(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】光電気能動素子
(51)【国際特許分類】
G02F 1/017 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
G02F1/017 503
(21)【出願番号】P 2020528381
(86)(22)【出願日】2018-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2018062269
(87)【国際公開番号】W WO2019101369
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2021-04-05
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2017/080221
(32)【優先日】2017-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517112498
【氏名又は名称】ロックリー フォトニクス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Rockley Photonics Limited
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ユー グオミン
(72)【発明者】
【氏名】チャン エイ
(72)【発明者】
【氏名】ツィルキー アーロン
【審査官】奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-525608(JP,A)
【文献】特開平11-238902(JP,A)
【文献】国際公開第2009/110632(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0079427(US,A1)
【文献】特開2003-007993(JP,A)
【文献】特開2016-152265(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0330727(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0358954(US,A1)
【文献】特表2016-533027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/00- 1/125
G02F 1/21- 7/00
G02B 6/12- 6/14
H01S 5/00- 5/50
H01L 31/00-31/02
H01L 31/08-31/10
H01L 31/18
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンベースの光電気能動素子であって、
シリコン上の絶縁体によるSOI導波路と、
前記SOI導波路のキャビティ内に、複数のシリコン-ゲルマニウム層を含む光電気活性スタックを含む光電気活性導波路と、
前記光電気活性スタックと前記SOI導波路との間で
、200nmから280nmの厚さのライナーでライニングされたチャネルとを備え、
前記ライニングされたチャネルは、前記キャビティの側壁を形成する材料の屈折率と同等の屈折率を有する充填材で充填され、それにより、前記SOI導波路と前記光電気活性スタックとの間のチャネルにブリッジ導波路を形成する光電気能動素子。
【請求項2】
請求項1に記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記ライナーが窒化ケイ素から形成される光電気能動素子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記チャネルの基部に位置するライナーの一部の上面が、SOI素子の埋め込み酸化物層の表面の上面と位置が揃えられる光電気能動素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記光電気活性スタックが多重量子井戸領域を含む光電気能動素子。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記充填材がアモルファスシリコンである光電気能動素子。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一つに記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記充填材がシリコン-ゲルマニウム(SiGe)である光電気能動素子。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載のシリコンベースの光電気能動素子であって、
前記光電気活性スタックは、上から見て平行四辺形又は台形の形状を有する光電気能動素子。
【請求項8】
シリコンベースの光電気能動素子を製造する方法であって、
シリコン上の絶縁体によるSOI導波路を設け、
前記SOI導波路のBOX層を貫いて前記SOI導波路の一部にキャビティをエッチングし、
前記キャビティの側壁の隣接領域にファセットを有し、複数のシリコン-ゲルマニウム層を含む光電気活性スタックをキャビティ内でエピタキシャル成長させ、光電気活性スタックをエッチングして光電気活性導波路を形成し、
