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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】レンジフードおよびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20230427BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20230427BHJP
   F24F 7/013 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
F24F7/06 101A
F24F7/007 B
F24F7/013 101Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020572814
(86)(22)【出願日】2018-12-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 CN2018123014
(87)【国際公開番号】W WO2020037911
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-01-05
(31)【優先権主張番号】201810975952.3
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516145507
【氏名又は名称】グリー エレクトリック アプライアンスイズ インコーポレイテッド オブ チューハイ
【氏名又は名称原語表記】GREE ELECTRIC APPLIANCES, INC. OF ZHUHAI
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100188307
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】リャン ジェンシン
(72)【発明者】
【氏名】フウ シャオディ
(72)【発明者】
【氏名】シュウ ニン
(72)【発明者】
【氏名】トン ハイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホン
(72)【発明者】
【氏名】ティン ルオフオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュンチエ
(72)【発明者】
【氏名】メン デーハオ
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04043319(US,A)
【文献】中国特許出願公開第1397768(CN,A)
【文献】特開2006-002974(JP,A)
【文献】中国実用新案第207214195(CN,U)
【文献】中国実用新案第203549962(CN,U)
【文献】中国実用新案第207702542(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
F24F 7/007
F24F 7/013
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口が設けられている筐体を含むレンジフードであって、
煙が前記吸込口を介して前記筐体の内部に入ることができ、
前記レンジフードには、煙を前記吸込口へ流れるようにガイド可能な遮風面が形成されており、
前記遮風面へ空気を吹き出して、前記遮風面において、煙を前記遮風面から分離するための空気膜を形成する送風システムをさらに含み、
前記筐体には、前記吸込口を閉める第一位置と前記吸込口を開放する第二位置とを有するバッフル板が可動に設けられており、
前記バッフル板の前記筐体に近い第一面により前記遮風面が構成され、
前記送風システムは、ファンおよび第一流路を含み、前記ファンの出口は前記第一流路の第一端に繋がり、前記第一流路の第二端は前記遮風面へ空気を吹き出すために使用され
前記第一流路は、可撓管として構成され、第二端が前記バッフル板に固定されていることを特徴とするレンジフード。
【請求項2】
前記ファンが前記筐体に取り付けられ、
前記ファンは、前記筐体の頂部に位置し、入り口が上方に向いていることを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
【請求項3】
前記第二端の出口は上方に向け、空気流が前記遮風面の下方から上向きに流れて前記空気膜が形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
【請求項4】
前記バッフル板の内部に空洞が形成され、前記空洞により第二流路が構成され、前記第一流路の第二端が前記バッフル板の上側に連結されながら、前記第二流路に連通し、
