IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社中央サービスの特許一覧

特許7269626コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法
<>
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図1
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図2
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図3
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図4
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図5
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図6
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図7
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図8
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図9
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図10
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図11
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図12
  • 特許-コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】コインランドリーにおける情報提供システムと情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G07F 7/08 20060101AFI20230427BHJP
   G07F 9/00 20060101ALI20230427BHJP
   G07F 17/20 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
G07F7/08 S
G07F9/00 L
G07F17/20
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019082886
(22)【出願日】2019-04-24
(65)【公開番号】P2020181306
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】502292282
【氏名又は名称】株式会社中央サービス
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】河▲崎▼ 孝文
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-026074(JP,A)
【文献】特開2007-296315(JP,A)
【文献】特開2017-054297(JP,A)
【文献】特開2018-000223(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 7/08
G07F 9/00
G07F 17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のランドリー装置、
前記複数のランドリー装置のそれぞれに対応して接続される複数のポイントカード装置、
前記複数のポイントカード装置に接続される情報提供装置、
ネットワークを介して前記複数のポイントカード装置と前記情報提供装置に接続される管理サーバを備え、
前記複数のポイントカード装置のそれぞれは、
第1の制御部、
前記第1の制御部に接続される第1のメモリ部、および
前記第1の制御部と接続され、ポイントカードの読取りと書込みを行うように構成される第1のリーダ/ライタを備え、
前記情報提供装置は、
第2の制御部、
前記第2の制御部と接続される人感センサ、
前記第2の制御部と接続される表示部、
前記第2の制御部と接続され、前記ポイントカードの読取りと書込みを行うように構成される第2のリーダ/ライタ、および
前記第2の制御部と接続され、前記表示部に表示可能な第1の映像を格納するように構成される第2のメモリ部を備え、
前記管理サーバは、
第3の制御部、および
前記第3の制御部と接続され、前記表示部に表示可能な第2の映像を格納するように構成される第3のメモリ部を備え
前記第1の制御部は、前記第1のリーダ/ライタによって読取られた前記ポイントカードに記録されている情報を、前記管理サーバに送信するように構成され、
前記第3の制御部は、前記第3のメモリ部に格納されている前記第2の映像を選択し、前記情報提供装置へ送信するように構成され、
前記第2の制御部は、前記管理サーバから受信した前記第2の映像を前記表示部に出力するように構成される、コインランドリーにおける情報提供システム。
【請求項2】
前記人感センサは、人の接近を感知した際、感知信号を第2の制御部に出力するように構成され、
前記第2の制御部は、前記感知信号を受信したとき、前記第1の映像を前記表示部に出力するように構成される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記第3の制御部は、前記第2の映像の前記選択を前記第3のメモリ部に格納され、前記情報と連結されるユーザ情報に基づいて行うように構成される、請求項に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記情報提供装置はさらに、硬貨または紙幣を識別して投入金額を決定する硬貨識別部または紙幣識別部を備え、
前記第2のリーダ/ライタは、前記投入金額に相当するポイントを前記ポイントカードに書き込むように構成される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記第2の制御部はさらに、前記第2のメモリ部に格納される設定値に従って前記投入金額から付与ポイントを計算するように構成され、
前記第2のリーダ/ライタはさらに、前記付与ポイントを前記ポイントカードに書き込むように構成される、請求項に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記情報提供装置に接続される複数のモニターをさらに備え、
前記情報提供装置は、前記複数の複数のモニターの少なくとも一つに前記第2の映像を出力するように構成される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記情報提供装置に接続される複数のモニターをさらに備え、
前記第1の制御部はさらに、前記ポイントカードが第1のリーダ/ライターに挿入された際、前記第1の制御部を含む前記ポイントカード装置を特定する情報を前記管理サーバに送信するように構成され、
前記第3の制御部はさらに、前記情報を前記第2の制御部に送信するように構成され、
前記第2の制御部はさらに、前記情報に基づき、前記複数のモニターから、前記特定されたポイントカード装置に最も近い前記モニターに対して前記第2の映像を出力するように構成される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項8】
複数のランドリー装置、前記複数のランドリー装置のそれぞれに対応して接続される複数のポイントカード装置、前記複数のポイントカード装置に接続される情報提供装置、およびネットワークを介して前記複数のポイントカード装置と前記情報提供装置に接続される管理サーバを備えるコインランドリーにおける情報提供方法であり、
前記情報提供装置に搭載される人感センサを用いて人の接近を感知すること、
前記情報提供装置に格納される第1の映像を、前記情報提供装置に搭載される表示装置に表示すること、
前記管理サーバ内に格納される第2の映像を前記ネットワークを介して前記情報提供装置に送信すること
記表示装置に前記第2の映像を表示すること
前記複数のポイントカード装置のそれぞれに備えられる第1のリーダ/ライターを用い、前記第1のリーダ/ライターに挿入されるポイントカードに格納された情報を読み取ること、
前記情報を前記管理サーバへ送信すること、および
前記第2の映像を選択し、前記情報提供装置へ送信することを含む、情報提供方法。
【請求項9】
前記第2の映像の前記選択は、前記管理サーバ内に格納され、前記情報に連結されるユーザ情報に基づいて行われる、請求項に記載の情報提供方法。
【請求項10】
前記情報提供装置に備えられる硬貨識別部または紙幣識別部を用い、前記情報提供装置に投入される現金の投入金額を決定すること、
前記情報提供装置に備えられる第2のリーダ/ライタを用い、前記投入金額に相当するポイントを前記ポイントカードに書き込むことをさらに含む、請求項に記載の情報提供方法。
【請求項11】
前記情報提供装置に格納される設定値に従って前記投入金額から付与ポイントを計算すること、および