前記キャビティの側壁に隣接する領域をエッチングしてファセットを除去し、前記キャビティの側壁と前記光電気活性スタックとの間にチャネルを生成し、
ライナーでチャネルをライニングして、ライニングされたチャネルを設け、
側壁を形成する材料の屈折率と同等の屈折率を有する充填材で前記ライニングされたチャネルを充填し、それにより、前記充填材が前記SOI導波路と前記光電気活性スタックとの間のチャネルにブリッジ導波路を形成する方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記ライナーは、窒化ケイ素で形成される方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の方法であって、
前記ライナーが200nmから280nmの厚さを有する方法。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか一つに記載の方法であって、
前記光電気活性スタックが多重量子井戸領域を含む方法。
【請求項12】
請求項8から11のいずれか一つに記載の方法であって、
前記ライニングされたチャネルが充填される前記充填材がアモルファスシリコンである方法。
【請求項13】
請求項8から11のいずれか一つに記載の方法であって、
前記ライニングされたチャネルが充填される前記充填材がシリコン-ゲルマニウム(SiGe)である方法。
【請求項14】
請求項8から13のいずれか一つに記載の方法であって、
前記ライニングされたチャネルを充填する工程がプラズマ強化化学蒸着によって行われる方法。
【請求項15】
請求項8から13のいずれか一つに記載の方法であって、
前記ライニングされたチャネルを充填する工程が熱線化学気相堆積によって行われる方法。
【請求項16】
請求項8から15のいずれか一つに記載の方法であって、
化学機械研磨により前記充填材を平坦化する工程をさらに含む方法。
【請求項17】
請求項8から16のいずれか一つに記載の方法であって、
前記エピタキシャル成長した光電気活性スタックは、キャビティの反対側の側壁に隣接する第2の領域に第2のファセットを有し、
前記エッチングする工程では、前記第2の領域の除去によって前記第2のファセットを除去し、反対側の側壁と前記光電気活性スタックとの間に第2のチャネルを生成し、
前記充填する工程では、第2のチャネルをアモルファスシリコンで充填する方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記シリコンベースの光電気能動素子が、量子閉じ込めシュタルク効果に基づく電気吸収変調器である方法。
【請求項19】
請求項8から18のいずれか一つに記載の方法であって、
前記エピタキシャル成長したスタックがバッファ層を含み、
前記方法が、変調器の光モードが前記SOI導波路の光モードと一致するように前記バッファ層の高さを調整する工程を含む方法。
【請求項20】
請求項8から19のいずれか一つに記載の方法であって、
前記光電気活性スタックが前記キャビティ内に平行四辺形又は台形の形状を有するように成長される方法。
【請求項21】
請求項8から20のいずれか一つに記載の方法であって、
前記SOI導波路の一部に前記キャビティをエッチングする工程が、SOI導波路を埋め込み酸化物(BOX)層の底部まで又はそれを超えてエッチングして、埋め込み酸化物がないボックスレス領域を作成する工程を含む方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
光活性領域のバッファ層の屈折率より小さい屈折率を有するクラッド層を、エッチングされたキャビティ内に成長させる工程をさらに含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンベースの光電気能動素子に関し、特に電気光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、従来の光電気能動素子は、第1及び第2の受動導波路102a及び102bが形成されるSOI基板101を備える。光電気活性EPIスタック103は、受動導波路間のギャップ内で成長し、第1のファセット、第2のファセット又は曲げ領域104a、104bを含む。
【0003】
EPIスタックのファセット領域又は屈曲領域は、素子内でかなりの損失を生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
概して、本発明は、ファセット領域が除去され、充填材で置き換えられる光電気能動素子及びその素子を製造する方法を提供する。
【0005】
従って、第1の態様では、本発明は、シリコンベースの光電気能動素子であって、シリコン上の絶縁体によるSOI導波路と、前記SOI導波路のキャビティ内に光電気活性スタックを含む光電気活性導波路と、前記光電気活性スタックと前記SOI導波路との間でライナーでライニングされたチャネルとを備え、前記ライニングされたチャネルは、前記キャビティの側壁を形成する材料の屈折率と同等の屈折率を有する充填材で充填され、それにより、前記SOI導波路と前記光電気活性スタックとの間のチャネルにブリッジ導波路を形成する。
【0006】
