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特許7270315電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク及びその飛行方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-27
(45)【発行日】2023-05-10
(54)【発明の名称】電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク及びその飛行方法
(51)【国際特許分類】
   B64C 39/00 20060101AFI20230428BHJP
   G05D 1/10 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
B64C39/00 Z
G05D1/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022503008
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-20
(86)【国際出願番号】 CN2020093826
(87)【国際公開番号】W WO2021135066
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-01-17
(31)【優先権主張番号】201911423997.0
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】505072650
【氏名又は名称】浙江大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】孟 濬
(72)【発明者】
【氏名】于 惠▲澤▼
【審査官】藤井 浩介
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-516124(JP,A)
【文献】特表2018-512687(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0286635(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第1836974(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110228583(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 39/00
G05D 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクであって、
前記フライディスクは、制御ユニット、分析ユニット及び実行ユニットを含み、
前記制御ユニットは、地面に設置されており、飛行タスク情報を送信し且つフライディスク現在飛行状態情報を受信することに用いられ、
前記分析ユニットは、フライディスクに集積されており、制御ユニットから送信された飛行タスク情報を受信して処理した後で実行ユニットに送信するとともに、フライディスク飛行状態情報を分析し、フライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送することに用いられ、
前記実行ユニットは、フライディスクの飛行状態を制御することに用いられ、実行ユニットはフライディスク飛行揚力モジュールと水平面動力モジュールとを含み、
前記フライディスク飛行揚力モジュールは、フライディスクの頂部及び底部に取り付けられた一対のイオン発生器と、フライディスクの内部に取り付けられた通電コイルとを含み、フライディスクの底部のイオン発生器は通電コイルの内部に位置し、フライディスクの頂部のイオン発生器は通電コイルの上部に位置し、フライディスク飛行揚力モジュールは回転イオン流を生成することができ、フライディスクの上方の気圧周囲の気圧より低くこれにより負圧領域さらに真空が現れ且つ反力により揚力を生成し、フライディスクが垂直方向に飛行する速度及び安定性を制御
前記水平面動力モジュールは、フライディスクの縁部に均一に取り付けられた対をなすイオン発生器を含み、該対をなすイオン発生器は空気を電離してイオン流を発生し、イオン高速運動箇所の気圧周囲の気圧より低くこれにより負圧領域さらに真空が現れ、フライディスクに水平方向の動力を供給し、前記水平面動力モジュールは、フライディスクが水平面における各方向に指定速度に従って飛行するように制御することに用いられ、
フライディスクの推力電力比の式は、以下の通りであり、
【数5】
式において、Tはフライディスクの推力であり、Pはイオン発生器の電力であり、ρは電荷密度を代表し、
は平均電界強度であり、Aはイオン流の運動中においてイオン発生器が空気に接触する面積であり、Lは2つのイオン発生器の電極間の距離であり、Vは2つのイオン発生器の電極間の電位であり、jは電流密度であり、
イオン移動度であり、vは粒子初期速度であり、
所要の推力電力に基づいて平均電界強度
を算出することができ、さらに適切なイオン発生器を選択することができ、以下の式に基づいてフライディスクに作用する揚力を取得することができ、
【数7】
式において、Fはフライディスクに作用する揚力であり、V’はフライディスクの上昇速度であり、P’はフライディスクの頂部と底部の一対のイオン発生器の総電力であり、且つP’は選択されたイオン発生器の総電力であり
所要のフライディスクの上昇速度に応じて、対応するフライディスクに作用する揚力を取得することができ、さらにフライディスクの最大重力を取得し、フライディスクの重力に基づいて水平方向のイオン発生器の数を取得することができる
ことを特徴とする電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項2】
前記水平面動力モジュールにおけるイオン発生器は、少なくとも2対である
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項3】