前記バッフル板の下部には、前記第二流路に連通する吹出し口が設けられ形成されており、前記吹出し口は、前記吹出し口から吹き出した空気流が前記バッフル板の第一面に沿って流れるように上方に向けていることを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
【請求項5】
吸込口が設けられている筐体を含むレンジフードであって、
煙が前記吸込口を介して前記筐体の内部に入ることができ、
前記レンジフードには、煙を前記吸込口へ流れるようにガイド可能な遮風面が形成されており、
前記遮風面へ空気を吹き出して、前記遮風面において、煙を前記遮風面から分離するための空気膜を形成する送風システムをさらに含み、
前記筐体には、前記吸込口を閉める第一位置と前記吸込口を開放する第二位置とを有するバッフル板が可動に設けられており、
前記送風システムは、ファンおよび第一流路を含み、前記ファンの出口は前記第一流路の第一端に繋がり、前記第一流路の第二端は前記遮風面へ空気を吹き出すために使用され、
前記第一流路は、可撓管として構成され、第二端が前記バッフル板に固定されており、
前記バッフル板には、前記バッフル板の第一面に連結される仕切り板が設けられており、前記仕切り板の前記バッフル板から離れた面により前記遮風面が構成され、前記仕切り板と前記バッフル板との間に空洞が形成され、前記空洞により第二流路が構成され、前記送風システムは前記第二流路を介して前記遮風面へ空気を吹き出すことを特徴とすレンジフード。
【請求項6】
前記仕切り板の下側の縁と前記バッフル板との間には、隙間が残っており、前記第二流路内の空気流が前記隙間を介して流出し、前記仕切り板の下側には、前記第二流路から流出した空気流を、前記仕切り板に沿って流れるようにガイドするためのガイド構造が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のレンジフード。
【請求項7】
前記ガイド構造はガイド板を含み、前記ガイド板の一側縁が前記バッフル板に連結されながら、前記バッフル板に対して角度をなすように設けられており、
前記仕切り板と前記バッフル板との間の隙間は前記ガイド板と前記バッフル板との間にあり、
前記ガイド板と前記仕切り板との間には前記第二流路の吹出し口が形成されていること
を特徴とする請求項6に記載のレンジフード。
【請求項8】
前記ガイド構造と前記バッフル板とは一体的に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のレンジフード。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のレンジフードの制御方法であって、
前記レンジフードがオンにされると、前記送風システムがオンにされ、前記遮風面へ送風し、前記レンジフードがオフにされると、前記送風システムがオフにされることを含むことを特徴とするレンジフードの制御方法。
【請求項10】
前記送風システムの送風量は油煙の濃度に基づいて決定されることを特徴とする請求項9に記載の制御方法。

【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本願は、2018年8月24日に中国特許庁へ提出された、出願番号が201810975952.3であり、発明の名称が「レンジフードおよびその制御方法」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本発明は、厨房用空気処理装置に関連する技術分野に関し、特にレンジフードおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
横吸い込み式レンジフードは、視線を遮ったり頭をぶつけたりしない等のメリットがあり、近年、消費者から注目され、比較的大きい市場シェアを占めている。近年、市場に投入された開閉式横吸い込みレンジフードは、油煙の吸込効果がさらに向上され、その開閉式バッフル板は主に油煙を遮断する機能を担い、レンジフードの排煙効果をより優れたものにする。
【0004】
しかしながら、開閉式バッフル板は以下の問題がある。その内面が油煙を遮断する機能を担い、作動時、開閉式バッフル板の内面が油煙に直接接触するため、内面の油汚れがひどい。そして、内部の空間が限られており、開閉板を取り外すことができないか、或いは取り外すのが不便であり、掃除が困難であり、適時掃除しなければ、時間が経つにつれ油滴が滴り落ちるため、ユーザを深く悩ませる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明の目的の一つは、油汚れの付着を低減できるレンジフードおよびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一態様によれば、レンジフードを提供し、吸込口が設けられている筐体を含み、煙が前記吸込口を介して前記筐体の内部に入ることができ、前記レンジフードには、煙を前記吸込口へ流れるようにガイド可能な遮風面が形成されており、
