(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】発光モジュール、発光モジュールの製造方法及び電子装置
(51)【国際特許分類】
H03K 17/96 20060101AFI20230427BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20230427BHJP
【FI】
H03K17/96 G
H01L33/00 L
(21)【出願番号】P 2021075458
(22)【出願日】2021-04-28
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】202010723138.X
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518382946
【氏名又は名称】業成科技(成都)有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】518426930
【氏名又は名称】業成光電(深セン)有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】518382968
【氏名又は名称】英特盛科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔡 漢龍
(72)【発明者】
【氏名】管 益章
(72)【発明者】
【氏名】趙 天行
【審査官】石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0304484(US,A1)
【文献】特開2015-225862(JP,A)
【文献】特開2009-295948(JP,A)
【文献】国際公開第2009/004740(WO,A1)
【文献】特開2018-088557(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 17/74-17/98
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光モジュールであって、
透光領域が形成された第1基板と、
導光層と、
前記導光層に設けられ、光を出射し、かつ出射した光が前記透光領域を通過する複数の発光素子と、
前記透光領域に正対するタッチセンサと、
前記第1基板と前記導光層との間に位置し、且つ前記透光領域に位置合わせされた開口が開設された第1反射層と、
前記導光層の前記第1基板から離れた側に位置する第2反射層とを含み、
前記第1反射層の前記第1基板から離れた側に拡散層が設けられるか、前記第2反射層の前記導光層側に近い側に拡散層が設けられるか、または、前記第1反射層の前記第1基板から離れた側と前記第2反射層の前記導光層側に近い側に拡散層が設けられ、前記拡散層は、前記複数の発光素子が出射する光を拡散して均一化
し、
前記第1基板に対向し、前記導光層の前記第1基板から離れた側に位置する第2基板をさらに備え、
前記複数の発光素子が出射する光の前記導光層における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイをさらに具備し、
前記導光網点アレイは、前記第1基板上であって前記開口の領域内に位置することを特徴とする発光モジュール。
【請求項2】
前記導光層には拡散粒子が分布されていることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1基板と前記第1反射層との間に遮光層が設けられ、前記遮光層には、前記透光領域に正対する開孔が開設されており、前記開孔は、前記複数の発光素子が出射する光が通過可能となるように前記開口に位置合わせされて連通していることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第1反射層は、金属材料であり、前記発光モジュールは、前記第1反射層と前記導光層との間に位置する透明絶縁層をさらに備え、前記複数の発光素子と前記タッチセンサとは、前記透明絶縁層上に位置し、且つ、前記導光層に覆われていることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記第2反射層は、前記第2基板の前記第1基板から離れる側または前記第1基板に近い側に位置することを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記第2反射層が前記第2基板の前記第1基板に近い側に位置し、且つ、前記第2反射層が金属材質である場合、前記発光モジュールは前記導光層と前記第2反射層との間に位置する透明絶縁層をさらに有し、前記複数の発光素子と前記タッチセンサとは、前記透明絶縁層上に位置し、前記導光層は、前記複数の発光素子と前記透明絶縁層とを覆うことを特徴とする請求項
5に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記第2反射層が、前記第2基板の前記第1基板から離れる側に位置し、且つ、前記第2基板が透光材質である場合、前記複数の発光素子と前記タッチセンサとが、前記第2基板上に位置し、前記導光層が、前記第2基板、前記発光素子および前記第1反射層とを覆うことを特徴とする請求項
