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  • 特許-縦型ウェハボート及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】縦型ウェハボート及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20230427BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/31 F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019113261
(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公開番号】P2020205384
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】507182807
【氏名又は名称】クアーズテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187506
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 優子
(72)【発明者】
【氏名】荻津 健
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-188243(JP,A)
【文献】特開2008-108926(JP,A)
【文献】特開2005-311291(JP,A)
【文献】特開2005-005379(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、前記天板に一端が固定され、他端が底板に固定された複数の支柱と、前記支柱の側面から水平方向に突出するウェハ支持部とを有する縦型ウェハボートであって、
シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面が、非加熱処理状態のシリコンウェハが接触する第1の領域と、加熱処理状態のシリコンウェハが接触する第2の領域と、
を備え、
前記第1の領域の表面粗さが、前記第2の領域の表面粗さよりも大きく形成されていることを特徴とする縦型ウェハボート。
【請求項2】
シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面において、
前記第2の領域は、前記ウェハ支持部の上面先端から該ウェハ支持部の基端に向かって1~3mmまでの領域であることを特徴とする請求項1に記載された縦型ウェハボート。
【請求項3】
シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面において、
前記第1の領域の表面粗さRaは小さくても1.5μmであり、
前記第2の領域の表面粗さRaは大きくても0.4μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された縦型ウェハボート。
【請求項4】
前記ウェハ支持部の上面は、支柱側から先端に向かって下方向に傾斜するテーパ面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された縦型ウェハボート。
【請求項5】
前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された縦型ウェハボートの製造方法であって、
前記支柱に前記ウェハ支持部を形成する工程と、
前記第2の領域の表面粗さを、前記第1の領域の表面粗さよりも小さく形成する工程と、を備えることを特徴とする縦型ウェハボートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦型ウェハボート及びその製造方法に関し、特に半導体デバイスの製造に使用される、シリコンウェハを載置する縦型ウェハボート及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスでは、シリコンウェハ(以下、ウェハと呼ぶ)に対し酸化や拡散、CVD等の熱処理が行われる。この熱処理時に使用されるウェハボートとしては、垂直に立設した複数(例えば4本)のボート支柱に対し、水平方向にウェハ支持部(ウェハ格納用溝)が延設された縦型ウェハボートが知られている。
そして、このウェハ支持部にウェハを搭載し、所定の熱処理を行うことで、高スループットを実現でき、ウェハの量産化を図っている。
【0003】
しかしながら、ウェハ支持部はウェハと接するため、ウェハ支持部の表面粗さが粗い場合には、熱処理中にウェハとウェハ支持部とが擦れ、ウェハにスリップと呼ばれる表面傷や、パーティクルが発生するという技術的課題があった。
【0004】
そのため従来は、ウェハに接触するウェハ支持部の上面の粗さを均一に低くする(滑らかにする)ことが望ましいとされていた。
