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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】物品の処理装置および処理方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/28 20060101AFI20230427BHJP
   B65G 47/82 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
B65G47/28 H
B65G47/82 F
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019096679
(22)【出願日】2019-05-23
(65)【公開番号】P2020189741
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2021-10-08
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】古野 元俊
(72)【発明者】
【氏名】土居川 範幸
【審査官】山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-039768(JP,A)
【文献】特開平04-352618(JP,A)
【文献】特表2008-532786(JP,A)
【文献】特開平05-085621(JP,A)
【文献】特公昭39-017641(JP,B1)
【文献】特開2014-156296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/28
B65G 47/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な搬送面に複数の物品を載せて搬送方向に運ぶ搬送部と、
前記搬送面の上方において、水平方向における任意の向きに移動しながら前記物品を平行移動させる処理部と、を備え、
前記搬送部による前記物品の搬送速度をVc(0<Vc)とし、
前記処理部による前記物品の前記搬送方向の速度成分をVgy(0<Vgy)とし、
前記処理部による前記物品の前記搬送方向に直交する幅方向の速度成分をVgx(0<Vgx)とすると、
前記処理部は、
式(1)を満足して移動することで、前記搬送方向において隣り合う前記物品と前記物品との間隔を狭くし、
前記Vgxで移動することで、前記幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くする物品の処理装置。
Vc<Vgy … 式(1)
【請求項2】
前記処理部は、
前記搬送方向における前記間隔をなくすとともに、前記搬送方向における前記間隔をなくすことにより、複数の前記物品を水平方向に集積する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記搬送部は、
複数の前記物品からなるグループの単位で前記物品を搬送し、
前記処理部は、
前記グループの中から所定数の前記物品を分離し、分離された所定数の前記物品の前記搬送方向および前記幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くする動作を複数回繰り返す、
請求項1または2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記搬送部は、
前記グループをなす複数の前記物品を、前記搬送方向および前記幅方向に整列されたマトリックス状として搬送し、
前記処理部は、
1行の単位または1列の単位で前記グループの中から所定数の前記物品を分離する、
請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、
前記搬送方向に前記物品を押す第1部材と、
前記幅方向に前記物品を押す第2部材と、を備える、
請求項3または請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
前記搬送部は、
複数の前記物品からなる前記グループの単位で前記物品を搬送し、
前記処理部は、
前記搬送方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くする第1動作と、前記幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くする第2動作のいずれか一方の動作を複数回繰り返した後に、前記第1動作と前記第2動作の他方の動作を複数回繰り返すことで、前記グループにおける複数の前記物品の集積を行う、
請求項3に記載の処理装置。
【請求項7】
前記搬送部は、
前記グループをなす複数の前記物品を、前記搬送方向および前記幅方向に整列されたマトリックス状として搬送し、
前記処理部は、
1行の単位または1列の単位で前記第1動作と前記第2動作を行う、