5に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記複数の発光素子は、前記導光層のうち前記第1基板に近い側に設けられ、前記タッチセンサは、前記導光層のうち前記第2基板に近い側に設けられ、あるいは、前記複数の発光素子は、前記導光層のうち前記第2基板に近い側に設けられ、前記タッチセンサは、前記導光層のうち前記第1基板に近い側に設けられていることを特徴とする請求項
5に記載の発光モジュール。
【請求項9】
発光モジュールの製造方法であって、
透光領域が形成された第1基板を提供するステップと、
前記第1基板の一側に反射材料を吹き付けて第1反射層を形成し、前記第1反射層に前記透光領域に位置合わせされた開口を形成するステップと、
表面パッチ技術によって前記第1反射層の前記第1基板から離れた側に複数の発光素子を形成するステップと、
前記第1反射層と前記複数の発光素子とを覆う導光層を形成するステップと、
前記導光層の前記第1基板から離れた側に反射材料を吹き付けて第2反射層を形成するステップと、を含み、
前記第1反射層の前記第1基板から離れた側に拡散層が設けられるか、前記第2反射層の前記導光層側に近い側に拡散層が設けられるか、または、前記第1反射層の前記第1基板から離れた側と前記第2反射層の前記導光層側に近い側に拡散層が設けられ、前記拡散層は、前記複数の発光素子が出射する光を拡散して均一化
し、
前記第1基板に対向し、前記導光層の前記第1基板から離れた側に位置する第2基板をさらに備え、
前記複数の発光素子が出射する光の前記導光層における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイをさらに具備し、
前記導光網点アレイは、前記第1基板上であって前記開口の領域内に位置することを特徴とする発光モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記第1反射層を形成する前に、前記第1基板上に不透光インクを印刷して遮光層を形成し、前記遮光層上に前記開口と位置を合わせて連通する開孔を形成し、前記開孔領域内に透光インクを印刷するステップを含むことを特徴とする請求項
9に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項11】
本体と、前記本体上に配置された請求項1~
8のいずれか1項に記載の発光モジュールとを有する電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュール及び発光モジュールの製造方法、電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回路が小さくなるにつれて、単位面積あたりの電子部品が急速に増加し、電子装置の外観や設計が必要になる。このような目的を達成するために、電子装置の各素子は、より多くの機能を有することが必要である。そのため、射出成形の装置に、電子素子のインモールド電子(In-Mold Electronics、IME)を組み込む技術が盛り上がっている。従来のIME技術により作製された発光素子における側面発光LEDの発光角度は約120°乃至160°であり、有効発光距離は約5mmである。従来の発光モジュールでは、側面発光LEDの出射光が光反射と光屈折による光伝送損失により、側面発光LEDから出射された光が発光機能アイコンを有する発光領域の全てを覆うことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、発光素子から発光される光の利用効率を効果的に向上させることができる発光モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発光モジュールであって、
透光領域が形成された第1基板と、
導光層と、
前記導光層に設けられ、光を出射し、かつ出射した光が前記透光領域を通過する複数の発光素子と、
前記透光領域に正対するタッチセンサと、
前記第1基板と前記導光層との間に位置し、且つ前記透光領域に位置合わせされた開口が開設された第1反射層と、
前記導光層の前記第1基板から離れた側に位置する第2反射層とを含むことを特徴とする発光モジュール。
【0005】
本発明は、前記発光モジュールの製造方法を更に提供し、
透光領域が形成された第1基板を提供するステップと、
前記第1基板の一側に反射材料を吹き付けて第1反射層を形成し、前記第1反射層に前記透光領域に位置合わせされた開口を形成するステップと、
表面パッチ技術によって前記第1反射層の前記第1基板から離れた側に複数の発光素子を形成するステップと、
前記第1反射層と前記複数の発光素子とを覆う導光層を形成するステップと、
前記導光層の前記第1基板から離れた側に反射材料を吹き付けて第2反射層を形成するステップと、を含むことを特徴とする発光モジュールの製造方法。
【0006】