例えば、特許文献1(特開2005-203648号公報)に開示された縦型ウェハボートでは、ウェハ支持部上にシリコン製の板状の支持体を配置し、その支持体がウェハ裏面の外周部に接触する構成が用いられている。
尚、特許文献1には、このウェハと接する前記支持体の表面粗さは0.1μm以下に抑えられ、それによりウェハとの間の摩擦が小さくなり、ウェハ接触面への傷つきが防止されると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-203648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ウェハを収容した縦型ウェハボートをチャンバに収容し熱処理を施す場合、熱処理初期段階(炉にいれた直後、或いは昇温開始直後など)では、急速に加熱されるため、ウェハの反り、ボートの変形などにより、ウェハ支持部に載置された状態からウェハが移動することがあった。
特に、特許文献1に開示されたウェハボートのようにウェハと接する部位の表面粗さRaが小さい場合には、ウェハとウェハ支持部との間の摩擦力が小さいため、ウェハの移動は抑制し難いものであった。
このウェハの移動は、時として、ウェハ中心が1mm以上も移動することがあり、その結果、ウェハとウェハ支持部との間に、大きな擦れが生じ、ウェハにスリップが生じる、またパーティクルが発生するという技術的課題があった。
【0007】
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、縦型ウェハボートにおいて、シリコンウェハの移動を抑制するとともに、シリコンウェハのスリップ及びパーティクルの発生を抑制できる縦型ウェハボート及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためになされた、本発明に係る縦型ウェハボートは、天板と、前記天板に一端が固定され、他端が底板に固定された複数の支柱と、前記支柱の側面から水平方向に突出するウェハ支持部とを有する縦型ウェハボートであって、シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面が、非加熱処理状態のシリコンウェハが接触する第1の領域と、加熱処理状態のシリコンウェハが接触する第2の領域と、を備え、前記第1の領域の表面粗さが、前記第2の領域の表面粗さよりも大きく形成されていることを特徴としている。
【0009】
尚、シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面において、前記第2の領域は、前記ウェハ支持部の上面先端から該ウェハ支持部の基端に向かって1~3mmまでの領域であることが望ましい。
また、シリコンウェハが載置される前記ウェハ支持部の上面において、前記第1の領域の表面粗さRaは小さくても1.5μmであり、前記第2の領域の表面粗さRaは大きくても0.4μmであることが望ましい。
更に、前記ウェハ支持部の上面は、支柱側から先端に向かって下方向に傾斜するテーパ面に形成されていても良い。
【0010】
本発明によれば、ウェハボートの各ウェハ支持部において、その上面先端から所定範囲の第2の領域が、表面粗さが小さい状態になされ、そのほかの領域である第1の領域は、第2の領域の表面粗さよりも表面粗さが大きい状態となされる。
そのため、非加熱処理状態においては、ウェハ外周部が前記表面粗さの大きい第1の領域に当接して、ウェハの移動が抑制される。
そして、加熱処理状態においては、ウェハが反ってウェハ最外周縁部が浮き、前記表面粗さの大きい領域から離れる。このとき、ウェハ外周部は平滑化された第2の領域により支持されることになり、スリップ及びパーティクルの発生を防止することができる。
尚、非加熱処理状態とは、ウェハ載置後の状態から、加熱されてもウェハが未だ反らないウェハ加熱初期段階を含む状態をいう。また加熱処理状態とは、熱によりウェハが反って、ウェハ最外周縁部が浮き上がる、ウェハの加熱状態をいう。
【0011】
また、前記課題を解決するためになされた、本発明に係る縦型ウェハボートの製造方法は、上記縦型ウェハボートの製造方法であって、前記支柱に前記ウェハ支持部を形成する工程と、前記第2の領域の表面粗さを、前記第1の領域の表面粗さよりも小さく形成する工程と、を備えることを特徴としている。
前記第2の領域の表面粗さを、前記第1の領域の表面粗さよりも小さく形成する工程は、例えば、第2の領域を研磨等の機械的処理により、第1の領域の表面粗さより小さくすることができる。
尚、第1の領域は、素地の表面粗さであっても良いが、好ましくは、第2の領域と同様に、研磨等の機械的処理を行い、所定の表面粗さにするのが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ウェハ支持部を備えた縦型ウェハボートにおいて、シリコンウェハの移動を抑制するとともに、シリコンウェハのスリップ及びパーティクルの発生を抑制できる縦型ウェハボート及びその製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施形態に係る縦型ウェハボートの正面図である。