前記レンジフードは、前記遮風面へ空気を吹き出して、前記遮風面において、煙を前記遮風面から分離するための空気膜を形成する送風システムをさらに含む。
【0007】
好ましくは、前記筐体には、前記吸込口を閉める第一位置と前記吸込口を開放する第二位置とを有するバッフル板が可動に設けられており、
前記バッフル板の前記筐体に近い第一面により前記遮風面が構成される。
【0008】
好ましくは、前記送風システムは、ファンおよび第一流路を含み、前記ファンの出口は前記第一流路の第一端に繋がり、前記第一流路の第二端は前記遮風面へ空気を吹き出す。
【0009】
好ましくは、前記ファンが前記筐体に取り付けられ、前記ファンは、前記筐体の頂部に位置し、入り口が上方に向いている。
【0010】
好ましくは、前記第二端の出口は上方に向け、空気流が前記遮風面の下方から上向きに流れて前記空気膜が形成される。
【0011】
好ましくは、前記第一流路は可撓管として構成され、第二端が前記バッフル板に固定されている。
【0012】
好ましくは、前記バッフル板の内部に空洞が形成され、前記空洞により第二流路が構成され、前記第一流路の第二端が前記バッフル板の上側に連結されながら、前記第二流路に連通し、
前記バッフル板の下部には、前記第二流路に連通する吹出し口が設けられ形成されており、前記吹出し口は、前記吹出し口から吹き出した空気流が前記バッフル板の第一面に沿って流れるように上方に向けている。
【0013】
好ましくは、前記バッフル板には、前記バッフル板の第一面に連結される仕切り板が設けられており、前記仕切り板の前記バッフル板から離れた面により前記遮風面が構成され、前記仕切り板と前記バッフル板との間に空洞が形成され、前記空洞により第二流路が構成され、前記送風システムは前記第二流路を介して前記遮風面へ空気を吹き出す。
【0014】
好ましくは、前記仕切り板の下側の縁と前記バッフル板との間には、隙間が残っており、前記第二流路内の空気流が前記隙間を介して流出し、前記仕切り板の下側には、前記第二流路から流出した空気流を、前記仕切り板に沿って流れるようにガイドするためのガイド構造が設けられている。
【0015】
好ましくは、前記ガイド構造はガイド板を含み、前記ガイド板の一側縁が前記バッフル板に連結されながら、前記バッフル板に対して角度をなすように設けられており、前記仕切り板と前記バッフル板との間の隙間は前記ガイド板と前記バッフル板との間にあり、前記ガイド板と前記仕切り板との間には前記第二流路の吹出し口が形成されている。
【0016】
好ましくは、前記ガイド構造と前記バッフル板とは一体的に形成されている。
【0017】
第二態様によれば、上記レンジフードの制御方法を提供し、前記制御方法は、
前記レンジフードがオンにされると、前記送風システムがオンにされ、前記遮風面へ送風し、前記レンジフードがオフにされると、前記送風システムがオフにされることを含む。
【0018】
好ましくは、前記送風システムの送風量は油煙の濃度に基づいて決定される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るレンジフードは、送風システムが設けられており、送風システムにより遮風面へ空気を吹き出して空気膜が形成され、空気膜により煙を隔離することで、煙が遮風面に直接接触することができなくなるため、遮風面に付着する油汚れを低減することができる。レンジフードの掃除頻度および掃除の難しさを低減することができ、ユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明し、本発明の上述したおよび他の目的、特徴およびメリットがより明らかになる。図面において、
図1】本発明に係るレンジフードの構造模式図を示している。
図2】レンジフードの使用状態模式図を示している。
図3】レンジフードの使用状態の断面模式図を示している。
図4】バッフル板および送風システムの断面模式図を示している。
図5】バッフル板および送風システムの構造模式図を示している。
図6図4におけるA箇所の拡大図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。ここで提供される図面はいずれも説明するためのものであり、図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていないことは、当業者が理解するであろう。
【0022】
文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、明細書および特許請求の範囲全般における「含む」、「有する」といった用語は、排他的または網羅的な意味ではなく、包括的な意味、つまり、「・・・を含むがこれに限られない」という意味であると理解されるべきである。
【0023】