請求項6に記載の処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、鉛直方向に移動可能であり、
鉛直方向の上方から降下して、所定数の前記物品と他の前記物品との間に挿入される、
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項9】
水平方向に平坦な搬送面に複数の物品を載せて搬送方向に運ぶ搬送ステップと、
水平方向における任意の向きに前記物品を平行移動させる処理ステップと、を備え、
前記処理ステップは、
前記搬送方向において隣り合う前記物品と前記物品との間隔を狭くするとともに、
前記搬送方向に直交する幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との間隔を狭くし、
前記処理ステップにおいて、
前記搬送方向において隣り合う前記物品と前記物品との間隔を狭くするとともに、
前記搬送方向に直交する幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との間隔を狭くし、
前記搬送ステップにおける前記物品の搬送速度をVc(0<Vc)とし、
前記処理ステップにおける前記物品の前記搬送方向の速度成分をVgy(0<Vgy)とし、
前記処理ステップにおける前記物品の前記幅方向の速度成分をVgx(0<Vgx)とすると、
前記処理ステップは、
式(1)を満足して移動することで、前記搬送方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くし、
前記Vgxで移動することで、前記幅方向において隣り合う前記物品と前記物品との前記間隔を狭くする物品の処理方法。
Vc<Vgy … 式(1)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば飲料が充填された容器を箱詰めするにあたって、互いに間隔の空いている複数の容器を密集させるのに好適な処理装置および処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボールケーサ等の包装機械では、連続的に搬送される包装対象物から所定数の包装単位を分離するグルーピング装置が用いられる。このグルーピング装置として、コンベヤ上を搬送される包装対象物の先頭を、コンベヤより遅い速度で移動するフィンガ(先行フィンガ)で速度規制し、次いで、搬送方向の上流U側の包装対象物の間に次のフィンガ(後続フィンガ)を挿入する。そして、包装対象物の先頭を速度規制していた先行フィンガを退避させると、後続フィンガまでの包装対象物は、速度の速いコンベヤに載って搬送されるので、後続フィンガにより速度規制されている包装対象物との間に間隔が生じる。この動作を繰り返して包装対象物を所定個数毎にグルーピングする。
【0003】
以上の装置では、フィンガ(先行、後続)を包装対象物の間に挿入する。ところが、プラスチックボトルのようにやわらかく変形し易い包装対象物をグルーピングする場合、先頭のプラスチックボトルを先行フィンガで速度規制すると、後続のプラスチックボトルによる圧力が先頭のプラスチックボトルに加わって変形することがある。
【0004】
特許文献1には、グルーピングされるプラスチックボトル以外の圧力を受けずに、プラスチックボトルをグルーピングできる搬送装置が提案されている。特許文献1が提案する装置は、複数列に配列されるプラスチックボトルを第1速度で搬送する第1コンベヤと、第1速度よりも速い第2速度でプラスチックボトルを搬送することによりプラスチックボトルの間隔を広げる第2コンベヤと、を備える。特許文献1の搬送装置は、第2コンベヤにおいて、例えば4本のプラスチックボトル毎に挿入され、第2速度よりも速い第3速度で搬送方向に移動しながら、4本のプラスチックボトルの搬送方向の間隔を狭くするグルーピング手段を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2010-168212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の提案によれば、グルーピングされるプラスチックボトル以外の圧力を受けずにプラスチックボトルをグルーピングできる。ところが、特許文献1の搬送装置は複数列に配列されるプラスチックボトルが幅方向に位置ずれを起こさないようにするために、複数列の搬送路が長尺なガイドで仕切られている。このガイドは搬送されるプラスチックボトルの形状および寸法に応じてその間隔などが設定されている。したがって、搬送されるプラスチックボトルの形状および寸法が変更されると、ガイドなどを交換する作業、つまり型替が必要になる。この型替の作業は時間的にも労力的にも負荷の大きいものであった。
【0007】
以上より、本発明は、長尺なガイドを使用することなく、複数の物品を移動させてグルーピング、集積などの処理ができる処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の物品の処理装置は、平坦な搬送面に複数の物品を載せて搬送方向に運ぶ搬送部と、搬送面の上方において、搬送方向に対して、水平方向における任意の向きに移動しながら物品を平行移動させる処理部と、を備える。