第2の態様では、シリコンベースの光電気能動素子を製造する方法であって、シリコン上の絶縁体によるSOI導波路を設け、前記SOI導波路のBOX層を貫いて前記SOI導波路の一部にキャビティをエッチングし、前記キャビティの側壁の隣接領域にファセットを有する光電気活性スタックをキャビティ内でエピタキシャル成長させ、光電気活性スタックをエッチングして光電気活性導波路を形成し、前記領域をエッチングしてファセットを除去し、側壁と前記スタックとの間にチャネルを生成し、ライナーでチャネルをライニングして、ライニングされたチャネルを設け、側壁を形成する材料の屈折率と同等の屈折率を有する充填材で前記ライニングされたチャネルを充填し、それにより、前記充填材が前記SOI導波路と前記光電気活性スタックとの間のチャネルにブリッジ導波路を形成する方法が提供される。
【0007】
光電気活性スタックとは、スタックが複数の機能層を含み、そのうちのいくつかが光電気的に活性であることを意味する。例えば、スタックは、スペーサ層、多重量子井戸(MQW)及びバリア層を含む中間層によって分離された、バッファ層、Pドープ層及びNドープ層を含んでもよい。これらの層は、スタックが形成されるSOI導波路に対して層状、すなわち、それらは水平層でよい。バッファ層は、MQW層の仮想基板として機能し、非ドープ又はPドープのいずれかで構成できる。充填材料の屈折率は、SOI導波路、ライナー、及び充填材料から形成される本質的にバリアのない導波路を提供するものと同等であることが意図される。同等は、実質的に等しいことを意味する。充填材の屈折率は、キャビティの側壁を形成する材料の屈折率より大きくても小さくてもよい。充填材の屈折率は、キャビティの側壁を形成する材料の屈折率の10%以内でよい。充填材の屈折率は、1310nmの波長で少なくとも3.2で、4.0以下でよい。キャビティの側壁を形成する材料の屈折率は、1310nmの波長で少なくとも3.4で、3.6以下でよい。ライナーの屈折率は、1310nmの波長で少なくとも2.5で、2.8以下でよい。
【0008】
このように、光は、ブリッジ導波路を介してSOI導波路と光電気活性スタックとの間で結合し、キャビティの側壁と光電気活性スタックの側壁に隣接する領域のSOI導波路のファセットとキャビティとの間で直接接触しない。
【0009】
有利なことに、チャネルをライナーでライニングすることによって、充填材とSOI導波路の基板との間に絶縁体層を設けなくてもよい。
【0010】
好都合なことに、ライナーは、光電気活性スタックがエッチングされた後、ファセットが非活性化される。ライナーが設けられない場合、その後のプロセス(たとえば、SiO2の堆積、α-シリコンの堆積、及びSiO2のエッチング)中にファセットが空気にさらされ、ファセットに欠陥が加わる可能性がある。結果として、本発明の方法は、従来の方法と比較してより高い収率を提供できる。
【0011】
有利なことに、前述の方法は、従来技術より簡単かつ単純である。ライナーを使用しない例では、絶縁体の堆積後に必要な化学機械平坦化工程は非常に複雑である。
【0012】
好都合なことに、ライナーを含まない素子と比較して、光結合効率は低下しない。
【0013】
素子の側面から見た場合、チャネルは、素子の最上面からキャビティの底部に向かって垂直下方に(すなわち、SOI導波路の表面に対して90°の方向に)延びるといえる。
【0014】
次に、本発明の任意の特徴を述べる。これらは、単独又は任意の組み合わせで、本発明の任意の態様に適用できる。
【0015】
ライナーは、窒化ケイ素から形成されてもよい。例えば、ライナーはSi3N4で形成されてもよい。ライナーは、少なくとも200nmで、280nm以下の厚さを有するとよい。一例として、ライナーは240nmの厚さを有してもよい。一例として、ライナーは残された構造と同程度の大きさを有し、その高さは、導波路のガイド方向と整列した断面で見たときに異なるものでもよい。他の例では、ライナーは、均一な高さを有する実質的に均一な壁として形成されてもよい。チャネルの側壁の最も低い表面及びチャネルの基部に位置するライナーの部分の上面は、SOIの埋め込み酸化物層の上面と位置が揃ってもよい。
【0016】
充填材は、アモルファスシリコン(α-Si)又はSiGe材料でよい。光電気活性スタックと第2のSOI導波路との間に、第2のライナーを含む第2のライニングがされたチャネルがあってもよい。第2のライニングされたチャネルは、第1のライニングがされたチャネルと同じ充填材で充填されてもよい。第2のライニングがされたチャネルは、第1のライニングがされたチャネルに対して光電気活性導波路の反対側に配置されてもよい。
【0017】
チャネルに向いたスタックの表面は、エッチングされた表面といえる。エッチングされた表面は、成長した表面を超える利点を示し、スタックの成長した各層の端部の望ましくない屈曲領域は、エッチングによって除去できる。スタックのスライスに代えて、スタックとチャネル間の接続部分は鋭いものになる。従って、曲げ領域は、SOI導波路及び光電気活性EPIスタックと整列する直線ブリッジ導波路を形成する充填材で置き換えられる。
【0018】
光電気活性スタックは、上から見たとき(上面図において)、平行四辺形又は台形の形状を有するとよい。
【0019】