前記イオン発生器は、電圧が異なる2つの電極を含み、2つの電極は、いずれも空気分子を電離して荷電粒子にすることができ、2つの電極間に電界が存在し、電界力の作用下で、空気中の荷電粒子が低電圧電極側から高電圧電極側へ運動して、イオン流を発生し、イオン流高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、フライディスクに対して反力を発生し、フライディスクに動力を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項4】
前記フライディスク飛行状態情報は、フライディスクの垂直方向における飛行速度の大きさ及び方向と、フライディスクが水平面で飛行する速度の大きさ及び方向と、フライディスクの現在の所在する位置を指す
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項5】
前記制御ユニットは、モバイルスマート端末であり、入力モジュールと、経路計画モジュールと、出力モジュールと、受信モジュールと、判断モジュールとを含み、
前記入力モジュールは、ユーザの発信飛行タスク情報を入力することに用いられ、
前記経路計画モジュールは、フライディスクの始点と終点との間に対して経路計画を行うことに用いられ、
前記出力モジュールは、飛行タスク情報を出力することに用いられ、無線出力が選択され、WiFiを含む近距離無線通信規格の無線通信機器のうちのいずれか一つまたは複数が選択可能であり、前記飛行タスク情報は、指定時間内に、経路計画モジュールにより計画された経路に従って、ある指定場所に到達することであり、
前記受信モジュールは、分析ユニットから返送された、フライディスクの現在の飛行速度及び位置情報を含むフライディスク現在飛行状態情報を受信することに用いられ、
前記判断モジュールは、分析ユニットから返送されたフライディスク現在飛行状態情報が正しいか否かを判断し、すなわち、計画された経路から外れたか否かを判断することに用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項6】
前記経路計画は、一定のポリシーに従って始点位置と終点位置を接続する配列点または曲線を指し、具体的な方法は以下のステップ(1)とステップ(2)とを含み、
ステップ(1)では、GPS測位システムまたは他の測位システムによって始点及び目標点の位置と、始点及び目標点を含む一定範囲の3Dマップとを取得し、
ステップ(2)では、ステップ(1)で取得された情報を制御ユニットにおいて経路計画モジュールによって処理し、始点と終点の間の飛行可能な経路を取得する
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項7】
前記判断モジュールが、以下のように、フライディスク現在飛行状態情報が正しいか否かを判断する具体的な手順は、以下のステップ(1)とステップ(2)とを含み、
ステップ(1)では、制御ユニットは、分析ユニットから返送されたフライディスク現在飛行状態情報を統合し、判断モジュールにより現在のフライディスクが計画された経路に従って飛行しているか否かを判断し、
ステップ(2)では、フライディスクが計画された経路から外れた場合、計画された経路を分析ユニットに再送信する
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項8】
前記分析ユニットは、オンボード中央プロセッサと、データ収集モジュールと、信号インターフェースモジュールとを含み、
前記オンボード中央プロセッサは、制御ユニットからの飛行タスク情報を受信し、飛行タスク情報を処理した後で実行ユニットに送信し、飛行タスク情報に基づいて必要なイオン発生器を選択して動作させ、さらにフライディスク飛行速度と方向を制御し、データ収集モジュールによって収集されたフライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送することに用いられ、
前記データ収集モジュールは、ジャイロ(すなわち、飛行姿勢検知用の角速度計)、加速度計、地磁気誘導、気圧センサ(ホバリング高さを大まかに算出するためのものである)、超音波センサ(低高度精密制御及び障害物回避のためである)、光流センサ(ホバリング水平位置を精確に測定するためのものである)、GPSモジュール及び/または北斗測位システムなどの他の粗測位モジュール(フライディスク水平位置を大まかに測位するためのものである)を含み、フライディスク飛行状態に関する全てのデータを収集することに用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項9】
各ユニット間、各モジュール間のデータインタラクション方式は、無線通信方式、有線通信方式のうちのいずれか一つまたは二つの組み合わせであることができ、前記無線通信方式は、赤外線通信及びwifi通信を含む近距離無線通信、3/4GネットワークGSM、CDMAのうちのいずれか一つまたは複数であることができる
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【請求項10】
電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクの飛行方法であって、前記ロータ無しのフライディスクは、請求項1から9のいずれか一項に記載の電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクであり
前記飛行方法は、以下のステップ(1)~ステップ(3)を含み、
ステップ(1)では、ユーザが地面に設置された制御ユニットにおける経路計画モジュールによって、計画された経路を生成し、当該経路を飛行タスク指令として分析ユニットに送信し、
ステップ(2)では、分析ユニットがタスク指令を処理した後で実行ユニットに送信し、実行ユニットによって各イオン発生器の電極の通電断電、並びに通電コイルの電流の大きさ及びオンオフを制御することにより、フライディスクをタスク指令に応じて飛行させ、