なお、本発明の説明において、「第一」、「第二」などの用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を教示又は示唆すると理解してはならない。また、特別な説明がない限り、「複数」とは2つ以上を意味する。
【0024】
図1図2に示すように、本発明に係るレンジフードは筐体1を含み、前記筐体1には、バッフル板2および排出経路3が設けられ、さらに、吸込口11が設けられている。前記バッフル板2は、前記筐体1の前記吸込口11に対向する位置に可動に設けられており、前記バッフル板2は、前記吸込口11を塞ぐ第一位置(図1に示す)と、前記吸込口11を開放する第二位置(図2に示す)とを有する。前記筐体1内には通風路が形成されており、前記通風路は、前記吸込口11と前記排出経路3とを連通する。前記通風路の内部にはさらにファンシステムが設けられており、前記ファンシステムは、空気流を前記吸込口11から流入させ、その後、前記排出経路3を流れて流出させる駆動力を提供するために使用される。前記筐体3は前面パネル4をさらに含み、前記前面パネル4は、前記バッフル板2が前記第一位置にある場合、前記前面パネル4が前記バッフル板2と同一平面内にあるように構成される。そして、前記前面パネル4は前記バッフル板2より下方にあり、すなわち、前記前面パネル4は前記吸込口11より下方にある。前記前面パネル4に、制御、表示などの機能を実現する部材が設置可能である。
【0025】
図3に示すように、前記バッフル板2が前記第二位置にある場合、前記バッフル板2は前記前面パネル4がある平面に対して角度αをなし、前記角度αの取りうる値の範囲は30~60度である。好ましくは、前記角度αは、前記バッフル板2が前記第二位置で直立状態となる大きさにされ、これにより、前記角度αが小さすぎることによって遮風効果が悪化すること、或いは、前記角度αが大きすぎることによって前記バッフル板2がスペースを過多に占めることを回避する。
【0026】
図3図4に示すように、前記レンジフードは送風システム5をさらに含み、前記送風システム5は、前記レンジフード上の遮風面へ風を吹き出すために使用されることができる。前記遮風面は、前記レンジフードが作動しているときに、前記吸込口11に入る前の煙の流れをガイドしたり、煙の流れを堰き止めたりすることができる面として構成される。前記遮風面は、前記筐体1の構造の一部、例えば、集煙フードの内壁に形成されることができ、或いは、前記遮風面は、他の構造に形成されてもよく、例えば、本実施例において、前記遮風面は前記バッフル板2に形成されている(後文で詳しく説明する)。
【0027】
前記レンジフードが作動すると、前記送風システム5は同期して作動し、前記遮風面へ風を吹き出すことにより、前記遮風面に空気膜が形成され、前記空気膜は煙を前記遮風面から分離することができるため、油煙が前記遮風面に直接接触するのを回避し、さらに、前記遮風面に油汚れが付着するのを回避し、このようにして、前記遮風面を清潔に保証することができ、手作業によるクリーニングの回数を減らすことができるか、或いは、前記遮風面を人の手でクリーニングする必要がなくなる。
【0028】
図4図5に示すように、本実施例において、前記バッフル板2の第一面(即ち、前記筐体1に近い面)により前記遮風面が構成され、前記送風システム5は前記バッフル板2の第一面に向けて風を吹き出し、空気流を前記バッフル板2の第一面に沿って流すことにより、前記バッフル板2の第一面に空気膜が形成される。前記送風システム5は第一流路51およびファン52を含み、前記ファン52は、油煙が生成される位置から離れた位置に設けられ、例えば、前記筐体1の頂部に設けられるため、前記ファン52に油煙を含むガスが吸い込まれるのを回避する。前記ファン52の出口が前記第一流路51の入り口に繋がり、前記第一流路51の出口が前記バッフル板2の第一面に位置し、前記ファン52の作用により、前記空気流が前記第一流路51を通って前記バッフル板2の第一面に吹き付けられながら、前記バッフル板2の第一面に沿って流れるため、前記バッフル板2の第一面に油煙を隔離できる空気膜が形成される。好ましくは、前記第一流路51の出口端が前記バッフル板2に固定され、さらに、前記第一流路51は、前記バッフル板2が動くにつれて変形可能なホースとして構成される。好ましくは、空気流をより均一にするために、前記第一流路51の出口は細長い出口とされており、空気流が前記バッフル板2の第一面全体に沿って流れることができるように前記バッフル板2の縁に沿って延設される。さらに、前記第一流路51の出口は前記バッフル板2の下側に設けられ、上方に向けて風を吹き出し、即ち、前記第一流路51の出口の配置により、前記バッフル板2の第一面に形成された空気膜のガス流れ方向が下から上に向かって流れる方向であるため、前記空気膜の流れ方向が前記レンジフードに吸い込まれた煙の流れ方向と同じになり、さらに、前記空気膜が煙の流れをもガイドする機能を果たし、一層、煙が前記吸込口11へ流れるのに寄与する。
【0029】
