(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】ボイラーの支持アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F22B 37/24 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
F22B37/24 F
(21)【出願番号】P 2020563674
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(86)【国際出願番号】 FI2019050306
(87)【国際公開番号】W WO2019215383
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-03-08
(32)【優先日】2018-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】515183610
【氏名又は名称】バルメット テクノロジーズ オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】サロネン,パシ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイノ,テロ
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-537104(JP,A)
【文献】特開平07-127803(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22B 37/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイラーであって、
炉と、支持フレームと、該炉を該支持フレームに対して支持するための支持アセンブリとを含み、
前記炉は、共に連結されるとともに、水平面において4つのコーナー区画を有する矩形の断面を定義する4つの垂直な平面状の水管壁を含み、該水管壁のうちの2つは各コーナー区画で連結され、該4つのコーナー区画は、互いに直角な第1の水管壁及び第2の水管壁が連結される第1のコーナー区画を含み、
前記ボイラーは、水及び/又は蒸気を運ぶためのものであるとともに前記炉の外側に位置する少なくとも1つの垂直方向に延びるパイプをさらに含み、該パイプは、前記第1のコーナー区画の近くにあり、
前記支持フレームは少なくとも2つの水平支持梁をさらに含み、該少なくとも2つの水平支持梁は前記水管壁から離れているとともに、互いに直角な第1の支持梁及び第2の支持梁を含み、
前記支持アセンブリは、前記第1のコーナー区画の近くに、
第1の懸架装置を含み、前記パイプを前記第1の支持梁に又は前記第1の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第3の支持梁に取り付ける第1のアセンブリパーツであって、
前記第1の懸架装置は、前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁から前記パイプを懸架し、
前記第1の懸架装置は、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁に伝達される第1の支持点を前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁において定義する、
第1のアセンブリパーツと、
第2の懸架装置を含み、同じ前記パイプを前記第2の支持梁に対して支持される第4の支持梁に取り付ける第2のアセンブリパーツであって、
前記第2の懸架装置は前記第4の支持梁から前記パイプを懸架し、
前記第2の懸架装置は、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記第4の支持梁に伝達される第2の支持点を前記第4の支持梁において定義する、
第2のアセンブリパーツと、
を含む、ボイラー。
【請求項2】
ボイラーであって、
炉と、支持フレームと、該炉を該支持フレームに対して支持するための支持アセンブリとを含み、
前記炉は、共に連結されるとともに、水平面において4つのコーナー区画を有する矩形の断面を定義する4つの垂直な平面状の水管壁を含み、該水管壁のうちの2つは各コーナー区画で連結され、該4つのコーナー区画は、互いに直角な第1の水管壁及び第2の水管壁が連結される第1のコーナー区画を含み、
前記ボイラーは、水及び/又は蒸気を運ぶためのものであるとともに前記炉の外側に位置する少なくとも1つの垂直方向に延びるパイプをさらに含み、該パイプは、前記第1のコーナー区画の近くにあり、
前記支持フレームは、
少なくとも2つの水平支持梁であって、該少なくとも2つの水平支持梁は前記水管壁から離れるとともに、互いに直角な第1の支持梁及び第2の支持梁を含む、少なくとも2つの水平支持梁と、
前記第1の支持梁及び前記第2の支持梁に対して傾斜した連結支持梁であって、該連結支持梁は前記水管壁から離間されるとともに、
前記第1の支持梁に又は前記第1の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第3の支持梁に取り付けられる第1の端部と、
前記第2の支持梁に又は前記第2の支持梁に対して支持される第4の支持梁に取り付けられる第2の端部と、
