(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】多成分ホスト材料及びそれを含む有機電界発光デバイス
(51)【国際特許分類】
H10K 50/12 20230101AFI20230427BHJP
C09K 11/06 20060101ALI20230427BHJP
C07D 209/86 20060101ALI20230427BHJP
C07D 307/91 20060101ALI20230427BHJP
C07D 407/14 20060101ALI20230427BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20230427BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230427BHJP
H10K 85/60 20230101ALI20230427BHJP
H10K 101/10 20230101ALN20230427BHJP
【FI】
H10K50/12
C09K11/06 690
C07D209/86
C07D307/91
C07D407/14
C07D409/14
H05B33/14 B
H10K85/60
H10K101:10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022096925
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2020013053の分割
【原出願日】2015-04-07
【審査請求日】2022-06-17
(31)【優先権主張番号】10-2014-0041844
(32)【優先日】2014-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0086754
(32)【優先日】2014-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0042704
(32)【優先日】2015-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509266480
【氏名又は名称】ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ・コリア・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒー-チュン・アン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-クウォン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ-ヒョン・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ス-ヒュン・リー
(72)【発明者】
【氏名】ソン-ウー・リー
(72)【発明者】
【氏名】チー-シク・キム
(72)【発明者】
【氏名】キョン-ジン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ナム-キュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】キュン-フン・チョイ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-フン・シム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-ジュン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】キュン-ジュ・リー
【審査官】渡邊 吉喜
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/027676(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/168688(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/153725(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/150826(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/012298(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/114264(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 50/00
C09K 11/06
C07D 209/86
C07D 307/91
C07D 407/14
C07D 409/14
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽極と陰極との間に少なくとも1つの発光層を備える有機電界発光デバイスであって、前記発光層は、ホスト及びリン光性ドーパントを含み、前記ホストは、多成分ホスト化合物からなり、前記多成分ホスト化合物のうち少なくとも第1のホスト化合物は、アリール基を含有するビカルバゾール誘導体である以下の式1により表され、第2のホスト化合物は、窒素含有ヘテロアリール基を含むカルバゾール誘導体である以下の式9により表され、
【化1】
式中、
A
1及びA
2の両方が、重水素で置換されたビフェニル、非置換ビフェニル、重水素で置換されたナフチル、もしくは非置換ナフチルを表し、
X
1~X
16は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
前記X
1~X
16の前記置換(C1-C30)アルキル基、前記置換(C2-C30)アルケニル基、前記置換(C2-C30)アルキニル基、前記置換(C3-C30)シクロアルキル基、前記置換(C6-C60)アリール基、前記置換3~30員ヘテロアリール基、前記置換トリ(C1-C30)アルキルシリル基、前記置換トリ(C6-C30)アリールシリル基、前記置換ジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、前記置換モノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基、及び前記置換された単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環の置換基は、それぞれ独立して、重水素、ハロゲン、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、(C1~C30)アルキル基、ハロ(C1~C30)アルキル基、(C2~C30)アルケニル基、(C2~C30)アルキニル基、(C1~C30)アルコキシ基、(C1~C30)アルキルチオ基、(C3~C30)シクロアルキル基、(C3~C30)シクロアルケニル基、3