好ましくは、前記バッフル板2の第一面には第二流路53が設けられており、前記第二流路53は前記第一流路51に連通している。前記第二流路53の入り口は、前記ファン2との距離をより小さくするように前記バッフル板2の上側に設けられ、これにより、前記第一流路51の長さをより小さくすることができ、前記送風システム5が前記レンジフード内で占めるスペースをさらに低減する。前記バッフル板2の第一面には仕切り板531が設けられており、前記仕切り板531と前記バッフル板2とは一定の距離を隔てて設けられる。前記仕切り板531と前記バッフル板2との間の空間により前記第二流路53が構成され、この場合、前記仕切り板531で前記遮風面が構成される。図6に示すように、前記仕切り板531の下側の縁と前記バッフル板2との間には、前記仕切り板531の縁に沿って延在する隙間が残っているとともに、前記仕切り板531の下側には、前記第二流路53から吹き出した風をガイドするガイド構造が設けられている。前記ガイド構造は、ガイド板532として構成されることが好ましく、前記ガイド板532は前記仕切り板531の縁に沿って延び、前記ガイド板532の一側縁は、前記バッフル板2に接続されながら、前記バッフル板2に対して角度をなすように設けられている。前記仕切り板531と前記バッフル板2との間の隙間は、前記ガイド板532と前記バッフル板2との間にあり、前記ガイド板532と前記仕切り板531は重なり部分を有し、かつ重なり部分同士間は一定の距離を隔てる。前記ガイド板532の配置により、前記仕切り板531と前記ガイド板532との間に前記第二流路53の吹出し口が形成されるとともに、前記第二流路53の吹出し口は上方に向けて、吹き出した空気流を前記仕切り板531に沿って流す。好ましくは、前記ガイド板532は、ガイド効果をより優れたものにするために、曲面板として構成される。好適な実施例において、前記ガイド板532は、前記バッフル板2で折り曲がることによって形成された一体構造として設けられてもよい。さらに、前記仕切り板531と前記バッフル板2との間、および/または、前記仕切り板531と前記ガイド板532との間にはネックダウン構造が形成されており、即ち、出口での間隔が小さくなり、これにより、吹き出し圧力が上がり、空気流の速度が加速され、煙の隔離効果がより優れている。
【0030】
他の実施例において、前記第二流路53は、前記バッフル板2の内部に形成されることもでき、即ち、前記バッフル板2は内部が中空になっている構造として設けられてもよい。前記バッフル板2の内部の空間により前記第二流路53が構成され、このようにして、前記レンジフードの全体構造をさらに簡素化することができる。
【0031】
好ましくは、前記送風システム5は、前記レンジフードの制御システムによって制御されることで、レンジフードのファンシステムと同期して作動することができる。前記レンジフードの具体的な制御方法は、前記バッフル板2が前記第二位置に動くと、前記レンジフードのファンシステムがオンにされて風を排出し、前記送風システム5が同期してオンにされることを含む。さらに、前記レンジフードには油煙検知装置が設けられており、前記油煙検知装置は、油煙の濃度を検知することができるとともに、検知データを前記制御システムに伝送することができ、前記制御システムは、油煙の濃度に基づいて、前記ファンシステムおよび/または前記送風システムが作動するように制御する。例えば、油煙の濃度が高い場合、前記ファンシステムのファンの回転速度を上げて、排出量、即ち単位時間あたりの排出量を高めるように制御するとともに、前記送風システム5のファン52の回転速度を上げて、送風量、即ち単位時間あたりの送風量を高めるように制御する。或いは、油煙の濃度が低い場合、前記ファンシステムのファンの回転速度を下げるように制御するとともに、前記送風システム5のファン52の回転速度を下げるように制御する。或いは、前記油煙検知装置の検知データにより前記送風システム5を個別に制御し、前記ファンシステムを手動で制御するようにしてもよい。
【0032】
本発明に係るレンジフードは、送風システムが設けられることにより、レンジフードの遮風面に空気膜が形成されるため、油煙が遮風面に直接接触するのを回避し、油汚れの遮風面への付着を低減又は回避し、レンジフードを掃除する作業量を低減する。そして、空気膜により油煙の流れをガイドすることもでき、一層、油煙のファン内への流れに寄与し、排煙効果をより優れたものにする。
【0033】
衝突しない限り、上述した各好適な態様を自由に組み合わせたり重ね合わせたりすることができるのは、当業者が容易に理解することである。
【0034】
上述した実施形態は例示に過ぎず、限定的なものではなく、本発明の基本原理から逸脱することなく、当業者が上述した詳細に対してなし得た様々な明確な又は同等の修正または置き換えは、すべて本発明の請求項の範囲内に含まれることは、理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6