【0009】
本発明における処理部は、搬送方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くするとともに、搬送方向に直交する幅方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くすることができる。
この処理部は、搬送方向における間隔をなくすとともに、搬送方向における間隔をなくすことにより、複数の物品を水平方向に集積することができる。
【0010】
本発明における処理装置において、搬送部による物品の搬送速度をVc(0<Vc)とし、処理部による物品の搬送方向の速度成分をVgy(0<Vgy)とし、処理部による物品の幅方向の速度成分をVgx(0<Vgx)とすることができる。
この処理装置における処理部は、式(1)を満足して移動することで、搬送方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くし、Vgxで移動することで、幅方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くすることができる。
Vc<Vgy … 式(1)
【0011】
本発明における処理装置において、搬送部は、複数の物品からなるグループの単位で物品を搬送し、処理部は、グループの中から所定数の物品を分離できる。本発明における処理装置において、分離された所定数の物品の搬送方向および幅方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くする動作を複数回繰り返すことができる。
【0012】
本発明における処理装置において、搬送部は、グループをなす複数の物品を、搬送方向および幅方向に整列されたマトリックス状として搬送し、処理部は、1行の単位または1列の単位でグループの中から所定数の物品を分離することができる。
【0013】
本発明における処理装置において、処理部は、搬送方向に物品を押す第1部材と、幅方向に物品を押す第2部材と、を備えることができる。
【0014】
本発明における処理装置において、搬送部は、複数の物品からなるグループの単位で物品を搬送し、処理部は、搬送方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くする第1動作と、幅方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くする第2動作のいずれか一方の動作を複数回繰り返した後に、第1動作と第2動作の他方の動作を複数回繰り返すことで、グループにおける複数の物品の集積を行うことができる。
【0015】
本発明における処理装置において、搬送部は、グループをなす複数の物品を、搬送方向および幅方向に整列されたマトリックス状として搬送し、処理部は、1行の単位または1列の単位で第1動作と第2動作を行うことができる。
【0016】
本発明における処理装置において、処理部は、好ましくは、鉛直方向に移動可能であり、鉛直方向の上方から降下して、所定数の物品と他の物品との間に挿入される。
【0017】
本発明における物品の処理方法は、水平方向に平坦な搬送面に複数の物品を載せて搬送方向に運ぶ搬送ステップと、水平方向における任意の向きに物品を平行移動させる処理ステップと、を備え、処理ステップは、搬送方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くするとともに、搬送方向に直交する幅方向において隣り合う物品と物品との間隔を狭くする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、水平方向における任意の向きに移動しながら物品を平行移動させる処理部を備えており、この処理部は物品の移動を案内する機能を備えているので、長尺なガイドを設ける必要がない。これにより、本発明によれば、長尺なガイドに要するコストならびにこのガイドの清掃、保守点検に要するコストを低減できる。
また、処理される物品の寸法、形状が変更されたとしても、機械的な型替作業は不要であり、処理部の移動経路、速度などの設定を変更するだけで、物品の変更に対応できる。仮に、処理部の交換が必要であったとしても、処理部は一度に処理する物品の数本分の寸法を有していればよい。したがって、処理部を交換する作業は長尺なガイドを交換するのに比べると負担が小さい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る集積装置の概略構成を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図2図1の集積装置の概略の動作を示す平面図である。
図3図1の集積装置の集積動作を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列で示す平面図である。