~7員ヘテロシクロアルキル基、(C6~C30)アリールオキシ基、(C6~C30)アリールチオ基、非置換3~30員ヘテロアリール基、(C6~C30)アリール基で置換されている3~30員ヘテロアリール基、非置換(C6~C30)アリール基、3~30員ヘテロアリール基で置換されている(C6~C30)アリール基、トリ(C6~C30)アリールシリル基で置換されている(C6~C30)アリール基、トリ(C1~C30)アルキルシリル基、トリ(C6~C30)アリールシリル基、ジ(C1~C30)アルキル(C6~C30)アリールシリル基、(C1~C30)アルキルジ(C6~C30)アリールシリル基、アミノ基、モノもしくはジ(C1~C30)アルキルアミノ基、モノもしくはジ(C6~C30)アリールアミノ基、(C1~C30)アルキル(C6~C30)アリールアミノ基、(C1~C30)アルキルカルボニル基、(C1~C30)アルコキシカルボニル基、(C6~C30)アリールカルボニル基、ジ(C6~C30)アリールボロニル基、ジ(C1~C30)アルキルボロニル基、(C1~C30)アルキル(C6~C30)アリールボロニル基、(C6~C30)アリール(C1~C30)アルキル基、及び(C1~C30)アルキル(C6~C30)アリール基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
Maは、置換もしくは非置換の窒素含有5~30員ヘテロアリール基を表し、
Laは、置換もしくは非置換の(C6-C30)アリーレン基を表し、
Xa、Xb、XgおよびXhは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換のフリル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フェノキサジニル、フェナントリジニル及びベンゾジオキソリルからなる群から選択される3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基を表し、
Xs~Xzは、それぞれ独立して、水素、(C1-C10)アルキル基または(C6-C15)アリール基を表し、
前記X
1~X
16のヘテロアリール基および前記X
1~X
16の置換基のヘテロアリール基は、それぞれ独立して、B、N、O、S、P(=O)、Si、及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、有機電界発光デバイス。
【請求項2】
式9により表される前記化合物は、以下の化合物からなる群から選択される、請求項
1に記載の有機電界発光デバイス:
【化2-1】
【化2-2】
【化2-3】
【化2-4】
【化2-5】
【化2-6】
【化2-7】
【化2-8】
【化2-9】
【化2-10】
【化2-11】
【化2-12】
【化2-13】
【化2-14】
【化2-15】
【化2-16】
【化2-17】
【化2-18】
【化2-19】
【化2-20】
【化2-21】
【化2-22】
【化2-23】
【化2-24】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多成分ホスト材料及びそれを含む有機電界発光デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電界発光(EL)デバイスは、より広い視覚野、より高いコントラスト比、及びより速い反応時間を提供するという利点を有する自発光デバイスである。有機ELデバイスは、発光層を形成するための材料として芳香族ジアミン小分子及びアルミニウム錯体を使用することにより、Eastman Kodakによって初めて開発された(Appl.Phys.Lett.51,913,1987参照)。
【0003】
有機ELデバイスは、有機発光材料内への電荷の注入により電気エネルギーを光に変化させるものであり、陽極、陰極、及び2つの電極間に形成された有機層を一般的に備える。有機ELデバイスの有機層は、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子阻止層(EBL)、発光層(EML)(ホスト及びドーパント材料を含有する)、電子緩衝層、正孔阻止層(HBL)、電子輸送層(ETL)、電子注入層(EIL)などから構成され得、有機層内に使用される材料は、機能に応じて、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子阻止材料、発光材料、電子緩衝材料、正孔阻止材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類され得る。有機ELデバイス内では、陽極からの正孔及び陰極からの電子が、電荷の注入によって発光層内に注入され、高いエネルギーを有する励起子が、正孔と電子との再結合によって生成される。このエネルギーによって有機発光化合物は励起状態に移動し、有機発光化合物が励起状態から基底状態に戻るとエネルギーから変化する光を発する。
【0004】
有機ELデバイス内の発光効率を決定する最も重要な要素は、発光材料である。発光材料は、以下の特徴:高い量子効率、電子及び正孔の高い移動度、均一な層の形成能、ならびに安定性を有する必要がある。発光材料は、発光色により青色発光材料、緑色発光材料、及び赤色発光材料に分類され、黄色発光材料または橙色発光材料をさらに含む。さらに、発光材料は、機能性の側面でホスト材料及びドーパント材料に分類される。近年、高い有効性及び長い動作寿命を有する有機ELデバイスの開発が急務である。特に、中型及び大型のOLEDパネルに必要とされるEL特性を考慮すると、従来の発光材料と比べて非常に優れた発光材料の開発は急を要する。このためにホスト材料は、好ましくは、固体状態の溶媒及びエネルギー伝達物質として、真空下で堆積するために高純度及び好適な分子量を有するべきである。さらに、ホスト材料は、熱安定性、長寿命を提供するための高い電気化学的安定性、非晶質の薄いフィルムの容易な形成能、隣接する層との良好な接着性、及び層間で移動がないことを保証するために、高いガラス遷移温度及び熱分解温度を有する必要がある。
【0005】
ドーパント/ホスト材料の混合システムが、色純度、発光効率、及び安定性を改善するために発光材料として使用され得る。概して、最も優れたEL特性を有するデバイスは発光層を備え、ドーパントがホスト上にドープされる。ホスト材料は発光デバイスの効率及び性能に大幅に影響するため、ドーパント/ホスト材料システムが使用される場合、ホスト材料の選択は重要である。
【0006】
国際公開第2013/168688 A1号、日本国特許第3139321号、韓国特許第10-1170666号、韓国特許出願公開第10-2012-0013173号、及び国際公開第2013/112557 A1号は、ドーパント/ホスト材料システムを含む有機ELデバイスを開示する。上記の文献は、カルバゾール-カルバゾール骨格を有する1つのホスト成分を使用する、すなわち、カバゾール(cabazole)骨格を有するホストを第2及び第3のホストから除外する。
【0007】