ステップ(3)では、分析ユニットがデータ収集モジュールによって、フライディスク飛行状態情報をリアルタイムで収集し、情報を地面の制御ユニットに返送し、フライディスクが計画された経路から外れたか否かを判断し、フライディスクが計画された経路から外れた場合、飛行タスク指令を分析ユニットに再送信する
ことを特徴とする電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクの飛行方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行体の分野に関し、特に電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク及びその飛行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在ほとんど全ての適用で製造された飛行体は、プロペラ、タービン羽根またはファンなどの可動部品により飛行する必要があり、これらの部品は化石燃料の燃焼または飛行体における電池パックにより給電する必要があるため、飛行過程全体において大量の汚染物質の排出及び騒音が発生する。化石燃料の燃焼で動力を供給する方式で飛行することは、環境に非常に好ましくない。多くの空港が市街地から遠く離れた場所に建築されることは、騒音という要因を考慮したことであり、飛行体が室内のデバッギングに用いられる時に騒音が研究者の身体の健康を害するとともに、ブレードの回転も研究者に怪我をさせやすい。飛行体が室外に飛行する過程において、ブレードなどの存在により人を傷つけたり、樹木などの他の物体に遮られたりして、飛行体が破損することもある。従って、大気汚染及び騒音汚染が深刻化する今日では、可動部品の回転及び化石燃料の燃焼を利用せずに動力を製造する飛行体は、飛行体の革命をもたらし、飛行体の新しい章を開き、軍事、商業分野において大きな価値を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術の不足に対して、電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク及びその飛行方法を提供することにあり、飛行体が化石燃料の燃焼を用いて動力を供給することによる環境汚染問題、並びにブレード回転による騒音汚染及び安全の懸念の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、以下の技術手段によって実現される。
電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクであって、
前記フライディスクは、制御ユニット、分析ユニット及び実行ユニットを含み、
前記制御ユニットは、地面に設置されており、飛行タスク情報を送信し且つフライディスク現在飛行状態情報を受信することに用いられ、
前記分析ユニットは、フライディスクに集積されており、制御ユニットから送信された飛行タスク情報を受信して処理した後で実行ユニットに送信するとともに、フライディスク飛行状態情報を分析し、フライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送することに用いられ、
前記実行ユニットは、フライディスクの飛行状態を制御することに用いられ、実行ユニットはフライディスク飛行揚力モジュールと水平面動力モジュールとを含み、
前記フライディスク飛行揚力モジュールは、フライディスクの頂部及び底部に取り付けられた一対のイオン発生器と、フライディスクの内部に取り付けられた通電コイルとを含み、フライディスクの底部のイオン発生器は通電コイルの内部に位置し、フライディスクの頂部のイオン発生器は通電コイルの上部に位置し、フライディスク飛行揚力モジュールは回転イオン流を生成することができ、フライディスクの上方の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、揚力が発生し、フライディスクが垂直方向に飛行する速度及び安定性を制御することに用いられ、
前記水平面動力モジュールは、フライディスクの縁部に均一に取り付けられた対をなすイオン発生器を含み、イオン発生器は空気を電離してイオン流を発生し、イオン高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力がフライディスクに水平方向の動力を供給し、水平面動力モジュールは、フライディスクが水平面における各方向に指定速度に従って飛行するように制御することに用いられ、
【数5】
上式において、Tはフライディスクの推力であり、Pはイオン発生器の電力であり、ρは電荷密度を代表し、
は平均電界強度であり、Aはイオン流の運動中に接触する面積であり、Lは2つのイオン発生器の電極間の距離であり、Vは2つのイオン発生器の電極間の電位を代表し、jは電流密度であり、
イオン移動度であり、vは粒子初期速度であり、
所要の推力電力に基づいて平均電界強度
を算出することができ、さらに適切なイオン発生器を選択することができ、以下の式に基づいてフライディスクの揚力を取得することができ、
【数7】
式において、Fはフライディスクの揚力であり、V’は上昇フライディスク速度であり、P’はフライディスクの頂部と底部の一対のイオン発生器の総電力であり、P’は選択されたイオン発生器により取得されることができ、
所要のフライディスクの速度に応じて、対応するフライディスクの揚力を取得することができ、さらにフライディスクの最大重力を取得し、フライディスクの重力に基づいて水平方向のイオン発生器の数を取得することができる、電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスク。
【0005】
さらに、前記水平方向のイオン発生器は、少なくとも2対である。
【0006】
さらに、前記イオン発生器は、電圧が異なる2つの電極を含み、2つの電極は、いずれも空気分子を電離して荷電粒子にすることができ、2つの電極間に電界が存在し、電界力の作用下で、空気中の荷電粒子が低電圧電極側から高電圧電極側へ運動して、イオン流を発生し、イオン流高速回転箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、フライディスクに対して反力を発生し、フライディスクに動力を供給する。
