(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】自動運転制御装置及びそれを備える無人運転装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/12 20060101AFI20230426BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20230426BHJP
H01Q 1/27 20060101ALI20230426BHJP
H01Q 21/28 20060101ALI20230426BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
H01Q1/12 A
H01Q1/22
H01Q1/27
H01Q21/28
B60R11/02 A
B60R11/02 W
(21)【出願番号】P 2021567016
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 CN2020110335
(87)【国際公開番号】W WO2021120659
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】201922302280.2
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】温 海軍
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-117268(JP,A)
【文献】中国実用新案第209290711(CN,U)
【文献】中国実用新案第207346069(CN,U)
【文献】中国実用新案第206885325(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/025744(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/12
H01Q 1/22
H01Q 1/27
H01Q 21/28
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容キャビティを有する取り付け座と、
前記収容キャビティ内に設けられる制御装置と、
前記収容キャビティ内に設けられ且つ前記制御装置に電気接続される通信装置と、
前記取り付け座に取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続されるアンテナアセンブリと、を備え
、
前記アンテナアセンブリは、
前記取り付け座に固定されるアンテナホルダと、
前記アンテナホルダに取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続される第1のアンテナと、
前記アンテナホルダに取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続される第2のアンテナと、を備え、
前記アンテナホルダは、ホルダ本体と、第1の取り付け部と、第2の取り付け部と、を備え、
前記第1の取り付け部は前記ホルダ本体の一端に配置され、前記第2の取り付け部は前記ホルダ本体の他端に配置され、前記第1の取り付け部及び前記第2の取り付け部のいずれにも前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナが設けられる
ことを特徴とする自動運転制御装置。
【請求項2】
前記アンテナホルダの、前記取り付け座に向かう側には、配線溝が設けられており、
前記第1の取り付け部における前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナと、前記第2の取り付け部における前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナとは、すべて前記配線溝中の配線によって前記通信装置に電気接続される
ことを特徴とする請求項
1に記載の自動運転制御装置。
【請求項3】
前記取り付け座は、
内部に前記収容キャビティが形成されている取り付けハウジングと、
前記収容キャビティ内に配置され且つ前記取り付けハウジングの内壁に固定される固定ホルダと、を備え、
前記固定ホルダは前記収容キャビティを分割して、前記制御装置を収容するように構成される制御装置取り付けキャビティと、前記通信装置を収容するように構成される通信装置取り付けキャビティとを形成する
ことを特徴とする請求項
1又は2に記載の自動運転制御装置。
【請求項4】
前記固定ホルダは、支持板と、支持脚と、を備え、
前記支持脚は、一端が前記支持板に固定され、他端が前記取り付けハウジングの内壁に固定されるように構成されて、前記支持板と前記取り付けハウジングの内壁との間に前記制御装置取り付けキャビティが形成され、前記支持板の、前記制御装置取り付けキャビティから離れる側において前記通信装置取り付けキャビティが形成される
ことを特徴とする請求項
3に記載の自動運転制御装置。
【請求項5】
前記通信装置は第1の通信装置及び第2の通信装置を備え、
前記固定ホルダは接続板を更に備え、