また、本発明は、本体と、前記本体上に配置された発光モジュールとを有する電子装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
従来の技術に対して、前記発光モジュールの前記複数の発光素子を前記導光層に設けることにより、前記複数の発光素子が発する光が直接空気中で伝送することによる光損失を低減することができ、前記第1反射層および前記第2反射層の光の利用率を効果的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図2】本発明の第2実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図3】本発明の第3実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図4】本発明の第4実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る複数の発光素子が発する光が開孔を通過する発光範囲の模式図である。
【
図6】本発明の第5実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図7】本発明の第6実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図8】本発明の第7実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図9】本発明の第8実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図10】本発明の第9実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図11】本発明の第10実施形態に係る発光モジュールの概略構成図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る発光モジュールの製造方法のフロー図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る電子装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態をさらに説明する。
【0010】
以下、本出願の実施形態について、本出願の実施形態における図面を参照して説明される。なお、記載された各実施形態は、本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではないことは明らかである。
【0011】
第1実施形態
図1を参考すると、
図1は本発明の第1実施形態に係る発光モジュール100である。前記発光モジュール100は、第1基板1と、導光層2と、複数の発光素子3と、タッチセンサ4と、遮光層5と、第1反射層8と、第2反射層10と、を含む。前記第1基板1は透光材料であり、前記第1基板1は光を透過可能な透光領域(未図示)を形成する。前記複数の発光素子3は、前記導光層2内に設けられており、前記複数の発光素子3は、光を出射し、出射された光が前記透光領域を通過する。第1反射層は前記第1基板1と前記導光層2との間に位置し、前記第1反射層8には前記透光領域に位置合わせされている開口7が開設されている。前記遮光層5は、前記第1基板1と前記第1反射層8との間に位置し、前記透光領域に正対する開孔6が開設されており、前記開孔6は、前記複数の発光素子が出射する光が通過可能となるように前記開口7に位置合わせされて連通している。前記第2反射層10は、前記導光層2の前記第1基板1から離れる側に位置している。前記開孔6は1つの機能アイコンを規定し、前記複数の発光素子3が出射した光が伝送されて当該機能アイコンが照らされる。前記機能アイコンとは、意味を持ちつつ機能表示を有する図形である。
【0012】
前記タッチセンサ4は、前記導光層2内に設けられ、前記透光領域に正対して配置され、前記タッチセンサ4は外力が前記透光領域に対応する前記発光モジュール100の表面に接触しているかどうかを感知するために使用される。前記開孔6、開口7、および前記透光領域は互いに位置合わせされており、前記複数の発光素子3が発する光は、前記開口7、前記開孔6および前記透光領域を通過して発光モジュール100から出射される。これにより、前記複数の発光素子3から出射した光は、前記透光領域を通過して前記透光領域に正対して配置されている前記タッチセンサ4をタッチするようにユーザに指示し、または、ユーザが前記タッチセンサ4をタッチした場合、前記複数の発光素子3からの光が前記透光領域を明るく照明する。
【0013】
本実施形態において、前記第1基板1は、ポリマー、熱可塑性材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、メチルメタクリレート及びスチレン(MS樹脂)の共重合体、ガラス、有機材料、繊維材料又はポリエチレンテレフタレート(PET)であり得るが、これらに限定されない。
【0014】
本実施形態において、前記発光素子3は、側面発光型のLEDである。
図1中の矢印はLEDの発光方向である。