【0007】
さらに、前記フライディスク飛行状態情報は、フライディスクの垂直方向における飛行速度の大きさ及び方向と、フライディスクが水平面で飛行する速度の大きさ及び方向と、フライディスクの現在の所在する位置を指す。
【0008】
さらに、前記制御ユニットは、モバイルスマート端末であり、入力モジュールと、経路計画モジュールと、出力モジュールと、受信モジュールと、判断モジュールとを含み、
前記入力モジュールは、ユーザの発信飛行タスク情報を入力することに用いられ、
前記経路計画モジュールは、フライディスクの始点と終点との間に対して経路計画を行うことに用いられ、
前記出力モジュールは、飛行タスク情報を出力することに用いられ、無線出力が選択され、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、zigbee(登録商標)などの無線通信機器のうちのいずれか一つまたは複数が選択可能であり、前記飛行タスク情報は、指定時間内に、経路計画モジュールにより計画された経路に従って、ある指定場所に到達することであり、
前記受信モジュールは、分析ユニットから返送された、フライディスクの現在の飛行速度及び位置情報を含むフライディスク現在飛行状態情報を受信することに用いられ、
前記判断モジュールは、分析ユニットから返送されたフライディスク現在飛行状態情報が正しいか否かを判断し、すなわち、計画された経路から外れたか否かを判断することに用いられる。
【0009】
さらに、前記経路計画は、一定のポリシーに従って始点位置と終点位置を接続する配列点または曲線を指し、具体的な方法は以下のステップ(1)とステップ(2)とを含み、
ステップ(1)では、GPS測位システムまたは他の測位システムによって始点及び目標点の位置と、始点及び目標点を含む一定範囲の3Dマップとを取得し、
ステップ(2)では、ステップ(1)で取得された情報を制御ユニットにおいて経路計画モジュールによって処理し、始点と終点の間の飛行可能な経路を取得する。
【0010】
さらに、前記判断モジュールで、以下のように、フライディスク現在飛行状態情報が正しいか否かを判断する具体的な手順は、以下のステップ(1)とステップ(2)とを含み、
ステップ(1)では、制御ユニットは、分析ユニットから返送されたフライディスク現在飛行状態情報を統合し、判断モジュールにより現在のフライディスクが計画された経路に従って飛行しているか否かを判断し、
ステップ(2)では、フライディスクが計画された経路から外れた場合、計画された経路を分析ユニットに再送信する。
【0011】
さらに、前記分析ユニットは、オンボード中央プロセッサと、データ収集モジュールと、信号インターフェースモジュールとを含み、
前記オンボード中央プロセッサは、制御ユニットからの飛行タスク情報を受信し、飛行タスク情報を処理した後で実行ユニットに送信し、飛行タスク情報に基づいて必要なイオン発生器を選択して動作させ、さらにフライディスク飛行速度と方向を制御し、データ収集モジュールによって収集されたフライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送することに用いられ、
前記データ収集モジュールは、ジャイロ(すなわち、飛行姿勢検知用の角速度計)、加速度計、地磁気誘導、気圧センサ(ホバリング高さを大まかに算出するためのものである)、超音波センサ(低高度精密制御及び障害物回避のためである)、光流センサ(ホバリング水平位置を精確に測定するためのものである)、GPSモジュール及び/または北斗測位システムなどの他の粗測位モジュール(フライディスク水平位置を大まかに測位するためのものである)を含み、フライディスク飛行状態に関する全てのデータを収集することに用いられる。
【0012】
前記信号インターフェースモジュールは、信号入力/出力機器を指しており、信号を送受信することに用いられる。
【0013】
さらに、各ユニット間、各モジュール間のデータインタラクション方式は、無線通信方式、有線通信方式のうちのいずれか一つまたは二つの組み合わせであることができ、前記無線通信方式は、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)通信、wifi通信、3/4Gネットワーク、zigbee(登録商標)通信、GSM、CDMAのうちのいずれか一つまたは複数であることができる。
【0014】
電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクの飛行方法であって、
当該飛行方法は、以下のステップ(1)~ステップ(3)を含み、
ステップ(1)では、ユーザが地面の制御ユニットにおける経路計画モジュールによって、計画された経路を生成し、当該経路を飛行タスク指令として分析ユニットに送信し、
ステップ(2)では、分析ユニットがタスク指令を処理した後で実行ユニットに送信し、実行ユニットによって各イオン発生器の電極の通電断電、並びに通電コイルの電流の大きさ及びオンオフを制御することにより、フライディスクをタスク指令に応じて飛行させ、
ステップ(3)では、分析ユニットがデータ収集モジュールによって、フライディスク飛行状態情報をリアルタイムで収集し、情報を地面の制御ユニットに返送し、フライディスクが計画された経路から外れたか否かを判断し、フライディスクが計画された経路から外れた場合、飛行タスク指令を分析ユニットに再送信する、電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクの飛行方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の有利な効果は、
(1)本発明は、電磁界により飛行を制御するフライディスクを実現することができる。
(2)本発明におけるフライディスクは、飛行過程における汚染物質の排出がないことを実現することができる。