を含む、連結支持梁と、
をさらに含み、
前記支持アセンブリは前記第1のコーナー区画の近くに、
第1の懸架装置を含み、前記パイプを前記傾斜した連結支持梁に取り付ける第1のアセンブリパーツであって、
前記第1の懸架装置は前記パイプを前記傾斜した連結支持梁から懸架し、
該第1のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記傾斜した連結支持梁に伝達される第1の支持点を前記傾斜した連結支持梁において定義する、第1のアセンブリパーツと、
第2の懸架装置を含み、同じ前記パイプを前記傾斜した連結支持梁に取り付ける第2のアセンブリパーツであって、
前記第2の懸架装置は前記パイプを前記傾斜した連結支持梁から懸架し、
該第2のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記傾斜した連結支持梁に伝達される第2の支持点を前記傾斜した連結支持梁において定義する、
第2のアセンブリパーツと、
を含む、ボイラー。
【請求項3】
前記第1の支持点は、前記第1の支持梁の長手方向と平行な方向に見た場合に、前記パイプよりも前記第2の支持梁から離れており、前記第2の支持点は、前記第2の支持梁の長手方向と平行な方向に見た場合に、同じ前記パイプよりも前記第1の支持梁から離れている、請求項1又は2に記載のボイラー。
【請求項4】
前記第1のコーナー区画は、垂直方向に延びる溶接継手によって前記パイプに取り付けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項5】
前記ボイラーは、前記水管壁の下に位置するとともに前記水管壁に水を供給するために前記水管壁に取り付けられる少なくとも1つの下側ヘッダーをさらに含み、
前記パイプは、前記水管壁から離れ且つ前記少なくとも1つの下側ヘッダーに水を供給するために、前記少なくとも1つの下側ヘッダーに取り付けられ、
前記水管壁を備える前記炉は、前記パイプ及び前記少なくとも1つの下側ヘッダーにより支持されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項6】
前記パイプは、水を下方に運ぶための下降管である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項7】
前記第1の懸架装置及び/又は前記第2の懸架装置は調節可能なハンガーロッドである、請求項1又は2に記載のボイラー。
【請求項8】
ボイラーであって、
炉と、支持フレームと、該炉を該支持フレームに対して支持するための支持アセンブリとを含み、
前記炉は、共に連結されるとともに、水平面において4つのコーナー区画を有する矩形の断面を定義する4つの垂直な平面状の水管壁を含み、該水管壁のうちの2つは各コーナー区画で連結され、該4つのコーナー区画は、互いに直角な第1の水管壁及び第2の水管壁が連結される第1のコーナー区画を含み、
前記ボイラーは、水及び/又は蒸気を運ぶためのものであるとともに前記炉の外側に位置する少なくとも1つの垂直方向に延びるパイプをさらに含み、該パイプは、前記第1のコーナー区画の近くにあり、
前記支持フレームは少なくとも2つの水平支持梁をさらに含み、該少なくとも2つの水平支持梁は前記水管壁から離れているとともに、互いに直角な第1の支持梁及び第2の支持梁を含み、
前記支持アセンブリは、前記第1のコーナー区画の近くに、
第1の支持脚を含み、前記パイプを前記第1の支持梁に又は前記第1の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第3の支持梁に取り付ける第1のアセンブリパーツであって、
前記第1の支持脚は、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が、前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁に伝達される第1の支持点を、前記第1の支持脚の下で前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁上に定義する、第1のアセンブリパーツと、
第2の支持脚を含み、同じ前記パイプを前記第2の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第4の支持梁に取り付ける第2のアセンブリパーツであって、
前記第2の支持脚は、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が、前記第2の支持梁又は第4の支持梁に伝達される第2の支持点を、前記第2の支持脚下で前記第2の支持梁又は第4の支持梁において定義する、
第2のアセンブリパーツと、
を含み、
前記第1の支持脚及前記第2の支持脚は、
前記第
2の支持梁の長手方向と平行な方向から見た場合に、前記第1の支持点が前記パイプよりも前記第2の支持梁から遠くにあり、
前記第
1の支持梁の長手方向と平行な方向から見た場合に、前記第2の支持点が同じ前記パイプよりも前記第1の支持梁から遠くにあるように、
前記第1の支持梁及び前記第2の支持梁に対して傾斜している、ボイラー。
【請求項9】