【0015】
本実施形態では、前記第1反射層8が金属材料であり、前記発光モジュール100は、前記第1反射層8と前記導光層2との間に位置する透明絶縁層9をさらに含む。前記透明絶縁層9は、前記第1反射層8を覆い、延伸して前記開口7を充填したり、または、前記開口7と前記開孔6を充填することができる。前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4は、前記透明絶縁層9の前記第1基板1から離れる側に位置し、且つ、前記複数の発光素子3および前記透明絶縁層9が前記導光層2で覆われている。
【0016】
本実施形態において、前記第1基板1は透光材料であり、前記遮光層5は非透光材料であり、前記遮光層5に開設された前記開孔6内に透光材料が充填されて発光領域が形成される。具体的には、前記遮光層5は、印刷された光を透過しないインクであってもよい。前記開孔6には、第1基板1と同じ透光材料を充填されたり、前記開孔6内に透光インクを印刷したりすることができる。又は、前記開孔6は、前記透明絶縁層9によって充填されている。さらに、又は前記開孔6内に充填されたのは空気である。
【0017】
本実施形態において、前記透明絶縁層9上には、前記複数の発光素子3を電気的に接続する配線がさらに設けられており、前記複数の発光素子3は、前記配線を介してフレキシブル基板(FPC)または他の電気的な接続により回路基板に接続されてもよい。
【0018】
本実施形態では、前記導光層2は、導光用の樹脂層である。具体的には、前記導光層2に用いる材料は、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、またはアリルジグリコールカーボネートで有り得るが、これに限定されない。前記複数の発光素子3は、前記導光層2に設けられており、前記複数の発光素子3が出射した光が直接空気中を伝送する際に生じる光損失の低減、および前記発光モジュール100の厚みの低減に有利である。前記複数の発光素子3から出射した光が前記導光層2を通過して第1反射層8または第2反射層10上に到達して前記第1反射層8または第2反射層10で反射されることで前記複数の発光素子3からの光の伝送方向が変化し、さらに多くの前記複数の発光素子3から出射した光が前記開孔6により形成された発光領域を通過し、前記発光モジュール100の発光領域の発光範囲を広げる効果を奏する。
【0019】
第2の実施形態
図2を参照して、
図2は本発明の第2実施形態の発光モジュール101である。前記発光モジュール101は、本発明の第1実施形態における発光モジュール100と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール101は、さらに、前記導光層2中に分散された拡散粒子12を備えている。本実施形態において、前記拡散粒子12の直径は2μm以上16μm以下である。前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3の発光の均一性を効果的に高めることができる。
【0020】
第3実施形態
図3を参照して、
図3は本発明の第3実施形態の発光モジュール102である。前記発光モジュール102は、本発明の第1実施形態における発光モジュール100と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール102は、さらに、前記複数の発光素子3が出射する光の前記導光層2における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイ11をさらに具備する。具体的には、前記導光網点アレイ11は、前記第1基板1上であって前記開口7の領域内に位置する。前記透明絶縁層9は、前記導光網点アレイ11と前記第1反射層8とを覆っている。
【0021】
前記発光モジュール100に比べて、前記発光モジュール102の前記導光網点アレイ11は、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6を透過するように、前記複数の発光素子3から出射する光の利用率をより高めることができる。具体的には、前記複数の発光素子3から出射する光が前記導光層2で全反射されると、前記出射する光が前記開孔6に伝送することができず、このとき、前記導光網点アレイ11は、前記複数の発光素子3の全反射を行う出射光の伝送方向を効果的に変化させることができ、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6を通過するようになり、更に、前記出射光の利用率および前記発光モジュール102の発光領域における発光範囲を広げる効果をより高めることができる。
【0022】
第4実施形態
図4を参照して、
図4は本発明の第4実施形態の発光モジュール103である。前記発光モジュール103は、本発明の第3実施形態における発光モジュール102と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール103は、さらに、前記導光層2中に分散された拡散粒子12を備えている。前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3の発光の均一性を効果的に高めることができる。