(3)本発明におけるフライディスクは、飛行過程における騒音のないことを実現することができ、研究開発時に研究者は騒音を受ける必要がなく、適用時に騒音汚染もない。
(4)本発明におけるフライディスクは、ブレードなどの回転羽根がないため、より高い安全性を有し、市街地などの人が多い場所で監視、追跡、配達などのタスクに用いることができ、人を傷つけ、樹木などの他の物体に遮られて、機体が破損することを回避する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のフライディスクの外観概略図である。
図2】本発明のフライディスクの垂直方向の荷電粒子の運動概略図である。
図3】本発明のフライディスクの断面図である。
図4】本発明のフライディスクの断面図である。
図5】本発明のフライディスク制御システムのブロック図である。
図6】本発明のフライディスク飛行制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照して本発明の具体的な実施形態をさらに詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、本発明に係る電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクは、
地面に設置されており、飛行タスクを送信し、且つフライディスク現在飛行状態情報を受信するための制御ユニットと、
フライディスクに集積されており、制御ユニットから送信された飛行タスク情報を受信し、処理した後で実行ユニットに送信するとともに、フライディスク飛行状態を分析し、フライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送するための分析ユニットと、を備え、
前記制御ユニットと分析ユニットとは、データインタラクションを行う。
フライディスクの飛行状態を制御するための実行ユニットをさらに備える。
前記フライディスク飛行状態は、フライディスクの垂直方向における飛行速度の大きさ及び方向と、フライディスクが水平面で飛行する速度の大きさ及び方向と、フライディスクの現在の所在位置を指す。
前記分析ユニットと実行ユニットは、ハードウェア回路接続を介して情報を伝送することができる。
【0019】
前記制御ユニットは、
ユーザからの入力指令を検出するためのものであり、キーボード、マイクなどのいずれか一つまたは複数が選択可能な入力モジュールと、
GPSシステムの支援下で、フライディスクの始点と終点との間に対して経路計画を行う経路計画モジュールと、を有する。前記経路計画は、一定のポリシーに従って始点位置と終点位置を接続する配列点または曲線を指す。具体的な方法は以下の通りであり、
(1)GPS測位システムまたは他の測位方法によって始点及び目標点の位置と、始点及び目標点を含む一定範囲の3Dマップとを取得し、
(2)ステップ(1)で取得された情報を制御ユニットにおいて経路計画モジュールによって処理し、始点と終点の間の飛行可能な経路を取得する。
飛行タスク情報を出力するためのものであり、無線出力モジュールが選択され、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、zigbee(登録商標)などの無線通信機器のうちのいずれか一つまたは複数が選択可能な出力モジュールをさらに有する。
前記飛行タスク情報は、指定時間内に、経路計画モジュールにより計画された経路に従ってある指定場所に到達することを指す。
分析ユニットから返送されたデータ情報を受信するための受信モジュールをさらに有する。
前記分析ユニットから返送されたデータ情報は、フライディスクの現在の飛行速度及び位置情報を指す。
分析ユニットから返送されたデータ情報が正しいか否か、すなわち、経路計画モジュールによって計画された経路から外れたか否かを判断するための判断モジュールをさらに有する。フライディスク現在飛行状態情報が正しいか否かを判断する具体的な手順は、以下の通りであり、
(1)制御ユニットは、分析ユニットから返送されたフライディスク現在飛行状態情報を統合し、判断モジュールにより現在のフライディスクが計画された経路に従って飛行しているか否かを判断し、
(2)フライディスクが計画された経路から外れた場合、計画された経路を分析ユニットに再送信する。
【0020】
前記制御ユニットは、モバイルスマート端末であってもよく、前記モバイルスマート端末は、外部情報をキャプチャして算出、分析及び処理を行うことができ、信号発生機能を有するとともに、無線通信機能を有し、異なる端末間で情報伝送を行うことができる携帯機器を指し、携帯電話、コンピュータのうちのいずれか一つまたは複数であってもよい。
【0021】
前記分析ユニットは、
前記フライディスクのデータ処理及びタスク指令送信の動作を協調させるためのものであって、制御ユニットからの飛行タスク指令を受信し、飛行タスク情報を処理した後で実行ユニットに送信し、飛行タスク情報に基づいて必要なイオン発生器を選択して動作させ、さらにフライディスク飛行速度と方向を制御し、データ収集モジュールによって収集されたフライディスク現在飛行状態情報を制御ユニットに返送するオンボード中央プロセッサと、
ジャイロ(すなわち、飛行姿勢検知用の角速度計)、加速度計、地磁気誘導、気圧センサ(ホバリング高さを大まかに算出するためのものである)、超音波センサ(低高度精密制御及び障害物回避のためである)、光流センサ(ホバリング水平位置を精確に測定するためのものである)、GPSモジュール及び/または北斗測位システムなどの他の粗測位モジュール(フライディスク水平位置を大まかに測位するためのものである)を含み、前記センサが、フライディスク飛行状態に関する全てのデータを監視し得るデータ収集モジュールと、
信号入力/出力機器を指し、信号を送受信するためのものである信号インターフェースモジュールとを含む。
【0022】
前記実行ユニットは、