光電気能動素子は、SOI素子のシリコン基板と光電気活性導波路を形成する光活性領域との間に位置するエピタキシャルクラッド層をさらに含んでもよい。このエピタキシャルクラッド層は、光電気活性スタック内のバッファ層の屈折率より低い屈折率を有する。このエピタキシャル層は、既に存在するクラッド領域又は埋め込み酸化物(BOX)領域などのクラッド領域の一部をエッチングで除去し、次に、エッチングされたキャビティ内のエピタキシャルクラッド層を成長させ、当該エピタキシャルクラッド層で元のクラッド層の一部を置き換えることによって形成できる点で、再成長クラッド層と呼ばれる。
【0020】
チャネルを充填する工程は、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、又は低エネルギープラズマ強化化学蒸着(LEPECVD)、又は最低のスタック成長温度より低い温度での他のエピタキシャル成長方法によって行われてもよい。温度は250℃から500℃の範囲内でもよい。一つの実施形態では、温度は、300℃から350℃の範囲でもよい。ライニングされたチャネルを充填する工程は、熱線化学蒸着によって行われてもよい。
【0021】
この方法は、化学機械研磨によって充填材を平坦化する工程をさらに含んでもよい。
【0022】
エピタキシャル成長した光電気活性スタックは、キャビティの反対側の側壁に隣接する第2の領域に第2のファセットを有してもよく、エッチング工程は、第2の領域を除去して第2のファセットを除去し、反対側の側壁とスタックとの間の第2のチャネルを生成してもよい。充填工程は、第2のチャネルをアモルファスシリコン又はSiGeで充填してもよい。
【0023】
この方法は、スタックの成長前に、スペーサでキャビティをライニングする工程をさらに含んでもよい。スペーサは、厚さが5nmから35nmでもよく、厚さが20nmでもよい。この方法は、さらに、キャビティの底部内(すなわち、キャビティの側壁の間)にあるライニングの一部をエッチングで除去する工程を含んでもよい。
【0024】
光電気能動素子は、光電気変調器、光検出器、又はレーザーのいずれか一つである。一つの実施形態では、この素子は、光電気変調器であり、一つの実施形態では、この素子は、量子閉じ込めシュタルク効果による電気吸収変調器である。
【0025】
光電気活性スタックは、多重量子井戸領域を含んでもよい。
【0026】
エピタキシャル成長スタックは、シリコン層及びバッファ層を含んでもよく、この方法は、変調器の光モードがSOI導波路の光モードと一致するようにバッファ層の高さを調整するものでもよい。シリコン層は、エピタキシャル成長スタックの最下層、すなわち、キャビティのベッドに最も近い層でもよい。
【0027】
一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって、BOX層と同じ厚さを有するシリコン層、SiGeを含むバッファ層、SiGeを含むPドープ層、SiGeを含むスペーサ層、Ge及び/又はSiGeを含む多重量子井戸層、SiGeを含むさらなるスペーサ層、SiGeを含むNドープ層、SiGeを含むNドープ層、及びSiGeを含むN+ドープ層の順序で配置される。
【0028】
一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって、BOX層と同じ厚さを有するSiGe層、SiGeを含むPドープバッファ層、SiGeを含むスペーサ層、Ge及び/又はSiGeを含む多重量子井戸層、SiGeを含むさらなるスペーサ層、SiGeを含むNドープ層、及びSiGeを含むN+ドープ層の順序で配置される。
【0029】
一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって、BOX層と同じ厚さを有するシリコン層、SiGeを含むPドープバッファ層、SiGeを含むスペーサ層、Ge及び/又はSiGeを含む多重量子井戸層、SiGeを含むさらなるスペーサ層、SiGeを含むNドープ層、及びSiGeを含むN+ドープ層の順序で配置される。
【0030】
より具体的には、一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって、400nm厚のシリコン層、Si0.28Ge0.72を含む400nm厚のバッファ層、Si0.28Ge0.72を含む200nm厚のPドープ層、各井戸が10nm厚のGe井戸層と12nm厚でSi0.43Ge0.67のバリア層を含む7個(又は10個)の量子井戸、Si0.28Ge0.72を含む50nm(又は20nm)のさらなるスペーサ層、Si0.28Ge0.72を含む600nm厚のNドープ層、Si0.8Ge0.2を含む200nm厚のNドープ層、及びSi0.8Ge0.2を含む100nm厚のN+ドープ層の順序で配置される。一つの実施形態では、100nm厚でN+ドープ(例えば、1×1019cm-3を超えるドープ)された最上部は、高濃度にドープされ、低い接触抵抗を有するオーミック接触を実現する。400nm厚のバッファ層にはPドープができ、直列抵抗を減らし、高速化できる。
【0031】
