製品とを第1のグループ分け機構と第2のグループ分け機構とに向けて交互に移動させるダイバータを開示している。
【0006】
タイプ又はサイズの異なる包装ユニットの多様性の増加に伴って、高いフレキシビリティへのニーズが増加している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2010/0071318号明細書
【文献】仏国特許出願公開第22798370号明細書
【文献】国際公開第2013/038310号
【文献】米国特許出願公開第2007/0065270号明細書
【文献】米国特許第7475771号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、それゆえ、高程度のフレキシビリティを伴う衛生用品の包装のための装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、請求項1及び7の特徴を有する装置及び方法によって解決される。好ましい実施形態は、従属項において定義されている。
【0010】
第1の態様によると、少なくとも1つのダイバータと、ダイバータの下流側に配置されたM≧2のM個の包装設備と、を備えた衛生用品の包装のための装置が設けられており、各包装設備は、グループ分け機構と少なくとも1つの包装装置とを備えており、製品の束は、少なくとも1つのダイバータによって、包装設備へ交互に方向付けされており、各々の束は、少なくとも1つの製品を備えており、また、N≧2の繰り返される一続きのM×N個の製品の束を包装設備へ交互に向かわせるために少なくとも1つのダイバータを制御可能な制御ユニットが設けられており、第1の包装設備へ方向付けされる一続きのM×N個の製品の束のうちのN個の束の少なくとも2つの数が異なるように設定可能である。
【0011】
第2の態様によると、衛生用品の包装のための方法が提供されており、ここでは、少なくとも1つのダイバータによって、製品の束は、M個の包装設備へ交互に方向付けされ、各々の束は少なくとも1つの製品を備え、ダイバータは、N≧2の繰り返される一続きのM×N個の束のうちの製品の束を包装設備へ交互に向かわせており、第1の包装設備へ方向付けされる一つ続きのM×N個の束のうちのN個の束の少なくとも2つは、数が異なる。
【0012】
言い換えれば、少なくとも1つのダイバータは、少なくとも2つの送出ラインを有しており、ダイバータを用いた本発明によれば、数の異なる少なくとも2つの束は、ダイバータの2つの送出ラインの少なくとも一つへ搬送される。
【0013】
出願書類の文中において「第1の」、「第2の」、「第3の」等の言葉は、単に参照として使用されており、何らかの階層又は構造的配置の何らかの明示とは理解されない。
【0014】
生産ラインから来る製品の流れにおける製品の束は、包装設備へ交互に方向付けされる。1つの実施形態では、第1の包装設備及び第2の包装設備の少なくとも1つの包装装置は、1つの共通の包装又は連続する包装の中の異なるサイズの製品の2つの束の包装に適応されている。代わりの、又は、追加の、1つの実施形態では、少なくとも第1の包装設備には、2つ以上の包装装置又は1つ若しくは複数の二重レーンの包装装置が設けられている。N≧2の製品の繰り返される一続きのM×N個の束における製品の流れの進路変更をする際は、各々の束は、関連する包装装置又は包装装置のレーンに適応されている。例えば、装置は、第1の包装設備及び第2の包装装置を備え、第1の包装設備は、数aの第1の束Aと数bの第2の束Bが各々搬送される2台の包装装置を備え、第2の包装設備は、数cの第3の束Cが搬送される1台の包装装置を備えている。この場合、ダイバータは、数aの製品を第1の包装設備へ搬送し、数cの製品を第2の包装設備へ搬送し、数bの製品を第1の包装設備へ搬送し、数cの製品を第2の包装設備へ搬送する等ができるように制御することができる。言い換えれば、繰り返される一続きの4つの束は、A-C-B-Cであり、ここでは、数a及び束Bのbは、同数とならないように選択されてもよい。
【0015】