フライディスクの頂部及び底部に取り付けられた一対のイオン発生器と、フライディスクの内部に取り付けられた通電コイルとを含むフライディスク飛行揚力モジュールであって、フライディスクの底部のイオン発生器が通電コイルの内部に位置し、フライディスクの頂部のイオン発生器が通電コイルの上部に位置し、フライディスク飛行揚力モジュールが回転イオン流を生成することができ、フライディスクの上方の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、揚力が発生し、フライディスクが垂直方向に飛行する速度及び安定性を制御するためのフライディスク飛行揚力モジュールと、
フライディスクの縁部に均一に取り付けられた対をなすイオン発生器を含む水平面動力モジュールであって、イオン発生器が空気を電離してイオン流を発生し、イオン高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力がフライディスクに水平方向の動力を供給し、フライディスクが水平面における各方向に指定速度に従って飛行するように制御するためのもの水平面動力モジュールと、を含む。
【0023】
前記イオン発生器は、電圧が異なる2つの電極を含み、電極電圧が十分に高いとき、通常数万ボルト程度であり、2つの電極は、いずれも空気分子を電離して荷電粒子にすることができ、2つの電極間に電界が存在し、電界力の作用下で、空気中の荷電粒子が低電圧電極側から高電圧電極側へ運動して、イオン流を発生し、イオン流高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、フライディスクに対して反力を発生し、フライディスクに動力を供給する。
【0024】
フライディスクにおける荷電粒子が受ける電界力は、以下の通りであり、
【数1】
(1)
式において、
は、荷電粒子が電界で受ける電界力であり、qは、粒子に帯電された電荷数であり、
は、電界強度である。
【0025】
前記通電コイルは、螺旋通電コイルに通電する電流を制御することにより異なる磁界を発生させることができ、アンペアルールによれば、右手螺旋ルールとも呼ばれ、電流と電流励起磁界の磁力線方向間の関係を示すルールである。通電ソレノイドを右手で把持し、4本の指を電流の方向に向ければ、親指が指す一端は、通電ソレノイドのN極である。
【0026】
フライホイール中の荷電粒子が受ける磁界力は、以下の通りであり、
【数2】
(2)
式において、
は、荷電粒子が磁界で受ける磁界力であり、qは、粒子に帯電された電荷数であり、
は、荷電粒子が磁界にするときの速度であり、
は、磁界強度である。
【0027】
図2に示すように、通電コイルでの磁界は不均一であり、ローレンツ力の大きさが変化し、荷電粒子は徐々に半径が大きくなるように円周運動する。
【0028】
図3及び図4に示すように、フライディスクの頂部と底部には、一対のイオン発生器が取り付けられ、フライディスクの周囲には、各方向の動力を供給するために複数対のイオン発生器が均一に分布される。一組の通電コイルは、フライディスク内に垂直に配置される。フライディスクの垂直方向のイオン発生器と通電コイルによって、フライディスクの周囲に、回転する荷電粒子が存在し、粒子高速回転箇所において負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力が揚力が発生し、かつ回転によってフライディスクがより安定に保持されやすくなり、同時にフライディスクが方向を変換するとき、ある方向に傾斜すると、回転粒子が発生する力は、フライディスクの安定を保持することができる。回転力がフライディスクの正常な飛行に干渉するとき、フライディスクの周囲に均一に分布された対をなすイオン発生器により、その回転に対抗する力を発生することができ、フライディスクを安定して飛行させることができる。
【0029】
前記モータ電圧は、電池パックをフライディスクで携帯することで一定の電圧を得ることができ、電池パックの提供可能な電圧が高いほど、電池パックの重量も大きくなるので、フライディスクの積載重量を考慮して、低電圧を必ず供給できる電池パックを選択し、それを変圧器に接続すれば、高電圧を得ることができ、同時に制御回路を取り付けて安全を確保する。
【0030】
前記変圧器は、電磁誘導の原理を利用して交流電圧を変化させる装置を指し、主な部材は、一次コイル、二次コイル及び鉄芯(磁心)である。主な機能としては、電圧変換、電流変換、インピーダンス変換、アイソレーション、電圧安定(磁飽和変圧器)などがある。結合インダクタンスを選択して変圧器の機能を実現することができる。
【0031】
飛行体飛行の最も重要な制限パラメータは、推進システムの品質係数であり、すなわち、推力電力比であり、それは静的推進効率の量であり、従来のヘリコプタ回転翼の推力/電力比は、50N KW-1であり、推力電力が高いほど、推進効果が高く、安全を保証するために、推力電力比は50N KW-1より高いべきである。
2つの高電極の間のガウスの法則に基づいて以下のように得ることができ、
【数3】
(3)
式において、Eは電界強度であり、xは2つの電極間の距離であり、Vは2つの電極間の電位であり、ρは電荷密度であり、εは誘電率であることを代表する。
【0032】
流体運動量方程式によれば、
【数4】
(4)
式において、Eは電界強度、xは2つの電極間の距離、ρは電荷密度、Pはフライディスクが受ける圧力を代表する。
同時に、電流密度j=ρ(μE+v)であるから、μはイオン移動度であり、vは初期ドリフト速度である。
【0033】
このフライディスクの推力電力比の式は、以下のように推論され、
【数5】
(5)
上式において、Tはフライディスクの推力であり、Pはイオン発生器の電力であり、ρは電荷密度を代表し、
は平均電界強度であり、Aはイオン流の運動中に接触する面積であり、Lは電極間距離であり、Vは2つの電極間の電位であり、jは電流密度であり、
イオン移動度であり、vは粒子初期速度である。
【0034】
初期速度が0であると仮定すると、当該式は以下のように簡略化され、
【数6】
(6)
理想条件下で、正、負極性の重イオン移動度が、それぞれ、

であり、正、負極性の軽イオン移動度が、それぞれ、

である。
が成り立つことを保証するために、
は100KV/mよりも小さいことを保証するべきである。
【0035】
フライディスクの揚力と上昇速度の式によれば、
(数7)