本発明者らは、アリール基を含有する特定のビカルバゾール誘導体と、窒素含有ヘテロアリール基を含む特定のカルバゾール誘導体とを有する多成分ホスト化合物を使用する有機ELデバイスが、発光層内に一成分ホスト化合物を使用する場合と比較して高効率及び長寿命を有することを見出した。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、高効率及び長寿命を有する有機ELデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は、陽極と陰極との間に少なくとも1つの発光層を備える有機電界発光デバイスによって達成され得、発光層は、ホスト及びリン光性ドーパントを含み、ホストは、多成分ホスト化合物からなり、多成分ホスト化合物のうち少なくとも第1のホスト化合物は、アリール基を含有する特定のビカルバゾール誘導体である以下の式1により表され、第2のホスト化合物は、窒素含有ヘテロアリール基を含む特定のカルバゾール誘導体である以下の式2により表され、
【0010】
【0011】
式中、
A1及びA2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基を表し、
X1~X16は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)が置換され得る、置換もしくは非置換の
、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
Maは、置換もしくは非置換の窒素含有5~30員ヘテロアリール基を表し、
Laは、単結合、または置換もしくは非置換の(C6-C30)アリーレン基を表し、 Xa~Xhは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
前記縮合芳香族環または前記縮合芳香族複素環は、(C1-C10)アルキル基または(C6-C15)アリール基でさらに置換され得る、ベンゼン、インドール、インデン、ベンゾフラン、及びベンゾチオフェンからなる群から選択され、
ヘテロアリール基は、B、N、O、S、P(=O)、Si、及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、高効率及び長寿命を有する有機ELデバイスが提供され、本有機ELデバイスを使用することによるディスプレイデバイスまたは照明デバイスの生産が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以降、本発明が詳細に記載される。しかしながら、以下の記載は本発明の説明を目的とするものであり、決して本発明の範囲の制限を目的とするものではない。
【0014】
式1の化合物は、以下の式3、4、5、または6により表され、
【0015】
【0016】
式中、
A1、A2、及びX1~X16は、式1に定義されたとおりである。
式1中、A1及びA2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基、好ましくは置換もしくは非置換の(C6-C18)アリール基、より好ましくは非置換または(C1-C6)アルキル基、(C6-C12)アリール基、もしくはトリ(C6-C12)アリールシリル基で置換されている(C6-C18)アリール基、さらにより好ましくはフェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、フルオレニル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニル、トリフェニレニル、ピレニル、テトラセニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、またはフルオランテニルを表す。
【0017】
式1中、X1~X16は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基、好ましくは水素、置換もしくは非置換の(C6-C20)アリール基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C12)アリールシリル基、または置換もしくは非置換の3~15員ヘテロアリール基、より好ましくは水素、置換もしくは非置換の(C6-C18)アリール基、非置換トリフェニルシリル基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェン基、または置換もしくは非置換のジベンゾフラン基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成する。
【0018】
式2の化合物は、以下の式7、8、または9により表され、
【0019】
【0020】
式中、
V及びWは、それぞれ独立して、単結合、NR15、CR16R17、S、またはOを表すが、ただし、V及びWの両方が単結合を表すこともNR15を表すこともないことを条件とし、
A2は、置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基を表し、XnまたはXoに結合していてもよく、
L3及びL4は、それぞれ独立して、単結合、または置換もしくは非置換の(C6-C60)アリーレン基を表し、
Xiは、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
Xj~Xzは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルケニル基、置換もしくは非置換の3~7員ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、-NR5R6、または-SiR7R8R9を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
Ma、La、Xa、Xb、及びXe~Xhは、式2に定義されたとおりであり、
R5~R9は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルケニル基、置換もしくは非置換の3~7員ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、または置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、好ましくは水素、または置換もしくは非置換の(C6-C25)アリール基、より好ましくは水素、または非置換の(C6-C18)アリール基、特に水素、非置換フェニル基、ビフェニル基、またはフルオレニル基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成し、
R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルケニル基、置換もしくは非置換の3~7員ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、または置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基を表し、