1つの実施形態における各々の束の製品の数は、1つの包装ユニットにおいて包装される製品の数と同一である。別の実施形態では、連続する束は、グループ分けされ、複数のグループ分けされた束は、一まとめに包装されている。
【0016】
1つの実施形態では、包装設備は、少なくとも2つの包装装置又は少なくとも1つの二重レーンのパッケージ装置を各々備える。
【0017】
代わりの、又は、追加の、1つの実施形態では、装置は、1つの関連するダイバータの下流側に配置された2つの包装設備を備える。そのようなダイバータは、シンプルに設計されている。製品の流れをさらに分割するために、追加のダイバータが設けられてもよい。第1の包装設備及び第2の包装設備へ送り込むダイバータは、第1の数aの製品を第1の包装設備へ搬送し、第3の数cの製品を第2の包装設備へ搬送し、第2の数bの製品を第1の包装設備へ搬送し、第4の数dの製品を第2の包装設備へ搬送するために制御することができる。言い換えれば、繰り返される一続きの4つの束は、A-C-B-Dであり、少なくとも2つの数aとbとは、同一ではない。1つの実施形態における第3の束Cの数cと第4の束Dの数dとは、同一に選択されてもよい。さらなる実施形態では、数cと数dとは異なるように設定されてもよい。2つの数aとbは、共通の包装装置を用いて一まとめに包装されてもよく、又は、二重レーンの包装装置若しくは2つの包装装置を用いて包装されてもよい。
【0018】
1つの実施形態では、M個の包装設備の少なくとも1つのグループ分け機構は、個々の製品を受けるための複数のポケットを有するコンベアを備えたスタッカとされている。スタッカは、例えば、特許文献4及び/又は特許文献5に含まれているものを参照して記載されている。製品の束は、スタッカにおいてグループ分けされると共に、製品のグループは、連続する包装のためにスタッカから降ろされ又は移動される。1つの実施形態では、コンベアはオープンループコンベアとされており、ポケットは選択的にコンベアに追加され又はコンベアから取り除かれてもよい。別の実施形態では、コンベアは、閉鎖ループの循環コンベアとされている。1つの実施形態では、連続するポケットを区切る壁部が、コンベアの上で位置を固定されて配置されている。別の実施形態では、壁は、製品を受けた後にポケットのサイズを減らすことを許容するコンベアに対する制限の中で移動可能とされている。このような形態は、製品を圧縮すること又は製品を検査することに使用されてもよい。
【0019】
1つの実施形態では、スタッカの速度は、ダイバータの速度及び製品の流れの速度に適応され、連続した束は、スタッカのポケットへ隙間なく挿入される。
【0020】
代わりの実施形態では、同じ一続きの束における連続した束は、スタッカにおいて1つ又は複数の空のポケットによって分けられる。代わりの又は追加の実施形態では、製品の連続する一続きの束のうちの製品の連続した束は、スタッカにおいて1つ又は複数の空のポケットによって分けられる。空のポケットは、製品の束と一まとめに包装するための同じ又は異なるタイプの追加の製品を保管することができる。特に、連続するポケットの間の壁が、コンベアに対して移動可能である場合に、連続する束の間における空のポケットのサイズは、変えることができる。
【0021】
代わりの実施形態では、M個の包装設備のうち少なくとも1つのグループ分け機構は、製品の束のための複数の区画を伴うコンベアを備えたスタッカとされている。1つの実施形態では、各区画のサイズは、受け入れた束のサイズに区画のサイズを調整するために調整可能とされている。サイズの調整のために、区画を定義する壁は、各々の壁に対して移動可能とされている。1つの実施形態では、区画に積み込まれたら、先導壁は、後追壁よりも早く移動され、それによって区画のサイズが増加する。代わりの又は追加の、1つの実施形態では、区画に積み込んだ後は、後追壁は、区画の中の束を圧縮するために先導壁へ向けて移動される。1つの実施形態では、後追壁が、同じ区画の先導壁へ向けて移動するときには、後追壁と連続する区画における先導壁との間には、隙間が形成される。別の実施形態では、連続する区画の後追壁は、区画の先導壁と連動され、後追壁が、同じ区画の先導壁へ向けて移動するときには、連続する区画のサイズは増加する。さらにもう一つの実施形態では、連続した後追壁及び/又は連続した先導壁の移動は連動しており、好ましくは、区画のサイズは、関連する束のサイズと一致させるために異なる。
