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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-25
(45)【発行日】2023-05-08
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20230426BHJP
   F15B 11/024 20060101ALI20230426BHJP
   F15B 11/042 20060101ALI20230426BHJP
   F15B 11/08 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
E02F9/20 N
F15B11/024 C
F15B11/042
F15B11/08 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022511902
(86)(22)【出願日】2021-03-18
(86)【国際出願番号】 JP2021011253
(87)【国際公開番号】W WO2021200244
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】P 2020060813
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 賢人
(72)【発明者】
【氏名】井村 進也
(72)【発明者】
【氏名】釣賀 靖貴
(72)【発明者】
【氏名】千葉 孝昭
(72)【発明者】
【氏名】天野 裕昭
(72)【発明者】
【氏名】西川 真司
(72)【発明者】
【氏名】楢▲崎▼ 昭広
(72)【発明者】
【氏名】杉山 玄六
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎二郎
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/110167(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/220872(WO,A1)
【文献】特開2016-075302(JP,A)
【文献】特開2014-074433(JP,A)
【文献】特開平07-158604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20
F15B 11/00 - 11/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体に取り付けられた作業装置と、
前記車体または前記作業装置を駆動するアクチュエータと、
作動油タンクと、
前記作動油タンクから作動油を吸入し、前記アクチュエータへ供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプの吐出ラインにパラレルに接続されており、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制御弁と、
前記アクチュエータの動作を指示するための操作レバーと、
前記操作レバーの入力量に応じて前記流量制御弁を制御するコントローラとを備えた作業機械において、
前記流量制御弁のメータアウト側からメータイン側への作動油の流れを許容する再生弁と、
前記流量制御弁と前記作動油タンクとを接続するタンクラインに設けられ、前記タンクラインを開放または遮断する切替弁とを備え、
前記コントローラは、
前記操作レバーの入力量に基づいて前記アクチュエータの目標流量である目標アクチュエータ流量を算出し、
前記操作レバーの入力量と前記目標アクチュエータ流量とに基づいて前記再生弁の通過流量である再生流量を算出し、
前記目標アクチュエータ流量から前記再生流量を引いて目標アクチュエータ供給流量を算出し、
前記目標アクチュエータ供給流量に基づいて目標流量制御弁開口量を算出し、
前記目標アクチュエータ供給流量の合計以上となる目標ポンプ流量を算出し、
前記操作レバーの入力量に基づいて前記切替弁を制御し、
前記目標流量制御弁開口量に応じて前記流量制御弁を制御し、
前記目標ポンプ流量に応じて前記油圧ポンプを制御する
ことを特徴とする作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記流量制御弁は、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の方向を制御する方向制御弁と、前記油圧ポンプから前記方向制御弁のメータインポートに供給される圧油の流量を制限する補助流量制御弁とを有し、
前記再生弁は、前記方向制御弁のメータアウトポートとメータインポートとを接続する油路に配置されている
ことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項1に記載の作業機械において、
前記流量制御弁は、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の方向および流量を制御する方向制御弁であり、
前記再生弁は、前記方向制御弁のスプールの内部に配置されている
ことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項1に記載の作業機械において、
前記車体または前記作業装置の自動制御機能の有効化または無効化を指示する自動制御機能切替スイッチを備え、
前記コントローラは、前記自動制御機能切替スイッチにより前記自動制御機能の無効化が指示された場合は、前記操作レバーの入力量に基づいて前記目標流量制御弁開口量および前記目標ポンプ流量を算出する
ことを特徴とする作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械は、旋回体を含む車体と、旋回体に取り付けられる作業装置(フロント装置)とを備え、作業装置が、旋回体に接続されるブーム(フロント部材)と、ブームの先端に接続されるアーム(フロント部材)と、アームの先端に接続されるバケット(フロント部材)と、ブームを駆動するブームシリンダ(アクチュエータ)と、アームを駆動するアームシリンダ(アクチュエータ)と、バケットを駆動するバケットシリンダ(アクチュエータ)を含む。このような作業機械においては、ブーム、アームまたはバケットを単独で動かしたときにバケット先端は円弧上の軌跡を描く。そのため、例えばアームを引く動作によってはバケット先端で直線状の仕上げ面を形成する場合においては、オペレータはブーム、アームおよびバケットを複合的に操作する必要があり、オペレータには熟練した操作技術が要求される。
【0003】
そこで、制御装置(コントローラ)により自動または半自動で油圧アクチュエータの駆動を制御する機能(マシンコントロール)を掘削作業に適用し、掘削動作時(アームまたはバケットの動作時)に設計面(目標掘削面)に沿ってバケット先端を移動させる技術がある(特許文献1)。
【0004】
一方、従来の油圧ショベルの中には、油圧アクチュエータのタンク側流路の圧油をポンプ側流路に合流させること(圧油再生)により、当該油圧アクチュエータの動作速度を増速させることができる圧油再生装置を備えたものがある(特許文献2)。
【0005】