一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって、Si0.8Ge0.2を含む400nm厚の層(トランジットバッファ層と呼ばれる)、Si0.18Ge0.82を含む400nm厚のPドープ層(バッファ層と呼ばれる)、Si0.18Ge0.82を含む15nm(又は50nm)厚のスペーサ層、各井戸が10nm厚のGe井戸層と12nm厚でSi0.33Ge0.67のバリア層を含む八つの量子井戸、Si0.18Ge0.82を含む15nm(又は50nm)厚のさらなるスペーサ層、Si0.18Ge0.82を含む300nm厚のNドープ層、及びSi0.8Ge0.2を含む80nm厚のN+ドープ層の順序で配置される。一つの実施形態では、80nm厚でN+ドープ(例えば、1×1019cm-3を超えるドープ)された最上部は、高濃度でドープされ、低い接触抵抗を有するオーミック接触を実現する。Nドープ層及びN+ドープ層のドーパント種はリンでよい。
【0032】
一つの実施形態では、スタックは、シリコン基板に直接隣接する層から上に向かって以下の順序である:400nm厚ののSi層(トランジットバッファ層と呼ばれる)、Si0.18Ge0.82を含む400nm厚のPドープ層(バッファ層と呼ばれる)、Si0.18Ge0.82を含む15nm(又は50nm)厚のスペーサ層、各井戸が10nm厚のGe井戸層と12nm厚でSi0.33Ge0.67のバリア層を含む八つの量子井戸、Si0.18Ge0.82を含む15nm(又は50nm)厚のさらなるスペーサ層、Si0.18Ge0.82を含む300nm厚のNドープ層、及びSi0.18Ge0.82を含む80nm厚のN+ドープ層の順序で配置される。一つの実施形態では、80nm厚でN+ドープ(例えば、1×1019cm-3を超えるドープ)された最上部は、高濃度でドープされ、低い接触抵抗を有するオーミック接触を実現する。Nドープ層及びN+ドープ層のドーパント種はリンでよい。
【0033】
さらなる態様では、本発明は、
シリコン上の絶縁体によるSOI導波路と、
前記SOI導波路のキャビティ内に光電気活性スタックを含む光電気活性導波路と、
前記光電気活性スタックと前記SOI導波路との間のチャネルとを備える光電気能動素子であって、前記チャネルは、キャビティの側壁を形成する材料の屈折率と同等の屈折率を有する充填材で充填され、それにより、前記SOI導波路と前記光電気活性スタックとの間の前記チャネルにブリッジ導波路を形成するシリコンベースの光電気能動素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図3(A)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(B)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(C)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(D)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(E)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(F)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(G)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(H)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(H)(i)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(I)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(J)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(K)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(L)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(M)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(N)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(N)A】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(N)B】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(N)C】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(O)A】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(O)B】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(O)C】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(P)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(P)A】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(Q)】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【
図3(Q)A】本発明による様々な製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して例として説明する。