前記第2のリーダ/ライタを用い、前記付与ポイントを前記ポイントカードに書き込むことをさらに含む、請求項10に記載の情報提供方法。
【請求項12】
前記コインランドリーには前記情報提供装置に接続される複数のモニターがさらに備えられ、
前記情報提供方法は、前記複数の複数のモニターのうちの一つに前記第2の映像を表示することを含む、請求項に記載の情報提供方法。
【請求項13】
前記コインランドリーには前記情報提供装置に接続される複数のモニターがさらに備えられ、
前記情報提供方法は、
ポイントカードが前記ポイントカード装置に挿入された際、前記ポイントカード装置を特定する情報を前記ポイントカード装置から前記情報提供装置に送信すること、および
前記情報に基づいて、前記特定されたポイントカード装置に最も近い前記モニターを前記複数のモニターから選択して前記第2の映像を表示することをさらに含む、請求項に記載の情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コインランドリーにおいて種々の情報を提供するためのシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コインランドリーでは、洗濯機や乾燥機などのランドリー装置に備えられる現金投入機に現金を投入することによりランドリー装置を動作させ、衣類などの洗濯や乾燥が行われる。これらのランドリー装置をネットワークに接続し、ランドリー装置から得られる情報を利用することで、ランドリー装置の制御も可能である。例えば特許文献1では、ネットワークを介してランドリー装置の動作状況を把握するためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-054297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の一つは、複数のランドリー装置が設置されるコインランドリー店舗内において、ユーザに有益な情報を提供するためのシステム、およびその情報を提供するための方法を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態の一つは、コインランドリーにおける情報提供システムである。この情報提供システムは、複数のランドリー装置、複数のポイントカード装置、情報提供装置、および管理サーバを備える。複数のポイントカード装置は、複数のランドリー装置のそれぞれに対応して接続される。情報提供装置は複数のポイントカード装置に接続される。管理サーバは、ネットワークを介して複数のポイントカード装置と情報提供装置に接続される。複数のポイントカード装置のそれぞれは、第1の制御部、第1の制御部に接続される第1のメモリ部、および第1の制御部と接続され、ポイントカードの読取りと書込みを行うように構成される第1のリーダ/ライタを備える。情報提供装置は、第2の制御部、第2の制御部と接続される人感センサ、第2の制御部と接続される表示部、第2の制御部と接続され、ポイントカードの読取りと書込みを行うように構成される第2のリーダ/ライタ、および第2の制御部と接続され、表示部に表示可能な第1の映像を格納するように構成される第2のメモリ部を備える。管理サーバは、第3の制御部、および第3の制御部と接続され、表示部に表示可能な第2の映像を格納するように構成される第3のメモリ部を備える。
【0006】
本発明の実施形態の一つは、コインランドリーにおける情報提供方法である。この情報提供方法においてコインランドリーは、複数のランドリー装置、複数のポイントカード装置、複数のポイントカード装置に接続される情報提供装置、およびネットワークを介して複数のポイントカード装置と情報提供装置に接続される管理サーバを備える。複数のポイントカード装置は、複数のランドリー装置のそれぞれに対応して接続される。情報提供装置は複数のポイントカード装置に接続される。情報提供方法は、情報提供装置に搭載される人感センサを用いて人の接近を感知すること、情報提供装置に格納される第1の映像を情報提供装置に搭載される表示装置に表示すること、管理サーバ内に格納される第2の映像をネットワークを介して情報提供装置に送信すること、および表示装置に第2の映像を表示することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムの全体構成を示す模式図。
図2】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムのランドリー装置とポイントカード装置のブロック図。
図3】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムのポイントカード装置と情報提供装置の模式的正面図。
図4】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムの情報提供装置のブロック図。
図5】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムの管理サーバのブロック図。
図6】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図7】本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムにおいて表示される映像の一例。
図8】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図9】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図10】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図11】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図12】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
図13】本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法を説明するフロー。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0009】
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。同一、あるいは類似する複数の構造を総じて表す際にはこの符号が用いられ、これらを個々に表す際には符号の後にハイフンと自然数が加えられる。
【0010】
以下、複数の同一、あるいは類似する構成を表す際には同一の符号を用い、こらら複数の構成の各構成を個別に表す時には、さらにハイフンを介して自然数を付す。
【0011】
1.情報提供システム
1-1.全体構成
本発明の実施形態の一つに係る、コインランドリーにおける情報提供システム(以下、単に情報提供システムと記す)10の全体構成を図1に示す。図1に示すように情報提供システム10は、管理サーバ400に加え、一つのコインランドリー店舗(以下、単に店舗と記す)12内に設置される複数のランドリー装置100、複数のポイントカード装置200、および情報提供装置300を備える。情報提供システム10は、複数の店舗12を含んでもよい。
【0012】
ランドリー装置100は洗濯機や乾燥機であり、衣類や寝具、タオルなどを洗濯、あるいは乾燥する機能を有する装置である。
【0013】
複数のポイントカード装置200は、複数のランドリー装置100のそれぞれに対応して設けることができる。したがって、一つの店舗12内に設置されるランドリー装置100の数がn(nは2以上の自然数)の場合、ポイントカード装置200の数はnとすることができる。なお、一つの店舗12内に設置されるランドリー装置100の全てにポイントカード装置200を接続する必要は無く、一部のランドリー装置100にはポイントカード装置200が設けられなくてもよい。ポイントカード装置200とランドリー装置100は互いに電気的に接続される。
【0014】
情報提供装置300は複数のポイントカード装置200と接続される。接続は有線接続でも良く、無線接続でも良い。前者の場合、電気ケーブルを介して情報提供装置300と複数のポイントカード装置200を直接接続してもよく、あるいは図1に示すように各店舗12にルーター14を設置し、電気ケーブルや光ケーブルを用いて情報提供装置300と複数のポイントカード装置200をルーター14を介して接続してもよい。無線接続の場合、セルラー方式電話ネットワークを採用してもよく、あるいはルーター14を介してIEEE802.15x規格やIEEE 802.11規格に従った短距離無線通信(例えば、ブルートゥース(登録商標)やWi-Fi)を用いて接続を行ってもよい。
【0015】
管理サーバ400は情報提供装置300に接続される。情報提供システム10が複数の店舗12を含む場合、一つの管理サーバ400が複数の店舗12の情報提供装置300に接続される。管理サーバ400と情報提供装置300の接続はネットワーク18を介して行われ、ネットワーク18はセルラー方式電話ネットワークでもよく、あるいはインターネットでもよい。図1では、ルーター14によって複数のポイントカード装置200が情報提供装置300に接続され、さらに管理サーバ400がネットワーク18とルーター14を介して複数のポイントカード装置200と情報提供装置300に接続される例が示されている。