このような背景において、アームシリンダの伸縮速度を増速させることができる油圧再生装置を備えた油圧ショベルにマシンコントロールを適用した場合、マシンコントロールによってバケット先端を目標掘削面に沿って移動させている最中に、アームシリンダにおいて圧油再生が行われると、アームの動作速度が変動し、バケット先端が目標掘削面よりも深く地中に食い込む恐れがある。すなわち、アクチュエータの戻り油をポンプ側流路に合流させる構成において、マシンコントロールにより(または、オペレータのレバー操作に応じて)アクチュエータの目標流量を設定し、ポンプからアクチュエータに供給される流量を目標流量と一致させる制御を実行した場合、アクチュエータに供給される流量が目標流量よりも大きくなり、アクチュエータの位置制御精度を確保することができない。
【0006】
このような課題を解決するために、シリンダの伸縮速度を増速させることができる油圧再生装置を備えた油圧ショベルで、マシンコントロールによって作業を行う場合に油圧再生の影響が大きい条件では再生流量を低下させることで圧油再生機能を制限し、マシンコトロールによるアクチュエータ位置制御精度を確保する技術がある(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第3056254号公報
【文献】特許第3594680号公報
【文献】特開2018-3516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献3に記載の作業機械において、マシンコントロールによって作業を行う際に再生機能を制限した場合、アクチュエータの位置制御精度は確保できるものの、アクチュエータの動作速度を増速することができず、作業効率の低下を招く恐れがある。すなわち、マシンコントロールにより(または、オペレータのレバー操作に応じて)アクチュエータの目標流量を設定し、ポンプからアクチュエータに供給される流量を目標流量と一致させることでアクチュエータの位置制御精度を確保する構成では、アクチュエータの戻り油をポンプ側流路に合流させてアクチュエータの動作速度を増速することができない。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータの位置制御精度を確保しつつ、再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能な作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、車体と、前記車体に取り付けられた作業装置と、前記車体または前記作業装置を駆動するアクチュエータと、作動油タンクと、前記作動油タンクから作動油を吸入し、前記アクチュエータへ供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプの吐出ラインにパラレルに接続されており、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制御弁と、前記アクチュエータの動作を指示するための操作レバーと、前記操作レバーの入力量に応じて前記流量制御弁を制御するコントローラとを備えた作業機械において、前記流量制御弁のメータアウト側からメータイン側への作動油の流れを許容する再生弁と、前記流量制御弁と前記作動油タンクとを接続するタンクラインに設けられ、前記タンクラインを開放または遮断する切替弁とを備え、前記コントローラは、前記操作レバーの入力量に基づいて前記アクチュエータの目標流量である目標アクチュエータ流量を算出し、前記操作レバーの入力量と前記目標アクチュエータ流量とに基づいて前記再生弁の通過流量である再生流量を算出し、前記目標アクチュエータ流量から前記再生流量を引いて目標アクチュエータ供給流量を算出し、前記目標アクチュエータ供給流量に基づいて目標流量制御弁開口量を算出し、前記目標アクチュエータ供給流量の合計以上となる目標ポンプ流量を算出し、前記操作レバーの入力量に基づいて前記切替弁を制御し、前記目標流量制御弁開口量に応じて前記流量制御弁を制御し、前記目標ポンプ流量に応じて前記油圧ポンプを制御するものとする。
【0011】
以上のように構成した本発明によれば、油圧ポンプがアクチュエータに供給する目標流量(目標アクチュエータ供給流量)とアクチュエータの再生流量との合計がアクチュエータの目標流量(目標アクチュエータ流量)と等しくなるように流量制御弁および油圧ポンプが制御される。これにより、アクチュエータの位置制御精度を確保しつつ、再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る作業機械によれば、アクチュエータの位置制御精度を確保しつつ、再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である
図2A】本発明の第1の実施例における油圧駆動装置の回路図(1/2)である。
図2B】本発明の第1の実施例における油圧駆動装置の回路図(2/2)である。
図3】本発明の第1実施例におけるコントローラの機能ブロック図である。
図4】本発明の第1実施例におけるコントローラの方向制御弁の制御に関わる処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の第1実施例におけるコントローラの補助流量制御弁の制御に関わる処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1実施例におけるコントローラの油圧ポンプの制御に関わる処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1実施例におけるコントローラの切替弁の制御に関わる処理を示すフローチャートである。
図8A】本発明の第2実施例における油圧駆動装置の回路図(1/2)である。
図8B】本発明の第2実施例における油圧駆動装置の回路図(2/2)である。
図9】本発明の第2実施例におけるコントローラの機能ブロック図である。
図10】本発明の第2実施例におけるコントローラの方向制御弁の制御に関わる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る作業機械として油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である。
【0016】
図1に示すように、油圧ショベル300は、走行体201と、走行体201上に旋回可能に配置され、車体を構成する旋回体202と、旋回体202に上下方向に回動可能に取り付けられ、土砂の掘削作業等を行う作業装置203とを備えている。旋回体202は、旋回モータ211によって駆動される。
【0017】
作業装置203は、旋回体202に上下方向に回動可能に取り付けられるブーム204と、ブーム204の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるアーム205と、アーム205の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるバケット206とを含んでいる。ブーム204はブームシリンダ204aによって駆動され、アーム205はアームシリンダ205aによって駆動され、バケット206はバケットシリンダ206aによって駆動される。
【0018】
旋回体202上の前側位置には運転室207を設けてあり、後側位置には重量バランスを確保するカウンタウエイト209を設けてある。運転室207とカウンタウエイト209の間にはエンジン及び油圧ポンプ等が収容される機械室208を設けてあり、機械室208にはコントロールバルブ210が設置されている。コントロールバルブ210は、油圧ポンプから各アクチュエータへの作動油の流れを制御する。
【0019】
本実施の形態に係る油圧ショベル300には、以下の各実施例で説明する油圧駆動装置が搭載される。