前記接続板は前記通信装置取り付けキャビティ内に設けられ、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置はそれぞれ前記接続板の両側に配置され、且つ、前記第1の通信装置は前記第1の取り付け部にある前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに接続されるように構成され、前記第2の通信装置は前記第2の取り付け部にある前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに接続されるように構成される
ことを特徴とする請求項
4に記載の自動運転制御装置。
【請求項6】
前記固定ホルダは固定板を更に備え、前記固定板は前記接続板の、前記支持板から離れる一端に設けられ、
前記アンテナアセンブリは第3のアンテナを更に備え、前記第3のアンテナは前記固定板に固定され且つ前記通信装置に電気接続される
ことを特徴とする請求項
5に記載の自動運転制御装置。
【請求項7】
前記固定板は、固定接続板と、第1のサブ板と、第2のサブ板とを備え、
前記固定接続板は前記接続板に接続され、
前記第1のサブ板は前記固定接続板の一端に配置され、前記第2のサブ板は前記固定接続板の他端に配置され、
前記第1のサブ板及び前記第2のサブ板の自由端はいずれも前記支持板に向かって延在し、前記第1のサブ板と前記第2のサブ板との間の夾角が90°より大きく且つ180°より小さく、
前記第3のアンテナはシート状のアンテナであり且つ前記第1のサブ板及び前記第2のサブ板に貼り付けられる
ことを特徴とする請求項
6に記載の自動運転制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし
7のいずれか一項に記載の自動運転制御装置を備える
ことを特徴とする無人運転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年12月19日に出願された出願番号が201922302280.2である中国特許出願に基づいて出願し、当該中国特許出願の優先権を主張し、参考としてそのすべての内容を引用によって本願に組み込む。
【0002】
本発明は無人運転装置の技術分野に関し、具体的には自動運転制御装置及びそれを備える無人運転装置に関する。
【背景技術】
【0003】
無人運転装置は、機動性がよく、反応が早く、操作上の要求が低いなどの長所を有するため、たくさんの分野で広く使用されている。なお、無人運転装置の走行は自動運転制御装置により制御されるので、無人運転装置の走行の信頼性を確保するためには、自動運転制御装置が安定性高く信号を受信するように保障する必要がある。しかしながら、従来の自動運転制御装置は、構造設計が不適で、通信品質が悪く、信号受信能力が低いため、無人運転装置の動作信頼性を支えることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術に存在する前述の技術的課題のうちの少なくとも1つをある程度解決することを目的とする。このため、本発明は、構造設計が合理的で、通信品質がよく、且つ信号受信が安定的な自動運転制御装置を提供する。
【0005】
本発明は、上記自動運転制御装置を備える無人運転装置を更に提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例による自動運転制御装置は、取り付け座、制御装置、通信装置及びアンテナアセンブリを備える。前記取り付け座は収容キャビティを有し、前記制御装置は前記収容キャビティ内に設けられ、前記通信装置は前記収容キャビティ内に設けられ且つ前記制御装置に電気接続され、前記アンテナアセンブリは前記取り付け座に取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続される。
【0007】
本発明の実施例による自動運転制御装置は、制御装置と通信装置がすべて取り付け座の収容キャビティ内に配置されるため、取り付け座が制御装置と通信装置を支持するとともに保護して、制御装置と通信装置の動作が外部からの干渉により影響されることを防いで、制御装置と通信装置の動作の高信頼性を確保することができる。しかも、アンテナアセンブリが取り付け座の外側に取り付けられるため、取り付け座はアンテナアセンブリのために取り付け支持を提供するとともに、アンテナアセンブリがうまく信号を受信できるように確保し、干渉の発生を防止することができる。つまり、自動運転制御装置は、構造設計が合理的で、通信品質がよく、信号受信の安定性が高い。
【0008】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記アンテナアセンブリは、アンテナホルダ、第1のアンテナ及び第2のアンテナを備える。前記アンテナホルダは前記取り付け座に固定され、前記第1のアンテナは前記アンテナホルダに取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続され、前記第2のアンテナは前記アンテナホルダに取り付けられ且つ前記通信装置に電気接続される。
【0009】