前記第1の支持点、前記第2の支持点及び前記パイプは、水平面において、前記第1の支持点及び前記第2の支持点を通って延びる仮想直線が前記パイプも通過するように配置される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項10】
前記パイプは水平面が円形であるとともに、前記パイプの中心を定義する断面を含み、該中心と前記第1の支持点との間の水平距離として第1の距離が定義され、該中心と前記第2の支持点との間の水平距離として第2の距離が定義され、該第1の距離は該第2の距離と実質的に等しい、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項11】
前記パイプは水平面が円形であるとともに、前記パイプの中心を定義する断面を含み、該中心及び前記第1の支持点を通って水平方向に延びる第1の仮想直線が定義され、該中心及び前記第2の支持点を通って水平方向に延びる第2の仮想直線が定義され、該第1の仮想直線と該第2の仮想直線との間の角度差は35度未満、好ましくは25度未満、最も好ましくは15度未満である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項12】
前記第3の支持梁及び前記第1の支持梁は互いに直角であるか又は前記第3の支持梁及び前記第1の支持梁は互いに平行である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項13】
前記第4の支持梁及び前記第2の支持梁は互いに直角である、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のボイラー。
【請求項14】
前記パイプは、水を下方に運ぶための下降管である、請求項8に記載のボイラー。
【請求項15】
前記第1のコーナー区画は垂直に延びる溶接継手により前記パイプに取り付けられている、請求項8又は14に記載のボイラー。
【請求項16】
前記ボイラーは、前記水管壁の下に位置し、前記水管壁に水を供給するために前記水管壁に取り付けられる少なくとも1つの下側ヘッダーをさらに含み、
前記パイプは前記水管壁から離れ、前記少なくとも1つの下側ヘッダーに水を供給するために前記下側ヘッダーに取り付けられ、
前記炉は前記水管壁と共に前記パイプ及び前記少なくとも1つの下側ヘッダーにより支持されている、請求項8又は14に記載のボイラー。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のボイラーを含むボイラープラント。
【請求項18】
前記支持フレームは、水平であるとともに垂直支柱により地面に対して支持される支持梁を含み、
垂直方向において、前記支持梁によって支持される前記炉は、前記支持梁よりも上下双方に延びる、請求項17に記載のボイラープラント。
【請求項19】
前記ボイラープラントは、前記炉から来る煙道ガスから固体粒子を分離するために前記炉に接続されるサイクロン分離器をさらに含み、
前記支持梁によって支持される前記サイクロン分離器は、前記支持梁よりも高い位置に延在する、請求項18に記載のボイラープラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
提案される解決策は、ボイラーの支持フレームに対してボイラーの炉を支持するための支持アセンブリに関する。提案される解決策はさらに、ボイラーと、ボイラーのための支持フレームと、支持アセンブリとを含むボイラープラントに関する。
【背景技術】
【0002】
動力ボイラー、とりわけCFB(循環流動層)及びBFB(バブリング流動床)設計の蒸気ボイラーは底部で、上部で又は中間部で支持され得る。底部支持型のボイラーでは、ボイラーの炉は、水平支持梁及び垂直支柱を有するスチール構造の支持フレームにより底部から支持される荷重とみなされる。上部支持型のボイラーでは、炉は上部から支持されて、支持フレームの水平支持梁から吊り下げられる荷重とみなされる。中間部支持型のボイラーでは、炉を支持フレームにより炉の中間部から支持される荷重とみなされる。
【0003】
中間部支持型は上部支持型よりも安価であり、熱膨張によりシーリングが問題となり得る底部支持型のボイラーよりもボイラーの上部での熱膨張が少ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
炉を中間支持型の支持フレームに取り付けることにより、炉の壁を支持フレームに、例えば支持フレームの支持梁に壁を接続するブラケット及び他の支持アセンブリの荷重に起因して壁のたわみが生じ得る。壁を支持するとともに壁のたわみを低減するために補強梁が改善策として必要である。したがって、炉自体の重さによりもたらされる支持アセンブリにおける曲げモーメントに特に注意を払う必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1及び請求項2に、本解決策に係るボイラーの炉をボイラーの支持フレームに対して支持するための支持アセンブリが提示される。請求項16に、ボイラー、ボイラーのための支持フレーム及び本解決策に係る上記の支持アセンブリを含むボイラープラントが提示される。
【0006】
本解決策に係る支持アセンブリにおいて、前記炉は、共に連結されるとともに、水平面において4つのコーナー区画を有する矩形の断面を定義する4つの垂直な平面状の水管壁を含み、該水管壁のうちの2つは各コーナー区画で連結され、該4つのコーナー区画は、互いに直角な第1の水管壁及び第2の水管壁が連結される第1のコーナー区画を含む。