【0016】
情報提供システム10は、各店舗12内に設置される一つ、あるいは複数のモニター16を任意の構成として含んでもよい。モニター16は映像を表示する表示部と、その映像にリンクされる音声を出力する音声出力部を備える。一つの店舗12内に設置されるモニター16の数も任意であるが、その数m(mは1以上の自然数)はn以下でも良い。モニター16も情報提供装置300と接続される。モニター16と情報提供装置300との接続にも任意の方法を採用することができ、電気ケーブルを介して直接接続してもよく、ルーター14を介して接続してもよい。後者の場合、電気ケーブルや光ケーブルを用いた有線方式、あるいは短距離無線通信を用いてもよい。図1に示される例では、複数のモニター16はルーター14を介して情報提供装置300と接続される。
【0017】
さらに任意の構成として、情報提供システム10は、ネットワーク18を介して接続される管理端末500を含んでもよい。管理端末500は、管理サーバ400を介し、管理サーバ400からランドリー装置100やポイントカード装置200、情報提供装置300に関する種々の情報を取得し、これらに対して種々の命令を送信するために用いることができる。
【0018】
以下、情報提供システム10に含まれる各構成について述べる。
【0019】
1-2.ランドリー装置
図2にランドリー装置100の主な構成のブロック図を示す。図2に示すように、ランドリー装置100は制御部(ランドリー装置制御部)102、および制御部102と接続される硬貨識別部104と処理部106を主な構成として有する。
【0020】
制御部102はランドリー装置100の全体を制御し、内部に搭載されるマイクロコンピュータのプログラム命令に従い、硬貨識別部104や処理部106に種々の命令を送り、同時にこれらから種々の信号を受け取るように構成される。
【0021】
硬貨識別部104はユーザが硬貨を投入するために設けられ、投入された硬貨の真偽を判断し、硬貨の種類を識別し、枚数を数え、投入金額を算出し、投入金額の情報を含む信号(課金信号)を生成して制御部102へ出力するように構成される。課金信号が入力されると、制御部102は課金信号に応じた時間、処理部106の稼働を許容する。図2に示す例では、硬貨識別部104はランドリー装置100の内部に組み込まれて制御部102や処理部106と一体化されていているが、硬貨識別部104はランドリー装置100から独立して外部装置として働き、制御部102や処理部106を含むランドリー装置100と電気的に接続されるように配置してもよい。
【0022】
硬貨識別部104における硬貨の真偽判断や種類の識別は、例えば硬貨の通過速度や硬貨が通過する際の磁界の変化に基づいて行えばよい。図示しないが、硬貨識別部104に加え、紙幣識別部をランドリー装置100内に備える、あるいはランドリー装置100と接続してもよい。これにより、硬貨のみならず、紙幣を用いてランドリー装置100を利用することができる。
【0023】
処理部106は、衣類や寝具などの処理対象物を洗濯、あるいは乾燥する機能を有し、制御部102の命令に従い、課金信号に応じた時間稼働する。ランドリー装置100が洗濯機の場合、処理部106は洗濯槽、洗濯槽内に注入される水を攪拌する、または洗濯槽を回転するためのモータ、水の注入・排出を制御するためのバルブなどによって構成される。ランドリー装置100が乾燥機の場合、処理部106は回転ドラム、回転ドラムを回転させるためのモータ、空気を加熱するためのヒータ、加熱された空気を供給するためのファンなどによって構成される。
【0024】
1-3.ポイントカード装置
ポイントカード装置200のブロック図を図2に、正面図を図3(A)に示す。図3(A)に示すように、ポイントカード装置200の筐体201には、ポイント表示部202、ポイントカード挿入口204、ポイントカード取出ボタン206、およびポイント操作ボタン208などが配置される。図2に示すように、ポイントカード装置200は主な構成として、制御部(第1の制御部)210、および制御部210に接続されるメモリ部212、ポイント操作部214、リーダ/ライタ(第1のリーダ/ライタ)216、ポイント表示部202、ならびに通信部218を有し、任意の構成として制御部210に接続される音声出力部220を備えてもよい。
【0025】
制御部210は、ポイントカード装置200の全体を制御し、内部に組み込まれるプログラム命令に従い、ポイント表示部202やメモリ部212、リーダ/ライタ216、通信部218などに種々の命令を送り、メモリ部212、リーダ/ライタ216、ポイント操作部214、通信部218などから種々の信号を受け取る。また制御部210は、図示しないインターフェースを介し、ランドリー装置100の制御部102との間で課金信号の送受信を行い、後述する電流センサ20からランドリー装置100に供給される電流値や消費電力を取得するように構成される。
【0026】
メモリ部212は不揮発性メモリを含み、制御部210の命令に従い、ネットワーク18を介して管理サーバ400から送信される種々の情報を格納するように構成される。例えば後述するポイント付与率などの情報はこのメモリ部212に格納される。メモリ部212はさらに、制御部210を動作させるためのアプリケーションプログラムを格納するように構成されてもよい。
【0027】
リーダ/ライタ216は、ランドリー装置100を利用するユーザによって管理されるポイントカードがポイントカード挿入口204から挿入される際にポイントカードを収容するように筐体201内に配置される。リーダ/ライタ216は、制御部210からの命令に従い、ポイントカードに格納される情報(カード情報)を読み取り、ポイントカードに情報を書き込むように構成される。ポイントカードは、磁性体中の磁性粒子の磁性の変化を利用して情報を格納する磁気カードでもよく、あるいはアンテナを備え、アンテナで受信した電波を電力に変換して内部回路を動作させることで情報を格納するICカードでも良い。リーダ/ライタ216は、用いるポイントカードの情報読取り/読出し型式に応じ、任意の構成を採用することができる。ポイントカード取出ボタン206は任意の構成であり、これを操作することで強制的にポイントカードを排出するようにリーダ/ライタ216を構成してもよい。ポイントカード取出ボタン206を設けない場合、リーダ/ライタ216はポイントカードへの情報書き込みが終了した後にポイントカードを排出するように構成される。
【0028】
ポイント操作部214はポイント操作ボタン208と連結され、ポイント操作ボタン208の操作を感知し、その操作情報を制御部210に出力する。例えばポイント操作ボタン208が押された回数や時間を判断し、その情報を制御部210に出力する。これにより制御部210は、ユーザがポイントカードを使用する意思を有することや、ポイントの使用数を判断することができる。
【0029】
ポイント表示部202は、ポイントカードに含まれるポイントを表示する機能を有し、制御部210のプログラム命令に従い、リーダ/ライタ216がポイントカードから読み出したポイント残高を表示する。ポイント表示部202は、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、発光ダイオード表示装置などの表示装置を含む。
【0030】
通信部218は、制御部210からの命令に従い、管理サーバ400との通信を行う。例えばポイントカードから読み取った情報を管理サーバ400へ送信する機能を有する。通信部218は情報提供装置300との通信を確立するように構成されてもよい。通信部218は、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)モジュールなどで構成することができる。
【0031】
任意の構成である音声出力部220は、制御部210の命令に従い、警告音を出力する機能を有する。音声出力部220は、メモリ部212に格納される音声情報を信号として受信し、音声を出力する機能を有してもよい。
【0032】
図2ではポイントカード装置200とランドリー装置100は独立した装置であり、これらが互いに電気的に接続される形態が示されているが、ポイントカード装置200と硬貨識別部104が一体化され、硬貨識別部104を備えないランドリー装置100から独立してもよい。ポイントカード装置200がランドリー装置100から独立して配置される場合、例えば一つの店舗12内に仕様やメーカーの異なるランドリー装置100が複数設置されている場合でも、同じポイントカード装置200を共通して配置することができる。ただし、ポイントカード装置200は硬貨識別部104を備えるランドリー装置100と一体化されていてもよい。
【0033】
1-4.情報提供装置
情報提供装置300の模式的正面図を図3(B)に、主な構成のブロック図を図4に示す。図3(B)に示すように、情報提供装置300は筐体302を有し、筐体302には制御モニター304に加え、紙幣投入口306、硬貨投入口308、返却レバー310、センサ312、ポイントカード挿入口314、ポイントカード発行口316、硬貨返却口318などが備えられる。筐体302には任意の構成として入力ポート320を設けてもよい。
【0034】