R15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルケニル基、置換もしくは非置換の3~7員ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、または置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、好ましくは置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基、より好ましくは置換もしくは非置換のフェニル基、非置換ビフェニル基、非置換ナフチル基、または置換フルオレニル基を表す。
【0021】
式2中、Laは、単結合、または置換もしくは非置換の(C6-C30)アリーレン基、好ましくは単結合、または置換もしくは非置換の(C6-C12)アリーレン基、より好ましくは単結合、非置換またはトリ(C6-C10)アリールシリル基もしくは(C6-C12)アリール基で置換されている(C6-C12)アリーレン基を表す。
【0022】
さらに、Laは、単結合を表すか、または以下の式10~19から選択される1つにより表され、
【0023】
【0024】
式中、
Xi~Xpは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルケニル基、置換もしくは非置換の(C2-C30)アルキニル基、置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基、置換もしくは非置換の(C6-C60)アリール基、置換もしくは非置換の3~30員ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のトリ(C1-C30)アルキルシリル基、置換もしくは非置換のトリ(C6-C30)アリールシリル基
、置換もしくは非置換のジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、または置換もしくは非置換のモノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基、好ましくは水素、シアノ基、置換もしくは非置換の(C6-C15)アリール基、置換もしくは非置換の10~20員ヘテロアリール基、または置換もしくは非置換のトリ(C6-C10)アリールシリル基、より好ましくは水素、シアノ基、非置換もしくはトリ(C6-C10)アリールシリル基で置換されている(C6-C15)アリール基、または非置換もしくは(C6-C15)アリール基で置換されている10~20員ヘテロアリール基を表すか、あるいは、隣接する置換基間に連結して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子で炭素原子(複数可)の環が置換され得る、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環を形成する。
【0025】
式2中、Maは、置換もしくは非置換の窒素含有5~11員ヘテロアリール基、好ましくは、置換もしくは非置換の窒素含有6~10員ヘテロアリール基、より好ましくは、非置換(C6-C18)アリール基、シアノ基で置換された(C6-C12)アリール基、(C1-C6)アルキル基で置換された(C6-C12)アリール基、トリ(C6-C12)アリールシリル基で置換された(C6-C12)アリール基、及び6~15員ヘテロアリール基からなる群から選択される置換基(複数可)で置換されている窒素含有6~10員ヘテロアリール基を表す。
【0026】
さらに、Maは、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどからなる群から選択される単環系ヘテロアリール基か、またはベンゾイミダゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニルなどからなる群から選択される縮合環系ヘテロアリール基、好ましくはトリアジニル、ピリミジニル、ピリジル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、ナフチリジニル、またはキノキサリニルを表す。
【0027】
本明細書において、「(C1-C30)アルキル(エン)」は、1~30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル(エン)(ここで炭素原子の数は、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個である)であることを意図し、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチルなどを含む。
【0028】
「(C2-C30)アルケニル」は、2~30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルケニル(ここで炭素原子の数は、好ましくは2~20個、より好ましくは2~10個である)であることを意図し、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-メチルブタ-2-エニルなどを含む。「(C2-C30)アルキニル」は、2~30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキニル(ここで炭素原子の数は、好ましくは2~20個、より好ましくは2~10個である)であり、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチルペンタ-2-イニルなどを含む。「(C3-C30)シクロアルキル」は、3~30個の炭素原子を有する単環式もしくは多環式の炭化水素(ここで炭素原子の数は、好ましくは3~20個、より好ましくは3~7個である)であり、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。「3~7員ヘテロシクロアルキル」は、B、N、O、S、P(=O)、Si、及びP、好ましくはO、S、及びNからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子と、3~7個、好ましくは5