P’= F×V ’ (7)
式において、Fはフライディスクの揚力であり、V’は上昇フライディスク速度であり、P’はフライディスクの頂部と底部の一対のイオン発生器の総電力であり、P’は選択されたイオン発生器により取得することができる。
【0036】
所要のフライディスクの速度に応じて、対応するフライディスクの揚力を取得することができ、さらにフライディスクの最大重力を取得し、フライディスクの重力に基づいて水平方向のイオン発生器の数を取得することができる。
【0037】
イオン発生器の電極距離が1mであると仮定すると、2つの電極の間の電位は100KVより小さい。通常、空気を電離させる場合、電極電圧は数万ボルトのべきである。現在市販されている15KVイオン発生器を例とし、それぞれの質量は10kgであり、電力は最高100wに達することができ、
(数8)
G=mg (8)
式において、Gは重力であり、gは重力加速度で10N/kgであり、mはフライディスク質量であり、当該フライディスクの離陸を可能にするために、そのイオン発生器の総重量は2000Nより小さくなければならず、この時にその数は20個より小さくなければならず、同時にコイル及びフライディスクの外殻に一定の重量が存在するため、イオン発生器の数は16に減少し、ここで、フライディスクの垂直方向に2つを必要とし、水平方向に均一に分布する数は14個より小さくなければならず、各方向の調整可能性を確保するために、水平方向イオン発生器は少なくとも2対である。
【0038】
技術の発展に伴い、イオン発生器の質量が継続的に低減され、飛行機の飛行速度を徐々に高めかつ飛行機のサイズを減少させることができる。
【0039】
図5に示すように、本発明に記載の各ユニットの間、各モジュール間のデータインタラクション方式は、無線通信方式、有線通信方式のうちのいずれか一つまたは二つの組み合わせであってもよい。前記無線通信方式は、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)通信、wifi通信、3/4Gネットワーク、zigbee(登録商標)通信、GSM、CDMAのうちのいずれか一つまたは複数であってもよい。
【0040】
図6に示すように、電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクの飛行方法であって、当該方法は以下のステップを含む。
(1)ユーザが地面の制御ユニットにおける経路計画モジュールによって、計画された経路を生成し、当該経路を飛行タスク指令として分析ユニットに送信する。
(2)分析ユニットがタスク指令を処理した後で実行ユニットに送信し、実行ユニットによって各イオン発生器の電極の通電断電、並びに通電コイルの電流の大きさ及びオンオフを制御することにより、フライディスクをタスク指令に応じて飛行させる。
(3)データ収集モジュールによって、分析ユニットがフライディスク飛行状態情報をリアルタイムで収集し、情報を地面の制御ユニットに返送し、フライディスクが計画された経路から外れたか否かを判断し、計画された経路から外れた場合、飛行タスク指令を分析ユニットに再送信する。前記タスク指令は、フライディスクが指定時間内に、制御ユニットによって計画された経路に従って指定場所に到達することを指し、携帯電話またはノートパソコンなどの制御ユニットによりプログラミングすることができる。
【0041】
実施例1は、
以下、フライディスクの深夜配達または持ち帰りを例として、電磁界による動力供給のロータ無しのフライディスクについて具体的に説明する。当該フライディスクは、深夜配達が住民に迷惑をかけず、且つ都市に障害物が多い場合に安全に荷物の配送を完了することを確保できる。
【0042】
具体的な手順は、以下の通りであり、
ステップ1では、まず、顧客が携帯電話のプラットフォームにより注文し、必要な荷物情報及び配達アドレスをバックグラウンドに送信し、バックグラウンドが荷物割当を完了し、かつ制御ユニットにおいて配達アドレス情報を入力する。
ステップ2では、制御ユニットは携帯電話またはノートパソコンなどの制御ユニットによりプログラミングし、飛行タスク指令を発し、タスク指令は配達アドレス及び到着時間を含む。
ステップ3では、このタスク指令プログラムを無線通信伝送技術により、フライディスクオンボードの分析ユニットに送信し、分析ユニットがタスク指令を処理した後で実行ユニットに送信し、実行ユニットによって各イオン発生器の電極の通電断電、並びに通電コイルの電流の大きさ及びオンオフを制御することにより、フライディスクをタスク指令に応じて飛行させる。
【0043】
前記タスク指令送信ステップは、以下の通りであり、
(1)制御ユニットは、無線出力モジュールにより、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、zigbee(登録商標)などの無線通信機器のうちのいずれか一つまたは複数が選択され、データをフライディスク分析ユニットに送信する。
(2)フライディスク分析ユニットは、データをフライディスクオンボード中央プロセッサに送信する。
(3)フライディスクオンボード中央プロセッサは、タスクデータを処理した後、有線または無線の通信伝送方式により指令をフライディスク実行ユニットに転送する。
【0044】
ステップ4では実行ユニットは、フライディスク飛行状態を変化し、飛行タスクを実行する。
フライディスクが飛行状態を変化するステップは、以下の通りであり、
(1)フライディスクの揚力モジュールのイオン発生器のモータに印加する電圧の大きさを変化させ、フライディスクの垂直方向の荷電粒子の数及び移動速度を制御し、通電コイル電流の電流を変化させ、ライディスク飛行揚力モジュールは回転イオン流を生成することができ、フライディスクの上方の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力が揚力が発生し、荷電粒子の運動を制御することにより、さらにフライディスクの垂直方向の運動速度を制御する。