図4図3に続いて図1の集積装置の集積動作を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列で示す平面図である。
図5】(a)および(b)は図4に続いて図1の集積装置の集積動作を時系列で示す平面図であり、(c)は集積の動作を示す正面図である。
図6図1の集積装置におけるガイドの動作を(a)、(b)、(c)の順に時系列で示す平面図である。
図7】本実施形態の集積装置による他の集積動作を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列で示す平面図である。
図8】本実施形態の集積装置に対する容器の供給方法の一例を示す平面図である。
図9】本実施形態の集積装置による他の集積動作を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列で示す平面図である。
図10図9に続いて他の集積動作を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列で示す平面図である。
図11図10に続いて他の集積動作を(a)、(b)の順に時系列で示す平面図である。
図12】本実施形態の集積装置による他の集積動作を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態においては、物品の処理の一例として複数の容器100を集積する装置を説明する。本実施形態における処理装置1は、図1に示すように、容器100を上流Uから下流Dに向けて搬送する搬送部3と、搬送部3で運ばれる容器100を水平方向に移動させて集積する処理部5と、搬送部3および処理部5の動作を制御する制御部7と、を備えている。処理装置1は、長尺なガイドを使用することなく、複数の容器100の集積を実現する。
本実施形態における集積とは、複数の容器100が水平方向に隙間なく密集することをいう。
また、処理装置1において、上流Uおよび下流D、ならびに、幅方向x、搬送方向yおよび鉛直方向zは、図1に示した通りに定義される。上流Uおよび下流Dは相対的な意味を含んでいる。幅方向xおよび搬送方向yを含む二次元の平面は水平方向に沿っている。また、容器100が搬送される向きは、図1などに白抜きの矢印で示されている。
【0021】
[搬送部3]
搬送部3は、上流Uから受け取った容器100を載せて下流Dに向けて容器100を所定の搬送速度Vcで搬送する。搬送部3の一例としてコンベヤ装置が掲げられ、一定の搬送速度Vcで容器100を搬送できるし、可変の搬送速度Vcで容器100を搬送できる。
【0022】
搬送部3は、図1に示すように、搬送方向yに沿うガイド類が設けられておらず、水平方向(幅方向xおよび搬送方向y)に平坦な搬送面3Aが続いている。したがって、容器100は、搬送面3Aの上を水平方向の任意の向きに移動することができる。
【0023】
搬送部3は、全体を一体で構成できるし、幅方向xに複数に分割して構成することもできる。後者の場合であっても、それぞれの搬送部3の搬送面3Aの高さが一致するように構成される。搬送部3の構成は任意であり、種々の形態のコンベヤ装置を広く適用できる。
【0024】
[処理部5]
処理部5は、搬送部3を搬送される容器100を押しながら搬送部3の任意の水平方向に移動させる。処理部5は、容器100を当初の位置から所望する位置まで移動する経路を案内するガイドとしての機能を有する。
【0025】
処理部5は、一例として搬送部3の上方に配置されている。処理部5は、幅方向xおよび搬送方向yを含む水平方向に平行移動することができる。この平行移動は、水平方向において任意の向きで行うことができる。また、処理部5は、鉛直方向zにも移動することができる。以上のように処理部5は三次元に移動することができるが、この三次元の移動は例えば図示を省略する3軸ロボットで実現できる。
処理部5が移動する速度は、幅方向xの速度成分Vgx、搬送方向yの速度成分Vgyおよび鉛直方向zの速度成分Vgzで表される。速度成分Vgxおよび速度成分Vgyは、処理部5による容器100の移動速度と等価である。
【0026】
ここで説明する処理部5は、図1(a)および図2に示すように、平面視した形状がL字状をなしている。つまり、処理部5は、幅方向xに平行に設けられる第1部材5Aと、搬送方向yに平行な第2部材5Bと、を備えている。処理部5が容器100を押すことで移動させるとき、第1部材5Aは幅方向xに並ぶ6本の容器100に上流Uの側から接する。同様に、第2部材5Bは幅方向xに並ぶ6本の容器100のうちで幅方向xの最も端、図2においては右端の容器100に幅方向xの外側から接する。第1部材5Aは、6本の容器100に対応するように、6本の容器100が幅方向xに寸法よりも幅方向xの寸法が長く形成されている。第2部材5Bは、1本分の容器100に相当する搬送方向yの寸法を有する。
【0027】