【0023】
第1実施形態~第4実施形態の変更例
上記の第1実施形態~第4実施形態では、前記発光モジュール100、前記発光モジュール101、前記発光モジュール102、および前記発光モジュール103は、拡散層(未図示)をさらに備えている。具体的には、前記発光モジュール100、発光モジュール101、発光モジュール102、発光モジュール103において、前記第1反射層8の第1基板1から離れる側に拡散層が設けられるか、前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられているか、前記第1反射層8の第1基板1から離れる側と前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられている。前記拡散層は、前記複数の発光素子3の出射光の均一性を高めることに有利である。
【0024】
前記発光モジュール103は、前記導光層2と、前記第1反射層8と、前記第2反射層10と、前記導光網点アレイ11と、前記拡散層とを組み合わせて、前記複数の発光素子3の出射光の実効均一性および利用率を効果的に高めることにより、前記開孔6への前記出射光の伝送を大きくして前記機能アイコンを明るくして、
図5に示されるように、前記出射光が前記機能アイコンを完全に覆うようにする。
図5における斜線ハッチング部分は、前記複数の発光素子3から出射する光の前記開孔6における発光範囲である。前記複数の発光素子3の出射光の発光範囲の実効形状は、
図5に示した形状に限定されず、前記開孔6が規定する機能アイコンの形状の変化に応じて形状が変化する。
【0025】
他の実施形態では、前記第1反射層8が非金属材質である場合、前記発光モジュール100、前記発光モジュール101、前記発光モジュール102および前記発光モジュール103は透明絶縁層9を省くことができる。
【0026】
第5実施形態
図6を参照して、
図6は本発明の第5実施形態の発光モジュール104であり、前記発光モジュール104は前記発光モジュール100と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール104は、前記第1基板1に対向し、且つ、前記導光層2の前記第1基板1から離れた側に位置する第2基板13をさらに備え、前記第2反射層10は、前記第2基板13の前記第1基板1に近い側に位置する。前記発光モジュール100では、前記透明絶縁層9は前記第1反射層8と前記導光層2との間に位置し、一方、発光モジュール104では、前記透明絶縁層9は前記第2反射層10と前記導光層2との間に位置している。
【0027】
本実施形態において、前記第2反射層10は、前記第2基板13の前記第1基板1から近い側に位置している。本実施形態において、前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4は、前記透明絶縁層9上に設けられ、且つ、前記導光層2は前記複数の発光素子3、前記第1反射層8、前記開口7および前記透明絶縁層9を覆う。
【0028】
本実施形態において、前記複数の発光素子3から出射した光が前記導光層2を通過して前記第1反射層8または前記第2反射層10上に到達して前記第1反射層8または第2反射層10で反射されることで前記複数の発光素子3からの光の伝送方向が変化し、さらに多くの前記複数の発光素子3から出射した光が前記開孔6により形成された発光領域を通過し、前記発光モジュール104の発光領域の発光範囲を広げる効果を奏する。
【0029】
第6実施形態
図7を参照して、
図7は本発明の第6実施形態の発光モジュール105であり、前記発光モジュール105は、本発明の第5実施形態における発光モジュール104と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール105は、さらに、前記複数の発光素子3が出射する光の前記導光層2における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイ11をさらに具備する。具体的には、前記導光網点アレイ11は前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に位置し、且つ、前記透明絶縁層9は前記導光網点アレイ11を覆う。
【0030】
本実施形態において、前記導光層2には拡散粒子が分布されており、前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を効果的に高めることができ、前記複数の発光素子3の発光範囲を広げることに有利である。
【0031】
第7実施形態
図8を参照して、