【実施例1】
【0020】
図2Aおよび図2Bは、本発明の第1の実施例における油圧駆動装置の回路図である。
(1)構成
第1の実施例における油圧駆動装置400は、エンジン(図示せず)によって駆動される3つの主油圧ポンプ、例えばそれぞれ可変容量形油圧ポンプからなる第1油圧ポンプ1、第2油圧ポンプ2、および第3油圧ポンプ3を備えている。また、エンジンによって駆動されるパイロットポンプ91を備えると共に、油圧ポンプ1~3およびパイロットポンプ91に油を供給する作動油タンク5を備えている。
【0021】
第1油圧ポンプ1の傾転角は、第1油圧ポンプ1に付設したレギュレータによって制御される。第1油圧ポンプ1のレギュレータは、流量制御指令圧ポート1a、第1油圧ポンプ自己圧ポート1b、および第2油圧ポンプ自己圧ポート1cを含んでいる。第2油圧ポンプ2の傾転角は、第2油圧ポンプ2に付設したレギュレータによって制御される。第2油圧ポンプ2のレギュレータは、流量制御指令圧ポート2a、第2油圧ポンプ自己圧ポート2b、および第1油圧ポンプ自己圧ポート2cを含んでいる。第3油圧ポンプ3の傾転角は、第3油圧ポンプ3に付設したレギュレータによって制御される。第3油圧ポンプ3のレギュレータは、流量制御指令圧ポート3aおよび第3油圧ポンプ自己圧ポート3bを含んでいる。
【0022】
第1油圧ポンプ1の吐出ライン40は、センターバイパスライン41を介して作動油タンク5に接続される。センターバイパスライン41には、上流側から順に、走行体201を駆動する一対の走行モータのうちの図示しない右走行モータの駆動を制御する右走行用方向制御弁6、バケットシリンダ206aへ供給される圧油の流れを制御するバケット用方向制御弁7、アームシリンダ205aに供給される圧油の流れを制御する第2アーム用方向制御弁8、およびブームシリンダ204aに供給される圧油の流れを制御する第1ブーム用方向制御弁9が配置される。バケット用方向制御弁7、第2アーム用方向制御弁8、および第1ブーム用方向制御弁9の各メータインポートは、右走行用方向制御弁6とバケット用方向制御弁7とを接続するセンターバイパスライン41の一部に、それぞれ油路42,43、油路44,45、および油路46,47を介してパラレルに接続される。また、吐出ライン40は、過剰な圧力上昇から回路を保護するために、メインリリーフ弁18を介して作動油タンク5に接続される。吐出ライン40には、第1油圧ポンプ1の圧力を検出する圧力センサ(図示せず)が設けられる。
【0023】
第2油圧ポンプ2の吐出ライン50は、センターバイパスライン51を介して作動油タンク5に接続される。センターバイパスライン51には、上流側から順に、ブームシリンダ204aに供給される圧油の流れを制御する第2ブーム用方向制御弁10、アームシリンダ205aに供給される圧油の流れを制御する第1アーム用方向制御弁11、例えばバケット206に代えて設けられる小割機等の第1特殊アタッチメントを駆動する図示しない第1アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1アタッチメント用方向制御弁12、および走行体201を駆動する一対の走行モータのうちの図示しない左走行モータの駆動を制御する左走行用方向制御弁13が配置される。第2ブーム用方向制御弁10、第1アーム用方向制御弁11、第1アタッチメント用方向制御弁12、および左走行用方向制御弁13の各メータインポートは、第2油圧ポンプ2の吐出ライン50に、それぞれ油路52,53、油路54,55、油路56,57、および油路58を介してパラレルに接続される。油路58は、合流弁17を介して第1油圧ポンプ1の吐出ライン40に接続される。油路58と第2油圧ポンプ2の吐出ライン50との間にはチェック弁30が設けられている。チェック弁30は、第1油圧ポンプ1から合流弁17を介して吐出ライン50に供給される作動油が走行左用方向制御弁13の上流側に配置された方向制御弁10~12に流入することを防止する。また、吐出ライン50は、過剰な圧力上昇から回路を保護するために、メインリリーフ弁19を介して作動油タンク5に接続される。吐出ライン50には、第2油圧ポンプ2の圧力を検出する圧力センサ81が設けられている。
【0024】
第1アーム用方向制御弁11のメータアウトポートは、タンクライン70を介して作動油タンク5に接続される。タンクライン70には、切替弁36が配置されている。切替弁36の上流側は、再生弁35を介して油路55に接続される。再生弁35は、タンクライン70(方向制御弁11のメータアウトポート)から油路55(方向制御弁11のメータインポート)への作動油の流れを許容し、逆方向の流れを阻止する。
【0025】
第3油圧ポンプ3の吐出ライン60は、センターバイパスライン61を介して作動油タンク5に接続される。センターバイパスライン61には、上流側から順に、旋回モータ211に供給される圧油の流れを制御する旋回用方向制御弁14、ブームシリンダ204aに供給される圧油の流れを制御する第3ブーム用方向制御弁15、および第2アタッチメント用方向制御弁16が配置される。第2アタッチメント用方向制御弁16は、第1特殊アタッチメントに加えて第2アクチュエータを備えた第2特殊アタッチメントが装着された際、または、第1特殊アクチュエータに代えて第1アクチュエータと第2アクチュエータの2つのアクチュエータを備えた第2特殊アタッチメントが装着された際に、第2アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するために使用される。旋回用方向制御弁14、第3ブーム用方向制御弁15、および第2アタッチメント用方向制御弁16の各メータインポートは、第3油圧ポンプ3の吐出ライン60に、それぞれ油路62,63、油路64,65、および油路66,67を介してパラレルに接続される。また、吐出ライン60は、過剰な圧力上昇から回路を保護するために、メインリリーフ弁20を介して作動油タンク5に接続される。吐出ライン60には、第3油圧ポンプ3の圧力を検出する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
【0026】
ブームシリンダ204a、アームシリンダ205a、およびバケットシリンダ206aには、油圧ショベル300の動作状態を取得することを目的として、ストローク量を検出するストロークセンサ84,85,86がそれぞれ設けられている。なお、油圧ショベル300の動作状態を取得する手段は傾斜センサ、回転角センサ、IMUなど多様であり、上述したストロークセンサに限られない。
【0027】
バケット用方向制御弁7に接続される油路42,43、第2アーム用方向制御弁8に接続される油路44,45、および第1ブーム用方向制御弁9に接続される油路46,47には、複合操作時に第1油圧ポンプ1から方向制御弁7~8に供給される圧油の流量を制限する補助流量制御弁21,22,23がそれぞれ設けられている。第2ブーム用方向制御弁10のメータインポートに接続される油路52,53、第1アーム用方向制御弁11のメータインポートに接続される油路54,55、および第1アタッチメント用方向制御弁12のメータインポートに接続される油路56,57には、複合操作時に第2油圧ポンプ2から方向制御弁10~12に供給される圧油の流量を制限する補助流量制御弁24,25,26がそれぞれ設けられている。旋回用方向制御弁14のメータインポートに接続される油路62,63、第3ブーム用方向制御弁15のメータインポートに接続される油路64,65、および第2アタッチメント用方向制御弁16のメータインポートに接続される油路66,67には、複合操作時に第3油圧ポンプ3から方向制御弁14~16に供給される圧油の流量を制限する補助流量制御弁27,28,29がそれぞれ設けられている。