以上のように構成されている処理部5は、1行を構成する6本の容器100を一度にまとめて移動させることができる。ここで例示する処理部5は第1部材5Aと第2部材5Bは互いに直交するが、1行を構成する6本の容器100を一度にまとめて移動させることができる限り、第1部材5Aと第2部材5Bがなす角度は任意である。
【0028】
L字状の形状を有する処理部5は、搬送方向yに対して傾斜する向きに所定数の容器100をまとめて移動させることができる。搬送部3の搬送面3Aが水平方向(幅方向xおよび搬送方向y)にわたって平坦であることから、処理部5に押される容器100は、搬送部3の上を任意の水平方向に移動することができる。
【0029】
[制御部7]
制御部7は、搬送部3の動作および処理部5の動作を制御する。
搬送部3の動作は、搬送部3の駆動の開始および停止に加えて、搬送部3の搬送速度Vcを含む。また、処理部5の動作は、処理部5の駆動の開始および停止に加えて、処理部5の移動方向および処理部5の速度成分Vgx,VgyおよびVgzを含む。
【0030】
[処理装置1による容器100の集積動作の概要]
次に、処理装置1による容器100の集積手順の概要を、図2を参照して説明する。
図2に示すように、複数の容器100は、上流Uから下流Dに向けて搬送される過程で、処理部5が図中の斜め前方に移動することにより集積される。
容器100は、上流Uにおいて4行×6列のマトリックス状に整列したグループの単位(100G1,100G2)で搬送される。ここでいうマトリックス状に整列とは、一つの行を構成する複数の容器100が幅方向xに平行に並び、かつ、一つの列を構成する複数の容器100が搬送方向yに平行に並んでいることを意味する。加えて、集積の前の整列においては、隣り合う容器100と容器100の間に一定の隙間が設けられている。この隙間が設けられている複数の容器100からなる容器群100Gを処理部5で水平方向に移動させることで、隙間をなくした集積群100Pを形成する。
【0031】
なお、マトリックス状に整列した複数の容器100における行は図2のR1,R2,R3,R4で定義され、列は図2のC1,C2,C3,C4,C5,C6で定義される。図2において、R1と表記された幅方向xに並ぶ6本の容器100は1行目を構成し、同様にR3と表記された幅方向xに並ぶ6本の容器100は3行目を構成する。また、図2において、C1と表記された搬送方向yに並ぶ4本の容器100は1列目を構成し、同様にC4と表記された搬送方向yに並ぶ4本の容器100は4行目を構成する。つまり、幅方向xに並ぶ複数本の容器100が行を構成し、搬送方向yに並ぶ複数本の容器100が列を構成する。
【0032】
集積動作の始めとして、処理部5は先頭の容器群100Gの中の先頭をなす1行目(R1)を構成する容器100よりも上流Uの側に配置される。図2の実線で示される処理部5がこの位置を示している。処理部5はこの位置において、第1部材5Aが先頭をなす複数の容器100に上流Uの側から接触し、第2部材5Bが当該6本の容器100の中で右端の容器100に幅方向xの外側から接触する。この位置を処理部5における集積動作の始点(SP)という。
【0033】
処理部5は、始点(SP)に配置された後に、搬送方向yに対して傾斜する向きに移動する。そうすると、1行目(R1)を構成する6本の容器100は処理部5に押されることで処理部5と同じ向きに移動する。このとき、図2に示すように、処理部5および1行目(R1)を構成する6本の容器100は幅方向xの移動成分Lxと搬送方向yの移動成分Lyを有している。図2において、破線で示される処理部5が処理部5の移動の終点(EP)を示しており、処理部5は実線で示される始点(SP)から終点(EP)まで移動する。終点(EP)まで移動した処理部5は始点(SP)まで戻り、2行目(R2)の6本の容器100の移動動作に備える。
【0034】
処理部5は移動成分Lxを有しているので、1行を構成する6本の容器100の幅方向xにおける隙間を狭くできる。本実施形態における移動成分Lxは、この隙間がなくなり、隣り合う容器100と容器100が接するのに足りる距離を有している。移動前の容器100と容器100の幅方向xにおける隙間の寸法をdとすると、移動成分Lxは少なくとも五つの隙間を詰めるだけの距離、つまり5d以上となる。
処理部5は移動成分Lyを有している。この移動成分Lyは、次工程で集積群100Pを処理する際に、隣り合う集積群100Pが処理の妨げにならないことを考慮して定められる。
【0035】
[処理装置1による容器100の集積動作]
処理装置1は、1行目(R1)の6本の容器100を移動させた後に、2行目(R2)、3行目(R3)および4行目(R4)のそれぞれの6本の容器100を順に移動させることにより、集積群100Pを形成する。この手順を図3図5を参照して説明する。
【0036】