【0007】
前記ボイラーは、水及び/又は蒸気を運ぶためのものであるとともに前記炉の外側に位置する少なくとも1つの垂直方向に延びるパイプをさらに含み、該パイプは、前記第1のコーナー区画の近くにある。前記支持フレームは少なくとも2つの水平支持梁をさらに含み、該少なくとも2つの水平支持梁は前記水管壁から離れているとともに、互いに直角な第1の支持梁及び第2の支持梁を含む。
【0008】
本解決策において、前記支持アセンブリは、前記第1のコーナー区画の近くに第1のアセンブリパーツ及び第2のアセンブリパーツを含む。第1のアセンブリパーツは前記パイプを前記第1の支持梁に又は前記第1の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第3の支持梁に取り付け、該第1のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁に伝達される第1の支持点を前記第1の支持梁又は前記第3の支持梁において定義する。第2のアセンブリパーツは同じ前記パイプを前記第2の支持梁に又は前記第2の支持梁に対して支持される第4の支持梁に取り付ける。該第2のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記第2の支持梁又は前記第4の支持梁に伝達される第2の支持点を前記第2の支持梁又は前記第4の支持梁において定義する。前記支持アセンブリは、前記第1の支持梁及び前記第2の支持梁に対して斜めである。
【0009】
あるいは、支持フレームは、連結支持梁であって、該連結支持梁は前記水管壁から離れるとともに、前記第1の支持梁に又は前記第1の支持梁又は前記第2の支持梁に対して支持される第3の支持梁に取り付けられる第1の端部と、前記第2の支持梁に又は前記第2の支持梁に対して支持される第4の支持梁に取り付けられる第2の端部とを含む、連結支持梁をさらに含む。
【0010】
上記の代替的な解決策の場合、第1のアセンブリパーツは前記パイプを前記連結支持梁に取り付け、該第1のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記連結支持梁に伝達される第1の支持点を前記連結支持梁において定義する。第2のアセンブリパーツは同じ前記パイプを前記連結支持梁に取り付け、該第2のアセンブリパーツは、前記パイプ及び前記パイプに取り付けられる前記炉の重さによって生じる荷重が前記連結支持梁に伝達される第2の支持点を前記連結支持梁において定義する。連結支持梁は、第1の支持梁及び第2の支持梁に対して斜めである。
【0011】
本解決策に係るボイラープラントは、ボイラー、該ボイラーのための支持フレーム及び上述の支持アセンブリを含む。
【0012】
提示する本解決策の支持アセンブリは、パイプが受ける曲げモーメントを低減し、さらにはパイプ及びパイプに取り付けられる炉の重さによって生じる荷重によって生じるたわみを回避するという利点を提供する。
【0013】
上述の利点は1つではなく、2つの支持点を有することで可能となり、2つの支持点は、パイプの位置で部分的に又は完全に相殺される曲げモーメントを生成する2つの支持力又は結果として得られる2つの支持力を提供する。
【0014】
提示する解決策は、添付の例示の図面の考慮と合わせて本解決策に係る例示の実施形態の以下の詳細な説明を参照することによりより十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本解決策が適用される、ボイラープラント、ボイラー及び支持フレームの側面図を簡略化して概略的に示す。
【
図2】
図2は、
図1のボイラープラント、ボイラー及び支持フレームの部分上面図を簡略化して概略的に示す。
【
図3】
図3は、
図2の部分上面図及び本解決策の一実施形態に係るボイラーの炉の1つのコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図5】
図5は、本解決策の別の実施形態に係る、
図3のボイラーの炉の1つのコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図6】
図6は、本解決策のさらに別の実施形態に係る、
図3のボイラーの炉の1つのコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図7】
図7は、本解決策の一実施形態に係る、ボイラープラント、ボイラー及び支持フレームに、例えば、
図1、
図2、
図3、
図4及び
図6に示すにボイラープラント、ボイラー及び支持フレームに適用された例示の支持アセンブリ、とりわけ調節可能なハンガーロッドの側面図を簡略化して概略的に示す。
【
図8】
図8は、本解決策の追加の実施形態に係る、
図6のボイラーの炉のコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図9】
図9は、本解決策の追加の実施形態に係る、
図2及び
図3のボイラーの炉のコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図10】
図10は、本解決策のさらなる実施形態に係る、