図8は本発明の第7実施形態の発光モジュール106であり、前記発光モジュール106は、本発明の第5実施形態における発光モジュール104と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール106は、さらに、前記複数の発光素子3が出射する光の前記導光層2における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイ11をさらに具備する。具体的には、前記導光網点アレイ11は、前記第1基板1上であって前記開口7の領域内に位置し、前記導光層2は前記第1反射層8と前記導光網点アレイ11とを覆っている。
【0032】
本実施形態において、前記導光層2には拡散粒子が分布されており、前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を効果的に高めることができる。
【0033】
前記発光モジュール104に比べて、前記発光モジュール105および前記発光モジュール106の前記導光網点アレイ11は、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6を透過するように、前記複数の発光素子3から出射する光の利用率をより高めることができる。具体的には、前記発光モジュール105および前記発光モジュール106の前記複数の発光素子3から出射する光が前記導光層2で全反射されると、前記出射光が前記開孔6に伝送することができず、このとき、前記導光網点アレイ11は、前記複数の発光素子3の全反射を行う出射光の伝送方向を効果的に変化させることができ、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6により形成された発光領域を通過するようになり、更に、前記出射光の利用率を向上させ、前記発光モジュール105および前記発光モジュール106の発光領域における発光範囲を広げる効果を果たす。
【0034】
第5実施形態~第7実施形態の変更例
上記の第5実施形態~第7実施形態では、前記発光モジュール104、前記発光モジュール105および前記発光モジュール106は、拡散層(未図示)をさらに備えている。具体的には、前記発光モジュール104、発光モジュール105および発光モジュール106において、前記第1反射層8の前記第1基板1から離れる側に拡散層が設けられるか、前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられているか、前記第1反射層8の前記第1基板1から離れる側と前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられている。前記拡散層は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を高めることに有利である。
【0035】
前記発光モジュール105および前記発光モジュール106は、前記導光層2と、前記第1反射層8と、前記第2反射層10と、前記導光網点アレイ11と、前記拡散層とを組み合わせて、前記複数の発光素子3の出射光の実効均一性および利用率を効果的に高めることにより、効率的に前記開孔6への前記出射光の伝送を大きくして前記機能アイコンを明るくして、これにより、
図5に示されるように、前記出射光が前記機能アイコンを完全に覆い、前記出射光が前記機能アイコンを覆う効果が得られる。
【0036】
他の実施形態では、前記第2反射層10が非金属材質である場合、前記発光モジュール104、前記発光モジュール105および前記発光モジュール106は透明絶縁層9を省くことができる。
【0037】
第8実施形態
図9を参照して、
図9は本発明の第8実施形態の発光モジュール107であり、前記発光モジュール107は前記発光モジュール100と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール107は、前記第1基板1に対向し、且つ、前記導光層2の前記第1基板1から離れた側に位置する第2基板13をさらに備え、前記第2反射層10は、前記第2基板13の前記第1基板1から離れる側に位置し、前記発光モジュール100は、透明絶縁層9を含み、前記発光モジュール107は、透明絶縁層9を有しないし、前記発光モジュール100では、前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4は前記透明絶縁層9上に設けられているが、前記発光モジュール107では、前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4は前記第2基板13上に位置し、前記導光層2は、前記第1反射層8、前記開孔6、前記複数の発光素子3、前記タッチセンサ4および前記第2基板13を覆う。
本実施形態において、前記第2基板は透光材料である。本実施形態において、前記第2反射層10は、前記第2基板13の前記第1基板1から離れる側に位置している。
【0038】
本実施形態において、前記複数の発光素子3から出射した光が前記導光層2を通過して前記第1反射層8または前記第2反射層10上に到達して前記第1反射層8または第2反射層10で反射されることで前記複数の発光素子3からの光の伝送方向が変化し、さらに多くの前記複数の発光素子3から出射した光が前記開孔6により形成された発光領域を通過し、前記発光モジュール107の発光領域の発光範囲を広げる効果を奏する。