【0036】
図2は、本発明にかかる素子200を示す。
図2AはA-A '線に沿った素子の断面図を示し、
図2BはB-B’線に沿った素子の断面図を示し、
図2CはC-C '線に沿った素子の断面図を示し、
図2DはD-D’線に沿った素子の断面図を示す。
【0037】
概して、素子は、図示のx方向に、装置の一端から他端まで延在するスラブの上に配置されたリブから形成される導波管を備える。素子全体は、埋め込み酸化物層202で覆われている場所のシリコン基板201上にある。埋め込み酸化物層は、シリコン基板のy方向の最上面から測定すると、約400nmの厚さでよい。
【0038】
光は、入力側導波路250の入力ポートを介して素子に入る。入力側導波路250は、スラブ部分207aの上にあるリブ部分203aを備える。この例では、どちらもシリコンで形成されている。導波路内の光は、方向xに、すなわち
図2Bの面方向に導かれる。
図2Bに最も明示されるように、リブ部分203aは、z方向に測定して約2.5μmの幅を有する。リブは、スラブ部分の最上部からy方向に測定して約0.6μmの厚さを有してもよい。スラブは、埋め込み酸化物層の最上部からy方向に測定して約0.4μmの厚さを有してもよい。入力側導波路は、埋め込み酸化物層202の上にあり、これは、シリコン基板201の上にある。入力側導波路の光モードは、光の大部分がリブ部分203a内に含まれ、光の少ない一部はスラブ部分207aに含まれるるものである。
【0039】
光は、入力側導波路250によって、入力ポートからチャネルに隣接する出力ポートに導かれる。チャネルは、第1の側壁ライナー204a、充填材205、及び第2の側壁ライナー204bを含む。
図2CにC-C’線に沿ったチャネルの断面図を示す。見て分かるように、充填材は、リブ部分205a及びスラブ部分205cを含む。充填材の寸法は、出力ポートを提供する入力側導波路の寸法と実質的に等しい。充填材の下には、第1の下部ライナー204eがあり、第2の下部ライナーは、以下で論じるように、素子の反対側に配置された第2のチャネルに配置される。第1の下部ライナー及び第2の下部ライナーは約400nmの厚さを有してもよい。第1の側壁ライナー、第2の側壁ライナー、及び第1の下部ライナーは全て、窒化ケイ素(SiN)、例えばSi
3N
4で形成される。チャネルのx方向の長さは約3μmである。第1の下部ライナー204eの下には、以下で論じられる光活性スタックの一部を形成する層242がある。
【0040】
光は、ブリッジ導波路として機能するチャネルを通過し、光活性スタック210に入る。スタックは、あるチャネルから次のチャネルまでx方向で測定すると、約80μmの長さを有してもよい。この例のスタックは、最下層から(シリコン基板201から離れる方向の)最上層にかけて、以下の構成である。
242:Si0.8Ge0.2で形成される高さ400nmのトランジットバッファ層;
240:Si0.18Ge0.82で形成される高さ400nmのP型バッファ層;
238:Si0.18Ge0.82で形成される高さ15nmのスペーサ層;
236:各井戸が10nm厚のGe量子井戸層と、各井戸の間にSi0.33Ge0.67で形成される12nm厚の障壁層を含む高さ188nmの多重量子井戸層、九つの障壁層があるとよい;
234:Si0.18Ge0.82で形成される高さ15nmのスペーサ層;
232:1×1018cm-3の濃度にドープされたSi0.18Ge0.82から形成される高さ300nmのN層;及び
230:濃度が1×1019cm-3以上にドープされたSi0.8Ge0.2で形成される高さ80nmのN+層。
【0041】
N層及びN+層中のドーパント種はリンでよい。そのようなスタックは、2Vバイアスで60℃で1310nmの動作波長において、0.95のピークΔα/alphaで量子閉じ込め開始効果を提供できる。多重量子井戸層の1310nmにおける吸収係数(cm-1)は320である。多重量子井戸層の屈折率は1310nmで約4.0531である。これに対し、α-シリコン充填材の屈折率は約3.4である。
【0042】
光活性スタックは、光電気活性スタックでもよい。 例えば、光活性スタックは、量子閉じ込めシュタルク効果変調器として動作可能でもよい。
【0043】
一例の詳細なパラメータを以下の表1に示す。
【0044】
【0045】
図2Aに最も明確に示すように、トランジットバッファ層242は、チャネルの下の経路の少なくとも一部に延在する。さらに、
図2Dに最も明確に示すように、トランジットバッファ層242及びP型バッファ層の両方が、他の層よりz方向に延びて、光活性領域にスラブを設ける。従って、光活性スタック210は、層238~230で形成されるリブ部分と、層240及び242で形成されるスラブ部分とを含む導波路を設ける。
図2Dに示すように、リブ部分の幅は約2.5μmである。
【0046】
一例では、光活性スタックは、一つ又は複数の電極に接続され、変調器、たとえば電界吸収変調器として動作可能でもよい。
【0047】
光は、光活性スタック210の通過後、第3の側壁ライナー204c、第2の充填材205b及び205d、及び第4の側壁ライナー204dから形成される第2のチャネルを通過する。第2のチャネルの構造は、第1のチャネルの構成と実質的に同じである。
【0048】