本発明のいくつかの実施例において、前記アンテナホルダは、ホルダ本体、第1の取り付け部及び第2の取り付け部を備える。前記第1の取り付け部は前記ホルダ本体の一端に配置され、前記第2の取り付け部は前記ホルダ本体の他端に配置され、前記第1の取り付け部と前記第2の取り付け部とのいずれにも前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナが設けられる。
【0010】
本発明のいくつかの実施例において、前記アンテナホルダは、前記取り付け座に向かう側において配線溝が設けられており、前記第1の取り付け部に配置される前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナと、前記第2の取り付け部に配置される前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナとはすべて前記配線溝中の配線によって前記通信装置に電気接続する。
【0011】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記取り付け座は、取り付けハウジング及び固定ホルダを備える。前記取り付けハウジングの内部には前記収容キャビティが形成されており、前記固定ホルダは前記収容キャビティ内に設けられ且つ前記取り付けハウジングの内壁に固定される。前記固定ホルダは、前記収容キャビティが前記制御装置を収容するように構成される制御装置取り付けキャビティ及び前記通信装置を収容するように構成される通信装置取り付けキャビティをなすように、前記収容キャビティを分割する。
【0012】
本発明のいくつかの実施例において、前記固定ホルダは支持板及び支持脚を備える。前記支持板と前記取り付けハウジングの内壁との間に前記制御装置取り付けキャビティが形成され且つ前記支持板の前記制御装置取り付けキャビティから離れる側に前記通信装置取り付けキャビティが形成されるように、前記支持脚は、一端が前記支持板に固定され、他端が前記取り付けハウジングの内壁に固定されるように構成される。
【0013】
本発明のいくつかの実施例において、前記通信装置は第1の通信装置及び第2の通信装置を備える。前記固定ホルダは前記通信装置取り付けキャビティ内に設けられる接続板を更に備える。前記第1の通信装置と前記第2の通信装置はそれぞれ前記接続板の両側に配置され、且つ、前記第1の通信装置は、前記第1の取り付け部にある前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに接続するように構成され、前記第2の通信装置は、前記第2の取り付け部にある前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに接続するように構成される。
【0014】
本発明のいくつかの実施例において、前記固定ホルダは、前記接続板の前記支持板から離れる一端に配置される固定板を更に備える。前記アンテナアセンブリは、前記固定板に固定され且つ前記通信装置に電気接続される第3のアンテナを更に備える。
【0015】
本発明のいくつかの実施例において、前記固定板は、固定接続板、第1のサブ板及び第2のサブ板を備える。前記固定接続板は前記接続板に接続され、前記第1のサブ板は前記固定接続板の一端に位置し、前記第2のサブ板は前記固定接続板の他端に位置し、しかも、前記第1のサブ板及び前記第2のサブ板はいずれも自由端が前記支持板に向かって延在し、前記第1のサブ板と前記第2のサブ板との間の夾角が90°より大きく且つ180°より小さい。前記第3のアンテナはシート状のアンテナであり、前記第1のサブ板及び前記第2のサブ板に貼り付けられる。
【0016】
本発明の他の態様の実施例による無人運転装置は上述の自動運転制御装置を備える。
【0017】
前記無人運転装置の従来の技術に対して備えた長所は上述の自動運転制御装置の長所と一致するため、ここでは省略する。
【0018】
本発明の付加的な態様や長所は、一部は以下の記述において説明され、一部は以下の記述により明らかになるか又は本発明の実践によって了解されうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、図面を参照しながら実施例を説明するため、本発明の前述の、及び/又は、付加的な態様及び利点が明確で理解されやすくなる。
【
図3】固定ホルダと通信装置の組み合わせ状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。前記実施例の例は図面に示され、その中、同一又は類似の符号は、同一又は類似の部品もしくは同一又は類似の機能を有する部品を示す。以下、図面に基づいて説明される実施例は例示的であって本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものとして理解されてはいけない。
【0021】
なお、本発明の記載において、用語の「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係は、図面を基準とする方位又は位置関係である。これらの用語は、本発明の説明の便宜上、説明を簡潔化するために用いられるものに過ぎず、指示される装置又は素子が必ず特定の方位を有するか又は特定の方位で構造や操作されるように制限することを示唆又は暗示するものではなく、本発明に対する限定として理解されてはいけない。
【0022】