図4に示すように、情報提供装置300は、制御部(第2の制御部)322、および制御部322に接続されるメモリ部(第2のメモリ部)324、制御モニター304、センサ312、カード発行部330、リーダ/ライタ(第2のリーダ/ライタ)332、硬貨識別部334、紙幣識別部336、払出部338、通信部340、音声出力部342などを主な構成として有する。入力ポート320も制御部322に接続される。
【0035】
制御部322は、情報提供装置300の全体を制御し、内部に組み込まれるプログラム命令に従い、メモリ部324、制御モニター304、センサ312、カード発行部330、リーダ/ライタ332、硬貨識別部334、紙幣識別部336、払出部338、音声出力部342、通信部340などに種々の命令を送り、これらから種々の信号を受け取るように構成される。制御部322はさらに、図示しないインターフェースを介してランドリー装置100の制御部102に対し、上述した課金信号、あるいはそれに相当する信号を出力し、ランドリー装置100に供給される電流値を電流センサ20から取得するように構成してもよい。
【0036】
センサ312は赤外線センサ、可視光センサ、超音波センサなど、店舗12内に入店したユーザを感知する空間センサ(人感センサ)であり、感知した情報は感知信号として制御部322に出力される。
【0037】
メモリ部324は不揮発性メモリを含み、制御部322が使用するアプリケーションプログラムをはじめ、表示部326やモニター16で表示される映像の情報、音声出力部342から出力される音声の情報などが格納される。メモリ部324は制御部322からの命令に従い、種々の情報を格納し、制御部322へ出力する。
【0038】
制御モニター304は、映像を表示するための表示部326、および表示部326と重なるように設けられるタッチ検出部328を備える。表示部326は、制御部322の命令に従い、メモリ部324に格納される映像(第1の映像)や管理サーバ400から送信される映像(第2の映像)を表示する機能を有し、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス装置などを利用して構成することができる。表示部326の大きさに制約はなく、例えば32インチ型、あるいはそれ以上の大きさであってもよい。このような大きさの表示部326を有することにより、店舗12を利用する複数のユーザに対し、種々の情報をより効果的に、かつ同時に提供することができる。
【0039】
タッチ検出部328は、ユーザの表示部326へ向けたタッチを検出し、タッチされた位置を特定する機能を有する。タッチ検出部328は、例えば抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、あるいは静電容量方式のタッチパネルを用いて構成される。後述するように、タッチ検出部328を表示部326上に設けることで、ユーザは様々な命令を容易に情報提供装置300へ入力することができる。
【0040】
カード発行部330は、未発行の新規ポイントカードを複数収納し、制御部322の命令に従って新規ポイントカードを排出するように構成される。カード発行部330は、図3(B)に示すポイントカード発行口316から新規カードが排出されるように筐体302内に配置される。カード発行部330は、ポイントカードに情報を記録するための機構を有してもよい。
【0041】
リーダ/ライタ332は、ポイントカード装置200のリーダ/ライタ216と同様の構成を備えることができ、ポイントカードがポイントカード挿入口314から挿入される際にポイントカードが収容されるように筐体302内に配置される。リーダ/ライタ332は、制御部322からの命令に従い、ポイントカードに格納されるカード情報を読み取り、ポイントカードに情報を書き込むように構成される。リーダ/ライタ332も用いるポイントカードの情報読取り/読出し型式に応じ、任意の構成を採用することができる。
【0042】
硬貨識別部334と紙幣識別部336はそれぞれ、筐体302に設けられる硬貨投入口308と紙幣投入口306から投入される硬貨と紙幣が挿入されるように配置される(図3(B)参照)。これらはそれぞれ硬貨と紙幣の真偽を判断し、種類を識別し、枚数を数え、投入金額を算出する。硬貨識別部334と紙幣識別部336は、任意の機構を用いてそれぞれ硬貨と紙幣の真偽判断や種類の識別を行うように構成すればよい。例えば硬貨識別部334では、ランドリー装置100の硬貨識別部104と同様、硬貨の通過速度、硬貨が通過する際の磁界の変化に基づいて硬貨の真偽を判断し、種類を識別すればよい。紙幣識別部336は、例えば可視光センサと磁気センサを組み合わせて紙幣を判別するように構成することができる。硬貨識別部334と紙幣識別部336は、それぞれ投入金額を制御部322へ出力する。
【0043】
払出部338は、筐体302内に備えられるカセットチューブ(図示しない)に収納される硬貨から必要な種類の硬貨を選別して取り出し、硬貨返却口318へ排出するように構成される。必要な硬貨の種類とその枚数は、制御部322の命令で決定される。筐体302には返却レバー310が設けられ、これを操作することで硬貨識別部334に投入された硬貨、あるいはそれと同額の硬貨が硬貨返却口318へ回収される。また、紙幣識別部336は、返却レバー310の操作により、投入された紙幣、を紙幣投入口306を介して排出するように構成することができる。
【0044】
通信部340はLANモジュールなどによって構成され、制御部322からの命令に従い、管理サーバ400との通信を確立する。これにより、例えば情報提供装置300のリーダ/ライタ332がポイントカードから読取ったカード情報を管理サーバ400へ送信したり、管理サーバ400から映像信号や音声信号を受信したりすることが可能となる。また、ポイントカード装置200や管理端末500も管理サーバ400との間で通信を行うため、情報提供装置300はポイントカード装置200や管理端末500とも通信可能である。
【0045】
音声出力部342は、制御部322の命令に従い、メモリ部324に格納される映像や管理サーバ400から送信される映像に連結される音声信号に基づいて音声を出力するように構成される。このような構成により、ユーザは、表示部326に表示される映像とともに、その映像に連結される音声を同時に視聴することが可能となる。
【0046】
任意の構成である入力ポート320としては、例えばシリアルポート、パラレフポート、USB(Universal Serial Bus)ポート、VGA端子などが挙げられる。入力ポート320を用いることで、外部記録装置や記録媒体に含まれる映像情報や音声情報をメモリ部324に格納することができる。
【0047】
図示しないが、情報提供装置300には印刷装置を設けてもよい。これにより、例えば後述するポイントのチャージの際にユーザからの要求に従って領収書などを発行することが可能となる。
【0048】
1-5.管理サーバ
管理サーバ400のブロック図を図5に示す。管理サーバ400は制御部(第3の制御部)402、および制御部402に接続される通信部404、メモリ部(第3のメモリ部)406、表示部408、入力部410などを主な構成として有することができる。
【0049】
制御部402は管理サーバ400の全体を制御し、内部に組み込まれるプログラム命令に従い、通信部404、メモリ部406、表示部408、入力部410などを制御する。
【0050】
通信部404は制御部402からの命令に従い、ネットワーク18を介してポイントカード装置200や情報提供装置300、管理端末500に対して種々の信号を送信するとともに、これらから種々の信号を受信するように構成される。通信部404もLANモジュールなどによって構成される。
【0051】
メモリ部406には不揮発性メモリが用いられ、制御部402が使用するアプリケーションプログラムをはじめ、種々の情報が格納される。例えばそれぞれのポイントカードに格納されたカード情報やカード情報とリンクされるユーザ情報、店舗12の管理者の情報、ランドリー装置100の稼働状況やその経時変化、情報提供装置300の動作状況、情報提供装置300の制御モニター304に搭載される表示部326やモニター16へ表示するための映像情報やそれに連結される音声情報などが格納されるように構成される。
【0052】
表示部408は種々の情報を表示するためのインターフェースであり、制御部402の命令に従って動作する。表示部408としては、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置などが用いられる。
【0053】
入力部410は管理サーバ400に情報を入力するための装置であり、キーボードやタッチパネルが例示される。
【0054】
1-6.管理端末
管理端末500は店舗12の管理者の管理下に置かれ、ネットワーク18を介して管理サーバ400と接続される。管理端末500としては、例えばデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレット、スマートフォンなどの携帯通信端末などを用いることができる。後述するように管理端末500は、ネットワーク18を介して管理サーバ400に対して命令を送信し、これにより、ランドリー装置100やポイントカード装置200、情報提供装置300からの信号に基づく情報を取得したり、ポイントカード装置200や情報提供装置300に種々の命令や情報を送信することが可能となる。