図2図2は、図1に示した縦型ウェハボートが有するウェハ支持部を拡大して示す斜視図である。
図3図3は、図1の縦型ウェハボートが支持するウェハの外周部領域を示すウェハの平面図である。
図4図4(a)は、熱処理初期段階(非加熱状態)におけるウェハ外周部とウェハ支持部との接触状態を示す側面図であり、図4(b)は、熱処理中(加熱状態)におけるウェハ外周部とウェハ支持部との接触状態を示す側面図である。
図5図5は、本発明に係る縦型ウェハボートの変形例であって、図5(a)は、熱処理初期段階(非加熱状態)におけるウェハ外周部とウェハ支持部との接触状態を示す側面図であり、図5(b)は、熱処理中(加熱状態)におけるウェハ外周部とウェハ支持部との接触状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る縦型ウェハボート及びその製造方法の実施形態について図面に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る縦型ウェハボートの正面図であり、図2は、図1に示した縦型ウェハボートが有するウェハ支持部を拡大して示す斜視図である。また、図3は、図1の縦型ウェハボートが支持するウェハの外周部領域を示すシリコンウェハの平面図である。
【0015】
図1に示すように、縦型ウェハボート1は、ウェハ挿入方向の始端側に配された2本の支持部材2と、ウェハ挿入方向の終端側(奥側)に配された1本の支持部材2とを具備している。前記各支持部材2の下端部は、円板形状の底板4に立設(固定)され、さらに各支持部材2の上端部は、円板状の天板3によって支持(固定)されている。
【0016】
図1図2に示すように前記各支持部材2には、それぞれ多数のシリコンウェハWを支持するために複数の板状のウェハ支持部2aが形成されている。各支持部材2におけるウェハ支持部2aは、厚さL1=2~3mm、長さ(奥行き)L2=10~20mm、幅L3=15~20mmであり、縦方向に例えば8mmピッチで50~150個形成されている。
【0017】
図3に示すように、このウェハ支持部材2aによるシリコンウェハWの保持可能領域W1(当接可能領域)は、いわゆるウェハ周縁部であるが、その径方向の幅d2は、例えば、ウェハWの直径d1とすると、(d1-d1×0.95)÷2の長さ寸法になされている。
言い換えると、ウェハWの一端から径方向に、0.025d1の幅をもって、ウェハ支持部材2aに接している。
【0018】
本実施の形態において各ウェハ支持部2aの上面は、その表面粗さRaが先端領域(第2の領域)2a2と、その他の領域(第1の領域)2a1とで異なるように形成されている。
具体的には、図2に示すようにウェハ支持部2aの先端から該ウェハ支持部2aの基端に向かった距離L4=1mm~3mmまでの先端領域(第2の領域)2a2は、研磨加工により平滑化され、その表面粗さRaが0.4μm以下とされている。
【0019】
一方、その他の領域(第1の領域)2a1は、平滑化処理はされず、その表面粗さRaは1.5μm以上と粗い状態となされる。
尚、その他の領域(第1の領域)2a1は、素地のまま、あるいは研磨加工等で1.5μm以上の表面粗さとしても良い。
【0020】
このようにウェハ支持部2aの上面を2つの領域に分けるのは、ウェハの搭載後から加熱処理の初期段階(非加熱状態)では、図4(a)に示すようにウェハ外周部がウェハ支持部2aの表面粗さRaの大きい領域(第1の領域)2a1に接触し、ウェハWと第1の領域2a1との間の摩擦力が大きく、ウェハWの移動が抑制される。
また、加熱状態において、図4(b)のようにウェハWが反った場合、ウェハ外周部は最外周縁部が浮いて、表面粗さRaの大きい領域(第1の領域)2a1から離れ、表面粗さRaの小さい領域(第2の領域)2a2に接触する。
即ち、ウェハWと第2の領域2a2との間の摩擦力は小さいため、ウェハWの擦れが抑制され、ウェハ外周縁部のスリップやパーティクルの発生が抑制される。
【0021】
また、この縦型ウェハボート1は、SiC質基材にSiC膜が被覆されているものが好ましい。前記SiC質基材としては、反応焼結SiCすなわちカーボン成分を含むSiC焼成体にSiを含浸し、前記カーボン成分とSiの一部とが反応し、SiC化されたSi-SiCであることが好ましい。
あるいはSiCの成形体を高温で熱処理した再結晶質SiC、焼結助剤を添加し焼結した自焼結SiC等でもよい。また、前記SiC膜としては、高純度で結晶質のSiC膜を形成することのできるCVDによるSiC膜が好ましい。
【0022】
このような縦型ウェハボート1は次のようにして製造することができる。
まず、SiC質基材を支柱2、天板3、底板4の所定の形状に機械加工して製作する。その後、支柱2、天板3、底板4を組み立て、表面にSiC被覆膜をCVD法により形成する。
【0023】
そして、まず、その他の領域2a1(第1の領域)に対して、粗く削る粗研磨処理により、その表面粗さRaを1.5μm以上とする。