本発明において、明確な規定や限定が記載されていない限り、「取り付ける」、「連結する」、「接続する」、「固定する」などの用語は広義的に理解されるべきである。例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体化形成であってもよく、また、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、又は相互的通信であってもよく、さらに、直接接続であってもよく、中間媒体を介する間接的接続であってもよく、2つの要素の内部での連通又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本発明における上記の用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0023】
以下、
図1ないし
図5を参照しながら本発明の実施例による自動運転制御装置100を詳細に説明する。
【0024】
図1ないし
図2に示すように、本発明の実施例による自動運転制御装置100は、取り付け座120と、制御装置30と、通信装置と、アンテナアセンブリ60とを備えることができる。アンテナアセンブリ60はコンソールにより発信される信号を受信するように構成され、通信装置はコンソールに連絡するように構成され、制御装置30は無人運転装置を制御して動作させるように構成される。
【0025】
具体的に、
図2に示すように、取り付け座120は収容キャビティ21を有し、制御装置30は収容キャビティ21内に配置され、通信装置は収容キャビティ21内に配置され且つ制御装置30に電気接続され、アンテナアセンブリ60は取り付け座120に装着され且つ通信装置に電気接続される。
【0026】
すなわち、制御装置30及び通信装置はいずれも取り付け座120の収容キャビティ21内に位置する。それで、取り付け座120は制御装置30及び通信装置を支持しながら保護して、制御装置30及び通信装置の動作が外部により干渉されることを防ぐことができ、それによって制御装置30及び通信装置の動作の高信頼性を確保することができる。また、アンテナアセンブリ60が取り付け座120に装着されるため、取り付け座120はアンテナアセンブリ60のために取り付け支持を提供できる。具体的な実施例において、アンテナアセンブリ60が取り付け座120の外側に配置されることによって、アンテナアセンブリ60がうまく信号を受信できるように確保し、干渉の発生を防止することができる。
【0027】
本発明の実施例による自動運転制御装置100においては、制御装置30及び通信装置が取り付け座120の収容キャビティ21内にあるので、取り付け座120が制御装置30及び通信装置を支持して保護し、制御装置30及び通信装置の動作が外部により干渉されることを防ぐことができ、制御装置30及び通信装置が信頼性高く動作することを確保する。また、アンテナアセンブリ60が取り付け座120の外側に取り付けられるので、取り付け座120がアンテナアセンブリ60に取り付け支持を提供して、アンテナアセンブリ60が信号をよく受信できるように保障し、干渉の発生を防止することができる。つまり、自動運転制御装置100は、構造設計が合理的で、通信品質がよく、信号受信の安定性が高い。
【0028】
本発明のいくつかの実施例において、
図1ないし
図2に示すように、アンテナアセンブリ60は、取り付け座120に固定されるアンテナホルダ61と、アンテナホルダ61に取り付けられ且つ通信装置に電気接続される第1のアンテナ62と、を備える。すなわち、アンテナホルダ61は、第1のアンテナ62が取り付け座120に取り付けられるように支持を提供しており、それによって第1のアンテナ62により受信される信号は通信装置へ順調に送信されることができる。
【0029】
本発明のいくつかの実施例において、
図1ないし
図2に示すように、アンテナアセンブリ60は第2のアンテナ63を更に備え、第2のアンテナ63はアンテナホルダ61に取り付けられ且つ通信装置に電気接続される。
【0030】
すなわち、第2のアンテナ63も同じく、アンテナホルダ61に固定されて通信装置に電気接続される。第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63を設けることによって、アンテナアセンブリ60の信号受信範囲が広くなり且つ受信能力が強くなり、それによって自動運転制御装置100の信号受信品質が高くなって、自動運転制御装置100の動作安定性の向上に基盤を提供する。
【0031】
本発明のいくつかの実施例において、
図1ないし
図2、
図5に示すように、アンテナホルダ61は、ホルダ本体65と、第1の取り付け部66と、第2の取り付け部67と、を備えることができる。第1の取り付け部66はホルダ本体65の一端に位置し、第2の取り付け部67はホルダ本体65の他端に位置する。第1の取り付け部66と第2の取り付け部67とのいずれにも第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63が設けられる。すなわち、第1の取り付け部66と第2の取り付け部67はそれぞれホルダ本体65の両端にあり、且つ第1の取り付け部66と第2の取り付け部67の両方にも第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63が設けられている。よって、信号受信の範囲及び受信能力が更に向上して、自動運転制御装置100の信号受信能力が高く確保される。