【0055】
1-7.その他の構成
図2に示すように、情報提供システム10は任意の構成として各ランドリー装置100に接続される電流センサ20を備えてもよい。電流センサ20はランドリー装置100の消費電力、あるいはランドリー装置100に流れる電流を測定し、その情報を含む信号(状態信号)を図示しないインターフェースを介してポイントカード装置200の制御部210へ出力するように構成される。ポイントカード装置200は、通信部218を用いてこの情報を各ランドリー装置100の稼働状況を示す信号として情報提供装置300や管理サーバ400へ送信するように構成することができる。図示しないが、電流センサ20は情報提供装置300と直接、あるいはルーター14を介して接続されていてもよい。あるいは、電流センサ20を設けず、制御部102によって処理部106の消費電力または処理部106に流れる電流値を取得し、この情報を含む信号をポイントカード装置200の制御部210や情報提供装置300の制御部322へ送信するよう、ランドリー装置100を構成しても良い。
【0056】
2.情報提供方法
以下、情報提供システム10における情報提供方法について、図6から図13を用いて説明する。なお、以下に示す態様は本実施形態に係る情報提供方法の一例であり、各種信号の送受信や各構成における操作は適宜追加、削除、変更することができ、これらの順序も適宜変更することができる。
【0057】
2-1.待機状態
店舗12内にユーザなどの人がいない場合、消費電力を抑制するため、一部の構成が待機状態を取るように情報提供システム10を構成することができる。具体的には、センサ312は人の存在を感知した際に感知信号を生成し、これを制御部322へ送信するが、制御部210が感知信号を一定時間(例えば1分以上、5分以上、あるいは15分以上)受信しない場合、制御部322は制御モニター304の表示部326に対して表示停止信号を送信する。これにより、表示部326の表示機能が停止する。例えば表示部326が液晶表示装置であればバックライトの電源がオフとなり、有機EL表示装置であれば各有機EL素子への電流供給が停止する。
【0058】
2-2.初期状態
店舗12内にユーザなどの人の存在をセンサ312が感知すると、センサ312は感知信号を制御部322へ送信する(図6におけるS100)。この感知信号を受信した制御部322は、制御モニター304に対して表示部326の待機状態を解除するための信号を送信するとともに(S102)、メモリ部324に対して初期画面を表示するための映像信号を表示部326へ出力する命令を送信する(S104)。この命令を受け取ったメモリ部324は該当する映像情報を含む映像信号を表示部326へ送信する(S106)。この一連の操作により、表示部326に初期画面が表示される。この時、映像情報にリンクされる音声情報を含む音声信号をメモリ部324から音声出力部342に出力してもよい。
【0059】
初期画面の構成に制約はなく、例えば図7に示すように、ポイントカードを新規に発行するための命令を入力する領域(領域600)、ポイントカードにユーザ情報を登録するための命令を入力する領域(領域602)、ポイントカードへポイントをチャージするための命令を入力する領域(領域604)、両替のための命令を入力する領域(領域606)、ポイントカード内に記録されたポイント残額を確認するための命令を入力する領域(領域608)、ランドリー装置100の稼働状況を確認するための命令を入力する領域(領域610)、あるいはランドリー装置100や情報提供装置300の使用方法を表示するための命令を入力する領域(領域612)などを表示することができる。
【0060】
以下、情報提供装置300に対するユーザの操作に応じた情報提供方法を説明する。
【0061】
2-3.新規ポイントカードの発行
ユーザが新たにポイントカードの発行を希望するときには、ユーザはタッチ検出部328を介して対応する領域600(図7参照)をタッチする。制御モニター304のタッチ検出部328はユーザのタッチを検出したこと、およびタッチ位置を特定するための情報を含む信号(タッチ信号)を制御部322へ送信する(S108)。タッチ信号を受信した制御部322はカード発行部330に対して、新たにポイントカードを発行するための命令を含む信号を出力する(S110)。この信号を受信したカード発行部330は、ポイントカード発行口316を介して新たなポイントカードを排出する。
【0062】
このとき制御部322は、新たに発行されるポイントカードへ書き込む情報を作成し、この情報を含む信号をカード発行部330へ送信してもよい。このような情報としては、例えばポイントカードの発行日時、個々のポイントカードに与えられるID番号などが挙げられる。ポイントカードの新規発行時に特典として付与される特典ポイント、およびその有効期限をさらにこの情報に含めてもよい。この場合、カード発行部330は制御部322からの命令に従い、これらの情報をポイントカードに書き込んだ後にポイントカードを排出する。この時、例えばポイントカードのID番号と特典ポイントのみを書き込んでもよく、既にポイントカードのID番号が書き込まれている場合には、特典ポイントのみを書き込んでもよい。
【0063】
情報提供装置300の制御部322はさらに、ポイントカードが新たに発行されたことを通知するための信号(カード発行通知信号)を管理サーバ400へ送信してもよい(S112)。カード発行通知信号には、上述した情報のほか、例えば情報提供装置300のID番号、店舗12のID番号などが含まれていてもよい。管理サーバ400は、制御部322からカード発行通知信号を受信した場合、その信号を受け取ったことを管理端末500に備えられる表示部に表示するための信号を管理端末500に送信してもよい(S114)。これにより、新たにポイントカードが発行されたことを管理端末500において把握することができる。
【0064】
これらの一連の信号の授受により、新規ポイントカードを発行することができる。
【0065】
2-4.ポイントカードへの情報登録
【0066】
本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法では、ユーザによる個人情報の登録を情報提供装置300において行ってもよい。この場合のフローを図8に示す。以下の説明では、待機状態から初期状態への移行に関しては説明を省略する。
【0067】
ユーザが領域602(図7参照)をタッチすることにより、制御モニター304のタッチ検出部328はタッチ信号を制御部322へ送信する(S200)。タッチ信号を受信した制御部322はメモリ部324に対し、個人情報の登録をユーザに許容するための映像信号を制御モニター304の表示部326へ出力する命令を送る(S202)。この命令を受け取ったメモリ部324は、該当する映像情報を読出し、対応する映像信号を制御モニター304の表示部326へ送信する(S204)。このとき、当該映像には、ポイントカードをポイントカード挿入口314へ挿入することをを促すための表示が含まれてもよい。
【0068】
ユーザがポイントカードを挿入すると、リーダ/ライタ332はポイントカード内に記録されているカード情報を読み取り、これを制御部322へ出力する(S206)。この段階で制御部322は、カード情報のすべて、あるいは一部を管理サーバ400の制御部402へ送信してもよい(S208)。この場合、管理サーバ400では、制御部322から送信されるカード情報を管理サーバ400のメモリ部406に格納されているカード情報と照合する。例えば制御部322から送信されるポイントカードのID番号とポイントカードに記録されたポイントがメモリ部406に格納されているそれらと一致するか否かを判定する。これにより、リーダ/ライタ332へ挿入されたポイントカードの真偽を判断することができる。図示しないが、判断結果を管理サーバ400から通信部404を介して情報提供装置300の制御部322へ送信してもよい。情報提供装置300から送られてきたカード情報とメモリ部406に格納されているカード情報が一致しない場合、制御部322はリーダ/ライタ332に対してカード排出信号を送信し、これに従ってリーダ/ライタ332はポイントカードを排出すればよい。
【0069】
ユーザは、制御モニター304のタッチ検出部328を用いて個人情報を入力する。個人情報としては、例えば氏名、住所、電話番号、メールアドレス、性別、生年月日、年齢、個人か法人かの種別などが挙げられる。入力された個人情報は制御部322へ出力される(S214)。制御部322は個人情報を含む信号を通信部340を介して管理サーバ400の制御部402へ送信し(S216)、管理サーバ400がこの信号を受信すると、個人情報がメモリ部406に格納される(S218)。したがって管理サーバ400のメモリ部406には、ポイントカードのID番号のみならず個人情報が格納されので、これらの情報を一括して管理することができる。
【0070】