尚、その他の領域(第1の領域)2a1の素地の表面粗さRaが1.5μm以上である場合には、研磨処理を行わなくても良い。
その後、ウェハ支持部2aの上面先端から該ウェハ支持部2aの基端に向かって1mm~3mmまでの先端領域(第2の領域)2a2に対し研磨加工し、表面粗さRaを0.4μm以下として平滑化する。
【0024】
そして、全てのウェハ支持部2aの上面が、上記のように先端領域(第2の領域)2a2とその他の領域(第1の領域)とで表面粗さRaが異なるように形成されると、本発明の縦型ウェハボート1が得られる。
【0025】
以上のように本発明に係る実施の形態によれば、縦型ウェハボート1の各ウェハ支持部2aは、その上面の先端領域(第2の領域)2a2の表面粗さRaが0.4μm以下に平滑化され、その他の領域(第1の領域)2a1は表面粗さRaが1.5μm以上の粗い状態となされる。
そのため、縦型ウェハボート1にウェハWを載置後の熱処理初期段階(非加熱状態)においては、ウェハ外周部が前記表面粗さの大きい領域(第1の領域)2a1に当接し、ウェハWの移動が抑制され、熱処理状態(加熱状態)においては、ウェハWが反ってウェハ最外周縁部が浮き、前記表面粗さの大きい領域(第1の領域)2a1から離れる。そして、ウェハ外周部は、平滑化された先端領域(第2の領域)2a2に当接して支持されることになり、スリップ及びパーティクルの発生が防止される。
【0026】
尚、前記実施の形態においては、図4に示したように、ウェハ支持部2aは、その厚さ寸法が略均一な形状であるものとしたが、本発明にあっては、その形態に限定されるものではない。
例えば、図5(a)、(b)に示すように、ウェハ支持部2aの上面を、先端に向かって下方向に傾斜するテーパ面としてもよい。
【0027】
その場合、例えば図5(a)に示すように、熱処理の初期段階(非加熱状態)においては、ウェハ外周部が表面粗さRaの大きい領域(第1の領域)2a1に当接する上に、三方からのウェハ支持部2aのテーパ面で、ウェハ外周部を(すり鉢状に)保持するため、ウェハの移動がより抑制される。
【0028】
また、熱処理中にウェハが反ると、図5(b)に示すようにウェハ最外周縁部は浮いて表面粗さRaの大きい領域(第1の領域)2a1から離れ、ウェハ支持部2aにおける表面粗さRaの小さの先端領域(第2の領域)2a2によりウェハ外周部が支持される。
これにより熱処理中におけるスリップ及びパーティクルの発生を抑制することができる。
【実施例
【0029】
本発明に係る縦型ウェハボートについて、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、前記実施の形態に示した縦型ウェハボートを製造し、得られた縦型ウェハボートを用いてウェハの熱処理を行うことによりその性能を検証する実験を行った。
【0030】
本実験では、ウェハ支持部における先端領域(第2の領域)とそれ以外の領域(第1の領域)の境界位置、及びそれぞれの領域の表面粗さRaを条件として、ウェハ移動距離、熱処理後のウェハへのパーティクル付着量について検証した。
【0031】
1回の熱処理に用いる縦型ボートには、直径300mmのシリコンウェハを50枚収容し、炉内において800℃で1時間加熱する熱処理を行った。
そして、ボート上部、中部、下部に設置された観察用ウェハを、熱処理後にシリコンウェハ外周とウェハ支持部の奥側との距離の変化を測定し、ウェハ平均移動量を求めた。
また、ウェハ表面に付着したパーティクルの個数(φ300mmシリコンウェハ表面に付着した0.2μm以上のパーティクル個数)を測定し、パーティクル付着量を求めた。
更に、シリコンウェハ裏面のスリップの発生状態を観察した。
【0032】
本実験の条件及び実験結果を表1に示す。
尚、表1に示す実験結果としてのウェハ平均移動量は、ウェハ中心の移動量が0.1mm以下の場合を○、0.1mm超1mm以下を△、1mm超を×とした。
また、スリップが発生しなかった場合を○、スリップが発生した場合を×とした。
また、ウェハへのパーティクル付着量は、0.2μm以上のパーティクルの付着が認められない場合には○、0.2μm以上のパーティクルの数が20個以下の場合には△、0.2μm以上のパーティクルの数が20個を超える場合には×とした。
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すようにウェハ支持部上面の先端部領域(第2の領域)を先端から1.0~3.0mmまでの範囲とし、その先端領域(第2の領域)の表面粗さRaを0.4μm以下、該先端領域以外(第1の領域)の表面粗さRaを1.5μm以上とすることにより熱処理初期段階におけるウェハの移動を抑制し、熱処理中におけるスリップ及びパーティクルの発生を抑制できることを確認した。
【符号の説明】
【0035】
1 ウェハボート
2 支持部材
2a ウェハ支持部
2a1 他の領域(第1の領域)
2a2 先端領域(第2の領域)
3 天板
4 底板
W シリコンウェハ
図1
図2
図3
図4
図5