【0032】
なお、用語の「第1」、「第2」は説明の便宜上で用いられるものに過ぎず、相対的な重要性を示すか又は暗示するもの或いは対応する技術的構成の数を示すものとして理解されてはならない。すなわち、「第1」、「第2」により限定されている構成は1つ又は複数の該構成を、明示的または暗示的に含むことができる。本発明の記述において、「複数」とは、明確で具体的な限定がない限り、少なくとも2つ、例えば2つや3つ、を意味する。
【0033】
具体的に、
図5に示すように、アンテナホルダ61には配線溝68が設けられており、第1の取り付け部66
にある第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63と、第2の取り付け部67にある第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63
とは配線溝68内の配線を介して取り付け座120にある通信装置に電気接続されることができる。
【0034】
本発明のいくつかの実施例において、図2に示すように、取り付け座120は、内部に収容キャビティ21が形成されている取り付けハウジング10と、収容キャビティ21内に配置されて取り付けハウジング10の内壁に固定される固定ホルダ20と、を備える。固定ホルダ20は収容キャビティ21を分割して、制御装置30を収容するように構成される制御装置取り付けキャビティと、通信装置を収容するように構成される通信装置取り付けキャビティとを形成する。制御装置30は制御装置取り付けキャビティ内に配置され、通信装置は通信装置取り付けキャビティ内に配置される。取り付けハウジング10は固定ホルダ20を囲むことによって、制御装置30及び通信装置を保護することができる。
【0035】
具体的に、
図2に示すように、取り付けハウジング10は第1の筐体
14、第2の筐体
11、第3の筐体13及び第4の筐体
12を備えることができる。第1の筐体
14は上端が封鎖されている中空のキャビティであり、第2の筐体
11は第1の筐体
14の下端に固定され、第3の筐体13と第4の筐体
12はそれぞれ第1の筐体
14の対向する両端に固定される。このように、完全に閉鎖されるキャビティ構造を形成して、制御装置30及び通信装置を保護することができる。アンテナホルダ61は取り付けハウジング10の上端に固定されてもよく、且つ、第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63が容易に通信装置に電気接続できるように、取り付けハウジング10の上端にはアンテナホルダ61の接続ケーブルが通るように構成される配線孔15が設けられる。
【0036】
本発明のいくつかの実施例において、
図3ないし
図4に示すように、固定ホルダ20は支持板22と支持脚23を備えることができる。支持脚23は一端が支持板22に固定され、他端が取り付けハウジング10の内壁に固定されるように構成されて、支持板22と取り付けハウジング10の内壁との間で制御装置取り付けキャビティを形成する。支持板22と支持脚23は「腰かけ」のような形状に組み立てられることができ、複数の支持脚23が支持板22の周辺に配置され、且つ支持脚23の他端が取り付けハウジング10の内壁に固定され、したがって
取り付けハウジング10により固定ホルダ20を支持することを実現する。また、支持板22と取り付けハウジング10の内壁との間の隙間が制御装置取り付けキャビティを形成して、制御装置30が取り付け座120により固定されるように確保する。さらに、制御装置30は支持板22と取り付けハウジング10の内壁との間にあるので、制御装置30の制振にも有利であり、制御装置30の動作環境がよく、制御装置30の動作信頼性が保障される。
【0037】
図3ないし
図4に示す実施例において、支持脚23の数は4つであり、支持板22は四角形の板であり、4つの支持脚23がそれぞれ支持板22の
4つの頂点にあり、且つ支持板22と第2の筐体
11との間には制御装置取り付けキャビティが画成される。
【0038】
さらに、支持板22の、制御装置取り付けキャビティから離れる側には通信装置取り付けキャビティが形成されて、通信装置が取り付け座120により固定されることを確保する。
【0039】
本発明のいくつかの実施例において、
図2ないし
図3に示すように、通信装置は第1の通信装置40及び第2の通信装置50を備え、すなわち通信装置は第1の通信装置40及び第2の通信装置50により構成される。具体的な実施例において、第1の通信装置40は第1の取り付け部66にある第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63に接続されることができ、第2の通信装置50は第2の取り付け部67にある第1のアンテナ62及び第2のアンテナ63に接続されることができる。
【0040】
具体的に、
図3ないし