~7個の環骨格原子とを有するシクロアルキルであり、テトラヒドロフラン、ピロリジン、チオラン、テトラヒドロピランなどを含む。「(C6-C30)アリール(エン)」は、6~30個の炭素原子を有する芳香族炭化水素から誘導される単環式環または縮合環(ここで炭素原子の数は、好ましくは6~20個、より好ましくは6~15個である)であり、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、フルオレニル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニル、トリフェニレニル、ピレニル、テトラセニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、フルオランテニルなどを含む。「3~30員ヘテロアリール(エン)」は、B、N、O、S、P(=O)、Si、及びPからなる群から選択される、少なくとも1個、好ましくは1~4個のヘテロ原子と、3~30個の環骨格原子とを有するアリール基であり、単環式環、または少なくとも1つのベンゼン環と縮合した縮合環であり、好ましくは3~20個、より好ましくは3~15個の環骨格原子を有し、部分的に飽和していてもよく、単結合(複数可)を介して少なくとも1つのヘテロアリールまたはアリール基をヘテロアリール基に連結させることによって形成されるものであり得、フリル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどを含む単環式環型ヘテロアリール、及び、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェノキサジニル、フェナントリジニル、ベンゾジオキソリルなどを含む縮合環型ヘテロアリールを含む。「窒素含有5~30員ヘテロアリール(エン)基」は、少なくとも1個のヘテロ原子N及び5~30個の環骨格原子を有するアリール(エン)基である。5~20個の環骨格原子及び1~4個のヘテロ原子が好ましく、5~15個の環骨格原子がより好ましい。これは、単環式環、または少なくとも1つのベンゼン環と縮合した縮合環であり、部分的に飽和していてもよく、単結合(複数可)を介して少なくとも1つのヘテロアリールまたはアリール基をヘテロアリール基に連結させることによって形成されるものであり得、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどを含む単環式環型ヘテロアリール、及び、ベンゾイミダゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニルなどを含む縮合環型ヘテロアリールを含む。「ハロゲン」は、F、Cl、Br、及びIを含む。
【0029】
本明細書において、「置換もしくは非置換の」という表現における「置換」とは、ある特定の官能基内の水素原子が、別の原子または基、すなわち置換基で置換されることを意味する。置換アルキル(エン)基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換アリール(エン)基、置換ヘテロアリール(エン)基、置換トリアルキルシリル基、置換トリアリールシリル基、置換ジアルキルアリールシリル基、置換されたモノもしくはジアリールアミノ基、または置換された単環式もしくは多環式の(C3-C30)脂環式環または芳香族環の置換基は、それぞれ独立して、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、(C1-C30)アルキル基、ハロ(C1-C30)アルキル基、(C2-C30)アルケニル基、(C2-C30)アルキニル基、(C1-C30)アルコキシ基、(C1-C30)アルキルチオ基、(C3-C30)シクロアルキル基、(C3-C30)シクロアルケニル基、3~7員ヘテロシクロアルキル基、(C6-C30)アリールオキシ基、(C6-C30)アリールチオ基、非置換または(C6-C30)アリール基で置換されている3~30員ヘテロアリール基、非置換またはシアノ基、3~30員ヘテロアリール基、もしくはトリ(C6-C30)アリールシリル基で置換されている(C6-C30)アリール基、トリ(C1-C30)アルキルシリル基、トリ(C6-C30)アリールシリル基、ジ(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールシリル基、(C1-C30)アルキルジ(C6-C30)アリールシリル基、アミノ基、モノもしくはジ(C1-C30)アルキルアミノ基、モノもしくはジ(C6-C30)アリールアミノ基、(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールアミノ基、(C1-C30)アルキルカルボニル基、(C1-C30)アルコキシカルボニル基、(C6-C30)アリールカルボニル基、ジ(C6-C30)アリールボロニル基、ジ(C1-C30)アルキルボロニル基、(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリールボロニル基、(C6-C30)アリール(C1-C30)アルキル基、及び(C1-C30)アルキル(C6-C30)アリール基からなる群から選択される少なくとも1つである。好ましくは、置換基は、それぞれ独立して、(C1-C6)アルキル基、5~15員ヘテロアリール基、非置換またはシアノ基もしくはトリ(C6-C12)アリールシリル基で置換されている(C6-C18)アリール基、トリ(C6-C12)アリールシリル基、及び(C1-C6)アルキル(C6-C12)アリール基からなる群から選択される少なくとも1つである。
【0030】
第1のホスト化合物としての式1の化合物は、以下の化合物からなる群から選択され得るが、これらに限定されない。
【0031】
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
【化5-4】
【化5-5】
【0032】
【化5-6】
【化5-7】
【化5-8】
【化5-9】
【化5-10】
【0033】
【化5-11】
【化5-12】
【化5-13】
【化5-14】
【化5-15】
【0034】
【化5-16】
【化5-17】
【化5-18】
【化5-19】
【化5-20】
【0035】
【0036】
第2のホスト化合物としての式2の化合物は、以下の化合物からなる群から選択され得るが、これらに限定されない。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
本発明による有機ELデバイスは、陽極、陰極、及び2つの電極間の少なくとも1つの有機層を備えてもよく、この有機層は発光層を含み、発光層は、ホスト及びリン光性ドーパントを含み、ホストは、多成分ホスト化合物からなり、多成分ホスト化合物のうち少なくとも第1のホスト化合物は、アリール基を含有する特定のビカルバゾール誘導体である式1により表され、第2のホスト化合物は、窒素含有ヘテロアリール基を含む特定のカルバゾール誘導体である式2により表される。
【0050】
発光層とは、光を発する層を意味し、単層または2つ以上の層からなる多層であってもよい。発光層内のホスト化合物に対するドーパント化合物のドーピング濃度は、好ましくは20重量%未満である。
【0051】
本発明の有機ELデバイス内に含まれるドーパントは、好ましくは1つ以上のリン光性ドーパントである。本発明の有機電界発光デバイスに適用されるリン光性ドーパント材料は、特に限定されないが、好ましくは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及び白金(Pt)の錯体化合物、より好ましくは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及び白金(Pt)のオルトメタル化錯体化合物、さらにより好ましくは、オルトメタル化イリジウム錯体化合物から選択され得る。