処理部5は、始点(SP)において先頭の1行目(R1)を構成する6本の容器100に上流Uの側から接し、終点(EP)に向けて移動を始める(図3(a)、(b))。そうすると、1行目(R1)を構成する6本の容器100が容器群100G1から分離される。処理部5は、幅方向xに移動するので隣り合う容器100と容器100の間の隙間が次第に狭くなり、処理部5が終点(EP)に至ると、全ての隙間がなくなる(図3(b),(c))。図5(c)には、隣り合う容器100と容器100の隙間が狭くなる様子が正面から示されている。
【0037】
処理部5は、終点(EP)まで移動した後に始点(SP)まで戻るが、2行目(R2)の6本の容器100は、処理部5の始点(SP)に対応する位置まで搬送されている(図3(c),(d))。処理部5が始点(SP)に戻る際には、2行目(R2)の容器100に干渉するのを避けるために、容器100よりも高い位置まで上昇した後に所定位置まで降下される。
【0038】
始点(SP)に戻った処理部5は、1行目(R1)の容器100の移動の時と同様にして2行目(R2)の容器100を終点(EP)まで移動させる(図3(d),図4(a))。
その後は、図4(b)~図5(b)に示すように、始点(SP)から終点(EP)への移動と終点(EP)から始点(SP)への移動とを複数回繰り返す。そうすると、先行する容器群100G1は集積群100Pへと変換される一方、処理部5は後続の容器群100G2の集積動作に入る。
【0039】
[搬送部3と処理部5の速度の関係]
上述したように処理装置1は、始点にある処理部5が容器群100G1、100G2…から1行ずつ容器100を分離して終点まで移動することにより、集積群100Pを形成する。この処理部5による集積動作が行われている最中には、容器100は搬送部3により搬送されている。処理部5により容器群100G1,100G2…から集積群100Pを形成するために、搬送部3による容器100の搬送速度Vcと処理部5の移動速度Vgとは以下の関係を有する。なお、移動速度Vgは、図6(a)に示すように、幅方向xの速度成分Vgxと搬送方向yの速度成分Vgyを有している。なお、図6において、速度成分Vgx、速度成分Vgyとは異なる矢印は、処理部5が移動する向きを示している。図9図11も同様である。
処理部5は、容器群100Gから1行分の容器100を分離するために、式(1)を満たす必要がある。
Vc<Vgy … (1)
Vc:搬送部3による容器100の搬送速度
Vgy:処理部5の搬送方向yの速度成分
【0040】
また、処理部5は、図6(b),(c)に示すように、先行する行に属する6本の容器100を分離して終点(EP)まで移動した後に、後続する行の6本の容器100が始点(SP)に対応する位置に到達したときに、始点(SP)に戻り後続の行に属する容器100に上流Uの側から接触する必要がある。
【0041】
図6(a)~(c)に示すように、始点(SP)における処理部5の特定の点における位置を(xs,ys)とし、終点(EP)における処理部5の特定の点における位置を(xe,ye)とする。
ここで、後続の行に属する容器100が始点(SP)に対応する位置まで移動したときに、先行の行に属する容器100が終点(EP)まで移動する必要がある。したがって、処理部5は以下の式(2)を満たす必要がある。
(Vgy-Vc)/Ly=d/Vc … 式(2)
Vc:搬送部3による容器100の搬送速度
Vgy:処理部5の搬送方向yの速度成分
Ly:ye-ys
d:移動前の容器100と容器100の間隔
【0042】
ここで、本実施形態は搬送部3により搬送速度Vcで移動する容器100を搬送速度Vcよりも速い速度成分Vgyで移動する処理部5で分離する。処理部5が容器100に接触するときの両者の相対速度Vrは式(3)の通りである。
【0043】
Vr=Vgy-Vc…式(3)
例えば、静止している容器100に速度Vrで移動する処理部5で接触する場合(第1態様)と、本実施形態のように搬送速度Vcで移動する容器100に速度成分Vgxが速度Vrの処理部5が接触する場合(第2態様)を比べる。つまり、容器100に処理部5が接触することで、容器100には転倒するおそれがある。特に、速度成分Vgxを大きくする場合には、この転倒を考慮する必要性が大きくなる。
【0044】
本発明者らの検討によると、同じ速度Vrであったとしても、第2態様、つまり容器100が搬送されている方が第1態様よりも容器100の転倒するおそれが小さい。つまり、本実施形態において、容器100を下流Dに向けて搬送しながら相対速度Vrをもって処理部5による容器100の分離を行うのが好ましい。
【0045】
[処理装置1の効果]
次に、処理装置1が奏する効果を説明する。
【0046】
処理装置1によれば、水平方向における任意の向きに移動しながら容器100を平行移動させる処理部5を備えており、この処理部5は容器100の移動を案内する機能を備えているので、長尺なガイドを設ける必要がない。これにより、本実施形態によれば、処理部5を搬送方向yに傾斜する向きに移動させることにより、容器群100Gから集積群100Pを形成できる。この集積の過程で、従来の装置で必要とされた長尺なガイドを設ける必要がない。
【0047】