光は、第2のチャネルを通過後、スラブ部分207bの上にリブ部分203bを備える出力側導波路260に入る。次に、光は、出力側導波路の出力ポートを介して素子を出る。出力側導波路は一般に入力側導波路に類似しており、概念的に素子は双方向と考えられる(入力側導波路が出力側導波路でもよく、その逆も可能)。
【0049】
図2A~
図2Dに示されているが、
図2には示されていない上部絶縁層206が設けられる。この上部絶縁層は、例えば、二酸化ケイ素(SiO
2)から形成され、素子を不動態化するように機能できる。なお、明確化のために、
図2では省略されている。
【0050】
図3(A)~
図3(N)は、
図2Aと同じA-A’面に沿った様々な製造段階を示す。
図3(A)は、本発明による第1の製造段階を示す。シリコン基板201が設けられ、その上に埋め込み酸化物(例えば、SiO
2)層302があるシリコンオンインシュレータウェハを構成する。埋め込み酸化物層の上には、高さが約1.1μm-1.5μm(埋め込み酸化物層の上面からシリコン層の上面までのy方向で測定)であるシリコン層301が設けられる。
【0051】
次に、
図3(B)に示すように、キャビティ303が素子内にエッチングされる。キャビティは、シリコン基板201の上面304まで延び、埋め込み酸化物層の少なくとも一部を除去し、キャビティのいずれかの側に位置する第1の埋め込み酸化物層202a及び第2の埋め込み酸化物層202bが形成される。同様に、シリコン層の一部が除去されるため、第1のシリコン部401a及び第2のシリコン部401bが、キャビティ303の両側に設けられる。
【0052】
次に、
図3(C)に示すように、第1の光活性スタックのプリカーサー310aが、既にエッチングされているシリコンオンインシュレータウェハ上にエピタキシャルに堆積される。エピタキシャル堆積はn段階で行われ、nは光活性スタックのプリカーサーの層数に対応する。しかし、堆積中、光活性スタックのプリカーサーは、すべての露出した表面からエピタキシャルに成長する。従って、シリコン基板の上面304からだけでなく、第1のシリコン部401a及び第2のシリコン部401bの側壁から、ならびにこれらのシリコン部の上面からも成長が望ましい。従って、ファセット欠陥305a及び305bが生じ、素子内に残った場合に重大な信号損失を引き起こす可能性がある。これらのファセット領域は、光活性スタックのプリカーサーの各層の湾曲に起因すると理解できる。
【0053】
図3(C)に示す工程に続いて、窒化シリコン層306が、第1のプリカーサー光活性スタック310aの最上面の上に堆積される。この状態を
図3(D)に示す。窒化シリコン層は、Si
3N
4から形成されてもよい。
【0054】
次に、
図3(E)に示すように、素子は化学機械的平坦化工程を経る。これにより、前に形成されたキャビティの上に延びる第1の光活性スタックのプリカーサー310aの部分、ならびにシリコン部401a及び401bのそれぞれの一部が除去される。約20nm厚の窒化シリコン層307が維持される。第1のシリコン部401a及び第2のシリコン部401bの高さが約1μmになるように、平坦化工程及び/又はその後のエッチング工程が行われる。
【0055】
次の工程として、二酸化シリコンハードマスク308が素子の上面を覆って堆積される。この結果を
図3(F)に示す。
【0056】
その後、
図3(G)に示すように、フォトレジスト309a、309b、及び309cが素子の上面の上に設けられる。ギャップ311a及び311bは、ファセット欠陥領域305a及び305bの上のフォトレジストに設けられる。上面から見ると、フォトレジストは、それぞれのファセット欠陥領域の上に二つの長方形のギャップを持つ一つの層になる。このフォトレジストは、一層のフォトレジストを堆積して設けられ、長方形のギャップを形成するために必要な材料を、電子ビーム又は光フォトリソグラフィーによって除去する。
【0057】
図3(H)は、以後の工程の結果を示す。この工程では、フォトレジストによって覆われていない領域がエッチングされ、その後フォトレジストが除去される。このエッチング工程でエッチングされる深さは変更できる。
図3(H)に示す例では、エッチングによって400nm厚のトランジットバッファの約240nmが除去され、残存するトランジットバッファ242と比較して厚さが減少したトランジットバッファの第1の領域242a及び第2の領域242bが残る。別の方法として、
図3(H)(i)に示すように、エッチングによって、フォトレジストで覆われていないトランジットバッファがすべて除去され、シリコン基板201までエッチングされる。この例では、結果として、シリコン基板の第1の露光領域201a及び第2の露光領域201bができる。また、エッチングは、プリカーサー光活性スタックの二つの表面を結合する第1のチャネル312a及び第2のチャネル312bを設ける。一般に、エッチングの深さは、次の工程でのチャネルの底部の窒化シリコンライナーの厚さに依存し、窒化シリコンライナーの上面がBOX層の上面と確実に位置合わせされるようにする。
【0058】
第1のプリカーサー光活性スタック310aは、現在は第2のプリカーサー光活性スタック310bであり、第2のプリカーサー光活性スタック310bは、ファセット欠陥領域305a及び305bをもはや含まないことによって第1のプリカーサーと区別される。
【0059】