図6のボイラーの炉のコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【
図11】
図11は、本解決策のさらなる実施形態に係る、
図2及び
図3のボイラーの炉のコーナー区画の詳細図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図中、垂直方向を矢印Zで、2つの横、水平方向を矢印X及びYで示す。水平方向は垂直方向に対して直交している。
【0017】
本解決策の一実施形態に係る
図1及び
図2のボイラープラントは、炉22を備えるボイラー10と、地面に対してボイラー10を支持するための支持フレーム12と、支持フレーム12に対して炉22を支持するための1つ以上の支持アセンブリ40を少なくとも含む。
【0018】
支持フレーム12はいくつかの水平支持梁16、26、28、30、32、42を含み、水平支持梁に炉22が取り付けられている及び/又は炉22が地面に対して支持されるように水平支持梁が炉22を支持する。支持梁の一部は互いを支持し得る。支持梁は、支持フレーム12の垂直支柱14により地面に対して支持される。
【0019】
ボイラー10は、CFB(循環流動層)及びBFB(バブリング流動床)設計の蒸気ボイラーであることが好ましい。ボイラー10は、上記の設計に関連する図示しないさらなる装置、例えば、ボイラー蒸気循環システム、煙道ガス流路、過熱器、エコノマイザ、バックパス及びフライアッシュ収集システムを含み得る。
【0020】
ボイラー10は、炉22から来る煙道ガスから固体粒子を分離するために炉22に接続されるサイクロン分離器24をさらに含み得る。サイクロン分離器24は、1つ以上の支持アセンブリ、例えば、支持脚70により支持フレーム12に対して支持される。
【0021】
ボイラー10は、
図1に示すように、炉22が上述した支持梁の少なくとも一部、例えば、垂直支柱14に取り付けられた支持梁16及び支持梁30、32よりも上下双方に垂直方向において延びるように真ん中が支持され得る。あるいは、炉22は、上述の支持梁よりもほとんど高いところに延びるか又は垂直方向において支持梁よりも完全に上方に位置し、その場合、ボイラー10は底部支持であるとみなされ、炉22は底部から支持される。
【0022】
ボイラー10を真ん中で支持する利点は、サイクロン分離器24が上述の支持梁の少なくとも一部、例えば支持梁16よりも高く延びるように、サイクロン分離器24を支持フレーム12に対して支持することができる点である。サイクロン分離器24は、例えば支持梁16により底部から支持され得る。
【0023】
図2及び
図3に示すように、炉22は4つの垂直な平面状の水管壁72、74、76、78を含み、それらは水平面において、とりわけ上述の支持梁の高さの位置で互いに連結し4つのコーナー区画を有する矩形の断面を定義する。2つの水平水管壁は各コーナー区画で連結する。コーナー区画のうちの1つを第1のコーナー区画とする。一例として、第1の水管壁78及び第2の水管壁76は、
図3の詳細図に示す第1のコーナー区画で連結され得る。
【0024】
各水管壁は、例えば、溶接継手により互いに取り付けられた水管で構成される。蒸発させて蒸気になる水は水管内で運ばれる。水管壁72、74、76、78は、例えば溶接継手により互いに取り付けられる。
【0025】
ボイラー10は垂直方向に延びるパイプ18を含み、少なくとも上述の支持梁の高さに位置で第1のコーナー区画の近くに位置している。パイプ18は炉22の外側に位置する。
【0026】
ボイラー10は、1つ以上のコーナー区画の近くに、好ましくは4つのコーナー区画のそれぞれの近くにパイプ18と同様のパイプをさらに含み得る。さらなるパイプは、炉22を支持することに関してパイプ18と同じ原理が該当し得る。
【0027】
パイプ18の断面積は、水管壁内の水管の断面積よりも大きいことが好ましい。パイプ18は水平面が円形の断面を有することが好ましい。
【0028】
パイプ18は、水管壁76、78の垂直平面により定義される水平仮想線のうちの少なくとも1つから外れて配置されることが好ましい。
【0029】
パイプ18は水及び/又は蒸気を運ぶためのものである。パイプ18は、水を下方に運ぶための降水管であることが好ましい。
【0030】
一例及び
図1によれば、ボイラー10は、水管壁76、78の下方に位置する少なくとも1つの下側ヘッダー(lower header)20を含み得る。下側ヘッダー20は、水管壁内で循環される水を水管壁76、78のうちの少なくとも1つに供給する。一例及び
図1によれば、対向する水管壁74、78の下に位置する2つのヘッダー20がある。パイプ18は、下側ヘッダー20に水を供給するために下側ヘッダー20に取り付けられている。そのため、炉22はパイプ18及び少なくとも1つの下側ヘッダー20によって支持されている。
【0031】
パイプ18は炉22に取り付けられていることが好ましい。一例及び
図1によれば、パイプ18は、垂直方向に延びる溶接継手80、82により第1のコーナー区画に取り付けられ得る。そのため、炉22は、例えば、溶接継手80、82によりパイプ18に対して支持される。この例では、炉22は、上述した下側ヘッダー20によりパイプ18に対してさらに支持され得る。
【0032】
図1及び