【0028】
パイロットポンプ91の吐出ポートは、パイロット1次圧生成用のパイロットリリーフ弁92を介して作動油タンク5に接続されると共に、油路97を介して、電磁弁ユニット93に内蔵される電磁比例弁93a~93hの一方の入力ポートに接続される。電磁比例弁93a~93hの他方の入力ポートは、作動油タンク5に接続される。電磁比例弁93a~93hは、それぞれ、コントローラ94からの指令信号に応じてパイロット1次圧を減圧し、パイロット指令圧を生成する。
【0029】
電磁比例弁93aの出力ポートは、第2油圧ポンプ2のレギュレータの流量制御指令圧ポート2aに接続される。電磁比例弁93b,93cの出力ポートは、第2ブーム用方向制御弁10のパイロットポートに接続される。電磁比例弁93d,93eの出力ポートは、第1アーム用方向制御弁11のパイロットポートに接続される。電磁比例弁93fの出力ポートは、油路71を介して補助流量制御弁24のパイロットポート(パイロット可変絞り32のパイロットポート32a)に接続される。電磁比例弁93gの出力ポートは、油路72を介して補助流量制御弁25のパイロットポート(パイロット可変絞り34のパイロットポート34a)に接続される。電磁比例弁93hの出力ポートは、油路73を介して切替弁36のパイロットポートに接続される。
【0030】
なお、説明を簡略化するため、第1油圧ポンプ1および第3油圧ポンプ3のレギュレータの流量制御指令圧ポート1a,3a用の電磁比例弁、右走行用方向制御弁6用の電磁比例弁、バケット用方向制御弁7用の電磁比例弁、第2アーム用方向制御弁8用の電磁比例弁、第1ブーム用方向制御弁9用の電磁比例弁、第1アタッチメント用方向制御弁12用の電磁比例弁、左走行用方向制御弁13用の電磁比例弁、旋回用方向制御弁14用の電磁比例弁、第3ブーム用方向制御弁15用の電磁比例弁、第2アタッチメント用方向制御弁16用の電磁比例弁、および補助流量制御弁21~23,26~29用の電磁比例弁については、図示を省略してある。
【0031】
補助流量制御弁24は、補助可変絞りを形成するシート形の主弁31と、主弁31の弁体31aに設けられ、弁体31aの移動量に応じて開口量を変化させる制御可変絞り31bと、パイロット可変絞り32とで構成される。主弁31が内蔵されるハウジングは、主弁31と油路52の接続部に形成された第1圧力室31cと、主弁31と油路53の接続部に形成された第2圧力室31dと、第1圧力室31cと制御可変絞り31bを介して連通するように形成された第3圧力室31eとを有する。パイロット可変絞り32は、第3圧力室31eと油路53とを接続する油路68に配置されている。パイロット可変絞り32のパイロットポート32aは、電磁比例弁93fの出力ポートに接続される。第2ブーム用方向制御弁10と補助流量制御弁24(主弁31)とを接続する油路53には圧力センサ82が設けられている。なお、説明を簡単にするため一部図示を省略しているが、補助流量制御弁21~29および周辺の機器、配管、配線は全て同じ構成である。
【0032】
油圧駆動装置400は、第1ブーム用方向制御弁9、第2ブーム用方向制御弁10、および第3ブーム用方向制御弁15を切り換え操作可能なブーム用操作レバー95aと、第1アーム用方向制御弁11および第2アーム用方向制御弁8を切り換え操作可能なアーム用操作レバー95bとを備えている。なお、説明を簡略化するため、右走行用方向制御弁6を切り換え操作する右走行用操作レバー、バケット用方向制御弁7切り換え操作するバケット用操作レバー、第1アタッチメント用方向制御弁12を切り換え操作する第1アタッチメント用操作レバー、左走行用方向制御弁13を切り換え操作する左走行用操作レバー、旋回用方向制御弁14を切り換え操作する旋回用操作レバー、第2アタッチメント用方向制御弁16を切り換え操作する第2アタッチメント用操作レバーについては、図示を省略してある。
【0033】
油圧駆動装置400は、コントローラ94を備え、操作レバー95a,95bの入力量、圧力センサ81~83の出力値、およびストロークセンサ84~86の出力値はコントローラ94へ入力される。また、コントローラ94は、電磁弁ユニット93が有する電磁比例弁93a~93h(図示しない電磁比例弁を含む)へ指令信号を出力する。
【0034】
図3は、コントローラ94の機能ブロック図である。図3において、コントローラ94は、制御有効化判定部94aと、要求アクチュエータ流量演算部94bと、制限アクチュエータ流量演算部94cと、再生対象動作判定部94kと、目標アクチュエータ流量演算部94eと、再生流量演算部94dと、目標アクチュエータ供給流量演算部94fと、目標ポンプ流量演算部94gと、目標方向制御弁開口演算部94hと、目標流量制御弁開口演算部94iと、目標切替弁開口演算部94jとを有する。
【0035】
制御有効化判定部94aは、自動制御機能切替スイッチ96の信号に基づいて自動制御機能が有効か否かを判定する。要求アクチュエータ流量演算部94bは、操作レバー入力量に基づいてアクチュエータの要求流量を算出する。制限アクチュエータ流量演算部94cは、ストロークセンサ84~86の信号などから得られる車体202または作業装置203の姿勢情報、および予め設定された設計面情報(登録されたアクチュエータの目標軌跡なども含む)に基づいて、車体202または作業装置203が設定された制限領域を逸脱しないように制御するためのアクチュエータ流量を制限流量として算出する。再生対象動作判定部94kは、操作レバー95a,95bの入力量に基づいて、アクチュエータの動作が再生機能を適用できる動作(再生対象動作)か否かを判定する。
【0036】
目標アクチュエータ流量演算部94eは、制御有効化判定部94aの判定結果、要求アクチュエータ流量演算部94bからのアクチュエータの要求流量、および制限アクチュエータ流量演算部94cからのアクチュエータの制限流量に基づいて、アクチュエータに供給する目標流量(目標アクチュエータ流量)を算出する。再生流量演算部94dは、目標アクチュエータ流量演算部94eからの目標アクチュエータ流量と再生対象動作判定部94kからの判定結果とに基づいて、再生弁35を通過する流量(再生流量)を算出する。目標アクチュエータ供給流量演算部94fは、目標アクチュエータ流量演算部94eからの目標アクチュエータ流量と再生流量演算部94dからの再生流量とに基づいて、油圧ポンプからアクチュエータに供給する目標流量(目標アクチュエータ供給流量)を算出する。
【0037】
目標ポンプ流量演算部94gは、制御有効化判定部94aの判定結果と、目標アクチュエータ供給流量演算部94fからの目標アクチュエータ供給流量と、操作レバー入力量とに基づいて油圧ポンプ1~3の目標流量(目標ポンプ流量)を算出し、目標ポンプ流量に応じた指令信号(ポンプ流量制御指令信号)を出力する。目標方向制御弁開口演算部94hは、操作レバー95a,95bの入力量に基づいて方向制御弁6~16の目標開口量を算出し、目標開口量に応じた指令信号(方向制御弁制御指令信号)を出力する。目標流量制御弁開口演算部94iは、制御有効化判定部94aの判定結果と、目標アクチュエータ供給流量演算部94fからの目標アクチュエータ供給流量と、操作レバー入力量と、圧力センサ出力値とに基づいて補助流量制御弁21~29の目標開口量を算出し、目標開口量に応じた指令信号(流量制御弁制御指令信号)を出力する。目標切替弁開口演算部94jは、再生対象動作判定部94kの判定結果に基づいて切替弁36の目標開口量を算出し、目標開口量に応じた指令信号(切替弁制御指令信号)を出力する。