その後、情報提供装置300の制御部322は、ポイントカードを排出するための信号(カード排出信号)をリーダ/ライタ332へ出力する(S220)。このとき制御部322は、入力された個人情報のすべて、あるいは一部をポイントカードに記録するための信号をリーダ/ライタ332へ出力してもよい。例えば、個人情報の登録に際して付与される特典ポイントをポイントカードへ書き込むための信号(ポイント書き込み信号)をリーダ/ライタ332へ出力してもよい。これにより、リーダ/ライタ332によって特典ポイントがポイントカードへ書き込まれる。この特典ポイント数は管理者が適宜決定すればよい。例えば管理端末500から特典ポイント数を登録、あるいは変更するための信号を管理サーバ400を介して情報提供装置300の制御部322へ送信する。この信号の命令に従って制御部322は特典ポイントをメモリ部324に格納する。特典ポイントを付与する際には、制御部322はメモリ部324に格納される特典ポイント数を参照し、この情報を含む命令をリーダ/ライタ332へ出力する。
【0071】
上述したように、個人情報は管理サーバ400によって一括して管理される。したがって、ポイントカードにはポイントカードのID番号とポイントさえ記録しておけば、ポイントカードの真偽判定ができるのみならず、情報提供装置300が設置された複数の店舗12をユーザが利用する場合でも同じポイントカードを利用してランドリー装置100を利用することができる。また、ユーザがポイントカードを紛失した場合でも、ポイントカードから個人情報が漏洩することが防止される。
【0072】
2-5.ポイントカードへのチャージ
後述するように本実施形態の情報提供方法では、ユーザは現金を用いてランドリー装置100を使用することもできるが、ポイントカードを用いる、あるいは現金とポイントカードを併用してもランドリー装置100を使用することができる。ポイントカードを使用する場合、ユーザは適宜ポイントをポイントカードにチャージし、このポイントを現金に替わって使用する。ここでは、情報提供装置300を用いてポイントをポイントカードへチャージする方法について、図9を用いて説明する。
【0073】
まず、ユーザは制御モニター304のタッチ検出部328を用い、ポイントカードへのポイントをチャージするための命令を入力する領域604(図7参照)をタッチする。制御モニター304のタッチ検出部328はこのタッチを感知して感知信号を生成し、これを制御部322へ送信する(S300)。
【0074】
感知信号を受信した制御部322は、ユーザがポイントカードへのチャージを行うための映像信号を表示部326に出力する命令をメモリ部324へ出力する(S302)。この命令を受け取ったメモリ部324は、映像信号を表示部326に出力し(S304)、表示部326はこの映像を表示する。この表示にはユーザに対してポイントカードを挿入することを促す表示が含まれてもよく、この表示に従ってユーザがポイントカードをポイントカード挿入口314から挿入する。リーダ/ライタ332はポイントカードの挿入を感知し、ポイントカードに含まれる情報としてポイントカードのID番号やポイント残高などのカード情報を制御部へ送信する(S306)。
【0075】
カード情報を受け取った制御部322は、通信部340を介してこれを管理サーバ400へ送信する(S308)。管理サーバ400の制御部402はこの情報を受け取ると、送信されたカード情報をメモリ部406に格納されているカード情報と照合する。例えば、情報提供装置300から送られてきたポイントカードのID番号とポイントが、メモリ部406に格納されているそれらと一致するか否かを判定する。判定結果は管理サーバ400から情報提供装置300の制御部322へ送信される(S310)。図示しないが、判定の結果、情報提供装置300から送られてきたカード情報とメモリ部406に格納されているカード情報が一致しない場合、制御部322はリーダ/ライタ332に対してカード排出信号を送信し、これに従ってリーダ/ライタ332はポイントカードを排出する。この場合、ポイントカードへのチャージが許容されない。
【0076】
情報提供装置300から送られてきたカード情報とメモリ部406に格納されているカード情報が一致する場合、制御部322はメモリ部324に対し、ユーザにチャージ金額を入力するための映像、および紙幣投入口306や硬貨投入口308から現金を投入することを促すための映像を表示するための映像信号を表示部326へ出力する命令を出力する(S312)。この命令に従って当該映像信号が表示部326へ出力されて映像が表示され(S314)、その後ユーザはタッチ検出部328を用いてチャージ金額を入力するとともに、現金を紙幣識別部336や硬貨識別部334へ投入する。その結果、タッチ検出部328からはチャージ金額を含む信号が、紙幣識別部336や硬貨識別部334からは投入された現金の額を含む信号がそれぞれ制御部322へ出力される(S316、S318)。
【0077】
投入された現金の額がチャージ金額になった場合、制御部322はチャージ金額に相当するポイントをポイントカードに書き込むためのポイント書き込み信号をリーダ/ライタ332へ送信する(S320)。これと同時に、付与されたポイントを情報として含む信号を管理サーバ400へ送信する(S322)。これにより、付与されるポイントがリーダ/ライタ332によってポイントカードに加算され、さらに管理サーバ400では、制御部402の命令に従い、付与されたポイント、ポイントが付与された日時、ポイント付与後のポイントなどの情報がメモリ部406に格納される。
【0078】
その後、制御部322はカード排出信号をリーダ/ライタ332へ送信するとともに(S324)、チャージが完了したことをユーザに表示するための映像信号を表示部326へ送信する命令をメモリ部324へ送信する(S326)。これらの信号に従い、リーダ/ライタ332はポイントカードをポイントカード挿入口314から排出し、メモリ部324は対応する映像信号を制御モニター304の表示部326へ送信する(S328)。なお、管理サーバ400は、ポイントカードにポイントがチャージされたことを通知するための信号を管理端末500に送信してもよい(S330)。この信号には、例えばポイントカードのID番号、チャージ金額、付与されたポイントなどを含めることができる。
【0079】
上述したフローを実行することにより、情報提供装置300においてユーザは容易にポイントカードへポイントをチャージすることができる。
【0080】
なお本実施形態の情報提供方法では、ユーザがチャージする際、チャージ金額に応じた特典ポイントを付与してもよい。この場合、例えばチャージ金額に応じたポイント付与率を設定値として管理端末500から管理サーバ400を介して情報提供装置300の制御部322にあらかじめ送信し、メモリ部324内に格納しておく。制御部322は、チャージ金額とポイント付与率に基づいて特典ポイントを算出し、特典ポイントを書き込むためのポイント書き込み信号をリーダ/ライタ332へ送信するように構成される。これにより、ユーザはポイントカードへポイントをチャージするごとに、チャージ金額に応じた特典ポイントを取得することができる。ポイント付与率は管理端末500から管理サーバ400を介して適宜変更してもよい。
【0081】
2-6.ランドリー装置の使用
上述したように本発明の実施形態の一つに係る情報提供システムでは、ユーザは現金のみならず、ポイントカード内に記録されたポイントを用いて、あるいは現金とポイントを併用することでランドリー装置100を使用することができる。以下、ポイントを用いてランドリー装置100を使用する形態を図10に示すフローを用いて説明する。
【0082】
まずユーザは、ポイントカード装置200のポイントカード挿入口204(図3(A)参照)にポイントカードを挿入する。リーダ/ライタ216はポイントカードの挿入を感知し、ポイントカード内に記録されたポイントやポイントカードのID番号などのカード情報を読み取り、これを制御部210へ出力する(S400)。
【0083】
上記情報を受け取った制御部210は、管理サーバ400に対し、そのポイントカード装置200に付与されたID番号とともに、挿入されたポイントカードのカード情報を管理サーバ400へ送信する(S402)。制御部402は、制御部210から受け取った情報と管理サーバ400のメモリ部406に格納されている情報とが一致するか否かを判定する。判定の結果、制御部210から受け取った情報とメモリ部406に格納されている情報が一致しない場合、管理サーバ400の制御部402は通信部404を介し、ポイントカードが無効であることを通知する無効通知信号をポイントカード装置200の制御部210へ送信する(S404)。図示しないが、無効通知信号を受け取った制御部210は、例えばエラー表示をポイント表示部202に表示するための信号をポイント表示部202に送信し、同時にリーダ/ライタ216に対してポイントカードを排出するためのカード排出信号を送信してもよい。
【0084】
一方、制御部210から受け取った情報とメモリ部406に格納されている情報が一致する場合、管理サーバ400の制御部402は通信部404を介し、ポイントカードが有効であることを示す有効通知信号をポイントカード装置200の制御部210へ送信する(S404)。有効通知信号を受け取った制御部210は、ポイントを表示するための信号をポイント表示部202に出力し(S406)、ポイント表示部202はその命令に従ってポイントを表示する。
【0085】