【0022】
以下において、本発明の実施形態は図面を参照して詳しく説明される。図面を通じて、同じ要素は、同じ参照番号によって表示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、ダイバータ並びにダイバータの下流側に配置された第1の包装設備及び第2の包装設備を備えた衛生用品の包装のための装置を概略的に示す。
【
図2】
図2は、
図1の装置のための包装設備のスタッカを概略的に示す。
【
図3】
図3は、
図2と同様のスタッカの代わりの実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、おむつ、サニタリーナプキン、パンティーライナー、尿漏れ防止パッド又は同等品のような吸収性物品といった衛生用品5(
図2参照)(以下、製品5と称する。)の包装のための装置1を概略的に示す。
【0025】
図1における装置1は、ダイバータ10、ダイバータ10の下流側に配置された第1の包装設備11及び第2の包装設備12を備える。示されている実施形態では、第1の包装設備11は、第1のグループ分け機構21と2つの包装装置31、32とを備える。第2の包装設備12は、第2のグループ分け機構22と2つの包装装置33、34とを備える。制御ユニット100はダイバータ10に配置されている。1つの実施形態における制御ユニット100は、装置1のモニタ及び/又は制御のために設けられた中央制御ユニット(図示せず)の一部である。他の実施形態では、個々の制御ユニット100は、ダイバータ10に配置されている。
【0026】
生産ライン(図示せず)から来る製品の流れSは、ダイバータ10へと搬送される。ダイバータ10は、製品A、B、C、Dの束を、ダイバータ10を用いることによって第1の包装設備11及び第2の包装設備12へ交互に方向付けするように、制御可能とされており、示されている実施形態では、第1の束A及び第2の束Bは、第1の包装設備11へ搬送されると共に、第3の束C及び第4の束Dは、第2の包装設備12へ搬送される。示されている実施形態では、第1の包装設備11において、第1の束Aは、第1の包装装置31で処理され、第2の束Bは、第2の包装装置32で処理される。同様に、第2の包装設備12において、第3の束Cは、第3の包装装置33で処理され、第4の束Dは、第4の包装装置34で処理される。「第1の」、「第2の」、「第3の」及び「第4の」といった用語は、単に束及び/又は装置を区別するために使用されており、優先度、階層及び/又は構造的配置のいかなる順序を定義するものとして解釈されないことが理解される。
【0027】
制御ユニット100を用いて、各々の束A、B、C、Dにおける製品の数は、個別に設定可能であり、各々の束A、B、C、Dは、少なくとも1つの製品を備えている。ダイバータ10は、繰り返される一続きの4つの束A-C-B-Dにおいて、製品A、B、C、Dの束を、第1の包装設備11及び第2の包装設備12へ交互に方向付けするように制御可能である。もちろん、各々の束A、B、C、Dの数は、同一に選択することができる。しかしながら、より高いフレキシビリティのために、少なくとも第1の包装装置11において処理される製品の第1の束A及び製品の第2の束Bは、数が異なるように選択することができる。最も高いフレキシビリティのために、第2の包装装置11において処理される製品の第3の束C及び製品の第4の束Dは、数が異なるように選択することができる。1つの実施形態では、数を設定するために、制御ユニット100は、各々の束A、B、C、Dの数を個別に設定することをユーザに許容するマンマシンインターフェイスを備えている。
【0028】
当該分野に精通した者によって、さらなる包装装置を、1つ又は両方の包装設備に追加でき、かつ/又は、さらなる包装設備をダイバータ10の下流側に追加できることが理解されるであろう。このような場合、一続きごとの束の数は、製品の数が各包装装置に適用されるように増加させることができる。