【0038】
図4は、コントローラ94の方向制御弁6~16の制御に関わる処理を示すフローチャートである。以下では、第1アーム用方向制御弁11に関わる処理のみを説明する。その他の方向制御弁に関わる処理はこれと同様であるため、説明は省略する。
【0039】
コントローラ94は、まず、アーム用操作レバー95bの入力が無いか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101でアーム用操作レバー95bの入力が無い(YES)と判定した場合は、当該フローを終了する。ステップS101でアーム用操作レバー95bの入力が有る(NO)と判定した場合は、コントローラ94の目標方向制御弁開口演算部94hにて、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた方向制御弁11の目標開口量Amsを算出する(ステップS102)。
【0040】
ステップS102に続き、コントローラ94から方向制御弁10用の電磁比例弁93d,93eに目標開口量Amsに応じた指令信号を出力し(S103)、電磁比例弁93d,93eに方向制御弁11のパイロット指令圧を生成させ(S104)、パイロット指令圧に応じて方向制御弁10を開口させ(S105)、当該フローを終了する。
【0041】
図5は、コントローラ94の補助流量制御弁21~29の制御に関わる処理を示すフローチャートである。以下では、第1アーム用方向制御弁11に対応する補助流量制御弁25の制御に関わる処理のみを説明する。その他の補助流量制御弁の制御に関わる処理はこれと同様であるため、説明は省略する。
【0042】
コントローラ94は、まず、アーム用操作レバー95bの入力が無いか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201でアーム用操作レバー95bの入力が無い(YES)と判定した場合は、当該フローを終了する。ステップS201でアーム用操作レバー95bの入力が有る(NO)と判定した場合は、自動制御機能(マシンコントロール)が有効か否かを判定する(ステップS202)。
【0043】
ステップS202で自動制御機能が無効(NO)と判定した場合は、コントローラ94の目標流量制御弁開口演算部94iにて、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた補助流量制御弁25(主弁33)の目標開口量Afcv_Mを算出し(ステップS203)、目標開口量Afcv_Mに応じた指令信号を補助流量制御弁25用の電磁比例弁93gに出力し(S204)、電磁比例弁93gに補助流量制御弁25(主弁33)のパイロット指令圧を生成させ(S205)、パイロット指令圧に応じて補助流量制御弁25(主弁33)を開口させ(S206)、当該フローを終了する。
【0044】
ステップS202で自動制御機能が有効(YES)と判定した場合は、コントローラ94の再生対象動作判定部94kにて、アーム用操作レバー95bの入力量に基づいてアームシリンダ205aの動作が再生対象動作であるか否かを判定する(ステップS211)。本実施例では、アーム用操作レバー95bがアームクラウド方向に操作された場合は再生対象動作(YES)と判定し、アームダンプ方向に操作された場合は再生対象動作でない(NO)と判定する。
【0045】
ステップS211で再生対象動作でない(NO)と判定した場合は、コントローラ94の再生流量演算部94dにて、再生流量Qregをゼロに設定し(ステップS212)、再生対象動作(YES)と判定した場合は、目標アクチュエータ流量Qregにメータイン・メータアウト流量比αを掛けて再生流量Qregを算出する(ステップS221)。ここで、メータイン・メータアウト流量比αは、アクチュエータ動作時のメータイン流量Qact_MIに対するメータアウト流量Qact_MOの比であり、次式で定義される。
【0046】
(数1)
α = Qact_MO / Qact_MI…(1)
なお、メータイン・メータアウト流量比αは必ずしも流量を基に算出する必要はなく、例えば油圧シリンダピストンのボトム側とロッド側の受圧面積を基に算出しても良い。
【0047】
ステップS212またはステップS221に続き、コントローラ94の目標アクチュエータ供給流量演算部94fにて、目標アクチュエータ流量Qrefから再生流量Qregを引いて目標アクチュエータ供給流量Qact_Aを算出し(ステップS213)、コントローラ94の目標流量制御弁開口演算部94iにて、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aと補助流量制御弁24(主弁31)の前後差圧ΔPfcvとに基づいて補助流量制御弁24の目標開口量Afcv_Aを算出し(ステップS214)、目標開口量Afcv_Aに応じた指令信号を補助流量制御弁24用の電磁比例弁93fに出力し(ステップS215)、ステップS205,S206の処理を実行した後、当該フローを終了する。
【0048】
図6は、コントローラ94の油圧ポンプ1~3の制御に関わる処理を示すフローチャートである。以下では、第2油圧ポンプ2の制御に関わる処理のみを説明する。その他の油圧ポンプの制御に関わる処理はこれと同様であるため、説明は省略する。
【0049】
コントローラ94は、まず、操作レバー95a,95bの入力が無いか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301で操作レバー95a,95bの入力が無い(YES)と判定した場合は、当該フローを終了する。ステップS301で操作レバー95a,95bの入力が有る(NO)と判定した場合は、自動制御機能が有効か否かを判定する(ステップS302)。
【0050】
ステップS302で自動制御機能が無効(NO)と判定した場合は、コントローラ94の目標ポンプ流量演算部94gにて、操作レバー95a,95bの入力量に応じた油圧ポンプ2の目標ポンプ流量Qpmp_Mを算出し(ステップS303)、油圧ポンプ2の流量制御用の電磁比例弁93aに目標ポンプ流量Qpmp_Mに応じた指令信号を出力し(S304)、電磁比例弁93aに油圧ポンプ2の流量制御指令圧PiP2を生成させ(S305)、流量制御指令圧PiP2に応じて第2油圧ポンプ2の傾転を変化させ(S306)、当該フローを終了する。
【0051】
ステップS302で自動制御機能が有効(YES)と判定した場合は、コントローラ94の目標アクチュエータ供給流量演算部94fにて、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aa,QactAb,…を算出する(ステップS311a,S311b,…)。ここで、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aaは、油圧ポンプ2からブームシリンダ204aに供給する目標流量であり、目標アクチュエータ供給流量Qact_Abは、油圧ポンプ2からアームシリンダ205aに供給する目標流量である。
【0052】
ステップS311a,S311b,…に続き、コントローラ94の目標ポンプ流量演算部94gにて、各アクチュエータの目標流量Qact_Aa,Qact_Ab,…の合計を目標ポンプ流量Qpmp_Aとして算出し(ステップS312)、油圧ポンプ2の流量制御用の電磁比例弁93aに目標ポンプ流量Qpmp_Aに応じた指令信号を出力し(S313)、ステップS305,S306の処理を実行した後、当該フローを終了する。ここで、目標ポンプ流量Qpmp_Aは、設計者によって適宜設定されるものであり、各アクチュエータの目標流量の合計と厳密に一致させる必要はなく、ブリードオフ流量やドレン流量などを加算しても良い。