図4に示すように、固定ホルダ20は接続板24を更に備える。接続板24は通信装置取り付けキャビティの中に配置され、第1の通信装置40と第2の通信装置50はそれぞれ接続板24の両側に配置される。すなわち、接続板24は通信装置取り付けキャビティを分割して、第1の通信装置40を収容するように構成される第1の取り付けキャビティ及び第2の通信装置50を収容するように構成される第2の取り付けキャビティを形成する。第1の通信装置40と第2の通信装置50はそれぞれ第1の取り付けキャビティと第2の取り付けキャビティの中に配置され、且つ、第1の通信装置40と第2の通信装置50は両方とも接続板24に固定接続されて
接続板24は通信装置の固定に支持を提供することができる。
【0041】
本発明のいくつかの実施例において、
図3ないし
図4に示すように、固定ホルダ20は固定板25を更に備える。固定板25は接続板24の、支持板22から離れる一端に設けられ、固定板25は接続板24の上方に位置し、且つ、固定板25と支持板22との間に通信装置取り付けキャビティが画成され、よって、固定板25は通信装置取り付けキャビティ内にある通信装置を上方から保護することができる。
【0042】
さらに、固定板25は、接続板24、支持板22及び支持脚23と一体に形成される。それによって、自動運転制御装置100を組み立てるときには、取り付けハウジング10と固定ホルダ20とを固定的に接続してから、制御装置30、通信装置及びアンテナホルダ61を取り付けることのみによって、自動運転制御装置100の組み立て作業を完成することができ、作業が簡単で、且つ接続が堅固である。
【0043】
本発明のいくつかの実施例において、
図4に示すように、アンテナアセンブリ60は、固定板25に固定されて通信装置に電気接続される第3のアンテナ64を更に備える。第3のアンテナ64を設けることによって、自動運転制御装置100の信号受信能力をより向上させることができる。
【0044】
本発明のいくつかの実施例において、
図3ないし
図4に示すように、固定板25は、接続板24に接続される固定接続板26と、固定接続板26の一端に配置される第1のサブ板27と、固定接続板26の他端に配置される第2のサブ板28と、を備えることができる。第1のサブ板27及び第2のサブ板28の自由端はいずれも支持板22に向かって延在し、第1のサブ板27と第2のサブ板28とが挟む角度が90°より大きく且つ180°より小さい。第3のアンテナ64はシート状のアンテナであり、且つ第1のサブ板27及び第2のサブ板28に貼り付けられる。つまり、固定板25における第1のサブ板27及び第2のサブ板28は傾斜して設けられる。それによって、アンテナの信号受信範囲の拡大に有利で、ひいては自動運転制御装置100の信号受信範囲が広く確保される。
【0045】
具体的な実施例において、第1のアンテナ62は測位アンテナ(例えば、RTK(Real Time Kinematic))であってもよく、第2のアンテナ63又は第3のアンテナ64は通信アンテナ(例えば、4Gアンテナ)であってもよい。それで、自動運転制御装置100が測位信号と通信信号を同時に受信することができるように保障して、自動運転制御装置100が自身の位置をタイムリーにフィードバックするとともに無人運転装置が次の行動を行うようにタイムリーに制御することができるように保障し、自動運転制御装置100の動作信頼性を向上させる。
【0046】
本発明の他の態様による実施例に係る無人運転装置は上述の自動運転制御装置100を備える。
具体的な実施例において、無人運転装置は無人車両、無人飛行体又は無人艇などであってもよい。
【0047】
本明細書の記述において、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」などの参考用語は、対応する実施例又は例に記載の具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記の用語に対する例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を対象とする必要はない。また、記述される具体的な特徴、構造、材料、又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例や例において適切に結合されてもよい。
【0048】
本発明の実施例を図示し且つ説明したが、本発明の原理及び趣旨を逸脱しない範囲において、これら実施例は様々な変化、変更、差し替え、変形が行われることが可能であること、及び、本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等物により決められることを、当業者であれば理解することができる。
【符号の説明】
【0049】
100 自動運転制御装置
120 取り付け座
10 取り付けハウジング
14 第1の筐体
11 第2の筐体
13 第3の筐体
12 第4の筐体
15 配線孔
20 固定ホルダ
21 収容キャビティ
22 支持板
23 支持脚
24 接続板
25 固定板
26 固定接続板
27 第1のサブ板
28 第2のサブ板
30 制御装置
40 第1の通信装置
50 第2の通信装置
60 アンテナアセンブリ
61 アンテナホルダ
62 第1のアンテナ
63 第2のアンテナ
64 第3のアンテナ
65 ホルダ本体
66 第1の取り付け部
67 第2の取り付け部
68 配線溝