ユーザはポイント操作ボタン208を操作することでポイント操作部214に対して使用するポイントを入力することができる。ポイント操作部214は、ポイント操作ボタン208への操作回数や操作時間をカウントし、その情報を制御部210へ送信する(S408)。制御部210は、ポイント操作ボタン208への操作回数や操作時間に対応する金額の課金信号を生成し、これをランドリー装置100の制御部102へ送信する(S410)。この時ユーザは現金を硬貨識別部104を介して投入してもよい。この場合には、硬貨識別部104は投入された現金の額を算出し、それに相当する課金信号を生成してランドリー装置100の制御部102とポイントカード装置200の制御部210へ送信する。図示しないが、制御部102は、この課金信号をさらに管理サーバ400や情報提供装置300へ送信してもよい。管理サーバ400は、この課金信号を受け取った後、通信部404を介して管理端末500へ送信する。これにより、管理者はユーザによってポイントが利用されたことや現金が投入されたことを管理端末500上で把握することができる。
【0086】
課金信号を受け取った制御部102は、課金信号に含まれる金額に相当する時間、処理部106を動作することを許容する。その後ポイントカード装置200の制御部210は、使用されるポイントをポイントカードから減じるための書き込み信号をリーダ/ライタ216に送信するとともに(S412)、ポイント表示部202に対して減少後のポイントを表示するための信号を送信する(S414)。制御部210はさらに、使用されたポイントを通知するための信号、およびポイントカードのID番号を情報として含む信号を管理サーバ400に送信する(S416)。この信号を受け取った管理サーバ400では、制御部402の命令に従い、メモリ部406に格納されているポイントを更新する。
【0087】
上述したように電流センサ20は、ランドリー装置100の消費電力、あるいはランドリー装置100に流れる電流を測定し、その情報を含む状態信号をポイントカード装置200の制御部210へ出力するように構成される。ポイントカード装置200の制御部210は、状態信号が入力された後、その信号を情報提供装置300と管理サーバ400に送信する(S418、S420)。管理サーバ400はさらに、状態信号を管理端末500に送信する(S422)ように構成される。したがって、管理者は管理端末500においてランドリー装置100の稼働状況を把握することができ、一方、後述するようにユーザは情報提供装置300においてランドリー装置100の稼働状況を把握することができる。
【0088】
ユーザがポイントカード取出ボタン206を操作すると、これに接続されるリーダ/ライタ216はこの操作に反応し、ポイントカードを排出する。
【0089】
以上の操作により、ユーザは現金のみならず、ポイントカード、あるいはポイントカードと現金の両者を利用してランドリー装置100を使用することが可能となる。
【0090】
なお、ユーザがランドリー装置100を使用する際、必ずしもポイントカード装置200と管理サーバ400間の通信が確立されている必要は無い。この場合、例えばカード情報を受け取った制御部210が管理サーバ400へカード情報を送信(S402)してから一定期間(例えば5秒以上、10秒以上、あるいは15秒以上)有効通知信号や無効通知信号などの信号が受信できない場合、制御部210からポイントを表示するための信号をポイント表示部202に出力してもよい(S406)。この後、上述したフローに従い、ユーザによるポイント操作部214の操作や制御部102との通信が行われる。
【0091】
ポイントカード装置200と管理サーバ400間の通信が回復した後、使用されたポイントを通知するための信号、およびポイントカードのID番号を情報として含む信号がポイントカード装置200の制御部102から管理サーバ400に送信される(S416)。この信号を受け取ることで、管理サーバ400では、メモリ部406に格納されているポイントを更新することができる。したがってユーザは、ポイントカード装置200と管理サーバ400間に通信障害があった場合でもランドリー装置100を利用することができ、かつ、ポイントカード内に記録されるポイントをリアルタイムで更新することができる。
【0092】
2-7.稼働状況の把握
上述したように、ユーザは情報提供装置300を用いてランドリー装置100の稼働状況を把握することができる。これにより、単に使用可能なランドリー装置100が瞬時に分かるのみならず、ランドリー装置100の使用終了時刻を予想するための情報を取得することが可能となる。この態様を図11を用いて説明する。
【0093】
上述したように、電流センサ20は状態信号をポイントカード装置200の制御部210へ出力する(S500)ように構成される。状態信号は周期的に制御部210へ出力される。
【0094】
制御部210は、電流センサ20から受け取った状態信号を情報提供装置300の制御部322と管理サーバ400の少なくとも一方に送信する(S502、S504)。情報提供装置300では、この情報をメモリ部324に格納してもよい(S506)。同様に、図示しないが、状態信号を管理サーバ400のメモリ部406に格納してもよい。
【0095】
ユーザがランドリー装置100の稼働状況を確認するための命令を入力する領域610(図7参照)をタッチすると、対応するタッチ信号が制御モニター304のタッチ検出部328から制御部322へ出力される(S508)。この入力に応答して制御部322は、電流センサ20から受け取った状態信号に基づいて各ランドリー装置100の稼働状況を情報として取得し、この情報を制御モニター304へ出力するための信号を制御モニター304の表示部326へ出力する(S510)。同時に制御部322はメモリ部324に対し、ランドリー装置100の稼働状況を表示するための映像信号を制御モニター304の表示部326へ送信する命令を出力し(S512)、この信号に応答してメモリ部324は、対応する映像信号を制御モニター304の表示部326に出力する(S514)。表示部326では、これらの信号が合成されて映像信号が生成され、これに基づいて稼働状況が表示される。これにより、ユーザは各ランドリー装置100の稼働状況をリアルタイムで把握することができる。
【0096】
なお、制御部322はポイントカード装置200の制御部210から状態信号を受信せず、管理サーバ400から受信してもよい。
【0097】
さらに制御部322は、管理サーバ400に対し、あるいは制御部322のメモリ部324に対し、過去の一定期間(例えば過去の1時間、2時間、あるいは3時間)におけるランドリー装置100の状態信号の送信を要求する要求信号を送信してもよい(S516、S518)。この要求信号を受け取った管理サーバ400は、制御部402においてメモリ部406から各ランドリー装置100の一定期間の状態信号を受け取り、その情報を情報提供装置300の制御部322へ送信する(S520)。情報提供装置300のメモリ部324が要求信号を受け取った場合も同様に、制御部322はメモリ部324から一定期間の状態信号を受け取る(S522)。
【0098】
制御部322は受信した状態信号に基づき、稼働しているランドリー装置100の稼働時間を算出し、この情報を含む信号を制御モニター304へ送信する(S524)。制御モニター304はこの信号の受信に応答し、表示部326上で稼働時間を表示する。このためユーザは、稼働中のランドリー装置100の稼働時間を把握することができ、これに基づいて洗濯や乾燥が終了する時間を予想することが可能となる。
【0099】
2-8.広告情報表示
本発明の実施形態の一つに係る情報提供装置300により、洗濯や乾燥に係る情報以外の種々の情報をユーザに提供することができる。その態様を図12を用いて説明する。
【0100】
まず、あらかじめ管理サーバ400のメモリ部406には、ユーザに提供するための様々な映像や音声の情報を格納しておく。この映像や音声の情報は任意に選択することができるが、例えば映画やドラマだけでなく、店舗12が位置する地域で利用可能な種々の施設(例えばレストランや喫茶店などの飲食店、食品や衣料品などを取り扱う小売店、病院、スポーツ施設など)に関連する案内や広告が例示される。以下、これらの情報のみならず、映画、ドラマなど、ユーザに提供するため映像や音声の情報を総じて広告情報と記す。
【0101】
さらに、これらの広告情報に対してそれぞれ一つ、あるいは複数の属性(以下、広告情報属性と記す)を与え、メモリ部406に格納する。この広告情報属性とは、広告情報に適したユーザを決定するためのパラメータであり、個々の広告情報にとって最適な年齢層や性別、地域、時期、時間などが挙げられる。
【0102】
ユーザがポイントカードを用いてランドリー装置100の使用を開始すると、ポイントカード装置200のリーダ/ライタ216はポイントカードからカード情報を読み取り、それに含まれるポイントカードのID番号を制御部210に出力する(S600)。また、ポイントカード装置200の制御部210は課金信号をランドリー装置100の制御部102へ送信し(S602)、これによってランドリー装置100の稼働が許容される。ポイントカード装置200の制御部210はさらに、通信部218を介してカード情報を管理サーバ400の制御部402へ送信する(S604)。
【0103】