【0029】
示される1つの実施形態では、2つの包装装置31、32、33、34が、各包装設備11、12に設けられている。代わりの実施形態では、少なくとも1つの包装設備11、12において、2つの包装装置31、32、33、34に代えて二重レーンの包装装置が設けられている。さらに別の実施形態では、1つの包装設備11、12は、1つの包装装置だけを備えている。
【0030】
各々の束A、B、C、Dにおける製品の数は、1つの実施形態では、4つの包装装置31、32、33、34での1つの包装ユニットにおいて包装される製品の数と同一である。別の実施形態では、4つの包装装置31、32、33、34の1つへ搬送される連続する束はグループ分けされると共に、複数の束は、各々の包装装置31、32、33、34において一まとめに包装される。
【0031】
図2は、
図1の装置1のグループ分け機構21を概略的に示しており、示されている実施形態では、グループ分け機構21は、個々の製品5を受けるための複数のポケット212を有する閉ループの循環コンベア210を備えたスタッカである。好ましい実施形態では、ポケット212は、コンベア210の全通路に沿って設けられていることが理解されるであろう、しかしながら、便宜上、複数のポケット212だけが
図2において示されている。
【0032】
概略的に示されるように、製品5はポケット212に挿入される。本発明によると、製品5は、数の異なる2つの束A、Bに供給される。示されている実施形態では、1つの束Aは3つの製品5を備え、もう一つの束Bは4つの製品5を備える。さらに、示されている実施形態では、連続する一続きの束A-C-B-Dの内の連続する束Bと束Aとの間及び同じ一続きの束A-C-B-Dのうちの連続する束Aと束Bとの間(
図1参照)の各々の場合において、一つの空のポケット212が設けられている。
【0033】
図3は、
図1の装置1のグループ分け機構21の代わりの実施形態を概略的に示し、示されている実施形態では、グループ分け機構21は、製品5の束A、Bを受けるための複数のポケットの区画213、214、215、216、217を有する閉ループの循環コンベア210を備えたスタッカである。好ましい実施形態では、区画213、214、215、216、217は、コンベア210の全通路に沿って設けられていることが理解されるであろう、しかしながら、便宜上、複数の区画213、214、215、216、217だけが
図3において示されている。各区画213、214、215、216、217は、先導壁と後追壁とによって限定されている。好ましい実施形態では、先導壁及び後追壁はお互いに対して移動可能とされている。代わりの実施形態では、1つの区画の先導壁と後追壁との間に1つ又は複数の追加の分離壁が設けられており、製品の束を2以上の副次的な束に分離する。1つの束の内の副次的な束は、その後、共通する包装装置へ供給される。さらに別の実施形態では、数の異なる連続する束A、Bは、共通の区画の先導壁と後追壁との間に挿入されると共に共通の包装装置へ供給される。
【0034】
図3に示されている実施形態では、コンベアの経路に沿った未使用部分を最小化することを許容し、特に、厚さのある製品5の場合は、サイズを
図2に示されたスタッカのポケット212よりも小さいサイズとされている。特に、区画213、214、215、216、217の後追壁と先導壁の両方がコンベアの経路に対して移動可能な場合は、経路に沿った束A、Bの位置決めの最適化が可能である。1つの実施形態における連続する区画213、214、215、216、217の間のクリアランス218は、設定したサイズと同一に選択することができる。示されている実施形態では、クリアランスは変更可能である。このことは、特に、2つのバッグの少なくとも部分的に同じ部分又は同時に充填するときに、2つの連続する束A、Bが離れるように移動すること及び両方の束A、Bを共通のバッグの中で押し込むために2つの連続する束A、Bを互いに近づけるように移動することを許容する。