【0052】
リン光性ドーパントは、以下の式101~103により表される化合物からなる群から選択され得、
【0053】
【0054】
Lは、以下の構造から選択され、
【0055】
【0056】
R100は、水素、または置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基を表し、R101~R109及びR111~R123は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、非置換もしくはハロゲン(複数可)で置換された(C1-C30)アルキル基、シアノ基、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルコキシ基、置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基、または置換もしくは非置換の(C3-C30)シクロアルキル基を表し、R120~R123は、隣接する置換基(複数可)と連結して、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環、例えば、キノリンを形成し、R124~R127は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換の(C1-C30)アルキル基、または置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基を表し、R124~R127がアリール基であるとき、それらは隣接する置換基(複数可)と連結して、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環、あるいはヘテロ原子環、例えば、フルオレン、ジベンゾチオフェン、またはジベンゾフランを形成し、R201~R211は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、非置換もしくはハロゲン(複数可)で置換された(C1-C30)アルキル基、または置換もしくは非置換の(C6-C30)アリール基を表し、R208~R211は、隣接する置換基(複数可)と連結して、置換もしくは非置換の、単環式もしくは多環式の、(C3-C30)脂環式環または芳香族環、あるいはヘテロ原子環、例えば、フルオレン、ジベンゾチオフェン、またはジベンゾフランを形成してもよく、r及びsは、それぞれ独立して、1~3の整数を表し、rまたはsが2以上の整数である場合、R100のそれぞれは同じかまたは異なってもよく、eは、1~3の整数を表す。
【0057】
リン光性ドーパント材料は、以下を含む。
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
本発明の有機ELデバイスは、アリールアミン系化合物及びスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を有機層内にさらに含むことができる。
【0062】
本発明の有機ELデバイスにおいて、有機層は、周期表の第1族の金属、第2族の金属、第4周期の遷移金属、第5周期の遷移金属、ランタニド、及びd遷移元素の有機金属からなる群から選択される少なくとも1つの金属、またはその金属を含む少なくとも1つの錯体化合物をさらに含むことができる。
【0063】
好ましくは、本発明の有機電界発光デバイスにおいて、カルコゲニド層、金属ハロゲン化物層、及び金属酸化物層から選択される少なくとも1つの層(以降、「表面層」)が、一方または両方の電極(複数可)の内面(複数可)上に配置され得る。具体的には、シリコンまたはアルミニウムのカルコゲニド(酸化物を含む)層が、発光媒体層の陽極表面上に配置され、金属ハロゲン化物層または金属酸化物層が、電界発光媒体層の陰極表面上に配置されることが好ましい。この表面層は、有機電界発光デバイスの動作安定性をもたらす。好ましくは、カルコゲニドは、SiOX(1≦X≦2)、AlOX(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlONなどを含み、金属ハロゲン化物は、LiF、MgF2、CaF2、希土類金属フッ化物などを含み、金属酸化物は、Cs2O、Li2O、MgO、SrO、BaO、CaOなどを含む。
【0064】
正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、またはそれらの組み合わせが、陽極と発光層との間に使用され得る。正孔注入層は、陽極から正孔輸送層または電子阻止層への正孔注入障壁(または正孔注入電圧)を低下させるために多層であってもよく、この多層のそれぞれは同時に2つの化合物を使用する。正孔輸送層または電子阻止層も多層であり得る。
【0065】
電子緩衝層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの組み合わせが、発光層と陰極との間に使用され得る。電子緩衝層は、電子の注入を制御し、また発光層と電子注入層との間の界面特性を改善させるために多層であってもよく、この多層のそれぞれは同時に2つの化合物を使用する。正孔阻止層または電子輸送層も多層であり得、この多層のそれぞれは多成分の化合物を使用し得る。
【0066】
好ましくは、本発明の有機電界発光デバイスにおいて、電子輸送化合物と還元的ドーパントとの混合領域、または正孔輸送化合物と酸化的ドーパントとの混合領域が、一対の電極の少なくとも1つの表面上に配置され得る。この場合、電子輸送化合物はアニオンに還元され、したがって、電子を注入して混合領域から発光媒体へと輸送することがより容易になる。さらに、正孔輸送化合物はカチオンに酸化され、したがって、正孔を注入して混合領域から発光媒体へと輸送することがより容易になる。好ましくは、酸化的ドーパントは、様々なルイス酸及び受容体化合物を含み、還元的ドーパントは、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属、及びこれらの混合物を含む。2つ以上の発光層を有し、かつ白色光を発する有機電界発光デバイスを調製するために、還元的ドーパント層を電荷生成層として用いることができる。
【0067】
本発明の有機電界発光デバイスを構成する各層を形成するために、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法、イオンめっき法などの乾式フィルム形成法、またはスピンコーティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法などの湿式フィルム形成法が使用され得る。本発明による第1のホスト及び第2のホストを使用することによって層を形成するとき、同時堆積または混合堆積が使用され得る。
【0068】