ここで管理サーバ400の制御部402は、ポイントカードのID番号に対応するユーザの個人情報を要求するための信号をメモリ部406に出力する(S606)。この要求に応答してメモリ部406は、格納されたデータから該当する個人情報を読出し、これを含む信号を管理サーバ400の制御部402へ出力する(S608)。制御部402は、個人情報に基づき、このユーザに最も適した広告情報を広告情報属性を利用して選択する。その後制御部402は、選択された広告情報の映像信号と音声信号を情報提供装置300へ送信する命令をメモリ部406へ出力する(S610)。この信号を受け取ったメモリ部406は、通信部404を介して映像信号と音声信号を情報提供装置300の制御部322へ送信する(S612)。
【0104】
情報提供装置300の制御部322は、受信した映像信号と音声信号をそれぞれ制御モニター304の表示部326と音声出力部342へ出力する(S614、616)。これにより、広告情報の映像が表示部326上で表示され、これに連結される音声が音声出力部342から出力される。
【0105】
このフローに従うことで、ユーザは洗濯や乾燥を行っている間、店舗12が位置する地域に関連する種々の情報を取得することができ、より有意義な時間を過ごすことが可能となる。一方、広告情報の提供者は、店舗12を利用するユーザに対し、自己が管理する施設に関する情報をユーザに効果的に提供することができる。
【0106】
なお、広告情報を表示する際、ユーザの個人情報を考慮せずに任意の広告情報を表示部326と音声出力部342を用いてユーザに提供してもよい。例えば制御部402がメモリ部406に格納される広告情報をランダムに選択し、選択された広告情報の映像信号と音声信号を情報提供装置300へ送信してもよい。あるいは管理端末500から広告情報を選択するための信号を管理サーバ400へ送信し、この信号に従って管理サーバ400の制御部402が広告情報の映像信号と音声信号をメモリ部406から取得して情報提供装置300へ送信してもよい。
【0107】
なお、広告情報は管理サーバ400のメモリ部406のみならず、情報提供装置300のメモリ部324に格納してもよい。この場合、広告情報は管理サーバ400から情報提供装置300へ送信した後にメモリ部324に格納してもよく、広告情報が記録された外部装置や記録媒体から入力ポート320を介してメモリ部324に格納してもよい。広告情報の選択は、情報提供装置300の命令に従って行われる。
【0108】
あるいは、広告情報を管理サーバ400のメモリ部406や情報提供装置300のメモリ部324に格納せず、ネットワーク18を介して外部サーバから直接取り込んだ映像情報や音声情報を広告情報として用い、これを制御モニター304の表示部326や音声出力部342から出力してもよい。
【0109】
2-9.モニター上の広告情報表示
モニター16を店舗12内に設置する場合、広告情報は情報提供装置300の制御モニター304上だけでなく、モニター16上に表示してもよい。この方法を図13のフローを用いて説明する。
【0110】
情報提供装置300の制御モニター304上に広告情報を表示する場合と同様に、あらかじめ管理サーバ400のメモリ部406に広告情報とその広告情報属性を格納する。ユーザがランドリー装置100を使用すると、ユーザによって挿入されたポイントカードからカード情報がリーダ/ライタ216によって読み出され、この情報が制御部210へ出力される(S700)。その後、ポイントカード装置200の制御部210は課金信号をランドリー装置100の制御部102へ送信し(S702)、ランドリー装置100の稼働が許容される。ポイントカード装置200の制御部210はさらに、通信部218を介し、カード情報をとともに、ポイントカードが挿入されたポイントカード装置200を特定するための情報(例えばポイントカード装置200のID番号)を含む信号(特定信号)を管理サーバ400の制御部402へ送信する(S704)。
【0111】
管理サーバ400の制御部402は、ポイントカードのID番号に対応するユーザの個人情報を要求するための信号をメモリ部406に出力し(S706)、この要求に応答してメモリ部406は、格納されたデータから該当する個人情報を読出し、これを含む信号を管理サーバ400の制御部402へ出力する(S708)。制御部402は、個人情報に基づき、このユーザに最も適した広告情報を広告情報特性を利用して選択する。その後制御部402は、選択された広告情報の映像信号と音声信号を情報提供装置300へ送信する命令をメモリ部406へ出力する(S710)。この信号を受け取ったメモリ部406は、制御部402の命令に従い、通信部404を介して広告情報の映像信号と音声信号を情報提供装置300の制御部322へ送信する(S712)。この時、ポイントカードが挿入されたポイントカード装置200のID番号も情報提供装置300へ送信される。
【0112】
情報提供装置300の制御部322は、ポイントカード装置200のID番号に基づき、該当するポイントカード装置200に最も近いモニター16を選択する。その後、選択されたモニター16に対して広告情報を含む映像信号と音声信号を送信する。通常、ユーザは店舗12内ではユーザが使用するランドリー装置100付近で待機するため、この方法を適用することで、複数のユーザに対してそれぞれに最適な広告情報を提供することが可能となる。
【0113】
2-10.その他の情報提供方法
本発明の実施形態の一つに係る情報提供方法では、情報提供装置300を利用することで、上述した情報以外の種々の情報やサービスをさらにユーザに提供することができる。例えばランドリー装置100や情報提供装置300の使用方法を表示するための命令を入力する領域612(図7参照)をユーザがタッチした場合、生成されるタッチ信号が情報提供装置300の制御部322に出力され、これに応答して制御部322はメモリ部324に対し、ランドリー装置100や情報提供装置300の使用方法を表示するための画面を要求する信号を出力する。メモリ部324はこの信号に応答し、対応する映像信号や音声信号を読み出し、これを制御モニター304や音声出力部342へそれぞれ出力する。これにより、ユーザは、制御モニター304に組み込まれる表示部326で使用方法を確認することが可能となる。
【0114】
また、両替のための命令を入力する領域606をユーザが選択した場合、生成されるタッチ信号が情報提供装置300の制御部322に出力され、これに応答して制御部322はメモリ部324に対し、両替方法を表示するための画面を要求する信号を出力する。メモリ部324はこの信号に応答し、対応する映像信号や音声信号を読み出し、これを制御モニター304や音声出力部342へ出力する。これによりユーザは、制御モニター304に組み込まれる表示部326や音声出力部342で両替方法を確認することができる。その後ユーザは、紙幣投入口306を介して紙幣識別部336へ紙幣を投入する。紙幣識別部336は投入された紙幣から投入金額を算出し、これを含む信号を制御部322へ送信する。制御部322は、メモリ部324に格納される基準に従って硬貨を選択し、その枚数を算出し、硬貨を払出するための信号を払出部338へ出力する。払出部338はこの命令に従い、カセットチューブに収納される硬貨から必要な種類の硬貨を選別して取り出し、硬貨返却口318へ排出する。
【0115】
上述したように、本発明の実施形態を適用することで、ユーザは現金を使用せずともランドリー装置100を利用することが可能になるのみならず、ランドリー装置100を利用する際に様々な有益な情報を取得することができる。一方店舗12を管理する管理者は、ランドリー装置100を容易に管理することができるのみならず、ユーザに対してより有益なサービスを提供することができる。
【0116】
本開示の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本開示の要旨を備えている限り、本開示の範囲に含まれる。
【0117】
また、上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本開示によりもたらされるものと理解される。
【符号の説明】
【0118】
10:情報提供システム、12:店舗、14:ルーター、16:モニター、18:ネットワーク、20:電流センサ、100:ランドリー装置、102:制御部、104:硬貨識別部、106:処理部、200:ポイントカード装置、201:筐体、202:ポイント表示部、204:ポイントカード挿入口、206:ポイントカード取出ボタン、208:ポイント操作ボタン、210:制御部、212:メモリ部、214:ポイント操作部、216:リーダ/ライタ、218:通信部、220:音声出力部、300:情報提供装置、302:筐体、304:制御モニター、306:紙幣投入口、308:硬貨投入口、310:返却レバー、312:センサ、314:ポイントカード挿入口、316:ポイントカード発行口、318:硬貨返却口、320:入力ポート、322:制御部、324:メモリ部、326:表示部、328:タッチ検出部、330:カード発行部、332:リーダ/ライタ、334:硬貨識別部、336:紙幣識別部、338:払出部、340:通信部、342:音声出力部、400:管理サーバ、402:制御部、404:通信部、406:メモリ部、408:表示部、410:入力部、500:管理端末、600:領域、602:領域、604:領域、606:領域、608:領域、610:領域、612:領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13