図2の例において示すように、支持フレーム12は、少なくとも2つの、好ましくは4つの水平支持梁26、28、30、32を含み、水平支持梁26、28、30、32は、水平面においては、炉22、4つの水管壁72、74、76、78及び少なくとも1つの水管18が内部に位置する矩形空間を定義し得る。矩形空間内に4つのパイプ18があることが好ましい。支持梁26、28、30、32は水管壁72、74、76、78から離れている。
【0033】
矩形空間を定義し得る隣接する支持梁、例えば第1の支持梁30、第2の支持梁32は互いに横向きである(transverse to each other)。隣接する支持梁は互いに対して実質的に垂直であることが好ましい。
【0034】
支持梁26、28、30、32は、最も近くの水管壁72、74、76、78と実質的に平行であることが好ましい。例えば、第1の支持梁32は第1の水管壁78と平行であり、第2の支持梁30は第2の水管壁76と平行である。
【0035】
あるいは、
図2の例では、支持梁16、42は支持梁26、32の代わりになり得る。あるいは、支持梁26、32は支持梁16、42に取り付けられる及び/又は支持梁28、30は支持梁26、32により支持梁16、42に対して支持され得る。
図2の例では、支持梁26、32は支持梁28、30により支持梁16、42に対して支持される。2つ以上の支持梁16、26、28、30、32、42は、それらが同じ高さ又は異なる高さに位置するように互いに取り付けられ得る。
【0036】
ボイラー10の炉22は、本解決策に係る少なくとも1つの支持アセンブリ34、36、38、40により支持フレーム12に対して支持される。例えば、支持アセンブリは、
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように第1のコーナー区画に位置する。本解決策によれば、少なくとも4つの支持アセンブリは、炉22の各コーナー区画に1つづつ存在することが好ましい。他の支持アセンブリ34、36、38は、さらなるパイプ18を支持することについて、第1の支持アセンブリ40と同じ形で部品及び原理が適用され得る。
【0037】
解決策の一例及び
図3によれば、支持アセンブリ40は、パイプ18を第1の支持梁32に取り付ける第1のアセンブリパーツ56を含む。これにより、第1のパイプ18は、第1のアセンブリパーツ56により支持フレーム12に対して支持される。加えて、支持アセンブリ40は、同じパイプ18を第2の支持梁30に取り付ける第2のアセンブリパーツ58を含む。これにより、第1のパイプ18は第2のアセンブリパーツ58により支持フレーム12に対して支持される。
【0038】
これにより、2つのアセンブリパーツ56、58を備える支持アセンブリ40は、パイプ18が受ける曲げモーメントを低減し、さらにパイプ18及びパイプ18に取り付けられる炉22の重さにより生じる荷重によって生じるたわみを回避するという利点を提供する。
図1及び
図2の例では、パイプ18は第1のコーナー区画に取り付けられ、その場合壁のたわみの低減が実現される。
【0039】
上述の利点は、1つではなく2つの支持点を有することで可能になっている。2つの支持点は、パイプ18の位置で部分的に又は完全に相殺する曲げモーメントを生成する2つの支持力又は結果として得られる2つの支持力を提供する。各アセンブリパーツ56、58は支持点52、54を定義し、支持点52、54を介して上述の荷重が第1の支持梁32又は第2の支持梁30のいずれかに伝達される。
【0040】
一例及び
図2によれば、2つの支持点52、54は、互いに隣接し且つ直角である異なる支持梁30、32に位置する。
【0041】
一例及び
図6によれば、支持フレーム12は、2つの隣接する支持梁16、26、28、30、32、42に取り付けられる連結支持梁84を1つ以上のコーナー区画において含み得る。連結支持梁84は水平であり、2つの隣接する支持梁を連結することが好ましい。したがって、水平面において、連結支持梁84の位置は炉22の水管壁及び2つの支持梁に対して斜めである。例えば、連結支持梁84は、第1の支持梁30及び第2の支持梁32に取り付けられる。連結支持梁84は、支持梁に、例えば第1の支持梁32に取り付けられる第1の端部と、隣接する支持梁に、例えば第2の支持梁30に取り付けられる第2の端部とを含み得る。
【0042】
上述の例では、各アセンブリパーツ56、58は、上述の荷重が先ず連結支持梁84に伝達され、次いで支持点52、54を介して第1の支持梁30及び第2の支持梁32に伝達されるように支持点52、54を定義する。この例によれば、2つの支持点52、54は連結支持梁84に位置する。
【0043】
一例によれば、
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、第1の支持点52は、第1の支持梁32の長手方向62に平行な方向に見た場合に、パイプ18よりも第2の支持梁30から離れている。加えて、第2の支持点54は、第2の支持梁30の長手方向64に平行な方向に見た場合に、同じパイプ18よりも第1の支持梁32から離れている。したがって、水平面において、支持アセンブリ40の位置は、支持梁30、32及び水管壁76、78に対して斜めである。これは、コンパクトな支持アセンブリを有することの利点を提供する。
【0044】
一例によれば、
図6に示すように、支持点52、54は、水平面内において支持梁30、32から少し離れている(at a distance from)。