【0053】
図7は、コントローラ94の切替弁36の制御に関わる処理を示すフローチャートである。以下では、第1アーム用方向制御弁11に対応する切替弁36の制御に関わる処理のみを説明する。その他の切替弁(図示せず)の制御に関わる処理はこれと同様であるため、説明は省略する。
【0054】
コントローラ94は、まず、アーム用操作レバー95bの入力が無いか否かを判定する(ステップS401)。ステップS401でアーム用操作レバー95bの入力が無い(YES)と判定した場合は、当該フローを終了する。ステップS401でアーム用操作レバー95bの入力が有る(NO)と判定した場合は、再生対象動作か否かを判定する(ステップS402)。本実施例では、アーム用操作レバー95bがアームクラウド方向に操作された場合は再生対象動作(YES)と判定し、アームダンプ方向に操作された場合は再生対象動作でない(NO)と判定する。
【0055】
ステップS402で再生対象動作である(NO)と判定した場合は、コントローラ94の目標切替弁開口演算部94jにて、切替弁36の目標開口量Avtv_Mを全開に設定し(ステップS403)、再生対象動作でない(YES)と判定した場合は、切替弁36の目標開口量Aswvを全閉に設定する(ステップS411)。
【0056】
ステップS403またはステップS411に続き、コントローラ94の目標切替弁開口演算部94jは、目標開口量Aswvに応じた指令信号を切替弁36用の電磁比例弁93hに出力し(S404)、電磁比例弁93hに切替弁36のパイロット指令圧を生成させ(S405)、パイロット指令圧に応じて切替弁36を開口させ(S406)、当該フローを終了する。これにより、アームダンプ時に切替弁36が開くことでアームシリンダ205aのボトム側の作動油が作動油タンク5に排出され、アームクラウド時に切替弁36が閉じることでアームシリンダ205aのロッド側の作動油が再生弁35を介してボトム側に供給される。
(2)動作
油圧駆動装置400の動作について、第2油圧ポンプ2に関わる部分を取り上げて説明する。他の油圧ポンプに関わる部分の動作についてはこれと同様であるため、説明は省略する。
(2-1)自動制御機能が無効な状態での操作
自動制御機能が無効な状態でアーム用操作レバー95bが操作された場合の各機器の動作を説明する。
・方向制御弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた第1アーム用方向制御弁11の目標開口量Amsを算出し、目標開口量Amsに応じた指令信号を電磁比例弁93d,93eへ出力する。電磁比例弁93d,93eは、指令信号に応じてパイロット指令圧PiAm1U,PiAm1Dを生成し、第1アーム用方向制御弁11の開口量を制御する。
・補助流量制御弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた補助流量制御弁25(主弁33)の目標開口量Afcv_Mを算出し、目標開口量Afcv_Mに応じた指令信号を電磁比例弁93gへ出力する。電磁比例弁93gは、指令信号に応じてパイロット指令圧を生成し、補助流量制御弁25(主弁33)の開口量を制御する。本動作例では、補助流量制御弁25(主弁33)が全開となるように制御する。
・油圧ポンプ
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた第2油圧ポンプ2の目標流量Qpmp_Mを算出し、目標流量Qpmp_Mに応じた指令信号を電磁比例弁93aへ出力する。電磁比例弁93aは、指令信号に応じて流量制御指令圧PiP2を生成し、第2油圧ポンプ2の流量を制御する。
・切替弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に基づいて再生対象動作か否かを判定し、判定結果がYESの場合は切替弁36の目標開口量Aswvを全閉、判定結果がNOの場合は目標開口量Aswvを全開に設定し、目標開口量Aswvに応じた指令信号を電磁比例弁93hへ出力する。電磁比例弁93hは、指令信号に応じてパイロット指令圧を生成し、切替弁36の開口量を制御する。
(2-2)自動制御機能が有効な状態での操作
自動制御機能が有効な状態でアーム用操作レバー95bが操作された場合の各機器の動作を説明する。
・方向制御弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた第1アーム用方向制御弁11の目標開口量Amsを算出し、目標開口量Amsに応じた指令信号を電磁比例弁93d,93eへ出力する。電磁比例弁93d,93eは、指令信号に応じてパイロット指令圧PiAm1U,PiAm1Dを生成し、第1アーム用方向制御弁11の開口量を制御する。
・補助流量制御弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量、車体202または作業装置203の姿勢情報、設計面情報、および圧力センサ出力値に基づいて目標アクチュエータ流量Qrefと再生流量Qregを算出し、目標アクチュエータ流量Qrefから再生流量Qregを引いて目標アクチュエータ供給流量Qact_Aを算出し、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aと補助流量制御弁25(主弁33)の前後差圧ΔPfcvとに基づいて補助流量制御弁25(主弁33)の目標開口量Afcv_Aを算出し、目標開口量Afcv_Aに応じた指令信号を電磁比例弁93gへ出力する。電磁比例弁93gは、指令信号に応じてパイロット指令圧を生成し、補助流量制御弁25(主弁33)の開口量を制御する。
・油圧ポンプ
コントローラ94は、各アクチュエータの目標供給流量Qact_Aを合計して目標ポンプ流量Qpmp_Aを算出し、目標ポンプ流量Qpmp_Aに応じた指令信号を電磁比例弁93aへ出力する。電磁比例弁93aは、指令信号に応じて流量制御指令圧Pip2を生成し、第2油圧ポンプ2の流量を制御する。なお、本動作はアームシリンダ205aの単独動作であるため、目標ポンプ流量Qpmp_Aはアームシリンダ205aの目標供給流量Qact_Aと等しくなる。
・切替弁
コントローラ94は、アーム用操作レバー95bの入力量に基づいて再生機能が有効か否かを判定し、判定結果がYESの場合は切替弁36の目標開口量Aswvを全閉、判定結果がNOの場合は目標開口量Aswvを全開に設定し、目標開口量Aswvに応じた指令信号を電磁比例弁93hへ出力する。電磁比例弁93hは、指令信号に応じてパイロット指令圧を生成し、切替弁36の開口量を制御する。
(3)効果