湿式フィルム形成法を使用する際、例えばエタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの好適な溶媒中に、各層を構成する材料を溶解または分散させることによって、薄いフィルムが形成される。溶媒は、各層を構成する材料がその溶媒中で可溶性または分散性であり、層の形成の際に問題を引き起こさないかぎり、特に限定されない。
【0069】
さらに、本発明の有機ELデバイスを使用することにより、ディスプレイデバイスまたは光デバイスが生産され得る。
【0070】
以降、以下の実施例を参照して、本発明のホスト化合物及びドーパント化合物を使用することによるデバイスの調製法が詳細に説明される。
【0071】
デバイス実施例1-1:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0072】
本発明の有機電界発光化合物を含むOLEDデバイスを、次のとおりに生成した:OLEDデバイス用のガラス基材(Samsung Corning、大韓民国)上の透明電極酸化インジウムスズ(ITO)の薄いフィルム(10Ω/sq)を、連続してトリクロロエチレン、アセトン、エタノール、及び蒸留水での超音波洗浄にかけ、次いでイソプロパノール中に保管した。次いで、真空蒸着装置の基材ホルダ上にITO基材を載置した。HI-1としてN4,N4’-ジフェニル-N4,N4’-ビス(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミンを真空蒸着装置のセル内に導入し、次いで装置のチャンバ内の圧力を10-6トルに制御した。その後、このセルに電流を印加して導入された材料を蒸発させ、それにより、80nmの厚さを有する正孔注入層1をITO基材上に形成した。次いで、HI-2として1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリルを真空蒸着装置の別のセル内に導入し、次いでこのセルに電流を印加して導入された材料を蒸発させ、それにより、5nmの厚さを有する正孔注入層2を正孔注入層1上に形成した。HT-1としてN-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)-9,9-ジメチル-N-(4-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)フェニル)-9H-フルオレン-2-アミンを真空蒸着装置の1つのセル内に導入した。その後、このセルに電流を印加して導入された材料を蒸発させ、それにより、10nmの厚さを有する正孔輸送層1を正孔注入層2上に形成した。次いで、HT-2としてN,N-ジ([1,1’-ビフェニル]-4-イル)-4 ’-(9H-カルバゾール-9-イル)-[1,1’-ビフェニル]-4-アミンを真空蒸着装置の別のセル内に導入し、このセルに電流を印加して導入された材料を蒸発させ、それにより、60nmの厚さを有する正孔輸送層2を正孔輸送層1上に形成した。その後、ホストとしての化合物H1-1及びH2-2を真空蒸着装置の2つのセル内にそれぞれ導入し、ドーパントとしての化合物D-96を別のセル内に導入した。これら2つのホスト材料を1:1の同じ速度で蒸発させ、ドーパントを異なる速度で蒸発させ、またホスト及びドーパントの総重量に基づいて3重量%のドープ量で堆積させて、40nmの厚さを有する発光層を正孔輸送層上に形成した。次に、ET-1としての2,4-ビス(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2イル)-6-(ナフタレン-2-イル)-1,3,5-トリアジン、及びEI-1としてのリチウムキノレートを、別の2つのセル上で1:1の同じ速度で蒸発させて、30nmの厚さを有する電子輸送層を発光層上に形成した。電子輸送層上の電子注入層として2nmの厚さを有するEI-1のリチウムキノレートを堆積させた後、別の真空蒸着装置により、電子注入層上に80nmの厚さを有するAl陰極を堆積させた。その結果、OLEDデバイスが生成された。
【0073】
生成されたOLEDデバイスは、以下の表1に提供されるような、1,000ニトの輝度における駆動電圧、発光効率、CIE色座標、及び5,000ニトの輝度で定電流が100%から90%まで低減するのに要した寿命を示した。
【0074】
【0075】
比較実施例1-1:本発明による第2のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0076】
デバイス実施例1-1と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、第2のホスト化合物のみをホストとして発光層内に使用したことを除く。
【0077】
デバイス実施例1-1及び比較実施例1-1で生成したOLEDデバイスの発光特性を、以下の表1に提供する。
【0078】
【0079】
デバイス実施例2-1~2-13:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0080】
デバイス実施例1-1と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔注入層2は3nmの厚さを有し、正孔輸送層1は40nmの厚さを有し、正孔輸送層2は存在せず、ドーパントとしてD-25を発光層内に15重量%のドープ量で堆積させ、35nmの厚さを有する電子輸送層を4:6の蒸発速度で堆積させ、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例2-1~2-13に基づき、15,000ニトの輝度で定電流が100%から90%まで低減するのに、以下の表2に提供される寿命を要したことを除く。
【0081】
デバイス実施例2-14~2-18:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0082】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔注入層2は3nmの厚さを有し、正孔輸送層1は40nmの厚さを有し、正孔輸送層2は存在せず、ドーパントとしてのD-1を発光層内に使用し、35nmの厚さを有する電子輸送層を4:6の蒸発速度で堆積させ、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例2-14~2-18に基づき、15,000ニトの輝度で定電流が100%から90%まで低減するのに、以下の表2に提供される寿命を要したことを除く。
【0083】
デバイス実施例3-1~3-8:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0084】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔輸送層1は10nmの厚さを有し、HT-3の正孔輸送層2は30nmの厚さを有し、ドーパントとしてD-136を発光層内に使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例3-1~3-8に基づくことを除く。