このエッチング工程の後、二酸化シリコンハードマスク308が除去され、素子のすべての露出した表面上に、厚さ240nmの窒化シリコン(例えば、Si
3N
4)の側壁が堆積される。これは
図3(I)に示され、第1の上部ライナー313a、第2の上部ライナー313b、及び第3の上部ライナー313c(これらは後に削除される)、及び側壁ライナー204a~204d、並びに第1の下部ライナー204e及び第2の下部ライナー204fを設け、その上面は、
図2Aに示すように、BOX層の上面と位置が合わせられる。
【0060】
次に、
図3(J)に示すように、アモルファスシリコン(α-Siとも呼ばれる)を堆積させて、第1のチャネル312a及び第2のチャネル312bの残った部分を充填する。第1のバルク充填材505a及び第2のバルク充填材505bが設けられ、
図2Aに示す充填材を設ける。しかし、チャネル312a及び312b内に含まれていないかなりの量のバルクアモルファスシリコンが存在し、これらは除去されるべきものである。
【0061】
従って、
図3(K)に示すように、チャネル312a及び312bではないアモルファスシリコンをエッチングして、開口部314a~314cを設ける。これらの開口部は、後続の化学機械平坦化(CMP)プロセス中に得られる均一度を高める。その結果を
図3(L)に示す。CMPプロセスは、上部ライナー部313a~313cを約20nmに低減し、残存するアモルファスシリコンが上部ライナー部313a~313cと実質的に位置合わせされるように行われる。
【0062】
次に、
図3(M)に示すように、アモルファスシリコンの最上面を第2のプリカーサー光活性スタックの最上面と一致させるために、さらなるエッチング工程が行われる。さらに、上部ライナー部313a~313cが除去され、第2のプリカーサー光活性スタック310bの最上面230が露出する。この後、第2のハードマスク315が最上面の上に堆積される。
【0063】
図3(N)は、明確化のために第2のハードマスク315を省略して、上からの視点で以後の工程を示す。第2のフォトレジスト316は、素子の最上面の中央部分を覆って設けられ、一方の側から他方の側に延びる。第2のフォトレジストの幅(z方向で測定)は、入力側導波路、出力側導波路、及び光活性スタックの結果として生じるリブ部分の幅を定める。
図3(N)A~
図3(N)Cは、それぞれ
図3(N)の線A-A’、B-B’、及びC-C’に沿った断面図を示す。
【0064】
次に、覆われていない部分がエッチングされ、その結果が
図3(O)A~
図3(O)Cに示される。エッチングが行われた後を
図3(N)の断面A-A’に沿って描いた
図3(O)Aでは、入力側導波路が
図2Bに示すリブ部分203a及びスラブ部分207aを備えることが示される。同様に、エッチングが行われた後の
図3(N)の断面B-B’に沿って描かれた
図3(O)Bは、充填材がリブ部分205bと、第1の下部ライナー204eの上にあるスラブ部分205cを含むことを示す。さらに、エッチングが行われた後の
図3(N)の断面C-C’に沿って描かれた
図3(O)Cは、第2のプリカーサー光活性スタックが
図2Dに示す光活性スタック210になったことを示す。
【0065】
図2~
図2Dに示す素子を提供するために、フォトレジスト316が除去され、素子を不活性化するためにバルクの二酸化ケイ素が設けられる。
【0066】
さらに、オプションの工程が
図3(P)~
図3(Q)Aに示され、一つ又は複数の電極が光活性スタックのそれぞれの層に接続される。
【0067】
図3(P)は、光活性スタック210の片側がエッチングされてP型バッファ層240の一部を除去する、さらなるエッチング工程の結果を示し、その結果、トランジットバッファ242の上面が露出する。これは、
図3(P)のC-C’線に沿った断面図である
図3(P)Aに最も明確に示される。断面A-A’及び断面B-B’に沿って見た様子は実質的に変更されない。
【0068】
これに加えて、
図3(Q)に示すように、第1の電極601及び第2の電極602が設けられる。
図3(Q)の線C-C’に沿った断面図である
図3(Q)Aで最も明記されているように、第1の電極601は、(上部絶縁層206によってトランジットバッファ層242から分離されるが)光活性スタックに隣接する位置から光活性スタックの側壁を上まで上部絶縁層206のビアを介して延び、N+層230との電気的接触を形成する。同様に、第2の電極602は、上部絶縁層206の第2のビアを介して延び、P型バッファ層240との電気的接触を形成する。
【0069】
電極に接続されると、素子は0から2Vの間の電圧で駆動可能である。本発明による素子の光損失は、以下の表2に詳述される。
【0070】
【0071】
様々な寸法が図に示されており、確定的な値ではなく、例示として使用されたい。
【0072】
前述の例示的な実施形態に関連して本発明を説明したが、この開示が与えられれば、当業者には多くの同等の修正及び変形が明らかであろう。 従って、前述の本発明の例としての実施形態は、例示であり、限定的ではないと考えるべきである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に対する様々な変更を行うことができる。
【0073】
ここまでで参照した全ての参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。