本実施の形態では、車体202と、車体202に取り付けられた作業装置203と、車体202または作業装置203を駆動するアクチュエータ204a,205a,206a,211と、作動油タンク5と、作動油タンク5から作動油を吸入し、アクチュエータ204a,205a,206a,211へ供給する油圧ポンプ1~3と、油圧ポンプ1~3の吐出ライン40,50,60にパラレルに接続されており、油圧ポンプ1~3からアクチュエータ204a,205a,206a,211に供給される圧油の流れを制御する流量制御弁6~16,21~29と、アクチュエータ204a,205a,206a,211の動作を指示するための操作レバー95a,95bと、操作レバー95a,95bの入力量に応じて流量制御弁6~16,21~29を制御するコントローラ94とを備えた作業機械300において、流量制御弁11のメータアウト側からメータイン側への作動油の流れを許容する再生弁35と、流量制御弁11と作動油タンク5とを接続するタンクライン70に設けられ、タンクライン70を開放または遮断する切替弁36とを備え、コントローラ94は、操作レバー95a,95bの入力量に基づいてアクチュエータ204a,205a,206a,211の目標流量である目標アクチュエータ流量Qrefを算出し、操作レバー95a,95bの入力量と目標アクチュエータ流量Qrefとに基づいて再生弁35の通過流量Qregである再生流量Qregを算出し、目標アクチュエータ流量Qrefから再生流量Qregを引いて目標アクチュエータ供給流量Qact_Aを算出し、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aに基づいて目標流量制御弁開口量Afcv_Aを算出し、目標アクチュエータ供給流量Afcv_Aの合計以上となる目標ポンプ流量Qpmp_Aを算出し、操作レバー95a,95bの入力量に基づいて切替弁36を制御し、目標流量制御弁開口量Afcv_Aに応じて流量制御弁21~29を制御し、目標ポンプ流量Qpmp_Aに応じて油圧ポンプ1~3を制御する。
【0057】
また、流量制御弁6~16,21~29は、油圧ポンプ1~3からアクチュエータ204a,205a,206a,211に供給される圧油の方向を制御する方向制御弁6~16と、油圧ポンプ1~3から方向制御弁6~16のメータインポートに供給される圧油の流量を制限する補助流量制御弁21~29とを有し、再生弁35は、方向制御弁11のメータアウトポートとメータインポートとを接続する油路に配置されている。
【0058】
以上のように構成した本実施例によれば、油圧ポンプ1~3がアクチュエータに供給する目標流量(目標アクチュエータ供給流量Qact_A)とアクチュエータの再生流量Qregとの合計がアクチュエータの目標流量(目標アクチュエータ流量Qref)と等しくなるように流量制御弁21~29および油圧ポンプ1~3が制御される。これにより、アクチュエータの位置制御精度を確保しつつ、再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能となる。これにより、作業機械100の作業効率を向上させることができる。また、再生時に切替弁36を閉じることにより、アクチュエータの戻り流量の全量を確実に再生できる。さらに、再生流量がアクチュエータの戻り流量と一致するため、再生弁35の前後差圧に基づいた再生流量の制御が不要となる。このように切替弁36の動作を単純なON/OFF動作としたことにより、再生弁35の前後差圧を検出する圧力センサが不要となるため、油圧駆動装置400の構成を簡素化できる。
【0059】
また、本実施例に係る作業機械300は、車体202または作業装置203の自動制御機能の有効化または無効化を指示する自動制御機能切替スイッチ96を備え、コントローラ94は、自動制御機能切替スイッチ96により自動制御機能の無効化が指示された場合は、操作レバー95a,95bからの入力量に基づいて目標流量制御弁開口量Afcv_Mおよび目標ポンプ流量Qpmp_Mを算出する。これにより、自動制御機能が無効とされた場合に、従来の作業機械と同様に再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能となる。
【実施例2】
【0060】
図8Aおよび図8Bは、本発明の第2の実施例における油圧駆動装置の回路図である。
(1)構成
本実施例における油圧駆動装置400Aの構成は、第1の実施例における油圧駆動装置400(図2Aおよび図2Bに示す)とほぼ同様であるが、以下の点で異なる。
【0061】
本実施例における油圧駆動装置400Aは、第1の実施例における補助流量制御弁21~29に代えて、アクチュエータ側から吐出ライン40,50,60への逆流を防止するチェック弁101~109を備えている。
【0062】
本実施例における再生弁35は、第1アーム用方向制御弁11のスプールの内部に配置されており、第1アーム用方向制御弁11には再生ポート121,122が設けられている。再生ポート121には、第1アーム用方向制御弁11のメータアウトポートに接続されたタンクライン70から分岐した油路111が接続される。再生ポート122には、第1アーム用方向制御弁11とアームシリンダ205aのボトム側とを接続する油路114から分岐した油路112が接続される。第1アーム用方向制御弁11のスプールがクラウド方向(図示右方向)に切換操作されると、再生弁35の上流側に油路111が接続され、再生弁35の下流側に油路112が接続される。これにより、アームシリンダ205aのロッド側から排出される作動油が再生弁35を介してボトム側に供給される。第1アーム用方向制御弁11とアームシリンダ205aとを接続する油路113,114には圧力センサ117,118がそれぞれ設けられている。なお、説明を簡単にするため一部図示を省略しているが、方向制御弁6~16および周辺の機器、配管、配線は全て同じ構成である。
【0063】
図9は、本実施例におけるコントローラ94Aの機能ブロック図である。図9において、本実施例におけるコントローラ94Aは、第1の実施例における目標方向制御弁開口演算部94hおよび目標流量制御弁開口演算部94i(図3に示す)に代えて、目標方向制御弁開口演算部94lを有している。目標方向制御弁開口演算部94lは、制御有効化判定部94aからの判定結果と、目標アクチュエータ供給流量演算部94fからの目標アクチュエータ供給流量と、操作レバー入力量と、圧力センサ出力値とに基づいて方向制御弁6~16の目標開口量を算出し、目標開口量に応じた指令信号(方向制御弁制御指令信号)を出力する。
【0064】
図10は、コントローラ94Aの方向制御弁6~16の制御に関わる処理を示すフローチャートである。以下では、第1アーム用方向制御弁11の制御に関わる処理のみを説明する。その他の方向制御弁の制御に関わる処理はこれと同様であるため、説明は省略する。
【0065】
コントローラ94は、まず、アーム用操作レバー95bの入力が無いか否かを判定する(ステップS501)。ステップS501でアーム用操作レバー95bの入力が無い(YES)と判定した場合は、当該フローを終了する。ステップS501でアーム用操作レバー95bの入力が有る(NO)と判定した場合は、自動制御機能(マシンコントロール)が有効か否かを判定する(ステップS502)。
【0066】
ステップS502で自動制御機能が無効(NO)と判定した場合は、コントローラ94の目標流量制御弁開口演算部94iにて、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた方向制御弁11の目標開口量Ams_Mを算出し(ステップS503)、目標開口量Ams_Mに応じた指令信号を方向制御弁11用の電磁比例弁93d,93eに出力し(S504)、電磁比例弁93d,93eに方向制御弁11のパイロット指令圧を生成させ(S505)、パイロット指令圧に応じて方向制御弁11を開口させ(S506)、当該フローを終了する。
【0067】
ステップS502で自動制御機能が有効(YES)と判定した場合は、コントローラ94の再生対象動作判定部94kにて、アーム用操作レバー95bの入力量に基づいて再生対象動作か否かを判定する(ステップS511)。本実施例では、アーム用操作レバー95bがアームクラウド方向に操作された場合は再生対象動作(YES)と判定し、アームダンプ方向に操作された場合は再生対象動作でない(NO)と判定する。
【0068】