【0039】
第9実施形態
図10を参照して、
図10は本発明の第9実施形態の発光モジュール108であり、前記発光モジュール108は、本発明の第8実施形態における発光モジュール107と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール108は、さらに、前記複数の発光素子3が出射する光の前記導光層2における伝送方向を変更するために前記透光領域に正対して配置された導光網点アレイ11をさらに具備する。具体的には、前記導光網点アレイ11は、前記第2反射層10の前記導光層2近い側に位置する。
【0040】
本実施形態において、前記導光網点アレイ11は前記第2基板の前記第1基板から離れる側に位置し、且つ、前記第2反射層10は前記導光網点アレイ11を覆う。前記導光層2には拡散粒子が分布されており、前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を効果的に高めることができ、前記複数の発光素子3の発光範囲を広げることに有利である。
【0041】
第10実施形態
図11を参照して、
図11は本発明の第10実施形態の発光モジュール109であり、前記発光モジュール109は、本発明の第8実施形態における発光モジュール107と基本的に同じであり、両者の相違点は、前記発光モジュール109は、さらに、前記複数の発光素子3が出射する光の前記導光層2における伝送方向を変更するために前記開孔6に正対して配置された導光網点アレイ11をさらに具備する。具体的には、前記導光網点アレイ11は、前記第1基板1上であって前記開口7の領域内に位置し、且つ、前記導光層2は前記第1反射層8と前記導光網点アレイ11とを覆っている。
【0042】
本実施形態において、前記導光層2には拡散粒子が分布されており、前記拡散粒子12は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を効果的に高めることができる。
【0043】
前記発光モジュール107に比べて、前記発光モジュール108および前記発光モジュール109の前記導光網点アレイ11は、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6を透過するように、前記複数の発光素子3から出射する光の利用率をより高めることができる。具体的には、前記発光モジュール108および前記発光モジュール109の前記複数の発光素子3から出射する光が前記導光層2で全反射されると、前記出射光が前記開孔6に伝送することができず、このとき、前記導光網点アレイ11は、前記複数の発光素子3の全反射を行う出射光の伝送方向を効果的に変化させることができ、より多くの前記複数の発光素子3から出射する光が前記開孔6により形成された発光領域を通過するようになり、更に、前記出射光の利用率を向上させ、前記発光モジュール108および前記発光モジュール109の発光領域における発光範囲を広げる効果を果たす。
【0044】
第8実施形態~第10実施形態の変更例
上記の第8実施形態~第10実施形態では、前記発光モジュール107、前記発光モジュール108および前記発光モジュール109は、拡散層(未図示)をさらに備えている。具体的には、前記発光モジュール107、発光モジュール108および発光モジュール109において、前記第1反射層8の第1基板1から離れる側に拡散層が設けられるか、前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられているか、前記第1反射層8の第1基板1から離れる側と前記第2反射層10の前記導光層2に近い側に拡散層が設けられている。前記拡散層は、前記複数の発光素子3から出射する光の均一性を高めることに有利である。
【0045】
前記発光モジュール108および前記発光モジュール109は、前記導光層2と、前記第1反射層8と、前記第2反射層10と、前記導光網点アレイ11と、前記拡散層とを組み合わせて、前記複数の発光素子3の出射光の実効均一性を効果的に高め、効率的に前記開孔6への前記出射光の伝送を大きくして前記機能アイコンを明るくし、これにより、
図5に示されるように、前記出射光が前記機能アイコンを完全に覆い、前記出射光が前記機能アイコンを覆う効果が得られる。
【0046】
第8実施形態~第10実施形態の他の変更例では、前記発光モジュール107、前記発光モジュール108、および前記発光モジュール109が第1基板1と前記第2基板13を含む場合、前記複数の発光素子3は、前記導光層2のうち前記第1基板1に近い側に設けられ、前記タッチセンサ4は、前記導光層2のうち前記第2基板13に近い側に設けられ、あるいは、前記複数の発光素子3は、前記導光層2のうち前記第2基板13に近い側に設けられ、前記タッチセンサ4は、前記導光層2のうち前記第1基板1に近い側に設けられている。
【0047】
他の実施形態では、発光モジュール100~109は、さらに、導光層2に少なくとも一部が設けられた回路基板を含む。前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4は、前記回路基板上に位置している。前記回路基板上の電子デバイスは、前記複数の発光素子3および前記タッチセンサ4に限定されない。具体的には、前記回路基板は、プリント基板PCBである。