【0045】
第1の例によれば、
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、第1の支持点52、第2の支持点54及びパイプ18は、水平面において、第1の支持点52、第2の支持点54を通って延びる仮想直線60(
図4参照)がパイプ18も通過するように配置される。これにより、曲げモーメントを互いに打ち消し合うことが可能となる。
【0046】
第2の例によれば、パイプ18は水平面が円形であり、中心を定義する断面を有し得る。第1の仮想直線は、中心及び第1の支持点52を通って水平に延びるものとして定義される。第2の仮想直線は、中心及び第2の支持点54を通って水平方向に延びるものとして定義される。この例によれば、第1の仮想直線と第2の仮想直線との間の角度差は35°未満、好ましくは25°未満又は最も好ましくは15°未満である。
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示す例では、曲げモーメントの打ち消しを改善するために角度差は実質的に0°である。
【0047】
第3の例によれば、
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、パイプ18は、水平面が円形であり、中心を定義する断面を有し得る。中心と第1の支持点52との間の水平距離として第1の距離が定義され、同じ中心と第2の支持点54との間の水平距離として第2の距離が定義される。この例によれば、第1の距離は第2の距離と実質的に等しい。これは、とりわけ上述の第1の例及び/又は第2の例と適用された場合に、曲げモーメントを打ち消す利点を提供する。
【0048】
第4の例によれば、
図2、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、第1の支持点52、第2の支持点54は、水平面においてパイプ18の両側に位置する。これにより、曲げモーメントを打ち消し合うことができる。
【0049】
上記の4つの例のうちの1つ以上を同時に適用してもよい。
【0050】
一例及び
図7によれば、
図2、
図3、
図4及び
図6に適用したように、第1のアセンブリパーツ56は、第1の支持梁32からパイプ18を吊るす第1の懸架装置66を含み得る(
図7参照)。加えて、第2のアセンブリパーツ58は、第2の支持梁30から同じパイプ18を吊るす第2の懸架装置68を含み得る(
図7参照)。
図6の例では、連結支持梁84は、第1の支持梁30及び第2の支持梁32の代わりとなる。第1の懸架装置66及び第2の懸架装置68は、それぞれ第1の支持点52、第2の支持点54を提供する。第1のアセンブリパーツ56又は第2のアセンブリパーツ58又はその両方は、パイプ18を第1の懸架装置66又は第2の懸架装置68に取り付けるためにパイプ18に取り付けられるブラケットを含み得る。
【0051】
本解決策の一例及び
図7によれば、第1の懸架装置66又は第2の懸架装置68又はその両方は調節可能なハンガーロッドである。調節可能なハンガーロッドの場合、第1の接点52又は第2の接点54は、調節可能なハンガーロッドを通って延びる仮想垂直線と一致し得る。接点52、54は、第1の支持梁30又は第2の支持梁32上に位置することが好ましい。あるいは、
図6の例では、接点52、54は連結支持梁84上に位置する。
【0052】
図6に示す例を補足するの例を
図8及び
図10に示し、
図2、
図3に示す例を補足する例を
図9及び
図11に示す。これらの例では、支持フレーム12は、別の支持梁16、26、28、30、32、42に対して支持される追加の支持梁86、88を1つ以上のコーナー区画において含み得る。支持梁86、88は水平であることが好ましく、水管壁72、74、76、78から離れているか又は支持梁16、26、28、30、32、42において片持ち梁を形成し得る。支持梁86、88は、支持梁16、26、28、30、32、42上に若しくは下に又は同じレベルで配置され得る。1つ又は2つ以上の追加の支持梁86、88が存在することが好ましい。
【0053】
図10及び
図11の例では、追加の第3の支持梁88が第2の支持梁30に対して支持される。あるいは、第3の支持梁88は、破線で示すように第1の支持梁32に対して支持される。追加の支持梁86、88は、例えば、支持を提供するために支持梁30、32にそれぞれ取り付けられ得る。
【0054】
【0055】
支持梁、パイプ18、第1の懸架装置66、第2の懸架装置68、支持アセンブリ40、連結支持梁84、アセンブリパーツ56、58及び支持点52、54の構造に関連して、
図8、
図9、
図10及び
図11の例は、本明細書で説明し、
図6及び
図2、
図3の例に関連する原理が該当し得る。
【0056】
図8及び
図10の例では、連結支持梁84の第1の端部は、第3の支持梁88(
図10参照)又は第1の支持梁32(
図8参照)に取り付けられ、第2の端部は隣接する支持梁、例えば第4の支持梁86に取り付けられる。
【0057】
図10において、第3の支持梁88が、第2の支持梁30に対して支持される代わりに第1の支持梁32に対して支持される場合を、意図する位置を示す破線で記す選択肢として示す。
図8では、第3の支持梁88を使用していない。
【0058】
一例によれば、第3の支持梁88及び第4の支持梁86の双方が用いられ、連結支持梁84の各端部が、