これにより、長尺なガイドに要するコストならびにこのガイドの清掃、保守点検に要するコストを低減できる。また、使用される容器100の寸法、形状が変更されたとしても、機械的な型替作業は不要であり、処理部5の移動経路、速度などの設定を、例えば制御部7のタッチパネルで変更するだけで足りる。また、仮に処理部5を交換する必要があったとしても、処理部5は容器100の数本分の寸法を有していればよいので、処理部5を交換する作業は長尺なガイドを交換するのに比べると負担が小さい。
【0048】
次に、処理装置1はL字状の処理部5を用いており、1行を構成する6本の容器100に搬送方向yにおける上流Uの側から接触するとともに幅方向xにおける外側から接触する。したがって、処理部5は容器100を終点に向けて傾斜する向きに移動させることができる。これは、例えば処理部5を搬送方向yに移動させた後に幅方向xに移動させることにより終点に移動させるのに比べて、移動距離および移動時間を短縮できる。もっとも、本発明は処理部5を搬送方向yに移動させた後に幅方向xに移動させる形態を排除するものではない。この形態であっても、上述した長尺なガイドが必要ないという効果を奏するからである。
【0049】
さらに、処理装置1によれば、処理される容器100は処理部5だけから圧力を受ける。したがって、後続の多数の容器100から圧力を受けるのに比べると、圧力により容器100が変形するおそれが極めて低い。
【0050】
[付記]
以上、本発明の好ましい形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
【0051】
[分離形態]
以上で説明した実施形態は、1行を構成するN本の容器100を一度にまとめて移動させるが、これは本発明の好ましい形態にすぎない。本発明は、1行を構成するN本の容器100を分割して移動させることができる。一例として、本発明は、図7(a)~(d)に示すように、1行を構成する6本の容器100を3本ずつ移動させることもできる。
【0052】
[搬送部3への容器100の供給形態]
複数の容器100が搬送部3に供給されることで、本発明の集積装置が機能する。本発明おいてこの搬送部3への容器100の供給の形態は任意であるとともに、搬送部3における容器100の配列も任意である。
【0053】
上述した実施形態において、処理部5は1行を構成する6本の容器100を順に移動させることで24本の容器100から集積群100Pを構成するが、これは処理部5を行間に差し込むことができるからである。つまり、容器100がランダムに搬送部3に供給され、かつ、そのまま始点に対応する位置まで搬送されると、処理部5を差し入れる隙間がないかもしれないし、差し入れて必要な本数、例えば6本の容器100を分離できないおそれがある。
【0054】
そこで、図8(a)に示すように、搬送部3の上流Uの側に均等間隔で配列されるN本、ここでは一例として6本の容器100を幅方向xに搬送する。次いで、図8(b)に示すように、1行を構成する6本の容器100を搬送方向yに搬送して搬送部3に受け渡す。そうすれば、図8(a)、(b)に示すように、幅方向xおよび搬送方向yに均等間隔で24本の容器100がマトリックス状に配列される容器群100G1,100G2が構築される。
【0055】
ただし、本発明は容器100がランダムに搬送部3に供給される形態を排除するものではない。例えば、本発明は、ランダムに搬送部3に供給された複数の容器100を、容器群100G1,100G2のようにマトリックス状に整列させた後に、処理部5による集積などの処理を実行することができる。
【0056】
[処理部5の移動方向]
上述した実施形態では、処理部5は搬送方向yに傾斜する同じ経路を往復移動するが、本発明における処理部5の移動経路はこれに限定されない。図9図11を参照してその一例(変形例)を説明する。この変形例は、搬送方向yに容器100と容器100の間隔を狭くして搬送方向yについて集積を行う第1動作と、幅方向xに容器100と容器100の間隔を狭くして幅方向xについて集積を行う第2動作と、を個別に行う。変形例で用いられる処理部5は真っすぐな部材のみからなる。
【0057】
[搬送方向yの集積(第1動作)]
この変形例においても、図9(a)に示すように、容器100が4行×6列で搬送されているものとする。
はじめに、図9(b)に示すように、処理部5が2行目の容器100と3行目の容器100間に挿入され、3行目の容器100の流れをせき止める。これにより、4行目の容器100が停止している3行目の容器100に近づき、3行目と4行目の容器100の間隔が狭くなる。処理部5は、1行目の容器100と2行目の容器100の間に挿入され、次いで、図9(c)に示すように搬送方向yの上流Uに向かって移動することにより、2行目の容器100を3行目の容器100に向けて移動させる。次に、1行目の容器100を下流D側から上流U側に向けて移動させることにより、4行×6列で搬送される複数の容器100は、搬送方向yの間隔が狭くされ、搬送方向yに集積される。これで搬送方向yの集積動作は完了する。ここでは処理部5が鉛直方向zの上方から降下して挿入される例を示すが、本発明はこれに限るものではなく、搬送部3の側方に配置する処理部5を、幅方向xに移動させることで挿入することもできる。