ステップS511で再生対象動作でない(NO)と判定した場合は、コントローラ94の再生流量演算部94dにて、再生流量Qregをゼロに設定し(ステップS512)、再生対象動作(YES)と判定した場合は、目標アクチュエータ流量Qregにメータイン・メータアウト流量比αを掛けて再生流量Qregを算出する(ステップS521)。
【0069】
ステップS512またはステップS521に続き、コントローラ94の目標アクチュエータ供給流量演算部94fにて、目標アクチュエータ流量Qrefから再生流量Qregを引いて目標アクチュエータ供給流量Qact_Aを算出し(ステップS513)、コントローラ94の目標流量制御弁開口演算部94iにて、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aと方向制御弁11の前後差圧ΔPmsとに基づいて方向制御弁11の目標開口量Ams_Aを算出し(ステップS514)、目標開口量Ams_Aに応じた指令信号を方向制御弁11用の電磁比例弁93d,93eに出力し(ステップS515)、ステップS505,S506の処理を実行した後、当該フローを終了する。
(2)動作
第2の実施例における油圧駆動装置400Aの動作について、第2油圧ポンプ2に関わる部分を取り上げて説明する。他の油圧ポンプに関わる部分の動作についてはこれと同様であるため、説明は省略する。
(2-1)自動制御機能が無効な状態での操作
自動制御機能が無効な状態でアーム用操作レバー95bが操作された場合の各機器の動作を説明する。
・方向制御弁
コントローラ94Aは、アーム用操作レバー95bの入力量に応じた第1アーム用方向制御弁11の目標開口量Ams_Mを算出し、目標開口量Ams_Mに応じた指令信号を電磁比例弁93d,93eへ出力する。電磁比例弁93d,93eは、指令信号に応じてパイロット指令圧PiAm1U,PiAm1Dを生成し、第1アーム用方向制御弁11の開口量を制御する。
・油圧ポンプ
第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。
・切替弁
第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。
(2-2)自動制御機能が有効な状態での操作
自動制御機能が有効な状態でアーム用操作レバー95bが操作された場合の各機器の動作を説明する。
・方向制御弁
コントローラ94Aは、アーム用操作レバー95bの入力量、車体202または作業装置203の姿勢情報、設計面情報、および圧力センサ出力値に基づいて目標アクチュエータ流量Qrefと再生流量Qregを算出し、目標アクチュエータ流量Qrefから再生流量Qregを引いて目標アクチュエータ供給流量Qact_Aを算出し、目標アクチュエータ供給流量Qact_Aと方向制御弁11の前後差圧ΔPmsとに基づいて方向制御弁11の目標開口量Ams_Aを算出し、目標開口量Ams_A応じた指令信号を電磁比例弁93d,93eへ出力する。電磁比例弁93d,93eは、指令信号に応じてパイロット指令圧PiAm1U,PiAm1Dを生成し、方向制御弁11の開口量を制御する。
・油圧ポンプ
第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。
・切替弁
第1の実施例と同様であるため、説明は省略する。
(3)効果
第2の実施例では、油圧ポンプ1~3からアクチュエータ204a,205a,206a,211に供給される圧油の流れを制御する流量制御弁6~16は、油圧ポンプ1~3からアクチュエータ204a,205a,206a,211に供給される圧油の方向および流量を制御する方向制御弁であり、再生弁115は、方向制御弁11のスプールの内部に配置されている。
【0070】
以上のように構成した第2の実施例によれば、第1の実施例よりも簡素な構成で、アクチュエータの位置制御精度を確保しつつ、再生機能によってアクチュエータの動作速度を増速することが可能となる。これにより、コストを抑えつつ作業機械100の作業効率を向上させることができる。
【0071】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成の一部を加えることも可能であり、ある実施例の構成の一部を削除し、あるいは、他の実施例の一部と置き換えることも可能である。
【符号の説明】
【0072】
1…第1油圧ポンプ、1a…流量制御指令圧ポート(レギュレータ)、1b…第1油圧ポンプ自己圧ポート(レギュレータ)、1c…第2油圧ポンプ自己圧ポート(レギュレータ)、2…第2油圧ポンプ、2a…流量制御指令圧ポート(レギュレータ)、2b…第2油圧ポンプ自己圧ポート(レギュレータ)、2c…第1油圧ポンプ自己圧ポート(レギュレータ)、3…第3油圧ポンプ、3a…流量制御指令圧ポート(レギュレータ)、3b…第3油圧ポンプ自己圧ポート(レギュレータ)、5…作動油タンク、6…右走行用方向制御弁(流量制御弁)、7…バケット用方向制御弁(流量制御弁)、8…第2アーム用方向制御弁(流量制御弁)、9…第1ブーム用方向制御弁(流量制御弁)、10…第2ブーム用方向制御弁(流量制御弁)、11…第1アーム用方向制御弁(流量制御弁)、12…第1アタッチメント用方向制御弁(流量制御弁)、13…左走行用方向制御弁(流量制御弁)、14…旋回用方向制御弁(流量制御弁)、15…第3ブーム用方向制御弁(流量制御弁)、16…第2アタッチメント用方向制御弁(流量制御弁)、17…合流弁、18~20…メインリリーフ弁、21~29…補助流量制御弁(流量制御弁)、30…チェック弁、31…主弁、31a…弁体、31b…制御可変絞り、31c…第1圧力室、31d…第2圧力室、31e…第3圧力室、32…パイロット可変絞り、32a…パイロットポート、33…主弁、33a…弁体、33b…制御可変絞り、33c…第1圧力室、33d…第2圧力室、33e…第3圧力室、34…パイロット可変絞り、34a…パイロットポート、35…再生弁、36…切替弁、41…センターバイパスライン、42~47…油路、51…センターバイパスライン、52~58…油路、61…センターバイパスライン、62~69…油路、70…タンクライン、71~75…油路、81~83…圧力センサ、84~86…ストロークセンサ、91…パイロットポンプ、92…パイロットリリーフ弁、93…電磁弁ユニット、93a~93h…電磁比例弁、94,94A…コントローラ、94a…制御有効化判定部、94b…要求アクチュエータ流量演算部、94c…制限アクチュエータ流量演算部、94d…再生流量演算部、94e…目標アクチュエータ流量演算部、94f…目標アクチュエータ供給流量演算部、94g…目標ポンプ流量演算部、94h…目標方向制御弁開口演算部、94i…目標流量制御弁開口演算部、94j…目標切替弁開口演算部、94k…再生対象動作判定部、94l…目標方向制御弁開口演算部、95a…ブーム用操作レバー、95b…アーム用操作レバー、96…自動制御機能切替スイッチ、97…油路、101~109…チェック弁、111~114…油路、117~120…圧力センサ、121,122…再生ポート、201…走行体、202…旋回体(車体)、203…作業装置、204…ブーム、204a…ブームシリンダ(アクチュエータ)、205…アーム、205a…アームシリンダ(アクチュエータ)、206…バケット、206a…バケットシリンダ(アクチュエータ)、207…運転室、208…機械室、209…カウンタウエイト、210…コントロールバルブ、211…旋回モータ(アクチュエータ)、300…油圧ショベル(作業機械)、400,400A…油圧駆動装置。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10