図10に関連して上述したように、第3の支持梁86又は第4の支持梁88に取り付けられている。
【0059】
上記の例及び
図8及び
図10では、各アセンブリパーツ56、58は支持点52、54を定義し、支持点52、54は、上述の荷重が先ず連結支持梁84に伝達され、次に支持点52、54を介し且つ第4の支持梁86及び/又は第3の支持梁88を介して第1の支持梁30及び第2の支持梁32に伝達されるように定義される。
図8では、第3の支持梁88は使用されておらず、上述の荷重は、連結支持梁84を介して直接第1の支持梁32に伝達される。この例によれば、2つの支持点52、54は連結支持梁84に位置する(
図8及び
図10参照)。
【0060】
上記の例及び
図9及び
図11では、各アセンブリパーツ56、58は支持点52、54を定義し、支持点52、54を介して上述の荷重が先ず第4支持梁86及び/又は第3の支持梁88に伝達され、次いで第4の支持梁86及び/又は第3の支持梁88を介して第1の支持梁30及び第2の支持梁32に伝達される。
図9では、第3の支持梁88は用いられておらず、上述の荷重は、第1の支持点52を介して第1の支持梁32に直接伝達される。この例によれば、第1の支持点52は、第1の支持梁32(
図9参照)又は第3の支持梁88(
図11参照)に位置し、第2の支持点54は第4の支持梁86に位置する(
図9及び
図11参照)。
【0061】
上記の例では、第3の支持梁86及び/又は第4の支持梁88の使用は、炉22と第1の支持梁30及び/又は第2の支持梁32との間により大きな空間を提供するという利点がもたらされる。
【0062】
図8、
図9、
図10及び
図11に係る例では、第4の支持梁86及び第2の支持梁30は、第4の支持梁86が第2の支持梁30に対して支持される場合に互いに直角であり得る。この場合、第4の支持梁86は第1の支持梁32と平行であり得る。加えて、
図10及び
図11の例では、第3の支持梁88及び第2の支持梁30は、第3の支持梁88が第2の支持梁30に対して支持される場合、互いに直角であり得る。この場合、第3の支持梁88は第1の支持梁32と平行であり得る。あるいは、
図10及び
図11の例に破線で示すように、第3の支持梁88及び第1の支持梁32は、第3の支持梁88が第1の支持梁32に対して支持される場合に互いに直角であり得る。そのため、
図10及び
図11の例では、第3の支持梁88及び第4の支持梁86は互いに直角であるか又は平行であり得る。
【0063】
図8、
図9、
図10及び
図11の例では、第4の支持梁86は第2の支持梁30の長手方向64と平行な方向で見た場合に、第1の支持梁32及び第3の支持梁88から少し離れて位置し得る。
図10及び
図11において、第3の支持梁88は、第2の支持梁30の長手方向64と平行な方向で見た場合に第1の支持梁32から少し離れて位置することが好ましい。そのため、パイプ18は、上記の方向から見た場合に第1の支持梁32と第4の支持梁86との間に位置するか又は第3の支持梁86と第4の支持梁88との間に位置し得る。
【0064】
図8、
図9、
図10及び
図11の例では、第4の支持梁86は、第1の支持梁32の長手方向62と平行な方向で見た場合に、第2の支持梁30よりも水管壁76の近くに延び得る。
図10及び
図11の例において、第3の支持梁88は、第1の支持梁32の長手方向62と平行な方向で見た場合に第4の支持梁86よりも第2の支持梁30から離れて延びることが好ましい。破線で示す例では、第3の支持梁88は、第2の支持梁30の長手方向64と平行な方向で見た場合に第1の支持梁32よりも水管壁78の近くに延び得る。
【0065】
あるいは、一例によれば、
図5に示すように、第1のアセンブリパーツ56又は第2のアセンブリパーツ58又はその双方は、第1の支持梁30又は第2の支持梁32により支持される支持脚70を含み得る。支持脚70の場合、第1の接点52又は第2の接点54は、支持脚70の下で第1の支持梁30又は第2の支持梁32に位置し得る。第1のアセンブリパーツ56又は第2のアセンブリパーツ58又はその双方は、パイプ18を支持脚70に取り付けるためにパイプ18に取り付けられるブラケットを含み得る。
【0066】
第3の支持梁86及び第4の支持梁88の構造、場所及び位置ならびに第3の支持梁30及び第4の支持梁32の構造、場所及び位置に関連して上述した例の原理は、
図5の例にも該当する。各支持脚70は第1の支持梁30又は第2の支持梁32により支持されるか又は代わりに
図8、
図9、
図10又は
図11に示す第3の支持梁86又は第4の支持梁88により支持されている。したがって、第1の接点52又は第2の接点54は、支持脚70の下で第3の支持梁86又は第4の支持梁88に位置し得る。第3の支持梁88が用いられず、第4の支持梁86が用いられることが好ましい。
【0067】
上記の例に関連して説明した機能及び要素は、適切な場合には、上記の他の例においても用いられ得る。とりわけ、上記の例は、ボイラー10の炉22の4つのコーナー区画の全てに適用され得る。支持アセンブリとの関連で上述した解決策は4つのコーナー区画に適用され得る。
【0068】
本発明を例示的に説明したが、本解決策は開示した例に限定されず、添付の特許請求の範囲内の様々な組み合わせ又は変形をカバーすることを意図していると理解すべきである。