【0085】
デバイス実施例3-9:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0086】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔輸送層1は10nmの厚さを有し、HT-3の正孔輸送層2は30nmの厚さを有し、ドーパントとしてD-164を発光層内に使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例3-9に基づくことを除く。
【0087】
デバイス実施例3-10~3-12:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0088】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔輸送層1は10nmの厚さを有し、HT-3の正孔輸送層2は30nmの厚さを有し、ドーパントとしてD-168を発光層内に使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例3-10~3-12に基づくことを除く。
【0089】
デバイス実施例3-13:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0090】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、正孔輸送層1は10nmの厚さを有し、HT-3の正孔輸送層2は30nmの厚さを有し、ドーパントとしてD-180を発光層内に使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表2に提供されるようにデバイス実施例3-13に基づくことを除く。
【0091】
比較実施例2-1~2-3:本発明による第1のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0092】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物は、以下の表2に提供されるように比較実施例2-1~2-3に基づくことを除く。
【0093】
比較実施例3-1~3-9:本発明による第2のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0094】
デバイス実施例2-1~2-13と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第2のホスト化合物は、以下の表2に提供されるように比較実施例3-1~3-9に基づくことを除く。
【0095】
比較実施例4-1:本発明による第2のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0096】
デバイス実施例3-1~3-8と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第2のホスト化合物は、以下の表2に提供されるように比較実施例4-1に基づくことを除く。
【0097】
上記のデバイス実施例及び比較実施例で生成したOLEDデバイスの発光特性を、以下の表2に提供する。
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
デバイス実施例4-1~4-7:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0103】
デバイス実施例1-1と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、HT-4を正孔輸送層2として使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表3に提供されるようにデバイス実施例4-1~4-7に基づき、5,000ニトの輝度で定電流が100%から95%まで低減するのに、以下の表3に提供される寿命を要したことを除く。
【0104】
【0105】
比較実施例5-1及び5-2:本発明による第2のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0106】
デバイス実施例4-1~4-7と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第2のホスト化合物は、以下の表3に提供されるように比較実施例5-1及び5-2に基づくことを除く。
【0107】
デバイス実施例4-1~4-7、及び比較実施例5-1及び5-2で生成したOLEDデバイスの発光特性を、以下の表3に提供する。
【0108】
【0109】
デバイス実施例5-1及び5-2:本発明による第1のホスト化合物及び第2のホスト化合物をホストとして同時堆積させることによるOLEDデバイスの生成
【0110】
デバイス実施例3-1~3-11と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、D-134を発光層内のドーパントとして使用し、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物と第2のホスト化合物との組み合わせは、以下の表4に提供されるようにデバイス実施例5-1及び5-2に基づき、15,000ニトの輝度で定電流が100%から97%まで低減するのに、以下の表4に提供される寿命を要したことを除く。
【0111】
比較実施例6-1及び6-2:本発明による第1のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0112】
デバイス実施例5-1及び5-2と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第1のホスト化合物は、以下の表4に提供されるように比較実施例6-1及び6-2に基づくことを除く。
【0113】
比較実施例7-1:本発明による第2のホスト化合物のみをホストとして使用することによるOLEDデバイスの生成
【0114】
デバイス実施例5-1及び5-2と同じ様式でOLEDデバイスを生成したが、発光層内にホストとして使用した第2のホスト化合物は、以下の表4に提供されるように比較実施例7-1に基づくことを除く。
【0115】
デバイス実施例5-1及び5-2、比較実施例6-1及び6-2、ならびに比較実施例7-1で生成したOLEDデバイスの発光特性を、以下の表4に提供する。
【0116】
【0117】
本発明の有機電界発光デバイスは、ホスト及びリン光性ドーパントを含有する発光層を備えることにより、従来のデバイスと比較してより長寿命を提供し、ホストは、多成分ホスト化合物からなり、多成分ホスト化合物のうち少なくとも第1のホスト化合物は、アリール基を含有する特定のビカルバゾール誘導体を有し、第2のホスト化合物は、窒素含有ヘテロアリール基を含む特定のカルバゾール誘導体を有する。