(2)水平面動力モジュールのイオン発生器のモータに印加する電圧の大きさ及び各電極のオンオフを変化させ、イオン高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力がフライディスクに水平方向の動力を供給する。フライディスクの水平面の各方向の荷電粒子の数及び運動速度を制御し、さらにフライディスクの平面方向の運動速度を制御し、同時にフライディスクが回転する必要がない場合に回転イオン流によって生じる反力をバランスさせることができる。
【0045】
ステップ5では、分析ユニットは、前記データ収集モジュールによって、フライディスク現在飛行状態情報をリアルタイムで収集し、情報を地面の制御ユニットに返送する。
【0046】
ステップ6では、制御ユニットは、分析ユニットから返送されたデータに対して分析処理を行い、判断モジュールにより、現在のフライディスクがタスク指定に従って飛行しているか否かを判断する。
判断手順の具体的なステップは、以下の通りであり、
(1)前記判断モジュールで、フライディスクが経路計画モジュールによって計画された経路に従って運動すると判断する場合、現在のフライディスクは、操作を行うことなく、リアルタイムで飛行タスクを正確に完了する。
(2)前記判断モジュールで、フライディスクが経路計画モジュールによって計画された経路から脱出して運動すると判断する場合、飛行タスク指令を分析ユニットに再送信する。
【0047】
ステップ7では、フライディスクが目的地に到着し、到着した情報を制御ユニッに転送し、制御ユニットは、バックグラウンドにより顧客に荷取りを注意させ、荷取りが完了した後、フライディスクは、帰路し、出発点に戻る。
【0048】
実施例2は、
農作物の苗が出土した後、常に苗切れ現象があるとき、苗を移植するかまたは補種する方法で苗を完全に補充する過程を苗補充と呼ばれるが、従来の無人飛行体を使用して補苗を行うと、無人飛行体の飛行が低い時に他の作物、及び無人飛行体のブレードを損傷する可能性があり、無人飛行体の飛行が高すぎると、種子が正確に指定場所に入ることができず、本発明における無人飛行体は飛行が低くて精確に播種でき、かつ他の種苗を損傷することがない。
【0049】
具体的なステップは、以下の通りであり、
ステップ1では、まず、航空撮影無人飛行体により航空撮影された画像に基づいて必要な苗補給位置を特定する。
ステップ2では、制御ユニットは、携帯電話またはノートパソコンなどの制御ユニットによりプログラミングし、飛行タスク指令を発し、飛行タスク指令は、全ての苗補給位置を含む。
ステップ3では、このタスク指令プログラムを無線通信伝送技術によりフライディスクオンボードの分析ユニットに送信し、分析ユニットがタスク指令を処理した後で実行ユニットに送信し、実行ユニットによって各イオン発生器の電極の通電断電、並びに通電コイルの電流の大きさ及びオンオフを制御することにより、フライディスクをタスク指令に応じて飛行させる。
【0050】
前記タスク指令送信ステップは、以下の通りであり、
(1)制御ユニットは、無線出力モジュールにより、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、zigbee(登録商標)などの無線通信機器のうちのいずれか一つまたは複数が選択され、データをフライディスク分析ユニットに送信する。
(2)フライディスク分析ユニットは、データをフライディスクオンボード中央プロセッサに送信する。
(3)フライディスクオンボード中央プロセッサは、タスクデータを処理した後、有線または無線の通信伝送方式により指令をフライディスク実行ユニットに転送する。
【0051】
ステップ4では、実行ユニットは、フライディスク飛行状態を変化し、飛行タスクを実行する。
フライディスクが飛行状態を変化させるステップは、以下の通りであり、
(1)フライディスクの揚力モジュールのイオン発生器のモータに印加する電圧の大きさを変化させ、フライディスクの垂直方向の荷電粒子の数及び運動速度を制御し、通電コイル電流を変化させ、フライディスク飛行揚力モジュールは回転イオン流を生成することができ、フライディスクの上方の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力が揚力が発生し、荷電粒子の運動を制御することにより、さらにフライディスクの垂直方向の運動速度を制御する。
(2)水平面動力モジュールのイオン発生器のモータに印加する電圧の大きさ及び各電極のオンオフを変化させ、イオン高速運動箇所の気圧が低く、負圧領域ひいては真空が出現し、空気が正常気圧領域から負圧領域または真空領域へ運動し、反力がフライディスクに水平方向の動力を供給する。フライディスクの水平面の各方向の荷電粒子の数及び運動速度を制御し、さらにフライディスクの水平面方向の運動速度を制御し、同時にフライディスクが回転する必要がない場合に回転イオン流によって生じる反力をバランスさせることができる。
【0052】
ステップ5では、分析ユニットは、前記データ収集モジュールによって、フライディスク飛行状態情報をリアルタイムで収集し、情報を地面の制御ユニットに返送する。
【0053】
ステップ6では、制御ユニットは、分析ユニットから返送されたデータに対して分析処理を行い、判断モジュールにより、現在のフライディスクがタスク指定に従って飛行しているか否かを判断する。
判断手順の具体的なステップは、以下の通りであり、
(1)前記判断モジュールで、フライディスクが経路計画モジュールによって計画された経路に従って移動すると判断する場合、現在のフライディスクは、操作を行うことなく、飛行タスクをリアルタイムで正確に完了する。
(2)前記判断モジュールで、フライディスクが経路計画モジュールによって計画された経路から脱出して運動すると判断する場合、飛行タスク指令を分析ユニットに再送信する。
【0054】
ステップ7では、フライディスクが順に苗補給後を完成した後、出発点に戻る。
【0055】
上記実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び特許請求の範囲内において、本発明に対して行われた任意の修正及び変更は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6