【0058】
なお、図9図11においては、隣り合う容器100と容器100の間に間隔が残されているが、本発明における集積は必ずしも隣り合う容器100と容器100が接触することが必須ではない。つまり、本発明における集積とは、容器100と容器100の間隔が狭くなり、全体として密集することをいう。
【0059】
[幅方向xの集積(第2動作)]
次に、幅方向xの集積動作に移行する。
【0060】
処理部5は、図10(a)に示すように、4列目の容器100と5列目の容器100の間に挿入され、4列目の容器100を3列目の容器100に近づくように移動させる。次に、処理部5は、図10(b),(c)に示すように、5列目の容器100を4列目の容器100に近づくように移動し、さらに、6列目の容器100を5列目の容器100に近づくように移動する。さらに、処理部5は、図10(d)および図11(a)に示すように、2列目の容器100を3列目の容器100に近づくように移動し、さらに、1列目の容器100を2列目の容器100に近づくように移動する。これで幅方向xの集積動作は完了し、図11(b)に示すように、集積群100Pが形成される。
【0061】
図9図11は、搬送方向yについての集積動作と、幅方向xについての集積動作と、を分離して行う一例にすぎず、はじめに処理部5を挿入する位置を適宜選択することができる。また、本発明は、幅方向xについての集積動作を先行して行い、その後に搬送方向yについての集積動作を行う形態をも包含する。
【0062】
[処理部5の運動形態(回転運動)]
上述した実施形態では、処理部5が搬送方向yに傾斜する向きに直線運動することによって容器100を移動させるが、処理部5は回転運動することによって容器100を移動させることもできる。図12を参照してその一例を説明する。ここでいう回転運動とは、限られた角度の範囲で行われる回転運動である。
【0063】
図12(a)において、幅方向xに傾斜して容器100に対して挿入された処理部5が、矢印Iに示すように図中の反時計回りに回転運動しながら、矢印IIに示すように搬送方向yに平行に直線運動する。処理部5が幅方向xと平行になったならば、搬送方向yに傾斜する向きで直線運動して集積が行われる。
図12(a)のa-1、a-2およびa-3を参照すると、a-1のときの6本の容器100は、a-2まで搬送方向yに平行移動し、さらにa-2からa-3までの間は搬送方向yに傾斜する向きに平行移動する。なお、図12(a)に示すように、本実施形態において容器100を受け止めるストッパ9を設けることができる。
【0064】
また、図12(b)に示すように、幅方向xに傾斜して容器100に対して挿入された処理部5が、矢印Iに示すように図中の反時計回りに回転運動しながら、矢印IIIに示すように搬送方向yに傾斜する向きで直線運動して集積を行うこともできる。
図12(b)のb-1、b-2およびb-3を参照すると、b-1のときの6本の容器100は、a-2まで搬送方向yに傾斜する向きに平行移動し、さらにa-2からa-3までの間も搬送方向yに傾斜する向きに平行移動する。
【0065】
以上の通りであり、本発明において、処理部5は直線運動のみならず回転運動を伴うことができるが、回転運動を伴っても、複数本の容器100は平行移動をする。
【0066】
[処理部5の移動制御の形態]
以上で説明した実施形態は、処理部5が予め定められた移動経路および速度で移動することを前提として説明したが、本発明はこれに限定されず、搬送部3を搬送される複数の容器100の位置情報に基づいて処理部5による集積動作を行うことができる。
【0067】
例えば、搬送部3を搬送される複数の容器100をカメラで撮像して、この撮像情報を制御部7に送る。制御部7は、取得した撮像情報を解析してそれぞれの容器100の位置を特定する。制御部7は特定されたそれぞれの容器100の位置を考慮して、所望する1行を構成するだけの容器100を他の容器100から分離できる位置に処理部5を移動させる。以後、制御部7は逐次取得するそれぞれの容器100の位置情報に基づいて、実施形態または変形例で示した処理部5の動作手順により集積作業を行う。
【0068】
[集積以外の処理]
以上で説明した実施形態は、容器100を集積する例について説明したが、本発明における処理装置および処理方法はこれに限定されない。例えば、グループに区分されることなく連続して搬送される容器100から、所定本数の容器100を抜き出してグループを形成する処理、グループで搬送される容器100を平行移動させることにより搬送経路を変更する処理などに、本発明は適用される。
【符号の説明】
【0069】
1 処理装置
3 搬送部
3A 搬送面
5 処理部
5A 第1部材
5B 第2部材
7 制御部
100 容器
100G,100G1,100G2 容器群
100P 集積群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12