【0048】
他の実施例では、前記複数の発光素子3はLEDであってもよいが、LEDに限定されない。前記LEDは、側面発光型LED又は正面発光式LEDである。
図1~
図4および
図6~
図11では、前記複数の発光素子3の数は、前記図示で模式的に表した数に限定されず、前記複数の発光素子3の分布形態は、前記図示での分布形態に限定されない。前記複数の発光素子3の数と分布形態は、需要に応じて設計することができる。
【0049】
他の実施形態では、前記第1基板1に透光領域が形成されており、前記第1反射層8に開設された開口7が前記透光領域に位置合わせされ、前記タッチセンサ4は前記透光領域に正対して設けられる。また、前記発光モジュールが前記導光網点アレイ11をさらに含む場合、前記導光網点アレイ11は、前記透光領域に正対して設けられている。前記第1基板1の透光領域は透光材料からなり、その他の領域は不透光材料からなり、このとき前記遮光層5は省略されてもよい。前記透光領域は、前記複数の発光素子3が出射する光を通過させることができる。
【0050】
他の実施例において、前記第1反射層8、第2反射層10、前記導光網点アレイ11、前記拡散粒子12、前記拡散層は、他の態様で組み合わせて用いられることができる。
【0051】
図12を参考して、本発明の実施形態は、前記発光モジュールの製造方法を更に提供し、
S1、第1基板1を提供するステップと、
S2、前記第1基板上に不透光インクを印刷して遮光層5を形成し、前記遮光層5上に開孔を形成し、前記開孔6領域内に透光インクを印刷するステップと、
S3、前記遮光層5の前記第1基板1から離れる側に反射材料を吹き付けて第1反射層8を形成し、前記第1反射層8に前記開孔6に位置合わせされて連通する開口7を形成するステップと、
S4、表面パッチ技術によって前記第1反射層の前記第1基板から離れた側に複数の発光素子を形成するステップと、
S5、前記第1反射層8と前記複数の発光素子3とを覆う導光層を形成するステップと、
S6、前記導光層2の前記第1基板から離れた側に反射材料を吹き付けて第2反射層10を形成するステップと、を含む。
【0052】
ある実施形態では、前記発光モジュールの製造過程において、前記開口7を形成した後に、前記第1基板1上であって前記開口7内に位置する領域に導光インクを印刷して導光網点アレイ11を形成する。
【0053】
いくつかの実施形態において、前記第1基板1は透光領域が定義され、前記第1基板1の透光領域は透光材料を用いて、その他の領域は不透光材料を用いて形成した場合、前記遮光層5を印刷するステップを省略してもよく、このとき前記第1反射層8に開設される開口7が前記透光領域に位置合わせされていればよい。
【0054】
図13を参照して、本発明の実施形態はさらに電子装置200を提供し、前記電子装置200は、本体201と、前記本体上に設けられた発光モジュール100、発光モジュール101、発光モジュール102、発光モジュール103、発光モジュール104、発光モジュール105、発光モジュール106、発光モジュール107、発光モジュール108とのいずれかを含む。
【0055】
前記電子装置200は、電子端末装置、携帯端末装置、手持ち端末装置若しくはコントローラ、車両、自動車、トラック、冷蔵庫、車載電子機器、車両インストルメントパネル、車両外装、車両内部パネル、車両ドアパネル、照明装置、車両照明装置、家具、建築又は装飾部品、計測装置、コンピュータ装置、インテリジェント衣類(例えば、シャツ、ジャケット又はズボン、例えば、ボディスーツ)、他のウェアラブル電子機器(例えば、リストバンド装置、頭飾又は履物)、マルチメディア装置又はプレーヤ、産業機械、コントローラ装置、個人通信装置(例えば、スマートフォン、タブレット電話又はタブレットPC)、或いはその他の電子機器であってもよい。
【0056】
本発明は、上述の例示的な実施形態の詳細に限定されず、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施できることは当業者には明らかである。上記の各実施形態は、ただ本発明の技術的解決策を説明するためのものであり、限定することを意図するものではなく、好ましい実施形態を参照して、本発明について詳細に説明しているが、当業者は、本発明の技術案の範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策を修正または同等に置換できることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0057】
100、101、102、103、104、105、106、107、108、109 発光モジュール
1 第1基板
2 導光層
3 発光素子
4 タッチセンサ
5 遮光層
6 開孔
7 開口
8 第1反射層
9 透明絶縁層
10 第2反射層
11 導光網点アレイ
12 拡散粒子
13 第2基板
200 電子装置
201 本体